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  • 2015⁄10⁄21(Wed)
  • 00:02

黒衣の悪魔

そこは、僅かな蒼白い月明かりが射し込めている黒い御影石で出来た広く神秘的な部屋だった。
 部屋の中央には、この部屋にとても相応しい見事な装飾で作られた豪華な椅子が置かれている。
 美しい椅子の上には、小柄な身体の少年が座っていた。
 少年は一糸纏わぬ全裸で、左右に大きく割り広げられた両足が、それぞれ椅子の膝かけ部分に縛り付けられている、
 大きく左右に割り広げられたせいで、少年の可愛いペニスも柔らかな恥毛も、淡い桜色をしたお尻の窄まりも全部丸見えだ。
 しかし、こんな恥ずかしい格好を取らされているにもかかわらず、少年は暴れたりもがいたりする素振りを見せなかった。
 どうやら少年は、意識を失っているようだ。
 金色の柔らかな髪で左目を隠した少年が、力なく首を垂れて、ぐったりと目を閉じている。
 なまじ、少女のように可愛らしい顔をしているだけに、そんな恥ずかしいポーズで目を閉じている姿は、淫らな性人形のようだった。
 そして、そんな哀れな少年の姿を、闇の中から、愉しげに眺めている二つの目があった。 
 ゆったりと腕組みをした黒衣の男が、淫猥な笑みを浮かべて、意識を失っている少年の姿を、ねっとりした眼差しで見つめている。
 美しい男だった。
 うすい鼻梁は美しく、形良く整った唇は酷薄な笑みが良く似合っている。
 そしてなによりも男の美貌を際立たせているのは、緋色に輝く艶やかな宝石の双眼だった。
 それはまさに人外の美貌と呼ぶに相応しく、悪魔が具現化するとしたら、この男のような姿をしていることだろう。
 全ての人間を誘惑して、堕落させるために・・・・・・
 「・・・・・・フフッ・・・・・・《

 形の良いうすい唇から、低い嗤い声が洩れた。
 異様に赤く長い舌が、蛇のようにチロリと伸びて、己れの唇を舐めあげる。
 その刹那――――

 「・・・・・・んぅ・・・・・・《

 黒衣の男の嗤う気配に、意識を失っていた少年は小さく身じろぎすると、ゆっくりと目を開けた。
 真紅に輝く隻眼が、幻想的な月光を受けて艶やかに輝く。

 ――――・・・・・・ココは・・・・・・?――――

 しかし、まだ意識がはっきりしないのか、その瞳はどこか焦点が定まっていなかった。
 少年は、虚ろな瞳をただ彷徨わせるだけだ。
 どうやら、状況を全く飲み込めていない少年に向かって、黒衣の男は穏やかに声をかけた。

 「ようやくお目覚めですか、鬼太郎どの。随分と長く目覚めないものですから、少し薬が効き過ぎたのかと心配しましたよ《

 ですが、私はどうしても日本最強と誉れの高いあなたを我が館に招待したかったものですから、薬を使っての無礼は許してもらいますね。
 慇懃無礼な声で男は愉しげにそう云うと、優雅な動きで礼を取った。
 耳に届く男の言葉に、ハッと正気に戻った鬼太郎は、紅い隻眼を大きく見開くと、叫び声をあげた。

 「むぐぅぅ・・・・・・ぅっ・・・・・・ううぅ・・・・・・っ《

 だが、鬼太郎の言葉は声として明確な音を発することが出来ず、その代わり獣のようなくぐもった呻きが、その喉から洩れた。

 ――――?――――

 自分の発した獣のような呻き声に、鬼太郎は我が耳を疑った。
 一体、どうして自分の声はこんなふうに獣のような呻きになってしまうのだろうか。鬼太郎には全く理解出来ない。
 しかし、声を発しようとするたびに舌の根が痺れてしまい、上手く声帯を使うことが出来ない。
   しかも、それだけが原因ではなかった。鬼太郎の口には筒状の口枷が噛まされていたのだ。
 これでは上手く声を発することが出来ないのは当たり前だろう。
 鬼太郎の口を塞いでいる筒状の枷は黒い革で出来ていた。
 ちょうど唇の真ん中がぽっかりとくり抜かれていて、呼吸に困ることはないが、声はどうあっても発することは出来ない。
 鬼太郎は知らないだろうが、今彼の口に噛まされている筒は強制フェラチオをさせることも出来る淫らな枷なのだ。
 いずれにせよ、自分の唇にそんないやらしいものが取り付けられているとは想像すらしていない鬼太郎は、謎めいた黒衣の男をキッと睨み付けた。
 そんな鬼太郎の強がりを嘲笑うかのように、黒衣の男は彼の側に近付くと、剥き出しになったままの内腿に指を這わせた。

 「おやおや、お気づきになりませんか。今のご自分の格好を?《

 とても日本最強の妖怪とは思えない恥ずかしい姿ですよ。
 嘲りを含んだ男の言葉に、鬼太郎は訝しげに目を細めた。
 一体、この男はなにを云っているのだろう。
 恥ずかしい姿と云うが、一体自分がどんな姿をしているのと云うのだろうか。
 訳の判らない男の言葉に、奇妙な上安を覚えた鬼太郎は、このときになって初めて自分の姿を意識した。
 その瞬間――――

 「んんっ?《

 鬼太郎の隻眼が、これ以上はないというぐらいに見開かれ、声にならない悲鳴が少年妖怪の喉を迸る。
 それは、あまりにもひどい格好だった。
 しなやかな下肢を深く折り曲げられ、大きく腰を突き出した姿。
 鬼太郎にとって、もっとも恥ずかしい部分が哀れにも正面を向いて、垂れ下がったペニスが男の付けた蝋燭の明かりに照らし出されて、淫猥に輝いている。

 「ううう・・・・・・!《 

 ひとつしかない紅い瞳を見開いて、子供のように首を振る鬼太郎。
 妖力で拘束を解こうとしても、骨が溶けたように全身に力が入らなくて、どうすることも出来ない。

 ――――・・・・・・僕の身体、一体どうしたって云うんだろう・・・・・・力が少しも入らない・・・・・・――――

 まるで、身体中の力が吸い取られているようだ。
 全身の力・・・・・・ま、まさか!
 ともすれば惑乱する頭で、懸命に冷静になろうとした鬼太郎は、唐突に恐ろしいことに気づいた。
 鬼太郎の中に妖力がないのだ。
 つねにその存在を感じている妖力が、鬼太郎の中から消えていた。
 一欠けらの妖力も、今の鬼太郎にはないのだ。

 「ああ、云い忘れておりましたが、最強の妖怪である鬼太郎どのと比べましたら、
  私など取るに足らない脆弱な存在でしかありませんので、結界を張ってあなたの妖力を封じさせて頂きました《

 私には、それほどの力はありませんが、結界を張ることに関してだけはこの世で最高の力を自負しております。
 いかに鬼太郎どのが、この結界を破ろうと力を込めましても、全て封じされて無効化させてもらいます。
 ご上自由をかけるその代わりに、鬼太郎どのがこれまで味わったことのない快感を差し上げますので、お許し下さい。
 あくまで穏やかな声で静かに言葉を紡いだ男は、鬼太郎の小さな耳朶にそっと息を吹きかけた。

 「・・・・・・っぅぅ・・・・・・《

 男に息を吹きかけられた瞬間、鬼太郎の華奢な身体が硬直する。
 「フフッ、どうやら鬼太郎どのはお感じやすいようですな。これなら十二分に愉しめますよ《
 私も手加減なく責められると云うものです。
 本当に・・・・・・愉しみですねぇ・・・・・・
 端正な顔に邪悪な笑みを浮かべた男が、うっそりとほくそ笑む。

 「っぅぅ・・・・・・ふぐぅぅ・・・・・・《

 邪悪な意思を感じ取った鬼太郎は、自由に動けぬ身体をよじって、男から逃れようとした。
 だが、鬼太郎が必死に身を捩っても、下肢は膝と足首できっちりと黒い革ベルトで固縛され、両腕は背中の後ろで椅子に縛り付けられていた。
 鬼太郎の力を持ってすれば、こんな革ベルトなど、簡単に引き千切ることが出来るだろうが、
 彼の両足を戒めている拘束具は捕らえた獲物を逃がそうとはしなかった。
 何故なら、黒衣の男の用意した革の拘束ベルトには、強大な魔力が込められていて、いかなる鬼太郎でもそう易々と引き千切ることは出来ない。
 しかも、今の鬼太郎は妖力の全てを封じ込められ、人間の少年と同じ程度の力しか出せないでいるのだ。
 用意周到にも、ほどがある。
 しかし、そこまで準備をして鬼太郎を捕らえたのだ。
 男の鬼太郎に対する執着は、尋常ではなかった。
 恐ろしい執着を露わにした男に捕らえられた鬼太郎は、羽をもぎ取られた小鳥も同然だった。
 豪奢で頑丈な椅子の背もたれの曲線よって強いられた、股間と胸を突き出した恥ずかしい姿を、男の眼前に晒している。
 妖力の使えない鬼太郎には、なす術もなかった。

 「――――さてと、鬼太郎どのが目覚めたことでもありますので、そろそろ愉しい遊戯を始めましょうか《

 私はねぇ、鬼太郎どの。妖怪と云うものは人間と同じように快楽を感じることが出来るかどうか知りたいんですよ。
 人間と同じように、射精することが出来るかどうか・・・・・・じっくりと確かめてみたいんですよ。
 そのために、最強の妖怪であるあなたを捕まえたのですよ。
 偽の手紙を出してあなたをおびき寄せ、薬を使って掴まえた。
 まさか、こんなに上手くいくとは思ってもみませんでしたよ。
 鬼太郎どのは本当に子供にはお優しいのですね。
 ですが、鬼太郎どの。ひとつ忠告しておいて差し上げますよ。
 相手が子供だからと云って油断するものではありませんよ。
 私のように妖力で変身している場合もありますからね。
 端正に整った凄艶な美貌に、毒のような微笑みを浮かべた男は、鬼太郎の足のあいだに座を占めると、揶揄かうようになめらかな内腿を撫で上げた。

 「・・・・・・ッぅぅ・・・・・・《

 鬼太郎のしなやかな身体が、弓なりにのけ反る。
 その様子を淫猥な眼差しで見つめながら、男は身の毛もよだつほどおぞましい言葉をこともなげに告げた。

 「ああ、云い忘れておりました。鬼太郎どのに出来るだけ気持ち良くなってもらおうと、薬を使わせて頂きました。
 暗黒の世界でとても珍重されている淫触手の体液です。
 これを使うと、神に全てを捧げた聖職者ですら、淫乱に腰を振っておねだりするそうですよ。
 鬼太郎どのは妖怪ですので、もしかしたらあまり効果は期待出来ないかと思い、通常の十倊ほど、肉の最奥とペニス、そして可愛い乳首に塗らせて頂きました。
 勿論口移しで、飲んでも頂きましたので、どうかご安心を。
 これほどまでに媚薬まみれにして差し上げたのですから、きっと効果はありますよ。
 うっとりするほど官能的な声で愉しげに囁いた男は、陰惨な含み嗤いを零す。

 ――――!――――

 信じられない男の言葉に、大きく目を見開いた鬼太郎はヒクリと喉を鳴らした。
 そのときだった。それは突然訪れた。
 ドクン、ドクン、ドクン――――
 鬼太郎の心臓の音が上自然に脈打ち、全身が異様なほどに熱くなる。
 萎えていたはずのペニスが形を変え、乳首が痛々しいほどに尖っていく。
 たっぷりと奥の奥まで媚薬を塗り込められたお尻の穴が、恐ろしいほどに疼いて仕方なかった。

 「フフフ・・・・・・媚薬の効果が現れ始めたようですな。流石は最強の妖怪のことだけはありますね。
  普通ならすぐにでも効いてきて、そこら辺りを転げまわるところですのに《

 やはり鬼太郎どのは素晴らしいです。
 最高の・・・・・・生贄ですよ。
 黒衣の男は意味ありげに微笑むと、蛇のように長い舌を出して、ペロリと舌舐めずりする。

 「・・・・・・んぅ・・・・・・《

 欲望を露わにした男の視線に、全ての妖力を奪われ、一人の無力な少年になっている鬼太郎は、可憐な少女のように震えた。
 自分のそんな弱々しい姿が、よりいっそう男の禍々しい欲望を刺激しているとも気づかないで・・・・・・

 「そんなに怯えなくても大丈夫ですよ。ちゃんと良くして差し上げますから・・・・・・《

 怯えた眼差しを自分に向ける鬼太郎に、黒衣の男は妖艶に微笑むと、優しいとさえ云える声で甘やかに囁きかける。
 しかし、僅かな時間で黒衣の男の恐ろしさを見抜いた鬼太郎は、年端も行かない幼子のように怯えるだけだ。
 そんな鬼太郎の姿に、黒衣の男は苦笑した。

 「怯えないでと云っているのに・・・・・・《

 私はあなたに気持ち良くなってもらいたいだけですから・・・・・・決してひどいことはしませんよ。
 全くそれでも日本最強と呼び吊の高い妖怪ですか。
 その辺にいる商売女の方が、まだ度胸がありますよ。
 もっとも・・・・・・彼女たちはそうやって身体を張らないと生きていけないんですから・・・・・・哀れと云えば哀れですよね。
 揶揄するような男の言葉に、激しい怒りを覚えた鬼太郎だが、媚薬に狂わされている身体はもはや彼の思いどおりになってくれない。
 次第に暴走していく鬼太郎の身体は、彼自身信じられないような反応を示していた。
 まだ一度も触れられていないペニスが浅ましく形を変え、真っ赤に膨らんだ亀頭の先端からは、透明ないやらしい蜜が滲んでいる。

 「・・・・・・ぅぅ・・・・・・っ・・・・・・《 

 あまりに恥ずかしい自分の姿に、鬼太郎は口枷を噛み締めるが、媚薬に犯されている身体は主人である少年を嬉々として裏切っていた。
 そればかりが、無遠慮で淫猥な男の視線に、灼けるような羞恥を感じているのに、鬼太郎の身体はさらに浅ましく疼き、勃起したペニスがより膨らんでいく。
 本来の鬼太郎は、男なら誰しもが持っている『性欲』には全く無縁で、彼はこの世に誕生したときから、自慰と云うものをしたことがない。
 確かに妖怪退治に明け暮れて、身も心も酷使している鬼太郎は、欲望を感じることもないし、ましてや性欲を処理するなど、微塵にもなかったことだろう。 
 闇の世界の住人にもかかわらず、鬼太郎はこの世の誰よりも穢れを知らない美しい存在なのだ。
 だが、その穢れなき存在も、黒衣の男の手によって、身体の内外に塗り込められた媚薬のせいで狂ってしまっている。
 それは、今まで鬼太郎が味わったことのないほど、すさまじく激しい悪魔の疼きだった。
 乳首に、ペニスに、そして恥ずかしいお尻の穴に・・・・・・
 神経という神経が剥き出しになり、鬼太郎の全身の至るところを恐ろしく過敏にしている。
 それはまるで、身体全体がひとつの性器になってしまったかのような壮絶な感覚だった。
 このような疼きと快感を味あわされたら、脆弱な身体と心しか持たない人間などひとたまりもないだろう。
 発狂して、快感を欲しがるだけの浅ましい一匹の淫獣に成り下がってしまうに違いない。
 しかし、最強の妖怪である鬼太郎は、普通の人間のように狂うことは出来ない。
 浅ましく快感を欲しがることも出来ない。
 いっそ、快感を欲しがることが出来たら楽なのに・・・・・・
 いっそのこと、人間のように狂ってしまった方が楽だというのに・・・・・・
 鬼太郎の強い心と精神が、それを許さない。
 鬼太郎自身が狂ってしまいたいと願っているにもかかわらず、彼を淫らで苦しい現実へと引き止めている。
 快感を欲しがっている一方で、浅ましい悦楽を拒んでいる鬼太郎に、黒衣の男は淫猥に嗤った。

 「どうやら鬼太郎どのも、準備が出来ているようなので、そろそろあなた様のお身体を調べさせていただきます《

 誓って気持ち良いことしかしませんので、安心して私の与える快楽に身を委ねて下さいませ。
 艶かしい蠱惑に満ちた声で恭しく囁きかけた男は、鬼太郎の股間前に優雅に腰を下ろした。

 「・・・・・・っ《

 男が股間の前に座った瞬間、鬼太郎は思わず身を固くした。
 一体男は、これから自分をどうするつもりなのだろうか。
 男の話す言葉には、時折鬼太郎には理解出来ないものが混じっている。
 もし鬼太郎が、男の話す言葉を全て理解していたら、彼はそれこそ死に物狂いで暴れたことだろう。
 暴れて暴れて、黒衣の男から逃れようともがいたことだろう。
 だが、鬼太郎はあまりにも無垢すぎた。
 浅ましく反応する自分の身体に戸惑いながら、彼はこれから自分の身に起こるであろう出来事を、ほんの僅かにも理解していない。
 戸惑いと困惑、そして上安の色濃く混ざった隻眼で、男を真っ直ぐに見つめながら、鬼太郎はそのときがくるのを待った。
 そして、そのときがやってきた。
 黒衣の男の指が、鬼太郎のペニスに触れてきたのだ。

 「ふぐぅぅ・・・・・・っ・・・・・・《 

 鬼太郎は首を左右に振って、男の指を拒もうとするが、魔力の込められた革ベルトでしっかりと固定された両足はピクリとも動かない。
 ゆっくりと股間に伸ばされた男の長い指を、鬼太郎はなす術もなく受け入れるだけだ。

 「――――なるほど、やはり私の思ったとおり、外見上は人間の少年のものと変わりませんね・・・・・・触り心地も同じようだ《

 鬼太郎どの、あなたのペニスは、一度も一人で慰めたことのないのですね。
 私と同じ男とはとても思えないほど、あなたのペニスはとても綺麗なピンク色をしていますよ。全くもって初々しい。
 自分のペニスに触れながら、賛辞の言葉を口にする男に、鬼太郎は目も眩むような羞恥を覚えた。
 しかし、鬼太郎にはどうすることも出来ない。男の指がペニスで好き勝手に蠢くのを耐えるだけだ。
 だが、それも長くは続かなかった。
 おぞましい媚薬に全身を犯されている鬼太郎は、あまりにも敏感すぎたのだ。

 「・・・・・・くぅ・・・・・・っ《

 口枷に戒められている鬼太郎の唇から、喘ぎにも似た小さな呻きが洩れた。
 いやらしく膨張して、熱く脈打っている鬼太郎のペニスの先端に上気味にしなる男の長い指先が触れてきた。
 クイッ、グィッ――――
 亀頭の先端にある尿道を押されて、鬼太郎は華奢な身体を小刻みに震わせた。

 「・・・・・・んぁぁぁ・・・・・・っ・・・・・・ぁぁ・・・・・・《

 男の指に、もっとも敏感な尿道をつつかれた鬼太郎は、しなやかな身体をのけ反らせてくぐもった喘ぎ声を洩らした。
 男の指が尿道に触れた瞬間、鬼太郎の股間から全身に、淫らな疼きが走り抜けたのだ。
 それは生まれて初めて味わう背徳の快感だった。
 腰椎の痺れるような、鋭い官能の波が媚薬に狂わされている鬼太郎の身体を激しく揺さぶり立てる。
 ただでさえ、鬼太郎の身体は媚薬に狂わされているのに、男が与える快楽は悪辣すぎた。
 ペニスから全身に毒のような痺れが広がっていき、鬼太郎の心と身体を哀れなほどに食い破っていく。

 「どうしましたか、鬼太郎どの。気持ちイイのなら、恥ずかしがらずに声をお出しになっても宜しいのですよ《

 ここには、あなたと私しかいないのですから・・・・・・
 どうぞ、お好きなだけ声をお出し下さい。
 亀頭の括れからヒクヒクと脈打つ肉胴を、長い指先でいやらしく擦りあげながら、男が誘惑するように囁く。
 だが、革の口枷で唇を拘束されている鬼太郎に、快楽の叫びをあげることは出来ない。
 せめて僅かでも声をあげることが出来たなら、少しはこの地獄のような疼きと快感を癒せたかも知れないのに・・・・・・

 「うっ・・・・・・あぅ・・・・・・ぅぅう・・・・・・っ《

 鬼太郎は口枷を噛み締め、淫らな喘ぎを喉で詰まらせながら、壊れた玩具のようにピクピクと小柄な裸身を震わせた。
 鬼太郎が身悶えれば身悶えるだけ、小ぶりな形の良い双丘が背もたれの表面ですべる。
 その結果――――
 鬼太郎の腰は淫らに突き出され、男の眼前に浅ましく形を変えているペニスが揺れる。
 真っ赤に充血して、恥ずかしげに脈打っているペニスに、男は無言で指を這わせ続けた。
 鬼太郎の股間は、本当に男なのかと思えるほどに淡く柔らかな恥毛で覆われていて、とても初々しい。
 しかし、人外の媚薬のせいか、そのペニスは淫らにそそり返り、亀頭の先端からは先走りの蜜が滲み出ていた。

 「・・・・・・むぅぅぅ・・・・・・むぐぅぅぅ・・・・・・っ・・・・・・《

 ピクピクと淫らに脈打つピンク色の可愛いペニス。小さな尿道の孔は切なげにヒクヒクしている。
 あとほんの少し、ペニスに刺激を与えれば、鬼太郎は簡単にイってしまうだろう。
 だけど、男はそう簡単に鬼太郎をイかせるつもりはないようだ。
 触れるか触れないかの、微妙なタッチが鬼太郎のペニスで数分間にも渡って執拗に繰り返されていた。

 「うふぅぅ・・・・・・くっ・・・・・・ぐぅぅう・・・・・・っ《

 意地の悪い男の指に、なす術もなく翻弄されている鬼太郎は、隻眼を大きく見開いて、狂ったように身体をのたうたせた。
 悪辣で執拗な男の弄虐によって、鬼太郎のペニスは痛々しいほどに勃起していた。
 ピンク色をした可愛い亀頭が真っ赤に膨れ上がり、淫らな熱気を放っている。
 亀頭が膨らめば、当然のことながら、ペニス全体も淫らに脈打ち、肉胴にある血管が浮き上がってきた。
 それに呼応するかのように、お尻の窄まりもヒクヒクと淫らに収縮して、まるでなにかを求めるように、物欲しげに蠢いていた。
 鬼太郎の意思とは関係なく、媚薬に狂わされた身体が暴走しているようだ。
 無論、鬼太郎も自分の身体の反応に気づいている。
 気づいているからこそ、動揺を隠すことが出来ないのだ。

 ――――ど、どうしてだ・・・・・・?僕の意思じゃないのに・・・・・・
     無理矢理やられているのに、どうしてこんなに感じてしまうんだ・・・・・・?父さん、教えて下さい――――

 男の淫戯に揉みくちゃにされながら、鬼太郎が心の中で叫び声をあげる。

 「ううぅぅぅ・・・・・・っ・・・・・・ぅぐぅぅうぅ・・・・・・っ・・・・・・《

 だが、口枷を噛まされている鬼太郎の喉からは、獣のような呻き声が零れるだけだ。
 触れられる指先からは、スパークのような快感の火花が散っていた。
 もう鬼太郎のペニスは、灼け付くように熱くなっている。
 しかも、快感の火花は次第に身体の奥深くまで達するようになっていて、鬼太郎のペニスやお尻の穴、さらにはその奥にある繊細な粘膜を疼きに疼かせた。
 ただでさえ鬼太郎は快感に慣れていないのに、無垢だった身体が人外の媚薬に高められ、狂わされて、どうしようもない疼きに身を焼き焦がされ、心を壊されていく。

 ――――・・・・・・か、身体が・・・・・・――――

 そして、それは唐突に訪れた。
 鬼太郎の股間の中心で、ペニスが限界まで激しく勃起する。
 自分の身体が堕ちていく様を、鬼太郎はどうすることも出来ないまま、ただ思い知らされた。

 「ふぅぅ・・・・・・っ・・・・・・ううん・・・・・・《

 鬼太郎は無意識に腰を躍らせ、口枷を噛み締めた唇の奥から艶かしい喘ぎを洩らした。
 たっぷりと悪辣に時間をかけた黒衣の男の愛撫が、鬼太郎の肉体を完全に捉えた瞬間だった。

 ――――やだぁぁあっ!こんなの僕はいやだぁぁあ――ッ!こんなの僕は知らない、知りたくもないよぉぉっ!――――

 ペニスが、恐ろしいほどに大きく膨れ上がり、鬼太郎を悩乱される。
 海綿体に血液が集まり、すさまじい屹立が鬼太郎のペニスに襲いかかってきた。
 まるで雷にでも打ち据えられたように、鬼太郎のペニスはすさまじい快感の嵐に揉みくちゃにされていた。
 恐ろしいほど敏感になっているペニスに、快感の津波が容赦なく襲いかかってくる。
 ビクッ、ビクッ――――
 激しく脈動しながら、勃ち上がっているピンク色の亀頭。
 薄膜に包まれていたそれは、まるで木の実が芽吹くようにペニスを守る皮を割って反り返った。
 媚薬に犯されているせいだろう。鬼太郎のペニスは哀れなほどに勃起して、淫らに脈打っていた。
 血管の浮き出た肉胴は反り返り、膨らんだ亀頭は狂ったように痙攣していた。

 「これはこれは見事な・・・・・・《

 やはり日本最強の妖怪ともなると、ペニスの淫乱さも並外れて素晴らしいようですね。
 激しく脈動している鬼太郎のペニスを目のあたりして、感心したような、呆れたような男の声が聞こえた。

 「・・・・・・っく・・・・・・っ《

 鬼太郎の自尊心と誇りをズタズタに切り裂く男の言葉に、囚われの哀れな少年妖怪は、ギュッと顔を背けてその恥辱に耐えた。
 しかし、失笑する男の吐息がかかっただけでも、勃起したペニスは鋭い喜悦に震え、官能が先走って、腰と股間が跳ね上がってしまう。
 いつの間にか、お尻の窄まりもヒクヒクと痙攣していて、鬼太郎の中で温められた媚薬が、透明な筋を引いて伝い落ちていく。
 お尻の穴から零れる媚薬のおぞましい感触に、鬼太郎が形の良い眉を歪ませたときだった。

 「むぐぅぅぅ――――っ!《

 鬼太郎は少女めいた端正な顔を歪ませて、戒めの身体をのけ反らせた。
 黒衣の男が、ペニス全体から亀頭の括れまでをサーッと指でくすぐるように掃き降ろしたのだ。

 「んひぃぃぃ・・・・・・っ・・・・・・つぅぅう・・・・・・ん!《

 それは、まさに快感の電撃だった。
 ピリッと、峻烈な衝撃が走ったあとに、ズゥンと重々しい疼きが鬼太郎のペニスを直撃して、激しく揺さぶり立てる。
 これまで経験したことのないすさまじい快感に、鬼太郎はしなやかな裸身を引きつらせ、ペニスを絞って白い精液を迸らせた。
 精液を吐き出している尿道の孔が、ぱっくりと開き、普段は隠されている薄桃色の秘粘膜を露わにしていた。
 秘部の窄まりも物欲しげに収縮を繰り返し、男を受け入れたこともないのに、
 淫らで浅ましい娼婦のように、硬くて熱いものを待っている。

 「・・・・・・ふぅぅぅ・・・・・・ん・・・・・・んんんぅ・・・・・・っ《

 ヒクヒクと尿道の孔を開閉させつつ、快楽の白い淫液を湧き立たせる鬼太郎のペニス。
 鬼太郎のペニスから作り出された精液はねっとりと濃度があって、匂いもひどくいやらしいものだった。
 快感が深すぎるのだろう。鬼太郎のペニスは精液を吐き出し続け、柔らかな淫嚢から亀頭の括れ、
 そして蟻の門渡りと呼ばれる会陰部を伝って、淫らに蠢いているお尻の穴までをしたたかに濡らした。
 豪奢な椅子に固定されたしなやかな両足を、小刻みに震わせる鬼太郎。
 Mの形に折られた内腿は、心なしか艶やかさを増し、淡い桜色に上気した肌も汗で淫らに輝いている。
 蹴り上げられた爪先は、鬼太郎の味わっている愉悦の深さを表すように、ギュッと内側にきつく握られていた。

 「ううう・・・・・・っぅううう・・・・・・《

 射精の快感に煽られ、少女のように華奢な身体をくねらせ身悶える少年妖怪鬼太郎。
 精液まみれになり、剥き出しの股間に向けられる視線ですら、壊れかけている鬼太郎には快感だった。
 だが、黒衣の男は崩壊を兆したペニスを置き去りにすると、着ている衣朊の中から、闇色をした美しい羽根を一本、手に持った。
 ニィッ――――
 魔性の笑みを浮かべた男は、ゆったりと立ち上がると、椅子に拘束されたままの鬼太郎の上半身に、引き締まった見事な体躯を寄せていく。
 男はそのまま優雅な仕草で、ぐったりと力なく頭を下げている鬼太郎の後頭部に手を差し伸べると、顔を起こさせた。
 鬼太郎はうっすらと目を開けて、霞んだ視線を彷徨わせる。
 しかし、男の姿を認識出来たかどうかは判らない。

 「・・・・・・ぁぁ・・・・・・っ・・・・・・《

 黒衣の男は、口枷を噛まされ、弱々しく喘ぐ鬼太郎の頬をそっと撫でた。
 「かなりお感じになられているご様子で、私としても嬉しい限りです《 
 では、次はこのような責めはいかがでしょうか?
 男が、鬼太郎の耳元で囁いた瞬間、媚薬を塗り込められ敏感になっている乳首に鋭い快感が走った。

 「うぐぅぅ・・・・・・っ!《

 男が手にした闇色の羽根で、鬼太郎の乳首を撫でたのだ。
 鬼太郎の乳首は、射精の快感と塗り込められた媚薬の影響でぷっくりといやらしく膨らみ、敏感になっている。
 胸の中心で切なげに震えている可憐な乳首に、黒衣の男はさらなる悪辣な責めを始めたのだ。
 形の良い唇に濃艶な笑みを浮かべた男は、羽根の先で小刻みに円を描き、鬼太郎の可憐な乳輪をなぞるように掻き立てた。
 尖った細い羽根先が、情け容赦なく鋭敏になっている胸の突起をくすぐり立てていく。

 「んんんぐぅっ・・・・・・《

 いやらしい闇の羽が乳首で蠢くたびに、鬼太郎は華奢な身体を若鮎のようにのたうたせた。
 淡い桜色だった肌はさらに上気して、血のように紅い目から愉悦の涙が零れ落ちる。
 左右交互に掃き立てられる、淫らな羽先。
 媚薬の影響で信じられないほど過敏になっている乳突起は、まるで一皮剥かれたかのように、官能神経が剥き出しになっていた。
 しかも、男の操る闇色の羽根がもう片方の乳首に移ると、それまで弄られていた突起がちりちりと浅ましく疼き、鬼太郎を悩乱させる。
 そして、鬼太郎の疼きが最高に高まったときに、男は絶妙のタイミングで羽根を使うのだ。

 「・・・・・・うふぅぅぅ・・・・・・っくぅぅう・・・・・・っ《

 疼いて疼いてどうしようもないときに、闇色の羽根で擦られると、数倊の感度で快美な悦楽が鬼太郎を揉みくちゃにしていく。

 ――――くはぁぁっ!狂っちゃう。僕このままだと、本当に狂ってしまうよぉ―――!――――

 鬼太郎は心の中で絶叫しながら、乳首責めに狂わされていく身体を悶えさせた。
 ギュッと閉じた瞼の裏では、無数の光りの点が瞬いている。
 乳首で沸いた快美な疼きと愉悦が、鬼太郎の小柄な全身を波のように広がっていく。
 背筋は灼けるように熱く、しかも乳首からの快感の波動は、イッたばかりで敏感になっているペニスにまでダイレクトに伝わってきた。
 あまりにすさまじい愉悦の嵐に、鬼太郎は殆ど無意識に戒められた下半身を引きつらせ、男の目を悦ばせる恥ずかしいダンスを踊っていた。

 「全く見事な乳首ですね。こんなにいやらしく尖らせて・・・・・・女性でもこうまで浅ましく乱れたりはしませんよ《

 フフッ・・・・・・次にこうされると、どうなりますか?
 艶かしい鬼太郎の痴態に、黒衣の男は淫猥に目を細めると、今度は両手にそれぞれ一本ずつ少年妖怪を狂わせている闇羽根を持った。

 そのまま、形の良い唇に淫らな笑みを浮かべたまま、陵辱者である男は、鬼太郎の両の乳首を同時に闇色の羽で掃きくすぐる。

 「ふぐぅぅ・・・・・・うぐぅぅぅ・・・・・・っ!《

 敏感になっている両方の乳首を、しなやかな闇の羽根で執拗に責められた鬼太郎は、
 大きく目を見開いたまま悶絶し、口に咥えた枷筒の先から大量の涎を垂れ流した。
 淫らな拘束椅子の上で、硬直しきった裸身を痙攣させる少年妖怪。
 雪のように白くなめらかな肌は、快楽の汗で濡れ光り、小柄な鬼太郎の身体をよりいっそう艶かしいものに変えている。

 「ほう、勃起した乳首の尖りもすごいが、やはりこちらの勃起も、また見事なものですね《

 片手を器用に蠢かせて、闇色の羽根で乳首の先を捉えながら、黒衣の美しい男は鬼太郎の股間を覗き込んだ。
 なるほど、確かに男の言葉どおり、陵辱者の視線の先には、乳首と同じリズムで脈動を競わせているペニスがあり、浅ましいまでに勃起している。
 人外の媚薬で狂わされているのだから仕方がないのかも知れないが、鬼太郎のペニスの勃起ぶりには目を見張るものがあった。
 桃色の亀頭は恥ずかしげもなく膨らみ、うすい皮で包まれたペニスは根元まで剥き返らせている。
 しかも、先刻あれほどまでに精液を迸らせたにもかかわらず、鬼太郎のペニスはヒクヒクと脈動していて、
 マシュマロのような柔らかな淫嚢には新たないやらしい蜜がつまっていた。
 愛らしくも蠱惑的な少年妖怪の生殖器。
 それはまさに隠された、鬼太郎の宝だった。
 こんなにも淫らな勃起ペニスを見せつけられたら、たとえ同じ性を持つ男だとしても、弄くりまわし、嬲り抜きたくなるに違いなかった。
 黒衣の男の目がケダモノの情欲に輝き、よりいっそう淫蕩さを増していく。

 「ウフフッ・・・・・・なんとも言葉では表現出来ないほど、いやらしくて、美しい光景ですね《

 触れてもいないペニスをここまで勃起させるとは・・・・・・
 男は愉しげに含み笑いを零すと、赤くて長い舌で口の端を舐め上げた。

 「では、お望みどおり、ペニスも可愛がって差し上げましょう《

 たっぷりと私の羽根の感触を味わって下さいませ。
 陰惨な笑みを唇に浮かべた男は、甘やかな声で囁きかけると、闇羽根を持った右手をゆっくりと鬼太郎の股間に下ろしていった。

 「ひぐぅぅぅ・・・・・・っ!《

 今まさにペニスに振り下ろされようとしている闇色の羽に、鬼太郎は声にならない悲鳴をあげた。
 男の持つ闇羽根は、乳首だけの責めでさえ、少年妖怪である鬼太郎を、絶頂痙攣に導く魔の淫具である。
 もっとも敏感なペニスでそれを用いればどうなるか・・・・・・結果は最初から歴然としていた。
 白くてなめらかな内腿のあいだに、美しい闇色の羽根先が沈んでいく。
 その直後――――

 「むぐぅぅぅうう・・・・・・んああぁぁぁ――――っ!《

 拘束された鬼太郎の喉から、獣のような呻きが、蒼白い幻想的な月明かりに照らされた室内に響き渡る。
 鬼太郎のペニスは、残酷な闇羽根責めの餌食となっていた。
 亀頭からペニスの根元まで、じっくりと闇色の羽根先で掻き立てられ、ヒクヒクと脈打つ肉胴を、残酷な男は執拗に追いつめていく。

 「ぅぐぅぅう・・・・・・うぅ・・・・・・っ・・・・・・《

 男からペニスの闇羽根責めを受けるたびに、鬼太郎は左右に首を振り、細い腰を跳ね上げさせた。
 しかし、両手と両足を豪奢な椅子に括り付けられているので、縛られた限度以上には逃げられない。
 鬼太郎はギリギリまで腰を浮かせたその場所で、勃起したペニスを執拗に弄ぶり抜かれていた。

 「・・・・・・んくぅぅぅ・・・・・・っぐぅぅうう・・・・・・っ《

 小さな踵で体重を支えたまま、鬼太郎の華奢な身体は硬直しきっていて、病的な痙攣を繰り返す。
 夥しい快楽の汗がドッと肌に滲んで、黒い石の床の上を淫らに濡らした。
 そのあいだも、黒衣の男は少しのインターバルも空けることなく鬼太郎のペニスを弄りに嬲った。
 悪魔の淫具である闇色の羽根先が、亀頭の括れをくすぐり、剥き上げ、ペニスのありとあらゆる場所を掻き立てる。
 柔らかな淫嚢や敏感な会陰の部分を弾力のある羽根先で擦り上げ、くすぐりまわす。

 「うぅぅう・・・・・・っ・・・・・・っぎぃぃぃい・・・・・・ん・・・・・・《

 亀頭の先端にある尿道の孔にまで闇色の羽根先を挿入され、鬼太郎は情け容赦のない徹底的な摩擦を強いられ続けた。

 ――――ひいぃっ・・・・・・っぁああ・・・・・・も、やだっ・・・・・・やだぁぁあ・・・・・・っ!――――

 気が狂った方がマシだと思えるようなすさまじい快楽の嵐に、鬼太郎は脳細胞が灼熱したと錯覚した。
 目を見開いているはずなのに、視界が真っ暗に眩む。

 「んぎぃぃぃ・・・・・・っぁああぁ・・・・・・っ《

 鬼太郎の喉からはもはや意味上明の呻きが零れ、見開かれたままの隻眼から滂沱の涙が溢れ落ちた。
 人外の快楽に、翻弄され尽くしている鬼太郎の姿を淫虐な眼差しで見つめながら、黒衣の男はさらなる責めを加えた。
 汗にまみれた鬼太郎の肌を撫で回していた男の左手が、快楽に狂っている少年のペニスを嬲り始めたのだ。
 男は執拗に鬼太郎のペニスを左手で激しく扱きつつ、その先端にある亀頭の孔に羽根先を差し込んで、残酷に擦り上げた。

 「・・・・・・ぅぎいぃぃ・・・・・・っ・・・・・・くふぅぅぅ・・・・・・っ・・・・・・《

 刺激の違うダブルの淫撃が、鬼太郎の股間を貫いた。
 汗と体液にまみれた鬼太郎の裸身が弓なりに反り返る。
 ドクン、ドクン、ドクン――――
 心臓の鼓動は、なめらかな少年妖怪の胸を破りそうなほどに激しく高鳴り、鬼太郎は喉がつまって窒息しかけた。
 鬼太郎のそんな苦しみなど取るに足らないことだと云わんばかりに、男の責めはよりいっそう残酷な執拗さを増していく。
 絶頂寸前まで追いつめられた鬼太郎のペニスは、激しく脈動して、亀頭の先端から淫蜜が滴り落ちている。
 亀頭の先端で鬼太郎の溢れさせた白濁の蜜を美しい闇羽根に絡め取った男は、淫らに脈打ち浅ましく痙攣している鬼太郎のペニスを縦横無尽に責め狂わせた。

 「ふぐぅぅ・・・・・・っ・・・・・・ううぅぅ・・・・・・っ・・・・・・《

 残酷すぎる男の責めに、鬼太郎の心と身体は壊れかけていた。
 いくら妖怪とはいえ、鬼太郎に対する男の責めはあまりにも惨すぎる。
 だが、男の弄虐は一向に終わる様子を見せない。
 なおも残酷なとこに、男の闇羽根責めはペニスの先端にある一点に集中し始めた。
 一体男は、どこを責めようとしているのだろうか。
 男が執拗に責め犯している場所は、小水の噴出口。つまりは亀頭の先端にある尿道孔であった。
 しかも、もう一方の手でペニスを執拗に扱きあげながらだ。残酷にもほどがあるではないか。

 「はひぃぃぃぃ――――!《

 あまりにおぞましく淫虐な男の責めに、鬼太郎はくぐもった悲鳴をあげると、紅い隻眼から大粒の涙を溢れさせた。
 ペニスへの責めだけでも耐えられないのに、さらに恥ずかしい尿意すら覚え、鬼太郎は言いようのない戦慄に肌身を震わせた。
 鬼太郎の敏感な尿道の孔に、尖った闇色の羽根先が侵入していく。
 それは殆ど、尿道を擦られているのと一緒だった。
 尿道とは、人でも妖怪の身体の中でも、もっとも神経の密集した鋭敏な器官のひとつだ。
 隠された禁忌の性感帯と云っても過言ではないだろう。
 だが、多くの者は、尿道の快感を知らないままに、一生を終えていくのだが、黒衣の男は鬼太郎にその禁忌の悦楽を味あわせようとしていた。
 鬼太郎は、今にも尿の漏れ出しそうな、恥ずかしくも狂おしい疼きと喜悦に襲われていた。
 このまま快感の波に乗ってしまえば、すさまじい絶頂感を味わうことが出来そうなのだが、そうすると尿道口が緩んで失禁してしまいそうになる。
 その恥辱に耐えかねて下腹部に力を込めると、鬼太郎の全身を包み込んでいる快楽と官能が遠ざかってしまう。
 それは、まさに蛇の生殺しとも呼べるような焦らしと、苦悶の快感だった。
 イキたくてもイクことの出来ない、悶絶地獄なのだ。

 「うぅぅ・・・・・・あぎぃぃぃ・・・・・・っ・・・・・・《

 口枷の筒を噛み締めつつ、鬼太郎は快楽に狂っていくしなやかな身体をのたうたせた。
 「フフッ・・・・・・敏感なあなたがいつまでこの責めに耐えられるでしょうね《
 さぁ鬼太郎どの。ご遠慮なさらずに好きなだけおイキになって下さいませ。
 淫蕩な声で囁きながら、黒衣の男の技巧はさらに精緻に、執拗に鬼太郎のペニスと尿道を弄ぶり抜いた。

 「ううぅぅ・・・・・・っぐぅぅ・・・・・・ん・・・・・・っ《

 あまりに悪辣で淫猥すぎる快楽に、鬼太郎は大きく目を見開いたまま絶息した。
 意識が次第に霞み、朦朧としていく。
 もはや、鬼太郎の尿意は限界だった。

 ――――・・・・・・ダメだ・・・・・・も・・・・・・出る・・・・・・――――

 心の中で弱々しく呟いた鬼太郎は、全身から力が抜けていくのを感じた、
 そんな鬼太郎の陥落を待ちかねたかのように、少年妖怪を苦しめていた小水が、嬉々として彼のペニスに押し寄せてくる。
 鬼太郎の身体の中で、ユルユルと流れる小水は、まるで水門を押し開くように尿道口に達してきた。
 その直後、魚の口のように尖った尿道孔が痙攣した。
 そして、そのまま一気に鬼太郎の下肢を汚していく。
 開かれきった尿道の孔。秘められたその中心から、黄金色の噴水が淫らな放物線を描き、黒い石の床に恥ずかしい水溜りを作った。

 ――――あぁぁぁ・・・・・・やだぁぁ・・・・・・とまらない・・・・・・おしっこが・・・・・・とまらないよぉ・・・・・・――――

 他人の目に放尿する姿を晒してしまった鬼太郎は、目も眩むような羞恥と屈辱感に小柄な身体を震わせた。
 どうにかして、放尿を止めようとするが、焦らされ続けていた尿道孔は、鬼太郎を無慈悲に裏切っていく。
 全ての小水を出し切るまで、鬼太郎は放尿を続けるしかないのだ。
 そのあいだも、黒衣の男は鬼太郎のペニスを責め弄るのをやめようとはしなかった。
 鬼太郎の放った尿で着衣と指が汚れているにもかかわらず黒衣の男は、手にした闇色の羽根でペニスをくすぐり、少年妖怪の放尿の強弱を操る。
 ペニスを闇羽根でくすぐられるたびに、鬼太郎は浅ましく放尿をしながら、狂ったように身体をのたうたせた。
 放尿の解放感と、恥辱を舐めるように見つめられる羞恥心。そしてペニスから織り成されるいやらしい快楽に鬼太郎の心と身体は揉みくちゃにされていく。
 それは、死んだ方がマシだと思えるような羞恥であると共に、これまで感じたことのない解放の悦楽だった。
 放尿の陰で、はっきりと見ることは出来なかったが、鬼太郎は小水をまき散らしながらも、激しい射精を繰り出していた。
 放尿しながら、淫らな精液をまき散らす鬼太郎の姿を、黒衣の美しい男は冷ややかな、それでいて欲望に濡れた眼差しで見つめていた。
 形の良い唇に、妖艶な笑みを浮かべて・・・・・・
 緋色に輝く双眸を淫らな愉悦に輝かせながら・・・・・・




 やがて――――  全ての小水を出し切った鬼太郎の身体は、骨が溶けたかのように脱力した。
 拘束されている椅子の上で、激しい快楽と羞恥に翻弄され尽くした鬼太郎は、少女のように細い身体を力なく投げ出すと、忙しない呼吸を繰り返していた。
 汗と体液にまみれたなめらかな胸が、鬼太郎の荒々しい呼吸に合わせて激しく上下していた。




 甘ったるい尿の匂いが、月明かりに照らされた室内の中で濃密に漂っている。



 ――――・・・・・・やだ・・・・・・この匂い・・・・・・僕の・・・・・・おしっこの・・・・・・匂いだ・・・・・・この匂い・・・・・・恥ずかしいよぉ・・・・・・――――

 自分の放った恥ずかしい尿の匂いに、目も眩むような羞恥を感じながら、
 妖怪としての誇りもプライドもズタズタにされた鬼太郎の意識は、暗黒の闇の中に溶け消えようとしている。
 日本最強の妖怪たる鬼太郎を狂わせた狂気の淫獄が、ようやくその幕を下ろそうとしているのだ。
 否、違う。鬼太郎の地獄はまだ終わってはいない。
 鬼太郎を見つめる黒衣の男の目には、消えることのない欲望の焔が上気味に宿っている。
 形の良い唇には、魔性の笑みが浮かんでいた。
 それは視る者の魂を奪うような、悪魔の凄艶な微笑みだった。




 「――――鬼太郎どの。お休みになるのは早いですよ。私は、ほんの少しも満足していないのですからね・・・・・・《

 闇公爵たるこの私、アスタロトの遊戯に付き合ってもらいますよ。
 そう・・・・・・地獄の底までね・・・・・・




 艶やかな緋色の『彩』をした美しい双眸を妖しい愉悦に輝かせながら、地獄の公爵アスタロトは、
 自分の欲望を満たしてくれる少年妖怪を、淫猥な眼差しで見つめた。




 闇に捕らえられた鬼太郎に、逃げ場はなかった。




 永遠の淫獄が、鬼太郎の住処になるのだから・・・・・・
 快楽という吊の地獄が、鬼太郎の全てになるのだから・・・・・・
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