2ntブログ
  • 2023⁄04⁄21(Fri)
  • 23:50

中学1年の時に学校の住み込み用務員に犯された僕。それからは呼び出されては犯されて...

中学1年の夏休み前、学校が終わった後に忘れ物を思い出して取りに戻りました。
教室に入り、自分の机から忘れ物も取り、帰ろうとしたら廊下から大声で呼び止められました。
見たら学校の用務員さんで普段から無口な中年のおじさんでした。
「こんな時間に何をしているんだ?」
「あの、えーと忘れ物を取りに戻っただけです」
「忘れ物?」
「はい、友達から借りたウォークマンです」
「ウォークマン?本当か?」
「ええ、本当です」
「最近放課後に窃盗があって、警察からも怪しいやつを見かけたら調べて通報するように言われているんだ」
「僕は別に怪しくないし、窃盗もしてないし、帰ります」
「そうか、それなら良いけど一応私の事務所まで来て名前やクラスを書きなさい」
「あー、分かりました」
良く考えたら放課後かなりしてから教室をあさって、ウォークマンを持っていたら疑われるのは仕方ない、と諦めました。
用務員さんに付いて行って、事務所に入りました。
「クラスと名前をここに書いて、あと念のために住所と電話番号もな」
「あーハイハイ」
真夏の暑さに汗だくになりました。クーラーもない事務所です。
ガチャと冷たいカルピスが置かれました。
「疑ってすまんの、まあ役目だから、これでも飲んで」
「あーありがとうございます」
ごくごくと一気に飲みました。
それから名前とかを書こうとしたら急にめまいがしてフラフラになり、気を失いました。
気が付くと薄暗いカビ臭いマットの中に倒れています。
なぜか手は後ろ手に縛られ、猿ぐつわをされています。
「気がついたか?レン君」
「ウウッ」
「中年1年生、13才、深田レン君だね」
「ウウッ」
「友達のウォークマンを盗みに入って、用務員の俺に見つかった、そうだね」
「ウウッ」
「窃盗はいけない事だよ、警察を呼んで捕まえてもらわないといけない」
「ウウッ」
「前からレン君は可愛いな、と思っていたんだ、こうして思わぬ獲物が自分から飛び込んで来て、へっへっへ」
「さあ、煮て食おうと焼いて食おうと勝手な可愛い男の子が目の前だ、さてどうするかな?」
「ここは広い体育館の用品置き場だよ、レン君は体育用のマットレスに寝てる」
「ウウッ」
「さあ、ゆっくり絞め殺そうか?俺は子どもを殺すのが楽しみでな、ちょっとだけ苦しいけどすぐに死ねる」
「ウウッ」必死に首を振ります。
助からないかも知れない、死ぬかも知れないと身体中が寒くなり、恐ろしさと悲しさで涙が溢れます。
「さあ、レン君裸になろうね、裸で何も着ていない素っ裸の死体はなかなか誰だか分からないから時間がかかるんだよ、土に埋めたら虫やミミズが食べてくれる」
必死に首を振ります。
「おやおやわりと肉付きがいいんだね、ムチムチしたいい身体だ、おじさんはレン君みたいな可愛い男の子が大好きでね、可愛い少年を素っ裸にしてゆっくり絞め殺すのが楽しくてね」
男の手は僕の裸をなで回し、何度も何度も触ります。
「レン君は彼女はいるのかな?好きな女の子はいる?」
「ウウッ」首を振ります。
「いないのか?ならこのおチンチンはまだ未使用なんだ」
「ウウッ」
「死ぬ前におチンチンの気持ち良さをたくさん感じてから死なせてあげる」
用務員は両手にヌルヌルのローションを垂らして僕の下腹部をなで回します。
ひんやりと冷たいローションが引き伸ばされます。
男にしては柔らかい指がはい回り、やがておチンチンを掴みます。
「まだ毛も生えてないんだ、死ぬ前にたくさん精子を出してスッキリしようね」
片手を筒みたいにしてチンチンをしごき始めました。
当たり前ですが恐怖に怯えた僕のチンチンは全く反応なくて、柔らかいままでした。
「おやおや、精子の少しも出さないで死ぬのかな?僕ちゃんのお尻をいじるとあらあら不思議、チンチンがピンピンになるんだよ」
用務員はローションをたっぷり垂らした片手を僕のお尻に回し、身体を横にしてお尻の肛門にズブッと指を入れました。ちょっと痛い。
「ウウッ」
「おう、おう、柔らかいお尻だな、これなら十分楽しめるわ」
2本揃えた指がお尻の奥深く侵入し、多分前立腺あたりを強く刺激しました。
突然に僕の意思に反しておチンチンは急に硬く勃起し、反りかえりました。
僕の片足を肩に担ぐスタイルで片手は肛門に、そしていきなり僕のおチンチンは男に咥えられました。
「ウウッ」
硬くされたチンチンは舌でなぶられ、吸われ、しごかれました。
お尻には2本の指がいやらしく前立腺を刺激し、押し潰し、その快感が激しくチンチンに伝わり、射精感が襲います。
そして激しいしごきに我慢出来ないで用務員の口に大量の精液を放出しました。
「ふー、レン君の精液はなかなか美味しいよ、出来たての童貞精子は濃厚で旨いよ、さあもう1回いこうか?」  
そのまま2回目の射精に追い込まれました。
「よしよし、今から写真や動画をたくさん撮ってから縄を外してあげるよ、もう逃げたりはしないよな、恥ずかしい写真たくさん撮られたし」
縄を解かれた僕はしかし逃げる事も出来ず、言いなりにされました。
その日は用務員の口に4回無理やり射精させられ、裸の動画や写真をたくさん撮られてから帰されました。
しかしこれで僕はこのいやらしい中年の用務員男の言いなりになりました。
3日後、呼び出されて仕方なくあの体育館備品倉庫に向かいました。
嫌でたまらないけど仕方ありません。
2回目はもっと恥ずかしい、悔しい思いをさせられたのです。
それは次回に。

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ショタ小説2
  • 2023⁄04⁄21(Fri)
  • 23:28

別荘の美少年

ある夏、毎日のストレスの固まりみたいな職場が嫌で、かなりの有給休暇をとって伊勢志摩の別荘地へ行った。
大王崎とか、別荘として大規模なマンション群が並んでいる。バブルも崩壊し、マンションも別荘もほとんど住民はいなく、半分は売出し中,
そんな別荘地の隅の小さなログハウスを10日借りました。
俺、大阪の大学を出てソフトウェアの会社に勤めて4年、27才の独身者。もうストレスばかり、イライラばかりで、趣味が海釣りなんで、岩場でのチヌ釣りが楽しみでやって来たんだ。
来たら運悪く台風が近く、波が荒くて磯釣りは危険なんで湾内のボート場でルアーに変えてみた。
まあ小さいのがボチボチ釣れて、気分も良くなって、スマホからのポップスを聞いていたら、
男の子が声を掛けてきた。
慌ててヘッドフォンを外して聞くと、何が釣れるの?とか見せて?とかの子供らしい質問。
たいした事ないよ、とクーラーボックスを見せるとしゃがんでのぞき込むのがなんか可愛い。
「釣りは好きかい?」と聞くと「うん」と答えて立ち上がった。
めちゃ可愛い男の子だった。
ちょっと茶髪で小麦色の、多分12~4才くらいかな、
「この辺の子かい?」
「ううん、違うよ、あのマンションに遊びに来てる」
海岸沿いに真っ白なリゾートマンションがあり、その子はおじいさんと先に来て、何日かしたら両親も来るらしい
。逆にその子から「お兄ちゃんはここの人?」と聞かれてしまった。
「そんなに見える?大阪のただの会社員だよ」
「へー、そうなんだ」
「もう飽きたから一度帰るわ」
「お兄ちゃんはどこにいてるの?」
「あそこのログハウスだよ」
「あれかぁ、何だろうと思ってたよ」
「ちゃんとした別荘だぞ」
「ねえ、ちょっとついて行ってもいい?」
「いいよ、ジャグジーもあるよ」
「ジャグジー?」
「まあ、来たら判るよ、野天風呂だよ」
少年は嬉しそうについて来る。
釣り竿を片付けて2人でログハウスに向かう。
「おじいさんに連絡しときや、心配するで」
「うん」
少年は携帯電話を取り出しちょっと遅くなる、とか言っている。
おじいさんは放任主義らしく、しかも麻雀好きで友達を呼んで毎日麻雀ばかりだそうだ。一晩中麻雀の日もあるよいだ。
どうもいつもはおじいさん一人で住んでいるらしい。
ジーンズの半ズボンに黒いTシャツ、なかなか可愛い。清潔で子供なりに決まっている。
「ところで君、いくつ?」
「中学生だよ、なったばかり」
「勉強大変だね」
「まあね、でも僕の学校は一貫校だから高校までは多分、」
「多分??」
「よほどパーでなかったら無試験で行けるよ」
「そりゃ、パーでなくて良かったな」
ログハウスについたら少年は珍しいらしく大はしゃぎ、「すごーい、丸太で出来ているんだ」 
「別に俺が作った訳でないし、それより何か食べるか?」
夕方になったから2人で釣った魚を焼いたり、ちょっとしたバーベキューにした。
「ねえ、この家すごく気に入つちゃつた、全部まとめて一部屋ってのがいいね」
「普通ログハウスは似たような感じだよ、それよりジャグジー入るか?」
「いいの?」
「大きいから一緒に入るか?」
熱いお湯がいっぱいになり、俺はさっさと裸になって入った。
少年も裸になったが,育ちが良いのかちゃんと掛かり湯をして、股とかを流してから入って来た。
「熱くないか?」
「大丈夫だよ、これがジャグジー?初めて入るよ!」
ジャグジーは海側の竹垣に隠された野天風呂にしてある。
ちょっと暗くなって来た。
「どう?気持ちいいだろ?」
「うん、すごい勢いの泡だね」
少年は伸び上がって竹垣の向こうの海を見ようとして立ち上がった。
俺の目の前に少年のお腹とおチンチンが丸見え。まだ毛もなく、素直に健康的に発育した性器だった。しかも半分は亀頭がピンク色でのぞいていた。
急に少年が滑って俺の体に倒れ込んだ。思わず抱きしめた形になった。
「おい、おい大丈夫か?どうしたん」
「ごめんなさい、足が滑った」
温まった柔らかい少年の裸を抱いていると急に変な気分になった。
茶髪の長めの髪も貼り付いて可愛い女の子みたいな雰囲気になる。
思わず抱きしめたまま少年の顔にキスをしてしまった。
一瞬びっくりした感じの少年だけど嫌がらず、少年からも手をまわしてしがみついて来た感じになった。
もう、まずいかな?みたいな理性はなくなり、とりあえず少年とどこまでいけるか、少年の唇に俺の唇を重ねてみた。俺の舌で少年の歯をこじ開けて、中に舌を入れ、少年の舌と絡めたり、少年の舌を強く吸い込んだりした。
俺の右手は少年の肩から胸、お腹と降りて、おチンチンを握ってみた。
やはり硬くなっている。
もちろん俺のもカチカチになっているが、この際いくか!みたいな気分で少年の手を掴んで俺のおチンチンを握らせた。
ビクッとする少年、次は真っ赤になって顔を伏せて、それでもチンチンを握ったまま離さない。
「判る?これが大人のチンチンだよ」
「うん」
お互いのチンチンを握ったまま、俺たちはディープキスを交わした。
かなりの時間抱き合っていた。
俺はキスを終えると少年を立たせ、握った少年のおチンチンを口に含んだ。
「あーっ、汚いよ、止めてよ!」
「汚くないよ、これは愛情のしるしだよ、俺、お前が大好きになったよ」
「僕もお兄ちゃん好きだよ、でも」
もう硬いおチンチンをしゃぶるのに夢中で会話は出来ない、やがて少年がビクッビクッと震えて急にドクドクと精液がほとばしった。 
「あー、お兄ちゃんごめん」
「いいよ、気持ち良かった?」
「すごい良かったよ、こんなん初めてだよ」
「また硬くなっているからしてあげるね」
今度は少年のおチンチンをながめ、皮を剝いてピンク色の亀頭を舌で舐めてチュパチュパしてみた。
「あー、お兄ちゃん気持ちいいよ」
温かいお湯をかけながら今度は手でピストンしてあげた。
すぐに2度目の射精。
「次は君が俺のをサービスする番だよ」
「うん、頑張ってみるね」 
少年はしゃがんで、立ち上がった俺のおチンチンを掴み舐め始めた。
全然気持ち良くならないが、可愛い美少年が一生懸命にフェラチオしてくれるのは嬉しかった。
「やっぱり君の両手でピストンして欲しいな」
「うん、お兄ちゃん、ごめんね」
美少年の温かい両手のピストンで射精出来た。
もう一度お湯につかり、体をふいて、もしかしたらそのままベッドへ、と思ったが、少年の携帯電話がなり、おじいさんが呼んでいる、との事。
「いいよ、またね、良かったらおいで」
「ありがとう、お兄ちゃん、また来るね」
その日はそれで終わりました。
この美少年との次の話はまたの機会に致します。
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ショタ小説2
  • 2023⁄04⁄21(Fri)
  • 23:08

田舎

今から30年ぐらい前の話。
父の仕事の都合で東京から五年生の春に全校児童が25人ぐらいの田舎の小学校に転校した。
五年生は男子は一人だけで女子が二人のクラスだった。
一人だけの男子『タケシ君』は今でずっと肩身が狭い思いをしてきたのか、転校当日からすぐに仲良くなった。身長は僕とあまり変わらないけど、色黒で坊主頭の『野生児』って感じだった。
「一度、同級生と『連れション』してみたかったんだよ。トイレを案内するから一緒に行こ!!」
といきなり僕の腕を引っ張ってトイレに行き、並んでオシッコをした。
「ケータ君のチンコおっきいな!!東京の人ってみんなおっきいの?」
「(笑)ケータでいいよ。そんな事ないって」
「同い年のチンコなんて見たことないからさ~、それに先っちょがムケてるし」
「タケシ君、トイレの外まで声が聞こえてる(笑)恥ずかしいよ」
「俺もタケシでいいよ。スゲェなぁ。東京の人ってみんなそうなの?」
「東京は関係ないから(笑)」
タケシはまじまじと僕のチンコをズボンにしまうまで見ていた。

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ショタ小説2
  • 2022⁄08⁄07(Sun)
  • 22:02

受難の時

して恐る恐る股間に手をやると、濡れた感触が当然のようにかえってきた。
「気が付いた?前崎さんに絞め落とされたんだよ。落ちたのは初めてでしょう。
おもらししちゃったね。気にしないでね。落ちた時はたまにあることだから」
 麻生さんが僕を覗き込んで言った。
 僕は混乱してしまってすぐに起き上がろうとするけど、うまく起き上がれない。
「大丈夫?」
 そう言って手を貸してくれたのは、僕を絞め落とした智香だった。
 手を振り払おうかと思ったが、恥の上塗りみたいな気がしたので素直につ
かまった。
 後で、記憶を整理してみると、智香達3人で共謀して僕を辱めた事は明白
だったが、この時は記憶も朦朧としていてそれに気付かなかったのだ。
 綾子は濡れた畳を雑巾で拭いていた。
 クスクス笑いを漏らしながら。
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ショタ小説2
  • 2017⁄07⁄20(Thu)
  • 01:40

AVコーナー

いつも通り、少年は俺がわざと作った隙をついてAVコーナーに入った。
俺も普段と同じように暫くミラー越しにその様子を確認する。
ポケットに突っ込んだ両手がもぞもぞと動き、陳列されたAVのパッケージを瞬きもせずに見ているのもいつも通りだ。
しかし、ここから俺はいつも通りと違う行動に移る。
スタスタと早歩きでカウンターを出るとAVコーナーに向かった。
「ちょっと、キミ」
少年に声をかけると、びっくりして両手をハーフパンツのポケットから出し、目を合わせないように顔を背け、逃げるように歩き出した。
「ご、ごめんなさい・・・」
そう消え入りそうな声で言いながら俺の横を早足で通り過ぎようとした時、俺はその少年の手首を掴んだ。
「待ちなよ。キミの事を怒ろうってんじゃないんだ。今見てたやつ、中身を観てみたくないかい?」
すっかり怒られるものだと思っていた少年は、俺の言っている事がすぐには理解できなかったようで、こちらの顔を見上げてきょとんとしている。
その顔から更に視線を下に移すと、ハーフパンツの前が不自然に膨らんでいるのが見て取れる。
「見せてあげるよ。その代わり、絶対に誰にも内緒だからな」
そう言って少年に向かって笑顔を作ってやると、やや警戒の色を残しつつも、やっと少年の表情が弛んだ。
手首を掴んだまま少年を、AVコーナーのさっき彼が立っていた場所へと促す。
「ほら、どれがいい?」
恥ずかしそうに一本のAVを指をさしながら、ほんのり頬を染めている。
「よし、じゃあ、ほら、それ持って付いて来な」
パッケージを少年に持たせて倉庫に連れて行く。
返却されたソフトを確認するためのプレイヤーとモニターに電源を入れ、AVをプレイヤーにセットし、その前に丸椅子を置いてやった。
少年を丸椅子に座らせて再生ボタンを押し、俺もその横で画面を見る、いや、画面を見るふりをして少年の様子を覗う。
暫くすると、少年はもぞもぞと足を擦り合わせるような落ち着かない動きをしていたが、その動きをやめると両手を腿に挟んで前のめりの格好で画面を凝視し始めた。
「ちょっと、店の方に出てるけど、その辺においてあるもの触っちゃダメだよ」
俺はそう言って倉庫を出た。
きっと少年はペニスを弄りたくて仕方ないのに、俺が横に居たからできないでいたのだろう。
一度、その場から離れて、イキそうな頃を見計らって戻ってやろう、そう思い、カウンターでほんの少しの時間の経過を待ち、倉庫に戻る。
シャッ、とわざと大きく音が出るようにカーテンを動かして倉庫に入る。
少年はあわててハーフパンツの前にやっていた手を元通り、腿に挟んだ状態に戻した。
「いつもみたいにして良いんだよ、どうせいつも俺が見てたんだから」
少年はハッとしてこちらを見た。
初めて見るAVの刺激と、直前まで彼自身の手により弄られていたせいで、彼のペニスの状態はハーフパンツ越しでも分かるくらいになっている。
「ほら、続けなよ。もうビンビンで苦しそうじゃないか」
バレていないと思っていたことがバレていたことと、念願かなってAVを見ることができた現状、そして快感を求めてはち切れそうなペニス。
少年はこの後、自分がとるべき行動が分からず、俺の顔を見ている。
「せっかく見せてあげてるんだから、楽しみなよ」
そういって指差して彼の目線を俺からモニターに向け、彼の横に並ぶようにしゃがんだ。
「自分でしないなら、俺が手伝ってやるよ」
そういってハーフパンツのふくらみに手をそえる。
一瞬、びくんと動いたが、その手は振り払われるような事はなかった。
「いつもパンツの中に出しちゃってたの?」
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ショタ小説2
  • 2016⁄05⁄18(Wed)
  • 00:44

ぼくらの性教育

「今日の体育は教室でする。
女子はとなりの6年2組へ、男子はこのまま残るように」
田中先生の言葉に、体育を楽しみにしていた男子たちは「えー」とがっかりしていた。
でも、体育の嫌いな僕は内心ほっとした。
ドッジボールでは顔面に球をうけて鼻血を出したし、
徒競走をしても途中で転んでひざをすりむいたし、
体育の時間は生傷絶えない運動オンチなのだ。
それにしても、一体男子だけ集めて何をするんだろう…。
僕は期待と不安でドキドキしていた。

6年2組の男子が教室に入ってきて男子だけ30人。
いつもと違う雰囲気になにか異様な感じがして、みんなはざわついていた。
「さあ授業をはじめる」
田中先生が話し始めるとみんなは静かになった。
田中先生は今年先生になったばかりでやさしくてかっこよかった。
運動オンチの僕にも
「がんばろうな」といつも励ましてくれて、
一人っ子のぼくにはお兄さんのようにも思えた。
「さて、6年生にもなると人間の体は大人に向かって変化し始めていくんだ。
今日はそのことを勉強しよう。
そのまえに、最近先生は勉強して催眠術をかけることができるようになった。
はじめにそれを披露しようと思うんだけど…
誰かかかってみたい人はいるかい?」
先生の話しに戸惑いを覚えたみんなだったが、
好奇心からか何人かが手をあげた。
「それじゃあ、吉原君、前にでてきてくれないか」
吉原君がみんなの前にうれしそうにでていった。
吉原君は僕のクラスのリーダー的存在で
ユーモアがあって人気があった。
それに、今年の春くらいから急に体が大きくなって声変わりもしていた。
だからいつもみんなから「アニキ」とよばれ一目置かれていた。

先生は吉原君を椅子に座らせ、そして静かにゆっくりと話し始めた。
「さあ、目を閉じて。
君はだんだん気持ちがよくなって体が軽くなる。
さあ、鳥のように羽ばたいてみよう」
先生が吉沢君に語り掛けると、吉沢君はゆっくりと、
とまどいながら両手をひろげて鳥のように動かし始めた。
「そう、そうだ。さあ、もっと大きくはばたこう」
吉沢君はさっきよりも大きく両手を動かした。
いつもの笑顔の吉沢君ではなくて、眠っているようだけど、
何かにとりつかれたような、そんな表情をしていた。
「さあ、いよいよ飛び立とう。体はどんどん軽くなってふわりと舞い上がる」
吉沢君は軽やかに椅子から立ち上がり、
教室のなかを鳥のように羽ばたきながら、走りまわった。
みんなはびっくりしながら吉沢君をみていた。
「吉沢君、こっちへもどっておいで。そして今度は犬になろう」
先生はそういって手をパンと叩いた。
吉沢君はまた前に戻り、今度は四つんばいになった。
「さあ、散歩にいこう」
先生が声をかけると
「ワンワン」と吉沢君は言いながら四つんばいのままで歩き出した。
そして舌をダランと出しながら「ハアハア」と息を荒くした。
教室を一周すると先生は
「さあ今度は体の力が全部抜けてしまう」といって手をパンと叩いた。
すると吉沢君は急に体がグニャグニャになってその場に倒れこんでしまった。
顔の筋肉も緩んでしまって口は半開きでそこからはよだれが流れていた。
吉沢君はいつもさわやかな笑顔で人気があるので、
こんな姿を見せることはなかった。
だから僕は本当に吉沢君が催眠術にかかっているんだとわかった。

田中先生は今度はみんなにむかって
「それじゃあ、本題に入るとしよう。今日の勉強は体の変化だったよね。
でもこのことは話しをしたり、絵でみたりしてもよくわからないと思うんだ。
だから、今日は吉沢君の体で勉強してみたいと思う」といった。
「さあ、吉沢君、立ってごらん」
先生に促されて吉沢君はゆっくりと立ちあがった。
「それでは吉沢君。なんだかとても暑いね。
さあ、がまんしないで上半身裸になってしまおう。」
先生にそう言われて、吉沢君はトレーナーを脱ぎ始めた。
「さあ、恥ずかしがらないで。シャツも脱いでしまおうよ」
吉沢君は一気にシャツを脱いで上半身裸になってしまった。
みんなは「アニキ」の上半身を興味深そうに眺めていた。
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ショタ小説2
  • 2016⁄05⁄18(Wed)
  • 00:42

ぼくのカテキョを紹介します

マジむかつく。こんど同じこと言ったら、マジきれますから。何かにつけ「いい加
減にしなさい」、二言目には「中学生にもなってなにやってるの」。はいはい、今日
はたまたま部活が長引いちゃっただけですから。いつもはおにーさん来るまえに、そ
の日のぶん全部終わらせちゃってますから。むしろ、よく遅れたりするの悠輔せんせ
のほうなんで。そこんとこヨロシク。
「ほんとスイマセンねえ、悠輔先生もうちの子教えるの大変でしょう。いつまでも子
供で」
「いえいえ、純粋でとてもいいお子さんですよ。生意気ですけど(笑)。教えていて
すごく楽しいです」
 なーにが「(笑)」だよ、みくびんなっつーの。だいたい「ガキだなあ」とか「純
粋だなあ」とか「そういうのまだ分かんないよな」ってよく言うけど、ぼくそんなお
にーさんが思ってるほど純粋じゃありませんから。サンタだって信じてないし子供が
どうやって生まれるかも知ってるし、自慰?オナニー?の意味だって知ってますか
ら。なんなら証拠の写メ見せようか?
「じゃあ良太をよろしくお願いします。良太、ちゃんと勉強するんだよ。お母さん今
日お花の会のディナー行ってくるから、お父さんも遅いから夕食冷蔵庫に入れてある
の適当に食べるのよ」
 パッタリ閉まったドアを渋い顔で見つめているぼくの肩にぽんっと大きなおにーさ
んの手が乗る。首を45度くらい傾けないと183あるっていうおにーさんの顔は見え
ない。なんだよってぼくが言うとなんだよじゃないんだよって笑いながら小突いてき
て、さ、勉強するぞ!と背中を押されて階段を上がると、まるでぼくがおにーさんに
軽々片手で持ち上げられてるみたいに見えるし。
 なんでそんなデカいんだよ。うん?おまえもご飯いっぱい食べればそのうち大きく
なるよ。別に大きくなりたいわけじゃないし、デカけりゃいいってもんでもないし。
なに言ってんだよ、おまえ今クラスで背の順何番目だ?中一だったらもうちょっと背
ほしいだろ。すいませーん、ジュース買ってきていいですか。ぼくファンタないと勉
強する気おきないんですけど。ダメ。ファンタとかいってほんとにガキだなあ。ほら
ちゃんと歩く!
 ガビーン。簡単にぼくの部屋まで連れてこられてしまう。ドアを閉めてショルダー
バッグを下ろすと、おにーさんは英語のテキストを取り出して勉強机に広げ、ぼくを
抱き上げてその前の椅子に座らせるとシャーペンまで握らせてくれてぼくの頭をよし
よしってする。勉強の準備に10秒もかからない。ヤバイ、ちょっとカッコよくね?
ぶっちゃけテキパキしてるのが、なんか、とってもお兄さんっぽいと不覚にも思って
しまったくさい、けど、ありえない。気のせいっしょ。ぜんぜん意味わかんないんで
すけど自分。
「おし、タイムイズマネーだ。きょうは英語から始めるぞ」
 そう言うと、ぼくの横で、悠輔せんせは着ているシャツのボタンを上から外しはじ
め、シャツを剥いでインナーのTシャツも脱ぐと、ベルトをガチャガチャ鳴らしなが
ら穿いているデニムを足首まで下ろす。そしてB.V.D.のボクサーブリーフに手を掛け
てパンツもろとも両脚から抜き去ると、背筋をぴんと伸ばし、体の横にぴったり手を
つけてまっすぐに立った。顔からは完全に表情が無くなり、ぼくと比べると大人びて
いるけど父さんなんかに比べるとまだずいぶん子供のように見えるシルエットは凍り
ついたみたいに静止して、まるで、おにーさんのまわりだけ時間が止まっているみた
いに見える。
 はい、よく出来上がりました。さてと。今日は、どんなふうにおにーさんを変えよ
うかな。
 大学一年で、今年入ったばっかりっていうからぼくより5コ上くらい。サッカー
やってるっていう体は肉付きが良く均整がとれてて、胸筋はむくっと膨らんでるし腹
筋はボコボコって6つに割れてるし腹斜筋?がビシッと浮き出てるし、当然、脚腰も
がっちりしてて駆け回るからよく鍛まるのか尻もきゅっと恰好よく締まってる。 
 ヤバくね? 
 こんなのぼくのまわりで見たことない。ぼくの、ほっそりした、毛のうすい華奢な
体とは別の生き物みたいだ。
 先週、先々週と週二回の授業で、すっかりおにーさんを手なずけてからもう4回は
見てるけど、やっぱり見るたびにハッとしてしまう。なんか、すごいものって感じ
で、言葉にならなくて呆然と見てしまうから慣れるまで観察ってことで毎回こうして
授業の前に裸で立たせている。おにーさんは、ぼくが「勉強しましょう」って言うま
で、立ったまま動けない。
 しかし、それにしても、いずれぼくもこうなるのだろうか。おにーさんのように、
なんだかいろんなところが角張って石みたいにゴツゴツしてきて、顔はあどけないの
に野太い声が出るようになって、こんなふうに、腕や胸元にうっすら、腋やチンポや
脚のあたりに真っ黒な草をいっぱい生やすようになるのだろうか。なにより、びっく
り目を惹きつけられてしまうのはチンポ。ぼくのものとは明らかに形がちがう。
 父さんのどっしりと重い塊というのともちがって、なんというか、少年っぽいんだ
けど、立派という感じ。学年でいちばんがっちりしてるタケシやトモキだって、チン
ポはぼくみたくウインナーみたいな形をしている。おにーさんのは、そんなのとはぜ
んぜんちがって、なんというか、進化してる、みたいな。
 その、ドレッシングのボトルが逆さにくっついているみたいなのが珍しくて、握っ
たり、引っ張ったり、弾いたり、掻いたり、こねくり回したりして最初のうちはずい
ぶん遊んだ。そうしながら授業させていると、おにーさんはだんだん、ソワソワする
みたいになって、腰をモゾモゾ動かしたり、呼吸がだんだん熱くなって、説明する声
が上ずったり詰まって途切れるようになって、しまいには、ぼくや机の上に大量のお
もらしをしてしまう。
 悠輔せんせのおもらしは、真っ白でヌルヌル、ベトベトしていて、キッチンハイ
ターみたいなにおいがする。それを出したとき、悠輔せんせは目がトロンとしてし
まって、バカみたいに惚けた半開きの口から、はあはあ息を漏らしながら、ちょっと
のあいだ電池が切れたみたいにぐったりしてしまうのだ。
 その白いのが、精子?ザーメン?ていうもので、おもらしが、射精?オーガスム?
埒をあける?というらしいのは知っていて、触発されてぼくもやってみるけど、お
にーさんほど大量に、爆発するみたいにはなったりしない。
 バッチィィーン! あんまりカッコいいから、ぼくは思わず悠輔せんせの頬を平手
打ちしてしまった。憎いわけじゃないけど、なんだか、そんな気分。悠輔せんせは一
瞬ピクッとするが、そのまま前を向いて動かない。頬に真っ赤なモミジが貼り付く。
 悠輔せんせ、ムカイオサムって知ってる? え、ああ。まあ。…似てる? うん。
ていうか、マジ誤差ないっしょ。ヤバイって。よく言われるんだよね。おれあんまり
その人知らないから微妙なんだけど…。いやありえない。カンペキそっくり。そうか
なあ。いやあ、微妙だなー。いいじゃんイケメンだから、ぜんぜん、オッケー。と話
したのはいつだったっけ。たぶん最初の授業ぐらいんとき。それからおにーさんのぼ
くのコレクション入りはケッテイとなったわけで。
 ぼくが手を開くと、電流で出来た手袋みたいな電気の糸束が、手のまわりをパチパ
チのたうつ。なにげにまだ今日で五回目だし。これからどんどんぼく好みにおにーさ
んを変えてくつもりだ。
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ショタ小説2
  • 2016⁄04⁄22(Fri)
  • 02:59

愛と欲

普段はおっかない庸介でも眠ったらそれは平和そのもののようで、幸久はそっと隣の布団に潜り込んで律動的に動くその背中を見ていた。
 ここ一年で一回りまた太ったんじゃない?
 そんなこと言おうものならただでさえ無口な彼は憮然と黙ってしまって、機嫌が悪くなるだろう。しかし、その影で少し酒を控えたりするのも幸久は知っている。
 寒い夜。暖房を切ってしまうと小さな部屋でも少しずつ寒くなる。
 男二人で暮らすのも最初は戸惑うことばかりだったけれど最近はすっかり慣れた。洗濯や食事なんてどうにでもなるものだ。特に庸介は「生きていけりゃあそれでいい。」とコンビニ弁当だろうが幸久の下手な料理だろうがなんでも食べた。
 一緒に暮らすなら何食べたって文句いわない人よ。
 時々行くゲイバーのマスターの言葉だ。
 時々つまらないことで怒らせたり、なんで黙りこくるのか判らない事がある。だけれど殴られる、ということは今のところない。セックス以外では庸介はなんだかんだいって優しい気がする。
 セックスは・・・半年くらいは死にそうにきつかった。ものもでっかいし、幸久のペースなんて一切無視して、マジではじめのうちは次の日起きられなかったこともある。それでも彼はしたくなったら連チャンだろうがなんだろうが幸久にのっかってきた。
 でもなあ・・・。
 幸久は抱き枕をギュッと抱いて庸介の背中を見ている。大きな背中が息吸ったのと同時にぐっと盛り上がる。
 何があっても逃げなかったんだよね。俺。
 そして幸久は目を閉じた。

 庸介を初めて見かけたときは正直、ちょっと怖い・・・汚い・・・・だけど・・・という感じだったのを今でも覚えている。
 幸久の家の裏にある公園を工事することになって、それで挨拶に来たのが庸介だった。ガタイのでかい、迫力ある男が汚れた作業服で自分の家の前に立っていたのを見たときの瞬間を幸久は今でも忘れない。
「なんか用ッすか。」
 あれは、塾の試験から帰ってきた、春休みの午後だった。玄関先に立っている男にちょっとビビってしまい、ちょっと距離をとって、門扉の外恐る恐る顔を見た。作業服姿の強盗か何かと思っても当然の感じだった。真っ黒に焼けた肌。鍛えられたたくましい胸。がっしりとした尻。そして厳しい眼差しと長めの無精ヒゲ。汚れた作業服がよく似合った。母親の自慢のイングリッシュガーデンにはそぐわない風貌。
「いや・・・明日からから裏。掘らせていただきますんで。」
 こういうときにありそうな、慇懃な、バカに腰の低い態度は全くない。かといって、フレンドリーに「まあよくあることだし」、と迷惑かかっても笑ってごまかしそうな感じもない。
 桜井家としても一応市役所の方から知らせは聞いていたのでああ・・・という感じだった。工事は明後日までするらしい。うるさいの、やだなあ・・・とちょっと思ってまた彼を見た。
 無表情。
 笑いもしなければ幸久に関心を持つでもない。ただ、そこに黙って存在していた。
 そう。まるでオブジェが存在しているかのようだった。しかも、内側から迫力を漂わせているような。
 彼の少し小さい目は、今は落ち着いているがもしも血走ったらものすごい迫力を帯びるのは目に見えている。いかにもガテン系だ。もしかしたら・・・塀の中に入ってたのかも知れない。
 まだ四月、桜が咲き始めたとはいえまだ風はやや冷たさを残している。
「あの・・・。」
 幸久は何となく声をかけた。無表情の瞳だけが数センチ、幸久を見た。
 けれどその続きの言葉を続けることが出来なかった。男はぺこっと小さく頭を下げて、のっそりと門を出ていってしまったのだ。
 幸久は今でもその後ろ姿を思い出すことが出来る。もしかしたら、あの背中を見た時から何か幸久の心の中に芽生えていたのかも知れない。

 初恋は男だった。
 幼稚園の時、給食室にいた調理師のお兄さんだった。構って欲しくて用事もないのに給食室に通って、下らない話をしてなんとか話をしよう、としていたのを覚えている。
 その次は小学4年生の時。近所の中学生だった。
 詰め襟に清潔そうな短髪。がっしりとした体格は少し太めだったかも知れない。学校に通うときいつもすれ違う彼が気になって、母親に聞いてみると案外簡単に名前も学校も判って。
 陸上部で長距離を走っていたそのお兄さんが市の駅伝大会に出場したとき、みんなに黙って一人、自転車をこいで彼の走る区間でそっと待っていた。そして彼がすぎるのを見ながら胸がドキドキした。
 あの頃から・・・男が好きだったなあ・・・。
 どう思いだしても今までいっぺんも女を好きになったことなんてない。
 なのに、男が好きになればなるほど、自分の身体は「女顔」になっていくのだ。もっと、切れのいいナイスガイになりたくて中学の時は母親に無理いってジムに通っても見たが、食べても太らない体質、そして長い手足。やさしげな顔立ちは変わらなかった。だからだろうか、だんだん自分の趣向が人と変わっていることに気がついた。ゲイバーで遊びも覚えた。何人もの知らない人とセックスだってした。アオカンだってなんだってした。
 その殆どがある程度ガチブト系のヤツだった。
 若いヤツ、今時のカッコカワイイ系には興味なんてない。幸久が興味あるのは。
「・・・たまんない・・・。」
 今日来た、彼みたいな人だ。
 一回奥の自室に走ってそっとズボンを脱ぐ。足首で絡まるのがもどかしい。
 トランクスの中の自分のが固くビンビンになっている。それはぐっと反り立っていて亀頭の割れ目をそっとなぞるとツプッと透明のねっとりとした汁がもれてパンツに染みが出来た。。
「んふ・・・。」
 あの小さな目に見つめられただけで幸久のチンポが勃起したのだ。
 張りつめ、布越しに天を突いているそれをさすりながら大きく息を吐く。袋、裏筋、カリを確かめるようにさすると身体がゾクゾクする。
 やられたい・・・。
 あの人、どんなチンポだろう。俺みたいな女顔、好きかなあ・・・。
 ああいうタイプって結構ハードゲイな人多いみたいだし、同じタイプの筋肉系好きな人多かったし・・・。
 目を閉じて壁にもたれて立ったままパンツの中に手を突っ込んで扱き始めた。気分はすっかりあの男に犯され始めている。
 男に無理矢理服を引き剥がされ、口をふさがれる。抵抗しようにも幸久の力では全くかなわない。彼はそんな幸久の両手両足を押さえ込むとおもむろに幸久のズボンを下ろすのだ。そして幸久は恥ずかしくて仕方がない。だってチンポはどうしようもないほどに疼き、勃起してるから。まるで誰かに虐めて欲しいみたいに。
 男はそのチンポを楽しそうに扱く。
『はん、スケベチンポ。』
 あの野太い低い声できつく言い放つ。そんなところまで想像すると幸久のチンポがジュブジュブ言うほどに先走りで濡れてきた。こんなになったのも久しぶりだ。今日のオナニーはとっても萌える。
 男は汚れた作業ズボンのファスナーを下ろす。そして自分のチンボを引き出し、幸久の目の前に突き出すのだ。
 そしてそこにあるのは・・・太くて美味しそうに勃起したチンポ。赤黒く、鬱蒼とした陰毛。独特の臭いがむんむんして、思わずむしゃぶりつくような。
「ん・・・あ・・・だめ・・・。」
 勃起した自分のチンポを一生懸命扱きながら幸久の頭の中ではまだレイプは続く。
 頭の中の男は意地悪に乳首を摘んだ。それにあわせて幸久の手も胸に延びる。
『どうした、こんなとこで感じるくらいエロい身体か。』
「あん、あ・・・。」
 そしてコリコリに勃起した乳首を時折ぎゅんとつねる。来たままのシャツの裾を巻で声を押し殺した。まるで本当にレイプされている気がしてくる。
「うう・・・んん・・・。」
 そして大きく脚を開くとやや腰を落とした。そして後ろのアナルをまさぐる。
 ああ・・・したい・・・。
指を一本入れた。そしてズブズブと自分で押し込んでいく。全部はいるとそれを右往左往に動かしていく。腸をぐりぐりと拡げながら全然物足りないのだ。
 もっと太いヤツだったらお尻の中もっとかき回してもらえるのに・・・。
 幸久は壁に身を預け、片足を机においてオナニーを続けた。
 犯されたい。このやられたい身体を思い切り犯して・・・そしてアナル奴隷として好きにして欲しい・・・。
「あ。いいよう、もっと犯してぇ・・・。」
 たまらなくなって机の一番上の引き出しからバイブを出した。それは以前二度ほどプレイしたガチブトの兄貴から記念にプレゼントしてもらったやつだ。
 ピンクのシリコンの亀頭をたっぷりとしゃぶる。まるであの男の本物のチンポのように、心を込めて下をねっとりと絡ませた。本物だったらもっとなま暖かくて味も美味しいはずなのに。
 ベッドに四つん這いになる。わざとお尻を突き上げてみる。そしてバイブをあてがうとねじり込ませるように入れ始める。
「ああ・・・。」
 思わず洩れる高い声。
 アナルバイブでない、普通のバイブはいきなり入る筈はない。しかし、押し込み、無理矢理拡げながらもカリまでなんとかはいるとあとは楽だ。
「あ・・・入った・・・。」
 クッ、とカリをアナルが包むようにくわえ込む。あとはゆっくり奥まで挿入だ。
 少しずつ入り込むバイブのチンポ。息を吐きながらゆっくりとくわえ込む。
「んん・・・。」
 大きく息を吐いた。そしてその場で細かく揺り動かす。
 腸がぐにぐにと蠢いた。変な感じ。
 下半身素っ裸で四つん這いになって異物挿入している姿誰かに見られたら・・・恥ずかしいなあ・・・。
 そんなことを考えていると何故かチンポの先からツツーッと先走りが出てきた。シーツに染みになるが気にしていられない。
 そしてゆっくりと挿入開始だ。ゆっくりと抜き、グンとつく。抜くときも入れるときも気持ち良い。思わず声が漏れて、幸久はだんだんその感触に夢中になっていくのだ。
 アナルオナニーは大好きだった。自分のアナルが実は出すだけでなく、入れることもできるなんてびっくりだがそれで感じてしまうのもすごい。
「あん・・ああ・・・いい、もっと犯して・・・もっと虐めて・・・。」
 あの冷たい目で見下され、汚い言葉で罵られたい。放尿を強要され、恥ずかしい格好をとらされて、みんなの前で射精したい。 
 マゾ犬として・・・あんなご主人様にお仕えしたい。
 幸久の妄想は膨らむばかりだ。
 縛られ、ケツにバイブ突っ込まれたまま上から学生服を来て学校に行く。写真を撮られてネット調教される。
 ああ・・・俺のケツマンあの人に捧げたい。
 ケツにバイブくわえたまま仰向けになって大きく足を拡げた。そしてスイッチを入れる。ブブブ・・・という鈍いモーター音が響く。
「ああ・・・。」
 ぐりんぐりん回り始めたバイブで腸がかき回される。
 たまんねえよ、バイブじゃなくって・・・。
「誰かホントのチンポで俺のケツマンかき回してくれよ・・・。」
 切なく喘いだ。
「あ、でる・・・でる・・・ザーメン、ザーメン出る、チンボからエロカルピス発射したいよー・・・いく・・・。」
 ぐい、と尻を上げる。目をぎゅっと閉じる。頬をシーツにこすりつけながらチンポを扱いた。グジュグジュと濡れた感触が助平で。
「あ・・・。」
 想像の中のあの男がぐいぐいと虐めてくる。
「あ、チンポでおれ、壊して・・・。」
 そして射精した。

 幸久の部屋は一階の奥。昔、ばあちゃんが使っていた部屋でベッドと机をおいたら結構狭い。
 そのオナニーをした晩はレンタルCDをMDにタビングしていた。アムロのアルバムで、別に好きでなかったけれどほかに借りるものがなかったので借りた程度だった。
 そうこうしているうちなんだか急に腹が減ったのでコンビニに出かけたのだ。
 歩いて2分のコンビニ。そのガラス越しに明々とともる建物の中にいる人間を見て幸久は思わず足を止めた。
 あ・・・。
 そこにいたのは昼間のあの男だ。
 どうしようか。
 一瞬ためらったが、向こうだって幸久を覚えているはずがない。ほんの数十秒顔を合わせた程度だ。
 知らんぷりしてよう。幸久はその重いガラス戸を開けた。
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ショタ小説2
  • 2016⁄04⁄22(Fri)
  • 02:51

少年の味

「いらっしゃいませ高杉様」



「かわいい男の子で遊べる…」って先輩に言われてノコノコ着いて来たけど
なんだか堅苦しい和風の高級料亭にいつの間にか入店していた。

「先輩、なんですかこの店。俺はもっと妖しい場所だと…」

「まぁまぁ、ちゃんと目当ての「男の子」は出るから。だまって俺に着いてこい」

男の上司はそう言うと、料亭の廊下をどんどん奥に進んでいく。やがて、松の間と書かれた部屋の前で止まると、男は上司と共に和室の中に入って座布団に腰かける。


「…あれ?注文取りにこないですね。俺、ちょっと誰か呼んできましょうか?」

「あぁ、注文なら既にしてあるよ。その内くるでしょ…」

男の上司はニヤニヤ笑みを浮かべながら男に向ってそう言った。

この時、俺は給仕に少年が来る程度だと考えていたが
後にその考えを凌駕する光景が俺の眼前に広がるとは予想もしていなかった。

「失礼します。ご注文の「少年盛りでございます」」

「!?」

俺は、やがて部屋に運ばれてきた料理をみて絶句した。
二人掛かりで運ばれてきた回転支柱のついた大きな円卓の上には、小学生くらいの可愛らしい少年が口にギャグを装着させられ、競泳水着姿で仰向けに大の字で円卓に固定されており、その少年の幼い肉体には満遍なく脂が塗られていて、その上には刺身が綺麗にずらりと並べられているのだ。

「先輩…これは?」

「裏メニューの少年盛りだ。この少年は…まぁ気にするな…さぁ、とりあえず食べよう」

先輩は慣れた手つきで少年の上に盛られた刺身を摘みあげ、醤油を付けてそれを口の中に放り込んでいく。俺はまだ混乱しているのか、手が出せずに黙ってその異様な光景を眺めていた。

「おい、食べないのか?」

「えっ?あ、いやぁ…なんというか」

「心配するな、この子は料亭の子供だ。それにこの子には戸籍も何もない」

男の上司は男に向って問題ないと言うが、そういう問題では無いというような表情で男は上司を見つめる。

「なんだよ、その俺に対しての軽蔑の眼差しは…お前も同類だろ?もっとさぁ、楽しめよな。ほら、こんな悪戯してもいいんだぞ」

先輩はそう言いながら山葵を摘みあげると、それを少年の両乳首に箸で擦り込み始めた。

「ふうぅんんぅ…うぅふうん…」

ギャグの嵌められた少年の口からは、ダラダラと涎が垂れるとともに小さな呻き声が漏れている。どうやら乳首に擦り込まれた山葵の刺激に反応しているようだ。

「おお、涎タレが出て来たぞww」

「ちょ、先輩…」

男の上司は、少年の口から垂れ流れている涎に刺身をつけてうまそうに食べ始めた。
その異常な行動に男は表面上こそ引いている様子を見せるが、自身でも気がつかないうちに、本心では除々に興奮し始めている。

(すごい…!?…俺は興奮しているのか?…食べたいのか?)

「お次は、究極の「タレ」と行きますかね」

「究極の…タレ?」

「そうだ、究極のタレだ」


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先輩は笑顔で円卓を回して少年の股間を正面に向かせると、少年の競泳水着をズラし始める。やがて競泳水着は限界までズリ下ろされ、少年は一糸纏わぬ全裸姿にされてしまった。

「んぅぅふうう…ふうぅん」

流石に自身の性器を見られるのには抵抗があるのか、少年は動かない体を懸命にピクピクと動かして反抗する。しかし、それはまったく無駄で無意味な行為。もちろん少年自身も無駄だとは分かっているのだろうが、恥ずかしさで動かずにはいられなかったのだろう。

「先輩!これ以上は…」

「おれもな、最初に来た時は罪悪感で一杯だったよ。でもな、究極のタレの誘惑には勝てなかった…無論、お前も例外ではないぞ」

「そ、そんな……って!先輩何してるんですか!やめてくださいよ!」

男の上司は後輩の静止を無視し、刺身を少年の幼い皮を被った性器に巻きつけ、箸でそれらを挟み込んで上下に扱き始めた。

「坊主、気持ちいいだろう?」

「んぅう…うぅん…ふぅん…うぅん…」

少年の呻き声はどんどん大きくなり、それと同時に少年の性器もビクンビクンと脈打ち勃起を開始する。

「うぅふ…うぅんふぅう!…ふぅん…ふぅん!」

「タレを出すにはコツが必要だ、休まず扱き続けるのも大事だが…お前も手伝え!」

「えっ…でも…」

口では拒否したものの、無意識なのか解らないが俺は既に箸で少年の性器を扱くのを手伝っていた。

(本当にいいのか?…しかし、こんなチャンスは滅多に…いや、一生ないかもしれない)


「うぅんぅう!んぅん…うぅんふぅう!…うぅんぅんんぅんん!!」


次の瞬間、責めに耐えられず絶頂を迎えた少年の体が小刻みに震えだし、ビンビンに勃起しきった性器からは大量の精液がドクドクと噴きだし始める。

「結構うまいなお前…最速だぞ。…さぁ、究極のタレを付けて食ってみろ」

「えっ…でも……それじゃ…一口だけ…」

先程までは頑なに食べるのを拒んでいた男だが、この異常なシチュエーションに精神を毒されたのか、少年の精液がたっぷりと付着した刺身を口の中に放り込んだ。

「……こ、これは!先輩!」

「最高だろ?」

「は、ハイ!」






その後、俺は究極のタレの味が忘れられずに月に一度のペースで先輩と一緒に料亭に足を運ぶようになった。あぁ、俺はもう引き返すことは出来ないだろう……
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ショタ小説2
  • 2016⁄04⁄22(Fri)
  • 02:47

少年オークション

友人の伝手で参加した、通称「少年オークション」。文字通りこのオークションでは少年に関係するものが多数出品される。まぁ、それだけでは只の変態オークションだが、このオークションは一味違う。なんたって毎回最後に駆らずと言っていいほど出品される、少年好きなら誰もが一度は夢見る驚愕の商品が出品されるのだから。


…そう、「本物の少年」が…


「野村 タケシくんの精液付き体操服一式、1万6千円での落札です」

何処かの地下で行われている異様なオークション。その薄暗いオークション会場内はまるでコンサート会場の様な広さを有しており、無尽蔵にあるかと思えるステージを囲む客席はほぼ満席状態だ。

「これからが本番ですな…」

「今日はどんな子かしらねぇ」

「君は何人くらい飼っているのかな?」

「いやぁ、お恥ずかしい限りです。実は一匹も…」

いよいよ少年が出品されるのか、周囲の客達が騒がしくなってきた。私が座っているのは
VIP席と呼ばれる最前列にある席であり、どの席も豪華な装飾が施されてゆったりとしたスペースが確保されている。中には飼っている少年をペットのように同伴させている客も居るようだ。

「さて、続きましてはいよいよ本日の目玉商品!商品№37、酒川 アキくん12歳です!!」

プシュゥウウウウ!

司会者が商品名を叫ぶと同時にステージに濃い霧のようなものが発生し、ステージは瞬時に白い靄に包まれる。やがて、ステージにはスポットライトの光が差し込み、霧が晴れるとステージに突如として拘束された一人の少年が出現した。

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「かわいいチンチンだね~」

「売り物にされた気分はどうだい?」

「今回も中々の淫乱少年だと聞きましたよ…」

「ほら、見てご覧。お前達のお友達だよ」

アキがステージに現れるや否や、会場の客達は思い思いの感想を述べたり中にはアキに向って心無い罵声を上げる者もチラホラ。


「ほぉ、これが噂の…」

私はアキと呼ばれるその少年の姿に興奮を隠しきれず、思わず魅入ってしまう。なぜなら少年は一糸纏わぬ全裸姿で両手首にそれぞれ手枷を嵌められ、バンザイの姿勢になるように天井まで伸びる鎖に繋がれており、さらに下半身は強制的に器具でM字開脚を強いられてペニスはおろか、尻の穴までよく見えるような卑猥な格好で拘束されているのだから。

「ふむ…」

それと、どうやら少年の体は下半身の拘束具と一体になっている一本のパイプによって支えられているようだ。まぁ…なんにしろ、「酷い」としか言いようのない姿だ。


「このアキくん。先日ある児童養護施設との裏取引で手に入れた「純粋種」!まだ、一度の調教も行っていません。もちろん新品未使用!ほ~ら見てくださいよ、この反抗的な目つき。調教のし甲斐がありそうですね~」

司会者のユーモラスなふざけた解説に、会場内から笑い声が溢れた。

一方、淡々と司会者がアキの説明を続ける中、アキは無言で手当たり次第に会場内の観客を鋭い目つきで睨みつける。

本来ならばこのような反抗的な態度をとる子供を、商品として売りに出すのは色々と問題だ。そもそも、このオークションに出品される少年はほとんどが既に調教を終えている者が多く。どれもこれも絶対遵守の教えを守り、実行する者ばかりだ。しかし、人の好みなど十人十色。中には従順な者より、生意気で反抗的な子供を飼いならしたいという客も居る。現実に、このオークションのアンケート結果には67%という過半数以上の「純粋種」を望む声があった。このことから、オークション実行委員会は度々アキのような未調教で性知識の乏しい子供も入荷して出品することになったのだ。

「…では、開始価格1千万からのスタートです!」

司会者の商品説明が終わると、アキの背後にある大型スクリーンが動き出す。そのスクリーンには現在のアキの価格とアキの顔などの画像が表示され、時たま性器のアップなどが表示される。これはアキ自身も知らないことであるが、知らない方がいい情報と言えるだろう。

「中々の伸び具合ですね。…それでは終了時間まで、アキくんのお相手をしてあげましょうかね」

現在価格は既に1千5百万。既に一目見た時から魅せられてしまった私はなんとしてでも「純粋種」である、あの少年を落札したいところだが、とりあえずもう少し成り行きを見守ることにして、今は余興を楽しむことにした。


「好きな食べ物は?」

司会者は自身のマイクをアキの口元に宛てて、手始めに簡単な質問を行う。

「…」

「あれ?どうしたのかな?」

「…」

アキは司会者を睨みつけるだけで、一切質問に答えようとはしない。しかし、司会者はさらにアキに質問を続ける。

「無視かい?…では、質問を変えましょう。ズバリ!アキくんの好きなご主人様のタイプは?」

「…死ね」

この会場に連れてこられてから、アキが初めて口にしたのは「死ね」という言葉だった。これに対して会場の反応はどうだったかというと、入札が鈍るどころか「死ね」発言で一気にアキの値段が2千万円に跳ね上がった。このオークションでの少年売買の平均レートは1千7百万前後とされていることから、アキの強がり振りの人気が窺える。

「まぁ、純粋種ですから仕方が無いですが、アキくんは呆れるほど無礼ですね。…よし、思いきって少しこの場で調教してみましょう」

開始早々に値段が跳ね上がり、嬉しさのあまり笑みを隠せずにいる司会者は、さらに値段を吊り上げようとアキに魔の手を伸ばす。

「アキくん。この青くて細長い棒が何か分かるかな?」

徐に司会者はポッケからプラスチック製の青い細長い棒を取り出し、それをアキの眼前でチラつかせてアキにその正体を尋ねる。

「…」

依然として質問には一切答えようとせずにシカトを続けるアキ。

「ん~、少し難しかったかな?正解は「ローター」って言うんだよ。まぁ、ちょっとしたご褒美みたいな物だよ」

司会者は勝手にベラベラと会話を続けると、手に持っていたローターをアキの肛門にツンツン押しつけ始める。すると、それに対して何らかの危機感を感じたのか、初めてアキが司会者に話しかけた。

「…!?おいっ!それをどうする気だ!」

「これ?君のお尻の穴に入れるんだよ」

「なっ!」

平然と自身の尻に挿入すると言い返えされて驚くアキ。その若干脅えた表情は大型スクリーンにも映し出され、会場の客達に興奮を掻き立てる。

「大丈夫だって、ちゃんとたっぷりローション塗ってあげるから。仮にも大事な商品、無暗に傷つけたりしないよ」

予め用意しておいたワゴンからローションの瓶を手に取り、慣れた手つきで若干黄色交じりの透明なゴム手袋を右手に装着してローションの瓶の蓋を開ける司会者。

「わっ、待て!待って!…待ってください!」

その異様な光景にかつてない恐怖感を即座に感じ取ったアキは、今まで頑なに逆らってきた司会者に対して敬語で静止を求めた。また、同時に客席からはアキの対応・反応についての意見が飛び交う。

「もうギブアップか?」

「いやいや、私はこのくらいでもイケますぞ」

「私は…どうでしょうかねぇ」

それぞれ異なった価値観を持つ客達。中には入札を控えるようなニュアンスを含んだ反応を示す客も少なからず存在し、先程から順調に伸びていた入札が、ここにきて一気に滞った。

「おやおや?ここに来て初めての敬語だね。でも、やめないけどね…」

客席の反応を窺いながらアキに手を伸ばす司会者。流石はベテランなだけのことはあり、多少の障害も気にせずに予定通りの流れでオークションの進行を進める。

「くっ…んぁぁあ…やめっ…くぁあぁあ…」

クチュクチュとワザといやらしい音を立てながら、司会者は躊躇なくアキの肛門に人差し指をゆっくりと挿入していく。この様子も大型スクリーンに映し出され、画面にはアキのローション塗れの肛門がグチョグチョと音を立て、ピクピク小刻みに震えながら司会者の人差し指を咥え込んでいくシーンが鮮明にアップ画像で映し出される。

それには、つい今しがたまで騒いでいた客達も一斉に黙りこみ。大勢の客達はこぞってモニターに映し出された少年の拡張中の肛門を凝視した。

「すばらしい…」

VIP席の私はモニターの拡大画像などには目もくれず。今、まさに私の目の前で「生」に繰り広げられている「小生意気な少年」のアナル責めという儀式を食い入るように見つめた。無意識に入札の端末を連打しながら…

「冷たくて気持ちいいだろう?それに始めてでしょ?お尻の穴に指を差し込まれるの」

再び勢いを取り戻した入札を横目に、司会者は人指し指に続いて今度は中指までグイグイとアキの肛門に挿入し始める。

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「くぅあぁあ…くっ!!」

一本でも違和感がるといのに、続けざまに指の挿入を追加されたアキは、腹の辺りをクネクネと揺らしながらさらに悶え苦しむ。

「こんなにたくさんのご主人様候補の方々を目の前にして、お尻の穴を拡張してもらえてうれしい?」

ニヤニヤ笑みを浮かべながら、終わりなき苦痛に苦しむアキに対して無慈悲に言葉責めを行う司会者。

「そ、そんな訳ぇ…無いだろぉ…うぁぁあ!早く指をぉ…抜けよぉ!!」

「…言われなくても引き抜きますよ」

アキの頼みを聞き入れたとは思えないが、司会者は何度かアキの中で指をかき混ぜた後、挿入した二本の指をゆっくりと引き抜く。

ジュボボボッ!ジュプゥ!

「うんあぁああぁ!」

指を引く抜く際、会場内には粘着質な音とアキの喘ぎ声が響き渡り、客達はその卑猥な二重奏と先程まで生意気な態度だったアキの惨めな姿に感化されてさらなる入札を行う。この天井知らずの入札に、現在のアキの値段は3千万を超えていた。

「くぅあぁぁ…」

大勢の見守る前でアナル拡張を行われ、アキの顔は恥ずかしさの余り真っ赤に染まり、いつの間にかアキの全身は汗塗れに変わり果て、スポットライトに汗が反射してヌメヌメと妖しく輝く身体。

「…はぁ、はぁ」

「さぁ~て、今度はローターの挿入だ。指なんかより何倍も気持ちいいよ」

「なっ…」

司会者はそう言って笑顔で先程のローターをポッケから取り出し、さっそくソレを依然とローション塗れになってクパッと大きく口を開けたままのアキの拡張されたアナルに宛がう。

「やぁ…それ以上その変なのを俺に近づけるな!やめぇ…やめて…頼む!あぁ…
んぁあぁああああぁああ!!」

「そんなに叫ばなくてもいいでしょ、いつもこれくらいのウンチ出しているんだから」

必死の命乞いも叶わず、ズブズブと音を立てて容赦なくアキのアナルにローターを挿入していく司会者。

下拵えに指で慣らしたせいか、スムーズにアキのアナルに吸い込まれていくローターは少しアナルから飛び出す程度を残し、あっと言う間にアキのアナルに食い込み終わった。また、その一部始終は相変わらず会場の客達にも筒抜けであり、アキの背後に設置されている大型スクリーンにはコレでもかというほどに拡大されたアキのローターの挿入されたアナル付近の画像が映し出される。

「あぁぁ…抜いてぇ…うぅ…これ抜いてくれよぉ!!」

アキは全身をプルプルと小刻みに揺らしながら涙目で自身のアナルに深部下と挿入されたローターを引き抜いてくれと懸命に乞う。

「壊れないか心配だな…レア物なだけにね」

ふと、VIP席でアキを眺める男が小声でそう呟く。狂気に満ちた会場内で…

得体の知れない異物の混入。ましてや私達が見守る中で「全て」を強制的に曝け出さなければいけないという状況下。しかも、さらに本来排泄物の通り道であるアナルにローターを挿入されたことによる追い打ち。年頃の子供にとって、この無残な仕打ちによる精神的ダメージは計り知れないものだろう。

「まぁ、こんなことを考えているのはVIP席で私だけかもしれないが…」


一方、ステージではアキの状態のことなどお構い無し、と言わんばかりにアキに対しての恥辱塗れのアナル責めが続けられていた。

「でも、アキくんのお尻はおいしそうに咥えているけどなぁ…これ」

アナルから飛び出すローターの先端をツンツンと突っつきながらそう言う司会者。

「ちがう…さっきから俺は…っ!!」

ヴイィイィィ!

「んぁぁああぁ!なぁにぃ!?んぁぁああぁ!!」

突然、周囲にバイブ音がしたと思いきや、アキは大きな喘ぎ声を上げて腰をクネらし始めた。どうやら司会者が先ほどローターを突いた際、意地悪くローターのスイッチを離れ際に入れた様だ。

だが、遅かれ早かれどの道アキはローターによるアナル責めは避けられなかったことだろう。

「あらら、電源入れただけでそのザマかい?まぁ、少しローターに媚薬を刷り込んでおいたんだけどね。それの影響も出始めたかな」

「びやくぅ?うんぁあああ!止めてぇ…コレ抜いてぇえええ!!」

反応を早めるための媚薬散布は入札数を上げるのに時間制限のあるオークションでは必要不可欠とされている。しかし、濃度の高い劇薬とされているその媚薬は、実際使用される人物にとっては快楽を通り越した苦しみしか待っていないという迷惑千万な代物だ。

「アキくんは欲張りだねぇ~。そうだ、さっきの質問に正直に答えられたら抜いてあげるよ?」

「はぁぁあぁん…こ、こたえますぅ!んぁあああぁ…」

媚薬で感度を無理やり引き揚げられたアキのアナルの中で暴れるローター。アキは底なしに沸き上がる快感に悶え、口からダラダラと涎を垂らしながら司会者の要求をすんなりと受け入れる。その従順なアキの反応に司会者は満足げな表情を浮かべながら、先ほど全て無視されてしまった質問を再びアキに問いかける。

「それじゃ、好きな食べ物は?」

「ハ、ハンバーグ!」

「好きなご主人様のタイプは?」

「や、やさしい人ぉん!」

「正直、今凄く気持ちいい?」

「……気持ちよくぅん…なぁいいぃいん!!」

前の二つの質問には即答したアキだが、この問いに関しては回答に一瞬の間を置いた。その微妙な違いを見逃さなかった司会者は、つかさずそれを嘘だと見抜いて突っ込む。

「それ嘘でしょ?」

「ひぇ?」

司会者の突っ込みに図星と言わんばかりの反応を示すアキ。その様子に会場の客達から笑い声が溢れつつ、この期に及んで嘘をつくという「余裕」のあるアキの抵抗に興奮した一部の客が入札を行う。

「私は「正直に答えたら」って言ったよね?嘘は駄目だなぁ~」

「やぁあぁあ!抜いてぇえええ!あぁ…あぁぁあああ!駄目ぇえぇぇえええ!!」

やがて、快楽によるものとは明らかに別の反応を示すアキ。

「おや?何やらムクムクと…!?みなさん、アキくんがついに勃起し始めましたよ!」

特殊な環境で恐怖心がアキの羞恥心を抑制していた様だが、媚薬の影響でついにアキのペニスがビクンビクンと反応し始め、見る見るうちに膨張していく。

「あぁぁあ…やぁぁあぁ!…うぅうう」

おそらくアキ自身ですらじっくり観察したこともない自分の勃起過程。それを無理やり勃起させられたあげく、大勢の客達の前で公開されたことに思わずショックで声も出せずに恥ずかしさと悔しさ、あるいは惨めさでボロボロ鼻水交じりの涙を流すアキ。そのグチャグチャになった表情は見るも無残な状態だ。


「包茎だと思ったら仮性だったのか、これは傑作だ」

「あれでは将来的に剥けませんねぇ~」

「私が買ったら真性包茎にしてやる」


アキの勃起に客達の入札も再び活気づき、こぞって大型スクリーンに映し出されたアキのピンク色の亀頭と中途半端にペニスを包む皮を馬鹿にするような言葉責めを行う。

「うぅ…うぅううぁん!」

「やっぱり気持ちよかったんだ…正直に言えばこんな生き恥晒さなくても済んだのにね」

「……うぅ…やだぁ…家に帰してよぉ…うぅう…んぁぁああぁ!」

「アキくんに帰るところなんて無いでしょう?君は売られたんだし」

無情にも「帰る場所」が無いと告げて現実を突き付ける司会者。

実際、アキは3年前に両親を失って、引き取られた親戚にも厄介者扱いされていた経緯がる。さらには身を寄せていた児童養護施設の職員にも裏切られ、挙句の当てに人身売買を行うこのオークションに「物」「性奴隷」として出品されるしまつだ。

だが、アキはたとえ帰る場所が無くても、ここが自分の居るべき場所とは決して認めず、泣きじゃくりながらそれを否定する。

「俺は物じゃないぃ…んぁ」

「大勢のご主人様候補の方々の前でチンコをヒクヒクさせているのに?」

「それは関係無いだろぉ…」

「ふぅ、本当に一から調教しないとダメだねぇ君。…ある意味レアだけど」

プライドを完膚無きまでにズタズタに引き裂かれたアキに、止めの一撃とも思えるような発言をする司会者。それと同時に司会者は、なぜかアキに挿入されていたローターを勢いよく引き抜く。

ジュパァァア!!
「んぁぁああぁぁあああああああぁああ!!」

アキの絶叫に似た喘ぎ声と共にアナルからいやらしい粘着質な効果音を出しながら急に抜かれたソレは、アキの体液とローション塗れになりながら妖しく振動し続ける。

「これは記念品に使えそうだ…」

司会者は引き抜いたローターを近くにあるワゴンの上にあったビニール袋に放り込み、封をしてワゴンの上に片付けた。

(これは後々、アキを落札「出来なかった」次点者などに無料で配られる記念品として扱われる)
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ショタ小説2
  • 2016⁄04⁄22(Fri)
  • 02:43

コード

――初めは、ほんの些細な興味だった。
仕事先で上手くいかずにむしゃくしゃしていたのだと思う。

「…痛っ…ぅ……」

夕暮れの寂れた公園。
そこのベンチに座って本を読んでいたガキ。
苛立ちが収まらなくて気が付いたらそのガキを公園の一番奥にあるドーム状のアスレチックに連れ込んでいた。

「な…な、なに…するんですか…!?」

酷く怯えた顔を見ると胸の奥がスッとする。
何より目の前の少年が気にくわなかった。
まだランドセルを背負ってるくせに難しそうな本をこんなところで読んでいる。――生意気。
黒髪から覗くメガネの奥の瞳は見るからに賢そう。
雰囲気自体、品が良さそうで癪に障る。
――生意気だ。

「…うるっせーな」

そんな奴が俺に怯えて顔を歪ませるのは余計に愉快だった。

「…あっ…ぼく…」

震えた少年は俺に突き飛ばされて地面に座り込んでいる。
腰が抜けているのか立とうとしない。
足は小鹿のように小刻みに震えていた。

「やっ…乱暴しないで…」
「うるせー!ムカつくんだよっ!!てめぇ…」
「ひぅ…っ…!」

少し怒鳴れば肩が揺れる。
その反応が妙に加害心をそそった。
本当は少し脅す程度で済まそうとしたのに彼の腕を掴む。
するとさらに少年は顔を歪めた。
サラサラな前髪に隠された幼い顔に息を呑む。

「やめて下さっ…!…」
「あぁ?」
「ぼ、僕が悪かったらっ…謝りますから…っ…!」

すると少年は眉毛を下げて泣きそうな顔をした。
不安そうに唇を噛み締めてこちらを見ている。

彼に落ち度がない筈なのに必死に謝ろうとしている姿が実に愉快だった。
ただ単に通り掛けにいちゃもんをつけただけだと言うのに。
バカな奴。

「ごめん…なさ…!」

俺に暴行でもされると思ったのか少年は何度も謝り続けた。
掴んだ右手がかなり震えている。
怖くて怖くてたまらないのだろう。
きっとここで叫んでも誰にも聞こえない。
突然腕を引っ張られて連れ込まれたとなればその恐怖は計り知れなかった。

「ひっぅ…ごめなさ…っふ…うぅ…」

とうとう泣き出してしまった。
幼い少年は大粒の涙を惜し気もなく溢す。
その泣き声は普段聞くようなクソガキ共の様なウザったさが一切なかった。

「ふぇ…っヒック、っく…ごめ…なさ…」

まるで少女の様に声を押し殺している。
その様子を無意識に息を呑んで見ている自分がいた。
掴んでいた手に力が入る。

「あっ…!?や、…やぁ…っ!!」

突然彼が内股になって震え始めた。
きゅうっと唇を噛み締めて何かを耐えようとしている。
必然的に止まった涙に代わり顔が赤く染まり始めた。
夕日も相俟って白い肌がうっすらと色付く様は不覚にも美しい。

「…ふぅぅ……」
「は!?」

だが見とれていたのも僅かだった。
俺は少年の異変に気付いたのだ。
思わず手を放して飛び退く。

「きたねぇー!」
「やっ…やぁ…っ…!」

目の前の少年がズボンを必死に押さえていた。
その隙間から色が変わるズボン。

「うわっ!コイツ漏らしやがった!?」

彼はあまりの恐怖におしっこを漏らしていた。
必死に隠そうと身を捩るがそれは無駄に終わる。
次第に股間だけ色が変わっていった。
それだけじゃなく地面にも漏れ始めている。

「ふぅっ…こんな…とこっ見ないで、下さいっ!」

慌てて飛び退いた俺は汚物を見るような瞳で少年を見ていた。
それに気付いているのか再び彼は泣き出す。
座り込んだ彼は内股のまま足を擦り寄せていた。
その様子を見てまたもや息を呑む。
まるでいつか見たアダルトビデオの様に妖艶な姿だったからだ。

「……っぅ…」

気は確かか、俺!?
少年のお漏らしに欲情するわけないだろ!
最初こそ汚いと思っていたのに、気付けば舐めるような視線で彼を見ている事に気付いた。

「み…見ないでっ下さい…」

周囲を汚した少年は羞恥心で消えそうな声を放つ。
だが俺はそんなの構わずネットリと視線を這わしていた。

もう寒いというのに彼はぴっちりとした短パンを履いている。
お陰で太ももが丸見えだった。
白いハイソックスは土で汚れている。

「…うぅ……」

お漏らしのせいで太ももが濡れていた。
白い肌が眩しい。
成長途中である少年の足は無駄な肉が無くてしなやかだった。
一度それに気付くと目が離せなくなる。
苛立ちを遥かに越えた欲が俺を支配していた。
だからチラッと辺りを伺う。

この辺は人通りも少ないし公園にも人の姿がなかった。
それに対して僅かに口許をあげる。

「……おい」

俺は冷静さを装って彼に声をかけた。
すると少年はビクリと震えて見上げる。

「……脱げ…」
「え――?」
「いいからさっさとズボンを脱げ!!」

そうやって強めに怒鳴れば少年は怯えて反論もせずにズボンに手をかけた。
だが手が震えているのか思うように上手くいかない。
それが無性にイライラする。

「っ…貸せ!!

「あっ!でも…っ…」

気付いたら俺は少年のズボンを掴んでいた。
手に独特の濡れた感触が伝わる。

「でっでも…汚っ…」
「黙れ!!」

汚いなんて承知の上だった。
俺は少年が抗うのも気にせず躊躇いなく脱がせていく。
つい興奮して息を荒げていた。

「あぅ…っ見ちゃ…ふぅ…」
「!!」

少年の下半身を丸裸にした俺はその美しさに目を見開いた。
未熟な造りのそれは今まで意識したことがない未知なる感情を呼び起こす。
彼の体は洗練され眩しい程に綺麗だった。
…言葉に表せない。

「あ、あの………」

するとジッと見すぎていたようだ。
少年は先程と同様に体をモジモジさせている。
顔を見れば恐怖と不安と恥じらいに複雑な顔をしていた。

「……ムカつく」

彼が無防備なのはきっと今の状況に気付いていないからだ。
これが女なら今頃金切り声をあげられているに違いない。
だが反応が薄いとそれはそれでつまらなかった。

ぐいっ!
「あっ………!」

だから彼の両手を掴むと後ろで縛り上げた。
強引に片手でネクタイをほどく。

「いやっ!!たすけ…っ…!」

少年は縛られまいと暴れた。
だが所詮、大人と子供。
非力な彼が暴れようと押さえつけるのは簡単な事だ。

「やめて下さい!!やめっ…!!」
「チッ…」

必死に逃げようとする少年は足をバタつかせた。
お陰で上手くネクタイが結べない。

パンっっ――!!
「痛っ…!?」

少年の頬をひっぱたいてやった。
加減をしたとはいえ、彼の頬は赤く染まる。
少年は突然の暴力に目を見開いたまま黙り込んだ。
その瞳に恐怖が蘇っている。
おかげで抵抗はおろか逃げることすらしなくなった。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

アスレチックの中で彼の荒い呼吸の音が響く。
見下ろせば可哀想なほど震える体が目に入った。

「…お前が抵抗するから悪い」
「…っぅ…」

俺は言い訳をするようにボソリと呟いた。
少年は信じられないといった顔で俺を見ている。
涙は溢れ顔中がぐちゃぐちゃになっていた。

「ひっぅ…ヒック、ふ…もう、やめて…下さい…」

瞳が絶望に染まる。
うっすらと光を遮断されていく。
それを間近で見ていられる興奮に息を呑んだ。
自らの力で、まだあどけない少年を大人の世界に引っ張り込む。
それは何よりのご馳走に見えたんだ。

「痛いか…?」
「………」

俺はそっと少年の頬に触れた。
彼はまた殴られると思って肩を震わせる。
下を向いた少年はきゅっと唇を噛み締めた。
自分の手にまで伝わる震えにニヤリと笑ってしまう。

「おい」

彼の胸ぐらを掴むとこちらへ引っ張った。
少年は無防備にこちらへ倒れる。
俺はその場でチャックを下ろすとあぐらをかいた。

「ひっ!?」

取り出した自分のナニはギンギンに反り返り勃起していた。
それを見て少年の怯えた声が木霊する。
未だに状況を把握していない彼はこれから何をされるのか解らず戸惑っていた。

「……舐めろ」
「は!?」
「俺のを舐めろ!」

そういって彼の髪を掴んで自分のペニスに押し付けた。
少年は後ろを縛られ拒絶も出来ずに四つん這いになっている。

「汚っ!?なにす…!!」
「いいから舐めろっつてんだろ!!」
「嫌ですっ!!おねがいしますっ…それだけはっ、許して下さい!!」

少年は俺の勃起したペニスに押さえつけられながら首を振った。
溢れた涙がペニスに垂れて濡れる。

何も知らない子供から見ればなんて嫌悪する行為なのだろうか。
それを知ってて無理やりさせようとする自分の鬼畜さに苦笑を漏らした。

パンっ!!!!
「痛っ…!!」

言うことを聞かない彼に今度はお尻を叩いた。
四つん這いの様に尻を突き出していた少年はビクリと揺れる。

「さっさと舐めろ」
「いたいっ!!痛いっ!!いたっ…ぅ!!」

その反応が良くて何度もお尻を叩いた。
徐々に赤く腫れ上がる肌は美しくて妖艶。
肌触りはモチモチしていて気持ち良かった。
泣きじゃくる顔や声が俺の心に火をつける。

「いたい…よぉ…!」

またもやおしっこを漏らした彼は淫らに腰を振りながら尿を撒き散らした。

「この変態」
「ひぅ…っむぐっ…ふ!」

俺は泣いてる少年の口に無理やり性器を挿入させた。
叩かれお漏らししている彼は拒む余裕すらなく侵入を許してしまう。

「うぐ、ぐ……」
「はぁ、っ…きもちい」

彼の咥内は信じられないほど気持ち良かった。
フェラ自体久しぶりだ。
暖かい滑りと舌の感触に恍惚とする。
小さな口は何もしなくても気持ち良かった。
何より嫌がりながらも必死に咥える幼い少年に体がゾクゾクする。
意識が朦朧としているのか目が虚ろだった。
強引に口を犯されてどんな気分なのだろうか?
行為の意味すら知らずに奪われていく貞操に心は踊る。
垂れたヨダレが俺を煽って加速させた。
だから髪の毛を引っ張りながら腰を動かして咥内を堪能する。

「うぐっ…んんぅ、ぐ…ぇ…ふぁ!」

少年は苦しそうに呻いた。
小さな口では咥えるだけで精一杯なのだろう。
それを更にスロートされれば顎が疲れるし苦しいに違いない。
ただでさえこんな不衛生で汚く、臭いものをしゃぶっているのだからなおさらだ。

「はぁ、いいよ。じょうずだ」
「んぐ…っふぁ…」

俺は髪の毛から手を離し優しく頭を撫でた。
すると少年は戸惑った顔でこちらを見る。
あれだけ怒鳴られ乱暴されたのに突然優しく触られて動揺しているのだ。
つぶらな瞳と下がりきった眉毛に僅かな愛しさが募る。

「……ぐ!?」

だからといってこの行為が許されるわけではなかった。
俺はおしっこで濡れた少年のペニスに触れる。
そしてローション代わりに擦り付けるとお尻の穴に手を這わした。

「うぅっ…ぐ!!」

その瞬間、少年はお尻の刺激から逃げようと前のめりになった。
そうして更に奥まで俺のペニスを咥える。

「何?そんなに俺のちんこ美味しい?」
「ぐぐっ…むぐっ、ぅ!」
「安心しろよ。何度でもしゃぶらせてやるから」
「ふぅ、んんぅ…く」

少年は首を振って否定した。
声を出すことも許されず瞳で訴えかけようとする。
だがそれを無視して彼のアナルに指を突き立てた。
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ショタ小説2
  • 2015⁄12⁄12(Sat)
  • 01:29

少年院

少年院。

ここは犯罪を犯した少年達を更生させるための施設。

朝早くから、食料となる野菜の手入れをしたり、社会に戻ったときに役立てるようにと勉強したりしている。

私は、堀口といいます。今年で42歳になるか・・。これといった夢もなく社会に出た私は気が付いたときには、

親の勧めでこの和歌山県B少年院に勤めることになり、今では院長としてすべてを仕切って5年になる。

これで、少年院長というものはすばらしい職で、私のような人種にはたまらない特典が付いてくるものだ。

そう、少年院に入ってくるのは、若い男の子ばかりなのだ。

彼らは社会的に許してもらえるまでは、ここから出られないので、我々に逆らうことは出来ない。

これまでに、何十人という少年達に死ぬほどの屈辱を与えてきたことか。

意外と思われるでしょうが、これは全国的に暗黙の了解的に行われているのです。

未成年といえど、人を傷つけたものには、一生消えない心の傷を植え付けて、

二度と犯罪をおこさないようにするためです。

だから、少年愛者の私には最高の空間なのです。

今日も一人入ってくるらしい・・・。

コンコン。来たな。

 

「失礼します!」。私の右腕とも言うべき室長が入ってきた。

続いて、背の高い男の子も。

かなりおどおどしているとても少年院に入れられるようなことをするとは思えない。

室長は用意していた彼の紹介文を読み上げた。

「この者は、根川成治、歳は17歳です。身長176cm、体重58kg。いたって健康体です。

今回当施設に入ることになった理由は、窃盗の常習によるものです。」

私は、この泥棒と呼ぶにはあまりにも純情な顔をした少年に聞いてみた。

「なぜ、君は盗みを?」

「・・・」

「君はここで一定の期間を過ごし私の許可が出ない限り、元の生活にもどれないんだよ?」

「・・・」

「私の言うことには従わなくてはいけないんだよ?。

ここではどんな悪いことをした子でも、みんな私の言葉には従う。君も従わなくてはね・・・。」

「・・・いいです・・。もう・・一生ここで暮らします。・・そうすれば、もう・・あの人たちに会わなくてすむもの・・。」!。

・・なるほど・・なんとなくわかった。昔、私が学生の頃にも似たような覚えがある。

いじめられていたということだ。

深くはわからないが、この子がここに来ているということは、

法廷でそのいじめっ子達のことを言わなかったのだろう。

・・・ふふふ・・こいつはいい。

体型のよさ、整った顔に加え、こんな性格なら・・最高の奴隷となるだろう・・。

 
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ショタ小説2
  • 2015⁄12⁄12(Sat)
  • 01:11

放課後の悪魔

 

 あの部屋にはいるにはあの人の許可がいる。だって、あいつがあそこの「リーダー」だから。

 

「・・・・先輩、もう、やめて・・・。」

煙草の吸い殻。汚い落書き。

男だらけなのに何故か落ちている使い終わってひがひがのピンクのコンドーム。

この辺では一番柄の悪い高校のトイレなんてこれが普通だろう。

ましてや体育館脇のグラウンド用のトイレだ。

教職員達ももはや生徒が汚した壁を掃除する気にもならないらしく、

年に一回上からクリーム色のペンキ塗って終わりだ。

その高校に通う生徒達も不良、と言えば不良かもしれない。

工業高校なんて「悪さしてます」顔をしていないと逆にやられるのがオチだ。

掃き溜め、ゴミ捨て場、そう呼ばれる高校では「営業ヤンキー」くらいしてないと

逆に地獄のような三年間が待っている。

たとえば、情報科1年、下田大地みたいなタイプは入学式の日から「虐められる」タイプだ。

体育館裏のトイレ。放課後誰かに捕まると大地はいつもここに連れ込まれる。

今時高校に番長なんてもの、いない。

だけれどその学校で一番幅を利かせているヤツはいるわけで、それが大地をターゲットにしたのだ。

もともと圏外からの受験だった。小柄で、声変わりも遅かった。力も弱かった。

中学に入ってからずっと虐められていて、逃げるように遠くの高校を受けた。

もともと好きだったパソコンがしたかったから、工業高校をうけただけだ。

「もっとちゃんとしゃぶれよ。」

髪を捕まれ頭を揺さぶられる。

汚い床に跪き、臭い股間に顔を埋め、口でそれをしゃぶるように命ぜられる。

今日の相手は三年生が二人。一人は始めてみる顔だった。

女子の少ない高校では誰かがこうやって「便所」にさせられても不思議ではない。

頭ではわかっているが。

一人は退屈そうに煙草を吸っている。

「上村、お前、遅漏かよ。」

「うっせー、こいつ下手くそ。真理の方が上手いぞ。」

「あんなブスと良くやるわ。」

そんな会話をしながらのどの奥まで突いてくる。

大地はうぐ、とえずきながらもそれを受け入れさせられる苦しみには耐えるしかなかった。

四月に入学して、2ヶ月。はじめは三年の伊東昴が相手だった。

地元の市会議員で建築会社の息子。

金使うことばかり考えていた昴が新しく見つけたのが大地を虐める遊びだった。

大地なんて名前は男らしいのになあ。

そういって笑って近づいて、彼の家に連れ込まれた。そして殴られ、無理矢理犯された。

それが入学式の次の日だ。

昴は大柄ではないが日焼けした肩に蛇と髑髏のタトゥーが入っていた。

抵抗したが体も小さい新入生の大地がいくつもの修羅場をくぐってきた三年に勝てるはずがない。

へらへら笑いながら犯され、終わったとき昴はもう興味がなさそうに煙草を吸っていたのを覚えている。

それでもはじめの一週間は昴一人だった。
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ショタ小説2
  • 2015⁄12⁄12(Sat)
  • 00:32

祥司と陽平

名前 祥司(12歳)中1
身長 150cm
体重 39kg
部活 テニス部
精通/オナニー 小6/中1
実は同性愛で同級生が好きだった時期があったが今はあきらめて、
毎晩ネットで拾った動画をおかずにしている。
背が小さいことが悩み。

名前 陽平(12歳)中1
身長 165cm
体重 49kg
部活 サッカー
精通/オナニー 小4/小4
小4の頃からショタビデオの出演している。
同性愛であり、実は祥司と同じ中学であった。
祥司の学校はマンモス校で学年の人数が多いため祥司が気付いていないが、
陽平は気づいている。

------------
あぁ、なんて幸せなんだろうか。
こんなことで簡単にお金がもらえてタイプの子とこんなことができる…

5時間ほど前。
「ねぇ、君?」
「はい?」と突然若い男性に声を掛けられた。
「お金欲しくない?」と淡々とその男性は言う。
(え?)と思いつつもボクは「はい」と答えた。
いったいなんだろう…?
「ちょっと気持ち良い仕事をあのお兄さんとするだけなんだ。」
すると向こうの黒い車から出てきたお兄さんとはボクと同い年くらいの少年じゃないか!!
「えっ…どんな仕事なの…?」
「危なくないよ。っていうか多分ハマるかもね」
とニヤニヤしながら男性は言う。
何も言わずにボクの手を引っ張り車に乗せられた。

隣にはその仕事を一緒にするという同い年かも知れない少年が乗っていて
ボクは心臓がバクバクして声が掛けられない…
そのとき
「君の名前なんていうの?」と少年が突然聞いてきた。
はっ!とボクはびっくりしたが、すぐに
「祥司です…君は…?」
「陽平。よろしくな。祥司はいくつなの?」どんどん質問攻めだ。
「12歳だよ、陽平さんは?」
なぜか分からないが心臓がバクバクして止まらない。目を合わせる事ができないから走ってる
外の風景を見ていた。
「おぉ!同い年じゃん!俺も12歳」
実を言うと、ボクは同性愛だった。だからこれは一目ぼれなのかもしれない…
と思いつつ少し沈黙が車内に走った。
しばらくするとさっきボクを誘った男性が話し始めた。
「仕事の内容って言うのがね、ビデオの撮影なんだけどさ、ビデオの内容がね…」
ボクは何のビデオか分かったような気がした。
実を言うとその系統の動画をたくさん持っていて毎晩のおかずにしているからである。
「ショタビデオなんだ。」とまた淡々に言っていた。
ボクは少しなぜだかうれしかった。
なぜならこの一目ぼれの子と出来るからである。
顔にうれしそうなのが出ていたからなのか
「うれしいのか?」と陽平に聞かれて赤面させてしまった。
「陽平さん…とするの…?」
「そうだよ、俺、かなりタイプw後、俺は陽平で良いからな」
「うん、陽平」
…そういえばお金いくらくれるのか聞いてなかったな…
そのまま車はある部屋へと走り続けていった。

「さぁ、着いたぞ、降りろ」またもや淡々にいう。
(この人感情あんのかな~?)と思いつつ
着いたところはマンションだった。
「何でマンションなの?」と男性に言ったつもりだったけど
陽平が「マンションだと色んな設備が整ってるからだよ」
と答えてれた。
すぐに「バクバク…ドキドキ…」になる。
マンションの最上階の一番奥まで歩く間ボクはずっと陽平と一緒に歩いていた。
ドキドキ… 緊張…?それとも恋…?
この前の恋で散々だったのに…また…
陽平はボクのことどうみてるのかな…
初めてだからなんとも思ってないよねきっと…
部屋に入るとそこにはベッドと小さい棚と別室には箪笥が置かれていた。
「普通の部屋じゃないか…」と小さい声で言ってしまった
「なんか期待したの~?」陽平がボクに顔を近づけて言ってきたので
「そっそそんな…そういうことじゃないよ」とドキドキになりながら答えた。
テーブルがおいてある部屋に陽平が座った後座ってしばらくすると
さっきの男の人がカメラと三脚を持って部屋に来た。
「とりあえず自己紹介のシーンを撮影してキスをしてもらおうと思うから、お風呂入って着てね。」
「え?一緒に…?」と聞くと「どっちでもいいよw」って陽平が言ってきた。
またドキドキドキドキ…が始まった…
すると突然「あっ、洗面所に衣装があるからそれ着たら奥のベッドがある部屋にきて」と淡々に。
もう慣れた…あの淡々さには。
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ショタ小説2
  • 2015⁄12⁄09(Wed)
  • 00:39

五感で洗脳

「どうもー」
軽いノックの直後、間を置かず『トレーナー室』という札が掛けられた扉が勢い良く開けられた。
部屋の主は椅子に座ったま、椅子を回転させて訪問者の方を振り返った。
「シュウ、お前また5分遅刻だぞ」
シュウと呼ばれた少年は、上下とも青いサッカーシャツとサッカーパンツを身に付け、足には踵を踏み潰したスニーカーを突っ掛けていた。膝下まで伸ばされたサッカーストッキングの脛部分は盛り上がり、シンガードを装備していることが分かる。シュウはシューズケースを片手でぶら下げながら、もう一方の手でくせっ毛が跳ねる頭を掻いた。頭の中心線をやや長めに残した髪の毛が、フラフラと揺れた。部屋の窓から差し込む陽光を反射し、サッカーシャツとサッカーパンツの生地が輝く。シャツに縦に走るシャドーストライプとVネックの首周りの白い筋が、デザイン上のアクセントとなっていた。
「すんません。でも、時間ピッタリに来られても、ムカイせんせも困るっしょ?」
部屋の主は椅子から立ち上がると、シュウを一睨みしてから苦笑した。
「お前らしい屁理屈だな。部活や試験で遅刻してなけりゃいいけどさ」
シュウは肩を竦めながら笑って応えた。
「今日はいつもと違う部屋を使うから、付いてきな」
「ほーい。了解っす。ムカイせんせ」
廊下を歩くムカイの横に並び、シュウはムカイを勝手に世間話相手にしながら歩き始めた。
シュウが招き入れられた部屋は、普段シュウ達高等部の生徒が足を踏み入れることの無い大学院研究棟の地下にあった。
壁や床はコンクリート打ちっ放しのままで、蛍光灯の白々しい光が殺風景な室内を無機質に照らしていた。何も無ければフットサルコートくらいは取れそうな部屋だったが、中央にはフリーアクセスのために床上げされた巨大な台が陣取っている。金属の床と本来のコンクリートの床との間で大量のケーブルが波打っている様子が見えた。ムカイは数段の金属製の階段を昇り、幾つも並んだコンピュータラックの一つの扉を開けた。トレイを引き出し、液晶ディスプレイを立てると、キーボードで何やら操作を始めた。
室内をキョロキョロと見回していたシュウは、ムカイが弄るコンピュータラックよりも、その横に並ぶ白い卵状の何かに強く興味を惹かれていた。その全高はムカイの背よりも高く、全周は大人一人では抱え切れない程の太さで、人一人であれば立ったまま入れそうに思える程の大きさだった。そんな巨大が卵が、全部で5つ、台の上に並んでいた。
ムカイはキーボードを操作しながら、シュウに話し掛けた。
「指示通り、ちゃんとユニフォーム着てきたんだな」
シュウは頭の後ろで両手を組みながら、空調や機械群の冷却ファンの風切り音に負けないよう、声を張り上げて答えた。
「本番に近い状況を作る必要があるから、って言われりゃ、そりゃね」
蛍光灯の灯りの下で、シュウのサッカーシャツとサッカーパンツは強い光沢を放っていた。
「スパイクも持ってきただろ?」
「もちろん」
「じゃあ、ちゃっちゃと履き替えて、上がっといで。床がコンクリや鉄だから、歩き辛いだろうけど」
「りょーかい」
シュウはスニーカーを無造作に脱ぎ捨てると、床に膝をつきスパイクに履き替え始めた。
シュウは高等部のサッカー部員で、試合ではよくボランチのポジションを務め、周りのMFやFWを巻き込んで守備から一気に攻撃に転じる起点役を得意としていた。
シュウが通う高等部は、大学に付属しキャンパスも隣接していることから、大学の教員陣が高校生の指導に当たることも少なくなかった。ムカイもそうした内の一人で、人間環境工学部に講師として勤務する傍ら、高等部の部活動のトレーナー役も務めている。
シュウも一人の運動選手として、フィジカルとメンタルの両面でムカイの世話になっていた。
そのムカイから声を掛けられたのが数日前。動体視力と空間把握力を鍛えながらも、目にかかるストレスを緩和するトレーニングも行なえるという新たな技術と装置を開発したので、その実験に参加してほしい、という内容だった。シュウは、普段から気軽な兄のように接してくれるムカイに全幅の信頼を置いていたため、二つ返事で快諾した。
台の上に並ぶ巨大な卵が、その装置なんだろうな。面白そう。早く使ってみたいな。
そんなシュウの期待を後押しするかのように、プシュッと空気が漏れるような音を立てながら、卵の内の一つが割れ始めた。
「おっ」
シュウは思わず声を上げていた。卵の殻に長方形の筋が生じ、その部分が手前に迫り出し、やがて上方に向かってスライドし始めた。その長方形は扉であり、姿を現わしつつある卵の内部は、純白の殻とは対照的に漆黒だった。扉の上辺が卵の頂点と同じ高さまで達すると、今度は扉が左右のアームに支えられてほぼ水平に跳ね上がった。蛍光灯の灯りが卵の中を照らすようになると、そこには黒色の革かビニルで覆われた一人分の座席が設けられているのが分かった。
「これが、動体視力と空間把握力を訓練するための新装置」
期待に浮き足立つシュウに対して冷静な表情のムカイが、説明を始めた。
「シュウはボランチとして、時にはゲームメイクしなければならない立場であるからな。何よりもピッチ全体を立体的に認識しながら自分と周囲を動かさないとならない。これはサッカーのコートや試合の動きのシミュレータみたいなもんだが、完全に集中して取り組むためには、先ず外界の情報を遮断した状況を作らないとならない。そのための装置ってわけだ」
「へぇー、すげぇ」
想像以上の大掛かりな仕掛けを前に、シュウは素直に感嘆の声を上げた。
「さぁ、この中に座ってごらん」
シュウは卵の中の黒いシートに腰掛けた。このシートはソファのようなゆったりとした座り心地で、フットレストやアームレスト、そしてヘッドレストを備えていた。シートは卵型の下部から上部にかけて斜めに設置されていたため、深く腰掛けるとリクライニングした体勢で全身をシートに預ける状態となる。
「座り心地はどうだ?」
「すげー。良過ぎっすよコレ。このまんま寝ちゃいそう」
ムカイの問い掛けに答えると、シュウはニッと笑って見せた。少しずれたサッカーシャツの襟元からは白いインナーシャツが、そしてサッカーパンツの裾からは同色の青いスパッツが見え隠れした。光沢感に富んだユニフォームから伸びる腕と脚には、日頃の基礎練習の成果かバランスの取れた筋肉が付いていた。シュウは特に恵まれた体格ではなかったが、その体は着実の大人の漢として成長しつつあった。
「この装置は完全防音だし光も完全に遮蔽するからなぁ。シュウのことだから本当に寝ちまうかもな」
ムカイの言葉にシュウは少し不貞腐れて見せた。
「んなワケないっしょ」
「ま、視覚のリラックスも目的の一つだから、状況によっては寝てくれてもいいんだ。装置の中の様子は全てモニタリングしてるから、訓練に戻るタイミングでも寝てるようなら呼び掛けてやるよ。異常が生じたらすぐに蓋が開くようになってるし、それでも起きないようなら直接俺が殴ってやる」
シュウはいたずらっ子のような笑みを浮かべた。ムカイは説明を続ける。
「先ずその上のヘルメットを被るんだ。ゴーグル部分は内側がスクリーンになっていて、視野全体を覆うように映像を表示することができる。蓋が閉まると無音になるけど、慌てるなよ。先ずサッカーのコートを模した映像が表示されて、その中をシュウ自身が走ったり飛び回ったりするような動画が流れる。他のプレイヤーもてんでバラバラに動いているから、それらとの距離感を常に意識しながら映像を見続けるんだ。途中、高速で動いたり高く蹴り上げられた状態のボールが登場する。それは動体視力の訓練なので、しっかり目で追うこと。視覚のリッラクスのためには、サッカーとは関係の無い映像が流れるので、それはボケッとしながら眺めてればいいよ。時には文章も表示されるけど、それも特に意味を考えずに眺めてればいい。分かったか?」
「んー、思ったより複雑なんすね」
考え込むような表情でムカイの言葉を反芻するシュウの前に、ムカイは顔を突き出した。シュウは思わずムカイの顔を至近に見詰めた。
「ま、あまり考えず、映像に身を任せてれば大丈夫。これは俺が作った装置なんだから」
視線を合わせたムカイから力強く言われ、シュウの表情が急に柔らいだ。
「そっすね。ムカイせんせ」
シュウの素直な言葉を聞いたムカイは、満足そうな笑みを浮かべて装置から一歩退いた。
「じゃあ、シュウ、そのヘルメットを被って」
「りょーかい」
シュウは上に手を伸ばすと、フルフェイスのヘルメットを引き下ろして頭に被った。ヘルメットはアームによって装置の天井からぶら下げられ、アームには多くのケーブルや管が巻き付けられていた。
「ムカイせんせ、OKっすよ」
「うん。じゃあ、始めるよ」
ムカイがキーボードを操作すると、卵の蓋がゆっくりと閉まり始めた。シュウは頭部をヘルメットに覆われた状態で、全身をシートに預けた。蓋が密着した瞬間、それまで聞こえていた風切り音が全て途絶え、一方でシュウの視界には広大なサッカーコートが広がった。
ムカイが見詰めるディスプレイには、微弱な赤外線の投射と反射によって捉えられたシュウの瞳の動きがトレースされており、またスピーカーからは装置内の音が流れ続けていた。当初は視界を覆うスクリーンの全ての領域に目を配っていたシュウであったが、視覚以外が無感覚な状況が続き、またスクリーン上の世界に埋没している内に、全ての知覚をスクリーンの映像に支配されるようになっていた。他のプレイヤーが誰もいなくなったコートの上で、シュウはひたすらボールの動きを追っていた。シュウの瞳は、ボールが動くように動き、ボールが止まると共に止まる。正面の位置に止まったままのボールを、シュウは何らの疑問も抱くこと無くじっと見詰め続けていた。ムカイの前のディスプレイ上で、シュウの瞳を示す表示は一箇所に留まったままで、スピーカーからは規則正しい呼吸音が微かに聞こえてきていた。
ムカイは微かに笑い、呟いた。
「映像に対する被暗示性が極限に達したら、いよいよ本番開始だな」
スクリーン上の映像を制御するプログラムが、自動的に次のフェーズへ移行した。
シュウの前に広がるサッカーコートが、次第に暗い闇の中へ落ち込んでいく。同時に、サッカーボールは一つの光点へと変化していった。やがてシュウが見る世界は、星がたった一つだけ輝く闇深い宇宙へと姿を変えた。それでも、シュウは唯一の星を見詰め続け、そこから目を離そうとはしなかった。
突然、星を中心に白い文字が浮かび上がった。
【私に従え】
文字はすぐに消え、シュウの視界は星が一つ輝くだけの静謐な宇宙へと戻った。しかし再び、文字が現われる。
【私に従え】
そして暗転。
文字の表示と暗転とが数回繰り返される。だがそれでも、シュウの瞳は星を見詰める位置のまま、動かずにいた。シュウの知覚に於いては、まるでサッカーボールであった星が、シュウに語り掛けてくるように認識されていた。シュウの視線がぶれないことを確認したプログラムが、次々と文字を描き出す。
【私の言葉に従え】
【私の言葉は絶対だ】
【お前は私の言葉に従う】
【お前は忠実な下僕だ】
【お前は…
やがて、スピーカーからはシュウの声が聞こえ始めた。
『私はあなたに従います…あなたの言葉は絶対です…私はあなたの忠実な下僕です…』
シュウはスクリーンに表示された言葉を自分自身の立場に受け入れ、それを無表情に繰り返していた。その内容が、次第に変わっていく。
『私は…トレーナーのムカイ先生の下僕です…俺はムカイ先生のものです…ムカイ先生は俺のご主人様です…ご主人様の命令は絶対です…』
ある瞬間からスクリーン上の文言が一変し、シュウが呟く言葉にも大きな変化が生じた。
『俺はご主人様を愛してます…俺は仲間になるみんなのことを愛してます…俺は男が…男がっ好きっです…俺はっ男で抜いてっますっ…』
シュウの言葉には感情を滲むようになっていた。シュウの瞳は視界の中を激しく動き出した。
『俺っ、好きっ、男っ、はぁっ、ご主人様っ、んっ、仲間っ、あっ、んっ…』
装置内に設置された赤外線カメラは、シュウが両手でサッカーパンツの上から陰茎をこする様子を映し出していた。
『んはっ、俺っ、気持ちいっ、男のことっ、ユニ、サカパンっ、気持ちいぃっ、あっ、俺っ、射精っ、下僕っ、抜いたらっ、下僕になれっるっあああっ』
シュウの全身がビクビクと痙攣し、ヘルメットに繋がったアームとケーブル群が大きく揺れる。射精の瞬間、シュウの瞳は再び視界の中心に固定され、そして消えた。
卵型の装置の蓋が開く。蛍光管の灯りに照らされたのは、ヘルメットを被ったまま涎を垂らし、勃起によって盛り上がったサッカーパンツを精液で濡らして気絶するシュウだった。
ムカイがヘルメットを外してやると、シュウは手の甲で目をこすりながら周囲の様子をうかがった。そしてムカイが自分のことを見詰めていることに気付くと、シートから上半身を起こして姿勢を正した。
「ご主人様」
シュウは表情を失った目を真っ直ぐにムカイに向け、一礼した。
「俺は、ご主人様の忠実な下僕です」
その平坦な口調に、感情豊かな本来のシュウの面影は無かった。
「俺は、ご主人様を愛しています。だから…。んっ」
シュウの両手は再び自身の股間へと伸びる。精液で濡れたサッカーパンツ越しに、シュウは勃起した陰茎をこすり始めた。
「俺はっ、ご主人様でっ、抜きますっ。俺っ、下僕だからっ、抜くっ、抜きますっ、抜く抜くっ」
シュウは上半身を少し前傾させながら、そしてムカイの顔を見詰めながら、手を激しく動かしていた。
「これはこれで、いい感じの壊れ方だな、シュウ」
ムカイは独り言ちた。
「俺、サカパン穿いて抜きますっ、気持ちいいですっ、ご主人様っ、見てくだっさいっ俺の勃起っ俺のオナニーっ俺のあっあっあぁっ…」
シュウは再び射精した。全身をガクガク震わせながらも、視線はムカイのことを捉えようと必死で泳いだ。
「視覚への刺激だけだと、柔軟性に欠けた暗示になっちまうな。他の実験結果が揃ったら、ちゃんと作り直してやるからな」
ムカイは装置内部に手を伸ばすとヘルメットを引き下ろし、射精直後で放心状態のシュウの頭部に被せる。シュウは「ご主人様」と呟きながらも、ムカイにされるがままになっていた。
「ンムッ」
シュウがくぐもった声を上げた直後、シュウの全身が脱力した。ムカイはシュウをシートの上に寝かせると、装置の蓋に手を掛けた。
「疲れたろ。暫くこの中で寝てるんだ」
再び、シュウは卵の中に密封された。
「さぁ、この中に座ってごらん」
ムカイの声に従い、一人の少年が卵の中のシートに腰を下ろした。彼は、横に並ぶ卵の中に精液にまみれ人格を破壊された少年が囚われていることに、そして自分も同様の姿に変えられることに、気付いていない。一方、スクリーンから与えられる映像の世界で快感と休息を交互に貪るシュウもまた、新たな少年の来訪を感知することは無かった。
シュウが装置から出たのは、ムカイによる処置が全て完了してからのことだった。シュウには、視覚・触覚・味覚・嗅覚・聴覚の全てに働きかける洗脳プログラムが施された。このプログラムは、少年達を被験者とした実験に基いて完成されたものだった。五感全体に絶え間無い快感を与えられながら暗示による教育を刷り込まれた結果、卵の中から立ち上がったシュウは、自我を保ちながらもムカイに絶対の服従を誓う下僕として生まれ変わっていた。
汚れたユニフォームを脱ぎシャワーで体を清めるシュウは、共にシャワーに浴びる4人の少年達に欲情していた。少年達は目を合わせ、誰ともなくお互いの肉体に手を伸ばし始めた。
お互いの味を知った5人の少年は、それぞれが所属する部活動のユニフォームを身に付け、彼らの主の前に整列していた。
「シュウ」
「はい。ご主人様」
新しく与えられた青いサッカーシャツとサッカーパンツを身に付けたシュウは、ムカイからの呼び掛けに嬉しそうに笑いながら応えた。
(おわり)
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ショタ小説2
  • 2015⁄12⁄02(Wed)
  • 00:37

正義の味方

1

午前中の部活動の練習を終えて、久々に下校が一緒になった僕達五人は色々おしゃべりしながら歩いていた。
五人というのは、サッカー部の秀士(しゅうじ)と、陸上部の陸(りく)と、バスケ部の悟(さとる)と、柔道部の和道(かずみち)、そして水泳部に属している僕。市立の中学校だけど屋内プールを備えたうちの中学校では、一年を通して水泳の練習をすることができる。生乾きでまだ塩素の臭いがする髪の毛が、春の暖かい風に吹かれて少し気持ちがいい。
五人は小学校時代からの友達同士で、家もお互いに近い。中学校も二年生になる頃だと、新しい友達もできて行き来が減ってくるけれど、それでも登下校のタイミングが合えば固まって動くのがこの五人だった。
「英太(えいた)、何ニヤニヤしてんだよー」
ノリが一番軽くて、すぐに人にちょっかいを出してくる秀士が、僕の濡れた頭をちょんちょんと指先で突いてくる。
「な…なんでもないよ」
「きめー」
秀士が笑う。勿論、本気でキモいなんて思っているワケではないことは分かる。実際は、ちょっとキモい想像をしていたのではあるけれど。
日曜の朝のテレビ番組で、特撮の戦隊ものってのがある。五人くらいの選ばれた戦士が色とりどりの全身タイツのヒーローに変身して戦う、ってヤツ。今じゃ女の子向けの似たような発想のアニメもあるくらいで、うん、今でもまだ結構好きだったりする。小学校時代は、この五人で戦隊ヒーローをやる、なんていう妄想もよく働かせていた。小学校の地下に実は基地があって、なんてね。実際の子供になんて大した力は無い。だから、変身して悪いヤツらを倒す力を手に入れられるなんて夢みたいな妄想、ちょっとは持ってもいいんじゃないか、って思う。
久々に五人が揃ったものだから、そんな妄想を思い出してちょっと笑ってしまった、というのが実際のところ。まさか正直に告白できる筈が無い。
「今日さー、これからうちに来てみんなで昼飯食わん?」
みんなより頭一つ大きい悟が前触れ無く持ち掛けてきた。
「マジ?助かる、今日は親二人ともいないし。あ、でも他の人は?家にお昼用意してもらってんじゃないの?」
すぐにニコニコと笑顔で応じたのは陸。周りへの気遣いも忘れない。
「俺んとこは店やってっから。勿論行くよ」
小柄な僕の横に立つと、兄弟か下手すれば親子か、って感じにガッシリした体格の和道が、モソッと答えた。
「んじゃ俺も行くー。ちょっと待ってメールしとっから」
秀士はジャージのポケットから携帯電話を取り出すと、あっという間にメールを送った。恐らく一言二言くらいしか打っていないんだろうけど。
「で、英太はどうすんだ?」
秀士が僕の肩に腕を回してきた。どうすんだ、じゃなくて、来るだろ?だよねその態度は。
「うん…、悟んちが迷惑じゃなければ」
「迷惑だったら最初から誘ってないって」
って、なんで悟じゃなくて秀士が答えるんだよ。
「秀士の言う通り、気にすんな」
悟が穏やかに苦笑しながら口を挟んできた。悟は昔から何となく大人びていて、五人の中でもお兄さんキャラだった。五人のリーダーやるならやっぱり悟かなぁ。秀士っていう大穴もあるかもだけど。いや、そんな妄想働かせてる場合じゃなかった。
「あー、うん、じゃあ、ちょっと家に電話してみる」
僕は秀士の腕を振りほどくと、スクールバッグに突っ込んだPHSを探し始めた。
「うちの兄貴がさ、急に料理に凝り始めちゃって、色んなカレー作り過ぎたんだよ」
肩をすくめながら言う悟のお兄さんとは、数回だけ会ったことがある。結構歳が離れていて、どこかの研究所に勤めてる、って紹介されたことがある。顔立ちは悟とそっくりで、髪が短めの悟を長髪気味にさせて眼鏡をかけさせた感じ。
俺カレーすっげぇ好き!と騒ぐ秀士は、確かに泊まりがけの移動教室でも真っ先にカレーのおかわりに行ってたな。でも一々うるさい、こっちは電話かけてるのに、と思っていたら親が出た。
「あ、…お母さん…?あのさ、」
街なかのサラリーマンがよくやるように、口許を手で押さえて、みんなには少し背を向けて小声で話す。お互い家族同士知り合いだけど、親との会話を聞かれるのはちょっと照れ臭い。
「悟がさ、お昼呼んでくれたから…、うん、お昼いらない…。帰り?うん…夕方…かな…」
お昼を食べたら、きっとそのまま悟の部屋でウダウダ過ごすことになると思う。
「まぁ、晩ご飯までには、帰るよ。んじゃ」
そう言って電話を切ると、僕は悟に向かって言った。
「悟んちでお昼食べさせてもらうね」
「ありがとな。良かった」
ニッコリ笑いかけてくる悟に顔を見て、僕も笑って見せたけれど、この時僕はちょっとした違和感を抱いていた。お礼?気にすんな、とは悟がよく言う言葉だけれど、わざわざお礼を言い合う仲だっけ?
結局、作り過ぎたカレーの始末にお礼を言われたのだと解釈したのだけれど、後から思えばこの違和感は間違ってはいなかった。悟は別の目的のために、僕達を自宅に誘っていたのだった。
2

悟のお兄さんが作ったというカレーは四種類くらいあって、なんでも本場のインドカレーに凝っているらしく、豆と野菜のカレーとか、チキンカレーとか、バターを使って甘めにしたバターチキンカレーとか、羊肉の挽肉のキーマカレーとか、そういうのを真っ黄色なサフランライスにかけたり、ホットプレートで焼いた偽物ナンにつけたりして、食べさせてもらった。ナンのことを偽物ナンと呼んだのはお兄さん自身だったけれど、僕は本物のナンを食べたことが無かったし、とてもモチモチしていて美味しかったので、それはそれでいいかな、と。秀士と和道は相当気に入ったのか、僕や陸の二倍は食べていたような気がする。
食後、悟の部屋でゲームをしたりマンガを読んだりしている内、秀士は悟のベッドを占領してスースーと寝始めてしまった。和道は「食い過ぎた。うんこ。トイレ貸してくれ」と、カレーを食べた直後としてはちょっと声に出してほしくないことをストレートに言いながら部屋を出ていって、僕は悟とゲームの対戦を続けていた。
ふと声を上げたのは陸だった。読んでいたマンガから顔を上げて、
「カズちゃん、なんか時間長くないかな。まさか腹壊したのかな」
と訊いてきた。ゲームに没頭していた僕は時間の感覚が分からなくなっていたけれど、陸によれば三十分は帰ってきていないとのことだった。
ちょっと見てくる、と言いながら、陸は悟の部屋を出て階段を駆け下りていった。僕もゲームを中断して立とうとしたところを、悟に止められた。
「何人もで行ってもしょうがないし。なんかあったら兄貴もいるから」
僕はまた少し違和感を感じた。いつもはのんびりしているのに、こういう時に一番最初に動くのは悟じゃなかったっけ。ただ、悟の制止は間違っていなかった。数分して陸が苦笑しながら部屋に戻ってきた。
「カズちゃん、ったらさ、用足して、眠いって…まんま…ソファーれ…寝れ…ら…」
和道についてはホッとしたけれど、今度は陸の様子がおかしかった。ろれつが回らなくなっていて、おまけに立っていることができなくなったのか、部屋の入り口の柱にしがみついている。
「は…れ…、俺…目…まわれる…ろ…」
僕は驚いて、ゲーム機を放り出すと立ち上がって陸に駆け寄った。つもりだった。僕の視界は急に暗くなっていった。立ちくらみだ。そう感じた次の瞬間、僕は床に転がっていた。
「り…りっくん…?」
腹と胸に重みを感じて瞬きすると、視界に光が戻ってきた。どうやら、倒れ込んできた陸の体をなんとか受け止めて、僕は床に倒れたらしい。陸の頭が僕の胸に乗っていて、陸は少し荒い寝息を立てていた。
「ら…らいろ…ぶ…?」
おかしい。大丈夫、と言ったつもりだったのに、僕もろれつが回らなくなっていた。僕の顔を覗き込んでくる顔があった。悟だった。
「ら…らろ…る…?」
悟、と呼び掛けられない。
「体動かしたから、薬が回り易くなったんだな」
何を言ってる?僕は悟の言葉の意味を理解できていなかった。理解したくなかったのかも知れない。
「ぁ…ら…る…」
助けて、と言いたかったのに、唇や喉が痺れて動かなくなってきた。
「そろそろだよ、兄貴」
悟のそんな言葉を聞きながら、僕の視界は完全に真っ暗になった。
3

「…いた!…えいた!」
僕は自分の名前を呼ばれて目を覚ました。そして、全身が拘束されていて動かないことに気付いた。
「こっ、これはっ!?」
混乱する頭でなんとか記憶を辿り、自分が、そして友達が悟の家で倒れたことを思い出した。
「りっくんっ、カズちゃんっ、秀士っ、悟はっ?」
僕は思わず友達の名前を呼んでいた。特に、様子が際立っておかしくなっていた陸のことが心配だった。
「悟の兄貴だよっ、あいつが俺達に変な薬飲ませたんだっ」
首を横に向けると、そこには歯医者にあるような斜めのベッドに縛り付けられた和道がいた。和道は何故か柔道着の上下を着ており、また柔道着の下には黒いインナーが見えていた。ハイネックで長袖のインナーシャツによって、和道の太い首や厚い胸板、そして手首までが黒く光沢感のある生地で覆われていた。それは下半身についても同様で、柔道着のズボンの裾からは足首までを覆う黒いタイツが見えていた。
「カズちゃん、そのかっこ…」
「知らねーよ。それにお前だって、よく見てみろ自分のかっこを」
和道に怒ったように言われて、僕もまた和道と同様の状態に置かれていることに気付いた。首や手足や胴体をベルトでベッドに固定された僕は、ピッチリと肌に張り付く黒い全身タイツのようなものを着せられ、その上に水泳部で使っているスパッツ型の競泳パンツを穿かされていた。この格好の意味が、全く分からなかった。
「っざけんなっ、離せっ、このヤロっ、ちっくしょ、戻せっ、悟と陸を元に戻せっ」
秀士の怒鳴り声が聞こえてきた。なんとか頭を持ち上げて和道の向こう側を見ると、そこには僕や和道同様に拘束された秀士の姿があった。秀士もまた、黒い生地で頭や手の先以外を覆われ、その上に青いサッカーシャツやサッカーパンツを着させられていた。裸足の僕や和道と違うのは、足にスパイクやストッキングを履かされていたことで、またストッキングの膨らみを見るとシンガードまで着けさせられているようだった。
そして秀士の向こう側には、自分の目を疑ってしまったのだけれど、頭や足の先までスッポリと黒く光る生地に覆われ、身動きしない人の姿が一つ、あった。
「悟や陸をどうするつもりだっ」
秀士の言葉にハッとする。
「まさかあれっ」
「陸だよ」
怒気を含んだ和道の言葉に、僕は息を飲み、そして叫んでいた。
「そんな…っ、りっくん、まさか死んでっ…」
「死んでるワケじゃねーよ。でも、ああなるらしい」
和道が顎を微かに動かした先を見ると、そこには奇妙な人影が一つ、直立していた。こんな時におかしな発想だけれど、僕はその姿を見た時、特撮のメタルヒーローものを思い出していた。胸や腕や足を甲冑のように覆う黒光りする防具、そしてフルフェイスヘルメットのようなもので覆われた頭部。その喉元は首にぴったりはまり、普通のヘルメットのように脱げるような状態にはなっていない。全体が樹脂のような光沢を持っていて、ゴーグル部分がどこか分からないのっぺりとした外観。そして、ヘルメットや防具の間で全身を覆う黒光りする革のようなビニールのような生地。今僕達が着せられている全身タイツが、もっと厚ぼったくなったような。これで、ヘルメットなどにもっと装飾があって黒一色ではなく色でも付いていたら、正に特撮に出てくる正義の味方だった。だが、視線の先で直立したまま微動すらしない人影は、正義の味方には思えなかった。まるで、悪役の戦闘員だった。その中に入っているのは、まさか。
「あれは悟が改造されちまった姿なんだってよ」
和道が吐き捨てるように言う。
「悟を戻せっ、陸を戻せっ」
秀士の怒鳴り声が響き続ける。
「かい…ぞう…?」
現実味の無い言葉を、僕はオウム返しに聞き返していた。
「あぁ、悟の兄貴にな」
「えぇっ」
僕は素っ頓狂な声を上げるしかなかった。
「少年戦闘員一号だってよ。ダメだ、俺頭狂ってきたかも。ワッケわっかんねぇ。悟は兄貴に改造されて洗脳されて、今日は俺達四人を誘拐して改造するために昼飯に誘ったんだってよ、兄貴の命令でっ。俺夢でも見てんじゃねーのか。言ってて笑えてきた」
「やれやれ、目が覚めたらうるさいねぇ」
室内に細いけれどよく通る声が現れた。悟のお兄さんだった。秀士も、和道も、僕も、拘束ベルトが首に食い込むのもお構いなしに頭を上げ、怒鳴って、喚いて、叫んだ。だけれど、耳許でカチリという音が聞こえて、僕達は声を失った。声を出そうとするのに、喉が全く動かなくなった。室内が一気に静かになる。
「秀士くん、和道くん、英太くん、君達の神経ももう僕の手の内にあるんだよ?そろそろ新しい人生を喜んで受け入れる準備をしてほしいもんだね。ほら、陸くんがそろそろ完成だ」
声は出せないけれど、頭や指はまだ動く。僕達は一斉に陸の方へ目を向ける。僕はこの時恐らく目を丸くしていたと思う。頭まで黒いものに覆われていた陸の体は、徐々に元に戻っていっていた。いや、戻っている筈が無い。黒いものが陸の体に吸収されていっているのだから。やがて、陸は全裸になった。全裸になった陸の股間では、その、えと、ち…、チンコが、大きく、ぼ…勃起して、下腹部に付く勢いで突き立っていた。
陸が寝ていたベッドの拘束ベルトが外される。陸は目を開けるとゆっくりと起き上がりベッドから降りた。意識を取り戻した陸は、でも、陸ではなかった。無表情でガランと空っぽのような瞳で悟のお兄さんの姿を見付けると、その方向へスタスタと歩き出した。なんとか声を掛けようと身悶えする僕達三人のことなんて全く視界に入っていないような雰囲気で。陸は全裸で勃起していたけれど、もう一つ普通でなかったのは、陸の胸だった。胸の中央にはまるで刺青されたかのような印が黒々と刻み込まれていた。細い円を二つ同心円状に重ねたマーク。まるで陸の改造終了を示す印であるかのようなそのマークは、和道の柔道着の下のアンダーシャツにも、同じ場所に白く印刷されていた。サッカーシャツに隠れて見えない秀士にも、そして僕にも、同じところに同じ印があるんだろう。そしてそれが体に転写された時、僕達はもう僕達ではなくなっているんだろう。僕の目は涙を流し始めていた。
陸は悟のお兄さんの前に立つと、ゆっくり頭を下げた。
「いい子だ」
悟のお兄さんはそう言いながら悟の頭に手を置いた。そして、
「変身してごらん」
「はい」
陸の声は、ゾッとする程に平坦で、まるで機械が棒読みしたようなものだった。陸が返事した直後、陸の体に変化が生じた。全裸だった体は、染み出すように現れたランニングシャツとランニングパンツを身に付けた。足には短めのソックスとランニングシューズが現れる。シューズと赤いユニフォームは、陸が部活動の時にいつも着ているものだった。続いて、陸の体からは黒いものが染み出してきた。それが、一旦陸の中に染み込んでいった黒い全身タイツであることはすぐに分かった。全身タイツは陸上部のユニフォームを溶かすように飲み込み、陸を再び頭から手足の先まで包んでしまった。更に、頭部や胸部を初めとしてあちこちの部位がどんどん厚みを増し、最終的には鎧のように固い素材に変化した。その姿は、既に改造を終え戦闘員と化した悟と全く同じだった。
「陸くんはまだ洗脳が完了していないからね、暫く頭の中を綺麗にして教育を続けよう。教育プログラムはユニカバーが実行してくれるから、そこに並んで待機しておくように」
ユニカバーとはなんだろう。陸や悟の体を覆っている黒いもののことだろうか。
「はい」
マイクとスピーカーを通したような陸の声は、ますます人間離れしていた。陸は戦闘員の姿でゆっくり歩くと、悟の横に並んで気を付けの姿勢で固まった。陸は、完全に陸ではなくなってしまった。
「じゃ、次は秀士くんの番だ。うるさい子から先に改造しておけば良かったかな」
悟のお兄さんは、さっきカレーをよそってくれた時と変わらない笑顔で、恐ろしいことを言い放った。秀士は声を出せないまま身をよじり、抵抗の意志を示そうとしていた。
「ちょっとローテクなんだけど、僕はこれが好きなんだよな」
そう言いながら、悟のお兄さんは一つの機械を手に取った。それはただの電気マッサージ器だった。モーターによって卵型の頭の部分が振動し、肩凝りを治すという普通に売られているマッサージ器。一体何に使うのか、僕には想像できなかった。
「気持良くしてあげるよ」
悟のお兄さんはマッサージ器のスイッチを入れる。ブーンという振動音が静かな室内に響く。お兄さんは、その振動部分を秀士のサッカーパンツに、秀士の股間に、押し当てた。秀士は目を見開き、首を横に勢い良く振りながらなんとか逃げようとする。でも、しっかり固定された体がマッサージ器から逃げられる筈が無かった。秀士は声の出ない口をパクパクと動かし、鼻水や涙を流しながら首を振り続けたけれど、限界はすぐに来た。秀士は見開いた目を天井に向けながら一旦固まり、そして今度は腰を小刻みに上下に動かし始めた。射精だ。僕も何度もマスターベーションをしたことがある。だけれど、他人から強制的に振動を与えられて射精するというのは…。気持いいんだろうな。僕はそう考えてしまった自分に、競泳パンツと全身タイツの下でチンコを固くしている自分に、驚愕して自己嫌悪を覚えた。僕はバカな想像を振り捨てて、秀士の様子をうかがった。悟のお兄さんは、射精を一通り終えたらしい秀士の体からマッサージ器を離すと、手で秀士の股間を掴んだり、撫で回し始めた。光沢感があって滑らかな生地のサッカーパンツ越しに秀士の膨らみを触るお兄さんの手に、僕はどうしようもない羨ましさを感じていた。
「気持ち良かったろ。君達少年の精液を吸収したユニカバーは、すぐに君達の体を改造し、洗脳してくれる。秀士くん、君もすぐに立派な戦闘員に生まれ変われるからね」
秀士は天井を見詰めたまま、全く身動きをしなくなっていた。その一方で、黒い生地の表面は泡立ったように激しく動き始め、ユニフォームを同化し、秀士の頭や手足に触手のように伸びて秀士の全身を包み込んでいった。
暫くして秀士の全身は真っ黒に覆われてしまい、そして、後は陸と同じだった。全裸で目覚めてベッドから降り立った秀士は、胸に黒い印を入れられ、悟のお兄さんが命じるままに動いた。笑ったり怒ったり表情豊かだった秀士は、陸や悟の姿に憤って怒鳴り散らしていた秀士は、今はただの人形のようになって、勃起したチンコを晒しながら悟のお兄さんの前に立っていた。
「いい子だ」
陸の時と同じように、秀士の頭に手を置く。
「はい。ありがとうございます。司令」
秀士の言葉に、僕はまた驚愕した。悟のお兄さんはクククと笑いを漏らしていた。
「反抗的だった分、洗脳が進んでいるようだね」
「はい。司令。俺は司令に忠誠を誓います」
僕は耳を疑った。洗脳が進むとこんなになってしまうのか。
「じゃあ、秀士くんも変身してあそこに整列しなさい」
「はい。司令。変身して整列します」
秀士の姿はまたたく間に戦闘員に変わり、三人目として悟や陸の列に加わった。
「さて、声を出すことを許してあげようか」
「あ…」
また耳許で小さな音がして、僕は声を取り戻した。
「な、なんでこんなことっ」
僕は悟のお兄さんに食って掛かった。
「なんで?それはこの世の中をより良くするためだよ。僕が思い描く通りにね」
「それと僕達がどう関係あるんだよっ」
「大有りだよ。この世の中を変えていくのは若い力だ。でも、若い子達には力が無い。腕力も権力もね。だから、僕が君達を改造して力を与えてあげる。そして僕の思うがままに動くように、力を使って間違いを犯さないように、教育してあげる。君達は悟の友達だからね、最初に僕の部下となる栄誉を与えてあげたんだよ。喜びなよ。君達は僕の忠実なしもべとなり、この世の中を直していく正義の味方として超常的な力を与えられたんだから」
「ワケ分かんないよっ」
「君達の世代はもうテレビは見ないかなぁ。正義の変身ヒーローになって活躍する、なんて想像を働かせたことは無いかなぁ」
僕は言葉を失った。僕の妄想と似ている。でも、僕のとは、違う。違う筈だった。
「僕の頭の中には理想郷の姿がある。その理想郷を実現していくことがこれからの正義なんだ。その正義のために働く。君達はこれから正に正義の味方の変身ヒーローになるんだよ」
「変だよ、それなんか変…」
僕の言葉に、悟のお兄さんは憐れみの表情を浮かべた。
「そう、僕の教育を受けないと、そう思っちゃうだろうね。悟だってそうだったよ。悟の場合は先ず洗脳を優先したから、喜んでユニカバーを着て改造を受け入れてくれたけどね」
僕は背筋に寒いものを感じた。
「さ、君はどうだい、和道くん?」
僕はハッとして隣の和道の様子をうかがった。声を出せる筈なのに、和道は静かなままだった。
「…」
和道の口が微かに動いた。
「なんだい?聞こえないよ」
悟のお兄さんが面白そうに訊き返す。
「…だ…」
「だから、聞こえないって」
悟のお兄さんはニヤニヤ笑いながら、いたぶるように和道を問い詰めた。和道は急に大声を上げた。
「もうやだっ、もう、やめてくれっ、こんなおかしなことっ、もうたくさんだっ」
そして、和道はボロボロと大粒の涙を流し始めた。
「もう…やだ…よ…おれ…」
「カズちゃんっ」
僕は思わず叫んでいた。小学生時代から体格が良くて、上級生や中学生から売られた喧嘩は必ず買ってお釣りを付けて返していた和道が、泣いている。そのこと自体が信じられなかった。和道の嗚咽は止まなかった。
「うっ、うぅ…、悟も…っ、陸もっ、秀士もっ…俺、もう、もう…」
「カズちゃんっ、こんなベッド壊してさっ、逃げよっ」
どうせできないことは分かっていたが、気休めの言葉でもかけたくなるくらいに和道の横顔は情けない表情に変わっていた。その和道が、次の瞬間、信じられない言葉を吐いた。
「もう、俺、いいよ…、早く、一緒になりたい…」
「…え?…えぇっ?」
「俺も改造される。俺も戦闘員になる」
「ちょっ、カズちゃんっ」
気が付くと、和道の瞳はただ虚ろに天井を見上げていた。もう涙を流してはいなかった。
「俺も司令のしもべになりたいですっ」
今度ははっきりと、和道は宣言した。悟のお兄さんはクックックッと嬉しそうに笑った。
「精神に負荷かかり過ぎちゃったかな。洗脳が先行していたようだね。いいかい、英太くん」
悟のお兄さんは僕の顔を覗き込んできた。
「ユニカバーは着用の瞬間から、徐々に人体に浸透し始める。和道くんは肉体より先に精神をユニカバーに委ねてしまったみたいだよ」
和道をベッドに押さえ付けていたベルトが全て外れた。和道はゆっくり上体を起こした。僕は最後の望みをかけて怒鳴った。
「カズちゃんしっかりしてっ。早く逃げてっ」
けれど、和道は僕の声には耳を貸さず、逃げ出そうともせず、悟のお兄さんが手渡してきたマッサージ器を素直に受け取った。
「さぁ、気持ち良くなろう。ユニカバーの中に射精したら、君もすぐに秀士くん達と一緒になれる」
和道は返事もせずにマッサージ器のスイッチを入れ、それを自分で自分の股間に押し当てた。
「あ、あ、あ、あ、あぁ、ああぁ、あああぁ、ああっ、あっ、あっ、ああっ、ああああああああっ!」
吼えるような声を上げて和道は全身をビクッ、ビクッ、と揺らし、それが収まると、ガクリと首を垂らして気を失ってしまった。マッサージ器がゴンと音を立てて床に落ちる。和道の口からツーッと涎が糸を引いて落ち、そしてユニカバーという名のアンダーウェアは、すぐに和道の全身を侵食していった。
改造された四人の戦闘員が整列した様子を見せ付けながら、悟のお兄さんは僕に尋ねてきた。
「さて、と。英太くんが最後だね。君はどうしたい?」
僕はあらん限りの怒鳴り声を上げた。
「四人を元に戻せ!僕はあんな風になりたくない!みんなを元に戻して家に帰せよっ」
すると悟のお兄さんは不思議そうに首を傾げ、僕に近付いてきた。
「おかしいね、君も洗脳が先行して進んでいたのかと思ったけど」
そして、突然僕のチンコを競泳パンツの上から掴んできた。
「ひゃっ、やっ、やめろっ」
「ほら、こんなにしっかり勃起してるのに」
そう言われて、僕もやっと自分のチンコが勃っていることに気付いた。なんでこんな時に。僕は一気に顔が赤くなるのを自覚していた。
「もしかして、元々こういうのが好きだったのかな?」
悟のお兄さんは僕のチンコを握ったまま、話を続けた。
「友達五人で選ばれし戦士になるとか、変身ヒーローになる力を授けられるとか、ピッチリした揃いのヒーロースーツを着るとか、でも仲間が敵に捕まって洗脳されて敵に回っちゃうとか、敵の戦闘員や怪人として改造されて敵の首領の命じるままに味方を苦しめるとか、最後に自分まで敵に洗脳されてしまって、喜んで敵の首領の足許に跪くとか…」
何を子供じみた話を。と話を聞きながら僕は思っていた。思おうとしていた。でも、悟のお兄さんには見透かされていた。
「ほら、やっぱり好きだったんだね。英太くんのおちんちん、ますます固くなってきちゃったね」
そう言って、悟のお兄さんはアッハッハと声を上げて笑い出した。
「元から素質のある英太くんには、ご褒美をあげよう。英太くんはどんなエッチなことをしたい?」
意味の分からない質問に対して、僕は無視を決め込んだ。悟のお兄さんの視線から逃げるように、僕は目を逸らした。けれど、僕の頭の中には急に性的な欲望が具体的に溢れ出した。おかしい。なんでだろう。フェラチオ?アナルセックス?変だよ、僕はそんな言葉は知らない。どんな風にやるのかも分からない。裏筋を舐め上げてほしい。パンパンパンパンと壊れるくらいに肛門に出し入れしてほしい。奥の奥を突き上げてほしい。なんで?なんで僕はこんなことを知っているんだ?乳首を吸い上げてほしい。耳の穴をベロベロ舐めまくってほしい。キスしてほしい舌を思い切り絡めて舌と舌をザリザリこすり合わせてくれたら凄く気持ちいい。いや、そんなことは僕は知らない。悟に乳首を胸を掴んで揉んでもらいたいバスケットボールを掴み慣れたその手で僕の胸を鷲掴みにしてよ乳首摘んでコリコリしてよ。何考えてんだ僕はそんな筈無い。陸とキスしたい陸と舌絡み合わせたいニコニコ笑顔が似合う陸のその口を犯すのは僕だし僕の口を犯すのは陸であってほしいそうでなきゃダメだ。おかしいよ僕はそんなこと望んでない。和道にはその大きな手で僕の頭をがっしり掴んで耳の穴の奥まで舌で犯してほしいいつも僕の頭をポンポンって撫でてくれるように手と舌で僕の頭を愛しまくってよ。ダメだよ僕は変になってる変態になってる。秀士には、あぁ、秀士、セックスしたいよ秀士、いつもバカみたいなスキンシップしてさ、いっそのこと僕の肛門を犯してよ秀士にガバガバにしてもらいたいんだ秀士になら全部あげたい全身グチャグチャにされたい秀士のザーメンなら上の口でも下の口でもいっぱいいっぱい飲み干したいんだ犯して犯して犯して犯して…っ。
「そうなんだ」
僕はハッとしていつの間にか目の前に迫っていた悟のお兄さんの顔を見詰めた。まさか、僕のおかしな妄想を見抜かれていた?
「見抜かれたも何も、君は全部話してくれたよ。英太くんのエッチな願望」
「えっ…」
まさか。
「英太くんは友達みんなのことを愛しちゃってたんだね。友達みんなから全身を犯されたいんだ」
「う、うそだっ」
僕が怒りの抗議をしても、悟のお兄さんはニヤニヤといやらしい笑みを深くするばかりだった。
「ユニカバーを着せられた君は、まだ僕のしもべとしては洗脳されてはいないけれど、ユニカバーの侵食は確実に受けているんだよ。君の頭の中にはエッチな知識がたくさん流れ込み、君の潜在的な願望を抉り出した。そして妄想に駆られた君は全てを口に出して、いや、叫びながらそのエッチな妄想を僕達に教えてくれたよ」
「そんなっ」
「悟には胸を、和道くんには耳を、それぞれ攻められたいんだね。陸くんとはキスしたくてしょうがない。そして、秀士くんのことが一番好きなのかな。お尻の穴を犯されたくて、秀士くんの精液を飲みたくて、たまらないんだね。英太くんって、見た目と違ってかなりエッチだねぇ」
「…!」
僕は声にならない叫び声を上げていた。
「いいよ。かなえてあげる君の願いを。でも、秀士くんとのセックスは改造完了後だね。まだ君の体はユニカバーと同化していないから、先ずは競泳パンツの上から秀士くんにフェラチオしてもらおう」
僕の頭は沸騰していた。怒りによってではなく、興奮によって。その興奮は、友達四人に囲まれた時、その姿を見た時に絶頂に達した。秀士は、陸は、和道は、悟は、闘員用に強化されたユニカバースーツを着せられつつ、顎から上のヘルメット部分だけは装備を解除していた。いつもの友達の顔が、戦闘スーツと共にある。それはとても、
「かっこいいっ、みんなかっこいいっ、僕も改造されたいっ」
僕はこの時はまだ洗脳されたわけではなかったと思う。僕の本心だったのだと思う。それくらいに、戦闘員として、悪のヒーローとして、改造された友達の姿は魅力的だった。
主な性感帯の全てを同時に刺激され、僕はこれまでにない量の精液をユニカバーに捧げることができた。僕は至福に包まれながら、自分の体が変えられていく感覚を楽しんでいた。
4

司令のしもべとしての改造と教育を終えた僕達五人は、毎日のように司令から与えられた任務を遂行し続けている。
例えば、クラスメートや部員達にユニカバーでできた洗脳用のチップを埋め込み、いつでも司令の忠実な兵士として行動するように準備を進めている。対外試合のように他校と交流を持てる場合には、洗脳チップの施術を行ないつつ、僕達のような戦闘員にスカウトするに値する候補者を探しリスト化している。学校の範囲を出ると、警察が取り締まらない犯罪者に私刑を加えたり、警察が捜査に行き詰まっている事件については当事者を洗脳して全てを自白させたり、汚職警官を見付けたら司令のしもべとして洗脳して更生させると共に、警察内部の情報を流させる使命を与えるようにしている。報道機関や芸能界も相当に腐っているから、目ぼしい関係者を見付けると洗脳を施し、情報源にしたり具体的な行動を起こさせたりしている。実効性の高い連中の中にしもべを増やしつつあるので次は永田町や霞が関だ、というのが司令の今後の作戦だ。
これらの任務を実行できているのは、やはりユニカバーという素晴らしい素材によって強化された僕達の体、そして戦闘スーツのお陰だった。また、ユニカバーは僕達に任務のための力を与えてくれるだけじゃない。ユニカバーは僕達に悦楽も与えてくれる。僕達五人はいつも悟の家に集まってお互いにセックスしたり精液を飲み合ったりしているのだけれど、ユニカバーと一体化した僕達は、戦闘スーツを着ながら、或いは部活動のユニフォーム姿で、フェラチオやアナルセックスを行なうことができる。僕が一番好きなのは、サカユニ姿の秀士に競パンを穿いたままの僕を犯してもらうこと、あとはお互い戦闘スーツ姿で兜合わせをすること。和道や陸も、それぞれ好きな性戯を持っている。
また、僕達は週に一回は司令が詰める研究所に行き、地下の秘密基地で司令に奉仕し精液を飲ませてもらいながら、司令の戦略や戦術を脳に記録して帰ってくる。
改造していただく直前、僕は自分が悪のヒーローに変えられる様を想像して興奮していた。でも、実際には違っていた。僕は悪のヒーローに悪堕ちしたわけではなかった。僕達は司令が描く理想世界を現実のものとするために、司令から与えられた使命に従って行動している。これは正義のために行動するヒーローそのものだ。仲の良い友達五人で正義の変身ヒーローになれたら、などという妄想を楽しんでいた時期もあったけれど、もう妄想じゃない。これは紛れもない現実だ。
僕は誇らしい気持ちを胸に抱きながら、隣の市の代表選手の首筋から細長い端子を引き抜いた。うっ、と呻き声を上げながら、新たなしもべは小さく痙攣した。これで君も僕達の仲間だ。ユニカバーの繊維が寄り集まって形成された洗脳用の端子は、素早く僕の腕の中に吸収されていく。県大会が行なわれた県営プールの更衣室で、僕は出場選手全員への洗脳チップ埋め込みを終え、無線通信で仲間達にそのことを報告した。
「グッ、ジョーブ。さすが英太。仕事早いなー」
頭の中に秀士の声が響く。僕の報告に一番に反応してくれるのはいつも秀士だった。
更衣室の中では、意識を取り戻した選手達がノロノロと立ち上がっていた。
みんな今日から、正義の味方の一員だよ。僕の言葉に、全員が無表情だけれど素直な返事を返してくる。いい子達だな。正義の味方はこうでないとね。僕の胸は嬉しい気持ちでいっぱいになり、またチンコも元気に勃起し始めた。司令に直接紹介したい選手については、後日研究所に自ら赴くように行動プログラムを刷り込んでおく必要がある。僕は良さそうな子に近付くと、再度洗脳用の端子を腕から伸ばした。
(おわり)
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ショタ小説2
  • 2015⁄11⁄28(Sat)
  • 00:34

教団の少年達

1.囚われた少年

尾高拓己(おだか・たくみ)は腕や手首の痛みで目を覚ました。頭もジンジンと不快に痛む。白く冷たい光の中で、拓己は半ばパニックを起こしながら自分が置かれた状況と周囲の様子を確かめた。
自宅の自分の部屋と恐らくほぼ同様の広さ、つまり四畳半程の狭さの四角い部屋。部屋の中には、自分と自分が縛り付けられた簡素な椅子の他には何も無い。しかし椅子は床に直付けされているらしく、拓己がどれだけ体を動かしてもビクともしなかった。拓己が座らされた正面には扉が一つ。背後の壁も含めて窓は一切無かった。
拓己は自身を縛めるナイロンロープをなんとか緩めようと腕に力を入れたが、中学二年生の少年の力ではどうともならなかった。寧ろ拓己が暴れれば暴れるほどロープが肉に食い込んでくるようで、拓己は溜息をつくと無理に体を動かすのをやめた。
拓己は顔を落とすと、鈍痛が続く頭で記憶を辿った。冬休みの一日目の夜、中学校のサッカー部の練習を終えて帰宅した拓己は、母親が作り置きしていた料理を電子レンジで温め一人で夕食をとった。両親は数年前に相次いで職を失って以来、入信する教団で仕事に就き家を空けがちになった。二歳年上の兄である弘己(ひろみ)は、自分と共に教団や教団を心底信奉する両親に否定的であったにも関わらず、教団が運営する高校に何の前触れも無く進学し、それ以来夏休みにも帰らなくなった。全寮制の別学制高校の生徒として常に教団の施設内で生活しているらしく、恐らくこの年末年始にも自宅には姿を見せないだろう。両親は時折面会に訪れており、拓己もよく誘われはするものの、恐らく弘己はもう自分が知る兄ではなくなっている、そう直感する拓己は絶対に応じずにきた。
数年前までは家族四人で囲んでいた食卓に、今では拓己の姿しか無かった。きっと仕事の合間を見付けて帰宅した母がクリスマスのケーキとして残してくれたのであろうロールケーキをつつきながら、拓己は泣いた。そして、急な眠気に襲われた拓己は風呂にも入らずに自身のベッドに潜り込んだ。
ロープで縛られた拓己は、部屋着と寝間着兼用のジャージ姿のままだった。首を巡らして臭いを嗅ぐと、乾いた汗の臭気が上がってくる。今が何時であるのかは分からなかったが、拓己は自分が拉致されたタイミングを理解した。そして急な眠気の原因にも、拓己自身敢えて避けていた可能性に、思い至った。
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ショタ小説2
  • 2015⁄11⁄21(Sat)
  • 00:31

クリスマスは我がチで

0. metaphor

アメリカ合衆国ケンタッキー州の名前は、一説にはチェロキー族の言葉「暗い血まみれの大地」に由来するという。(参考:Wikipedia日本語版)
この地は新たな種族の聖地となり、その名もまた新たな意味を持つこととなるだろう。
その日は、もう間近に迫っている。
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ショタ小説2
  • 2015⁄11⁄21(Sat)
  • 00:24

支配の発端

金曜日の夕方、中学校のサッカー部の活動を終えた荒木俊太(あらき・しゅんた)と吉井広登(よしい・ひろと)は練習着姿のまま、家までの道を並んで歩いていた。二人とも中学二年生で、対外試合ではベンチを暖める時間の方が長い控えの選手。サッカーが好きな気持ちは他のチームメイトにも負けないつもりだったが、技能や試合での判断力がやや劣っているのも事実だった。
特に最近焦っているのは俊太の方で、いつもつるんでいる広登が技術的な欠点を確実に潰しつつあり、また交代要員として試合に投入された時の動きが適確になってきていることに対し、急に劣等感を抱き始めていた。
「…って、やっぱり評判通り面白いよ。今度貸そっか?」
広登は自分よりも背が高い俊太の顔を見上げながら、小遣いをはたいて購入したばかりのゲームソフトの話を続けていた。
「あ、うん、さんきゅ…」
俊太は半分上の空で返していた。俊太は広登に対して素朴な疑問を投げかけるべきかどうか、僅かな自尊心に足を引っ張られながら逡巡していた。
俊太が今の中学校に転校してきたのは、一年生の秋のこと。緊張していた彼に最初に声を掛け、周囲に溶け込むきっかけを作ってくれたのは広登だった。自宅が近所で、同じくサッカー好きであったことが手伝い、また何より広登がいつもニコニコ笑いながら俊太の強がりや弱音を受け入れてくれていたお陰で、二人は今ではお互いを一番の友人と認め合う間柄になっていた。二年生になってクラスが分かれてもその関係は変わらず、同級生の女の子に想いを寄せるようになった俊太が、顔を真っ赤にしながらそのことを相談したのも広登だった。但し、この時広登が「俊太だったら絶対大丈夫だって」と告白を勧めたものの、俊太は結局何もできずに今日に至っている。
「えーと、さ、広登…」
俊太は校内の噂話を始めようとする広登をさえぎった。
「ん?なに?」
「ちょっと恥ずかしいこと訊いちゃうんだけどさ…」
広登は不思議そうな表情で首を傾げた。
「広登って最近サッカー色々うまくなってんだろ?」
「えー、そんなことないって」
そうは言いながらも、広登はまんざらでもない顔をした、ように俊太には見えた。
「こんなこと訊いてもしょうがないかも知んないけど、なんで?なんか練習のコツあんの?あるんなら、俺も真似させてもらっていい?」
広登はポカンと口を開けて俊太の顔を見上げ、ややあってから笑みを浮かべた。
「僕なんかより俊太の方が元々うまいよ。僕は全然背も伸びないし」
「でもさ…」
食い下がろうとした俊太に向かって、広登はグイと顔を寄せてきた。
「敢えて言うと、一つだけ、やり始めたことがあるよ」
「え」
広登は顔を寄せたまま、やや小声で続けた。
「僕、カウンセリング受けてるんだよ。最近」
「え?カウンセ…、って何だっけそれ」
「カウンセリング。僕の義理のお兄さんがね、心理学かな?なんかそっちに詳しくて、メンタル含めて一対一の反省会やってくれるの。次の練習や試合ではどういう風にやればいいか、ってこと含めて」
「へーっ」
そういえばプロのスポーツ選手もそうしたものを受けているって耳にしたことがあるかも、と俊太は感心した。
「その義理のお兄さんって、サッカーの選手だったとか?」
「ううん、全然。陸上はやってたらしいけど、球技は全然ダメだったんだってさ。だけど、反省会のカウンセリングは僕の記憶を元に僕自身がイメージトレーニングするもので、兄さんはその手伝いするだけだから、あんま関係無いよ」
「ふぅん。そっか。そういうことしてたんだ」
「俊太も受けてみる?兄さんのカウンセリング」
「え?いいの?」
驚く俊太に対し、勿論、と広登はにっこり笑った。
「でも俺、お金なんて払えないよ」
「お金なんていらないよ。僕なんて、逆に色々おごってもらってるくらいだし」
「うーん…」
「兄さんも、友達連れてきていいぞ、って言ってるし、土曜日の数時間だけだし、続ける必要なんて無いし」
その時丁度、二人の帰路が分かれる交差点に差し掛かった。二人は立ち止まり、俊太は腕を組みながら考え込み、広登は黙ったまま俊太の決断を待った。俊太は少し慌てながら、やや強引に結論を急ぐことになった。
「そっか…。義理のお兄さんの家って近い?」
「うん。自転車で15分くらいかな。明日の午後も行くつもりなんだけどさ、どうする?」
広登の顔を見返すと、決断を煽るでもなく、いつも同様の笑顔があった。
「じゃあ…、行ってみようかな」
俊太の合意に、広登は笑みを深くした。
「そしたら、1時半くらいにいつもの公園でいい?」
「うん、分かった。チャリで?」
「うん、チャリで。あ、あとね、2つだけお願い」
「なに?」
俊太は微かに不安を覚えた。やっぱり、何か条件があるんじゃないか。しかし不安はすぐに好奇に変わり、寧ろ俊太の背中を押すことになる。
「兄さん、その道だとちょっと有名なので、内緒にしてもらっていい?」
「へーっ、そうなんだ。もしかしてテレビとか出てんの?」
「そこまでは行かないんだけど、本とか実名で書いてるんだって」
「すげ」
「あとね、イメージトレーニングし易いように、ってことで、ユニフォーム、ってかサッカーやる時の格好してった方がいいよ」
「え、まじ?」
俊太が面倒臭いと言わんばかりの表情を浮かべた。
「うん。僕は脚の感覚も分かり易いように、ソックス履いてレガースも付けてるくらい」
「ふぅん…。まぁ、うん、分かった。でもさすがに、スパイクはいらないだろ?」
「あ、そだね。スパイクはね。普通のマンションの中だしね」
じゃあまた明日。お互いに声を掛け合って、俊太と広登は分かれた。振り返ること無く小走りに去っていく俊太を眺めながら、広登は笑みを浮かべていた。
俊太の姿が民家の塀に隠れて見えなくなると、広登は溜息を一つついて踵を返した。
「俊太ぁ…」
自宅に向かいながら、広登はいとおしむように俊太の名前を呟いた。そして、肩から斜めに掛けていたエナメルバッグを前に引き寄せ、股間を隠すように腰の前辺りで抱える。バッグの陰で、広登の白いサッカーパンツは固くなった彼自身によって膨らみを増していた。
「あぁ…そうだ…明日のこと、兄さんに報告しとかないと…」
ぼそっと呟く広登の顔からは、ほんの数瞬の間ではあったが表情が消え去った。すぐに元の顔を取り戻した広登は、顔を上げ自宅への道を走り出した。
「早く…兄さんに…報告…」

興味

土曜日の昼下がり。俊太は集合時間より少し早めに公園に来ていた。薄手の半袖パーカーとハーフ丈のカーゴパンツという出で立ちではあったが、その中には広登の指示通りにプラクティスシャツと、スパッツ、サッカーパンツを着込んでいた。また、スニーカーを履いた足首には、サッカー用の黒いストッキングが丸められていた。
広登が現れたのは集合時間間際のことだった。お待たせー、と手を振る広登は、上下共に紺色の半袖ピステシャツとハーフピステパンツをまとい、いかにもサッカーをしに行くかのような姿だった。
「ばりばりサッカーの格好だなー。ボールとスパイク持ってないのがおかしいくらいだ」
俊太が言うと、広樹は少し照れ臭そうに笑った。
「半袖のピステってあんまり着ること無いから…。兄さんところ行く時は、これ着ることにしてるんだよね」
「確かに、長いのなら寒い時に着ることあるけど」
「俊太はどうした?ソックスは穿いてきたみたいだけど」
俊太はパーカーの裾をめくり、ハーフパンツを下げてみせた。脇に黒い切り返しが入った白いプラクティスシャツと、黒いサッカーパンツが見える。
「いつものヤツ着てきた」
「あ、だね。僕も今日は上が白で下が黒。一緒だ」
サッカー部のゲームユニフォームは黒を基調にしており、部員達が各々で購入する練習着も自然と白や黒が多くなっていた。膝下まで伸ばした広登のストッキングもまた、俊太と揃いの黒だった。
「レガースもちゃんとあるよ」
俊太はパーカーのポケットからレガースを引っ張り出した。広登はいつものようにニッコリ笑ってみせた。
広登が言った通り、広登の義理の兄が住むマンションまでは自転車で15分だった。木目調の大きな扉の前で、俊太は圧倒されていた。
「え、この高級マンションがお兄さん家?」
「高級なのかなぁ。うん。ここの14階だよ」
広登は扉を開けると、自転車を押したまま入っていく。
「ちょ、おい、チャリも?」
「うん、駐輪スペースは中にあるから」
広登はインターフォンのパネルを慣れた手付きで操作する。
「はい?」
すぐにスピーカーから応答がある。まだ若い感じの声だった。
「あ、僕です。広登です。今日は友達も連れてきましたー」
「待ってたよ。どうぞー」
広登の横で遠隔操作の自動ドアが開く。
「いいよ。入って」
「あ、うん、はい」
俊太は慌てて自転車を押した。
「広登の義理のお兄さんって、すごいな」
エレベータに乗り込みながら、少し興奮気味に俊太が尋ねる。
「うん。お金に余裕あるみたい」
「もう結婚してるのかな」
「まだ独身だよ。28歳だし」
「へー。えっと、この前広登の姉ちゃん結婚しただろ?その旦那さんの?」
「うん。姉ちゃんの相手の弟さん。こんな近所に住んでるとは思わなかった」
広登には5歳離れた兄と10歳離れた姉がいる。姉は社会人になって知り合った男性と昨年結ばれ、広登には姉よりも更に年上の兄弟ができたのだった。
「それも高級マンションにねぇ。やっぱり有名人なんだなー」
エレベータを下り廊下を歩きながら感心しきりの俊太に、広登は苦笑いした。
間も無く「真田」という表札が掛けられたドアの前に到り、広登は呼び鈴のボタンを押した。ボタンの近くにはカメラが備え付けられているのが分かる。俊太は何となく覗き込んでみた。
インターフォンでの確認も無く、やがて扉が開けられた。
「兄さん、こんにちは。また来ちゃいました」
「いらっしゃい、待ってたよ。広登くんと、えーと…」
「あ、あの、荒木、俊太ですっ。よろしくお願いしますっ」
俊太は緊張でやや噛みながらも挨拶し、頭を下げた。
「荒木くんか。真田諒(さなだ・まこと)です。よろしく。どうぞ、上がって」
諒は、グレーのデニムパンツに黒い長袖Τシャツという格好のためでもあろうが、大学生にも見間違えそうな童顔の持ち主だった。
二人が通されたリビングルームは広く明るく、大きなガラス窓の向こうには町並みが広がっていた。俊太は緊張していたことも忘れて思わず感嘆の声を上げてしまった。
「風景はいいだろ?」
「は、はいっ」
諒に声を掛けられ、俊太はまた固くなってしまった。
「緊張することはないって。とりあえず飲み物でも出そうか。そこのソファーに座ってて」
「はい、ありがとうございますっ」
「俊太、カチコチだよ」
広登は俊太の袖を引っ張ってソファーに座らせた。
「え、だってさ…」
中学生の目にも、室内の調度品や家電製品が高価なものばかりであることが容易に分かった。
ソファーは窓の近くにあり、座った目の高さからもバルコニーの柵を通して風景を見ることができる。諒がキッチンで準備する間、俊太は町並みと部屋の中とに交互に目を走らせていた。
「冷えた飲み物って、スポーツドリンクとお茶しか無くて。お茶が良ければ言ってくれよ」
諒は二人の前のガラステーブルにコースターとスポーツドリンク入りのグラスを置いた。自分自身も同じものを飲みながら、俊太と向かい合うソファーに座る。
「ありがとうございますっ」
「すみません」
俊太と広登がそれぞれ礼を言いながら、グラスに口を付ける。
「あれ、凄いですね」
俊太はグラスを持ちながら、リビングルームの端に設置された大型の薄型ディスプレイとリラックスチェアを指差した。ディスプレイの脇には筐体デザインで有名なメーカーのパソコンが置かれており、ディスプレイ上部にはウェブカメラと覚しき機材も据え付けられていた。リラックスチェアはリクライニング機能付きの高い背もたれとフットレストを備えた柔らかそうなものだった。
「あれでネットやったり、映画見たりとか、するんですか?」
「そうだね。自分でも使うけど、カウンセリングの時に相談者に座ってもらう椅子、と言った方が正確かな」
「へぇー」
俊太は広登の顔を覗き込んだ。
「うん。いつもあそこに座ってカウンセリング受けてるよ」
座ってみたいな、と思っていただけに、俊太の顔が期待で明るくなる。
「丁度カウンセリングの話になったから、じゃあ早速広登くんから始めようか」
「ですね。お願いします」
広登はグラスを置き、ソファーから立ち上がった。
「あ、そうだ、荒木くんにカウンセリングのやり方を説明しておかないとね」
諒は俊太の顔を真っ直ぐに見詰めながら言った。
「は、はい、お願いします」
俊太はまた少し緊張する。一方の広登は、ピステパンツのポケットから取り出したレガースをストッキングの中に差し込み、位置を調整していた。
「僕のカウンセリングは、催眠術を使います」
「え…、催眠、術、ですか?」
俊太は思いも掛けなった言葉に目を丸くした。
「そう。催眠術。ちょっと信じられなくなっちゃったかな?」
諒は苦笑しながら尋ねた。
「いや、その…」
俊太は口籠った。
「催眠術って、変なイメージが付いてしまってるからね。でも、臨床心理学や医学の世界でちゃんと認められた手法で、アニメやドラマにあるような荒唐無稽なものではないんだよ」
「はぁ…」
「僕のカウンセリング手法は、メンタルコーチングとでも言えばいいのかな」
「メンタル…コーチング?」
「そう、コーチングというのは本来、ただ教えるのではなく、選手それぞれが元々持っている力を引き出す指導方法のことを言うんだよね。部活のコーチもそうなんじゃないかな?」
「うーん…」
高校や大学でもサッカーを続けているOBが時々コーチという名目で指導にあたってくれてはいるが、諒が言うコーチングには合致しないかも知れない。俊太はそう感じ、曖昧な返事しかできなかった。諒はそれ以上問い掛けることも無く、説明を続けた。
「メンタルコーチングというのは、精神的な面から選手の潜在能力を発掘したり、実力を抑え付けている要因を取り除こうとするものなんだ」
俊太は頷く。
「でも、人間というのは自分自身の気持ちや記憶や潜在能力について、結構無自覚だし、自分だけで考え込んでしまうとますます分からなくなってしまうものなんだよ」
確かに。俊太にも思い当たることはある。深く頷いた。
「それを引っ張り出すために、催眠術を使う、というわけ。ま、とにかく広登くんのカウンセリングを見てもらって、納得してから受けてもらえればいいよ。そもそも、かかりたくない、って拒絶している人にはかけられないものだしね。安心してもらっていいよ」
「はい、分かりました」
諒の説明に安堵と納得を覚えつつも、俊太はまた少し不安になり広登の様子をうかがった。広登は既にピステの上下を脱ぎ、白いプラクティスシャツと黒いサッカーパンツという出で立ちになっていた。パンツの下から、同色のスパッツの裾を引っ張り出しながら、広登は笑った。
「心配しなくていいって。とにかく見ててよ。絶対次の部活に役立つから」
諒も笑いながら立ち上がる。
「荒木くんはそこで座って見ていてくれるかい?なお、広登くんが催眠状態から醒めるまで、絶対に音を立てたり喋ったりしないようにね。中途半端に催眠状態から抜けてしまうのは、良くないことだから」
「は、はい、気を付けます」
俊太は思わず背筋を伸ばし居ずまいを正した。
「固くなる必要は無いからね。さ、広登くん、椅子に座って、リラックスして待っててくれるかい」
広登は返事をしながらリラックス・チェアに座り、ヘッドレストに頭を埋めた。俊太の位置からはリラックス・チェアを丁度を真横に見ることができた。広登の顔はヘッドレストの縁に隠れていたが、深呼吸しているらしき胸の動きや、力を抜いてフットレストに委ねた脚の様子は見ることができた。
諒が窓にかかったカーテンを閉める。遮光性の高いカーテンらしく、部屋の中は薄暗くなった。
「じゃあ、広登くんのが終わるまで辛抱しててね」
諒は俊太に優しく声を掛けると、小さな丸い椅子をリラックス・チェアの横に置き、座った。俊太からはリラックス・チェアに隠れた諒の顔をうかがうことはできなかったが、諒の顔が広登の顔を覗き込むような位置関係になっていそうなことだけは分かった。
「広登くん、今、リラックスできているかい?」
「はい、でも、まだちょっと…」
静かな部屋で、二人の声が静かに響いた。
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ショタ小説2
  • 2015⁄11⁄15(Sun)
  • 00:28

状態異常

彼は地元中学校の一年生。男子サッカー部に入部してから、毎朝6時には自主的に起床して朝練に向かうようになっていた。他の部が校庭を使用する日も、空き教室での筋トレのために同じ時間に登校していた。
朝ゆっくり寝ていたい、という気持ちが無いわけではない。しかし、6時には自然と目が覚め、朝練に出なくては、という義務感に背を押される。不思議なことにその義務感は、校庭を走り回れる日よりも教室に集合する日の方が強かった。
今朝も、彼は寝惚け眼でベッドから這い出した。パジャマ代わりのスウェットを脱ぎ全裸になると、チームカラーの赤いスパッツを肌に直接穿く。その瞬間全身に快感が走り、白いプラクティスシャツ、そして赤いサッカーパンツを着込む動きが早くなる。サッカー用の赤いストッキングを履くと、彼はクローゼットの扉に嵌め込まれた姿見の前に立ち、自分自身の姿を上から下へと眺めた。
「僕はサッカー部員です」
まだ眠そうな目をしばたたかせながら、無意識的に呟く。直後に、頭の中に
「お前は監督に忠実なサッカー部員だ」
という声が響いたように感じた。自分達を指導してくれる顧問兼監督の教師の声だった。彼の目がしっかりと見開かれた。
「はい。僕は監督に忠実なサッカー部員です」
彼の呟きは、意志のこもった力強いものへと変わっていた。彼は素早くスクールジャージの上下を纏うと、制服と体操服、そしてサッカーシューズとレガースをバッグに放り込み、階下へ駆け下りた。
朝食をもどかしそうに掻き込むと、彼は家を飛び出した。
校舎の隅の空き教室には、揃いの赤いサッカーパンツと白いプラクティスシャツを着たサッカー部員達が集合していた。誰もいない教壇のすぐ前で、彼は休めの姿勢で立っていた。視線は黒板の一点を見詰めたまま動かない。続々と登校してきた部員達が同じ姿勢で整列し始めても、彼は、そして彼等は、お互いに反応せずただ立ち尽していた。
男子サッカー部員が全員集合してから暫くして、ピステ姿の教師が教室に現われた。部員全員の目が、崇拝と安堵の表情を浮かべながら、教師に注がれる。
「おはよう」
「「「おはようございます。監督」」」
部員全員の抑揚に欠けた声がきれいに重なる。
「本日の指導を始める」
「「「はい、お願いします。監督」」」
「朝の宣誓、はじめっ」
教師の掛け声で、一年生から三年生までの全員が、感情を失なった口調で、しかし全く乱れること無く、心に刻まれた誓いの言葉を唱和し始めた。
「「「我々は、監督に忠実なサッカー部員です。監督は我々の主。我々は監督のしもべ。サッカー部の勝利のため、我々は監督に全てを委ね、全てのご命令に従います」」」
彼等の言葉は彼等自身の意識に刷り込まれ、暗示を強化し続ける。
校舎の隅の空き教室では、筋トレを終えた男子サッカー部員達がわいわいと騒ぎながら制服に着替え始めていた。素っ裸になった彼の肩を、顧問兼監督の教師が軽く叩く。
「は、はいっ」
彼は振り返って教師の顔を見上げると、顔を赤らめた。
「お前は次の試合からスタメン入りするからな。今日は個人指導してやる。部活の時間になったら、一人でこの教室に来るんだ」
「は、はいっ、ありがとうございますっ」
彼は全身で教師の方へ向き直り、嬉しそうに御辞儀した。周囲からは羨望の視線が集中する。
「みんな、これから毎日一人ずつ指導してやるからな、安心しろ」
教師の言葉に、部員達から歓喜の声が上がる。
顔を上げた彼の、そしてその周囲の部員達の股間では、彼等自身が力一杯天井を仰いでいた。
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ショタ小説2

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