- 2016⁄05⁄18(Wed)
- 00:44
ぼくらの性教育
「今日の体育は教室でする。
女子はとなりの6年2組へ、男子はこのまま残るように」
田中先生の言葉に、体育を楽しみにしていた男子たちは「えー」とがっかりしていた。
でも、体育の嫌いな僕は内心ほっとした。
ドッジボールでは顔面に球をうけて鼻血を出したし、
徒競走をしても途中で転んでひざをすりむいたし、
体育の時間は生傷絶えない運動オンチなのだ。
それにしても、一体男子だけ集めて何をするんだろう…。
僕は期待と不安でドキドキしていた。
6年2組の男子が教室に入ってきて男子だけ30人。
いつもと違う雰囲気になにか異様な感じがして、みんなはざわついていた。
「さあ授業をはじめる」
田中先生が話し始めるとみんなは静かになった。
田中先生は今年先生になったばかりでやさしくてかっこよかった。
運動オンチの僕にも
「がんばろうな」といつも励ましてくれて、
一人っ子のぼくにはお兄さんのようにも思えた。
「さて、6年生にもなると人間の体は大人に向かって変化し始めていくんだ。
今日はそのことを勉強しよう。
そのまえに、最近先生は勉強して催眠術をかけることができるようになった。
はじめにそれを披露しようと思うんだけど…
誰かかかってみたい人はいるかい?」
先生の話しに戸惑いを覚えたみんなだったが、
好奇心からか何人かが手をあげた。
「それじゃあ、吉原君、前にでてきてくれないか」
吉原君がみんなの前にうれしそうにでていった。
吉原君は僕のクラスのリーダー的存在で
ユーモアがあって人気があった。
それに、今年の春くらいから急に体が大きくなって声変わりもしていた。
だからいつもみんなから「アニキ」とよばれ一目置かれていた。
先生は吉原君を椅子に座らせ、そして静かにゆっくりと話し始めた。
「さあ、目を閉じて。
君はだんだん気持ちがよくなって体が軽くなる。
さあ、鳥のように羽ばたいてみよう」
先生が吉沢君に語り掛けると、吉沢君はゆっくりと、
とまどいながら両手をひろげて鳥のように動かし始めた。
「そう、そうだ。さあ、もっと大きくはばたこう」
吉沢君はさっきよりも大きく両手を動かした。
いつもの笑顔の吉沢君ではなくて、眠っているようだけど、
何かにとりつかれたような、そんな表情をしていた。
「さあ、いよいよ飛び立とう。体はどんどん軽くなってふわりと舞い上がる」
吉沢君は軽やかに椅子から立ち上がり、
教室のなかを鳥のように羽ばたきながら、走りまわった。
みんなはびっくりしながら吉沢君をみていた。
「吉沢君、こっちへもどっておいで。そして今度は犬になろう」
先生はそういって手をパンと叩いた。
吉沢君はまた前に戻り、今度は四つんばいになった。
「さあ、散歩にいこう」
先生が声をかけると
「ワンワン」と吉沢君は言いながら四つんばいのままで歩き出した。
そして舌をダランと出しながら「ハアハア」と息を荒くした。
教室を一周すると先生は
「さあ今度は体の力が全部抜けてしまう」といって手をパンと叩いた。
すると吉沢君は急に体がグニャグニャになってその場に倒れこんでしまった。
顔の筋肉も緩んでしまって口は半開きでそこからはよだれが流れていた。
吉沢君はいつもさわやかな笑顔で人気があるので、
こんな姿を見せることはなかった。
だから僕は本当に吉沢君が催眠術にかかっているんだとわかった。
田中先生は今度はみんなにむかって
「それじゃあ、本題に入るとしよう。今日の勉強は体の変化だったよね。
でもこのことは話しをしたり、絵でみたりしてもよくわからないと思うんだ。
だから、今日は吉沢君の体で勉強してみたいと思う」といった。
「さあ、吉沢君、立ってごらん」
先生に促されて吉沢君はゆっくりと立ちあがった。
「それでは吉沢君。なんだかとても暑いね。
さあ、がまんしないで上半身裸になってしまおう。」
先生にそう言われて、吉沢君はトレーナーを脱ぎ始めた。
「さあ、恥ずかしがらないで。シャツも脱いでしまおうよ」
吉沢君は一気にシャツを脱いで上半身裸になってしまった。
みんなは「アニキ」の上半身を興味深そうに眺めていた。
女子はとなりの6年2組へ、男子はこのまま残るように」
田中先生の言葉に、体育を楽しみにしていた男子たちは「えー」とがっかりしていた。
でも、体育の嫌いな僕は内心ほっとした。
ドッジボールでは顔面に球をうけて鼻血を出したし、
徒競走をしても途中で転んでひざをすりむいたし、
体育の時間は生傷絶えない運動オンチなのだ。
それにしても、一体男子だけ集めて何をするんだろう…。
僕は期待と不安でドキドキしていた。
6年2組の男子が教室に入ってきて男子だけ30人。
いつもと違う雰囲気になにか異様な感じがして、みんなはざわついていた。
「さあ授業をはじめる」
田中先生が話し始めるとみんなは静かになった。
田中先生は今年先生になったばかりでやさしくてかっこよかった。
運動オンチの僕にも
「がんばろうな」といつも励ましてくれて、
一人っ子のぼくにはお兄さんのようにも思えた。
「さて、6年生にもなると人間の体は大人に向かって変化し始めていくんだ。
今日はそのことを勉強しよう。
そのまえに、最近先生は勉強して催眠術をかけることができるようになった。
はじめにそれを披露しようと思うんだけど…
誰かかかってみたい人はいるかい?」
先生の話しに戸惑いを覚えたみんなだったが、
好奇心からか何人かが手をあげた。
「それじゃあ、吉原君、前にでてきてくれないか」
吉原君がみんなの前にうれしそうにでていった。
吉原君は僕のクラスのリーダー的存在で
ユーモアがあって人気があった。
それに、今年の春くらいから急に体が大きくなって声変わりもしていた。
だからいつもみんなから「アニキ」とよばれ一目置かれていた。
先生は吉原君を椅子に座らせ、そして静かにゆっくりと話し始めた。
「さあ、目を閉じて。
君はだんだん気持ちがよくなって体が軽くなる。
さあ、鳥のように羽ばたいてみよう」
先生が吉沢君に語り掛けると、吉沢君はゆっくりと、
とまどいながら両手をひろげて鳥のように動かし始めた。
「そう、そうだ。さあ、もっと大きくはばたこう」
吉沢君はさっきよりも大きく両手を動かした。
いつもの笑顔の吉沢君ではなくて、眠っているようだけど、
何かにとりつかれたような、そんな表情をしていた。
「さあ、いよいよ飛び立とう。体はどんどん軽くなってふわりと舞い上がる」
吉沢君は軽やかに椅子から立ち上がり、
教室のなかを鳥のように羽ばたきながら、走りまわった。
みんなはびっくりしながら吉沢君をみていた。
「吉沢君、こっちへもどっておいで。そして今度は犬になろう」
先生はそういって手をパンと叩いた。
吉沢君はまた前に戻り、今度は四つんばいになった。
「さあ、散歩にいこう」
先生が声をかけると
「ワンワン」と吉沢君は言いながら四つんばいのままで歩き出した。
そして舌をダランと出しながら「ハアハア」と息を荒くした。
教室を一周すると先生は
「さあ今度は体の力が全部抜けてしまう」といって手をパンと叩いた。
すると吉沢君は急に体がグニャグニャになってその場に倒れこんでしまった。
顔の筋肉も緩んでしまって口は半開きでそこからはよだれが流れていた。
吉沢君はいつもさわやかな笑顔で人気があるので、
こんな姿を見せることはなかった。
だから僕は本当に吉沢君が催眠術にかかっているんだとわかった。
田中先生は今度はみんなにむかって
「それじゃあ、本題に入るとしよう。今日の勉強は体の変化だったよね。
でもこのことは話しをしたり、絵でみたりしてもよくわからないと思うんだ。
だから、今日は吉沢君の体で勉強してみたいと思う」といった。
「さあ、吉沢君、立ってごらん」
先生に促されて吉沢君はゆっくりと立ちあがった。
「それでは吉沢君。なんだかとても暑いね。
さあ、がまんしないで上半身裸になってしまおう。」
先生にそう言われて、吉沢君はトレーナーを脱ぎ始めた。
「さあ、恥ずかしがらないで。シャツも脱いでしまおうよ」
吉沢君は一気にシャツを脱いで上半身裸になってしまった。
みんなは「アニキ」の上半身を興味深そうに眺めていた。
- category
- ショタ小説2
- 2016⁄05⁄18(Wed)
- 00:42
ぼくのカテキョを紹介します
マジむかつく。こんど同じこと言ったら、マジきれますから。何かにつけ「いい加
減にしなさい」、二言目には「中学生にもなってなにやってるの」。はいはい、今日
はたまたま部活が長引いちゃっただけですから。いつもはおにーさん来るまえに、そ
の日のぶん全部終わらせちゃってますから。むしろ、よく遅れたりするの悠輔せんせ
のほうなんで。そこんとこヨロシク。
「ほんとスイマセンねえ、悠輔先生もうちの子教えるの大変でしょう。いつまでも子
供で」
「いえいえ、純粋でとてもいいお子さんですよ。生意気ですけど(笑)。教えていて
すごく楽しいです」
なーにが「(笑)」だよ、みくびんなっつーの。だいたい「ガキだなあ」とか「純
粋だなあ」とか「そういうのまだ分かんないよな」ってよく言うけど、ぼくそんなお
にーさんが思ってるほど純粋じゃありませんから。サンタだって信じてないし子供が
どうやって生まれるかも知ってるし、自慰?オナニー?の意味だって知ってますか
ら。なんなら証拠の写メ見せようか?
「じゃあ良太をよろしくお願いします。良太、ちゃんと勉強するんだよ。お母さん今
日お花の会のディナー行ってくるから、お父さんも遅いから夕食冷蔵庫に入れてある
の適当に食べるのよ」
パッタリ閉まったドアを渋い顔で見つめているぼくの肩にぽんっと大きなおにーさ
んの手が乗る。首を45度くらい傾けないと183あるっていうおにーさんの顔は見え
ない。なんだよってぼくが言うとなんだよじゃないんだよって笑いながら小突いてき
て、さ、勉強するぞ!と背中を押されて階段を上がると、まるでぼくがおにーさんに
軽々片手で持ち上げられてるみたいに見えるし。
なんでそんなデカいんだよ。うん?おまえもご飯いっぱい食べればそのうち大きく
なるよ。別に大きくなりたいわけじゃないし、デカけりゃいいってもんでもないし。
なに言ってんだよ、おまえ今クラスで背の順何番目だ?中一だったらもうちょっと背
ほしいだろ。すいませーん、ジュース買ってきていいですか。ぼくファンタないと勉
強する気おきないんですけど。ダメ。ファンタとかいってほんとにガキだなあ。ほら
ちゃんと歩く!
ガビーン。簡単にぼくの部屋まで連れてこられてしまう。ドアを閉めてショルダー
バッグを下ろすと、おにーさんは英語のテキストを取り出して勉強机に広げ、ぼくを
抱き上げてその前の椅子に座らせるとシャーペンまで握らせてくれてぼくの頭をよし
よしってする。勉強の準備に10秒もかからない。ヤバイ、ちょっとカッコよくね?
ぶっちゃけテキパキしてるのが、なんか、とってもお兄さんっぽいと不覚にも思って
しまったくさい、けど、ありえない。気のせいっしょ。ぜんぜん意味わかんないんで
すけど自分。
「おし、タイムイズマネーだ。きょうは英語から始めるぞ」
そう言うと、ぼくの横で、悠輔せんせは着ているシャツのボタンを上から外しはじ
め、シャツを剥いでインナーのTシャツも脱ぐと、ベルトをガチャガチャ鳴らしなが
ら穿いているデニムを足首まで下ろす。そしてB.V.D.のボクサーブリーフに手を掛け
てパンツもろとも両脚から抜き去ると、背筋をぴんと伸ばし、体の横にぴったり手を
つけてまっすぐに立った。顔からは完全に表情が無くなり、ぼくと比べると大人びて
いるけど父さんなんかに比べるとまだずいぶん子供のように見えるシルエットは凍り
ついたみたいに静止して、まるで、おにーさんのまわりだけ時間が止まっているみた
いに見える。
はい、よく出来上がりました。さてと。今日は、どんなふうにおにーさんを変えよ
うかな。
大学一年で、今年入ったばっかりっていうからぼくより5コ上くらい。サッカー
やってるっていう体は肉付きが良く均整がとれてて、胸筋はむくっと膨らんでるし腹
筋はボコボコって6つに割れてるし腹斜筋?がビシッと浮き出てるし、当然、脚腰も
がっちりしてて駆け回るからよく鍛まるのか尻もきゅっと恰好よく締まってる。
ヤバくね?
こんなのぼくのまわりで見たことない。ぼくの、ほっそりした、毛のうすい華奢な
体とは別の生き物みたいだ。
先週、先々週と週二回の授業で、すっかりおにーさんを手なずけてからもう4回は
見てるけど、やっぱり見るたびにハッとしてしまう。なんか、すごいものって感じ
で、言葉にならなくて呆然と見てしまうから慣れるまで観察ってことで毎回こうして
授業の前に裸で立たせている。おにーさんは、ぼくが「勉強しましょう」って言うま
で、立ったまま動けない。
しかし、それにしても、いずれぼくもこうなるのだろうか。おにーさんのように、
なんだかいろんなところが角張って石みたいにゴツゴツしてきて、顔はあどけないの
に野太い声が出るようになって、こんなふうに、腕や胸元にうっすら、腋やチンポや
脚のあたりに真っ黒な草をいっぱい生やすようになるのだろうか。なにより、びっく
り目を惹きつけられてしまうのはチンポ。ぼくのものとは明らかに形がちがう。
父さんのどっしりと重い塊というのともちがって、なんというか、少年っぽいんだ
けど、立派という感じ。学年でいちばんがっちりしてるタケシやトモキだって、チン
ポはぼくみたくウインナーみたいな形をしている。おにーさんのは、そんなのとはぜ
んぜんちがって、なんというか、進化してる、みたいな。
その、ドレッシングのボトルが逆さにくっついているみたいなのが珍しくて、握っ
たり、引っ張ったり、弾いたり、掻いたり、こねくり回したりして最初のうちはずい
ぶん遊んだ。そうしながら授業させていると、おにーさんはだんだん、ソワソワする
みたいになって、腰をモゾモゾ動かしたり、呼吸がだんだん熱くなって、説明する声
が上ずったり詰まって途切れるようになって、しまいには、ぼくや机の上に大量のお
もらしをしてしまう。
悠輔せんせのおもらしは、真っ白でヌルヌル、ベトベトしていて、キッチンハイ
ターみたいなにおいがする。それを出したとき、悠輔せんせは目がトロンとしてし
まって、バカみたいに惚けた半開きの口から、はあはあ息を漏らしながら、ちょっと
のあいだ電池が切れたみたいにぐったりしてしまうのだ。
その白いのが、精子?ザーメン?ていうもので、おもらしが、射精?オーガスム?
埒をあける?というらしいのは知っていて、触発されてぼくもやってみるけど、お
にーさんほど大量に、爆発するみたいにはなったりしない。
バッチィィーン! あんまりカッコいいから、ぼくは思わず悠輔せんせの頬を平手
打ちしてしまった。憎いわけじゃないけど、なんだか、そんな気分。悠輔せんせは一
瞬ピクッとするが、そのまま前を向いて動かない。頬に真っ赤なモミジが貼り付く。
悠輔せんせ、ムカイオサムって知ってる? え、ああ。まあ。…似てる? うん。
ていうか、マジ誤差ないっしょ。ヤバイって。よく言われるんだよね。おれあんまり
その人知らないから微妙なんだけど…。いやありえない。カンペキそっくり。そうか
なあ。いやあ、微妙だなー。いいじゃんイケメンだから、ぜんぜん、オッケー。と話
したのはいつだったっけ。たぶん最初の授業ぐらいんとき。それからおにーさんのぼ
くのコレクション入りはケッテイとなったわけで。
ぼくが手を開くと、電流で出来た手袋みたいな電気の糸束が、手のまわりをパチパ
チのたうつ。なにげにまだ今日で五回目だし。これからどんどんぼく好みにおにーさ
んを変えてくつもりだ。
減にしなさい」、二言目には「中学生にもなってなにやってるの」。はいはい、今日
はたまたま部活が長引いちゃっただけですから。いつもはおにーさん来るまえに、そ
の日のぶん全部終わらせちゃってますから。むしろ、よく遅れたりするの悠輔せんせ
のほうなんで。そこんとこヨロシク。
「ほんとスイマセンねえ、悠輔先生もうちの子教えるの大変でしょう。いつまでも子
供で」
「いえいえ、純粋でとてもいいお子さんですよ。生意気ですけど(笑)。教えていて
すごく楽しいです」
なーにが「(笑)」だよ、みくびんなっつーの。だいたい「ガキだなあ」とか「純
粋だなあ」とか「そういうのまだ分かんないよな」ってよく言うけど、ぼくそんなお
にーさんが思ってるほど純粋じゃありませんから。サンタだって信じてないし子供が
どうやって生まれるかも知ってるし、自慰?オナニー?の意味だって知ってますか
ら。なんなら証拠の写メ見せようか?
「じゃあ良太をよろしくお願いします。良太、ちゃんと勉強するんだよ。お母さん今
日お花の会のディナー行ってくるから、お父さんも遅いから夕食冷蔵庫に入れてある
の適当に食べるのよ」
パッタリ閉まったドアを渋い顔で見つめているぼくの肩にぽんっと大きなおにーさ
んの手が乗る。首を45度くらい傾けないと183あるっていうおにーさんの顔は見え
ない。なんだよってぼくが言うとなんだよじゃないんだよって笑いながら小突いてき
て、さ、勉強するぞ!と背中を押されて階段を上がると、まるでぼくがおにーさんに
軽々片手で持ち上げられてるみたいに見えるし。
なんでそんなデカいんだよ。うん?おまえもご飯いっぱい食べればそのうち大きく
なるよ。別に大きくなりたいわけじゃないし、デカけりゃいいってもんでもないし。
なに言ってんだよ、おまえ今クラスで背の順何番目だ?中一だったらもうちょっと背
ほしいだろ。すいませーん、ジュース買ってきていいですか。ぼくファンタないと勉
強する気おきないんですけど。ダメ。ファンタとかいってほんとにガキだなあ。ほら
ちゃんと歩く!
ガビーン。簡単にぼくの部屋まで連れてこられてしまう。ドアを閉めてショルダー
バッグを下ろすと、おにーさんは英語のテキストを取り出して勉強机に広げ、ぼくを
抱き上げてその前の椅子に座らせるとシャーペンまで握らせてくれてぼくの頭をよし
よしってする。勉強の準備に10秒もかからない。ヤバイ、ちょっとカッコよくね?
ぶっちゃけテキパキしてるのが、なんか、とってもお兄さんっぽいと不覚にも思って
しまったくさい、けど、ありえない。気のせいっしょ。ぜんぜん意味わかんないんで
すけど自分。
「おし、タイムイズマネーだ。きょうは英語から始めるぞ」
そう言うと、ぼくの横で、悠輔せんせは着ているシャツのボタンを上から外しはじ
め、シャツを剥いでインナーのTシャツも脱ぐと、ベルトをガチャガチャ鳴らしなが
ら穿いているデニムを足首まで下ろす。そしてB.V.D.のボクサーブリーフに手を掛け
てパンツもろとも両脚から抜き去ると、背筋をぴんと伸ばし、体の横にぴったり手を
つけてまっすぐに立った。顔からは完全に表情が無くなり、ぼくと比べると大人びて
いるけど父さんなんかに比べるとまだずいぶん子供のように見えるシルエットは凍り
ついたみたいに静止して、まるで、おにーさんのまわりだけ時間が止まっているみた
いに見える。
はい、よく出来上がりました。さてと。今日は、どんなふうにおにーさんを変えよ
うかな。
大学一年で、今年入ったばっかりっていうからぼくより5コ上くらい。サッカー
やってるっていう体は肉付きが良く均整がとれてて、胸筋はむくっと膨らんでるし腹
筋はボコボコって6つに割れてるし腹斜筋?がビシッと浮き出てるし、当然、脚腰も
がっちりしてて駆け回るからよく鍛まるのか尻もきゅっと恰好よく締まってる。
ヤバくね?
こんなのぼくのまわりで見たことない。ぼくの、ほっそりした、毛のうすい華奢な
体とは別の生き物みたいだ。
先週、先々週と週二回の授業で、すっかりおにーさんを手なずけてからもう4回は
見てるけど、やっぱり見るたびにハッとしてしまう。なんか、すごいものって感じ
で、言葉にならなくて呆然と見てしまうから慣れるまで観察ってことで毎回こうして
授業の前に裸で立たせている。おにーさんは、ぼくが「勉強しましょう」って言うま
で、立ったまま動けない。
しかし、それにしても、いずれぼくもこうなるのだろうか。おにーさんのように、
なんだかいろんなところが角張って石みたいにゴツゴツしてきて、顔はあどけないの
に野太い声が出るようになって、こんなふうに、腕や胸元にうっすら、腋やチンポや
脚のあたりに真っ黒な草をいっぱい生やすようになるのだろうか。なにより、びっく
り目を惹きつけられてしまうのはチンポ。ぼくのものとは明らかに形がちがう。
父さんのどっしりと重い塊というのともちがって、なんというか、少年っぽいんだ
けど、立派という感じ。学年でいちばんがっちりしてるタケシやトモキだって、チン
ポはぼくみたくウインナーみたいな形をしている。おにーさんのは、そんなのとはぜ
んぜんちがって、なんというか、進化してる、みたいな。
その、ドレッシングのボトルが逆さにくっついているみたいなのが珍しくて、握っ
たり、引っ張ったり、弾いたり、掻いたり、こねくり回したりして最初のうちはずい
ぶん遊んだ。そうしながら授業させていると、おにーさんはだんだん、ソワソワする
みたいになって、腰をモゾモゾ動かしたり、呼吸がだんだん熱くなって、説明する声
が上ずったり詰まって途切れるようになって、しまいには、ぼくや机の上に大量のお
もらしをしてしまう。
悠輔せんせのおもらしは、真っ白でヌルヌル、ベトベトしていて、キッチンハイ
ターみたいなにおいがする。それを出したとき、悠輔せんせは目がトロンとしてし
まって、バカみたいに惚けた半開きの口から、はあはあ息を漏らしながら、ちょっと
のあいだ電池が切れたみたいにぐったりしてしまうのだ。
その白いのが、精子?ザーメン?ていうもので、おもらしが、射精?オーガスム?
埒をあける?というらしいのは知っていて、触発されてぼくもやってみるけど、お
にーさんほど大量に、爆発するみたいにはなったりしない。
バッチィィーン! あんまりカッコいいから、ぼくは思わず悠輔せんせの頬を平手
打ちしてしまった。憎いわけじゃないけど、なんだか、そんな気分。悠輔せんせは一
瞬ピクッとするが、そのまま前を向いて動かない。頬に真っ赤なモミジが貼り付く。
悠輔せんせ、ムカイオサムって知ってる? え、ああ。まあ。…似てる? うん。
ていうか、マジ誤差ないっしょ。ヤバイって。よく言われるんだよね。おれあんまり
その人知らないから微妙なんだけど…。いやありえない。カンペキそっくり。そうか
なあ。いやあ、微妙だなー。いいじゃんイケメンだから、ぜんぜん、オッケー。と話
したのはいつだったっけ。たぶん最初の授業ぐらいんとき。それからおにーさんのぼ
くのコレクション入りはケッテイとなったわけで。
ぼくが手を開くと、電流で出来た手袋みたいな電気の糸束が、手のまわりをパチパ
チのたうつ。なにげにまだ今日で五回目だし。これからどんどんぼく好みにおにーさ
んを変えてくつもりだ。
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