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  • 2013⁄03⁄11(Mon)
  • 05:43

熱に浮かされて

命からがらリーンホースJrに帰還した僕を最初に出迎えてくれたのは、
心配そうな顔をしたマーベットさんだった。
「どうしたのよウッソ!あなたの今日の戦いぶり、まるで、素人同然だったじゃないのっ!」
マーベットさんの甲高い声が、ガンガンと痛む頭の中で反響する。
「その…なんだか頭がボーッとしちゃって…」
出撃前から体調が悪かった。
気分が悪く、足元がふらついていた。
(なあに、たいしたことはないさ…ひとたび戦闘が始まれば、気が引き締まって…)
そう思って、みんなには何もいわずに出撃した。
でも、その結果は…
「迷惑、かけちゃいましたね…ごめんなさい」
目の前がかすみ、手が震え、とても戦いどころではなかった。
マーベットさんやシュラク隊の人たちが懸命に援護してくれなかったら、
僕は生きて帰っては来れなかっただろう。
「なんだか、すごく苦しそうだけど…大丈夫?」
「大丈夫です。少し休めば…」
すぐよくなりますよ、と後を続けようとした瞬間、体が横に傾いて、僕はそのまま床に倒れこんだ。
「ちょっと、ウッソッ!」
頬に床の冷たさを感じ、意識を取り戻す。
マーベットさんはあわてて僕を抱き起こすと、その手の平を僕の額に当てた。
「ひどい熱ね。こんな状態で戦っていたなんて…」
「熱…ふふ、そうですか。だから、今日は調子が悪かったんだ…ふふふふ…」
どういう訳か、おかしくて仕方が無い。
「何がおかしいのよっ!」
一際高い声に、頭が割れそうになる。
「うぐぐ…大声出さないでくださいよ」
「どうして…具合が悪いって…ちゃんと言わなかったのよ…」
一転して、弱々しい涙声。
「…マーベットさん?」
「死んじゃったら、どうするのよ…」
僕、またマーベットさんに心配かけちゃったんだな…
「ごめんなさい…」
申し訳ない気持ちがこみあげてくる。
「おいおい、どうしたんだよウッソ」
いつのまにか、オデロが後ろに立っていた。
「マーベットさん、一体こりゃ…あれ、泣いてるんですか?」
「そんなこと、ないわ」
マーベットさんは人差し指で目をこすった。
「ウッソが熱を出して、フラフラなのよ」
「うへえ!こいつ、そんな状態で戦ってたんですか?」
「悪いけど、ウッソを医務室まで連れて行ってくれる?」
「へいへい」
オデロの首の後ろに、僕の腕がまわされる。
「立てるか?」
「はい…」
立ち上がり、体重を預ける。
「ったくよぉ・・・本当にバカだよな、お前って」
いつもなら何か言い返すところだけど、流石に今はそんな気力はない。

何度も倒れそうになりながら、僕はなんとか医務室の前にたどり着くことができた。。
オデロがドアをノックすると、部屋の中から明るい声が聞こえてきた。
「どうぞーう、開いてるよーう」
ドアを開ける。
「失礼します」
「失礼…します」
薬の並んだ棚、黒い丸イス、ちょっとガタが来ているベッド。
そして、部屋の隅では、白衣を来た男の人が事務机の上の本に目を落としている。
この人はリーンホースJrの船医だ。
僕たちは「先生」と呼んでいる。
先生は僕たちのほうに顔を向け、やはり明るい調子で言った。
「ええと、オデロ君にウッソ君だったよね?どうしたのかな?」
「俺はなんともないんですが、このバカが熱を出しちまいましてね。ちょいと診てもらいたいんです」
「了解。じゃ、ウッソ君をそこのイスに座らせてくれ」
「へーい。おら、よっと」
オデロは僕を丸イスのところまで引きずると、腰を下ろさせた。
「お前、結構重いな」
「面倒かけちゃって…」
「なあに、いいってことよ。15分ぐらいしたらまた迎えに来るからな」
「はい…」
「じゃあ先生、よろしくお願いします」
「了解了解」
一礼して、オデロは出て行った。
「いいお友達だねえ」
先生は僕と視線を合わせた。
いかにもお医者さんって感じの、理知的な顔立ちをしている。
年齢は…オリファーさんと同じくらいかな?
「まずはお熱を計らないとね」
体温計が差し出される。
ノーマルスーツの前を開け、そこから体温計を差し込んで、脇に挟む。
シャツが汗でびっしょりなことに気付き、シャワーが恋しくなる。
「しっかり挟んだまま、お口をアーンして」
小さい子どもを相手にしているような先生の口調に、少しイライラしながらも、
僕は思いっきり口を開いた。
銀色のヘラで舌を抑えられ、喉の奥を覗かれる。
「ふんふん、なるほど」
ピピピ、と体温計が鳴った。
「はい、お口閉じていいよ。んで、体温計出して」
体温計を渡す。
「ほうほう、なるほどなるほど」
表示された体温の数値を見ながら、先生は一人で頷いている。「あの…僕、やっぱり病気なんですか…」
「ん?ああ…たいしたことはないと思うけど。一応、お腹も見せてくれる?」
ノーマルスーツから両腕を抜き、シャツをまくり上げる。
「汗臭くて、ごめんなさい…」
「いやいや、気にしなくていいよ、うん。…もうちょっとシャツを上げてくれる?」
「こう…ですか…」
「うんうんうん、思ったとおり、いい体しているねえ」
一瞬、先生の目がギラリと光ったような気がした。
「え?」
「いやいやいや、なんでもないよう」
少し慌てた様子を見せた後、先生は聴診器を僕の胸に当てた。
「うひゃ!」
火照った体に不意に冷たいものを押し付けられ、思わず悲鳴をあげる。
「冷たかった?ごめんね、すーぐ終わるからね…」
胸とお腹に、ピトピトと聴診器が当てられていく。
頭痛がひどくなってきた。
「後ろ、向いて」
今度は背中にピトピトピト…
「はい、シャツ下げていいよ」
「ふう…」
解放された安堵感からため息をつき、ノーマルスーツに袖を通そうとする。
「あ、待った待った。スーツはまだ着ちゃだめ」
「は…?」
「君の病名は…スバリ風邪だ」
「はあ、良かった…単なる風邪ですか…へへへ」
また、おかしくなってきた。
先生はムッとして、言った。
「おいおい、風邪を甘く見ちゃいけないよ。風邪は万病の元、って言うじゃあないか」
「分かりましたよ…今日はゆっくり休みます」
再びノーマルスーツを着ようとする。
「だから、待てって!」
早くベッドルームに行って横になりたいのに…
「どうしてですか?」
「どうしてって…そりゃもちろん、その腕に注射をしなくちゃいけないからだよ」
「ちゅ、注射っ…!」
はっきり言って、僕は注射が大嫌いだ。
ずっと昔、父さんに天然痘予防の注射を打たれた時の恐怖を思い出し、背筋が凍りつく。
「注射じゃなくって、飲み薬とか…そういうのは…」
「最近は戦闘続きで、薬の補給ができなくてねえ。
 熱さましの薬は、注射用のやつしかないんだよ」
「そう…ですか…はあ…」
「なんだい、もしかして注射が怖いのかい?」
「怖くなんて…でも…」
「ハハハ、無敵の天才パイロット君にも、苦手なものがあったんだな。ハハハハ!」
愉快そうに笑う先生が、とても憎らしい。
「怖くなんてありませんってば!やるならパッパッとやっちゃってください!」
僕は腕を突き出した。
「そうかい?じゃ、遠慮なく…」
先生は机から注射器を取り出した。
「あううう…」
駄目だ、鋭い針の先を見ていると、どうしても腕が震えてしまう。
「やれやれ、そんなに注射が嫌だとは…あ、そうだ」
先生は、ポンと手を打った。
「あの方法があったな、うん。注射じゃなくても、アレを使えば…」
「何ですか…アレって・・・」
「注射以外にも、体にお薬を入れる方法があるんだけど…。あんまり痛く方法がね。
 さあ、どうする?」
一度威勢のいいことを言った手前、今さら注射をやめるのはちょっと気恥ずかしいけど…
「チクリとしないんだったら…お願いします。」
「よーし。それじゃ、ベッドの上に横になって。うつ伏せでね」
言われた通り、枕の上に顎を乗せて、寝そべる。一気に体が弛緩した。
「どこにしまったんだっけ…」
ぐっと首を回して後ろを見ると、先生はガサゴソと薬の棚を漁っていた。
「あったあった。これだ」
先生が手にしているのは、1個の細長いカプセル。
不吉な予感がする。
「それ、もしかして…」
「座薬だよ。しばらく漬かってなかったもんで、存在を忘れてたよ、ハハハ」
笑い事じゃない!
座薬というものを見るのは初めてだけど、どういう使い方をするかは知っている。
「嫌ですよ…そんなの」
「注射も嫌、座薬も嫌では、治るものも治らないよ」
抗う間もなく、ノーマルスーツとトランクスを脱がされてしまう。
お尻が外気にさらされ、ゾクリとする。
「ここにも、だいぶ汗をかいているね」
お尻の溝ガーゼがあてがわれ、ゴシゴシと掃除される。
汚いところをじっくり見られる恥ずかしさで、頭がカーッとなる。
「このまま入れると、中を傷つけちゃうかもしれない。滑りやすいようにゼリーを塗るよ」
穴の周りに、ヌルヌルしたものが擦りつけられる。
「うわ・・・!」
ベトベトとまとわりつく感触が、とても不愉快だ。
「せんせえ…僕、やっぱり注射の方が…」
「何を今さら!男の子なら覚悟を決めなよ」
「…うう」
「力、抜いて。リラックスだよ」
僕の中に、硬いものが入り込んできた。
「くうっ…!」
「はいはーい。ちょっとの間だから、我慢してね」
不快感が体の中に拡散していき、落ち着かない気持ちになる。
「こらこら、そんなにキュッと締めたら駄目だって」
「早く…入れちゃって…くっ」「入り口が狭くてねえ。なかなかどうして…」
カプセルが、ガッチリと穴にはまりこんでいるのが分かる。
もう一押しすれば、簡単に入りそうなのに…
「リラックス、リラックスだからねー」
先生はカプセルを入り口のところで留めたまま、ヌルヌルの付いた手でお尻をなでまわし始めた。
くすぐったくて仕方がない。
「そんなことしてないで、早くぅ・・・」
「こういうことは慎重に、じっくりやらないと、ねっ」
まるで遊んでいるかのような口ぶりだ。
「少しぐらい痛くてもいいからっ!もう終わらせてください…」
頭痛をこらえ、大声で訴える。
「だめだめ、ここはデリケートなところなんだよ?」
先生はお尻をなでながら、もう一方の手で、飛び出しているカプセルの先端をつまんだ。
そのまま、カプセルをクリクリと横に回転させる。
摩擦感が生まれ、体がビクンとなる。
「うっ!」
「どう、いい感じだろ?」
間違いない、先生はこの状況を楽しんでいる。
「どうして…入れてくれないんで…ううんっ!」
先生をはねのけ、ここから逃げ出したいけど、手足に力が入らない。
僕、何にも悪いことをしていないのに・・・
「これ以上・・・いじめないで・・・お願いです・・・」
「いじめぇ?違うよ、これはれっきとした医療行為さ」
カプセルの回転速度が、上がった。
「ふあ・・・あ・・・」
ギュッと枕をつかむ。
ある程度深くねじりこむと、また入り口のところまで引き戻す。
入れては出し、入れては出し・・・
この繰り返しが、とにかくじれったい。
今まで味わったことの無い、不思議な気分が湧きあがってくる。「せんせ・・・もう・・・」
突然、下半身がドクンと脈打った。
どうしよう、なんでこんな時に・・・!
「もう、もう・・・」
先生の意地悪に呼応するかのように、おちんちんがどんどん大きくなっていく。
「つっ・・・」
ベッドに押し付けたままだと、痛くて痛くてたまらない。
仕方なく、少しだけ腰を浮かす。
その拍子に。
「うくっ!?」
カプセルだけではなく、先生の指まで入ってしまった。
頭の中に、雷のような大きな音が鳴り響く。
「お、自分から腰を動かすなんて・・・だいぶ感じてきちゃったのかな?」
「いたたたたたたっ!痛いっ!」
先生は指をさらに深く突き入れ、カプセルを奥へと追いやった。
「いたあい・・・はあ、はあ・・・うあ・・・」
ジンジンとした感覚が、僕の頭を痺れさせる。
大量の涙が頬を伝う。
「ハハハ、本当に痛いだけかい?」
お尻の上を滑っていた手が、今度は前のほうにまわった。
「まだ、生えかけのようだね」
自分の置かれている状況が、理解できない。
僕、どうしちゃったんだろ?
僕、何をされているんだろ?
「さ、スッキリさせてあげるね」
前に添えられた手が、僕を包み込み、しごき始めた。
「んあああっ!」
衝撃のあまり、枕に爪が食いこむ。「戦いに次ぐ戦いの毎日・・・辛いよね?でも、今は何も考えなくていい。
 ただ、私に身を任せていればいいんだ・・・」
幅の広い親指が、皮からはみ出ている部分を擦り上げる。
お尻の中では、ジンジンの元になっている「何か」がカプセルと指で圧迫され続けている。
吐く息が、火のように熱い。
身も心も焼け付くようだ。
「ぐ、ぐ・・・せんせ、ぐう、せんせぇいぃっ!」
「いいんだよ、出しても・・・」
こみ上げてくる快感に耐えられず、僕は射精してしまった。
「あ・・・なんで・・・」
「とっとっと、ずいぶんネバネバしたものが出た・・・ね・・・たまって・・・た・・・・・・ろ・・・・・・」
涙をたっぷりと吸った枕に顔をうずめ、僕は真っ暗な世界へと意識を落としていった。
目が覚めると、僕は見知らぬ部屋の見知らぬベッドの上にいた。
いつのまにか、ゆったりしたパジャマに着替えさせられている。
体を起こすと、額に乗っていた濡れタオルがハラリと落ちた。
周りを見渡す。
僕の寝ているベッドの他にはテーブルぐらいしかない、狭くて殺風景な部屋だ。
さっきまで、すごく嫌な夢を見ていたような気がするが、どんな内容だったか思い出せない。
「ううっ・・・」
体の節々が痛む。
頭痛もまだ続いている。
「ウッソ!起きたのね!」
ドアが開き、シャクティが入ってきた。
手には食器類が乗ったお盆を持っている。
「あ、シャクティ・・・」
シャクティはお盆をテーブルの上に置くと、僕の手を握った。
「よかったあ!ウッソ、寝ている間も・・・すごく苦しそうで・・・このまま死んじゃうんじゃないかって・・・」
シャクティの目が潤む。
「馬鹿だなあ、単なる風邪なのに・・・死ぬだなんて、大げさすぎるよ」
手を握り返し、微笑んでみせる。
「無理をしすぎなのよ、ウッソは・・・。具合、どう?」
「まだちょっと頭が痛いけど・・・大分よくなったよ。ねえ、僕はどのくらい寝ていたの?」
「ほとんど丸一日よ」
マーベットさんの前で倒れちゃって・・・そのまま寝込んでいたのか。
いや、倒れた後にどこかに寄ったんだっけ?
「お腹すいたでしょ・・・起き上がれる?」
「うん」
「じゃあ、そこのテーブルの上にあるもの、食べてて。
 私、シーツとパジャマの替えを持ってくるから」
シャクティは廊下に出た。
ベッドを降り、テーブルの上に座る。お盆の上には、肉団子と野菜のたっぷり入ったシチューの皿とレモネードのコップ、
それに氷水の入った洗面器が置いてあった。
立ち上る湯気に誘われるかのようにスプーンを手にし、シチューを一口すすってみる。
とっても幸せな味が、口の中に広がった。
「・・・おいしいっ!」
夢中で食べていると、シーツとパジャマを抱えたシャクティが戻って来た。
「これ、シャクティが作ってくれたの?」
「うん。ウッソに、元気になってほしくて・・・」
「ありがとう、すごくおいしいよ!」
シーツを取り替えながら、シャクティはニッコリと笑った。
「うふふっ・・・。あんまり急いで食べちゃ、駄目よ」
「分かってるよ。ところで・・・むしゃむしゃ、ここ、どこ?」
「どこって・・・リーンホースJrの中に決まってるじゃない」
「いや、そうじゃなくて・・・はぐはぐ・・・この部屋、いつも僕が寝ている部屋と・・・
 くちゃくちゃ・・・違うじゃないか」
僕は普段、相部屋でオデロやトマーシュさんたちと一緒に寝ているのだ。
「ああ・・・えっと、この部屋は誰も使ってなかったんだけど・・・ベッドを運び込んで・・・
 ウッソ専用の部屋にしたの」
「いくら病気だからって・・・もぐもぐ・・・そこまでしなくてもよかったのに」
「でも、他のみんなに風邪がうつるといけないから、ウッソは離れたところに寝かせるべきだって・・・
 先生が、そう言っていたから・・・」
先生?
「ごふっ!」
喉にニンジンがつっかえた。
「げほげほっ、げほっ!」
そうだ、さっきの悪夢には先生が出てきたような・・・
「あっ・・・大丈夫?」
洗面器を両手に持ち、喉めがけて一気に氷水を流し込む。
「それは飲んじゃ駄目よ・・・タオルを冷やすためのものなのに・・・」水かさが半分ぐらい減ったところで、ようやく落ち着いた。
「けほっ、けほっ・・・」
「ウッソったら・・・喋りながら食べるからよ」
「ごめんごめん、つい・・・」
シチューの残りは、ゆっくりと味わいながら食べた。
「ふう・・・ごちそうさま。おいしいものを食べたお陰か、なんだか体が軽くなったような気がするよ」
「本当?嬉しい・・・」
「本当さ!さあ、今日も一日頑張るぞー!」
と、勢いよく立ち上がってはみたものの・・・
「・・・っと」
立ちくらみに襲われ、テーブルに手をついてしまう。
「きゃっ・・・ウッソ・・・」
「だ、大丈夫だよ。・・・他のみんな・・・マーベットさんたちはどうしてる?」
「このあたりには敵が潜んでいるかもしれないからって・・・ショーカイ任務という仕事をしているわ」
「哨戒に出てるの?じゃあ、僕も行かなきゃ」
「駄目よっ!」
シャクティは両手を広げ、僕の前に立ちふさがった。
「どうしてさ?」
「顔、まだ赤いし・・・フラフラするんでしょ?」
「平気だよ、このぐらい」
「駄目ったら駄目!そんなこと言って・・・死んじゃったら、どうするの?」
厳しい目で睨まれる。
「マーベットさんと同じこと言うんだな」
「そうよ、これはマーベットさんからの命令なのよ。
 完全に病気が治るまで、出撃は禁止。部屋の中で安静にしていること、って・・・」
「で、シャクティが僕の見張り役、ってわけか」
「そうよ。・・・お願いだから、ちゃんと休んで・・・」
「ちぇっ、分かったよ」
新しいパジャマに着替え、ベッドに潜り込む。
「これでいいんだろ?」
「うん・・・あ、そうそう」
シャクティはポケットから紙の包みを取り出し、枕元に置いた。
「何、それ?」
「熱冷ましのお薬。必要な時に使えって・・・先生がくれたの」
薬・・・先生・・・
「ああっ!」
悪夢のワンシーンが、混濁する記憶の中からくっきりと浮かび上がってきた。
「ウッソ・・・?」
「あ・・・なんでもないよっ!ちょっと、ほんのちょっとだけ、頭がズキズキして・・・」
「なら、いいんだけど・・・ゆっくり休んでね、ウッソ」
洗面器の水にひたしたタオルを僕の額に乗せると、シャクティは出て行った。
「いい?何があっても、この部屋から出ちゃ駄目よ?」
最後に念を押すあたりが、シャクティらしい。
「やれやれ」
僕は包みに目をやった。
「まさか、ね・・・」
嫌な予感にとらわれながらも、包みを開いてみる。
「・・・えええっ!」
息が止まりそうになった。
中に入っていたのは、細長いカプセル数個と1枚のメモ用紙。
メモには「座薬なり。飲用厳禁。ゆっくり挿入すべし」の文字が。
「そうか・・・そうだった・・・」
僕は全てを思い出した。
先生の手でお尻を・・・おちんちんを・・・
あの生々しい感覚は、夢なんかじゃない。
全て現実のことだったんだ!
「やだ・・・」
全身から血の気が引く。
僕は口を開けたまま、しばらく天上を見つめていた。「・・・」
なんとなく、カプセルをつまんで目の前にもってくる。
これのせいで、僕はあんな恥ずかしい目に・・・
なんで、先生はあんなひどいことをしたんだろう。
あの人、一体何を考えているんだろう・・・
「・・・」
頭の中に砂嵐が吹き荒れ、いてもたってもいられなくなる。
苛立ち任せに、親指と人差し指でカプセルをギリギリと圧迫する。
「・・・?」
どうしたんだろう、なんか、ムズムズする・・・
カプセルを手の平の上に乗せ、ギュッと握ってみる。
「・・・!」
次第に大きくなるムズムズ感に、下半身がざわつく。
「薬、使わないと、良くならないよな・・・」
言い訳がましくつぶやいた後、僕はパンツの中に手を入れた。
僕の中のもう一人の僕が、「そんなことしちゃいけない、よすんだ!」と叫んでいる。
でも、僕はその声に対し聞こえないふりをすることにした。
「お、落ち着かないんだ・・・こうしないと」
カプセルの先を、お尻の穴にあてがう。
心臓がドキドキする。
「・・・えいっ」
思い切って、グッと押し込んでみる。
「んんっ!」
カプセルはあっけなく僕の中に収まった。
留まっている感じがして、息苦しい。
パンツとズボンを下ろし、大きくなりつつあるおちんちんを右手で握り締める。
「はあ、あ・・・」
そのまま左手でお尻をさすってみると、なんだかフワフワした気持ちになって、ため息が漏れた。
ふと、カテジナさんの顔が脳裏に浮かぶ。「あっ、あっ、あっ」
カテジナさんの白くて細い指で、こういうことをしてもらったら・・・
そう考えたとたん、先端からチョロリと露がこぼれた。
こうなると、もう止まらない。
興奮にまかせ、右手をズルズルと動かす。
「・・・カテジナさぁん・・・好き・・・すごく好きなん・・あ、んっ!」
お尻の刺激に加え、背徳的な妄想。
僕はあっという間に登りつめてしまった。
虚脱感。
「はあ、はあ、はあ・・・」
指にからまる液体を、濡れタオルで拭き取る。
このタオルは、次にシャクティが来るまでに洗っておかなきゃな・・・
痛む頭を抑え、洗面所に向かう決意を固めたその時。
突如、ドーンという音とともに部屋が大きく揺れた。
「わわわ!」
僕は下半身を露出したまま、ベッドから滑り落ちた。
「いてっ!」
遠くから、バタバタという足音と怒鳴り声が聞こえてくる。
「被弾したぞっ!」
「消火作業急げっ!」
どうやら、敵が襲ってきたらしい。
「やっぱり、僕も行かないと」
だが、足がもつれて立ち上がることができない。
「ああ・・・」
それどころか、いったんは薄らいだお尻の異物感が、ぶり返してきた。
「こんな時に・・・!」
ベッドにはい上がり、毛布を頭からかぶる。
前に触ってみると、たった今欲望を吐き出したばかりだとは思えないほど、しっかりと筋が通っていた。
「どうして、こんな時に・・・くそっ!」
気持ちの高ぶりを抑えきれない。今度は左手を前に、右手を後ろに持っていく。
「はあ、はああっ」
自分の吐息が毛布の中に充満する。
こんなことをしている場合じゃないのに。
そう思いつつも、指が動いてしまう。
誰か・・・誰でもいいから、今すぐここに来て「出撃だ、ウッソ!」と言ってくれないだろうか。
でないと、僕は・・・
「ん、んっ・・・はあっ、んっ」
人差し指を、お尻にねじ入れる。
メリメリと押し広げられる感じがして、ちょっと痛いけど、それでも指を進ませずにはいられない。
半ば溶けかかったカプセルを突っつき、さらに深い部分へと押しこむ。
「ふあっ!」
気持ちのいい「何か」がある場所の上に、カプセルがたどり着いた。
快楽が痛みを上回り、全身が熱くなってきた。
みんなは、僕のことを天才パイロットだと言う。
まじめで、いい子だと誉めてくれる。
だから僕は、多少の無理を押してずっと頑張ってきた。
みんなの期待を裏切らぬよう、一生懸命戦ってきた。
それなのに、今の僕は・・・
「んん・・・はん・・・」
今ごろ、みんなはこの艦を守るために命がけで戦っているはずだ。
それなのに・・・それなのにっ!
僕は、こんなところで、こんな汚らしいことをして・・・
こんなの、僕じゃない!
「は、あ、ん・・・あ、あ・・・」
部屋が小刻みに揺れている。
後ろめたい一方で、今までに無いほど興奮している僕がいる。
限界が近い。
「・・・っう!」
ああ、また出しちゃった・・・
1日のうちに2回なんて、初めてのことだ。
たいした運動をしたわけでもないが、ひどく疲れた。
「・・・」
天井が回る。
それが部屋自体が動いているせいなのか、僕がめまいを起こしているせいなのかは、
もはや判然としない。
重い手を動かし、飛び散った精液をもう一度タオルに吸わせる。
相変わらず外は騒がしいけど・・・
「どうでもいいや、もう・・・」
タオルをテーブルの上の洗面器に投げ入れる。
こんな状況なのに、目を閉じると、すごく安らかな気分になる。
「ウッソっ!」
あ、シャクティが来た。
『僕は大丈夫だよ』って言って、安心させてあげなきゃ・・・
でも、もう、起き上がりたくないんだ。
ごめんよ・・・このまま・・・・・・眠らせて・・・・・・次の日になると、体がすっかり軽くなっていた。
例のタオルは、しっかりと額に張り付いていた。
「さ、触らせちゃったんだ・・・」
シャクティに心の中で詫びながらベッドを飛び出し、マーベットさんのところに行く。
「あら、ウッソ・・・」
「マーベットさん、ご心配かけました」
「まあ、もういいの?」
「ええ。ほら、もうこんなに元気ですよっ!」
その場でピョンピョンと飛び跳ねて見せる。
「そう・・・よかったわ。熱も下がったみたいね」
「昨日は出撃できず、すみませんでした」
「いいのよ。敵は私たちで蹴散らしておいたから。こちらこそ、あなたには謝らなくちゃいけないわ。
 ずっと無理をさせて・・・全然休ませてあげられなくて・・・」
「そんな、気にしてませんよ。・・・ところで、今日は何をお手伝いしましょうか?」
「ありがとう・・・そうねえ、じゃあ、モビルスーツの補修作業の手伝い、お願いできるかしら」
「はいっ!」
僕は格納庫へ向けて、突っ走った。
サボっていた分の埋め合わせをしなくちゃならない。
昨日と一昨日のことはキッパリ忘れ、今日からはもとのウッソ・エヴィンに戻ろう!回復してから、一週間がたつ。
僕はいつも通りの生活を続けていた。
戦う。
ヴィクトリーの整備をする。
時間のあるときは、本(と言うか、ノートパソコンに収めてあるテキスト)を読む。
友達と語らい、笑いあう。
この繰り返しが、「僕はウッソ・エヴィンである」という自覚をもたらしてくれる。
僕は、もとの自分を取り戻すことに成功した・・・はずだった。
自分の意思を弱さを痛感するのは、就寝の時間。
周りのみんなが寝静まったのを確認してから、こっそりとベッドを抜け出し、トイレへ行く。
個室の中にこもり、声を押し殺しながら・・・
座薬を入れ、前を握る。
そう、あの時以来、僕の日々のルーチンの中に「ひとりエッチ」という項目が加わってしまったのだ。
以前は、どうしても我慢できない時だけしていて、それで何の不都合も無かったのに、
今では毎日しないと気が済まない。
行為の最中は、たいていカテジナさんのことを考える。
だから、終わった後はいつも空しく、悲しい気分になる。
それでも、やめられない。
座薬がなくなった後もモチベーションは全く下がらず、僕は指を使って不潔な快楽を貪り続けた。
「オナニズム」という言葉は、旧約聖書に出てくるオナンという人物に由来する。
オナンは精液を無駄に地に流したがために神の怒りを買い、命を奪われた。
もし本当に神というものが存在するなら、僕のことをどう思っているのだろうか。
きっと、カンカンに怒ってるんだろうなあ・・・ 

「おーい、ウッソ!」
1日の汗と疲労を洗い流し、サッパリした気分でシャワールームを出た僕を、オデロが呼び止めた。
「ウォレンの奴を見なかったか?」
「いえ、僕は見てないですが・・・」
「そうかい。どこ行っちまったんだかなあ。寝る前にポーカーで一勝負する約束だったのに・・・」
頭を掻きながら、オデロは廊下の向こうへと去っていった。
そう言えば、最近は僕もあまりウォレンの姿を見ない。
まあ、この艦のどこかにいることは間違いないんだし、別に心配する必要はないんだろうけど。
「おーい、ウッソ君」
後ろで、また誰かが僕を呼んでいる。
振り返ると、先生がいた。
「あっ!」
硬直する僕のところへ、先生がどんどん近づいてくる。
「体の具合、どう?」
「・・・」
なるべく顔を合わさないようにしていたのに。
「ん?どうなんだい?」
「お陰さまで・・・よくなりました」
目線をそらしながら、僕は答えた。
「そうかそうか、そりゃあ良かった、ハハハ!」
先生は嬉しそうに笑った。
「ところで、さ」
急に声のトーンが低くなる。
「・・・何でしょう?」
「君の風邪は結構長引くタイプのものでねえ。
 どうだい、熱はなくても、時々頭が痛むとか吐き気がするとか、そういうことはないかい?」
「そんなことは・・・」
先生は僕の耳元に唇を寄せた。
「あ・る・ん・だ・ろ?」そんなことない!
心の中ではそう思っているのだが、実際に口から出たセリフは・・・
「はい、たまに、ですけど・・・」
なんでだよ?
僕の馬鹿!
「そうか、そりゃあよくないねえ」
「でも、たいしたことはないんで・・・失礼しま・・・」
立ち去ろうとする僕の肩を、先生の手が掴んだ。
「お薬をあげるよ。私の部屋まで来なさい」
先生は優しい目をしている。
でも、頭の中ではまた何か悪いことを考えているに決まっている。
「あ、ありがとうございます・・・」
モゴモゴとつぶやき、僕は先生の後についていった。
なんでなの?
まさか、僕はまたいやらしいことをされるのを望んでいるのか?
いや、そんな訳ない!
僕は、薬をもらいに行くだけなんだ。
薬をもらったら、すぐに戻ろう・・・
医務室につくと、先生は懐からカードキーを出して、ドアのロックを解除した。
「さあ、入りなよ」
部屋の中は真っ暗だ。
「はい、失礼します」
「今、電気をつけるね」
電球に明かりがともった。
「あれ?」
ベッドの上に、素っ裸の男の子が寝ている。
「ええっ・・・ウォレンっ!?」
間違いなく、ウォレンだ。
驚きのあまり、息が止まる。
「ん・・・先生?おかえんなさい・・・」
ムクリと起き上がり、寝ぼけまなこをこするウォレン。
「ウォレン、何してるんだよっ!」
「ふえ・・・?あ、あああああああああっ!ウッソッ!なななななんでここにいるんだよっ!」
「それは僕が聞きたいよっ!そんな格好でっ!」
「まあまあまあ」
互いに目を丸くしあう僕らの間に、先生が割って入った。
「待たせちゃってすまなかったね、ウォレン君。でも、さっき言っただろ?
 ウッソ君も私の患者だって。で、今日はいつもと違った趣向を用意するって」
「趣向って・・・まずいんじゃないのお?」
ウォレンが素っ頓狂な声をあげた。
「な、何を言ってるんですか、一体・・・」
恐怖に駆られ、僕は後ずさりした。
「君とウォレン君、可愛い男の子2人をまとめてスッキリさせてあげようと思ってるのさ」
先生はニヤリと笑った。
「ぼ・・・僕は・・・その・・・」
部屋から出ようとしたが、ドアが開かない。
いつのまにかロックされてしまっていたようだ。
「何を怖がってるんだい?」
「僕は、薬・・・もらいに来ただけで・・・」
「だから、これからたっぷりと薬をあげようと言うんじゃあないか。
 君の傷ついた心に、よく効く薬をね」
ジリジリと先生が迫って来る。
「来ないでください!それ以上近づいたらっ・・・」
「ほーう。近づいたらどうすると・・・」
先生は白衣のポケットに手を入れた。
「言うのかなっ!」
取り出されたのは、スプレーの缶。
変な臭いの霧を、顔に吹きかけられる。
「ぐ・・・?」
腰が抜け、その場にへたりこんでしまう。
「何・・・これ・・・」 
「体がフニャフニャになる薬だよ。だいじょうぶ、15分もすればもとに戻るから」
先生は僕の体を抱きかかえた。
「ウォレン君、ちょっとどいてくれる?」
ベッドの上に寝かされ、そのまま服を脱がされてしまう。
抵抗できない悔しさで、涙が出てきた。
「何をするつもりなんですか・・・やめてください」
「ウォレン君、ちょっとそこの包帯とハサミを取ってくれないかな」
「ウッソ、嫌がってるよ。・・・可哀想だよ」
「その通り、ウッソ君は可哀想な子だ。君と同様にね。
 だから、嫌なことを忘れる術を教えてあげなくてはならない。
 君、いつか私に話してくれたろ?仲間内で一番辛い思いをしているのは、多分ウッソ君だって・・・
 ウッソ君のことが心配だって」
「うっ・・・本人の前で、そんなこと言わないでよ」
「いけなかったかい?」
「まったくもう・・・分かったよ先生」
ウォレンは言われたとおりにした。
腕を背中の後ろにまわされ、手首を包帯で縛られる。
「ごめんね。本当はこんなことはしたくないんだけど・・・
 必要以上に暴れられちゃ、困るんでね」
「先生、僕・・・何かあなたを怒らせるようなことをしましたか?」
「いや。なーんにも」
「じゃあ、なんでこんなひどいことを?」
「前に言わなかったっけ?これは、立派な医療行為なんだよ」
「病人を興奮させたり、動けないように縛ったりすることが?
 おかしいですよ、そんなの医者のすることじゃないよ!」
「うーん。私の場合、確かにちょっとばかり強引な方法をとっているかもしれないが・・・」
何が「ちょっとばかり」なもんか。
「ま、口で言うより、実際に体験してもらったほうが早いな。・・・さ、ウォレン君」
「え?」
「君の手で、ウッソ君を気持ちよーくさせてあげなさい」
「は?僕がやるの?」
「そうだよ」
「ででで、でも・・・」
「私がいつも君にしているみたいにすれば、うまくいくから」
「う、うん・・・」
「おっと、タバコが切れちゃってるな。私は誰かにタバコを分けてもらって来るよ。
 んじゃ、がんばって」
僕たちを残し、先生は出て行った。
ウォレンが、僕のことをじっと見つめている。
「ウッソ・・・あのさ、あの・・・」
「そんなにジロジロ見ないでよ!」
「お、お前だって俺のこと見たじゃないかっ!」
ウォレンの顔が、急激に赤くなった。
「先生は・・・俺たちのこと、心配してくれてるんだよ。
 あ、安心してよウッソ。何も考えなくてもいいんだよ、ここではさ」
「訳の分からないこと言うなあ!」
「いや、だからさあ・・・」
「何だよ?」
「ええと・・・俺、宇宙に上がってから・・・戦いが激しくなってきてから、
 あの日のことをよく夢で見るようになったんだ」
「あの日?」
「ザンスカールの馬鹿野郎のせいで、家族を失くした日のことだよ・・・
 で、辛くってさ、なかなか眠れなくなっちゃって・・・」
「・・・」
「それで、先生に相談してみたんだよ」
「変なことされたんだろ?嫌じゃなかったの?」
「そりゃ、最初は嫌だったよ。でも、だんだん・・・
 先生と一緒だと、何もかも忘れられるし・・・」
「気持ちは分かるけどっ!こんな馬鹿げたことするなんて・・・おかしいよウォレン!」
「何だとぉ?おかしいのは、お前のほうだっ!」
ウォレンが、僕の上に覆い被さってきた。
「なっ・・・!」
「異常なんだよ、お前は・・・俺とそんなに年も変わらないのに・・・
 難しいこといっぱい知ってて・・・モビルスーツの操縦も上手くてさ・・・
 大人より勇敢に戦うなんて・・・」
肌と肌が重なり合う。
ウォレンの体、すごく熱い・・・
「ひっ・・・!」
「俺、あこがれてるんだよ、お前に・・・」
ウォレンの真っ赤な顔が、すぐ目の前にある。
いつものウォレンじゃない。
「な、何だよ?・・・また熱が出てるの?落ち着いてよ、落ち着こうよ、ね?」
ウォレンの目には、異常な光が宿っている。
「シャワー、浴びたばっかりなのか?石鹸の匂いがする・・・」
「怖いよ、ウォレン、どうしちゃったんだよう・・・」
「ちゅっ・・・」
何も言わず、ウォレンは僕の唇に吸い付いてきた。
「!!!」
たまらず顔を引き離そうとするが、ウォレンは華奢な体に似合わぬ力を発揮し、離してくれない。
「んぐぐぐぐ・・・」
「ちゅ、ちゅ、ちゅっ・・・ふううっ」
息が続かなくなったところで、ウォレンはようやく顔を上げた。
「うえええ・・・ひどいよウォレン・・・男同士で、なんてこと・・・」
最高に気分が悪い。「えへへ・・・ウッソと・・・チューしちゃった」
濡れた唇を擦りながら、悪戯っぽい笑みを浮かべるウォレン。
これは・・・いつも僕をからかう時に見せる顔だ。
「これで気が済んだでしょ?もう、ここから出ようよ・・・」
「何言ってんの、これからが本番だって」
ウォレンは包帯を手にした。
「何をされるか分かんないほうが、スリルがあって面白いよな?」
僕の目の上に包帯が巻かれ、何も見えなくなる。
「うわあ!やだよこんなのっ!」
「そんなにわめくなよ。誰かに聞かれたらどうするんだよ?」
湿ってヌメヌメした何かが、僕の乳首に触れた。
「いっ?」
その何かが、何度も何度も乳首の上を擦る。
ひどくくすぐったい。
「わ、やだ、や・・・ウォレンっ!いい加減に・・・!」
「ウッソも、オナニーぐらいはするんだろ?」
「・・・何?」
「やっぱり、あのカテジナって人のことを思いながらするのか?」
「ふ、ふざけてるのっ!」
あまりにデリカシーを欠いた質問に、本気で腹が立った。
「僕は真剣だよ。・・・ねえウッソ、敵になっちゃった人のことを考えるのは、すごく辛いよね?」
「・・・」
「だから、もう忘れるんだ。前線に出れば、またあの人と戦うことになっちゃうかもしれないけど・・・
 ここににいる時ぐらい、悲しいことは忘れようよ。
 あの人のことなんか考えないで・・・その代わり、僕らと・・・慰めあおうよ・・・」
「余計なお世話だ、そんなの!」
「ウッソが辛そうな顔をするのは・・・もう見たくないんだよ」
反論は許さない、とでも言うかのように、ウォレンは僕の肩をきつく抱いた。 ヌメヌメが、再び乳首を襲う。
続いて、暖かく柔らかなものが、乳首全体を包み込む。
この時点で、僕はウォレンが何をしているか理解できた。
ウォレンは、舌と唇で僕の乳首を弄んでいるのだ。
「く・・・これ以上変なことしたら、許さないぞ!」
返事が無い。
代わりに聞こえてきたのは・・・
「ちゅぱ、ちゅぱ、ちゅ、ちゅちゅ・・・」
「ちょっと!・・・やだ・・・んあ・・・」
スプレーの効果はすでに切れている。
いざとなったら蹴り飛ばしてでも逃げようと思っていたけど・・・力が入らない。
まるで、ウォレンが乳首を通して僕のエネルギーを吸い取っているみたいだ。
「ふはあ・・・」
「どう、興奮してきた?」
「許してよ・・・僕、ウォレンとは普通の友達でいたいんだ」
「僕は、ウッソともっと仲良くなりたい」
今度は、おへその中に舌が入り込んできた。
「んふっ!」
内側をなめまわされ、下腹につい力が入る。
「あっ・・・」
しまった、ずっと我慢してきたのに・・・
「へっへっへー・・・嫌だとか言っておきながら、しっかり元気になってやんの!」
おへその周りを這いずり回る舌の動きが、充血を促す。
まさか、ウォレンにエッチなことをされて・・・勃っちゃうなんて・・・
全くの予想外な展開に、頭がクラクラして来た。
「本当に・・・これ以上は・・・」
「いいだろ?ウッソ・・・」
ウォレンの舌が下腹部へ移る。
下腹部から、さらに太ももへ。
そして、太ももから内股へ・・・
舌でなぞられた後に残る余韻が、僕の心を乱れさせる。
「んふ・・・うぉれぇん・・・はずかし・・・」
鼻にかかったような声が出てしまう。
「ウッソって、感じるとそんな声になっちゃうんだ・・・」
舌が、おちんちんの付け根にたどりついた。
そのまま、柱に沿って垂直に這い上がってくる。
「あっは・・・!」
僕は身震いした。
「い、いけないよぉ・・・」
「・・・ぺちゃ・・・ぺちゃ・・・」
信じられないほど汚いことをされてるのに・・・僕、すごく悦んでいる。
頭の中が空っぽになるぐらい、キモチイイ・・・
「うぉ・・・れ・・・」
「ウッソの・・・ぺちゃ・・・味・・・」
ガチャリ。
出し抜けに、ドアが開く音がした。
「やあ、やってるねえ!」
先生が、戻ってきてしまった。
「あっ先生!見てよ、ウッソの奴・・・」
ウォレンが口を離しても、まとわりつくような感覚は、なかなか消えてくれない。
「ほほう、これはこれは。立派なもんだ」
2人の視線が僕の股間に集中しているのかと思うと、恥ずかしくて顔から火が出そうになる。
「目隠しとは面白いね。なかなかやるじゃないか」
「へへっ・・・先生も仲間に入る?」
「もちろん」
3人分の体重を乗せたベッドが、ギシギシと音をたてた。
「嫌です!僕はもう嫌です!」
暴れる僕を、大人の力が押さえつける。「またまたぁ。大事なところをこんなに硬くして、何を言ってるんだい?」
「2人がかりだなんて・・・耐えられません・・・」
「ウッソ、これはお前のためにしていることなんだぜ」
「勝手なことを・・・んんんっ!」
またしても乳首を責められ、言葉を続けられなくなる。
舌の動きに呼応して、おちんちんがビクビク痙攣しているのが分かる。
まるで、乳首と股間が一本の神経でつながっているみたいだ。
「先生、お尻もいじってあげようよ」
ガバッと脚を開かれ、お尻の穴を剥き出しにされてしまう。
「ああ・・・」
グッと膝をつかまれ、股を閉じることができない。
「うんうん。まずは消毒してあげないと」
サラサラとした肌触りのものが、穴の周りを撫でる。
「うひゃあ!」
撫でられた部分がヒヤリとし、こそばゆい。
おそらく、たっぷりとアルコールを含ませたガーゼを当てているのだろう。
「アハハ、キュッと締まった。面白ーい」
「お尻は私が担当するから、君は乳首いじりを続けて。
 これ、使っていいから」
「了解っ!」
左の乳首に、唇。
右の乳首に、ガーゼ。
「ふああ・・・あああっ・・・ち、ちくびぃ・・・いっ!」
なんだ、何を言ってるんだ僕は!
「可愛いよ、ウッソ君・・・お尻のほうも、だんだん気持ちよくなってくるからね」
お尻に、ヌルヌルしたものが広がっていく。
座薬を入れられる時に塗られた、アレだ。
「ひ・・・あ」
最初に塗られた時は、あんなに気持ち悪かったのに。
今は、とっても・・・
心と体が、次第に壊れていく。
「僕ぅ・・・だめ、なんですぅ・・・」
「何が駄目なの?」
先生の指が、僕を貫いた。
「くあっ!」
「へえ、ずいぶんと入りやすくなってるな。自分でも・・・やってみたんだね?」
「・・・う、く、ごめんな・・・さ・・・」
「謝る必要なんてないよ。いいかいウッソ君。
 これは悪いことでも、恥ずべきことでもない。
 ストレスをため込んだままでは、精神が参ってしまうからね。」
「ぁぐう・・・」
「余計なことは考えるな。何もかも忘れてしまえ。
 遠慮も気兼ねも無用だ。自分を解き放て」
虫のように動き回る指の刺激が、僕の理性の壁にヒビを入れる。
「くぅん・・・っ・・・!」
「先生、ウッソ、とってもイイ顔してるよ」
「よし、じゃ、そろそろトドメといきますか」
お尻から指が引き抜かれ、乳首への刺激も止まった。
「どんなことをするの?先生」
「それは・・・」
僕に聞こえないぐらいの小声で、2人は何かを相談し始めた。
「えーっ!いくら・・・やり過ぎ・・・ウッソは・・・初めてで・・・」
「・・・構わない・・・むしろ・・・真面目な子ほど・・・荒療治で・・・私も・・・したいし」
「ふんっ・・・結局・・・本音は・・・スケベだな・・・」
「私だって・・・人の子・・・スッキリ・・・君だって・・・」
「・・・まあね・・・いいよ・・・僕も・・・ウッソ・・・してみたい」
話がまとまったようだ。
いぶかしげな聞き方をしてはいるが、正直なところ、
僕は行為が一刻も早く再開されることを待ち望んでいた。
「窮屈だったかい?」
背中の後ろに手が入り、手首の戒めが解かれた。
もう抵抗することはないと判断されたのだろう。
「あ・・・」
「ちょっと、立ってみて」
「目隠しは取ってくれないんですか?」
「もうちょっとしたら取ってあげる。・・・ゆっくり、立ってみて」
「はい」
ベッドの上に立ち上がる。
「おわっ」
視界が塞がれたままだと、バランスが取りにくい。
僕は体勢を崩しかけた。
「おっと!」
ウォレンの手が、僕を支えてくれた。
「気をつけて、ウッソ」
「あ、ありがとう・・・」
「よしよし。・・・膝、ついて。で、お尻を後ろに突き出してみて」
先生の指令が続く。
「こう・・・ですか?」
「そうそう。そのまま、ゆっくりと腰を下ろしていくんだ」
ソロソロとお尻を下げていく。
硬い何かが、お尻に触れた。
「あっ・・・」
先生の指が、穴を大きく広げる。
「先生・・・!?」
衝撃。「んぐあっ!」
「くうっ・・・!」
座薬や指とは比べ物にならないほど太く、そして熱いものが、僕の中に入り込んでくる。
「ああああああっ!」
「くっ・・・こら、大きい声・・・出すな・・・」
汗で湿った手の平で、口を覆われる。
「んー!んんんー!」
ものすごい圧迫感。
お尻が裂けちゃうよっ・・・!
「さ、さあ、ちゃんと座って・・・お尻を、落ち着けて」
先生の腕に引き寄せられ、僕は後ろに尻もちをついた。
しかし、そこにあったのはベッドの冷たい感触ではない。
「ウォレン君・・・く・・・目隠しを・・・とってあげてくれ」
「はーい」
光が戻った。
まず見えたのは、ウォレンのニヤニヤ顔。
下に視線を落とす。
僕は、先生の太ももの上に座っていた。
いや、ただ座っているだけじゃない。
「むぐー!!!」
先生の股間から生えているモノが、僕のお尻にスッポリと・・・!
「むぐぐぐぐ!ぐーうー!」
どんどん奥の方に入ってくる。
「ぐっ、ぐっ・・・ぐう!うう・・・うっうっ!」
「どうだい・・・ウッソ君・・・?」
ちょっとくびれた先生のカタチが、くっきりと感じられる。
パンパンに膨張していて、息苦しい。
先生の腕が、僕をきつく抱きしめた「ぐう、う、うう、うう、ううう・・・!」
先生の背中にもたれ、ひたすら喘ぐ。
「はあ、はあ、ウッソ君・・・はあっ・・・」
後頭部に、先生の鼓動を感じる。
「大人って・・・でかいだろ?」
ウォレンが、僕の上にまたがってきた。
「入れられるだけじゃなくて・・・入れるのも・・・」
僕のことを掴んで、自分の股の下に導いて・・・
「ぐぐ・・・」
僕の肩に手を置き、そのまま腰を沈めていく。
先端が、ウォレンの体内に飲み込まれた。
「ぐぐううう!!」
ギリギリと締め付けられ、視界が一瞬真っ暗になる。
「あうんっ!ウ、ウッソッ!あああっ!」
肩に、ウォレンの爪が食い込む。
ウォレンの細い蝋燭みたいな部分が、薄い陰毛をかきわけ、鎌首を持ち上げた。
「・・・全部・・・入ったか・・・?」
先生が苦しげな声を出した。
「・・・も、もうちょっと」
じわじわと沈下を続けるウォレン。
ついに、全体が中に収まってしまった。
熱湯で蒸らしたタオルで包み込まれているような、狂おしい感覚。
根元の部分がキツすぎて、血が逆流してしまいそうだ。
「んんっ・・・入った・・・?入っちゃったよぉ、せんせぇ・・・」
「よし・・・じゃあ、動くぞ!」
先生が突き上げてきた。
「は・・・ん、動くんだね・・・?」
それに合わせて、ウォレンが腰を上げる。
「う・・・」
先生が退けば、ウォレンは腰を下げる。
「うううっ・・・ぐう・・・」
最初はなかなか2人の息が合わなかったけど、だんだんリズムが整ってきて・・・!
「ううううんっ!」
僕は思いっきりのけぞった。
ものすごく、熱い。
前と後、両方の摩擦運動によって生まれた熱が、
つま先から頭のてっぺんまで、まんべんなく伝わっていく。
「ウッソ・・・はっ、はっ・・・中でっ・・・はっ・・・すごく・・・大きく」
「ウッソ君・・・くっ、気持ちよすぎて・・・私もっ・・・」
なんだか、体がフワフワと宙に浮かんでいるような気がする。
熱さのあまり、脳が溶けかかっているんじゃないだろうか?
「う・・・う、う・・・あんっ!」
体の奥の方から、何かこみあげてくるものがある。
水の底に生まれた、小さな泡をイメージする。
その泡が、上昇を開始した。
「ウッソ・・・ウッソ・・・」
虚ろな目をして、僕の名前を呼びつづけるウォレン。
「はあっ、はあっ、はあっ・・・」
先生の荒い息が、頭の上に降ってくる。
「いいだろう・・・?はあっ・・・なあ、ウッソ君も気持ちいいんだろう?」
先生の腰の動きが、激しさを増してきた。
ウォレンも必死に体を揺らしている。
泡が水の中を昇るスピードに、加速がつく。
「あう・・・ああ・・・」
最初は小さかった泡が、どんどん膨らんでいく。
この泡が水面に到着した時、僕は・・・「うぉれぇ・・・ん・・・はあっ・・・ぼく、もう、だめだよぉ・・・ぬかないと・・・」
「・・・ウッ・・・ソ・・・ぉ・・・ふぁぁん・・・」
ウォレンには、僕の言葉が届いていないようだ。
「う・・・んん・・・せん・・・せぇ・・・ぼくぅ・・・」
「・・・はあっ・・・構わないよ・・・このまま・・・いいから」
「だって・・・こ、の・・・ままじゃあ・・・」
「いいから・・・いいんだ・・・」
無数の声が、頭の中を駆け巡る。
『いいから』
『いいから』
『本当に、いいの?』
『いいんだ』
『いいんだよ・・・ね?』
『いい』
『こんなこと、してても・・・』
『いい』
『いい・・・気持ちいい』
『気持ちいい・・・いく・・・』
『いく・・・イクッ!』
極限まで膨らんだ泡が、水面に達し、パチンとはじけた。
「くあああっ!・・・っは・・・!」
僕は、ウォレンに包まれたまま、射精した。
「・・・ひぃ・・・んっ・・・ッソ!ウッソォォ!」
ほぼ同時にウォレンからも白いものが飛び出し、僕のお腹を汚した。
「はあ・・・」
ウォレンは動くのをやめた。
先生はまだ動きつづけていたが、それもすぐに終わった。
「お、うっ!」
液体の感覚はないけど、きっと先生も僕の中で、出しちゃったんだろうな・・・
「んはぁ・・・す、すごいよウッソ・・・おちんちん、さわってないのに・・・
 はっ、はっ・・・お尻だけで、イクなんて・・・はあ・・・こんなの、初めてだよぉ・・・」
2人が、静かに僕から体を離した。
一体感が失われたとたん、フッと意識が遠のいて、僕は前に倒れこんだ。
「・・・っく、えっく・・・」
いつまにか泣いている自分に気付く。
「はっ、はっ・・・ふぅぅ・・・先生・・・ウッソ、泣いてるよ?」
「ぜえ、ぜえ・・・やりすぎた、かな?・・・ぜえ、ぜえ」
お尻が、まだジンジンする。
ウォレンに掻きむしられた肩が、今になって痛み出した。
「うぇ・・・うわああああん!」
色々な感情が交錯し、どうすればいいか分からない。
今の僕に出来るのは、ただ泣くことだけだ。
「ウッソ・・・」
ウォレンが、僕の脇に身を横たえた。
「僕・・・ひどく興奮しちゃってさ・・・乱暴なことして、ごめんよ」
ウォレンは舌を出すと、僕の頬に伝う涙をぺロリと舐めとった。
「ひっく・・・僕、僕・・・」
僕、滅茶苦茶に壊れちゃった。
もう、普通の子どもには、戻れない・・・

「な?お前もそう思うだろ?」
「何言ってるの、そんな変なこと考えるの、オデロだけだよ」
「そうよー、変だよオデロー」
「ハハハハハ・・・」
食事を終えた後も、僕とオデロ、スージィ、そしてウォレンの4人は食堂に残り、
とりとめもない会話を続けていた。
「むうっ・・・そうかなあ?」
「そうだよ、絶対変だって」
こういう時間を過ごしていると、友達っていいものだと心から思う。
「変だ変だって、うるせえよ・・・ところでさ、ウォレン」
「なんだい?」
「最近は戦闘ばっかでさ、息抜きなんか全然できなかったじゃねえか。
 今日はせっかく余ってる時間がとれたんだし・・・久しぶりにカードでもやらねえか?」
「うーん・・・悪いけど、ちょっと今日は頭が痛くて」
「はあ?お前に熱があるのはいつものことだろ?」
「そうじゃなくって・・・少し寒気もするんだ」
そう言いながら、ウォレンは僕に向かって軽くウインクをした。
「そう言えば、僕もちょっと気分が悪いなあ・・・疲れてるのかな」
「じゃ、先生のところにでも・・・行くか?」
「うん、そうするよ!」
僕とウォレンは立ち上がった。
「お、おいおい。ウッソもかよ」
「はい。前に熱を出してから、どうも体調を崩しがちで・・・」
「まったく、どいつもこいつも病弱だなあ。ちったぁ俺様の健康っぷりを見習えよ」
「うん、すごいよオデロは。バカはカゼひかないって本当だね!」
絶妙なスージィの突っ込みに、つい吹き出しそうになってしまう。
「なぁにぃ?言ってくれるじゃねえかスージィさんよぉ・・・」
「あわわ・・・く、口が滑っちゃったの。悪気はないよ・・・えへへへへー!」
「笑って済むことかっ!許さん、お仕置きだっ!」
「わー、ごめーん!」
「逃げるんじゃねえっ!」
狭い食堂の中で始まった追いかけっこに、ウォレンは肩をすくめた。
「あーあ、ずいぶんと仲のよろしいことで・・・付き合いきれないねえ」
「ふふっ、僕たちも負けずに仲良くならなきゃ、ね」
「なんだよ、今日はずいぶんとヤル気じゃないか・・・ふふふっ」
秘密を共有するもの同士で、陰のある微笑みを見せあう。
「さ、行こっか」
ドタバタを続ける2人を残し、僕たちは医務室へ向けて歩き出した。
(了)
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