2ntブログ
  • 2013⁄03⁄11(Mon)
  • 05:11

ギロチン前夜

ぼくはひどく後悔していた。
あの時。ザンスカール帝国の宮殿に。どうしてシャクティを残してきてしまったんだろう。
だからという訳ではないけれど、再度ザンスカール帝国に潜入した。
そして、ペギーさんはぼくを庇って戦死した。

ぼくとマーベットさんは、ザンスカール帝国のヴェスパに捕らえられてしまった。
でも、大丈夫。シャクティやオデロさん達と一緒に、ここを脱出してみせる。

…ペギーさん、ぼくは生き残ってみせます。絶対に。


                  *


狭く薄暗い部屋に、粗末な簡易ベッドがひとつ。
そんな空間にウッソとマーベットはいた。
「これは明日の恩寵の儀式が行われる地図で、シャクティはここにいます」
サンノゼ・ファクトリーで女王マリア…シャクティの母親から秘密裏に貰った地図を見せながら少年は説明する。
「それは確かね、ウッソ」
「はい、オデロさん達が動いてくれる予定です」
「なら明日の為に今夜はしっかり休まなきゃね。…何だか疲れたわ」
そう言ってベッドに横になるマーベット。
ウッソも何となく疲れを感じていたので、床に座り身体を壁に預けた。
「どうしたの?ウッソも早く休みなさい」
「は、はい。でも…」
「何?わたしと同じベッドは嫌?」
マーベットは、言葉を濁すウッソに少し意地の悪い笑みを浮かべる。
「い、嫌とかじゃなくて、あの、その…オリファーさんに悪いです。じゃ、おやすみなさい!」
火照りだした顔を隠すように、マーベットに背を向ける。
「まぁ」
歳相応の反応を示す少年に、彼の姉のような立場にいる女は安堵感を覚えた。
(オリファー、必ず貴方の元に戻るわ。だから待ってて頂戴)
愛しい旦那の事を思いながら、マーベットは深い眠りに落ちていった。

ーベットの他に、ふたつ…

「!!」

未だ眠りの中にいるマーベットのシャツを2人の男が剥ぎ取ろうとしていた。
頭で考えるより先に、身体が反応する。
「お前達ッ!マーベットさんから離れろぉっ!」
「うわっ!」
ウッソが体当たりをかけた男はあっさり弾き飛ばされた。
だが、もう一人の体格のいい大男によって床に押し付けられるウッソ。
「なんだこのガキ、もう気付いたのか。おいカロブ、平気か?」
「ああ…何しやがるこのガキ!」
カロブと呼ばれた長身細身の男は、ウッソの腹に蹴りを加える。
「くっ…それはこっちの台詞だ!お前達は誰だ!ここで何をし……ふがっ!」
ウッソの言葉は、男のゴツゴツした手によって口ごと塞がれた。
「んーっ、ん―――――ッ!!」
何とか拘束された状態から脱しようとするが、全く腕が動かない。
そこでようやく、ウッソは自分が後ろ手に手錠を掛けられている事に気がついた。
「馬鹿野郎、でかい声出すんじゃない!また薬を盛られたいか?」
ガタイのいい男・ギアはウッソに顔を近づけ凄む。
そういえば、捕らえられてから出された食事はひどくおかしな味がした。
一度目はマーベットしか口にしていないが、二度目はふたり共完食してしまった。
…迂闊だった。そう後悔しても遅かった。
ひどくお酒臭いギアに思わず顔をしかめるウッソ。
「お前は知らないかも知れないけどなァ、明日おめェらはギロチンにかけられちまうんだよ!ヒャヒャヒャ!」
嫌な笑いをするカロブもお酒臭い。ふたりの兵士は明らかに酔っていた。
「だから今、俺達がこの女を食っちまっても問題ねェだろ?」
「!!ふざけるな!」
「うるせぇ!」
「ぐっ!」
ウッソのわき腹にひと蹴り加え、カロブは再びマーベットの衣服に手をかける。
「ガキはそこで大人しく見てな!」
カロブがいやらしい手つきでマーベットの乳首をいじりだすと、マーベットから小さな吐息が漏れた。
意識はまだ戻りそうに無く、全く抵抗の素振りをみせない。
彼女も後ろ手に手錠で拘束されていた。
「やめろ!マーベットさんに触るなぁっ!!」
ウッソがいくら叫んでも、マーベットの胸をいじるカロブの手は止まるはずが無かった。
「ヒョウ!この女、いい弾力してやがるぜ!」
「止めろ止めろ止めろぉ―――――っ!」
顔をくしゃくしゃにして懇願するウッソを見て、彼を押さえつけていたギアは思う。
(ほう…)
「おい坊主、お前、あの女を守りたいか?」
「当たり前だ!これ以上マーベットさんに何かしたら許さないからな!」
「なら、止めてやってもいいぞ」
「お前達なんか…え?」
あまりに意外な返答に、思わず素で驚く。
「止めてやるって言ってるんだ。ただ、坊主次第だけどな」
「…どういう事?」
「坊主がちょっとお願いを聞いてくれればいいんだ。」
「お願い…ですか?」
一体この人は何が言いたいんだろう?
ウッソは軽い混乱に陥った。
「なに、誰でも出来る簡単な事だ。さ、どうする?返答は急いだ方がいいぞ」
そう言ってギアは視線を相棒のカロブの方に向ける。
既にマーベットのシャツは剥ぎ取られ、カロブはマーベットのズボンに手をかけていた。
「マーベットさん!起きて!早く起きてください!!」
無抵抗のマーベットを助けようともがくものの、ギアの強固な戒めから逃れる事は出来なかった。
「マーベットさん、マーベットさんっ!」
「いくら騒いでも無駄だ、カロブは大の女好きだからな」
「そんな、人事みたいに!」
「でも、俺が止めろと言えばあいつは止める」
その一言は、ウッソの心を捉えるのには十分すぎた。
「…本当?」
「ああ、本当だ。坊主が俺達のお願いを聞いてくれれば、な」
「ぼくに出来る事なら何でもやる!だからマーベットさんに変な事をするのを止めさせてください!」
必死で事態を打開しようとするウッソは、男の口元がニヤリとした事に気付く事はなかった。
「いい子だ…おいカロブ、その女は放っておけ!」
「なんでだよ?こちとらお楽しみの最中なんだぜェ?」
「いいからこっちに来いよ。この坊主が準備を手伝ってくれる事になった」
(準備…?)
ウッソには男達が言っている意味が分からなかった。

先程までマーベットを弄んでいたカロブは、手馴れた様子でマーベットの手錠とベッドをロープでつなぐ。
そのままあっさりと自分の方に歩み寄ってきたので、ウッソはとりあえず安心した。
相変わらず、後ろ手の手錠とギアに自由は拘束されたままだ。
カロブは少し乱暴にウッソの顔を自分の方に向けさせ、品定めするように眺める。
「ほう…確かに顔は悪くねェし、口は女も男も関係ねェわな」
「だろ?あの女だって、意識が戻った後の方が楽しいだろうし」
(何の事を言ってるんだ、この人達は?)
戸惑うウッソにお構いなく、カロブはジッパーを下ろし、自らの息子を露にした。
「なっ…」
まだ戦闘体勢にはなっていないものの、使い込まれていて赤黒いもの。
ウッソは、男の不可解な行為とそれに激しい嫌悪を感じる。
「さァ、お前のテクでオレのキャノンを充填してくれよ」
「…言ってる意味が分かりません」
「わっかんねェガキだな。しゃぶれって言ってんだよ!」
苛立ったようにウッソの髪を掴んで引き寄せ、僅かに開かれた口の隙間に己自身を突っ込む。
「…っ!?」
ウッソは口内に生温かい異物の感触を受け入れられず、頭を振ってそれを排除する。
「うえぇ…何するんですか、気持ち悪い!」
心底嫌そうな顔で、無礼な男を睨み付ける。
ウッソの顔位置がカロブの腰あたりなので、カロブから見ると上目遣いに見上げる形になった。
(何だこいつ…いい顔するじゃねェか)
「おいおいガキ、何でもするんじゃなかったのかァ?」
「確かに言いましたけど、こんな事…ひゃっ!」
抵抗するウッソを抱え込むように抱きかかえる体勢に移動したギアがウッソの股間を握った。
「あんまり聞き分けの無い事言うなよ。大事な所を潰されたくないだろ?」
そう言いながら、力を加える。
「痛っ…!」
「それに坊主が約束を守らないなら、あの女を犯させてもらうが、いいんだな?」
「!!」
マーベット。ウッソにとって、姉のように大事な女性。
そんな彼女は今、乱れた格好で無防備に眠っている。
今、彼女を守れるのは自分しかいない。
そんな思いがウッソを支配した。
「…分かりました」
力なくうなだれるウッソ。だが追求は終わらなかった。
「何が分かったんだ?言ってみろよ」
「…約束は守ります。だから貴方達も守ってください」
「で、おめェは今からオレに何をしてくれるのかなァ?」
「…舐めます」
「それじゃわかんねェよ。誰が誰の何をどうさせて欲しいかはっきり言ってみろ」
「…ぼくに…あなたの…おちんちんを舐めさせてください」
その返答に満足したカロブは、相棒が抑えている少年に再度キャノンを近づける。
「いいだろう、奉仕させてやるからしっかりやれよ」
ウッソにとって、その行為は恥ずかしいというより屈辱だった。
それでも耐えた。マーベットを守りたい一心で。
「…ん…」
少年は苦しそうに、でも懸命に口内の棒を舐めた。
自分で自分を慰める事を少しだけ知っていたが、誰かにした事もされた事もない。
そんな少年の舌使いはまだ未熟で、到底経験豊富な淫乱男を満足させられるものではなかった。
「どうしたァ?もっとしっかりやれよ」
焦れたカロブは、ウッソの頭を掴み前後にピストンさせる。
「んんっ…ッ…ぷはっ!」
喉の奥に先端が衝突する。あまりの苦しさに驚いたウッソは軽く歯を立て、口内から異物を追い出した。
「痛ェ!何しやがるこのクソガキ!」
「まぁ待て、まだ何にも知らないんじゃないか?そんな坊主には予習が必要だな」
今まで静観していたギアはそう言うなりウッソを再度床に押し付け、あっという間にウッソの下半身を剥き出しにした。
突然自分の大事なところが晒され、ウッソの顔が赤くなる。
「なっ何するんですか!」
「どこをどうやったら気持ちイイか、実践で教えてやるんだよ」
男の目は本気だった。今度はもうひとりの男に上半身を押さえ込まれた。
「なんだ、まだ毛も生えてないし剥けてもないんだな」
ウッソの萎縮したものを太い指で掴みながらギアはその色の美しさと感触を楽しむ。
「おかしい!おかしいですよ、貴方達は!」
ウッソは必死で足で抵抗するが、あっという間にその中心を頬張られてしまう。
「…っ!止めて!止めてください!」
「そう言うなよ、すぐに良くしてやるからな」
男の大きな口に、竿だけではなく袋も取り込まれる。その中で舌でねちっこく弄られるウッソ。
「いやだっ、こんな事ぉっ…くっ…!」
怖い。食べられるのかもしれない。そんな錯覚に陥った。
自分の意思とは真逆に、ウッソの中に今まで感じた事の無いむず痒さが広がる。
しかしその感覚はいやらしいもので、人に見せる事は汚らしく恥かしい事だとウッソは感じていた。
「はぁ…はぁ…ゃっ…」
ウッソの吐息が甘い色を帯びてくる。
激情に耐えるその表情は妙に艶っぽく、加虐心をそそっていった。
(たまんねェな、おい…)
懸命に自分を保とうとするウッソの姿に、刺激を与えていないカロブのジュニアは硬度を増していく。
(やべェな、このままじゃオレの番までもたねェかも)
少し思案して、カロブは再びウッソの口に熱いそれを挿入する。
「やっ…!むぐぅ…ぅ…」
突然与えられた別の刺激に対処できずウッソは拒絶の声を漏らすが、それ以上の事は出来なかった。
「なァ、感じてるんだろ?いやらしいガキだなお前はよォ」
そう言いながら、自ら腰を前後させてウッソの中を往復する。
「んん―――――っ」
どうしようもなく気持ち悪い口の感触も、強制的に与えられる下半身からの快楽に成す術が無かった。
抵抗できない自分が悔しかった。
そんな気持ちすら取り込んでしまいそうな感覚に抗うように、ウッソは全身を使い必死でもがく。
「はぁっ…はぁっ……ん…っ……」
「はっ…いいぜェ小僧…」
しかし、殆ど身動きが取れない状態で暴れたところで、それは男達の欲情を刺激するだけだった。
ウッソの動きは、既に昂っていたカロブのポイントを刺激した。
「うぉっ!」
低い呻き声と共に、ウッソの口に欲情の証を注ぎ込む。
「んんっ!」
「さァ、こぼさず飲めよ」
ウッソは突如流し込まれた熱いものを吐き出したかったが、その願いは叶わなかった。
男により頭を捕らえられ、鼻を塞がれ、口は未だ塞がれ、呼吸が出来なかったからだ。
諦めてその白濁物を飲み込む。
全部飲み下した後、ようやくウッソの呼吸は開放された。

「なんだ、もうイッちまったのか?情けないな」
「仕方ねェだろ、気持ち良すぎたんだからよ」
ギアはカロブに茶々を入れながらも、ウッソを味わう事を止めなかった。
「はぁっ、はぁっ…うぅっ…」
息苦しさと気持ち悪さで涙目になるウッソ。
「それじゃこっちも仕上げといくか」
男の口の中で、果実を弄る舌の動きと吸い上げが活発になる。
激しくなる行為にウッソはもう耐えられなかった。

「…ぁ…やっ…あああぁ―――――ッ!!!!」

巨体の男に咥えられたまま、ウッソはその中に精を放つ。
「はぁ…はぁ…も…もう…いいでしょう?」
ぐったりと力なく呟くウッソ。
「いや、まだだ。俺はまだ気持ちよくしてもらってないからな」
カロブの言葉は冷酷だった。
(また…あの気持ち悪いものを咥えなくちゃいけないんだろうか…)
そう思った時、突然激しい嘔吐感がウッソを襲った。
「…っ…うえぇ…っ!」
だが何も吐き出てこない。それでも身体の奥から何かが押し上げてくる感覚が消えない。
「ほら、早くギアをイカせてやれよ小僧」
その言葉に、ウッソの中で何かが弾けた。
「いやだ、いやだいやだいやだいやだぁっ!」
何もかも拒絶するようにウッソは身体を揺らし、足をばたつかせる。
「甘えてんじゃねェ!」
暴れるウッソを背後から取り押さえ、、ギアの方を向かせるカロブ。
その時、ウッソの瞳にある光景が映った。
今まで薬のせいで意識の戻らなかったマーベットが、目覚める素振りを見せていたのだ。
(マーベットさん!)
ウッソは少し嬉しくなった。同時に、嫌な予感が湧き上がる。
(もしこの人達に気付かれたら、マーベットさんも危ない!)
今の自分にはマーベットを守る事は出来ないだろうと自覚していた。
今のウッソに出来るのは、男達の関心をマーベットに向かせない事ぐらいだった。
ウッソは、自分からそそり立つギアの巨砲を口にした。
「随分と聞き分けがいいな。坊主も好きモノだな」
そんな言葉も、今のウッソには届いていなかった。
犬が餌を食べるように、あぐらを掻いているギアの股間に顔を埋める。

出来るだけ長く、時間を稼ぐんだ。そうすれば、マーベットさんが気付いてくれる。
この人達が気付く前にマーベットさんが動いてくれれば、この事態を打開できる…!
ウッソは最初自分がされたように、ゆっくりと。時間をかけるように舌を這わす。
「…そう、転がすように優しく…さすがはレクチャーしただけあるな」
「ん…」
その口には収まりきらないものを、丁寧に舐めるウッソ。
未だに身体の後ろで両腕を拘束されているため、膝をつきお尻を突き上げた体勢での奉仕。
不安定なその行為に、意識せずにウッソの桃のようなヒップは誘うように揺れていた。
先程ウッソの中で果てたカロブだが、その動きに急激に昂っていくの感じた。
(おいおい、オレは男好きでもガキ好みでもねェぞ)
そう思っても、ますます角度を上げる自分に我慢を効かせるような男ではなかった。
「ひっ!」
突然お尻に何かを感じ、ウッソは奉仕を中断して後ろに目線を移動させる。
カロブがウッソの桃を舐めまわし、噛り付いていた。
「何してるんですか!」
カロブはウッソの露になった尻を指と舌で撫で回し、そこにある小さな入り口を探り当てた。
「はっ!……あ…そ、そこは…っ!」
「よく締まってそうだなァ…この奥にもいい場所があるって知ってるか?」
そう言って、小さな菊が舌を穿る。
「やっ…汚いよ、そんなところ…っ!」
嫌がるものの、特に抵抗は出来ないウッソ。
「ほらほら、こっちがお留守になってるぞ坊主」
ギアに頭を掴まれ、先程まで舐めていたモノを咥えさせられる。
「うっ…」
自分の気持ちを押し殺し、ウッソは奉仕を再開した。
(……ん…?)
部屋に漂う異臭と異様な雰囲気に、マーベットは意識を取り戻した。
(そうか、私は今、独房に囚われているのだったわね…)
それにしても変だ。
(…私の知らない声が聞こえる。誰?)
重い瞼を開く。狭い部屋の中は薄暗い照明が点いていた。
そこに、ヴェスパの軍服を着た男達の姿があった。
そして、シャツだけで後は何も身に着けていないウッソ…

「あなた達!何をしてるの!」
マーベットは叫ぶ。
ウッソと男達の視線がマーベットに集中する。
「ウッソ!」
マーベットは自分の着衣の乱れも気にせずにウッソの元に行こうとした。
だが、手錠とベッドに繋がれたロープがそれを阻止した。
(マーベットさん!動けないんですか!?)
完全にウッソの計算違いだった。。彼女もまた拘束されていた事を失念していたのだ。
「それはそう簡単には解けねェぜ、マーベットさんよォ」
「あなたの様な外道に名前を呼ばれるなんて不愉快だわ!」
カロブの言葉に、心底侮蔑の感情で返すマーベット。
「ウッソ!何をしてるの?動けるんでしょう!?」
呆然とするウッソを叱咤する。だが、動いたのはウッソより男達の方が先だった。
「いい機会だ。そのいやらしい姿をその女に見てもらうんだな、坊主」
その言葉に、ウッソはようやく今の自分の状況を冷静に自覚した。

自分は今、マーベットの目の前で、知らない男ふたりと、とてもいやらしい事をしている。
ウッソは激しい羞恥心に襲われた。

「あ…マーベットさ…ぼく…」
ウッソは虚ろな瞳でマーベットを見る。
「どうしたんだ?ほら、見てもらえよ。ぼくはこうされるのが大好きですってなァ!」
動揺するウッソの足と腰を両足と右手で固定したカロブは、左手でウッソ自身を掴む。
「ひゃっ!」
少年は小さな悲鳴を上げる。先程の刺激で敏感になっているのだ。
男が与えるコツを得た刺激は、ウッソを確実に攻め立てていった。
「やっ、もう止めてよぉ!」
激しく抵抗するその口に、ギアはウッソの唾液で濡れた己のモノを少年の口元に付ける。
「こっちも続けてもらおうか」
「…っ…はぁ…いやだ!」
こんな自分をマーベットに見られたくない。ウッソは半泣きで抵抗した。
「なら、代わりにあの女相手にすっきりする事にするか」
「…あなたは卑怯だ!」
何とでも言えといわんばかりに、ギアは腰を突き出す。
マーベットを傷つけたくないウッソには男達を満足させるしか道は残されていないように感じられた
そういう思考しか出来ないほど、ウッソの精神は追い詰められていた。
「止めなさいウッソ!」
辛そうに、でも自分からギアのジュニアに舌を這わすウッソをいくら言葉で静止しても無駄だった。
男達はニヤけた顔でマーベットを見るだけでウッソを弄る手を止めようとしない。
マーベットには、今の状況が全く理解できなかった。

「マーベットさんよォ、しっかり見てろよ。次はおめェの番だからな!」
カロブがウッソを攻め立てながら、わざとマーベットに見えやすいようにする。
「で、小僧の方はウッソだっけ?ウッソちゃんもお姉さんにいい声聞かせてやれよォ!」
「ぁ…はぁっ…んっ…」
再び昂ぶってくる自分に、ウッソはマーベットの声を頼りに自分を保とうとする。
だが、息苦しさと快楽の波に、その声はだんだん遠くなる。
「ウッソ!」
「ん…んんっ…はぁ…っ………さん…マーベッ…さぁん…」
ウッソの口からこぼれる自分の名前に、己の無力さにマーベットは打ちのめされる。
突如、ウッソに限界がやってくる。
「ひぁっ…あああぁっ!」
先程放出したばかりの精を再び搾り取られ、ウッソの身体から力が抜けていった。
見ていられなかった。マーベットは思わず顔を背ける。
もう限界だとウッソは感じた。
だがそこで開放される訳でもなく、そのまま奉仕を続けさせられた。
「あ~あ、もうイッちゃったか。そのままギアのを咥えてろよ、ウッソちゃん」
カロブは自分の手についた、ついさっきウッソが放ったミルクをウッソの菊に塗りたくる。
ビクッとする反応するウッソの身体を押さえつけ、じわじわと指を進入させる。
「あぁ…っ…!」
「尻の穴も女と変わらねェな。…ここか?」
いくら潤滑効果があるものがあったとしても、無遠慮に進入してくる指に激痛が走る。
「止めて!抜いて!痛い、痛いよぉ!」
あまりの痛さにウッソは叫ぶ。
「しっかり舐めろって言ってるだろ?」
ギアは、叫ぶウッソの口に深々と自分を突っ込み腰を揺らす。
「ふがっ…んん…っ!」
「少々キツイが、これならもう1・2本は入るな」
唯でさえ締め付けがキツイその穴に、カロブは更に指をい1本追加する。
「…ぁ…んっ…んんんんん―――――ッ!!!!」
上下の口を塞がれ、激しい欲情、激痛と戦うウッソの瞳から涙がこぼれる。
ウッソに刺激が加わった事により、彼に奉仕させていたギアにも思わぬ刺激がはしる。
「くっ…うぅ…」
耐え切れず、ギアのキャノンから大量の精が発射される。
痛みに仰け反るウッソの口からこぼれたそれは少年を妖しく彩っていく。
「あなた達、もう止めなさい!ウッソ、ウッソ!!」
ウッソの頭に、遠のいていたマーベットの声が響く。
「マー…ット…さ…」
「ウッソ!」
「…ないで…」
ウッソの口から、切ない叫びが漏れる。
「見ないでくださいマーベットさん!ぼくを見ないでぇ!」
「ウッソ…あなた…」
「ほら、どうしたウッソちゃんよォ!もっといい声出せるだろ?」
カロブの指が、ウッソの敏感な場所にたどり着く。
「いやだぁっ!ああっ…ひっ…やっ…ぁあっ…!」
マーベットの声が再び聞こえなくなる。
あるいは、無意識のうちに自ら聞かない事を選択したのかもしれない。
ウッソの身体は、自分の中で蠢く指が動くたびに快楽と苦痛を行ったり来たりする。
もういい。全てを手放して、快楽に溺れてしまいたかった。
「しっかりしなさい、ウッソぉ――――ッ!」

「何をしている!」
突然、この異常な空間を引き裂く女の声が響く。
虚ろなウッソの瞳には、それがジブラルタルで別れた想い人であるように見えた。
(カテジナ…さん?)
どうしてカテジナがここにいるのか、ウッソにはわからなかった。
カテジナはウッソとマーベットを一瞥して、男達に高圧的な声をかける。
「ここで何をしているのか聞いている。答えなさい!」
突然現れた邪魔者に、男達は面白くない表情をあらわにした。
「なんだァ?このアマ!」
「…カテジナ・ルースだな?クロノクル閣下のお気に入りの」
「ああ、あの女王陛下の弟の女か!へェ、成程ねェ」
カロブはウッソから乱暴に指を引き抜き、カテジナの方に歩み寄る。
「噂通り、なかなかいい女じゃねェか。まだ嬢ちゃんだけどな」
そう言ってカテジナの肩にかけようとした手はあっさり弾かれる。
「汚らわしい手で触らないで!」
だが、そんなカテジナはいつの間にか回り込んできたギアによって腕を掴まれる。
「離しなさい!」
「ちょっと冷たいんじゃないのか?お嬢さんよ」
「そうそう、こうなったら嬢ちゃんも一緒に楽しもうぜェ」
「…大尉を呼ぶわよ!」
「呼んでみろよ、犯されている姿を見てもらいたかったらな」
嫌がるカテジナの動きを封じたギアが凄む。
カロブはその隙に、カテジナが身に着けている軍服の上着を乱暴に剥ぎ取る。
「止めて!」
カテジナの静止は全く効かなかった。

目の前で、初恋の相手が男達に乱暴されようとしている。
自分がされたように、酷い事されるに違いない。
それはウッソにとって耐えられる事ではなかった。
「うおぉぉぉぉぉっ!」
何も考えられなかった。どんな事をしてでも阻止しなければいけない、それだけだった。
「カテジナさんから離れろぉ―――――ッ!!!!」
両腕は使えなかったが、自由になった足でカロブの足を払い倒す。
「このぉっ!」
抵抗されるより先にウッソは倒れたカロブに頭突きをかける。
自分の頭にも強い衝撃が来たが、不思議と痛みは感じなかった。
「小僧…!」
怒りを含んだ声を発しながらウッソに拳を振り下ろすギア。
ウッソはそれをしゃがんで回避し、ガラ空きになっていたギアの急所に蹴りを加える。
「ぐわっ!」
カロブに続きギアも床に崩れ落ちる。
すかさず、銃口をまだ反撃してくる気配を見せるギアへ向けるカテジナ。
「そこまでね。今から衛兵を呼ぶから、大人しくなさい」
カテジナの手配でふたりのザンスカール兵は捕らえられ、ふたりの捕虜は助け出された。
潔癖な彼女はわざわざ用意した別の独房に手錠をはずした上で、マーベットを再拘束した。
悪夢のような出来事のあった場所は、今頃何も無かったかのように片付けられている事だろう。

ウッソは、話があるからと兵士に別室へ連行された。
そこはなかなか上質な部屋で、上級兵士に割り当てられる個室のようだった。
まずは身の汚れを落とすように言われ、ウッソは部屋にあるシャワーを浴びる。
念の為にウッソは身体の前面で手錠をかけられていたが、後ろ手に拘束されるよりずっと楽だった。
暖かいシャワーが、張り詰めていたウッソの身体と精神をほぐしていく。
全てを吐き出すように、ウッソは声を押し殺して泣いた。

ウッソは支給されたズボンと下着を身に纏い、部屋に戻る。
そこにはお洒落な普段着のカテジナが待っていた。
「さっきは危ないところを助けてくれてありがとう、ウッソ君」
そう言ってカテジナはウッソに隣に座るよう促す。
ウッソはシャワーで火照ったその身体をカテジナの横に遠慮がちに座らせる。
「そんな…カテジナさんこそ、さっきはありがとうございます。」
「いいのよ、そんな事。あんなおぞましい人達、罰を受けて当然だわ」
「…カテジナさん?」
彼女の瞳に憎悪の色を感じたウッソは、話題を変える。
「そういえば、どうしてカテジナさんはあんな所にいたんですか?」
ザンスカールの情勢を調べるために自ら敵地へ乗り込んだカテジナ。
そのことしか知らないウッソには、どうしても合点がいかなかった。
「…君にこれを渡そうと思って、独房に行ったのよ」
カテジナは一枚の写真を取り出した。それには女王マリアとシャクティが写されていた。
「カテジナさん、これは…」
「君のおかげでシャクティさんは今までやってこれた。そのご褒美よ」
話が掴めないウッソの手に写真を渡し、カテジナは続ける。
「明日、ギロチンにかけられるそうね。」
「!」
「処刑の時、この写真を持っていくといいわ。…独りで死ぬなんて嫌でしょう?」
「………」
「安心なさい、ウッソ君。シャクティ…姫様はこのザンスカール帝国で幸せにしてあげる。」
だから明日死になさい、と言外に語るカテジナにウッソは恐怖を感じた。
同時に、愛しくて捨てて置けない女性でもあった。
「…一緒に逃げませんか?もうスパイなんてしなくてもいいんです、カテジナさん!」
「逃げる?どうして?」
「どうしてって…」
「私は自分の意思でここにいるの。何処にも行かないわ」
「そんな、どうして!」
自分の方に身を乗り出して詰め寄るウッソを避けるようにカテジナは立ち上がる。
「いいかげんにして!聞き分けの悪い子は嫌いよ!」
「そんなにクロノクルさんがいいんですか!?」
「…っ!」
大きな音を立ててカテジナはウッソの頬を平手で叩く。
ウッソは驚いて、カテジナを凝視する。
「何?その目は…人が折角気を利かせてあげたのに、鬱陶しいのよ君は!」
「カテジナさん…」
「大体、君はまだ子供のくせに、何でも知っていて何でも出来てしまう!可愛くないのよ!」

そう、可愛くない。MSの操縦だって上手くて、いつも大尉を困らせる。
大尉はいつだって、私を護ろうとしてくれた。
それなのに、どうして君なんかの方が大尉より上位にいるの!
…大尉だけじゃない、私の上でもあるわ。
私の事を大事に思うあまり、大尉はいつだって最後まで抱いて下さらない!
でも君は、さっきだって、私が知らない快楽を経験していた……!

カテジナの中に、どうしようもなく身勝手なロジックにより導かれた憎悪が芽生える。
「止めてくださいカテジナさん、何をするんですか!」
「うるさい!」
ウッソをソファーに押し倒し、折角穿いた少年の衣服を乱暴に剥いた。
一瞬頭に先程の恐怖が甦るが、相手がカテジナなのでウッソは強固な態度に出れずにいた。
内心、積極的なカテジナに胸がときめかなかったわけでもない。
抵抗が鈍いのをいい事に、カテジナはウッソの両足首を縛り上げ、手錠に固定させた。
その上で腕と膝を括り、動きを封じる。
「カ、カテジナさん!?」
「悪いわねぇウッソ…しばらくここに隠れてくれるかしら?」
そう言ってウッソの口をテープで封じ、部屋の片隅にあるベッドの下に押し込む。
「ん―――――ッ!!!!」
ウッソが抵抗しても、それは効果が無かった。
狭いベッドの隙間では、自由に身動きすら取れなかったからだ。

ウッソがベッドの下に拘束されてから結構な時間が経った。
その間、カテジナがシャワーを浴び、その後機嫌良く読書をする様子が音から想像できた。
(ぼくをこんな場所に押し込めて、一体何を考えているんだろう?カテジナさんは…)
異常事態のはずだが、疲労した身体をシャワーで温めたせいか妙に気分がまったりしてくる。
身体を休めるためにも、今はおとなしく様子を見る事にした。

少しして、部屋をノックする音が響く。
「カテジナ、入るぞ」
「大尉!お待ちしていました」
(クロノクルさんが来たの?)
身動きの取れない状態で、ウッソは意識を集中して拾った音だけで状況を判断する。
「聞いたぞカテジナ、独房でイザコザがあったそうだな。大丈夫だったのか?」
「平気です、大尉…心配してくださったのですか?」
「当たり前だ!君にもしもの事があったら、私は…」
「大尉…」
会話が止んだ。
静寂な空気に、男女の甘いディープキスの音と甘い吐息が響く。
(……カテジナさん…)
暫く続いたその官能的な音楽は、ウッソの心を揺さぶった。
「大尉…お願い、抱いてください…」
「カテジナ…」
ギシッとベッドが軋む。
(カテジナさん!)
「大尉…大尉…!」
「…もう濡れているのだな」
「はい…大尉が愛してくださるから…」
「カテジナ!」

切なげな布擦れの音、いやらしい水音、甘い吐息…
それら全てがウッソを刺激した。
(カテジナさん、ぼくがいるのを知っているのに…)
ウッソは、部外者の自分まで興奮している事に罪悪感を覚えた。
それでも下腹部の疼きを抑える事は出来なかった。
(ぼくへのあてつけなんですか?カテジナさん!ぼくが嫌いならはっきり言ってくれれば…!)
だが、例えはっきり拒絶されてもどこかでカテジナを諦めきれないのもウッソだった。
悔しかった。情けなかった。
どんなに想っていてもこういう仕打ちで返され、でも興奮せずにいられない自分を嫌悪する。
(カテジナさん、カテジナさん、カテジナさん…ッ!)
ウッソは、必死で周りの音を耳に入れないよう別の事を考える事にした。
そんな心とは裏腹に、小さなジュニアは健気にも熱くなっていく。

クロノクルは、ベッドの上で優しくカテジナの服を脱がしキスと愛撫の雨を降らせ続けていた。
しかし、その先に進まない。いつもの事だ。
焦れたようにカテジナはおねだりしてみる。
「…私だけが裸だなんて嫌です。大尉…あなたも生まれたままの姿を私に見せてください」
「カテジナ…」
クロノクルは本当にカテジナを大切にしていた。
姉のマリアは、仕方が無かったとはいえ売春をして自分を養った。
成長してからつるんでいたギャングまがいの仲間の中にも簡単に性を売る女が多かった。
カテジナにはそんな風になってほしくなかった。
「すまない…それは出来ない」
カテジナがおねだりしてクロノクルが断るのも、いつもの事だった。
………ここまでは。

「でも、大尉のここ、とても辛そうです」
テントを張ったクロノクルの股間をそっと撫でるカテジナ。
それだけでどうしようもなく硬度を増すクロノクル。
「カテジナ、これ以上はもう…」
そっとカテジナから離れるクロノクルを後ろからそっと抱きしめて引き止める。
「大尉…いつもそうやって途中でお止めになって…苦しくないのですか?」
誘うようにクロノクル自身を撫で続ける。
「大尉が私の事を考えて下さっているのは分かっています。だから…」
カテジナはベッドから降り、その下に放置されたウッソを引き出す。
突然の事に、ウッソもクロノクルも驚く。
(何?何なの!?)
「カテジナ、これは…」
「大尉もご存知でしょう?ウッソ・エヴィン…明日、処刑されるゲリラの一員です」
そう言うカテジナの瞳はひどく冷たく、そして妖艶でもあった。
「私は大尉に気持ちよくなってもらいたいんです。だから代役を用意しました…さ、ご覧になって」
カテジナは身動きの取れないウッソのお尻を持ち上げ、クロノクルの方に向ける。
「先程、男達に悦びながら指で開発された穴…潤滑剤があれば十分、私の代わりになる筈です」
(!!何を言ってるのカテジナさん?!)
「私はあなたに最後まで愛してもらいたいんです!…お願い、大尉…」
「カテジナ…」
狂ってる。そうとしか思えないカテジナの行動。
それでも彼女が望んでいるのであれば叶えてあげたいし、そんな彼女に惹かれているのだ。
クロノクルの心に迷いは無かった。

(いやだ!離して!)
願いも空しく、小さなウッソの身体はクロノクルによって乱暴にベッドの上に投げ出される。
その側にカテジナが寄り添い、愛しい男を促すように見つめる。
「カテジナ、カテジナ…!」
クロノクルはウッソの隣にカテジナを押し倒す。
優しい愛撫が再開し、女の口から満足気な吐息が漏れる。
(…いやらしい声を出して…淫らに誘ってる…あのカテジナさんが…)
さっきまでは音だけだった情報が、視覚、聴覚、嗅覚、触覚をフルに使ってウッソに伝わってくる。
(止めてよ!どうしてわざわざぼくに見せ付けるの?!)
どんなにもがいても、体操座りに似た体制で拘束された両手両足の戒めは緩まない。

クロノクルがカテジナを愛撫する度に。
カテジナがクロノクルを愛撫する度に。
横で置いてけぼりのウッソは、熱を帯び敏感になった自身を慰める事も出来ずに焦れていく。
(苦しいよ、カテジナさん。…カテジナさん……クロノクルさんでも誰でもいいから、ぼくを楽にして!)

甘く官能的に乱れるカテジナと、その手から与えられる刺激によりクロノクルは昂っていた。
「もう完全に準備できてるな…その蜜を貰うぞ」
クロノクルはカテジナの泉から大量に湧き出る泉をすくうと、その液体をたっぷり自身に塗りつける。
「行くぞ、カテジナ…」
「はい、来てください、大尉!」
カテジナは、自らの秘所ではなくウッソの菊をクロノクルに向ける。
(っ?!…まさか…)
ウッソの予感は的中した。
クロノクルは位置を確認して、一気にウッソへ進入していった。
「―――――ッ!!!!」
激しい痛みがウッソを襲う。
一瞬意識が飛びそうになるのを何とか堪える。
もっとも、そのまま気絶した方が幸せだったのかもしれないが。
「うっ…」
その締め付けのキツさに呻くが、愛しい女性の処女だと思えば何とも無かった。
むしろ、それはクロノクルにとって快楽をも感じさせるのだった。
「カテジナ…カテジナ、お前の中は気持ちいいぞ」
「本当ですか?嬉しい、大尉…」
ウッソに激しく腰を振るクロノクルに、カテジナは深く口づける。
(違う!ぼくはカテジナさんじゃない!!)
例えウッソがそう叫んだとしても、今のふたりにはウッソの穴はカテジナの穴であった。
(こんなの嫌だ!もう止めて!痛いよ!)
男は女を愛しながら、更に激しく少年を打ち付けていく。

ウッソにクロノクルから熱いモノが注ぎ込まれたのは、その数分後だった。

(いやだ!離して!)
願いも空しく、小さなウッソの身体はクロノクルによって乱暴にベッドの上に投げ出される。
その側にカテジナが寄り添い、愛しい男を促すように見つめる。
「カテジナ、カテジナ…!」
クロノクルはウッソの隣にカテジナを押し倒す。
優しい愛撫が再開し、女の口から満足気な吐息が漏れる。
(…いやらしい声を出して…淫らに誘ってる…あのカテジナさんが…)
さっきまでは音だけだった情報が、視覚、聴覚、嗅覚、触覚をフルに使ってウッソに伝わってくる。
(止めてよ!どうしてわざわざぼくに見せ付けるの?!)
どんなにもがいても、体操座りに似た体制で拘束された両手両足の戒めは緩まない。

クロノクルがカテジナを愛撫する度に。
カテジナがクロノクルを愛撫する度に。
横で置いてけぼりのウッソは、熱を帯び敏感になった自身を慰める事も出来ずに焦れていく。
(苦しいよ、カテジナさん。…カテジナさん……クロノクルさんでも誰でもいいから、ぼくを楽にして!)

甘く官能的に乱れるカテジナと、その手から与えられる刺激によりクロノクルは昂っていた。
「もう完全に準備できてるな…その蜜を貰うぞ」
クロノクルはカテジナの泉から大量に湧き出る泉をすくうと、その液体をたっぷり自身に塗りつける。
「行くぞ、カテジナ…」
「はい、来てください、大尉!」
カテジナは、自らの秘所ではなくウッソの菊をクロノクルに向ける。
(っ?!…まさか…)
ウッソの予感は的中した。
クロノクルは位置を確認して、一気にウッソへ進入していった。
「―――――ッ!!!!」
激しい痛みがウッソを襲う。
一瞬意識が飛びそうになるのを何とか堪える。
もっとも、そのまま気絶した方が幸せだったのかもしれないが。
「んっ…んんっ…!」
口を塞がれたままのウッソには、抵抗の言葉も苦痛を訴える叫びも罵倒の言葉も上げることは出来なかった。
痛いし、何よりも気持ち悪い。内臓を押しつぶすような圧迫感が迫ってくる。
痛みと恐怖に翻弄されながら、一度は治まっていた嘔吐感が再び込みあがってくるのをウッソは感じた。

うっ…」
あまりの締め付けのキツさに呻くが、愛しい女性の処女だと思えば何とも無かった。
むしろ、それはクロノクルにとって快楽をも感じさせるのだった。
「カテジナ…カテジナ、お前の中は気持ちいいぞ」
「本当ですか?嬉しい、大尉…」
ウッソに激しく腰を振るクロノクルに、カテジナは深く口づける。
その姿は、少年にとっては異常なものに映った。
(違う!ぼくはウッソだ!カテジナさんじゃない!!)
例えウッソがそう叫んだとしても、今のふたりにはウッソの穴はカテジナの穴であった。
(こんなの嫌だ!もう止めて!痛いよ!)
男は女を愛しながら、更に激しく少年を打ち付けていく。

「…んっ、んッ!」
リズムに合わせて、口を塞ぐテープから苦しげな声が漏れる。
痛みもそうだが、放置されっぱなしのウッソ自身が動きにあわせて腹や足に擦れる。
しかし、決してそれは満足できる刺激をではなかった。
…決定的な何かが足りなかった。

今すぐ自分を縛る手錠と縄を取り払って欲しかった。
ただ痛くておぞましいだけの進入者を追い出したかった。
いっそ張り詰めて痛みを帯びた部分を触ってもらい、訪れるだろう快楽で苦痛を蔽い尽くしたかった。
それも叶わないなら、せめて。
…せめてぼくを…ウッソ自身を見て欲しい。そう思った。

カテジナは、懸命に腰を振るうクロノクルに身体を重ねながら、横目でウッソを見る。
ウッソはそんなカテジナに縋るような瞳を向けた。
(フフ、ウッソったら何てみっともない表情をしているのかしら)
いつも邪魔をする生意気な少年が、愛する男によって苦汁を味わっている。
それだけで女を深い快楽に酔わせる。
(でも、だめよウッソ。そんな視線を向けたら、大尉の気が散るじゃない)
カテジナはシーツを手に取り、ウッソの顔を隠すように被せた。
「!」
驚いてそれを取り払いたかったが、今のウッソには何も出来なかった。
カテジナはウッソのささやかな望みすら拒絶したのだ。

ウッソはシーツの下で泣いた。
その声も、いやらしい水音と打ちつける音、男女の甘い吐息に消されていった。
ウッソが兵士に引きずられるようにマーベットのいる独房に連行されたのは、日付が変わる頃だった。
「ウッソ!どうしたのウッソ?!」
虚ろな表情のウッソを心配して、仮眠を取っていたマーベットがその肩をゆする。
ゆっくりと焦点の合わない瞳がマーベットを捉える。
「…あ…」
「ウッソ!マーベットよ、わかる?」
「…マーベット…さん…」
弱々しい姿に胸が痛んだマーベットは、少年を優しく抱きしめる。
僅かにウッソの身体がこわばった。
(まずいわ…このままでは…)
独房で、自分の目の前で酷い目に遭わされていたウッソ。
離れていた間の事は分からないけれど、辛い何かがあったことは想像に難くない。
このままでは、ウッソの心に深い傷を残してしまうかもしれない。
自分にそういう経験が無いマーベットには、こういう時どうすればいいか分からなかった。
ただ、力なく立ち尽くすウッソを抱きしめる腕の力を強める。
「マーベットさん…ぼくは…」
「なぁに?」
あくまで優しく応答する。
「ぼくはウッソ・エヴィンという男で…女でも…カテジナさんでもないですよね?」
「当たり前じゃない。何言ってるの?」
いたわるように、優しくウッソの柔らかい髪をなでてやる。
「ウッソは立派な男の子よ、保障するわ」
「…それなのに、どうしてぼくがあんな事されなくてはいけなかったんですか…?」
抑揚の無い声で問うウッソ。
マーベットは、あえて辛い質問を投げかける。
「…あんな事じゃわからないわ。具体的に何をされたの?」
「それは…言えません」
消えそうな声でウッソは呟く。
「なら、私の出る幕はないわね」
そう言うとマーベットはあっさりウッソから離れ、さっさとベッドに腰掛けてしまう。
「あと数時間だろうけど、今からでも休みなさい。明日は脱出よ」
「マーベットさん…いやだ…傍にいてください」
捨てられた子犬のような目でマーベットにすがるウッソ。だが、反応は返ってこない。
「マーベットさん…っ!」
「…何があったのか全部答えてくれるわね?ウッソ」
「………」
「…黙ってちゃ分からないわ。とりあえず、あなたも座りなさい」
マーベットは、自身が座るベッドを指してウッソに言った。
マーベットに促され、のろのろとベッドに腰を下ろすウッソの顔が一瞬苦痛に彩られた。
「どうしたの?」
「…ちょっと痛いだけです。何でもありません」
「足に怪我でもしたの?ちょっと見せなさい」
「たいした事ありませんから…大丈夫です」
そう言うウッソの顔に脂汗が滲んでいるのを見逃すマーベットではなかった。
「いいから見せなさい!明日の行動に支障を及ぼすかもしれないでしょ?」
そのように言われると、ウッソには反論の余地は無かった。
諦めてズボンを脱ぎ、ぎこちない動きながらも怪我などしていない事を証明する。
だが、マーベットは目ざとく下着に滲んだ血痕を発見する。
「おとなしくしなさい、痛くしないから!」
「やめてください!ごめんなさいっ、許して!」
マーベットは必要以上に怯えるウッソをベッドに腹這いに押し付ける。
ウッソは抵抗するが、いとも簡単に下着をずらされ、尻が剥き出しになる。
(何て事…!)
何度も何度も無理矢理犯されたウッソの肛門はひどく晴れ上がり、また裂けていた。
「いやだ!見ないで!」
「ウッソ…」
マーベットには、ウッソの身に何があったのか大方想像がついてしまった。
興奮状態に陥った少年の髪を優しく撫で、そっと下着を元の位置に正す。
それからウッソを自分の太股の上に座らせ、裂傷部分の下を空洞にするよう位置をずらす。
ウッソの上半身は引きよれられ、その背中がマーベットの身体に密着する。
「ほら、こうすれば少しは痛みがマシになるでしょ?」
「…はい」
髪を撫で続けるマーベットの指と伝わってくる心臓の鼓動が、ウッソの心を落ち着かせる
「話せる事だけでいいから教えてくれないかしら?ね、ウッソ…」
「話さないと、明日の行動に支障が出ますか?」
そんな事ないとは分かっていても、つい嫌な口を利いてしまう自分をウッソは自覚する。
…駄目だ、余裕がなくなっている。
ウッソは自分を戒める意味を込めて、マーベットに自分が経験した事を語り始める。
ただ、その言葉はひどく説明的で感情が全く見えないものだった。
そんなウッソを痛々しく感じながらも、マーベットは誘導するように話を聞き続ける。

「…それで?」
「クロノクルさんはぼくをカテジナさんの代わりにして…何度もぼくの中に入ってきました」
「………」
「何度かクロノクルさんがぼくの中に射精して、やっとぼくは解放されました」
「…それから、兵士にここへ連れてこられたのね?」
「はい」
わずかにウッソの身体に力が入る。
「ぼくは…ぼくは嫌だったんです!だけど何も出来なかった……ッ!」
全てを説明し終わった後、ようやくウッソは自分の感情を吐き出す。
マーベットはウッソの頭を抱きしめ、優しくささやいた。
「よく耐えたわね、ウッソ。偉いわ」

しばらく、静かで穏やかな時間が流れた。
マーベットは飽きる事無くウッソの髪を撫で、ウッソはマーベットの体温を感じて安心する。
それだけで、お互い満足だった。ある一点を除いては。

(ウッソのおちんちん、ずっと勃起してるんだけど…私、何か変な事したかしら?)
ウッソが連れて来られた時点で、マーベットはその事に気付いていた。
ただ、あえて意識はしなかった。すぐに治まるだろうと思っていた。
しかし現実には、ウッソの精神が落ち着いても息子は元気なまま起ち上がっている。

少し考えた後、マーベットはウッソの股間に手を添える。
「マ、マーベットさん!?」
びくっ、と驚き立ち上がろうとしたウッソをマーベットは優しく制する。
「ねぇ、どうしたの?ここ」
「え、あの、その……っ…撫でないで下さい…!」
「なら、揉んだ方がいいかしら?」
「ひゃッ!…ま、待って!」
意地の悪いマーベットの指が下着の上から軽くつまむと、ウッソの口から女の子のような叫びが漏れた。
「さっきからずっとこの状態なんです!ででででも、別にいやらしい事を考えてるとかそんなんじゃなくて…」
先程慰める事も出来ずに放置され、そのまま張り詰めた状態が続いていたのだ。
「なら、どうして今もここは元気なの?」
「はぁ…ん!やめてください…っ!変なんです、ぼくの身体…何だかぼくの身体じゃないみたいで…」
やさしく刺激を続けるマーベットに、反発しながらも健気にも答えるウッソ。
「別に変じゃないわ。ただ、ウッソが今日体験した事がおかしいだけ」
「マー…ベット…さん…」
「嫌な事は全部忘れてしまいなさい。そうしないと、ウッソまでおかしくなってしまうわよ」
「…っ…忘れるようにします。だから…マーベット…さん…やめて…」
「どうやって忘れるの?記憶の忘却は、データを消去するような簡単な事じゃなくてよ?」
「……っ…それは…ッ…はぁっ…」
少年の荒く切ない吐息が狭い部屋に響き渡る。
「簡単よ。嫌な記憶を新しい思い出で塗り替えればいいの」
「新しい…はぁ…っ……思い出…?」
「ウッソ、力を抜いて。あなたは何もしなくていいから…私に任せて頂戴」
もう片方の手がウッソの胸板をなぞる。
「…マーベットさぁ…ん…」
ウッソの唇が引き寄せられるようにマーベットのそれと合わさる。
マーベットの舌はウッソの歯をなぞり、その中に受け入れるよう促す。
「……ん…ふ…」
奥に進入を果たしたマーベットは、丁寧にその形やたどたどしい舌を味わいだした。

長く深い口付けで頭がとろけかけた頃、ようやくマーベットはウッソを味わう事を止めた。
「ウッソ…服、邪魔でしょ?私も脱ぐから…ね?」
耳元に囁きながら、マーベットはウッソのシャツの下に手を滑らせる。
「あっ…」
そこにあるふたつの小さな果実をもてあそびながら、邪魔な服を剥ぎ取る。
マーベットはウッソのしなやかな筋肉に包まれた小柄な身体を見つめる。
「あんまり見ないで下さい…」
ウッソはそう呟いて視線を逸らす。
今更裸体を隠す事はないのだが、改めて見つめられると気恥ずかしかった。
「恥ずかしがる事はないわ。あなたの裸、とても綺麗よ」
「…マーベットさんの裸の方がずっと綺麗です」
いつの間にかマーベットも服を脱ぎ、鍛え上げられた女体をウッソに晒していた。
ただ、腰に装着された最後の一枚を脱ぐ事はしなかった。
(卑怯かしら?)と思いつつ、一線を越えるつもりはないという意思表示である。
ウッソも、マーベットがそう望むならそれでいいと思った。

マーベットはふたりの服を折りたたみ、ウッソの腰が軽く浮くような位置に合わせベッドの上に置いた。
彼女なりの気配りに感謝しつつ、ウッソはその身体を投げ出す。
「その手をどけて…そう、身体の横に、ね」
「…はい」
羞恥に耐えつつウッソが隠していた自身をさらけ出すと、マーベットはそれを優しくマッサージを始める。
「…ぁ…ふぁ…ん…っ…」
ウッソは悦びの声を押し殺し、掴むシーツも無いベッドの上で拳を握る。
「我慢しないの…可愛い声を聞かせて?」
「そ、そんな…恥ずかし…っ…」
徐々にウッソの声に甘い響きが混ざっていく。
自分を見失いそうな感覚に陥るウッソは、気力を振り絞りマーベットに声をかける。
「マ…マーベットさん、お願い…聞いてくれますか?」
「なぁに?」
自分の下で喘ぐ少年の身体を舌と唇でついばみながらマーベットは聞き返す。
「名前…ぼくの名前、呼んでください」
「ふふ、どうしたの?」
甘えてくるウッソが可愛くて仕方が無い。もっとウッソの甘い声を聞きたい。
だからこそ、マーベットは意地悪く答えた。
「名前を呼べば、あなたはもっと感じてくれるのかしら?ウッソ」

マーベットの与える快楽はとても甘く、ウッソの心をほぐしていった。
長くしなやかな褐色の指が触れる度に、じんわり心地よい痺れのような感覚が走る。
…でも、何かが足りなかった。
身体の奥から沸き起こるむず痒さに思わず身体をもぞもぞさせるウッソ。
(何?何なの…?この感覚…)

いくらマーベットがその舌でウッソの全身をまさぐるようにマッサージしても。
どれだけマーベットがウッソの張り詰めた砲身に心地良い刺激を与えても。
心地良い快楽を感じる事はあっても、その証を放出するまでの刺激を感じれずにいた。
そう、マーベットが与えてくれない別の欲求にかられていたのだ。
(足りない…足りないよマーベットさん!)
「…っ、はぁっ、マー…ベットさん……マーベットさぁん…!」
ウッソは明確な刺激を感じる事が出来ず、切なげな声を上げる。
無意識のうちに、その細い腰をマーベットの方に浮かして突き上げていた。
「感じているのね。ふふ、可愛いわよ、ウッソ…」
「はぁっ…ぁっ…やっ、そんな事…言わないで下さい…っ!」
「本当に食べたくなってくるわ、ウッソ…あなたはどんな声で鳴くのかしら?」
マーベットは、自ら戒めとして着用していたショーツに手を掛ける。
一瞬躊躇した後、一気にそれを脱ぎ去ると、それまで指でマッサージをしていたウッソ自身を自らの秘所に当てる。
(ごめんなさい、オリファー…でも、今ここにいないあなたが悪いんだから…!)
少しの背徳感を感じつつ、ベッドに仰向けになっている少年に腰を沈める。
ゆっくりと、ウッソはマーベットに飲み込まれていく。
「あぁっ!」
ウッソに強烈な刺激が走る。
だがそれも、止めを刺すには至らなかった。
「ふぅっ、はぁっ…ウッソ…どう?初めてなんでしょ?」
ウッソを全て飲み込んだマーベットは、ウッソを刺激するようにゆっくりと腰を動かす。
「あっ…ぁっ…マーベットさんッ!ぼく、ぼく…っ…」
「なぁに?ウッソ」
少年に馬乗りになったまま、女はその動きを変化させていった。
マーベットが快楽をよりよく得る為に前後左右に細かく揺れると、ウッソは切なげに喘ぐ。
「…っ…ぁっ…はぁ……んっ…」
「んっ…ウッソ、気持ちいいわ…」
陶酔したマーベットに、ウッソは自分の気持ちを事が伝える出来なかった。
(違うんですマーベットさん!ぼくが欲しいのはそういう刺激じゃなくて、もっと…)
快楽の波に翻弄されながらウッソは更に身悶える。
本当に欲しい快楽を得る前に、ウッソの限界はすぐそこまで迫っていた。
駄目だ、もうイッちゃう…!
そう感じた時、ウッソの精神は完全に無防備になった。
そして、その精神は本来聞こえる筈の無いマーベットの想いを感じ取ってしまった。

(私だって…私だって…不安なのよ!誰かに縋りたいわよ!)
目を閉じ、心の葛藤を打ちのめそうと、快楽を貪る事に没頭するマーベット。
(どうして今ここにいてくれないの?オリファー、オリファー!)
「…ッ!マーベットさん!もうやめましょう、こんな事…」
いまだ身体は快楽を求めていたが、精神が急冷静さを取り戻し始めたウッソはマーベットを制する。
しかしその唇はマーベットに塞がれてしまい、最後まで言葉を紡ぐ事はなかった。
先程の優しいものとは違い、貪り尽くす様な激しいキス。
(マーベットさん、駄目です!マーベットさん…ッ!)
このまま行為を続ける事は、オリファーにも、マーベットにも申し訳ない事だとウッソは思った。
しかしマーベットはそんな事はお構いなしに、自分とウッソの情欲をかき回していく。
(いやだ!ぼくをオリファーさんの代わりにしないで!)
「んん…んふぅ…」
ふたりの口から唾液が零れ落ちても、マーベットはウッソの唇を離さなかった。
そして彼女が咥え込んだウッソ自身が敏感になりすぎていても、その腰の動きを止める事もなかった。
マーベットの行為により与えられる快楽が、ウッソの思考を歪ませていく。

(…みんなぼくを見てくれないんだ…マーベットさん、カテジナさん、クロノクルさん…それに…)

…最初にぼくを襲ったあの人達。
そこまで思考が及んで、違う、と感じる。

(少なくとも、あの人達はぼくを誰かの代わりにしたんじゃなかった…ぼく自身を犯していた)
ウッソの、散々いたぶられた箇所の奥で疼いていたものが強くなる。
誘われるように、ウッソは中指の腹を菊に添える。
触っただけで痛んだが、それ以上の何かを感じた。
ウッソは、ひとおもいにその指を挿入した。
「んんっ…ぅ…!」
潤滑物もなく無理矢理進入していく指にウッソは激痛を感じる。
しかし、一度収まってしまうと内部にはまだぬめりが残っていた。
忘れようと思っていた筈の感覚を思い出しながら、ウッソは自らの奥を掻き回す。
(だ、駄目…こんな事しちゃ…)
そう思うだけで、その行為を止める事は出来なかった。

「はぁっ、はぁっ、んんっ…」
「あぁっ…ぁ…あんっ…」
ウッソとマーベットの喘ぎ声といやらしい音が混ざり合う。
…ふたりとも限界に達していた。
「あっ、ああっ…オリファー、オリファ―――――ッ!!」
マーベットが身体をビクン、と仰け反りかえらせる。
少ししてその動きが止まると、やがて結合したままぐったりとウッソの上に倒れ掛かる。
(マーベットさん、イッちゃったの?)
あと、あと少しなのに。ウッソは未だ絶頂に到達できずにいた。
恍惚の表情を浮かべるマーベットを横に寝転がせ、ウッソはひどく誇張したものを引き抜く。
(…何をしようとしてるんだ、ぼくは…)
左手で菊に刺激を与え続けたまま、ウッソは右手で自分の竿を握る。
(いやだいやだいやだ!ひとりでこんな事するなんておかしいよ!)
おそらく、マーベットのトロンとした瞳にも自分のいやらしい姿が映っている事だろう。
そう感じれば感じるほど、ウッソの自慰は激しさを増す。
「…やっ…駄目ッ…あぁッ…はぁ…ッ……はあぁ…ん!」

ウッソはひとり、果てた。



ふと、脳裏に幼馴染の少女の事が浮かび上がる。
しかし今となってはその存在が随分遠くに感じられた…
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