2ntブログ
  • 2015⁄08⁄23(Sun)
  • 23:42

21世紀の半ば頃、某国

 21世紀の半ば頃、某国。
 9歳になって間もない少年、中尾悠夜は学校から帰ってくると両親が揃って彼を出迎えたことに驚いた。
「どうしたの、パパ、ママ、会社は?」
「いいんだよ、今日は特別な日だからね」
「とても大切な話があるの」
 両親は幾分悲しげにそう語る。
 ワケが分からないまま悠夜は風呂に入らされ、次いでこれまででもっとも豪華な夕食をした。
「ああ美味しかった! 今日はすごいね、本当になんなの?」
「実はね、先日政府から通知があって、お前が召集される日が決まったんだ。それが今日なんだよ」
 そうして両親はこれまで隠していたことを伝えた。
 今日この日から悠夜の人権は停止され、奴隷として登録されることを。
「今夜政府の『徴奴部隊』が来たらお前を引き渡さなければならない。そしてそれからはお前は奴隷として、とても辛く苦しい日々を過ごすことになる」
「そして15歳になるまで耐え抜いて人権を復活させてもらえる日まで、2度とパパとママには会えないのよ」
「ど、奴隷っ?! やだっ、ぼく、そんなのになりたくないよ!!」
「この国に生まれた男の子の宿命なんだよ。パパもあの生き地獄を耐え抜き、市民権をもらうことが出来たんだ」
「やだっ、絶対イヤだ!!」
 突然訪れた運命の残酷さに顔を真っ青にし、悠夜は立ち上がって両親に叫ぶ。
 だがその時訪問者のベルの音が響いた。
「来たようだな」
 同情とあきらめのいりまじった顔で父親は呟き、玄関へ行く。
 それを見た悠夜は母親に駆け寄り必死に抱きついた。
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鬼畜
  • 2015⁄08⁄23(Sun)
  • 23:38

奴隷

とりあえず奴隷なので勝手なオナニーは禁止だな
服装は定められた奴隷服、まあ男の子なので短パン体操服でいいだろう
家庭に帰るとティッシュやら何やらで処理が出来るので学校の寮に監禁
丸見えの檻がずらっと並んでいる部屋に一クラス全員が一人ずつ入っている
毎朝オナニーをしていないかのチェックがあって短パンが汚れていたらお仕置きを受ける
当然、夢精すら許されず男の子たちは悶々とした日々を送る

それでも一ヶ月に一回くらいは夢精してしまうので、
男の子たちは順番にお仕置きを受けることになる
お仕置きは校庭の十字架に一週間晒されること
手足は縛られ何も出来ないので、ご飯とか下の世話は
同じクラスの奴隷の男の子にしてもらうことになる
いじめられっこだったりすると誰も助けてもらえずにお漏らしをしてしまう

夜になると男の子に興味を持った女の子が来て
強制的にオナニーをさせたりして楽しんだり、
移動が出来る十字架だったりすると男の子同士でエッチをさせたりする
もちろん、手は使えないので口や尻でさせる
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イジメ2
  • 2015⁄08⁄20(Thu)
  • 03:20

Loves Life

闘技場から離れること数千キロ──こじんまりとした、だがふんだんに金をかけたと一目で解かるホテルの一室へ、ベイビーフェイスのボーイがワゴンを運んでいく。
廊下に敷き詰められた毛足の長い絨毯に、足を取られることもなく歩いて行く様子は、彼が幼いながら、かなりの熟練であることを証明していた。
ワゴンの上の、最高級の食材を惜しげも無く使ったオードブルの数々はさながら小さな宝石のように美しく、繊細なラインを誇張した2つのワイングラスとその傍らに置かれたワインボトルは、鮮血が詰められているのではないか、と疑うほどに深い紅──
(ふん…)
運びながら、彼はモノの価値もよく解からぬくせに、高いという理由だけでこのホテルのスィートへ泊まり、金持ちであることを見せびらかすためにこのようなルームサービスを注文したのであろう、高慢な客を鼻で笑った。
(いつだってそうだ…あの部屋に泊まりたがるのは、そんな成り金モノしかいやしないんだ)
職場を愛し、仕事を愛しているが、このホテルでの一番素晴らしい部屋を、そんな成り金オヤジが使っていると思うと、なんとなく腹立たしい。
そう思いながら、部屋の前へと立った。
(…どうせ、醜悪な顔をしているに決まってる)
若さゆえの思い込みで、その部屋の客を嫌悪しながら、すまし顔で呼び鈴を鳴らした。
数秒もしないうちに、ノブが回る。
キィ……
軽く、軋むような音がして重厚な扉が開いた。彼は中の客が姿を現す前に、深々と頭を下げ、恭しく挨拶を口にする。
「お待たせしました。ご注文の品をお持ちいたしました──」
(──?)
視線を落とした先にある、恐らくバスローブから伸びているのだろう脚を見て、ボーイは“醜悪な成り金オヤジ”のそれに違和感を覚えた。
そして、ゆっくりと頭を上げると、言葉も無く唖然と見上げるその長身の男──
「あ──」
彼の顔を視界に入れるために、思わずボーイは2、3歩後ずさってしまった。
それ程に大柄な男は、しかし無駄の無い美しい筋肉を肌蹴たバスローブの胸元から惜しげもなく披露している。
シャワーを浴びたところだったのだろう。濡れた前髪が額にかかっていた。
彫りの深い顔、つり上がった細い目──吸い込まれるような端正な顔立ちに引き込まれ、ボーイは暫し呆然と彼の顔を見上げ続けていた。
己とはまったく異なる──種が違うのではないか、と素直に信じられるほどに美しい獣に見惚れる。
「──なに?」
彼は、ボーイの状態が解かっていて、敢えて問うた。
ぼんやりを指摘された彼は、慌ててワゴンに手を伸ばすと
「あ…っえ……っと……ごっご注文の品を…っ」
焦るあまりに、スムーズに言葉が続かない。いつも言い馴れた、とちる事など無かったはずの台詞が口から出てこない。
「うん」
慌てふためくボーイの様子を、楽しそうに口元を歪めて眺めていたヒソカは、小さくそう呻づいた。
「こ…っこちら……っ」
「うん。じゃあ、中へ入れてくれるかい?」
すっと体をずらしてワゴンを招き入れる。
ボーイの無垢な瞳が、誰かを彷彿とさせる。部屋の主は、そんなことを思いながら、ボーイがワゴンを部屋の中へ入れるのを眺めていた。
闘技場で彼のために腕を磨き、自分と戦おうとしている、少年。
今ごろどうしているだろう? 90階での試合をつい2日程前にクリアしたところまでは見たけれど、あれから一戦でも負けたりしてしまったろうか。
あのまま順当に勝ち上がってくるのなら、もう2、3日で対面を果たすことが出来るのだが──。
「サインをいただけますか?」
物思いに耽る男へと、小さなレシートとペンを差し出しながら、尋ねる声も可愛い。
少年が育ったら、こんな感じになるのだろうか? などと思いつつ、不躾な視線を浴びせ掛けた。
見られている事を意識して、ボーイは緊張を隠せない。思わず手が震え、男の手にレシートを渡す前に床へと落としてしまった。
「す…すみませっ……っ」
だが、焦りながら、屈んで拾おうとしたボーイの手を、大きな手が止めた。男は、優雅にそれを拾い上げると、サインをする。
「はい。気を付けてね」
小さな手を取りレシートを持たせると、ぼおっと口を半開きにしたままのボーイの頬へ手を当て、すっと顔を近寄らせた。
「?」
抵抗する間もなく、唇を掠め取られる──それがあまりに鮮やかで、一瞬何をされたのか解からなかったボーイは、ゆっくり体を離していくヒソカの薄ら笑いを見──
「!」
遅れて知覚した彼は、湯気が頬から出てくるのではないか、というほど顔を赤らめて、レシートを握り締めた。
「し…失礼しました…っ!」
そう叫ぶと、わたわたと部屋を出ていき、後ろも振りかえらずに廊下を走っていってしまった。


普段なら、足音一つ立てずに歩いていくのだろうボーイが、バタバタと騒々しく走り去っていく後ろ姿を面白そうに眺めた後、ヒソカは扉を閉め、片手でワゴンを押しながら、部屋の中へと戻っていった。
「節操無し」
人の悪い笑いを浮かべて、顎を撫でていたヒソカを詰る声がする。窓際に置かれたソファに身を任せた青年が、呆れた視線を投げつけていた。
「失礼だな。拾ってあげたお礼を貰っただけだろ」
抜け抜けというヒソカに肩を竦めると、彼はソファの背から体を起こした。
黒い髪を豊かに伸ばし、緩く背で縛った彼の顔は、ヒソカとは種類が違うが、やはり負けず劣らず端正で美しい。
大きな瞳は、髪と同じく黒々と光り、だが何を映しているのかよく解からない、得体の知れなさを印象づける。
ノースリ-ブのシャツから生える腕は、その筋肉が存在を誇示する。
座っている状態でも、彼がかなりの大柄で、立ち上がればヒソカと遜色ないほどの体格をしているのは明白だった。
その、彼の傍らまでワゴンを持っていって、ワインのボトルを持った。
きゅ、きゅ、とこ気味よい音がして、ボン、とコルクの抜ける音が響く。
「イルミ。飲む?」
美しいグラスに、赤い液体を注ぎ込みながら、彼に尋ねた。
「要らない」
不機嫌な即答が帰ってくるが、ヒソカは怯まずもう一度勧める。
「そう言わず」
「要らないって」
「………」
イルミは強情に差し出したワイングラスを受け取ろうとしなかった。
一つ溜め息を吐いたヒソカは、諦めてグラスに口をつけたか──
と思いきや、突然彼の髪を掴むと勢いよく引っ張り、不意をつかれたイルミは上向きに顎を上げた。
「ヒソ……!」
その、無防備な唇に、己の唇を押し付ける。僅かに空いた隙間から、口に含んでいた液体を、どろりと流し込んだ。
「ぐ……っ」
開いた喉を、熱い液体が落ちていく。むせはしなかったが、味わう事もできずに胃に流しこまれたそれが、空っぽの胃壁を刺激していた。
もちろんそれだけでは許されず──ヒソカの舌が口内へ侵入してくる。
ワインの味の残る舌で、歯列をなぞられ、口蓋を舐められる。
不快なのか快感を感じているのか──イルミはただ、眉間に皺を寄せたまま、彼の蹂躪を許していた。
「……つまんないな、君は」
反応を示さない相手に飽きたのか、すっと体を離すとヒソカはつまらなそうに言った。
さんざ犯っておいて、よく言う…と、イルミはヒソカをちらりとも見ずにワゴンの上のオードブルをつまみ、口の中へほうり込む。
「どうでもいいけど、オレをこんなとこまで呼び出した理由はなに。セックスなら、他を当たれよ。オレは忙しいんだからな」
不機嫌そうなイルミを見、オードブルの皿を彼の目の前のテーブルへと移動させた。
「ボク、今天空闘技場にいるんだよね」
ワインとグラス2つを手に持って、イルミの向かいのソファに座る。
「それで?」
「……君の弟見ちゃったゥ」
「……あ、そ」
それくらい当然知っております、と驚きもせずに返事をする。リアクションが寂しかった事に残念そうな顔をするが、ヒソカは気を取りなおしてワインを注ぐと一息であけてしまう。
「大変だな、オニーチャンは」
「別に」
やはり即答すると、また一つ、オードブルをとり口の中へほうり込んだ。
「……酒も飲めよ」
食べてばかりなのが気に入らなかったのか、ワインをグラスに注ぐと、彼の目の前に置いた。
要らないといっているのに…とイルミは眉を顰めるが、また無理矢理呑まされて味わえないのもつまらない、と思いなおし、グラスを手に取った。
「連れ戻さないのかい?」
「いい。オヤジ公認の家出なんか、連れ戻したって意味が無い」
「ふぅーん」
ヒソカの含みのある返事に、イルミは視線を向けた。
「連れ戻して欲しいの」
「いや、そうだったら困るな、と思って釘刺しにきたんだけど…心配なかった」
イルミは、釘をさそうという言葉の真意が分からず、しばらく上機嫌でワインを転がしている男の表情を盗み見ていた。
邪魔だから連れ帰れ、とでも言うために呼んだのかと思ったが、彼の思考はそれほど単純でもないらしい。
だが、ヒソカの真意など知ったところで、キルアを連れ帰らないことには変わりないし、こんな変態男の目的などどうでもいいと考え直したイルミは、敢えて追求はせずに尋ね返した。
「で?仲良く友達ごっこしてる?」
「うーん。どっちかっていうと、恋人ごっこ…かな」
闘技場での2人の少年のいちゃくらぶりを思い出しながら、ヒソカは応えた。
「………それでいいの、君は」
「ん?なんで? 可愛いじゃないか。なにか問題が?」
「……取り戻せる、と思ってるんだ」
「何を?」
「ゴンを、だよ」
件の少年の名を口にすると、ぽす、とソファの背に身を預けた。そのまま目の前にグラスを翳すと、中身を通してヒソカを見ながら、彼の記憶を喚起させていく。
「ねぇ、君は誤解してるみたいだけどさ…俺の弟は、割と強情なんだよ。解かってる?」
「さぁ?」
「キルアはゴンを離さないだろうね」
「………」
赤い液体を通して眺めていた男はいつのまにか、今まで絶やさなかった笑みを消していた。
「前も言ったと思うけどさ。執着心の強さは、君以上、かもね。目的のためなら、命以外何を失ったって構わないと思ってる。今ごろ絶対にゴンを手放さない、と誓ってるだろうよ」
「でも殺したいとも思ってる──だろ?」
「そりゃ、そのうち殺しちゃうさ。けど、その時を俺はじっと待たなきゃいけなくなった。君のおかげで」
「おやおや……家へ帰ったからと油断して、キルアを放っておいたのはどこの誰だい?」
互いに痛いところを刺された2人の間で、見えない火花が散る。冷たく表情を強張らせた彼等の間で、バチバチと跳ね返る火の粉に、空気が熱っぽく変化していった。
「ゴンを殺されたくなかったら、キルアからさっさと奪えよ。じゃなきゃ……オレが殺す」
「ボクの獲物だと言ってるだろう。手を出すなと忠告しなかったか?」
「覚えてないな」
「じゃあ、思い出すんだね」
「殺した相手の事を、次の日には忘れてるような奴に言われたくない」
確かに、と首を竦めて苦笑いを浮かべた。
「ところでね──君のほうこそ何か勘違いしているみたいだけど…ボクが気に入ってるのはゴンだけじゃないんだよ」
突然の告白に、イルミが口を噤む。
「ボクは、キルアのことも気に入ってるんだ。──知らなかった?」
「初耳だな」
「じゃあ、これも覚えとくと良い」
酒を注ぐ。ボトルをわしづかみにした腕が、テーブルを挟んで向こう側のイルミのグラスへ伸びる。
「どっちもボクのおもちゃ、だ。そう簡単に持っていかせはしないよ。君が待てなかろうと何だろうと──」
殺気を湛えた瞳で、向かい側の男を見た。
受け止める男も、脅えもせずに剣呑な光がさす視線で応えていた。
揺らめく殺意が充満していく──



「……話はそれだけ?」
ひととき、2人、身じろぎもせず睨み合っていたが、イルミの一言でふっと空気が弛んだ。
「うん」
緊迫していたそれが、途端に霧散し、ヒソカも拍子抜けするほど穏やかな笑顔を浮かべた。
「じゃあ、オレは行くよ。どっちにしたって、今はキルアを連れ帰る気はない。そのうち、自分でゴンを殺して戻ってくるのを待つよ」
(…戻さないって言ってるのに…)
ヒソカは内心ぼやくが、これ以上言葉にする必要も感じられなかったので、首を竦めて話しを流すことにした。
そのまま、ソファから立ち上がり、入り口へと向かうイルミの後ろ姿に声をかけた。
「シてかないの?」
「言ったろ。性欲処理なら、他の奴としろって。さっきのボーイでも引っかけてきたら?」
「死んじゃうって」
「……手加減してやれば。ゴンの時みたいに」
「………」
その言葉の裏側に隠された奇妙な感情を感じ取り、一瞬目を丸くした。
が、すぐに 可笑しそうに喉の奥で笑い始める。
背後でヒソカの含み笑う声を聞きながら、イルミは部屋を出ていった。
 
 
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  • 2015⁄08⁄20(Thu)
  • 03:10

Jack-In-The-Box

一回戦とさして変わらぬ手応えで、難なく勝ち抜けたゴンは50階ロビーでうろうろしていた。
「え・・・?」
チケットは既に受け取っていた。一刻も早くキルアに報告しよう、と喜び勇んでエレベーターホールへ向かったのだが
「君と同じくらいの男の子?・・・・まだ来ていないわよ」
50階へ案内してくれたエレベーターガールがにっこり笑って教えてくれたのだ。思わず耳を疑った。
『60階のロビーでまってるからな』
ズシと並んで出て行くときに、余裕綽々でキルアは言ったのだ。
自分よりも先に呼ばれたし、ずいぶん待たせてしまったに違いない。エレベーターガールは交代していなかったから、キルアがどれくらい前に上がっていったのか判ると思ったのだ。
まさか、まだ戦っている、なんて。
(まだ来てない・・・・)
そう簡単にキルアが負けるとも思えない。ひょっとするとどこかで遊んでいる、という事も十分考えうる。
だが、あちらこちらを見て回っても、キルアの姿は見つけられなかった。
とにかくエレベーターホールの前で待っていれば、すれ違いは避けられると思い、ホールのソファへ腰を掛けた。味気の無い真四角のソファだ。
一試合終わる度に遠くから喚声が聞こえる。時折、勝者が上階へ向かうためにゴンの前を通り過ぎていった。受付に人の影が立つ度に、ゴンは身を乗り出して様子をうかがったがどれもキルアではなかった。
(ちぇっ・・・・ずるいや、キルアばっかり。オレだって遊びたいのに)
いつのまにかキルアは遊んでいる事になってしまっていた。ゴンは受付を覗くのも止め、ソファに身を投げ出した。
ぷぅ、とふて腐れて目を閉じる。
誰かを待つという事は苦手だ。狩りをするときにじっと獲物を待つのとは全く違うのだ。なにか、得体の知れない不安に耐えなければならないから。
それに時間に任せて、考え事をするのも苦手だ。
「う~~暇だぁ・・・」
ごろんごろんとソファの上で転げまわる。大体こんな時はろくな事を思い出さない。
『好きだ』
それは、キルアが言ったのだった。
真顔でそんな事を言われても、照れるばかりで返事もできなかった。飛行船でここへ着くまでに何回言われただろう。
(そう言えばヒソカからそんなコトバ言われた事はなかったなぁ)
手持ち無沙汰に釣竿を振り回しながら、あれは本当の出来事だったのだろうかと自問していた。
ほんの数日、第4次試験を終えて5次試験の会場に移る間だけ。あの、飛行船と奇妙なホテルの中でだけで存在した不思議な時間だった。
愛されていると感じていたのは、間違いだったのかもしれない。初めて人を好きになったのだ、と信じていた気持ちも本当じゃなかったのだろうか。
あの時、誰の声もが遠かった。
本当は、これは違うものだ、と分かっていたような気もする。でも帰れなかった。いや、キルアの事が無ければ、きっと今も帰ってきてはいない。
”借りを返したい”
皆にはそう言ったが、ただヒソカに会いたいだけなのかもしれなかった。多分、クラピカには判っていたのだろう。だからあんなにヒソカの居場所を言い渋っていたのだ。
・・・・ちぇ。
何度目かの舌打ちをした。
ヒソカもキルアも、だいっ嫌いだ。
あ~あ。つまんないよぉ。
結局、ゴンは退屈に負けて60階のフロアまで移動した。ひょっとしたら、どこかですれ違ったのかも、とも思ったのだがやはりキルアの姿はなく、そこで待っていたのも退屈な時間だった。
新しいフロアの散策も、30分も居れば歩き尽くす事ができる。
その間に治療室も見つけ、50階での試合で受けたダメージも手当てしてもらった。いや、本当はゾルディック家で受けた傷だったのだが、強引な看護婦にバンソウコを張り替えられた。
大きなバンソウコウが邪魔だなぁと思いながら、やはりエレベーターホールのソファに腰掛けキルアを待った。
どこの階も同じ作りなのだろうか、50階にあったものとそっくりな、少し固めのソファだった。コロンコロンと転がったり、自分の釣竿で壁紙を引っかけようとしたりして時間をつぶしていた。
「キルア、こっち!」
何回目かのエレベーターにその姿を認め、ゴンはぱっと顔を明るくした。
「見て!6万ももらっちゃった」
受付で渡された小さな封筒を見せながら、駆け寄る。だが、キルアの反応は鈍かった。
ゴンは違和感を感じながら、それでも無邪気に尋ねる。
「少し時間がかかったね」
「ああ、ちょっと手こずっちまった」
明らかに不機嫌だった。ゴンの顔もマトモに見ず、すたすたと歩いていってしまう。もっと喜んでくれると思っていたのに、あまりに素っ気無い態度に不満を感じる。
「けっこう強かったんだ?」
小走りに追いつきながら、たずねる。
「いや、全然」
相手には確かに素質があった。しばらくこの塔に居れば、比べ物にならないくらい強くなるだろう。潜在能力は、ゴンと遜色無いかもしれない。
だが、今の実力は端にも引っ掛からない程度だったのだ。
「なのに倒せなかった」
そう呟いたキルアの横顔は、何も受け付けない厳しい表情をしていた。
ゴンは気後れし、声もかけられない。
「それに」
あの、試合の途中でズシが構えを変えた瞬間を思い出していた。そうだ、あの構えだ。頭で考えるより早く体が反応していた。
「兄貴と同じイヤな感じがしたんだ」
キルアにとって、絶対に"相手にならない"ズシと、絶対に"勝てない"存在が同じ何かを持っている事が気になってしかたない。
自分には分からない何か、だった。おそらく何かの技なのだろう。キルアはそう考えていた。
イルミにしても、遥かに卓越した技によって自分を威圧している。だから、自分は勝てないのだ、と。
試合会場を出た後、師匠に土下座をしているズシを見かけた。レンを使うな、という戒めを身を小さくして受けていた。
あの時のウィングの言葉が、イルミの強さの秘密を知るきっかけになるかもしれない。
「"レン"と最上階か・・・」
最初は200階くらいまで行ければ良い、と思っていた。ゴンがそれなりの力をつけるまで、自分は付き合うだけのつもりだったのだ。
「ゴン・・・オレちょっと予定を変えるぜ。最上階を目指す!」
ゴンにはちょっときついかもしれないけど、その時はリタイアさせればいいや。でも、ゴンの事だからきっと"一緒に行く"っていうだろう。
目指す、と言った本人は結構気楽なものだった。
だが、元気良く聞こえてくるだろうと思った返事が無かった。
「なんだよ、オウとか言えよ、ゴン」
ムッカリしながらキルアが振向くと、フグのように膨れかえった顔が目の前に迫っていた。
「わっ・・・どうしたんだよ」
「どうもしないよっ」
「何で膨れてるんだよ」
「なんでもないよっ」
ばかばかばか。
キルアの馬鹿。
オレのこと全然無視して、あのズシって子の事ばっかり。
もういいもん。やっぱりキルアの方がたくさん嫌いだ。
拗ねたお子様は膨れたままの頬をして、くるり、とキルアに背を向けると、どんどん歩いていってしまった。
「なぁ。ゴン、機嫌なおせよぅ・・・」
声をかけながら後を追いかけてくる。
「知らないもん」
「ゴンってばさぁ。・・・後でアイス奢ってやるよ」
アイス、と聞いてゴンの足が止まった。相変わらず食い物に釣られる奴だ。
「本当?」
「うんうん。だから一緒に行こうぜ、最上階!」
「・・・うん!」
(ほんとは最初からそのつもりだったけど・・・)
アイスもせしめた事だし、あえて言わなくても良いだろう。
返答に間ができたが、キルアは気にしなかったようだ。
手始めに明日の60階での試合だ。キルアにおいていかれないようにしなくては、などと気楽な事を考えているゴンだった。
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  • 2015⁄08⁄20(Thu)
  • 03:06

シゲサト6

俺はポケモントレーナーの修行を終え、故郷マサラタウンへ帰ってきた。
自分の部屋へ篭るなり、布団を被る。目につくもの全てが、あの旅立ちの日
の期待感を蘇らせ、苦しくさせるからだ。
泣かない・・・そう決めたのに・・寂しくて、苦しい。
今まで涙を流せば、仲間が・・・相棒のピカチュウがいつも近くへ来て
俺を一人ではないと、励ましてくれた。
だけど、その仲間も今は、もういない。

思い出、景色、匂い・・・全てが苦しい。
俺は枕に顔を埋めて心の中で大声を上げて泣いた・・・。

・・・・。
「サトシ・・・今、何やっているの?」
ママの声だ。ママらしくもない。俺に気を使って、中には入ってこない。
扉の向こうから遠慮がちな小声で問いかけてきた。
俺は眠い目を擦ってビリリダマの時計を見た。
夜・・八時か・・。
どうやら眠ってしまったようだ。
「なに?」
なるべく元気に・・大きな声で・・・。
だけど、どこか寂しげでいつものような声が出ない。  苦しい。

「シゲル君が・・来たけど、どうする?今日は帰ってもらう?」

シゲル・・・。心が一瞬ドキッとした。
その感情が何なのか俺には分からない。
ただ、シゲルに会いたい・・と俺は思った。
そういえば、あいつもトレーナー志望だったんだよな。初めは。
同じ境遇だ。会えば、何か変わるかな?
「会うよ。部屋にいるから来てって伝えて。」

ドアの向こうでママが少しほっとしている顔が思い浮かんだ。
それを証明するかのように少し明るい声で「分かったわ。」とママは言った。

ママが静かに階段を降りる音が聞こえる。
もうすぐシゲルがここへ来るんだ。
俺は急いでベッドから飛び降り、窓に写る自分を見て身なりを整えた。
泣き痕はついていない。よし!!これならばれないぞ。
シゲルには、いつものように元気に振舞おう。
きっとあいつも俺がこれくらいで落ち込んでいるとは思っていないだろうから。
だからきっと今日、来たんだよな・・。
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  • 2015⁄08⁄20(Thu)
  • 03:03

オーキド×サトシ×ユキナリ



ポケモンセンターの電話機のスイッチを押すと、オーキド博士の顔が映る。
「サトシ!良く頑張ってるのぉ」
「うん!バッチもあと2つなんだ!」
「明日、久しぶりにシンオウに行く予定があるんじゃが…」
「………」
オーキドの言葉に、サトシは遠慮がちに言う。
「博士…会える…?」
「…ああ」
「忙しいのに…ごめんなさい」
「…何を言ってるんじゃ。たとえ、どんなに忙しくとも、わしはおまえの所に……」
サトシとオーキドは、暫しの間、映し出された画面の相手では無く
その先にいる愛しい人を見ていた。
画面の先に触れることができたなら…見つめることができたなら…。
「……サトシ」
「……博士」
しかし、2人の沈黙はすぐにかき消された。
「サトシ!!まだぁ?」
ヒカリの声が響く。
「博士、ヒカリ達が待ってるから」
「…分かったよ」
サトシは、電話のスイッチを切った。
《…博士、久しぶりに、会えるんだね》
サトシは、高鳴る鼓動を抑えて、ヒカリ達と共にポケモンセンターを後にする。
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  • 2015⁄08⁄20(Thu)
  • 03:01

ゲンサト

その日は雨が降っていた。
雨宿りついでに立ち寄ったポケモンセンターで、私は彼に再会した。
「ゲンさん!!??」
雨がひどくなってきて、駆け込むようにポケモンセンターに入ったその時、聞き覚えのある声がそういった。
振り返ると、そこには彼・・・サトシ君がいた。
ジョーイさんからポケモンを受け取っていたところだったらしく、モンスターボールを持って此方に駆け寄ってきた。
「お久しぶりです!!」
きらきらした瞳をこちらに向けて、彼が言った。まぶしい、と思う。
「ああ。元気だったかい?」
「はい!」
「そういえば、友達が居ないね。彼らはどうしたのかな。」
「ヒカリは母さんと電話で話してるんです。タケシはジョーイさんの手伝いをしてます。」
「そうか。」
君は今、一人なんだね。僕と二人きりなんだ。
その事実が無性に嬉しかった。決して口には出さないけれども。

その後、私たちは彼の友人と合流し、食事を共にすることとなった。
話によると、彼らはジム戦のためにキッサキシティへと向かうのだそうだ。
そういえばこの街はキッサキシティからそう遠くはないことを思い出す。
「今日はここに泊まっていくつもりなんです。ゲンさんはどうですか?」
彼の友人である、少女が言った。
「私もそのつもりだよ。」
私が言うと、彼は嬉しそうに笑った。
何がそんなに嬉しいのかと思う一方で、私も嬉しく感じていた。

食事を終えて、ジョーイさんの手伝いをする、と言ってタケシと呼ばれた青年はどこかへと行ってしまい、
それから少しして「ノゾミに電話しなきゃ。」と少女も席を立った。また、二人きりになってしまった。

「ゲンさんはどうしてここに来たんですか?」
彼が言った。
「修行のためだよ。」
「そっかあ・・・ゲンさん強いもんなー・・・」
憧憬を含んだ眼差しをこちらに向ける。
その視線が心地よくて、けれども苦しくてたまらない。
私は君が思うような人間じゃないんだよ、と言いたくなる。
「ゲンさんってすごいですよね。ルカリオも強いし、波導も使えるし」
だめだ、そんなことを言ってはいけないよ。
「どうしたらゲンさんみたいになれるんだろう。」
彼の子供らしい綺麗な感情とは逆に、私の中で薄汚い感情が蠢く。
「じゃあ教えてあげようか。」
私が笑うと、彼も笑う。私の胸のうちなど、彼には予想も出来ないだろう。
「もしよかったら、今晩私の部屋においで」
私が手を差し出すと、彼は笑ってその手を取った。
この手が穢れているとも知らないで。
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  • 2015⁄08⁄20(Thu)
  • 02:59

サトシ調教

サトシをアナルパール使って調教しようと思う。

「やめろ!やめろったら!俺の体にさわるなっ!こんなことして何が楽しいんだよ!!」
未開発な肛門だから最初は一個入れるのにも全身で抵抗し、ベッドをキィキィ軋ませる。
しかし全裸で、四つん這いになるよう手足を金具でベッドに固定されているものだから、どう足掻いた所で逃げられる訳がない。
パイプとマットで組まれた簡素なベッドだが、拘束するには充分役割を果たしている。
勿論手持ちポケモンも捕らえた時点で全て没収した。
「卑怯だぞ!人のポケモンを盗って……ドロボウじゃないか!絶対に許さないからな!」
可愛いことをいう。
ポケモンを盗る? ドロボウ?
これからもっと大切な物、純潔どころか全てを奪われるのに。
正義感に肩を震わせ、声を荒げ、瞳に怒りを映すサトシはそれを全く理解していないようだ。

戯れに肛門を撫でていたアナルパールでサトシの頬を突いてみる。
「……やめろよ、汚いだろ!」
心なしか双眸が潤んでいるように見える。
払いのけたいのだ。まだ中には入れてないとはいえ、通常の感覚ならば肛門に当てられた玩具を顔に押し当てられるのは屈辱の極みだろう。
それでは更にサトシで遊ぶとしよう。
アナルパールでサトシの唇を左右にゆっくりとなぞる。口紅を塗るように。口唇を侵すように。
「い、いや……だ、……ん、んんっ!!」
顔を振って逃げられる前に髪を根本から掴み、抗議の声を上げた隙にアナルパールを口腔に捻込み隅々まで侵し、犯し、汚す。
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  • 2015⁄08⁄20(Thu)
  • 02:54

シンサト

cero:Z




ヨルノズクが鳴く静かな夜、ポケモンセンターの近くに、二人の少年がいた。


「何の用だ」
「おまえに話がある」
「おまえに構ってる暇はない。俺は忙しいんだ」
冷たくあしらうシンジをサトシは追いかける。
「もっとポケモンを大切にしろよ!」
「……。その必要はない。ついてこれる奴だけついてくればいい」
シンジの冷徹さは、度を超していた。
「おまえ、やっぱりサディストなんだな…」
シンジは立ち止まった。
「…クク…おまえにしては、難しい言葉を使うじゃないか」
「ヒカリが言ってたんだ。暴力をふるうことをよろこぶ変態だって」
「…ククク」
シンジの含み笑いは、やがて高笑いに変わり、不気味な笑いが響き、近くにいたヨルノズクが飛び去った。
「はははははははは!!!!」
「何が可笑しい!」
シンジはひとしきり笑うと、上着をにやにやしながら脱ぎ始める。
「…な……何してんだよシンジ……」
「……ククク…ク…ク…ク」
シンジはサトシに近づく。サトシは、顔を歪めて震えている。
この、おぞましい、悪魔のようなシンジの微笑みは、失禁をもよおさせる程であった。
「これを見ろ…」
震えているサトシの眼前で、シンジは上着を脱ぎ捨てた。
「ひいい……!!!」
サトシは腰を抜かした。

シンジの胸元に残る無数の傷痕……その生々しい傷痕を見たサトシは、吐き気をもよおした。

「俺がサディスト…だと?ククク………」
シンジは爪で胸を引っ掻き、流れ出た血を舐めながら答えた。

「俺は真性のマゾヒストだ」
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  • 2015⁄08⁄20(Thu)
  • 02:52

シゲサト5

話が噛み合わないのでカスミにいきさつを説明すると、
顔を真っ赤にして、なぜか俺に気を使っているのが嫌でも分かった。
訳もわからないままなんとなく気まずい雰囲気で別れ、次にあったときに俺がされたことの意味を説明され。

その後、これまで通りサトシは旅を続けるが…ある日。
「やあ、サトシじゃないか。」
「!…シゲル…。」
「元気にしてたか?」
「…。まあ。」
「?」
無愛想な顔でシゲルに軽く敵意ある目線を送った。
「どうしたの?サトシ。」
「や、ちょっと…。シゲル。後で話がある。」
「…。」
「何かあったのかしら?」
「さぁ…?」

こうしてポケモンセンターで偶然居合わせ、問いただそうと自分の借りた部屋に呼び出した。
「で、何の用?」
「カスミに話したんだ、お前が俺にしたこと…。」
「…。ふーん、そう…。で?」
「…で、じゃないだろ!俺が女だったらどうするつもりだったんだよ!!」
「…、君は男じゃないか。」
「え、そりゃそうだけど…。ってそういう問題じゃなく!」
「じゃあ僕が謝ればいいのか?」
「だからそうじゃなくて!えっと…。」
「…。」
「……。」
何を言いたかったのか分からなり黙りこむ。
そんなサトシを面倒そうな目で見ると、肩に手を置き壁に押さえつけた。
「!」
「…。」
「な、なんだよ…。元はといえばお前が説明不足だったんだろ!」
「…勘違いされちゃ困るけど、もし君が女の子でも結果は同じだ。」
「何がだよ?」
予想通りのサトシの反応にはあ、とため息をついた。
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  • 2015⁄08⁄20(Thu)
  • 02:50

シゲサト4

少年A「やーいアホサトシー!」
少年B「悔しかったらここまでおいで~だ」
サトシ「な・・・なんなんだよ!お前らぁ!」
サトシは縄で木に縛り付けられ、少年たちにいじめられていた。というより、
からかわれているという方が正しいかもしれないが、サトシは毎度のいじめに
慣れてしまったため、それほど驚いてはいなかった。
サトシ「お前達、いつもいつもしつこいぞ!」
少年C「ふん!アホサトシが口答えしてんじゃねぇよ!」
少年A「こいつもうすぐマサラタウンから旅立っていくんだってさ・・・生意気だよな」
少年B「アホサトシがポケモントレーナーなんてできっこねーよ!」
少年たちは高笑いをしながら、サトシの頭や身体を木の棒で突き始めた。
サトシ「や・・・やめろ!なんでいつもオレばっか・・・!」
サトシは怒ってこそはいなかったが、少年たちのしつこさに途方に暮れてしまっていた。
シゲル「・・・なにしてんだ君達」
後ろから声がした。たくさんの女子を後ろに引き連れて登場したのは、シゲルだった。
少年C「あっ!!シゲル!シゲルもこいつにいってやってくれよ!
ポケモントレーナーなんてできっこねぇって!」
少年A「こいつこの前もママに怒られてたんだぜー早く寝なさいって!」
サトシ「きっきいてんじゃねぇよ!バカ!!」
少年A「近くだからきこえるんだよ!」
シゲル「まぁまぁ落ち着けよ君達・・・サトシがポケモントレーナーになったって
どうせどっかでヘマをして負けてしまうことはわかりきってるんだから」
女子たち「きゃ~~vvvいいぞーいいぞーシゲルーvv」
サトシ「っなにをぉ~~っ」
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  • 2015⁄08⁄20(Thu)
  • 02:49

シゲサト3

サトシ「・・・ん・・・ここ・・・は・・・」
サトシがぼんやりと目を開けると、そこは辺り一面暗闇の世界だった。
ピカチュウや、ヒカリ、タケシも誰もいない。サトシはだんだん意識を取り戻した。
サトシ「!!オ、オレ・・・なんで・・・!」
サトシは自分の身体を見た瞬間、自分が裸の状態であることに気づいた。
サトシ「こんなトコ・・・ヒカリに見られたら・・・っっ」
サトシは必死で服を探したが、辺り一面真っ暗で、どこに手をやっても何も掴めない。
サトシはだんだん不安になってきた。みんなを呼びたかったが、こんな格好を
女子に見られると思うと、気がひけた。サトシは一人ぼっちで座りこんだ。
サトシ「真っ暗で何がなんだか・・・ピカチュウ・・・みんな・・・」
そう呟いたとき、誰かの足音が聞こえた。
サトシ「人がいる・・・!?」
サトシはその足音の方へ走っていくと、うっすらと人影が現れた―――シゲルだった。
シゲル「・・・サトシ君じゃないか。どうしたんだよそんなにあわてて」
サトシ「シ・・・シゲル!ピカチュウ達は見なかったか!?それにここどこなんだ!
真っ暗で何もわかんないし・・・!!」
シゲル「まぁおちつけよ。てゆうか、服着たほうがいいと思うんだけど」
サトシ「ふ・・・服は最初っからなかったんだよ・・・!!」
サトシはすっかり自分が裸であることを忘れていた。
サトシ「だっ・・・だから、ピカチュウ達はどこ行ったんだよっっ!」
シゲル「僕も知らないよ。気づいたらここにいたんだから」
シゲルは冷ややかにそう答えた。
サトシはつかの間の希望を打ち砕かれ、へなへなとへたりこんだ。
サトシ「そんな・・・オレ・・・どーしたら・・・」
サトシは途方にくれたような顔だった。
シゲル「・・・・・」
シゲルはサトシの裸の身体を上から下まで眺めまわした。
ふさふさの黒髪、幼く少年らしい顔だち、褐色の健康的な肌、たくましい体つき、
穢れを知らない子供の身体だった。自分とはまるで正反対だったが、シゲルは
そんなサトシの身体に欲望を感じた。
サトシ「・・・なんだよ、シゲル。さっきから人の身体じろじろ見て・・・」
シゲルの視線に気づいたサトシが言った。
シゲル「・・・サトシ」
サトシ「なに」
シゲル「キス・・・してもいいか?」
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  • 2015⁄08⁄20(Thu)
  • 02:47

シゲサト

カスミに会うため、ハナダジムに遊びにきた。

久々に会ったカスミは…あんまり変わってない。
少し…縮んだ?いや、俺が伸びたのか。よっしゃ!
話を聞けば、カスミはジムリーダーとしてうまくやってるみたいだ。
タッツーやヒトデマンも元気そう。コダックは…相変わらず。
弱点だったギャラドスも克服して、心強い仲間ができたみたいだ。
…俺も負けてられない。

でも今は、目の前の飯に集中!

夕食を食べにきた二人。
呆れるカスミを前に、バクバクとものすごい勢いで食べるサトシ。
「あんた、なんでそんなに飢えてんのよ…」
「仕方ないだろ。タケシもニビへ帰っちゃって朝飯も昼飯たべてないんだから。」
ガチャガチャと荒々しく皿をどんどん積み重ねていく。
「それにしてもね…もっと上品に食べられないわけ?」
いそいで食べすぎたせいでテーブルに飛びった食べ残しに文句をいうカスミ。
「うるはひなぁ~」
「…ったくもう。ん?」

プルルルル…
にぎやかな店内で電話の音が聞こえる。
「あ。はいはいもしもし…?」
カスミの電話だ。

「うん…わかった。すぐいくわ。」
プツン、電話を切りリュックをゴソゴソさぐる。
「ジムに挑戦者がきたみたい。先にいくわ。これ私の分。」
テーブルにオムライス一人前の料金を置いた。
「あ、うん。」
「じゃあね、また遊びに来なさいよ!」
「ああ。その時はバトルだ!」
立ち上がりリュックを背負った時、ひらりとメモが落ちた。
サトシは拾い上げてカスミに手渡した。
「ほら、落ちたぜ。」
「ああ、ありがと。」
「手紙?」
「、うん。…実はね、少し前に告白されたのよ。そのお呼出の手紙ってワケ。」
「こ、告白?」
「そ。それも面と向かってよ!今時古風よね~。」
そういうと少し雑に手紙をポケットにしまった。
「ふ~ん…、告白ってなにを告白されたんだ?」
「え?そんなの…あれよ。きまってるじゃない。」
照れて少し慌てるカスミ。
反面、不思議そうな顔のサトシ。
「決まってる?決まってたら告白にならないじゃん。」
「…。」
白けた目でサトシを見る。
「…はぁ。」
「?」

「あんた…やっぱりお子さまねぇ。」

ガーン
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  • 2015⁄08⁄20(Thu)
  • 02:45

シゲサト

シゲルと再会した。
シゲルの部屋によばれて、二人で語り合った。

さっき甘いコーヒーをだしてもらって、一口だけ飲んだ。
…湿度が高いせいか、なにもしてないのになんだか熱い。
コーヒーよりも、冷たいのみものがほしい。
シゲルはなぜか…涼しい顔でこっちをみてる。


「ピカチュウのままいくなら、やっぱり電気玉を、」
「あ、あのさ!なんかこの部屋…暑くない?」
サトシはほんのり顔を火照らせ、パタパタと手で顔をあおぐ。
「そう?クーラーつける?」
確認するようにサトシをみると、シゲルは立ち上がった。
「うん、悪い。風邪かなぁ。なんか頭がボーッとす…
瞬間、視界が反転した。
「う!…っんん」

一瞬何が起きたかわからなかった。口に何かが触れ、目の前が暗くなる。
離れてそれが何かやっとわかった。
「う、うわ…。なにす!んっ」
返すひまなく再び口を塞がれる。
わけがわからないまま、今度は口内に何かが侵入し、体ごとおし進めてきた。
じりじりと歯列をくすぐられるようになぞられ、
あえるようにねっとり舌をからめられる。
「ん…ん」
数秒間の出来事だった。
離れようとするが、後頭部を押さえられ、身動きがとれない。舌もからみとられ、なすがままとなっている。
「んっ…んん」
それどころかピリピリとした妙な感覚がおそう。
なんだこれ、やばいぞ。


そうだ!と、サトシは舌にガブリと噛みついた。

「いっ…!」
「ぷはっ」
突き放されて、口も離れる。たらりと糸を引いたがすぐ切れた。
やっと解放された…ひそかに小さく深呼吸をする。
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  • 2015⁄08⁄20(Thu)
  • 02:43

シゲサトと…

新しい街にやって来たサトシ達一行。
ポケモンセンターで休息をとるタケシ達とは行動を別にして
サトシはピカチュウと近くの広場で特訓を積んでいた。
「ピカチュウっ“アイアンテール”」
サトシの声を受けてピカチュウのアイアンテールが岩に直撃した。
「よおし“十万ボルト”だ」
「ピィカ―」
まばゆい電気がピカチュウの体を包む。
「ヂュウウウウウ!!」
大きな電気の柱に周囲から「おおっ」と感嘆の声が上がった。
「いいぞ!ピカチュウ」
ピカチュウのアイアンテールをくらった岩は完全に崩れ落ちている。
サトシはピカチュウを抱き上げると嬉しそうに笑った。
その時
「やるな、サトシ」
突然名前を呼ばれ驚いて振り向くと…
「シゲル!」
そこには久しく会っていない、幼なじみの姿があった。
「久しぶり!元気にしてたか」
「ああ」
そう言って笑ってから
「この街の研究所に用があってね」
サトシに会うとは思わなかった、と言葉を繋ごうとしたシゲルを
「研究所?」
好奇心を滲ませた声が遮った。(相変わらずだな)わずかに苦笑してから「サトシも来るか?」
と誘えば、案の定嬉々としてサトシは同行を申し出たのだった。

「で、研究所はどこなんだ?」
シゲルの後について歩き出したサトシの頭の上で
ピカチュウが耳をピクッと立てた。
「ピカ?」
バサッ…羽音と共に黒いものがサトシ達の頭上に飛来する。
「ヤミカラスだ」
シゲルも気付いて立ち止まると、少し目を細めて顔を上げた。
「俺達に用があるのかな」
「用?…」
サトシが言い終わらないうちに遠くから猛然と走ってくる何かに3人は気付いた。
あれは―サトシがハッとするより早く
「キャーーー!!」
サトシからガバッとピカチュウを引き剥がすと
「ピカチュウちゃん久しぶりー!」
この毛並み!相変わらずだわ~などと言いながらピカチュウに頬ずりを始めたこの人は…
「リリーさん?」
やっとピカチュウから顔を離すと
「久しぶりね、サトシ君」
サトシに向き直り、ポケモン魔法の研究者・リリーはにっこりと微笑んだ。
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