- 2010⁄12⁄31(Fri)
- 04:39
田島君がウチに遊びに来る
「三橋って、内股なのな」
休み時間、オレと田島君と原君とでしゃべってると、唐突に原君が言い出した。
「走ってるときとか、自分の足にひっかかんないの?」
原君はバスケ部だ。同じ運動部員として心配してくれてるのかな?
「ひ、っかかんない、よ!」
いつもは主に田島君と原君がしゃべってて、オレは聞き役に回ってることが多い。自分が話の中心になることが珍しくてオレは少しうわずりながら答えた。
「三橋は内股だけど、これで投球フォームが安定してるんだぜ。下手に矯正したら崩れたりして」
田島君のはフォロー、かな。
その場では話はなんとなく移り、原君がオレに興味を持っていることなど、気付くはずもなかったのだけど…
その日掃除当番だったオレは、できるだけ早く部活に行くため、ゴミ袋を抱えて急いでゴミ置き場へと向かっていた。
「持ってやるよ」
ひょいと横から袋が取り上げられる。
「原君…」
原君はバスケ部なだけあって、背が高い。多分170後半だ。一瞬、ぽかんとしてしまったオレだったけど、すぐに我にかえって言った。
「いいよ!重く、ないよ!」「いいから、いいから。…三橋ってさ、さっきも話したけど、内股だし、背も低いし…。なんかオンナノコみたいに、手伝ってあげたくなるんだよな」
「オっオレおんなじゃ、ない!」
「わーってるって。なんとなくオレがそう思うだけなんだから、気にすんなって!」
原君はオレの頭をぽんぽんと叩くと、ゴミ袋を持って足速に去ってしまった。
(原君て変な人だ…)
親切にしてくれるのはうれしいけど、女みたいってのは心外だ。
でも、野球部以外とほとんど付き合いのない自分にとっては、原君との関係は新鮮だった。
その後も原君はなにかとオレに話しかけ、オレたちは一緒に購買に行ったり、はやりのCDを貸してもらったりするような仲になっていった。
そんなある日。試験が近付き、今日から部活も休みという日の昼休み。原君が提案してきた。
「三橋さ、オレと一緒に勉強しねぇ?二人でこっそりやって成績上げてさ、周りのやつら、驚かそうぜ」
原君もオレほどではないけど、成績は良くない。バスケ部の人たちに助けられてテストを乗り切ってる感じだ。
親近感を覚えて、オレはすぐに快諾した。
「いい、よ!うち、今日親遅い、カラ、うち来る?」
「三橋んちって、デカいのなー」
オレと原君は、飲み物やお菓子を買い込んで家に帰った。夜ご飯はお母さんが作っておいてくれたカレーがあるから大丈夫。
着替えて、勉強用のテーブルをだす。野球部のみんなが来た時は、10人で使うから、かなり大きいテーブルだ。
二人で使うには広すぎるかも…と思っていたのに、原君はオレの真横に腰を降ろした。(ア、アレ?)
オレの視線に気付いたのか、原君が口を開けた。
「このほうが、教え合いやすいだろ?」
あ、そうか。そうだよね。協力しあって勉強しなきゃ、だよね。それにこうすると、二人とも後ろにベッドがあって、背もたれになるしね。
原君はオレよりは頭がいい。時々教わりながら、問題を解いていく。
「だからさー、英語はフィーリングなんだよ、フィーリング。この単語とこの単語、似てっだろ?こーゆーのはだいたい意味も似てんだよ」
原君の教え方は大雑把だ。でもそれはいい。なぜか、解説しながら首や肩を触るのはやめてほしい。
「は、らくん、ちょ…こそばゆ、い…」
恐る恐る言うと、原君は笑って、
「あ、ごめん、ごめん。クセでさ。…アレ?そういえば男相手にこのクセあんまりでないんだけど…なんでだ?」
途中で、原君の頭にハテナが浮かぶ。
わざとやってるわけじゃないみたいだ。
「まあ、いーや。それよりさ、腹空かない?」
「あ、そーだね。ごはん、食べよう!」
二人で山盛りのカレーを頬張る。オレもよく大食いって言われるけど、原君は背も高いだけあって、オレと同じくらい食べた。
食べ終わって一息ついてから、再び勉強を再開。…と思ったら突然原君が叫んだ。
「あ!!お前、ここにカレー付けてんぞ。染みになるじゃねーか。」
オレのズボンを指差して言う。
「かーちゃん困らすなよなー。水につけとこうぜ、ホラ、脱いで。」
オレ、子どもみたいで恥ずかしい。いつこぼしたのかも気付いてなかった。オレは言われるままにズボンを脱いだ。
元々至近距離に座ってたので、原君の目の前でズボンを降ろす。一応、遠慮して後ろ向きで。よれよれのトレーナーと靴下だけという、情けない姿になってしまった。
その時、内腿にヒヤリと冷たい感触が。
「ひゃあっ!……は、はらくん?」
振り向くと、原君がオレの足を触っていたのだった。
「あ、悪い。…これ、洗面所で漬けてくる。」
顔を反らして出て行ってしまった。なんだったんだろう…
オレは新しいズボンを穿いて勉強をやり始めた。原君も戻って来たので、お礼を言って二人で勉強を続ける。
原君は集中力が切れたのか、なかなか問題が進まない様子だった。時々ため息もついている。
オレもだいぶ疲れたので、そろそろ休憩しようかと思っていた時だった。原君が変なことを言い出した。
「なあ、三橋。さっきのカッコ、もっかいやってくんね?」
「さ、っきのカッコ、って…?」
「もっかい、パンツ脱いでみてよ」
パンツって…ああ、ズボンのことか。でもなんでだろう。オレの足、なんか変だったんだろうか。まさか、自分で気付かなかった故障とか?
「え…オレ、足、なんかヘン、だった?」
怖々と聞いてみる。
「んー、ちょっと確かめたいことが…」
原君は神妙な顔をしている。ますます不安になったオレは、素直に穿いているズボンを脱いだ。
「あっ、待った!向きは向こう!後ろ向いて。うん、こっちは向くなよ」
「?」
黙ってじっとしていると、また原君の手がオレの足に触れた。撫でるように、感触を確かめられる。
(やっぱりオレ、気付かないうちに足痛めちゃったんだろうか…)
こそばゆいその動きに必死に堪える。
「原君、なんか分かっ、た?オレ、どっか、ヘン…?」
「うーん…。次はこっち座って」
促されて、オレはベッドの上に座った。足はどうしていいかわからなかったので、取り敢えずいつもの内股でぺたんとベッドの中央に腰を降ろした。
すると、原君もオレの背後にペタっと寄り添って座った。原君の息が首筋にかかる。原君は、オレのお腹に腕を回しながら言った。
「分かったよ、三橋」
「えっ」
ドキッとして小さく跳ねてしまった拍子に首に原君の唇が当たった。
原君はそのままオレの首を唇でなぞった。
「オレ…お前の体が、好きみたいだ」
「えっ、やっ、あんっ…!」
原君はトレーナーの襟を引っ張ってオレの右肩を露出させて、首筋からべろりと舐め伝わせた。背筋がゾクッとして、思わず声が漏れる。
「な、や、やめっ、はらく、あ、あ」
原君はますます興奮したみたいで左手はトレーナーの中に潜りこみ、脇腹をなぞる。
後ろから体重を掛けられ、四つん這いにさせられると、今度は原君の右手がオレの下着を引きずり降ろす。無理矢理片足だけ抜き取られ、パンツはもう片方の足首に引っ掛かっているだけだ。
背中にのし掛かられ、うなじに口付けられ、強く吸われる。
「あ……ふ……」
拒絶したいのに、口腔に指を突っ込まれ、蹂躙され、文句の言葉も口にできない。
「あ…っ、んっ…ふわぁっ!ふぁらふ…」
おしりに固いものが当たるのを感じて、オレは青くなった。原君のが、おっきくなっちゃってる…
だけど、振り向こうとしたら頭を押さえ付けられてしまって、顔面から布団に突っ伏した。ひどいよ、原君。
「こっち向くなって言ったろ」
そして、オレのよだれでベタベタした指を、おしりの穴に突っ込んだ。
「ひっ…!い、いだい…!!」
「やっぱ唾液じゃ無理か。ちょっとそのまま待ってて」
オレは怒られるのが怖くて、そのままの体勢で我慢した。振り返るのも怒られるから、我慢我慢。
後ろからガサガサ音が聞こえた。多分、買って来たお菓子の袋の音だ。
「あ、これにしよ」
原君がオレの背後に戻って来た。おしりになにか冷たいものを塗り付ける。
「ひぅ、な、なに?」
「さっき買ったゼリーだよ。お前、気ぃきいてんな」
「そんなつもりじゃ…、ひゃん!」
穴の中にもゼリーを塗られ、同時に指も侵入してくる。
そのままくちゅくちゅと動かされ、恐怖におしりがビクビクとひくつく。
「ごめんな、三橋。ちゃんとお前もキモチよくさせてやっから、勘弁な!」
原君の右手は、おしりの穴を執拗にいじり続け、左手は脇腹から胸をなぞり、時々乳首をキュッとひねられる。うなじや首も舐められ、吸われ、だんだん頭がぼーっとなってくる。
「キモチよくなってきたろ?勃ってるぜ」
原君が意地悪そうに耳元で囁いた。信じられないけど確かに、股間に熱が集まってしまっている。
言われて、顔もボッと熱くなる。原君からは見えないけど。
部屋にくちゅくちゅという濡れた音が響く。その音を出しているのがオレのおしりの穴だと思うと恥ずかしいのに、あまりのキモチよさに、それすらどうでもよくなってくる。
「三橋って、ほんとに初めて?もう指3本も咥えこんでるよ」
指何本、なんてよくわからないけど、おしりの穴がキモチ良過ぎてトロトロになってるのはわかる。
「ふ…うぅん…、オ…オレ、はじめて…。こんなにキモチイイ、のっ…!カラ、ダ…おか…おかしく、な…っちゃ…んっ…、ああっ!」
ドピュッ。
とうとうオレはイってしまった。ちんちんには触られてもいないのに。
白濁液は、オレのお腹にかかり、シーツへ滴った。
後ろ向くのを禁止されていて良かったと、少しだけ思った。恥ずかしくて、顔なんて見せられない。
あまりの快感の強さにゼイゼイ肩が揺れてしまう。深呼吸し息を整えようとしていると、原君が言った。
「三橋…、入れて、いいか?」
「い…れるって、な…にを…」
「オレの」
驚きと恐怖でビクっと肩が揺れた。さっきは指だったから気持ち良かったけど、そんなもの入れたら、いくらなんでも痛いに決まってる!
「イ、イヤ、だ!入んない、よ!」
「いいのか?このこと田島にばらしても」
田島君に知られてしまってはタイヘンだ。
「わ、かった」
オレは覚悟を決めた。
「よし」
原君も喜んでくれたみたいで、明るい声になった。
「入れるぞ、力抜いてな」
「はっ、はい!…んっ、んんっ!はぁああんっ!」
思ったよりもスムーズにそれは入ってきた。
「な、入ったろ?ギチギチできっついけど」
「あ…なんか…さっきより奥まで当たって、気持ちっいっ…」
「…動くよ」
はじめはゆっくり、中を確かめるように円を描く。すると、
「ああっ!」
原君のがある場所に当たると体中を痺れるような快感が走り、オレの背中が大きくのけ反った。
「ココか」
原君はソコを狙うように腰を突き上げはじめた。
「あんっ、あんっ、いっちゃ…いっちゃうよおっ!」
「くっ、オレも、もう出るっ、出すぞ、出すぞ三橋!」
「ああああ!」
オレと原君はほぼ同時に果てた。
二人とも息が乱れたまんまハァハァ言って折り重なって倒れ込んだ。
オレのほうは快感の余韻にまだ体がブルブルしてて、恥ずかしい。
原君はオレからちんちんを引き抜かないまま言った。
「気持ちかったな!またしような、三橋!」
オレはまだ頭がぼやっとしていたので、つい答えてしまった。
「うん、気持ちかった…。またしよ、ね、はらく…」
その後疲れて眠ってしまったオレの体を、原君は拭いてキレイにしてくれたみたいで、もう帰る、と起こされた時にはオレはしっかり服を着ていた。
やっぱり原君はイイ人だ。
こうしてオレにはじめて野球部以外の友達ができたのだった。
田島君には結局バレて(首にキスマークがついていたらしく、問い詰められてしまった)「オレともやろーぜ!」って言われたので、最近では田島君とすることの方が多くなってしまった、そんな毎日です。
今日は練習が早く終わる日だ。週一回、野球部は身体休めのために軽いトレーニングとミーティングで練習を終える。
こんな日は、田島君がウチに遊びに来るのが恒例になっていた。遊びに…と言うよりも、えっちなことをしに…と言った方が正しいのかもしれない。
最近オレは、原君とする暇もないくらい田島君とばかりしている。練習のない日や、早く終わる日は必ずと言っていいくらいだ。
こんなんでいいのかな、って不安になることもある。でも止められないのは、田島君としたほうが自分でするのよりずっと気持ちいいからっていうのが正直な理由だ。
「みはし~っ、帰ろーぜ!」
田島君がガシッとオレの肩に手を回す。
「お前ら、最近いっつもつるんでんな。そんなに一緒にいて、飽きないかぁ?」
あきれたように泉君がため息混じりに言う。
「いつも何して遊んでんの」
横から阿部君が聞いてきた。心臓が飛び出るかと思った。
「一緒に風呂入ったり、メシ食ったりだよ。な、三橋!」
田島君は全然動じていないようだ。オレも、慌ててブンブンとうなずく。
「じゃあな、オレら、もう行くな」
田島君はオレを引っ張って家路を急いだ。
ウチに着くと先ずは一緒にお風呂に入る。
お風呂でしちゃったこともあるけど、前にオレがのぼせてしまったので、それからはちゃんと上がってから部屋でするようにしてる。
親はいないことがほとんどなので、お風呂上がりには二人ともタオル一丁でオレの部屋に向かう。大抵この時点でオレも田島君も勃ってしまっている。
部屋に着くと田島君はオレの机の引き出しからローションを取り出す。これは初めて田島君としたときに田島君が買って来てくれたもので、『たっぷり入ってお買得!』って書いてある。
「三橋、しよ!」
「んっ」
今日も気持ち良くなれる。この瞬間が一番ワクワクするんだ。
まず抱き合ってキス。顔を見ると照れて笑ってしまうので、目は絶対開けないって約束だ。
途中から田島君がオレのおっぱいを触ってくるので、オレはだんだん気持ちよくなって
「ん…、ふ…」
と声を漏らしてしまう。ほんとはこんな女の子みたいな声恥ずかしくてイヤなんだけど、田島君が「三橋の声すげえ色っぽくて大好き。もっと聞かせてよ」と言ってくれたので、なるべく我慢しないようにしてる。
「みはし…、みはし…」
田島君はオレの名前を呼びながらだんだん愛撫を下の方へ移す。
「んっ…たじまく…」
オレも名前を呼び返す。最中に名前を呼び合うと気分が盛り上がってすごいイイって教えてくれたのも田島君だ。
「たじまく…、んっ、あっ、あんっ!」
何回もしているうちに、田島君はオレが気持ち良くなるツボを覚えてしまったみたいで、的確にそこを触ってくれる。
どこがイイとか、オレは口に出したことはないんだけど、なんとなくオレの反応とかでわかってしまうみたいだ。やっぱり田島君はスゴイ。
「みはし、もうココ、弄っていい?」
田島君がオレのおしりの穴に手を伸ばす。
「んっ、いい、よ…」
二人とも健全な高校生だから、すぐに挿れたくなってしまう。
オレはベッドの上で仰向きに足を開く。おしりの下にタオルを敷くのも忘れない。
「入れっから力抜いてな」
田島君が指にローションをたっぷり付けて、おしりの穴をほぐしていく。
「んっ…、はっ…、あ、あ…ん」
慣れないうちはこの作業が嫌いだったけど、最近はこれすら気持ち良くて、ヘンな声が漏れてしまう。
おしりの奥にも気持ちいいツボがあって、そこをうまく田島君が刺激してくれるからだ。
「三橋、今日すっげ感じてね?」
そうかもしれない。この前の休日は用事があってできなかったから。久しぶりで、なんだか身体がうずうずしてるような感じ。
「そ…かも…」
オレは正直に白状した。だって、そろそろ挿れて欲しかったから。
「そっか。やっぱりな」
ところが田島君はいつまでたっても「じゃ、挿れるぞ」って言ってくれない。延々とオレのおしりを弄っている。
オレはだんだんうずうず、むずむずするのが我慢できなくなってとうとう言った。
「た、じまく…!早く、挿れ、て…っ!」
すると田島君はニヤッと笑ってオレの腰を抱え上げた。
「今の、すっげぇ良かった」
そう言って、一気にオレの中に入って来た。
「は、あああんっ!」
欲しくてたまらなかったものをやっともらえて、オレは満足感に満たされる。
田島君がゆっくり腰を動かすと、指なんかとは比べ物にならない快感が、オレの身体を走る。
原君と初めてしたときは後ろからだったけど、田島君とは向かい合ってすることが多い。
顔が見えるほうがいいんだって田島君が言ってたので、オレもなるべく田島君の顔を見るようにしてる。
目が合うと田島君はキスしてくれて、舌を絡ませながら中で動かれるのは、すっごい気持ちイイんだ。
でも気をつけないと、時々田島君の腕に強く掴まり過ぎて、オレの爪の痕を残してしまう。すごく痛そうなのに、田島君はニヤニヤ笑うんだけど。
「あっ、あっ、た、じまく…」
田島君の動きがだんだん速くなってくる。射精感が高まって、出したくて我慢できない。
「みはしっみはしっ」
田島君も同じみたいで、表情に余裕がない。
もう出すのかな。田島君の手がオレのちんちんを掴んだ。
その時。
田島君の後ろのドアがガチャッと開いて、
「…お前ら……」
という低い声が聞こえた。
びくびくとドアの方を向くとそこに立っていたのは阿部君で、赤いとも青いとも言えない顔でワナワナと震えていた。
「なにやってんだ!!」
今までで最大の怒鳴り声で阿部君は叫んだ。
「なにって……、セックス」
田島君は怯むことなく答えた。でも、ちんちんはオレの中に入ったまま。
オレはびっくりしたのと、阿部君に怒られる恐怖ですっかり固まってしまった。ちんちんも縮んだ。
その後、オレたちは阿部君に長々とお説教されてしまった。
投手が身体に負担が掛かることをするんじゃないとか、軽々しくこんなことするなとか。
何も言えないオレと違って田島君が、「恋人同士なんだからいいだろ!」とか「阿部も把握できて良かったじゃん」と反論してくれたので、回数を減らすってことと、無理はしないってことを約束して、オレたちは解放された。
そうか、オレと田島君は恋人同士だったのか…
なんで突然阿部君がやって来たのか不思議に思って、後から田島君に聞いてみたら、
「ああ、オレがメールしてたんだよ。今日阿部も来るか?って。あいつ三橋とコミュニケーションとりたがってたみたいだからさ。…忘れてたんだよ、ごめんな」
「そっか…。あ、でもなんでいきなり二階に上がってきたんだろ?」
「なんかチャイム鳴らしても返事なくて、鍵も開いてたから勝手に上がらしてもらったって言ってたぞ」
「えっ、オレ、鍵閉め忘れてた?」
確かちゃんと閉めたような気がするんだけど。
「そーだぞー、気をつけろよな、三橋!」
その後田島君が小さな声で
「あいつには三橋がオレのモンだって教えといたほうがいいからな」
って呟いたのは、オレの耳には届かなかった。
ある日、練習の終わりに阿部君に呼び出されて打ち合わせた後、二人で部室に戻ると、そこは無人だった。
「他のやつらは先に帰っちまったか」
そう言って阿部君は手早く着替える。
オレも、慌てて着替え始める。
急がないと怒られてしまう。今日阿部君は様子がおかしかった。なんだか妙にオレのことを見るんだ、チラチラと。
オレ、気付かないうちに阿部君を怒らすようなことしてしまったんだろうか。
ああ、またこっち見た。
「お前さぁ、…田島だけじゃなくって、バスケ部の原ってやつとも寝てるんだって?」
「あ……、う……」
ボタンを留める手が固まってしまった。なんで、阿部君が知ってるんだ。
「お前、誰にでもやらせんのかよ」
阿部君の声が低い。いつもの怒鳴り声よりもこれは怖い。
「どーなんだよ!」
涙目で黙り込むオレに痺れを切らして、阿部君は至近距離で腕を掴んできた。
オレはブンブンと頭を振る。
「い、今はして、ナイ、よっ。田島君がダメだって言った、カラ…」
阿部君はじっとオレを睨んだままだ。
「おまけに、最初は原だったっていうじゃねぇか」
「う……」
そう言われると、何も言い返せない。田島君とは一応付き合ってるけど、原君とはカラダだけの関係だ。言い訳できない。
阿部君はオレの中途半端に留まったボタンに目を落としながら言った。
「お前さ、身体大丈夫なの?…男同士でやんのって、キツいんじゃねーのか」
阿部君にまた心配掛けてしまったと思い、オレは慌てて返した。
「キツくない、よ!気持ちイイ、よっ!」
「へぇ…」
阿部君がオレの身体に目をやった。
「ほんとに負担掛かってないか、確かめてもいいか?」
「へ?」
意味がわからず首を傾げるオレに、阿部君はもう片方の腕も伸ばした。両腕を掴まれ、向かい合う。
「百聞は一見にしかずって言うだろ。…オレともやってみるかって言ってんの」
ええええええ。
オレは阿部君を振りほどき、反対側の壁まで後ずさった。
「ダ、ダメですぅ~」
阿部君が驚いた顔でこっちを睨む。
「なんでオレだけダメなんだよ!」
追いかけて来た阿部君の額には、いくつもの青筋が浮き上がっていた。ますます怒らせてしまったようだ。
「だっ、だって、田島君に怒られる、しっ、今日はローションだって、持って、ないっ」
オレはしゃがみこみながら、阿部君に諦めてもらえるように必死で説明した。
「…ああ。田島には黙っときゃわかんねぇよ。ローションも、代わりのもんでなんとかなんだろ」
「え…」
阿部君はオレを押し倒した。「お前のことが心配なんだ。わかんねぇのかよ」
そう言われてオレは抵抗をやめてしまった。こんなことまで阿部君はオレを心配してくれているんだと、感動が胸に広がる。
「阿部君…」
オレは阿部君の瞳を見つめた。
「みはしっ」
阿部君が、荒々しくオレに口付ける。すぐに舌も差し込まれ、口の中をぐちゃぐちゃに探ってきた。
予想外の激しさに、オレは下りてくる唾液を飲みきれなくて、口の周りがベチャベチャになる。
その間にも阿部君はオレのボタンをはずしていく。もどかしそうなその動きに、阿部君初めてなのかな、とオレはぼんやりと考えた。
オレのシャツをはだけさせた阿部君は、中のTシャツも捲り上げ、オレの乳首に吸い付いてきた。
「んっ…、あっ…」
片方を舌で転がされ、もう片方を指で摘まれると、気持ち良さに声が漏れてしまう。
阿部君も一旦身体を起こし、来ていたシャツを脱いだ。ぼーっと見つめていると、顔を紅潮させた阿部君と目が合った。
阿部君はすぐにオレのズボンに手を掛けると、一気に下着ごと引きずり降ろした。
そしてそのままオレのおしりの穴に指を入れようとした。
「待っ…、あべく、ローション…」
「あ、そっか」
阿部君は急いでカバンの方へ行くと、手にマヨネーズを持って戻って来た。
「マヨネーズ?」
オレがきょとんとしていると、阿部君はニコッと笑って言った。
「食いモンなら、ケツにいれても安心だろ」
なるほど、やっぱり阿部君は頭がいい。
阿部君はオレのおしりにチューブを当てて、ちゅうっとマヨネーズを搾り出した。
これでスムーズに指が入る。オレは安心して身体の力を抜いた。
阿部君の指が一本、二本と挿し込まれ、中を探るようにグニグニと動かされた。
慣れてる田島君と違って、なかなかイイ所に当たらなくて、オレはもどかしさに腰を揺らした。
「三橋、気持ちイイ?」
阿部君がうれしそうに聞いてきたので、オレは小さく頷いた。
「じゃあ、いれっぞ」
阿部君がゴソゴソとちんちんを出した。田島君のよりちょっと太めで、長さは原君のより少し短い。
オレは寝転がっておしりの力を抜いた。
「ん…と、ココか…」
阿部君は狙いを定めて、一気にちんちんを押し込んできた。
「は…、あぁ…、ん…」
この瞬間はすごく満たされた感じがして、好きだ。オレのちんちんも漸くパンパンに張り詰めた。
「じゃあ、動くぞ、三橋」
阿部君ははじめは様子を見ながらゆっくりと動いていたけど、だんだん速度を速めていった。
おしりの中で、マヨネーズがぐちゃぐちゃになる。
「みはしっ、みはしっ、みはしっ」
阿部君が激しくオレの名前を呼ぶ。オレも、もっと気持ち良くなりたくて、阿部君を呼び返した。
「あっ、あっ、あべくんっ、あべくん!……お願い、こっちも触って…」
阿部君にオレのちんちんを握ってもらうと、阿部君はピストンしながら扱いてくれた。後ろの刺激と前の刺激で程なくオレがイクと、中の阿部君も続けて出した。
オレたちは汗拭き用のタオルでマヨネーズと精液を拭いて帰った。
田島君には絶対にバレないようにしよう。
そう思っていたのに、結局バレてしまった。オレのおしりから、阿部君のマヨネーズの匂いがしたらしい。
ものすごく怒られたけど、「やっぱり田島君が一番いい」って言ったら機嫌を治して許してくれた。
そういうわけで、オレは田島君以外とはもうしないつもりだ。
休み時間、オレと田島君と原君とでしゃべってると、唐突に原君が言い出した。
「走ってるときとか、自分の足にひっかかんないの?」
原君はバスケ部だ。同じ運動部員として心配してくれてるのかな?
「ひ、っかかんない、よ!」
いつもは主に田島君と原君がしゃべってて、オレは聞き役に回ってることが多い。自分が話の中心になることが珍しくてオレは少しうわずりながら答えた。
「三橋は内股だけど、これで投球フォームが安定してるんだぜ。下手に矯正したら崩れたりして」
田島君のはフォロー、かな。
その場では話はなんとなく移り、原君がオレに興味を持っていることなど、気付くはずもなかったのだけど…
その日掃除当番だったオレは、できるだけ早く部活に行くため、ゴミ袋を抱えて急いでゴミ置き場へと向かっていた。
「持ってやるよ」
ひょいと横から袋が取り上げられる。
「原君…」
原君はバスケ部なだけあって、背が高い。多分170後半だ。一瞬、ぽかんとしてしまったオレだったけど、すぐに我にかえって言った。
「いいよ!重く、ないよ!」「いいから、いいから。…三橋ってさ、さっきも話したけど、内股だし、背も低いし…。なんかオンナノコみたいに、手伝ってあげたくなるんだよな」
「オっオレおんなじゃ、ない!」
「わーってるって。なんとなくオレがそう思うだけなんだから、気にすんなって!」
原君はオレの頭をぽんぽんと叩くと、ゴミ袋を持って足速に去ってしまった。
(原君て変な人だ…)
親切にしてくれるのはうれしいけど、女みたいってのは心外だ。
でも、野球部以外とほとんど付き合いのない自分にとっては、原君との関係は新鮮だった。
その後も原君はなにかとオレに話しかけ、オレたちは一緒に購買に行ったり、はやりのCDを貸してもらったりするような仲になっていった。
そんなある日。試験が近付き、今日から部活も休みという日の昼休み。原君が提案してきた。
「三橋さ、オレと一緒に勉強しねぇ?二人でこっそりやって成績上げてさ、周りのやつら、驚かそうぜ」
原君もオレほどではないけど、成績は良くない。バスケ部の人たちに助けられてテストを乗り切ってる感じだ。
親近感を覚えて、オレはすぐに快諾した。
「いい、よ!うち、今日親遅い、カラ、うち来る?」
「三橋んちって、デカいのなー」
オレと原君は、飲み物やお菓子を買い込んで家に帰った。夜ご飯はお母さんが作っておいてくれたカレーがあるから大丈夫。
着替えて、勉強用のテーブルをだす。野球部のみんなが来た時は、10人で使うから、かなり大きいテーブルだ。
二人で使うには広すぎるかも…と思っていたのに、原君はオレの真横に腰を降ろした。(ア、アレ?)
オレの視線に気付いたのか、原君が口を開けた。
「このほうが、教え合いやすいだろ?」
あ、そうか。そうだよね。協力しあって勉強しなきゃ、だよね。それにこうすると、二人とも後ろにベッドがあって、背もたれになるしね。
原君はオレよりは頭がいい。時々教わりながら、問題を解いていく。
「だからさー、英語はフィーリングなんだよ、フィーリング。この単語とこの単語、似てっだろ?こーゆーのはだいたい意味も似てんだよ」
原君の教え方は大雑把だ。でもそれはいい。なぜか、解説しながら首や肩を触るのはやめてほしい。
「は、らくん、ちょ…こそばゆ、い…」
恐る恐る言うと、原君は笑って、
「あ、ごめん、ごめん。クセでさ。…アレ?そういえば男相手にこのクセあんまりでないんだけど…なんでだ?」
途中で、原君の頭にハテナが浮かぶ。
わざとやってるわけじゃないみたいだ。
「まあ、いーや。それよりさ、腹空かない?」
「あ、そーだね。ごはん、食べよう!」
二人で山盛りのカレーを頬張る。オレもよく大食いって言われるけど、原君は背も高いだけあって、オレと同じくらい食べた。
食べ終わって一息ついてから、再び勉強を再開。…と思ったら突然原君が叫んだ。
「あ!!お前、ここにカレー付けてんぞ。染みになるじゃねーか。」
オレのズボンを指差して言う。
「かーちゃん困らすなよなー。水につけとこうぜ、ホラ、脱いで。」
オレ、子どもみたいで恥ずかしい。いつこぼしたのかも気付いてなかった。オレは言われるままにズボンを脱いだ。
元々至近距離に座ってたので、原君の目の前でズボンを降ろす。一応、遠慮して後ろ向きで。よれよれのトレーナーと靴下だけという、情けない姿になってしまった。
その時、内腿にヒヤリと冷たい感触が。
「ひゃあっ!……は、はらくん?」
振り向くと、原君がオレの足を触っていたのだった。
「あ、悪い。…これ、洗面所で漬けてくる。」
顔を反らして出て行ってしまった。なんだったんだろう…
オレは新しいズボンを穿いて勉強をやり始めた。原君も戻って来たので、お礼を言って二人で勉強を続ける。
原君は集中力が切れたのか、なかなか問題が進まない様子だった。時々ため息もついている。
オレもだいぶ疲れたので、そろそろ休憩しようかと思っていた時だった。原君が変なことを言い出した。
「なあ、三橋。さっきのカッコ、もっかいやってくんね?」
「さ、っきのカッコ、って…?」
「もっかい、パンツ脱いでみてよ」
パンツって…ああ、ズボンのことか。でもなんでだろう。オレの足、なんか変だったんだろうか。まさか、自分で気付かなかった故障とか?
「え…オレ、足、なんかヘン、だった?」
怖々と聞いてみる。
「んー、ちょっと確かめたいことが…」
原君は神妙な顔をしている。ますます不安になったオレは、素直に穿いているズボンを脱いだ。
「あっ、待った!向きは向こう!後ろ向いて。うん、こっちは向くなよ」
「?」
黙ってじっとしていると、また原君の手がオレの足に触れた。撫でるように、感触を確かめられる。
(やっぱりオレ、気付かないうちに足痛めちゃったんだろうか…)
こそばゆいその動きに必死に堪える。
「原君、なんか分かっ、た?オレ、どっか、ヘン…?」
「うーん…。次はこっち座って」
促されて、オレはベッドの上に座った。足はどうしていいかわからなかったので、取り敢えずいつもの内股でぺたんとベッドの中央に腰を降ろした。
すると、原君もオレの背後にペタっと寄り添って座った。原君の息が首筋にかかる。原君は、オレのお腹に腕を回しながら言った。
「分かったよ、三橋」
「えっ」
ドキッとして小さく跳ねてしまった拍子に首に原君の唇が当たった。
原君はそのままオレの首を唇でなぞった。
「オレ…お前の体が、好きみたいだ」
「えっ、やっ、あんっ…!」
原君はトレーナーの襟を引っ張ってオレの右肩を露出させて、首筋からべろりと舐め伝わせた。背筋がゾクッとして、思わず声が漏れる。
「な、や、やめっ、はらく、あ、あ」
原君はますます興奮したみたいで左手はトレーナーの中に潜りこみ、脇腹をなぞる。
後ろから体重を掛けられ、四つん這いにさせられると、今度は原君の右手がオレの下着を引きずり降ろす。無理矢理片足だけ抜き取られ、パンツはもう片方の足首に引っ掛かっているだけだ。
背中にのし掛かられ、うなじに口付けられ、強く吸われる。
「あ……ふ……」
拒絶したいのに、口腔に指を突っ込まれ、蹂躙され、文句の言葉も口にできない。
「あ…っ、んっ…ふわぁっ!ふぁらふ…」
おしりに固いものが当たるのを感じて、オレは青くなった。原君のが、おっきくなっちゃってる…
だけど、振り向こうとしたら頭を押さえ付けられてしまって、顔面から布団に突っ伏した。ひどいよ、原君。
「こっち向くなって言ったろ」
そして、オレのよだれでベタベタした指を、おしりの穴に突っ込んだ。
「ひっ…!い、いだい…!!」
「やっぱ唾液じゃ無理か。ちょっとそのまま待ってて」
オレは怒られるのが怖くて、そのままの体勢で我慢した。振り返るのも怒られるから、我慢我慢。
後ろからガサガサ音が聞こえた。多分、買って来たお菓子の袋の音だ。
「あ、これにしよ」
原君がオレの背後に戻って来た。おしりになにか冷たいものを塗り付ける。
「ひぅ、な、なに?」
「さっき買ったゼリーだよ。お前、気ぃきいてんな」
「そんなつもりじゃ…、ひゃん!」
穴の中にもゼリーを塗られ、同時に指も侵入してくる。
そのままくちゅくちゅと動かされ、恐怖におしりがビクビクとひくつく。
「ごめんな、三橋。ちゃんとお前もキモチよくさせてやっから、勘弁な!」
原君の右手は、おしりの穴を執拗にいじり続け、左手は脇腹から胸をなぞり、時々乳首をキュッとひねられる。うなじや首も舐められ、吸われ、だんだん頭がぼーっとなってくる。
「キモチよくなってきたろ?勃ってるぜ」
原君が意地悪そうに耳元で囁いた。信じられないけど確かに、股間に熱が集まってしまっている。
言われて、顔もボッと熱くなる。原君からは見えないけど。
部屋にくちゅくちゅという濡れた音が響く。その音を出しているのがオレのおしりの穴だと思うと恥ずかしいのに、あまりのキモチよさに、それすらどうでもよくなってくる。
「三橋って、ほんとに初めて?もう指3本も咥えこんでるよ」
指何本、なんてよくわからないけど、おしりの穴がキモチ良過ぎてトロトロになってるのはわかる。
「ふ…うぅん…、オ…オレ、はじめて…。こんなにキモチイイ、のっ…!カラ、ダ…おか…おかしく、な…っちゃ…んっ…、ああっ!」
ドピュッ。
とうとうオレはイってしまった。ちんちんには触られてもいないのに。
白濁液は、オレのお腹にかかり、シーツへ滴った。
後ろ向くのを禁止されていて良かったと、少しだけ思った。恥ずかしくて、顔なんて見せられない。
あまりの快感の強さにゼイゼイ肩が揺れてしまう。深呼吸し息を整えようとしていると、原君が言った。
「三橋…、入れて、いいか?」
「い…れるって、な…にを…」
「オレの」
驚きと恐怖でビクっと肩が揺れた。さっきは指だったから気持ち良かったけど、そんなもの入れたら、いくらなんでも痛いに決まってる!
「イ、イヤ、だ!入んない、よ!」
「いいのか?このこと田島にばらしても」
田島君に知られてしまってはタイヘンだ。
「わ、かった」
オレは覚悟を決めた。
「よし」
原君も喜んでくれたみたいで、明るい声になった。
「入れるぞ、力抜いてな」
「はっ、はい!…んっ、んんっ!はぁああんっ!」
思ったよりもスムーズにそれは入ってきた。
「な、入ったろ?ギチギチできっついけど」
「あ…なんか…さっきより奥まで当たって、気持ちっいっ…」
「…動くよ」
はじめはゆっくり、中を確かめるように円を描く。すると、
「ああっ!」
原君のがある場所に当たると体中を痺れるような快感が走り、オレの背中が大きくのけ反った。
「ココか」
原君はソコを狙うように腰を突き上げはじめた。
「あんっ、あんっ、いっちゃ…いっちゃうよおっ!」
「くっ、オレも、もう出るっ、出すぞ、出すぞ三橋!」
「ああああ!」
オレと原君はほぼ同時に果てた。
二人とも息が乱れたまんまハァハァ言って折り重なって倒れ込んだ。
オレのほうは快感の余韻にまだ体がブルブルしてて、恥ずかしい。
原君はオレからちんちんを引き抜かないまま言った。
「気持ちかったな!またしような、三橋!」
オレはまだ頭がぼやっとしていたので、つい答えてしまった。
「うん、気持ちかった…。またしよ、ね、はらく…」
その後疲れて眠ってしまったオレの体を、原君は拭いてキレイにしてくれたみたいで、もう帰る、と起こされた時にはオレはしっかり服を着ていた。
やっぱり原君はイイ人だ。
こうしてオレにはじめて野球部以外の友達ができたのだった。
田島君には結局バレて(首にキスマークがついていたらしく、問い詰められてしまった)「オレともやろーぜ!」って言われたので、最近では田島君とすることの方が多くなってしまった、そんな毎日です。
今日は練習が早く終わる日だ。週一回、野球部は身体休めのために軽いトレーニングとミーティングで練習を終える。
こんな日は、田島君がウチに遊びに来るのが恒例になっていた。遊びに…と言うよりも、えっちなことをしに…と言った方が正しいのかもしれない。
最近オレは、原君とする暇もないくらい田島君とばかりしている。練習のない日や、早く終わる日は必ずと言っていいくらいだ。
こんなんでいいのかな、って不安になることもある。でも止められないのは、田島君としたほうが自分でするのよりずっと気持ちいいからっていうのが正直な理由だ。
「みはし~っ、帰ろーぜ!」
田島君がガシッとオレの肩に手を回す。
「お前ら、最近いっつもつるんでんな。そんなに一緒にいて、飽きないかぁ?」
あきれたように泉君がため息混じりに言う。
「いつも何して遊んでんの」
横から阿部君が聞いてきた。心臓が飛び出るかと思った。
「一緒に風呂入ったり、メシ食ったりだよ。な、三橋!」
田島君は全然動じていないようだ。オレも、慌ててブンブンとうなずく。
「じゃあな、オレら、もう行くな」
田島君はオレを引っ張って家路を急いだ。
ウチに着くと先ずは一緒にお風呂に入る。
お風呂でしちゃったこともあるけど、前にオレがのぼせてしまったので、それからはちゃんと上がってから部屋でするようにしてる。
親はいないことがほとんどなので、お風呂上がりには二人ともタオル一丁でオレの部屋に向かう。大抵この時点でオレも田島君も勃ってしまっている。
部屋に着くと田島君はオレの机の引き出しからローションを取り出す。これは初めて田島君としたときに田島君が買って来てくれたもので、『たっぷり入ってお買得!』って書いてある。
「三橋、しよ!」
「んっ」
今日も気持ち良くなれる。この瞬間が一番ワクワクするんだ。
まず抱き合ってキス。顔を見ると照れて笑ってしまうので、目は絶対開けないって約束だ。
途中から田島君がオレのおっぱいを触ってくるので、オレはだんだん気持ちよくなって
「ん…、ふ…」
と声を漏らしてしまう。ほんとはこんな女の子みたいな声恥ずかしくてイヤなんだけど、田島君が「三橋の声すげえ色っぽくて大好き。もっと聞かせてよ」と言ってくれたので、なるべく我慢しないようにしてる。
「みはし…、みはし…」
田島君はオレの名前を呼びながらだんだん愛撫を下の方へ移す。
「んっ…たじまく…」
オレも名前を呼び返す。最中に名前を呼び合うと気分が盛り上がってすごいイイって教えてくれたのも田島君だ。
「たじまく…、んっ、あっ、あんっ!」
何回もしているうちに、田島君はオレが気持ち良くなるツボを覚えてしまったみたいで、的確にそこを触ってくれる。
どこがイイとか、オレは口に出したことはないんだけど、なんとなくオレの反応とかでわかってしまうみたいだ。やっぱり田島君はスゴイ。
「みはし、もうココ、弄っていい?」
田島君がオレのおしりの穴に手を伸ばす。
「んっ、いい、よ…」
二人とも健全な高校生だから、すぐに挿れたくなってしまう。
オレはベッドの上で仰向きに足を開く。おしりの下にタオルを敷くのも忘れない。
「入れっから力抜いてな」
田島君が指にローションをたっぷり付けて、おしりの穴をほぐしていく。
「んっ…、はっ…、あ、あ…ん」
慣れないうちはこの作業が嫌いだったけど、最近はこれすら気持ち良くて、ヘンな声が漏れてしまう。
おしりの奥にも気持ちいいツボがあって、そこをうまく田島君が刺激してくれるからだ。
「三橋、今日すっげ感じてね?」
そうかもしれない。この前の休日は用事があってできなかったから。久しぶりで、なんだか身体がうずうずしてるような感じ。
「そ…かも…」
オレは正直に白状した。だって、そろそろ挿れて欲しかったから。
「そっか。やっぱりな」
ところが田島君はいつまでたっても「じゃ、挿れるぞ」って言ってくれない。延々とオレのおしりを弄っている。
オレはだんだんうずうず、むずむずするのが我慢できなくなってとうとう言った。
「た、じまく…!早く、挿れ、て…っ!」
すると田島君はニヤッと笑ってオレの腰を抱え上げた。
「今の、すっげぇ良かった」
そう言って、一気にオレの中に入って来た。
「は、あああんっ!」
欲しくてたまらなかったものをやっともらえて、オレは満足感に満たされる。
田島君がゆっくり腰を動かすと、指なんかとは比べ物にならない快感が、オレの身体を走る。
原君と初めてしたときは後ろからだったけど、田島君とは向かい合ってすることが多い。
顔が見えるほうがいいんだって田島君が言ってたので、オレもなるべく田島君の顔を見るようにしてる。
目が合うと田島君はキスしてくれて、舌を絡ませながら中で動かれるのは、すっごい気持ちイイんだ。
でも気をつけないと、時々田島君の腕に強く掴まり過ぎて、オレの爪の痕を残してしまう。すごく痛そうなのに、田島君はニヤニヤ笑うんだけど。
「あっ、あっ、た、じまく…」
田島君の動きがだんだん速くなってくる。射精感が高まって、出したくて我慢できない。
「みはしっみはしっ」
田島君も同じみたいで、表情に余裕がない。
もう出すのかな。田島君の手がオレのちんちんを掴んだ。
その時。
田島君の後ろのドアがガチャッと開いて、
「…お前ら……」
という低い声が聞こえた。
びくびくとドアの方を向くとそこに立っていたのは阿部君で、赤いとも青いとも言えない顔でワナワナと震えていた。
「なにやってんだ!!」
今までで最大の怒鳴り声で阿部君は叫んだ。
「なにって……、セックス」
田島君は怯むことなく答えた。でも、ちんちんはオレの中に入ったまま。
オレはびっくりしたのと、阿部君に怒られる恐怖ですっかり固まってしまった。ちんちんも縮んだ。
その後、オレたちは阿部君に長々とお説教されてしまった。
投手が身体に負担が掛かることをするんじゃないとか、軽々しくこんなことするなとか。
何も言えないオレと違って田島君が、「恋人同士なんだからいいだろ!」とか「阿部も把握できて良かったじゃん」と反論してくれたので、回数を減らすってことと、無理はしないってことを約束して、オレたちは解放された。
そうか、オレと田島君は恋人同士だったのか…
なんで突然阿部君がやって来たのか不思議に思って、後から田島君に聞いてみたら、
「ああ、オレがメールしてたんだよ。今日阿部も来るか?って。あいつ三橋とコミュニケーションとりたがってたみたいだからさ。…忘れてたんだよ、ごめんな」
「そっか…。あ、でもなんでいきなり二階に上がってきたんだろ?」
「なんかチャイム鳴らしても返事なくて、鍵も開いてたから勝手に上がらしてもらったって言ってたぞ」
「えっ、オレ、鍵閉め忘れてた?」
確かちゃんと閉めたような気がするんだけど。
「そーだぞー、気をつけろよな、三橋!」
その後田島君が小さな声で
「あいつには三橋がオレのモンだって教えといたほうがいいからな」
って呟いたのは、オレの耳には届かなかった。
ある日、練習の終わりに阿部君に呼び出されて打ち合わせた後、二人で部室に戻ると、そこは無人だった。
「他のやつらは先に帰っちまったか」
そう言って阿部君は手早く着替える。
オレも、慌てて着替え始める。
急がないと怒られてしまう。今日阿部君は様子がおかしかった。なんだか妙にオレのことを見るんだ、チラチラと。
オレ、気付かないうちに阿部君を怒らすようなことしてしまったんだろうか。
ああ、またこっち見た。
「お前さぁ、…田島だけじゃなくって、バスケ部の原ってやつとも寝てるんだって?」
「あ……、う……」
ボタンを留める手が固まってしまった。なんで、阿部君が知ってるんだ。
「お前、誰にでもやらせんのかよ」
阿部君の声が低い。いつもの怒鳴り声よりもこれは怖い。
「どーなんだよ!」
涙目で黙り込むオレに痺れを切らして、阿部君は至近距離で腕を掴んできた。
オレはブンブンと頭を振る。
「い、今はして、ナイ、よっ。田島君がダメだって言った、カラ…」
阿部君はじっとオレを睨んだままだ。
「おまけに、最初は原だったっていうじゃねぇか」
「う……」
そう言われると、何も言い返せない。田島君とは一応付き合ってるけど、原君とはカラダだけの関係だ。言い訳できない。
阿部君はオレの中途半端に留まったボタンに目を落としながら言った。
「お前さ、身体大丈夫なの?…男同士でやんのって、キツいんじゃねーのか」
阿部君にまた心配掛けてしまったと思い、オレは慌てて返した。
「キツくない、よ!気持ちイイ、よっ!」
「へぇ…」
阿部君がオレの身体に目をやった。
「ほんとに負担掛かってないか、確かめてもいいか?」
「へ?」
意味がわからず首を傾げるオレに、阿部君はもう片方の腕も伸ばした。両腕を掴まれ、向かい合う。
「百聞は一見にしかずって言うだろ。…オレともやってみるかって言ってんの」
ええええええ。
オレは阿部君を振りほどき、反対側の壁まで後ずさった。
「ダ、ダメですぅ~」
阿部君が驚いた顔でこっちを睨む。
「なんでオレだけダメなんだよ!」
追いかけて来た阿部君の額には、いくつもの青筋が浮き上がっていた。ますます怒らせてしまったようだ。
「だっ、だって、田島君に怒られる、しっ、今日はローションだって、持って、ないっ」
オレはしゃがみこみながら、阿部君に諦めてもらえるように必死で説明した。
「…ああ。田島には黙っときゃわかんねぇよ。ローションも、代わりのもんでなんとかなんだろ」
「え…」
阿部君はオレを押し倒した。「お前のことが心配なんだ。わかんねぇのかよ」
そう言われてオレは抵抗をやめてしまった。こんなことまで阿部君はオレを心配してくれているんだと、感動が胸に広がる。
「阿部君…」
オレは阿部君の瞳を見つめた。
「みはしっ」
阿部君が、荒々しくオレに口付ける。すぐに舌も差し込まれ、口の中をぐちゃぐちゃに探ってきた。
予想外の激しさに、オレは下りてくる唾液を飲みきれなくて、口の周りがベチャベチャになる。
その間にも阿部君はオレのボタンをはずしていく。もどかしそうなその動きに、阿部君初めてなのかな、とオレはぼんやりと考えた。
オレのシャツをはだけさせた阿部君は、中のTシャツも捲り上げ、オレの乳首に吸い付いてきた。
「んっ…、あっ…」
片方を舌で転がされ、もう片方を指で摘まれると、気持ち良さに声が漏れてしまう。
阿部君も一旦身体を起こし、来ていたシャツを脱いだ。ぼーっと見つめていると、顔を紅潮させた阿部君と目が合った。
阿部君はすぐにオレのズボンに手を掛けると、一気に下着ごと引きずり降ろした。
そしてそのままオレのおしりの穴に指を入れようとした。
「待っ…、あべく、ローション…」
「あ、そっか」
阿部君は急いでカバンの方へ行くと、手にマヨネーズを持って戻って来た。
「マヨネーズ?」
オレがきょとんとしていると、阿部君はニコッと笑って言った。
「食いモンなら、ケツにいれても安心だろ」
なるほど、やっぱり阿部君は頭がいい。
阿部君はオレのおしりにチューブを当てて、ちゅうっとマヨネーズを搾り出した。
これでスムーズに指が入る。オレは安心して身体の力を抜いた。
阿部君の指が一本、二本と挿し込まれ、中を探るようにグニグニと動かされた。
慣れてる田島君と違って、なかなかイイ所に当たらなくて、オレはもどかしさに腰を揺らした。
「三橋、気持ちイイ?」
阿部君がうれしそうに聞いてきたので、オレは小さく頷いた。
「じゃあ、いれっぞ」
阿部君がゴソゴソとちんちんを出した。田島君のよりちょっと太めで、長さは原君のより少し短い。
オレは寝転がっておしりの力を抜いた。
「ん…と、ココか…」
阿部君は狙いを定めて、一気にちんちんを押し込んできた。
「は…、あぁ…、ん…」
この瞬間はすごく満たされた感じがして、好きだ。オレのちんちんも漸くパンパンに張り詰めた。
「じゃあ、動くぞ、三橋」
阿部君ははじめは様子を見ながらゆっくりと動いていたけど、だんだん速度を速めていった。
おしりの中で、マヨネーズがぐちゃぐちゃになる。
「みはしっ、みはしっ、みはしっ」
阿部君が激しくオレの名前を呼ぶ。オレも、もっと気持ち良くなりたくて、阿部君を呼び返した。
「あっ、あっ、あべくんっ、あべくん!……お願い、こっちも触って…」
阿部君にオレのちんちんを握ってもらうと、阿部君はピストンしながら扱いてくれた。後ろの刺激と前の刺激で程なくオレがイクと、中の阿部君も続けて出した。
オレたちは汗拭き用のタオルでマヨネーズと精液を拭いて帰った。
田島君には絶対にバレないようにしよう。
そう思っていたのに、結局バレてしまった。オレのおしりから、阿部君のマヨネーズの匂いがしたらしい。
ものすごく怒られたけど、「やっぱり田島君が一番いい」って言ったら機嫌を治して許してくれた。
そういうわけで、オレは田島君以外とはもうしないつもりだ。
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