- 2014⁄01⁄28(Tue)
- 01:54
少年時代
思春期に差し掛かろうとしている少年が、最初に大人の男として意識し、憧憬の対象
とするのは、男の教員である率は少なくないのではないだろうか。それは、ある瞬間、
ある対象を見て、(それは、自分の父親との入浴時に見て、知っているはずであるの
に、まったく異なる意味であり)、それまで内面で眠っていたものが突然呼び起こされ
るように意識化され、それ以降の性癖に影響する重大な出来事として到来する。
放課後、学校の校舎裏を探検と称して遊んでいるときに、狭い一角に、物干し竿が渡
されており、そこに臙脂色の競泳用の水泳パンツと白いメッシュのサポーターとタオル
が日干しされていた。
「あ、これ、松本先生のだ!」
少年の一人が叫び、そうだ、そうだと仲間が集まってきた。薄いナイロンのような生
地の臙脂色の競泳用のパンツは、こうやってぶら下がっているのを見ると、自分たちが
はく水泳パンツとは比べものにならない程、大きく思えた。乾ききった臙脂色の生地
は、光沢を放っており、手でなでるとツルツルとした滑らかさと、伸縮が感じられた。
「これなんだ?」
一人の少年の問いに誰も答えを出せることができなかったのは、その横に揺れてい
る、臙脂色の水泳パンツよりも二回り以上小さいと思われる白いメッシュのサポーター
であった。
「なんで、こんなものがあるんだろう。これも松本先生のかな」
「ちがうだろ、小さすぎるもの」
「これ、水着じゃないよな」
「松本先生のパンツか?」
「じゃあ、松本先生、今、パンツはいてねえの?フルチンってこと?」
思い思いの疑問が飛び交うなかで、少年たちの担任の松本が、乾かしてあるものを取り
に来た。
「なんだ、なんだ。俺のパンツに用でもあるのか」
「やっぱり、松本先生のパンツだったぁ」
「あぁ、乾かしていたから、取りに来たんだ。もう、からからに乾いているだろ」
「これも、松本先生の?」
白いメッシュのサポーターを指して少年の一人が聞いた。
「あぁ、そうだよ」
「パンツ?」
「いや、水泳パンツの下にはくのさ」
「なんのためにはくの?」
松本は、ほんの一瞬、困ったような表情を浮かべた。
「先生、何のためにはくの?」
「お前たちのお父さんははかないか?」
「はかなーい。だって、水泳のパンツもこんなんじゃないもん」
臙脂のパンツに手を伸ばして少年たちは答えた。
「そうか、そういや、そうだな。」
そういって少年たちを見る松本は、短めに刈った髪型が、その下の浅黒い顔に似合っ
ていた。一重まぶたの目は、細めで地味な印象を与えるが、鼻筋が通っており、涼しげ
なさわやかな雰囲気があった。
「ねぇ、どうして水泳パンツの下にこんなに小さいパンツをはくの?」
「うーん。男のな、大事なところを押さえるためだよ」
「なんで押さえるの?」
「おちんちんがぶらぶらして邪魔だろ」
松本が朴訥に言うと
「エーッ!おちんちんがじゃまなのぉ?」
少年たちは爆笑しながら、Tシャツの裾下に見える太い腿と腰に張り付くようになっ
ている松本の赤いジャージの股間に目を向けた。松本のそこは、自分が大人の男である
ことを無言で主張するこんもりと突き出すような形状が隆起していた。少年たちは松本
の赤いジャージの股間を盛り上げているその正体が何であるかは容易に理解できた。そ
して、それは改めて松本を大人の男として意識した瞬間だった。
次の日の体育の時間も水泳であった。少年たちは、ホイッスルを口に咥え、音を鳴ら
しながらプールサイドで準備運動を一緒に行う松本の肢体にこれまでとはまったく違う
意識で注目した。
プールサイドに立つ松本の肩幅の広さ、厚い胸板に浮き出た大胸筋、その下の割れた
腹筋、筋肉だけで構成されている太い腿や脹ら脛をもつ逆三角形の締まった体型に、少
年たちはまぶしさを感じた。そして、押さえつけなければぶらぶらして邪魔だという臙
脂の競泳パンツの中心部に当然視点を当ててみる。押さえつけている意味があるのだろ
うかと疑問を持たざるを得ないたわわに実った男の象徴が競泳パンツの中心を大きく盛
り上げていた。
少年たちがシャワーを浴びるために動きはじめ、前方を向いた松本の脇を通り過ぎる
とき、上を向いて締まった臙脂の競泳パンツの臀部には、下にはいているであろうサポ
ーターのラインがV字型に入っているのが見えた。
「全然、チンコ押さえていないよな」
少年の一人が同意を仲間に求め、少年たちは淫蕩な声を出して笑いあった。
さらに翌日のことだった。給食後の午後の時間が水泳だという昼休み、松本が前日し
まい忘れたのか、校舎裏の例の一角には、臙脂色の競泳用の水泳パンツと白いメッシュ
のサポーターとタオルが竿にぶら下がった物干しハンガーに揺れていた。少年の一人
は、あたりを見回すと、その小さい白いメッシュのサポーターを自分のポケットに丸め
てしまいこんだ。
いつものように松本は、若い肢体を曝しながら準備運動の指示をした。腕を上げるた
びに、漆黒の豊穣な腋毛が太陽に曝され少年たちにはまぶしかった。少年たちがこれま
でには気づかなかったのか、また、今日が特別なのか定かではないのだが、松本が模範
運動として、開脚運動をする度に臙脂の競泳パンツの脇からはみだす縮れた陰毛の数が
増えていくように感じた。
そして、それ以上に、驚いたのは、準備運動後に最後にシャワーを浴びて再び、松本
がプールサイドに立ったときだった。臍の周辺から生えている柔毛が競泳パンツの腰ひ
もに近づくにつれて確実に太さと濃さを増して、競泳パンツの中に潜入しているのはい
つもと変わらないが、水に濡れて下半身にまとわりついた臙脂色の競泳パンツは、ピン
ポン球のようなプクリとした膨らみや、それに続く筒状の膨らみ、その根本の量感のあ
るたわわに実った果実が2つ納められているような膨らみが光沢を放っているのだ。
いつもと違う。いつもは、たしかに臙脂の競泳パンツの前の部分は豊かに盛り上がっ
ているが、男のパーツがある程度、まとまった形で、盛り上がっているといってもよ
い。もちろん、その膨らみの中には、さらにぷくりとしたふくらみが見えているが、今
日のような見え方とは異なっていた。
さらに、プールの水に入って上がってきた瞬間の松本の股間は、凝視するに値するも
のであった。臙脂色の競泳パンツから陰嚢や陰茎、亀頭の形が空気が競泳パンツに入っ
てくるまでの何秒間のあいだ、くっきりと現れるのだった。
白いメッシュのサポーターをポケットに丸めてしまいこんだ少年だけが、その理由を
知っており、なぜ、松本が競泳パンツの下にサポーターをはく必要があるのかの説明
に、いつにはない歯切れの悪さを見せていたのかも分かったような気がした。
少年は、あの臙脂の競泳パンツの中にある松本の男を見たいと、立体感、写実感をも
って現れてしまう松本の大人の男性器を見てみたいと、狂おしい気持ちで松本を見つめ
ていた。
とするのは、男の教員である率は少なくないのではないだろうか。それは、ある瞬間、
ある対象を見て、(それは、自分の父親との入浴時に見て、知っているはずであるの
に、まったく異なる意味であり)、それまで内面で眠っていたものが突然呼び起こされ
るように意識化され、それ以降の性癖に影響する重大な出来事として到来する。
放課後、学校の校舎裏を探検と称して遊んでいるときに、狭い一角に、物干し竿が渡
されており、そこに臙脂色の競泳用の水泳パンツと白いメッシュのサポーターとタオル
が日干しされていた。
「あ、これ、松本先生のだ!」
少年の一人が叫び、そうだ、そうだと仲間が集まってきた。薄いナイロンのような生
地の臙脂色の競泳用のパンツは、こうやってぶら下がっているのを見ると、自分たちが
はく水泳パンツとは比べものにならない程、大きく思えた。乾ききった臙脂色の生地
は、光沢を放っており、手でなでるとツルツルとした滑らかさと、伸縮が感じられた。
「これなんだ?」
一人の少年の問いに誰も答えを出せることができなかったのは、その横に揺れてい
る、臙脂色の水泳パンツよりも二回り以上小さいと思われる白いメッシュのサポーター
であった。
「なんで、こんなものがあるんだろう。これも松本先生のかな」
「ちがうだろ、小さすぎるもの」
「これ、水着じゃないよな」
「松本先生のパンツか?」
「じゃあ、松本先生、今、パンツはいてねえの?フルチンってこと?」
思い思いの疑問が飛び交うなかで、少年たちの担任の松本が、乾かしてあるものを取り
に来た。
「なんだ、なんだ。俺のパンツに用でもあるのか」
「やっぱり、松本先生のパンツだったぁ」
「あぁ、乾かしていたから、取りに来たんだ。もう、からからに乾いているだろ」
「これも、松本先生の?」
白いメッシュのサポーターを指して少年の一人が聞いた。
「あぁ、そうだよ」
「パンツ?」
「いや、水泳パンツの下にはくのさ」
「なんのためにはくの?」
松本は、ほんの一瞬、困ったような表情を浮かべた。
「先生、何のためにはくの?」
「お前たちのお父さんははかないか?」
「はかなーい。だって、水泳のパンツもこんなんじゃないもん」
臙脂のパンツに手を伸ばして少年たちは答えた。
「そうか、そういや、そうだな。」
そういって少年たちを見る松本は、短めに刈った髪型が、その下の浅黒い顔に似合っ
ていた。一重まぶたの目は、細めで地味な印象を与えるが、鼻筋が通っており、涼しげ
なさわやかな雰囲気があった。
「ねぇ、どうして水泳パンツの下にこんなに小さいパンツをはくの?」
「うーん。男のな、大事なところを押さえるためだよ」
「なんで押さえるの?」
「おちんちんがぶらぶらして邪魔だろ」
松本が朴訥に言うと
「エーッ!おちんちんがじゃまなのぉ?」
少年たちは爆笑しながら、Tシャツの裾下に見える太い腿と腰に張り付くようになっ
ている松本の赤いジャージの股間に目を向けた。松本のそこは、自分が大人の男である
ことを無言で主張するこんもりと突き出すような形状が隆起していた。少年たちは松本
の赤いジャージの股間を盛り上げているその正体が何であるかは容易に理解できた。そ
して、それは改めて松本を大人の男として意識した瞬間だった。
次の日の体育の時間も水泳であった。少年たちは、ホイッスルを口に咥え、音を鳴ら
しながらプールサイドで準備運動を一緒に行う松本の肢体にこれまでとはまったく違う
意識で注目した。
プールサイドに立つ松本の肩幅の広さ、厚い胸板に浮き出た大胸筋、その下の割れた
腹筋、筋肉だけで構成されている太い腿や脹ら脛をもつ逆三角形の締まった体型に、少
年たちはまぶしさを感じた。そして、押さえつけなければぶらぶらして邪魔だという臙
脂の競泳パンツの中心部に当然視点を当ててみる。押さえつけている意味があるのだろ
うかと疑問を持たざるを得ないたわわに実った男の象徴が競泳パンツの中心を大きく盛
り上げていた。
少年たちがシャワーを浴びるために動きはじめ、前方を向いた松本の脇を通り過ぎる
とき、上を向いて締まった臙脂の競泳パンツの臀部には、下にはいているであろうサポ
ーターのラインがV字型に入っているのが見えた。
「全然、チンコ押さえていないよな」
少年の一人が同意を仲間に求め、少年たちは淫蕩な声を出して笑いあった。
さらに翌日のことだった。給食後の午後の時間が水泳だという昼休み、松本が前日し
まい忘れたのか、校舎裏の例の一角には、臙脂色の競泳用の水泳パンツと白いメッシュ
のサポーターとタオルが竿にぶら下がった物干しハンガーに揺れていた。少年の一人
は、あたりを見回すと、その小さい白いメッシュのサポーターを自分のポケットに丸め
てしまいこんだ。
いつものように松本は、若い肢体を曝しながら準備運動の指示をした。腕を上げるた
びに、漆黒の豊穣な腋毛が太陽に曝され少年たちにはまぶしかった。少年たちがこれま
でには気づかなかったのか、また、今日が特別なのか定かではないのだが、松本が模範
運動として、開脚運動をする度に臙脂の競泳パンツの脇からはみだす縮れた陰毛の数が
増えていくように感じた。
そして、それ以上に、驚いたのは、準備運動後に最後にシャワーを浴びて再び、松本
がプールサイドに立ったときだった。臍の周辺から生えている柔毛が競泳パンツの腰ひ
もに近づくにつれて確実に太さと濃さを増して、競泳パンツの中に潜入しているのはい
つもと変わらないが、水に濡れて下半身にまとわりついた臙脂色の競泳パンツは、ピン
ポン球のようなプクリとした膨らみや、それに続く筒状の膨らみ、その根本の量感のあ
るたわわに実った果実が2つ納められているような膨らみが光沢を放っているのだ。
いつもと違う。いつもは、たしかに臙脂の競泳パンツの前の部分は豊かに盛り上がっ
ているが、男のパーツがある程度、まとまった形で、盛り上がっているといってもよ
い。もちろん、その膨らみの中には、さらにぷくりとしたふくらみが見えているが、今
日のような見え方とは異なっていた。
さらに、プールの水に入って上がってきた瞬間の松本の股間は、凝視するに値するも
のであった。臙脂色の競泳パンツから陰嚢や陰茎、亀頭の形が空気が競泳パンツに入っ
てくるまでの何秒間のあいだ、くっきりと現れるのだった。
白いメッシュのサポーターをポケットに丸めてしまいこんだ少年だけが、その理由を
知っており、なぜ、松本が競泳パンツの下にサポーターをはく必要があるのかの説明
に、いつにはない歯切れの悪さを見せていたのかも分かったような気がした。
少年は、あの臙脂の競泳パンツの中にある松本の男を見たいと、立体感、写実感をも
って現れてしまう松本の大人の男性器を見てみたいと、狂おしい気持ちで松本を見つめ
ていた。
季節は夏休みに入った。希望者を対象とするプール教室という名の水泳指導が、夏休
みの前半10日、後半10日ほど実施されるのは、例年のことだった。希望者対象とはいっ
ても、盆休み前後あたり以外には、どこに行く予定もない少年たちにとっては、水泳教
室は、2時間ほど友人たちと時間をつぶすよい時間でもあった。
教員たちは、当番制で、水泳指導にあたっていた。少年たちは、とくに松本が、水泳
指導にあたっている日は、とりわけ胸弾ませて通った。
夏休み中は、校舎内に立ち入ることはできなくなっていたので、校門をくぐると、直
接、プールの脇に立っている更衣室前の木枠の箱にプールカードと称される出席カード
を入れると、その脇の木陰で、開始までの順番を待った。やがて、職員室から出てきた
教員が、夏の強い日差しで陽炎がたつ校庭を横切って更衣室前に来て、更衣室を解錠す
ると、一斉に更衣室になだれ込むように入り、あっという間に、着替え、プールサイド
に並んで待つというのが常だった。
その日、松本は、他の2,3人の教員よりも先に姿を見せた。校庭に短い、しかし濃
い影を落として、こちらに向かって歩いて来た。目深に被った帽子の漆黒の庇が、太く
濃い一文字眉毛の凛々しい雄々しさを際立たせていた。広い肩幅とそこから盛り上がる
ように伸びている太い二の腕、大きく盛り上がった左右の大胸筋や割れた腹筋がTシャ
ツにサリがなく浮き出ている松本の上半身の下には、大腿筋に張り付いているような空
色をした光沢のある化繊の薄い生地の短パンを身につけていた。松本が左右の脚を交互
に出すたびに、空色の化繊の薄い生地は、太ももの付け根に、持ち重りのする2つの睾
丸を納めている陰嚢の存在を露骨に表わし、斜め下に伸びた肉幹さえ、陰嚢のこんもり
したふくらみの上で明瞭な隆起を見せつけていた。
手に、小さく丸めたビニール製の水泳ポーチと鍵の束を握っている松本は、子供たち
の歓声に迎えられながら、更衣室に行く、入口の鉄製の門を解錠した。
少年たちが着替えていると、そこに、松本があらわれた。手に持っていた水泳ポーチ
を開いていた棚に無造作に置き、なかからいつもはいている臙脂色の競泳パンツを取り
出した。
「え?松本先生ここで着替えるの?」
「あぁ」
事も無げにこたえる松本の言葉に少年たちは、胸躍らせた。少年たちは、自分とは違
う大人の男の裸に隈なく目を走らせた。Tシャツを脱ぎ去るときに見える太い腕の付け
根の内側に黒く波打つ豊饒な腋毛、縦に割れた腹の臍から短パンへと続く剛毛は、薄暗
い更衣室の中であるがゆえに隠微さが増した。松本が短パンに手をかけた瞬間、少年た
ちの唾液を呑み込む音が一斉に聞こえた。
短パンを脱ぎ捨てた松本は、少年たちの視線を気にする様子もなく、白いメッシュの
サポーター1枚の姿になった。
自分たちの憧憬の的となっている大人の男が、普段は決して見せることのない姿にな
っていた。そして、それは、少年たちがなぜ松本がはくのかいぶかしく思っていた白い
メッシュのサポーター1枚の姿だった。
少年たちの目は、自分たちがはいているブリーフより小さいのではないかと思える、
松本がはく白いメッシュのサポーターの中心部に釘付けになった。松本の逞しい下半身
の極一部を辛うじて覆っているとしか思えぬサポーターは、その小ささのために、サポ
ーターの両脇から夏草のように生い茂っている陰毛があふれ出しているように見えた。
さらにメッシュの生地の隙間という隙間から陰毛の先端が何百本もの針を刺したように
突き出ていた。
そして、白いサポーターの盛り上がりは、最下部にずっしりとした双球の入った陰嚢を
浮かび上がらせ、その上に太い畝を晒していた。そして、それは、形だけでなく、メッ
シュ生地を通して、無理やり押し込んで形もいびつになった松本の黒ずんだ陰茎が漆黒
の陰毛とともに透けて見えた。
松本は、サポーターの中に手を突っ込み、陰茎の位置を無理やり上向きに直したよう
だった。サポーターのゴムの位置に窮屈そうに陰茎が納められていることと、黒ずんだ
陰茎の中で先端の部分だけが色がピンク色がかっているのが透けて見えた。
「なんだよ」
松本は、固唾をのむように黙って見ている少年たちに声をかけると、臙脂色の競泳パ
ンツを両脚を大きく動かしながらはいた。はいた後に、もう一度競泳パンツの中に手を
突っ込んでもぞもぞと動かしていた。
「先生、なにやってるの?」
揶揄するように笑いながらたずねる少年に
「キンタマとおチンチンの位置を直しているんだ」
と真顔で言った。松本が、日ごろから、遠回しな言い方をしないで、照れもせずに直接
的な表現をすることを少年たちは、好きだったし、男らしいと思っていた。
水泳教室は、正面にたつ指導者である教員に向かって右側のプールサイドが男子児
童、左側のプールサイドが女子児童の並ぶところと決まっていた。女子児童が入ってい
る間は男子児童は、プールサイドで甲羅干しを兼ねて体育座りをして待つというように
指導されていた。
少年たちが黙って松本の肢体をまぶしく見つめていると、一つ上の学年である6年生
の悪童たちは周囲に聞かせることを意図しているように野卑な声を交わしていた。
「松もっちん、あいかわらずもっこりすげーな」
「水に濡れているから余計に目立つもんな」
「ほら、ちんこのてっぺんがつんって盛り上がっているだろ。あれ、松もっちんのチン
コが剥けている証拠だぞ」
「チン毛が生えているだけじゃあ、大人のチンコじゃないからな」
「剥けると、水泳パンツをはいた時、もっこりにチンコの先っちょの形がもりって浮か
び上がるんだぜ。」
完熟した男性器をもつ大人の男だけが、布越しに表現できる股間の形状は、悪童含め
た少年たちが羨望するものであった。
「松もっちんは、自分は剥けているから、ちんこの先の形が浮き出てしまうんですよっ
て俺たちに見せているんだ。いやらしいな」
「俺のは剥けてる大きな大人のチンコですよって女子にも見せているんだ」
少年たちは、6年生の悪童たちが交わす言葉を大方は理解できていた。あまり正視は
したくはない自分たちの父親の姿から言わんとすることが想像できたからだ。しかし、
父親と憧憬の対象である松本とは、まったく異なる大人で、おなじ種類の大人の男とは
違うと否定したい気持ちがあった。不思議だった。少年たちにとって、松本は身近にい
る大人の男でありながら、特別な存在であること。松本の男性器がなぜ、そんなに気に
なり、布に隠された正体を知りたい気持ちになるのか。
水泳教室は、残り20分くらいの時間になると課題別の練習時間になる。そこでは、
自分が身につけたい技能や泳法ごとに分かれて、それぞれの教員のもとで指導を受ける
ことになっていた。
6年生の悪童をはじめ、少年たちは、クロールもブレストも50mは余裕で泳げてい
たことから、松本のところに行った。悪童たちは、意図があったと思うが
「松本先生、背泳ぎの仕方を教えて」
と申し出た。
「おう」
と承諾した松本は、背泳の指導に入った。少年たちを周囲に集め、腋下に岩海苔のよう
に張り付いた腋毛と、臙脂色の競泳パンツの上部から臍にかけて繋がる毛と、競泳パン
ツの横からはみ出た陰毛を見せた状態で、松本は自ら背面蹴伸びをして見せた。それだ
けでも、少年たちに十分なサービスをしたはずであったが、その仰向けに浮かんだ姿勢
のまま、
「こうやって、水に浮かんだ状態で、水の中で泳ぐ姿勢は、おちんちんを潜水艦のよう
にして泳ぐんだ。こう・・・な・・・・こう・・な・・」
と、真面目な口調と表情で少年たちに、自分の競泳パンツの男の隆起をプールの水面
から出したり入れたりしながら説明するのだった。悪童はじめ少年たちは、爆笑しなが
ら、松本の大人の男の部分に視線を集中させた。松本は、真面目な顔で冗談を言い、自
分で言った冗談については、自ら笑うことのない男であることを少年たちは知ってい
た。
その日の水泳教室が終わった。更衣を終え、赤いスタンプ印の押してあるプールカー
ドを当番になっている年配の女性教員から手渡してもらい、帰路につくのだったが、少
年の一人がプールカードをしまう際に、水泳帽を更衣室に置き忘れたことに気付いた。
他の少年たちにそれを告げると、更衣室へと引き返した。
蛍光灯のついていない更衣室は、明かり取り用の小さい窓からの光だけで、薄暗く湿
っていた。果たして少年が予想していたように、水泳帽は使っていたロッカーの隅にあ
った。少年はそれをつかむと、更衣室を飛び出した。その時、プールサイドの水道のと
ころで松本がホースを使って、自分の体に水をかけている姿を見つけた。松本は、水道
場にとぐろを巻いておいてあるホースの先端部分を1メートルばかり、引き出し、シャワ
ーを浴びる代わりなのか、水道栓をひねり、頭のてっぺんから水をかけて、髪をゴシゴ
シと洗い始めた。
そして次に髪の毛から大量の水滴を垂らしたまま、肩、背中、胸に順番に水を当てて
いった。松本の上半身にかかった水は、そのまま、松本の下半身に流れ落ち、臙脂の競
泳パンツをしとどに濡らした。上半身から下半身に流れる水は、しとどに濡れた競泳パ
ンツを肢体に密着させて張り付けさせ、松本の亀頭やまっすぐに縦に収めた陰茎の形状
を忠実に浮かびあがらせ、競泳パンツのその部分は、夏の日差しを受け、反射して光を
放っていた。そして、その下にあるたわわに実った双球の豊かなふくらみも濡れて光を
発していた。水は、股下からも垂れ続け、また、毛脛に覆われた筋肉の束のような両脚
を伝ってもプールサイドに水を垂らし続けていた。その雄々しい肢体に見惚れていた少
年が衝撃を受けたのはその後のことだった。松本は、持っていた水道のホースを、臙脂
色の競泳パンツに突っ込んで、もう一方の手で、松本の局部を洗いはじめたことだっ
た。臙脂色の競泳パンツの上から、松本の手の甲が動き、少年たちの憧憬の的になって
いる大人の男の最も男たる部分をまさぐっているのが明確に分かった。そして、これま
で乱暴に髪の毛や上半身を洗っていたにもかかわらず、そこを洗う松本は、体のどの部
分より丁寧な扱いをしているように少年には感じられた。
ふと顔をあげた松本と、少年と目が合った。
「おう、どうした」
「帽子を更衣室に忘れちゃったんで」
「そうか」
松本は、水道の栓を締め、ホースを巻きつけると、水滴をボトボトと落としながら、
少年のところに近づいてきた。そして、少年を更衣室に連れて行った。
「どこだ、探してみろ」
「あ、もう見つかって、この中にしまった」
少年がプールバッグを高く持ち上げて言うのを聞くと
「そうか、もう見つけたんだ。あって、よかったな」
「うん」
「じゃあ、、気をつけて帰れ・・・な!」
松本が声をかけると少年は、こっくりとうなずき、更衣室の出口近くまでいき、松本
のほうを見た。
「松本先生・・」
「ん?」
「・・・」
「なんだ?」
「松本先生、水泳パンツの中に何か入れているの」
「ん?・・・どういうことだ?」
「だって、すごく前の部分がふくらんでいるから・・・」
「前の部分って、ここか?」
松本は、臙脂の競泳パンツの股間の部分を右手で包み込むようにしてもち、2度ほど
揺すって見せた。そして、少年がうなずくのを見たとたんに、明るい高らかな笑い声を
発した。
「なぁんにも入れてないぞ。」
「本当?」
「何か、入れているように見えるか?何が入っているように見えるんだ?」
「うーん、おしぼりタオルとか、水風船とか」
再び、松本は、高らかに笑い声をあげると
「確かめてみるか」
松本は、揶揄するような表情で、少年に近付き、腰を前に突き出すような姿勢をし
た。
「・・・・」
「どうした。タオルや水風船があるか確かめていいぞ」
「・・・・」
少年は、恐る恐る手を出し、小さい人差し指を突き出すと、松本の臙脂の競泳パンツの
中心部の大きな隆起を2,3度つついた。先端のぷくりとした楕円を描くふくらみは、
蒟蒻をつついているような弾力と水で濡れて冷たい競泳パンツのなかで松本の体温を感
じた。
「グミみたいだ」
「グミはよかったな」
少年は、先端のぷくりとした楕円から続く縦に伸びている肉幹のふくらみを、競泳パ
ンツの上から、小さい2本の指を使って掴んでみた。
自分のものとは単位の異なる太さと長さをもつ松本の肉幹を少年は自分の2本の指に
感じ、思わず少年は言葉を発した。
「でかっ。これ、先生の本物のチンコ?」
「ニセモノに思うか」
「太くてでかいけど、柔らかいんだね」
「そうか?」
そして、その下にあるたわわに実った双球の豊かなふくらみを小さい手で2,3回揉
んでみた。
「ふっ!」
松本は、声を発し、一瞬体を動かし、少しだけ腰を引いた。
「どうしたの?」
「・・いや、ちょっと痛かった」
「痛かったの?」
「あぁ」
「じゃあ、ここは?」
少年は、肉棒の膨らみを握ってみた。松本は、何も言わずにしばらく握らせておくとお
もむろに
「・・・ふん・・・もう、いいか?」
鼻で笑うような声を出し、少年の前を離れ、水泳ポーチの置いてある場所に戻った。
まだ、更衣室の入り口に少年が立ったまま帰らないでいるのに、ちらりと視線を走ら
せた松本は、その場で、臙脂色の競泳パンツに手をかけ、ピシャピシャとした音をたて
ながら脱ぎ始めた。
自分がここに立っているのに、自分に背を向けることもしなければ、タオルを巻きつ
けることもせず、何食わぬ顔で、競泳パンツを脱いでいく松本を、少年は心から男らし
いと感じた。片脚で立つたびに大腿筋が浮き出たせながら、競泳パンツを脱ぎ下ろし、
その下のメッシュのサポーターを下ろすと、その中に押し込められていた大量の陰毛に
覆われていた男根が息を吹き返したように、外界に飛び出してきた。漆黒の陰毛の生い
茂った中から、少年が想像していた以上の太く、長い、寸胴で褐色の陰茎がにょっきり
と垂れ、その先端は、完全に露出した桃色を帯びた亀頭が熟したプラムのように光って
いた。さらにその下には2つの小さな鶏卵大の睾丸を収めてあるどす黒い陰嚢が、たく
さんの皺をつくりながら委縮した状態で体に張り付いていた。松本は小さいセームタオ
ルを使って、肢体をはたくようにして体の水滴を吸い取っていたが、松本の筋肉質の体
がしなるたびに、褐色の寸胴な男根が左右に揺れ、少年は喉がひりひりするような興奮
を覚えた。
松本は、少年がそこに立っていることを何とも思っていないのか、声をかけることも
せず、下半身を露出したまま、水泳ポーチの中を探り、なぜか、小さく舌打ちをした。
そして、一瞬、躊躇したのち、光沢のある空色の化繊の薄い生地の短パンを直にはき、
Tシャツを着た。
プールに来る時にはサポーターをはいていたので、それでも、股間の隆起は、松本の
大人の男の部分の「明瞭な隆起」でおさまっていたところ、大腿筋に張り付いているよ
うな空色の薄い生地は、持ち重りのする2つの睾丸を納めている陰嚢の存在はもとよ
り、斜め下に伸びた肉幹や亀頭の大きささえわかる「露骨な隆起」になってしまってい
た。今しがた見た松本の大人の男の部分が、色さえ分からないものの、形はそのまま浮
き出している状態であることを、松本はどう意識しているのだろうと少年は思った。自
分や自分の肉親だったら恥ずかしい、やめて欲しいと思うに違いないのに、なぜか、松
本は、そういう恰好をしても許される。いや、むしろ積極的にしてほしいとさえ感じ
た。
ふと、松本は、少年の視線が、自分の股間に向けられていることに気付いたのか、一
瞬、自分の股間の部分に視点を当て
「そんなに珍しいか?」
と自分と一緒に更衣室から出ることを促すように、少年の頭を撫でながら言った。
少年は、悪童も他の少年たちも知らないであろう、見たこともないであろう憧憬の対
象である松本の最も男たる部分を見た優越感に心を高ぶらせていた。
何とはなしに少年の肩に手を置き、プールを後に、校庭の周囲に植えられている樹木
の影を踏むようにして松本と少年が歩いていると、校舎の近くの鉄棒が並んでいるとこ
ろに、少年の仲間たちが、少年を待っていた。
「お前、おっせえよ。」
「何やってたんだよ。」
非難を浴びる少年に、松本は鉄棒に組んだ両肘を乗せながら言った。
「悪かったなぁ。待たせてたのか。ちょっとな、佐山に質問されて、答えていたんだ
よ」
「何の質問?」
「そりゃぁ、秘密だよな。な、佐山」
「ずりぃよ、何の質問なんだよ。な、佐山!」
「・・・・」
「言えよ。何を質問したんだよ」
「佐山ぁ、あの質問は、理科の質問でもあるし、算数の体積や容積の質問でもあったよ
な」
松本が、悪戯そうな眼をして問いかけると、佐山という少年はうつむいたまま、頷い
た。
「なんだ、宿題のことか」
少年たちは、当てが外れたような声を出して、鉄棒を握ると、飛びついたり、ぶら下
がったりした。
「松本先生、逆上がりできるよね」
一人の少年がそういうと、黙って、松本は鉄棒を握った。
松本は、勢いをつけて大きく前方に体を振り、足首を鉄棒のバーに接近させ、後方に
戻る際に腕をバーに引きつけ、両脚をまっすぐに伸ばた、きれいな蹴上がりを披露し
た。
「おぉォォ!」
少年たちは一斉に声をあげて称賛の拍手を贈った。松本は、そのまま、前方指示回転
を2回、後方指示回転を2回披露した。
「おぉォォ!」
「おぉォォ!」
少年たちは、2度にわたり声援と称賛の拍手を贈ったが、満更でもない表情を浮かべ
る松本と顔を合わした後、視線を、前方指示回転、後方指示回転を終えた松本が体重を
預けているバーの下に向けた。松本の下腹部近くを横に押さえる錆色のバーの下には、
光沢のある空色の短パンの化繊の薄い生地に、ピンポン玉でも入れたのかと思うような
亀頭とそれに続く太い肉幹や2つの小さい鶏卵のような睾丸の「露骨な隆起」が、バー
より前の位置にせり出すように盛り上がっていたのだった。
「・・・!」
少年たちは互いに、隣の少年が唾を飲み込む喉の音を一斉に聞いたような気がした。
佐山を除く少年たちは、松本のせり出した男のふくらみから逞しい想像を各々が頭に描
いたが、佐山だけは、空色の化繊の薄い生地を透して、先ほど見た、寸胴で長い褐色の
陰茎やその先端の桃色を帯びた完全に露出した亀頭、どす黒く無数の皺の集まった陰嚢
がどのように鉄棒下の狭い部分に押し込めるように収められているのか見えるような気
がした。
少年たちは、松本が、せり出すほど大きな股間の隆起をもっているにもかかわらず、
バーに触れそうで触れないのか、ぶつけたり、潰したりしそうでしないのが不思議だっ
た。願わくは、松本が、あの男らしい股間の隆起を、バーにしたたかぶち当てて欲しい
と思った。バーにしたたかぶち当てたときの松本の姿を見たいとさえ思った。完成品を
みれば、破壊をしてみたいという欲求が少年の心にもあった。
そのような少年たちの思いは、想像だにしていない松本は、
「腕の力はいらないんだ。タイミングだけなんだよ。」
そう言って、鉄棒から降りると
「コバ、やってみろ」
そう言って、小林という少年を指名した。
「コバ、こうやって、・・・こうだ!」
躊躇した小林が鉄棒を握ると、松本は、手で弧を描きリズムを刻むように小林の体を抱
きかかえて揺らした。
「体を振ってから足先を浮かせて鉄棒に持ってきて、空に向かって蹴る・・・ほら、足
首が鉄棒のところまで来ていないのに空を蹴っていると、うまくいかないんだ。足首が
鉄棒のところへぶつかるところまでの我慢して、空を蹴る・・。」
しかし、小林は、足首を鉄棒に付けるまで我慢するように言う松本の指示通りにでき
ずに、いきなり両脚を後方に振り下ろした。その瞬間に、自分の右のふくらはぎが、何
か弾力のあるものに当たるのを感じた。
「ウッ!」
という声が上がった。振り向けば、少年たちが取り巻くなかで、小林に、股間の男の
急所を後ろ蹴りされた松本が、小さく飛び上がった直後であった。松本は、空色の短パ
ンの股間の部分を両手で押さえて、その場で、2,3度地面を蹴りあげるようにして跳
ねた後、体を二つに折り曲げて、一重まぶたの両目をつぶり、顔をしかめたまま悶絶し
はじめた。
「あっ、先生!ごめん、おれ、先生を蹴っちゃった?」
「オメエ、先生のチンコ蹴るなよ」
慌てる小林に、他の少年たちが、笑いを含んだ野次を飛ばすなか、松本は、一重まぶ
たの一方の目を開き、股間を押さえていた左手を離し、掌を下に向け、2,3度上下さ
せ(気にするな)という意味に受け取れる仕草をしたが、声を発することができない状
況のようだった。
松本は、再び、股間を両手で押さえ、歯を食いしばり、目をぎゅっとつぶったまま、
地面に顔を向けたり、夏空に顔を向けたりを繰り返しながら、無言で、苦しみに耐えて
いるようだった。額やこめかみから流れる汗が、暑さのための汗か、苦痛による脂汗な
のか少年たちにわかろうはずがなかった。
ただ、テレビだけでしか見ないと信じていた「珍プレー」を、目の前で、ライブで、
しかも憧憬の対象である松本のその姿を見ていることに笑いを忘れて興奮していた。
一重の細めの目に、鼻筋の通った涼やかな端正な顔をもつ松本が、苦悶に満ちた表情
で、普段は人前では決して手を当てることのない股間を両手で包み込むように押さえた
まま、再度、ヒキガエルのようにピョンピョンと跳び跳ね、男の痛みと闘っている様
は、松本のさらなる男らしさを見ているような気がした。
どれくらい時間がたっただろうか、少年は再度声を出した。
「先生!ごめんね」
「コバ、・・・・男はつらいなぁ・・・」
松本は、謝る小林にようやく声をかける余裕ができたようだった。周囲の少年たちも
松本のその言葉で、ようやく笑い声を発することができた。
「先生、そんなに痛いの?」
「痛いよ。経験ないのか。」
松本は、今更と思ったのか、立ちあがっても、股間を包み込むように両手をあてた姿
で答えた。
「キンタマは男の急所だ。体のどの部分より痛いところだ。この痛さは男にしかわから
ないな。キンタマは蹴っても、蹴られてもいけない男の大事なところだから、急所って
いうんだろうなぁ」
「じゃあチンコは」
「・・・・オチンチンは、そうだな・・・痛くはないよな。男のシンボルだけどな」
「松本先生のキンタマはでかいから、余計に痛いんだよ」
佐山がそういうと、松本は、笑いを浮かべた表情で佐山に飛びかかるように近付く
と、佐山の頭を、松本の腕と脇腹の間にはさみこんで、締め上げる動作をした。
佐山は、松本の脇腹と腕に頭を締めあげられながら、視線を空色の短パンの盛り上が
った股間の部分に当てながら、
(今日は、松本先生、フリチンで短パンを穿いているだから、コバに生でキンタマを蹴
られたのと同じだ。さっき、おれが松本先生のキンタマを水泳パンツの上から手で揉ん
だけでも、「ふっ」って声を出して痛がっていたな。キンタマってそんなに痛いところ
か、でも、もう一度、握ってみたいな。松本先生が悲鳴を上げるくらいギューって握っ
てみたい。)
と心の中で思った。
「松本先生、こんど先生のところに遊びに行ってもいい?」
少年の一人が言った。
「あぁ、いいぞ。いつでも来い。」
松本は、そう答え、背中を見せた状態で、手を左右に振りながら、校庭に面した職員
室の入り口から、校舎の中に入って行った。
松本の家に遊びに行く話は、いつの間にか泊まりに行く話になり、例年8月初旬に実
施される地域の夏祭りに参加した流れで、少年たちは各自がタオルケット持参で松本の
部屋に泊まる話に発展していった。そして、その話を聞きつけた6年生の悪童のうちの
2人も半ば強引に加わるかたちで進んだ。
神社で行われる夏祭りには、松本は、白いポリエステル製のポロシャツにジーンズと
いう軽装でやってきた。白いポロシャツは、松本の大胸筋の盛り上がる厚い胸板を強調
し、贅肉のない脇腹などの胴回りをすっきりと見せて、殊のほか松本に似合っていた。
ポロシャツ裾の下には、年季の入ったジーンズが、松本の大腿筋の束からなる太い両脚
に張り付いたようになっており、鍛えたであろう大殿筋、中殿筋で引き締まった臀部を
ジーンズが強調していた。また、臀部のポケットにはいつもそこに財布を入れているこ
とがわかるような色落ちがあった。色落ちといえば、ジーンズのフロント部分は、色落
ちした皺が松本の逸物を収めてある盛り上がりに向かって何本か付いており、特にジッ
パーの下部左右には双球の存在が明確に確認出来る色落ちが隆起を一層目立たせてい
た。
夜店を一通り回ると、松本と少年たちは、駐輪場に行き、そこから、各自自転車に乗
り、松本を先頭にして、松本の部屋に向かって夜道を走り出した。少年たちは、これか
ら始まる冒険に心弾ませていた。
50分程自転車を漕いでついた松本の部屋は、3階建の鉄筋アパートの1階にある、
2Kの部屋だった。思いのほか、なにも置いていない部屋で、衣類を始め、ほとんどが
押し入れに収納されているようだった。一つの部屋の隅にパイプベッドが置かれてお
り、それと対角の位置に、テレビ、オーディオ製品、書棚が置かれていた。書棚に並ん
でいる本が唯一、松本が教員という職業に就いていることを象徴していた。部屋の中央
には、大きめの座卓が置かれ、ここで食事から家に持ち帰っての仕事までしていること
が推察できた。
「あっ!先生、こんなの見てるんだ」
6年の悪童が指摘すると、松本は、何食わぬ顔をして、ベッドの上に広げておいたま
まになっていた雑誌『週刊プレイボーイ』を拾いあげ、書棚の上に載せ、少年たちを見
て言った。
「汗かいたな。風呂どうする?ここの小さい風呂でシャワーを浴びることもできるし、
近くにスーパー銭湯もあるけど行くか?」
松本が聞くと、少年たちは顔を見合わせたが、6年の悪童2人が強い意向を示し、数
分後には、スーパー銭湯に向かって再び自転車を漕ぐ松本と少年たちの姿があった。
少年たちの誰もが、これから、逞しくて男らしい松本の大人の裸、特に薄い生地一枚
に十分な存在感を見せつけながらも、その本来の姿を見たことがない松本の最も大人の
男たる部分を見ることができることに興奮と期待で心臓が強く速く動悸をうっているの
を感じた。
スーパー銭湯の脱衣所には、数名の老人や初老の男たちが、思い思いに身体をふいて
いるだけで思いの他すいていた。少年たちは、あっという間に裸になり、タオルを持っ
て浴室に行き、松本が現れるのを待った。
脱衣所と浴室を仕切るガラスの自動ドアは、湯気や水滴で曇っていたが、少年たち
は、曇ったガラスの向こうに大胸筋と大殿筋が大きく上を向いて盛り上がり、がっしり
引き締まった男らしい身体つきのシルエットが横切るのを見た。不思議に思って、一人
の少年が自動ドアをでて、後を追ったところ、後ろ姿の松本が、トイレに入るところだ
った。少年がトイレに飛び込むようにして入ると、小便器に全裸で立つ松本がいた。
「よう」
飛び込むように入ってきた少年にむかって声をかけた松本は、一方の手にタオルを持
ち、一方の手を腰にあて、腰を突き出す恰好で小便をしていたので、少年の目には、臍
に向かって繁茂した漆黒の陰毛の群れの中から、長く寸胴で褐色の陰茎がにょっきりと
突き出し、釣鐘状に大きく鰓の張った熟したプラムのような亀頭の先から、少年の小便
とは比較にならないほど太く大きな弧を描いて、勢いよく放たれているのが垂れ落ちて
いくのがしっかり映った。
「お前も、ションベンか」
小便が途切れ途切れになり、小便を押し出すためなのか、下腹に力を入れたような声
で松本は、前を向いたままたずねた。少年は返事も忘れたかのように、松本の最も男た
る部分を見つめていたが、松本は気に留める様子すらなかった。
やがて松本は、身体ごと上下に揺すると、持ち重りの感じられる褐色の太筒について
いる完全に露出した亀頭の先にある雫を振り払った。
少年たちの待ちわびる浴場に、松本は、タオルを一方の手にぶら提げた状態で、まっ
たく無防備な姿で現れた。
少年たちには自分たちの息をのむ音が浴室じゅうに響いたように思えた。とうとう、
自分たちの憧憬の対象であり、慕ってやまない松本の最も男たる部分を見ることができ
たのだ。それは、明確な美意識がない幼い少年たちをも魅了する体だった。
風呂の湯につかる前に、松本は入り口のシャワーの栓をひねり体中にスコールのよう
なシャワーを浴びた。肩は筋肉が盛り上がり、そこから太い腕が伸びていた。大量の岩
海苔を張り付けたような腋毛、盛り上がった大胸筋と、昆虫のように6つに割れた腹
筋、発達した大殿筋、中殿筋は、臀部を上に持ち上げていた。そして、下腹部の陰毛
は、岩海苔をあきれるほどかき集めて、張り付けたのかと思う程豊饒だった。そして、
少年たちのものとは、メガとギガ、メガとテラという程単位の異なる陰茎には、目が釘
付けになった。シャワーが、自分たちの父親が所有しているゴルフボール並みの大きさ
の露出した亀頭がシャワーを浴びてはげしく揺れている状況は、卑猥という言葉を知ら
ない少年たちだったが、表現できないいやらしさを感じさせるものであった。その下に
は弛緩しきった陰嚢が、小さめの鶏卵大の睾丸の形を薄皮一枚の皮膚に形づくってい
た。
そして、太い腿と脹脛をもった二本の脚がまっすぐに伸び、松本の肉体はまさに筋肉
の鎧ともいえた。しかし、それは、これまでのスポーツで自然に鍛え上げられた結果の
姿であるような印象を与えたのは、体の上に乗っかっている松本の顔が小さく、涼しげ
で、端整なためであった。
少年たちは、体を洗うために各自が水道栓の前に桶と風呂椅子をもって座った。
松本は、自分の体を洗う前に、少年たちに声をかけた。
「背中を流してやるから、順番に来い!」
最初の少年は、松本のところに行き、松本に背を向けた。松本は、自分のタオルにボ
ディソープの液体を2,3回垂らすと、少年の首筋や背中を石鹸の泡だらけにして洗
い、その後、その場に立たせて、尻や、脚を洗った。
「こっち向けよ!」
「えっ?」
「前も洗うんだよ!」
松本は、少年の腰骨に手をあてると、半ば強引に自分のほうに少年の体を回転させ
た。松本と向かい合う形となった少年は、松本が少年の体を洗っている間中、松本のす
りこぎのような陰茎から目を離さなかったようで、さすがに無頓着な松本もそれに気付
き
「大人のチンポが珍しいか? そんなに見られたら、俺が恥ずかしいだろ。理科の観察
じゃあるまいし」
と朴訥な言い方をした。すると、周囲にいる少年たちから笑いが起こった。
「先生のチンコ見ることないもんなぁ」
「お前たちのお父ちゃんと同じものしかぶら下げていないぞ。」
「いや、先生のチンコって特別なんだよ」
そのような、子供たちのやりとりを聞いていたのか、背を向けた位置にいた恰幅のい
い初老の男が声をかけてきた。
「お前たち、先生、先生って、お前たちの先生か」
「そう。おれたちの学校の先生」
「そうか、先生のチンポコなんて、そうやすやすと見れるもんじゃないぞ。今のうちに
しっかり見せてもらっておけ。なあ、先生、いいよな」
「いやあ」
松本が困惑した表情をしていると、男は言った。
「先生、りっぱなものぶら下げていて羨ましいねえ。女にモテんだろうな。おいお前た
ち、お前たちの先生くらい立派なチンポコもった男はいねぇぞ。なあ、先生」
そう矛先を向けられた松本は、少年たちがいる手前
「いえいえ」
笑いもせず真面目に恐縮しているような言い方をした。その松本の言い方が、少年た
ちにはなぜか好ましく思えた。
松本の部屋に戻ってくると、少年たちには炭酸飲料とスナック菓子を与え、松本はス
ナック菓子をつまみに、缶ビールをあおりながら、ひとしきりカードゲームで興じた。
「そろそろ寝るか」
松本の合図で、少年たちは2部屋に分かれて、タオルケット一枚を巻きつけるように
して、床に転がった。松本は水色のパンツ一枚の姿になって、自分のパイプベッドに横
になった。電燈を消すと、昼間の疲れとあおったビールの勢いもあってか、程なく松本
の寝息が聞こえるようになった。
ベッドの脇の床に横になっていた6年生の悪童の一人である工藤が、おもむろに起き上
がって、眠っている松本を見下ろすようにベッドの端に腰を掛けた。
上半身裸に水色のパンツ一枚という格好で、タオルケットを跳ねのけて大の字になって
寝ている松本の顔が外の水銀灯の青白い灯りに照らされていた。
工藤は恐る恐る松本の毛臑を撫でてみた。弾力のある筋肉の束になっている脚に刷毛で
なぞったような毛脛が覆っていた。工藤は撫でながら松本の股間を見つめていた。その
水色のパンツの中心を盛り上げている松本の男らしい部分を握りたい衝動にかられた。
気がつけば、少年の周りには、もう一人の悪童である阿久津をはじめ、同室の少年た
ちも、隣室の少年たちも集まっていた。
6年の工藤は
「起すなよ。これから面白いことをするんだから。」
押さえた小声でそう言うと、それぞれの足首に用意してきたロープの一方を巻きつけ、
パイプベッドの柵にもう一方を巻きつけ、阿久津がボーイスカウトで身に付けた要領で
固定した。続いて腕も、目を覚ますことのないよう、タイミングをみて、それぞれの手
首にロープを絡め、同様にパイプベッドの中央の脚に巻きつけて固定した。
松本が盛り上がるような大胸筋や割れた腹筋を見せ、腕と足の自由をかなり奪われた
状態で深い寝息をかいていた。阿久津は、憑かれたように松本の水色のパンツの股間を
穏やかに、しかし、豊かに盛り上げている部分に掌を近づけていった。それを見ていた
少年の誰もが、両耳の後ろが激しく脈打っているのを感じていた。阿久津は、掌を松本
の股間の一番大事な部分の上に、そっと置いた。阿久津の掌の大きさからするとそこに
はとてつもない大きな男のふくらみがあった。昼間の疲れとビールの酔いで無防備な姿
で寝入っている松本の最も男たる部分に手をあてたまましばらくそのままの感触を味わ
った。柔らかいのに芯のある弾力が跳ね返ってくる。二度三度その張りのある弾力を味
わった。
阿久津を跳ねのけるように工藤はその場に割り込み、水色のパンツに浮かび上がって
いる股間の形に指を這わせるように滑らせた。そして、指を開き掌で撫で回して、ひと
つひとつの感触を確かめてみた。5年生の少年たちから聞いたところ、松本をヒキガエ
ルのように跳びはねさせ、とてつもない苦痛を与えた小さい鶏卵大の双玉、臍の方に向
かって伸びる肉幹と肉幹の先端に開く傘と玉こんにゃくのような感触の大きな亀頭。工
藤はゆっくりと松本の水色のパンツの隆起した部分に顔を近づけた。そこには洗濯した
あと清潔な匂いに混じってかすかな男の匂いを感じた。
「はやく、やらなねぇと目をさますじゃないか。」
阿久津にせかされるまでもなく工藤は、左手で静かに水色のパンツのゴムの部分を持
ち上げ、松本のパンツの中を覗いた。先ほどスーパー銭湯で目にした豊穣な陰毛に覆わ
れた包皮の捲れ返り、亀頭が完全に露出した状態の完熟した大人の陰茎が不貞不貞しく
横たわっていた。
工藤は松本のパンツのゴムを静かに戻し、寝息が聞こえるのを確認すると、水色のパ
ンツの前あきの部分を、外科の手術に使用する鉗子のように、両手の中指人差し指をつ
かって大きく開いた状態にした。阿久津は、縮れて絡みつく漆黒の陰毛をほどきなが
ら、松本の肉棒の中間あたりを二本の指で掴むと、丁寧に、しかし少し力を入れて、引
きずり出した。肉棒の中間が水色のパンツの前あき部分から出たかと思うと、まもなく
肉幹の先端の亀頭が弾けるように飛び出した。
パンツ一枚の姿で仰向けに両脚を広げて無防備に眠る大人の男が、そのパンツの前あ
きから日頃は間違っても人に見せることのない弛緩した状態の、しかし包皮が捲れ返
り、亀頭が完全に露出した完熟した十分に不貞不貞しい大人の陰茎をさらけ出して眠っ
ている。
少年たちは生唾を飲み込みながら、その姿を見つめた。工藤と阿久津は用意したデジ
タルカメラにその姿を記録した。
工藤が松本の大人の男の部分を握ったり、ゆっくりと撫でまわしたりしていると、若
く血気盛んな松本の肉幹は、見る見るうちに大きく太く堅く変化を始めた。
「見ろ!勃ってきたぞ」
工藤は、少年たちに、潜めた声で呼びかけた。少年たちは、大いに慌てた。大人の勃
起した一物など初めて見るわけであるし、ましてやその大人が、自分たちが慕ってやま
ない松本自身のものである。普段は1枚2枚の布をとおしてその形状で存在を感じてい
る、隠された松本のもっとも男たる部分だけを見ることができただけで十分であるの
に、松本の肉体的野生的に変化していく雄の部分を目にしようとは予想だにしていなか
ったことだったからであった。松本は一重まぶたを閉じたまま、涼しげな印象をあたえ
る鼻筋のとおった2つの鼻孔から、静かな寝息だけを出していた。そのさわやかな青年
の顔と極端な落差をつけて、股間では、肉棒の裏の縫い目と幾筋もの血管を見せながら
臍の方向を指して、ガチガチに堅い肉幹を突き上げていた。肉幹は根本の部分から、撫
で回す工藤の指を跳ね返すほどの勢いで硬く硬く怒張し屹立しているのに、先端の、大
人の男の部分は、柔らかさを残しが弾力があるのが工藤にさえ、不思議に感じた。工藤
が、縦に一本切れ目の入った熟したプラムのような先端の部分を撫でたり摘んだり、そ
の縁の部分を指でなぞるようにしているうちに、松本の怒張したプラムに一本入った縦
の切れ目から粘着性のヌルヌルとした透明な粘液が出て来た。
「おしっこ?」
少年の一人がたずねると
「バカ、チゲーよ」
工藤と阿久津は小馬鹿にしたように言った。工藤は、小便とは明らかに異なるその粘
液を指で掬い取り、糸をひくその粘液を少年たちに見せた。
「・・・・・」
「がまん汁っていうんだぜ」
工藤は、そう説明したのち、一瞬ためらう素振りを見せたが、舌で直に松本の肉幹の
先端からあふれ出る透明な粘液を舐めた。そして、口を思いっきり大きく開けると、ひ
と思いに松本の亀頭を頬張ってみせた。アイスキャンディーを頬張ったときに、誰もが
間が抜けたような顔をするが、精一杯頬張らなければ口に含むことはできない代物だっ
ただけに、工藤の顔も明らかに間の抜けた顔だった。工藤は、何度となく頬張っては外
に出し、頬張っては外に出しを繰り返した。松本の腰が大きく動いた瞬間、股間を目指
して動いたと思われる両腕が、紐を思いっきり引っ張り、その反動で、両手の甲がベッ
ドわきの金属のパイプ部分に当たり、ゴンという音を立てた。
一瞬、驚いた工藤は、口から松本の逸物を吐き出すと、その場で伏せった。しかし、
その後、松本が目を覚ましたり、起き上がったりする気配がないことを感じると再び、
口を大きく開け、松本の完熟プラムを頬張っては外に出し、頬張っては外に出しを繰り
返し始めた。
松本の砲身はいよいよ縦に横に大きく怒張し、幹は木材のように硬くなっていたこと
が、傍で見ている少年たちにも分かった。
何度か繰り返すなかで、工藤は、松本の熟したプラムを舌でしゃぶり上げた。松本の
体がガクガクと動いたのに驚き、工藤はその場を慌てて離れた。すでに、松本が寝息を
立てていないことは明らかだった。阿久津は意を決したように、松本の怒張した男根の
雁の部分を親指と人差指の側面を使い、擦った。指どころか手まであふれ出る粘液まみ
れになり、肉幹と亀頭の接続部の縁を上下に擦った。
松本の太腿部に太い筋肉の束が浮き出ており、脚に力が入っているのがわかった。粘
液まみれの指が雁の部分を擦るたびに松本の腰が上下に動きはじめた。工藤と阿久津の
デジタルカメラから何度となくフラッシュを発した。阿久津が、松本の雁の部分を擦り
ながら、亀頭を舌で舐め上げるたびに、松本は腰と両脚を動かした。目を堅く瞑り、口
は堅く結んだまま、頭を倒し、喉を突き出すようにして松本は、喉仏だけをごりごりと
上下に動かせていた。
工藤も阿久津も、そして少年たちも、松本が自分を差し出していることを悟った。成
熟した男の体、特に肉体的に最も大人の男たる部分にとてつもない興味をもち、ことあ
らば松本の股間にぶらさがっている男性器を見たり触ったりして、突き上げる欲望と戦
っている悪童や少年たちが、自分の部屋に来ることが決まった時点で、松本が、自分が
日ごろ決して見せることのない部分を見せることになることは避けられないことだと思
っていたこと、それをできるだけ不自然でないように見せるよう配慮していたこと、し
かし、夜に自分がこのような形で「襲われる」ことは、予想を遥かに超えていたこと、
しかし、そうなったからには致し方ないとまな板の上の鯉のごとく覚悟をきめ、己の体
を張って子どもの自分たちに男の急所を触らせてくれているということを悟ったのだっ
た。
再び、工藤は阿久津を押しのけ、右手と左手を重ならないようにしながら、連続で亀
頭を両手で滑らせてみた。さらに大きく堅くなる肉棒の先端の亀頭の鈴口から透明な粘
液が滾々とあふれ出してくる。その粘液を亀頭全体に塗りたくり、堅く怒張している肉
幹の感触と感じながら、亀頭を翻弄してみた。すると、その瞬間、松本の身体が跳ねる
よう動いた。そして松本の堅く閉じられている口元がかすかに緩んだ。黙って目を閉じ
ている松本の眉が動いた。そして、松本の太い喉仏が動いているのを少年たちは見つめ
続けていた。
工藤は少年たちに見ていろと目で合図を送ると、舌で直に松本の肉幹の先端からあふ
れ出る透明な粘液を音を立てて舐め上げた。そして、口を思いっきり大きく開けると、
一息に松本の亀頭を頬張った。
工藤は、頬張っては外に出し、頬張っては外に出しをゆっくり繰り返した。工藤の唇
が何度となく松本の亀頭の縁を万遍無くこすっていくと、松本の砲身はいよいよ縦に横
に大きく怒張し、幹は木材のように硬くなっていった。
工藤はとめどなく透明な粘液が滾々とあふれ出てくる松本の亀頭を再度を舌でしゃぶ
り上げた。松本の太い両脚がガクガクと動いた。
阿久津が、デジカメを手にした工藤と入れ替わり、松本の怒張した男根の上部の傘が
開いたその縁を右手の親指と人差指の側面を使い執拗に擦らせた。阿久津は自分の指ど
ころか手まで、あふれ出る粘液まみれして、雁を上下に擦った。
松本の太腿辺りに力が入っているのがわかった。粘液まみれの指が雁の部分を擦るた
びに松本の腰がわずかに動いた。
松本は顎を突き出すようにして、目を堅く瞑り、口を堅く結んでいたが、喉仏だけが
ごりごりと上下に動いていた。少年たちは、髭や体毛が生えそろい、豊穣な陰毛と、包
皮の捲れ返った亀頭をもつ大人の男が、年端もいかぬ子どもに操られてしまっているこ
と、悪童の一擦り、一舐めでガクガクと体が動かすことを不思議にさえ感じた。
「……か……かんべん…………してくれ………っっ!!」
はじめて、松本が声を発した。
「たのむ。・・・・怒らないから、紐をほどいてくれ…っっ!!」
「・・・・・・・」
悪童も少年たちも何も言葉を返さないでいると、松本は絞り出すようなで声言った。
「・・お前ら、・・子どもたちの前で出すわけにはいかないんだ」
悪童が嬲るように言った。
「先生、何を出すの?何を出すわけにいかないの?」
「チンポの先から、大人の男だけが出すものがあるんだ・・・・・俺の手をほどいてく
れ・・」
松本は、男根をこれ以上堅くなれないほど堅くさせ、これ以上大きくなれないほど大
きくさせ、亀頭はこれ以上張りつめることはできないほど張りつめせて、亀頭の先端に
は透明な粘液を溢れさせた状態で、目を瞑ったまま答えた。デジタルカメラは容赦なく
フラッシュを発した。
「わかった。先生。じゃあ俺達の前で、出さないようにしてあげる」
工藤はそう言って、パンツの前開きから突き出している、血管を無数に浮き出たせ腹
を打たんばかりに反り返った松本の棍棒のような陰茎の付け根付近を、分けきれなかっ
た豊饒な陰毛まで一緒に紐で縛りあげた。
「何しているんだ。」
相変わらず目を瞑ったまま松本は問いを発した。
「俺達の前で、先生が大人の男だけが出すものを出さないようにね」
「そんなことはしなくていいから、縄を解け!」
完全に教員の口調になって命じる松本に、工藤は何も答えず、暗がりに阿久津から受
けた取った何か光るものを右手に持ち、縦に横に大きく怒張し、木材のように硬くなっ
ている松本の男の幹の部分を左手で握った。
「グウオォォォ!!」
ベッドの上の松本が音を立て跳ね上がるように激しく体を動かしたと同時に、今まで、
誰も聞いたことのない松本の雄叫びを少年たちは聞いた。工藤が不遜な笑いを浮かべて
少年たちを振りかえる顔の向こうに、硬く硬く怒張し反り返るように屹立している松本
の褐色の男の幹の先にある熟したプラムにガラス製のマドラーが突き刺さっていた。
「痛テェ!!・・・何をするんだ!!」
先端が球型になっているガラスのマドラーを15cm弱ほど外に残した状態でガラス棒
が、松本の透明な粘液が溢れ出ている亀頭の鈴口に突っ込まれており、マドラーの頭頂
部にあある星型の黄色いガラス細工が、暗がりのどこかの光に反射して光っていた。
「何をするんだ・・・・」
「だって、先生、子供の前で出すわけにはいかないって言っていたから、塞いであげて
いたんだよ」
工藤は、マドラーの先をさらに深く潜行させながら言った。
「痛テ!痛テ!痛テ!痛テ!痛テ!痛テ!・・・コラ!!・・よせ!!」
松本はベッドの上で、腰を激しく降って抵抗した。
「先生、動くとガラス棒が折れちゃうよ。先生のチンコの中でガラスが折れたらたいへ
んだよ」
「クソゥ・・・」
阿久津の一言で、松本は、激しい抵抗を抑えた。その瞬間をねらうかのようにデジタ
ルカメラがフラッシュを発した。
「グウォ・・痛テェ!」
工藤がマドラーを深く潜行させるたびに、何度となく松本は悲鳴に近い雄叫びをあげ
た。
「・・あぁ・・アァ・・うぅ・・・」
少年たちは、松本が、呼吸困難をになっていることに気づいた。亀頭の鈴口に細いガ
ラスマドラーを突っ込む作業をしているあいだ呼吸が止まってしまうようだった。
「・・ウムムムムムムムムム・・・バイ菌が入るだろ・・・・・・・ウムムムムムムムム
ム・・・・・・・早く俺の手をほどいてくれ・・・・・あぁ・・痛テェ!」
「先生、じゃあ、僕たちの前で、大人の男だけが出すものを、自分で出して見せてくれ
る?」
「馬鹿野郎、お前たち子供の前で、そんなことをしたら俺は猥褻行為で処分されちまう
だろ」
「誰にも、言わないよ。それに、デジカメにもう松本先生のいやらしい写真いっぱい入
っているよ。」
「お前、それ、恐喝っていう犯罪行為になるって知っているか」
「でも、俺たち、みんな14歳以下だから、少年法でも罰せられないから大丈夫」
「・・・畜生!・・お前相当悪だな」
教員の口調で何を言っても、年端もいかない子供に、手足の自由を奪われた上、最大
限に勃起させた男根の先に、ガラスのマドラーを突っ込まれた裸体の男が挑むことがで
きる限界があった。
「とにかく、解いてくれ」
「じゃあ、約束を飲む?」
工藤の問いに、松本は声に出さず、首を縦に振った。
「約束を破ったら、この写真をばらまくからね」
「約束したことをしたら、そのデジカメの写真のデータを俺に消させろ。いいな」
松本の出した条件に、工藤は首を縦に振った。工藤と阿久津の指示で、周囲で見守る
ようにしていた少年たちは、ベッドの柵に縛り付けられている縄をどうにかこうにか解
き、松本に手の自由を戻した。
松本は、腹筋だけで体を起こし、腹を打たんばかりに反り返っていきり勃っている自
分の男根をうつむいた状態で見つめると、まずは、男の幹の根元に巻きついた紐を解き
にかかった。固結びされた紐は肉棒に食い込んでおり、困難を極めていた。松本は顔を
上げると、少年の一人に言った。
「コバ!そこの上の2番目の引き出しに鋏が入っているから取ってくれ」
命じられた少年は、指示されたとおり松本に鋏を渡した。松本は、マドラーが刺さっ
たまま勃起しきった男根を少年たちに見せたまま、紐の皮膚との間になんとか隙間をつ
くって、慎重に少しずつ鋏を入れていった。鋏で紐と一緒に切られた縮れた陰毛がベッ
ドのシーツに落ちていった。
「鋏で、俺の大事なおチンチンを切らないようにしないといけないからな。これでお
チンチンを切り落としたら、男をやめなければならないからな。」
見つめる少年たちの視線を意識して、いつもの照れ隠し故の朴訥なひとり言のような
言い方をした。言い方が例の通り真面目にいうから少年たちからわずかな笑いが起こっ
たが、笑い以上に松本の卑猥な作業に、少年たちは興奮していた。
「こんなふうに、おチンチンを縛りつけてしまうと、おチンチンが腐っちまうんだぞ。
ひでぇことするよな。俺の大事なところに」
俯きながら、紐を断ち切る繊細な作業を続けながら松本は独り言を言うように言っ
た。
ようやく、紐を断ち切った松本は、これ以上は不可能と思われるほど勃起した陰茎の
先端の亀頭の鈴口に突っ込まれているガラスのマドラーの頭頂部の星型の部分に右手の
親指と人差し指、中指を当てた。やおら左手で肉棒を握り締めると、右手の3本の指で
ガラスのマドラーを頭頂部を持ち上げた。
その瞬間、松本はビクッと下半身を動かすと、噛み合わせた歯の隙間から息を吸い込
むときに出す音を口から発した。
「ゥ・・ツー・・ィテェぇぇ・・」
痛いのか片目を瞑り、左手で肉棒を握り締め、マドラーから指を離した。そして、思
い直したのか、再度、マドラーの頭頂部に指を当て、少しずつ、ほんの少しずつ、時間
を空けながらマドラーを引き抜き始めた。そのたびに、
「ゥ・・ツー・・・」
という息を吸う音が口から聞こえた。松本は喉の奥のほうから
「あぁぁぁ・・・・・おぉぉぉぉぉぉ・・・・うぅぅぅぅ・・・・・・・・あぁ・・出
るぞぃ・・」
ようやくマドラーの先端の球の部分が、鈴口から放たれようとした矢先だった。工藤
は、手をマドラーの頭頂部に手を伸ばし、マドラーを再度押し込み、そして勢いよく引
き抜いた。
「ウォオオオオオ・・・・」
雄叫びをあげ、電気でも走ったかのように松本の体は大きく痙攣した。
「グオオオオォ・・・・何しやがる・・」
中西は、低い呻き声を上げ、次の瞬間、慌てたように己の屹立した棍棒のような陰茎
の亀頭部分を右手で握り締めた。
「イカン・・・・ウッ!」
松本は、子供の前での射精を耐えようと試みた。しかし、刺激はあまりに唐突で、あ
まりに激しかった。松本の亀頭を抑えた指の間から白濁した液が猛烈な勢いで噴き出し
た。
観念した松本は、両手を離した。
「ウッ、ウッ!」
唸り声をあげながら、ベッドの上に横たわり、腰を浮かせ、下半身を突き出し、届か
ぬ天井を突くように何発も噴き上げた。
そして、精液にまみれた陰茎を突き出したまま少年たちの前で、目を瞑った状態で言
った。
「お前たちが、見たかったものだ。・・・・これで、いいだろう。デジカメを俺に渡
せ・・」
夏休みの後半、あとわずかで新学期が始まるという土曜日、申し合わせた少年たち
は、悪童抜きで松本の部屋に特に約束もせず行ってみることにした。
果たして松本がいるか否かわからない不安もあり、3階建の鉄筋アパートの1階にあ
る松本の部屋をベランダ側見るために、アパートの裏にまわった。
ベランダには、3枚の洗い物のTシャツとタンクトップがワイアーのハンガーに掛け
られ、3本のスパッツが角ハンガーの洗濯バサミにぶら下げられて揺れていたい。松本
は、家にいるときは、どうやら速乾性の衣類を着用していることと、恐らくは、下着兼
用にスパッツをはいていることが想像された。ベランダに面したアルミサッシのドアの
ブラインドは降ろされていたが、スラット(はね)は開けられていた。そしてエアコン
の室外機が廻っていることから松本が外出はしていないと思われた。
表にまわって、改めて松本の部屋のチャイムを鳴らしてみた。
「はい」
という松本の声がした。少年たちが名乗る前に、松本はドアをあけて顔を出し、一瞬
驚いた顔をした。
「よう。なんだ、遊びに来たのか。」
少年たちが頷くと
「家の人にちゃんと行ってきたか」
と聞き、少年たちが再度首を縦に振るのを確認すると、
「暑いだろ、中に入れよ」
そう言って、少年たちを部屋の中に招き入れた。少年たちは、松本の上半身にピッチ
リと張り付いた丈の短いタンクトップとスパッツ一枚の姿でいる松本の脇を通りながら
部屋に入った。相変わらず、なにも置いていない部屋で、オーディオから流れる音楽
と、一角においてあるパイプベッドに文庫版が投げ出されていたことから、松本が音楽
をききながら寝そべって本を読んでいたことが予想できた。
いつになくかしこまって座っている少年たちを訝しく思った松本は、ベッドに腰をか
けて言った。
「なに堅くなっているんだよ。何かあって来んだろ?」
少年たちが黙って頷くのを見ると
「なんだよ。」
「・・・・・」
「何かあるんだろ?」
「まあ、・・はい」
「言ってみろよ」
「あの・・・大人の男だけが出すもののことで」
松本は声を出して笑い
「そんなことだろうと思っていたよ」
とスパッツの股間部の隆起を少年達に無防備に見せたまま、事も無げに言った。
「大人の男だけが出すものってあれはなんなの?」
「どうやって出すの?自分で出すの。誰かに出して貰うものなの?」
安心したように少年たちは自分たちの疑問を松本に投げかけた。
「お前たちもこれから中学生にかけて、大人の体になるためにいろいろな変化が起こる
から、そのうちわかると思うけれどな、後1年くらいで射精って言うのが始まる。それ
が、精液、精子が入っている液で、大人の男だけが出すものなんだ。赤ん坊の種が入っ
ている液だな。簡単に言うと」
「その精子は、この前、松本先生が阿久津君や工藤君にされたようなことをしなければ
出せないの?あんなことしなければでないの?松本先生痛そうだったよ」
「そうだな、精子がたまったら自然と出るものじゃない。」
松本は、ベッドに腰を下ろしたままの姿勢で、スパッツの股間に浮き出た縦の畝の膨
らみの付け根にある豊満な隆起の部分を下から手で持ち上げるようにして言った。
「精子、赤ん坊の種な、精子はキンタマの中で休みなく作られ続けるんだ。たまり続け
て自然にあふれるということや漏らすということはないんだ。」
「じゃあ、どうするの」
少年たちの問いに、松本は、豊満な隆起の部分から畝となって縦に伸びている膨らみ
の部分に指を当て答えた。
「まぁ、そうだな。オチンチンを弄っているうちに射精する。」
「それは、苦しいことなの。女の人が赤ちゃんを産む時にとても苦しむって言うけれ
ど、男もそうなの」
少年の無邪気すぎる質問に松本は、再び声を出して笑った後、珍しく悪戯な少年のよ
うな表情をして、声を落として言った。
「オチンチンってな、擦り続けていると、気持ちがよくなってくるんだ。それでも擦り
続けていると最高に気持ちがよくなったとき、オチンチンから精子が飛び出すんだ。射
精っていうんだけどな」
「どうやって擦るの?それは、していいことなの?してはいけないことなの?」
「オチンチンを擦って射精することは、いけないことではない。大人になる準備で必要
だ。でも、していい場所としていけない場所もあるよな」
「どうやって擦るの?」
松本は、自分のスパッツに畝となって縦に伸びている膨らみの部分に親指と人差し
指、中指で円をつくった手をもっていき、上下に動かす動作をした。
「それじゃあ、よくわからないよ」
松本は、ほんの一瞬だけ躊躇したが、少年たちの目を見て言った。
「よし。じゃあ、教えてやる。よく見てろよ」
松本は腰をかけていたベッドから立ち上がると、一気にスパッツを膝まで下ろし、そ
の後、腰をかがめ、脚まで下ろし、脱いだスパッツをベッドの上に放るようにして置い
た。
スパッツの中に押し込められていた大量の陰毛に覆われていた男根が外界に飛び出し
ていた。臍に向かって繁茂した漆黒の陰毛の中から、あの更衣室で、スーパー銭湯で少
年が見て、目に焼き付いていた太く、長い、寸胴で褐色の陰茎がにょっきりと垂れ、そ
の先端は、完全に露出した桃色を帯びた亀頭が熟したプラムが鈍く揺れていた。その下
にはどす黒い陰嚢が、その日は弛緩した状態で、その中に収められている2つの小さな
鶏卵大の睾丸がそのままの形を見せていた。松本は、息を呑む少年たちに
「そんなに驚くなよ、お前たちのものとは違うだろ」
そう声をかけると、そのまま、両脚をフロアに投げ出すようにして、ベッドに腰をか
けた。
陰毛がびっしりと繁茂した大人の男の成熟しきった性器。先端の包皮が剥けて、亀頭
の露出した性器。大人の男になると言うことは、只大きくなることではなく、質が変わ
ることだということを少年たちは改めて思った。
松本は、己の弛緩した陰茎をつまみ、持ち上げて少年たちの目を見て言った。
「ここの先っちょを亀頭っていうんだ。亀の頭って書くのな」
そう言うと、それまで軽く持ち上げていた陰茎を右手いっぱいに掴み、上下にしごき
始めた。陰茎の下にぶら下がっている陰嚢が激しく揺れていた。少年たちが見つめてい
る中で、血気盛んな松本の中西の陰茎は、程なく3倍程に幹が伸び、膨れ、血管を浮き
出させた棍棒のようになって、腹を打たんばかりに反り返った。
「すっ!スゲ」
「これが勃起したっていうことだ。男はみんなこうなる。勃起できなければ男としては
役に立たない」
男としては役に立たないという意味をわかりかねている少年たちの前で、松本はベッ
ドから腰を浮かせて血管の浮き出た陰茎を見せた。
「オチンチンを・・・オチンチンを擦るってことはこういうことだ。・・・・・この部
分をこうやって擦るんだ・・」
松本は、亀頭と幹部との境目の雁首段差の部分を上下に擦る動作を何回か繰り返し
た。
「わかったな。じゃあ、いいな」
松本は、ベッドに放り出すように置いておいたスパッツを手に取ると、腹を打たんば
かりに反り返って勃起した陰茎を股間に見せたまま立ち上がった。
「それをしていると、・大人の男だけが出すものが出てくるの」
「あぁ、そうだ」
「先生も出しているの」
「そうだな」
「毎日?」
「あぁ、毎日出しているぞ」
「じゃぁ、今日の分を見せて」
松本は、ため息のようなものをつくと、持っていたスパッツを再び、ベッドに放った。
「ここからは、お前たちとの秘密だからな」
と、子どもが秘密など守れることがないことを承知しながらも、松本は、そう言って天
を指していきり勃っている陰茎を右手で握り締め、上下に擦る動作を繰り返しはじめ
た。陰茎は血管が浮き出て、これ以上の硬度はないほど固くなっているのに、雁首の部
分だけは、手を上下に動かす度に、親指や人差し指の動きに合わせるように柔らかく動
くのが少年には不思議に映った。
目を閉じて真剣そのものの表情をして、勃起した陰茎を上下に扱く松本の亀頭の鈴口
から、あの夜に見た、透明な粘液が溢れ出てきた。透明な粘液は亀頭にまとわりつき、
粘着質の音を出し始めた。松本は、自然と腰を突きだすような格好になり、結果として
血管の浮き出た陰茎を少年たちに見せ付けているようになった。
「うっ・・」
少年の一人が、松本の股間の中心にそそり勃っている赤松の幹に蔦のように絡まって
いる血管の浮き出た陰茎を指で弾いた瞬間、松本は声を出して腰を引いた。それでも、
激しく上下運動を続ける松本の鈴口からは、絶えず透明な粘液が溢れ続けて、色を引き
ながらフロアに垂れ落ちていった。
言葉も忘れ息を呑んで見つめ続ける少年たちに
「どうだ・・・・・・・今から、お前たちに見せてやる。・・」
喘ぐような、息を切らすような声を出しながら、松本は目を閉じながら、中腰にな
り、股を開いた姿勢で、亀頭と幹部との境目の雁首段差の部分を上下に擦り続けた。
右手で握りしめた黒い、尊大な、ふてぶてしい男の勲章。
限りなく卑猥で、官能的な・・・・大人の男の中の男のそのもの。
大人の男の力強さ。
顔を高潮させた松本は、体を仰け反らした。右手の動きは少しずつ加速する。狂った
かのように亀頭を扱きたてたかと思うと、ゆっくりのペースに・・左手で、その下に位
置する男の命、睾丸の入った陰嚢を乱暴に弄んでいる。
加速と減速を繰り返しながら、腰は前に前にせり出していく。体全体が弓なりに反り
かえっていく。熱い息づかいが一定のリズムを刻み続ける。さらに手の動きを速め、そ
れに連れて腰が揺れる。
「い、いくぞ!・・・しっかり、見ていろ!」
かすれた声を放った松本の筋肉を盛り上げた両脚が激しく動いた。
「出すぞ!」
松本の腹にくっつくように天を向いて怒張している血管の浮き出した陰茎の先にある
亀頭が一瞬頬を膨らましたように大きくなると、鈴口から白濁した多量の液が天に吹き
上げた。
「ウッ、ウッ、ウッ、ウッ、ウッ」
松本は、少年たちがそこにいることを忘れてしまっているのか、両手を離し、腰に手
を置き、下半身を突き出し、腰を突くように動かし、2回、3回、4回と精液を噴き上
げた。
工藤と阿久津が2人で松本の部屋に訪れたとしても、松本にとっては、そのこと自体
特段驚くほどのことでもなかった。また、この2人の悪童たちの最終的な目的も想像で
きた。そして、そのこと自体も松本にとっては、勿論喜ばしいことではなかったが、恐
れることでも、逃げるほどのことでもなかった。
思春期を迎えたあたりから、松本は、ノーマルにヘテロであり、女性の胸や女性器
に、そして女性との性交に強い欲望を絶えず抱きつつ、追い求め、有り余る性欲を持て
余してきた。と同時に、自分が女性を求めるのと同じように、同じ生物学的性をもつ男
の中にも、男を求める男がいることも受け入れざるを得ない状況に何度となく遭遇し
た。そもそも、思春期のあたりから、松本の男性器や男性器周辺の成長・発達の状況
は、その大きさや成長の早さゆえに揶揄や嘲笑、穿った見方をすれば憧憬の対象となっ
て、様々な経験や思いをしてきた。中高生の頃はトイレで小用をする度に、級友たちに
覗かれ、体育などの着替えの度に、注目された。それが、いじめとならなかったのは、
松本の学力と運動能力が一目置かれていたことと、それを鷹揚に受け止めて返せる松本
の人柄にあったのかもしれない。
松本が最初に本格的な洗礼にあったのは、中学校の3年生の時だった。部活動の試合
の帰りに、解散場所となっていたバスの折り返し場でのことであった。全員が解散した
後も松本は、自転車に跨ったまま、バスの発着場に残った。試合会場から帰ってくるな
かで、何かで遅れたのか、迷ったのか解散場所に来ていない1年生の後輩が心配で待っ
ていたのである。
たった一系統のバス路線の発着場となっている折り返し場で、自転車に跨りながら、
1時間に2本程度発着するバスが、回転台の上で方向転換する様子を見るともなく見て
いた。乗降客とて少ないその場所は、至極のんびりとしたのどかな午後だった。
ふと人の気配を感じると、バスの発着場にある辛うじて雨を防げる程度の屋根があ
り、ペンキの剥げかけたベンチの置かれた待合い所でバスを待っていたスーツを着た大
人の男が、松本に声をかけてきたのだった。
「誰か待っているの?」
「はい、部活の後輩なんですが」
スーツを着た20代か30代の男は、先程から、ベンチに座ってバスを待っている間
中、バスの乗車場所を示す行灯式ポールが立っているところで、自転車に跨ったまま人
待ち顔をしている少年に無性に惹きつけられている自分に驚いていた。勿論、スーツを
身につけた男が同性愛嗜好を持っているのは十分に自覚しているが、それは年下の人間
に向けられてことは無かった。それにも関わらず、青年へと脱皮を始めている独特のフ
ェロモンを強烈に発しているこの少年に傾倒していく自分に激しい戸惑いさえ感じた。
松本が答えると、スーツを着た営業マン風の男は、松本の自転車の荷台に跨った。
「なかなか来ないようだね」
「はい、ずっと待っているんですけれど」
「はぐれたの」
荷台に跨った男は、松本の体の両側から腕を伸ばし、自転車のハンドルに手を伸ばし
て、松本の握っているハンドルの内側を握った。
「高校生?」
「いえ、中学生です」
「ふーん、しっかりしているように見えるね。大人っぽい顔しているから」
「そうですか」
「体つきなんかも中学生とは見えないな」
その次の瞬間、松本は、あっと声を出しそうになった。
荷台に跨った男が、ハンドルから手を離し、松本を抱くようにしながら松本の腹に両
手を当てて言ったのだった。
「腹筋なんかも、随分鍛えているんだ」
松本の腹をさすっていた男の手が、徐々に下腹部に降りてきた。松本はその段階で異
様なものを感じ体を硬くした。案の定、男の両手は、松本の股間をユニフォームの上か
ら両手で包み込んだ。
「・・・・」
「だけどな、ここはバスの折り返し所で、自転車は進入禁止なのは知っているよね」
「・・・・」
松本のユニフォームの股間を包み込んでいる両手は、少しずつ動きはじめた。
「それに、こんなふうに、かたちがモロ見えになったユニフォームをはいて恥ずかしい
ゾ。男の子のしるしがまるわかりで、恥ずかしくないの?」
「・・・・・・」
松本は、大人の男にされていることが理解できず、受け止めることもできず、混乱す
る頭の中で手を撥ね退けることさえ考えられなかった。ただ、耐えるしかない状況にな
った。
股間を包み込むような両手は、最初はユニフォームの股間を盛り上がている松本の陰
茎や睾丸をさすり上げるようにしていたが、そのうち、規則的な動作で揉み始めたのだ
った。男にされることに激しい動揺を感じつつも、どこかに快感があったことは否定で
きなかった。
「・・・・・・・」
「中学3年ということは、高校受験するのかな」
「・・・・・」
「好きな女の子はいるのかな」
「・・・・・・」
「好きな女の子のこと考えたりする?好きな女の子のおっぱいとか」
「・・・・・・」
一方的に語りかけられているうちに、松本は自分の体の最も敏感な一部が少しずつ変
調をきたし始めたことに慌て始めた。
「女の子のマンコって興味あるよね。見たことある?女のカラダを想像してオナニー
する?」
男は、松本の困惑している顔や反応し始めている下半身を楽しんでいることが松本に
伝わってきた。
(こんな大人の男に揉まれるなんて・・・)
松本は、そう思いつつも、誰も来ないことと、他人の手によって揉まれるはじめての
気持ちよさに抵抗する気がなくなっていた。後ろの荷台に跨いで座っている男が興奮し
て息を荒くしているのがわかった。
程なく、松本の若茎は、男の手の中で完全に勃起してしまった。
「中学生なのに、大人顔負けの大きなオチンチンなんだね」
「・・・・・」
「友達からからかわれたりしないの?デカちんとか言われて」
「・・・・・」
舐るように語りかける男は、松本の勃起した若茎をユニフォームの上から指でなぞった
り強く握ったりを繰り返した。
そしてゆっくりと松本のユニフォームの中に手を入れると、松本の股間の中心にそそり
勃っている陰茎を直に扱き始めた。
「剥けているんだね・・」
男は、松本のいきり勃った陰茎を握り、包皮を亀頭に被せようとしたが皮が短く被らな
いのが解ったのか、耳元で囁くように言った。
「中学生のくせに、凄いズル剥けだな。」
松本の鈴口から粘液が滾滾と泉のように溢れ出ていた。
松本は、頭が混乱しつつも、次から次へと押し寄せる快感の波に翻弄されていた。
そして、とうとう屈辱の言葉を言わなければならない時が来た。
「す、すみません。もう、やめてください」
擦れる声で松本は訴えた。
「うん?どうして」
「出てしまうからです」
「それじゃあ、分からない。何がどこから出るの」
「・・・・」
「何がどこから出るの」
「・・・・・・い、いきそうです」
「いけばいいじゃないか」
夜毎に2回、3回、多い日には5回、勉強の合間に松本は自慰をしていた。自分でも持
て余す性欲を、年齢には早熟ともいえる陰茎を擦りあげることで、解消していた。当
然、快感のもとに射精する。しかし、持て余る性欲を発散するために通過する快感であ
ったようにその時感じた。快感のための自慰、絶頂の快感を味わうための自慰を松本
は、この男に犯されたことによって知った。
亀頭部で最も敏感な鈴口付近と裏側の縫い目の部分を優しく愛撫されると、泉のように
カウパー腺液があふれ出てきた。男は、それを松本の亀頭部に塗りつけながら愛撫を続
けた。松本は自分の陰茎と陰茎に続く体の奥が、熱く疼いて痺れてきた。
「ちっともいかないじゃないか」
「・・・・・」
「オナニーを毎日相当やっているな。」
「・・・・・」
「普通の中学生や高校生ならもうとっくにいっているよ」
「・・・・」
「早漏の反対で、遅漏って知っている?」
「・・・・・・」
「オナニーをやりすぎるとなるんだよ。」
「・・・・・」
「しぶとい奴だな」
男は、小指以外の4本の指で亀頭部をキュッと押し潰してきた。4本の指で松本の亀頭
部を潰すように押さえつけた。弾力性のある海綿体をゆっくりと押し潰しては、手を離
す動作を緩急つけて執拗に繰り返した。
松本は、中学生にしては学年でも抜きんでて精悍な顔を上げ、目を瞑り、下唇を時折
噛んでいた。骨盤の中の奥の方から不思議な快感が沸き起こり、両脚がガクガク震えて
きた。
「うッ」
声が漏れ、端正な顔が歪む。
男は再び松本の陰茎の雁の部分を緩急の差のあるしかし規則的な上下運動で動かし、次
に猛烈な速さの動きにかえた。
「ン!ウゥゥ・・」
松本の喉の奥の方から絞り出すような声が聞こえた次の瞬間、声が漏れ、端正な顔が
歪み、最初のマグマが勢いよく吐き出された。
「ウォォ・・・」
松本は、自転車のサドルから腰を上げ臀部を離し、サドルを跨いだ両脚で地面を踏み
しめるように立ち、腰を前に突き出す姿勢をとり、ユニフォームの中で激しく5回に分
けてマグマを吐き出した。
「すごい格好するなだね、気持ちよかったんだね」
男に耳元で囁くように言われたことに、射精を終えた松本は激しい屈辱を感じ、怒り
を込めて、男の手首を強く握り、松本の陰茎を握っている男の手を激しい勢いで払い退
けた。
男はそれで満足したのか、松本が、自転車のペダルに強く脚をかけて前に進もうとす
ると、思いの外、松本を簡単に開放した。松本は、精液で濡れて張り付く下着のパンツ
はいたまま、精液まみれになっている陰毛や陰茎、陰嚢が冷たさを感じるほど夢中に自
転車を漕いだ。
途中の公園のトイレで精液と粘液で汚れた下着のパンツを脱ぎ棄て、ユニフォームを
直にはいて帰宅した。
松本が2人の悪童が訪問したことから中学生の頃のことをふと思い起こしている中
で、阿久津と工藤はいつの間にか松本が胡坐をかいている前に、にじり寄ってきた。
「松本先生、俺たち変だよね」
「俺たちって、大人のおちんちんが好きなんだよ、どうしてだろう」
「なぜだろうな」
松本はそうしか答えようがなかった。
「なんで、あんなものが好きなのかわかんないけど、好きなんだよ」
「あんなものはないだろう。お前たちのだってやがてはそうなるんだぞ」
「はやくなりたいよ」
「毛がもじゃもじゃ生えて、チンコの先の皮が捲れたやつ」
「そうか?」
「そうだよ」
「松本先生は、いつも家にいるときにはこういう格好でいるの?」
「誰もいないからな。学生時代の短パンやスパッツだな。それに洗ってもすぐ乾くだ
ろ。新しいもの買うお金もないから学生時代にはいていたものを出して過ごすんだよ」
松本は、昔ながらの丈の短いナイロン生地の短パンに目を落として言った。
「今、俺たちが来る前、お風呂に入っていたの」
「あぁ、シャワーな。仕事から返ってくる間に汗だらけになるから、家に帰ったらまずシャワーな」
丈の短い上半身に張り付くようなTシャツ一枚に、薄いナイロン生地の短パンだけを身
に着けていた、ベッドの縁を背もたれにして、胡坐を掻いた格好で松本は答えた。
Tシャツを通して張り出した胸の筋肉、Tシャツの袖から出ている太い腕、そして腕を
上げると裾から溢れるように出てくる黒々とした腋毛。まだ小学生の阿久津や工藤に
は、まるで成熟した男の肉体を見せ付けてられているように感じた。そして、あろうこ
とか、下着をはかずにナイロンの裾の短い短パンを直にはいているため、短パンの裾か
ら、弛緩した陰茎の先端の亀頭や疎らに毛の生えている陰嚢が、すこしの動作で見え隠
れしていた。悪童2人の突然の訪問で、松本は取り繕うことを忘れていたし、また、気
にもしていないと言う感じだった。
「松本先生、パンツはいていないの」
「あぁ、短パン一枚でいいだろ、俺一人の部屋で、誰も見てる奴はいないし」
「短パンから見えているよ。先生のでかいちんちんときんたま」
「お前ら、これを見たくて来たんだろ」
松本は、組んだ胡坐の股をさらに広げた。すると、ナイロンの丈の短い短パンのか
ら、豊穣な陰毛に覆われた包皮の捲れ返り、亀頭が完全に露出した状態の完熟した大人
の陰茎が不貞不貞しく横たわった状態で、こぼれ出てきた。そし、よく見れば、小さい
鶏卵大の睾丸が納められていることが明確に見て取れる弛緩して皺の伸びきった状態の
陰嚢も床に張り付いているように触れていた。松本は、間近にいる悪童の視線に、悪び
れもせず、ベッドの上においてあったタオルを取ると、両手でタオルを使い、シャワー
の後の生乾きの髪の毛を無造作に乾かそうとしていた。阿久津と工藤の目は、憧れの松
本の股間に注がれていた。タオルで髪の毛を擦る動きに合わせて、短パンの裾からはみ
出した漆黒の陰毛に覆われた黒褐色の太い陰茎とその先端にあるプラムのような亀頭が
揺れていた。
「あっ!」
松本の口から漏れた。
松本がタオルで髪を乾かしている無防備な状態を幸いに、阿久津は床に短パンの裾か
らはみ出し出ている松本の陰茎を握り締めた。
松本は、小さく腰を引く動作をして反応した。
「やめろよ」
松本は、タオルで髪の毛を拭きながら言葉を発しただけだった。阿久津は、それを了
解の意ととらえたのか、弛緩したしかし十分に大人の男だけのもつふてぶてしい長く寸
胴な黒褐色の陰茎をナイロンの短パンの裾から完全に外に引きずり出した。
「何しよると」
松本は、とっさに故郷の訛りで諭した。しかし、阿久津は、それを無視するかのよう
に黙ってゆっくりと松本の肉茎を揉みはじめた。
「するな」
と何度か言う松本の言葉を、阿久津は黙殺して、松本の最も大人の男たる部分を執拗に
もに続けた。松本は、タオルで髪を乾かす動作を止め、両手を頭に置いたまま固まった
ように動かなくなった。暫くの間、阿久津のするままに触らせておいたが、段々、自分
の体に変化が起こってくるのを禁じることはできなかった。若く血気盛んな松本の肉幹
は、見る見るうちに大きく太く堅く変化を始めた。
「見ろ!勃ってきたぞ」
様子を見ていた工藤は小躍りするように阿久津に言った。
松本は、一重まぶたを閉じたまま、さわやかな青年の顔と極端な落差をつけるよう
に、股間に、肉棒の裏の縫い目と幾筋もの血管を見せながら臍の方向を指して、ガチガ
チに堅い肉幹を突き上げてしまった。
阿久津は、片手では握りきれなくなった屹立した松本の肉茎を両手を使って、自分が
覚えた自慰行為をする時のように揉んだり、亀頭をやわやわと撫でたりしているうちに
堅くそそり勃った男根の先端の熟したプラムのような鈴口から粘着性のヌルヌルとした
透明な粘液がぷっくりと出て、流れ始めた。
「ふうう~っ...」
松本がタオルを使い両手で顔を隠しながら、思わず漏らした溜息だった。松本は、子
供であろうと、男の生殖器をどのように扱えば、快感にもっていかせることができるか
を人に聞かずに体得していくことに小さからぬ驚きを感じた。阿久津は、透明な粘液が
だらだら流れ始めたのを掬い取って、亀頭に塗り、幼い手を使い捏ね回した。
「ああああーっ」
松本は、思わず声を発しで、腰を浮かした。
阿久津は、松本のスポーツで鍛えたがっちりした腰に抱きついた。
「す、するな!」
阿久津は、松本の口だけの制止を聞き流すと、小学6年生の少年の口には有り余る大き
さの亀頭を頬張った。阿久津は、体温より熱い硬質ゴムのような堅さの松本の怒張した男
根をゆっくりと喉の奥に入れた.
「バカヤロー!小学生が・・・・するか!」
松本の怒号は、もはや喘ぎ声と同じ意味しかもたなかった。阿久津は松本がもつ大人の
男だけに許された濃い漆黒の陰毛に包まれた亀頭の露出した男根の賞味でもするようかの
ように唇と舌でやさしく、ねっとりと、しゃぶり始めた。
工藤はその光景を黙ってみていた。松本の腹を打たんばかりに反り返って勃起した陰茎
は、阿久津の唇に吸い込まれていったり、出てきたりし、阿久津の唇がシリンダーのよう
にゆっくり、ていねいに動いている。松本の血管の浮き出した棍棒が、阿久津の唇と松本
の豊穣な陰毛に隠れたり、出たりを繰り返している。
阿久津は、松本が競泳パンツをはいても、ジャージをはいても、股間のふくらみのトッ
ピングのような形状を見せつけてしまうことになる大人の男の勲章ともいえる包皮の剥け
きった亀頭にたまらない魅力を感じていた。禁断の果実を手にした阿久津は、松本の熟し
たプラムのような亀頭も唇と舌で丹念に舐め上げられていく。工藤は、竿と亀頭の間の段
がはっきり分かれている雁高の松本の陰茎を舐る阿久津の唇が竿から亀頭の先にストロー
クするたびに唇の形が変わることを、興奮しながら見つめていた。
工藤は、松本に問いかけた。
「どう?先生、気持ちいい?」
「・・・・・」
松本は、目を閉じ、しかめた顔を上にあげたまま首を左右に振った。
「気持ち良くないの?」
「・・・・」
「気持ちいいんでしょ」
「だ、だめだ、・・・・こんなことしていては」
「どうして」
「大人の教師の俺が、子どもに・・・・こんなことをされていて・・・」
阿久津は、ひたすら唇を松本の勃起し続ける男根にあて、ねっとりと舌を使って亀頭を
舐め上げていく。
「も、・・もう・・するな・・・」
横で見続けいた工藤は、おもむろに手を伸ばし、松本の丈の短いナイロン生地の短パン
の裾の脇から完全にはみ出している陰嚢をやさしく包み込んだ。そして、陰嚢の中に納め
られている小さい鶏卵大の双球を丁寧に揉み上げた。
「はぁ~。」
松本の喉の奥から息を吐き出すような低い声が漏れた。
その声を聞くと、阿久津は松本の引き締まって上を向いている臀部をがっちりと押さ
え、激しく唇に吸い込んだり、吐き出したりを繰り返し始めた。松本の腹筋が震え、大臀
筋に力が入っているのが分かった。
「ちょっと待て!いかん」
松本が雄叫びにも似た声を発した。
「行きそうだ、ちょっとやめろ。」
松本は、自分の腰と臀部にしがみつく阿久津の体を離そうと、その場で立ち上がった。
阿久津は逃げようとする松本にしがみつき、執拗に全身を口にして松本の怒張しきった血
管の浮き出した陰茎と先端の亀頭を舐りしゃぶり続けた。
「やめんか、こら、出てしまうゾ、ううううっ…汚いものが口に入るぞ」
松本は、両脚を踏ん張るように広げて立ち、腰を突き出しながら、阿久津の頭を両手で
押さえ、怒張する陰茎から引き離そうともがいた。
「オ、オイ、・・俺のチンポから口を離せっ、でるぞ」
がに股の状態で立っている松本が腰を前後に振り始めていた。
「うっ」
と唸った松本は、阿久津の頭を自分の分身から引き離した。
阿久津は、急いで自分の口から引き抜かれた松本の大事な男の逸物を口に入れようとし
た。
「だ、駄目だ!」
松本が低く唸るように言った次の瞬間、腹にくっつくように天を向いて怒張している血
管の浮き出した陰茎の先にある亀頭が一瞬頬を膨らましたように大きくなった。
「ウッ、ウッ、ウッ、ウッ、ウッ」
松本は、腰に手を置き、下半身を突き出すと、鈴口から白濁した多量の液を天に吹き上
げた。
阿久津は、それでも松本の健康な男の最も男たる部分をくわえた。くわえようとした拍
子に顔に精液が飛び散った。それでも陰茎と銜えこんだ阿久津の口の中に、ピクピクッと
脈打つ松本の勃起した陰茎から、濃すぎる精液が流れ込んできた。
「グゥゥゥ」
松本は反り返った体を立て直し、阿久津の口から怒張したままの陰茎を引き抜こうとし
た。その時に、阿久津は、唇を松本の竿の付け根から亀頭全体を確認するかのように、そ
て包み込むように窄めた。
「ウオォッ!」
これまで経験のない快感が押し寄せた松本の男の部分は、激しく反応し、跳ね返るよう
に阿久津の唇を離れた瞬間、さらなる男のマグマが噴火され、阿久津の顔に直撃した。
「スマン」
松本は、そう言い、短い裾から完全に露出していた陰毛や陰茎、陰嚢などの大人の男の
部品を、邪険にナイロン生地の短パンに押し込み入れた。その時に、工藤が動画を撮って
いることに初めて気づいた。
精神医学でいうフェティシズムは変態性欲、性的倒錯とされており現代日本で用いられ
る軽い趣味ではなく、性的対象の歪曲を指す。診断は訓練をつんだ専門家によって行なわ
なければならないが、アメリカ精神医学会のにはフェティシズムの診断ガイドラインが設
けられている。それによれば、
・長期(少なくとも6ヶ月以上)にわたる、
・生命のない対象物に対する強烈な性衝動、妄想、行動が持続、反復する。
・その性衝動、妄想、行動により著しい苦痛、または社会的、職業的な障害を引き起こし
ている。
・対象物は衣服や性具に限らない。
とされている。
また物以外の状況・行動などへの偏愛はおおまかにパラフィリアと呼ばれる。
いずれにしても人生のどこかで強烈な「刷り込み」が行われた結果だといえよう。
この時、松本と出会った少年たちのある者は、競泳パンツに、ある者は、メッシュのサ
ポーターに、ある者は、男の筋肉に、ある者は陰茎や睾丸そのものより、着衣の上からそ
れとわかる明瞭なふくらみに、ある者は、睾丸を打った痛みにのたうちまわる男の状況
に、ある者は小便や射精をする男の行動に等、ある特定の物や状況・行動に強い性的興奮
を感じるようになってしまったと言えよう。
それは、一般的に大多数の人間が性的興奮を感じるものではなく、心情的にわからない
わけではないものの、なぜそれにそこまで固執するのか、偏愛するのかは、その特定集団
の中でしか共有されにくいものかもしれない。
小学校教員松本と出会い、松本に惹かれた少年たちは、意識としての雄への覚醒を、少
年時代に無意識化でしており、その後の人生に少なからぬ影響を受けてしまったとも言え
よう。このマンションの各部屋に住み、あるいは訪れる人々には、過去にどんな人物と何
を介した、どのような出会いがあり、それが雄への覚醒になったのか、聞いてみたい。
みの前半10日、後半10日ほど実施されるのは、例年のことだった。希望者対象とはいっ
ても、盆休み前後あたり以外には、どこに行く予定もない少年たちにとっては、水泳教
室は、2時間ほど友人たちと時間をつぶすよい時間でもあった。
教員たちは、当番制で、水泳指導にあたっていた。少年たちは、とくに松本が、水泳
指導にあたっている日は、とりわけ胸弾ませて通った。
夏休み中は、校舎内に立ち入ることはできなくなっていたので、校門をくぐると、直
接、プールの脇に立っている更衣室前の木枠の箱にプールカードと称される出席カード
を入れると、その脇の木陰で、開始までの順番を待った。やがて、職員室から出てきた
教員が、夏の強い日差しで陽炎がたつ校庭を横切って更衣室前に来て、更衣室を解錠す
ると、一斉に更衣室になだれ込むように入り、あっという間に、着替え、プールサイド
に並んで待つというのが常だった。
その日、松本は、他の2,3人の教員よりも先に姿を見せた。校庭に短い、しかし濃
い影を落として、こちらに向かって歩いて来た。目深に被った帽子の漆黒の庇が、太く
濃い一文字眉毛の凛々しい雄々しさを際立たせていた。広い肩幅とそこから盛り上がる
ように伸びている太い二の腕、大きく盛り上がった左右の大胸筋や割れた腹筋がTシャ
ツにサリがなく浮き出ている松本の上半身の下には、大腿筋に張り付いているような空
色をした光沢のある化繊の薄い生地の短パンを身につけていた。松本が左右の脚を交互
に出すたびに、空色の化繊の薄い生地は、太ももの付け根に、持ち重りのする2つの睾
丸を納めている陰嚢の存在を露骨に表わし、斜め下に伸びた肉幹さえ、陰嚢のこんもり
したふくらみの上で明瞭な隆起を見せつけていた。
手に、小さく丸めたビニール製の水泳ポーチと鍵の束を握っている松本は、子供たち
の歓声に迎えられながら、更衣室に行く、入口の鉄製の門を解錠した。
少年たちが着替えていると、そこに、松本があらわれた。手に持っていた水泳ポーチ
を開いていた棚に無造作に置き、なかからいつもはいている臙脂色の競泳パンツを取り
出した。
「え?松本先生ここで着替えるの?」
「あぁ」
事も無げにこたえる松本の言葉に少年たちは、胸躍らせた。少年たちは、自分とは違
う大人の男の裸に隈なく目を走らせた。Tシャツを脱ぎ去るときに見える太い腕の付け
根の内側に黒く波打つ豊饒な腋毛、縦に割れた腹の臍から短パンへと続く剛毛は、薄暗
い更衣室の中であるがゆえに隠微さが増した。松本が短パンに手をかけた瞬間、少年た
ちの唾液を呑み込む音が一斉に聞こえた。
短パンを脱ぎ捨てた松本は、少年たちの視線を気にする様子もなく、白いメッシュの
サポーター1枚の姿になった。
自分たちの憧憬の的となっている大人の男が、普段は決して見せることのない姿にな
っていた。そして、それは、少年たちがなぜ松本がはくのかいぶかしく思っていた白い
メッシュのサポーター1枚の姿だった。
少年たちの目は、自分たちがはいているブリーフより小さいのではないかと思える、
松本がはく白いメッシュのサポーターの中心部に釘付けになった。松本の逞しい下半身
の極一部を辛うじて覆っているとしか思えぬサポーターは、その小ささのために、サポ
ーターの両脇から夏草のように生い茂っている陰毛があふれ出しているように見えた。
さらにメッシュの生地の隙間という隙間から陰毛の先端が何百本もの針を刺したように
突き出ていた。
そして、白いサポーターの盛り上がりは、最下部にずっしりとした双球の入った陰嚢を
浮かび上がらせ、その上に太い畝を晒していた。そして、それは、形だけでなく、メッ
シュ生地を通して、無理やり押し込んで形もいびつになった松本の黒ずんだ陰茎が漆黒
の陰毛とともに透けて見えた。
松本は、サポーターの中に手を突っ込み、陰茎の位置を無理やり上向きに直したよう
だった。サポーターのゴムの位置に窮屈そうに陰茎が納められていることと、黒ずんだ
陰茎の中で先端の部分だけが色がピンク色がかっているのが透けて見えた。
「なんだよ」
松本は、固唾をのむように黙って見ている少年たちに声をかけると、臙脂色の競泳パ
ンツを両脚を大きく動かしながらはいた。はいた後に、もう一度競泳パンツの中に手を
突っ込んでもぞもぞと動かしていた。
「先生、なにやってるの?」
揶揄するように笑いながらたずねる少年に
「キンタマとおチンチンの位置を直しているんだ」
と真顔で言った。松本が、日ごろから、遠回しな言い方をしないで、照れもせずに直接
的な表現をすることを少年たちは、好きだったし、男らしいと思っていた。
水泳教室は、正面にたつ指導者である教員に向かって右側のプールサイドが男子児
童、左側のプールサイドが女子児童の並ぶところと決まっていた。女子児童が入ってい
る間は男子児童は、プールサイドで甲羅干しを兼ねて体育座りをして待つというように
指導されていた。
少年たちが黙って松本の肢体をまぶしく見つめていると、一つ上の学年である6年生
の悪童たちは周囲に聞かせることを意図しているように野卑な声を交わしていた。
「松もっちん、あいかわらずもっこりすげーな」
「水に濡れているから余計に目立つもんな」
「ほら、ちんこのてっぺんがつんって盛り上がっているだろ。あれ、松もっちんのチン
コが剥けている証拠だぞ」
「チン毛が生えているだけじゃあ、大人のチンコじゃないからな」
「剥けると、水泳パンツをはいた時、もっこりにチンコの先っちょの形がもりって浮か
び上がるんだぜ。」
完熟した男性器をもつ大人の男だけが、布越しに表現できる股間の形状は、悪童含め
た少年たちが羨望するものであった。
「松もっちんは、自分は剥けているから、ちんこの先の形が浮き出てしまうんですよっ
て俺たちに見せているんだ。いやらしいな」
「俺のは剥けてる大きな大人のチンコですよって女子にも見せているんだ」
少年たちは、6年生の悪童たちが交わす言葉を大方は理解できていた。あまり正視は
したくはない自分たちの父親の姿から言わんとすることが想像できたからだ。しかし、
父親と憧憬の対象である松本とは、まったく異なる大人で、おなじ種類の大人の男とは
違うと否定したい気持ちがあった。不思議だった。少年たちにとって、松本は身近にい
る大人の男でありながら、特別な存在であること。松本の男性器がなぜ、そんなに気に
なり、布に隠された正体を知りたい気持ちになるのか。
水泳教室は、残り20分くらいの時間になると課題別の練習時間になる。そこでは、
自分が身につけたい技能や泳法ごとに分かれて、それぞれの教員のもとで指導を受ける
ことになっていた。
6年生の悪童をはじめ、少年たちは、クロールもブレストも50mは余裕で泳げてい
たことから、松本のところに行った。悪童たちは、意図があったと思うが
「松本先生、背泳ぎの仕方を教えて」
と申し出た。
「おう」
と承諾した松本は、背泳の指導に入った。少年たちを周囲に集め、腋下に岩海苔のよう
に張り付いた腋毛と、臙脂色の競泳パンツの上部から臍にかけて繋がる毛と、競泳パン
ツの横からはみ出た陰毛を見せた状態で、松本は自ら背面蹴伸びをして見せた。それだ
けでも、少年たちに十分なサービスをしたはずであったが、その仰向けに浮かんだ姿勢
のまま、
「こうやって、水に浮かんだ状態で、水の中で泳ぐ姿勢は、おちんちんを潜水艦のよう
にして泳ぐんだ。こう・・・な・・・・こう・・な・・」
と、真面目な口調と表情で少年たちに、自分の競泳パンツの男の隆起をプールの水面
から出したり入れたりしながら説明するのだった。悪童はじめ少年たちは、爆笑しなが
ら、松本の大人の男の部分に視線を集中させた。松本は、真面目な顔で冗談を言い、自
分で言った冗談については、自ら笑うことのない男であることを少年たちは知ってい
た。
その日の水泳教室が終わった。更衣を終え、赤いスタンプ印の押してあるプールカー
ドを当番になっている年配の女性教員から手渡してもらい、帰路につくのだったが、少
年の一人がプールカードをしまう際に、水泳帽を更衣室に置き忘れたことに気付いた。
他の少年たちにそれを告げると、更衣室へと引き返した。
蛍光灯のついていない更衣室は、明かり取り用の小さい窓からの光だけで、薄暗く湿
っていた。果たして少年が予想していたように、水泳帽は使っていたロッカーの隅にあ
った。少年はそれをつかむと、更衣室を飛び出した。その時、プールサイドの水道のと
ころで松本がホースを使って、自分の体に水をかけている姿を見つけた。松本は、水道
場にとぐろを巻いておいてあるホースの先端部分を1メートルばかり、引き出し、シャワ
ーを浴びる代わりなのか、水道栓をひねり、頭のてっぺんから水をかけて、髪をゴシゴ
シと洗い始めた。
そして次に髪の毛から大量の水滴を垂らしたまま、肩、背中、胸に順番に水を当てて
いった。松本の上半身にかかった水は、そのまま、松本の下半身に流れ落ち、臙脂の競
泳パンツをしとどに濡らした。上半身から下半身に流れる水は、しとどに濡れた競泳パ
ンツを肢体に密着させて張り付けさせ、松本の亀頭やまっすぐに縦に収めた陰茎の形状
を忠実に浮かびあがらせ、競泳パンツのその部分は、夏の日差しを受け、反射して光を
放っていた。そして、その下にあるたわわに実った双球の豊かなふくらみも濡れて光を
発していた。水は、股下からも垂れ続け、また、毛脛に覆われた筋肉の束のような両脚
を伝ってもプールサイドに水を垂らし続けていた。その雄々しい肢体に見惚れていた少
年が衝撃を受けたのはその後のことだった。松本は、持っていた水道のホースを、臙脂
色の競泳パンツに突っ込んで、もう一方の手で、松本の局部を洗いはじめたことだっ
た。臙脂色の競泳パンツの上から、松本の手の甲が動き、少年たちの憧憬の的になって
いる大人の男の最も男たる部分をまさぐっているのが明確に分かった。そして、これま
で乱暴に髪の毛や上半身を洗っていたにもかかわらず、そこを洗う松本は、体のどの部
分より丁寧な扱いをしているように少年には感じられた。
ふと顔をあげた松本と、少年と目が合った。
「おう、どうした」
「帽子を更衣室に忘れちゃったんで」
「そうか」
松本は、水道の栓を締め、ホースを巻きつけると、水滴をボトボトと落としながら、
少年のところに近づいてきた。そして、少年を更衣室に連れて行った。
「どこだ、探してみろ」
「あ、もう見つかって、この中にしまった」
少年がプールバッグを高く持ち上げて言うのを聞くと
「そうか、もう見つけたんだ。あって、よかったな」
「うん」
「じゃあ、、気をつけて帰れ・・・な!」
松本が声をかけると少年は、こっくりとうなずき、更衣室の出口近くまでいき、松本
のほうを見た。
「松本先生・・」
「ん?」
「・・・」
「なんだ?」
「松本先生、水泳パンツの中に何か入れているの」
「ん?・・・どういうことだ?」
「だって、すごく前の部分がふくらんでいるから・・・」
「前の部分って、ここか?」
松本は、臙脂の競泳パンツの股間の部分を右手で包み込むようにしてもち、2度ほど
揺すって見せた。そして、少年がうなずくのを見たとたんに、明るい高らかな笑い声を
発した。
「なぁんにも入れてないぞ。」
「本当?」
「何か、入れているように見えるか?何が入っているように見えるんだ?」
「うーん、おしぼりタオルとか、水風船とか」
再び、松本は、高らかに笑い声をあげると
「確かめてみるか」
松本は、揶揄するような表情で、少年に近付き、腰を前に突き出すような姿勢をし
た。
「・・・・」
「どうした。タオルや水風船があるか確かめていいぞ」
「・・・・」
少年は、恐る恐る手を出し、小さい人差し指を突き出すと、松本の臙脂の競泳パンツの
中心部の大きな隆起を2,3度つついた。先端のぷくりとした楕円を描くふくらみは、
蒟蒻をつついているような弾力と水で濡れて冷たい競泳パンツのなかで松本の体温を感
じた。
「グミみたいだ」
「グミはよかったな」
少年は、先端のぷくりとした楕円から続く縦に伸びている肉幹のふくらみを、競泳パ
ンツの上から、小さい2本の指を使って掴んでみた。
自分のものとは単位の異なる太さと長さをもつ松本の肉幹を少年は自分の2本の指に
感じ、思わず少年は言葉を発した。
「でかっ。これ、先生の本物のチンコ?」
「ニセモノに思うか」
「太くてでかいけど、柔らかいんだね」
「そうか?」
そして、その下にあるたわわに実った双球の豊かなふくらみを小さい手で2,3回揉
んでみた。
「ふっ!」
松本は、声を発し、一瞬体を動かし、少しだけ腰を引いた。
「どうしたの?」
「・・いや、ちょっと痛かった」
「痛かったの?」
「あぁ」
「じゃあ、ここは?」
少年は、肉棒の膨らみを握ってみた。松本は、何も言わずにしばらく握らせておくとお
もむろに
「・・・ふん・・・もう、いいか?」
鼻で笑うような声を出し、少年の前を離れ、水泳ポーチの置いてある場所に戻った。
まだ、更衣室の入り口に少年が立ったまま帰らないでいるのに、ちらりと視線を走ら
せた松本は、その場で、臙脂色の競泳パンツに手をかけ、ピシャピシャとした音をたて
ながら脱ぎ始めた。
自分がここに立っているのに、自分に背を向けることもしなければ、タオルを巻きつ
けることもせず、何食わぬ顔で、競泳パンツを脱いでいく松本を、少年は心から男らし
いと感じた。片脚で立つたびに大腿筋が浮き出たせながら、競泳パンツを脱ぎ下ろし、
その下のメッシュのサポーターを下ろすと、その中に押し込められていた大量の陰毛に
覆われていた男根が息を吹き返したように、外界に飛び出してきた。漆黒の陰毛の生い
茂った中から、少年が想像していた以上の太く、長い、寸胴で褐色の陰茎がにょっきり
と垂れ、その先端は、完全に露出した桃色を帯びた亀頭が熟したプラムのように光って
いた。さらにその下には2つの小さな鶏卵大の睾丸を収めてあるどす黒い陰嚢が、たく
さんの皺をつくりながら委縮した状態で体に張り付いていた。松本は小さいセームタオ
ルを使って、肢体をはたくようにして体の水滴を吸い取っていたが、松本の筋肉質の体
がしなるたびに、褐色の寸胴な男根が左右に揺れ、少年は喉がひりひりするような興奮
を覚えた。
松本は、少年がそこに立っていることを何とも思っていないのか、声をかけることも
せず、下半身を露出したまま、水泳ポーチの中を探り、なぜか、小さく舌打ちをした。
そして、一瞬、躊躇したのち、光沢のある空色の化繊の薄い生地の短パンを直にはき、
Tシャツを着た。
プールに来る時にはサポーターをはいていたので、それでも、股間の隆起は、松本の
大人の男の部分の「明瞭な隆起」でおさまっていたところ、大腿筋に張り付いているよ
うな空色の薄い生地は、持ち重りのする2つの睾丸を納めている陰嚢の存在はもとよ
り、斜め下に伸びた肉幹や亀頭の大きささえわかる「露骨な隆起」になってしまってい
た。今しがた見た松本の大人の男の部分が、色さえ分からないものの、形はそのまま浮
き出している状態であることを、松本はどう意識しているのだろうと少年は思った。自
分や自分の肉親だったら恥ずかしい、やめて欲しいと思うに違いないのに、なぜか、松
本は、そういう恰好をしても許される。いや、むしろ積極的にしてほしいとさえ感じ
た。
ふと、松本は、少年の視線が、自分の股間に向けられていることに気付いたのか、一
瞬、自分の股間の部分に視点を当て
「そんなに珍しいか?」
と自分と一緒に更衣室から出ることを促すように、少年の頭を撫でながら言った。
少年は、悪童も他の少年たちも知らないであろう、見たこともないであろう憧憬の対
象である松本の最も男たる部分を見た優越感に心を高ぶらせていた。
何とはなしに少年の肩に手を置き、プールを後に、校庭の周囲に植えられている樹木
の影を踏むようにして松本と少年が歩いていると、校舎の近くの鉄棒が並んでいるとこ
ろに、少年の仲間たちが、少年を待っていた。
「お前、おっせえよ。」
「何やってたんだよ。」
非難を浴びる少年に、松本は鉄棒に組んだ両肘を乗せながら言った。
「悪かったなぁ。待たせてたのか。ちょっとな、佐山に質問されて、答えていたんだ
よ」
「何の質問?」
「そりゃぁ、秘密だよな。な、佐山」
「ずりぃよ、何の質問なんだよ。な、佐山!」
「・・・・」
「言えよ。何を質問したんだよ」
「佐山ぁ、あの質問は、理科の質問でもあるし、算数の体積や容積の質問でもあったよ
な」
松本が、悪戯そうな眼をして問いかけると、佐山という少年はうつむいたまま、頷い
た。
「なんだ、宿題のことか」
少年たちは、当てが外れたような声を出して、鉄棒を握ると、飛びついたり、ぶら下
がったりした。
「松本先生、逆上がりできるよね」
一人の少年がそういうと、黙って、松本は鉄棒を握った。
松本は、勢いをつけて大きく前方に体を振り、足首を鉄棒のバーに接近させ、後方に
戻る際に腕をバーに引きつけ、両脚をまっすぐに伸ばた、きれいな蹴上がりを披露し
た。
「おぉォォ!」
少年たちは一斉に声をあげて称賛の拍手を贈った。松本は、そのまま、前方指示回転
を2回、後方指示回転を2回披露した。
「おぉォォ!」
「おぉォォ!」
少年たちは、2度にわたり声援と称賛の拍手を贈ったが、満更でもない表情を浮かべ
る松本と顔を合わした後、視線を、前方指示回転、後方指示回転を終えた松本が体重を
預けているバーの下に向けた。松本の下腹部近くを横に押さえる錆色のバーの下には、
光沢のある空色の短パンの化繊の薄い生地に、ピンポン玉でも入れたのかと思うような
亀頭とそれに続く太い肉幹や2つの小さい鶏卵のような睾丸の「露骨な隆起」が、バー
より前の位置にせり出すように盛り上がっていたのだった。
「・・・!」
少年たちは互いに、隣の少年が唾を飲み込む喉の音を一斉に聞いたような気がした。
佐山を除く少年たちは、松本のせり出した男のふくらみから逞しい想像を各々が頭に描
いたが、佐山だけは、空色の化繊の薄い生地を透して、先ほど見た、寸胴で長い褐色の
陰茎やその先端の桃色を帯びた完全に露出した亀頭、どす黒く無数の皺の集まった陰嚢
がどのように鉄棒下の狭い部分に押し込めるように収められているのか見えるような気
がした。
少年たちは、松本が、せり出すほど大きな股間の隆起をもっているにもかかわらず、
バーに触れそうで触れないのか、ぶつけたり、潰したりしそうでしないのが不思議だっ
た。願わくは、松本が、あの男らしい股間の隆起を、バーにしたたかぶち当てて欲しい
と思った。バーにしたたかぶち当てたときの松本の姿を見たいとさえ思った。完成品を
みれば、破壊をしてみたいという欲求が少年の心にもあった。
そのような少年たちの思いは、想像だにしていない松本は、
「腕の力はいらないんだ。タイミングだけなんだよ。」
そう言って、鉄棒から降りると
「コバ、やってみろ」
そう言って、小林という少年を指名した。
「コバ、こうやって、・・・こうだ!」
躊躇した小林が鉄棒を握ると、松本は、手で弧を描きリズムを刻むように小林の体を抱
きかかえて揺らした。
「体を振ってから足先を浮かせて鉄棒に持ってきて、空に向かって蹴る・・・ほら、足
首が鉄棒のところまで来ていないのに空を蹴っていると、うまくいかないんだ。足首が
鉄棒のところへぶつかるところまでの我慢して、空を蹴る・・。」
しかし、小林は、足首を鉄棒に付けるまで我慢するように言う松本の指示通りにでき
ずに、いきなり両脚を後方に振り下ろした。その瞬間に、自分の右のふくらはぎが、何
か弾力のあるものに当たるのを感じた。
「ウッ!」
という声が上がった。振り向けば、少年たちが取り巻くなかで、小林に、股間の男の
急所を後ろ蹴りされた松本が、小さく飛び上がった直後であった。松本は、空色の短パ
ンの股間の部分を両手で押さえて、その場で、2,3度地面を蹴りあげるようにして跳
ねた後、体を二つに折り曲げて、一重まぶたの両目をつぶり、顔をしかめたまま悶絶し
はじめた。
「あっ、先生!ごめん、おれ、先生を蹴っちゃった?」
「オメエ、先生のチンコ蹴るなよ」
慌てる小林に、他の少年たちが、笑いを含んだ野次を飛ばすなか、松本は、一重まぶ
たの一方の目を開き、股間を押さえていた左手を離し、掌を下に向け、2,3度上下さ
せ(気にするな)という意味に受け取れる仕草をしたが、声を発することができない状
況のようだった。
松本は、再び、股間を両手で押さえ、歯を食いしばり、目をぎゅっとつぶったまま、
地面に顔を向けたり、夏空に顔を向けたりを繰り返しながら、無言で、苦しみに耐えて
いるようだった。額やこめかみから流れる汗が、暑さのための汗か、苦痛による脂汗な
のか少年たちにわかろうはずがなかった。
ただ、テレビだけでしか見ないと信じていた「珍プレー」を、目の前で、ライブで、
しかも憧憬の対象である松本のその姿を見ていることに笑いを忘れて興奮していた。
一重の細めの目に、鼻筋の通った涼やかな端正な顔をもつ松本が、苦悶に満ちた表情
で、普段は人前では決して手を当てることのない股間を両手で包み込むように押さえた
まま、再度、ヒキガエルのようにピョンピョンと跳び跳ね、男の痛みと闘っている様
は、松本のさらなる男らしさを見ているような気がした。
どれくらい時間がたっただろうか、少年は再度声を出した。
「先生!ごめんね」
「コバ、・・・・男はつらいなぁ・・・」
松本は、謝る小林にようやく声をかける余裕ができたようだった。周囲の少年たちも
松本のその言葉で、ようやく笑い声を発することができた。
「先生、そんなに痛いの?」
「痛いよ。経験ないのか。」
松本は、今更と思ったのか、立ちあがっても、股間を包み込むように両手をあてた姿
で答えた。
「キンタマは男の急所だ。体のどの部分より痛いところだ。この痛さは男にしかわから
ないな。キンタマは蹴っても、蹴られてもいけない男の大事なところだから、急所って
いうんだろうなぁ」
「じゃあチンコは」
「・・・・オチンチンは、そうだな・・・痛くはないよな。男のシンボルだけどな」
「松本先生のキンタマはでかいから、余計に痛いんだよ」
佐山がそういうと、松本は、笑いを浮かべた表情で佐山に飛びかかるように近付く
と、佐山の頭を、松本の腕と脇腹の間にはさみこんで、締め上げる動作をした。
佐山は、松本の脇腹と腕に頭を締めあげられながら、視線を空色の短パンの盛り上が
った股間の部分に当てながら、
(今日は、松本先生、フリチンで短パンを穿いているだから、コバに生でキンタマを蹴
られたのと同じだ。さっき、おれが松本先生のキンタマを水泳パンツの上から手で揉ん
だけでも、「ふっ」って声を出して痛がっていたな。キンタマってそんなに痛いところ
か、でも、もう一度、握ってみたいな。松本先生が悲鳴を上げるくらいギューって握っ
てみたい。)
と心の中で思った。
「松本先生、こんど先生のところに遊びに行ってもいい?」
少年の一人が言った。
「あぁ、いいぞ。いつでも来い。」
松本は、そう答え、背中を見せた状態で、手を左右に振りながら、校庭に面した職員
室の入り口から、校舎の中に入って行った。
松本の家に遊びに行く話は、いつの間にか泊まりに行く話になり、例年8月初旬に実
施される地域の夏祭りに参加した流れで、少年たちは各自がタオルケット持参で松本の
部屋に泊まる話に発展していった。そして、その話を聞きつけた6年生の悪童のうちの
2人も半ば強引に加わるかたちで進んだ。
神社で行われる夏祭りには、松本は、白いポリエステル製のポロシャツにジーンズと
いう軽装でやってきた。白いポロシャツは、松本の大胸筋の盛り上がる厚い胸板を強調
し、贅肉のない脇腹などの胴回りをすっきりと見せて、殊のほか松本に似合っていた。
ポロシャツ裾の下には、年季の入ったジーンズが、松本の大腿筋の束からなる太い両脚
に張り付いたようになっており、鍛えたであろう大殿筋、中殿筋で引き締まった臀部を
ジーンズが強調していた。また、臀部のポケットにはいつもそこに財布を入れているこ
とがわかるような色落ちがあった。色落ちといえば、ジーンズのフロント部分は、色落
ちした皺が松本の逸物を収めてある盛り上がりに向かって何本か付いており、特にジッ
パーの下部左右には双球の存在が明確に確認出来る色落ちが隆起を一層目立たせてい
た。
夜店を一通り回ると、松本と少年たちは、駐輪場に行き、そこから、各自自転車に乗
り、松本を先頭にして、松本の部屋に向かって夜道を走り出した。少年たちは、これか
ら始まる冒険に心弾ませていた。
50分程自転車を漕いでついた松本の部屋は、3階建の鉄筋アパートの1階にある、
2Kの部屋だった。思いのほか、なにも置いていない部屋で、衣類を始め、ほとんどが
押し入れに収納されているようだった。一つの部屋の隅にパイプベッドが置かれてお
り、それと対角の位置に、テレビ、オーディオ製品、書棚が置かれていた。書棚に並ん
でいる本が唯一、松本が教員という職業に就いていることを象徴していた。部屋の中央
には、大きめの座卓が置かれ、ここで食事から家に持ち帰っての仕事までしていること
が推察できた。
「あっ!先生、こんなの見てるんだ」
6年の悪童が指摘すると、松本は、何食わぬ顔をして、ベッドの上に広げておいたま
まになっていた雑誌『週刊プレイボーイ』を拾いあげ、書棚の上に載せ、少年たちを見
て言った。
「汗かいたな。風呂どうする?ここの小さい風呂でシャワーを浴びることもできるし、
近くにスーパー銭湯もあるけど行くか?」
松本が聞くと、少年たちは顔を見合わせたが、6年の悪童2人が強い意向を示し、数
分後には、スーパー銭湯に向かって再び自転車を漕ぐ松本と少年たちの姿があった。
少年たちの誰もが、これから、逞しくて男らしい松本の大人の裸、特に薄い生地一枚
に十分な存在感を見せつけながらも、その本来の姿を見たことがない松本の最も大人の
男たる部分を見ることができることに興奮と期待で心臓が強く速く動悸をうっているの
を感じた。
スーパー銭湯の脱衣所には、数名の老人や初老の男たちが、思い思いに身体をふいて
いるだけで思いの他すいていた。少年たちは、あっという間に裸になり、タオルを持っ
て浴室に行き、松本が現れるのを待った。
脱衣所と浴室を仕切るガラスの自動ドアは、湯気や水滴で曇っていたが、少年たち
は、曇ったガラスの向こうに大胸筋と大殿筋が大きく上を向いて盛り上がり、がっしり
引き締まった男らしい身体つきのシルエットが横切るのを見た。不思議に思って、一人
の少年が自動ドアをでて、後を追ったところ、後ろ姿の松本が、トイレに入るところだ
った。少年がトイレに飛び込むようにして入ると、小便器に全裸で立つ松本がいた。
「よう」
飛び込むように入ってきた少年にむかって声をかけた松本は、一方の手にタオルを持
ち、一方の手を腰にあて、腰を突き出す恰好で小便をしていたので、少年の目には、臍
に向かって繁茂した漆黒の陰毛の群れの中から、長く寸胴で褐色の陰茎がにょっきりと
突き出し、釣鐘状に大きく鰓の張った熟したプラムのような亀頭の先から、少年の小便
とは比較にならないほど太く大きな弧を描いて、勢いよく放たれているのが垂れ落ちて
いくのがしっかり映った。
「お前も、ションベンか」
小便が途切れ途切れになり、小便を押し出すためなのか、下腹に力を入れたような声
で松本は、前を向いたままたずねた。少年は返事も忘れたかのように、松本の最も男た
る部分を見つめていたが、松本は気に留める様子すらなかった。
やがて松本は、身体ごと上下に揺すると、持ち重りの感じられる褐色の太筒について
いる完全に露出した亀頭の先にある雫を振り払った。
少年たちの待ちわびる浴場に、松本は、タオルを一方の手にぶら提げた状態で、まっ
たく無防備な姿で現れた。
少年たちには自分たちの息をのむ音が浴室じゅうに響いたように思えた。とうとう、
自分たちの憧憬の対象であり、慕ってやまない松本の最も男たる部分を見ることができ
たのだ。それは、明確な美意識がない幼い少年たちをも魅了する体だった。
風呂の湯につかる前に、松本は入り口のシャワーの栓をひねり体中にスコールのよう
なシャワーを浴びた。肩は筋肉が盛り上がり、そこから太い腕が伸びていた。大量の岩
海苔を張り付けたような腋毛、盛り上がった大胸筋と、昆虫のように6つに割れた腹
筋、発達した大殿筋、中殿筋は、臀部を上に持ち上げていた。そして、下腹部の陰毛
は、岩海苔をあきれるほどかき集めて、張り付けたのかと思う程豊饒だった。そして、
少年たちのものとは、メガとギガ、メガとテラという程単位の異なる陰茎には、目が釘
付けになった。シャワーが、自分たちの父親が所有しているゴルフボール並みの大きさ
の露出した亀頭がシャワーを浴びてはげしく揺れている状況は、卑猥という言葉を知ら
ない少年たちだったが、表現できないいやらしさを感じさせるものであった。その下に
は弛緩しきった陰嚢が、小さめの鶏卵大の睾丸の形を薄皮一枚の皮膚に形づくってい
た。
そして、太い腿と脹脛をもった二本の脚がまっすぐに伸び、松本の肉体はまさに筋肉
の鎧ともいえた。しかし、それは、これまでのスポーツで自然に鍛え上げられた結果の
姿であるような印象を与えたのは、体の上に乗っかっている松本の顔が小さく、涼しげ
で、端整なためであった。
少年たちは、体を洗うために各自が水道栓の前に桶と風呂椅子をもって座った。
松本は、自分の体を洗う前に、少年たちに声をかけた。
「背中を流してやるから、順番に来い!」
最初の少年は、松本のところに行き、松本に背を向けた。松本は、自分のタオルにボ
ディソープの液体を2,3回垂らすと、少年の首筋や背中を石鹸の泡だらけにして洗
い、その後、その場に立たせて、尻や、脚を洗った。
「こっち向けよ!」
「えっ?」
「前も洗うんだよ!」
松本は、少年の腰骨に手をあてると、半ば強引に自分のほうに少年の体を回転させ
た。松本と向かい合う形となった少年は、松本が少年の体を洗っている間中、松本のす
りこぎのような陰茎から目を離さなかったようで、さすがに無頓着な松本もそれに気付
き
「大人のチンポが珍しいか? そんなに見られたら、俺が恥ずかしいだろ。理科の観察
じゃあるまいし」
と朴訥な言い方をした。すると、周囲にいる少年たちから笑いが起こった。
「先生のチンコ見ることないもんなぁ」
「お前たちのお父ちゃんと同じものしかぶら下げていないぞ。」
「いや、先生のチンコって特別なんだよ」
そのような、子供たちのやりとりを聞いていたのか、背を向けた位置にいた恰幅のい
い初老の男が声をかけてきた。
「お前たち、先生、先生って、お前たちの先生か」
「そう。おれたちの学校の先生」
「そうか、先生のチンポコなんて、そうやすやすと見れるもんじゃないぞ。今のうちに
しっかり見せてもらっておけ。なあ、先生、いいよな」
「いやあ」
松本が困惑した表情をしていると、男は言った。
「先生、りっぱなものぶら下げていて羨ましいねえ。女にモテんだろうな。おいお前た
ち、お前たちの先生くらい立派なチンポコもった男はいねぇぞ。なあ、先生」
そう矛先を向けられた松本は、少年たちがいる手前
「いえいえ」
笑いもせず真面目に恐縮しているような言い方をした。その松本の言い方が、少年た
ちにはなぜか好ましく思えた。
松本の部屋に戻ってくると、少年たちには炭酸飲料とスナック菓子を与え、松本はス
ナック菓子をつまみに、缶ビールをあおりながら、ひとしきりカードゲームで興じた。
「そろそろ寝るか」
松本の合図で、少年たちは2部屋に分かれて、タオルケット一枚を巻きつけるように
して、床に転がった。松本は水色のパンツ一枚の姿になって、自分のパイプベッドに横
になった。電燈を消すと、昼間の疲れとあおったビールの勢いもあってか、程なく松本
の寝息が聞こえるようになった。
ベッドの脇の床に横になっていた6年生の悪童の一人である工藤が、おもむろに起き上
がって、眠っている松本を見下ろすようにベッドの端に腰を掛けた。
上半身裸に水色のパンツ一枚という格好で、タオルケットを跳ねのけて大の字になって
寝ている松本の顔が外の水銀灯の青白い灯りに照らされていた。
工藤は恐る恐る松本の毛臑を撫でてみた。弾力のある筋肉の束になっている脚に刷毛で
なぞったような毛脛が覆っていた。工藤は撫でながら松本の股間を見つめていた。その
水色のパンツの中心を盛り上げている松本の男らしい部分を握りたい衝動にかられた。
気がつけば、少年の周りには、もう一人の悪童である阿久津をはじめ、同室の少年た
ちも、隣室の少年たちも集まっていた。
6年の工藤は
「起すなよ。これから面白いことをするんだから。」
押さえた小声でそう言うと、それぞれの足首に用意してきたロープの一方を巻きつけ、
パイプベッドの柵にもう一方を巻きつけ、阿久津がボーイスカウトで身に付けた要領で
固定した。続いて腕も、目を覚ますことのないよう、タイミングをみて、それぞれの手
首にロープを絡め、同様にパイプベッドの中央の脚に巻きつけて固定した。
松本が盛り上がるような大胸筋や割れた腹筋を見せ、腕と足の自由をかなり奪われた
状態で深い寝息をかいていた。阿久津は、憑かれたように松本の水色のパンツの股間を
穏やかに、しかし、豊かに盛り上げている部分に掌を近づけていった。それを見ていた
少年の誰もが、両耳の後ろが激しく脈打っているのを感じていた。阿久津は、掌を松本
の股間の一番大事な部分の上に、そっと置いた。阿久津の掌の大きさからするとそこに
はとてつもない大きな男のふくらみがあった。昼間の疲れとビールの酔いで無防備な姿
で寝入っている松本の最も男たる部分に手をあてたまましばらくそのままの感触を味わ
った。柔らかいのに芯のある弾力が跳ね返ってくる。二度三度その張りのある弾力を味
わった。
阿久津を跳ねのけるように工藤はその場に割り込み、水色のパンツに浮かび上がって
いる股間の形に指を這わせるように滑らせた。そして、指を開き掌で撫で回して、ひと
つひとつの感触を確かめてみた。5年生の少年たちから聞いたところ、松本をヒキガエ
ルのように跳びはねさせ、とてつもない苦痛を与えた小さい鶏卵大の双玉、臍の方に向
かって伸びる肉幹と肉幹の先端に開く傘と玉こんにゃくのような感触の大きな亀頭。工
藤はゆっくりと松本の水色のパンツの隆起した部分に顔を近づけた。そこには洗濯した
あと清潔な匂いに混じってかすかな男の匂いを感じた。
「はやく、やらなねぇと目をさますじゃないか。」
阿久津にせかされるまでもなく工藤は、左手で静かに水色のパンツのゴムの部分を持
ち上げ、松本のパンツの中を覗いた。先ほどスーパー銭湯で目にした豊穣な陰毛に覆わ
れた包皮の捲れ返り、亀頭が完全に露出した状態の完熟した大人の陰茎が不貞不貞しく
横たわっていた。
工藤は松本のパンツのゴムを静かに戻し、寝息が聞こえるのを確認すると、水色のパ
ンツの前あきの部分を、外科の手術に使用する鉗子のように、両手の中指人差し指をつ
かって大きく開いた状態にした。阿久津は、縮れて絡みつく漆黒の陰毛をほどきなが
ら、松本の肉棒の中間あたりを二本の指で掴むと、丁寧に、しかし少し力を入れて、引
きずり出した。肉棒の中間が水色のパンツの前あき部分から出たかと思うと、まもなく
肉幹の先端の亀頭が弾けるように飛び出した。
パンツ一枚の姿で仰向けに両脚を広げて無防備に眠る大人の男が、そのパンツの前あ
きから日頃は間違っても人に見せることのない弛緩した状態の、しかし包皮が捲れ返
り、亀頭が完全に露出した完熟した十分に不貞不貞しい大人の陰茎をさらけ出して眠っ
ている。
少年たちは生唾を飲み込みながら、その姿を見つめた。工藤と阿久津は用意したデジ
タルカメラにその姿を記録した。
工藤が松本の大人の男の部分を握ったり、ゆっくりと撫でまわしたりしていると、若
く血気盛んな松本の肉幹は、見る見るうちに大きく太く堅く変化を始めた。
「見ろ!勃ってきたぞ」
工藤は、少年たちに、潜めた声で呼びかけた。少年たちは、大いに慌てた。大人の勃
起した一物など初めて見るわけであるし、ましてやその大人が、自分たちが慕ってやま
ない松本自身のものである。普段は1枚2枚の布をとおしてその形状で存在を感じてい
る、隠された松本のもっとも男たる部分だけを見ることができただけで十分であるの
に、松本の肉体的野生的に変化していく雄の部分を目にしようとは予想だにしていなか
ったことだったからであった。松本は一重まぶたを閉じたまま、涼しげな印象をあたえ
る鼻筋のとおった2つの鼻孔から、静かな寝息だけを出していた。そのさわやかな青年
の顔と極端な落差をつけて、股間では、肉棒の裏の縫い目と幾筋もの血管を見せながら
臍の方向を指して、ガチガチに堅い肉幹を突き上げていた。肉幹は根本の部分から、撫
で回す工藤の指を跳ね返すほどの勢いで硬く硬く怒張し屹立しているのに、先端の、大
人の男の部分は、柔らかさを残しが弾力があるのが工藤にさえ、不思議に感じた。工藤
が、縦に一本切れ目の入った熟したプラムのような先端の部分を撫でたり摘んだり、そ
の縁の部分を指でなぞるようにしているうちに、松本の怒張したプラムに一本入った縦
の切れ目から粘着性のヌルヌルとした透明な粘液が出て来た。
「おしっこ?」
少年の一人がたずねると
「バカ、チゲーよ」
工藤と阿久津は小馬鹿にしたように言った。工藤は、小便とは明らかに異なるその粘
液を指で掬い取り、糸をひくその粘液を少年たちに見せた。
「・・・・・」
「がまん汁っていうんだぜ」
工藤は、そう説明したのち、一瞬ためらう素振りを見せたが、舌で直に松本の肉幹の
先端からあふれ出る透明な粘液を舐めた。そして、口を思いっきり大きく開けると、ひ
と思いに松本の亀頭を頬張ってみせた。アイスキャンディーを頬張ったときに、誰もが
間が抜けたような顔をするが、精一杯頬張らなければ口に含むことはできない代物だっ
ただけに、工藤の顔も明らかに間の抜けた顔だった。工藤は、何度となく頬張っては外
に出し、頬張っては外に出しを繰り返した。松本の腰が大きく動いた瞬間、股間を目指
して動いたと思われる両腕が、紐を思いっきり引っ張り、その反動で、両手の甲がベッ
ドわきの金属のパイプ部分に当たり、ゴンという音を立てた。
一瞬、驚いた工藤は、口から松本の逸物を吐き出すと、その場で伏せった。しかし、
その後、松本が目を覚ましたり、起き上がったりする気配がないことを感じると再び、
口を大きく開け、松本の完熟プラムを頬張っては外に出し、頬張っては外に出しを繰り
返し始めた。
松本の砲身はいよいよ縦に横に大きく怒張し、幹は木材のように硬くなっていたこと
が、傍で見ている少年たちにも分かった。
何度か繰り返すなかで、工藤は、松本の熟したプラムを舌でしゃぶり上げた。松本の
体がガクガクと動いたのに驚き、工藤はその場を慌てて離れた。すでに、松本が寝息を
立てていないことは明らかだった。阿久津は意を決したように、松本の怒張した男根の
雁の部分を親指と人差指の側面を使い、擦った。指どころか手まであふれ出る粘液まみ
れになり、肉幹と亀頭の接続部の縁を上下に擦った。
松本の太腿部に太い筋肉の束が浮き出ており、脚に力が入っているのがわかった。粘
液まみれの指が雁の部分を擦るたびに松本の腰が上下に動きはじめた。工藤と阿久津の
デジタルカメラから何度となくフラッシュを発した。阿久津が、松本の雁の部分を擦り
ながら、亀頭を舌で舐め上げるたびに、松本は腰と両脚を動かした。目を堅く瞑り、口
は堅く結んだまま、頭を倒し、喉を突き出すようにして松本は、喉仏だけをごりごりと
上下に動かせていた。
工藤も阿久津も、そして少年たちも、松本が自分を差し出していることを悟った。成
熟した男の体、特に肉体的に最も大人の男たる部分にとてつもない興味をもち、ことあ
らば松本の股間にぶらさがっている男性器を見たり触ったりして、突き上げる欲望と戦
っている悪童や少年たちが、自分の部屋に来ることが決まった時点で、松本が、自分が
日ごろ決して見せることのない部分を見せることになることは避けられないことだと思
っていたこと、それをできるだけ不自然でないように見せるよう配慮していたこと、し
かし、夜に自分がこのような形で「襲われる」ことは、予想を遥かに超えていたこと、
しかし、そうなったからには致し方ないとまな板の上の鯉のごとく覚悟をきめ、己の体
を張って子どもの自分たちに男の急所を触らせてくれているということを悟ったのだっ
た。
再び、工藤は阿久津を押しのけ、右手と左手を重ならないようにしながら、連続で亀
頭を両手で滑らせてみた。さらに大きく堅くなる肉棒の先端の亀頭の鈴口から透明な粘
液が滾々とあふれ出してくる。その粘液を亀頭全体に塗りたくり、堅く怒張している肉
幹の感触と感じながら、亀頭を翻弄してみた。すると、その瞬間、松本の身体が跳ねる
よう動いた。そして松本の堅く閉じられている口元がかすかに緩んだ。黙って目を閉じ
ている松本の眉が動いた。そして、松本の太い喉仏が動いているのを少年たちは見つめ
続けていた。
工藤は少年たちに見ていろと目で合図を送ると、舌で直に松本の肉幹の先端からあふ
れ出る透明な粘液を音を立てて舐め上げた。そして、口を思いっきり大きく開けると、
一息に松本の亀頭を頬張った。
工藤は、頬張っては外に出し、頬張っては外に出しをゆっくり繰り返した。工藤の唇
が何度となく松本の亀頭の縁を万遍無くこすっていくと、松本の砲身はいよいよ縦に横
に大きく怒張し、幹は木材のように硬くなっていった。
工藤はとめどなく透明な粘液が滾々とあふれ出てくる松本の亀頭を再度を舌でしゃぶ
り上げた。松本の太い両脚がガクガクと動いた。
阿久津が、デジカメを手にした工藤と入れ替わり、松本の怒張した男根の上部の傘が
開いたその縁を右手の親指と人差指の側面を使い執拗に擦らせた。阿久津は自分の指ど
ころか手まで、あふれ出る粘液まみれして、雁を上下に擦った。
松本の太腿辺りに力が入っているのがわかった。粘液まみれの指が雁の部分を擦るた
びに松本の腰がわずかに動いた。
松本は顎を突き出すようにして、目を堅く瞑り、口を堅く結んでいたが、喉仏だけが
ごりごりと上下に動いていた。少年たちは、髭や体毛が生えそろい、豊穣な陰毛と、包
皮の捲れ返った亀頭をもつ大人の男が、年端もいかぬ子どもに操られてしまっているこ
と、悪童の一擦り、一舐めでガクガクと体が動かすことを不思議にさえ感じた。
「……か……かんべん…………してくれ………っっ!!」
はじめて、松本が声を発した。
「たのむ。・・・・怒らないから、紐をほどいてくれ…っっ!!」
「・・・・・・・」
悪童も少年たちも何も言葉を返さないでいると、松本は絞り出すようなで声言った。
「・・お前ら、・・子どもたちの前で出すわけにはいかないんだ」
悪童が嬲るように言った。
「先生、何を出すの?何を出すわけにいかないの?」
「チンポの先から、大人の男だけが出すものがあるんだ・・・・・俺の手をほどいてく
れ・・」
松本は、男根をこれ以上堅くなれないほど堅くさせ、これ以上大きくなれないほど大
きくさせ、亀頭はこれ以上張りつめることはできないほど張りつめせて、亀頭の先端に
は透明な粘液を溢れさせた状態で、目を瞑ったまま答えた。デジタルカメラは容赦なく
フラッシュを発した。
「わかった。先生。じゃあ俺達の前で、出さないようにしてあげる」
工藤はそう言って、パンツの前開きから突き出している、血管を無数に浮き出たせ腹
を打たんばかりに反り返った松本の棍棒のような陰茎の付け根付近を、分けきれなかっ
た豊饒な陰毛まで一緒に紐で縛りあげた。
「何しているんだ。」
相変わらず目を瞑ったまま松本は問いを発した。
「俺達の前で、先生が大人の男だけが出すものを出さないようにね」
「そんなことはしなくていいから、縄を解け!」
完全に教員の口調になって命じる松本に、工藤は何も答えず、暗がりに阿久津から受
けた取った何か光るものを右手に持ち、縦に横に大きく怒張し、木材のように硬くなっ
ている松本の男の幹の部分を左手で握った。
「グウオォォォ!!」
ベッドの上の松本が音を立て跳ね上がるように激しく体を動かしたと同時に、今まで、
誰も聞いたことのない松本の雄叫びを少年たちは聞いた。工藤が不遜な笑いを浮かべて
少年たちを振りかえる顔の向こうに、硬く硬く怒張し反り返るように屹立している松本
の褐色の男の幹の先にある熟したプラムにガラス製のマドラーが突き刺さっていた。
「痛テェ!!・・・何をするんだ!!」
先端が球型になっているガラスのマドラーを15cm弱ほど外に残した状態でガラス棒
が、松本の透明な粘液が溢れ出ている亀頭の鈴口に突っ込まれており、マドラーの頭頂
部にあある星型の黄色いガラス細工が、暗がりのどこかの光に反射して光っていた。
「何をするんだ・・・・」
「だって、先生、子供の前で出すわけにはいかないって言っていたから、塞いであげて
いたんだよ」
工藤は、マドラーの先をさらに深く潜行させながら言った。
「痛テ!痛テ!痛テ!痛テ!痛テ!痛テ!・・・コラ!!・・よせ!!」
松本はベッドの上で、腰を激しく降って抵抗した。
「先生、動くとガラス棒が折れちゃうよ。先生のチンコの中でガラスが折れたらたいへ
んだよ」
「クソゥ・・・」
阿久津の一言で、松本は、激しい抵抗を抑えた。その瞬間をねらうかのようにデジタ
ルカメラがフラッシュを発した。
「グウォ・・痛テェ!」
工藤がマドラーを深く潜行させるたびに、何度となく松本は悲鳴に近い雄叫びをあげ
た。
「・・あぁ・・アァ・・うぅ・・・」
少年たちは、松本が、呼吸困難をになっていることに気づいた。亀頭の鈴口に細いガ
ラスマドラーを突っ込む作業をしているあいだ呼吸が止まってしまうようだった。
「・・ウムムムムムムムムム・・・バイ菌が入るだろ・・・・・・・ウムムムムムムムム
ム・・・・・・・早く俺の手をほどいてくれ・・・・・あぁ・・痛テェ!」
「先生、じゃあ、僕たちの前で、大人の男だけが出すものを、自分で出して見せてくれ
る?」
「馬鹿野郎、お前たち子供の前で、そんなことをしたら俺は猥褻行為で処分されちまう
だろ」
「誰にも、言わないよ。それに、デジカメにもう松本先生のいやらしい写真いっぱい入
っているよ。」
「お前、それ、恐喝っていう犯罪行為になるって知っているか」
「でも、俺たち、みんな14歳以下だから、少年法でも罰せられないから大丈夫」
「・・・畜生!・・お前相当悪だな」
教員の口調で何を言っても、年端もいかない子供に、手足の自由を奪われた上、最大
限に勃起させた男根の先に、ガラスのマドラーを突っ込まれた裸体の男が挑むことがで
きる限界があった。
「とにかく、解いてくれ」
「じゃあ、約束を飲む?」
工藤の問いに、松本は声に出さず、首を縦に振った。
「約束を破ったら、この写真をばらまくからね」
「約束したことをしたら、そのデジカメの写真のデータを俺に消させろ。いいな」
松本の出した条件に、工藤は首を縦に振った。工藤と阿久津の指示で、周囲で見守る
ようにしていた少年たちは、ベッドの柵に縛り付けられている縄をどうにかこうにか解
き、松本に手の自由を戻した。
松本は、腹筋だけで体を起こし、腹を打たんばかりに反り返っていきり勃っている自
分の男根をうつむいた状態で見つめると、まずは、男の幹の根元に巻きついた紐を解き
にかかった。固結びされた紐は肉棒に食い込んでおり、困難を極めていた。松本は顔を
上げると、少年の一人に言った。
「コバ!そこの上の2番目の引き出しに鋏が入っているから取ってくれ」
命じられた少年は、指示されたとおり松本に鋏を渡した。松本は、マドラーが刺さっ
たまま勃起しきった男根を少年たちに見せたまま、紐の皮膚との間になんとか隙間をつ
くって、慎重に少しずつ鋏を入れていった。鋏で紐と一緒に切られた縮れた陰毛がベッ
ドのシーツに落ちていった。
「鋏で、俺の大事なおチンチンを切らないようにしないといけないからな。これでお
チンチンを切り落としたら、男をやめなければならないからな。」
見つめる少年たちの視線を意識して、いつもの照れ隠し故の朴訥なひとり言のような
言い方をした。言い方が例の通り真面目にいうから少年たちからわずかな笑いが起こっ
たが、笑い以上に松本の卑猥な作業に、少年たちは興奮していた。
「こんなふうに、おチンチンを縛りつけてしまうと、おチンチンが腐っちまうんだぞ。
ひでぇことするよな。俺の大事なところに」
俯きながら、紐を断ち切る繊細な作業を続けながら松本は独り言を言うように言っ
た。
ようやく、紐を断ち切った松本は、これ以上は不可能と思われるほど勃起した陰茎の
先端の亀頭の鈴口に突っ込まれているガラスのマドラーの頭頂部の星型の部分に右手の
親指と人差し指、中指を当てた。やおら左手で肉棒を握り締めると、右手の3本の指で
ガラスのマドラーを頭頂部を持ち上げた。
その瞬間、松本はビクッと下半身を動かすと、噛み合わせた歯の隙間から息を吸い込
むときに出す音を口から発した。
「ゥ・・ツー・・ィテェぇぇ・・」
痛いのか片目を瞑り、左手で肉棒を握り締め、マドラーから指を離した。そして、思
い直したのか、再度、マドラーの頭頂部に指を当て、少しずつ、ほんの少しずつ、時間
を空けながらマドラーを引き抜き始めた。そのたびに、
「ゥ・・ツー・・・」
という息を吸う音が口から聞こえた。松本は喉の奥のほうから
「あぁぁぁ・・・・・おぉぉぉぉぉぉ・・・・うぅぅぅぅ・・・・・・・・あぁ・・出
るぞぃ・・」
ようやくマドラーの先端の球の部分が、鈴口から放たれようとした矢先だった。工藤
は、手をマドラーの頭頂部に手を伸ばし、マドラーを再度押し込み、そして勢いよく引
き抜いた。
「ウォオオオオオ・・・・」
雄叫びをあげ、電気でも走ったかのように松本の体は大きく痙攣した。
「グオオオオォ・・・・何しやがる・・」
中西は、低い呻き声を上げ、次の瞬間、慌てたように己の屹立した棍棒のような陰茎
の亀頭部分を右手で握り締めた。
「イカン・・・・ウッ!」
松本は、子供の前での射精を耐えようと試みた。しかし、刺激はあまりに唐突で、あ
まりに激しかった。松本の亀頭を抑えた指の間から白濁した液が猛烈な勢いで噴き出し
た。
観念した松本は、両手を離した。
「ウッ、ウッ!」
唸り声をあげながら、ベッドの上に横たわり、腰を浮かせ、下半身を突き出し、届か
ぬ天井を突くように何発も噴き上げた。
そして、精液にまみれた陰茎を突き出したまま少年たちの前で、目を瞑った状態で言
った。
「お前たちが、見たかったものだ。・・・・これで、いいだろう。デジカメを俺に渡
せ・・」
夏休みの後半、あとわずかで新学期が始まるという土曜日、申し合わせた少年たち
は、悪童抜きで松本の部屋に特に約束もせず行ってみることにした。
果たして松本がいるか否かわからない不安もあり、3階建の鉄筋アパートの1階にあ
る松本の部屋をベランダ側見るために、アパートの裏にまわった。
ベランダには、3枚の洗い物のTシャツとタンクトップがワイアーのハンガーに掛け
られ、3本のスパッツが角ハンガーの洗濯バサミにぶら下げられて揺れていたい。松本
は、家にいるときは、どうやら速乾性の衣類を着用していることと、恐らくは、下着兼
用にスパッツをはいていることが想像された。ベランダに面したアルミサッシのドアの
ブラインドは降ろされていたが、スラット(はね)は開けられていた。そしてエアコン
の室外機が廻っていることから松本が外出はしていないと思われた。
表にまわって、改めて松本の部屋のチャイムを鳴らしてみた。
「はい」
という松本の声がした。少年たちが名乗る前に、松本はドアをあけて顔を出し、一瞬
驚いた顔をした。
「よう。なんだ、遊びに来たのか。」
少年たちが頷くと
「家の人にちゃんと行ってきたか」
と聞き、少年たちが再度首を縦に振るのを確認すると、
「暑いだろ、中に入れよ」
そう言って、少年たちを部屋の中に招き入れた。少年たちは、松本の上半身にピッチ
リと張り付いた丈の短いタンクトップとスパッツ一枚の姿でいる松本の脇を通りながら
部屋に入った。相変わらず、なにも置いていない部屋で、オーディオから流れる音楽
と、一角においてあるパイプベッドに文庫版が投げ出されていたことから、松本が音楽
をききながら寝そべって本を読んでいたことが予想できた。
いつになくかしこまって座っている少年たちを訝しく思った松本は、ベッドに腰をか
けて言った。
「なに堅くなっているんだよ。何かあって来んだろ?」
少年たちが黙って頷くのを見ると
「なんだよ。」
「・・・・・」
「何かあるんだろ?」
「まあ、・・はい」
「言ってみろよ」
「あの・・・大人の男だけが出すもののことで」
松本は声を出して笑い
「そんなことだろうと思っていたよ」
とスパッツの股間部の隆起を少年達に無防備に見せたまま、事も無げに言った。
「大人の男だけが出すものってあれはなんなの?」
「どうやって出すの?自分で出すの。誰かに出して貰うものなの?」
安心したように少年たちは自分たちの疑問を松本に投げかけた。
「お前たちもこれから中学生にかけて、大人の体になるためにいろいろな変化が起こる
から、そのうちわかると思うけれどな、後1年くらいで射精って言うのが始まる。それ
が、精液、精子が入っている液で、大人の男だけが出すものなんだ。赤ん坊の種が入っ
ている液だな。簡単に言うと」
「その精子は、この前、松本先生が阿久津君や工藤君にされたようなことをしなければ
出せないの?あんなことしなければでないの?松本先生痛そうだったよ」
「そうだな、精子がたまったら自然と出るものじゃない。」
松本は、ベッドに腰を下ろしたままの姿勢で、スパッツの股間に浮き出た縦の畝の膨
らみの付け根にある豊満な隆起の部分を下から手で持ち上げるようにして言った。
「精子、赤ん坊の種な、精子はキンタマの中で休みなく作られ続けるんだ。たまり続け
て自然にあふれるということや漏らすということはないんだ。」
「じゃあ、どうするの」
少年たちの問いに、松本は、豊満な隆起の部分から畝となって縦に伸びている膨らみ
の部分に指を当て答えた。
「まぁ、そうだな。オチンチンを弄っているうちに射精する。」
「それは、苦しいことなの。女の人が赤ちゃんを産む時にとても苦しむって言うけれ
ど、男もそうなの」
少年の無邪気すぎる質問に松本は、再び声を出して笑った後、珍しく悪戯な少年のよ
うな表情をして、声を落として言った。
「オチンチンってな、擦り続けていると、気持ちがよくなってくるんだ。それでも擦り
続けていると最高に気持ちがよくなったとき、オチンチンから精子が飛び出すんだ。射
精っていうんだけどな」
「どうやって擦るの?それは、していいことなの?してはいけないことなの?」
「オチンチンを擦って射精することは、いけないことではない。大人になる準備で必要
だ。でも、していい場所としていけない場所もあるよな」
「どうやって擦るの?」
松本は、自分のスパッツに畝となって縦に伸びている膨らみの部分に親指と人差し
指、中指で円をつくった手をもっていき、上下に動かす動作をした。
「それじゃあ、よくわからないよ」
松本は、ほんの一瞬だけ躊躇したが、少年たちの目を見て言った。
「よし。じゃあ、教えてやる。よく見てろよ」
松本は腰をかけていたベッドから立ち上がると、一気にスパッツを膝まで下ろし、そ
の後、腰をかがめ、脚まで下ろし、脱いだスパッツをベッドの上に放るようにして置い
た。
スパッツの中に押し込められていた大量の陰毛に覆われていた男根が外界に飛び出し
ていた。臍に向かって繁茂した漆黒の陰毛の中から、あの更衣室で、スーパー銭湯で少
年が見て、目に焼き付いていた太く、長い、寸胴で褐色の陰茎がにょっきりと垂れ、そ
の先端は、完全に露出した桃色を帯びた亀頭が熟したプラムが鈍く揺れていた。その下
にはどす黒い陰嚢が、その日は弛緩した状態で、その中に収められている2つの小さな
鶏卵大の睾丸がそのままの形を見せていた。松本は、息を呑む少年たちに
「そんなに驚くなよ、お前たちのものとは違うだろ」
そう声をかけると、そのまま、両脚をフロアに投げ出すようにして、ベッドに腰をか
けた。
陰毛がびっしりと繁茂した大人の男の成熟しきった性器。先端の包皮が剥けて、亀頭
の露出した性器。大人の男になると言うことは、只大きくなることではなく、質が変わ
ることだということを少年たちは改めて思った。
松本は、己の弛緩した陰茎をつまみ、持ち上げて少年たちの目を見て言った。
「ここの先っちょを亀頭っていうんだ。亀の頭って書くのな」
そう言うと、それまで軽く持ち上げていた陰茎を右手いっぱいに掴み、上下にしごき
始めた。陰茎の下にぶら下がっている陰嚢が激しく揺れていた。少年たちが見つめてい
る中で、血気盛んな松本の中西の陰茎は、程なく3倍程に幹が伸び、膨れ、血管を浮き
出させた棍棒のようになって、腹を打たんばかりに反り返った。
「すっ!スゲ」
「これが勃起したっていうことだ。男はみんなこうなる。勃起できなければ男としては
役に立たない」
男としては役に立たないという意味をわかりかねている少年たちの前で、松本はベッ
ドから腰を浮かせて血管の浮き出た陰茎を見せた。
「オチンチンを・・・オチンチンを擦るってことはこういうことだ。・・・・・この部
分をこうやって擦るんだ・・」
松本は、亀頭と幹部との境目の雁首段差の部分を上下に擦る動作を何回か繰り返し
た。
「わかったな。じゃあ、いいな」
松本は、ベッドに放り出すように置いておいたスパッツを手に取ると、腹を打たんば
かりに反り返って勃起した陰茎を股間に見せたまま立ち上がった。
「それをしていると、・大人の男だけが出すものが出てくるの」
「あぁ、そうだ」
「先生も出しているの」
「そうだな」
「毎日?」
「あぁ、毎日出しているぞ」
「じゃぁ、今日の分を見せて」
松本は、ため息のようなものをつくと、持っていたスパッツを再び、ベッドに放った。
「ここからは、お前たちとの秘密だからな」
と、子どもが秘密など守れることがないことを承知しながらも、松本は、そう言って天
を指していきり勃っている陰茎を右手で握り締め、上下に擦る動作を繰り返しはじめ
た。陰茎は血管が浮き出て、これ以上の硬度はないほど固くなっているのに、雁首の部
分だけは、手を上下に動かす度に、親指や人差し指の動きに合わせるように柔らかく動
くのが少年には不思議に映った。
目を閉じて真剣そのものの表情をして、勃起した陰茎を上下に扱く松本の亀頭の鈴口
から、あの夜に見た、透明な粘液が溢れ出てきた。透明な粘液は亀頭にまとわりつき、
粘着質の音を出し始めた。松本は、自然と腰を突きだすような格好になり、結果として
血管の浮き出た陰茎を少年たちに見せ付けているようになった。
「うっ・・」
少年の一人が、松本の股間の中心にそそり勃っている赤松の幹に蔦のように絡まって
いる血管の浮き出た陰茎を指で弾いた瞬間、松本は声を出して腰を引いた。それでも、
激しく上下運動を続ける松本の鈴口からは、絶えず透明な粘液が溢れ続けて、色を引き
ながらフロアに垂れ落ちていった。
言葉も忘れ息を呑んで見つめ続ける少年たちに
「どうだ・・・・・・・今から、お前たちに見せてやる。・・」
喘ぐような、息を切らすような声を出しながら、松本は目を閉じながら、中腰にな
り、股を開いた姿勢で、亀頭と幹部との境目の雁首段差の部分を上下に擦り続けた。
右手で握りしめた黒い、尊大な、ふてぶてしい男の勲章。
限りなく卑猥で、官能的な・・・・大人の男の中の男のそのもの。
大人の男の力強さ。
顔を高潮させた松本は、体を仰け反らした。右手の動きは少しずつ加速する。狂った
かのように亀頭を扱きたてたかと思うと、ゆっくりのペースに・・左手で、その下に位
置する男の命、睾丸の入った陰嚢を乱暴に弄んでいる。
加速と減速を繰り返しながら、腰は前に前にせり出していく。体全体が弓なりに反り
かえっていく。熱い息づかいが一定のリズムを刻み続ける。さらに手の動きを速め、そ
れに連れて腰が揺れる。
「い、いくぞ!・・・しっかり、見ていろ!」
かすれた声を放った松本の筋肉を盛り上げた両脚が激しく動いた。
「出すぞ!」
松本の腹にくっつくように天を向いて怒張している血管の浮き出した陰茎の先にある
亀頭が一瞬頬を膨らましたように大きくなると、鈴口から白濁した多量の液が天に吹き
上げた。
「ウッ、ウッ、ウッ、ウッ、ウッ」
松本は、少年たちがそこにいることを忘れてしまっているのか、両手を離し、腰に手
を置き、下半身を突き出し、腰を突くように動かし、2回、3回、4回と精液を噴き上
げた。
工藤と阿久津が2人で松本の部屋に訪れたとしても、松本にとっては、そのこと自体
特段驚くほどのことでもなかった。また、この2人の悪童たちの最終的な目的も想像で
きた。そして、そのこと自体も松本にとっては、勿論喜ばしいことではなかったが、恐
れることでも、逃げるほどのことでもなかった。
思春期を迎えたあたりから、松本は、ノーマルにヘテロであり、女性の胸や女性器
に、そして女性との性交に強い欲望を絶えず抱きつつ、追い求め、有り余る性欲を持て
余してきた。と同時に、自分が女性を求めるのと同じように、同じ生物学的性をもつ男
の中にも、男を求める男がいることも受け入れざるを得ない状況に何度となく遭遇し
た。そもそも、思春期のあたりから、松本の男性器や男性器周辺の成長・発達の状況
は、その大きさや成長の早さゆえに揶揄や嘲笑、穿った見方をすれば憧憬の対象となっ
て、様々な経験や思いをしてきた。中高生の頃はトイレで小用をする度に、級友たちに
覗かれ、体育などの着替えの度に、注目された。それが、いじめとならなかったのは、
松本の学力と運動能力が一目置かれていたことと、それを鷹揚に受け止めて返せる松本
の人柄にあったのかもしれない。
松本が最初に本格的な洗礼にあったのは、中学校の3年生の時だった。部活動の試合
の帰りに、解散場所となっていたバスの折り返し場でのことであった。全員が解散した
後も松本は、自転車に跨ったまま、バスの発着場に残った。試合会場から帰ってくるな
かで、何かで遅れたのか、迷ったのか解散場所に来ていない1年生の後輩が心配で待っ
ていたのである。
たった一系統のバス路線の発着場となっている折り返し場で、自転車に跨りながら、
1時間に2本程度発着するバスが、回転台の上で方向転換する様子を見るともなく見て
いた。乗降客とて少ないその場所は、至極のんびりとしたのどかな午後だった。
ふと人の気配を感じると、バスの発着場にある辛うじて雨を防げる程度の屋根があ
り、ペンキの剥げかけたベンチの置かれた待合い所でバスを待っていたスーツを着た大
人の男が、松本に声をかけてきたのだった。
「誰か待っているの?」
「はい、部活の後輩なんですが」
スーツを着た20代か30代の男は、先程から、ベンチに座ってバスを待っている間
中、バスの乗車場所を示す行灯式ポールが立っているところで、自転車に跨ったまま人
待ち顔をしている少年に無性に惹きつけられている自分に驚いていた。勿論、スーツを
身につけた男が同性愛嗜好を持っているのは十分に自覚しているが、それは年下の人間
に向けられてことは無かった。それにも関わらず、青年へと脱皮を始めている独特のフ
ェロモンを強烈に発しているこの少年に傾倒していく自分に激しい戸惑いさえ感じた。
松本が答えると、スーツを着た営業マン風の男は、松本の自転車の荷台に跨った。
「なかなか来ないようだね」
「はい、ずっと待っているんですけれど」
「はぐれたの」
荷台に跨った男は、松本の体の両側から腕を伸ばし、自転車のハンドルに手を伸ばし
て、松本の握っているハンドルの内側を握った。
「高校生?」
「いえ、中学生です」
「ふーん、しっかりしているように見えるね。大人っぽい顔しているから」
「そうですか」
「体つきなんかも中学生とは見えないな」
その次の瞬間、松本は、あっと声を出しそうになった。
荷台に跨った男が、ハンドルから手を離し、松本を抱くようにしながら松本の腹に両
手を当てて言ったのだった。
「腹筋なんかも、随分鍛えているんだ」
松本の腹をさすっていた男の手が、徐々に下腹部に降りてきた。松本はその段階で異
様なものを感じ体を硬くした。案の定、男の両手は、松本の股間をユニフォームの上か
ら両手で包み込んだ。
「・・・・」
「だけどな、ここはバスの折り返し所で、自転車は進入禁止なのは知っているよね」
「・・・・」
松本のユニフォームの股間を包み込んでいる両手は、少しずつ動きはじめた。
「それに、こんなふうに、かたちがモロ見えになったユニフォームをはいて恥ずかしい
ゾ。男の子のしるしがまるわかりで、恥ずかしくないの?」
「・・・・・・」
松本は、大人の男にされていることが理解できず、受け止めることもできず、混乱す
る頭の中で手を撥ね退けることさえ考えられなかった。ただ、耐えるしかない状況にな
った。
股間を包み込むような両手は、最初はユニフォームの股間を盛り上がている松本の陰
茎や睾丸をさすり上げるようにしていたが、そのうち、規則的な動作で揉み始めたのだ
った。男にされることに激しい動揺を感じつつも、どこかに快感があったことは否定で
きなかった。
「・・・・・・・」
「中学3年ということは、高校受験するのかな」
「・・・・・」
「好きな女の子はいるのかな」
「・・・・・・」
「好きな女の子のこと考えたりする?好きな女の子のおっぱいとか」
「・・・・・・」
一方的に語りかけられているうちに、松本は自分の体の最も敏感な一部が少しずつ変
調をきたし始めたことに慌て始めた。
「女の子のマンコって興味あるよね。見たことある?女のカラダを想像してオナニー
する?」
男は、松本の困惑している顔や反応し始めている下半身を楽しんでいることが松本に
伝わってきた。
(こんな大人の男に揉まれるなんて・・・)
松本は、そう思いつつも、誰も来ないことと、他人の手によって揉まれるはじめての
気持ちよさに抵抗する気がなくなっていた。後ろの荷台に跨いで座っている男が興奮し
て息を荒くしているのがわかった。
程なく、松本の若茎は、男の手の中で完全に勃起してしまった。
「中学生なのに、大人顔負けの大きなオチンチンなんだね」
「・・・・・」
「友達からからかわれたりしないの?デカちんとか言われて」
「・・・・・」
舐るように語りかける男は、松本の勃起した若茎をユニフォームの上から指でなぞった
り強く握ったりを繰り返した。
そしてゆっくりと松本のユニフォームの中に手を入れると、松本の股間の中心にそそり
勃っている陰茎を直に扱き始めた。
「剥けているんだね・・」
男は、松本のいきり勃った陰茎を握り、包皮を亀頭に被せようとしたが皮が短く被らな
いのが解ったのか、耳元で囁くように言った。
「中学生のくせに、凄いズル剥けだな。」
松本の鈴口から粘液が滾滾と泉のように溢れ出ていた。
松本は、頭が混乱しつつも、次から次へと押し寄せる快感の波に翻弄されていた。
そして、とうとう屈辱の言葉を言わなければならない時が来た。
「す、すみません。もう、やめてください」
擦れる声で松本は訴えた。
「うん?どうして」
「出てしまうからです」
「それじゃあ、分からない。何がどこから出るの」
「・・・・」
「何がどこから出るの」
「・・・・・・い、いきそうです」
「いけばいいじゃないか」
夜毎に2回、3回、多い日には5回、勉強の合間に松本は自慰をしていた。自分でも持
て余す性欲を、年齢には早熟ともいえる陰茎を擦りあげることで、解消していた。当
然、快感のもとに射精する。しかし、持て余る性欲を発散するために通過する快感であ
ったようにその時感じた。快感のための自慰、絶頂の快感を味わうための自慰を松本
は、この男に犯されたことによって知った。
亀頭部で最も敏感な鈴口付近と裏側の縫い目の部分を優しく愛撫されると、泉のように
カウパー腺液があふれ出てきた。男は、それを松本の亀頭部に塗りつけながら愛撫を続
けた。松本は自分の陰茎と陰茎に続く体の奥が、熱く疼いて痺れてきた。
「ちっともいかないじゃないか」
「・・・・・」
「オナニーを毎日相当やっているな。」
「・・・・・」
「普通の中学生や高校生ならもうとっくにいっているよ」
「・・・・」
「早漏の反対で、遅漏って知っている?」
「・・・・・・」
「オナニーをやりすぎるとなるんだよ。」
「・・・・・」
「しぶとい奴だな」
男は、小指以外の4本の指で亀頭部をキュッと押し潰してきた。4本の指で松本の亀頭
部を潰すように押さえつけた。弾力性のある海綿体をゆっくりと押し潰しては、手を離
す動作を緩急つけて執拗に繰り返した。
松本は、中学生にしては学年でも抜きんでて精悍な顔を上げ、目を瞑り、下唇を時折
噛んでいた。骨盤の中の奥の方から不思議な快感が沸き起こり、両脚がガクガク震えて
きた。
「うッ」
声が漏れ、端正な顔が歪む。
男は再び松本の陰茎の雁の部分を緩急の差のあるしかし規則的な上下運動で動かし、次
に猛烈な速さの動きにかえた。
「ン!ウゥゥ・・」
松本の喉の奥の方から絞り出すような声が聞こえた次の瞬間、声が漏れ、端正な顔が
歪み、最初のマグマが勢いよく吐き出された。
「ウォォ・・・」
松本は、自転車のサドルから腰を上げ臀部を離し、サドルを跨いだ両脚で地面を踏み
しめるように立ち、腰を前に突き出す姿勢をとり、ユニフォームの中で激しく5回に分
けてマグマを吐き出した。
「すごい格好するなだね、気持ちよかったんだね」
男に耳元で囁くように言われたことに、射精を終えた松本は激しい屈辱を感じ、怒り
を込めて、男の手首を強く握り、松本の陰茎を握っている男の手を激しい勢いで払い退
けた。
男はそれで満足したのか、松本が、自転車のペダルに強く脚をかけて前に進もうとす
ると、思いの外、松本を簡単に開放した。松本は、精液で濡れて張り付く下着のパンツ
はいたまま、精液まみれになっている陰毛や陰茎、陰嚢が冷たさを感じるほど夢中に自
転車を漕いだ。
途中の公園のトイレで精液と粘液で汚れた下着のパンツを脱ぎ棄て、ユニフォームを
直にはいて帰宅した。
松本が2人の悪童が訪問したことから中学生の頃のことをふと思い起こしている中
で、阿久津と工藤はいつの間にか松本が胡坐をかいている前に、にじり寄ってきた。
「松本先生、俺たち変だよね」
「俺たちって、大人のおちんちんが好きなんだよ、どうしてだろう」
「なぜだろうな」
松本はそうしか答えようがなかった。
「なんで、あんなものが好きなのかわかんないけど、好きなんだよ」
「あんなものはないだろう。お前たちのだってやがてはそうなるんだぞ」
「はやくなりたいよ」
「毛がもじゃもじゃ生えて、チンコの先の皮が捲れたやつ」
「そうか?」
「そうだよ」
「松本先生は、いつも家にいるときにはこういう格好でいるの?」
「誰もいないからな。学生時代の短パンやスパッツだな。それに洗ってもすぐ乾くだ
ろ。新しいもの買うお金もないから学生時代にはいていたものを出して過ごすんだよ」
松本は、昔ながらの丈の短いナイロン生地の短パンに目を落として言った。
「今、俺たちが来る前、お風呂に入っていたの」
「あぁ、シャワーな。仕事から返ってくる間に汗だらけになるから、家に帰ったらまずシャワーな」
丈の短い上半身に張り付くようなTシャツ一枚に、薄いナイロン生地の短パンだけを身
に着けていた、ベッドの縁を背もたれにして、胡坐を掻いた格好で松本は答えた。
Tシャツを通して張り出した胸の筋肉、Tシャツの袖から出ている太い腕、そして腕を
上げると裾から溢れるように出てくる黒々とした腋毛。まだ小学生の阿久津や工藤に
は、まるで成熟した男の肉体を見せ付けてられているように感じた。そして、あろうこ
とか、下着をはかずにナイロンの裾の短い短パンを直にはいているため、短パンの裾か
ら、弛緩した陰茎の先端の亀頭や疎らに毛の生えている陰嚢が、すこしの動作で見え隠
れしていた。悪童2人の突然の訪問で、松本は取り繕うことを忘れていたし、また、気
にもしていないと言う感じだった。
「松本先生、パンツはいていないの」
「あぁ、短パン一枚でいいだろ、俺一人の部屋で、誰も見てる奴はいないし」
「短パンから見えているよ。先生のでかいちんちんときんたま」
「お前ら、これを見たくて来たんだろ」
松本は、組んだ胡坐の股をさらに広げた。すると、ナイロンの丈の短い短パンのか
ら、豊穣な陰毛に覆われた包皮の捲れ返り、亀頭が完全に露出した状態の完熟した大人
の陰茎が不貞不貞しく横たわった状態で、こぼれ出てきた。そし、よく見れば、小さい
鶏卵大の睾丸が納められていることが明確に見て取れる弛緩して皺の伸びきった状態の
陰嚢も床に張り付いているように触れていた。松本は、間近にいる悪童の視線に、悪び
れもせず、ベッドの上においてあったタオルを取ると、両手でタオルを使い、シャワー
の後の生乾きの髪の毛を無造作に乾かそうとしていた。阿久津と工藤の目は、憧れの松
本の股間に注がれていた。タオルで髪の毛を擦る動きに合わせて、短パンの裾からはみ
出した漆黒の陰毛に覆われた黒褐色の太い陰茎とその先端にあるプラムのような亀頭が
揺れていた。
「あっ!」
松本の口から漏れた。
松本がタオルで髪を乾かしている無防備な状態を幸いに、阿久津は床に短パンの裾か
らはみ出し出ている松本の陰茎を握り締めた。
松本は、小さく腰を引く動作をして反応した。
「やめろよ」
松本は、タオルで髪の毛を拭きながら言葉を発しただけだった。阿久津は、それを了
解の意ととらえたのか、弛緩したしかし十分に大人の男だけのもつふてぶてしい長く寸
胴な黒褐色の陰茎をナイロンの短パンの裾から完全に外に引きずり出した。
「何しよると」
松本は、とっさに故郷の訛りで諭した。しかし、阿久津は、それを無視するかのよう
に黙ってゆっくりと松本の肉茎を揉みはじめた。
「するな」
と何度か言う松本の言葉を、阿久津は黙殺して、松本の最も大人の男たる部分を執拗に
もに続けた。松本は、タオルで髪を乾かす動作を止め、両手を頭に置いたまま固まった
ように動かなくなった。暫くの間、阿久津のするままに触らせておいたが、段々、自分
の体に変化が起こってくるのを禁じることはできなかった。若く血気盛んな松本の肉幹
は、見る見るうちに大きく太く堅く変化を始めた。
「見ろ!勃ってきたぞ」
様子を見ていた工藤は小躍りするように阿久津に言った。
松本は、一重まぶたを閉じたまま、さわやかな青年の顔と極端な落差をつけるよう
に、股間に、肉棒の裏の縫い目と幾筋もの血管を見せながら臍の方向を指して、ガチガ
チに堅い肉幹を突き上げてしまった。
阿久津は、片手では握りきれなくなった屹立した松本の肉茎を両手を使って、自分が
覚えた自慰行為をする時のように揉んだり、亀頭をやわやわと撫でたりしているうちに
堅くそそり勃った男根の先端の熟したプラムのような鈴口から粘着性のヌルヌルとした
透明な粘液がぷっくりと出て、流れ始めた。
「ふうう~っ...」
松本がタオルを使い両手で顔を隠しながら、思わず漏らした溜息だった。松本は、子
供であろうと、男の生殖器をどのように扱えば、快感にもっていかせることができるか
を人に聞かずに体得していくことに小さからぬ驚きを感じた。阿久津は、透明な粘液が
だらだら流れ始めたのを掬い取って、亀頭に塗り、幼い手を使い捏ね回した。
「ああああーっ」
松本は、思わず声を発しで、腰を浮かした。
阿久津は、松本のスポーツで鍛えたがっちりした腰に抱きついた。
「す、するな!」
阿久津は、松本の口だけの制止を聞き流すと、小学6年生の少年の口には有り余る大き
さの亀頭を頬張った。阿久津は、体温より熱い硬質ゴムのような堅さの松本の怒張した男
根をゆっくりと喉の奥に入れた.
「バカヤロー!小学生が・・・・するか!」
松本の怒号は、もはや喘ぎ声と同じ意味しかもたなかった。阿久津は松本がもつ大人の
男だけに許された濃い漆黒の陰毛に包まれた亀頭の露出した男根の賞味でもするようかの
ように唇と舌でやさしく、ねっとりと、しゃぶり始めた。
工藤はその光景を黙ってみていた。松本の腹を打たんばかりに反り返って勃起した陰茎
は、阿久津の唇に吸い込まれていったり、出てきたりし、阿久津の唇がシリンダーのよう
にゆっくり、ていねいに動いている。松本の血管の浮き出した棍棒が、阿久津の唇と松本
の豊穣な陰毛に隠れたり、出たりを繰り返している。
阿久津は、松本が競泳パンツをはいても、ジャージをはいても、股間のふくらみのトッ
ピングのような形状を見せつけてしまうことになる大人の男の勲章ともいえる包皮の剥け
きった亀頭にたまらない魅力を感じていた。禁断の果実を手にした阿久津は、松本の熟し
たプラムのような亀頭も唇と舌で丹念に舐め上げられていく。工藤は、竿と亀頭の間の段
がはっきり分かれている雁高の松本の陰茎を舐る阿久津の唇が竿から亀頭の先にストロー
クするたびに唇の形が変わることを、興奮しながら見つめていた。
工藤は、松本に問いかけた。
「どう?先生、気持ちいい?」
「・・・・・」
松本は、目を閉じ、しかめた顔を上にあげたまま首を左右に振った。
「気持ち良くないの?」
「・・・・」
「気持ちいいんでしょ」
「だ、だめだ、・・・・こんなことしていては」
「どうして」
「大人の教師の俺が、子どもに・・・・こんなことをされていて・・・」
阿久津は、ひたすら唇を松本の勃起し続ける男根にあて、ねっとりと舌を使って亀頭を
舐め上げていく。
「も、・・もう・・するな・・・」
横で見続けいた工藤は、おもむろに手を伸ばし、松本の丈の短いナイロン生地の短パン
の裾の脇から完全にはみ出している陰嚢をやさしく包み込んだ。そして、陰嚢の中に納め
られている小さい鶏卵大の双球を丁寧に揉み上げた。
「はぁ~。」
松本の喉の奥から息を吐き出すような低い声が漏れた。
その声を聞くと、阿久津は松本の引き締まって上を向いている臀部をがっちりと押さ
え、激しく唇に吸い込んだり、吐き出したりを繰り返し始めた。松本の腹筋が震え、大臀
筋に力が入っているのが分かった。
「ちょっと待て!いかん」
松本が雄叫びにも似た声を発した。
「行きそうだ、ちょっとやめろ。」
松本は、自分の腰と臀部にしがみつく阿久津の体を離そうと、その場で立ち上がった。
阿久津は逃げようとする松本にしがみつき、執拗に全身を口にして松本の怒張しきった血
管の浮き出した陰茎と先端の亀頭を舐りしゃぶり続けた。
「やめんか、こら、出てしまうゾ、ううううっ…汚いものが口に入るぞ」
松本は、両脚を踏ん張るように広げて立ち、腰を突き出しながら、阿久津の頭を両手で
押さえ、怒張する陰茎から引き離そうともがいた。
「オ、オイ、・・俺のチンポから口を離せっ、でるぞ」
がに股の状態で立っている松本が腰を前後に振り始めていた。
「うっ」
と唸った松本は、阿久津の頭を自分の分身から引き離した。
阿久津は、急いで自分の口から引き抜かれた松本の大事な男の逸物を口に入れようとし
た。
「だ、駄目だ!」
松本が低く唸るように言った次の瞬間、腹にくっつくように天を向いて怒張している血
管の浮き出した陰茎の先にある亀頭が一瞬頬を膨らましたように大きくなった。
「ウッ、ウッ、ウッ、ウッ、ウッ」
松本は、腰に手を置き、下半身を突き出すと、鈴口から白濁した多量の液を天に吹き上
げた。
阿久津は、それでも松本の健康な男の最も男たる部分をくわえた。くわえようとした拍
子に顔に精液が飛び散った。それでも陰茎と銜えこんだ阿久津の口の中に、ピクピクッと
脈打つ松本の勃起した陰茎から、濃すぎる精液が流れ込んできた。
「グゥゥゥ」
松本は反り返った体を立て直し、阿久津の口から怒張したままの陰茎を引き抜こうとし
た。その時に、阿久津は、唇を松本の竿の付け根から亀頭全体を確認するかのように、そ
て包み込むように窄めた。
「ウオォッ!」
これまで経験のない快感が押し寄せた松本の男の部分は、激しく反応し、跳ね返るよう
に阿久津の唇を離れた瞬間、さらなる男のマグマが噴火され、阿久津の顔に直撃した。
「スマン」
松本は、そう言い、短い裾から完全に露出していた陰毛や陰茎、陰嚢などの大人の男の
部品を、邪険にナイロン生地の短パンに押し込み入れた。その時に、工藤が動画を撮って
いることに初めて気づいた。
精神医学でいうフェティシズムは変態性欲、性的倒錯とされており現代日本で用いられ
る軽い趣味ではなく、性的対象の歪曲を指す。診断は訓練をつんだ専門家によって行なわ
なければならないが、アメリカ精神医学会のにはフェティシズムの診断ガイドラインが設
けられている。それによれば、
・長期(少なくとも6ヶ月以上)にわたる、
・生命のない対象物に対する強烈な性衝動、妄想、行動が持続、反復する。
・その性衝動、妄想、行動により著しい苦痛、または社会的、職業的な障害を引き起こし
ている。
・対象物は衣服や性具に限らない。
とされている。
また物以外の状況・行動などへの偏愛はおおまかにパラフィリアと呼ばれる。
いずれにしても人生のどこかで強烈な「刷り込み」が行われた結果だといえよう。
この時、松本と出会った少年たちのある者は、競泳パンツに、ある者は、メッシュのサ
ポーターに、ある者は、男の筋肉に、ある者は陰茎や睾丸そのものより、着衣の上からそ
れとわかる明瞭なふくらみに、ある者は、睾丸を打った痛みにのたうちまわる男の状況
に、ある者は小便や射精をする男の行動に等、ある特定の物や状況・行動に強い性的興奮
を感じるようになってしまったと言えよう。
それは、一般的に大多数の人間が性的興奮を感じるものではなく、心情的にわからない
わけではないものの、なぜそれにそこまで固執するのか、偏愛するのかは、その特定集団
の中でしか共有されにくいものかもしれない。
小学校教員松本と出会い、松本に惹かれた少年たちは、意識としての雄への覚醒を、少
年時代に無意識化でしており、その後の人生に少なからぬ影響を受けてしまったとも言え
よう。このマンションの各部屋に住み、あるいは訪れる人々には、過去にどんな人物と何
を介した、どのような出会いがあり、それが雄への覚醒になったのか、聞いてみたい。
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