- 2010⁄08⁄13(Fri)
- 22:47
野球部
「おい田中、お前、次の試合スタメンで出たくないか?」
野球部の顧問教師が、打ち明け話でもするみたいに俺にそう囁きかけたのは、
いつも通り一年生が用具の片づけやグラウンドの整備を終えた、ある日の夕暮れだった。
「レギュラー、なりたくないか?」
何の考えもなしに、馬鹿みたいに俺は先生の言葉に口元をほころばせていた。
「マジですか!?でもどうして俺が?」
反射的にそんなことを聞き返しながら、反面俺は内心、チャンスが巡ってきた、なんて考えていた。
自慢じゃないけど小学生の時のチームではエースナンバーをつけていて、
この右腕でいくつも三振を築いてきたんだという自信はあった。
もし真っ当に評価されたなら、二年に上がる頃にはレギュラーになれるだろう、
なんて楽天的に考えたりもした。
「お前も知っての通り、うちはピッチャーが弱い。チームの柱になれるようなピッチャーが必要なんだ」
「俺が、ですか?」
俺は、わざとちょっと悩むみたいなそぶりを見せて、喜びに笑い出したい気持ちを抑えていた。
「ああ、えーと、ここじゃ他の一年もいるし、話し難いか。ちょっと倉庫の方へ場所を移さないか?」
今考えるとほんと馬鹿みたいな話だ。でも俺はその言葉の裏をいちいち探るなんて思いつきもしなかったし、
嬉しさばっかりが胸にこみあげて、冷静さなんてかけらも残ってなかった。
こんなに早くチャンスがやってくるなんて!
俺はまだ騒がしいグラウンドを離れ、奥の倉庫を目指す先生の背を何も考えずに追った。
倉庫、なんて名前がついているけれど、用具はきちんと整理されているし、
汚い印象は少しもない。日が暮れかけているとはいえ、磨り硝子から差し込む光は、
その部屋を十分なほどに照らしていた。他の一年たちの声がとても遠くに聞こえる。
片づけが終わった後でここに近づく者など誰もいないだろう。
「三年の中に混じってやることや、他の一年を出し抜くのはお前としても複雑だろうが、やる気はあるか?」
「俺、やりたいです。やらせてください!」
たった二人きりの空間が俺の感情を緩ませたのか、さっきよりずっと積極的にそんな言葉が飛び出していた。
「そうか。でもな」
わざとらしい間の取り方で、先生は話を一度切ってからまた続けた。
「ひとつ条件がある」
「条件?」
「田中、お前『フェラチオ』って知ってるか?」
突然先生の口から発せられたその言葉の響きに、つい俺は顔を赤らめた。
でもどうして先生が突然そんなことを言い出したのかという疑問は、
場の空気になんとなくのまれていた俺には、そのときはまだ浮かびもしなかった。
「中一にもなれば知ってるか」
「はあ」
「じゃあ話が早い。条件っていうのは、お前が俺にフェラチオすることだ」
俺は先生の言葉の意味を理解するのに気を取られて、言葉を失ってしまっていた。
「まぁそういうことだ。今ここで俺の言うことを聞いてレギュラーになるか、三年間補欠でいるか、ってこと」
「えっ・・・」
「逃げようとか大声出そうとかなんて考えるなよ。無理矢理犯されたくないならな」
わけがわからなくて、どうすればいいかさえわからずに、俺は硬直したまま先生の顔を見ていた。
冗談だって笑い飛ばしてくれるんだと思ったが、そんな言葉はいくら待っても返ってこなかった。
「ほら、早く決めないといつまでも帰れないぞ」
急かされて、俺はやっとまともな思考を取り戻した。
男のアレを、口に入れる?考えたくもなかった。
でも、逆らえば何をされるかわからなかったし、
少なくともレギュラーの可能性は完全に絶たれる。
ほんの少し我慢するだけだ。それだけで、ほしいものが手に入る。
今考えれば、もっと他に利口な手段はあったはずだ。でもそのときの俺は、
先生の無言の威圧感やら、妙な静けさやらに完全にのまれていた。
「・・・やります」
絞り出すように俺は言った。
「やります、だけじゃわからんな。スポーツマンの礼儀ってもんがあるだろ。
『これから俺は、先生のチンポをしゃぶります』くらい言ってみろよ」
言われるがままに言おうとしたが、口が固まったみたいに動かなかった。
のどがカラカラに渇いていた。ほんの少し我慢すればいいんだ・・・俺はまだそんなことを考えていた。
「せっ、先生のチンポを・・・口で、します」
やっとの思いでそう絞り出した。顔は火がついたみたいに熱くなっていた。
「ふうん。まぁいいか。ほら、歯は当てんなよ」
先生がジッパーを下ろし、起用にパンツの隙間からアレを出す。
俺のとは全然違う、グロテスクで赤黒く、大きいアレ。
それをこれから口に含むのだと思うと吐き気がした。
「ちゃんとイクまでやれよ。上手にやらないと夜まで終わらんぞ」
おそるおそる顔を近づける。汗のような、小便のようなすっぱい匂いが鼻をつく。
俺は、異を決してそれをくわえた。
「ぐえっ」
しかし耐えきれず、ついエズいて吐き出してしまった。涙まで出てくる。
先生は何も言わない。ただ上から俺を見ているだけだ。
何度も咳込んではまたくわえる。そうしているうちに苦痛はずいぶん減ったが、
口の中でムクムクと膨れ上がるそれに圧迫され、呼吸すらままならなかった。
「唇で挟んで出し入れするんだよ。そう、舌もちゃんと使え」
遠くでは、まだ何人か残った一年の声が響いている。
もし、こんな姿を誰かに見られたらと思うと、ぞっとした。
早く終わらせたい。俺はただ、先生が時々出す指示に素直に従った。
「飲み込みが早いな、上手だぜ」
アレの先っぽから染み出した汁が舌を刺激する。
汗みたいに少し塩辛くて、まとわりつくみたいにぬるりとしている。
だけど俺は、もうほとんど何も考えず、ただそれを感じていた。
考えたら、また気持ち悪くなりそうだった。
「ほら、もう少しだ頑張れ」
「もっと奥までくわえろよ」
「唾を飲み込むな、よーく濡らして出し入れしろ」
・・・・・・
・・・
ただ、先生のそんな言葉だけを頭の片隅で理解しようとしていた。
「そろそろイクぞ、飲み込めよ」
そういう先生に、俺は懇願するような視線を送る。
「なんだ、嫌なのか?じゃあどうする?顔にぶっかけるか?
それともザーメンがたっぷり染み込んだユニフォームで試合に出るか?」
選択肢など他になかった。拒否しちゃだめだ、と俺は思った。
そんなことをしても、たぶんもっと悪い方向に進むだけだ。
「いい子だ、出すぞっ」
のどの奥に生暖かな液体があたってはねた。
「ぐ、ぇっ、ゲッ」
思わず顔を背けそうになったが、それを必死にこらえた。
精液は口の中を跳ね回っている。青臭い味が、鼻の奥にまで伝わった。
飲み込むときにのどの奥に引っかかるような異物感があった。
すぐにでも胃の中の物ごと全部吐き出してしまいたかった。
それを押しとどめたのは、先生に対する奇妙な恐怖感だった。
やっと終わったんだ、これ以上ろくでもない指示を受けたくなんかない。
「ごくろーさん。家帰ったら歯ぁ磨いとけよ」
俺は吐く代わりに、あふれ出す嫌悪の涙をただ流した。
しかしそんな俺を再び絶望させたのは、去り際の彼の言葉だった。
「また頼むぜ、エースピッチャーくん」
何も終わってはいなかった。むしろ、これからが本当の絶望なのだ。
背後で倉庫を出る先生を振り返ることさえできなかった。
俺はただ、吐き気と涙が止むまで、そこにへたりこんで磨り硝子の向こうで
薄暗くなっていく空を見つめていた。
野球部の顧問教師が、打ち明け話でもするみたいに俺にそう囁きかけたのは、
いつも通り一年生が用具の片づけやグラウンドの整備を終えた、ある日の夕暮れだった。
「レギュラー、なりたくないか?」
何の考えもなしに、馬鹿みたいに俺は先生の言葉に口元をほころばせていた。
「マジですか!?でもどうして俺が?」
反射的にそんなことを聞き返しながら、反面俺は内心、チャンスが巡ってきた、なんて考えていた。
自慢じゃないけど小学生の時のチームではエースナンバーをつけていて、
この右腕でいくつも三振を築いてきたんだという自信はあった。
もし真っ当に評価されたなら、二年に上がる頃にはレギュラーになれるだろう、
なんて楽天的に考えたりもした。
「お前も知っての通り、うちはピッチャーが弱い。チームの柱になれるようなピッチャーが必要なんだ」
「俺が、ですか?」
俺は、わざとちょっと悩むみたいなそぶりを見せて、喜びに笑い出したい気持ちを抑えていた。
「ああ、えーと、ここじゃ他の一年もいるし、話し難いか。ちょっと倉庫の方へ場所を移さないか?」
今考えるとほんと馬鹿みたいな話だ。でも俺はその言葉の裏をいちいち探るなんて思いつきもしなかったし、
嬉しさばっかりが胸にこみあげて、冷静さなんてかけらも残ってなかった。
こんなに早くチャンスがやってくるなんて!
俺はまだ騒がしいグラウンドを離れ、奥の倉庫を目指す先生の背を何も考えずに追った。
倉庫、なんて名前がついているけれど、用具はきちんと整理されているし、
汚い印象は少しもない。日が暮れかけているとはいえ、磨り硝子から差し込む光は、
その部屋を十分なほどに照らしていた。他の一年たちの声がとても遠くに聞こえる。
片づけが終わった後でここに近づく者など誰もいないだろう。
「三年の中に混じってやることや、他の一年を出し抜くのはお前としても複雑だろうが、やる気はあるか?」
「俺、やりたいです。やらせてください!」
たった二人きりの空間が俺の感情を緩ませたのか、さっきよりずっと積極的にそんな言葉が飛び出していた。
「そうか。でもな」
わざとらしい間の取り方で、先生は話を一度切ってからまた続けた。
「ひとつ条件がある」
「条件?」
「田中、お前『フェラチオ』って知ってるか?」
突然先生の口から発せられたその言葉の響きに、つい俺は顔を赤らめた。
でもどうして先生が突然そんなことを言い出したのかという疑問は、
場の空気になんとなくのまれていた俺には、そのときはまだ浮かびもしなかった。
「中一にもなれば知ってるか」
「はあ」
「じゃあ話が早い。条件っていうのは、お前が俺にフェラチオすることだ」
俺は先生の言葉の意味を理解するのに気を取られて、言葉を失ってしまっていた。
「まぁそういうことだ。今ここで俺の言うことを聞いてレギュラーになるか、三年間補欠でいるか、ってこと」
「えっ・・・」
「逃げようとか大声出そうとかなんて考えるなよ。無理矢理犯されたくないならな」
わけがわからなくて、どうすればいいかさえわからずに、俺は硬直したまま先生の顔を見ていた。
冗談だって笑い飛ばしてくれるんだと思ったが、そんな言葉はいくら待っても返ってこなかった。
「ほら、早く決めないといつまでも帰れないぞ」
急かされて、俺はやっとまともな思考を取り戻した。
男のアレを、口に入れる?考えたくもなかった。
でも、逆らえば何をされるかわからなかったし、
少なくともレギュラーの可能性は完全に絶たれる。
ほんの少し我慢するだけだ。それだけで、ほしいものが手に入る。
今考えれば、もっと他に利口な手段はあったはずだ。でもそのときの俺は、
先生の無言の威圧感やら、妙な静けさやらに完全にのまれていた。
「・・・やります」
絞り出すように俺は言った。
「やります、だけじゃわからんな。スポーツマンの礼儀ってもんがあるだろ。
『これから俺は、先生のチンポをしゃぶります』くらい言ってみろよ」
言われるがままに言おうとしたが、口が固まったみたいに動かなかった。
のどがカラカラに渇いていた。ほんの少し我慢すればいいんだ・・・俺はまだそんなことを考えていた。
「せっ、先生のチンポを・・・口で、します」
やっとの思いでそう絞り出した。顔は火がついたみたいに熱くなっていた。
「ふうん。まぁいいか。ほら、歯は当てんなよ」
先生がジッパーを下ろし、起用にパンツの隙間からアレを出す。
俺のとは全然違う、グロテスクで赤黒く、大きいアレ。
それをこれから口に含むのだと思うと吐き気がした。
「ちゃんとイクまでやれよ。上手にやらないと夜まで終わらんぞ」
おそるおそる顔を近づける。汗のような、小便のようなすっぱい匂いが鼻をつく。
俺は、異を決してそれをくわえた。
「ぐえっ」
しかし耐えきれず、ついエズいて吐き出してしまった。涙まで出てくる。
先生は何も言わない。ただ上から俺を見ているだけだ。
何度も咳込んではまたくわえる。そうしているうちに苦痛はずいぶん減ったが、
口の中でムクムクと膨れ上がるそれに圧迫され、呼吸すらままならなかった。
「唇で挟んで出し入れするんだよ。そう、舌もちゃんと使え」
遠くでは、まだ何人か残った一年の声が響いている。
もし、こんな姿を誰かに見られたらと思うと、ぞっとした。
早く終わらせたい。俺はただ、先生が時々出す指示に素直に従った。
「飲み込みが早いな、上手だぜ」
アレの先っぽから染み出した汁が舌を刺激する。
汗みたいに少し塩辛くて、まとわりつくみたいにぬるりとしている。
だけど俺は、もうほとんど何も考えず、ただそれを感じていた。
考えたら、また気持ち悪くなりそうだった。
「ほら、もう少しだ頑張れ」
「もっと奥までくわえろよ」
「唾を飲み込むな、よーく濡らして出し入れしろ」
・・・・・・
・・・
ただ、先生のそんな言葉だけを頭の片隅で理解しようとしていた。
「そろそろイクぞ、飲み込めよ」
そういう先生に、俺は懇願するような視線を送る。
「なんだ、嫌なのか?じゃあどうする?顔にぶっかけるか?
それともザーメンがたっぷり染み込んだユニフォームで試合に出るか?」
選択肢など他になかった。拒否しちゃだめだ、と俺は思った。
そんなことをしても、たぶんもっと悪い方向に進むだけだ。
「いい子だ、出すぞっ」
のどの奥に生暖かな液体があたってはねた。
「ぐ、ぇっ、ゲッ」
思わず顔を背けそうになったが、それを必死にこらえた。
精液は口の中を跳ね回っている。青臭い味が、鼻の奥にまで伝わった。
飲み込むときにのどの奥に引っかかるような異物感があった。
すぐにでも胃の中の物ごと全部吐き出してしまいたかった。
それを押しとどめたのは、先生に対する奇妙な恐怖感だった。
やっと終わったんだ、これ以上ろくでもない指示を受けたくなんかない。
「ごくろーさん。家帰ったら歯ぁ磨いとけよ」
俺は吐く代わりに、あふれ出す嫌悪の涙をただ流した。
しかしそんな俺を再び絶望させたのは、去り際の彼の言葉だった。
「また頼むぜ、エースピッチャーくん」
何も終わってはいなかった。むしろ、これからが本当の絶望なのだ。
背後で倉庫を出る先生を振り返ることさえできなかった。
俺はただ、吐き気と涙が止むまで、そこにへたりこんで磨り硝子の向こうで
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