- 2013⁄04⁄30(Tue)
- 01:17
背徳の宴 かしす
「エルドラン、もし聞いてたら、僕の話を聞いてよう・・・・」
夜10時。鷹介は自宅の部屋のベッドの上で、泣きながら夜空を
見上げた。
「虎太郎くんったらひどいんだ・・・・・今日も、僕、塾が
あるのに無理矢理掃除当番を押し付けて自分は力哉くんと一緒に
野球の練習に行っちゃったんだよう・・・・・・」
風呂上がりの鷹介は、パリッとのりのきいたシーツの上に寝転がって、
ふかふかのパジャマ姿で続けた。
「それも、今日だけじゃないんだよ!?あんまりだよ・・・・・・
他にもプロレスの練習台にして、痛いから泣くと思いきり笑うんだ・・・・・」
しかし、夜空の星はさざめくだけで、鷹介に何の返事もしてくれない。
「僕・・・・何やってんだろう。こんなことしたってどうなるわけでもないのに・・・」
鷹介はそういうと、明日の時間割り通りにノートと教科書をランドセルにしまうと、
そのまま布団に潜った。
コチコチと時計の秒針の音だけがする中、鷹介は程なくして眠った。
夜10時。鷹介は自宅の部屋のベッドの上で、泣きながら夜空を
見上げた。
「虎太郎くんったらひどいんだ・・・・・今日も、僕、塾が
あるのに無理矢理掃除当番を押し付けて自分は力哉くんと一緒に
野球の練習に行っちゃったんだよう・・・・・・」
風呂上がりの鷹介は、パリッとのりのきいたシーツの上に寝転がって、
ふかふかのパジャマ姿で続けた。
「それも、今日だけじゃないんだよ!?あんまりだよ・・・・・・
他にもプロレスの練習台にして、痛いから泣くと思いきり笑うんだ・・・・・」
しかし、夜空の星はさざめくだけで、鷹介に何の返事もしてくれない。
「僕・・・・何やってんだろう。こんなことしたってどうなるわけでもないのに・・・」
鷹介はそういうと、明日の時間割り通りにノートと教科書をランドセルにしまうと、
そのまま布団に潜った。
コチコチと時計の秒針の音だけがする中、鷹介は程なくして眠った。
「・・・・け、鷹介!!」
「・・・・・・えっ・・・・・?」
何度か自分を呼ぶ声に気付いて目を開けると、突如眩しい閃光が鷹介の視覚を刺激した。
「わっ!!」
フラッシュをたかれたように目が眩んだ。
それから、恐る恐る目を開けると、そこに立っているのは、春先に
一度だけ出会ったエルドランだった。
「あ・・・・・・・」
「久しぶりだな、鷹介!」
「エルドランっ!!」
鷹介は思わず、エルドランの腕の中に飛び込んだ。
「聞いたぞ・・・・・相当、つらいことがあったようだな・・・・」
背中をさすられて、思わず涙が止まらず嗚咽する鷹介。「ふむ・・・・・鷹介、そんなに虎太郎にひどいことをされて
いるのなら、今夜、日頃の仕返しをするチャンスをやろうじゃないか」
「えっ・・・・・?」
「とりあえず今夜、虎太郎と決闘してみたらどうか、と思うが・・・・
どうだ?」
突然のことに、鷹介は状況が飲み込めずにいたが、
「いいよお・・・・僕、ケンカなんかしたことないし、どうせ
コッテンパンに負けて、死ぬ程痛い目に遭って大怪我させられちゃうよ・・・」
と伏し目がちに答えた。
「それならこのまま我慢するしか他ないだろう」
「・・・・・・そんなのやだよぉ・・・・・」
「・・・・・・忘れたのか?ここは夢の中だってことを」
「えっ?」
「だから、いくらやられようが、朝起きれば当然無傷なまんまなんだぞ」
「・・・・・・・・・・」
「それでも嫌か?」
「・・・・・・・・・やる・・・・・・僕、やってみる!!」
鷹介は小さな声だが、はっきりそう答えた。
「そう答えると思ったぞ・・・・・そういう訳で、もう虎太郎と
力哉は呼んであるんだ」
「・・・・・・・・でも・・・・・」
「心配するな!!勝負はルールのあるスポーツで行う!!」
「・・・・・・スポーツ・・・・・・・?」
「ああ、ボクシングで勝負だ!!」
「えっ・・・・・そんなあ・・・・殴りっこなんて野蛮なこと・・・・・」
途端に弱腰になる鷹介に、
「不安なら、ちょっと基本だけ教えてやろう!それでも嫌か?」
「・・・・・・・そしたら、勝てる?」
「それはお前の根性次第だ」
鷹介は、ちょっと考え込んでから、無言で首を縦に振った。
エルドランのかざされたてのひらから、じわじわと鷹介の額に青い光が注がれていく。
「・・・・・・さあ、これで大体、体力の格差は埋められるだろう。
行ってこい、鷹介!!」
「・・・・・・・・」
いざとなるとやっぱり不安そうな鷹介に
「私がついていてやる!!」
「・・・・・・・うん!!」
鷹介はすっくと控え室の長椅子から立ち上がると、くるっと振り向いてから、
「僕、全力で闘ってきますっ!!」
と言ってから、ガウンを翻して試合会場に向かうまでの通路へと足を
踏み出した。
と、暗い通路からぱあっと明るくなると、どっと鷹介に観客の
声援が集まる。
「わ・・・・・・」
びっくりした鷹介にエルドランは笑いながら
「どうだ?観客もサービスでつけてみたんだが。」
会場は1万人は収容できそうな巨大ドームで、リングは派手らしく
ライティングされている。
「すごいすごい!!こんなの僕初めてだ!!」
「ただ今、本日の挑戦者・・・・・・イーグル・鷹介選手の入場です!!」
リング上には、ついさっきまで、巨人のルーキーとして大活躍していた
ところを連れて来られた力哉がレフェリーとしてマイクを握っている。
鷹介は、ちょっと照れながら、ロープをくぐってリングに上がった。
「続きまして・・・・・世界キッズライト級チャンピオン・・・・
ニンジャモンキー・虎太郎選手の入場です!!」
鷹介の向かい合った会場入り口にスポットライトが当たる。
さっき眩しかったのはこのせいもあったのだろう。
虎太郎が入場してくるや、またしても大歓声が彼に目掛けて
降り注がれる。
それに派手なパフォーマンスで応えながら入場してくる虎太郎。
虎太郎は、ひょいっとトップロープを飛び越えて、スタッとリング
に降り立った。
その身のこなしはやはり忍者のものだ。
「続きまして、いよいよ選手紹介です!!」
またしても、不意にスポットライトが鷹介を照らしつける。
「青ーコォーナァー・・・・・68パウンドォ1/2ぃ・・・・・
0戦0勝、本日がデビュー戦となります挑戦者・・・イーグル・鷹介えええ!!!」
鷹介は、バッとガウンを脱ぎ捨てた。いつものガンバーチームのコスチューム
通り、グローブもトランクスも青で統一されている。
「対しまして赤ぁ・・・・コォーナァアアア・・・・67パウンドォ・・
99戦99KO勝ち・・・・数々の対戦者を再起不能にしてきた、無敵の
チャンピオン、ニンジャモンキー・虎太郎ぉおおおおお!!!!!」
「イエーイ!」
虎太郎がガウンを脱ぐと、力哉と鷹介は思わずあっと口を開けたまま固まって
しまった。
虎太郎はグローブもトランクスも鷹介と同じガンバーチームの黄色で統一
されていたが、トランクスは虎柄のシースルーで、ティッシュを一枚に
剥がしたような薄さで、へその下にはK.O.tarohという刺繍が施されている。
思わず力哉は取り乱してしまう。
「この野郎・・・・オイラが折角バナナ大福の食べ放題の夢を見ていたら
邪魔しやがって!!」
「虎太郎くんっ!!いざ勝負っ!!」
「お前本気で勝つ気でいるのかよ!?」
「うんっ!!もう僕、我慢できないもんっ!!」
「へーえ、じゃあ、負けた方が、一生勝った相手の奴隷になるってのはどうだ!?
それでもやんのかよ!!」
といつもの悪戯っぽい笑顔で虎太郎は鷹介にすごんだ。
「・・・・・分かったよ・・・・それでいい。」
「じゃあ、お互いに合意できたようだな・・・・・・。ルールは
どうする?子供用に、1R1分の3R制、どっちかがダウンするか泣いた時点で・・・・」
というエルドランの言葉を遮って
「そんなの絶対反対だね!!やっぱプロと同じルールがいいや!!でも、鷹介の
奴、弱虫だから絶対、一発殴られただけでわざとKO負けしちゃうだろうから、
相手が戦闘不能と認めないとKOにならないってのはどうだ!?」
「そ・・・・そんなあ・・・・」
「まあ、オイラも鬼じゃねえから、判定もアリってことにしてやるよ!!
せいぜいオイラとおっかけっこしようぜ!!」
「・・・・・なっ・・・・何を~~!!!!」
コーナーに戻った鷹介に
「ふふふ・・・・確かに言われたい放題だな・・・・」
「もう許さない・・・・こんなに馬鹿にされるなんて・・・・・・」
鷹介は、自分の体内にふつふつと、今まで湧いたことのない闘志というものが
こみあげてくるのをしっかりと感じ取っていた。
「両者リング中央へ!!」
力哉の指示に従って、二人が向かい合う。
毎日日が暮れるまで遊び回っているため、筋肉の締まりもよく
肌色も黒い虎太郎の前では、肥満とまでは言わないまでも、
どっちかというとぽちゃっとしていて育ちの良い鷹介の体は
白くて、なんだか天然物と養殖物、といった形容がぴったりだった。
「たっぷり可愛がってやるぜ・・・・」
虎太郎の顔が戦闘モードに変わってゆく。
鷹介も、慣れないながらも精一杯威嚇してみせた。
虎太郎は、フン、とそれを鼻で笑うと、力哉からマイクをひったくって、
「イェーイ!!会場の皆さんこんにちわっ!!今日はオイラの華麗なKOシーン
を見にきてくれてサンキューッ!!でも、コイツ、ボクシングどころか
ケンカの一つも知らない弱虫野郎なんだ!!」
「っ・・・・・!!」
「オイ、虎太郎!!」
力哉が慌てて止めるのも振り切って、
「このままオイラが本気出して殴ったら、それこそ試合は30秒で終わっちまう!
そこでいいアイディアなんだけど、ハンデとして、オイラは一人エッチしながら
コイツをブチのめしまーす!!」
ドッと観客の笑いが起こった。
「ひ・・・・・ひどいよぉ・・・・」
思わず肩をすくめて鷹介は呟いた。
「おいっ・・・・虎太郎!!バカな真似はよせ!!」
あまりのアピールに、力哉もすかさず止めに入ったが、そんなことで
やめる虎太郎では当然ない。
「いいじゃんか、どうせこれは全部夢なんだろ?恥ずかしくとも
何ともないね!!」
言うが早いか、虎太郎はトランクスの前だけ降ろして、右手でぐっと
自分のものを握りしめた。
「虎太郎くぅん・・・・・」
鷹介は赤面してもじもじしてしまった。
「へへへっ!!ま、オイラがイくまでの間にしとめてやっからよ!!」
1R開始のゴングが鳴った。
「へへ・・・・それじゃ一丁、やってやるかっ!!」
パスンパスン、とグローブを叩き合わせてから、虎太郎は鷹介目掛けて突進
した。
鷹介は軽やかなステップで虎太郎の左ストレートを交わす。
「ちっ!!」
と軽く舌打ちする虎太郎。勿論、それで攻撃が緩むはずがない。
「この野・・・・」
と、体勢を戻そうとした一瞬の隙をついて、鷹介の一撃が左頬に入った。
「げへっ!!」
それから右胸に立て続けにジャブを5発。
いかに鷹介に腕力がないとはいえ、殴られればそれなりに痛い。
「あぐっ!!」
鷹介が初めて目にする、虎太郎が苦痛で表情を歪める瞬間。
『うわあ・・・・本当に習った通りになってるや・・・・・』
そう思うと、鷹介はこの試合にわくわくすらしだしていた。
「へへっ、どう!?僕だって怒ればこれぐらいのパンチは出せるんだ!!」
「こんなへなへなパンチが何だっ!!」
虎太郎はぐいぐい前に出るも、そのたびに鷹介にぺしぺしとジャブを喰らい続ける。
ファイター、というよりも、後ろに下がることを知らない虎太郎の喧嘩殺法も、
鷹介のテクニックの前では全く逆効果だ。
何より右手がふさがっているのだから、ガードも攻撃もしようがない訳で、
これも虎太郎のどうしようもない程の思慮の浅さが戦況にもろに反映されている。
さすがにこう殴られ続ければ、ランドセルより重いものを持ち上げたことのない
ような鷹介のパンチ力でも効いてくる。
それでもなおかつ、がむしゃらに前に出ようとする虎太郎。こんな相手に負けるはずなど
絶対にないという思い込みで、恐怖や痛みも把握できていないようだ。
鷹介はそのまま、じりじりとコーナーにおびき寄せると、一気に逆に回り込む。
鷹介の口元が、にっと弛んだ。
虎太郎をコーナーに追い詰めた鷹介は、ここぞとばかりにそのまま腹となく胸となく
猛ラッシュを続けた。
「虎太郎くんがいけないんだからね・・・・・毎日毎日、僕に嫌なことばかり
押し付けて・・・・・。もう僕、虎太郎くんの宿題やるのも掃除当番代わるのも
嫌なんだっ!!」
生意気な、と睨み付ける虎太郎だったが、気がつくと、さっきまで殴られ放題
だったせいか、もはや反撃する体力などもうどこにも残ってなどいない。
『り・・・・・力哉ヘルプ・・・・』
そう目で合図する虎太郎だったが、力哉は『片方が戦闘不能に
なるまでやるルールを選んだのはお前だろう』と言わんばかりに
首を横に振った。
本来のルールならとっくの昔にタオルが投入されているか、力哉
が止めに入るところだろうが、それを虎太郎が拒んだ結果になったのだから
しょうがない。
「そ・・・・そんなあ・・・・」
ゴングが鳴った。
虎太郎は、酔っぱらいのような足付きでよろよろとコーナーに戻った。
息をするのもやっとの虎太郎は、セコンドから手渡される水をそのまま
飲み込むと、朦朧とする中、鷹介に目をやった。
「・・・・・・なかなかやるじゃないか、鷹介!!」
汗でびっしょりの鷹介の体を拭いてやるエルドラン。
「・・・・えへへっ・・・・まさかこんなにうまくいくなんて・・・・」
「こんなことなら、一度喧嘩をしておけば良かったのに」
「・・・・・僕・・・そんな乱暴なことできないよう・・・・・虎太郎くん
相手に喧嘩なんて考え付きもしなかったから・・・・・」
虎太郎は圧縮酸素のボンベを思いきり吸い込みながら、生意気な
鷹介をどうしてやろうかと思いあぐねた。
2R開始のゴング。
さっきのインターバルで少しは体力も回復した虎太郎。
さすがに、日頃から、嫌いとはいえ忍者の修行をやったり、力哉と
泥んこになって遊んでいるせいか、基礎体力はある。ちょっとぶちのめされたから
といって、へこたれる虎太郎ではない。
「へへっ・・・そうこなくっちゃ、虎太郎くんっ!!」
「この野郎・・・・このRでブッ殺してやる!!」
しかし、鷹介は今までとは打って変わって、防御に徹してはひょいひょいと虎太郎
から逃げ回る。
「こんにゃろめっ!!逃げるなっ!!」
虎太郎の左ストレートをバシバシ受ける鷹介の右腕が、ちょっとだけ
痺れてきた。
やはり喧嘩慣れして、闘う筋肉もそれなりに鍛えられた虎太郎の
腕力は鷹介とは格段に違うのだ。
『まずい・・・・こんなの一発でも喰らったら、本当にのびちゃって
おしまいだ・・・・・』
鷹介は心の中でそう呟いていた。
しかし、しかしそろそろだ、とも鷹介は思った。
『予定時間』まではなるべく逃げなきゃ・・・・・・。
そう思っていた矢先に、虎太郎の鼻が僅かに膨らんだ。
来た、と鷹介は感じた。
虎太郎の右手から、クチュクチュと液体が粘つく音がしたのだ。
このへんはブルーガンバーとしての聴覚の鋭さだろう。
「ふふふっ・・・・そろそろ感じてきたんでしょ!!」
「!!う・・・・うるせえ!!その前に倒す!!」
必死に焦る虎太郎。
しかし、そうなればなるほど、ただでさえ苦手な冷静な判断力が鈍って
くる。鷹介は足を止め、そのまま上半身だけで巧みに虎太郎のパンチを交わして
いく。
「あうっ・・・・・あっ・・・・・」
ぷくっ、と虎太郎の鼻の穴が開くのを見のがす鷹介ではなかった。
「ひっさあああつ!!!!鷹介アッパーッ!!!」
鷹介の右が思いきり虎太郎の顎に入った。
「げふっ!!」
虎太郎は30cmほど突き上げられて、背中を思いきりマットに叩きつけられた。
と、同時に右拳から吹き上がった純白の液体が、勢いよく虎太郎の顔に降り落ちる。
「うげえっ!!」
「あっはははは!!!!虎太郎くん、セルフ顔射だあ~~~!!!」
してやったり、という顔で鷹介は虎太郎を覗き込む。
その醜態に、虎太郎は涙目で顔をトマトのように赤く染めた。
観客たちの失笑が起こる。
「1!2!!3!!!」
そこですかさず力哉がカウント。
「あっ・・・・あうっ・・・・・・」
どくどくと、虎太郎の親指から精液が流れ出す。
「か・・・・勘弁してくれよぉ・・・・発射なんかしちまったら力なんか
出る訳・・・・・」
「お前が自分でやったんだろうが!!」
力哉はそう厳しく言い捨てると、カウントを続けた。
力哉にしても、いつも注意はしているのだが、鷹介をいつも子分のように
扱っている虎太郎のことは、一度何かで徹底的に懲りる必要があると
常日頃から感じていただけに、そんな懇願など聞き入れたくもなかった。
むしろ、ここでこうして、鷹介にコテンパンにKOされて、鼻っ柱を折られた
方が後々のためになるとすら考えていた。
丁度、カウント7のところでゴングが鳴った。
戻ってきた鷹介のトランクスを煽ぎながら、
「しかし鷹介は飲み込みがいいな・・・ちょっとテクニックを覚えただけ
なのに・・・・・」
「そんなことないよう・・・・・・」
「でも、この分なら、判定でも余裕で勝ちが確定しているからな・・・」
「・・・・・・・・」
「どうした?鷹介?」
その沈黙にふとエルドランはひっかかるものを感じた。
「あ!!ううん、何でもない・・・!!」
虎太郎はセコンドに、グローブと顔から胸にかけてべっとりかかったザーメンを
拭いて貰いながら、その悔しさに小刻みに震えていた。
3R。
しかし、そんな怒りでダメージがカバーできるほど現実は甘くもなく、
虎太郎は文字どおりサンドバッグになりながら、両腕で顔と胸を
ガードしたままよろよろと右往左往するしかなかった。
ズゥン、と強烈なボディーを見舞われ、虎太郎はロープにひっかかったまま
ずるりともたれかかった。
「虎太郎くんっ!!」
鷹介はそのまま、意を決したかのように虎太郎の唇を奪うと、そのまま舌を絡めた。
「わっ!!鷹介!?」
力哉はびっくりして鷹介を引き離そうとした。が、鷹介の腕は強く
虎太郎の体を抱き締めていた。
「わっ・・・バカ、やめろ何すんだ!?」
一瞬何が起こったか分からなかった虎太郎だったが、鷹介は
そのままくりくりと乳首を舌先で転がした。
「やめろ鷹介!!何のつもりだ!?」
力哉の警告に
「力哉くん・・・・ただのクリンチだよ・・・・」
と、コリコリになった乳首を甘噛みした。
ぞくん、と虎太郎の背が伸びる。
「ブ・・・ブレイク!!」
「・・・・・・・・」
しかし鷹介は、引き離そうとするのもお構い無しに、虎太郎のトランクスを
ずりおろした。
「あっ!!」
と声をあげる虎太郎だった。2R途中までの恥知らずぶりはどこへやら、すっかり
怯えてしまった心境の今、しかも男相手に自分のものを性の対象として
見られると意識してしまうと、言い知れぬ羞恥心が込み上げてきたのだ。
小指程のものが、ぴんとほぼ垂直にそそりたっていた。
鷹介はそれを無言で銜えると、無我夢中で吸い付いた。
「わっ・・・よせっ!!」
「鷹介っ!!やめろ!!今すぐ離れないと減点するぞ!!」
力哉の言葉を待ち構えていたかのように、鷹介は虎太郎の、
毛細血管が筋のように張ったものの根元を唇でぎゅっと締めると、
舌先で縫い目から、まださっき発射した残りのある先端部をくすぐった。
「鷹介!!持ち点0!!」
と、力哉が宣告した瞬間、虎太郎の腰がびくっと動いた。
「・・・・・ごちそうさま。でも、虎太郎くんの方が疲れてるみたいだから、
このエナジードリンクは虎太郎くんに飲ませてあげる・・・・」
口移しに鷹介は虎太郎に、自分の精液を飲ませてやると、そこでゴングが鳴った。
「何考えてるんだ!!あれじゃKOじゃないともう勝ち目が・・・・」
「・・・・・いいんだよ・・・・それが狙いさ・・・・・」
「なっ・・・・・!?」
「僕・・・もうこれ以上ないってぐらいに虎太郎くんをやっつけてやりたいんだ!!
・・・・・そうだ、いいこと考えた・・・・」
と言うなり、すっくと立ち上がった鷹介は虎太郎のコーナーまで乗り込むと、
「銜えろ!!虎太郎!!!」
と言ってトランクスをひざまで降ろした。
「なっ・・・・」
「制限時間中にイカせられたら、それだけ僕の体力奪えるよ・・・・・
どうせもう、パンチなんか打てないんだろ?」
虎太郎は黙って、ペチャペチャと鷹介のものを銜えるしかなかった。
「何だよ・・・・こんなにデカチンだったのか・・・・」
人さし指程もある長さは虎太郎に強い敗北感を感じさせた。
「下手くそ。ただ吸ってるだけじゃんか・・・・アハハハハハ!!!!」
インターバル終了寸前のブザーが鳴った。
「・・・・・残念でしたあ!!下手くそなフェラのせいで折角のチャンスなくなったね・・・
もし何なら、今度からこっちに来いよ」
と、頭をぽんぽんてのひらで軽く叩くと、鷹介は自分のコーナーに戻った。
「ぢ・・・・・畜生~~~!!!!!!!」
4R。
鷹介は、猫が捕まえた鼠を弄ぶかのように虎太郎を追い詰めていた。
しかし、虎太郎ももう本気で鷹介が殴っていないことに気付いていた。
『そうなんだ・・・・・僕は虎太郎くんのことがやっぱり大好きだったんだ・・・
百合香ちゃんも大好きだけど・・・・嫌なことされて辛かったことだって、
悔しいだけじゃない・・・・・・僕の気も知らずにあんな扱いする虎太郎くんに
やきもきしてたのさ・・・・・・』
鷹介はそう、自分の感情を振り返っていた。
殴り合いの喧嘩もやろうと思えばいくらでもできた。
しかし、それは何も怪我や痛みが恐いことや、虎太郎にはかなわないという
ことからだけではない。虎太郎を殴れば、自分の中の認めたくない心境を
全て認めてしまうことになるから、それが恐くて殴れなかったのだ、
と鷹介は感じていた。
『さっきのことだって、判定勝ちを放棄しただけじゃない、告白のつもり
だったんだ・・・・・・』
では何故闘っているのか。そんなことは分からなかった。
しかし、いつもは支配的な虎太郎が、自分の拳でどうにでもできるという
シチュエーションがひどく興奮させていた。
気がついたら、3分なんてすぐに経っていた。
「ポコチン出せよ・・・・」
コーナーで休む鷹介に、ふらふらと虎太郎がすがり寄る。
「・・・・・・飽きちゃった。」
何故だか、そう言ってみたくなった。
「えっ?」
「飽きたって言ってんの。お前のフェラじゃ、全然感じないんだもん・・・・
ケツ出せよ」
鷹介の得意げな表情に虎太郎は戸惑った。
「・・・・・・・・!!」
「いいから出せっ!!僕の言うことがきけないのか!?それなら今度のR、殺す気で殴ってやる!!」
「・・・・・・・」
虎太郎はすっとトランクスを脱ぐと、四つん這いになって尻を上に突きあげた。
虎太郎の尻は、いくら腕白小僧とはいえ、さすがに日焼けはしておらず、
真っ白なままだ。
ピンク色の肛門がひくひくと震えている。
「・・・・・・可愛いじゃん・・・・」
鷹介は、セコンドから手渡されたバケツと浣腸を取り出すと、虎太郎の横に置いた。
浣腸が何をするものなのかはさすがの虎太郎でも分かっていたが、一升瓶の
ような大きさに、思わず悲鳴を上げた。
「何言ってんだ・・・僕のオチンチンが汚れちゃうじゃんか・・・・・・
おとなしくしてろ!僕がお前の中を綺麗にしてやるよ・・・・・」
「はうっ!!!」
勢い良くグリセリンが虎太郎の直腸に流れ込む。
ぷっくり腹が膨れた様子を見て、
「あはははは!!!虎太郎、狸さんみたいで可愛いよ!!そうだ、このまま栓を
してやるから、そのまま闘ってやろうか?」
「ひ・・・・・」
「冗談だよ。ボディー連打で栓が抜けたりなんかしたら汚いもんな!!」
「うっく・・・・・」
「ん?もう入らないぞ・・・・・・?しょうがないな・・・・・」
そう言って、虎太郎をバケツに座らせると、
「オラァ!!!」
とつま先で腹を蹴飛ばす。
「うっ・・・・・うーっ!!!!!」
タパタパと黄金の滝が流れ落ちた。
すっかり出尽くすと、出口をよくアルコールで消毒してから、ラブローションを
自分に塗ると、そのまま一気に虎太郎を貫いた。
「ひっ・・・・!!!」
さすがに鍛えているだけあって、締め付けは抜群だ。
「・・・・へへへへ・・・・。こっちの方がずっといいや!!」
パン、パンパン、という音が会場内に響いた。
「あでっ・・・痛ぇええええ!!!!!!でけええええええ!!!!!」
力哉は赤面しながら目のやり場に困った。
「こたっ・・・・こたろ・・・・う・・・・くん・・・!!」
しかし、そこでブザーが鳴って、寸でのところで鷹介は虎太郎から自分を
引き抜かざるを得なかった。
やっと解放された、という虎太郎に、
「待ってよ。ただ締まりがいいだけじゃ、僕は満足できないんだ!」
そう言うなり、セコンドからバイブレーターを受け取ると、
それを虎太郎に突き出した。
「これで次のR中、お尻の穴を開発しろ!!」
きゅうりをひと回り太くしたような、大豆サイズのパールの入ったバイブレーター
を突き付けられて戸惑う虎太郎に
「使い方もわかんないの!?ホン・・・ット、頭悪いよねっ!!」
といいながら、それを一気に根元まで突っ込んだ。
「あぐおっ!!!!」
「くすくす。お似合いだね、虎太郎!!今度のインターバルでたっぷり成果を
確認してあげる。」
5R。
虎太郎も徐々に、鷹介の試合運びが分かってきた。
つまりは、ボクシングで自分を倒すことよりも、ただ単に性のおもちゃに
してみたいだけで、だから生かさず殺さずの攻撃だということだ。
「ほらほら・・・・どうした!?」
鷹介はもう足など全く使わず、ふらふらの虎太郎をからかうことに専念
し始めていた。
「うっ・・・あっ・・・・」
よろめく虎太郎に、
「やってよ!!」
と鷹介はセコンドに叫んだ。
途端に虎太郎の中でバイブが激震しはじめる。
「あっ・・・あああーっ!!!!!!」
「ほら、背筋がしゃきっとした!」
くすくす笑う鷹介。
と、時間を見計らって、鷹介はコーナーに戻った。
「さあて・・・・どれぐらい鍛えられたかなあ?」
鷹介は乱暴にバイブレーターを引き抜くと、代わりに自分を突っ込んだ。
柔らかい尻の感触がたまらなく心地よい。
「なーんだ。全然さっきと一緒だ。ただ締めるだけ。お前、本当学習能力0なんだな!!」
「ううううう~~~」
さすがの虎太郎も、ボロボロ泣き出す。
「ふんっ!!何めそめそ泣いてんだ!!それぐらいなら、もっと腰振れよ!!」
言うなりに腰を振る。もう拒否するなんていう選択肢は虎太郎にはなかった。
「でも、意外とやるじゃん」
「えっ?」
「インターバル挟んだって言っても、6分もマスカキ我慢できるなんてな!!
僕はてっきり、1分ももたない早漏野郎だと思ってたのに・・・・・」
言葉で辱めることに、鷹介は言い知れない快楽を感じていた。
『ふふっ・・・虎太郎くんたら、意地悪されるたびにすっごい可愛いんだから・・・
僕、何だか余計に燃えてきちゃうじゃん・・・・・・・・』
「ああ・・・・虎太郎・・・・くんっ!!」
デロリ、と鷹介は虎太郎の中にそれを吐き出すと
「まあまあ合格点かな?」
とだけ誉めてやった。
「・・・・・・・っ!!」
虎太郎の悔しそうな上目遣い。
「むっ!!何だい、そんな反抗的な目っ!!」
鷹介はリングシューズで虎太郎を蹴りつけると
「そういうときは『ありがとうございます、鷹介様』だろっ!!
・・・・・・もう怒った。6Rで殺す!!」
鷹介は、親指をぐいっと下に向けて言い放った。
虎太郎はそのまま背中を丸めて戻った。
「フン!!フンフンフンッッッ!!!!!!!」
ゴングが鳴るなり、鷹介は力まかせに虎太郎を壊しにかかった。
その鬼気迫る様子に、力哉はたじろいでそのまま呆然としていた。
30秒もしないうちに、虎太郎はぐにゃりと崩れおちる。
「ほらほら・・・・・まだまだ殴り足りないなあ・・・・」
鷹介は側にあったコーナーポストを親の仇のように乱打しはじめた。
「はひっ・・・・・」
ジョッ・・・・ジョオ~~~。
虎太郎が恐怖のあまり小便を漏らす。
「わわっ!!お漏らしなんかしてみっともないなあ!!アハハハハハハ!!!!」
「あうううう・・・・・」
「もう、しょうがないなあ・・・・・今すぐ着替えのトランクスを
用意しなきゃね・・・・・・・・」
そういうと、鷹介はセコンドに命じて、黒いトランクスをばさっと顔に
投げ付けた。
「さあ・・・・立ってそれと着替えなよ!!」
「・・・・鷹介っ!!もういいだろう!!これ以上やったら虎太郎が死んじまう!!」
「力哉くん!これはあくまでエルドランがつくり出した夢なんだよ!!虎太郎は
まだやれる体力がある!!その限りは立って貰うよ!」
力哉は言葉に詰まって、
「さあ立てっ!!」
とだけ虎太郎に指示すると、セコンドたちが黒い方のトランクスに着替え
させるのを待った。
「ふーん、良く似合うじゃん・・・・とってもね!くすくす・・・・・・」
と、鷹介は意味ありげに笑うと、ぺろっと舌を出した。
「さあ、カモン!!試合再開だよ・・・・・・」
やっとのことで立ち上がった虎太郎を挑発すると、鷹介は反復横飛びの
ような足付きで虎太郎の攻撃を待った。
「こ・・・・この野郎ーっ!!」
激高した虎太郎は、とにかく手当りしだいに鷹介にパンチを放つが、
それらは空しく宙を切るだけで、一発も鷹介には当たらない。
それを楽しむように、鷹介は鬼さんこちらとばかりにフットワークを
使って逃げ回る。
虎太郎の心臓がどきどきと高鳴ってくる。
ビー玉のような汗が動く度に虎太郎の肌から弾け飛ぶ。
当然、トランクスの内側も、体温上昇にともなって、汗で
ねっとりと湿ってきた。
・・・・・・おかしい。
虎太郎は思った。
これは汗だけの感触じゃない・・・・・・・。
「ふふっ・・・・すごいでしょ、そのトランクス・・・・」
虎太郎の怪訝な様子に、鷹介はにやりと口元を緩めた。
「お前・・・・・何か細工してやがるな・・・・・!?」
「うん・・・・・オチンチンとお尻の穴の当たる部分にたっぷり乾燥媚薬をしみ込ませて
おいたからね・・・・・・・そろそろジンジンしてくるでしょ・・・・・」
「そ・・・・そんな・・・・」
かああっ、と頭に血が昇ってきて、脳が爆発しそうな感触が虎太郎を襲った。
怒りとはまた違う、燃え滾るような感情が虎太郎を支配していた。
必死にそれを振り払おうとする虎太郎だったが、所詮たかだか10歳の子供に
何ができるでもない。
「ほうら・・・・もう僕にして欲しくてして欲しくてしょうがなくなってきてるんじゃ
ないの?そうだよねえ?」
「・・・・・・・」
必死に唇を噛み締めて、言葉を飲み込む。
「聞こえないなあ・・・・?」
駄目だ、もう理性なんかでは抑え切れない。
「・・・・・うずうずしてる・・・」
「もっと大きな声で言いなよ、みんなに聞こえないじゃんか!」
「うずうずしてる・・・・!!!」
「ほらあ・・・・人に何かして欲しい時は、敬語でしょ!そんなんだから
国語が1のまんまなんだよ!!」
「・・・・・ポコチンをください・・・・・」
「『鷹介様の』が抜けてるだろ!!さあっ!!大きな声で言えよ!!」
「オイラ、鷹介様のポコチンが欲しくて欲しくてたまりませんっ!!」
「ふふっ、素直で可愛いなあ・・・。ねえ、でもそんなにエッチなこと
試合中に考えてて、ボクサーとして観客のみんなに謝るぐらいしたらどう?」
「オイラはボクシングの試合中でも鷹介様のポコチンを欲しがるドスケベ
野郎です!!許してくださいっ!!」
「あっははははは!!!!!上出来、上出来!!ようし、じゃあ、僕に一発でも
パンチ当ててみてよ。そうしたら、たっぷりしてあげるから!」
「う・・・・・うおおおおお!!!!」
虎太郎は、鷹介の愛撫欲しさにさっきに増して猪突猛進するも、
全てあっけなくかわされてしまう。
「このっ・・・・このっ!!!」
「ふふふ・・・・こっちこっち・・・・どこ向いてんのさ・・・・と!!」
ぺしん、と一発だけ、虎太郎の左が鷹介のガードしていた腕にあたった。
そこで6R終了のゴング。
「さ・・・さっそく・・・・」
虎太郎は、待ってましたとばかりに
「何言ってんの?誰が今してあげるって言った?図々しいなあ!
そんな礼儀知らずはお猿さんみたいにオナニーしてるのがお似合いさっ!!
さあ、やって見せて!!」
虎太郎は、しゅんとしながらトランクスを降ろすと、右手のグローブを
外そうとした。
「何してんの?試合中にグローブ脱ぐなんて・・・!!そのままでしろ!!」
「・・・・・はい・・・・ウキッ・・・ウキキッ・・・・・・・」
「あっはっはっ!!!!!面白ーい!!可愛いよ、虎太郎!!」
「ウキーッ!!」
ブピュッ、と右グローブが精液でべっとりとまみれた。
「あーあ、お猿さんだから、発射に1分もかかんないんだ!!でも、
まさかそのヌルヌルグローブで試合するんじゃないだろうね!?」
「・・・・・?」
「舐め取ってよ!!きれいにね!」
「・・・・・・・・はい・・・・・」
それを舐め取ると、
「よくできたね・・・・・今度は御褒美をたっぷりあげるよ・・・」
とキスを与えた。
「よ・・・・鷹介・・・・」
7R。
「そろそろ終わりにしてあげるよ・・・・・虎太郎・・・・・」
「えっ・・・・・?」
虎太郎がその言葉を理解できないうちに、鷹介の右ストレートが虎太郎の
鼻にヒットした。
「うげっ!!ほがっ!!」
虎太郎は悪鬼と化した鷹介の猛攻を甘んじて受けるしかなかった。
「そそ・・・そんな、鷹介・・・・・」
「どう?死ぬ程苦しいでしょ・・・・・だから、御褒美に
もう何も分からなくしてあげるっ!!」
虎太郎は悪鬼と化した鷹介の猛攻を甘んじて受けるしかなかった。
「そそ・・・そんな、鷹介・・・・・」
「どう?死ぬ程苦しいでしょ・・・・・だから、御褒美に
もう何も分からなくしてあげるっ!!」
「!?」
「フンッッッ!!!」
こめかみに強烈な一撃を喰らって、虎太郎はそのままロープに跳ね返される
形で大の字に倒れた。
感電したかのような激震が、虎太郎の脳を直撃して、その意識はお花畑に消えた。
「どう?僕の御褒美・・・・・なんて言っても聞こえてるはずないか・・・・」
「ダウン!!1,2,3............」
力哉のカウントが場内に響くも、虎太郎はひくひく痙攣するだけで、
全く起き上がる様子はない。
べろりと大きな舌を出し、その脇からは泡が出ているし、御丁寧に目や頭上には
無数の星がぐるぐる回っている。
「4,5,6!!」
「何やってんだ、立てえ!!残り1分なんだぞ!!立てばお前の判定勝ちだあ!!」
「7,8,9..........10!!!!」
「ちょっと待って。力哉くん、本当にKOしてんのかどうか、チェックしてよ?」
「・・・・ああ・・・・」
力哉は虎太郎の縮みきったものをゆっくりとしごいてみたが、もはやドロリとだらしなく
精液を流すだけだった。
「ノックアウト!!ノックアウトォ!!!!!!」
ゴングが乱打され、鷹介の腕が高々と上がった。
「新チャンピオン誕生!!勝者、イーグル・鷹介!!」
「へへっ・・・・安心したら、オシッコ出たくなっちゃったよ・・・・」
鷹介はチャンピオンベルトを右肩にひっかけると、虎太郎の口に目掛けて
放尿をした。
「スポーツの後は水分補給しないとね・・・・・・・」
それから、満身創痍の虎太郎はタンカに乗せられると、罵声の中場外に担ぎ出された。
「ま・・・・参ったぁ・・・・・・・・・・・」
「・・・・・ありがとう。もうお陰でスカッとしたよ!!」
「・・・・・・鷹介も相当鬱憤溜まってたんだな・・・・」
「・・・・・・だって・・・・!!」
鷹介は、ぷいっとそっぽを向いた。
「ねえ・・・・エルドラン・・・・・」
「・・・・・・何だ?」
「・・・・・あのね・・・」
・・・・太郎、虎太郎ってば!!起きないと遅刻しちゃうわよっ!!」
「んっ・・・・んがが・・・・ふぁ・・・・朝、か・・・・・・」
「朝か、じゃないわよっ!!ほらっ!!」
かすみは8時を回った目覚まし時計を虎太郎の目の前に突き出した。
「!!やっべえ!!」
と、飛び起きた虎太郎だが、見ると下半身が夢精でぐっしょりと、
まるで寝小便でもしたかのように濡れていた。
「えっ・・・・えええっ!?」
虎太郎はこそこそとタオルでそれを拭くと、首をかしげながら、全自動
洗濯機に脱いだものと、シーツとそのタオルを突っ込んで、粉石鹸を
入れてスイッチを回すと慌ててトースト一枚くわえてランドセルを
背負うと、元気良く玄関から飛び出した。
「ようっ!!鷹介っ!!おっはよーう!!なあなあ、昨日のプロレス見たかあ!?」
背中を叩かれた鷹介に
「僕、その時間塾だもん・・・・」
困惑顔の鷹介に、
「へへっ、そんならオイラがまた教室で再現してやるよ!!」
「ええーっ!!またやるのぉ!?」
「・・・・・・と思ったけど、何かそんなことすんのも飽きちまったなっ!!
なあ、今度またゲーム貸してやっからよっ!!」
「虎太郎くん・・・・・・?どうして?」
「理由なんかねえよ!!オイラと鷹介は親友だもんな!!」
「・・・・・変なの、急に。でもいっか!!ありがとう!!」
青空を見上げると、流れ星のようなものが逆に昇ったような気がした。
虎太郎の意外な心境の変化に理由が分からず、ちょっと不思議に思う鷹介だったが、
それからは、宿題や掃除当番を押し付けられたり、プロレス技の
実験台になることも、大好きな百合香ちゃんとのことや女の子っぽい
顔のことをからかわれることも、ほんのちょっと少なくなったのだった。
鷹介の決断
「ちょっと、虎太郎クンどうしたの!?」
学校の授業が終わって、久しぶりに塾が臨時の休みになったから、
一緒に帰って遊ぼうと思って声をかけたら、虎太郎クンったら、こっちを睨み付ける
なり、無言で席を立った。
そんなのおかしいよ、いつもならまっ先に『おっ!!鷹介、真っ暗になるまで
遊ぼうぜ!!』なんて喜んでくれるのに・・・・・・。
後ろも見ないで出ていく虎太郎クンを追い掛けて、僕もランドセルを
しょって、教室を飛び出した。
「ねえったらぁ!!!!」
虎太郎クンの右肩に手をかけると、
「うるさい!!!放せよこの野郎!!」
って払い除けられた。
「鷹介・・・・・お前、覚えてろよ!?」
「えっ・・・・・・?」
虎太郎クンがボクにこんな顔するなんて、そんなこと今までなかったのに・・・・・。
ボクが何をしちゃったんだろう。何が何だか、全く分からないまま、ボクは
虎太郎クンに声をかけようとしたけど、それに気がつかないふりをされて、
「・・・・・・力哉・・・・・行こうぜ!!」
「えっ・・・おい、虎太郎!!どうしたんだよ、鷹介にどうしてそんな・・・・」
「るせぇ!!!!行くぞ!!」
どんどん小さくなる二人の背中を見ると、急に悲しくなって、ちょっと涙が出て来た。
力哉クンは心配そうにこっちを何度も振り返るけど、虎太郎クンは最後までボクの顔
を見ることはなかった。
追い掛けていっても無駄なような気がして、ボクはまっすぐ自分の家に帰ることにした。
帰ると、ママが特製ハンバーグ作ってくれてた。食べたけど、折角のメニューなのに、
いつもみたいにおいしくなんかないよ・・・・・・。
しょうがないから、明日の塾の宿題を黙々とこなす。それで気がついたらもう寝る
時間になっちゃった。
布団に潜って、それでもまだ眠くならないから、もう一度天平文化から読み直そう・・・・・・。
それから・・・・・・・・・。
気がつくと、僕の目の前には虎太郎クンが立ちふさがっていた。
「よう・・・・・鷹介、覚悟はいいんだろうな!?」
どうしたんだろう、虎太郎クンったらすっごく怖い顔をしてボクのことを睨んでる。
・・・・・・・・・夢?
直感的にそう思った。
朝の記憶がないから、多分きっとそうなんだろう。でも、夢なのにこんなにはっきりしているなんて、
いつかもこんなことあったよね・・・・・・・・。いつだったんだろう・・・・・・・・。
そこでふうっと、ボクの頭の中に、いつだったのかも分からないけれど、とにかくずっと前の
記憶が急に蘇った。
「・・・・・そうだ、僕はこの前、ボクシングで虎太郎くんを
ボッコボコにしたんだっけ・・・・・・」
「鷹介ええ!!!前はよくもやってくれたなあ!!!」
そこで、急に声がして、はっと見上げると、あのまぶしい白い光の中にエルドラン
がいたんだ。
「ど・・・・・どうしよう、エルドラン・・・・・ううん、どうして虎太郎クンの記憶が
元通りになっちゃったの!?」
「・・・・・すまない鷹介・・・・・・虎太郎の悔しいという意識があまりにも強くて、
記憶が消し切れなかったんだ・・・・・・・」
「そ・・・・そんな・・・・・」
それじゃあ、ボクが虎太郎クンにしちゃったひどいこと、全部思い出したっていうの?
あんまりだよそんなの・・・・・。ううん、確かにボクがやったのは事実だけど、でも
それにはちゃんと理由があったんだもん・・・・・・。虎太郎クンさえ・・・・虎太郎クン
さえもっと・・・・。
ボクは突然の出来事に、どうしていいか分からなくなって、
「こっ・・・・・虎太郎クン、あのね・・・・」
と、虎太郎クンの肩に手を伸ばそうとして
「うるせえ!!触るな、このサド野郎!!」
とはね除けられた。そうしてガッツポーズをとると
「へっへへへ・・・・・見てろよ、オイラ、小遣いはたいてプロテイン
飲みまくって、必死に腕鍛えてボクシングの本読みまくってやるからな!!」
と、ぐいっと力こぶを見せた。
「お前がバイオリン習ってる頃にも、オイラはガンガン鍛えてっからさ・・・・
それは鷹介!!お前をブッ倒すためになっ!!!姉ちゃんのサンドバッグをお前だと思って
殴りまくってやる!!!」
えっ・・・・・かすみお姉ちゃんがくの一修行の一環で使ってるアレを・・・・・・?
「あっ・・・・あの・・・・・それは・・・・・」
「へっ・・・・命乞いかよ、もう手後れなんだよ・・・・・いいか鷹介、二度とオイラ
に刃向かおうなんて、一生考えもできなくしてやるからなっ!!!!」
もう会話なんかできる状態じゃないみたいだ。
そんなのってないよ・・・・・・だってボク・・・・・虎太郎クンのこと・・・・・。
えっ?お前が勝てたのはエルドランにプロボクサーのテクニックを頭にインプット
されたからだろうって?
・・・・・・そうさ、そうだよ。だって、ケンカなんか一度もしたことのないボクが、
百戦錬磨の虎太郎クンに歯が立つはずないもん。試合が成立すらしないだろうね。
そう、ボクが強かったからでも何でもないよ。そりゃ、腕力は現実のままだから、
ボクでも虎太郎クンを倒すだけの筋力はあったんだろうけど、本当のボクにはそんな
勇気もないんだ。
「鷹介、それじゃあ控え室に行って、もう一度データをインプットするとしようか?」
「・・・・・・いいよ、もう」
えっ、とエルドランは戸惑った表情を見せた。
何だよ、エルドランまで、ボクがそうしないと虎太郎クンとは勝負にならないって
思ってたんだ・・・・・・。そうなんだ。そりゃそれが事実なのはボクだって
分かってる。でも最初っからそんなこと決めつけるなんて・・・・・・。
「今夜はボクが自力で正々堂々やりあって、虎太郎クンを倒してみせるから!!」
ボクはわざと、『やりあって』の後を強調してエルドランに言ったあと、反応が
怖くなって虎太郎クンをちにっと見た。
「よ・・・・・鷹介ぇ・・・・・」
両足を開いて、両拳をぎゅうっと握りしめてこっちを睨む虎太郎クン。
どうしてこんなことわざと言ったんだろう・・・・・。自分でもはっきりとは
分からなかった。でも、正々堂々、男らしく闘わないといけないって思ったのは
本当だよ。
・・・・・そりゃ最初は楽しかったさ。普段はボクに対して無茶なことばっかり言ったり
やったりしてきた虎太郎クンが、ボクなんかのパンチでひいひい泣いちゃってさ。
何度も失神したり、ボクの言うこと何でも聞いたり。でもそれは、あくまでボクの
力じゃないんだよ。ボクがズルしてたからできたことなんだ。もし、あのままやって
いたら、きっとボクの方があそこまでこっぴどくやられていただろうね。
でも、卑怯なコトはもうしたくないんだ。
それだけ自分がみじめになるから。
決めた。
「ふふん!!そんな顔したって、怖くなんかないもんねーだ!!べーっ!!何だよ、
自分からまた痛い目に遭いたいなんて、もしかしてMに目覚めたんじゃないのぉ!?」
「なっ・・・・何だとぉ!?」
「ボクは血に飢えた狼だからね・・・・・また虎太郎クンをオモチャにできるなんて
・・・・・・ゾクゾクしちゃう・・・・・それに・・・・虎太郎クンのマヌケなKOヅラ
って・・・・最高に射精モンだしね・・・・・」
虎太郎クンのほっぺをぺろっと舐めてみせる。
「ふふっ・・・・たっぷり可愛がってあげるよ・・・・またボクのマグナム
でひーひー言わせてあげるから・・・・」
そう言って、今度はボクが、すっごく恥ずかしいけど、おちんちんをぶらんと見せた。
「よ・・・・・・鷹介ぇぇええ!!!!」
「あの時の虎太郎クンたら可愛かったなぁ・・・・観客にヤジられながらも
おちんちん、びんびんだったもん・・・・見られて燃えるタイプなんだ?」
「こっ・・・・この野郎・・・・・・・」
ふふふっ、怒ってる怒ってる。そうさ、もっと怒ってよ。ごめんね、
こんなに嫌なこと言って・・・・・・。でも、それは・・・・
ううん。今はまだ言わないでおく。だって・・・・・・・・・。
それからしばらく、虎太郎クンとは口を聞かない日が続いた。それから、
10日後の木曜日の夜。
リングの中央に、力哉クンに呼び寄せられる。
「絶対ブッ殺す!!」
「そう言って、まあ1R終了までにはボクの足下でだらしなく転がってんだよ、お前は!!」
「なっ・・・・何をこの・・・・」
興奮して殴りかかろうとするのを力哉クンに押さえつけられる虎太郎クン。
そうそう、そんな野獣みたいなのが虎太郎クンらしいんだ。
でも、そんな目で睨まれると・・・・やっぱり怖いよ・・・・。
ううん、でも、これはボクが決めたことだもん。正々堂々と、
ズルしないで本当の実力で、男らしく虎太郎クンと闘うって。
けど・・・・・やっぱり怖い・・・・。どうしよう、心臓がドキドキいってるし。
僕は、勇気を振り絞ると、すかさず右拳を突き出して
「い・・・・いち・・・っ・・・1Rだっ!!1Rでカタを・・つつ・・・つけてやる!!」
まずい・・・・・声震えちゃってるよ・・・・・・。足腰ガクガクしちゃってるし。
えっ?怖いに決まってるじゃない、前回と違って、今日はボク、本当の実力
で虎太郎クンとぶつかるんだから。
「へっ!!何ビビってんだよ!!見てろ・・・・・・」
力哉クンは、そんな虎太郎クンを青コーナーに連れていくと、改めて試合開始を
宣言した。
「このS野郎!!女みたいな面してよくもあんなことしてくれたもんだぜ!!」
試合開始直前の虎太郎クンの言葉がそれだった。
ゴングと同時に虎太郎クンがこっちに突っ走ってくる。気が付いたら
もう数発殴られてた。
「あうっ!!」
強いよ・・・・やっぱし強すぎる・・・・・・。虎太郎クンの方がちょっとだけ
背がちっちゃいのに、パワーが違い過ぎる・・・・・・。殺されちゃうよ・・・・。
だって相手は忍者なんだよ!?しかも、ボクを殺すつもりで鍛えて鍛えて、鍛え
抜いて・・・・・。
でもボクは逃げないよ虎太郎クン。卑怯な手で勝ち逃げっていうのは絶対
しない。ボク決めたんだから。例え勝てなくても精一杯頑張るんだから!
虎太郎の戸惑い
鷹介の奴、口では精一杯強がっているけど、オイラに散々ブチのめされては
必死に逃げ回ってる・・・・。
喧嘩なんか本当にしたことないもんだから、もう力任せにぺしぺし殴りかかって
くるんだけど、そんなの全然当たらない。
面白かったのは最初の1,2分だけだった。1Rも終わりになってくると、上半身が
青アザだらけになっちまって、もう立っているのもやっとにしか見えなくて。
オイラ、もうあんまりにも一方的な試合で、完全にやりあう気になれなくなっちまった。
どうしよう、手加減しないとホントに死んじまうよ・・・。
それより・・・・・・・。
あうっ、汗にまみれた鷹介の体がオイラに絡み付く・・・・・・。
ヤバい・・・・・・。
プロテイン飲みすぎたのかな、いや・・・・・それよりももう10日もマスかいて
ないせいだ、オイラ、ポコチンがウズウズしてきちゃったよ・・・・・。
鷹介の汗って・・・・力哉やオイラのと違って、何か甘いんだよ・・・・・。
吸い込むと、何だか頭の中がぼーっとして、オイラの中の何かが押さえ切れなく
なるような匂いなんだ・・・・・・。
そんな馬鹿なことあるわけないのに・・・・・・。
そうさ、オイラ、みんなの前で鷹介にギタボロにされて、男としてのプライドを
完全に奪われたんだぞ!?だから、毎日やってるマスかきだって我慢したんだ!!
サンドバッグだって、いつも鷹介殴るつもりだったのに。
「んっ・・・・・はあっ・・・・」
鷹介の白い顔が、逃げ回っているせいでほんのり赤くなっている。
どくんどくんと心臓がはちきれそうに動いてる。
鷹介、もう限界まで無理してんじゃん、どうしてそうなってもオイラとの
勝負にこだわるんだよ・・・・・。
鷹介ってさ、他の奴とは違うんだよ。よくわかんないんだけど、力哉みたいに
ケンカの相手じゃないっていうか・・・・・こうして殴れる相手じゃないっていうか、
本気で暴力ふるっちゃいけない相手みたいなんだ・・・・・・。
千夏とか、桂とか、そう、同じ男って感じが全然しないんだよ。だってあいつ、
体つきだってこんなに丸いし、肌だって抜けるように白くて、髪も綺麗で。
姉ちゃんの制服着せても全然おかしくないようなんだよな。
オイラの腕の中で、必死に牙を剥く鷹介だけど、それなのにオイラ、ポコチンが
どんどん堅くなっちまうよ・・・・・・・。
っていうか、もうこんな、勝負の見えた試合で鷹介痛ぶるよりも、オイラ・・・
鷹介のこと、ベッドでどうにかしてやりたくて・・・・・。
オイラの腕を、鷹介は必死に振り解こうとしているけど、オイラは放したくなくって・・・。
鷹介の太ももが、むにゅっとオイラのキャンタマを押さえ付けた。
「!!!」
やべっ、ポコチン勃ってんのバレちまった!?
「・・・・・・・・・・こぉ・・・・たぁ・・・ろぉ~~クゥンっ!!!!!」
うげっ!!!おっかねぇ・・・・・・。
「試合中に欲情するなんてぇえええええ!!!!!」
怒りで顔が真っ赤になった鷹介が、上体を震わせる。
「殺し合いの最中に勃起してるなんて・・・・・」
まっ・・・・・待ってくれ鷹介!!
それに、溜まってるせいだけじゃないんだ、やっぱり鷹介の匂いって、普通じゃない
何かがあるんだよ・・・・・・。
「死んじゃえええっ!!!!」
うげっ!!!
鷹介の怒りの鉄拳がボッコンボッコン飛んでくる。痛てっ、そうなんだよ、コイツ
だって本気出せば、腕力だけならオイラとそんなに変わらないんだ・・・・・。
オイラは必死に交わす。だけど、鷹介はそれを追い回す。追いかけっこならオイラ有利
だけど、それでも逃げ切るのは簡単なことじゃない。
どうしてなんだよ、オイラにボコられてどうしてまだそんな体力が残ってんだ?
「ホラホラホラ!!!やりかえして来いよ!!」
・・・・・・・・できねえよ・・・・・・そんなことしたら、鷹介壊れちまう・・・・。
えっ?じゃあ、どうしてこれまで鍛えてきたかって?
あの時は、鷹介にやられたコトしか頭になかったんだよ!!
だって、こんなにひ弱な奴にみんなの前でサンドバッグにされたんだぜ!?
浣腸されたうえに腹蹴られたり、みんなの前で犯してみたり。
フェラさせられたり、カマ掘られたり、バイブ入れられたり、最後はギッタボロ。
そんなことされて、男の意地が通るかよ!!!
・・・・・・・・・でもどうして鷹介、あんなことしちまったんだ?
オイラのこと、そんなに嫌いだったのかな・・・・・・・・。
オイラがいくら鷹介の言う通りにしてやっても、今度はもっと恥ずかしい
命令をしてきたもんな・・・・・・・。
鷹介、お前がオイラと一緒にいる理由って、やっぱりただ、ガンバーチーム
だっていうだけのことなのか?それだけなのか?
「どうした虎太郎クン!!」
それに、自分でも実力じゃオイラに負けるなんてことは分かってるはずなのに、
どうして挑発するんだろう・・・・・・・・。
3R。
もう5回もダウンしているのに、それでも目は決してオイラに対して降参する気配はない。
必死にオイラにからみついてくる・・・・・・。
だから鷹介、やめろってば、そんなことしたらオイラ、濡れちまうよう・・・・。
鷹介のポコチンと2枚の布を隔てて擦れあって、オイラ、もしかしたらもう、
試合中に発射してしまうかも・・・・・・。そ、そんなの死ぬ程恥ずかしい・・・・。
おかしな媚薬でも飲まされたかのように、オイラの頭の中は鷹介とえっちすることだけで
一杯になって、脳みそ爆発しそうだよ・・・・・・。
インターバルになったら、休憩や応急措置なんかほったらかしてもう素手になって、
思いきりマスカキはたいぐらいだぜ・・・・・・・。
オイラ、もうたまらなくなって、鷹介にキスをしてみた。
鷹介、もう降参しちゃえよ。やっぱりオイラ、鷹介のコト殴れないよこれ以上。
今すぐ降参して、後はオイラのオモチャになってくれれば、もう勘弁してやるからさ・・・・。
「ぷはっ!!・・・・・何の・・・・・つもりだよっ!?」
ひゃっ!!鷹介は激しくオイラのキスを拒むと、鼻の上にぐいっと皺を作って睨み付けた。
「ボクは今、虎太郎クンと男の意地を賭けて決闘してるんだよ!?ボク、随分と
ナメられてるみたいだね!!」
「いっ・・・・いや・・・・・あの・・・・・・」
嫌いなのか!?鷹介、お前、オイラのコト嫌いなのか?
だからあそこままでオイラのコト犯したのか?
そんなのあんまりだぜ・・・・・・・・。
必死にオイラの体を振り解くと、鷹介はまた距離を取った。
オイラの下半身はもう、鷹介のことが欲しくて欲しくてしょうがなく、
よだれをたらしはじめていた。
はっきりいって、もう試合どころじゃないんだよ・・・・・・。
オイラ、どうしたらいいんだ?
それに、そうでなくても薄くて透明なトランクスの生地がじっとり濡れて、
動く度にオイラのポコチンを刺激しちまう・・・・・。
フットワークが駆使できないんだよ!!
当然、その様子はスケスケだから鷹介にも観客にも丸解りだ。
「ふんっ!!」
痛ぇっ!!
鷹介の奴、逃げられないのをいいことに、一気に反撃に出やがった!!
「ちょ・・・・ちょっとタンマ!!」
何言ってんだ、オイラ。
鷹介は息が上がっているにもかかわらず、今度はオイラを追い込む。
右、左、右。
くあーっ!!何だよ、可愛い顔して、バケモノみたいな回復力してやがるぜ!!
!!
顔面真正面に鷹介の鉄拳が入り、オイラはコーナーポストにはさまれる格好
で腰からずり落ちた。
一気に歓声が起こる。鷹介はそれに得意顔で応えた。
「1!2!!」
駄目だ、もう何か、スイカ割りで200回同じところでぐるぐる回ったような
感覚になっちまってる。
「当然まだやれるよね?」
オイラはその時、直感的に『負けてはいけない』と思った。どうしてだか
解らない。しかし、負けたくない、ってんじゃなくって、ここで鷹介に負けては
いけない何かを感じていた。
オイラが負けちゃいけないんだ!!
必死に膝を押さえて立ち上がる。
カウント6で立ち上がったオイラに
「ふふっ、そうでなくっちゃ虎太郎クンじゃないよ・・・・・」
そう言い残した鷹介の表情はどことなく嬉しそうだった。
そこで丁度、ゴングが鳴った。
鷹介の意地
何だよ虎太郎クン・・・・・そんなえっちなコトして、ボクの闘志を
なくそうっていうの?そんなの・・・・・そんなのでボク、ごまかされないからね!
何だよ、試合中におちんちんなんか堅くさせちゃって・・・・・ボク我慢してるのに・・・
そりゃボクだって・・・・・・ううん、虎太郎クンは・・・・・
虎太郎クンは『今は』敵なんだから!!
「うおおおおおおおおおお!!!!」
ボクは吼えながらもう一度虎太郎クンに挑みかかる。
が、あっけなくひょいっと交わされて、すっごい衝撃がお腹を突き抜けた。
「ぐぇほっ!!!」
思わずお腹を押さえてうずくまる。
息ができないよ・・・・・。
「お・・・・・おい、鷹介!?よ・・・・鷹介・・・・・お前・・・・・」
オロオロする虎太郎クン。何だよ、決闘してんのに、何ボクの体のこと
心配なんかしてるんだよ!!!何優しくしてるんだよ、ボクは今、虎太郎クンの敵なんだぞ!
ボクは、そんな虎太郎クンを下から睨みつけると、カウントを取りにきた力哉クンを手で払いのけた。
「げほっ・・・・・へへへ、まぐれのパンチで効いたと勘違いしたんだ?
バカだな・・・・・自惚れてんじゃないよっ!!!」
「対戦者に対しての暴言は慎んで!」
「嫌だね!!」
「おっ・・・・おい、鷹介、もう挑発すんのやめろよ、殺されちゃうぞお前!!」
耳もとで力哉クンがこっそり呟いた。
むかっ!!!何だよう、やっぱり完全にボクが負けると決めつけてる・・・・・・。
「力哉クン・・・・・余計な口出しすんなら・・・・・ボク、虎太郎クン片付けて
から、力哉クンもヤっちゃうよ?」
「なっ・・・・・」
「ま、そんなにブクブク太ってたんじゃ、逃げ切れないだろうけどね・・・」
「かっ・・・・・・勝手にしろっ!!」
「そうさせて貰うよ!!」
何だい、力哉クンまでボクに加担するなんてさ。そんなにボク、弱いって
思われてるの!?悔しい、悔しいよ!!年も体格も一緒のような虎太郎クン相手に
ここまで心配されているんだよ!?
心配も手加減もいらないよ!!ボクだっていっぱしの男の子なんだよ!どうしてみんなと
一緒に扱ってくれないのさ!
「ほらほらどうした?ふふんっ!」
得意げに不敵な笑顔でボクを見下ろす虎太郎クン。
「そうだよ・・・・虎太郎くんはそうじゃなきゃ・・・・・」
「えっ・・・・」
虎太郎クンは、ふっと不思議そうな顔をしてる。
虎太郎クンは泣きそうになりながら、立ち上がったボクを殴り続ける。
ロープにもたれかかったまま、金魚のように口をパクパクさせるボクに、
虎太郎クンは思わず、どうしていいか分からず立ち尽くした。
「うっく・・・・・・・・虎太郎クン、どうしたの!?」
「いや・・・・だって鷹介・・・もう・・・・力哉も止めろよぅ!!」
力哉クンに向かって、試合中止を求める虎太郎クン。
なっ・・・・何だよ、それって手加減のつもりなの!?
「何だい、虎太郎クンの意気地なしっ!!」
「えっ・・・・?」
ボクはそう言い放つと、よろっと上体を起こすと、思いっきり
体重をかけて、驚く虎太郎クンの左頬に右拳を打ち込んだ。
「ぐあっ!!」
「へへっ・・・・バーカ、演技だよーだ!!!ちょっと効いたフリしたら、
すうぐ騙されてやんのー!!!ホンット、単細胞だね!!さあ、全力で倒しに
来いっ!!それとも、またみんなの前でボクの奴隷になってみる?
アハハハハハ!!!!」
けど、もう虎太郎クンは表情一つ変えない。
もう、挑発効かないんだ。
一応、構えてはいるものの、じっとこっちを見つめるまんまだ。
時間切れにして、判定勝ちに持ち込むつもりなんだ・・・・。
「ボクを・・・・・殺せ・・・・・・」
「え?」
「ボクを殺せよっ!!何手加減してんだよ!!ほら、こんなに無抵抗じゃんかっ!!」
「で・・・・でも・・・・・」
「とどめを刺せよ!!でなきゃ・・・・でなきゃボクが虎太郎クンを殺すっ!!!」
「よ・・・・・鷹介・・・・・・」
ボクは震える上半身をゆっくりとロープから起こすと、にやっと笑って
ファイテイングポーズを取り直す、
もう肩で息をしていて、ホントはそんな余力なんかどこにも残っていないけどね。それでもボクはふらふらとした足取りで虎太郎クンに近寄る。
さしもの虎太郎クンも思わず一歩後ずさりした。
「お・・・・おい、鷹介!!もう勝負ついてるよ!!これ以上やっても勝ち目
なんかありっこ・・・・・・」
力哉クンの制止に
「うるさい!!力哉クンまでボクのこと・・・・・・」
「鷹介・・・・・・」
「とにかく、ボクやるからねっ!!・・・・・・・手加減されて生かされる屈辱なんか味わう
ぐらいなら、一思いに殺せ!!」
虎太郎クンは意を決したようにまた攻撃に転じた。
「うあっ!!!」
虎太郎クンの右ストレートが思いきり鼻を直撃した。
途端にボクの鼻血がボタボタと垂れ落ちる。
しまった、みたいな顔を虎太郎クンはした。
力哉クンは力哉クンで、これでやっと試合が終わった
「・・・・・ぐっ・・・・・りぎ・・・・やぐん・・・・
止血・・・・・してくれる!?」
「はぁ!?」
「止血・・・・・してくんないと、試合続行できないじゃんか・・・・・!!!」
「ちょ・・・・ちょっと待てよっ・・・・もう十分だ、それ以上やると
お前・・・・・・・」
「死んでも構うもんか・・・・ボクは鼻血ぐらいでひるむような奴じゃ
ないからね・・・・・・」
「鷹介・・・・・・」
「へへっ・・・・良かったね虎太郎クン・・・・ちょっとだけ長生きできるじゃん・・・
でも、本当に生きてリング降りたいんなら、本気で殺しにかかんないとね・・・・」
ぞくり、と虎太郎クンは身震いした。
ぺっ、とマウスピースを床に吐き出すと、鼻血を拭う。
「さあ来い!!」
「うっ・・・・うああああああ!!!!!」
虎太郎クンは泣きながらボクに襲い掛かる。
もう、ガードなんかしなくって、がっつんがっつん殴りあってたと思う。
そこからの記憶なんか残ってない。
ただ、最後、視界が真っ白になっちゃったんだ・・・・。
虎太郎の告白
やっべえ!!
鷹介、オイラの最後の一撃でリングから転落しちまった!!
「よ・・・・鷹介ぇええええ!!!!」
リングから降りようとするオイラを遮って、力哉は
「1!2!!」
な・・・・何カウント取ってんだよ、力哉!!もうあれじゃ立てないだろう!?
オイラは力哉の肩を掴んで、それを止めようとした。
「・・・・・虎太郎・・・・・鷹介、まだやる気だぞ・・・・・!!!」
えっ・・・・・・・。
オイラはふと、鷹介の顔を覗き込んで思わずその場にへたれこんだ。
鷹介は、気絶しかかりながらも、オイラの顔をぐっと睨んで、まだ
立ち上がろうとしてたんだ。
「ここで試合中止にしたら・・・・鷹介の気持ち・・・・無駄にしちまうだろ!」
「けど・・・・」
「3!4!5!6!7!8!9.......!10!!!!試合終了!!勝者、虎太郎!!」
「よ・・・・・鷹介っ!!!」
すぐさま救急隊員に担架に乗せられる鷹介を見て、オイラ、何かしなくちゃって
思った。
右腕を上げる力哉を振り払うと、リングを飛び下りて、思いきって人工呼吸
した。そうだよ、その・・・・・・マウス・トゥ・マウスだよっ!!
何ていうか・・・・鷹介相手なら平気なんだ・・・・・・。
「ふんっ!!ふんっ!!!」
だけど、鷹介ってば、どんどん心拍数が下がっていくんだ・・・・・。
どうしてこんなになるまで闘うんだよ・・・・・。こんな、ケンカ一つ
したことないような細っこい体で必死にオイラに立ち向かったんだぞ・・・・。
いざ試合になったら本気で殴れるわけないじゃんか・・・・・・。
どうして力哉の制止も聞かずに試合続行したんだよ・・・・・。
鷹介・・・・・鷹介!!!
青痣だらけの体をぎゅっと抱き締めてみた。体が段々冷えていく・・・・。
こんなにしても・・・・こんなにしても。
「医務室に運びます!!」
救急隊員に押し退けられて、オイラはひんやりした鷹介の感触から
引き剥がされた。
「開けてくれよ!!!開けてくれよお!!!!鷹介、鷹介ええええええ!!!!!」
ドアに何度も体当たりして、7回目でやっと開いた!
エルドランの力で怪我は全部回復していたけど、ベッドに横たわる鷹介の
体は雪のように白かった。
「鷹介ぇええ!!!!!目ぇ開けろよ鷹介ぇえええ!!!!」
それから、もう一度オイラは鷹介にキスをした。
鷹介・・・・・・オイラ、どうしていいかもうわかんねえよ・・・・・。
涙がひっきりなしに出てきて、本当に何をしていいのか分からなくて。
!!
鷹介の心臓が動いた・・・・・・?
「う・・・・ん・・・・・・」
ほっぺたがだんだん赤くなってくるよ・・・・・・・・・。
鷹介が、鷹介の瞼が動いた・・・・・・・。
「こた・・・ろ・・・う・・・・・クン?」
「鷹介!!鷹介ぇええええ!!!!」
「へへへ・・・・・負けちゃったぁ。やっぱり正々堂々と闘ったら歯がたたないや」
「鷹介・・・・・・」
「やっぱり虎太郎クンはこうでなくっちゃね・・・・・・」
「鷹介、やっぱり今回もお前の勝ちだよ・・・・・・・・」
「えっ・・・・・・・・??」
「あんなにボッコボコにされたのに、鷹介は最後まで闘おうとしていたもんな・・・・・
オイラとは大違いだ・・・・・・・」
「へへへ・・・・じゃ、ボク、試合には負けたけど、勝負には勝てたの?
実力で、虎太郎クンに勝てたの!?」
鷹介は嬉しそうにオイラに聞いた。
「ああ、鷹介!!お前は実力でオイラに勝ったんだ!!オイラも全力で
闘ったけど、それでもだ!!」
「虎太郎クン・・・・・」
鷹介は泣きながら、オイラの胸にすがった。
「お・・・・おい、鷹介・・・・・・」
「鷹介・・・・・・お前、どうして試合中、あんなにオイラ挑発したんだよ?」
その言葉を聞いて、鷹介はもう、平気でいられなくなって、思わずオイラの
胸に飛び込んだ。
「ボク・・・ボク、虎太郎クンのこと大好きなのに、あんなことしちゃって・・・
虎太郎クンが情けない顔でひいひい泣くから・・・僕、体の芯が疼いて
疼いて、やめようと思ってもボク、何かメラメラ燃えてきちゃって・・・」
虎太郎クンは、そんなボクの頭を無言で優しく撫でた。
「虎太郎クンがいけないんだ・・・・・僕相手にあんなにやられちゃってさ・・・・
死ぬ程緊張して覚悟してリングに昇ってみれば、何の手ごたえもないんだもん・・・
ボッコンボッコンにされる覚悟もできていたのに・・・・だからボク、
本当の実力で虎太郎クンとリターンマッチしなくちゃって!!
ズルじゃなくって!!でなきゃボク、ずっと弱虫のまんまなんだ!!」
「弱虫って・・・・・」
「そうさっ!!だから・・・だから僕、嫌いな水泳も一生懸命やって、ちょっとでも
筋肉つけたくて・・・・・・ガンバーチームの時だって、体力ないからみんなの
足引っ張ってばかりなんだ・・・・・」
「鷹介・・・・・お前いつもそんなこと気にしてたのか?」
「そうだよ!!!ボクなんて、虎太郎クンや力哉クンみたいに運動神経もそんなに
良くないし、意気地だってなくって、本当なら別の子がガンバーチームになるべき
だったって・・・・・」
「馬鹿野郎!!鷹介がいるからいつもいつも、ヤミノリウスのバカと魔界獣をコテンパン
にできてんじゃねえか?違うか?鷹介は頭の良さじゃ青空小一なんだからさ!」
「虎太郎クン・・・・・・」
「それよりさ、どうしてお前、こんなボクシングみたいな似合わないことしたんだ?」
「最初は・・・・・腹が立ってたから」
「腹が立った?」
「だって、ボク、虎太郎クンのこと大好きなのに、そのことにも
気がつかないで、いつもボクのこといじめてくるし・・・・・
だから、思いきりブチのめしてやりたかったんだよぅ!!2度とボク
のこと・・・いじめる気にならないようにね!!」
「・・・・・そっか・・・・・それでオイラにあんなことを・・・」
「・・・・!!違うよ!!・・・・・途中で分かったんだ。最初は楽しかった
けど、こうしてボクが強いのは、エルドランにプロ並のテクを一時的に
授けてくれたからなんだって!!ボクは最低の卑怯者なんだ!本当は逆に
ギッタギタにされるくせに、そうでもしないと勝てない弱虫野郎なんだよ!!」
「鷹介・・・・でも、お前のパンチ、すっげぇ効いたんだけど・・・・」
「そ・・・そう?でも、虎太郎クンたら、どんなにひどいことしたって、
全部ボクの言いなりになっちゃって・・・・」
「だって、言うこと聞かなきゃ殺されるだろ!!」
「そんな・・・!!ボク、どうやったら虎太郎クンが逆上して、本気になってくれるかと
待ってたのに、虎太郎クンたら、何言ってもやっても、ボクにヘコヘコしちゃってさ・・・・」
「そんなパワー残ってないよ!!!」
「でも気がついたんだ!!ボクが大好きなのは、僕なんか絶対かなわなくて、他人に
は絶対従わない虎太郎クンなんだよ!!ケンカが強くてスポーツ万能な、かっこ良く
って元気な虎太郎クンが大好きなんだ!!」
「鷹介っ・・・・・・」
何て可愛いんだよ、鷹介・・・・・・・。
だからって今まであんな挑発してたって言うのか・・・・・・・。
鷹介・・・・・・・。
「オイラも鷹介のコト大好きだっ!!」
「じゃ、ボク、今夜は思いきり虎太郎クンのこと、気持ち良くしてあげるね!!!!」
鷹介ってばすっごい嬉しそうなんだ。
「ほんとか?」
「うん・・・・ボク、甘えん坊だからさ・・・・こうしてると、
何かすごく安心できるんだ・・・・・それに・・・・」
「それに?」
「それに、こうしてると、虎太郎クンの心臓の音聞こえる
でしょ?とくとく言ってる・・・ずっと聞いてたいな・・・」
「この前の音は・・・怯えてたとくとく。今のとくとくは、
幸せそうなとくとくだもん!!全然違う!やっぱりこっちの
音でなくっちゃね・・・・・・」
オイラ、こんなこと言うの恥ずかしかったんだけど、鷹介には言って
もいいかと思って、思いきって言ってみた。
「よ・・・・・鷹介・・・・オイラ・・・・最高にたまってんだ・・・・・」
「え?」
鷹介の口元がにっと緩むのが分かった。今思うと、鷹介の奴、それを知ってて
やってたんだきっと。
「プロテイン飲むとたまるんだよ!!・・でも抜いてねえんだよ!!!!」
「・・・・・・どうして??」
「・・・・・だって、よく言うだろ、ボクシングは禁欲のスポーツだって・・・・
だからオイラ、必死に我慢してたんだ・・・・・」
やべ。ポコチンがびくんびくん震えてるよ・・・・・。
「それで?」
「もう、オイラ、我慢できないんだよう!!!」
「ふふっ・・・・いいよ。やっぱりいくら強くても、虎太郎クンは可愛いね・・・・・」
鷹介はそう言うと、オイラのブリーフの上から、ビンビンに堅くなったポコチンを
確かめた。
明らかにわざと、カリっ首を摘んで、先っちょを剥くと、人さし指でくりくりと
オイラの亀を擦る。
「わわっ!!」
そんなことされたら痛いに決まってるじゃんか!!
完全にムケチンの力哉なら、そのまま鷹介を押し倒してバコバコヤっちまえる
んだろうが、オイラのポコチンはまだそこまで成長していないんだよ!
「えへへへへへへ・・・・・痛かった?でも、この前も思ったけど、虎太郎クンって
ホントちっちゃいよね!!!そう、ボクの半分もないんじゃない?」
そんな訳ないだろ!!!確かに鷹介のポコチンはオイラのより長いよ。けど、
太さは全然変わらないんだよ、そんなんじゃ、ヒョロヒョロに見えて逆に情けないって
もんだろう?
「なっ・・・・・何を!!」
「だから、意地張らなくていいんだってば・・・・・・喧嘩じゃ虎太郎クンの
方が強くても、こっちの方はボクにかないっこないんだからさ・・・・・」
くそっ・・・・・・何て自信だ、とオイラは思った。その自信満々な口元も、
いつもならものすごくムカつくんだけど、何かオイラを逆らわせない何かを
感じちまう。何なんだよ、こいつは・・・・・・・・。
「それより、相当タマってるんだね・・・・・・・」
どくどくと脈打つオイラのポコチンを、ぐにゅっと握られる。
今、ブリーフを降ろして、ナマのポコチンをこの前みたいにぐいぐいやられたら、
オイラもう、多分30秒ともたないよ・・・・・・。
「鷹介・・・・・・」
「だあめ!!」
オイラが鷹介のテクをねだろうとしていたのは、もうすっかり見抜かれていたようだ。
小悪魔的な目つきで、
「じゃあ、虎太郎クン・・・・・・・ブリーフの上からオナニーしてみせてよ?
左手だけでね!」
「なっ・・・・・・・」
こっ・・・・・この前と同じじゃんか!!!!
「可愛くオナニーして見せたら、可愛がってあげるからさ!!」
「・・・・・・・・分かった・・・・・・」
オイラは、ブリーフを脱ぎ捨てて全裸になった鷹介を目の前にして、
ぐっとポコチンをブリーフ越しに握りしめた。
「ほらあ!!!そんなんじゃなくってさ・・・・・・こんなオナニー、したことないの?」
鷹介はそっと、右手でオイラのポコチンを弄び始めた。
まるで、オイラの気持ちイイところは全部知っているかのように、一度のミスも
ないぐらい正確に性感帯をなぞっていく。
「あっ・・・・はっ・・・・」
「どう?自分でシゴくのとどっちがいい?」
耳もとで囁かれてぞくぞくする。
「よ・・・・・・鷹介にしてもらうのが・・・・・いい・・・・・・」
「そうでしょ?じゃ、このテクでシゴかれたらどんなに気持ちいいのかな?」
「よっ・・・・・鷹介・・・・・・」
オイラは無言で頷くと、ゆっくりと自分のポコチンをなぞった。
ああっ、どうしてブリーフ越しなんだよ!!もっとガシガシしごいて、一気に出して
しまいたいのに・・・・・・。
気がつくと、もう先っぽは完全に濡れて透明な奴が出てんのに、鷹介はしごくことを
許してくれない。
クチュクチュと粘液が絡み付く音がする。鷹介はそれをどきどきしながら見守って
るんだ。恥ずかしいよ、こんなの・・・・・・。
「もっと股を広げてボクに見せてよ」
言われるままに開く。畜生、鷹介、オイラのコト、もうメチャメチャにしてくれよ!!
どういうことなんだ、本当なら試合に勝ったオイラが鷹介のコト、もうぐっちょんぐっちょん
にしてやっているはずなのに・・・・・・・。どうしてこんな恥ずかしいことさせられて
るんだよ・・・・・・。
「鷹介・・・・はぁはぁ・・・・・・もうオイラダメだ、我慢できねえよ、お願いだから
しゃぶってくれよう・・・・・・・」
「だぁめ!!」
呼吸がどんどん乱れてくる。
もうダメだ、オイラ、もう狂っちまう!!
そう思った時にはオイラ、鷹介の唇を塞ぐと、一気に押し倒した。
「っ!!!」
押し倒したはいいけど、それからどうしていいかわからなかった。鷹介もそれは
一緒のようで、そんなことはいちいち口に出さなくても分かってた。
「ぷはっ・・・・・・やるじゃん・・・・・・ふぅん・・・・・ボクの言うことが
聞けないんだ・・・・・・いいよ・・・・もう一度体で教えてあげるから・・・・・」
鷹介はオイラの足を広げると、オイラ、ケツ筋思いっきり堅く締めてんのに、
鷹介の奴ときたら、そんなことお構い無しに、中指と人さし指で広げていく。
鷹介の指先から、麻酔でも出てるんじゃないかと思うぐらい、
ケツの穴が弛んじまう・・・・・・。どうしたらこんないやらしい手付きができるんだよ・・・・。
不思議なマッサージのせいで、オイラの穴は、鷹介が入るには十分な柔らかさにまでほぐれていった。
それから、つるんとした鷹介の先端が押し当てられたかと思うと、何の宣言も
なしに、それはするするっとオイラの中に滑り込んだ。
本当に、あっという間だぜ。
「ふふっ・・・・・やっぱり・・・・虎太郎クンのお尻は最高の締まりだよ・・・
ぎゅうぎゅう締め付けるだけじゃない、筋肉のうねりがまるでイソギンチャク
のように絡んでくるからね・・・・・・」
耳もとで、そう囁く。
「どう?限界までタマってムラムラしてんのに、逆にお尻に入れられるってのは?」
「あっ・・・・は・・・うっ・・・・」
「ふふっ・・・・・悔しくて声も出ないかな・・・・・体は思い出してるんでしょ」
!!
こっ・・・・・・この野郎!!
うおおおおおお!!!最高に屈辱だぜ!!!こんなにポコチンがピクピクしてんのに、
オイラときたら、鷹介のえっちのオモチャにされているなんて・・・・・。
「ふふっ・・・・・・怒るとますます締まりが良くなるね・・・・・・」
鷹介の腰がゆっくりと前後運動を始めた。
強く、弱く、弱く、強く。
もう頭がぼーっとして、リズムをとることもできないけど、鷹介の奴、
オイラの中で大暴れしてやがる。
こんなひょろっこい奴に犯されるなんて・・・・・さっきまでボッコボコにしてやった
奴にどうしてこんなことされているんだろう・・・・・・・。
けど、悔しいことにオイラのポコチンときたら、がっちがちになってやがんだよ!!!
「うおおおおおおお!!!!!」
オイラ、もう我慢できなくなって、鷹介の体を押し倒した。
一気に形成逆転だ。
いざ抱き締めてみると、筋肉とかの付き方なんかオイラより
ずっとなくて、正直、こんな奴に一度でも殺されかけたっていうのがちょっと
ショックだった。
押し倒された鷹介は、一応、抵抗はしているけど、そんなのいくら鷹介が弱くても、
本気で抵抗してないことぐらいすぐにわかった。
鷹介を抜き取ると
「鷹介、覚悟しろっ!!!」
「あうっ・・・・」
人さし指と親指で、ぐいっと真っ白な鷹介のケツを開く。
「へへへ・・・・よくも今までやってくれたよな?望み通り二度とオイラ
に逆らう気にならなくしてやるよ!!!!」
オイラの、テカンテカンに張り詰めたポコチンが、鷹介のケツの
間にズブッと侵入していく。
何?優しくしてやれだって?冗談言うなよ、こいつにはこれから、オイラ
がしっかり躾けてやんないと、どうしようもなくつけ上がるからな。
お仕置きはたっぷりとしてやらないと・・・・・・。
「ガバガバになるまでやってやらぁ!!!」
すると鷹介、
「うっく・・・・やれるもんならね・・・この前の試合じゃ、あっという
間にイッてたじゃん・・・・早漏が無理しない方が身のためだよ?」
なんて笑って言いやがった!!!
もう許せねえええええ!!!!
オイラ、もう言葉が見つからないまま、力任せに何度も突き上げてやった。
ヌブッチョ、ズブッチョ、とすっげぇえっちな音がして、オイラ、ますます
興奮してきた。
「ふっ・・・・ふふふふふ。チビチンがいくら頑張っても、くすぐったいだけだよ・・・」
ムキーッ!!!!!!
オイラ、息が乱れるのも構わず、腰を8の字やのの字に回してやった。
それから、鷹介の乳首も、何度も指先でこすったりつまんだり。
「下手くそ。そんなことしたって、ボクは気持ちよくも何ともないもんね!!
それよりも、そっちがそろそろイきそうなんじゃないの?」
「へっ、早漏はどっちだよ、お前だって、オイラのケツであっという間にイッたじゃねえか!!!」
鷹介は、口をへの字にして俺を睨む。どうだ、オイラだって言い返す時は
言い返すんだぜ!!!
すっげえ悔しそうだ。
「情けないったらなかったなぁ、『あふっ、虎太郎クゥン!!』ギャハハハハ!!」
「うううううううーっ!!!」
途端に鷹介のケツ筋がぎゅうぎゅうオイラのポコチンを締め始める。
こんなになっちまったらもうおしまい、オイラの体からへなへなと力が
抜け、もう何もできなくなっちまう。
でも、それは鷹介も一緒みたいだった。
「あっ・・・・ああっ!!!!!」
「ガバガバにするんじゃなかったの???うふふふ・・・・・・・」
「鷹介・・・・・・・・」
鷹介の中はとっても柔らかくてあったかくて、すっごく気持ちいいんだ。
「あうっ・・・・・すごい・・・・・すごいよ虎太郎クン!!!」
鷹介ったら、オイラの勢いに慌てたみたいだけど、もう遅いんだよ。でも取り乱した
時の鷹介って、メチャ可愛いんだよな。
「へへっ・・・・・そろそろ感じてきたんだろ!!」
「う・・・・うんっ・・・・・虎太郎クンのちっちゃいオチンチンがボクの中で・・・・」
「ちっちゃいって言うなあ!!!」
ピュク!!!
鷹介のポコチンから、勢いよくザーメンが飛び出した。
あっ・・・・・最高に気持ちいい瞬間・・・・・・。
それから、オイラも、ドクンって鷹介の中に吐き出した。
「あっ・・・・ああっ・・・・・・」
でも、そんなことぐらいじゃあオイラのヤりたい衝動はおさまるはずがない。
「んっ・・・・・・もっと・・・・・無茶苦茶にしてっ・・・・」
そうか!!鷹介のやつ、それで今までわざとじらしてたんだ!!
何だよ鷹介・・・・・・。
「つらかったんだろ?」
「えっ?」
「オイラに意地悪なフリすんの、つらかったんだろ?」
「・・・・・・・うん」
「全く・・・・・力哉にまで噛み付いてさ・・・・・」
「だってぇ・・・・・」
「ふふっ、まあいいや。もう二度とそんなことできなくしてやるんだからよ!!」
「うん・・・・・」
鷹介はオイラのポコチンをウエットティッシュで拭くと、そっと口に含んだ。
「あっ・・・・・・」
さすが鷹介、さっき出したばっかだっていうのに、みるみるうちに大きく
なってくや・・・・・・・。
「鷹介、無理すんなよ・・・・・」
「えっ?」
「鷹介、必死に悪役になってたんだよな・・・・・・」
「・・・・・・・うん」
「怖かったろ?痛かったろ?」
「でも・・・・・・ボクは虎太郎クンのコトあんなことしちゃったから・・・・」
オイラは鷹介の頭を撫でながら
「ははっ・・・・もういいや。いいか鷹介、でもケンカに強いのはオイラだかんな!」
「うん!!」
「でも、根性はお前の方がうんとあるんだよ!!あんな男らしい鷹介、初めてだった!
かっこ良かったぜ!!」
「虎太郎クン・・・・・」
「お前があんなこと、本気で言えたりできたりする奴じゃないのにな。
なのにオイラ、本気でリターンマッチなんか考えててさ。」
鷹介がちろちろとオイラの先っちょをくすぐる。
「くぅ・・・おあああああああ!!!」
駄目だ、オイラ、こうなっちまうともう、何の抵抗もできない。情けない
ぐらい、大声をあげる。さっき、ケンカが強いのはこっちだからと確認
したことなんか、全く意味がなくなってる。完全に鷹介のオモチャだ。
でも、鷹介が求めてるのはそんなオイラじゃない。
オイラは歯を食いしばって
「へへっ・・・・あんまし調子に乗るなよ・・・・・今からオシオキだ!!
オイラが受けた屈辱は・・・・たっぷり体で払って貰うからな!!」
「・・・・・・うん!!」
それからのオイラは、もうまるで、別の生き物にでもなったように、
激しく腰を動かしていたと思う。
声が枯れるぐらい、二人で声を出し合った。
「ああっ・・・・虎太郎クン降参!!降参だよお!!」
「へへっ・・・・まだあと5発はやれるもんな!!手加減しないから覚悟しろ!!」
「あああーんっ!!!」
翌日。
いつものように魔界獣が出現し、ガンバーチームとして出撃するオイラたち。
「虎太郎!!オレが前に出る!!鷹介と一緒に後方支援してくれ!!」
「へっへへ、力哉、今日は鷹介がやりたいってさ!!」
「えっ・・・・・?」
「うん!!今日はボクがやっつけてやるんだ!!みんな、ボクについてきてよね!!」
(完)
「・・・・・・えっ・・・・・?」
何度か自分を呼ぶ声に気付いて目を開けると、突如眩しい閃光が鷹介の視覚を刺激した。
「わっ!!」
フラッシュをたかれたように目が眩んだ。
それから、恐る恐る目を開けると、そこに立っているのは、春先に
一度だけ出会ったエルドランだった。
「あ・・・・・・・」
「久しぶりだな、鷹介!」
「エルドランっ!!」
鷹介は思わず、エルドランの腕の中に飛び込んだ。
「聞いたぞ・・・・・相当、つらいことがあったようだな・・・・」
背中をさすられて、思わず涙が止まらず嗚咽する鷹介。「ふむ・・・・・鷹介、そんなに虎太郎にひどいことをされて
いるのなら、今夜、日頃の仕返しをするチャンスをやろうじゃないか」
「えっ・・・・・?」
「とりあえず今夜、虎太郎と決闘してみたらどうか、と思うが・・・・
どうだ?」
突然のことに、鷹介は状況が飲み込めずにいたが、
「いいよお・・・・僕、ケンカなんかしたことないし、どうせ
コッテンパンに負けて、死ぬ程痛い目に遭って大怪我させられちゃうよ・・・」
と伏し目がちに答えた。
「それならこのまま我慢するしか他ないだろう」
「・・・・・・そんなのやだよぉ・・・・・」
「・・・・・・忘れたのか?ここは夢の中だってことを」
「えっ?」
「だから、いくらやられようが、朝起きれば当然無傷なまんまなんだぞ」
「・・・・・・・・・・」
「それでも嫌か?」
「・・・・・・・・・やる・・・・・・僕、やってみる!!」
鷹介は小さな声だが、はっきりそう答えた。
「そう答えると思ったぞ・・・・・そういう訳で、もう虎太郎と
力哉は呼んであるんだ」
「・・・・・・・・でも・・・・・」
「心配するな!!勝負はルールのあるスポーツで行う!!」
「・・・・・・スポーツ・・・・・・・?」
「ああ、ボクシングで勝負だ!!」
「えっ・・・・・そんなあ・・・・殴りっこなんて野蛮なこと・・・・・」
途端に弱腰になる鷹介に、
「不安なら、ちょっと基本だけ教えてやろう!それでも嫌か?」
「・・・・・・・そしたら、勝てる?」
「それはお前の根性次第だ」
鷹介は、ちょっと考え込んでから、無言で首を縦に振った。
エルドランのかざされたてのひらから、じわじわと鷹介の額に青い光が注がれていく。
「・・・・・・さあ、これで大体、体力の格差は埋められるだろう。
行ってこい、鷹介!!」
「・・・・・・・・」
いざとなるとやっぱり不安そうな鷹介に
「私がついていてやる!!」
「・・・・・・・うん!!」
鷹介はすっくと控え室の長椅子から立ち上がると、くるっと振り向いてから、
「僕、全力で闘ってきますっ!!」
と言ってから、ガウンを翻して試合会場に向かうまでの通路へと足を
踏み出した。
と、暗い通路からぱあっと明るくなると、どっと鷹介に観客の
声援が集まる。
「わ・・・・・・」
びっくりした鷹介にエルドランは笑いながら
「どうだ?観客もサービスでつけてみたんだが。」
会場は1万人は収容できそうな巨大ドームで、リングは派手らしく
ライティングされている。
「すごいすごい!!こんなの僕初めてだ!!」
「ただ今、本日の挑戦者・・・・・・イーグル・鷹介選手の入場です!!」
リング上には、ついさっきまで、巨人のルーキーとして大活躍していた
ところを連れて来られた力哉がレフェリーとしてマイクを握っている。
鷹介は、ちょっと照れながら、ロープをくぐってリングに上がった。
「続きまして・・・・・世界キッズライト級チャンピオン・・・・
ニンジャモンキー・虎太郎選手の入場です!!」
鷹介の向かい合った会場入り口にスポットライトが当たる。
さっき眩しかったのはこのせいもあったのだろう。
虎太郎が入場してくるや、またしても大歓声が彼に目掛けて
降り注がれる。
それに派手なパフォーマンスで応えながら入場してくる虎太郎。
虎太郎は、ひょいっとトップロープを飛び越えて、スタッとリング
に降り立った。
その身のこなしはやはり忍者のものだ。
「続きまして、いよいよ選手紹介です!!」
またしても、不意にスポットライトが鷹介を照らしつける。
「青ーコォーナァー・・・・・68パウンドォ1/2ぃ・・・・・
0戦0勝、本日がデビュー戦となります挑戦者・・・イーグル・鷹介えええ!!!」
鷹介は、バッとガウンを脱ぎ捨てた。いつものガンバーチームのコスチューム
通り、グローブもトランクスも青で統一されている。
「対しまして赤ぁ・・・・コォーナァアアア・・・・67パウンドォ・・
99戦99KO勝ち・・・・数々の対戦者を再起不能にしてきた、無敵の
チャンピオン、ニンジャモンキー・虎太郎ぉおおおおお!!!!!」
「イエーイ!」
虎太郎がガウンを脱ぐと、力哉と鷹介は思わずあっと口を開けたまま固まって
しまった。
虎太郎はグローブもトランクスも鷹介と同じガンバーチームの黄色で統一
されていたが、トランクスは虎柄のシースルーで、ティッシュを一枚に
剥がしたような薄さで、へその下にはK.O.tarohという刺繍が施されている。
思わず力哉は取り乱してしまう。
「この野郎・・・・オイラが折角バナナ大福の食べ放題の夢を見ていたら
邪魔しやがって!!」
「虎太郎くんっ!!いざ勝負っ!!」
「お前本気で勝つ気でいるのかよ!?」
「うんっ!!もう僕、我慢できないもんっ!!」
「へーえ、じゃあ、負けた方が、一生勝った相手の奴隷になるってのはどうだ!?
それでもやんのかよ!!」
といつもの悪戯っぽい笑顔で虎太郎は鷹介にすごんだ。
「・・・・・分かったよ・・・・それでいい。」
「じゃあ、お互いに合意できたようだな・・・・・・。ルールは
どうする?子供用に、1R1分の3R制、どっちかがダウンするか泣いた時点で・・・・」
というエルドランの言葉を遮って
「そんなの絶対反対だね!!やっぱプロと同じルールがいいや!!でも、鷹介の
奴、弱虫だから絶対、一発殴られただけでわざとKO負けしちゃうだろうから、
相手が戦闘不能と認めないとKOにならないってのはどうだ!?」
「そ・・・・そんなあ・・・・」
「まあ、オイラも鬼じゃねえから、判定もアリってことにしてやるよ!!
せいぜいオイラとおっかけっこしようぜ!!」
「・・・・・なっ・・・・何を~~!!!!」
コーナーに戻った鷹介に
「ふふふ・・・・確かに言われたい放題だな・・・・」
「もう許さない・・・・こんなに馬鹿にされるなんて・・・・・・」
鷹介は、自分の体内にふつふつと、今まで湧いたことのない闘志というものが
こみあげてくるのをしっかりと感じ取っていた。
「両者リング中央へ!!」
力哉の指示に従って、二人が向かい合う。
毎日日が暮れるまで遊び回っているため、筋肉の締まりもよく
肌色も黒い虎太郎の前では、肥満とまでは言わないまでも、
どっちかというとぽちゃっとしていて育ちの良い鷹介の体は
白くて、なんだか天然物と養殖物、といった形容がぴったりだった。
「たっぷり可愛がってやるぜ・・・・」
虎太郎の顔が戦闘モードに変わってゆく。
鷹介も、慣れないながらも精一杯威嚇してみせた。
虎太郎は、フン、とそれを鼻で笑うと、力哉からマイクをひったくって、
「イェーイ!!会場の皆さんこんにちわっ!!今日はオイラの華麗なKOシーン
を見にきてくれてサンキューッ!!でも、コイツ、ボクシングどころか
ケンカの一つも知らない弱虫野郎なんだ!!」
「っ・・・・・!!」
「オイ、虎太郎!!」
力哉が慌てて止めるのも振り切って、
「このままオイラが本気出して殴ったら、それこそ試合は30秒で終わっちまう!
そこでいいアイディアなんだけど、ハンデとして、オイラは一人エッチしながら
コイツをブチのめしまーす!!」
ドッと観客の笑いが起こった。
「ひ・・・・・ひどいよぉ・・・・」
思わず肩をすくめて鷹介は呟いた。
「おいっ・・・・虎太郎!!バカな真似はよせ!!」
あまりのアピールに、力哉もすかさず止めに入ったが、そんなことで
やめる虎太郎では当然ない。
「いいじゃんか、どうせこれは全部夢なんだろ?恥ずかしくとも
何ともないね!!」
言うが早いか、虎太郎はトランクスの前だけ降ろして、右手でぐっと
自分のものを握りしめた。
「虎太郎くぅん・・・・・」
鷹介は赤面してもじもじしてしまった。
「へへへっ!!ま、オイラがイくまでの間にしとめてやっからよ!!」
1R開始のゴングが鳴った。
「へへ・・・・それじゃ一丁、やってやるかっ!!」
パスンパスン、とグローブを叩き合わせてから、虎太郎は鷹介目掛けて突進
した。
鷹介は軽やかなステップで虎太郎の左ストレートを交わす。
「ちっ!!」
と軽く舌打ちする虎太郎。勿論、それで攻撃が緩むはずがない。
「この野・・・・」
と、体勢を戻そうとした一瞬の隙をついて、鷹介の一撃が左頬に入った。
「げへっ!!」
それから右胸に立て続けにジャブを5発。
いかに鷹介に腕力がないとはいえ、殴られればそれなりに痛い。
「あぐっ!!」
鷹介が初めて目にする、虎太郎が苦痛で表情を歪める瞬間。
『うわあ・・・・本当に習った通りになってるや・・・・・』
そう思うと、鷹介はこの試合にわくわくすらしだしていた。
「へへっ、どう!?僕だって怒ればこれぐらいのパンチは出せるんだ!!」
「こんなへなへなパンチが何だっ!!」
虎太郎はぐいぐい前に出るも、そのたびに鷹介にぺしぺしとジャブを喰らい続ける。
ファイター、というよりも、後ろに下がることを知らない虎太郎の喧嘩殺法も、
鷹介のテクニックの前では全く逆効果だ。
何より右手がふさがっているのだから、ガードも攻撃もしようがない訳で、
これも虎太郎のどうしようもない程の思慮の浅さが戦況にもろに反映されている。
さすがにこう殴られ続ければ、ランドセルより重いものを持ち上げたことのない
ような鷹介のパンチ力でも効いてくる。
それでもなおかつ、がむしゃらに前に出ようとする虎太郎。こんな相手に負けるはずなど
絶対にないという思い込みで、恐怖や痛みも把握できていないようだ。
鷹介はそのまま、じりじりとコーナーにおびき寄せると、一気に逆に回り込む。
鷹介の口元が、にっと弛んだ。
虎太郎をコーナーに追い詰めた鷹介は、ここぞとばかりにそのまま腹となく胸となく
猛ラッシュを続けた。
「虎太郎くんがいけないんだからね・・・・・毎日毎日、僕に嫌なことばかり
押し付けて・・・・・。もう僕、虎太郎くんの宿題やるのも掃除当番代わるのも
嫌なんだっ!!」
生意気な、と睨み付ける虎太郎だったが、気がつくと、さっきまで殴られ放題
だったせいか、もはや反撃する体力などもうどこにも残ってなどいない。
『り・・・・・力哉ヘルプ・・・・』
そう目で合図する虎太郎だったが、力哉は『片方が戦闘不能に
なるまでやるルールを選んだのはお前だろう』と言わんばかりに
首を横に振った。
本来のルールならとっくの昔にタオルが投入されているか、力哉
が止めに入るところだろうが、それを虎太郎が拒んだ結果になったのだから
しょうがない。
「そ・・・・そんなあ・・・・」
ゴングが鳴った。
虎太郎は、酔っぱらいのような足付きでよろよろとコーナーに戻った。
息をするのもやっとの虎太郎は、セコンドから手渡される水をそのまま
飲み込むと、朦朧とする中、鷹介に目をやった。
「・・・・・・なかなかやるじゃないか、鷹介!!」
汗でびっしょりの鷹介の体を拭いてやるエルドラン。
「・・・・えへへっ・・・・まさかこんなにうまくいくなんて・・・・」
「こんなことなら、一度喧嘩をしておけば良かったのに」
「・・・・・僕・・・そんな乱暴なことできないよう・・・・・虎太郎くん
相手に喧嘩なんて考え付きもしなかったから・・・・・」
虎太郎は圧縮酸素のボンベを思いきり吸い込みながら、生意気な
鷹介をどうしてやろうかと思いあぐねた。
2R開始のゴング。
さっきのインターバルで少しは体力も回復した虎太郎。
さすがに、日頃から、嫌いとはいえ忍者の修行をやったり、力哉と
泥んこになって遊んでいるせいか、基礎体力はある。ちょっとぶちのめされたから
といって、へこたれる虎太郎ではない。
「へへっ・・・そうこなくっちゃ、虎太郎くんっ!!」
「この野郎・・・・このRでブッ殺してやる!!」
しかし、鷹介は今までとは打って変わって、防御に徹してはひょいひょいと虎太郎
から逃げ回る。
「こんにゃろめっ!!逃げるなっ!!」
虎太郎の左ストレートをバシバシ受ける鷹介の右腕が、ちょっとだけ
痺れてきた。
やはり喧嘩慣れして、闘う筋肉もそれなりに鍛えられた虎太郎の
腕力は鷹介とは格段に違うのだ。
『まずい・・・・こんなの一発でも喰らったら、本当にのびちゃって
おしまいだ・・・・・』
鷹介は心の中でそう呟いていた。
しかし、しかしそろそろだ、とも鷹介は思った。
『予定時間』まではなるべく逃げなきゃ・・・・・・。
そう思っていた矢先に、虎太郎の鼻が僅かに膨らんだ。
来た、と鷹介は感じた。
虎太郎の右手から、クチュクチュと液体が粘つく音がしたのだ。
このへんはブルーガンバーとしての聴覚の鋭さだろう。
「ふふふっ・・・・そろそろ感じてきたんでしょ!!」
「!!う・・・・うるせえ!!その前に倒す!!」
必死に焦る虎太郎。
しかし、そうなればなるほど、ただでさえ苦手な冷静な判断力が鈍って
くる。鷹介は足を止め、そのまま上半身だけで巧みに虎太郎のパンチを交わして
いく。
「あうっ・・・・・あっ・・・・・」
ぷくっ、と虎太郎の鼻の穴が開くのを見のがす鷹介ではなかった。
「ひっさあああつ!!!!鷹介アッパーッ!!!」
鷹介の右が思いきり虎太郎の顎に入った。
「げふっ!!」
虎太郎は30cmほど突き上げられて、背中を思いきりマットに叩きつけられた。
と、同時に右拳から吹き上がった純白の液体が、勢いよく虎太郎の顔に降り落ちる。
「うげえっ!!」
「あっはははは!!!!虎太郎くん、セルフ顔射だあ~~~!!!」
してやったり、という顔で鷹介は虎太郎を覗き込む。
その醜態に、虎太郎は涙目で顔をトマトのように赤く染めた。
観客たちの失笑が起こる。
「1!2!!3!!!」
そこですかさず力哉がカウント。
「あっ・・・・あうっ・・・・・・」
どくどくと、虎太郎の親指から精液が流れ出す。
「か・・・・勘弁してくれよぉ・・・・発射なんかしちまったら力なんか
出る訳・・・・・」
「お前が自分でやったんだろうが!!」
力哉はそう厳しく言い捨てると、カウントを続けた。
力哉にしても、いつも注意はしているのだが、鷹介をいつも子分のように
扱っている虎太郎のことは、一度何かで徹底的に懲りる必要があると
常日頃から感じていただけに、そんな懇願など聞き入れたくもなかった。
むしろ、ここでこうして、鷹介にコテンパンにKOされて、鼻っ柱を折られた
方が後々のためになるとすら考えていた。
丁度、カウント7のところでゴングが鳴った。
戻ってきた鷹介のトランクスを煽ぎながら、
「しかし鷹介は飲み込みがいいな・・・ちょっとテクニックを覚えただけ
なのに・・・・・」
「そんなことないよう・・・・・・」
「でも、この分なら、判定でも余裕で勝ちが確定しているからな・・・」
「・・・・・・・・」
「どうした?鷹介?」
その沈黙にふとエルドランはひっかかるものを感じた。
「あ!!ううん、何でもない・・・!!」
虎太郎はセコンドに、グローブと顔から胸にかけてべっとりかかったザーメンを
拭いて貰いながら、その悔しさに小刻みに震えていた。
3R。
しかし、そんな怒りでダメージがカバーできるほど現実は甘くもなく、
虎太郎は文字どおりサンドバッグになりながら、両腕で顔と胸を
ガードしたままよろよろと右往左往するしかなかった。
ズゥン、と強烈なボディーを見舞われ、虎太郎はロープにひっかかったまま
ずるりともたれかかった。
「虎太郎くんっ!!」
鷹介はそのまま、意を決したかのように虎太郎の唇を奪うと、そのまま舌を絡めた。
「わっ!!鷹介!?」
力哉はびっくりして鷹介を引き離そうとした。が、鷹介の腕は強く
虎太郎の体を抱き締めていた。
「わっ・・・バカ、やめろ何すんだ!?」
一瞬何が起こったか分からなかった虎太郎だったが、鷹介は
そのままくりくりと乳首を舌先で転がした。
「やめろ鷹介!!何のつもりだ!?」
力哉の警告に
「力哉くん・・・・ただのクリンチだよ・・・・」
と、コリコリになった乳首を甘噛みした。
ぞくん、と虎太郎の背が伸びる。
「ブ・・・ブレイク!!」
「・・・・・・・・」
しかし鷹介は、引き離そうとするのもお構い無しに、虎太郎のトランクスを
ずりおろした。
「あっ!!」
と声をあげる虎太郎だった。2R途中までの恥知らずぶりはどこへやら、すっかり
怯えてしまった心境の今、しかも男相手に自分のものを性の対象として
見られると意識してしまうと、言い知れぬ羞恥心が込み上げてきたのだ。
小指程のものが、ぴんとほぼ垂直にそそりたっていた。
鷹介はそれを無言で銜えると、無我夢中で吸い付いた。
「わっ・・・よせっ!!」
「鷹介っ!!やめろ!!今すぐ離れないと減点するぞ!!」
力哉の言葉を待ち構えていたかのように、鷹介は虎太郎の、
毛細血管が筋のように張ったものの根元を唇でぎゅっと締めると、
舌先で縫い目から、まださっき発射した残りのある先端部をくすぐった。
「鷹介!!持ち点0!!」
と、力哉が宣告した瞬間、虎太郎の腰がびくっと動いた。
「・・・・・ごちそうさま。でも、虎太郎くんの方が疲れてるみたいだから、
このエナジードリンクは虎太郎くんに飲ませてあげる・・・・」
口移しに鷹介は虎太郎に、自分の精液を飲ませてやると、そこでゴングが鳴った。
「何考えてるんだ!!あれじゃKOじゃないともう勝ち目が・・・・」
「・・・・・いいんだよ・・・・それが狙いさ・・・・・」
「なっ・・・・・!?」
「僕・・・もうこれ以上ないってぐらいに虎太郎くんをやっつけてやりたいんだ!!
・・・・・そうだ、いいこと考えた・・・・」
と言うなり、すっくと立ち上がった鷹介は虎太郎のコーナーまで乗り込むと、
「銜えろ!!虎太郎!!!」
と言ってトランクスをひざまで降ろした。
「なっ・・・・」
「制限時間中にイカせられたら、それだけ僕の体力奪えるよ・・・・・
どうせもう、パンチなんか打てないんだろ?」
虎太郎は黙って、ペチャペチャと鷹介のものを銜えるしかなかった。
「何だよ・・・・こんなにデカチンだったのか・・・・」
人さし指程もある長さは虎太郎に強い敗北感を感じさせた。
「下手くそ。ただ吸ってるだけじゃんか・・・・アハハハハハ!!!!」
インターバル終了寸前のブザーが鳴った。
「・・・・・残念でしたあ!!下手くそなフェラのせいで折角のチャンスなくなったね・・・
もし何なら、今度からこっちに来いよ」
と、頭をぽんぽんてのひらで軽く叩くと、鷹介は自分のコーナーに戻った。
「ぢ・・・・・畜生~~~!!!!!!!」
4R。
鷹介は、猫が捕まえた鼠を弄ぶかのように虎太郎を追い詰めていた。
しかし、虎太郎ももう本気で鷹介が殴っていないことに気付いていた。
『そうなんだ・・・・・僕は虎太郎くんのことがやっぱり大好きだったんだ・・・
百合香ちゃんも大好きだけど・・・・嫌なことされて辛かったことだって、
悔しいだけじゃない・・・・・・僕の気も知らずにあんな扱いする虎太郎くんに
やきもきしてたのさ・・・・・・』
鷹介はそう、自分の感情を振り返っていた。
殴り合いの喧嘩もやろうと思えばいくらでもできた。
しかし、それは何も怪我や痛みが恐いことや、虎太郎にはかなわないという
ことからだけではない。虎太郎を殴れば、自分の中の認めたくない心境を
全て認めてしまうことになるから、それが恐くて殴れなかったのだ、
と鷹介は感じていた。
『さっきのことだって、判定勝ちを放棄しただけじゃない、告白のつもり
だったんだ・・・・・・』
では何故闘っているのか。そんなことは分からなかった。
しかし、いつもは支配的な虎太郎が、自分の拳でどうにでもできるという
シチュエーションがひどく興奮させていた。
気がついたら、3分なんてすぐに経っていた。
「ポコチン出せよ・・・・」
コーナーで休む鷹介に、ふらふらと虎太郎がすがり寄る。
「・・・・・・飽きちゃった。」
何故だか、そう言ってみたくなった。
「えっ?」
「飽きたって言ってんの。お前のフェラじゃ、全然感じないんだもん・・・・
ケツ出せよ」
鷹介の得意げな表情に虎太郎は戸惑った。
「・・・・・・・・!!」
「いいから出せっ!!僕の言うことがきけないのか!?それなら今度のR、殺す気で殴ってやる!!」
「・・・・・・・」
虎太郎はすっとトランクスを脱ぐと、四つん這いになって尻を上に突きあげた。
虎太郎の尻は、いくら腕白小僧とはいえ、さすがに日焼けはしておらず、
真っ白なままだ。
ピンク色の肛門がひくひくと震えている。
「・・・・・・可愛いじゃん・・・・」
鷹介は、セコンドから手渡されたバケツと浣腸を取り出すと、虎太郎の横に置いた。
浣腸が何をするものなのかはさすがの虎太郎でも分かっていたが、一升瓶の
ような大きさに、思わず悲鳴を上げた。
「何言ってんだ・・・僕のオチンチンが汚れちゃうじゃんか・・・・・・
おとなしくしてろ!僕がお前の中を綺麗にしてやるよ・・・・・」
「はうっ!!!」
勢い良くグリセリンが虎太郎の直腸に流れ込む。
ぷっくり腹が膨れた様子を見て、
「あはははは!!!虎太郎、狸さんみたいで可愛いよ!!そうだ、このまま栓を
してやるから、そのまま闘ってやろうか?」
「ひ・・・・・」
「冗談だよ。ボディー連打で栓が抜けたりなんかしたら汚いもんな!!」
「うっく・・・・・」
「ん?もう入らないぞ・・・・・・?しょうがないな・・・・・」
そう言って、虎太郎をバケツに座らせると、
「オラァ!!!」
とつま先で腹を蹴飛ばす。
「うっ・・・・・うーっ!!!!!」
タパタパと黄金の滝が流れ落ちた。
すっかり出尽くすと、出口をよくアルコールで消毒してから、ラブローションを
自分に塗ると、そのまま一気に虎太郎を貫いた。
「ひっ・・・・!!!」
さすがに鍛えているだけあって、締め付けは抜群だ。
「・・・・へへへへ・・・・。こっちの方がずっといいや!!」
パン、パンパン、という音が会場内に響いた。
「あでっ・・・痛ぇええええ!!!!!!でけええええええ!!!!!」
力哉は赤面しながら目のやり場に困った。
「こたっ・・・・こたろ・・・・う・・・・くん・・・!!」
しかし、そこでブザーが鳴って、寸でのところで鷹介は虎太郎から自分を
引き抜かざるを得なかった。
やっと解放された、という虎太郎に、
「待ってよ。ただ締まりがいいだけじゃ、僕は満足できないんだ!」
そう言うなり、セコンドからバイブレーターを受け取ると、
それを虎太郎に突き出した。
「これで次のR中、お尻の穴を開発しろ!!」
きゅうりをひと回り太くしたような、大豆サイズのパールの入ったバイブレーター
を突き付けられて戸惑う虎太郎に
「使い方もわかんないの!?ホン・・・ット、頭悪いよねっ!!」
といいながら、それを一気に根元まで突っ込んだ。
「あぐおっ!!!!」
「くすくす。お似合いだね、虎太郎!!今度のインターバルでたっぷり成果を
確認してあげる。」
5R。
虎太郎も徐々に、鷹介の試合運びが分かってきた。
つまりは、ボクシングで自分を倒すことよりも、ただ単に性のおもちゃに
してみたいだけで、だから生かさず殺さずの攻撃だということだ。
「ほらほら・・・・どうした!?」
鷹介はもう足など全く使わず、ふらふらの虎太郎をからかうことに専念
し始めていた。
「うっ・・・あっ・・・・」
よろめく虎太郎に、
「やってよ!!」
と鷹介はセコンドに叫んだ。
途端に虎太郎の中でバイブが激震しはじめる。
「あっ・・・あああーっ!!!!!!」
「ほら、背筋がしゃきっとした!」
くすくす笑う鷹介。
と、時間を見計らって、鷹介はコーナーに戻った。
「さあて・・・・どれぐらい鍛えられたかなあ?」
鷹介は乱暴にバイブレーターを引き抜くと、代わりに自分を突っ込んだ。
柔らかい尻の感触がたまらなく心地よい。
「なーんだ。全然さっきと一緒だ。ただ締めるだけ。お前、本当学習能力0なんだな!!」
「ううううう~~~」
さすがの虎太郎も、ボロボロ泣き出す。
「ふんっ!!何めそめそ泣いてんだ!!それぐらいなら、もっと腰振れよ!!」
言うなりに腰を振る。もう拒否するなんていう選択肢は虎太郎にはなかった。
「でも、意外とやるじゃん」
「えっ?」
「インターバル挟んだって言っても、6分もマスカキ我慢できるなんてな!!
僕はてっきり、1分ももたない早漏野郎だと思ってたのに・・・・・」
言葉で辱めることに、鷹介は言い知れない快楽を感じていた。
『ふふっ・・・虎太郎くんたら、意地悪されるたびにすっごい可愛いんだから・・・
僕、何だか余計に燃えてきちゃうじゃん・・・・・・・・』
「ああ・・・・虎太郎・・・・くんっ!!」
デロリ、と鷹介は虎太郎の中にそれを吐き出すと
「まあまあ合格点かな?」
とだけ誉めてやった。
「・・・・・・・っ!!」
虎太郎の悔しそうな上目遣い。
「むっ!!何だい、そんな反抗的な目っ!!」
鷹介はリングシューズで虎太郎を蹴りつけると
「そういうときは『ありがとうございます、鷹介様』だろっ!!
・・・・・・もう怒った。6Rで殺す!!」
鷹介は、親指をぐいっと下に向けて言い放った。
虎太郎はそのまま背中を丸めて戻った。
「フン!!フンフンフンッッッ!!!!!!!」
ゴングが鳴るなり、鷹介は力まかせに虎太郎を壊しにかかった。
その鬼気迫る様子に、力哉はたじろいでそのまま呆然としていた。
30秒もしないうちに、虎太郎はぐにゃりと崩れおちる。
「ほらほら・・・・・まだまだ殴り足りないなあ・・・・」
鷹介は側にあったコーナーポストを親の仇のように乱打しはじめた。
「はひっ・・・・・」
ジョッ・・・・ジョオ~~~。
虎太郎が恐怖のあまり小便を漏らす。
「わわっ!!お漏らしなんかしてみっともないなあ!!アハハハハハハ!!!!」
「あうううう・・・・・」
「もう、しょうがないなあ・・・・・今すぐ着替えのトランクスを
用意しなきゃね・・・・・・・・」
そういうと、鷹介はセコンドに命じて、黒いトランクスをばさっと顔に
投げ付けた。
「さあ・・・・立ってそれと着替えなよ!!」
「・・・・鷹介っ!!もういいだろう!!これ以上やったら虎太郎が死んじまう!!」
「力哉くん!これはあくまでエルドランがつくり出した夢なんだよ!!虎太郎は
まだやれる体力がある!!その限りは立って貰うよ!」
力哉は言葉に詰まって、
「さあ立てっ!!」
とだけ虎太郎に指示すると、セコンドたちが黒い方のトランクスに着替え
させるのを待った。
「ふーん、良く似合うじゃん・・・・とってもね!くすくす・・・・・・」
と、鷹介は意味ありげに笑うと、ぺろっと舌を出した。
「さあ、カモン!!試合再開だよ・・・・・・」
やっとのことで立ち上がった虎太郎を挑発すると、鷹介は反復横飛びの
ような足付きで虎太郎の攻撃を待った。
「こ・・・・この野郎ーっ!!」
激高した虎太郎は、とにかく手当りしだいに鷹介にパンチを放つが、
それらは空しく宙を切るだけで、一発も鷹介には当たらない。
それを楽しむように、鷹介は鬼さんこちらとばかりにフットワークを
使って逃げ回る。
虎太郎の心臓がどきどきと高鳴ってくる。
ビー玉のような汗が動く度に虎太郎の肌から弾け飛ぶ。
当然、トランクスの内側も、体温上昇にともなって、汗で
ねっとりと湿ってきた。
・・・・・・おかしい。
虎太郎は思った。
これは汗だけの感触じゃない・・・・・・・。
「ふふっ・・・・すごいでしょ、そのトランクス・・・・」
虎太郎の怪訝な様子に、鷹介はにやりと口元を緩めた。
「お前・・・・・何か細工してやがるな・・・・・!?」
「うん・・・・・オチンチンとお尻の穴の当たる部分にたっぷり乾燥媚薬をしみ込ませて
おいたからね・・・・・・・そろそろジンジンしてくるでしょ・・・・・」
「そ・・・・そんな・・・・」
かああっ、と頭に血が昇ってきて、脳が爆発しそうな感触が虎太郎を襲った。
怒りとはまた違う、燃え滾るような感情が虎太郎を支配していた。
必死にそれを振り払おうとする虎太郎だったが、所詮たかだか10歳の子供に
何ができるでもない。
「ほうら・・・・もう僕にして欲しくてして欲しくてしょうがなくなってきてるんじゃ
ないの?そうだよねえ?」
「・・・・・・・」
必死に唇を噛み締めて、言葉を飲み込む。
「聞こえないなあ・・・・?」
駄目だ、もう理性なんかでは抑え切れない。
「・・・・・うずうずしてる・・・」
「もっと大きな声で言いなよ、みんなに聞こえないじゃんか!」
「うずうずしてる・・・・!!!」
「ほらあ・・・・人に何かして欲しい時は、敬語でしょ!そんなんだから
国語が1のまんまなんだよ!!」
「・・・・・ポコチンをください・・・・・」
「『鷹介様の』が抜けてるだろ!!さあっ!!大きな声で言えよ!!」
「オイラ、鷹介様のポコチンが欲しくて欲しくてたまりませんっ!!」
「ふふっ、素直で可愛いなあ・・・。ねえ、でもそんなにエッチなこと
試合中に考えてて、ボクサーとして観客のみんなに謝るぐらいしたらどう?」
「オイラはボクシングの試合中でも鷹介様のポコチンを欲しがるドスケベ
野郎です!!許してくださいっ!!」
「あっははははは!!!!!上出来、上出来!!ようし、じゃあ、僕に一発でも
パンチ当ててみてよ。そうしたら、たっぷりしてあげるから!」
「う・・・・・うおおおおお!!!!」
虎太郎は、鷹介の愛撫欲しさにさっきに増して猪突猛進するも、
全てあっけなくかわされてしまう。
「このっ・・・・このっ!!!」
「ふふふ・・・・こっちこっち・・・・どこ向いてんのさ・・・・と!!」
ぺしん、と一発だけ、虎太郎の左が鷹介のガードしていた腕にあたった。
そこで6R終了のゴング。
「さ・・・さっそく・・・・」
虎太郎は、待ってましたとばかりに
「何言ってんの?誰が今してあげるって言った?図々しいなあ!
そんな礼儀知らずはお猿さんみたいにオナニーしてるのがお似合いさっ!!
さあ、やって見せて!!」
虎太郎は、しゅんとしながらトランクスを降ろすと、右手のグローブを
外そうとした。
「何してんの?試合中にグローブ脱ぐなんて・・・!!そのままでしろ!!」
「・・・・・はい・・・・ウキッ・・・ウキキッ・・・・・・・」
「あっはっはっ!!!!!面白ーい!!可愛いよ、虎太郎!!」
「ウキーッ!!」
ブピュッ、と右グローブが精液でべっとりとまみれた。
「あーあ、お猿さんだから、発射に1分もかかんないんだ!!でも、
まさかそのヌルヌルグローブで試合するんじゃないだろうね!?」
「・・・・・?」
「舐め取ってよ!!きれいにね!」
「・・・・・・・・はい・・・・・」
それを舐め取ると、
「よくできたね・・・・・今度は御褒美をたっぷりあげるよ・・・」
とキスを与えた。
「よ・・・・鷹介・・・・」
7R。
「そろそろ終わりにしてあげるよ・・・・・虎太郎・・・・・」
「えっ・・・・・?」
虎太郎がその言葉を理解できないうちに、鷹介の右ストレートが虎太郎の
鼻にヒットした。
「うげっ!!ほがっ!!」
虎太郎は悪鬼と化した鷹介の猛攻を甘んじて受けるしかなかった。
「そそ・・・そんな、鷹介・・・・・」
「どう?死ぬ程苦しいでしょ・・・・・だから、御褒美に
もう何も分からなくしてあげるっ!!」
虎太郎は悪鬼と化した鷹介の猛攻を甘んじて受けるしかなかった。
「そそ・・・そんな、鷹介・・・・・」
「どう?死ぬ程苦しいでしょ・・・・・だから、御褒美に
もう何も分からなくしてあげるっ!!」
「!?」
「フンッッッ!!!」
こめかみに強烈な一撃を喰らって、虎太郎はそのままロープに跳ね返される
形で大の字に倒れた。
感電したかのような激震が、虎太郎の脳を直撃して、その意識はお花畑に消えた。
「どう?僕の御褒美・・・・・なんて言っても聞こえてるはずないか・・・・」
「ダウン!!1,2,3............」
力哉のカウントが場内に響くも、虎太郎はひくひく痙攣するだけで、
全く起き上がる様子はない。
べろりと大きな舌を出し、その脇からは泡が出ているし、御丁寧に目や頭上には
無数の星がぐるぐる回っている。
「4,5,6!!」
「何やってんだ、立てえ!!残り1分なんだぞ!!立てばお前の判定勝ちだあ!!」
「7,8,9..........10!!!!」
「ちょっと待って。力哉くん、本当にKOしてんのかどうか、チェックしてよ?」
「・・・・ああ・・・・」
力哉は虎太郎の縮みきったものをゆっくりとしごいてみたが、もはやドロリとだらしなく
精液を流すだけだった。
「ノックアウト!!ノックアウトォ!!!!!!」
ゴングが乱打され、鷹介の腕が高々と上がった。
「新チャンピオン誕生!!勝者、イーグル・鷹介!!」
「へへっ・・・・安心したら、オシッコ出たくなっちゃったよ・・・・」
鷹介はチャンピオンベルトを右肩にひっかけると、虎太郎の口に目掛けて
放尿をした。
「スポーツの後は水分補給しないとね・・・・・・・」
それから、満身創痍の虎太郎はタンカに乗せられると、罵声の中場外に担ぎ出された。
「ま・・・・参ったぁ・・・・・・・・・・・」
「・・・・・ありがとう。もうお陰でスカッとしたよ!!」
「・・・・・・鷹介も相当鬱憤溜まってたんだな・・・・」
「・・・・・・だって・・・・!!」
鷹介は、ぷいっとそっぽを向いた。
「ねえ・・・・エルドラン・・・・・」
「・・・・・・何だ?」
「・・・・・あのね・・・」
・・・・太郎、虎太郎ってば!!起きないと遅刻しちゃうわよっ!!」
「んっ・・・・んがが・・・・ふぁ・・・・朝、か・・・・・・」
「朝か、じゃないわよっ!!ほらっ!!」
かすみは8時を回った目覚まし時計を虎太郎の目の前に突き出した。
「!!やっべえ!!」
と、飛び起きた虎太郎だが、見ると下半身が夢精でぐっしょりと、
まるで寝小便でもしたかのように濡れていた。
「えっ・・・・えええっ!?」
虎太郎はこそこそとタオルでそれを拭くと、首をかしげながら、全自動
洗濯機に脱いだものと、シーツとそのタオルを突っ込んで、粉石鹸を
入れてスイッチを回すと慌ててトースト一枚くわえてランドセルを
背負うと、元気良く玄関から飛び出した。
「ようっ!!鷹介っ!!おっはよーう!!なあなあ、昨日のプロレス見たかあ!?」
背中を叩かれた鷹介に
「僕、その時間塾だもん・・・・」
困惑顔の鷹介に、
「へへっ、そんならオイラがまた教室で再現してやるよ!!」
「ええーっ!!またやるのぉ!?」
「・・・・・・と思ったけど、何かそんなことすんのも飽きちまったなっ!!
なあ、今度またゲーム貸してやっからよっ!!」
「虎太郎くん・・・・・・?どうして?」
「理由なんかねえよ!!オイラと鷹介は親友だもんな!!」
「・・・・・変なの、急に。でもいっか!!ありがとう!!」
青空を見上げると、流れ星のようなものが逆に昇ったような気がした。
虎太郎の意外な心境の変化に理由が分からず、ちょっと不思議に思う鷹介だったが、
それからは、宿題や掃除当番を押し付けられたり、プロレス技の
実験台になることも、大好きな百合香ちゃんとのことや女の子っぽい
顔のことをからかわれることも、ほんのちょっと少なくなったのだった。
鷹介の決断
「ちょっと、虎太郎クンどうしたの!?」
学校の授業が終わって、久しぶりに塾が臨時の休みになったから、
一緒に帰って遊ぼうと思って声をかけたら、虎太郎クンったら、こっちを睨み付ける
なり、無言で席を立った。
そんなのおかしいよ、いつもならまっ先に『おっ!!鷹介、真っ暗になるまで
遊ぼうぜ!!』なんて喜んでくれるのに・・・・・・。
後ろも見ないで出ていく虎太郎クンを追い掛けて、僕もランドセルを
しょって、教室を飛び出した。
「ねえったらぁ!!!!」
虎太郎クンの右肩に手をかけると、
「うるさい!!!放せよこの野郎!!」
って払い除けられた。
「鷹介・・・・・お前、覚えてろよ!?」
「えっ・・・・・・?」
虎太郎クンがボクにこんな顔するなんて、そんなこと今までなかったのに・・・・・。
ボクが何をしちゃったんだろう。何が何だか、全く分からないまま、ボクは
虎太郎クンに声をかけようとしたけど、それに気がつかないふりをされて、
「・・・・・・力哉・・・・・行こうぜ!!」
「えっ・・・おい、虎太郎!!どうしたんだよ、鷹介にどうしてそんな・・・・」
「るせぇ!!!!行くぞ!!」
どんどん小さくなる二人の背中を見ると、急に悲しくなって、ちょっと涙が出て来た。
力哉クンは心配そうにこっちを何度も振り返るけど、虎太郎クンは最後までボクの顔
を見ることはなかった。
追い掛けていっても無駄なような気がして、ボクはまっすぐ自分の家に帰ることにした。
帰ると、ママが特製ハンバーグ作ってくれてた。食べたけど、折角のメニューなのに、
いつもみたいにおいしくなんかないよ・・・・・・。
しょうがないから、明日の塾の宿題を黙々とこなす。それで気がついたらもう寝る
時間になっちゃった。
布団に潜って、それでもまだ眠くならないから、もう一度天平文化から読み直そう・・・・・・。
それから・・・・・・・・・。
気がつくと、僕の目の前には虎太郎クンが立ちふさがっていた。
「よう・・・・・鷹介、覚悟はいいんだろうな!?」
どうしたんだろう、虎太郎クンったらすっごく怖い顔をしてボクのことを睨んでる。
・・・・・・・・・夢?
直感的にそう思った。
朝の記憶がないから、多分きっとそうなんだろう。でも、夢なのにこんなにはっきりしているなんて、
いつかもこんなことあったよね・・・・・・・・。いつだったんだろう・・・・・・・・。
そこでふうっと、ボクの頭の中に、いつだったのかも分からないけれど、とにかくずっと前の
記憶が急に蘇った。
「・・・・・そうだ、僕はこの前、ボクシングで虎太郎くんを
ボッコボコにしたんだっけ・・・・・・」
「鷹介ええ!!!前はよくもやってくれたなあ!!!」
そこで、急に声がして、はっと見上げると、あのまぶしい白い光の中にエルドラン
がいたんだ。
「ど・・・・・どうしよう、エルドラン・・・・・ううん、どうして虎太郎クンの記憶が
元通りになっちゃったの!?」
「・・・・・すまない鷹介・・・・・・虎太郎の悔しいという意識があまりにも強くて、
記憶が消し切れなかったんだ・・・・・・・」
「そ・・・・そんな・・・・・」
それじゃあ、ボクが虎太郎クンにしちゃったひどいこと、全部思い出したっていうの?
あんまりだよそんなの・・・・・。ううん、確かにボクがやったのは事実だけど、でも
それにはちゃんと理由があったんだもん・・・・・・。虎太郎クンさえ・・・・虎太郎クン
さえもっと・・・・。
ボクは突然の出来事に、どうしていいか分からなくなって、
「こっ・・・・・虎太郎クン、あのね・・・・」
と、虎太郎クンの肩に手を伸ばそうとして
「うるせえ!!触るな、このサド野郎!!」
とはね除けられた。そうしてガッツポーズをとると
「へっへへへ・・・・・見てろよ、オイラ、小遣いはたいてプロテイン
飲みまくって、必死に腕鍛えてボクシングの本読みまくってやるからな!!」
と、ぐいっと力こぶを見せた。
「お前がバイオリン習ってる頃にも、オイラはガンガン鍛えてっからさ・・・・
それは鷹介!!お前をブッ倒すためになっ!!!姉ちゃんのサンドバッグをお前だと思って
殴りまくってやる!!!」
えっ・・・・・かすみお姉ちゃんがくの一修行の一環で使ってるアレを・・・・・・?
「あっ・・・・あの・・・・・それは・・・・・」
「へっ・・・・命乞いかよ、もう手後れなんだよ・・・・・いいか鷹介、二度とオイラ
に刃向かおうなんて、一生考えもできなくしてやるからなっ!!!!」
もう会話なんかできる状態じゃないみたいだ。
そんなのってないよ・・・・・・だってボク・・・・・虎太郎クンのこと・・・・・。
えっ?お前が勝てたのはエルドランにプロボクサーのテクニックを頭にインプット
されたからだろうって?
・・・・・・そうさ、そうだよ。だって、ケンカなんか一度もしたことのないボクが、
百戦錬磨の虎太郎クンに歯が立つはずないもん。試合が成立すらしないだろうね。
そう、ボクが強かったからでも何でもないよ。そりゃ、腕力は現実のままだから、
ボクでも虎太郎クンを倒すだけの筋力はあったんだろうけど、本当のボクにはそんな
勇気もないんだ。
「鷹介、それじゃあ控え室に行って、もう一度データをインプットするとしようか?」
「・・・・・・いいよ、もう」
えっ、とエルドランは戸惑った表情を見せた。
何だよ、エルドランまで、ボクがそうしないと虎太郎クンとは勝負にならないって
思ってたんだ・・・・・・。そうなんだ。そりゃそれが事実なのはボクだって
分かってる。でも最初っからそんなこと決めつけるなんて・・・・・・。
「今夜はボクが自力で正々堂々やりあって、虎太郎クンを倒してみせるから!!」
ボクはわざと、『やりあって』の後を強調してエルドランに言ったあと、反応が
怖くなって虎太郎クンをちにっと見た。
「よ・・・・・鷹介ぇ・・・・・」
両足を開いて、両拳をぎゅうっと握りしめてこっちを睨む虎太郎クン。
どうしてこんなことわざと言ったんだろう・・・・・。自分でもはっきりとは
分からなかった。でも、正々堂々、男らしく闘わないといけないって思ったのは
本当だよ。
・・・・・そりゃ最初は楽しかったさ。普段はボクに対して無茶なことばっかり言ったり
やったりしてきた虎太郎クンが、ボクなんかのパンチでひいひい泣いちゃってさ。
何度も失神したり、ボクの言うこと何でも聞いたり。でもそれは、あくまでボクの
力じゃないんだよ。ボクがズルしてたからできたことなんだ。もし、あのままやって
いたら、きっとボクの方があそこまでこっぴどくやられていただろうね。
でも、卑怯なコトはもうしたくないんだ。
それだけ自分がみじめになるから。
決めた。
「ふふん!!そんな顔したって、怖くなんかないもんねーだ!!べーっ!!何だよ、
自分からまた痛い目に遭いたいなんて、もしかしてMに目覚めたんじゃないのぉ!?」
「なっ・・・・何だとぉ!?」
「ボクは血に飢えた狼だからね・・・・・また虎太郎クンをオモチャにできるなんて
・・・・・・ゾクゾクしちゃう・・・・・それに・・・・虎太郎クンのマヌケなKOヅラ
って・・・・最高に射精モンだしね・・・・・」
虎太郎クンのほっぺをぺろっと舐めてみせる。
「ふふっ・・・・たっぷり可愛がってあげるよ・・・・またボクのマグナム
でひーひー言わせてあげるから・・・・」
そう言って、今度はボクが、すっごく恥ずかしいけど、おちんちんをぶらんと見せた。
「よ・・・・・・鷹介ぇぇええ!!!!」
「あの時の虎太郎クンたら可愛かったなぁ・・・・観客にヤジられながらも
おちんちん、びんびんだったもん・・・・見られて燃えるタイプなんだ?」
「こっ・・・・この野郎・・・・・・・」
ふふふっ、怒ってる怒ってる。そうさ、もっと怒ってよ。ごめんね、
こんなに嫌なこと言って・・・・・・。でも、それは・・・・
ううん。今はまだ言わないでおく。だって・・・・・・・・・。
それからしばらく、虎太郎クンとは口を聞かない日が続いた。それから、
10日後の木曜日の夜。
リングの中央に、力哉クンに呼び寄せられる。
「絶対ブッ殺す!!」
「そう言って、まあ1R終了までにはボクの足下でだらしなく転がってんだよ、お前は!!」
「なっ・・・・何をこの・・・・」
興奮して殴りかかろうとするのを力哉クンに押さえつけられる虎太郎クン。
そうそう、そんな野獣みたいなのが虎太郎クンらしいんだ。
でも、そんな目で睨まれると・・・・やっぱり怖いよ・・・・。
ううん、でも、これはボクが決めたことだもん。正々堂々と、
ズルしないで本当の実力で、男らしく虎太郎クンと闘うって。
けど・・・・・やっぱり怖い・・・・。どうしよう、心臓がドキドキいってるし。
僕は、勇気を振り絞ると、すかさず右拳を突き出して
「い・・・・いち・・・っ・・・1Rだっ!!1Rでカタを・・つつ・・・つけてやる!!」
まずい・・・・・声震えちゃってるよ・・・・・・。足腰ガクガクしちゃってるし。
えっ?怖いに決まってるじゃない、前回と違って、今日はボク、本当の実力
で虎太郎クンとぶつかるんだから。
「へっ!!何ビビってんだよ!!見てろ・・・・・・」
力哉クンは、そんな虎太郎クンを青コーナーに連れていくと、改めて試合開始を
宣言した。
「このS野郎!!女みたいな面してよくもあんなことしてくれたもんだぜ!!」
試合開始直前の虎太郎クンの言葉がそれだった。
ゴングと同時に虎太郎クンがこっちに突っ走ってくる。気が付いたら
もう数発殴られてた。
「あうっ!!」
強いよ・・・・やっぱし強すぎる・・・・・・。虎太郎クンの方がちょっとだけ
背がちっちゃいのに、パワーが違い過ぎる・・・・・・。殺されちゃうよ・・・・。
だって相手は忍者なんだよ!?しかも、ボクを殺すつもりで鍛えて鍛えて、鍛え
抜いて・・・・・。
でもボクは逃げないよ虎太郎クン。卑怯な手で勝ち逃げっていうのは絶対
しない。ボク決めたんだから。例え勝てなくても精一杯頑張るんだから!
虎太郎の戸惑い
鷹介の奴、口では精一杯強がっているけど、オイラに散々ブチのめされては
必死に逃げ回ってる・・・・。
喧嘩なんか本当にしたことないもんだから、もう力任せにぺしぺし殴りかかって
くるんだけど、そんなの全然当たらない。
面白かったのは最初の1,2分だけだった。1Rも終わりになってくると、上半身が
青アザだらけになっちまって、もう立っているのもやっとにしか見えなくて。
オイラ、もうあんまりにも一方的な試合で、完全にやりあう気になれなくなっちまった。
どうしよう、手加減しないとホントに死んじまうよ・・・。
それより・・・・・・・。
あうっ、汗にまみれた鷹介の体がオイラに絡み付く・・・・・・。
ヤバい・・・・・・。
プロテイン飲みすぎたのかな、いや・・・・・それよりももう10日もマスかいて
ないせいだ、オイラ、ポコチンがウズウズしてきちゃったよ・・・・・。
鷹介の汗って・・・・力哉やオイラのと違って、何か甘いんだよ・・・・・。
吸い込むと、何だか頭の中がぼーっとして、オイラの中の何かが押さえ切れなく
なるような匂いなんだ・・・・・・。
そんな馬鹿なことあるわけないのに・・・・・・。
そうさ、オイラ、みんなの前で鷹介にギタボロにされて、男としてのプライドを
完全に奪われたんだぞ!?だから、毎日やってるマスかきだって我慢したんだ!!
サンドバッグだって、いつも鷹介殴るつもりだったのに。
「んっ・・・・・はあっ・・・・」
鷹介の白い顔が、逃げ回っているせいでほんのり赤くなっている。
どくんどくんと心臓がはちきれそうに動いてる。
鷹介、もう限界まで無理してんじゃん、どうしてそうなってもオイラとの
勝負にこだわるんだよ・・・・・。
鷹介ってさ、他の奴とは違うんだよ。よくわかんないんだけど、力哉みたいに
ケンカの相手じゃないっていうか・・・・・こうして殴れる相手じゃないっていうか、
本気で暴力ふるっちゃいけない相手みたいなんだ・・・・・・。
千夏とか、桂とか、そう、同じ男って感じが全然しないんだよ。だってあいつ、
体つきだってこんなに丸いし、肌だって抜けるように白くて、髪も綺麗で。
姉ちゃんの制服着せても全然おかしくないようなんだよな。
オイラの腕の中で、必死に牙を剥く鷹介だけど、それなのにオイラ、ポコチンが
どんどん堅くなっちまうよ・・・・・・・。
っていうか、もうこんな、勝負の見えた試合で鷹介痛ぶるよりも、オイラ・・・
鷹介のこと、ベッドでどうにかしてやりたくて・・・・・。
オイラの腕を、鷹介は必死に振り解こうとしているけど、オイラは放したくなくって・・・。
鷹介の太ももが、むにゅっとオイラのキャンタマを押さえ付けた。
「!!!」
やべっ、ポコチン勃ってんのバレちまった!?
「・・・・・・・・・・こぉ・・・・たぁ・・・ろぉ~~クゥンっ!!!!!」
うげっ!!!おっかねぇ・・・・・・。
「試合中に欲情するなんてぇえええええ!!!!!」
怒りで顔が真っ赤になった鷹介が、上体を震わせる。
「殺し合いの最中に勃起してるなんて・・・・・」
まっ・・・・・待ってくれ鷹介!!
それに、溜まってるせいだけじゃないんだ、やっぱり鷹介の匂いって、普通じゃない
何かがあるんだよ・・・・・・。
「死んじゃえええっ!!!!」
うげっ!!!
鷹介の怒りの鉄拳がボッコンボッコン飛んでくる。痛てっ、そうなんだよ、コイツ
だって本気出せば、腕力だけならオイラとそんなに変わらないんだ・・・・・。
オイラは必死に交わす。だけど、鷹介はそれを追い回す。追いかけっこならオイラ有利
だけど、それでも逃げ切るのは簡単なことじゃない。
どうしてなんだよ、オイラにボコられてどうしてまだそんな体力が残ってんだ?
「ホラホラホラ!!!やりかえして来いよ!!」
・・・・・・・・できねえよ・・・・・・そんなことしたら、鷹介壊れちまう・・・・。
えっ?じゃあ、どうしてこれまで鍛えてきたかって?
あの時は、鷹介にやられたコトしか頭になかったんだよ!!
だって、こんなにひ弱な奴にみんなの前でサンドバッグにされたんだぜ!?
浣腸されたうえに腹蹴られたり、みんなの前で犯してみたり。
フェラさせられたり、カマ掘られたり、バイブ入れられたり、最後はギッタボロ。
そんなことされて、男の意地が通るかよ!!!
・・・・・・・・・でもどうして鷹介、あんなことしちまったんだ?
オイラのこと、そんなに嫌いだったのかな・・・・・・・・。
オイラがいくら鷹介の言う通りにしてやっても、今度はもっと恥ずかしい
命令をしてきたもんな・・・・・・・。
鷹介、お前がオイラと一緒にいる理由って、やっぱりただ、ガンバーチーム
だっていうだけのことなのか?それだけなのか?
「どうした虎太郎クン!!」
それに、自分でも実力じゃオイラに負けるなんてことは分かってるはずなのに、
どうして挑発するんだろう・・・・・・・・。
3R。
もう5回もダウンしているのに、それでも目は決してオイラに対して降参する気配はない。
必死にオイラにからみついてくる・・・・・・。
だから鷹介、やめろってば、そんなことしたらオイラ、濡れちまうよう・・・・。
鷹介のポコチンと2枚の布を隔てて擦れあって、オイラ、もしかしたらもう、
試合中に発射してしまうかも・・・・・・。そ、そんなの死ぬ程恥ずかしい・・・・。
おかしな媚薬でも飲まされたかのように、オイラの頭の中は鷹介とえっちすることだけで
一杯になって、脳みそ爆発しそうだよ・・・・・・。
インターバルになったら、休憩や応急措置なんかほったらかしてもう素手になって、
思いきりマスカキはたいぐらいだぜ・・・・・・・。
オイラ、もうたまらなくなって、鷹介にキスをしてみた。
鷹介、もう降参しちゃえよ。やっぱりオイラ、鷹介のコト殴れないよこれ以上。
今すぐ降参して、後はオイラのオモチャになってくれれば、もう勘弁してやるからさ・・・・。
「ぷはっ!!・・・・・何の・・・・・つもりだよっ!?」
ひゃっ!!鷹介は激しくオイラのキスを拒むと、鼻の上にぐいっと皺を作って睨み付けた。
「ボクは今、虎太郎クンと男の意地を賭けて決闘してるんだよ!?ボク、随分と
ナメられてるみたいだね!!」
「いっ・・・・いや・・・・・あの・・・・・・」
嫌いなのか!?鷹介、お前、オイラのコト嫌いなのか?
だからあそこままでオイラのコト犯したのか?
そんなのあんまりだぜ・・・・・・・・。
必死にオイラの体を振り解くと、鷹介はまた距離を取った。
オイラの下半身はもう、鷹介のことが欲しくて欲しくてしょうがなく、
よだれをたらしはじめていた。
はっきりいって、もう試合どころじゃないんだよ・・・・・・。
オイラ、どうしたらいいんだ?
それに、そうでなくても薄くて透明なトランクスの生地がじっとり濡れて、
動く度にオイラのポコチンを刺激しちまう・・・・・。
フットワークが駆使できないんだよ!!
当然、その様子はスケスケだから鷹介にも観客にも丸解りだ。
「ふんっ!!」
痛ぇっ!!
鷹介の奴、逃げられないのをいいことに、一気に反撃に出やがった!!
「ちょ・・・・ちょっとタンマ!!」
何言ってんだ、オイラ。
鷹介は息が上がっているにもかかわらず、今度はオイラを追い込む。
右、左、右。
くあーっ!!何だよ、可愛い顔して、バケモノみたいな回復力してやがるぜ!!
!!
顔面真正面に鷹介の鉄拳が入り、オイラはコーナーポストにはさまれる格好
で腰からずり落ちた。
一気に歓声が起こる。鷹介はそれに得意顔で応えた。
「1!2!!」
駄目だ、もう何か、スイカ割りで200回同じところでぐるぐる回ったような
感覚になっちまってる。
「当然まだやれるよね?」
オイラはその時、直感的に『負けてはいけない』と思った。どうしてだか
解らない。しかし、負けたくない、ってんじゃなくって、ここで鷹介に負けては
いけない何かを感じていた。
オイラが負けちゃいけないんだ!!
必死に膝を押さえて立ち上がる。
カウント6で立ち上がったオイラに
「ふふっ、そうでなくっちゃ虎太郎クンじゃないよ・・・・・」
そう言い残した鷹介の表情はどことなく嬉しそうだった。
そこで丁度、ゴングが鳴った。
鷹介の意地
何だよ虎太郎クン・・・・・そんなえっちなコトして、ボクの闘志を
なくそうっていうの?そんなの・・・・・そんなのでボク、ごまかされないからね!
何だよ、試合中におちんちんなんか堅くさせちゃって・・・・・ボク我慢してるのに・・・
そりゃボクだって・・・・・・ううん、虎太郎クンは・・・・・
虎太郎クンは『今は』敵なんだから!!
「うおおおおおおおおおお!!!!」
ボクは吼えながらもう一度虎太郎クンに挑みかかる。
が、あっけなくひょいっと交わされて、すっごい衝撃がお腹を突き抜けた。
「ぐぇほっ!!!」
思わずお腹を押さえてうずくまる。
息ができないよ・・・・・。
「お・・・・・おい、鷹介!?よ・・・・鷹介・・・・・お前・・・・・」
オロオロする虎太郎クン。何だよ、決闘してんのに、何ボクの体のこと
心配なんかしてるんだよ!!!何優しくしてるんだよ、ボクは今、虎太郎クンの敵なんだぞ!
ボクは、そんな虎太郎クンを下から睨みつけると、カウントを取りにきた力哉クンを手で払いのけた。
「げほっ・・・・・へへへ、まぐれのパンチで効いたと勘違いしたんだ?
バカだな・・・・・自惚れてんじゃないよっ!!!」
「対戦者に対しての暴言は慎んで!」
「嫌だね!!」
「おっ・・・・おい、鷹介、もう挑発すんのやめろよ、殺されちゃうぞお前!!」
耳もとで力哉クンがこっそり呟いた。
むかっ!!!何だよう、やっぱり完全にボクが負けると決めつけてる・・・・・・。
「力哉クン・・・・・余計な口出しすんなら・・・・・ボク、虎太郎クン片付けて
から、力哉クンもヤっちゃうよ?」
「なっ・・・・・」
「ま、そんなにブクブク太ってたんじゃ、逃げ切れないだろうけどね・・・」
「かっ・・・・・・勝手にしろっ!!」
「そうさせて貰うよ!!」
何だい、力哉クンまでボクに加担するなんてさ。そんなにボク、弱いって
思われてるの!?悔しい、悔しいよ!!年も体格も一緒のような虎太郎クン相手に
ここまで心配されているんだよ!?
心配も手加減もいらないよ!!ボクだっていっぱしの男の子なんだよ!どうしてみんなと
一緒に扱ってくれないのさ!
「ほらほらどうした?ふふんっ!」
得意げに不敵な笑顔でボクを見下ろす虎太郎クン。
「そうだよ・・・・虎太郎くんはそうじゃなきゃ・・・・・」
「えっ・・・・」
虎太郎クンは、ふっと不思議そうな顔をしてる。
虎太郎クンは泣きそうになりながら、立ち上がったボクを殴り続ける。
ロープにもたれかかったまま、金魚のように口をパクパクさせるボクに、
虎太郎クンは思わず、どうしていいか分からず立ち尽くした。
「うっく・・・・・・・・虎太郎クン、どうしたの!?」
「いや・・・・だって鷹介・・・もう・・・・力哉も止めろよぅ!!」
力哉クンに向かって、試合中止を求める虎太郎クン。
なっ・・・・何だよ、それって手加減のつもりなの!?
「何だい、虎太郎クンの意気地なしっ!!」
「えっ・・・・?」
ボクはそう言い放つと、よろっと上体を起こすと、思いっきり
体重をかけて、驚く虎太郎クンの左頬に右拳を打ち込んだ。
「ぐあっ!!」
「へへっ・・・・バーカ、演技だよーだ!!!ちょっと効いたフリしたら、
すうぐ騙されてやんのー!!!ホンット、単細胞だね!!さあ、全力で倒しに
来いっ!!それとも、またみんなの前でボクの奴隷になってみる?
アハハハハハ!!!!」
けど、もう虎太郎クンは表情一つ変えない。
もう、挑発効かないんだ。
一応、構えてはいるものの、じっとこっちを見つめるまんまだ。
時間切れにして、判定勝ちに持ち込むつもりなんだ・・・・。
「ボクを・・・・・殺せ・・・・・・」
「え?」
「ボクを殺せよっ!!何手加減してんだよ!!ほら、こんなに無抵抗じゃんかっ!!」
「で・・・・でも・・・・・」
「とどめを刺せよ!!でなきゃ・・・・でなきゃボクが虎太郎クンを殺すっ!!!」
「よ・・・・・鷹介・・・・・・」
ボクは震える上半身をゆっくりとロープから起こすと、にやっと笑って
ファイテイングポーズを取り直す、
もう肩で息をしていて、ホントはそんな余力なんかどこにも残っていないけどね。それでもボクはふらふらとした足取りで虎太郎クンに近寄る。
さしもの虎太郎クンも思わず一歩後ずさりした。
「お・・・・おい、鷹介!!もう勝負ついてるよ!!これ以上やっても勝ち目
なんかありっこ・・・・・・」
力哉クンの制止に
「うるさい!!力哉クンまでボクのこと・・・・・・」
「鷹介・・・・・・」
「とにかく、ボクやるからねっ!!・・・・・・・手加減されて生かされる屈辱なんか味わう
ぐらいなら、一思いに殺せ!!」
虎太郎クンは意を決したようにまた攻撃に転じた。
「うあっ!!!」
虎太郎クンの右ストレートが思いきり鼻を直撃した。
途端にボクの鼻血がボタボタと垂れ落ちる。
しまった、みたいな顔を虎太郎クンはした。
力哉クンは力哉クンで、これでやっと試合が終わった
「・・・・・ぐっ・・・・・りぎ・・・・やぐん・・・・
止血・・・・・してくれる!?」
「はぁ!?」
「止血・・・・・してくんないと、試合続行できないじゃんか・・・・・!!!」
「ちょ・・・・ちょっと待てよっ・・・・もう十分だ、それ以上やると
お前・・・・・・・」
「死んでも構うもんか・・・・ボクは鼻血ぐらいでひるむような奴じゃ
ないからね・・・・・・」
「鷹介・・・・・・」
「へへっ・・・・良かったね虎太郎クン・・・・ちょっとだけ長生きできるじゃん・・・
でも、本当に生きてリング降りたいんなら、本気で殺しにかかんないとね・・・・」
ぞくり、と虎太郎クンは身震いした。
ぺっ、とマウスピースを床に吐き出すと、鼻血を拭う。
「さあ来い!!」
「うっ・・・・うああああああ!!!!!」
虎太郎クンは泣きながらボクに襲い掛かる。
もう、ガードなんかしなくって、がっつんがっつん殴りあってたと思う。
そこからの記憶なんか残ってない。
ただ、最後、視界が真っ白になっちゃったんだ・・・・。
虎太郎の告白
やっべえ!!
鷹介、オイラの最後の一撃でリングから転落しちまった!!
「よ・・・・鷹介ぇええええ!!!!」
リングから降りようとするオイラを遮って、力哉は
「1!2!!」
な・・・・何カウント取ってんだよ、力哉!!もうあれじゃ立てないだろう!?
オイラは力哉の肩を掴んで、それを止めようとした。
「・・・・・虎太郎・・・・・鷹介、まだやる気だぞ・・・・・!!!」
えっ・・・・・・・。
オイラはふと、鷹介の顔を覗き込んで思わずその場にへたれこんだ。
鷹介は、気絶しかかりながらも、オイラの顔をぐっと睨んで、まだ
立ち上がろうとしてたんだ。
「ここで試合中止にしたら・・・・鷹介の気持ち・・・・無駄にしちまうだろ!」
「けど・・・・」
「3!4!5!6!7!8!9.......!10!!!!試合終了!!勝者、虎太郎!!」
「よ・・・・・鷹介っ!!!」
すぐさま救急隊員に担架に乗せられる鷹介を見て、オイラ、何かしなくちゃって
思った。
右腕を上げる力哉を振り払うと、リングを飛び下りて、思いきって人工呼吸
した。そうだよ、その・・・・・・マウス・トゥ・マウスだよっ!!
何ていうか・・・・鷹介相手なら平気なんだ・・・・・・。
「ふんっ!!ふんっ!!!」
だけど、鷹介ってば、どんどん心拍数が下がっていくんだ・・・・・。
どうしてこんなになるまで闘うんだよ・・・・・。こんな、ケンカ一つ
したことないような細っこい体で必死にオイラに立ち向かったんだぞ・・・・。
いざ試合になったら本気で殴れるわけないじゃんか・・・・・・。
どうして力哉の制止も聞かずに試合続行したんだよ・・・・・。
鷹介・・・・・鷹介!!!
青痣だらけの体をぎゅっと抱き締めてみた。体が段々冷えていく・・・・。
こんなにしても・・・・こんなにしても。
「医務室に運びます!!」
救急隊員に押し退けられて、オイラはひんやりした鷹介の感触から
引き剥がされた。
「開けてくれよ!!!開けてくれよお!!!!鷹介、鷹介ええええええ!!!!!」
ドアに何度も体当たりして、7回目でやっと開いた!
エルドランの力で怪我は全部回復していたけど、ベッドに横たわる鷹介の
体は雪のように白かった。
「鷹介ぇええ!!!!!目ぇ開けろよ鷹介ぇえええ!!!!」
それから、もう一度オイラは鷹介にキスをした。
鷹介・・・・・・オイラ、どうしていいかもうわかんねえよ・・・・・。
涙がひっきりなしに出てきて、本当に何をしていいのか分からなくて。
!!
鷹介の心臓が動いた・・・・・・?
「う・・・・ん・・・・・・」
ほっぺたがだんだん赤くなってくるよ・・・・・・・・・。
鷹介が、鷹介の瞼が動いた・・・・・・・。
「こた・・・ろ・・・う・・・・・クン?」
「鷹介!!鷹介ぇええええ!!!!」
「へへへ・・・・・負けちゃったぁ。やっぱり正々堂々と闘ったら歯がたたないや」
「鷹介・・・・・・」
「やっぱり虎太郎クンはこうでなくっちゃね・・・・・・」
「鷹介、やっぱり今回もお前の勝ちだよ・・・・・・・・」
「えっ・・・・・・・・??」
「あんなにボッコボコにされたのに、鷹介は最後まで闘おうとしていたもんな・・・・・
オイラとは大違いだ・・・・・・・」
「へへへ・・・・じゃ、ボク、試合には負けたけど、勝負には勝てたの?
実力で、虎太郎クンに勝てたの!?」
鷹介は嬉しそうにオイラに聞いた。
「ああ、鷹介!!お前は実力でオイラに勝ったんだ!!オイラも全力で
闘ったけど、それでもだ!!」
「虎太郎クン・・・・・」
鷹介は泣きながら、オイラの胸にすがった。
「お・・・・おい、鷹介・・・・・・」
「鷹介・・・・・・お前、どうして試合中、あんなにオイラ挑発したんだよ?」
その言葉を聞いて、鷹介はもう、平気でいられなくなって、思わずオイラの
胸に飛び込んだ。
「ボク・・・ボク、虎太郎クンのこと大好きなのに、あんなことしちゃって・・・
虎太郎クンが情けない顔でひいひい泣くから・・・僕、体の芯が疼いて
疼いて、やめようと思ってもボク、何かメラメラ燃えてきちゃって・・・」
虎太郎クンは、そんなボクの頭を無言で優しく撫でた。
「虎太郎クンがいけないんだ・・・・・僕相手にあんなにやられちゃってさ・・・・
死ぬ程緊張して覚悟してリングに昇ってみれば、何の手ごたえもないんだもん・・・
ボッコンボッコンにされる覚悟もできていたのに・・・・だからボク、
本当の実力で虎太郎クンとリターンマッチしなくちゃって!!
ズルじゃなくって!!でなきゃボク、ずっと弱虫のまんまなんだ!!」
「弱虫って・・・・・」
「そうさっ!!だから・・・だから僕、嫌いな水泳も一生懸命やって、ちょっとでも
筋肉つけたくて・・・・・・ガンバーチームの時だって、体力ないからみんなの
足引っ張ってばかりなんだ・・・・・」
「鷹介・・・・・お前いつもそんなこと気にしてたのか?」
「そうだよ!!!ボクなんて、虎太郎クンや力哉クンみたいに運動神経もそんなに
良くないし、意気地だってなくって、本当なら別の子がガンバーチームになるべき
だったって・・・・・」
「馬鹿野郎!!鷹介がいるからいつもいつも、ヤミノリウスのバカと魔界獣をコテンパン
にできてんじゃねえか?違うか?鷹介は頭の良さじゃ青空小一なんだからさ!」
「虎太郎クン・・・・・・」
「それよりさ、どうしてお前、こんなボクシングみたいな似合わないことしたんだ?」
「最初は・・・・・腹が立ってたから」
「腹が立った?」
「だって、ボク、虎太郎クンのこと大好きなのに、そのことにも
気がつかないで、いつもボクのこといじめてくるし・・・・・
だから、思いきりブチのめしてやりたかったんだよぅ!!2度とボク
のこと・・・いじめる気にならないようにね!!」
「・・・・・そっか・・・・・それでオイラにあんなことを・・・」
「・・・・!!違うよ!!・・・・・途中で分かったんだ。最初は楽しかった
けど、こうしてボクが強いのは、エルドランにプロ並のテクを一時的に
授けてくれたからなんだって!!ボクは最低の卑怯者なんだ!本当は逆に
ギッタギタにされるくせに、そうでもしないと勝てない弱虫野郎なんだよ!!」
「鷹介・・・・でも、お前のパンチ、すっげぇ効いたんだけど・・・・」
「そ・・・そう?でも、虎太郎クンたら、どんなにひどいことしたって、
全部ボクの言いなりになっちゃって・・・・」
「だって、言うこと聞かなきゃ殺されるだろ!!」
「そんな・・・!!ボク、どうやったら虎太郎クンが逆上して、本気になってくれるかと
待ってたのに、虎太郎クンたら、何言ってもやっても、ボクにヘコヘコしちゃってさ・・・・」
「そんなパワー残ってないよ!!!」
「でも気がついたんだ!!ボクが大好きなのは、僕なんか絶対かなわなくて、他人に
は絶対従わない虎太郎クンなんだよ!!ケンカが強くてスポーツ万能な、かっこ良く
って元気な虎太郎クンが大好きなんだ!!」
「鷹介っ・・・・・・」
何て可愛いんだよ、鷹介・・・・・・・。
だからって今まであんな挑発してたって言うのか・・・・・・・。
鷹介・・・・・・・。
「オイラも鷹介のコト大好きだっ!!」
「じゃ、ボク、今夜は思いきり虎太郎クンのこと、気持ち良くしてあげるね!!!!」
鷹介ってばすっごい嬉しそうなんだ。
「ほんとか?」
「うん・・・・ボク、甘えん坊だからさ・・・・こうしてると、
何かすごく安心できるんだ・・・・・それに・・・・」
「それに?」
「それに、こうしてると、虎太郎クンの心臓の音聞こえる
でしょ?とくとく言ってる・・・ずっと聞いてたいな・・・」
「この前の音は・・・怯えてたとくとく。今のとくとくは、
幸せそうなとくとくだもん!!全然違う!やっぱりこっちの
音でなくっちゃね・・・・・・」
オイラ、こんなこと言うの恥ずかしかったんだけど、鷹介には言って
もいいかと思って、思いきって言ってみた。
「よ・・・・・鷹介・・・・オイラ・・・・最高にたまってんだ・・・・・」
「え?」
鷹介の口元がにっと緩むのが分かった。今思うと、鷹介の奴、それを知ってて
やってたんだきっと。
「プロテイン飲むとたまるんだよ!!・・でも抜いてねえんだよ!!!!」
「・・・・・・どうして??」
「・・・・・だって、よく言うだろ、ボクシングは禁欲のスポーツだって・・・・
だからオイラ、必死に我慢してたんだ・・・・・」
やべ。ポコチンがびくんびくん震えてるよ・・・・・。
「それで?」
「もう、オイラ、我慢できないんだよう!!!」
「ふふっ・・・・いいよ。やっぱりいくら強くても、虎太郎クンは可愛いね・・・・・」
鷹介はそう言うと、オイラのブリーフの上から、ビンビンに堅くなったポコチンを
確かめた。
明らかにわざと、カリっ首を摘んで、先っちょを剥くと、人さし指でくりくりと
オイラの亀を擦る。
「わわっ!!」
そんなことされたら痛いに決まってるじゃんか!!
完全にムケチンの力哉なら、そのまま鷹介を押し倒してバコバコヤっちまえる
んだろうが、オイラのポコチンはまだそこまで成長していないんだよ!
「えへへへへへへ・・・・・痛かった?でも、この前も思ったけど、虎太郎クンって
ホントちっちゃいよね!!!そう、ボクの半分もないんじゃない?」
そんな訳ないだろ!!!確かに鷹介のポコチンはオイラのより長いよ。けど、
太さは全然変わらないんだよ、そんなんじゃ、ヒョロヒョロに見えて逆に情けないって
もんだろう?
「なっ・・・・・何を!!」
「だから、意地張らなくていいんだってば・・・・・・喧嘩じゃ虎太郎クンの
方が強くても、こっちの方はボクにかないっこないんだからさ・・・・・」
くそっ・・・・・・何て自信だ、とオイラは思った。その自信満々な口元も、
いつもならものすごくムカつくんだけど、何かオイラを逆らわせない何かを
感じちまう。何なんだよ、こいつは・・・・・・・・。
「それより、相当タマってるんだね・・・・・・・」
どくどくと脈打つオイラのポコチンを、ぐにゅっと握られる。
今、ブリーフを降ろして、ナマのポコチンをこの前みたいにぐいぐいやられたら、
オイラもう、多分30秒ともたないよ・・・・・・。
「鷹介・・・・・・」
「だあめ!!」
オイラが鷹介のテクをねだろうとしていたのは、もうすっかり見抜かれていたようだ。
小悪魔的な目つきで、
「じゃあ、虎太郎クン・・・・・・・ブリーフの上からオナニーしてみせてよ?
左手だけでね!」
「なっ・・・・・・・」
こっ・・・・・この前と同じじゃんか!!!!
「可愛くオナニーして見せたら、可愛がってあげるからさ!!」
「・・・・・・・・分かった・・・・・・」
オイラは、ブリーフを脱ぎ捨てて全裸になった鷹介を目の前にして、
ぐっとポコチンをブリーフ越しに握りしめた。
「ほらあ!!!そんなんじゃなくってさ・・・・・・こんなオナニー、したことないの?」
鷹介はそっと、右手でオイラのポコチンを弄び始めた。
まるで、オイラの気持ちイイところは全部知っているかのように、一度のミスも
ないぐらい正確に性感帯をなぞっていく。
「あっ・・・・はっ・・・・」
「どう?自分でシゴくのとどっちがいい?」
耳もとで囁かれてぞくぞくする。
「よ・・・・・・鷹介にしてもらうのが・・・・・いい・・・・・・」
「そうでしょ?じゃ、このテクでシゴかれたらどんなに気持ちいいのかな?」
「よっ・・・・・鷹介・・・・・・」
オイラは無言で頷くと、ゆっくりと自分のポコチンをなぞった。
ああっ、どうしてブリーフ越しなんだよ!!もっとガシガシしごいて、一気に出して
しまいたいのに・・・・・・。
気がつくと、もう先っぽは完全に濡れて透明な奴が出てんのに、鷹介はしごくことを
許してくれない。
クチュクチュと粘液が絡み付く音がする。鷹介はそれをどきどきしながら見守って
るんだ。恥ずかしいよ、こんなの・・・・・・。
「もっと股を広げてボクに見せてよ」
言われるままに開く。畜生、鷹介、オイラのコト、もうメチャメチャにしてくれよ!!
どういうことなんだ、本当なら試合に勝ったオイラが鷹介のコト、もうぐっちょんぐっちょん
にしてやっているはずなのに・・・・・・・。どうしてこんな恥ずかしいことさせられて
るんだよ・・・・・・。
「鷹介・・・・はぁはぁ・・・・・・もうオイラダメだ、我慢できねえよ、お願いだから
しゃぶってくれよう・・・・・・・」
「だぁめ!!」
呼吸がどんどん乱れてくる。
もうダメだ、オイラ、もう狂っちまう!!
そう思った時にはオイラ、鷹介の唇を塞ぐと、一気に押し倒した。
「っ!!!」
押し倒したはいいけど、それからどうしていいかわからなかった。鷹介もそれは
一緒のようで、そんなことはいちいち口に出さなくても分かってた。
「ぷはっ・・・・・・やるじゃん・・・・・・ふぅん・・・・・ボクの言うことが
聞けないんだ・・・・・・いいよ・・・・もう一度体で教えてあげるから・・・・・」
鷹介はオイラの足を広げると、オイラ、ケツ筋思いっきり堅く締めてんのに、
鷹介の奴ときたら、そんなことお構い無しに、中指と人さし指で広げていく。
鷹介の指先から、麻酔でも出てるんじゃないかと思うぐらい、
ケツの穴が弛んじまう・・・・・・。どうしたらこんないやらしい手付きができるんだよ・・・・。
不思議なマッサージのせいで、オイラの穴は、鷹介が入るには十分な柔らかさにまでほぐれていった。
それから、つるんとした鷹介の先端が押し当てられたかと思うと、何の宣言も
なしに、それはするするっとオイラの中に滑り込んだ。
本当に、あっという間だぜ。
「ふふっ・・・・・やっぱり・・・・虎太郎クンのお尻は最高の締まりだよ・・・
ぎゅうぎゅう締め付けるだけじゃない、筋肉のうねりがまるでイソギンチャク
のように絡んでくるからね・・・・・・」
耳もとで、そう囁く。
「どう?限界までタマってムラムラしてんのに、逆にお尻に入れられるってのは?」
「あっ・・・・は・・・うっ・・・・」
「ふふっ・・・・・悔しくて声も出ないかな・・・・・体は思い出してるんでしょ」
!!
こっ・・・・・・この野郎!!
うおおおおおお!!!最高に屈辱だぜ!!!こんなにポコチンがピクピクしてんのに、
オイラときたら、鷹介のえっちのオモチャにされているなんて・・・・・。
「ふふっ・・・・・・怒るとますます締まりが良くなるね・・・・・・」
鷹介の腰がゆっくりと前後運動を始めた。
強く、弱く、弱く、強く。
もう頭がぼーっとして、リズムをとることもできないけど、鷹介の奴、
オイラの中で大暴れしてやがる。
こんなひょろっこい奴に犯されるなんて・・・・・さっきまでボッコボコにしてやった
奴にどうしてこんなことされているんだろう・・・・・・・。
けど、悔しいことにオイラのポコチンときたら、がっちがちになってやがんだよ!!!
「うおおおおおおお!!!!!」
オイラ、もう我慢できなくなって、鷹介の体を押し倒した。
一気に形成逆転だ。
いざ抱き締めてみると、筋肉とかの付き方なんかオイラより
ずっとなくて、正直、こんな奴に一度でも殺されかけたっていうのがちょっと
ショックだった。
押し倒された鷹介は、一応、抵抗はしているけど、そんなのいくら鷹介が弱くても、
本気で抵抗してないことぐらいすぐにわかった。
鷹介を抜き取ると
「鷹介、覚悟しろっ!!!」
「あうっ・・・・」
人さし指と親指で、ぐいっと真っ白な鷹介のケツを開く。
「へへへ・・・・よくも今までやってくれたよな?望み通り二度とオイラ
に逆らう気にならなくしてやるよ!!!!」
オイラの、テカンテカンに張り詰めたポコチンが、鷹介のケツの
間にズブッと侵入していく。
何?優しくしてやれだって?冗談言うなよ、こいつにはこれから、オイラ
がしっかり躾けてやんないと、どうしようもなくつけ上がるからな。
お仕置きはたっぷりとしてやらないと・・・・・・。
「ガバガバになるまでやってやらぁ!!!」
すると鷹介、
「うっく・・・・やれるもんならね・・・この前の試合じゃ、あっという
間にイッてたじゃん・・・・早漏が無理しない方が身のためだよ?」
なんて笑って言いやがった!!!
もう許せねえええええ!!!!
オイラ、もう言葉が見つからないまま、力任せに何度も突き上げてやった。
ヌブッチョ、ズブッチョ、とすっげぇえっちな音がして、オイラ、ますます
興奮してきた。
「ふっ・・・・ふふふふふ。チビチンがいくら頑張っても、くすぐったいだけだよ・・・」
ムキーッ!!!!!!
オイラ、息が乱れるのも構わず、腰を8の字やのの字に回してやった。
それから、鷹介の乳首も、何度も指先でこすったりつまんだり。
「下手くそ。そんなことしたって、ボクは気持ちよくも何ともないもんね!!
それよりも、そっちがそろそろイきそうなんじゃないの?」
「へっ、早漏はどっちだよ、お前だって、オイラのケツであっという間にイッたじゃねえか!!!」
鷹介は、口をへの字にして俺を睨む。どうだ、オイラだって言い返す時は
言い返すんだぜ!!!
すっげえ悔しそうだ。
「情けないったらなかったなぁ、『あふっ、虎太郎クゥン!!』ギャハハハハ!!」
「うううううううーっ!!!」
途端に鷹介のケツ筋がぎゅうぎゅうオイラのポコチンを締め始める。
こんなになっちまったらもうおしまい、オイラの体からへなへなと力が
抜け、もう何もできなくなっちまう。
でも、それは鷹介も一緒みたいだった。
「あっ・・・・ああっ!!!!!」
「ガバガバにするんじゃなかったの???うふふふ・・・・・・・」
「鷹介・・・・・・・・」
鷹介の中はとっても柔らかくてあったかくて、すっごく気持ちいいんだ。
「あうっ・・・・・すごい・・・・・すごいよ虎太郎クン!!!」
鷹介ったら、オイラの勢いに慌てたみたいだけど、もう遅いんだよ。でも取り乱した
時の鷹介って、メチャ可愛いんだよな。
「へへっ・・・・・そろそろ感じてきたんだろ!!」
「う・・・・うんっ・・・・・虎太郎クンのちっちゃいオチンチンがボクの中で・・・・」
「ちっちゃいって言うなあ!!!」
ピュク!!!
鷹介のポコチンから、勢いよくザーメンが飛び出した。
あっ・・・・・最高に気持ちいい瞬間・・・・・・。
それから、オイラも、ドクンって鷹介の中に吐き出した。
「あっ・・・・ああっ・・・・・・」
でも、そんなことぐらいじゃあオイラのヤりたい衝動はおさまるはずがない。
「んっ・・・・・・もっと・・・・・無茶苦茶にしてっ・・・・」
そうか!!鷹介のやつ、それで今までわざとじらしてたんだ!!
何だよ鷹介・・・・・・。
「つらかったんだろ?」
「えっ?」
「オイラに意地悪なフリすんの、つらかったんだろ?」
「・・・・・・・うん」
「全く・・・・・力哉にまで噛み付いてさ・・・・・」
「だってぇ・・・・・」
「ふふっ、まあいいや。もう二度とそんなことできなくしてやるんだからよ!!」
「うん・・・・・」
鷹介はオイラのポコチンをウエットティッシュで拭くと、そっと口に含んだ。
「あっ・・・・・・」
さすが鷹介、さっき出したばっかだっていうのに、みるみるうちに大きく
なってくや・・・・・・・。
「鷹介、無理すんなよ・・・・・」
「えっ?」
「鷹介、必死に悪役になってたんだよな・・・・・・」
「・・・・・・・うん」
「怖かったろ?痛かったろ?」
「でも・・・・・・ボクは虎太郎クンのコトあんなことしちゃったから・・・・」
オイラは鷹介の頭を撫でながら
「ははっ・・・・もういいや。いいか鷹介、でもケンカに強いのはオイラだかんな!」
「うん!!」
「でも、根性はお前の方がうんとあるんだよ!!あんな男らしい鷹介、初めてだった!
かっこ良かったぜ!!」
「虎太郎クン・・・・・」
「お前があんなこと、本気で言えたりできたりする奴じゃないのにな。
なのにオイラ、本気でリターンマッチなんか考えててさ。」
鷹介がちろちろとオイラの先っちょをくすぐる。
「くぅ・・・おあああああああ!!!」
駄目だ、オイラ、こうなっちまうともう、何の抵抗もできない。情けない
ぐらい、大声をあげる。さっき、ケンカが強いのはこっちだからと確認
したことなんか、全く意味がなくなってる。完全に鷹介のオモチャだ。
でも、鷹介が求めてるのはそんなオイラじゃない。
オイラは歯を食いしばって
「へへっ・・・・あんまし調子に乗るなよ・・・・・今からオシオキだ!!
オイラが受けた屈辱は・・・・たっぷり体で払って貰うからな!!」
「・・・・・・うん!!」
それからのオイラは、もうまるで、別の生き物にでもなったように、
激しく腰を動かしていたと思う。
声が枯れるぐらい、二人で声を出し合った。
「ああっ・・・・虎太郎クン降参!!降参だよお!!」
「へへっ・・・・まだあと5発はやれるもんな!!手加減しないから覚悟しろ!!」
「あああーんっ!!!」
翌日。
いつものように魔界獣が出現し、ガンバーチームとして出撃するオイラたち。
「虎太郎!!オレが前に出る!!鷹介と一緒に後方支援してくれ!!」
「へっへへ、力哉、今日は鷹介がやりたいってさ!!」
「えっ・・・・・?」
「うん!!今日はボクがやっつけてやるんだ!!みんな、ボクについてきてよね!!」
(完)
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