- 2013⁄01⁄20(Sun)
- 11:26
プリティボーイ淳之介
平成も終わりにさしかかった昭和60年初夏の東京。これは悪の組織と闘った可愛く勇敢な男の子の物語である。
【プリティボーイ誕生編】
ここは広大な敷地を持つ大原研究所。政府要人からも科学分野で信頼の厚い大原敬一郎教授の研究所である。夕暮れがかった敷地内を一人の少年が駆けていく。クリっとした大きな瞳と聡明そうな額が印象的な男の子だ。こんがりと日焼けした薄小麦色の肌がオレンジのランニングシャツと水色のジーンズの半ズボンから伸びている。明朗活発な少年という印象だが、幼さの残る顔にも凛とした意志の強さを感じる表情が垣間見え、受けている教育の高さがうかがえる。男の子の名は大原淳之助。大原教授の11歳の一人息子である。一般社会には知られていない、政府秘密組織に身を置く者の子供が通う国際インターナショナル男子小学部の5年生だ。
「一体どうしたんだろう・・・お父さんが僕を研究室に呼ぶなんて」
父の職場になど呼ばれたことのない淳之助はちょっぴり小首を傾げながら研究室のドアを開けた。そこには見覚えのある顔が。父の助手、松山隼人が優しげに迎えてくれた。淳之助が生まれたころからの付き合いで、一人っ子の淳之助にはお兄ちゃん、のような存在なのだ。
「よ、来たね 淳之助ちゃん」
「隼人お兄ちゃん、こんにちは!!」
淳之助は半ズボンから伸びる日焼けした太腿と両手をピッと揃え、折り目正しく挨拶する。大原家ではしつけが厳しく、目上の人や年長者に対する礼儀を欠かさない。松山はそんな淳之助の頭を撫でた。
「はいはい、こんにちは お父さんがお待ちかねだよ」
「それなんですけど・・・お父さんは僕に何のようなんだろう?」
不審がる淳之助。
「うん、それをこれから聞いてみよう」
松山に促されて淳之助は父の部屋に向かった。
【プリティボーイ誕生編】
ここは広大な敷地を持つ大原研究所。政府要人からも科学分野で信頼の厚い大原敬一郎教授の研究所である。夕暮れがかった敷地内を一人の少年が駆けていく。クリっとした大きな瞳と聡明そうな額が印象的な男の子だ。こんがりと日焼けした薄小麦色の肌がオレンジのランニングシャツと水色のジーンズの半ズボンから伸びている。明朗活発な少年という印象だが、幼さの残る顔にも凛とした意志の強さを感じる表情が垣間見え、受けている教育の高さがうかがえる。男の子の名は大原淳之助。大原教授の11歳の一人息子である。一般社会には知られていない、政府秘密組織に身を置く者の子供が通う国際インターナショナル男子小学部の5年生だ。
「一体どうしたんだろう・・・お父さんが僕を研究室に呼ぶなんて」
父の職場になど呼ばれたことのない淳之助はちょっぴり小首を傾げながら研究室のドアを開けた。そこには見覚えのある顔が。父の助手、松山隼人が優しげに迎えてくれた。淳之助が生まれたころからの付き合いで、一人っ子の淳之助にはお兄ちゃん、のような存在なのだ。
「よ、来たね 淳之助ちゃん」
「隼人お兄ちゃん、こんにちは!!」
淳之助は半ズボンから伸びる日焼けした太腿と両手をピッと揃え、折り目正しく挨拶する。大原家ではしつけが厳しく、目上の人や年長者に対する礼儀を欠かさない。松山はそんな淳之助の頭を撫でた。
「はいはい、こんにちは お父さんがお待ちかねだよ」
「それなんですけど・・・お父さんは僕に何のようなんだろう?」
不審がる淳之助。
「うん、それをこれから聞いてみよう」
松山に促されて淳之助は父の部屋に向かった。
「淳之助、お前をスーパーマンにしてあげよう」
父、敬一郎は普段のちょっぴりユーモアのあるしゃべり方でそれでいて重大な提案をしてきた。
淳之助は何のことやら分からなかったが、話を聞くにつれ徐々に父の表情が真剣になっていくのを目の当たりにし、小学生ながら正義感を覚えそのクリっとした瞳をまっすぐ父に向け話を聞きいった。最近、東京各地で不審な事件が相次いでいる。
金融機関が何者かに襲撃されたり、爆弾テロ未遂事件が相次いでいる。その都度、犯行声明を出すのが『エゴイズム』という秘密結社だ。戦闘部隊もたくさん抱えているエゴイズムは国家転覆を企んでるらしい。情報を得た政府要人は敬一郎にある依頼をした。そう、常人でありながら超人になれるマスクの発明を。結果、敬一郎は身体能力を常人の20倍にするマスクを発明した。そこまで聞いた淳之助は父の偉大さに感嘆した。
「すごおい、お父さん!!」
可愛い息子の賞賛に一瞬、顔をほころばせた敬一郎だがすぐに表情を曇らせた。
「しかし、これには欠点がある このマスクは身体能力の未熟な12歳未満の者にした効果が出ないのだ 今は、私の技術ではこのレベルのものしか作れない いわばこれはサンプルなのだよ」
敬一郎は目の前のマスクを見つめながら呟いた。
「これを使うとなれば、小学生の子どもということになる しかし、秘密結社のエゴイズムと闘うことを頼める子どもなどいないのだよ・・・政治家のお子様方にお願いなどできないしね・・・しかし、そうこうしている間にもエゴイズムはどこを攻撃してくるか分からない 常に彼らを監視して正義を守る少年が不可欠なのだよ」
もとより正義感が強く、父親思いの淳之助は自分のすべきことに気が付いていた。
「お父さん、僕にそのマスクをください!! 僕、正義を守るために働きたい 大丈夫、どんな強い奴が出てきたって得意の少林寺拳法でやっけちゃう!!」
凛とした声で父に哀願した。
「やってくれるか、淳之助 おまえは大事な息子だ だが、大原敬一郎の子として生まれた以上これも宿命かもしれん 手前味噌だがお前は頭もいい、正義感も強い どうか中学生になるまでの間、正しい力で悪を滅ぼしてくれ」
敬一郎は苦渋の表情でうめいた。
「大丈夫!!その、エゴイズムっていう悪い人たちを必ず懲らしめてやるんだ」
淳之助は可愛い顔を正義感で引き締めながら立ちあがると虹色に光るマスクにした。でも、急にすっとボケたような表情をしながら小首をカックンと傾げる。
「う~~ん え~っと・・・僕ってなんていう名前の戦士なんだろう・・・カッコいい名前がいいな」
「そうだねぇ~~でも淳之助ちゃんはカッコいいといより可愛いからね」
松山はからかうように茶化した。
「もうっお兄ちゃん、まじめに考えてよ」
少し口をとがらせる淳之助。
「ごめんごめん そうだ プリティボーイっていうのはどう?」
「プリティって可愛いっていう意味でしょう もう!!」
淳之助は幼さの残るほっぺを膨らませてしまった。そんな、淳之助の両肩に手を置き父、敬一郎が言った。
「頑張ってくれ、淳之助 このマスクをのパワーはお前の意思によってコントロールできる だから普段はあくまで小学5年生の少年として暮らしなさい それと・・・」
敬一郎は純之助の水色の半ズボンに目をやりながら言った。
「このマスクの効果を保つには肌を外気に触れさせる必要がある おまえは少林寺の有段者 特に蹴りは敵と戦ううえで大きな武器になる そのためには常に太股を露出させるため半ズボン以外、履いてはいけない そしていつでも闘うときは素足だ いいね」
「大丈夫!!僕、学校でもいつでも半ズボンに裸足だもん へっちゃらだい!!」
元気に答える淳之助。淳之助の学校では健康維持のため素足で過ごす裸足教育を採用しているのだ。
「そうか頼もしいな それでは任務は明日からだ 頑張れよ、プリティボーイ」
「アイアイサー!!」
淳之助は健康的な脚をピッと揃え、指を額に当てて警察官のように元気にあいさつした。
深夜の大手銀行の金庫。ダークスーツの男たちが金を運び出す。そこへ現れた一人の少年!!
「待て!!悪者どもっ 世の中の人たちが一生懸命働いたお金を盗むなんて、このプリティボーイが許さない!! エゴイズムのオジサンたち、今日という今日は僕本当に怒っちゃった!!」
Tシャツに灰色の半ズボン、そして虹色のマスクをつけた男の子は男たちに立ち向かう。
「プリティ逆突きィ~~ エイッ!!」
まず、男たちの顔面に拳をたたきこむ。次いでなおも襲い来る男たちにこんがりと日焼けした太腿を振りあげ、金的蹴りをお見舞い。
「やばい、プリティボーイだ 逃げろ!!」
集団の小ボスらしき男が現金の入った袋を背負って逃げようとした。
「逃がすもんか!!」
淳之助は思いっきりジャンプ、常人の二十倍の力で飛び上がり相手の顔面を思いっきり踏みつけた。プリティボーイの必殺技プリティドロップキックがさく裂した!!敢え無く失神し横たわる小ボス。
「どぉ~んなもんだい!!」
淳之助は可愛くガッツポーズを決めた。
翌日の新聞の見出し。
『またも悪退治!!謎のマスク少年』
『勇敢な男の子またもお手柄!!』
連日、淳之助もといプリティボーイの活躍を伝える記事が続いている。マスコミも世間を騒がせている悪の集団を倒すヒーローが現れたとあって注目度も高い。それがマスクをつけているものの、明らかに小学生と思われる半ズボンを履いた可愛い少年とあってさらに報道は過熱していた。
しかし、この状況を面白く思わないのは当然、エゴイズムである。
ここはエゴイズム本部。繰り出す組織のメンバーがことごとく小学生にやっつけられるという醜態をさらしたエゴイズムは危機感を持っていた。そして幹部たちはある男を招聘した。男の名はプロフェッサースズキ。銀縁の眼鏡の奥に得体のしれない光を湛えている。裏社会では知られた科学者である。
「諸君、騒ぎ立てることはあるまい 所詮相手は子供 すぐに我々の軍門に下ることになる 私にはプリティボーイを倒す方法を思いついている」
「なんだって!?」
一同がどよめく。
「ぜひ、ぜひ、プリティボーイを倒していただきたい」
ある古参幹部が懇願する。
「ふふふ、むろんだ だが私はあの子を倒すだけでは飽き足らん 必ずや捕え、われらの恐ろしさを骨の髄まで知らしめて、それでもって秘密をことごとく喋らせて・・・そしてその後は・・・ふひふひふひ・・・」
Pスズキは相当なショタコンだった。
【プリティボーイ敗北編】
大原家の朝。母のいない大原家では淳之助が朝食を作る。すでに登校用のブルーのシャツとGパンの半ズボンに着替えた淳之助はフライパンでスクランブルエッグに取り組んでいる。
「おとうさぁ~~ん 早くしないと遅刻しちゃうよ!!」
学者の敬一郎は寝起きが悪いので朝食係の淳之助は一苦労だが、準備が終わりわるころ寝ぐせのついた髪をかきながら起きてきた。
「すまないな、毎朝食事の支度までやらせちゃって・・・淳之助はがいれば奥さんいらずだな 奥さん兼、息子兼、スーパーヒーローだ」
茶化すようにそれで言えて、温かいまなざしを注いでくる父を軽く睨む淳之助。
「もう~つまんないこと言ってないで早く食べて!! 僕遅刻しちゃうから先行くね いってきま~~す!!」
ランドセルを背負って元気に出ていく息子を見送る敬一郎。できの良いわが子ではあるが重い仕事を背負わせたことに心苦しいのも事実だ。しかし、あの子なら乗りきれる。そう確信する父だが、その愛息子に妖しい魔手が忍び寄っていることを父は知る由もなかった。
その夜もプリティボーイの出番となった。エゴイズム武装戦闘員がある政府機関に爆弾を設置しようとしていた。ビルの屋上にうごめく悪人たちの影。その時だった。懐中電灯の明かりが戦闘員たちを照らし出す。悪党たちの視線の先には懐中電灯を持った少年の姿。今日はグリーンの半袖シャツに白い半ズボン。ムチッとした太股がトレードマークのマスク少年は誰あろうプリティボーイだ。
「大勢の人を爆死させちゃおうなんて、今日という今日は僕、本当に怒っちゃった!! オジさん達、絶対許さないからね!!」
プリティボーイは戦闘員たちに立ち向かう。
「プリティ、上段蹴り えいっ!!えいっ!!」
淳之助は凛とした声で気合を入れ、日焼けした健康的な脚を戦闘員たちに振りあげる。白い半ズボンと太股の隙間から白いブリーフがちらちら見えるがそんなことはお構いなしだ。屈強の戦闘員たちは次々と倒れていく。ついに最後の一人を前に淳之助の必殺技がさく裂!!
「今日は僕、本ッ当に怒っちゃった 喰らえ、Wプリティ飛び足刀ーッ(とびそくとう)!!」
淳之助は飛び上がると戦闘員の顔面を両足の裏で踏みつける。可愛い美少年の素足で踏みつけられ倒れた戦闘員は完全失神だ。
「これで終わり、かな」
淳之助は両手のほこりを払いながら辺り見回す。すると、人影が走り去るのが視界に入った。
「まてっ」
健康的な太股を振り上げながら追いかける淳之助。人影は奥上から走り去りビルの下へと階段を駆け降りる。
「なんて逃げ足が速いんだろう?」
淳之助は息を切らしながら地下にたどりついた。そこには一つの部屋が・・・。
「ここに逃げ込んだんだな よお~し 絶対逃がさないぞ」
ドアを思い切り開け突入した淳之助!!しかし、その瞬間淳之助の肉体はビクンと痙攣した。そして両手両愛を大の字に広げたまま固まってしまった。
「あ、あううぅぅ~~ッ」
そして体の自由がまるできかない。
「はははは、かかったね プリティボーイ君」
現れたのは銀縁の眼鏡をかけた怪しい目の男、Pスズキだ。
「この部屋の出入り口には私の開発したセキュリティシステムをセットしておいた 君を捕えるためにね 私が許可した侵入者以外は行動をロックできるのだよ 君はもう動けない」
「ひ、卑怯だぞ!!」
Pスズキはカツカツと靴音をさせて動けないプリティボーイに近づき幼さの残る顎をわしづかんだ。
「君には随分痛い目に遭わせられたからね 今晩はそのお礼をさせていただくよ まずはそのマスクの下にどんな可愛い顔が隠れているか・・・くくく・・・」
スズキは粘着質な口調でニヤつきながら、プリティボーイのマスクに手を掛けた。
「い、いやだぁ やめて!!」
プリティボーイの哀願もむなしく、ついにマスクがはぎとられた。現れたのは幼さの残る愛らしい少年、大原淳之助の顔だ。
「ふふふ、やはりなかなかの美少年だな さあ、答えなさい 君はどこのなんていう子だい?名前は?お父さんは?」
悔しそうな表情をしながらPスズキから視線をそらすプリティボーイ、いや淳之助。
「まあ、いい 夜は長い 君が話してくれる気になる方法をおじさんは考えているから・・・ククク・・・」
【プリティボーイ拷問編】
エゴイズム秘密基地にある地下室。Pスズキの魔手に堕ちたプリティボーイ、もとい大原淳之助に最大の危機が迫っていた。細くて狭い円筒形のカプセルの中で純白ブリーフ以外、一糸まとわぬ淳之助が身悶えし、可愛い顔を歪めながら必死に苦痛に耐えていた。手錠で両手首を後ろ手に拘束されている淳之助の裸身を天井から降り注ぐ青白いレーザーがなぞる。
「はわああぁぁ~~ うはああぁぁ~~ッ!!」
淳之助の幼い悲鳴が地下室にこだまする。頑張り屋さんで辛抱強い正義の少年も、不覚にも泣き叫んでしまっている。その様子を小気味よく眺めるPスズキ。
「フフフ・・・ どうだね、坊や 私の開発したこの実験室の中では全身の能力そして感覚を隈なくコントロールできるのだよ もはや君はパンツ一丁の少年でしかないのだ さあ、素直に白状したまえ 君はどこの誰だ?」
「い、言うもんかッ!!」
可愛い顔をゆがめながら苦痛に耐え忍ぶ淳之助。
「ククク、責め甲斐のある子だ 失神しない程度に苦痛のレベルを上げなさい」
Pスズキは手をあげて傍らのコンピュータの技師に命令を出す。技師がキーボードを操作すると淳之助の身体をなぞるレーザーの光が太くなり、苦痛も徐々に増していく。
「はわわああぁぁぁ~~~っ!!」
クリっとした瞳をくっと見開き、一瞬何が起きたのかさえ理解できないような淳之助の悶絶顔にPスズキはさらなる嗜虐心をあおられた様子で眺める。
「どうだね、このVIP専用拷問室は?政府要人でもこれに耐えたものはいない 」
本来、11歳の少年ならばとっくに気絶していてもよさそうな状況だが、淳之助は必死に少年ヒーローとして戦う決意だった。
「うう~~ッ ぼ、僕は・・・」
「うんうん、僕は誰なのかな?教えてくれるかい坊や?」
まるで子供を弄ぶような口調で、苦しむ淳之助を眺めるPスズキ。ついに純之助からその正体を聞きだせると踏んでいるらしい。
「僕は・・・正義のヒーロープリティボーイだ!!」
「くそ、強情なコゾウだ」
Pスズキは淳之助が拷問に屈しないとわかると新たな方法を考えついたようだ。
「ようし、この子の脳に刺激を与え直接情報を取り出せ!!」
「はっ」
技師が再度、気ボードを叩く。すると・・・。淳之助の裸身をなぞっていたレーザーがさらに太い一本の柱になり、淳之助の幼さの残る顔を包む。
「うわあぁぁ~~ッ はうああぁぁ~~ッ あうああぁぁ~~~ッ!!!」
研究室にこだまする11歳の悲鳴。顔面、そしてブリーフ姿の裸身に火花が散る!!全身をぶるぶるふるわせ、仰け反る淳之助。
「これ以上パワーを上げると心臓に負担が・・・」
横の技術師がためらった。
「かまわん!! 極度の苦痛を与えることで記憶を取り出すのだ」
淳之助の叫び声が室内にこだまし続ける。やがてコンピュータ画面を見入っていた技師が叫んだ。
「Pスズキ!! この子の記憶データを抽出することに成功しました」
Pスズキはほくそ笑んで技師をどかし、そこに現れた情報を目にし、ニヤリとした。そこには淳之助の身体データおよび生年月日、そして住所と親族の名がずらりと並んでいた。
「そうか、この子はあの大原教授の息子・・・よし、電流をとめろ!!」
技師がキーボードを叩くと淳之助をいたぶっていたレーザーが止んだ。同時に淳之助は意識を失いカプセルのガラスにもたれるように崩れ落ちた。唇からは唾液が糸を引きそして、ブリーフからじゅわじゅわという音とともに湯気がたった。失禁したのである。
「ククク、全身のありとあらゆる感覚をあれだけ責め苛まれれば、失禁も、止むを得ないというものか・・・ん?」
Pスズキはそのブリーフに覆われた性器が明らかにエレクトしていることに気がつき、何かを思いついたようにニヤリと笑った。
「肉体に極度の緊張が走れば性的興奮が起こるのも無理はない・・・ふふふ・・・」
【プリティボーイ屈辱の精液採取!!】
深夜の大原研究所。敬一郎教授と松山助手は淳之助の身を案じていた。今朝学校から、淳之助が登校しないという連絡を受けてから既に12時間が経過していた。
「淳之助ちゃんに限って誘拐なんて言うことはないでしょう あの子は少年ヒーローですし・・・ でもあんないい子が家出なんてする筈ないですし・・・」
松山は弟代わりの淳之助を心から案じている。
「考えられるとすればただひとつ・・・」
敬一郎がつぶやいた時に、研究室のトップシークレットコンピューターが起動し、映像が流れだした。
(政府関係者以外知る筈のないこの回線を遣うものとはいったい・・・)
敬一郎は嫌な予感を覚えながら画面に見入った。そこに映し出されたのは円筒形のカプセルの中で白いブリーフ一丁で身悶える少年の姿。明らかに快感による嬌声をあげ、身悶えている。性器が勃起しブリーフをおしあげ、その先端はカウパー液で濡れている。その少年は誰あろう、愛する我が子、淳之助ではないか!!
「じ、淳之助!!」
「淳之助ちゃん!!」
敬一郎と松山の2人は絶句した。
『久しぶりですな、大原教授!!』
聞きなれた声だった。声の主は無論Pスズキ。Pスズキと大原教授は宿命のライバルだった。しかし、政府要人から寵愛を受けていた大原教授にPスズキは政府主任研究員の座を追われた格好になっていた。
『あなたの大事な御子息、淳之助君はお預かりしている むろん徹底的に身体を調べさせていただいているよ、なにせ正義の少年ヒーローなのだから、ククク…』
「淳之助をどうするつもりだ!?」
敬一郎がうめいた。
『いま、第二のプリティボーイを生み出すべく、淳之助君の精液採取の真っ最中だ 淳之助君は聡明で可愛い、それに正義感も強い そんな子の精子を使えばさぞかし、いい悪のヒーローが生まれるだろう 我が子のクローンが悪に染まって我がエゴイズムに貢献する様子をこれからお楽しみいただこう いまこそ、大原教授、長年の恨みを晴らさせてもらう!!』
「き、貴様!!」
画面に向かって怒りを露わにする敬一郎だが、快楽に身悶えする息子を救うことはできない。映像はぷつりと切れた。
大原家にとって屈辱的な映像が流された後も淳之助への精液採取拷問は終わらない。相変わらず円筒形のカプセルの中では大原淳之助のよがり声が響いている。
「はうあッくうッ~~!! あううぅぅ~~ッ!! ボ、ボクの意思にかかわりなく、あそこが膨らんでいくう~~~ッ」
正義感に満ちた少年ヒーローも津波のように襲い来る性的快感に理性を失ったようだ。つい恥ずかしい言葉まで口走ってしまう。この実験室の中に閉じ込められている限り、技術師の送り込むプログラムには逆らえない。淳之助が最も性的興奮を覚える状態に肉体を刺激されている以上、抵抗の余地はないのだ。
「あそこってどこかね?」
その様子を心底愉しげに見ているPスズキが弄ぶように尋ねる。唇を噛んで恥ずかしげに顔をそらす淳之助。そんな仕草にさらに嗜虐的になったPスズキ。
「ククク、可愛い子だ いいことを教えてあげよう 君が今この恥ずかしい仕打ちを受けている姿を、お父さんに見てもらったよ」
「ええ!? そ、そんな・・・」
一時的に快楽を忘れ、絶句する淳之助。淳之助もお年頃。夢精の経験はあった。しかし、オナニーはない。それでも、今の自分の姿が恥ずかしいものであることはわかっていた。それを尊敬する父、そして憧れのお兄ちゃんにまで見られたのだ。
(こんな人たちに捕まっちゃった上に、父さんやお兄ちゃんにまで恥ずかしいとこを見られるなんて・・・)
「さあ、そろそろ君の健康的な純度の高い精液を頂くとするか」
Pスズキはコンピュータを操作する技術師に合図した。すると床から今度は一直線に青白いレーザーが淳之助の股間を襲う。その光は淳之助の海綿体をさらに充血させた。
「はああうぅッ!!」
恥ずかしさから一度は忘れかけた快楽がよみがえり、勃起した性器の先端から新たなカウパー液がジュジュッと溢れ出す感覚にとらわれた淳之助は、天を仰いだり普段は正義感に満ちた瞳をマン丸くしたりと、Pスズキの卑劣ないたぶりに正直すぎるほど反応してしまう。淳之助自身こらえようとはするものの、にじみ出るカウパー液が潤滑油となり、勃起した性器の先端がブリーフに擦れ合うだけでえもいわれぬ快感を呼び起こし、失神しそうな感覚に襲われてしまう。これもPスズキの策略であえてパンツをはかせたままにしているのだ。
「フフフ・・・自慰行為の経験がないとすると、意識のある状態での射精は、相当純度の高い精液の採取が見込める そのためには失神するほどの快楽を味あわせ、極限状態に追い込んでやる必要がある。」
「はうぅ~あうぅ~やあぅ~~・・・」
まるでエクスタシーを感じる少女のように身を捩る淳之助。もはや限界だった。
「ああ~~ッ い、いやだっ ああっ、ああっ!! あああぁぁ~~ッ」
淳之助がまるで頭から股間までに電流を流されたような絶望的な快楽を感じ、スーパーヒーロ―であることを忘れかけたその時だ!!
「淳之助ちゃん!!」
その声は聞き覚えのあるお兄ちゃんの声!!そう父の助手松山だった。松山は技師たちをなぎ倒すと淳之助を閉じ込めているカプセルの扉を蹴破った。
「あああ・・・」
解放された淳之助は松山の胸元に倒れこんだ。
「来てくれたんだね、隼人兄ちゃん・・・」
「ごめんよ、助けが遅くなって 良く頑張ったな でももうひと頑張り、できるね?」
松山はポケットの中からプリティボーイのマスクを取り出した。淳之助が捕まってから別室で技術者によって解剖されかかっていたマスクを松山が奪い返したのだ。かくして淳之助は再びマスクを装着、プリティボーイに変身した。カウパー液でぬるぬるになったブリーフ一丁だが、淳之助は凛々しく勇ましかった。
「行くぞぉ~Pスズキ おまえだけは僕絶対に許さない!!」
たじろぐPスズキ。勝負は一瞬でついた。
「喰らえ~~W飛び足刀~~ッ!!」
高くジャンプしきりもみ式に両足の裏をそろえてPスズキの顔面を踏みつける淳之助、いやプリティボーイ。ブリーフ一貫の美少年の素足蹴りを顔面にもらい半分嬉しそうな顔で倒れ伏した。
「どお~んなもんだい!!」
淳之助はガッツポーズを決めた。
「淳之助ちゃん、よく頑張ったね」
松山がそっと寄り添いその頭を撫でた。
「うん、でもごめんなさい、捕まっちゃったりして・・・それに変なところを見られちゃった」
淳之助は急に小学5年生の少年に戻ったようにシュンとなった。性の眼ざめを父と尊敬するお兄ちゃんに見られたのだから無理はない。しかし、松山は優しくフォローした。
「大丈夫さ、淳之助ちゃんが成長している証だよ、あれは」
「そうなの?」
「そうさ」
そんな会話をしているときPスズキはよろめきながらも立ち上がり、壁のボタンを押した。すると床が浮き上がりPスズキを乗せ天井へとエレベーターのように移動していく。
「覚えていろよ、大原淳之助 必ず、君の精液は採取する 覚悟しておけ!!」
淳之助も松山もただ見送るしかない。
「逃げられちゃったね でも今度はきっとあいつをやっつけてやるんだから」
淳之助は意を決して宣言したが股間に残る妙な痺れに、弱点を敵に捕まれたような不安を覚えていた。
父、敬一郎は普段のちょっぴりユーモアのあるしゃべり方でそれでいて重大な提案をしてきた。
淳之助は何のことやら分からなかったが、話を聞くにつれ徐々に父の表情が真剣になっていくのを目の当たりにし、小学生ながら正義感を覚えそのクリっとした瞳をまっすぐ父に向け話を聞きいった。最近、東京各地で不審な事件が相次いでいる。
金融機関が何者かに襲撃されたり、爆弾テロ未遂事件が相次いでいる。その都度、犯行声明を出すのが『エゴイズム』という秘密結社だ。戦闘部隊もたくさん抱えているエゴイズムは国家転覆を企んでるらしい。情報を得た政府要人は敬一郎にある依頼をした。そう、常人でありながら超人になれるマスクの発明を。結果、敬一郎は身体能力を常人の20倍にするマスクを発明した。そこまで聞いた淳之助は父の偉大さに感嘆した。
「すごおい、お父さん!!」
可愛い息子の賞賛に一瞬、顔をほころばせた敬一郎だがすぐに表情を曇らせた。
「しかし、これには欠点がある このマスクは身体能力の未熟な12歳未満の者にした効果が出ないのだ 今は、私の技術ではこのレベルのものしか作れない いわばこれはサンプルなのだよ」
敬一郎は目の前のマスクを見つめながら呟いた。
「これを使うとなれば、小学生の子どもということになる しかし、秘密結社のエゴイズムと闘うことを頼める子どもなどいないのだよ・・・政治家のお子様方にお願いなどできないしね・・・しかし、そうこうしている間にもエゴイズムはどこを攻撃してくるか分からない 常に彼らを監視して正義を守る少年が不可欠なのだよ」
もとより正義感が強く、父親思いの淳之助は自分のすべきことに気が付いていた。
「お父さん、僕にそのマスクをください!! 僕、正義を守るために働きたい 大丈夫、どんな強い奴が出てきたって得意の少林寺拳法でやっけちゃう!!」
凛とした声で父に哀願した。
「やってくれるか、淳之助 おまえは大事な息子だ だが、大原敬一郎の子として生まれた以上これも宿命かもしれん 手前味噌だがお前は頭もいい、正義感も強い どうか中学生になるまでの間、正しい力で悪を滅ぼしてくれ」
敬一郎は苦渋の表情でうめいた。
「大丈夫!!その、エゴイズムっていう悪い人たちを必ず懲らしめてやるんだ」
淳之助は可愛い顔を正義感で引き締めながら立ちあがると虹色に光るマスクにした。でも、急にすっとボケたような表情をしながら小首をカックンと傾げる。
「う~~ん え~っと・・・僕ってなんていう名前の戦士なんだろう・・・カッコいい名前がいいな」
「そうだねぇ~~でも淳之助ちゃんはカッコいいといより可愛いからね」
松山はからかうように茶化した。
「もうっお兄ちゃん、まじめに考えてよ」
少し口をとがらせる淳之助。
「ごめんごめん そうだ プリティボーイっていうのはどう?」
「プリティって可愛いっていう意味でしょう もう!!」
淳之助は幼さの残るほっぺを膨らませてしまった。そんな、淳之助の両肩に手を置き父、敬一郎が言った。
「頑張ってくれ、淳之助 このマスクをのパワーはお前の意思によってコントロールできる だから普段はあくまで小学5年生の少年として暮らしなさい それと・・・」
敬一郎は純之助の水色の半ズボンに目をやりながら言った。
「このマスクの効果を保つには肌を外気に触れさせる必要がある おまえは少林寺の有段者 特に蹴りは敵と戦ううえで大きな武器になる そのためには常に太股を露出させるため半ズボン以外、履いてはいけない そしていつでも闘うときは素足だ いいね」
「大丈夫!!僕、学校でもいつでも半ズボンに裸足だもん へっちゃらだい!!」
元気に答える淳之助。淳之助の学校では健康維持のため素足で過ごす裸足教育を採用しているのだ。
「そうか頼もしいな それでは任務は明日からだ 頑張れよ、プリティボーイ」
「アイアイサー!!」
淳之助は健康的な脚をピッと揃え、指を額に当てて警察官のように元気にあいさつした。
深夜の大手銀行の金庫。ダークスーツの男たちが金を運び出す。そこへ現れた一人の少年!!
「待て!!悪者どもっ 世の中の人たちが一生懸命働いたお金を盗むなんて、このプリティボーイが許さない!! エゴイズムのオジサンたち、今日という今日は僕本当に怒っちゃった!!」
Tシャツに灰色の半ズボン、そして虹色のマスクをつけた男の子は男たちに立ち向かう。
「プリティ逆突きィ~~ エイッ!!」
まず、男たちの顔面に拳をたたきこむ。次いでなおも襲い来る男たちにこんがりと日焼けした太腿を振りあげ、金的蹴りをお見舞い。
「やばい、プリティボーイだ 逃げろ!!」
集団の小ボスらしき男が現金の入った袋を背負って逃げようとした。
「逃がすもんか!!」
淳之助は思いっきりジャンプ、常人の二十倍の力で飛び上がり相手の顔面を思いっきり踏みつけた。プリティボーイの必殺技プリティドロップキックがさく裂した!!敢え無く失神し横たわる小ボス。
「どぉ~んなもんだい!!」
淳之助は可愛くガッツポーズを決めた。
翌日の新聞の見出し。
『またも悪退治!!謎のマスク少年』
『勇敢な男の子またもお手柄!!』
連日、淳之助もといプリティボーイの活躍を伝える記事が続いている。マスコミも世間を騒がせている悪の集団を倒すヒーローが現れたとあって注目度も高い。それがマスクをつけているものの、明らかに小学生と思われる半ズボンを履いた可愛い少年とあってさらに報道は過熱していた。
しかし、この状況を面白く思わないのは当然、エゴイズムである。
ここはエゴイズム本部。繰り出す組織のメンバーがことごとく小学生にやっつけられるという醜態をさらしたエゴイズムは危機感を持っていた。そして幹部たちはある男を招聘した。男の名はプロフェッサースズキ。銀縁の眼鏡の奥に得体のしれない光を湛えている。裏社会では知られた科学者である。
「諸君、騒ぎ立てることはあるまい 所詮相手は子供 すぐに我々の軍門に下ることになる 私にはプリティボーイを倒す方法を思いついている」
「なんだって!?」
一同がどよめく。
「ぜひ、ぜひ、プリティボーイを倒していただきたい」
ある古参幹部が懇願する。
「ふふふ、むろんだ だが私はあの子を倒すだけでは飽き足らん 必ずや捕え、われらの恐ろしさを骨の髄まで知らしめて、それでもって秘密をことごとく喋らせて・・・そしてその後は・・・ふひふひふひ・・・」
Pスズキは相当なショタコンだった。
【プリティボーイ敗北編】
大原家の朝。母のいない大原家では淳之助が朝食を作る。すでに登校用のブルーのシャツとGパンの半ズボンに着替えた淳之助はフライパンでスクランブルエッグに取り組んでいる。
「おとうさぁ~~ん 早くしないと遅刻しちゃうよ!!」
学者の敬一郎は寝起きが悪いので朝食係の淳之助は一苦労だが、準備が終わりわるころ寝ぐせのついた髪をかきながら起きてきた。
「すまないな、毎朝食事の支度までやらせちゃって・・・淳之助はがいれば奥さんいらずだな 奥さん兼、息子兼、スーパーヒーローだ」
茶化すようにそれで言えて、温かいまなざしを注いでくる父を軽く睨む淳之助。
「もう~つまんないこと言ってないで早く食べて!! 僕遅刻しちゃうから先行くね いってきま~~す!!」
ランドセルを背負って元気に出ていく息子を見送る敬一郎。できの良いわが子ではあるが重い仕事を背負わせたことに心苦しいのも事実だ。しかし、あの子なら乗りきれる。そう確信する父だが、その愛息子に妖しい魔手が忍び寄っていることを父は知る由もなかった。
その夜もプリティボーイの出番となった。エゴイズム武装戦闘員がある政府機関に爆弾を設置しようとしていた。ビルの屋上にうごめく悪人たちの影。その時だった。懐中電灯の明かりが戦闘員たちを照らし出す。悪党たちの視線の先には懐中電灯を持った少年の姿。今日はグリーンの半袖シャツに白い半ズボン。ムチッとした太股がトレードマークのマスク少年は誰あろうプリティボーイだ。
「大勢の人を爆死させちゃおうなんて、今日という今日は僕、本当に怒っちゃった!! オジさん達、絶対許さないからね!!」
プリティボーイは戦闘員たちに立ち向かう。
「プリティ、上段蹴り えいっ!!えいっ!!」
淳之助は凛とした声で気合を入れ、日焼けした健康的な脚を戦闘員たちに振りあげる。白い半ズボンと太股の隙間から白いブリーフがちらちら見えるがそんなことはお構いなしだ。屈強の戦闘員たちは次々と倒れていく。ついに最後の一人を前に淳之助の必殺技がさく裂!!
「今日は僕、本ッ当に怒っちゃった 喰らえ、Wプリティ飛び足刀ーッ(とびそくとう)!!」
淳之助は飛び上がると戦闘員の顔面を両足の裏で踏みつける。可愛い美少年の素足で踏みつけられ倒れた戦闘員は完全失神だ。
「これで終わり、かな」
淳之助は両手のほこりを払いながら辺り見回す。すると、人影が走り去るのが視界に入った。
「まてっ」
健康的な太股を振り上げながら追いかける淳之助。人影は奥上から走り去りビルの下へと階段を駆け降りる。
「なんて逃げ足が速いんだろう?」
淳之助は息を切らしながら地下にたどりついた。そこには一つの部屋が・・・。
「ここに逃げ込んだんだな よお~し 絶対逃がさないぞ」
ドアを思い切り開け突入した淳之助!!しかし、その瞬間淳之助の肉体はビクンと痙攣した。そして両手両愛を大の字に広げたまま固まってしまった。
「あ、あううぅぅ~~ッ」
そして体の自由がまるできかない。
「はははは、かかったね プリティボーイ君」
現れたのは銀縁の眼鏡をかけた怪しい目の男、Pスズキだ。
「この部屋の出入り口には私の開発したセキュリティシステムをセットしておいた 君を捕えるためにね 私が許可した侵入者以外は行動をロックできるのだよ 君はもう動けない」
「ひ、卑怯だぞ!!」
Pスズキはカツカツと靴音をさせて動けないプリティボーイに近づき幼さの残る顎をわしづかんだ。
「君には随分痛い目に遭わせられたからね 今晩はそのお礼をさせていただくよ まずはそのマスクの下にどんな可愛い顔が隠れているか・・・くくく・・・」
スズキは粘着質な口調でニヤつきながら、プリティボーイのマスクに手を掛けた。
「い、いやだぁ やめて!!」
プリティボーイの哀願もむなしく、ついにマスクがはぎとられた。現れたのは幼さの残る愛らしい少年、大原淳之助の顔だ。
「ふふふ、やはりなかなかの美少年だな さあ、答えなさい 君はどこのなんていう子だい?名前は?お父さんは?」
悔しそうな表情をしながらPスズキから視線をそらすプリティボーイ、いや淳之助。
「まあ、いい 夜は長い 君が話してくれる気になる方法をおじさんは考えているから・・・ククク・・・」
【プリティボーイ拷問編】
エゴイズム秘密基地にある地下室。Pスズキの魔手に堕ちたプリティボーイ、もとい大原淳之助に最大の危機が迫っていた。細くて狭い円筒形のカプセルの中で純白ブリーフ以外、一糸まとわぬ淳之助が身悶えし、可愛い顔を歪めながら必死に苦痛に耐えていた。手錠で両手首を後ろ手に拘束されている淳之助の裸身を天井から降り注ぐ青白いレーザーがなぞる。
「はわああぁぁ~~ うはああぁぁ~~ッ!!」
淳之助の幼い悲鳴が地下室にこだまする。頑張り屋さんで辛抱強い正義の少年も、不覚にも泣き叫んでしまっている。その様子を小気味よく眺めるPスズキ。
「フフフ・・・ どうだね、坊や 私の開発したこの実験室の中では全身の能力そして感覚を隈なくコントロールできるのだよ もはや君はパンツ一丁の少年でしかないのだ さあ、素直に白状したまえ 君はどこの誰だ?」
「い、言うもんかッ!!」
可愛い顔をゆがめながら苦痛に耐え忍ぶ淳之助。
「ククク、責め甲斐のある子だ 失神しない程度に苦痛のレベルを上げなさい」
Pスズキは手をあげて傍らのコンピュータの技師に命令を出す。技師がキーボードを操作すると淳之助の身体をなぞるレーザーの光が太くなり、苦痛も徐々に増していく。
「はわわああぁぁぁ~~~っ!!」
クリっとした瞳をくっと見開き、一瞬何が起きたのかさえ理解できないような淳之助の悶絶顔にPスズキはさらなる嗜虐心をあおられた様子で眺める。
「どうだね、このVIP専用拷問室は?政府要人でもこれに耐えたものはいない 」
本来、11歳の少年ならばとっくに気絶していてもよさそうな状況だが、淳之助は必死に少年ヒーローとして戦う決意だった。
「うう~~ッ ぼ、僕は・・・」
「うんうん、僕は誰なのかな?教えてくれるかい坊や?」
まるで子供を弄ぶような口調で、苦しむ淳之助を眺めるPスズキ。ついに純之助からその正体を聞きだせると踏んでいるらしい。
「僕は・・・正義のヒーロープリティボーイだ!!」
「くそ、強情なコゾウだ」
Pスズキは淳之助が拷問に屈しないとわかると新たな方法を考えついたようだ。
「ようし、この子の脳に刺激を与え直接情報を取り出せ!!」
「はっ」
技師が再度、気ボードを叩く。すると・・・。淳之助の裸身をなぞっていたレーザーがさらに太い一本の柱になり、淳之助の幼さの残る顔を包む。
「うわあぁぁ~~ッ はうああぁぁ~~ッ あうああぁぁ~~~ッ!!!」
研究室にこだまする11歳の悲鳴。顔面、そしてブリーフ姿の裸身に火花が散る!!全身をぶるぶるふるわせ、仰け反る淳之助。
「これ以上パワーを上げると心臓に負担が・・・」
横の技術師がためらった。
「かまわん!! 極度の苦痛を与えることで記憶を取り出すのだ」
淳之助の叫び声が室内にこだまし続ける。やがてコンピュータ画面を見入っていた技師が叫んだ。
「Pスズキ!! この子の記憶データを抽出することに成功しました」
Pスズキはほくそ笑んで技師をどかし、そこに現れた情報を目にし、ニヤリとした。そこには淳之助の身体データおよび生年月日、そして住所と親族の名がずらりと並んでいた。
「そうか、この子はあの大原教授の息子・・・よし、電流をとめろ!!」
技師がキーボードを叩くと淳之助をいたぶっていたレーザーが止んだ。同時に淳之助は意識を失いカプセルのガラスにもたれるように崩れ落ちた。唇からは唾液が糸を引きそして、ブリーフからじゅわじゅわという音とともに湯気がたった。失禁したのである。
「ククク、全身のありとあらゆる感覚をあれだけ責め苛まれれば、失禁も、止むを得ないというものか・・・ん?」
Pスズキはそのブリーフに覆われた性器が明らかにエレクトしていることに気がつき、何かを思いついたようにニヤリと笑った。
「肉体に極度の緊張が走れば性的興奮が起こるのも無理はない・・・ふふふ・・・」
【プリティボーイ屈辱の精液採取!!】
深夜の大原研究所。敬一郎教授と松山助手は淳之助の身を案じていた。今朝学校から、淳之助が登校しないという連絡を受けてから既に12時間が経過していた。
「淳之助ちゃんに限って誘拐なんて言うことはないでしょう あの子は少年ヒーローですし・・・ でもあんないい子が家出なんてする筈ないですし・・・」
松山は弟代わりの淳之助を心から案じている。
「考えられるとすればただひとつ・・・」
敬一郎がつぶやいた時に、研究室のトップシークレットコンピューターが起動し、映像が流れだした。
(政府関係者以外知る筈のないこの回線を遣うものとはいったい・・・)
敬一郎は嫌な予感を覚えながら画面に見入った。そこに映し出されたのは円筒形のカプセルの中で白いブリーフ一丁で身悶える少年の姿。明らかに快感による嬌声をあげ、身悶えている。性器が勃起しブリーフをおしあげ、その先端はカウパー液で濡れている。その少年は誰あろう、愛する我が子、淳之助ではないか!!
「じ、淳之助!!」
「淳之助ちゃん!!」
敬一郎と松山の2人は絶句した。
『久しぶりですな、大原教授!!』
聞きなれた声だった。声の主は無論Pスズキ。Pスズキと大原教授は宿命のライバルだった。しかし、政府要人から寵愛を受けていた大原教授にPスズキは政府主任研究員の座を追われた格好になっていた。
『あなたの大事な御子息、淳之助君はお預かりしている むろん徹底的に身体を調べさせていただいているよ、なにせ正義の少年ヒーローなのだから、ククク…』
「淳之助をどうするつもりだ!?」
敬一郎がうめいた。
『いま、第二のプリティボーイを生み出すべく、淳之助君の精液採取の真っ最中だ 淳之助君は聡明で可愛い、それに正義感も強い そんな子の精子を使えばさぞかし、いい悪のヒーローが生まれるだろう 我が子のクローンが悪に染まって我がエゴイズムに貢献する様子をこれからお楽しみいただこう いまこそ、大原教授、長年の恨みを晴らさせてもらう!!』
「き、貴様!!」
画面に向かって怒りを露わにする敬一郎だが、快楽に身悶えする息子を救うことはできない。映像はぷつりと切れた。
大原家にとって屈辱的な映像が流された後も淳之助への精液採取拷問は終わらない。相変わらず円筒形のカプセルの中では大原淳之助のよがり声が響いている。
「はうあッくうッ~~!! あううぅぅ~~ッ!! ボ、ボクの意思にかかわりなく、あそこが膨らんでいくう~~~ッ」
正義感に満ちた少年ヒーローも津波のように襲い来る性的快感に理性を失ったようだ。つい恥ずかしい言葉まで口走ってしまう。この実験室の中に閉じ込められている限り、技術師の送り込むプログラムには逆らえない。淳之助が最も性的興奮を覚える状態に肉体を刺激されている以上、抵抗の余地はないのだ。
「あそこってどこかね?」
その様子を心底愉しげに見ているPスズキが弄ぶように尋ねる。唇を噛んで恥ずかしげに顔をそらす淳之助。そんな仕草にさらに嗜虐的になったPスズキ。
「ククク、可愛い子だ いいことを教えてあげよう 君が今この恥ずかしい仕打ちを受けている姿を、お父さんに見てもらったよ」
「ええ!? そ、そんな・・・」
一時的に快楽を忘れ、絶句する淳之助。淳之助もお年頃。夢精の経験はあった。しかし、オナニーはない。それでも、今の自分の姿が恥ずかしいものであることはわかっていた。それを尊敬する父、そして憧れのお兄ちゃんにまで見られたのだ。
(こんな人たちに捕まっちゃった上に、父さんやお兄ちゃんにまで恥ずかしいとこを見られるなんて・・・)
「さあ、そろそろ君の健康的な純度の高い精液を頂くとするか」
Pスズキはコンピュータを操作する技術師に合図した。すると床から今度は一直線に青白いレーザーが淳之助の股間を襲う。その光は淳之助の海綿体をさらに充血させた。
「はああうぅッ!!」
恥ずかしさから一度は忘れかけた快楽がよみがえり、勃起した性器の先端から新たなカウパー液がジュジュッと溢れ出す感覚にとらわれた淳之助は、天を仰いだり普段は正義感に満ちた瞳をマン丸くしたりと、Pスズキの卑劣ないたぶりに正直すぎるほど反応してしまう。淳之助自身こらえようとはするものの、にじみ出るカウパー液が潤滑油となり、勃起した性器の先端がブリーフに擦れ合うだけでえもいわれぬ快感を呼び起こし、失神しそうな感覚に襲われてしまう。これもPスズキの策略であえてパンツをはかせたままにしているのだ。
「フフフ・・・自慰行為の経験がないとすると、意識のある状態での射精は、相当純度の高い精液の採取が見込める そのためには失神するほどの快楽を味あわせ、極限状態に追い込んでやる必要がある。」
「はうぅ~あうぅ~やあぅ~~・・・」
まるでエクスタシーを感じる少女のように身を捩る淳之助。もはや限界だった。
「ああ~~ッ い、いやだっ ああっ、ああっ!! あああぁぁ~~ッ」
淳之助がまるで頭から股間までに電流を流されたような絶望的な快楽を感じ、スーパーヒーロ―であることを忘れかけたその時だ!!
「淳之助ちゃん!!」
その声は聞き覚えのあるお兄ちゃんの声!!そう父の助手松山だった。松山は技師たちをなぎ倒すと淳之助を閉じ込めているカプセルの扉を蹴破った。
「あああ・・・」
解放された淳之助は松山の胸元に倒れこんだ。
「来てくれたんだね、隼人兄ちゃん・・・」
「ごめんよ、助けが遅くなって 良く頑張ったな でももうひと頑張り、できるね?」
松山はポケットの中からプリティボーイのマスクを取り出した。淳之助が捕まってから別室で技術者によって解剖されかかっていたマスクを松山が奪い返したのだ。かくして淳之助は再びマスクを装着、プリティボーイに変身した。カウパー液でぬるぬるになったブリーフ一丁だが、淳之助は凛々しく勇ましかった。
「行くぞぉ~Pスズキ おまえだけは僕絶対に許さない!!」
たじろぐPスズキ。勝負は一瞬でついた。
「喰らえ~~W飛び足刀~~ッ!!」
高くジャンプしきりもみ式に両足の裏をそろえてPスズキの顔面を踏みつける淳之助、いやプリティボーイ。ブリーフ一貫の美少年の素足蹴りを顔面にもらい半分嬉しそうな顔で倒れ伏した。
「どお~んなもんだい!!」
淳之助はガッツポーズを決めた。
「淳之助ちゃん、よく頑張ったね」
松山がそっと寄り添いその頭を撫でた。
「うん、でもごめんなさい、捕まっちゃったりして・・・それに変なところを見られちゃった」
淳之助は急に小学5年生の少年に戻ったようにシュンとなった。性の眼ざめを父と尊敬するお兄ちゃんに見られたのだから無理はない。しかし、松山は優しくフォローした。
「大丈夫さ、淳之助ちゃんが成長している証だよ、あれは」
「そうなの?」
「そうさ」
そんな会話をしているときPスズキはよろめきながらも立ち上がり、壁のボタンを押した。すると床が浮き上がりPスズキを乗せ天井へとエレベーターのように移動していく。
「覚えていろよ、大原淳之助 必ず、君の精液は採取する 覚悟しておけ!!」
淳之助も松山もただ見送るしかない。
「逃げられちゃったね でも今度はきっとあいつをやっつけてやるんだから」
淳之助は意を決して宣言したが股間に残る妙な痺れに、弱点を敵に捕まれたような不安を覚えていた。
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