2ntブログ
  • 2014⁄05⁄23(Fri)
  • 01:20

悲しい性

だれでも「なんで俺ってホモなんだろ?」と思うときがある。
自分も小さい時から、思っていた。

俺の家は小さい頃まで家族4人だったが、4つの時に両親が離婚。
弟は赤ん坊だったから、母親が引き取り、俺は父親の元に残された。
離婚の原因はわからないし、なんで俺だけが・・・と思った時もある。

父親も厳しい部分もあったが、恐いというイメージはなかった。
保育園くらいの時は、よく一緒に風呂に入った。
チンコの皮を毎日剥いて洗ってくれた。
小学校に入る頃には、剥けていた。
自分で言うのもなんだけれど、小学校でトイレに入って用を足す度に
友だちから「でけえな~」「大人みたいジャン!」とよく言われた。

小2の冬くらいだった。
俺が寝ていると、親父がパジャマのズボンを降ろしてきた。
ブリーフも一緒にだ。
寝ぼけていたので、最初は寝小便でもしたので、取り替えてくれている
くらいに思っていた。
ところが、チンコの包皮を剥いてくる。
それをしゃぶるのだ。
俺は目を覚ましたが、寝たふりをしていた。
その日から、毎夜のことになった。
しかし、ビクンとなっても射精はしていなかったと思う。

小3では、亀頭がデカくなり始めた。
もう皮が戻らないのだ。ちんぽも黒くなってきていた。
といっても、時代が時代だから、ブリーフに短パンが半ズボン。
冬でも長ズボンは買ってくれなかったから。
友だちからよくからかわれたけれど、あんまり気にはならなかった。

身長もでかくて、小3で「6年生?」なんてよく言われた。
親父は相変わらず毎日俺のモノを咥えてくる。

小3の終わりくらいには、発毛してきた。
体操着(白の短パン)をはいているときに、担任の先生が「康介、お前
チンコ立ってるのか?」と言われた時があるくらいだ。
(もち普通の状態だったけれど)

4年になって5月の連休だったと思う。
親父が咥えてきて、足が突っ張り体の奥から、吹き出すモノを感じた。
「いつもと違う・・」と思っていたら、射精してしまった。
小学4年で毛は生えているし、皮はズル剥けだし、射精はするわで
俺はおかしいのかと思った。
図書館にいって性教育みたいな本を読んだら、個人差があるということが
わかってほっとした。
射精をしたときは、親父もびっくりしたようだ。
俺は気持ちよかったし、嫌だという気持ちはなかった。
数日後、親父は俺にオナニーを見せてくれた。
まだ、親父も30前だったから、性欲もすごかったんだろうな。
まして、親父の勃起したモノなんか始めて見たから、あせったな。
親父もデカいモノだった。勃起すると20cmは越える。
普段ぶらぶらしているときと大違いだった。

俺もショックだったね。
けど、嫌悪感はなくて早く大人になりたい!という気持ちが強かった。

それから、学校帰ってきてからオナニーをするようになった。
後で知ったのだが、オナニーは皮を上下するのが多いのだろうけど
親父もズル剥けだったのか、亀頭を擦る方法だったので、おれもそうやって
いた。敏感だったけど、気持ちがよくて4年の終わり頃には、亀頭を擦って
一日何度もオナニーをしていた。
だんだんと射精の量も増えてきていた。
4年の終わりには、毛がびっしり生えてきていた。
小学校の頃の写真を見ると、半ズボンがぱつぱつで、どれももっこりしていて、今思えば恥ずかしいものだ。

5年になってすぐに親父が交通事故死してしまった。
結局、俺は母親と弟がいる祖母宅に引き取られた。

学校は転校したくないので、卒業するまでということで、電車で通うことに
なった。
朝はきつかったが、仲のよい友だちもいたので頑張って通学した。
朝は通勤で混雑していた。
よくというか、ほぼ毎日痴漢にあっていた。
勃起してしまったり、酷いときは射精をしてしまって、学校に行くまで
大変だったこともある。

親父が死んで、しゃぶってくれることもなく、快感を味わうことがなくなってしまった。オナニーをしても、ムラムラ感はとれるが、心から気持ちいい
という感がなかった。
友人と一緒にオナニーをしても、同じなのである。
小6くらいにそんなことを思っていたのだ。
小6の時は性的欲求が激しくなった。
学校では成長の早いヤツを誘ってオナニーをしても
ほとんどのヤツが始めてだったりで、こちらがしてあげることで
終わってしまって、俺としては不完全燃焼で終わってしまうのである。

夏休みも近いころ、学校の帰りに電車に乗っていると、腹の調子がよくなく
途中の駅で用を足すことにした。
個室に入って用を足し終わって出ようとするとき、大学生くらいの人に
声をかけられた。「中学生?」「6年です」「大きいね」
結局、遊びにこないかということで、その人の家にいった。
駅からはあるいて5分。アパートの一室だった。
部屋はカーテンが閉めてあって、薄暗かった。「ジュース飲む?」と
飲み物をくれた。取り留めのない話しをしていたら、急に大学生のお兄さんは
俺を抱きしめた。
半ズボンの上から股間をまさぐる。俺は久しぶりに気持ちがよくなってきた。
ズボンのラインに沿って、ケツの穴もまさぐってくる。
俺は気持ち良くて、ギンギンに勃ってしまった。
お兄さんはきつきつの半ズボンを降ろし、ブリーフ1枚にした。
「お大きいね・・」と俺の勃起したモノに驚いていた。
お兄さんもジーパンの前がキツキツになって勃起している。

布団に寝かされた。Tシャツとブリーフを脱がされ、全裸になった。
乳首を舐められた。あまり経験がなかったが、俺は喘いでしまった。
ちんぽを口に含まれた。
(これだよこれ・・・)と、俺は久々の感じに打ち震えた。
俯せにさせられ、双丘の秘部に口が這っていく。
さすがに俺は初めてで、緊張していた。
指が少しずつ、挿入された。「うっ・・・」変な気持ちだった。
うつぶせのまま、お兄さんは挿入してきた。
初めは痛かったが、段々気持ちよくなってきていた。
挿入したまま、体をひっくり返された。俺は足を上げさせられ、陰部が
丸見えだ。どんどん挿入され、腰をつかってくる。
体の中がおかしくなりそうだった。
俺のモノに触られ、亀頭を扱いてくる。
気持ち良くて、思わず声をだしてしまった。「あ、あっ、あ~~」
何度も出し入れされ、ちんぽを扱いていたら、俺は頭が真っ白になり
射精をしてしまった。お兄さんも俺の中から出し、2,3回扱くと
「お~」と言いながら、俺の腹の上で射精をした。
「ごめんな」と言いながら、腹の上の精子を拭いてくれた。
小6の時にはこんなことが普通で、自分から求められるままに
やっていた。
やる対象も大人というか、中高校生くらいでは興味がなかった。

バックも感じてきたのか、バックをやるかしゃぶってくれるセックスで
ないと興奮しなくなった。
小6の夏休みは、わざと繁華街に行って、ふらふらしていた。
大体、声をかけてくれる人がいる。
わざときつめのブリーフを履き、半ズボンも白地の薄いモノを履いていった。
中学生になったら履かなくなるだろうと、いうのもあったのかもしれない。
この頃は、普段でも10cm近くあったし太さも増してきていたし、亀頭が
デカクなってきていた。
半ズボンの上からでも、あからさまにモノがわかるのである。
出かけないときは、家の近くの区民プールによくいった。
スク水着も小さくなってきていたが、買わなかった。
競泳用に近かったから、履くともっこりがすごくて着替えていると
視線を感じることはよくあった。
友だちといくことはなかったから、よく声をかけられた。
休み中、ほぼ毎日出かけては、セックスを求めていた。

2学期になって、俺は身長が165くらいになっていた。
ちんぽも勃起すると20cmくらいで、まるで大人のモノだった。
家も結局元々住んでいた町に転居することになって電車通学することも
なくなった。
弟が1年生だったが、俺と同じ学校の方がいいと言うことだった。
母親とはなんとくしっくりこなかったが、弟は「お兄ちゃん」とよく
なついてくれた。

2学期になって、学校でも目立つ存在だった。
元々しゃべらないし、そんなに多くのやつと騒ぐのも好きではなかった。
数人の友人がいるだけだった。
その中でも、遼太郞というのがいた。
彼もそんなに話すわけではないが、保育園からずっと同じクラスだったし
俺の後にいつもいるって感じだった。
9月の休みの日、遼太郞の家に遊びにいった。
その日は誰もいなかった。
飲み物持ってくるから部屋で待っていてという。
ベッドなんかあるし、結構羨ましく思った。
ベッドの下を見ると、雑誌があった。ふと見るとゲイ雑誌だった。
俺は始めて見てドキドキした。
音がして、あわてて元に戻した。
遼太郞が戻ってきて、色々な話しをした。
遼太郞が「康ちゃん、夏休みの時さプールの帰りに大学生の兄ちゃんの
部屋にいった?」と聞いてきた。
なんでもその大学生は遼太郞のいとこだそうで、俺が彼の部屋に入るのを
見たそうだ。
「行ったけど・・」というと、「やったの?」と聞いてくる。
遼太郞もそのいとこに仕込まれたようだった。

「俺、前から康ちゃんのことさ・・・気になって・・・夏の宿泊の時、
風呂で見た康ちゃんのチンポもすごかったし・・」と告白してきた。
「遼ちゃん、ありがと。うれしいな」と俺は言った。
小さいころから一緒にいて、あまり気づかなかったが、彼も俺くらいに
背が伸びていて、まじまじと見ると可愛い顔とすこし大人っぽくなっている
のが同居していた。
髭もこくなっていた。
俺が「遼ちゃんは、チン毛生えてきた?」「うん・・」と半ズボンをおもむろに脱いで見せてきた。俺よりは少ないが、チンコの上は生えていた。
皮は半剥けだったが、年の割には大きい方だった。
なんだか俺は遼太郞のモノを見たら、勃起してしまった。
「康ちゃんも脱いだら」と言われ、半ズボンを脱いだ。ブリーフはしっかり
テントを張っている。遼太郞は驚いていた。
思い切ってブリーフを脱ぐと、ぶるんと勃起したものが出た。
遼太郞は俺のモノを見て驚いていた。
が、すぐに俺のモノを咥えた。
上手いのである。今まで何人もやって貰ったが、気持ちいいのだ。
俺は冷めた振りをいつもする癖があるが、このときはマジになってしまった。
俺ははち切れんばかりになってしまった。
遼太郞はそのモノを己の秘部にあてがった。
痛がるかと思ったが、するすると入ってしまった。
俺は挿入されるのは何度もあったが、入れるのは初めてだった。
なんとも気持ちいい。遼太郞は締め付けが上手いのである。
俺も色々な姿勢になって、ピストン運動をした。
最後は遼太郞のモノを扱きながら、腰を奥深くまで突き刺していた。
遼太郞の悶える顔がとっても官能的で赤らんでいやらしい。
その顔を見て俺は異常に興奮した。
扱いていると遼太郞が「イク・・康ちゃん・・いっちゃう・・」と喘ぎながら
言った途端、おびただしい精を出した。
俺も大人たちのを何度も射精はみたが、こんなに大量に出るのは始めて見た。
俺も射精の締め付けで気持ち良くなり、遼太郞の腹の上で果てた。

二人の体には精子でぐちゃぐちゃだったが、数分は動けなかった。
遼太郞が「康ちゃん・・・」と呟いた。
なんだかそれがすごく愛おしく感じて、俺は遼太郞が好きになってしまった。

友だちからは名字を呼ばれたり、康介、と呼ばれるが遼太郞だけは「康ちゃん」
と小さい頃から呼ぶ。
ぐちゃぐちゃになった体を、風呂場にいって洗った。
遼太郞は可愛い顔をしている割に、チンポは大人のようでアンバランスなので
ある。手足も俺と違って、すらっとしていて、少年!モデルのようなのだ。
半ズボンから出ている足は、俺はむちっットしているが、彼は細目なのだ。
彼はそのいとこに仕込まれたようだった。
4年生の時にいとこが大学へ行くので、上京してきて以来だそうだ。
いとこも遼太郞と俺が同級生だとは思わなかったのだろう。

それから、毎日に近く俺らは体を合わせた。
俺の家の3軒隣だったし、彼の家は共働きで商売をしていて帰りは夜中で
あり、兄弟も大学生くらいで帰宅は遅く、7時くらいまでは彼一人なので
ある。
彼はオナニーをしていたが、包皮を上下するので、辞めるようにいった。
亀頭をだしてやっていたら、彼もズル剥けになってきた。
ケツはたまにしかやらなかったが、お互いにモノを含んで射精することは
毎日学校から帰ってきて、やっていた。

彼は結構しゃべるので、俺もそのペースで元々口数が少なかったのに
彼の前では話すようになった。
学校でも、グループや係はいつも一緒になったので「あいつら出来てるんじゃ
ないの?」なんて言われたが、俺がじろっっと睨むと何も言わなかった。

学校ではムスッとしているが、遼太郞とのセックスでは豹変するので
遼太郞は「康ちゃんは変わるもんな~」とよく冗談を言われた。
一つ言われたのが、「外であそぶな」と彼に言われた。
彼も街で声をかけられてついていったが、写真を撮られたりして
恐い思いをしたらしい。
俺も遼太郞とつきあうようになって、性欲は治まってきていたし
彼とのセックスはあっていたのか、夏休みのようにフラフラすることは
なくなっていた。
6年の10月に教育実習の大学生がくることになった。
月曜日に朝会で紹介されて、顔を見て驚いた。
5年の時に、よく家に行った大学生だった。
俺のクラスに入るとのこと。なんだか変な気持ちだった。
女子はきゃーきゃーいっていたが、男子はどんなやつ~?と遠巻きに
見ていた。
俺も知らん顔をしていた。
幾日かたって、俺が委員会の仕事で遅くなって、教室にランドセルを取りに
いった。その日は職員会議で担任はいなかったが、実習生を俺らのノートを
見ていた。
「康介くん、委員会ごくろうさま。大変だね」と話しかけてきた。
俺はむすっと「はい」と答えた。
彼は「康介くんって前に会ったよね。何度も。。」と言ってきた。
俺は首を縦にふった。
「なんであんなことしてたの?」「先生さ、君のことは好きだったけど
他の人とも色々しているのを見て、逆に心配してたんだよ・・」
と言った。俺は大人の男の人とあんまり話し慣れていないのか、どうしても
ぶっきらぼうになってしまう。セックスしても感じてもわざと感じていない
振りをしてしまうのだ。
「先生、おれ帰る!」といって飛び出してきてしまった。
悪かったかな、と思いつつ自分の本心を打ち明けるなんてすごくいやだった。
家に帰って、昼間のことを思い出すと、始めて優しくされた感じもするし
複雑な心境だった。

何週間たって実習が最後の週の日曜日、俺は先生の家にいった。
前と変わらなかった。
突然行ってびっくりしたけれど、招いてくれた。
このまえのことを俺は詫びた。
そして、小さい頃から今までの話しをした。
性的なことも全部話した。途端、俺はなんだか安堵した気分だった。
先生は泣いていた。
「先生もホモだよ。でも前のように、もうしないと決めたんだ。でなきゃ
先生になれないから。」と言った。
俺も「そっか、自分もホモなんだろうな。遼太郞もそうだろう。でも、恥ずかしいことじゃないんだな」とその時思った。
先生に「先生、今日は最後に俺とやろうよ」とよくぞ臆面もなく言った。
「わかった・・・」と先生は俺を抱きしめてくれた。
俺のチンポを愛おしそうに「大きくなったな・・」と、含んでくれた。
久々で俺は興奮した。先生も久しぶりだったのか、溜め込んだ精子を俺の
上でぶちまけて果てた。
「先生、ありがとね。」と俺は言った。「康介のこと思い出に頑張るよ」
「早くいい先生になってよ」と俺は言った。

それから、学校でも話すようになった。
最後の日、国語が最後の授業だった。みんな真剣に聞いていた。
先生が「今日までありがとう」と言ったとき、俺は泣いた。
俺も成長したのかなと思った日だった。
先生とはそれきり会っていない。
冬になった。
遼太郞は私立受験をするので、俺ともなかなか会えなくなってしまっていた。
やることのない俺は冬休みは、街をふらふらする生活になっていた。
上はジャンパーを着ていたが、下は相変わらず半ズボンにハイソックス。
今みたいにPCもないし、当時6年生の頭ではどうしたら男と出会えるのか
なんてわからなかった。
繁華街まで地下鉄で出て、歩行者天国をやっているときは、道端のガードレールに
ぼーっと座っていると、よく写真を撮られた。
俺もわざと足を開いて、ブリーフがちらりと見えるような格好をしていた。
時には、声をかけられた。「マック行かない?」なんて誘いもあった。
当時は今みたいにマックも高嶺の花で、俺からみたらご馳走でホイホイ行ってた。
そのあとシティホテルに連れていかれた。
セックスないときが多かった。
ブリーフ姿や平常時のチンコを撮られたりした。勃起したり、オナニーで
射精の所を撮られたりしたときもあった。
ある時は、家に帰ってジャンパーのポケットに万札が入っていて、ビックリした。
謝礼のつもりだったのか。と思った。
写真くらいでは俺は満足できなかった。
俺のモノを咥えたり、ケツを責められないと満足しないのだ。
やる年齢も30くらいまでの人じゃないと嫌だった。
おじさんはイマイチだった。。
年が明けて、すぐの頃またもや俺は出かけていった。
さすがに人も多かった。
中学生くらいの人が声をかけてきた。「中学生?」と聞いてきて
「ううん、6年」「へ~大きいね」といいつつ、俺の股間を見ているのが
わかった。
駿介といって中2だった。背も175cmあって、顔はちょっとハーフぽい感じ
だった。体は華奢だが下半身がしっかりしていた。
「家に来る?」と言われて、ついていった。
駅から地下鉄で一つめで、5分も歩くと、駿介の家はあった。
アパート?みたいな所で「一人暮らし」かと思った。
家がアパートをやっているので、その一室に住んでいて、食事は母屋に行くそうだ。
部屋の中は綺麗で、片づけられていた。
机には教科書や参考書が一杯あった。私立中の2年生だった。
コーヒーを入れてくれて、色んな話しをした。
俺は話し下手だが、根気強く聞いてくれたんだろう。

話し終わって沈黙が流れた。
駿介は俺を抱きしめてくれた。
なんだかホッとした気持ちになった。

彼との出会いが俺の人生が変わっていった。
駿介に抱き締められてから、俺は今まで何人もとやってきたが
違った感情にとらわれた。
キスをしながら、半ズボンの上から、股間をまさぐる。
荒々しいわけでもなく、のんびりしているわけでもなく、あるリズムで責めて
くる。股間は屹立して、ブリーフを突き破らんばかりだ。
シャツを脱がし、乳首を責め立てる。舐めたり、軽く嚙んだりと中2の少年が
そこまで・・と思うほどの責め技なのである。
俺はきつくなった、半ズボンを脱ぎたがったが、脱がしてくれないのだ。
やっと、と思っても乳首を責めながら、股間をズボンの上から弄ってくる。
俺は気がおかしくなりそうだった。
「あ、あ・・」と喘ぎながら、だらしなくも涎を垂らしていた。
駿介は、まるで赤ん坊をあやすように、俺を攻め込んでくる。
(こんな気持ちいいのは、初めてだ・・)と俺は内心思った。
やっと、半ズボンのホックを外し、ジッパーを下げてくれた。
押さえられていた、爆発寸前の俺のモノがやっと解放された。
ブリーフが山になっていた。恥ずかしいが、先走りでブリーフにシミが
できていた。
駿介はそれを、大切な物のように下から上へと優しく揉みほぐす。
俺は狂いそうだった。今までは、さっさと次から次へと進んでいく過程が
まるでスローモーションのようにゆっくりなのである。
じらしているのかよくわからなかった。
やっと、駿介は俺のブリーフに手をやり下げた。
ブルンと俺の怒張したモノが出てきた。
押さえ込まれていたモノが、外にやっと出てきたという感じだった。
亀頭は真っ赤になり、先走りでヌルヌルしていた。
駿介は含んでくれるのかと思いきや、先走りの液で俺の亀頭を責めてきた。
全体をぐるぐるしたり、カリの部分を責めたりと、男の感じる面を全て
知り尽くしているようだった。
俺は、何度も行きそうになってしまったが、それを察知したかのように
駿介は動きを変えてくるのだ。
亀頭責めが終わると、俺の玉袋を揉みほぐしてくる。
すごく気持ちがよかった。手だけでこんなにしてくれるのは初体験で
俺は悶え苦しんでいたようだった。手はついに、俺の秘部へ・・
人差し指と中指で責めてくる。
やっと駿介は、自ら洋服を脱いだ。ズボンを脱ぐと、白いビキニをはいていた。
前は、尋常ないくらいに膨らんでいた。
顔とミスマッチングな膨らみようであった。勃起して、横向きになっていたモノは
ビキニからはみ出さんばかりの勢いだった。
馬並という言葉もあるが、中学生のモノにしては異常だった。
勃起すると25cmくらいに見えた。
ビキニを降ろしたのを見たとき、俺の目は点になってしまったくらいだった。
モノはでかい割りに、俺より毛は生えていなかった。
俺の足を上げさせて、おむつを替えるような格好をさせてから、駿介のモノ
は俺の秘門にあてがった。
ずぶずぶとめり込んでいった。痛さはなかった。
ゆっくり入れてくれたせいもあり、めりめり秘門が開いていくようだった。

俺は今までかつてない、感情に溺れていった。
かしいくらいに、声を出していた。
数分続いただろうか、俺は腹の中から噴出してくるものを感じていた。
「出ちゃう。。」とかすれ声を出した途端、チンポに触ってもいないのに
射精してしまった。それは、どくどくとまるでマグマが噴出するように
止めどもなく出続けた。
初めての快感で俺はおかしくなったかと思ったほどだ。
射精で俺の秘門も締まったのか、駿介もモノを抜き出し、「イク!」と
言って、射精をした。俺の顔まで飛んだ。熱かった。
駿介も射精が十回近く続いた。

二人とも、ぼーっと動けなかった。
数分たって、垂れてきた精子をタオルで駿介は拭いて、俺も我に還った。
普通、俺は射精をすれば、チンポは萎れてくるのに、その時は、勃起した
ままであった。
駿介のモノはさすがに萎えてきていたが、やはりでかかった。
玉もだらんとしていて、まるでオスの性器だった。

色々な話しをしていて、彼の部屋にかかっていた制服が気になった。
かっこいいのである。
初めは中2といっていたが、実は駿介は中1だった。
年も俺と数ヶ月しか違わなかった。

話していて、なんでそんなに、セックスがうまいのかを聞いた。
初めは兄に教えられたそうだ。
性欲も俺と似ていて、小学生の時から、やっていたそうだ。
なんだか、駿介には惹かれていくものを感じた。
駿介が「康介も俺の学校くりゃ面白いのにな。」と何気なくいった言葉が
いつまでも心に残った。
また、会うことを約束してその日は別れた。

3学期が始まるまでは、俺は繁華街にいくことはなくなった。
学校が始まって、俺は母親と祖母が居るときに宣言した。
「中学は公立でなく、私立にいきたい」と。
まるで、勉強もしていなかったし、申込期限も迫っていたが、ダメもとだった。
親はもともと行かせたかったようだが、俺がそっぽを向いていたし、フラフラ
していたので、あきらめていたようだ。
俺は、駿介の家で見た、制服が忘れられなかったのだ。
2月になって受験の日。
そこしか受けなかったので不安もあったが、ダメなら公立でいいや、という
気持ちもあった。(真面目にやっていた人には申し訳ないが。。。)
試験の日、学校は休みだろうが、役員の手伝いで数人生徒を見た。
あの制服を着ている。「俺も着たい!」という思いで、試験に臨んだ。

発表の日、受かっていた。親や祖母は喜んでくれた。
発表の帰りに、校門で駿介と会った。俺は受けることを黙っていたけど
受かったのを喜んでくれ、嬉しかった。
俺は2月になって遼太郞が避けているのが感じていた。
俺が知らぬうちに私立を受けて受かったことが、腹だたしいようだった。
まして、俺は何もせずに遼太郞の受けた学校より、ランクが上だったことも
あるのかも知れない。
俺は、さほど学校に興味があるわけでもないし、ギャーギャー騒ぐタイプでも
ないから、近寄りがたい雰囲気もあったし、別に一人でいてもなんとも
思わない性格だったから、遼太郞から遠くなってもなんとも思わなかった。

逆に日曜日には、駿介の家によくいくようになった。
駿介も先輩ずら?して学校のことを教えてくれるなど、優しかったので
俺の救いになってたと思う。
まして、駿介に体を求められるのが、最高だと感じていたし、始めて幸福感を
味わっているような気がした。
3月になって、卒業式も終わり春休みになったら行きたいところがあった。
それは親父の田舎の墓参りだった。
親父の田舎は東京からはさほど遠くはなかったが、死んでからは行きたがった
が、母親の手前行けなかった。
俺も、小学生最後で半ズボンへの未練があって、もう履くのも最後だろうと
思っていたのもある。
向こうには祖父母や伯父がいる。行くことを電話したら喜んでくれた。
一人旅なんてしたこともないから、なんだかわくわくしていたのを覚えている。
近くの駅までは、いとこの直(中2)が来てくれた。
昔は小さかったのに、デカクなっていてびっくりした。
祖父母も行くと喜んでくれた。親父の墓参りをした。
俺は好きだったし、死んだときは悲しかった。
一人になった寂しさなのか、自分の感情を出さなくなってしまったのも
この時だった。

次の日は、直がハイキングに行く約束だったが、学校の部活の練習がずれて
入ったらしく、行けなくなった。
俺は、ひとりでいくことにした。
登山というほどでもないし、いわゆるハイキングコースみたいなところなので
迷うこともないと思った。

一人で出かけるのは、何てことはない。祖母が弁当を作ってくれ、出かけた。
都内に住んでいる世界とはまったく違う世界に、わくわくしていた。
天気もいいし、なんだか開放感もあって気持ちがよかった。
昼に弁当を食べて、天気がイマイチになってきたので帰ることにした。
が、にわかに雨が降ってきてしまった。(傘も何も持ってこなかった)
山は降りたが、畑の中をずぶ濡れで歩いていた。
上はジャンバーをきていたが、ズボンは濡れてきてしまった。

小屋(農機具?)があったので、軒先で雨宿りをしていた。
タオルで濡れたところを拭いていた。
時間的にはそんなに遅くはなかったが、しばし小降りになるまで待っていた。
そんなとき、ハイキング帰りの大学生らしい男が雨をさけるように、小屋まで
走ってきた。
彼はカッパをきていたが、俺を見つけて声をかけてきた。
「なんだ、ずぶぬれじゃないか脱いで乾かさないと風邪ひくぞ」と言われた。
小屋はカギはかかっておらず、導かれるまま中に入った。
ジャンバーをぬいだが、シャツも濡れていた。彼は俺から脱がせた。
ズボンもあっという間に脱がされ、絞ってくれた。
他人だから恥ずかしがった。ブリーフも脱がされ、同じようにしてくれた。
彼のリュックからトレーナーを出し、貸してくれた。
コンロ?のようなものがあって火をつけ乾かしてくれた。
髪の毛を拭いたりしていてやっと寒気もなくなった。
彼はいそいそと俺の濡れたものを乾かしてくれて助かった。
「中学生だろ?」と言われ、「ううんまだ6年生」というと
「あそこは中学生より大人みたいだな」と笑って答えた。
俺は疲れと暖かさで眠くなってしまった。
ふと、きづくと俺の両手は上に上げられ縛られていた。
足もくるぶしの辺りをヒモで結ばれていた。
俺は恐かったが、彼は「気持ち良くさせてあげるだけだ」と言った。
色々な格好をさせられ、写真を撮られた。
チンコも弄ばれた。「なんだよ、大人顔負けだな」と言われた。
「ホントに小6か?このチンポは相当使い込んでるだろ?」
「普通なら、皮は剥けていないし、オナニーだってしないぜ」
「おまえ、何人もとやってんだろ?」と色々言われ、悔しかった。
俺の体を曲げ、ケツを突き出すようにした。彼はズボンを脱ぎ、俺に
あてがった。けど、駿介のモノよりも小さかったが、いきなり入れたので
痛くて、俺も「ぎゃ!」と言った。なんだか強姦されているみたいで
涙が滲んできた。
彼は乱暴に俺の中で腰を動かし、俺の中で果てた。

やっと、ヒモを解いてくれた。服やズボンは乾いていたのを、投げられ
「着ろ!」と言われた。「ブリーフは記念に貰うぜ」と捨て台詞をいって
彼は出て行った。
俺は、ノーパンのまま、半ズボンを履いた。亀頭が擦れて痛かった。
後もぽっかり空いたままのような気がして、小屋を後にした。

俺は泣いたことはなかったが、なんだか恐怖から解き離れたのか
涙が出てきた。今までだまされた様な仕打ちがなかっただけに辛かった。
俺は経験があったから、まだいいが、経験のない少年だったら、もっと
辛かっただろう。
とぼとぼ歩いていると、いとこの直が自転車で迎えにきた。
天気が悪くなって、探してくれたらしい。
直は俺の異変に気づいた。
ハイソックスは結ばれて汚れているし、半ズボンは前が変に膨らんでいたし
「康介、何があったんだよ!」とマジに心配してくれた。
直の顔を見たら、俺は泣きついてしまった。

祖父母の家に帰り、風呂に一緒に入り、今日の出来事を話した。
「うんうん」と聞いてくれて、ずっと一緒にいてくれた。
寝るときも、直は手を握って寝てくれた。
優しい奴なのである。
俺の兄貴分みたいで、近くに住んでりゃと小さい頃思ったときもあるくらいだった。
直が「康介、大変だったな」とぽつりと言って、俺の股間をやさしく撫でて
くれた。少し勃ってしまったが、それ以上直は何もしなかったし、俺も昼間
の疲れで寝てしまった。

直が「高校は東京にいきたいな」というから「待ってるよ」と言って
駅で別れた。
色々あったけど、春休みも終わりかけていた。
俺も中学生になった。(ので題名も変えることにする)
170×53と背も伸びていた。
いよいよ半ズボンとも卒業だ。
休みの日はもっとも短パンをはいてはいたが。。
制服が長ズボンで、入学式に着ていくときなんとなく違和感を感じた。
でも、憧れの制服で気分はうれしかった。
入学式にいった。クラスに入っても俺は大きい方で、130~140くらいの
ヤツもいたりで、先輩、後輩みたいな感じがした。
俺は相変わらずで、沈黙の男というか積極的に周りと関わるタイプでないのだ。
学校が始まってすぐに、健康診断があった。
体操着に着替えるのだが、クラスのほとんどはブリーフが多かった。
当時はトランクスはまだ一般的ではなかったせいもあるが。。
セミビキニみたいなヤツもいたりで、見ていて面白かった。
それこそまだ毛も生えていないやつもいるわけで、俺みたいに成長が早い
ヤツには興味があるのか、俺と交わろうとしてくるヤツも多かった。

勉強も結構大変で、進むのが小学校と違って早い。
結構分からないときもあったが、よく駿介に教えてもらった。
入学してわかったが、彼は学年でも結構上位で勉強ができるのだ。
(廊下に順位表が貼ってあった)

GWに入る前にショックなことが起こった。
祖母と母が事故で亡くなった。
俺と弟が残されてしまった。二人で施設に入るか、引き取られるかという
ことになってしまった。ただ、俺は父親の姓を名乗り、弟は母親の姓を名乗って
いたので、俺は父親方の祖父母に、弟は母親方の叔父に引き取られることに
なった。弟は「お兄ちゃんと一緒がいい」と泣いていたが、仕方のないことだった。
弟は東京近郊の家に行き、小学校を転校していった。
俺は中学に入ったばかりということで、話しをして祖父の親戚の家に下宿して
学校に通えることになった。
それが、なんと駿介の家だったのである。駿介の家に行って、親たちから
「どこに住んでいるの?」とか「お父さんは?」と聞かれたことがあった。
要するに駿介のおじいさんと祖父が兄弟なのだ。
駿介の親と俺の死んだ親父はいとこになる。そのいとこ同士だったのだ。
だから、俺と駿介は同じ苗字だったのだ。単なる偶然かと思っていたが
奇妙な縁に俺も駿介も驚いた。
駿介の兄貴たち(彼は男9人兄弟なのだ。)や両親は俺によくしてくれた。
結局、駿介と同じ部屋で暮らすことになった。
弟と別れたのは辛かったが、駿介は俺を弟として見てくれていた。
学校でも、「弟なんだよ」という感じで接してくれた。

生活が一変して、俺も落ち着かなかったが、信頼できる駿介と暮らせること
になり、幸せだった。
学校に行くのは、駿介と二人。帰りは駿介が部活の日は俺が早いが、彼が
帰ってくるまで勉強していた。
彼が帰ってくると、わからない所は教えてくれた。
飯も一緒に食べ、風呂も一緒に入った。兄弟が多いから、賑やかで男子寮みたい
で毎日楽しかった。
夜は、俺を毎日抱いてくれた。だから、この時期オナニーをしなかった。
その分、毎夜のセックスで抜いてくれた。
いつも、二人抱き合って寝た。
だよ」と言い、洗わせた。下手くそだったが、亀頭や玉袋を
慣れない手つきで洗う。
俺はムズムズしてきて勃起してきた。
そのでかさに雅彦は目をひんむいて見ていた。
「俺が雅彦洗ってやるよ」と言い、同じように洗った。
前になるとタオルでなく、手を使って胸や腹を洗ってやった。
雅彦は毛がほんの僅か茂っているだけであった。
チンポも皮を固くしぼんでおり、朝顔がしおれかけたようだった。
「雅彦、皮剥いたことあるの?」と聞くと「ない」と言う。
普通の中1じゃまだこんなものか、と思いつつ皮を剥いてやった。
包皮が亀頭について、少し痛がったが石鹼をつけてゆっくりやったら
剥けた。黄色いカスが溜まっていた。丁寧に洗ってやった。
亀頭は真っ赤だった。カリの部分を洗うと、モノは膨らんできた。
玉もまだ小さかった。が、揉みほぐしてやった。俺は背後に回り
雅彦の秘部も中指で洗ってやりながら、少しずつ指を挿入した。
雅彦は足ががくがくになり、倒れそうになったので、シャワーから出る
ことにした。
チンポも皮を戻さずにすると、小さいながらもズル剥けになった。
タオルで拭いて、ベットに腰掛けながら俺は雅彦に聞いた。
「お前、精子出たことあるか」「ないよ」
「お前、今日だしてやるよ」と言い終わらないうちに、俺は雅彦を横にして
雅彦のモノを口に含んだ。かなり敏感なのか、痛そうでもあったが、モノは
段々大きくなってきた。かなり、含んでいたら完全に勃起した。
「気持ちいいだろ?」と聞くと雅彦は「うん。。」と言った。
俺はガンガン口でせめてやった。気持ちがいいのか、雅彦は「あ、あん・・」
とよがっていた。俺は構わず口を音が出るくらいに吸ってやった。
「小便でちゃうよ・・と言った途端に、雅彦の亀頭は膨れ射精をした。
量はそこそこだったが、青臭い匂いが立ちこめた。
精を出し尽くしたチンポは、皮が剥けたまま小さくなり、精子の残りの雫が
たれていた。
「雅彦、どうだった」「すげー気持ち良かった」と喜んでいた。
俺は責め続けて、先走りでだらだらになった、チンポを雅彦に見せた。
「すげー大人じゃん。。」と絶句した。
俺は雅彦を四つん這いにさせた。秘門も毛は生えてなくて綺麗なモノだった。
俺は下で舐めてやった。時には手で玉袋や蟻の戸渡の辺りを責めながら。
充分穴が開いてきたので、俺は怒張したモノを雅彦にあてがった。
いたがる様子もなく、奥までずぶずぶ差し込んでやった。
俺はあんまり入れる経験がなかったので、俺が気持ちよくなってしまった。
慣れてくると、雅彦の体を入れたまま、上を向かせた。
足を上げさせ、ちょっと乱暴に腰を動かしていた。
雅彦も「う~う~」言いながら、チンポから先走りの様な精子ではないが
だらだらとだしてきた。(潮吹きなのか??)
俺も気持ち良くなってきて、我慢できずに雅彦の腹の上でいってしまった。
あごから胸に精子が飛び散った。
雅彦は「すげぇ~」と言いながら、目を丸くしていた。
俺はタオルで飛び散った精子を拭いた。
俺のモノをぎらぎら光りながらぬるぬるしていて、まるで自分のモノでは
ない気もしていた。
2日目は慎之助だった。
おとなしくて、俺も話したことがなかった。
背は中くらいで、お坊ちゃまみたいな感じである。
顔は少年のような大人のような中途半端だが、端正な顔立ちだった。
鼻の下はうっすらと、産毛が濃くなってきている。
俺が気になったのは、唇がぷりっとしていて、艶めかしいのだ。

昼間は活動などで話せず、夕方近くになってやっと部屋に戻れた。
風呂までは時間もあったので、着替えた。
ふと、慎之助の着替えを見ると、ブリーフではなくビキニを履いていた。
水色で脇も細目なものだった。
妙にもっこりしていて、俺は釘付けになった。
何することなく、二人で話し始めた。
話している内に慎之助は「康介くんはもう精子出たの?」と聞くから
小学生の時の話しをした。「僕はまだなんだよな・・」と言う。
続けて「気持ちいいの?」と聞くから「うん、最高だよ」と言った。
話していて、俺は軽い嫉妬心を感じた。
俺と比べて、裕福な家で育ち小学校も私立だった。世間知らずというか
俺みたいな雑草育ちとは、感覚が違うのだ。
ビキニのことを聞くと、自分でデパートで買ったという。
俺なんかお買い得ブリーフしか履いたこともなかったのに。
嫉妬心からか、なんだかむかむかしてきてしまった。
(なんだかんだ言ったって、チンポは関係ない・・)なんて不適な考えを
していた。
風呂に行った。クラスのヤツは殆どは、毛は生えていなかった。
皮を被ったのも多かった。
毛が生えているヤツは、数人だった。
慎之助はうっすらと生えていた。モノは大きくなりつつあった。
皮は、まだ被っていた。
俺だけがでかくて、まあ見られた見られた。。。
まあ、慣れているからわざと見せつけてやったけれどね。

慎之助は今度は青いビキニを履いていた。

夕飯が終わってから、部屋での自由時間になった。俺はブリーフに
白い短パン(少しゆるめ)を履いていた。
色んなヤツが部屋に来て、俺と話してくる。
うるさいな、と思いつつ半ばあきらめていた。

慎之助も同じような格好をしていた。上はランニングで、伸びをしても
脇毛は生えていない。
が、妙に淫靡なのだ。
俺はそれを見たら、勃起してしまった。
子どもっぽいような、大人のような体なのである。
俺や駿介は早熟だったが、慎之助は今から始まるという感じだった。
俺は声を落として、慎之助に言った。
「楽しいことやろうぜ」というと、凄味があったのか、慎之助はこくんと
頷いた。
ベッドに寝かせ、短パンの上から慎之助のモノを触っていった。
段々と大きさを増していった。上のランニングを脱がせ、乳首を舐めた。
慎之助は気持ちがいいのか、「あん、あん・・」と声を出しながら喘いだ。
俺は股間をまさぐり続けた。短パンを脱がした。
ビキニが嫌らしいくらいに、大きくなっている。上からはみ出さんばかりだった。
勃起すると、12cmになっていた。
ビキニを脱がすと、勃起したものは解放されたように、ぶるんと出てきた。
皮は剥けていなかった。亀頭がちょろっと見えるくらいだった。
カリの部分は皮の下にくっきりとしていた。
慎之助は真っ赤に上気しながら、顔を動かしながら寄せてくる快感に我慢
している。
俺は玉やうっすらと生えてきているところを、舐めていた。
手でゆっくりと皮を剥いていった。
カリの部分まで剥けた。見ると、なんだか愛おしいモノに感じて、口に咥えた。
慎之助は腰をよじりながら、感じているのがわかる。
俺は征服感を感じながら、口を動かしていた。
慎之助は段々と絶頂に登り始めていた。声を出しながら、今まで感じたことの
ない感情になっていたのだろう。
慎之助のモノは俺の唾液で、ぐちゃぐちゃになっていった。
皮を上下すると、亀頭はパンパンに真っ赤に膨れ上がっていった。
裏筋も固くなってきていて、普段の慎之助のモノとはまるで違い、急に
チンポだけ大人になったようだった。
慎之助は段々と息づかいも激しくなり、「出ちゃう・・」と呟いた。
モノは今まで以上に固くなった瞬間、精を吐き出した。
量は少なかったが、何回も飛んだ。
出し終わっても、慎之助は気持ちがよいのか「はぁはぁ・・」と荒い
息づかいが止まらなかった。
慎之助は俺に「ありがとう」と言った。
精子を拭いてやったら、慎之助はベットで寝入ってしまった。
!」と言って
射精をした。俺らにはかなわなかったが。
次郎が「直樹、俺らバカにしたら、またやるからな」と凄んだ。
涙目で「うん・・」と頷いていた。

身近にいた、次郎が俺と同じで面白かった。
空き部屋(休んだやつの部屋だった)で、二人で話した。
俺も小さい頃の話しや今までの経験を話した。
次郎は兄貴に仕込まれたようだった。早熟なのか俺と同じように、毛も生えているのが
早かったらしい。モノはもともと大きかったらしい。
俺に面白いことを言った。「ズル剥けになるには?」と聞くのである。
俺はセンズリは皮を使わず、亀頭を刺激する方法しかやらなかった。
(というか、皮が突っ張ってできなかったのもあるが・・)
その頃はオイルなんて、便利なモノ手に入らなかったから、よくベビーオイル
を使ってやっていた。
俺は部屋に戻って、オイルを持ってきた。
二人で話してたら、またムズムズきてしまったのだ。
次郎に「お前、センズリいつものようにやってみな」と言うとベッドに
横になって始めた。俺がダメ出しをして、俺がオイルでやって見せた。
さっき出したばかりだったが、妙に興奮していたので、飛んでしまった。
次郎は食い入るように見ていた。俺が「やってやるよ」と言って、オイルを
使って、次郎のモノに塗り、亀頭を攻め始めた。
次郎も始めてなのか、結構感じて喘いでいた。
「やば!」と次郎がいうと、精が吹き出した。さっき出したのに、俺よりも
量が多く飛んだ。

次郎は「まじ、気持ちいいわ。狂うかと思った」と笑っていた。
さすがの俺も疲れて、部屋に戻って寝た。
朝方、トイレに行きたくて起きたら、慎之助はぐっすり寝ている。
が、朝勃ちしていて悪戯してやった。
そっと、ブリーフを脱がし、咥えた。昨日のままなのか、変な味もしたが
上下に口を動かした。途中で慎之助は目を覚ましたが、なすがままになっていた。
なんだか、昨日よりも膨張率もデカクなった感じがした。
「うっ、あっ・・」と言った瞬間、俺の中に熱い精が飛び出した。
俺は思わず飲み込んだ。
俺は何事もなかったように「おはよう」と言ったら。慎之助は真っ赤に
なっていた。

最終日。さすがに直樹は昨日のこともあったのか、おとなしいというか
俺や次郎の近くには来なかった。
次郎とはそれ以来、なんとなく気があって一緒に行動することが多くなった。
最後の日は、俺は一人だった。本当は相方が居たのだが、欠席だったのだ。
夕方から、ぼーっと部屋に一人でいた。
中学生になったら、みんな毛が生えていて、勿論センズリもしているもんだと
思っていたが、中1なんてまだまだ小学生と変わらないから、俺や次郎みたいな
早熟なやつとそうでないヤツの差が激しいのかと思った。
小学校の時には、人よりはでかくて毛も生えてきていたけど、中学生は違うんだろう
と思っていたが、雅彦や慎之助が普通なんだろうと思った。
そのうち、同じにはなるんだろうななんて考えたりしていた。

そういえば、先生たちは俺が駿介の弟だと思っているらしい。
駿介の家は、兄ちゃんたちはみんなここの中高にきていたらしく
○○家は有名だったのである。(○○は俺の苗字)
駿介の親父さんは医者で、一番上の兄さんもそうである。
俺が住んでいるアパートは(割に古いが。。)元々、職員寮を改造したところ
だった。でも、兄ちゃんも弟たちも、金持ち~みたいな感じはしないのだ。
俺も慣れてくると、よく一番上の兄ちゃんに駿介と怒られた。
親父さんはニコニコしているが、一番上の兄ちゃんは恐いのだ。
やることやっていないと、よく叱られた。家の手伝いをしないと、ぶっと
ばされたしね。
一番上の兄ちゃんと一番下の弟は20歳くらい離れているわけだしね。
俺も、男ばっかしの中で揉まれて生活するのは、合宿みたいで楽しかった。

なんて、色々考えていたら、次郎がきた。
昨日の話をしていた。直樹がしゅんとしていて、懲りたかな、なんてバカ話し
をしていた。
話していても、次郎が俺を見る視線が変だった。
俺は自分から話していくのが、苦手だった。向こうが話せば、それに乗ると
いう感じだった。目が合うと、ふっと視線を外すのだ。
俺は、ぴーんと来ていたが、次郎の出方を待った。
「康介、俺とやろうよ」と言ってきた。昨日やったばっかりじゃん、と内心
思ったが、俺が気になって仕方がなかったんだろう。
本当は俺は、ウケなので入れて欲しかった。ここ数日全くタチになっていた
せいもある。次郎に「入れて」とも言えないし、ちょっと悶々としていた。
オイルで二人のモノを擦り合った。俺も、初めてでなんだか気持ちよかった。
オイルが玉袋まで濡れ、変な気分だった。
次郎が、俺の玉の後を突いてくる。俺は腰を上げ、穴に誘導してしまった。
次郎が「痛くないのか」と聞いた。俺は首を横に振った。
俺が手で、ケツの双丘を左右に開いた。
次郎は慎重に俺にあてがった。俺は感じ始めた。
次郎が俺に入ってきた。俺はゆるゆるなので、すぐに入ってしまった。
駿介みたいにテクニックはないが、粗々しいが、なんだか気持ちがいいのだ。
俺も、時々穴をきゅっと締め上げる。次郎は、「あぁ~」と、腰を動かす。
動かす度に、俺のチンポもびたんびたんと波打ってくる。
俺も、先走りが出てきてしまった。
次郎は、顔が紅潮してきた。
俺の膝に手を置いて、ぎゅぎゅと俺に押しつけてくる。
俺は段々気持ちがよくなり、先走りがダラダラ出てきてしまった。
「いく!」と叫んだのは俺だった。胸から腹に、精を出してしまった。
放出する度に、穴がきゅっと締まるのだ。次郎は、その締め付けには
耐えられず、俺の中でイッてしまった。
熱い雫が俺の中で感じた。
次郎は、呆然と俺の中からしばらく抜けなかった。
荒い吐息を出しながら、やっと抜いた。その、チンポは自分の精で濡れ
ギラギラして、亀頭は真っ赤になっていた。
「俺のモノじゃないみたいだ」と、次郎がぼそっと呟いた。

この合宿は、毎日精を吐き出していた。
俺の知らない面も感じたりと大きい行事だった。

そのあとクラスでは、俺と次郎が仕切っているわけではないけど
ちょいワル的な立場になってしまった。

ぶらぶらしているとキツイので、すぐにブリーフをはいて短パンを履いていた。

早いと4時から7時まで、飯を食って8時から12時まで勉強漬けなのだ。
駿介も一緒にやっていたが、彼はすごい集中力なのだ。
時々、兄ちゃんたちがきて教えてくれた。
試験が始まると、クラスも緊張なのかピリピリしていた。
試験の日は、昼で終わるのだが、家に帰ってもいつもより2時間多く
やっていた。
試験はよくできた。

最終日は、珍しく駿介と駅であって帰ってきた。
帰り道、わざと俺のチンポを触ってくる。「溜まってるよな~」と
ニヤニヤしてくる。
風呂に一緒に入った。駿介は俺の体を洗ってくれた。チンポはムクムクしてた。

部屋に戻ってくると、駿介が「康介、初めての試験、頑張ったよな」と言った。
俺の為に、駿介も禁欲につきあってくれたのだ。
なんか、すごく感動して、駿介に抱きついて泣いた。

いつもより、時間をかけて駿介は俺を抱いてくれた。
先走りがすごくて、出そうに何度もなった。
その度に動きがスローになってしまうのだ。
駿介はいつもと違って、俺の足を広げ、上半身を起こさせた。
俺の太ももに駿介は座り、チンポを合わせてきた。
初めての経験で、クラクラしてきた。
駿介はデカイ自分のモノを俺のモノに重ねて擦りあげる。
間近には何度も見ているが、こうしているのは初めてで、興奮してしまった。
「駿介・・・出ちゃう・・」と俺が言うと、「一緒にイクぞ」と言ってきた。
呼吸も荒くなり、絶頂につき上ってしまった。
「出る・・」というと、駿介の顔も歪み、ほぼ、同時に噴出した。
初めはゼリーのように少し固まりがでたが、噴出が俺は止まらないのだ。
駿介も同じだった。周りに飛び散るくらいに、お互いの精が全て出し切った
感じだった。
お互い、はあはあと荒い息をしながら、見つめあって唇を重ねていた。

数日後、掲示板に試験の順位が張り出された。
俺は、学年で10位に入っていた。クラスでは1位だった。
駿介がきて、「よかったな」と言ってくれたのが、一番嬉しかった。
駿介は、学年でトップなのだ。試験前は必死にやるが、普段はあんまり
していないのだが・・・

駿介が眩しかった。先生たちからも「兄貴もおまえもよく出来るな」と
言われた。駿介が、学校で友達かと歩いているのを遠くから見ても
なんだかドキドキしていた。
駿介の全てが、俺は好きになっていた。
試験が終わった頃、担任に体育教官室へ行くように言われた。
特に怒られるようなこともしてないしな・・・
と思いつつ、おそるおそるいった。
体育教師が「おお、康介お前夏だけ水泳部にならんか?」と言ってきた。
俺は、家のごたごたがあったときに、仮入部や見学があったんだけど欠席
していて、出ていなくて部活には入っていなかった。
「お前の兄貴たちもやってたからよく話しを聞いてみろ」と言われ、承諾書を
貰ってきた。
駿介に相談すると、「俺もやるよ」という。「水着がないよ」というと
3番目の遼介兄ちゃんが、帽子やらゴーグルつきでくれた。
なんのことはない、1年で俺が出て、2年では駿介、3年では宗介兄が
出るのである。高等部も一緒で2年の泰介兄も出るのだ。
通年の部活ではなく、夏だけの部活で掛け持ちをさせられるのだ。
だから、俺も声をかけられたわけだわな、と納得した。

遼介兄から貰った、競泳パンツは小さかった。
小学生のじゃないの?って感じだった。俺はそれまで競泳型ぽいけど
なにせスク水着だったから、驚いた。
はいてみると、ピチピチなんてもんじゃない。チンポが出そうに
なっちゃうのだ。脇も普通なら10cmはあるのに5cmもない、短い
ものだった。なんとか履けたし、水の中に入れば大丈夫、と遼介兄は
いうのだが。。。
ある夜、遼介兄に俺と、泰介兄、宗介兄、駿介が呼ばれた。それも水着を履いて
風呂に来いというのだ、何をするか教えてくれずにいた。
駿介はニタニタ笑っていたが。
風呂場で石鹼を塗らされた。遼介兄は一人一人見て、毛を剃っていくのだ。
俺はぎりぎりだったが、パンツをあげられラインギリギリは剃られた。
泰介兄は高2だったから、乳首の毛や脇毛も剃られてしまった。
足も剃れといわれ、剃った。後は駿介と互に剃った。
遼介兄が「脱げ」と言われ、ケツを突き出すようにさせた。
要するに、玉袋の後からケツの谷閒をチェックしているのだ。
さすがに「康介はなし」と言われたが、駿介や兄たちは必死に剃っていた。

バリカンを出してきて、坊主にさせられた。(スポーツ刈りかな)
俺はもともと短くしてたから、いいけど宗介兄などは、不満顔だった。
毎年恒例の儀式みたいなもので、パンツも順送りになっているみたい。
遼介兄は大学2年だけど、水泳やってるから、逆三角形の体をしていて
色黒でかっこいいのだ。(声がでかいけどね)
そんなわけで、水泳部が始まった。
運動するのは俺は嫌じゃないし、水着みたいなもの着ているのは嬉しかった
から、嫌だとは思わなかった。
学年ごとに、10名弱いるんだけれど、ぽちぽちと来なくなってきた。
俺は、走るのにビキニで走らされたりしたが、全然嫌じゃなかった。
結局、俺は中1のリーダーにされてしまった。
基礎練から何本も泳いだが、疲れはしなかった。兄たちがいたせいも
あるが、運動する楽しさに目覚めていたのかもしれない。
ある時、中1のあの次郎が無断欠席をした。
次の日、悪びれもせず来て、先輩たちの怒りをかった。
高3は受験でいないから、泰介兄の学年が一番うえだが、中1と高2じゃ
ガキと大人の世界だから、俺も恐かったね。
家では普通に話すけれど、水泳にくると「○○先輩」と兄たちを呼んでいた。
もっとも、○○は俺らで多かったし、紛らわしいので「駿介先輩」や「宗介先輩」
と兄たちを呼んでいた。
で、次郎がへらへらしていたもので、1年は残され説教。。
罰として、全裸で400mをターンして(クロール200、背泳ぎ200)
泳げと言われた。
俺は、全裸全然平気だし(羞恥心がない)脱いで、泳ぎ始めた。
他の連中は、中々脱げなかったが。
背泳ぎもげらげら笑われていたが、全然気になんかしなかった。
400泳げたけど、まだやっていないヤツの分も俺はやり始めた。
3,4回続けたらバテてきたが、ふと見ると泰介兄がいて、「康介、無理
すんな!」と言っていた。俄然、張り切ってやっていた。
高2のキャプテンもさすがに、俺に負けたのか、「1年上がれ}とやっとこさ
言ってくれた。フルチンで正座。
「次郎!康介に感謝しろ!」と怒鳴られていた。
キャプテンに「康介、お前は裸族か?」と大笑いされたが。

キツくて、泰介兄に支えられながら、帰ってきて、部屋の入り口に入った途端、朝まで寝てしまった。
夏休みの前半は午前中は、補習(といっても普通の授業)が午前中にある
ので平日は午後から練習、土曜は一日だった。
始めた頃はタイムも遅かったが、段々速くなってきた。

他のヤツらも、日焼けして体も締まってきた。
俺も胸はぺたんこだったのが、筋肉がついてきた。
足も太ももの筋肉がついてきていた。
日焼けが凄くて、風呂に入るとき、ビキニの部分だけ真っ白で、後は黒く
なって逞しくなってきていた。
俺は、練習の時に先輩たちからよく触られた。確かに兄たちも、もっこり
していて、デカイのだ。
帰ってきて、4人でよく風呂にはいったのだが、駿介は俺よりも大きいし
巨根なのだ。高2の泰介兄も中3の宗介兄もズル剥けで、普段でもぶらぶら
するくらいに15cmはあった。
この家は風呂が広く、5,6人は普通に入れる。小学生から大学生まで
普通に一緒に入るから、小さい頃からチンポは皮を剥かれるようだ。
確かに小学生の弟たちも、みんな皮は剥けている。

練習の時に、俺はタイムを取るのが最後になってしまい、片付けをして
帰ることになった。
更衣室でシャワーを浴びようとしたとき、高2の先輩が入ってきて
俺を呼び出した。
長いすに横になれ、と言われた。その人は180cmを越えていて
俺からみると恐いのだ。いきなり手足をヒモで結ばれてしまった。
「康介はホントに中1か?成長よすぎるよな」といって、俺の競パンの
上から揉み込んできた。お下がりだし、泳ぎ込んでいて、生地が薄くなって
いて、普通の時も、亀頭やカリが目立つくらいだった。
それを、小さい部分に押し込めているわけだから、揉まれたらきつくなって
しまうのだ。一瞬、小6の時に、田舎で強姦された記憶がよみがえってしまった。
恐かったが、モノは勃ってしまうのだ。
先輩は「マジかよ」と言いながら、もみ上げてきた。完全に勃起してはみ出しそうだった。
ビキニの脇から、俺のモノを出し、しゃぶってきた。
気持がいいのか、なんだかよく分からなかった。
足のヒモをとり、足を俺の顔の方に向きを変え、足首のヒモを頭の後の長いすの
脚に結んだ。俺のケツは丸見えになった。
「お前、結構やってるんだろ」と言いながら、秘門を舐めてきた。
あっという間に先輩のモノをあてがわれた。
いきなりというのは、結構キツイもので、痛いのだ。が、構わずに突っ込まれた。
感じはしなかった。体勢もきつかったし、恐怖の方が強かった。
先輩は俺の中で何度もつき、絶頂を迎えるとモノを俺から出し、俺の股間で
発射した。
「悪かったな」とやっとヒモを解いてくれ、自由になった。
着替えもそこそこに家に帰った。
一人で風呂に入って、水着を洗っていると、妙にオス臭かった。そこに泰介兄
が入ってきた。水着を隠したら、「康介、お前遅かったけど、もしかして宮川に
やられたんだろ?」と言われた。
どきっとした。「あいつは年下の後輩好きで、他にも何人もやられているんだよ」と
泰介兄はいった。
俺に「ちょっと見せてみろ」と立たせ、脚を開かせた。
俺のケツをみたのだ。俺はわからなかったが、真っ赤になっていたようだ。
泰介兄は綺麗に洗ってくれた。風呂に入るとズキズキした。
脚も手も縛られて、跡が出ていた。
次の日の練習は行きたくなかったが、泰介兄が「来い」というので
しぶしぶいった。土曜日だったので、一日だった。朝、着替えてプールサイドに
いくと、大学生の遼介兄がいた。
白い競パンに上は短めのタンクトップを着ていた。
「なんでいるんかな」と思ったが、何せOBで現役なので、来てくれたらしい。
中1は知らなかったが、中2の人たち以上からは一目置かれているのだ。
言葉はきついのだが、教え方が懇切丁寧で上手なのだ。
俺や駿介たちも構わず、怒鳴られるがアドバイスされた。

昼休憩の時に、遼介兄に呼ばれた。「康介、泰介から聞いたんだけど昨日
お前嫌なことあったのか」といつもの笑顔で聞いてきた。
「はい。。」というと、「わかった」と遼介兄は厳しい顔になった。
少し俺はその顔が気にはなったが、その場から去った。
5時にやっと練習が終わった。リーダーは残るようにと言われた。
といっても、中等部は俺ら兄弟だし、高1だけ違う人で、高2は泰介兄だった。
今日の反省や学年のヤツらの様子など、確認しあった。
遼介兄は高1のリーダーの先輩だけ帰し、俺らは残された。{???」と
お互い顔を見合わせていたが、言われるままにした。
教官室から遼介兄の怒声が聞こえてきた。「誰だ怒られてるのは?」と
思った。泰介兄が「行くぜ」と言った。
部屋に入ると、昨日の宮川さんが、直立不動で怒られていた。
遼介兄が「お前はキャプテンでもないのに、後輩を犯し続けてるだろ」と
彼に迫った。「いえ・・」というから、「ウソをつけ、俺の弟らも犯ったん
だろ?」と言った。駿介も宗介兄も下を向いていた。
話しの中から、中等部の生徒を手当たり次第に犯っていたらしい。一番上の
泰介兄に相談されたりしていたようだ。
俺だけでなく駿介や宗介兄もやられたなんて・・と思った。
「宮川、後輩の前でやってやるよ。どんな気分になるか、考えろ」と遼介兄
は恐かった。
泰介は全て、遼介兄から聞いていたのか、宮川の競パンを脱がし、全裸にした。
さすがに中等部の俺らに見られるのは、屈辱だったと思う。
遼介兄は宮川を俺がされたように、長椅子にくくりつけ、ケツが丸見えに
させた。
泰介兄がいつもの柔和な顔でなく、真剣に「お前、昨日康介のケツ真っ赤に
なって、俺は見たからな。康介は誰にやられたとは決して言わなかった。お前、同意してやるのはわかるけど、後輩にむりにやったらどうなるか、わかってるんだろう!」と宮川に言った。
遼介兄は「まあ、お前もやられて思いしらないとだめだな」と言って
遼介兄は競パンを脱いだ。なんとまあ巨根というか、馬並みという言葉が
あるが、すごいのだ。大人!というか亀頭は赤黒いし、血管も浮き出ていた。
その怒張したモノを宮川に挿入した。宮川は経験がないのか、痛がっていたが、遼介兄は構わなかった。次は泰介兄が始めた。
俺は兄貴たちの行為を見たことはなくて、目がテン状態だった。見てたら
モノは勃起してしまった。駿介も宗介兄も勃起してた。
宮川はひーひーいっている、宗介兄、駿介にも俺にも入れろと言われた。
5人で攻めあげていったのだ。
もう一度、遼介兄から淳に攻めていき、宮川の股間に射精をした。
次々に挿入しては、射精をしてやった。さすがに、宮川の股間や胸は俺らの
精でぐちゃぐちゃになっていた。
宮川は俺らに謝罪をした。
月曜日はさすがに来なかったが、その噂は瞬く間に広まった。
宮川にやられて来なかったヤツらも、遼介兄が電話をしたり、泰介兄が呼んで話しをしたりして戻ってきた。
次郎に「康介兄弟はすげえな」と言われた。また、遼介兄や泰介兄の株が
上がった。

俺は思った。兄貴たちもホモなのかな?って。
俺は女は無理だなあと思っていたし、駿介とも俺らはノーマルではないよな
と、話しをしていた。
といっても、俺らは自分の性をなんだろうと模索をしていたと思う。
小学生や中学生くらいに、男との経験があっても、その道でまっすぐ行く
のもいるし、まったく逆に女へ行くヤツもいる。
俺も混沌としていた時期もあった。
ただ、男子中は女と接することがないし、割にぼーっとしているヤツも多くて、センズリはするけれど・・みたいな考えが多かったのかと思う。
8月お盆前には大会も終わり、水泳部も一段落した。
2ヶ月近く練習していたら、背は伸びていたが体重は落ちていた。
肉が落ちて筋肉になったんじゃないの?と駿介に言われた。
色も黒くて、なんだか余計近寄りがたい雰囲気になっていたような気がする。
色んなことがあって、駿介の兄弟にも慣れ、家にも慣れてきた。
兄弟たちも面白かった。
長男は洋介兄(30くらいかな)親父さんと一緒に病院の医者。
一家の大黒柱で、恐い!
慶介兄(27,8かな)も同じ医者。
洋介兄とは違って、几帳面というか、しっかり者だ。
遼介兄は大学2年生。彼は医学部ではないのだ
水泳はすごくて、筋肉隆々で俺はちょっと憧れている。
泰介兄は高等部の2年。普段はおとなしいのだが、俺には優しい。
顔を見て、ぱっと分かってしまうような人だった。
宗介兄は中等部の3年。見た目は駿介ににているけど、性格は全然違う。
真面目を絵に描いたような人かな。
駿介はよしとして、、
弟たちは
竜之助は6年生。明るくて面白いヤツ。ちょっとエッチというか
この環境で育てば仕方がないか、というやつ。
潤之介は5年生。初めは竜之助と双子かと思うほど似ていて、身長も
竜之助と変わらないのだ。宗介兄ににていて、大人しい。
虎之助は4年生。なにせアイドル的存在なのか、脳天気男。
俺と気が合うのか、よく部屋に来ていた。
この家は○介(本当は違うけど、ばれちゃうから、ちょっと変えてあるが)
が多く、下の方は○介が考えつかずに、○之助に変化したようだ。
だから、俺の康介も下が同じで、兄弟と思われても仕方がなかったようだ。
家も兄たちは一人一部屋をあてがわれていた。
小学生は一緒だったが、家を隣に新しく建て直すことになった。
母屋は数年前に建て替えたようだが、俺らの方は木造で古くなっていたのだ。
小学生も段々大人になるというのも理由の一つだった。
俺は駿介と同じ部屋でもよかったが、親父さんが「下宿代もらってるのに、
申し訳ない」というので、おれも一部屋貰うことになった。
いわゆるアパートを建てる感じだった。
俺が来てまもなくから建て始めて、8月には出来上がった。
お盆の日に引っ越しをした。といっても、真向かいなんで歩いたり、台車で
運んだが。
今度の部屋には、ミニキッチンというか小さい流しと(お湯は沸かせる)トイレがついていた。片端は母屋にくっついてて1階から風呂や食堂にいける。反対側にはシャワールームができた。遅く帰って来る人は、風呂代もったいないということだったらしい。
全部で10部屋あって、初めの頃は、ばたばたとしていた。
小学生たちは、初の個室になって喜んでいた。
秋になった。一番上の洋介が結婚した。元々、俺らが住んでいた所を壊し
一軒家を建てた。
その頃は慶介兄より遼介兄が、一家を取り仕切っていた。

面白いのが母屋の一室に衣装部屋があった。
洗濯をしてくれると、ばさっとここに入れるのだ。
制服のYシャツは自分で洗うことになっていた。制服も毎月自分でクリーニングに持っていくなど約束があった。
面白いのが、下着でブリーフとビキニが山積にされていて、特にこれはだれのというのがないのだ。
俺が履いていたブリーフを竜之助が履いていたりする。中学生くらいでブリーフからビキニに変わっていく。
俺も普通にブリーフからビキニになっていた。普通のセミビキニが多かったが、なんじゃこりゃ?というものまであって面白かった。
トランクスはいている人はいなかった。親父さんもブリーフだった。
風呂から出てきても、すぐにパンツをはくのがいないのだ。
前に裸族と書いたが、このうちは毛が生えていなくとも、生えていようとも
誰も隠さないのだ。
風呂も旅館みたいに大きいから、みんなでわーっと入ったりするせいも
あったんだろう。
お母さんやおばあちゃんはいつも洗濯をしていた。大家族って初めての経験
だったから、驚いた。が、風呂やトイレの掃除は分担していたし、俺の部屋
の方の廊下やゴミ出しは自分たちでやっていた。
そうそう、部屋ごとに電話(インターフォン)がついた。俺の部屋は外線が
かけられるようになっていた。
時々祖母が電話してきたりするからだ。
部屋の電話がつくと、弟も電話をしてきた。
弟は俺と一緒にいたいらしい。が、小学生じゃまだ無理だと思った。
夏休みも終わりかけの頃、俺の所に遊びにきた。
5年生になっていたが、5月以来会っていなかったが、背も伸びて
ずいぶん雰囲気は変わっていた。
弟は竜之助がよく可愛がってくれた。俺が学校でいないときは、二人で
遊んでいた。
ある夜に寝てから「康ちゃん、俺中学受験して一緒に住みたい」というのだ
聞くと、叔父の子ども達とうまくいかないのだ。電話では「大丈夫」なんて
言っていたのに、とショックだった。
この頃には、弟の姓も俺と同じになっていた。母親が死んだときに、一時
施設に入る話しもあって、俺ら兄弟が違う姓はおかしいということもあり
弟も同じ姓に変わった。俺も中学生で詳しい経緯は分からなかった。
父方の祖父や伯父がきちんとしていたので、任せていた。
父や母の財産(といっても大したことないが)は祖父が管理していてくれたので、俺も学校に行けたのだ。
考えた。弟はどうしてあげるべきか。休みが終わって帰るときも弟は、泣いて、可哀想だった。
休みの日に俺は祖父母の家にいった。伯父もちょうどいたので、弟の話をした。弟が叔父の家で虐げられていることや、出来れば一緒に俺と東京で暮らしたいことを話した。
祖父は涙を流していた。伯父が骨を折ってくれて、母方の叔父の家から
俺と同居することまで、色々と手続きをしてくれた。
駿介の親父さんにも話しをしてくれた。「康介、一番におじさんに話しをしてくれればよかったのに。康介も健介(弟)もウチの子どもだと思ってるよ」と言われた。嬉しかった。田舎の伯父と親父さんはいとこになるのだが
「昔はよく悪さしたり遊んだんだよ」とも話してくれた。伯父が大学の時は
この親父さんのところに、俺のように下宿をしていたのだ。
両親が死んで、俺たちは施設にいく、とも思っていたが、駿介の家や祖父の
家には助けられた。
9月になって、お彼岸の時に、弟は同居することになった。
遼介兄が軽トラを借りてくれ、俺や駿介で叔父の家に荷物をとりにいった。
大したことないだろうと思っていたが、段ボール3,4箱しかなかった。
少なさに驚きながら、帰ってきた。
叔父の家の者は誰もいなくて、腹がたったが。
親父さんは弟の部屋を、といってくれたが、当面は慣れるまで俺と一緒に住むことにした。荷物を整理していて、ショックなことがあった。
ノートなんか俺が用意してあげていたのに、全然書かれていないのだ。
学校でも虐められて家でも叔父の子ども(中学生)に虐められていたのだ。
不登校になっていたようだ。お母さんが、弟の入学手続きに行ってくれたのだが、担任から5月に転校してから、数日しか学校に行っていなかったのだ。勉強も全然分かっていなくて、私立受験どころじゃないのだ。
低学年のころはできなかったわけではないのに、俺だけ幸せに暮らしていて
弟が酷い目に遭っていたのを感じて、落ち込んだ。
洋服だって酷かった。別れるときに父方の祖母や伯母が買ってくれ、もたせてくれたものしかないのだ。
ブリーフなんかよれよれで黄ばんでいるのだ。秋なのにTシャツしかないし
それも着古している。
俺は切なくて切なくて、堪らなかった。
結局、弟たちが行っている近くの公立に転校した。都内で一クラスしかないので、潤之介と同じクラスになった。彼は大人しいが、ひょうきんな面も
あって、クラスでは弟のことを「生き別れになった弟だ」とか言ってたらしい。竜之助や潤之介が面倒を見てくれて、本当に助かった。
ひょろひょろしていた弟も、生活に慣れてきて逞しくなった。
いつだか、潤之介があざを作って帰ってきたことがあった。弟も帰ってこないのだ。クラスで弟がからかわれたらしい。「健介は親いないんだろ」「潤之介とは兄弟でもなんでもないんだろ」と言われ、弟は教室を飛び出したらしい。大人しい潤之介がキレて、喧嘩をしたらしいのだ。
公園に居たところを泰介兄が学校の帰りに見つけて、連れて帰ってくれた。
潤之介の優しさに感動した。部屋に戻って、弟に言った。「俺もさんざん
いわれたけれど、逃げ出すな。逃げたら健介の負けだろ」と言った。
「康ちゃん・・」と言って俺に抱きつき、咽び泣いていた。
竜之助も学校では、健介に手出したらぶっとばすからなと触れ回ったらしく
それからは、弟にたいしての虐めはなくなった。
学習が遅れていて、潤之介が教えたり、俺が教えたりしてやっと戻ってきた。
性格も昔以上に明るくなってきた。10月になって、部屋替えをして潤之介の
隣に移っていった。兄たちも弟が一人増えたと喜んでくれ、俺と同じように
接してくれた。
弟と風呂に入ることがあったが、彼のモノも結構大きかった。
皮は剥くことを教え、洗っていた。剥きぐせがついたのか、半分くらいは
包皮が剥けてきた。デカチンは血統か・・とも思ったりした。
10月半ばに小学校の運動会を見に行った。竜之助は児童会の会長で
入場行進の先頭を歩いている。
潤之介や健介もいい笑顔だった。白い短パンから、出ている健介の脚をみて
どきっと胸が高鳴った。「こいつも大人になりかけているな。。」と
親父のようなことを考えていた。

俺も前ほど、駿介と体を合わせることも少なくなった。
部屋が違うせいもあるし、自分たちの世界もあるから、部屋に入ると
なかなか会わないのだ。といいつつ、俺の部屋に駿介がきて、したりする
こともあったが、結構この頃は自分でセンズリ小僧になっていた。

ある日調子が悪くて、学校を休んだ。
親父さんが看てくれ、点滴をして寝ていた。
昼に目を覚まし、食堂に行こうと思ったとき、遼介兄の部屋のドアが開いていた。昼間は普通誰もいなくて、遼介兄は大学なので、時間帯が違うから
まさか誰もいないと思っていたようだ。
ふっと見ると、テレビ(ビデオ)を見ていた。画面はよく見えなかったが。
顔はこちらからは見えないが、裸で横になっていた。
下着も何もつけていなくて、褐色の脚がすらりと見えた。
股間に手を置いて、触っているのだ。だんだんモノが勃起してきている。
せんずりしているんだろうと、思ってそっと覗くことにした。
乳首を弄りながら、はぁはぁいっている。モノもでかいのだ。
30cmまではいかないが、遠くから見ているとデカク見えるのだ。
こんな嫌らしい遼介兄の姿は初めてで、喉がカラカラになってしまった。
くちゅくちゅと先走りなのか、亀頭から音がしている。丸太ん棒を擦って
いるのかと思うくらいに、怒張していた。
亀頭のカリが赤黒くリングを塡めているようだった。
絶頂を迎え射精した。真上に放出したのだ。10回は射精しただろうか
俺はオトコを見た気がして、動悸が治まらなかった。
部屋に帰っても、映画を見ているかのように思い出して、己をしごいて
しまった。なんだか、いつもより濃いのがでてしまった。
憧れていて、風呂から出てきた遼介兄をみるだけで、きゅんとなって
いたので、あられもない姿でセンズリを見せつけられて、ショックでは
ないが、変な気持になっていた。

俺も寝ていたら、原付で遼介兄は出かけていった。
見ていたビデオが気になって、遼介兄の部屋に忍び込んだ。
そのままデッキに入っていて、カウンターをチェックしてから、戻して
見た。それは・・・俺らの夏の水泳部の練習風景だった。
股間にズームされたり、更衣室での裸体などが写っていた。
確信した。遼介兄はオトコ好きなんだと。
俺もいつか、遼介兄にやって欲しいと思うようになった。
弟の健介も家に馴染み、俺もほっとしながら幸せな生活を送っていた。
兄弟たちも、本当の兄弟のようなつきあいもできてきた。
俺もそんな中、2年になった。体重はあんまり増えないが、背が175cm
になった。
チンコも前に比べれば、太くなっていた。デカチンくんは相変わらずだった。
竜之助も中学に入って後輩になった。
弟の健介は6年になった。彼もこの1年で背が伸び、165くらいなのだ。
俺も大きかったが、健介の方が伸びが早いのだ。
冬休みころには、若草のように毛が生え始めていた。
6年になったころには、口の周りも濃くなりクラスで一番大きくなって
いた。昔は明るくてギャーギャー騒いでいたが、転校や叔父の家にいって
からは、無口で慎重な少年になっていた。(その辺りは俺に似てるかも)
体も大きいし、無口だからクラスでも、一風変わっていたようだ。
(潤之介からよく情報を仕入れていた)勉強も、こちらに来た頃は、大変
だったが、6年になるころは、潤之介を教えるくらいまでになっていた。

この頃から、近くにスイミングセンターが出来て、親父さんが関係しているのか
俺らは会員なのか、いつでも泳げるようになっていた。
もっとも、インストラクターで遼介兄がバイトをしていたので、行きやすかった。
俺も水泳好きなのか、競パン好きなのかよくわからなかったけれど、部活にも
入っていなかったので、学校の帰りにはよくいった。
行くと、遼介兄がいるとコーチしてくれるし、トレーニングまで面倒みてくれる
ので、面白かった。
本当は、俺も遼介兄のように、ムキムキで腹筋が割れていて、肩や太ももの
筋肉がデカイ男になりたいと、密かに思っていた。
インストラクターの人たちも、可愛がってくれて誕生日には競パンを
もらったりと、兄弟の中で一番、泳ぎに行っていた。
泳ぎに来ている人たちからは「高校生のバイトくん」だと思われていた。
当時は、スパッツなどなかったし、普通に競パンを履いていたので、恥ずかしさも
感じていなかった。
家の中では泰介兄が高3、潤之介と健介が6年になり、受験モードなのだ。
下の二人はのんびりしていたが、泰介兄は寡黙になり、勉強していた。
泰介兄は、やはり医学部を目指していて、見た目にも大変そうだった。
部屋にいったこともあるけれど、すごい集中力でやるのだ。
俺も見習わないとと、反省した。

夏前から水泳部が始まった。
泰介兄は引退したが、ちびっ子竜之助が1年として加わった。
俺らからみると1年生は、ホント子どもっぽい。
2年になると背が伸びたりで、雰囲気も違ってくる。
1年の時に小さかったヤツらも背が伸びたり、チン毛も生えてきているのか
大人ぽくなってきていた。

2年の宿泊では、去年の様なこともあった。が、話しを聞いていると
相互オナニーをしたとか、精子をオロナミンCに入れて飲んだとか
結構、欲求不満のはけ口になっているなと思った。
去年、やった慎之助や直樹も発毛していて、チンコも大きくなってきていた。
中1から中2くらいが少年から脱皮するときのなのかもしれない。

俺は早熟すぎたのだ。小6の時のギラギラした性欲も、中2の頃には
さほどなくて、もっぱら泳いで運動している方にエネルギーがいって
いたのかも知れない。
ナルシストではないと思うが、自分の肉体を鍛えていく方が面白かった。
成長期でもあって、筋肉の発達がすごかった。
憧れが遼介兄であったから、「ああなりたい」という願望があった。
チンコも駿介にはかなわなかった。元々、巨根なんだろうが、中学生に
しては、異常?すぎる質感、大きさだった。俺はこの辺りは、駿介のモノ
に憧れを抱いていた。

水泳をしていても、わざと小さめの競パンが流行っていた。
きつきつで、ケツなんか、割れ目が見えてしまうのである。
俺も練習の時は、生地が薄いモノや、白いラインが脇に入っているのを
よく履いていた。チンコは無論、縦には収まりきれないから、横にする。
亀頭辺りが、白い生地になるから、水から上がってきたときなどは、その
形がくっきりわかってしまう。
俺や駿介なんて、前が異常に膨らんでいるから、中1の奴らの視線はよく
感じた。彼らなんて、まだほっこりしているし、皮被りも多いわけだから
可愛いものだった。
竜之助は150くらいしかなく、まだ小さいのだが、彼ももっこりなのだ。
顔はすごい童顔で(駿介とは似ていない)性格も明るいのだが、下半身だけが
大人のモノなのだ。本人は気にしていないが、同学年と比べると明らかなのだ。
チン毛はまだ生えかけというか、ボーボーではなかったが、性器の発達は早い
のだ。家計なのか、早くから皮を剥くのか、中学生には剥けきってしまう。
俺はそんなものだろうと、思っていたら去年同級生のチンポをみて、違うこと
に気づいた。
いずれは、同じくらいになるだろうと思う。この時期は普通ならオナニーを
こそこそやるだけなのが、俺のように激しいことしていれば、チンコも
刺激をうけていれば、成長してしまうものなのかと思った。

遼介兄のような、大人も近くには今まで、いなかったのが急に出現して
間近に見るようになり、男の性を感じたのも大きかった。
中学時代は、自分的にも成長した気がする。
親がいなくとも、俺ら兄弟はよく生活もできていたし、幸せだったと思う。

中2の夏休みだった。
俺は健介と祖父母の田舎にいった。
一緒に久しぶりに風呂に入った。健介も成長していて、毛も生えてきていたし
チンポも堂々としたモノになってきていた。
夜、寝てきたときに健介が俺と一緒に布団に入ってきた。
「早く、康ちゃんみたいになりたいな~」という。「健も大人になってきたよ」
というと、俺のモノに手を置いてきた。
「康ちゃんは大きいよな」と甘えてくる。普段は、しっかりとしているのだが
誰かに甘えたい気持はあるのだろうと、思った。
「康ちゃんも・・」といって俺の手を自分の股間に誘った。
短パンの上からでも分かるように、固くなっていた。
「康ちゃんはセンズリするんでしょ?」と聞く。「するよ」
「おいらにも教えてよ」という。なんでも、竜之助とやったが、でなかった
らしいのだ。
布団をはいで、俺はモノを扱き始めた。
弟に見られてちょいと気恥ずかしかったが、真剣なまなざしなので
負けてしまった。
「う・・」といって精を吐き出した。
「す、すごいね・・」という。精を拭いてから、健介が「おいらもやってみる」
といって、扱き始めた。
目の当たりにして、驚いた。あんなに小さかったモノだったが、立派に
怒張してズル剥けなのだ。
俺はいつの間に・・・と思った。
先走りが出てきて、俺は亀頭を擦るように教えた。
「康ちゃん、気持ちいい・・」とかすれた声で喘いでいる。
「出ちゃう・・」といって、射精した。
初めてだったのか、青臭かった。量も多かった。
俺は、センズリは男なら普通にやることだからと教えた。

なんだか、この日は眠れなかった。
健介は家では、あえて一緒に行動することは少なかったのだ。
気をつかっていたわけでもないのだが、時間帯も違うし、健介は潤之介と
一緒にいることも多かったので、任せていた面もある。
でも、どこか心を完全に許せるわけでもなかったんだろうと、思った。
切ない気分だった。
また、いつの間にか健介もオトコになっていたのだ。
背も伸びて、思春期に入ってきている。心は少年だが、体は大人になって
きているのだった。
朝、脇で寝ている健介は股間が朝勃ちしていた。
まだ、かわいい顔の寝顔と股間は大人のようで、アンバランスだなと
思った。寝顔をみていて、愛おしくなった。
健介は守っていかねばと強く思った日だった。

帰ってから、週に一回は俺が健介の部屋に行くか、健介が来るかして
一緒に寝ていた。必ず、俺の背中に抱きついて寝てくるのだ。
時には、勃起してきたものを押しつけてきたりして、俺も悶々として
いたときもあった。

俺と健介の関係が変化してきていた中2だった。
中2の年が変わって、1月に田舎から、いとこの直がやってきた。
夏に田舎に弟の健介と行ったときは、いなくて会っていなかった。
6年の春休み以来だった。
俺を見て「大きくなったな~」と言われたが、直もドキっとするくらいに
変化していた。俺らの行っている高等部の受験の願書を出しに来たのだ。
俺の行っている学校は伯父さんもいっていたのだが、俺の死んだ親父も
行っていたのは知らなかった。
巡り合わせというか、不思議な縁を感じた。
受かったら、ここに下宿をさせてもらうことになっているのだ。
駿介と気があったのか、願書を出しに行くのも二人でいった。
俺も駿介とは時々体は触れてはいたが、一時のようにベタベタしなくなっていた。
嫌いではないのだが、お互いに成長してきて関係が普通になってきていたのだ。
俺は密かに駿介は直のことを好きなんだろうと直感していた。
俺が、初め駿介ばかり追っていたのが遼介兄に憧れていったように
気持ちは変化していくのだ、と思っていた。
直は背も180近くあって、爽やかで色黒で、ちょっと目立つ感じなのだ。
俺は昔から知っているから、さほど興味はなかったが、直がこちらにくれば
また、変化が出てくるんだろうと思っていた。

2月の初めには中等部の試験があって、潤之介も健介も合格していた。
半ばには、直も高等部の試験があり、やはり合格した。

俺はこのころはもっとも、泳いでばかりで、遼介兄を追い求めていた。
ある日、遼介兄が部屋に来い、と言われた。
使い古しの競パンをくれるという。新しく買った競パンも見せてくれて
嬉しかった。「康介、履いてみたら」というので、ちょい恥ずかしさもあったが
パンツも脱いで、色々試着?した。
遼介兄が「俺はこれが一番お気に入りかな。」と、履いて見せた。
ブルーと薄い黄色のかっこいいのだ。競パンの上の方から、ちらと陰毛が
見えるし、橫の部分には、くっきりと亀頭が現れていた。
後は殆ど、半ケツだし、くらくらしそうだった。
俺のチンポはムクムクしてしまって、競パンの上からでもわかるくらいに
なってしまった。
「なんだよ、康介勃ってるじゃないかよ」と、俺のモノを競パンの上から
握ってきた。俺は、完全に勃起してしまった。
「なんで勃ってるんだよ」と遼介兄は言うので、俺は、今までの思いを
告白した。
「そっか・・・」と遼介兄はつぶやいた。
黙って、俺の競パンに手をかけた。
「康介はチン毛は濃いけど、余計な所には全然生えていないんだな。
「玉もケツも綺麗なもんだ」と言いながら、俺の下半身を舐めるように
見ていた。
この俺でもさすがに恥ずかしかった。けれど、モノは憤ったままなのだ。
俺は立ったままだった。遼介兄は跪き、俺のモノを咥えてくれた。
下を見ると、引き締まった体が見えた。短く刈り込んでいる頭には
汗が光っていた。遼介兄の手は俺のケツを両手で揉み込んでくる。
チンポの舐め方は今までで、感じたことのないものだった。
まるで、昔親父が咥え込んでいたような錯覚かとも思っていた。
俺の亀頭をくるりと舐め回していくかと思うと、鈴口や亀頭の下の膨らんでいる
部分を下で執拗に攻めてくる。
手がケツから、俺の玉袋をも揉みほぐしてくる。俺は、脚ががくっと何度も
なりかけた。
遼介兄は立って、競パンを脱いだ。モノは赤黒く怒張している。
俺も間近で見たのは初めてで、胸が高鳴った。
(すげぇ・・)とまるで別次元のモノを見たような気がした。
駿介も巨根であったが、遼介兄もデカイのだが、使い込んでいるというか
中学生とはまるで違う、オスの持ち物だった。
いきりたったモノを俺に押しつけながら、抱きしめられてしまった。
遼介兄は俺の唇にキスをしてきた。俺は実はこの時まで、キスをしたことが
なかった。駿介もふざけてきたことがあったが、嫌だったのだ。
が、この時は遼介兄のペースでされてしまったのだ。
キスをしながら、俺のチンポを擦ってくる。
気持ちがよくて、俺も声をだして喘いでいた。
射精をしてしまったが、遼介兄は構わずに攻めてくる。
俺もまたすぐに、勃起してしまった。
チンポは精液でヌラヌラしていた。遼介兄の腹にもかかってしまったが
お構いなしなのだ。
俺を床に寝かせ、チンポを押し当てながら、体を上下に動かしてくる。
もろに、俺のモノに当たってくる。
精液が潤滑油のようになっていて、くちゅくちゅ音を立てて淫靡な感じだった。
俺の敏感な部分に、遼介兄のチンポや玉袋が擦れて、おかしくなりそうだった。
俺はまたもや二度目の射精をしてしまった。
遼介兄はその間、何も話さないのだ。
俺の両足をあげ、俺の腹にぶちまけられた精子を、秘門に塗りたくり、指で
広げてきた。
(入るのか・・)と思った、遼介兄のデカイチンポはぐぐっと入ってしまった。
グリグリと直腸を回すように攻めてくる。俺は勃起が止まらなくなっていた。
腰を動かされ、抜き差ししてくるのだ。俺も「あっ、あぁ~」と恥ずかしげも
なく出ていた。
射精とは違う感覚がしてきた、先走りの様なものが俺の鈴口からでてきて
止まらないのだ。俺の頭はわけがわからなくなっていた。
遼介兄は、腰を動かしながら俺のチンポを擦ってきた。
気持ちがよすぎるというか、狂いそうだった。
俺は登り詰めてしまって、射精をした。
やっと、俺の中から抜いた途端に、遼介兄も精を吐き出した。
半端じゃない量で、俺の顔まで熱い飛沫が飛んできた。
俺の腹はぐちょぐちょになってしまっていた。

しばらくして、遼介兄は丁寧に精を拭いてくれた。
話してくれたが、俺のことはかわいいというか気になっていたそうだ。
が、弟に手を出していいのか(この辺りが遼介兄の生真面目さ)と
思い悩んでいたようだ。
俺は裸の遼介兄を見ていたが、競パン以外の部分は真っ黒に日焼けしているのに
覆われている部分は白く(俺もそうだったが)妙にセクシーな気分になった。
実は、遼介兄が俺にたいして、やったのはこの時だけだった。
チンポをさわったりしてきたことはあったが、それきりだった。
この頃の俺は自慰をするときは、遼介兄を思い出しながら・・・が多かった。
今、思うとそのくらい好きだったんだろう。憧れがそういう気持ちにさせて
いたんだろう。
俺は中3になり、弟の健介も中1になり、楽しそうに通学していた。
この頃は中学生が4人、高校生が3人(いとこの直が入って)7人も同じ
学校にいたのである。奇妙といえば奇妙で、直は伯父の子だから俺と同じ
姓だったし、俺ら兄弟と駿介たちの兄弟ははとこにあたるのだ。
学校の先生や友だちは、みんな兄弟かと思っていたらしいが。
駿介は高等部になった。直は外部生とは同じクラスにはなれないが
二人でよくつるんでいた。
5月に面白いことがあった。
遼介兄が教育実習生できたのである。
高等部でも中等部でも弟がいるから、いない学年は高3しかないのだが
まさか受験体制に入っているところに、いくわけもなく、担当の先生の
都合で中等部に来たのだ。
上の兄たちの中でも、医学を唯一目指さなかったのだ。
確かに、教育学部に行ってるのは知っていたが、実習に来るとは思わなかった。
ましてや、担当の教員が俺の担任(理科)だったから、俺のクラスを中心に
入ることになったのだ。
次郎なんかは水泳部で知っているのが多いし、なにせ人気があるのだ。
俺はちょっと嫉妬していた気もするが。。。
俺は照れくさい方が一番だったが。初日に「生徒に手を出しちゃだめだよ」
と言ったら「バカ!」とこづかれた。
教え方も上手だし、誉めたりするのもうまいのだ。
「康介の兄ちゃんいいよな」なんて言われて、ちょっと鼻が高かった。
中3といっても、高等部へはよっぽど低い点数でない限り、進学はできるから
俺は、水泳一筋に打ち込んでいた。
遼介兄も実習や採用試験の準備で忙しく、プールのバイトも週1回入れば
いいほうだった。
クラスでは俺は相変わらずで、次郎以外にあまり話す奴も作らずにいた。
ガキっぽいやつらも3年になって成長してきた。
中1の時にやった雅彦や直樹も身長が伸びてきていた。
雅彦は「康介、俺チン毛生えてきたぜ」とか逐一、報告してくるし
頭はまだまだガキぽかったが。

3年の頃は経験がぱたりというくらいなくなった。
もっぱら、自慰ばっかりしていた気がする。
次郎なんか「康介、お前精子臭いけど、朝やってきたんだろ」とか
意味不明なことをよく言ってきた。
トイレで見せ合いをしたり、体育の着替えの時、わざときわどいビキニを
入っていったりと二人でお馬鹿なことをしていたくらいだった。

ふり返れば、俺の性は普通ではなかったと思う。
早熟すぎたな、と思う。地方でなく東京に住んでいたせいもあるだろうが
寂しさから、欲求に走っていた小学生なんていうのも珍しいと思う。
この話しの中で、弟の健介は大学を出てから、地方に勤務していた。
結婚もしたのだが、死んでしまったのだ。
以前に、「同居生活」という体験を書いたが、その時死んだ弟というのは
健介なのだ。
彼も大学まで、一緒に住んでいたので楽しかったが、死んでしまってからは
辛かった。健介の子どもを俺が引き取ることになるとは、夢にも思わなかったし
俺らも健介の子どもも、小学生の時に親が死んでしまっているのだ。
俺も自分の身内が早く死んでしまうことが、多かったから俺も死んでしまうのか
と悩んだ時もあった。
健介も俺より辛い目にあいながら来ていて、可愛かった。大人になっても
それは変わらなかった。まさか若く死んでしまうとも思わなかった。
今は健介の子どもの健太郎を育てあげた。(今も一緒にいるが)
不思議な縁を感じた。

同居生活の体験を書いて、自分の体験も書いてみようと思い書いた。
特殊だったけれど、あれから数十年たって自分もおじさんになった。
実際、9人の兄弟とは未だにつきあいもある。
洋介兄はもういいおじさんだ。
殆ど結婚したりしている。
遼介兄は学校の先生になって、ずっと独身だ。
「俺は一生一人でいいのだ!」と叫んでいる。今は、とある学校の校長に
なっている。
真面目な泰介兄も医者になった。(俺のかかりつけみたいでうるさいが。。)
宗介兄(あまり話しに出てこなかったが)も同じであって、今は地方の病院の
勤務医をしている。
駿介は・・これも学校の教員になった。結局、結婚するかな?と思って
いたが、自分の性に目覚め?独身なのだ。
竜之助、潤之介も勤務医だ。
一番したの虎之助もやはり、教員になった。
遼介兄と駿介以外は結婚している。
地方に勤務していると、その子どもがあのアパートに未だに住んで
いるのだ。昔より人数は減ってはいるが。
遼介兄や駿介も長い間、仕事をしながらいたが、30過ぎて親父さんに
追い出されて、二人とも近くのマンションに住んでいる。
実は、この前遼介兄や駿介が俺の家に遊びに来て、昔の話しの暴露大会
になり、昔のことを思い出したのだ。
駿介と出会ったころの話しは、俺は忘れていたのだが(すいません)駿介が
覚えていて、俺も記憶につながったのだ。
遼介兄との秘め事の話しは、俺が印象強くて覚えていて遼介兄は、真っ赤に
なって聞いていたのだ。

話しが、長くなってしまいました。
おじさんの昔話を長々書いてしまいました。高校時代や大学の話しも
ありますが、それは機会をみて書いてみようと思います。

最後に、包茎で悩んでいる方も多いですが、オナニーは皮を上下していると
伸びるようですから、亀頭をマッサージの方が、亀頭やカリもでかくなるので
ズル剥けになりやすいようです。
自分も未だにそうですが、ちっとももてませんね。(愚痴・・)
何か参考になれば、幸いです。
俺(康介)は高等部の1年になった。
といっても、のんびりした時代だった。
内部生は受験もなかったので、外部生とは進度も速かったが、独特の
雰囲気があって、クラブなどで混じると外部生の新鮮というか、公立から
きた一種俺にはない、匂いが感じられた。
高等部になって、クラス分けがあった。
中等部は3年間同じだったので、あまり知らないヤツも入ってきた。
腐れ縁で次郎も一緒だった。
さすがに、高等部になると背も伸びてきていて、少年ぽさがなくなって
きていた。が、逆にオスというか男子校らしい変な雰囲気も漂っていた。
俺も身長が180になってしまった。次郎なんておれより全然小さかったのに
わずかに抜かれているのだ。
中1のころ140くらいだったヤツが、165くらいになっているのだから。

5月に中等部でいった、セミナー合宿が3泊4日であった。(内部生だけ)
(内部生と外部生はカリキュラムが違うので、体育祭や文化祭くらいしか
一緒の行事はなかったのだ。
風呂に入っても、殆どは陰毛は生えてきていた。ちょろちょろもいたが
前に比べたら、すごいもんだった。
中等部と違うのは、みんな羞恥心というか、あけっぴろげになっているのだ。
たまには、女とセックスした強者もいたが。。
もっぱら、オナニーや皮が剥けたなんて話しが多かった。
次郎は中2の頃は、包茎だったのに、今じゃ立派にズル剥けなのだ。
「康介にはかなわないわ」と言っているが、高1にしては、大きいほうだ。
俺や次郎には「すげぇなあ、どうやったら剥けるの」とか質問攻め。
うるせぇなあと思っていた。
俺がルーム長(学級委員みたいな)だったので、担任は部屋割りを俺に
決めさせた。面倒臭いから、俺は次郎と部屋にしていた。
次郎も「康介、セックスしてぇよ~」と、欲求不満の固まりだったせいも
ある。俺も次郎も、好きだというより、相性が合うといったほうがよかった。
要するに経験のないやつとしても、こちらが攻め手になって、あまり自分の
快感が少ないのにこの頃には気づいていたのだ。
まさか、学校でやり合うこともできないし、土日、次郎は剣道を習いにいく
ので、お互いの家を行き来することもなかったのだ。
だから、次郎はこの合宿を楽しみにしていたのだ。

次郎は男気が強いというか、筋が曲がったことにはとことん向っていくのだ。
もっとも、下町出身で祭りの時期には神輿を担ぐようなやつなのだ。
常に頭も坊主で男っぽい。話せば話すが、俺の性質をよく分かってくれて
いて、余計な時は黙っているようなヤツなのだ。
俺もそのさっぱりとした性格は好きだったが。

しかし、誰にも言えないことなのだが、セックスでは豹変してしまって
オンナみたいになるのだ。(自分でもわかっていたようだが)
攻めよりもウケが感じるらしいのだ。俺も年上だとウケになるが、次郎の
場合は攻めになっていた。
初日から次郎は「今日楽しみだ~」なんてウキウキしているのだ。
部屋に入るまでは言葉もきついくせに、俺と二人だけになると、弟のように
甘えてくるのだ。
次郎も兄貴が二人いて、仕込まれたようだったが、なにせ末っ子なので、元々
は甘えん坊なのだ。
風呂に入ったのに、シャワー室へ誘ってくる。俺の体を石鹼で洗ってくれる。
俺は黙って奉仕されるままだ。俺が先に出て、体を拭いていると、後から
抱きついてくる。俺がベッドに倒すと、いつもの次郎ではないのだ。
顔は紅潮して、いつもの男らしさのかけらもない。
が、俺はそういう次郎を見ると、かわいいというか変に興奮した。
俺が、次郎の乳首を舐める。片方は俺の手で、乳頭を弄る。
「あぁぁ・・」とすごく次郎は喘ぐのだ。俺も意地悪というか、サディスティック
な面が出てくる。
耳を舐めていく。次郎は逃げようとするが、一層悶えている。
次は、手を挙げさせ、腋を向き出しにさせる。脇毛はまだ生えていない。
俺は下で、すったり舐めまくる。くすぐったいのもあるのか、感じているのか
体を捩って感じているのが分かる。
もちろん、モノは天を突き破らんばかりに勃起しているが、俺はわざと
触れないのだ。脇腹から臍を舐めまくっていた。臍はすこし、しょっぱかった
が、次郎の感じやすい部分なのか、体を左右にして、悶えている。
わざと股間を通り過ぎて、脚から腿まで舐めまくった。
次郎のモノの先からは、先走りが出てきていて、つーっと糸を引いて、腹まで
垂れていた。
俺は次郎の脚を、持ち上げ顔の方に倒した。
ケツが丸見えだ。玉袋も丸く収まっている。俺は玉袋を片方ずつ、口に含む。
感じるのか「康介、だめだめ・・」とよがりながら、喘いでいる。
玉袋の下の筋もケツも毛は生えていなくて、綺麗なものだった。
俺は筋を舐めたり吸いながら、穴までたどり着いた。
ピンク色をしていて、さほど使っていないのがわかる。
俺が下を近づけただけで、びくっとしていた。
俺はそのいそぎんちゃくのような、次郎の秘門を攻めていった。
俺は、少しずつ人差し指を挿入していった。
「あぁあぁ・・」と次郎は今までにはない、声を出してくるのだ。
指も一本を二本にして、穴を拡げていった。
次郎が「康介、欲しいよ・・」と呟いた。
俺は躊躇もせずに、勃起していた俺自身をあてがった。
めりめりとゆっくりと時間をかけて、次郎の中に押し込んでいった。
次郎は「う~うっ・・」と喘ぐより呻きに変わっていた。
次郎のモノは先走りで亀頭はぐちゃぐちゃになっている。
それでも、俺はおあずけの犬nように触らなかった。
俺のものはずぶずぶと、次郎の中に消えていった。
俺も次郎も「ふぅ~」と息を吐いた。
俺は腰を回した。次郎の中で俺の息づいたモノが蠢いているのだ。
次郎のモノは、少し柔らかくなっていた。
ケツが感じすぎているのが、明らかにわかる。
俺も締め付けられて、気持ちいいのだ。
俺も腰を動かし始めた。次郎の中で、当たる部分があるのか、次郎も
歓喜に打ち震えているのがわかる。
俺はやっと、次郎のモノを握った。途端に大きさを増し、勃起した。
数分経っただろうか、次郎が「康介、出る。。」といって、モノを扱いても
いないのに、精を吐き出した。前と違い、量も多くなり濃い精だった。
しかし、次郎のモノは小さくならないのだ。
俺は、いきなり次郎のモノに俺のケツをあてがった。
ヌルヌルだったから、俺の穴にはするりと入ってしまった。
俺が腰を上下に動かした。時々、俺が穴を収縮させる度に、次郎は「康、康介
・・」というのだ。
俺も下から真っ直ぐに、次郎のモノが入っていてもろに硬さを中で感じて
しまい、俺もおかしくなりそうだった。
俺のモノからは先走りがでていたが、腰をうごかしているから、時折、ぴゅっと
次郎の腹の上に雫が飛んでいく。
俺のモノもガチガチに勃起していたが、腰を動かす度に、びたびたと次郎の
腹を打つ。俺も何度も上下しているうちに、絶頂がきてしまい、次郎のモノを
中にくわえこんだまま、チンポに手も触れないのに、射精をしてしまった。
奥まで入れ込んでいたので、次郎も再び絶頂がきて、俺の中に精を吐き出した。
二度目だったが、俺の中で飛沫の熱さを感じたくらいだった。
俺は、次郎のモノから抜け出し、二人の精まみれになった次郎の腹も気にせず
抱きしめてやった。「康介、気持ちよかった。。」とぼそっと、次郎が呟いた。
照れくさそうな顔で、いつもの端正な次郎ではなく、俺は今まで見たことが
なかったので、変に胸がドキドキしてしまった。
それでも、二人のモノは小さくならずに、勃起したままなのだ。

若さだったのか、性欲丸出しの時期だったし、今思えば激しかったと思う。
俺の前では、豹変してしまう次郎がなんだか、愛おしかった。
次郎に言わせれば「康介も普段、無口で何もしないような顔をしているくせに
セックスの時は、人が変わったように激しくなるからな」と俺を評価?する。
まぁ、そんなもんだろ、と自分自身で己に問いかけていた。

次郎は、大人になって結婚もして、子どもも出来るのである。
実は、「同居生活」では次郎は将太兄として書いた。
実際は同い年だが、俺が早生まれなので、干支は違うので、年上にしたのだ。
(照れくさかったので。。。)
彼の子ども達と、俺や子ども達が数年たって、いろいろと深い交わりになるとは
高校時代には、夢にも思わなかった。

しかし、俺にとって次郎との絆が長く続く、序章が始まったのだった。
高1の5月の連休だが日曜だったか、はっきり覚えていないが
繁華街の本屋まで参考書を買いに一人で出かけた。
休みの日で、雑踏は凄かった。
本屋で本を選んでいるときに、大学生だか20過ぎの人に声をかけられた。
「大学生?」というから「いや、高1」というと、「へー大きいね」
「ちょっとバイトやらない?」と言われた。俺もアホなのでのこのこついて
いった。喫茶店に入って、男は言った。「君はいい体してるけど、運動は?」
と言うから、水泳をやっている話しをした。
声を潜めて「パンツを見せてくれると5千円、もろは1万、出してくれたら
2万のバイトだよ」という。
写真かなと思っていた。駅近くのホテルに連れて行かれたら、もう一人の
男がいた。俺はちょっと驚いた。が、「彼はカメラマンだからという。」
当時、出始めたビデオだった。
シャワーを浴びるように言われ、上はTシャツ、下はブリーフだった。
靴下(ハイソックス)を履くようにいわれた。
そのまま、ベッドに寝かされた。注文が多くて、「あっち向いて」「こっち
向いて」と言われる。
持ち、二人もいるわけだから、緊張しているし、モノだって勃ちはしない。
片足あげたりすれば、玉の丸さもわかるし、もっこりだって執拗に撮って
きた。
自分でさわれと言われ、ブリーフの前を触れば、自ずと勃起してくる。
それをも撮られる。
立たせたり、寝かされたり色々なポーズを撮るのだ。
一人の男が全裸になって、俺のベッドの横になり、ブリーフを脱がせた。
ぶるんと俺のモノは出てきた。
扱こうとするが、俺は勃起すると皮が伸びきってしまうし、剥けてしまって
いるから、亀頭を擦られた。
脚を上げさせ、俺のケツを全開にした。クリームを塗り、指を入れる。
張り型を入れたりして、穴を拡張してくる。
男が怒張したモノを入れてきた。
俺は不思議に、何も感じなかった。
カメラは色々な角度から撮ってきていた。
何度も抜き差しされた。男は俺の中で、果てた。
そのままケツをあげさせ、穴を全開にさせていた。
ひくひくとケツは収縮を繰り返し、男の精は俺の中から、出てきてしまう
のだ。タオルを引かれ、何度か放出した。
その後は、俺のモノをしごいた。「すぐに出すな」と言われ、何度も
絶頂を我慢した。
数分たって、我慢の限界で俺は射精をした。胸まで飛んでしまった。
それもカメラで撮っているのである。

俺は放出しても、気持ちがいいとはまったく思わなかった。
シャワーを浴びてから、男は「じゃあ、約束の・・」といって
俺のポケットに封筒を押し込んだ。

ホテルから出てきて、街の雑踏が空虚に見える。
俺は悪魔に心を売り渡してしまったのだ。
なぜ男についていってしまったのか、考えてもわからなかった。

家に帰って、風呂に入った。
しゃがんで、チンポを洗っていると、俺の中から、また男のザーメンが
出てきていた。
俺はシャワーの先をとり、穴にあてがい、お湯を入れ始めた。
腹がパンパンになるまで入れ、しゃがんで俺の腹の中のもの全てが
勢いよく、放出した。
俺の心も、同じように放出できればよかったのに、としゃがみ込んで
考え込んでしまった。

金が欲しかったわけでも、スリルを求めていたわけでもないのに。
俺の理性はたがが外れていたのだ。
俺のビデオは売られていたのか、どうされたかは分からない。
不安が頭をよぎった。
数日間は、俺は自分のモノを見るのも触るのも嫌になってしまった。
この頃、俺はおかしかった。
小6の時はさびしさからふらふらしていたこともあるが、この時は
生活も落ち着いていてそういう思いはなかった。
もちろん、性欲が異常にある時期だが、普通に収まらなかった、というのが
今思えばあったのかも知れない。
ふつふつとわき上がる性欲は異常だった。
自分で自慰をしたところで、収まるモノではなかった。

俺も先日の撮影では嫌悪感もあったのだが、数日経つと、見られたいという
変な願望が出てきてしまった。
俺は、狂っていたのかも知れない。
宿泊の時のように、次郎を攻めても、撮影のようにやられても異常に興奮
する自分がいるのだ。
それを思い出すだけでも、異常に興奮してしまい、勃起して抜いてしまう
のだ。常に、そんな願望を抱きながら、生活していたような気がする。
家でも駿介がいたが、この頃は駿介は直に夢中というか、親しくしていた
ので、俺も少し距離をおいていた。
それもあって余計に、外に求めるようになっていたのかも知れない。

プールにいっても、わざと短めな競パンを履いて、挑発することをしていた。
インストラクターの人たちは、笑っていたが俺は本気だった。
更衣室でも、見せつけるように着替えていた。

ある日、よくプールにくる20代の男(山城さん)から声をかけられた。
「いい体してるね。大学生なの?」「いえ、高校1年です」「へえ~」
なんて会話をしていた。
喫茶室で色々な話しをしてくれた。その山城さんも競パン好きで、よく
色々な種類を持っているのか、くる度にセクシーなモノを履いてきていた。
「君にも、使い古しで悪いけれど、僕の競パンあげるよ」と言われた。
彼の家にいった。何十枚も持っているのだ。きわどいモノ、真っ白なもの
や脇がヒモのようになっているものまであるのだ。
「履いてみなよ」と言われ、短パンを脱いで、ビキニになった。
「すごい膨らみだね」と言われた。
俺は躊躇せずにぬいだ。俺は、見て欲しいという願望がむらむらとわき上がる。
何枚かはいて、白い競パンを履いた。
俺のモノは少し固さを増していた。
キツキツの競パンに押し込んだ。亀頭からカリまではっきり分かってしまう。
山城さんは俺のモノを触ってきた。俺は立ちつくしていた。
奥の部屋のベッドに連れて行かれた。
「いいのかい?」と言われ俺はこくんと頷いた。
山城さんは攻め方がうまいのだ。波のように、大きくなったり、小さくなったり
と緩急をつけて攻めてくる。
俺は(そうこれが俺の求めてるモノだ)と頭に思っていた。
こうされないと、俺の欲求は満たされないのだ。
俺は、攻められているうちに、脚をあげ己から誘っていた。
山城さんは「いいのかい?」と聞いてきた。「うん」と小さい声で
俺は答えた。俺の穴を指や下で攻めてくる。俺は腰をよじりながら感じた。
俺は陶酔していた。普段、溜まっている欲求が爆発してきているのがわかる。
山城さんは俺の穴に、差し込んできた。
ちょうどいい大きさなのだ。腰を上下に動かすが、俺の腹の中を、搔き回して
くる感じなのだ。
俺は、絶頂にいき射精をした。すごい量だ。山城さんは、動きを止めてくれ
ないのだ。俺も、精を吐き出したのに、勢いは変わらない。
俺のものは精にまみれながら、腹の上でびたんびたんと音を立てている。
山城さんも絶頂になり、モノを引き出し、俺の腹の上に精を吐き出した。
俺はそれを見ながら、二度目の精を吐き出した。
俺は荒い息づかいだった。
が、俺は異様な満足感に溢れていたのだ。
俺は、この頃から後を攻められると、擦らなくとも精が出てきてしまうのだ。
これが、己で自慰をするときとは違った感情で、これが至福の時だった。

まるで、俺はサルのように、山城さんとの関係が続くことになった。
山城さんは会社員かと思っていたが、大学院を出て、高校の講師や
大学での助手のようなしごとをしていた、研究者だというのを知ったのは
しばらく経ってからだったが。

プールで山城さんに会うと、彼の家にいき、行為をする、というのは
何度も続いていた。俺の狂った欲求も抑えられるようになっていた。
俺のこの頃の性癖というか、欲求の解消は「やられたい」という気持ちと
「やりたい」という気持ちが交差していたような気がする。
高校になって、着替えを見ていてボチボチトランクスを履くヤツもいたが
時代的に今のようではなく、ブリーフやビキニも多かった。
俺もビキニをはくことが多くなった。
家では短パン(今思えばトランクスみたいな気もするが。。)をはいて
いた。玉がきちっとしていないと、嫌だみたいな気がしていた。
ビキニや水泳のサポーターをはいていたときもある。
身長も伸びていたが、腋毛が生えてこないのだ。脛毛も薄かった。
陰毛はびっしりと生えていたのだが、チンポの上だけなのだ。
他のヤツは腿に生えていたり、臑毛が濃かったりしているのだが
俺は早熟だと思っていたが・・本来毛深いのではないのだろうが。

少し悩み多き頃、学校の帰りの電車の中で、声をかけられた。
「康介・・?」と。制服を着ている高校生である。
俺は、誰だか分からなかった。「俺だよ、遼太郞だよ」と言う。
俺もやっと思い出した。小学校の卒業式以来だったのだ。
背も大きくなっていたし、小学校のイメージはなく、少年より青年に
近い感じになっていた。
彼とは受験以来、疎遠になっていたし、中学に入って僅かで俺も引っ越し
してしまったので、会わずじまいになっていた。
同じ高1でも、雰囲気が違っていた。
近くのマックで色々話しをした。彼も小学校の時のわだかまりを感じて
いたようだったが、4年も経てば、理解しあえた様な気がした。
「なあ、今度の日曜って空いてる?」と聞く。俺も予定はないから
OKの返事をした。
日曜に繁華街の駅前で待ち合わせをした。
俺も、さすがに私服の時は、短パンと行かないから、綿パンにポロシャツ
みたいな格好で出かけていた。
遼太郞が来てから「康ちゃんさ、バイトしない?」と聞く。俺は高校に
なってもしたことがなかったし、金は毎月祖父母が送ってくれていたし
貯金もあったから、不自由はしていなかったせいもあるが。
俺は何をするかわからないが「いいよ」と答えていた。
俺の性格なのか、余り疑わないというか、何をするのかということは
考えないのだ。
遼太郞は街を歩き始めた。待ち合わせとは反対側にある、ビル街にいった。
その中にはホテルもあるのだ。Kと言えば当時は、大きいホテルでそれなりの
規模だった。遼太郞は躊躇わずに、入っていく。
部屋番号もわかるのか、エレベーターに乗り、高層の階のボタンを押した。
チャイムを鳴らすと、30前後の男の人が顔を出し、俺たちを招き入れた。
中は他には2人の男がいた。俺は(撮影だな)と直感した。
男は遼太郞に「健太郎くん、またよろしくね」と言う。その人に遼太郞は
俺のことを「友だちの啓介です」と紹介をした。
俺も「啓介です。よろしく」なんで合わせていった。こういう所で、本名を
いうバカはいないことは先刻承知だ。
部屋は結構広くて、奥の部屋には機材が用意してあった。
男が俺らに「シャワー浴びたら、これに着替えてね」と言う。
俺はハイソックスにブリーフ、短パンにタンクトップという格好だ。
遼太郞もほぼ同じだった。その男は監督?なのか、俺らに演技指導を
する。まあ、高校生二人の絡みモノなのだ。遼太郞が攻めで、俺がウケという
内容なのだ。
ソファーに座って、二人で抱き合い、キスをしていき段々盛り上がっていく
という感じだ。
俺は監督の言われるままに動いていた。遼太郞は小6の時とは、まるで変化
していた。俺はぎこちない動きなのだが、遼太郞は手慣れているのだ。
股間を触ってきても、映りやすいようになど考えているようなのだ。
ソファーではタンクトップの下から、手を入れて乳首をコリコリと弄ぶ。
俺のモノは見られている、と思っても逆に変な興奮をして、勃起してしまう。
そのまま、ベッドに寝かされ、行為は進む。
短パンも脱がされ、ブリーフの盛り上がりを、撮ってくるのがわかる。
遼太郞は俺にまたがるが、わざとケツをつきだしているのだ。
遼太郞は俺のタンクトップを脱がせ、自分も上半身裸になる。
おきまりというか、お約束というか、俺は遼太郞のするままにしていた。
監督は「もっとよがって」なんていうが、俺らは経験があるわけだから
あまり言われずに進んでいった。
遼太郞は俺のブリーフを脱がせると、俺の頭の方に回り、脚の上に俺の頭を
乗せさせた。俺の股間は丸見えなのだ。反対から遼太郞は手を伸ばし俺の
モノを弄ぶ。脚を拡げさせても、横にいたりと俺を執拗に撮っているのが
わかる。恥じらいもなく、興奮してきてしまった。
俺のケツをつきだし、穴を天井に向ける。そこに、指をあてがってくる。
慣れてて痛くもないのだが、痛い振りをして、と監督に言われた。
嫌がるような、痛がるような演技なんてわからないが、それなりにした。
穴も拡張されて、遼太郞のモノが入ってきた。
俺は紅潮した顔で、よがっていた。
6年の時よりも、遼太郞はオスのモノを差し込んできたのだった。
昔を思い出すと、余計興奮してしまうのだ。
何度か遼太郞は腰を動かし、俺に出し入れしてきていた。
俺のモノを擦り始めた。
すぐにイッテしまっちゃいけないのはわかっていたから、我慢をした。
監督がいいよと言うまで、俺は我慢をしていた。
俺は解き放れたように射精をした。顔まで飛んでしまった。
しばらく動かなかったが、遼太郞も紅潮した顔で、俺の中からモノを出し
俺の腹の上に、精をぶちまけた。すごい量なのだ。俺もかなわない位だった。
「お疲れ」と監督にいわれ、撮影は終わった。
風呂場でも二人で石鹼まみれで、洗うシーンや一緒にバスタブに入るシーンなど
撮られた。
「お疲れ様でした。啓介くんは結構、淫乱だね」と言われた。
ショックではなかったが、今の俺を適格に表している、言葉だった。
着替えてから、遼太郞と俺に封筒を渡された。
部屋を出て、会話はなかった。やっと外に出たら、遼太郞が「康ちゃん
ごめんな」と言ってきた。
俺は、近くのビルの喫茶店に入って、話しをした。
遼太郞は中学生の時に、誘われて出たらしい。一人の時もあったが、高校生に
なって「誰か友だち連れてきて」と言われて、俺を誘ったらしい。
遼太郞は金ほしさに続けていったようだ。
俺は、遼太郞だったから信用してきたし、見られても恥ずかしくはないと
言った。
俺は、罪悪感もなく、このあと遼太郞とはまってしまうのだ。
勿論、金も貰っていた。俺は2,3万だろうと思っていたが、封筒の中を
家に帰ってみたら、10万も入っていた。
俺はこのあと、遼太郞と何度か、やるのだが、長い間、封筒はしまったままで
金を使うことはなかったのだ。
今思えば、すげぇことしていたと思うが、俺は悪びれることもなく、やって
しまっていたのだ。遼太郞と一緒だったから、やっていたし、俺は、遼太郞が
好きだったことに気づいていた。
始めて経験したヤツだったのもあったが、数年経って、変化していた遼太郞に
心が惹かれていたのもあったのだろうと思う。
何度かエロビデオの撮影に遼太郞につきあっている内に、俺の中で
違和感が生じてきた。遼太郞は守銭奴の様に金が欲しいためにやって
いるのだ。俺は、そういう所は無頓着だたから、遼太郞についていけない
自分が出来てきた。
毎週毎週ではさすがの俺も、嫌気というか飽きてきた部分もあった。
土曜日に珍しく、次郎が泊まりに来た。
日曜日は遼太郞に誘われていたから、「明日は都合が悪い」と言った。
「何があるんだ」と言われても、俺は答えられずにいた。
俺の変化を見て、次郎は俺を問い詰めてきた。いつになく真剣で俺は
マジに恐かった。
俺はしぶしぶ、今までのことを話し始めた。
言い終わった途端、次郎は俺を殴ってきた。
泣き顔で「やめろ」という。俺は「ああこいつはマジに俺のこと心配
してくれてるんだ」と思った。
俺は次の日、遼太郞との約束を破った。電話がかかってきたが、俺は
「もう、俺やらない」と断った。
遼太郞は「あ、そう・・」と冷淡な態度で電話の声だった。
俺は、彼と決別をした。

それから、次郎は毎週の様に俺のもとに泊まりにきた。
俺とセックスするためだ。俺は、次郎に溺れていった。
今までの次郎とは、明らかに違って俺を攻めてくるのだ。いつも、ことが
終わると俺の顔をじっと見つめるのだ。
哀れんでいるわけでもないし、可哀想に思ってくれているわけでもないのだが
俺はその次郎の顔を見たくて、肌を合わせていたような気がする。
前は、次郎がウケだったのが、この頃からは俺がウケになっていた。
次郎は、俺の感じる所を熟知しているから、乳首や腰周りを丹念に舐めて
くる。俺は、安心というか、体を委ねられる安心感で快楽に耽っていた。
俺の玉も感じやすいのだが、ころころと弄ぶように攻めてくる。
次郎のモノは、この頃成長していて大きかった。特に、亀頭の張りというか
カリが異常に発達していたのか、俺の中に入るとひっかかるような気さえ
した。
学校でも、次郎がふざけて俺のズボンの上から触ると、俺は勃起してしまった。
授業中、ふと彼を見ると、短髪で顔も男らしくなっているし、剣道で鍛えた
体も締まっている。夏服の時に、彼が挙手をしていると、生え始めの腋毛が
見えた。俺は、それを見て、興奮して勃起していた。
彼の、一挙手一投足が気になり、興奮を感じていた。
ある日、俺が次郎にそのことを話すと次郎は「俺もだよ」と言われた。
次郎が言うには、俺の股間の膨らみや黒板で板書しているときのケツがぶりぶり
していたり、体育の短パンの膨らみ、授業中に俺のぶっくりした唇をみると
興奮して、勃起しちゃうんだ、と言う。
俺も次郎も、お互いを好きになっていた。恋というのかよくわからなかった
が、昔に駿介に感じた以来の、感情だった。
俺の小難しい性格を彼はよく把握していたから、次郎の存在は大きかった。

二人とも一番性欲の激しい頃で、土曜日を楽しみにしていたが、普段も溜まって
仕方がなかった。週明けはまだいいが、火曜日になると、ダメなのだ。
休み時間にトイレに二人で入って、舐め合いしながら出し合ったこともあった。
水曜日は禁欲出来ても、木曜日もダメなのだ。
昼食の時間は、さっさと弁当を食って、体育館の倉庫にいったこともある。
プールの更衣室にいったこともあった。
そして、二人でやり始めたこともあった。いつも、俺がズボンを降ろし
次郎のモノを受けるのだ。スリルもあり、二人とも異常に興奮しながら
やっていたのだ。
俺の家に来たときに、次郎はポラロイドのカメラを持ってきた。
今のようにデジカメがあればいいが、当時はこんな感じだった。
俺を裸にして数枚写真を撮った。俺も次郎の痴態を撮った。
出来ない日には、その写真を見て、自慰をしていたのだ。
俺と次郎のセックスも激しくなっていた気もする。次郎が概ね攻めだったが
時には、俺のモノを入れてやった時もあった。
高1の後半は次郎と付き合ってばかりいた。
といっても、俺は泳ぎにいくと山城さんに誘われて。。というのもあったが
俺は次郎にのめり込んでいた。
高2になっても続いていた。
が、俺と次郎で決めたことがあった。さすがに将来を考える時期が来ていて
俺も悩んでいた。ただ、俺はこうなりたいなあという将来の夢があった。
次郎に話すと、彼も同じだった。その夢を叶えるために、勉強は手を抜かないと
決めたのだ。俺のところに来て、わからないところがあると兄たちに
聞けるというのもあって、試験前は泊まり込みで来るときもあった。
俺も、次郎の家にはよくいった。次郎も兄さんたちがいたが、
当時はもう勤めていたくらいで、年が離れていたから、俺のような
ものがいっても、歓迎された。
高2の時の5月に、次郎が泊まりに来い、と言った。
俺もほいほい行ったら、祭りの時期だった。
半纏は町会のを貸してくれて、一緒に出ようというのだ。
まして、次郎は褌をするというのだ。
次郎は子どもの時からしているから、手慣れた物だが、俺は始めてで
恥ずかしかった。まして、俺は競パンの跡が、一年中ついていたから
後からみると、いかにも・・という感じなのだ。(その時はわからな
かったが)六尺が股間を締め付ける感じは好きだった。晒がケツに
くい込むし、脚も拡げやすいし、なんだかはまってしまったのだ。
「康介はきわどい競パン履いてるんだから、褌もかわりねえよ」と次郎に
言われた。
祭りに出ると、高校生くらいもいたが、俺らはどうも目立っていたと思う。
雑踏で何度もケツを触られたし、前袋も触られた。

それから、時々俺らは六尺を締めて学校に行ったときもあった。
(さすがに体育の日はしなかったが)俺の後のヒモを少し、ずらせば
穴が見えてしまうので、木曜日は、褌の日になっていた気がする。
次郎は「康介はケツが嫌らしい」とよく言われた。当時は、ぶりぶりしていて、
日焼けもしていて、脱ぐと競パン跡だけが白かったのだ。
特に夏になると、差が激しくなるから、秋までは体は真っ黒、股間は白いと
いう差が激しかった。
俺が四つんばいになると、次郎はその肌をみて、興奮していた。
高2になって最後の水泳になってしまった。
ついに、俺がキャプテンになった。去年は駿介がやっていたし、代々
俺の兄弟がやっていた。
チビだった竜之助も高1になっていた。背も大きくなって、股間も大きく
なっていた。
中3には潤之介と実の弟の健介、中2には一番下の虎之助がいた。
俺が来た頃は、虎之助なんてまだ小4くらいで、可愛かったがこの頃は
声変わりもしていたし、毛も生えてきていた。人なつっこいから、普段は
俺に甘えてくるが、水泳にくると緊張していた。
中等部から見た高等部なんて大人に見えるのだ。俺もそうだったっけ。
俺なんか180は越えていたから、中2からみたら、デカイわけだ。
ただ、やりづらいのが顧問が遼介兄なのだ。
卒業して1年間は(俺が高1の時)公立の中学の教員をしていたが
なぜだか、2年目になって俺らの学校の教員になった。その頃は中1の
担任だったが、もち水泳部の顧問になった。
家では優しいが、学校に来ると俺らに対しては、厳しいのだ。
俺もよく怒られたが。俺もそんなにしゃべる方ではないし、キャプテンなんて
嫌だったが、同じ高2のやつらも推薦するし、顧問の遼介兄も承諾したから
仕方なくやっていたのだ。そんな心を見抜かれて、遼介兄先生は厳しかった。
中等部の奴らの泳ぎや態度が悪いと「康介が悪い!」とよく言われた。
毎日、練習にいくのが嫌になった時期もあった。
今、思えばこの頃の経験が今の自分を作っているのかなあとも思う。
練習も厳しかったから、俺は痩せた。食っても食っても足りないくらいで
肉がつかないのだ。筋肉はついてきていたが。
ある日、部屋に健介がきた。彼も中3になって、背が伸びてきていた。
もっとも、親父も背が185くらいあったからか、俺も健介も伸びが激しい
のだ。
時々は部屋にきて、話しをしていたがその日は昔のように「一緒に寝よ」と
いうのだ。俺は健介には、変な感情は持たなかったが、着替えをしていると
普段あまりみていなかったのか、筋肉もついているし、モノも少年では
なくなっていた。暑い日だったのもあって、ブリーフ1枚になって、俺の
横に寝てきた。
「康ちゃん、さびしい・・」というのだ。顔を見ると、涙ぐんでいるのだ。
俺に抱きついてくる。平日はいいが、俺が高1くらいから、土日は出かけて
いたし(例のビデオ撮影・・)次郎が来たり、俺が次郎の家に行っていて
家をあけるか、誰かが来ていて、まともに健介の相手もしていなかったのだ。
申し訳なさと健介の顔を見ていたら、ぎゅっと抱きしめるしかなかった。
健介は俺に手を伸ばして「康ちゃんって、俺らの学年の奴らが言ってたけど
康介先輩はデカイよね。って噂してたよ」と言いい、俺の股間に手を置く。
俺はびくんとなった。「健介もデカクなったじゃないか」というと、俺の
手を自分の股間に導く。勃っていた。ドクンドクンとなっているのが、掌から
伝わる。「健介もオスになってきた」と、俺は驚愕した。
水泳部でも競パンの膨らみは中3にしては、大きかった。玉の円みもわかる
のだった。
俺の知らない間に健介は男、いやオスになってきていたのだ。俺は躊躇を
したが、「康ちゃん、おいらにもして」というのだ。(おいらにも・・)
と思った。(健介は俺の性癖を知っているんだ)と。
健介は俺の股間に顔を近づけ、俺のモノをしゃぶってきた。
俺は「えっ・・」と思った。稚拙かと思ったら、手慣れているのだ。
いつの間に、覚えたのか、と感じた。が、俺は健介の技に陶酔していった。
俺のモノはいつしか、屹立してしまった。
健介の体は動き、俺のモノに跨ってきたのだ。いつの間に穴を拡げていたのか
ズブズブと入っていってしまったのだ。健介は俺の上で、荒い息づかいを
して喘いでいるのだ。健介のモノは勃起していたが、俺のモノを咥え込むと
元の大きさに戻っていた。健介が腰を上下に動かしていく。その度に、健介の
モノがビタビタと俺の腹にあたり、淫靡な音を出していく。
俺らは兄弟を越えてしまったのだ、オス同士の交尾をしてしまったのだ。
俺のモノは健介の腹にあたるのを、感じる、その度に、健介は、喘ぐのだ。
健介の喘ぐ声を聞いて、俺は興奮してしまっていた。
俺もつい、健介の中で果てそうになってしまった。
体勢を変えて、俺は起き上がり健介の体を引き寄せ、抱いた。
はぁはぁと荒い動悸が俺まで伝わってくる。
健介を横にして、顔を見た。幼い健介ではなかった。
俺は股間をまじまじと見た。恥毛はしっかりと濃く茂っていた。
他の部分はすべすべで、まるで砂漠にオアシスの森林がいきなり現れた気さえ
した。
俺が健介の玉袋を舐め始めると、モノも屹立し始めたのだ。
皮はしっかりと剥けていて、剥けている線が赤黒い。
亀頭も成長していて、オスの持ち物になっている。カリも大人顔負けだ。
鈴口の下の膨らみも赤味がかっていて、嫌らしいくらいだ。
俺が口を動かす度に、健介は身悶えしていた。
喘ぐ声が、聞いたことのない声で、淫靡だった。
俺の口の中で、健介は果てた。その味はオスそのもので、量も多かったのだ。
俺もまもなく、健介の腹に精をぶちまけた。
荒い息で、健介に覆い被さった。健介は目を薄く開けながらいった。
「おいらを一人にしないで・・」と小さな声で言った。

俺は、涙を見せないように、健介にむしゃぶりついた。
高2の夏の日だった。
ことが終わって健介は俺の脇ですやすや寝ていた。
大人になったようで、中身は大人になりきっているわけではなかったのだ。
俺は思った。俺は憤懣やるせぬ思いを、性欲をはけ口にしていた。
それは小6や高1の淫乱な生活を送っていたことからわかる。
が、健介はそれが出来ないのだ。
のちに健介は大学を出て、すぐに家庭を持った。それは、幼いころから
来る寂しさを解消して、自分で暖かい家庭を作っていきたい、子どもが欲しい
という願望があったから、女性と経験が
なかったが、己を殺してまでも、結婚したのだ。
子どもの健太郎が生まれ、健介は本当に喜んでいた。俺も、そんな健介を
見ていて、よかったと思った。
が、妻は嫉妬深く、子どもの健太郎に対しても虐待をするという生活の中で
健介と口論になり、妻に刺殺されて、しまったのだ。
家庭が壊れていく中で、健介は藻搔いていたのだと思う。
地方に住んでいたため、俺とも中々会えずにわからなかった面も多い。
「同居生活」ではさらりと書いてしまったが、健介が哀れで仕方がなかった。
俺も、結婚をもっと強く反対した方がよかったのか・・と後悔ばかりしていた。

俺は高2の夏は水泳に明け暮れていた。最後の夏ということもあり、休みに
入ってからは暑い中毎日、汗を流していた。
大会も終わり、2年だけ最終日に、プールで全裸水泳を行った。
キツキツの競パンを脱いで、生まれたままの姿で泳ぐのは気持ちがよかった。
夏とはいえ、水の中で玉袋はきゅっと上がっていたが、モノはぶらぶらとしていた。
他の奴らの泳ぐ姿を見ていて、水の中で黒い部分と白い部分が見え隠れしている
のに、興奮してしまった。俺のモノは勃起してきてしまい、慌てて水の中に入って
誤魔化した。貴彦が気づき、俺のモノを握ってきた。「康介はチンポは大人だよな」
なんていうもんだから、中々収まらなかった。

シャワーを浴びていたら、おもむろに貴彦が入ってきて、全裸の俺のモノを
跪きながら、咥えてしまった。シャワーを止めることも忘れてである。
貴彦の両手は俺のケツを鷲摑みして、動かないようにして咥えてくるのだ。
俺もふと下を見ると、貴彦のモノも勃起していた。
貴彦は舌を使って、俺のモノの亀頭やカリを上手に舐めてくる。
くちゅくちゅと音を立てて、口を動かしてくる。
いきそうになったが、貴彦を立たせ俺が貴彦のモノを含んだ。
彼は、普段は包茎なのだ。剥けば、剥けるし立てば剥けるのだ。
なのだろうか、俺が口に含むと敏感になのか、異常な悶え方をしていた。
普通の高校生なのだろうか。始めてだったのだろうかとさえ思った。
勃てばサイズは大きいのだ。収縮率がいいのか、中々のモノなのだ。
俺も立ち上がり、わざと手で亀頭を擦ってやった。いつものセンズリは皮を
上下するのだろうから、すごい刺激だったのか、俺の手の中で精を吐き出し
果てた。俺も、貴彦の口の中で、暴発してしまった。
終わって、二人でぼーっとシャワーを浴びていた。

帰り道、貴彦と話していたが、俺が思った通りで、センズリは皮オナニーを
していたとのこと。俺が中学生の時からズル剥けチンポが不思議でたまらなかったらしい。

お盆の頃だったが、家族で海へ旅行へいった。
駿介や直は高3で受験だから、こないかな?と思っていたらしっかりきた。
駿介は文系なのか上の泰介兄や宗介兄とは、ちょっと違っていた。
理数系と文系ってこんなに違うのかなと思っていた位だった。
(まあ俺も文系志望だったけれど)
なにせ、大人数で移動するので、電車というわけにもいかず、貸し切りバス
だった。親父さんや他のドクターは朝から飲んでいたけど。。
楽しかった。わいわいといくのも、楽しいものだった。
海も俺はあまりきていなかったし、余計にそう思ったのかも知れない。
普通なら高校生や中学生はさすがにトランクスの水着を履くのに、この家は
揃いも揃って競パンなのだ。
海岸じゃじろじろ見られたけれど、一人じゃない強味もあって、気には
しなかった。たった、3日だけど、やけどしたか、というくらいに
よく日焼けした。部屋割りは俺から下、6人が同じだったが、
まあ空けぴろげというか、羞恥心まるでなし。(俺もそうだが)
裸で歩き回るし、普通にチンポもみせつけてくる。
「康ちゃんはデカイよな~」とよく言われた。健介も、この時
は楽しそうに過ごしていた。
そうそう、俺は高2の夏でも、腋毛が生えてきていなかったのだ。
一つしたの竜之助は生えかけているのに。。と思った。
遼介兄が「康介は水泳ばかりしてるからだよ」と言われたが、ちょっと
悩んでいたのだ。(結局、生えてきたのは大学入ってからだったが・・)

水泳部の時や夏休みは次郎とは会わなかった。
たまには、電話がかかってきて「康介、俺狂いそうだよ。今も康介の写真
みながら扱いてた」とか笑いながら言ってきていた。(本当かよ)と思って
いたが。。
結局、終わりの頃は、居候の様に家にきて、俺のところで勉強していた。
夜は、もちろんやっていたが。
凄いときは朝までやっていたこともあった。何度射精したかわからない位だ。精を出しても、すぐに勃ってしまうのだ。
さすがに最後の方は、精子も出尽くしていた気がするが。
次郎も亀頭を攻め続けていたので、大きく成長してきていて、立派な
ズル剥けに変化していた。
2学期に身体測定が学校であったのだが、俺も次郎も同じ、身長・体重
だったのだ。これには笑った。俺の方が大きいと思っていたが、次郎は
伸びていたのだ。体重も俺の方がふっくらしていたつもりだったが、夏で
落ちてしまったのだ。
よく夏服のYシャツを着ていると(下にランニングなんかは着なかった)
「康介、乳首たってるぞ」と言われた。別に立っているわけでなく、胸の
筋肉がついてしまったからだ。脇も覗かれ「下はオスなのに、脇は子ども
だな」とか、次郎に悪態をつかれたものだった。
夏服といえば、ズボンも冬服より薄く、股間のもっこりが目立つのである。
俺が下の物を取ろうとかがむと「お!ブリーフラインすごいね~」とよく
言われた。ビキニぽいのを履いてはいたが、ケツのラインはよく目立った。
体も成長していたから、ピチピチなズボンだったせいもある。
夏はよく、JRの電車の中では、毎日誰かに痴漢を受けていた。
他の奴らも被害にあっていたのか、固まってよく乗ってはいたのだが。

なんでだが、よく触られたものだった。
高2の2学期になった。
学習の進度が異常に速くなって、きつくなっていた。
高2までに高校の学習を全て終わるようになっている、カリキュラムなのだ。
俺も、次郎も結構真剣にやっていたから、遊ぶヒマがなくなっていった。
なにせ、一日でも気を抜くと、恐ろしいくらいに進んでしまうのだ。
そんな中、3年の進路の決定をしていかなければ、ならないのだ。
高3になると、クラスはあるが希望のクラスでの授業が多くなるのだ。
国立理系・国立文系・私立理系・私立文系という具合だ。
俺は、国立文系にした。他の兄弟はみんな私立大に行っていたが
俺は、学費の安いところでと思っていた。私立と違う所は、共通一次を
受けなければならない(今のセンター試験、年ばれちゃうね・・・)
ので、結構大変なのだが。俺は、決めた。祖父母の方にも、大学はあるが
ここから通える所にしようと決めていた。
次郎も同じコースだった。ただ、大学の志望が後々違ってくるのだが。。

期末が終わるまでは、本当に勉強三昧だった気がする。
冬休みになって、3学期の嵐の前の静けさだった。次郎が泊まりにきて
俺らは勉強とセックスばっかし、やっていた気がする。
さすがに年末は、家の掃除や手伝いが目白押し(受験生は除く)で
忙しかった。この頃は駿介、直は受験で予備校にいって、帰って勉強と
毎日大晦日までやっていた。(来年は俺か・・)と見ていたものだ。
元旦の日は、家族でご飯を食べ、買い物に出かけたりしていた。
そんな夜、部屋にいたら駿介が来た。「康介、やろうぜ」という。
俺が高校になって、駿介との関係はなかった。が、求めてきた。
俺は嫌じゃないから、求めに応じた。
俺の裸をみて、「よく焼けて嫌らしいケツだな」とか「また、チンポ赤黒く
なってんじゃないか」「康介、お前使い込んでるだろ」と、いつになく
乱暴な言葉を俺に浴びせるのだ。
そして、「俺がいなかったら、康介はここにいないんだよな」と一番
気に障ることを言う。「健介だって同じだろ」と言われ、さすがの俺も
キレた。駿介を殴ってやった。駿介に「出て行け!」と言った。
「ここは俺の家だ、なんで出て行くんだ」と叫ぶ。「ふざけんな!」と
二人裸のまま、とっくみあいになった。俺の方が背が大きいし、力もある
が、多少は手加減をしていた。かなりの大声だったのか、潤之介が異変を
感じ、母屋の遼介兄を呼んで来た。「何やってんだ~」と大声で押さえられた。
「二人とも服を着ろ!」と呼ばれ、正座させられ、事の顚末を聞かれた。
駿介が話し、俺が話した。遼介兄は烈火のごとく怒り、駿介を張り倒していた。
駿介はさすがに、罪悪感を感じたのか、泣きながら俺に「ごめん」と言った。
駿介を部屋に帰して、遼介兄は俺に話しをした。「康介が怒るのは、よっぽど
だったんだな。自分の事は我慢できても、健介まで言われたらな・・」と。
俺は遼介兄に抱きついて泣いた。

俺は小さい頃、両親がいつも諍いを起こしていたのを見ていて、泣きも
しないし割に冷静にみていたんだと思う。人が怒っても、逆に冷静になって
しまうのだ。殴り合いなんて、これが最初で最後だった。
俺と健介は親父が先に事故で死んで、母親と祖母が一緒に亡くなった。
健介の子の健太郎も小学生の時に、健介が死に、母親も絶縁状態だ。
今、家にいる遼太郞も親には恵まれない。俺の家系を恨んだこともあった。
男系というか、女がいても、家をダメにしてしまうのだ。
親父の兄弟(伯父さん)は普通なのだが、母方の叔父たちは、女ばかりで
(いとこにあたるが、今も絶縁している)おかしくなってきている。
この頃、マジに悩んだ。大学までは金があったから、いけるがその後は
兄弟2人で生きていくわけだから、結構どうしたらいいか、と悩んだ物
だった。
この、駿介との諍いで俺の考えが変わってきた事件だった。

俺も3学期になって、勉強ばかりしていたが、性欲だって余計に押さえて
いても溢れてしまう。
次郎も同じだった。さすがに冬だし、学校ではしなかったが、土曜の夜は
俺の部屋にくることが毎週になり、狂ったようにやっていた。
なにせ、二人とも1週間禁欲をわざとしていたのだ。
俺だってなにげない時や風呂に入ると、チンポがムクムクしてくる。
が、それを押さえ勉強していたのだ。(今じゃ無理ですが・・・)
だから、土曜日になると狂うのだ。
次郎が俺の中に入れて、わざわざじらすのだ。1時間くらい中に入れられて
頂点がくるとわざと静かにとして、じらしていくのだ。
当然、チンポからは先走りがでろでろと出てくるのだ。選手交代して
俺が次郎の中に。同じようにじらしていく。二人とも性の奴隷のようだった。
一番性欲が強い時代に、1週間も自慰はせず溜め込んでいるのに、わざわざ
じらしていけば、狂ってくるのも当然だ。
時間をかけ時間をけて、絶頂にたどり着き、溜まっていた精をお互いに
吐き出すのだ。その時の快感は凄まじく、二人とも荒い息をして、動けない
くらいなのだ。余韻を楽しむヒマもなく、吐き出した精も拭きもせずに
俺らは体を合わせて、お互いの欲求を貪っていたのだ。
ある時、日曜日に次郎が帰って、健介が部屋に来たときに「康ちゃんの
部屋、精子臭いよ」と言われたくらいだった。
俺は、長い間自分でせんずりはしなかった。せんずりより我慢して、次郎と
セックスしている方が気持がよかったのである。
次郎との生活は3月まで、続いていくのであった。

4月になり、俺も高校3年になった。うれしさよりも、恐さが先にあった。
俺はこの時には、185cmの体重65㌔くらいになっていた。
俺は学校では次郎以外とは、ほとんど話さず余計に寡黙になっていた。
プールには毎日それまでいっていたが、余裕がなくなり週1くらいになって
いた。
不思議に性欲はあったのだが、せんずりはしなくなっていた。なぜだか
よくわからないのだが、次郎とあってするときはいいのだが、それ以外
する気もなかったようだ。
さすがの俺もこの1年は勉強ばかりしていた気がする。
当時の共通一次は5教科7科目だから、文系だって理数があるわけで
結構たいへんなのだ。社会と理科は2科目だから、これがキツイ。
社会は俺は得意だったが、なにせ理科が弱くて苦労した。
よく遼介兄(理科の先生)に教えてというか怒られながら勉強した。
みんな予備校に行っていたけれど、兄弟もいかないし、俺もいかなかった。
俺は国語や社会はいいのだが、理数がイマイチだったが、兄たちが勉強を
見てくれて本当に助かった。

受験は都内ではなく通える範囲のQ大学にした。
次郎は偏差値の関係で、地方の大学になってしまった。
試験は中学以来で緊張したが、共通一次でも、まあまあの点数が取れて
2次試験を受けた。
なんとか、受かった。一番喜んだのは、田舎の祖父母だった。
田舎の人に自慢できるといっていたが、はずかしかったが。
私立も併願せよ、と言われていたが、受験料もったいないから受けなかった。
この辺りは俺の意地もあったのだが。

次郎は、地方のJ大学に受かった。
3月末に越すことになった。俺らは2次試験が終わってからは、毎日
やりまくっていた。別れる寂しさがどうしようもなかったのだ。
俺も次郎も専攻は同じだから、大学院は一緒にね、なんてお慰みを言って
いた。
俺は次郎を駅まで送っていった。「康介、元気でね」「次郎もな」といって
別れた。新幹線が遠のいて見えなくなったとき、俺の高校生活も終わったんだ
と実感して、涙がぽつりと落ちた気がした。

高校時代は色んなことがあり俺が大人に近づいた時期でもあったかも知れない。
耐え難いのは、次郎の存在だった。彼がいなかったら、俺はどうなって
いただろうと思う。
青春の恋も高校卒業と同時に消えた気がした。
悲しい性~狂った高校生までを書いて、自分の性を再認識できた。
以前に書いた、同居生活の続きを書いていこうと思う。

健太郎が高3、遼太郞は高2になっていた。
童顔なのだが、二人とも体は青年になっていた。
家では、馬のように食べるのだが、太らないのだ。
痩せてはいないのだが、いい体つきになっていた。

付属にいっていると書いていたが、実は俺と同じ学校に行っていた。
なので、高3になると健太郎も受験の体制に入ってきていたのだ。
といっても、本人いたって呑気で、刻苦勉励なんてしてはいない。
勉強しているかと思えば、せんずりしていたりと、こちらも呆れる
位だった。
遼太郞の方が、真面目というか、俺によく似ている。(血は繋がって
いないのだが)
この頃は性格も二分されていて、健太郎は明朗快活というか、べらべら
話すタイプで遼太郞は、生真面目というか、寡黙で、話せば話すタイプで
俺の子ども時代に似ているのは、遼太郞だった。

以前の同居生活に将太兄と書いていたのは、中高から一緒だった次郎である。
次郎は大学は地方にいっていたが、卒業して帰ってきて就職していた。
「俺はバイセクシャルだ」と言って結婚して、次々に子どもが生まれた。
上に双子の建志と剛志、浩一、正幸だ。途中に離婚をして、俺のマンションの
隣に住んでいる。(今もいますが。。)
実は結婚しても、次郎の性癖は変わらなかった。女とも出来るのだが、男を
考えながら、行為をしていたそうだ。
攻めしかできないから、ウケの欲求が強くなると俺に絡んできていたのだ。
結婚するのも大変だな、と俺は見ていたら、奥さん(悪い人ではなかった)
が、浮気をして出ていってしまったのだ。
次郎も、さすがに落ち込んだが、俺らのように親を亡くしたわけではないから
といって、励ました。
次郎の子ども達は、健太郎や遼太郞とも仲がいいから、助かっている。
まさか、今まで次郎とこんな風に付き合うとは中学、高校の時は考えて
いなかったが、不思議な縁なのだ。
若いときの様に、好きだなんて感情はお互いないが、心の全てをあけすけに
言える人間なのだ。さすがに、おじさんになっているから、体の付き合いは
・・・どうでしょう。想像に委ねますが。。

夏を境に、健太郎は遼太郞とは絡まなくなり、以前とは違って勉強に精を
出すようになった。
遼太郞は昔健介(俺の弟、健太郎の父)が寂しくて、俺に体をぶつけてきた
ことがあったのは、書いた。遼太郞もそれに似ているのだ。
高2の息子なのに寂しいのだ。学校では、昔の俺のように、友だちもさほど
いないし、我流で生きているくせに、家に帰ると変貌するのだ。
心のバランスが取れていないのだ。
寝るときも俺と寝たがったり、風呂にも一緒に入ったりするのだ。
変な癖なのか、遼太郞は寝るときに俺の股間を握るのだ。
昔から落ち着くためになのか数年経っても、変わらなかった。
遼太郞は家に慣れて来たとはいえ、遠慮深いというか健太郎のように
思ったことを口に出すタイプではなく、わりに内に秘めてしまうのだ。
健太郎、遼太郞とも小学校の高学年の頃は、荒れていたのだ。
二人とも親からの虐待もあったから、心が傷ついていたと思う。
俺は両親は叩いたりすることはなかった。親父は俺のチンポを
しゃっぶったりしてはきたが、普段は優しかったし、俺がよっぽど悪いとき
でもない限りは、手を挙げることはしなかった。
二人とも母親がダメだったのだ。遼太郞は内縁の親父からは、自慰をして
いるところを見つかり、半殺しの目に遭ったり、家でも繰り返していたのだ。
健太郎の場合は、健介がしっかりしていたから、母親の暴力だけであったが
遼太郞の場合は父母からだったから、酷かった。
高校生になっていても、心にトラウマとして生き続くんだ、と俺は実感した。
健太郎はあけっぴろげに自分の性を出す。遼太郞は健太郎には出す面も
あるが、俺に助けを求めてくる。
不安さと性の欲求が混在してしまうのは、俺もそうだったから、よくわかった。
が、遼太郞は遼太郞で優しい面もあったり、気遣いをしたりという人間は
なってきていて、嬉しかったが。
彼は料理が得意で、俺の帰宅が遅いときなど、3人分作ってくれる。
健太郎はそういうことはあまりしない。(やればするが・・)

高2の時は、遼太郞はよく夢精をしていた。
朝「父さん、しっちゃった・・」と、ばつの悪い顔でいってくる。
一人で自慰もしないのか、と寂しく思った物だ。
健太郎は適度に性欲は抜いていたんだろう。が、遼太郞がいないと
イライラを俺にぶつけてくる。そして、怒られてシュンとしていて
「ごめん」と泣いて謝って甘えるのだ。
兄貴のプライドがあるし、そうそう俺にはとも思っていたのだろう。
普通なら幼少期、小学校と暖かい家庭で育ていれば、中高で反抗期に
なるのだろうが、我が家は若干の反抗期らしいものは感じたが
甘えを知らずに来ているから、寂しがり屋で甘えん坊なのだ。
他から見たら、変わっていると思った時期もあった。
健太郎を見ていると、死んだ健介に似ているし、遼太郞も同じような面が
あるのだ。悲しみを引きずりながら、青春期を迎えていたのだ。

この年もサマーキャンプがあった。
健太郎は行きたがったが、予備校の夏季講習とぶつかり行けなかった。
遼太郞と俺が行くことになった。
以前に比べて参加数が減るどころか増加してしまい、大変だった。
この年は指導員も少なく、次郎にも無理をいって来て貰った。
大学生だった次郎の子の剛志や浩一(高2)正幸(中2)もスタッフだ。
健太郎を置いていくので、建志はご飯作り、洗濯で残ってくれた。
建志もバイトもあったので丁度よかったが。

遼太郞は手慣れていて、てきぱきと運営に携わってくれた。リーダーの
面倒からグループの子ども達の状況などつぶさに聞いて、メモをしたりと
非常に細かく動くのだ。健太郎は、行けいけどんどん!みたいなタイプだが
彼は慎重派なのか、荒れている子にも黙って話しを聞いて、最後に諭すみたい
な感じなのだ。長く大人の指導者をやっている人は、「遼くんは変わったよね」
と口々に言うのだ。小5、6の時は一番の問題児だったのだから。
喧嘩をしている子どもがいても、ある程度様子を見てから、別々に話しをして
いくのだ。健太郎がいない分、頑張っているのもあったが、すごい成長を感じた。

次郎は始めててはあったが、場の雰囲気をつかむのがうまく指導も上手だ。
さすが職業柄なのか・・(次郎は中高の体育教師)
準備や片付けなど自分から動きつつ、他の人たちをうまく使うのだ。
大人と子ども(リーダー)、子ども達の動きをよく把握していた。
もっとも、俺が中心なので、あれやこれやと言われてはいたが。。
たくさんの子どもを指導していく大変さを感じていた俺だった。

部屋の見回りは中高のリーダーが責任を持ってやり、俺らはその状況を
まとめていくのだ。リーダーと次郎は上手にコミュニケーションをとり
ながら進めてくれ、本当に助かった。
打ち合わせも終わり、俺もやっと部屋に帰ってきた。
次郎も疲れた顔で帰ってきた。明日の事を話してからシャワーに俺が
先に入った。次郎も入ってくるのだ。「ばか!」と俺は言ったが、次郎は
ニヤニヤしながら洗ってくれるのだ。「中等部の時みたいだな」なんて
いってくる。疲れているのに、モノはムクムクしてくる。
裸で少し休んでから「やっぱ、俺はゲイなんだよな。特に康介とは相性
がいいのか、一番感じるぜ」と言う。俺が女はどうだったんだよ。と聞くと
「ヤツ(奥さん)とするときは、正直康介考えながらやってたんだよね」と
ぽつりというのだ。大学時代は俺らは休みに次郎が帰ってくると、セックス
をしていた。次郎は他の男を知らないのだ。
卒業しても、同じで結婚するときまで童貞だったのだ。
まあ、4人も作ったわな、というと、「いつもセックスは朝勃ちしている
時にやったんだよ」と言う。俺は次郎から、始めてその話をきいた。
彼も、結婚では苦労したんだ、と思った。「子どもは好きだったから
よかったけどね」と言う。「でも、俺は自分の子だからいいけど、健も遼も
自分の子ではないのによく育てるよ、関心するよ」と言われた。
俺も子どもは欲しい、と思っていたが、結婚して女とのセックスは無理だと
思っていたから、独身のまま来た。童貞で死んでいくんだ・・・と思ってた。
けれど、健太郎は死んだ健介の生まれ変わりの様に思っていたし、遼太郞も
初めは同情から、という気持ちがあったが、その頃にはまるで自分の子の
様に思っていた。俺の性格に似ているのは、健太郎より遼太郞だったせいも
あるかも知れない。
なんだか次郎としみじみ話しながら、抱き合いながら、動けなかった。
二人で抱き合うと、中高生の時に戻る気がしていた。
お互い、年を取って昔のような激しいことはしないが、安心感が一番あった。
好きだ愛だというくくりでは、まとまらない次郎との関係なのだ。
正直、俺も二人の子を預かった時は、たじろぎ何をしたらいいか迷ったのだ。
次郎が、経験者としてアドバイスをくれて、曲がりなりにも父親としての
感覚が出来てきていた。
次郎に抱かれると、色んな思いが出てきてしまうのだ。
といっても、二人ともまだまだ性欲はあるから、深みに入っていった。
俺は次郎の脚を上げ、門を開けた。ゆっくりと、次郎の体は知り尽くしている。
次郎もわかっているが、快感に落ちていく。
俺がゆっくりといれると、次郎の体はびくっとなった。
俺はどこをつけばいいのかさえ、わかっている。
何度か、抜き差しすると、次郎は「康介、康介。。」と言いながら
己のモノから潮を噴くのだ。顔は恍惚になり、上気していた。
何年経っても変わらないのだ。若いときはアセリながら、やっていた気も
するが、この頃はゆったりペースでしていた。(年かな。。。)
俺も次郎も絶頂の階段を急速に登り始める。
俺も次郎の中から出し、ぶちまけそうになると同時に次郎も精を吐き出す。
必ずその精を気にせずに体を合わせる。くちゃくちゃと淫靡な音をしながら
二人の柔らかくなっていたモノを擦り合わせていくのだ。
これが気持ちよかった。そして、シャワーを浴び、何事もなかったように
ビキニと短パンを履き、俺らは寝た。
次郎との行為が終わって俺は寝た。
ふとトイレに行きたくなり、起きた。
午前1時だった。コテージの入り口は照明も落とされ、暗くさすがに
この時間は静まりかえっていた。が、ソファーの方で話し声が聞こえる。
俺は物陰から、見ると遼太郞と6年生の康夫だった。
康夫はいわゆるワルまでは、行かないが協調性はあまりない。
リーダーにはなれず、グループではいわゆるお荷物的な存在の子どもだ。
何があったかはわからないが、康夫が遼太郞に延々話しをしている。
遼太郞は辛抱強く聞いていた。
康夫が泣き始めた。康夫を遼太郞は抱きしめていた。
昔の遼太郞みたいだな、と思いつつ見ていた。
遼太郞は康夫を抱きしめながら、キスをし始めた。「脱いでごらんよ」と
言い、康夫の短パンとブリーフを脱がせた。
康夫は毛も生えていないが、包茎ではあったが、モノは小さくはなく
しっかり自己主張し始めた感じだった。
遼太郞も短パンを脱いだ。「遼太郞さんデカイね。高校生は違うね」と
康夫が言う。
遼太郞は、ゆっくり康夫の皮を剥いている。タオルで亀頭の汚れを拭いて
やっている。おもむろに口に含んだ。「変な感じだよ・・」と康夫は始めて
の性の快感に打ち震えているのがわかる。段々と康夫の亀頭やモノは大きさ
を増していった。
遼太郞は決して荒々しく攻めるわけでもなく、技巧なのだ。
淡々と攻めていく感じだった。
康夫が「おしっこ出そう・・」と言って、遼太郞が口を離すと康夫は精を
吐き出した。量は少なかったが、男になったのだ。
「気持ち良かったよ」と遼太郞に甘えている。いつもの康夫の険しい表情
ではなかった。
二人は短パンを戻し、部屋に戻っていった。
俺は、意外な遼太郞の一面を見ながら、ビキニの中を濡らしていた。

トイレに行き、出てくるときに遼太郞と出会った。
「ちょっと・・」と言って、コテージの外に出て、庭先のようなベンチで
話しをした。
「俺、さっき康夫とのこと見たよ」と言うと、遼太郞は「あいつ部屋で
揉めているし、寝ないから2時間くらいあそこで話しをしてたんだ。」と言う。
「昔の遼に似てるな」というと、「そうかなあ」と照れていた。
遼太郞が「俺は健ちゃん好きだったから、あれから変わったかもね。」と。
遼太郞が暗いわけではないのだが、心にどこか暗い影があるのかも知れない。
そういう子ども達は遼太郞の、その心を察知して慕ってくるのだろう。
健太郎が太陽ならば、遼太郞は月のような存在なのだ。
俺も中高時代は、やはり次郎が太陽で俺が月のような感じだったのだ。
性格的には健太郎より遼太郞の方が、俺に似てきていて不思議な感じだった。
この日の夜は、遼太郞の成長を感じた日だった。

キャンプが終わって、家に帰ってきた。
さすがに二人とも疲れていた。日焼けもして、真っ黒になっていた。
遼太郞も水泳をやっていて、キャプテンでキャンプに行く前までは
学校で俺のように、しごかれていたのだ。
シャワーを浴びて、真っ裸になると、真っ黒になっている。が、股間の
部分だけは白く、コントラストが嫌らしい。遼太郞も高校生になって
体が逞しくなってきていた。特に、ケツがブリブリしていて、競パンを
はくとケツの割れ目は半分は見えているくらいなのだ。
俺が疲れた体を横たえていると、遼太郞は俺に甘えてくるのだ。
健太郎は夜まで帰って来ないから、余計なのだ。
遼太郞が話しを始めた。「健ちゃんは、建志兄ちゃんが好きみたいなんだ
よね。」というのだ。俺は健太郎は上で、遼太郞を弟の様にはみているが
建志に憧れているのはわかっていた。
俺も、駿介が好きだったが、遼介兄に憧れた時代があった。俺は、遼太郞に
その話をした。駿介も遼介兄も、家によく来ていたし、遼太郞のことを
可愛がってくれていたから、よく知っていたので、意外な驚きだったと
思う。健太郎も悩みながら、成長してるのだから、遼太郞を嫌いになった
わけでもないよ、と諭した。
「うん、わかった」と遼太郞は笑顔で頷いた。

俺らがいない間、健太郎は朝から夕方7時くらいまで、予備校に行っていた。
朝には弁当を持たすのだが、いない間は次郎の子の建志が作ってくれていた。
朝、晩も作り、健太郎に食べさせてくれていた。
洗濯や掃除もしてくれていたのがわかった。
まめというか、主婦のようなのだ。
夜に次郎の家に行き、みやげを渡しながら労をねぎらった。
次郎の家で、俺と遼太郞も晩飯をご馳走になった。やはり、建志が細々と
サラダを作ったり、つまみを作ったりと甲斐甲斐しく動く。
(次郎はあまりできない)次郎がいないときは、俺がやったりもしていたが
ここ数年は建志が代わりをしてくれるのだ。
健太郎も帰ってきて、楽しい夕食だった。

遼太郞は疲れて早くに寝てしまった。
健太郎が「どうだった?」と聞いてくるから、キャンプの様子を搔い摘んで
話してやった。「俺も行きたかったな~」と言っていた。
俺はそれから遼太郞の話をした。帰って来てからの話しもした。
健太郎は泣くのである。「俺はね、遼はホントの弟だと思ってるし、可愛い
よ。遼とするのは一番好きだよ。でもね、建志兄ちゃんが気になってるし
かっこいいから「ああなりたいな」と思ってるよ」とさめざめと泣きながら
話すのだ。
健太郎も受験のプレッシャーもあったのだろう。受験のことは建志に相談
しながら進めているし、予備校も建志が行っていた所にしているのだから。
健太郎もそれなりに成長しながら、人を好きになることと性欲のはけ口を
分けて考えるようになってきているのだと思った。

二人が同じようで、違う生き方になっているのに、驚いた夏の日だった
健太郎が1年の時に交通事故にあったのだが、建志が自分の責任のような
思いが残っていたようなのだ。(決してそんなことはないのだが)
健太郎が入院中は俺は、一番仕事が忙しい時期で休みを取ることができない
時期だった。が、建志が着替えを持っていったり、洗濯をしてくれたりと
助けて貰った。建志の優しさに健太郎は触れ、憧れていったのだ。
無論、俺は彼らが体を求め合っていることも知っていた。

健太郎は遼太郞とするときは、タチになるのだが、建志の時はウケになる
のだ。健太郎が「建志兄ちゃんにやられると自分をなくすんだ」という
くらいに気持がいいらしい。
確かに、俺は次郎との経験で、次郎もタチの時とウケの時では全くという
ほど人格が変わるくらいなのだ。タチはオスのように荒々しいくせに、俺が
タチになると、豹変してオンナになってしまうのだ。
入れているときは「康介、感じるのかよ、どうなんだよ!」なんて言うくせに
俺が入れると「康ちゃん、気持ちいい・・もっと奥まで入れて・・」なんて
変わるのだ。気持ち良すぎて、何度ところてんをしたのだろうか、と思う。
健太郎もそうなんだろうと思っていた。

遼太郎は、性欲との葛藤中だった。
自慰をしないで、夢精をしたり、俺の脇でわざわざ勃起させて
しごいたりと何をしていいのか、性の迷い人状態なのだ。
俺も、性欲の強さをコントール出来ないときがあった。遼太郞もそんな
時期になっていたのかも知れない。

そんなある日、学校から帰っていていたおは遼太郞だけだった。
健太郎の帰りは予備校にいってかrなので9時過ぎだったし俺も早いとき
は6時半くらいだが遅いと8時近くにるきもあった。
遼太郞は早いと4時過ぎに帰ってくる。洗濯物を入れたり、夕食の準備すら
してくれることもあった。
そんな時に、次郎の子の剛志がきた。彼は兄の建志と違ってあまり話さない。
双子だが性格が違うのだ。この頃から、夕方遼太郞の勉強を教えにきてくれて
いたのだ。
そんな剛志に、遼太郞は惹かれていったのだ。
二人が深い関係になっていったのだ。剛志がどういうシュチュエーションで
遼太郞に行ったのはわからないが、健太郎にはない、大人ぽさが彼にはある。
俺と話していても、言葉を選んで適格に話すタイプなのだ。
建志の方が健太郎の様に明るさを持ち合わせているが、剛志はやはり遼太郞に
似ているのだ。
勉強を時間を決めて、終わってから二人で体を合わせていたのだ。
それから、遼太郞が俺に対して、甘えてこなくなったのだ。
健太郎がいると、普通の話しの会話はするが、俺との時には、性的な話しを
する。剛志とのことも話してくれたからだ。
遼太郞は建志の考え方が合うのか、自分の進路も考え始めていた。
健太郎も遼太郞も次郎の子どもに会って、自分の考え方をもてるようになって
いった。

秋から冬は健太郎も必死に勉強をしていた。彼は1年の時、事故にあって
多少勉強が遅れていたが、この頃は取り戻していた。
俺は、彼らが自立できるような仕事さえ出来れば、としか言っていなかったし
自分の進むべき道は自分でしか決められないと思っているから、彼らも楽だった
と思う。
健太郎は中学の入試以来だから、緊張はしていたと思う。
試験前は禁欲していたくらいだから、相当なものだったと思う。
願書を出すときに「俺、○○大の××学部にしたから」と言ってきた。
俺は「わかった」としか言わなかった。なぜか、私立は受けなかった。
一本勝負なのだ。健太郎は彼なりに、考え決めたことだから、いいと思った。

二次も無事に行き、健太郎は第1志望に合格を果たした。
俺も、一つ肩の荷を降ろした気がした。彼が家に来たとき、大学へ入るなんて
遠い遠い先だと思っていた。が、それが来てしまったとは、月日が経つのが
早いと思った。
子どもだこどもだと思っていた、健太郎も大人になったのだ、と感激した。
3月になって卒業式を迎えた。久しぶりの俺も母校で懐かしかった。
俺も年を取ってはきていたが、先生たちも老けていたけれど。
俺は先に家に帰ってきて、机の上をみると手紙があった。
健太郎からだった。
「父さんへ、今日高校生活が終わりになります。中高と○○学園へ行けて
僕は6年間楽しかったです。私立へ行くのはわがままだと思っていたし
父さんに負担をかけて、と思ったけれど行かせて貰って、よかったと思い
ます。高校生になって、父さんは健介父さんの昔を話してくれましたね。
僕にとって、今は二人の父さんがいると思っています。あと、4年間まだ
お世話になりますが、面と向かうと照れちゃうから、手紙を書きました。
大学でも頑張ります。健太郎」と。
俺は手紙を抱きしめて、咽び泣いた。
春休みだったと思う。
俺は前の日、遅くて朝起きられずにいた。
昼前になって、やっと目が覚めたが、ベッドで微睡んでいた。
二人の部屋から、声が聞こえる。
「健ちゃん、父さん起きないよ」
「夕べ遅かったから、寝かせておきなよ」
「健ちゃんは今日は出かけないの?」
「うん」
「そうだ、遼太に話しあるんだ。」
「何?」
「ごめんね。受験の間、遼太のこと全然相手出来なくて・・」
「いいよ、忙しかったんだから・・」
「俺、マジに言うと、遼太はすごい好きだよ。でも、近くにいすぎて
やっちゃうと、自分自身崩れちゃうと思って・・」
「健ちゃんの気持ち、わかるよ。ホントは寂しかったけどね・・」
「・・・・」
と二人の会話が聞こえてきた。
俺の部屋から二人の部屋は、対面にあるのでよく見えるのだ。
健太郎は遼太郞をじっと見つめていると、遼太郞のシャツをたくし上げて
乳首を露わにしている。健太郎は遼太郞の感じやすい乳首に、唇を近づけた。
舌でころころ動かしている。遼太郞は「あ、あ、・・」と軽く声を出して
きていた。健太郎は遼太郞のシャツを脱がした。遼太郞はまだ、腋毛は
生えてきていない。その脇を健太郎は執拗に攻めている。遼太郞は
くすぐったいのか、感じるのか体を動かしながら、悶えているのだ。
遼太郞の顔は苦悶にゆがんでいる。気持ちがいいのか、よだれを垂らして
いるように見える。
健太郎は遼太郞の短パンを脱がした。ブリーフは履いていないから、
ぶるんといきり立った己が飛び出してきた。
「遼太、デカくなったな・・」と健太郎はいきりたった遼太郞のモノを握って
いた。健太郎は遼太郞をベッドに横にした。こちらに下半身が丸見えだ。
遼太郞は均整の取れた体をしている。競パンの跡が白くて、艶めかしい。
健太郎はじらすかのように、遼太郞の太ももや玉袋を舐めている。
遼太郞はずっと「あ、あぅ・・」と声を出しながら、悶えていた。
遼太郞の脚を上げさせた。秘門が丸見えだ。遼太郞は陰毛は濃いが
周りはきれいでまったく生えていない。ピンク色の襞がぴくぴくしている。
健太郎は、まるでキャンディを舐めるように、ぴちゃぴちゃと音を立て
ながら、舐めている。秘門の上には、成熟しつつある玉袋が丸く収まって
いた。玉袋の色は赤黒くなっている。遼太郞のモノは屹立し、これ以上
大きくならない位まで、膨らんでいるのがわかる。ズル剥けの鈴口から
先走りがつーっと流れている。
健太郎もシャツと短パンを脱ぎ捨てた。肩幅も広くなり、ケツもぶりっと
していて、少年の体つきではなかった。健太郎のモノも大きくなっていた。
彼もズル剥けだが、重量感がある。遼太郞より一回り大きい感じがする。
亀頭も赤黒くテラテラ光っている。カリもでかくなっていて、使い込んだ
気さえする。健太郎は己のモノを持って、遼太郞の秘門にあててきた。
少しずつ挿入してきた。遼太郞の顔は少し歪んでいる。
ズブズブと音がするように、健太郎は押し込んでいる。
遼太郞は、それまで押さえていた声が「あ、あっ・・」と増してきていた。
俺は二人の行為を見ていて、健太郎も遼太郞もオスになっているのを、感じた。
ぎこちないということもなく、健太郎は熟練さえ感じる。
健太郎も差し抜きしながら、のけぞる姿などは淫靡で乱れているのがわかる。
健太郎は一度、遼太郞の中から抜き、少し萎えていた、遼太郞のモノの亀頭を
先走りでヌラヌラ指で弄ぶ。遼太郞のモノはまた、固さを増してきた。
健太郎は、遼太郞に跨り、己に遼太郞のモノを差し込んだ。
健太郎も「あ、あっ・・」と喘いでいる。遼太郞も敏感な部分が、健太郎の
襞にあたり喘いでいた。
「健ちゃん、いっちゃう。。」と言って、遼太郞は健太郎の中で、精を放出
したのだ。
健太郎は、そのままもう一度遼太郞の秘門に、入れてきた。
健太郎はもう我慢の限界だったんだろう。「遼太、行くぞ。。」といって
遼太郞の中で、果てた。二人とも荒い息をしていた。
「健ちゃん、気持ち良かった」と健太郎に言った。「俺も」と健太郎は
頷いた。
俺もいつの間にか、パンツの中が精にまみれてしまっていた。

二人は兄弟なのだが、性の対象としても見ているのだ。
体を合わさっているのが、彼らには一番落ち着くのだ。心の隙間を埋めて
いたのかも知れない。
健太郎は建志、遼太郞は剛志に惹かれてはいるが、二人が基本ベースだった
のかも知れない。
家では二人とも、パンツを履かずぶらぶらさせていても平気である。
思春期特有の恥ずかしさを感じたことはなかった。
俺も上は着ていたが、下ははかないなんてことをしていたからかも知れない。
裸族というかオープンなのか、我が家はそういう感じなのだ。

そして、健太郎は大学生に、遼太郞は高校3年になった。

二人の関係は時々あった。
が、健太郎は建志にのめり込み、同じように遼太郞は剛志にのめり込み
この頃から、二人の性が大きく変わっていった時期でもあった。

二人が普通の子どもと違うのは、いくつかあったので書いておこうと思う。
髪は伸ばせばいいのに、と思うが二人ともスポーツ刈りが好きなのだ。
小学生の時は、普通だったが、二人が一緒に生活するようになってからか
一緒に床屋に行き、同じ頭になって帰ってくる。
俺らの時代と違って、トランクスも流行っていたころにも、関わらず下着は
ブリーフかビキニなのだ。
白もあったが、自分たちで買いにいくと、色つきを買ってくる。
トランクスやボクサーブリーフは「玉が落ち着かない」「玉が腿につく」
という理由で一枚も持っていないのだ。
キャンプの辺りでも書いたが、二人とも競パンは好きなのだ。
これは俺の癖が遺伝しているような気もするが。ケツが半分くらい見えるのは大好きなようだ。
健太郎は大学に入って、ヒマさえあれば河原にいって、日焼けをする。
GWのように陽気がよくなると、車で一人で出かけていっていた。
それに、家ではゲームをしない。友人の所ではするようだが、買ってくれ
と一度も言われない。音楽はCDを買ったり、ダウンロードしながらよく
聞いていたが、今流行の歌ではなく、クラシックやラテンなどをよく聞く。
ヒマな時は二人とも、本を読んでいる。俺も仕事がら本屋はツケで買う
のだが、二人には買ってよいことにしているが、よく読んでいた。
ブックオフにいっては、買ってくるので、本棚が一杯になって困るが。
趣味的には若者らしくないのだ。真面目というか、今の若者の趣味には興味
を示さないのだ。
二人ともそうなので、変わっているのかも知れない。
健太郎が大学生になってからは、生活が変わってきた。
それまでは、朝は二人同じ時間に出て、塾に行くまでは、概ね夕方には帰宅
していたのが、健太郎の時間がずれてきていた。
夕方は健太郎はアルバイトを始めていたので、帰宅も遅くなっていた。
遼太郞は、週2回剛志に家庭教師に来て貰っていた。
4月になって、俺は用事があり半休を取り、3時くらいには帰宅していた。
疲れて寝てしまっていた。遼太郞が4時過ぎに帰ってきた。
俺がいないと思っていたようだ。帰ってきて、制服を脱ぎ、Tシャツにビキニ一枚の格好になった。
部屋でヘッドフォンをして、音楽を聴いていたようだ。
少し時間が経つと、遼太郞は自慰を始めたのだ。ヘッドフォンをしているので
自分の声の大きさに気づいていないのか、凄かったのだ。
Tシャツを脱ぎ、ビキニ一枚なのだ。こんもりと膨らみが見える。
すでに勃起しているのだろうか。「あ、あ、あ・・」とよがりながら、ビキニの上から揉んでいるのだ。
ビキニの前は、高く盛り上がっている。よくテントを張っている、と言うが
まさにビキニを突き破らんばかりの勢いなのだ。
両腿を上げていた。遼太郞の秘門が丸見えなのだ。毛も生えていなくて
綺麗な色なのだ。声を出す度に、ひくひくしているのが手に取るように
わかるのだ。右手で股間をまさぐり、左手で自分の秘門に触っているのだ。
感じるのだろうか、喘ぎ声が一層激しくなった。
人差し指を秘門に差し、抜き差しを始めた。彼はウケなので、感じるのだ
ろう。抜き差しする度に「あん、あん。。」と悶えるのだ。
俺は彼のここまで、悶絶しながら快楽に耽る姿に驚いた。
腰を振りながら、快楽の世界に浸っているのだ。彼のモノはすでに怒張
しきっている。先からは先走りが止めどなく出ているのだ。
怒張したモノは高校生のモノとは思えないほどのモノになっていた。
先走りでぐちゅぐちゅになった亀頭を指で、こねくり回している。
「あっーあっー」と喘ぐより、叫びに近い声になっていた。
「出る~」と断末魔のような声をだして、モノからは白濁した精を吹き出し
たのだ。遼太郞は「はぁはぁ」と荒い息をして、フィニッシュを迎えたのだ。
その後は、何事もなかったように、ティッシュで精を拭き、Tシャツを着て
机に向かっていた。
俺はあられもない、遼太郞の姿をみて驚いたのだ。しっかり、大人のような
自慰行為だったからだ。無論、この時期は性欲も高い時期で、毎日抜いても
いいのだ。
俺も、遼太郞の姿に興奮してしまった。俺も、パンツの中を穢していた。

夕飯を食いながら、遼太郞に自慰の話しをした。
俺がいたのをしっていたが、気にすることなくやったよ、とあっけらかんと
いうのだ。俺も、自分で自慰をするときもあるが、こそこそはしない。
あえて、誰もいないような時を狙ってはいるのだが、彼らに見られても
恥ずかしいとは思わないのだ。これも家系なのか。。と思ったりもした。
遼太郞が「俺、後(バック)感じるんだよね。入れながらやると妙に興奮
しちゃうんだよね」と笑いながら話すのだ。
3人の時は、あまりそういう会話はしないのだが、健太郎が大学に入って
からは2人で夕食をとることが多くなり、遼太郞が昔に比べて饒舌になった
気がしていた。
普通の家のことはよく俺はわからないが、性の話しは、普通にすることは
思春期の子どもとはないのだろうと、思うが俺はあまりわからず、あけすけ
なのもいいのかと思っていた。
健太郎が「あんまりずる剥けなやつっていないよね」という話しを
したことがあった。
勃起すれば剥ける仮性包茎は多いのだろうが、中学生くらいから
剥けた彼らには不思議みたいだ。
俺は小学生から剥けていたから、中学に入った時に、驚いた記憶がある。
そういえば、次郎の家の子ども達も早くから剥けていた。
小学校の低学年には、皮を剥いて洗うことと、小便をするときにも剥いて
するようにと言ってたらしい。
思春期に入るころには、確かにみんな亀頭が発達して、皮が戻らなくなって
いた。
次郎とそんな話しをしているときも、自慰の時にも皮を上下すると伸びる
みたいなところがあって、次郎は子ども達が小6くらいには、こうやって
自慰をしろ、と話していたようなのだ。
健太郎は家に来た頃は、仮性包茎で、まして包皮が亀頭にくっついて、
朝勃ちすると痛がったので、剥くことを教えたものだった。遼太郞も
仮性包茎だった。彼も6年生の時は、カスが溜まって健太郎が、
教え込んでいた。
大きさも決して、普通の小学生で俺のように早熟ではなかった。
早くから仕込んでおいたからだろ、と健太郎には言ったが、大学のゼミ合宿
で、やはりズル剥けなやつがいて、聞いたらやはり早くから剥いたとや
自慰も亀頭の刺激ですると言っていたらしい。
発達途上の敏感な時に、刺激を与えると大きくなるのかも知れない。
5月に遼太郞の面談があった。担任は高3になって、遼介兄だったのだ。
気恥ずかしい気もしたが、遼太郞にとっては力強い味方であり、俺は良かった。
彼は学校では、大人しいと言う。友人も限られており、寡黙な少年と
思われているのだ。遼介兄は「昔のお前みたいだな」と言われた。
家では話すわけだから、大丈夫だろうと思っていた。
かなり本人は進路で悩んでいるようだが、と言われ帰ってきた。
悩んではいるのだろうが、性欲には勝てない、というのもこの時期なんだ
ろうと俺は感じていた。
性格なのか、健太郎はねじり鉢巻をして勉強するタイプだが、遼太郞はマイ
ペースというか、長々やらずに短時間で集中するタイプのようだった。
俺は、勉強は自分でするもので、周りがやいやい言ってやるものでもない
という考えだったから、遊んでようが何をしていようが、うるさく言うこと
はなかった。俺は中高時代は、親がいなかったせいもあって、やいやい言われたことがなかったのだ。駿介の家も、そういう感じで「分からないときは
人に聞け」みたいな感じの家だったから、救われていた気もする。
俺も将来、こうなりたいと高校時代に決めていたから、受験勉強できたのだ
と思う。
そんなこんなで、遼太郞も受験生に変化していった高3の時期だった。
健太郎も大学生になって、帰りも遅くはなったが何せおしゃべりなので
俺が起きていると、飯を食いながらでもよく話しをしていた。
そう、遼太郞がいるときとは、彼も違うのだ。
俺もそんなに愛想がいいわけでもないから「うんうん」としか聞けないのだ
が、彼もあけすけに自分の事を話してきていた。
彼は大学に入り、女子学生の多さにびっくりしたそうだ。
もっとも、彼の学部は男子と女子の比率が2対8で圧倒的に女子が多いのだ。
健太郎はもてるらしく(本人談)よく女から誘いがあるらしい。
家にいると、携帯がピロピロよく鳴っていた。
確かに、185もあり顔もそう悪くないと思うので、目立つのだろう。
コンパなどで、先輩の所に泊まると、女から誘ってくることもあったようだ。
健太郎は、女もいけるかと思ったらしい。一度、そういうシュチュエーション
になってしまったが、勃起しなかったという。
彼も彼なりに、自分の性癖に悩んでいたのだと思う。確かに男からも人気
というか信頼があったようだ。なんというか、高校生くらいから、兄貴肌と
いうか、そういう感じになっていたのだ。
中高と女の免疫もなく、大学に入ったが、やはり自分はノーマルではない
と感じたようだった。彼がいうには、バイセクシャルかと思っていた、と
言うのだ。が、実際は女性恐怖症があるようなのだ。確かに、俺の所にくる
までは、彼も母親から虐待をされていて、唯一、優しく接したのが、父親
だけだったから、本能的に女より男を求めてしまうのかもしれない。
俺も父親と5,6年住んでいて、優しかったせいもあり、父が死んでから
母と暮らすようになっても、馴染めなかった。父は俺のチンチンを吸って
いたし、男の味を小さい時に植え付けられたせいもあったし、早くから
男と接触していたから、女を愛せない状況になっていた。
健太郎も同じようだった。
といって、うじうじ悩んでいたわけでもなく、逆に自分は「ホモ」なんだ
と自覚してからは、けろりとしていた。
ただ、大学では、高校までの時のように、相手がいなくて悶々としていた。
若さの欲求に耐えられないのだ。前なら、家で遼太郞を相手にしていたが
遼太郞は健太郎とこの頃接触する時間が違いすぎて、関係に至らなかった。
その欲求をかろうじて建志(次郎の子ども)にぶつけていたのだ。
ただ、彼も4年生になっていて、バイトもしていたから、健太郎とも時間が
合わないのだ。が、俺や遼太郞がいない、午前中に体を合わせていたようだ。
彼の部屋は妙に男臭いというか、精の臭いがするのだ。必ず、ゴミ箱から
すごい精の臭いがしてきて、すぐにわかったが。
ただ、彼が5月くらいになって、変化していった。新宿2丁目を知ったせい
もあるが、同じ大学に通う誠に出逢ったのだ。
学部は違うが、授業が一緒のものがあり、顔はしっていたらしい。
その彼と2丁目で偶然出会い、つきあい始めたのだ。
休みになると、家に連れてきたりしていたので、俺は黙って見ていた。
彼は、地方の出身で、俺らが住んでいるところから、さほど遠くない所に
住んでいた。週に何度かは、「誠の家に泊まる」と電話をしてくるように
なった。あまりにも帰って来ないので、さすがに俺もとがめたが。
健太郎に言わせると、彼の家でセックスしていたのだ。若い二人が体を
求め合い、朝になると学校へ行く、という生活を送るようになった。
ちょうど、その頃俺らが住んでいたマンションも古くなってきていて、
引っ越しの話しが出ていた。俺は隣が次郎ということに固執したし、都心にも
出やすかったので、転居はあまりしたくなかった。
が、次郎の家は5人ということもあり、手狭になっていたのだ。
二人で相談して、東京に近い、郊外に一緒のマンションを買うことに決めた。
彼の部屋の方が広く、俺の家は3人で丁度いい広さだったので決めた。
遼太郞や浩一、正幸の学校も今までよりは多少時間がかかるが、いずれ大学生
になれば、あまり関係ないと思い、夏前に越したのだ。
今までは、健太郎と遼太郞も同じ部屋だったが、一応個室になった。
こう書くと金持ちの様に思われるが、決してそうではない。
両親の残してくれたものがあったせいもあるが、それを全部つぎ込んだのだ。
健太郎は国立大だったので、高校の学費より安かったのだ。
遼太郞や次郎の子ども達も、広くなり喜んでいた。
夏休みになり、健太郎が深刻な表情で俺のところにきた。
誠の家は母子家庭で、仕送りもかつかつで、奨学金とバイトで生計を立てて
いたらしい。母親が病に伏せって、生計がきつくなりアパート代が払えなく
なり、追い立てられることになった、と言う。
健太郎が「父さん、誠が可哀想で、大学を退学すると言っているんだ」と
泣きながら話すのだ。「お願いだから、家に誠を住まわせてもいいか」と
いうから、俺もいくつかの約束を決めてなら、ということにした。
健太郎の部屋も二人でも、暮らせなくはないし、3人でも4人でも大して
変わらないだろうと思ったのだ。
誠はいかにもというくらい、純朴な青年なのだ。健太郎はいささか都会ずれ
しているところもあるが、誠は健太郎と正反対なのだ。
俺は、誠と健太郎に言った。あくまでも大学を出るまでの期間ということ
俺や遼太郞がいるときは、同棲をしているわけではないから、べたべた
しないこと。遼太郞が受験だから最大限気を遣うことなど、まあ他人が
住むわけだから口うるさく言っていた。
誠は家事をよくやってくれた。遼太郞が忙しくなってきていたし、本当に
助かった。健太郎がちっともやらない分、いそいそとやってくれた。
優しいというか、遼太郞に対しても「遼ちゃん遼ちゃん」と接してくれた。
俺はあることで気になっていた。何度か彼が家に来ていたのだが、誠のズボン
の膨らみが異常な位にでかいのだ。
家に住むようになって、風呂から出てくるのを見たとき、俺は目が点になった。
健太郎もデカイモノだが、そんな比ではないのだ。BigPenis なのだ。
俺もマジ?と思うほどだったのだ。外人並というか、普通でもずろーんと
していて、、コーヒー缶を2つは繫げた長さと太さがあるのだ。
純朴な顔をしているのにそぐわないのだ。
彼もカラーブリーフを履いていた。なんでも、トランクスでは脇から出て
きてしまうというのだ。上向きにも収まらず、横向きにしているというのだ。
初めは恥ずかしがっていたが、何せ我が家は裸族の家系なので、隠したり
するほうが嫌らしいのだ。次郎の家の子たちも同じだった。
誠も一月くらいすると隠さなくなった。
よく、彼らがいないときに、遼太郞と誠の話をしたものだった。
「勃起したら凄いだろうね」「健ちゃんはまこっちゃんのを咥えたり、中に
入れてるのかな?」なんて遼太郞は興味津々だった。
あの健太郎も、誠との絡みは話さないのだ。俺らも話してこないものを
無理に聞くのもなんだ、と思ってあえて聞きはしなかったのだ。
9月のある日、俺は遼太郞を学校へ出してから、次郎の家に行っていた。
午後から二人で葬式に出なければいけなくなり、次郎の礼服が小さいから
付き合って買いに行った。1時間くらいで帰ってきた。
部屋に入ると、呻き声が聞こえる。なんだ?と思うと、健太郎の部屋から
聞こえるのだ。部屋にはドアはあるのだが、普段はカーテンを引いていた
から中の様子が丸見えなのだ。俺は仕事に行ったと思い、二人で体を合わ
せているのだ。
最中で俺が帰って来たことに、二人とも気づかないのだ。
俺は真向かいにある、部屋から見ていた。
普段おとなしい誠が健太郎を攻めているのだ。「健太いいのか?」「まこ
入れて・・」と健太郎は甘えた声を出しているのだ。
健太郎は「あ、あ、・・」と四つんばいになり、ケツを誠に向けているのだ。
誠のモノは勃起していて、500mlのペットボトルくらいに、怒張していて
ゆうに臍を越えていたのだ。マジに入れるのか?と思っていたら、健太郎は
腰を振って誠を催促しているのだ。まるで、手を突っ込むような感じなのだ。
誠は健太郎の秘門にオイルを塗り、あてがった。健太郎は慣れているのか
わけなくズブズブと入っていってしまうのだ。
健太郎は喘ぎ声がすごいのだ。「ああん、あっあ・・」とそれは女の痴態を
見るようだった。健太郎は攻めなんだ、と豪語していたから、自分がウケに
なったことを言えなかったのだ。
まして、女の様に身もだえているのだ。誠が刺したまま、横になった。
健太郎は誠の体に跨った。健太郎のモノは萎れていたが、ビタンビタンと
音を立てて自分の腹と、誠の玉袋に当たって卑猥な音がしていた。
健太郎は狂っていた。健太郎が仰向けになり、誠が突き刺すような体勢に
変わった。健太郎が「だめだめ・・」と言いながら、潮を噴いているのだ。
先からじゅぅじゅっと3,4回噴きだしたのだ。
誠が健太郎のモノに触ると、勃起してきていた。「まこ、行く・・」と
言って、健太郎はところてん発射をしていた。
誠はオイルでぐちゃぐちゃの己を、健太郎の中から抜き出し、「健太出る」
と言って健太郎の腹の上に精をぶちまけた。すごい量なのだ。射精も十回
はいっただろうか。はぁはぁと二人は荒い息をしていた。
俺は勃起してぬらぬらになっていた。たまらなくなってしまい、そっと
玄関を出て、次郎の家にいった。「どした?」と俺は黙って勃起したまま
次郎に求めてしまった。
健太郎と誠のぶつかり合いはまるで、エロビデオのようだったのだ。
誠のデカさと健太郎のあられもない痴態には驚いてしまった。
俺らがいるときや、朝から授業があるときは出来ないのか、週に何度も
しているわけでもないのか、凄まじかった。
俺は健太郎が、変貌しているのに驚くとともに、オスというか完全に
男の世界に誠と入ってしまったんだ、という複雑な気持ちだった。
健太郎は誠と一緒に住むようになって、彼は性の対象を見つけたせいなのか
時間が合わなくなってきたせいか、昔の生活とは違って来ていた時期だった。
遼太郞は健太郎と話すこともなくなってきていたが、さすがに勉強の方での
忙しさもあり、自分の世界に入っていった。
彼らが小学校後半から中学校の時代とは、まるで変化してきていた。

遼太郞は健太郎の事を理解はしていたが、彼は自慰をすることくらいで
性的欲求を解消していた。彼は、それ以上踏み込む勇気はなかったのかも
知れない。
6月なって、俺が夕方少し早めに帰って来た日があった。
遼太郞が少し遅いな、と思っていた。6時近くだっただろうか、帰宅した。
Yシャツのボタンがとれ、ズボンも汚れていた。彼もいつもと様子が違う
のだ。俺は黙って、一緒に風呂に入った。家に来た頃の少年の体ではない。
もう青年になっていた。俺は、久しぶりに体を赤ん坊の様に、洗ってやった。
彼は何もしゃべらないのだ。背中を洗って、俺がふと顔を見ると、泣いている
のがわかる。
彼を立たせて、股間も洗ってやった。しかし、後を妙に隠すのだ。
強引に屈伸の様に、上半身を曲げ、ケツを開いた。
肛門が切れているのだ。俺は、お湯でそっと拭いてやった。
俺は、直感的に強引に挿入されたな、と思っていた。

風呂から上がってきてから、パンツをはいて、リビングのソファーに座り
遼太郞はポツポツと話しを始めた。
彼は学校帰りに、新宿に行き本屋によったそうだ。友人は駅で別れたが
遼太郞は用を足したくなり、トイレにいったそうだ。個室に入るときに
親父が入ってきたそうだ。「声を出すな」と脅してきたという。
抵抗はしたのだが、恐怖感が先にたちどうしようもなかったという。
無理にズボンを降ろされ、パンツの上から揉まれ、親父のいきり立った
モノをいきなり挿入されたという。痛くても声を出せないし、無理矢理
だから遼太郞はいやだったと言う。おもむろに遼太郞のモノも咥えられたが、
恐くて立たなかったらしい、耳元で「感じてるんだろう、勃起しないのか」
と言われたという。無理矢理咥えられ、遼太郞も射精してしまったという。
これで終わりではなかった。また、むりやり後に挿入してくるという。
結局、入らず遼太郞の肛門でその親父は射精をしたらしい。
だから、パンツも汚れていたのだ。パンツは精液らしいものと、遼太郞の
血がついていた。
「おいらもやるのはいいけど、無理矢理は嫌だ。まして、恐くて恐くて・・」
とぽろぽろ泣いているのだ。体もガタガタ震えているし、よっぽど恐かった
のだろうと思う。遼太郞は経験があったけれど、それでもこれだけの思いを
しているのだ。これが、男性の経験がない、子だったら・・と思った。
俺は、遼太郞を立たせ、肛門をみた。綺麗なピンク色の襞が、ところどころ
切れて出血しているのだ。俺は消毒をして、軟膏を塗ってやった。
恐怖心のあまり、勃起しなかったけど、脚に力を入れて射精に近づけたそう
だ。遼太郞にとってショックだったようだ。
彼は暴力的な言葉や態度に異常に反応するのだ。トラウマなのか昔のことが
フラッシュバックしてしまうのだ。健太郎も虐待を受けていたが、遼太郞は
母親の付き合っていた男の暴力は半端ではなかったのだ。
殴る蹴るだけではなく、股間を踏みつけられたり、玉袋を引っ張られたり
性的虐待に近いこともされていたのだ。
俺が、叩くわけでもなく彼の近くで、手をあげるだけで遼太郞はびくっと
体を硬直させてしまうのだ。
俺は、何も言えなかった。慰めの言葉が見つからないのだ。
俺は彼を優しく抱きしめるしかなかった。俺は自分が不甲斐ないと思った。
その日は、彼は夕飯もほとんど食べなかった。寝るときも、俺の部屋で一緒に
寝たのだった。
次の日は「頭が痛い」というので、学校を休ませた。
夜中に遼介兄(担任)には、連絡をしていた。俺は何も出来ない、と兄に
こぼすと「遼太のそばにいてやればいいんだよ」と言われた。
俺も職場を休み、その日は遼太郞と一緒にいることにした。
洗濯をしながら、俺は遼太郞の薄汚れたパンツを見ていたら、急にむかむか
してきて、力任せに破き捨てた。Yシャツやズボンが洗濯されているのを
見たとき俺は泣いた。
遼太郞は昼近くになって、起きてきた。普段の顔に戻っていた。
「腹減ったよ~」と、俺が作った飯を食べた。
遼太郞が「セックスってさ、お互いにしよう、といってすれば気持ちいいけ
ど、強姦みたいなのは、嫌だ。」という。「おいらはなんであんなに恐かった
のかな」と言う。俺は小さい頃からの話しをしてやった。
「それって(トラウマ)中々治らない?」と聞くから、あせらないことと
言った。ケツを見てやった。ケツの双丘は筋肉で盛り上がっている。
ケツの辺りは、無毛なのだ。が、玉袋は重量を増していたし、モノも大きく
成長していた。後からみると、玉がズロンと下がっていて、淫靡だった。
切れていたところも、殆ど治っていたが、軟膏を塗ってやった。
そんな所を見ていて、俺は興奮というか、遼太郞が愛おしかった。
健太郎も遼太郞も自分の子どもではないが、人間的に守ろうというか
愛情があった。
遼太郞には、俺も中学生くらいから、いつ死んでしまうんじゃないかという
妄想に取り憑かれていた話しをした。父、母、祖母と事故で亡くなり、健介
と二人になってしまった、と思っていたら大人になって健介が死んでしまい
俺もいつ死んでしまうのかと、精神を病んだ時もあったのだ。
そんな話しを聞かせた。遼太郞は生を受けて、俺の家に来るまで、優しく
されるということがなかったのだ。健太郎や俺の態度に初めは驚いた。
俺も父が死に、母とうまくいかず、性的欲求に走った。健太郎も母親の
虐待が酷かった。遼太郞も同じで、少年期に心の傷を負い、愛情に飢えて
いたのだ。そんな3人が暮らすようになって、誰かが傷ついても、お互いに
その傷がわかる、ということはかえって良かったのかも知れない。
俺は、遼太郞を見ていて、彼の心の奥底に潜む、まだ出会えない物もある
のだろうと思っていた。
夕方、乾いたYシャツのボタンをつけたり、ズボンの破れをぬっていたら
俺は、妙に切なくなってしまった。
二人にとって、大きな出来事だった。
それから遼太郞は変わってしまった。
健太郎ほど強くないのである。元来内向的な性格なのに輪をかけたように
なってしまっていた。
性の欲求も強いだろうにとは思うが、自分でしない時期が続いていた。
無論、若い性は夢精でしか発散できなくなっていた。
勉強も自分なりに決めたものをやる気はあったようだが、やはり今までの
遼太郞ではなかった気がする。

夏休みになった。今まで同居していた、誠が学生寮に入れることになった。
彼も気を遣いながらの生活よりも、一人での生活の方がいいと俺は思って
いた。健太郎は寂しそうだったが、俺は前の生活に戻れてよいのでは、と
思っていた。
夏休みになって、恒例のキャンプが巡ってきた。健太郎は2年ぶりの参加
になるのだ。遼太郞は行かないだろうと思っていたが、本人が行きたいと
いうので、久しぶりの3人での参加になった。
行く前には、二人で買い物に行ったり、準備をしたりしていた。
遼太郞をみていて、久しぶりに笑顔になってきていたので少し安心をした。
次郎の家も参加するのだが、建志や剛志は4年生になっていて、スケジュール
が合わず不参加になった。
三男の浩一も高3なのだが来てくれた。一番下の正幸も頼もしい戦力に
なっていたのだ。
このキャンプは元々次郎に誘われて行き始めたのだ。
俺も一人でヒマだろうということもあったし、長期的に休みが取れやすかった
こともあると思う。健太郎が来て、彼も参加の一員からリーダーへとなって
いった。遼太郞との出会いもこのキャンプであった。
中2以外(山村留学していた)は、彼も参加している。
小学校の時に参加しても中学校にいくと、忙しくなり継続して参加がなく
なり、リーダーがいなくて大変だが、なんとか俺のウチと次郎の家で
保たれていたのかも知れない。
もっとも、俺も水泳だけは得意なので、というのもあったかもしれない。
健太郎も遼太郞もスイミングに通わせてはいなかったが、泳ぎだけは
このキャンプや学校での水泳のおかげで、泳ぎだけは得意だった。

健太郎は大学生になっていたので、中高生のまとめをやりながら、大人との
調整役になっていて、忙しく動いていた。
遼太郞は浩一とは仲がいいので、協力しながら子どもたちの面倒を見ていた。
健太郎も、体も大人になってきていた。
わざときつめの競パンに白いタンクトップでは、中々の体つきだ。
次郎が「健もおいしそうな年になったんだなあ」なんて冗談をいうほど
成長していた。彼は、積極的な性格なので、合っているのだろう。
遼太郞はそういうタイプではなく、じっくりと向き合うのだ。
健太郎ファンもいるのだが、遼太郞のファンもいるのだ。
暴れん坊やきかん坊は遼太郞の妙な説得力というか、人柄が引きつけるよう
なのだ。
久しぶりに彼も、競パンを履いて忙しくも楽しく過ごしている感じがあった。

夜は次郎と久しぶりに話しをした。遼太郞の変化を話していた。
次郎も子ども達の変化で悩んでいるようであった。
成長過程には色々なことがあるんだ、と俺も腹をくくりながら生きていく
しかないのだ。と思った一夜だった。

キャンプが終わって帰ってきたころだった。
俺は休みで家にいたのだが、遼太郞も休みで家にいた。
ふと部屋をみると、自慰をしているのだ。
真っ裸になって怒張した己を扱いているのだ。音楽を聴きながらなので
声も激しいのだ。「あ、あぁ・・」と喘ぎ声をだしているのだ。
怒張したモノはいつしか成長していた。色も赤黒くなっていて、高校生の
モノではなかった。腰を振りながら、感じているのだ。
汗にまみれながら、「あ、あ・・」と快楽に耽っている。
「出る・・」といいながら、大量の精を吐き出していた。
しばらくしてTシャツにパンツで、リビングに彼はきた。
「おい遼、さっきせんずりしてただろ?」と俺が聞くと、遼太郞は
「うん」と頷く。「お前大分、自分でしないで夢精ばっかしてただろ」と
俺が言うと、遼太郞は話し始めた。
トイレの強姦以来、恐くて自分のモノがさわれなかったらしいのだ。
浩一には自分で話しをして行き帰りは一緒に登校下校していたのだ。
キャンプでも浩一から、相当励まされたらしいのだ。
一番こたえたのは、「そんなんじゃ、遼太郞らしくない!」と言われたこと
らしいのだ。中学時代、浩一は不登校で転校したり、山村留学に遼太郞と
いったりと、付き合いが濃いのだ。
高校生になって、浩一は逞しくもなって、今では昔を感じさせないような
青年になっていたのだ。
浩一は遼太郞に助けてもらった、という意識もあり、遼太郞が落ち込んで
いるのがたまらなかったのだろう。
二人はべたべたしているわけでもなく、離れているわけでもなく、いい
バランスで付き合っているのだ。
遼太郞も落ち込みから、一歩出ることが出来、自分らしさを取り戻した夏
だった。

健太郎も誠が家を離れてからは、落ち着いてきた。
学生寮はそうそう部屋にいくこともできないということもあったし、誠も
アルバイトをみっちり入れたらしく、忙しくなり健太郎とも会えない日々
だったようだ。健太郎はさばさばしているのか、一人に縛られたくはない
のか、彼もアルバイトに精を出していた。
そういえば、この頃から健太郎は俺が昔よくいっていたスイミングのインストラクターを始めていた。俺も大学時代はここで稼がせて貰っていたのだ。
その時、一緒にやっていた友人が大学を出て、社員になっていた関係で
「誰かいない?」と俺に声をかけてきて、健太郎に話しをしたら、やりたい
ということになったのだ。
駿介の家に行ったついでに、見にいったことがあった。競パン履いて、小学生に教えていた。
人気があるのか、夕方から夜、土日も入れてくれて、相当忙しいようだった
が、あれやこれやバイトをやるよりは、楽だったのか、学校の途中にもある
ことで、よくやっていた。

家にも休みの日にもいないし、帰りも遅くなった。大学生なんてこんなもん
だろう、と俺は思っていた。
家も遼太郞と俺だけでは静かで、遼太郞はせっせと勉強をしていた。

そして、秋から冬へとなっていった。
冬になった。
遼太郞は受験モードに入ったのだが、気持ちが不安定な状態が続いた。
健太郎が家にいるときは、押さえているのだが、俺と二人な時や一人だと
いらいらしていて、感情の起伏が激しかった。
時々、帰宅も遅かった時があったが、俺には遅くなるとメールをよこすので
あまり気に留めなかった。
ある金曜日に俺は同僚の送別会がS駅であり、久しぶりに繁華街に出かけた。
一次会で飲まされ、若い連中はカラオケにいったが、俺は抜け出した。
スクランブル交差点を駅に向かったいると、なんと反対側には遼太郞が歩いて
いた。大学生くらいなのか、談笑しながら歩いていた。
談笑しながらも、ふっと見えた顔に俺は一抹の不安を感じていた。
俺は9時過ぎには家に帰った。
遼太郞は11時近くに帰ってきた。
珍しく俺は行き先を聞いた。遼太郞は一瞬、顔色を変えた。
「う・・友だちの家に行ってた」というのだ。
俺は、Sの繁華街で見た話しをした。
俺は彼に「誰と会おうと何をしようと気にはしないし、遼が悪い事をする
とは思ってはいないが・・」と言った。
彼は、ポロポロ泣き始めた。
遼太郞の話によると、まあ出会い系サイト的なことをやっていたのである。
金欲しさではなく、あくまでも欲求の解消だった、と言うのだ。
俺は愕然とした。(こいつも俺と同じことをしている・・・)
俺も欲求解消のために、中高時代は狂っていた。
遼太郞も同じだったのだ。
健太郎が大学生になり、家に殆どいなくなり、俺が帰ってくるまで家で
一人だから寂しかったのだ、と言う。
高3なのにと思ったが、彼の心はアンバランスなのか、成長し切れていない
面もあるのだと思った。
遼太郞に、俺の過去の話をした。彼には話した事がなかったので、彼は相当
驚いていたようだ。
駿介や次郎は遼太郞は「いいおじさん」で接しているから、俺と関係が
あった話しには驚愕していた。
彼が「父さんも寂しかったの?」と聞いた。確かに父親を亡くした時、
母親と祖母が亡くなった時に健介が別れて暮らすときの失望感は激しかった。
やりきれない思いが俺は性的欲求に変わっていった。
寂しいから荒れていく人もいるだろうが、俺はそこまでの勇気はなく
セックスして抱きしめられているときに、寂しさを解消していた気がする。
遼太郞も寂しくて、男に抱かれていたという。
俺は、彼を見ていて切なくなってしまった。
健太郎と差をつけたわけでもないのに、遼太郞は中々心を開いていなかった
のだ。かといって、俺が彼を抱いてやるわけにもいかないし、と思った。
健太郎がいないときは、遼太郞を甘えさせてやるようにした。
健太郎には話しをしておいた。遼太郞が寝てから、健太郎が帰ってきて
その話しをしたら、健太郎もポロポロ泣くのだ。
「俺が自分のことばかりで、遼太を苦しめたのはおれなんだ・・」と
自分で責めるのだ。俺と健太郎は血は繋がっているが、遼太郞とはない。
その難しさを感じた、冬の初めだった。

遼太郞もそれ以来、俺と一緒に風呂屋にいったり、一緒に寝たりするうちに
落ち着きを見せてきた。健太郎も早く帰ってくると、遼太郞の部屋にいって
話しをしたり、お互いに体をぶつけたりしていた。
健太郎もバイト代が入ると、遼太郞と風呂屋によくいくようになった。
たまには3人でいったが、まあ天真爛漫というか、裸族なのか、彼らは
羞恥心を知らないので、同じ年頃の子からは「変なヤツ」と見られていた
ようだが。。
タオルで隠しもせずに、それなりのモノをぶらぶらさせている思春期の
子どもはなかなかいなかった。それが、彼らのいいところでもあったのだが。
俺も駿介の家に行くまでは、風呂は一人で入っていたが、駿介の家に下宿を
してからは、色々な年頃の兄弟と一緒に入っていあたし、彼らの家も隠す
なんてことはしなかったのだ。チン毛が生えてきても、「お!生えてきたな」
と喜んでくれるような家だったから、俺も受け継いだのかもしれない。
確かに次郎の家の子ども達も、中学生になっても、隠さずに風呂から出て
くるし、キャンプにいっても、タオルで隠して着替えるなんてことはなかった。
健太郎も「隠したりする方が、かえって恥ずかしいよ」なんて言っていた。

健太郎が遼太郞や次郎の家の浩一たちとワイワイ風呂屋に行き始めてから
遼太郞も明るさを取り戻してきていた。
浩一もその事実を知って、遼太郞を怒鳴ったらしいのだ。あまり感情を見せる
浩一ではないのだが、遼太郞にとって恐かったらしい。
俺は「浩一は遼太の事が好きだし、心配なんだよ」と話しておいた。
浩一も一緒に帰って来て、遼太郞の部屋で勉強したり、一緒に飯を食って
いったりしてくれて、俺も助かった。
浩一とは、大学をどうしようかと夜遅くまで話し合いをしていた。

実はこの頃俺も遼太郞のことで悩んで悩んでという時期だった。
それを助けてくれたのは次郎だった。彼は高校の教員をしている関係も
あって、彼らの気持ちを摑み理解が早いのだ。
俺も色々相談して、いいアドバイスをしてくれた。全てをさらけ出せる彼の
存在は大きかった。
冬休みになった。
遼太郞は塾にもいかずにやっていたのだが、俺もさすがに心配になってきて
予備校にほぼ強引に入れた。初めは行くのは嫌がっていたのだが、健太郎に
説得され行き始めたのだ。遼太郞は金のかかることを全くしないのだ。
小遣いは定期的にあげていたが、殆ど遣わないのだ。
変な気を遣っていたのだろうと思う。

冬休みのある日、珍しく健太郎がいた。
休みだからだらだら寝ているなんてことはしないのだ。俺はゆっくり寝て
いたいのだが、どすどす歩いたりしていて煩いのだ。
特に俺は前の晩に忘年会があって、疲れてうとうと寝ていた。
さすがに昼前には俺も起きた。遼太郞は朝は自分で朝飯を食べ、予備校に
行っている。夜までは帰ってこない。
居間からぼそ話し声が聞こえていた。何のことはない次郎の子の建志がきて
いた。
二人でテレビを見ているのだが、Hなモノを見ていた。
建志が「おじさん(=俺)は?」と聞いた。健太郎は「夕べ遅かったから
寝てるよ」と言う。
二人で男同士のHなDVDを見ているのだ。
初めは二人であーだこーだ話していたが、二人とも黙ってみているように
なった。健太郎が「なんだか興奮するね」と言い、建志を挑発しているのだ。
建志も興奮してきたのか、ソファの上で大胆にも脱ぎ始めた。健太郎も服を
脱ぎ捨てていた。
建志は体が大きいのだ。太っているわけでもない。骨太というか、しいて
いえばラグビーの体型なのだ。胸筋も発達していて、こんもり盛り上がって
いた。色も年中海にいくせいか、黒いのだ。
そのくせ、腰回りは細く、要するに逆三角形なのだ。その代わりケツはプリプリ
していて、脚も太い。マッチョなのだ。
さすがに、体育大にいっているせいか、ホントいい体をしているのだ。
昔、中学生くらいまではひょろひょろしていたが、高校生くらいから、逞しい
体になってきていた。
モノも中々の大きさだった。次郎も子ども達に小さいうちから、皮剥きを
教えていた。小便するときも、必ず皮を剥いてしていた。思春期に入ると
自然に皮は戻って来ていなくて、建志もズル剥けなのだ。
下着を脱ぐとズロンと建志のモノが見えた。健太郎が「兄ちゃんデカイよな」
と言うほどであった。健太郎も巨根だと思うが、建志の方が、使い込んでいる
感がする。
亀頭が赤黒く嫌らしいのだ。カリがまるでリングをしているような太さなのだ。
ダランとしているのに、重量感を感じるのだ。
健太郎は少し勃っていた。彼は水泳体型なのだ。建志ほど厳つい感じはなく
今風というか、すらっとしているのだ。逆三角形の体型なのだが、体毛は薄い
のだ。彼も大学に入って、やっと腋毛が生えてきたのだ。泳いでばかりいる
せいで、体毛が薄く見えるのかも知れない。が、陰毛だけは逆三角形にびっしり
生えているのだ。細くなく剛毛なので、余計にびっしり生えているように
見えるのだ。自分でも多少は剃っているようだが、むだ毛は殆どないのだ。
彼もウエストが細い。ウエストに合わせてズボンを買うと、腿がきつくて
入らないのだ。高1くらいからそんな感じだった。
二人が裸になると、体育会系の両極端がいる感じがした。要にいかつさと
しなやかさの対決のようであった。
健太郎と建志は前から体の関係はあった。特に高1の時に、健太郎が交通事故
にあったとき、建志は大学に入ったばかりで、健太郎の世話をよくしていたし
健太郎も建志を「建志兄ちゃん」と憧れていたのだ。
建志は剛志と双子なので、見た目は似ているが性格はまったく違う。
建志はむっつりというか、余計な事は話さないのだ。次郎は「昔の康介に
似ている」とかいうが、口数は少ないのだが、中々優しく健太郎とは馬が
合うようなのだ。
そんな二人が、いつしか大人になっても、体を求め合っていたのだ。

建志は仁王立ちになって、健太郎は跪き建志のモノを口に含んだ。
あの建志の顔が、苦悶に歪んでいた。段々と建志のモノは容積を増してきた。
健太郎が手で押さえないと、上向きになって口からはみ出しそうなのだ。
建志のモノは完全に勃起していた。血管が浮き上がるほどであり、少し湾曲し
ていた。上反りというのだろうか。亀頭がデカイのか、まるで二つのウズラ
が先についているようなのだ。皮のたるみはまったくない。全て、後に引っ張
られているのだ。彼も陰毛は濃い。健太郎のように、ジャングルというか
臍に少し続いているようだった。
建志もこれ以上咥えられていたら、イキそうなのか健太郎の口から己を
引き抜いた。健太郎を立たせ、建志は健太郎のモノをまじまじと見ていた。
「健太もまたデカくなったんじゃないのか?」と呟いていた。
健太郎は既に屹立していた。彼のモノもでかいのだ。
俺の家に来た頃は、小5だったが、皮を被っていた。大きさはそんなに小さく
はなかったが、皮が癒着して痛がった時期もあったが、思春期に入る前に
剥くようになってから、どんどん大きくなっていった。
目の前で、屹立し咥えられているのを見ると、嫌らしさを感じなかった。
剛毛の中から、屹立しているモノは、子どもから大人のオスにしっかりと
変化をしていたのだ。
咥えられながら、健太郎も苦悶に顔が歪んでいた。口からは「あ、あ・・」
と喘ぎ声が漏れてきていた。あの普段は明るい健太郎とは別人の様なのだ。
建志には健太郎の全てを知られているのだろうか。健太郎が快楽の深みに
ハマっていくのがわかる。
建志は立ち、お互いにいきり立ったモノをぶつけ合っている。二人とも
体に手を回し、固く抱き合っている。健太郎のケツが力が入っているのか
固く引き締まっているのが見えた。
建志は抱き合いながら、健太郎のケツをまさぐっていた。右手で健太郎の
双丘の合間を指を入れていた。健太郎はまるで赤ん坊の様に、体を捩りながら
歓喜の深間にハマっていった。
建志は健太郎をソファーに手を置かせた。ケツが丸見えなのだ。
建志はまるで熟練されているごとく、健太郎の秘門を指で弄り始めた。
健太郎は感じるのか、余計に体をよじっていた。
程なくして、建志は己を健太郎の秘門にあてがった。ずぶずぶと入り始めた。
腰をぐっと健太郎に近づけ、全てを埋め込んだ。健太郎は「あ~」と溜息の
ような歓喜の声を出していた。建志は健太郎の背中に手を置き、初めは
ゆっくりのスピードからピストン運動を始めた。建志も感じるのか、
途中で「はあはあ」と息を肩でし始めたのだ。健太郎も、感じるのか
激しく建志が動く度に、激しい声を漏らし始めた。建志は腹筋が揺れていた。
気持ちも己のモノ一点に集中しているようだった。
健太郎が最高点に達したのか、「あ~あ~ダメ・・」と言うと同時に、
触れてもいない己から、精を噴出させたのだ。
建志も健太郎の射精で、締められたのか健太郎の背中に手を伸ばしながら
健太郎の中で果ててしまった。お互いにはあはあと荒い息を吐いていた。
建志は、健太郎の中から己を引き出した。固さはとれていたが、ぬらぬらと
黒光りを放っていた。
二人でしばらく抱き合っていた。

しばらくして健太郎が「やば」と言いながら、己の放出したモノを慌てて
拭いていた。建志も慌てて拭いていた。
それまでの二人とは違い、あたふたしていた姿がなんだか滑稽に見えた。

俺も二人の行為を見ながら、パンツの中を穢していた。
年末になった。
いつもは30、31日は大掃除をしているのだが、仕切ってくれる遼太郞が
忙しいので今年は止めた。
健太郎は役立たずなので、期待するのもあほらしいのだ。
駿介から「久しぶりに年末から実家に来い!」と電話があった。
30日にささっと掃除を簡単にして(俺だけ)遼太郞は31日~3日までは
予備校が休みなので、一緒に行くことになった。
俺も一人の時は、毎年の様にいっていたが、健太郎や遼太郞が来てからは
挨拶にはいくが、ゆっくり行くことはなかった。
上の兄たちも結婚していて、それが女の子どもがまったくいないのだ。
ひとり位・・と思うがみんな男なのだ。
男系家族なのかと思うくらいだ。
健太郎や遼太郞の年も多く、未だに中高は俺の母校に行く習慣はあるのだ。
ウチの二人ともそれは知っているので、周りからは兄弟だと思われるのは
慣れっこになっていた。遼太郞は本姓は違っているのだが、通姓は俺の姓
を名乗っていたので(遼介兄が学校の教員だったのが助かった)余計に
思われたようだった。
あまり詳しくは書けないが、遼太郞を引き取るのに時間がかかったのは、
俺が独身だったからなのだ。それを心配した遼介兄の家が養育親になっても
という話しもあったのだ。が、18歳までの養育は本来なら、施設だろうが
色々な経緯もあって俺の所でというのがあった。
健太郎は俺から見ると、甥に当たるし母親は罪に服していたが、現存していた
ので、俺のところに養子になるのは、遼太郞ほどではなかったのだ。
遼介兄の親父さんが弁護士を紹介してくれて、あれやこれやと世話を焼いて
くれて、同居ができるようになったのだ。
親父さんは俺の親父といとこになる。俺と遼介兄や駿介ははとこになるの
だろうか。俺は、駿介と偶然出会い、就職するまで世話になっていたので
本当の実家に感じる。
余談だが、祖父母も亡くなり数年前には伯父さんもなくなった。今は、あの
直が家を継いでいるのだ。その話しはまた後ほど出てくるので。。。

俺が住んでいた部屋も、多少は改装されていた。懐かしく感じた。
一時、この家にくるのがきつかった時期もあった。それは健介が死んだころ
だった。どうしても、建物を見ると健介が元気な中学生から大学までを思い
だしてしまうからだった。俺や健介は親が亡くなっても、祖父母がいたし
伯父さんも色々動いてくれたから、施設に入るようなこともなかったし
健介も一時母の兄(叔父)に引き取られた。が、コイツがどうしようない
ヤツで健介を引き取ることで、祖母の財産が欲しかったようだ。
健介には何もしないし、結局親父の祖父母が引き取ってくれた。
この頃の事を思い出すと悲しい。俺はぬくぬくと生きていたのに、弟が
辛い思いをしていたのだ。
健太郎も大人になってきて、健介に似ているな、と思うときがあった。
俺は健介とは似ていないが、人からは親子だね、とよく言われた。
が、遼太郞と俺が外出しても、顔が似ているというのだ。性格は俺に似て
いるが、顔立ちはと思っていたが、何年も暮らせば似てくるのか、と思う
ようになっていた。

というわけで、久々の実家?に帰ってきた。兄たちの子ども達も大きく
なっていた。健太郎や遼太郞は慣れた感じではしゃいでいた。
大晦日の午後は、遼介兄、駿介、俺で飲みに出かけた。次郎も実家に行って
いたが、遼介兄が呼び出した。次郎は母校に勤務していて、遼介兄は大先輩
になるので、頭が上がらないのだ。この4人はあけすけに話しが出来て
俺も楽しいのだ。
俺が、先日見た建志と健太郎の性交渉の話しをした。遼介兄は建志も剛志も
教え子になるので知っていたのだ。
駿介はアホなので、興奮しちゃったなあなんて赤ら顔で話していた。
久々の再会に俺は楽しかった。

帰ると遼太郞がいなかった。あら?と思うと応接間で竜之助(駿介の弟)と
なにやら話していた。
俺もあまり気にはしなかったが、珍しい組み合わせだな、と感じていた。
夜は大人数での宴会になった。兄たちも年をとっていたが、昔と変わらなかった
健太郎や遼太郞もわいわいとゲームをしたりしていて、楽しい年明けになった。

元旦の夜に帰ってきたが、健太郎は残った。
遼太郞と車で帰る途中に、大晦日に竜之助と話していたことを聞いた。
遼太郞が「あのね、おいら大学医学部に行きたいんだ」と言う。
遼介兄が担任で、理系に行くのは決めていたが、学部を何にするか決められて
いないことは聞いていた。俺がやいやい行っても、自分で決めなさい、と
通告してあったのだが、竜之助に相談して決意したようだ。
ただ、私立は受けない、国公立一本でと言う。金の心配はするな、というと
遼太郞は「そうじゃなくて、自分の力を試したいから」という。
俺は「わかった」としか言わなかった。竜之助は俺より一つ下で、遼太郎が
家に来た頃もよく、家に来てくれていたので遼太郞も相談しやすかったのかも
知れない。
実は健太郎よりも遼太郞の方が高校になってからは成績がよかったのだ。
遼介兄に電話をすると「遼太郞ならだいじょうぶだろ」と言われほっとした。

それからセンター入試までは、遼太郞は必死だった。
自慰もせずに、机に向かっていた。
夜は俺の布団に潜り込んでくることもあった。大人に近づいている自分と
対時しているようだった。
センター試験の日は大雪だった。弁当を作り持たせ送り出した。
二日間俺は落ち着かなかった。
健太郎の時は、余裕があったが、遼太郞の時は余裕がなくて、健太郎に
怒られた。「遼太なら大丈夫だよ。信じてあげなよ」と言われた。
健太郎も落ち着かなかったのか、二日間、バイトも行かずに家にいた。
帰ってきて、健太郎と自己採点をしていた。
俺はよくわからず、健太郎に「大丈夫そう?」なんて聞いていた。
健太郎は笑っていた。

皆が采色不定の時期だったのかも知れない。
健太郎の時もそうだったが、2月末の2次試験までは落ち着かないものだ。
健太郎は文系で、余裕の対応をしていたが、遼太郞は理数科目が多いので
大変そうだった。
予備校にも通い続けていたが、俺から見てもしんどそうに見えるくらいだった。

2月の頭には、足切り(2段階選抜)も大丈夫だったので、本格的になった。
時折、夕食を食べながら話しはした。が、試験の話しはしなかった。
ある時、「遼太、お前抜いてるの?」と聞くと「ううん、試験までしないと
決めたよ」と明るく言う。俺が「なんでまた」と聞くと「父さんもしてない
でしょ。だから」という。
きょえ~と思った。俺も心配でそれどころではなかったのだ。
遼太郞という男は苦労してきたせいもあって、特に俺の心情を察するのが
早いのだ。健太郎は、あっけらかんとしているから、そんなことはないのだが
遼太郞は鋭いのだ。
俺は「そうだな。遼太が落ち着くまでは禁欲かな」というと、「うん」と
明るく笑っていた。
さすがに俺も理数は教えられないし、分からない。(健太郎も・・)
なので、2月の半ばから、駿介の家に1週間いくことになった。
当時、竜之助が家にいたので(親父さんの病院の医師)遼太郞の専属として
主に数学を見てくれていた。(遼太郞は学校は受験休み)
昼間は竜之助と数学を、夜は担任の遼介兄に理科をたたき込まれていた。
俺も仕事帰りに見にいったが、頑張っていた。
昼間は竜之助が仕事の時は、健太郎が国語を教えていたのだ。

なんだか、昔をみているようだった。みんな中高一貫だったから、高校受験を
するのはいなかったが、中学受験や大学受験はみんなで教え合いながら、勉強
したものだ。
俺も理科が弱くて、よく遼介兄に怒られ怒られ勉強していたし。懐かしかった。

2次試験の2日前に家に帰ってきた。
俺もなんだか落ち着かなかった。健太郎も珍しく家にいて(バイト休んだらしい)
久しぶりに3人で夕食をとった。
前の日には、健太郎があれこれ世話を焼いていた。
受験票は?鉛筆は削ったのか?などとうるさいのだ。
遼太郞に「健ちゃんうるさいよ!」と言われつつ、やっていた。
健太郎がコンビニに行ったときに、遼太郞に「健太うるさいけど、遼太の
こと心配なんだよ」といった。遼太郞が「うん。。わかってるよ。嬉しいね」
と言っていた。
親ばかならぬ兄バカなのか、試験(2日間)の日は朝は遼太郞について
健太郎は出かけていた。「俺は後期の試験も終わったし、余裕だから」なんて
ウソぶいていたが、遼太郞を思いやる気持ちは嬉しかった。
2日目の朝には「遼太、帰ってきたら風呂行こうな」なんて言っていた。

無事に試験が終わって、二人で帰ってきた。
健太郎は終わる時間に、遼太郞を待っていたのだ。俺には「バイトに行く」
なんて言ってたのだが。
健太郎が「父さん風呂行こうよ」というので、3人で車で出かけた。
高速に入ると健太郎が「どこ行くの?」と言ってきた。
俺は箱根の旅館を予約していたのだ。
まあ、途中で二人ともわかっていたようだが。
健太郎が「去年はしてくれなかったじゃないか」と文句を言う。」
「アホ!遼太が学校だったからだよ」と言うと「そっか~」と笑う。
週末ではあったが、旅館は空いていた。
健太郎は嬉しそうだった。健太郎が遼太郞に「そういや、遼太が家に来る前
にも父さんと来たよな」と話している。遼太郞が「6年の正月にも3人で
きたね」なんて話していた。
部屋に入ると二人は歓喜していた。「お!部屋に露天風呂がある!」と喜んで
いた。健太郎が「入るぞ!」と言って素っ裸になっていた。遼太郞に「遼太も
ほらほら!」なんてせかしていた。「父さんも入ろうよ」と言われ、3人で
入った。「旅館も久々だね」「この部屋高いじゃないの?大丈夫?」とか
健太郎がうるさいのだ。嬉しいとよくはしゃぐ。遼太郞にも「遼太、お前
禁欲してたからチンコ太くなってるよ」とか、まあホントに大学生?と
疑うような感じだった。
遼太郞が「父さん背中洗ってあげるよ」と言うと「俺も俺も」と健太郎と
二人で洗ってくれた。健太郎が「遼太、父さんに王様洗いしてやろうよ」と
言う。「健ちゃん懐かしいね~」と言いながら、二人で俺の体を洗って
くれるのだ。彼らが小学生の頃には「王様洗い」と称して、体を全身洗って
やるのだ。子どもだった彼らは喜んでいた。
「少し腹に肉ついてきたね」「相変わらず足は太いね」とか二人して煩い。
健太郎が「はい、方向転換!」と言い、俺を回転させた。
「やっぱ父さんのモノってすごくない?」遼太郞が「そうそう、大人!って
感じだよね」とか、言いたい放題なのだ。俺の玉袋を洗いながら「なんだか
さ、俺は父さんのここから生まれて来たような気がするな」と言う。
遼太郞も「おいらも同じだよ。」と言う。俺は、顔では笑っていたが、泣いていた。
子も作った事がない俺が、父親になって、親として認めてくれたんだなあと
感慨深くなった。優しい二人だった。
俺が洗い終わると、健太郎が「次は遼太郞!」と言って、洗い始めた。
俺は寒くなって湯舟に入って二人を見ていた。
背中を流していたら、健太郎の手がふっと止まった。「遼太、お疲れ様」と
言って泣いているのだ。
風呂から上がって浴衣を着ていたが、俺もそうだがパンツを履くのが嫌いなのだ。
さすがに中居さんが料理を運んできたときは、3人とも股間が見えないようには
していたのだが。
飯を食べるときに、健太郎が乾杯をしようと言った。俺はビールだが、健太郎が
「俺も!」と言う。「ばか!お前未成年だろ!」というから、「大丈夫だよ」と
言う。(飲めるのかよ?)と思っていたら、コンパで飲むらしいのだ。
まあ、俺も大学に入った瞬間から飲んでいたけど。。(ホントはダメよ)
「じゃ乾杯するか」と俺が言うと、遼太郞が「あのね・・」と言う。
俺と健太郎が「ん?」と遼太郞を見ると、かしこまって「今日までありがとう
ございました。結果はわからないけれど、健ちゃんと父さんには感謝してます」
と言うのだ。健太郎が「バカ・・」と言いながら泣いていた。
俺も気を遣う遼太郞を見ていて泣けてきた。
さまざめしたが、健太郎が「はいはい、とにかく乾杯!」と言いながら3人で
乾杯をして飯を食い始めた。
「料理美味しいね」と遼太郞が喜んでいた。健太郎はいい気になって、飲んでいた。
「アホ飲み過ぎ!」と俺は言うのだが、「まあまあ」なんて言って俺についで
くるのだ。まあ、子どもだった健太郎と飲めるのも満更じゃなかったが。
飯を食ってから、3人でごろごろしながら、話しをした。
「健太郎が来て10年近くになるもんな」と俺がいうと健太郎が「俺、5年の
ときだったもんね」と言う。健太郎が「遼太は俺が中1の時、家に来たよな」
「昔の遼太郞は暴れん坊だったよな」なんて話していた。遼太郞が「父さん
おいらが来る前の健ちゃんは?」と言うから、俺は「学校で喧嘩はするし、俺と
喧嘩して家出はするわで、遼太郞とかわらなかったな」というと「やめて~」
と健太郎が騒ぐ。俺も酔いに任せて「健太郎が5年のころちんちん痛いよ~
って泣いたんだよ」と話すと、遼太郞が「なんでなんで?」と聞いてきた。
「皮被っていて、くっついていて朝勃ちして痛かったみたいよ」というと
健太郎は「俺、泣いてないよ~」とぷうと膨れていた。
健太郎が俺に「父さんは結婚しようと思ったの?」と聞いてきた。「うん、
子どもは欲しかったかな」と言うと遼太郞が「セックスしたことあるの?」
というから「大学の時にあるよ」と俺は答えた。
「でも、きつかったね。その時に、結婚は出来ても、セックスはできないな
と思った。」と話した。それから、俺は二人に、小学校からの話しをした。
二人とも真剣に聞いていた。
健太郎が「健介父さんはどんな人だった?」と聞いてきた。俺とは別々に暮らして
いたこと、母親が死んで叔父さんに虐待されていて、遼介兄と迎えにいった
ことなどを話した。遼太郞が「え!健ちゃんのお父さんを迎えに行ったのは
父さんと先生だったの?」と聞いてきた。俺が遼介兄を好きだったことや
駿介とのことも話した。二人は身近な、遼介兄(二人は先生の印象が強い)や
気のいいおじさんの駿介や建志や剛志の父さんの次郎と中学時代から、色々
あったことを知って驚いていたようだった。
健太郎が来たときはすごくとまどったことや、健太郎が成長していくなかで
どきりとしたこと、遼太郞が来たときの思いなど、今まで話せなかったことを
全て話した。
健太郎が「父さんも健介父さんも俺みたいに子どもの時、大変だったんだね」
と、泣きながら言った。遼太郞も「父さんや健ちゃんがおいらみたいに、大変
だったこと始めて知った・・」と話していた。
健太郎が「ねえ父さん、俺結婚しなくてもいい?」と聞いてきた。
「なんでまた?」と聞くと「俺、大学に入って女の子とセックスしたんだけど
出来ることはできるけれど、している間、ずっと男の事を考えながらしてた。
だから自分も無理だな、と思ったんだ」と言う。「父さんはどう思う?」と
言うから「俺は無理にしろ!とは言わない。なぜかというと、お前の父さんも
自分のセクシャリティについて、相当悩みながらも結婚したんだよ。健太郎が
産まれて、そりゃあ喜んでたよ。でも、女とのセックスも上手く行かなかった
と思うよ。俺にはその頃あまり会えなかったし、話しも出来なかったけれど
悩んでいたと思うよ。健太郎が独身でもいいよ。ただ、遼太郞とは仲良く
やって欲しいな。父さんも困った時、沢山あったけれど次郎や遼介兄ちゃんや
駿介に助けてもらった。おじさんの家の人や建志、剛志、浩一、正幸の次郎の
家の子どもたちとは一生助け合っていけばいいんじゃないかな」と話した。
健太郎は、はらはら泣きながら聞いていた。「よかった。俺ずっと悩んでた。
どうしようと。遼太郞にも弟だから、やっちゃいけないのかななんて思ってた」
と言う。遼太郞が「健ちゃん、おいら健ちゃんのこと兄貴としても男としても
好きだよ。だって健ちゃんは優しいもん。おいらも前は荒れてたけど、健ちゃん
みたいになりたい!と思って喧嘩も我慢してたよ。変な話しだけど、おいらも
夏休みに友だちが紹介してくれた女の子とセックスしたんだ。でも、ダメだった。
どうしても女は恐いイメージがとれなくて、勃たなくなっちゃた。。ショック
だったけど、無理にしようとしたときの頭の中は、健ちゃんのこと考えてた。」
と告白した。「父さん、おいらも結婚は無理だと思う。父さんと健ちゃんで
暮らしていこうよ」と泣くのである。
俺は「大学出たら、仕事だけはしっかりしてれば、いいと思う。俺も大学生の
時、健介しか身内がいなかったからそう思った。遼太郞が医学部に行きたい
と聞いたときには、健介と同じだなと思った。」健太郎が「父さんはなんで
医者になったの?」と尋ねた。俺は「健介も早く自立したかったんだと思う
よ。ただ、大学に入って地方にいったのがよくなかったと思う。父さんと
もっと一緒にいたかったよ」と話した。
健太郎が「俺、将来教師になろうかと思うんだ」と言う。俺は「父さんも
教育学部出て、免許持って学校の教員なろうと思った。でも、2年は勤めて
無理だなと思って、今の仕事を選んだ。健太郎はあってるよ。次郎や遼介兄
ちゃんに相談しながらやりなさい」と言った。
健太郎が「今日は大人の話したね」というから、俺は「もうお前たちは大人
だよ。だから、全て話したんだよ」と言った。
二人に「二人に聞きたいことあるけど、いい?」と俺は尋ねた。二人とも
神妙な面持ちだった。「健太郎、お前の母さんが面会に来て欲しいと手紙が
何度もきている。遼太郞、昔の父さんが会いたいと言ってるけど、二人とも
どうする?」と聞いた。健太郎は「父さんを殺した女にには会えないし、俺は
母親は死んだと思ってるよ。会いたくないということを手紙に書く」と話した。
遼太郞は「おいらも嫌だ。散々おいらに暴力ふるって、恐かった。未だに
その頃の夢を見る。おいらの両親は死んだと思ってる」というのだ。
二人の思いを大切にしようと思った。
健太郎が「変なこと聞いていい?」と言うのだ。「父さんは好きな人いないの」
と聞くのだ。「健太と遼太」というと「じゃなくて、男として!」と言い返す。
「今はいないかな。正直言うと、たまに次郎とあるよ」と言うと、二人で
にやにやしていた。遼太郞が「父さんもやっぱムラムラするの?」と聞くから
「そりゃあ、男だから」と言うと、健太郎が「たまにオナニーしてるもんね」
と言う。まあ、俺もこそこそするわけではないから、ばれていても何とも
思わないが。
健太郎が遼太郞に「遼太、何日出してない?」と聞くと「正月から」と言う。
遼太郞が「健ちゃんもでしょ?」「ななんで?」と健太郎が慌てる。
まあ、3人共受験までは、禁欲してたのだ。
健太郎が「父さんもでしょ?3人でやろうよ」と言う。まあ、俺も溜まってた。
遼太郞が「健ちゃん、父さんを二人でやってあげようよ」と言う。
俺は抵抗したが、無理だった。なぜかというと、二人に浴衣の帯で手と足を
縛られてしまったのだ。俺も、なすがままになれ!と思った。
俺の体を露わにされ、二人はしげしげ見ている。遼太郞が「なんだか儀式みた
い」と言う。健太郎が「そうだよ神聖な儀式だよ」と言う。
健太郎が俺のモノを咥えた。遼太郞は乳首を舐めてくる。
遼太郞が耳元で「父さん、好きだよ」と言って、キスをしてきた。俺は色々
経験をしてきたが、キスは嫌だった。なぜだかわからないが。
が、遼太郞のキスは嫌ではなかった。髭も生えてない顔は可愛かった。
健太郎が俺のモノから口を離すと、遼太郞が咥えた。「大人だよね」なんて
言いながら。健太郎も「父さん、俺も好きだよ」と言って、俺の唇に唇を重ねた。
健太郎とも始めてだった。親子なのだ。しかし、男なのだ。
セクシャリティも悲しい性なのだが、男が好きなのだ。
俺は彼らを受け止めることにした。
健太郎は縛った帯を解いてくれた。健太郎をぎゅっと抱きしめた。
俺のモノは屹立していた。遼太郞はそのモノに跨った。彼の秘門に己が
あたる。痛くはないのだろう。遼太郞の秘門にずぶずぶと入っていった。
俺の臍のあたりで、遼太郞のモノがあたる。熱くてドクドクしている息づかい
がわかる。健太郎は俺の脇から、遼太郞を抱きしめている。
「遼太、俺好きだよ」と。遼太郞も「健ちゃん、おいらも好き」と言っている。
そう、3人とも好きなのだ。
俺も遼太郞の締まりで、イキそうだった。寸前で遼太郞は俺から抜いた。
健太郎が「父さんの射精見たい」とか言いながら、扱き始めた。
俺もどうしようもなかったし、溜まっていたから、喘ぎながら射精をして
しまった。遼太郞が「すごい量・・」と呟いていた。
健太郎は遼太郞を導いていた。遼太郞も勃起したモノは健太郎に負けては
いなかった。太いのだ。家にきたころは、朝顔の蕾だったのが、大きくなった
ものだ。それが、健太郎の中にめり込んでいくのだ。健太郎は苦悶ではなく
歓喜している顔だった。「遼太気持ちいいよ」と呟いていた。
健太郎を差し抜いている、遼太郞の顔はオスだった。ふて腐れたあとに、ニコ
っとする可愛い遼太郞ではなかった。
健太郎も感じているのだろう。モノの先から先走りが、あふれ出ていた。
遼太郞も健太郎も我慢の寸前だった。
遼太郞は健太郎の中から、引き抜いた。亀頭は赤黒くぬらりと光っていた。
健太郎のモノははち切れんばかりに、怒張していた。
俺の腹の上で、二人とも己を扱き始めた。健太郎が「父さん、見てて・・」
と呟き、「イク・・」と言って精を吐き出した。
痙攣は何度も続いていた。遼太郞も「ダメ・・」と言い、精を吐き出した。
健太郎のように、何度も痙攣を繰り返した。二人は手を繋いでいた。
肩で荒い息を吐いていた。
俺の腹の上は、3人の精で垂れてくるほど、ぐちゃぐちゃになってしまった。
健太郎がタオルで拭いてくれた。
そのまま、風呂に入った。一言も話さなかった。湯の中から見えた二人のモノ
が揺らいで見えた。3人で言葉もなく、風呂の中で見つめ合っていた。

3人の絆が結ばれた貴重な夜になった。
試験も終わり、遼太郞は学校に登校するようになった。
自由登校(入試が終わるまでは)なので、気ままに学校に行っていた。
3月になって、卒業式を迎えた。俺だけで出るつもりが、健太郎も行くという
のだ。
二人で式に出た。
まだ、入試が終わっていないメンバーもいるので、謝恩会は後日やるんだ
と遼太郞が話していた。
遼介兄が担任でよかったと思う。式が終わって兄も泣いていた姿には感動した。

春休みになって、次郎の家の建志、剛志、浩一、健太郎、遼太郞で旅行に
出かけた。4人でわいわいとどこ行こうか?なんて楽しげだった。
健太郎のバイトの日程や建志・剛志の就職の関係で正幸が休みになって5人で
北海道にいくことになった。
正幸が終業式の午後からいくことになり、前の日は二人で楽しげだった。
3人での旅行もあまりないし、せいぜい箱根の温泉くらいだし、後は夏の海
のキャンプばかりだから、二人にとって初めての旅行なのだ。

行く前に小遣いを渡そうとすると、健太郎は、バイト代貯めてたからいらない
と言うし、遼太郞も小遣いやお年玉の貯金があるからいい、と断られた。
まあいいかと思った。
「父さん一人でさびしくない?」と言うのである。「お前らが家に来るまで
ずっと一人暮らしでしたから」と反論していた。

次の日正幸が昼ぐらいに帰ってきて、次郎と一緒に車で羽田まで送った。
次郎とも正月以来、話していなかった。彼の家も、建志や剛志の就職や
浩一の大学受験もあったので、俺と変わらず忙しかったようなのだ。
飯を食ってから、俺の家で二人で飲んでいた。
子ども達がいないというのは、初めてで静かであった。
俺は次郎に旅行の話しをした。次郎が「健太郎も遼太郞もいい子だよ。むっつり
している康介よく頑張ったと思うよ」なんていうのだ。
子ども達は俺らの関係知ってるぞ、というと次郎は「俺も建志たちには話した
よ」と言う。正月に建志・剛志・浩一・正幸に俺の話をしたらしいのだ。
次郎は「俺は両親いたし、実家もあったから」とよくいうのだ。
俺は駿介の家に下宿をしていたし、親も死んだり、健介がきたりしていた
いきさつは次郎は知っていたから、懇々と話しをしたらしい。

俺も次郎に「俺らが高校生のころ俺が次郎のこと好きだったの知ってる?」
と聞くと、「だって大学に行く日にお前泣いていたからわかったよ」という。
彼も、男との関係もあったが、大学時代は女に走ったらしい。
結局、わけ分からないままに学生結婚をしたのだ。
教員になって、自分のセクシャリティに悩んだらしい。セックスは出来なくは
ないのだが、空しさが残っていたというのだ。
結局離婚したのだが、セックスレスが原因だっっという。奥さんもいい人
だったし、離婚したときには俺は理由を聞かなかった。次郎が言うまでは
聞かなかったのだ。俺も大人になって、中高時代よりは話すようになったし
次郎と二人の時は普通にしゃべる。次郎は俺のことを「むっつりしている」
とよくいうが、普段はそうかも知れない。
次郎とは中1から6年間同じクラスだった。大学は離れていたが、彼が結婚
して数年経って、前のマンションの隣が空いたから、と言われ越してきた。
その頃は建志たちも小さかったが。離婚してから、次郎がいない時は俺が
飯を作って食べさせたりしたのだ。ほどなく、健太郎を引き取った。
彼が来たときには、色々と相談にのってくれたのだ。
さすがに俺も結婚している時は、友情だけで恋心は封印していた。
まして、次郎はノーマルになったと思っていたから、親友としてしか接して
いかないようにした。離婚してキャンプの指導に行ったときに、彼が誘って
きて数十年ぶりにセックスしたのだ。
彼の性癖は昔と変わらず、ウケなのだ。よく女とタチでやっていたなと思うのだ。
普段、男ぽいし角刈りで学校じゃ恐いと評判なのだ。初めは高校にいたのだが
浩一や正幸が入ってきたので、さすがに親子じゃということで、中等部に移動した
のだ。初めは公立にいたのだが、結局遼介兄に誘われて、母校に戻った。
健太郎や遼太郞とはすれ違いというか、直接教わることはなかったが、体育教師
としては恐れられていたのだ。
なのに、ベットの上では女になってしまうのだ。俺も豹変ぶりには驚くが
昔からそうなのだ。とにかくケツに入れて入れてとせがむのだ。
高校の時もいい体型だったが、中年になっても体型の維持はしていて、中々で
ある。強面のくせしてさ、というのが俺が次郎に難癖をつけるときの決まり
文句なのだ。
俺も大学時代は数人と遊んだ。独身の時も数人との関係はあったが、健太郎が
来る前からは次郎とだけになってしまった。
まして、健太郎がきてからそうそう遊びにいくこともできないし、次郎も
職業上遊び歩くわけにもいかずに、結局俺が手取り早い男だったのだろう。
職場では遼介兄がいるから、よくセクハラされると言っていた。
次郎はいつもジャージでいるから、ケツは触られるわ、前も揉まれるなんて
言っていた。(俺にもするが・・)
この年の4月には駿介も公立の学校を退職して、母校に戻ってきたのだ。
遼介兄が担任を降り、教務になったせいもある。新卒では採ってくれないのだ。
公立や他の私立でやってからの人が多いのだ。在学していたときの先生もいる
わけだから、大変だなあと思う。
結局、次郎と会って今までで30数年になる。セクシャリティを理解している
友がいるのは俺は幸せかも知れない。
駿介や遼介兄も同じなので、助かるが。数年後にこの4人が同じ職場になって
いくとはこの頃は夢にも思わなかった。
結局、子ども達がいない日は毎日、次郎と体を重ねてしまったのだ。
5日ほどして二人は旅行から帰ってきた。
わいわいと色々な話しをしていた。昔の話しをしてみんなで語って泣いたとか
6人で乱交したとか、楽しかったようである。

健太郎はバイトを休んだから次の日からは出かけていった。
遼太郞は出かけることもなく、家にいることが多かった。
昔は健太郎も家事をやっていたのだが、遼太郞の方がこまめにやるので
健太郎は全然やらなくなったのである。
掃除、洗濯、炊事は上手なのである。一人でいても、外食しないで自分で
作るマメな奴なのだ。健太郎はコンビニ食を食べるが、遼太郞は自炊派なの
だ。コンビニに行っても、プリンくらいしか買わないやつなのだ。
4月の土曜日、俺は連日の忙しさで寝ていた。
健太郎はバイトに出かけていた。二人ともよっぽどでないと、俺のように
だらだら寝ていないのである。遼太郞は洗濯や掃除をしていた。
10時近くに俺もさすがに目覚めた。
あら遼太郞出かけたかな?なんて思うとソファーで寝ていた。
冬でもジャージは外に行くときには履くが、家では短パンなのだ。
遼太郞はパンツを普段は履きたがらない。夏はぶらぶらさせているか、ビキニ
1枚なのだ。寝ている遼太郞を見ると、股間はパンパンに膨れていた。
若さというか下着も履いていないから、異常な膨らみようだった。
俺は、朝食を食べ始めた。遼太郞も起きた。起きても勃起してるのだ。
「遼太、すげえ勃ってるな」というと、「おいらうとうとするとすぐ勃っちゃう
んだよね。」といいつつ、ソファーで揉み始めた。
「抜いてなかったし・・」といいつつ、自慰を始めた。彼も見られていたって
気にしない方で、部屋にいても扉を閉めることは殆どないのだ。
(まあ俺も部屋の扉閉めたことはないが。。)
オープンというか、おかしいのか我が家はこんなものである。
別に俺は手を出したりはしない。テレビを見る感覚で遼太郞を見ていた。
乳首を弄りながら、扱いていた。
遼太郞も巨根だと思う。健太郎とは違う大きさだ。健太郎は亀頭が大きいと
思う。遼太郞は太いというか重量感がある。普段でもズボンやジーパンを
履いていても膨らみは目立つのだ。夏服のズボンは薄いから余計目立っていた。
小学生は普通で皮被りだったが、中学生くらいから大きくなっていった気が
する。中2くらいにはずる剥けになっていたと思う。
俺も剥けるのが早くて、自慰は亀頭を刺激する方法しか知らなかった。
中学で他の奴が、皮を上下に擦るのをみて、驚いた位だ。
健太郎と遼太郞も剥けるのが早かったせいもあったし、皮を上下すると痛がった
から亀頭を刺激した方法でやるようになっていた。
一人で「あ、あ・・」といいながら快楽に耽っていた。俺はふざけて近づいて
乳首を舐めてやったら「余計、感じちゃうよ・・」なんて、卑猥な声で呟いて
いた。勃起するとバナナ以上にでかくなっていた。
「うっ・・」と言いながら射精をした。さすがに若さなのか、噴出量も多いが
痙攣が10回くらいは続き、射精をするのだ。
玉も黒ずんできていたし、立派なオトナになったと思う。
出した精を拭いて「ああ、すっきりした」とにこやかに笑っていた。

それから、二人で買い物に出かけた。
今までは制服だったが、彼は洋服をあまり持っていなかった。健太郎も
そうだが服装とかには無頓着なのだ。中学校くらいまでは健太郎と同じ
服を着られていたが、健太郎はケツがデカイし、足も太くて遼太郞が履くと
ボンタンズボン(古いか。。。)みたいになるのだ。
そんなわけで、大学は私服だから買いにきたのだ。
選ぶセンスがなくて、地味なものを選ぶのだ。俺が着ても、いいくらいじゃ
おじさん臭いようなものを選ぶ。
まあ、こういうところはこの年にして今風の若者ではないのだ。
昼飯食おうと言っても、しゃれた店に行かず、必ず「マックでいい」と言う。
まあ俺は嫌いではないが、アホの一つ覚えのようなのだ。健太郎もマックは
好きで、バイト帰りに買ってきたりする。
入学式までは、遼太郞ものんびりと過ごしていた。

結局、学校が始まると遼太郞は平日は授業が目一杯で、ヒマはなかった。
土日に結局マックでバイトをし始めていた。

俺は帰宅はよっぽどでないかぎり、遅くなることはないのだが、帰っても
二人とも帰宅が遅くなった。
遼太郞は2時間かかるから、腹が減るのか友人らと飯を食ってきたりするから
10時前に二人がいることはほとんどなくなっていった。

7月くらいだっただろうか。
遼介兄から久しぶりに連絡があって、飲みに出かけた。
その時に、遼介兄は母校を辞め、新設の中高に移るというのだ。
親父さんが理事になっていた関係もあって、遼介兄は教頭としていくこと
になったという。
その際に駿介、次郎もその学校にいくというのだ。
俺にも「来ないか」と誘われた。実は俺は大学を出て、公立で2年教壇に
立っていたが、あわずに大学院に戻ってしまったのだ。
それからは大学に勤めていたので、かなり悩んだ。
遼介兄は「教員でもいいし、事務でもいいから」と言われた。
考える時間はくれたので、悩んだ。
次郎からは「康介と一緒に仕事したいな」と言われた。一番は駿介で俺の
家に来て口説かれた。
結局、自分も大学を3月で辞めていくことにした。

俺の人生が変わっていった年だった。

夏休み前に、健太郎が「父さん、田舎いきたい」と言うのだ。
俺も久しく行っていなかったので、二人で出かけることにした。
祖父母は数年前に亡くなっていた。伯父は現役を引退していた。
直も結婚をして家を継いでいた。直も子だくさんで、4人子どもがいた。
やはり男の子ばかりなのだ。どうも、俺の家系は男系なのか、女子が不思議
に産まれて来ないのだ。
まあ、次郎の家もそうだが、兄さん二人の家もそうなのだ。
直はいい奴で、大学までは駿介の家にいて、卒業と同時に帰ったのだ。
俺には優しいし、俺も直は好きだった。俺も実家というものがないから
直の家にくると、ホットする。親父が死ぬまでは、小学生の時に夏休みに
なると一月くらい滞在していたし、直は年が近かったせいもあって、一番
遊んだ。
親父の墓を伯父さんは建ててくれて、健介も一緒に眠っているのだ
健太郎は久々だったので、喜んでいた。
ただ、急に健太郎がなぜ田舎に突然行こうと、言った真意が分からずにいた。

2晩ほど泊まって帰ることにした。
なんだか、健太郎の様子が気になり、近くの温泉に泊まることにした。
普段はうるさいくらい話す彼が静かなのだ。
宿屋についてから、飯を食い風呂に入った。
彼は何かに悩んでいる様子だった。「健太、洗ってやるよ」と言って、俺は
健太郎の体を洗ってやった。体格は立派に成長していた。
俺のところに来た頃は、貧弱だったのに立派になったもんだと感じていた。
健太郎が「父さん、ごめんね」と言うのだ。
「あのね、大学辞めたいの」という。俺はなんとなく感じていた。2年になって
から時間が不規則になっていたし、どうも授業に出ている感じではなかった
からだ。
俺は「父さんがああしろこうしろとは言わない。健太がどうしたいのか、自分
で決めるべきじゃないの」と言った。俺は進路や仕事について、やいやい言わ
れるのも嫌だし、言うのも嫌なのだ。
自分の人生自分で決めるしかないと考えているからだ。
健太郎という男は、性格も明るいし、優しいのだ。反面、自分の本心を中々
露わにしないのだ。遼太郞の方が、ストレートに出すが、健太郎は遼太郞が
来てから「お兄さん」を演じなければいけなかった分、自分の思いを出さなく
なったのだ。
5年の時に、目の前で父の健介を殺されてしまった恐怖感が、トラウマとして
残っていたと思う。虐待もされていて、来た頃は本当にやさぐれていた。
が、心の傷は中々ぬぐえず、本人も悩んでいたんだろうと思う。
まして、初めは俺を独占できたのが、遼太郞が来てからはそうそういかなか
ったから、余計に負担があったのかもしれない。
そんなことを考えながら、健太郎の言葉を待った。
「もう少し考えて見る」と言った。俺は「帰ったら遼介兄ちゃんに相談して
みなよ」と言った。
その晩は、健太郎は俺の布団に入ってきた。「父さんと寝るの、何年振りかな」
と言う。俺は(健太郎も甘えたかったんだ・・)と思った。

俺自身も健太郎も先の不安を感じながら、変わって行く時だったのかもしれない。
帰ってきてからも、健太郎のことはショックだった。
土産を次郎の家に届けにいった。彼を見たら、俺はどうしようもなくなって
しまい、彼の後から抱きつき泣いてしまった。
次郎に色々話しをした。
「康介、お前のせいじゃないよ。健太郎も必死なんだよ。康介がしっかり
しないでどうすんだよ!」と言われた。
次郎を見ると泣いていた。俺も年甲斐もなく、次郎に抱きついていた。

健太郎も悩んでいたようだが、遼介兄が俺の家に突然きた。
二人とも帰っていなかったから、丁度よかった。
遼介兄は「健太郎に教師はお前のような境遇な奴がなるのがいいんだと言った
生徒にお前以上に辛い思いをしていたのがいたら、自分の話をしてやれと。
どれだけ救われるかわからないし、それがお前の与えられた使命だと思う。
教壇に立ちもせずに辞めていくのは俺は許さない」と話したそうだ。
健太郎ははらはら泣いていたそうだ。遼介兄に「もう一度やってみる」と
言ったそうだ。
俺は嬉しかった。俺が立ち向かえなくなっても、こうやって遼介兄や駿介や
次郎に助けられてきた。
本当にありがたい、と感じた夜だった。

健太郎もそれからはいつもの明るさを取り戻した。9月になって学校にも
行き始めた。
俺はホッとした。

すこし戻るが、夏には恒例のキャンプがあった。今回は建志や剛志が仕事
で来られなかった。
この年から責任者だった人が降り、次郎が正、俺が副の責任者になった。
健太郎や遼太郞、浩一の3人の大学生がしっかり仕切ってくれるし、今まで
来ていた子ども達がリーダーの希望も多くなってきていて、運営は楽だった。
健太郎が主になれば、遼太郞が副としてフォローする体勢も出来ていた。
浩一(次郎の3男坊)はマメなので、彼も戦力だった。
この年の参加希望が以上に多く、グループを増やさないと行けないくらい
だった。中高生になっていたOBを健太郎や遼太郞が誘いの連絡をしていたので
人手不足になることはなかった。
健太郎はかっこいい、のか人気が高かった。(このキャンプは男子のみ)
親分肌というか、子ども達の接し方がうまい。
遼太郞はじっくり向き合うタイプで荒れていたり、協調性がない子どもの
指導は懇々とやるタイプなのだ。
例年継続してくる子どもも多かったので、健太郎たちもやりやすかったのかも
知れない。
次郎は体育教師でもあるので、指導は上手である。また、色黒短髪にアホなので
サングラスなんてするから、恐いと恐れられていた。時期的に競パンも見なく
なってきていたくせに、指導者は競パンだ、と次郎がほぼ強制していた。
子ども達はスク水着が多かったから、指導者の競パンには驚いていたと思う。
健太郎は何せ裸族代表なので、ぎりぎりのしか履かないのだ。
後から見るとケツの割れ目が見えている。モノも小さい布きれに仕舞われて
いるが、はち切れんばかりだ。ケツも上が上がっているのでキツキツなのだ。
浩一も昔は背も小さく、貧弱だったのだが高校に入ると、急に伸びたし、チンコ
も大きく成長していた。健太郎が仕込んだ、と浩一は言うが。
次郎の子だけあって体格も中々のものだ。健太郎と一緒に買いにいった、競パン
をキツキツに履いていた。健太郎たちに比べると、華奢なのだが、ケツは中々
良いケツをしているのだ。
遼太郞もまだ成長期が続いているのか、背が伸びていた。やっとこさ、この頃
に腋毛が生えてきていた。健太郎も遼太郞も元々薄毛なのか、陰毛はびっしり
生えているのだが、脛毛などは薄いのだ。逆に浩一は普通なのか、臑毛は生えて
いる。比べると、二人が薄いのがよくわかる。
この年は猛暑で、暑かった。午前・午後と海に入るのだが、真っ赤になって
しまうくらい日焼けをした。
3人は休みになって、何度か海に行っていたのでというより焼けにいっていた。
日焼けはさほどではなかった。競パンを脱ぐと、ケツは真っ白で嫌らしかった。

この頃は夜などは健太郎たちに任せていた。
健太郎は中高生のリーダーとミーティングをやるなど、指導者としての力量を
つけていた。
俺は次郎と少し楽をしていた。
彼は人前では凄い強面なのだが、俺と二人ではまるで違うのだ。
マッサージが上手くて、俺はよくやってもらった。その後は「ねえ、康介・・」
と変貌してしまうのだ。
彼も離婚してから、一切遊ばないから、俺に体を求めてくるしかないのだ。
(俺も嫌ではないが。。。)この辺りは中学生の時と変わらない。
俺も次郎のケツには何度入れたことだろうか。慣れすぎていて、まるで夫婦の
交わりのような気さえしていた。
年を取っても、悲しい性は変わらない。

遼太郞は誰でも構わずにはやらないのだ。妙な怯えがあるのか、浩一とは
中2で一緒に山村留学にいっていた仲なのだ。
後で聞いたが、二人とも行ったころは寂しくて抱き合って寝ていたそうだ。
兄弟の様に育ってきたから、相性もいいのだろう。
逆に健太郎の性は自由奔放なのだ。昔の俺のようだな、と思う。
さすがに小学生とはしないが、高校生のリーダーとはしているようだった。
中でも、大地という高2の子がいたが、彼も何年も来ているが、健太郎を好きで
きているようだった。
高校もわざわざ健太郎たちが行っていた学校に来たり、健太郎がバイトしている
スイミングに入ったりと、健太郎の追っかけなのだ。
健太郎が話しをしたりしているときの、大地の目は女が好きな男を見ている
目なのだ。
健太郎も「大地とやっちゃった」なんてケロケロ言っていたから、満更では
ないのかも知れない。健太郎派、遼太郞派みたいなものがあって愉快だった。
8月の終わりごろだった。
その日は二人ともバイトに出かけていた。
健太郎は朝からだったので、夕方には帰ってきていた。
遼太郞は7時頃「今、駅だから」と電話があった。
が、20分もあれば帰るのに、30分過ぎても帰って来なかった。
8時になって、健太郎が遼太郞に電話をしていた。「圏外で出ない」という。
「俺、ちょっと見てくる」と言った。俺もなんだか胸騒ぎがした。
健太郎が出て行こうとしたが、俺も一緒に車でいくことにした。
駅にいってもいないし、バス停にもいない。
携帯にでないのが、不安だった。彼はマメに電話をしたり、メールをよこす
のだが。
家の近くに公園がある。そんなところにはいないだろうと思ったが、健太郎が
「見てくる」と言って車から降りた。
俺も車を停め見にいった。
花壇の脇のベンチに座っていた。Tシャツはボロボロ、下は何も履いていない。
ショックだった。顔からは血を流しているし、彼は放心状態だった。
健太郎と遼太郞を車に乗せた。ケガをしていたので、親父さんの病院に電話を
した。丁度、泰介兄がいて、病院でまっていてくれることになった。
車に俺の着替えがあったから、上と下を着せて連れていった。
車の中では何も話さなかった。
泰介兄が診察してくれた。レントゲンを撮ったりしている間、俺と健太郎は 
待合いで待っていた。健太郎もガクガクしていた。
体中に擦過傷があった。骨折はなかった。診察が終わって、泰介兄に呼ばれた。
傷は大したことはなかったけれど、血が裂傷で血が出ていた、というのだ。
と、かなり心のダメージが強いみたいだから、なにかあったらすぐに病院に
来るように言われた。
遼太郞はフラフラで車に乗せて帰ってきた。
帰ってきて飯も食べなかった。薬を飲むときに「襲われた・・」とだけ
言った。
遼太郞はそのまま寝てしまった。健太郎は、可哀想だと泣いていた。
夜中、傷が痛むのかうなされていた。
次の朝、遼太郞は起きてきた。俺も休みだったし、健太郎も休みで家にいた。
俺が「遼太、辛いけど夕べ何があったか、話せるか?」と言ったら頷いた。
家まで歩いていたら、2人組に襲われて、殴られたようだ。公園に引き込まれ
たという。初めは強盗かと思ったらしいが、ズボンを脱がされ、むりやり強姦
されたらしい。健太郎が朝早くに、公園に行ったらゴミ箱にズボンがあって
財布なんかもそのままだったらしい。
話し終わって「恐かった・・」と言って、身をすくめていた。
彼は暴力に対して異常なくらい反応をする。昔は俺が何気に手を挙げただけで
びくっとしていたのだ。彼は小さい頃から、常習的に暴力の虐待を受けていて
小学校の頃喧嘩になってしまうと、体が硬直していたくらいだ。
俺も健太郎は引っぱたいても大丈夫だが、遼太郞にはしなかった。
その後に健太郎が「遼太、体汚れてるから風呂入ろう」と言って入れてくれた。
手で石鹼をつけ、健太郎は洗っていた。泣いていた。
遼太郞が家に来た頃、彼の体はあざだらけだった。殴られ蹴られ、酷いと
アイロンを押しつけられたこともあったのだ。
健太郎はその姿を一生忘れられない、と遼太郞がいない時によく話していた。
健太郎もその頃を思い出していたのかも知れない。
健太郎から後で聞いたら、洗っていたらケツからドロドロと精液が出てきた
らしいのだ。遼太郞はぼーっとしていて、健太郎は心配していた。

その日から、遼太郞は心の闇に入ってしまい、その日から気分がおかしくなり、
病院にいった。精神科では「ストレス障害」と言われ、一切外出もしなく
なった。
学校もいける状態ではなくなってしまった。
我が家は深い闇に入っていった。

一人で眠ることは出来ず、俺や健太郎と一緒に寝ていた。夜中に起き出したり
していて、薬を飲むようになって、睡眠は取れるようになった。
が、会話をすることも少なくなったし、頭がいたい、といって休むことも
多くなった。
結局、大学には休学届けを出すことになった。
週1回は親父さんの病院の精神科に通院していた。

健太郎は学校に行くようになったが、遼太郞は引きこもっていた。
俺も年度末で大学を辞めるつもりだったが、9月一杯で退職をした。
駿介が家にきて、週に2,3日でいいから、新設の中高の手伝いをして
くれと言われた。週2の非常勤だが、俺は遼太郞のそばにいたかった。

遼太郞も俺が家にいることが多くなってからは、少し落ち着いてきた。
まるで小学生の時のように、甘えるようになった。
外出も初めは拒否していたが、10月くらいから俺や健太郎が一緒だと
外にも出るようになった。
ストレスのせいなのかは分からないが、遼太郞はほぼ毎日夢精をしていた。
受験の時に、禁欲していたときにも、夢精はしていなかった。
が、事件以来本人も自慰すらしなかった。
俺は洗濯の度に、遼太郞のパンツの匂いがする度に切ない思いをしていた。
大分経ってきてから、遼太郞は当日の話しをするようにもなった。
いきなり殴られたりして、体が硬直してきたようだ。金を取られるな、と
思ったらズボンを脱がされ、ビキニの上から揉まれて「いいモノじゃないかよ」
と言われたらしい。
無理に後ろ向きにされ、二人がいきり立ったモノをケツに突っ込んできたのだ。
無理矢理だったし、恐怖感のあまり中々入らないところを無理矢理突っ込んで
きたので、裂傷ができるくらいに痛かったのだろう。
無理矢理突っ込まれて、痛くて痛くてしょうがなかったようだ。
ましてズボンを投げられて、どうやって帰ろうと途方にくれていたのだ。
遼太郞に「健太郎がまず探しにいく」と言ったことを話した。
健太郎はなんとなく嫌な予感がしたという。
前に駅で襲われた時も、同じだったという。
遼太郞という子は暴力を振るわれると、子どもの時の虐待のトラウマがある
と思った。俺の父も厳しかった。挨拶などの礼儀やウソをつくとものすごく
怒られた。それ以外は、優しかった。30前後で俺を一人でよく育ててくれ
たと思う。なんで母親と離婚したのかわからなかった。
母親が死ぬ前に、祖母と話しをしているのを聞いた。結局、父もバイセクシャル
だったのだ。離婚してからは俺がいたから、遊ぶこともなかったんだろう。
俺のモノを咥えたりしていたことが、精一杯だったのだろう。
普通なら嫌悪感を感じるのだろうが、俺は父が好きだったから、嫌ではなかった。
早熟だったから、3年生でチン毛が生えてきていたし、4年には射精をして
いた。父から自慰を教えてもらったし、父のでかいモノに憧れていた。
5年の初めまで、一緒に暮らしていたのは幸せだった。
母は「あの男と暮らしていた」俺は好きではなかったようだ。
俺も親父が事故死してからは、無口になっていたし母に甘えることはなかった。
反抗心もあった反面性的欲求で心を埋めていたような気がする。

遼太郞は物心ついたら、虐待されてきたのだ。小学校に入る前から、洗濯や
炊事、掃除を強要されていたのだ。
育児放棄もはなはだしい。キャンプに来るようになったのも、男と旅行に行く
ために、来させていたのだ。4年生くらいからは、学校で暴れたりと相当な
問題児だったのだ。キャンプに来た頃も心は荒んでいた。
俺たちと出会って、健太郎を兄のように見ていた。健太郎も遼太郞には優しく
接したいたのが遼太郞には大きかったのかも知れない。
家に始めて来た頃、前にも書いたが、洋服はボロボロで小さくなったものを
着ていたのだ。パンツなんて薄汚れていたり、ボロボロになっていた。
体育着なんて、低学年のままだからきつきつだったし、上も黄ばんでいた。
健太郎は健介がいたし、そこまでは酷くなかった。
着替えの時は、いつもバカにされ喧嘩になっていたらしい。4,5年生の
林間学校も彼は行っていない。親が用意すらしてくれなかったからだ。
確かに、彼はリュックやナップザックすら持っていなかった。
始めて、6年の修学旅行で日光に行くときは、嬉しそうだった。

二人で休んでいる間に、色々な話しをした。遼太郞も小さい頃からの様子を
よく話した。俺も悲しい性~狂った高校生に書いた頃の話しもした。
遼太郞は、昔の事を話していくなかで、過去との決別をしているようだった。
健太郎がいるときには、3人で夜更けまで話していたときもあった。
健太郎も嫌な顔しないで、遼太郞と二人で話していることも多くなった。

遼太郞が次郎の家にいっていないときに、健太郎が俺の前で、はらはら涙を
こぼしながら泣くのだ。「遼太が可哀想だよ、変わってやりたいよ」と言う。
俺は「健太のやさしさを遼太は一番感じているし、健太を兄ちゃんとして
男として一番大切な存在だって話してたよ。」と言うと、健太郎は余計泣いて
いた。遼太郞の前では決して弱音を見せない。自分の事よりも、遼太郞の
ことを心配するヤツなのだ。
俺は、血こそ繋がっていないが、この二人の兄弟愛というか信頼する関係が
出来ているのに改めて感じた。
秋から冬になって、遼太郞も元気を取り戻し、以前の様に家事を手伝うように
なった。俺は家事をやるのはなんてことはないのだが、彼は「父さんいいよ
おいらがやるから」となんでもやってくれる。
俺が仕事に行って帰って来るときには、家の下で待っていて、車でスーパーに
行ったり、健太郎が遅くなるときは、外食ができるまでになっていた。
ある日遼太郞が「学校どうしようかな」と言ってきた。俺は「辞めてもいいし
休学してもいいし、、まして留年したって構わない。今は病気を治すことが
一番じゃないの?」と話した。大学も前期の試験は受けていないから、今復学して
も留年になるから、3月までは休学することになった。
さすがに家に閉じこもっているのも、なんなのでバイトにいくことにした。
さすがに、マックは辞めていたので、親父さんの病院にいくことになった。
遼介兄も遼太郞が心配で、忙しい中家によく来てくれていた。
バイトの話しがでて、遼介兄が一番上の洋介兄が院長をしていたから、話しは
すぐに決まった。もっとも医大にいっているせいもあって、遼太郞は喜んだ。
遅くなっても、泊まることもできるし、俺は一番安心した。
朝は健太郎と一緒に出かけていった。
遼太郞は小間使いのようで、本人は「使いっぱだよ」というが、満更でもない。
資格はないから、主に雑用係だったようだ。医師たちのお昼の注文をとるとか
カルテの整理や看護助手の助手をしていたそうだ。
他の医師たちからも「遼ちゃん早く医者になってウチへ来いよ」なんて言われ
その気になっていた。
土日は遼太郞も泊まっていたから、俺もよくいった。健太郎のバイト先は
目と鼻の先だったから彼もバイト帰りにきては、泊まった。
地方に勤務している兄たちもいて、抜けたりしていたが、所帯をもった兄たちは
同じ敷地に住んでいたから、土日は実家で。。というのがあって数十人での飯に
なる。兄たちの子どもも大きくなってきていたから、男ばかりで、遼太郞も安心
感はあったようだ。洋介兄なんか「おい遼太郞、お前康介の子じゃなく、
伯父さんの家の子になるか?」なんてよく冗談を言っていた。
結局、年末年始は遼太郞は、俺の家に帰らず、世話になることになった。
俺は大晦日にいくことにして、29,30日は健太郎と大掃除をしていた。
健太郎が「遼太がいないとはかどらないね」と言う。「健太が段取り悪し」
というと、へいへいと言いながら動いていた。
30日の夜、二人でのんびりしていると、健太郎が「俺さ遼太の事件から
オナニーもできなくなっちゃった。」という。彼も時々パンツを汚していたのは
知っていた。健太郎は昔は夢精をしていたが、自慰をするようになってからは
夢精をしなくなっていたが、彼も彼なりに遼太郞のことから、心を病んでいた
のかも知れない。俺が「健太、お前大学は続けるのか?」と聞いた。
「秋に付属実習いって楽しかった。もう迷わないよ」ときっぱりいった。
「でも・・」と呟いた。「でも、遼太が立ち直れるか心配で心配で・・・」
という。「大丈夫だよ。遼太郞も昔色々あったトラウマもあって長くかかった
けれど、段々治ってきてるって泰介兄も言ってたから」と言うと、健太郎は
「俺、あいつに何もできない、遼太は可哀想すぎるよ・・」とさめざめと泣く
のだ。「この前一緒に寝てたら(健ちゃんごめんね)と遼太が言うんだよね」
と言う。「俺、遼太が可愛い。一生大事にするから」と言う。
俺は「そうだね。俺は健介を途中で何も出来なかった分、健太郎は弟として
二人で行きていきなさい」と言った。健太郎は「まるで遺言じゃないかよ」
と言う。俺は「俺や健介の父が死んで、2年で母親と祖母が亡くなっただろ。
だから、健介も俺も(いつ死ぬかも・・)という恐怖が二人にはつきまとって
いたよ。健太や遼太が来てからは、そう思わなかったし、健太は健介の子ども
だから、大切にしなきゃ、って思ったよ」と話した。
「父さんが健介父さんのことを思うのと、俺が遼太のこと思うのは同じかな」
と言うから俺は「うん」と頷いた。
俺が健太郎が来て、性的な成長を見て何度、己を扱いて穢したかも話した。
健太郎は「俺もね、初めの頃は父さんと風呂に入ったりしてて、モノがデカい
から、それ想像しながら抜いてたよ」なんて言う。
お互いにお互いを想い、精を吐き出していたんだと思った。
俺の家に来た頃は、夜一人で寝られなかったのだ。夢によくうなされていた。
遼太郞が来るまでは、よく一緒に寝ていた。
彼もふざけて俺のチンポを触ったり、じゃれ合うことも多かった。
懐かしい思い出だ。

彼も年明けには成人式なのだ。
小学校時代の友だちと集まるらしい。「担任も呼んだよ」という。担任は
小林というが、健太郎を卒業させ、遼太郞の担任になったのだ。学校は異動
したのに、よく世話になった。彼は当時、24,5だったから、30を越して
いるんだろうと思った。
健太郎が教職を目指した理由の一つには、彼の影響も大きいのだ。
健太郎は5,6年と担任してくれ、影響が大きいのだろう。
まあ、彼もゲイなのだが。。

年末年始は実家?でのんびり過ごした。大晦日から正月は少々飲み過ぎた。
3日には健太郎と遼太郞は家に帰った。俺は遼介兄と仕事の打ち合わせを
するので、一人残った。
4日に帰ると、遼太郞は次郎の家に遊びに行っていた。
健太郎は5日からバイトなので、家にいた。
健太郎が「昨日ね遼太面白かったよ」というのだ。
なんでも、帰って来てから「健ちゃん、お風呂入ろうよ」と言うのだ。
結局、二人して洗いっこをしていたようだ。健太郎が「久しぶりだね」というと
遼太郞が健太郎に抱きついて「うん」と言ったそうだ。
風呂から出てきてから、二人で長い間話したそうだ。昔のことから事件の事
までを。俺には遼太郞は話しをしたが、健太郎とは話しをしていなかった。
遼太郞が「健ちゃん、おいらは健ちゃんのこと兄貴としても男としても好き」
と言ったらしい。健太郎も「俺は遼太のこと、弟として一生守るからな」と
言ったようだ。
『兄弟の儀式』を二人で行ったという。(○クザじゃあるまいし・・)
健太郎は遠慮していたが、遼太郞が誘ってきたようだ。「おいらは健ちゃんに
仕込まれたから、一番いいみたい」と言いながら、セックスをしたのだ。
健太郎も遼太郞も夏以来禁欲していて、夢精はしていたが、自慰するしていない
若い二人は凄かったようだ。
若い性は歯止めが利かないくらいに、朝まで数回したそうだ。
健太郎は「父さん、遼太がセックスしてると俺のことをじっと見つめるんだよ。
なんだか、すごく可愛かったよ」と言う。二人とも何度射精をしても、勃起が
収まらなかったそうだ。初めは遼太郞が健太郎の中で、精を吐き出し、のちに
健太郎は遼太郞の中で精を吐き出したのだ。それを交互にしたという。
健太郎が「遼太のチンコまたでかくなったような気がする。だって俺に入れると
結構きつかったよ」というのだ。夜が明けるまで続いたそうだ。
二人して真っ裸になって、手を繋いで寝たらしい。
朝も二人して、朝立ちしていて1,2時間またやっていたようだ。
10時くらいに浩一から遼太に電話があって、二人は一緒に風呂に入った。
ケツを洗っていたら、精液が止めどなく出たらしい。
健太郎が「俺も初めてだよ、あんなにしたの。未だにケツが開いてる感じ
するもん」と言ってた。面白おかしく話したら、健太郎の顔が真顔になって
「遼太が普通に戻ってよかった」と安堵の顔をしていた。
二人の関係が深くなった正月だった。
正月が開けた。
遼太郞が突然、「大学に戻る」と言い始めた。
4ヶ月休んでしまったが、試験を受けられないことはないから、というのだ。
留年したとしても、少しでも単位が取っておけば来年きつくならないからと
いうのだ。俺は、遼太郞を信じ任せた。
もっとも、1年生なので前期の試験は語学が多かったし、教養科目は通年の
試験だから、出席を問わない科目は大丈夫かもと言っていた。
友人と連絡を取り合いながら、2月まではよく机に向かって勉強をしていた。
さすがに、健太郎もあせって試験は受けていた。ある程度、単位がないと
3年での実習が厳しいのだ。
二人して、遅くまで真面目にやっていた。

結局、遼太郞は病気で休学していたので(診断書も出していた)留年は
免れたようだ。若干、試験は追試を受けていたようだが、本人の努力も
あったのだろうと思う。
大学に宗介兄がいて、色々と骨を折ってくれたのもありがたいと思った。
遼太郞にあれやこれやとアドバイスをしてくれて、助かった。

試験が終わると二人で教習所に通っていた。俺の知人が教習所にいたので
混んでいる春休みに、毎日路上教習をいれてくれて、一月で終わることに
なった。遼太郞は真面目だから、計画を立てて通っていたが、健太郎は
バイトもあったせいもあるが、なにせいい加減でよく遼太郞に怒られていた。
遼太郞の方が、早めに卒業したのだが健太郎がもたもたしていて、彼の卒業を
待って二人で免許を取りにいった。
揃って免許を取れて、嬉しそうに見せた。
ただ、大学に入ってからは遼太郞は旧姓のままで通すしかなかったのだ。
高校では学生証などは旧姓だが、俺の姓にで通していた。
大学は通称が出来なかった。
遼太郞は「20歳になれば養子に入れるからね」と余り気にはしていなかった。

春休み中は、二人ともまるで恋人の様に振る舞っていた。
健太郎は彼なりに遼太郞に沿っていたし、遼太郞は健太郎と一緒が一番安心
していたようだった。
浩一(次郎の子)も健太郎がいないときは、一緒に出かけたりと、遼太郞を
心配してくれた。
俺も遼太郞が落ち着いてきて、安心した。

健太郎は3年になり、遼太郞は2年になった。
遼太郞は進級できたが、若干の再履修の科目もあって、時間割は目一杯に
なっていた。
二人が揃うのも、土日くらいになっていた。

夜には二人でオナニーなのかセックスなのかよくわからないが、体は合わせて
いた。
健太郎に「遼太郞とよくするな~」と言うと「オナニーするより気持ちいいしね」
とけろりと言ってのけた。さすがに遼太郞は忙しさもあって、健太郎とする
のが精一杯だったのかも知れない。

5月の連休中に、家に居候がきた。
中1の直人という子だ。彼は、健太郎のスイミングに来ていた。
母親が病気になり入院してしまったのだ。父親は俺と中高時代一緒だった
直樹なのだ。初めは分からなくて、たまたまスイミングに行ったときに直樹
とあってわかったのだ。
直樹は中学生時代は小生意気で俺と次郎でいたずらしたことがあった。
当時は皮被りで俺らが強引に剥いてやったのだ。
家に一人で置いていくわけにもいかず、(直樹の家は俺の家から一駅隣)
ウチに来ることになった。健太郎には慣れているし、まあ俺も快諾した。
直人は中1にしては、美少年なのだ。かわいい感じもするが、中々の美形
なのだ。背も150くらいだが、すらりとしていた。
初めは家にとまどっていた。健太郎も遼太郞も何せオープンだから、一人っ子
の直人は驚いていた。4人で風呂屋にいった。もじもじしていたが、健太郎たちが
裸になって隠しもしないのに、あきらめたのか付いていくようになった。
裸になると華奢なのである。ケツはぷりっとしていて、足も長いのだ。
発毛はまだのようだが、チンポは少し成長してきていた。が、皮はしっかり
被っていた。
健太郎たちも昔はこうだったが、あれよあれよと成長していった。
直人をみて懐かしくおもった。
夜は3人でギャーギャーと話していた。
健太郎が「直人、お前精子もう出たか?」
直人「ううん、まだ」
遼太郞「中1でしょ?もう出るんじゃないの?」
直人「そうなの?」
健太郎「俺は小学生で出たよ」
遼太郞「俺も」
健太郎「直人、お前皮剥かないと俺らみたいにデカくならないよ」
直人「・・・」
遼太郞「俺も被ってたたけど、健ちゃんに教えて貰って剥くようになったら
大きくなっていったよ。」
健太郎「ちょっと直人剥いてみな」
直人は立ち上がって、剥いた。
健太郎「剥けるけどくっついてるのかな。ちょっと痛いけど全部剥いてみ」
と、直人は包皮を全部剥いた。
遼太郞「カス拭いてあげるよ」
とウエットティッシュで拭いてやっていた。
健太郎「お前水着履くときやパンツはいても剥いたままにしておきな」
直人「痛くない?」
遼太郞「初めは擦れていたいけど、慣れたら大丈夫だよ」
健太郎「しょんべんするときも必ず剥くと、オトナのチンポになるから」
直人「そうなんだ」
と、二人で性教育をしているのだ。
健太郎「お父さん、教えてくれないの」
直人「うん、風呂も一緒に入らないから」
と言う。まあ、直樹も剥けてなかったし、大人になっても包茎のままかも
なんて俺は思っていた。
俺も次郎も早くから剥けていた。俺も親父が教えてくれたし、次郎も子ども
たちに教えていたから、建志たちもみんなしっかりズル剥けだ。
健太郎「直人、お前剥いたら、でかくなってきたじゃない」
遼太郞「興奮しちゃった?」
直人「うん・・・」
健太郎「今度はしこり方教えてやるよ。」
と健太郎も遼太郞も裸になって、レクチャーしていた。
健太郎「こうやって手で輪っか作って上下するんだよ」
遼太郞「気持ちいい?」
直人「うん、でもなんかへんな感じ」
健太郎「男はみんなするんだよ。友だちとも話さないの?」
直人「学校でもやったとかやらないって言ってる」
遼太郞「直人はやらなかったの?」
直人「どうやるかわからなかった」
健太郎「ほら、だんだん大きくなってきただろ?気持ちよくなってきたら
スピード早めるんだ。」
直人「なんか、おしっこでそう・・」
健太郎「精子がでる、合図だよ。もうちょっと我慢しな」
直人「なんか出そう・・・」
という間に、射精をした。
遼太郞がきれいに拭いてやっていた。
健太郎「直人、どうだった?」
直人「気持ちよかった」
遼太郞「玉の中でどんどん精子が作られているから、むらむらしたら
オナニーするといいよ」
健太郎「そうそう、俺らだってするから」
直人「へ~そうなんだ」
と、直人がいうと、遼太郞が扱き始めた。
健太郎「ほら遼太郞興奮してるから、乳首が硬くなってこりこりしてるだろ。」
直人「うん・・すごい大きいね」
遼太郞「見られると恥ずかしい・・」と言いながらも、喘いでいた。
手の動きが速くなって、射精をした。ドクンドクンと直人の数倍もの量の
精が放出された。
遼太郞「どうだった?」
直人「すごい・・・おれも出るのかな?」
遼太郞「おいらも初めは直人くらいだったけど、段々一杯出るようになったよ」
と、健太郎が扱き始めた。
遼太郞が健太郎の乳首を舐めていた。
「あ。ああ・・」と声を出していた。段々健太郎は絶頂に登り始めた。
健太郎も果てた。彼もすごい量の精を吐き出した。モノはビクンビクンと
何度も精を吐き出していた。
健太郎「直人、どうだった?」
直人「すこいよ、なんか感動した」
健太郎「お前も毎日やれよ」
と、3人でその後も話し込んでいた。
まあ、二人とも恥ずかしくないものなのかね、と俺はちょっと驚いた。

しかし、若い二人の精の量は半端ではない。射精も数回ではなく、十回は
精を吐き出すのだ。それには俺も目を見張りながらも、驚いた。
話しは少し戻る。
2月のある金曜日だった。健太郎、遼太郞とも実家に行って留守だった。
俺は、家に夕方電話があった。健太郎が5,6年遼太郞が6年の時の担任の
小林だった。家に伺いたい、と言う。
7時くらいに来た。1月に成人式で健太郎と会い、遼太郞の事を聞き、来たの
だ。二人ともいなかったのは残念がっていた。
この頃は遼太郞も大学に復学していたので、安心はしていた。
俺が、仕事の様子を聞くと、言葉を濁すのだ。重い口を開くと、12月から
休職しているというのだ。遼太郞の学校から異動していた学校で、叩かれた
ようなのだ。彼は年中、高学年(5,6年)の担任が多かったようだ。
彼は男にしては、細かい気配りをするし、子どもからも人気がある。
が、ある親から訴えられたらしい。その子は家庭的に特に問題はないようなのだが
体操着などきつくていたらしく、口で注意をしていたらしい。時には6年生だから
勃起もしていて、目立つのを注意していたようなのだ。
それを、親が触ったなどと、騒いだのだ。彼もゲイだが、子どもに性的関心が
あるわけでもないし、物事の取りようだと思うのだ。遼太郞も俺が気づかない
ような所を連絡してくれていたし、男の子だったから男性の先生の気配りには
感謝していた。
彼は、自分のセクシャリティを指摘されて、相当参ってしまったようだ。
果てには「先生は独身ですものね」と、余計な事も言われたし、校長も
彼を援護してくれないのも、きつかったようだ。
彼は「自分は教師にむいていないから、辞めようと思ってます」と言う。
健太郎も遼太郞も彼のことが大好きである。特に健太郎は2年間担任して
もらって、大分変わったことを自分でも分かっていた。教師の与える影響力
を彼は感じて、自分も教師の道を選んだのだ。
そのことを彼に話した。泣いていた。俺らは普段の生活や職場では、よっぽど
ではないかぎり、ノン気の男を演じているのだ。そのセクシャリティをばれない
ように、生きていると思う。
俺は、彼に遼介兄の学校に来ないか、と誘った。丁度、その頃俺は教員の確保
で動いていたから話しをした。彼は国大を出ていて、中高の免許も持って
いたから、丁度よかった。彼も乗り気になった。
遼介兄に電話したら、すぐに来てくれて、彼と話しをしていた。
遼介兄は話しが上手いので、彼も承諾した。詳しいことは、週明けにというこ
とになり、遼介兄は帰っていった。
彼は「ありがとうございました。」と俺にいった。俺は「あんたが辞めたら
健太郎も遼太郞もショックだと思うからさ」と言った。
俺も彼の話を聞いたことがなかったので、色々と聞いた。
彼も中高と男子校で、同級生や先輩とやっていくウチに、目覚めたという。
さすがに小学生は性の対象ではみられないというのだ。
なので小学校の教員になったらしい。
先日の同窓会で健太郎が、成長していてびっくりしたと言っていた。
卒業して6,7年も経っていたし、まして一番変化が激しいころだから余計に
そう思うのだろう。
彼が「健太郎、見て正直どきりとしましたよ。」という。健太郎も彼が好き
だから、寄ってきては、誘うような仕草をしていたようだ。
俺が「健太郎はこっちだよ」というと、彼は驚いていた。

俺らは遼介兄が帰ってから、飲んでいた。俺も酔いにまかせて、彼を誘った。
彼も色々あって、何もしていなかったらしい。
結構イイ体をしていて、ズボンを脱がすと、ビキニをはいていて、膨らみが
イヤらしく膨らんでいた。
健太郎たちが小学生の頃、学校に行くと彼はジャージを履いていて、もっこし
していたので、俺は巨根だなと目をつけていた。
脱がすとぶるんと大きいモノが出てきた。まだ勃ってはいないのに、20センチ
はあるのだ。俺が「立派じゃないよ」というと、彼は「昔からこうなんです」
と恥ずかしそうに言った。
さすがに、使い込まれている感じがした。でかくて、口に含んでも一杯一杯
だった。
「ボク溜まってます」と言いながらも、俺が口に含むと固さを増してきた。
亀頭から根本までが長いのだ。亀頭の下が、さくらんぼみたいに膨れあがって
いる。鈴口もはっきりわかるような、いい形だ。カリも反り返っているから
皮も剥けてて当然ちう感じだ。
彼は年の割には、可愛い顔なのだ。顔とモノのアンバランスを感じた。
彼も毛深くはなかった。さすがに陰毛も濃いのだが、玉袋や後はきれいだ。
俺は彼の脚を上げ、秘門も舐めてやった。可愛い顔が快楽の顔になっていた。
結構、声を出すのだ。「あんあん・・」と淫らな声で喘いでいた。
俺も彼のそんな声で興奮してしまい、彼の中に、入れ始めた。
「あ、気持ちいい・・」とよがっていた。彼のケツは良く締まるのだ。
俺も、気持ちがよかった。腰を動かしていたら、彼のモノからびゅぅびゅぅと
液体が噴出してきた。潮をふいていたのだ。俺も我慢が出来なくなって彼の
中で精を吐き出してしまった。彼が「すごく熱い・・」と呟いていた。
彼のモノを俺に導いた。俺はあんまり入れる方でもないが、彼の大きさを入れ
たくなったのだ。
さすがの俺もぎしぎしと入りににくかった。が、入ってしまうとそうでも
なかった。長さもあるので、俺の中にあたるのがわかる。気持ち良かった。
俺もきゅっきゅっと締め上げる度に、彼は「うっ・・」と呻いた。
彼が「もう、だめ・・」と言いながら、俺の中で精を吐き出した。
飛沫は熱く、溶岩流のようであった。彼も、溜まっていたんだろう。
ビクンビクンと痙攣がなんども続いていた。
彼は「すいませんです。色々あってからは、オナニーもしていなかったもの
なんで」と顔を赤らめていた。
彼が「昔からお父さんとしたいな、なんて思ってたんですよ」と言う。
俺が「また、冗談だろ」というと彼は年上好みだという。
彼も来たときよりも、明るくなって帰っていった。

次の日、二人が帰って来て、彼の話をした。(さすがにHしたことは黙ってた)
健太郎が話しを聞くとはらはら泣いていた。「こばせんは人がいいから、そう
なんだよ」と。遼太郞も「こばせんはおいら大好きだよなあ」と話していた。
健太郎が「遼太、こばせんて男が好きだと思わない?」と聞く。遼太郞が
「うん、そうかもね」と言う。
健太郎は「だって、ジャージの下はいつもビキニはいてたし、プールの時は
競パン履いてたからね」と言う。遼太郞が「そうそういつも、もっこししてた
よね」と言う。
彼らだから、余計に感じるかも知れない。俺は、彼の名誉の為に黙っていた。

職場では、駿介がまあ口うるさいというか、おれやこれや言っては俺と
喧嘩していた。
仲が悪いわけでなく、お互いを知りすぎてるから何でも言い合うのだ。
家に来て、俺と駿介が話していると、健太郎たちはいつもの俺と違うから、
はらはらするらしいのだ。職場でも同じだった。大体、駿介が俺をけしかけ
るから、争いになるのだ。遼介兄によく怒られていたのは駿介だが。
でも、必ず「康介、ごめん・・」と素直に詫びてくるのも駿介のいいところ
なのだ。駿介は昔はすらーとしていたが、いつしか熱い男になっていて、職場
でも熱血教師そのものなのだ。それまでは、よく知らなかったが、同じ職場に
なって気づいたのだ。生徒にも「俺についてこい!」みたいな、昔の青春ドラマ
の主人公みたいなのだ。
次郎も同じ職場になった。彼は強面だから、生徒指導主任をしていた。彼は
昔から剣道をしていたから、ホントの体育会系である。虎之助は公立の小学校
にいたのだが、彼もやってきた。俺は彼は可愛いイメージしかなかったが
中々の男に変身していた。ある時俺が「虎、お前結婚しないのかよ」と聞くと
「康ちゃんと同じでしないよ」と言うのだ。え!?と思うと「駿から聞いて
知ってるよ。俺もそうだから」というのだ。虎之助もそうだったのだ。
男兄弟でノーマルもいれば、そうでないのもいるのだ。
虎之助は今風の感じで中等部にいたが、人気があった。
俺は教務だったので、担任はもっていない。どうも、教壇はイマイチ向いてない。
まあ、時間割を作ったり、講師の管理をしたりと遼介兄の秘書的な感じだった。
月1回「康介会」と称して、5人で飲み会をしていた。(今だに続いてる)
たまに健太郎や遼太郞がいないときは、俺の家でもやるのだ。
駿介が「康介の料理食いたいよな」とか言いながら集まってくる。虎之助も
料理が上手でよく手伝ってくれる。
遼介兄が「康介と虎の二人はホントオンナだよな」といって茶化す。

4月に戻る。
小林は公立を3月で辞め、異動してきた。
中高は初めてなので、遼介兄と同じ教科でもあったので、色々と指導を
受けていた。
が、遼介兄はいつになく、面倒良くしているし、小林の目も違う。
なんかあるだろうな~と思っていた。
何日かたって、小林が俺の家にきた。遼太郞に会いに来たのだ。
まだ、二人とも帰っておらず、少し待つことになった。
彼に思い切ってきいた。遼介兄とのことだ。
彼も年上の兄は魅力的に見えていたという。遼介兄も同じようなのだ。
ある時、更衣室で誘われたというのだ。飲みに行き、遼介兄の家にいって
セックスをしたという。
それ以来、何度か続いているというのだ。聞いて、やっぱりと思った。
普段は何気なく接しているが、二人だと大分違うらしいのだ。
彼は「健太たちには内緒で・・」というから、黙っていた。
小林の一件で感じていた。
俺も20代は良かったが、30歳を過ぎると周りがうるさかった。
俺は親はいなかった分、まだよかったが。遼介兄や駿介は相当苦労していた。
遼介兄も下の泰介・宗介兄が結婚したりする時俺に「俺つらいな」と漏らした
ことがあった。
遼介兄を見ていると、家庭がない分仕事に邁進していた気がする。
駿介も同じだ。昔、俺の所にきては、どうしようと泣いていた。
実は駿介は一度結婚したのだ。が、一年も経たずに、離婚した。
離婚して俺の所にきて、「セックスは出来ない」と、嘆いていた。
あれだけ精力絶倫の駿介でも、勃たなかったという。
朝勃ちしたときに、勢いでやっていたという。
次郎も話してたときがある。彼も朝勃ちのままが多かったらしい。
セックスも回数が少ない割に、子どもが出来たからよかったけどね、と言う。
まあ、俺も健太郎が扶養家族になってからは言われなくなった。
前を知らない人は、俺が子どもを引き取って、育てていると思われている。
駿介の弟の竜之助も、高校くらいまでは、男とやっていたが、ぴたりと止め
結婚していた。
元々の人もいるだろうし、思春期に目覚めた人もいる、それこそノーマルで
結婚して子どももいて、ノーマルではないのに気づく人もいる。
田舎の直も高校時代は多少の経験はあったと思うが、大学を出てまもなく
結婚した。子どもも4人もいるのだが、数年経ってから、俺が田舎に行った
時(直は俺がノーマルでないことを知っている)「俺、もうセックスレスな
なんだよね。」という。直は「俺はオンナより男の方が感じる」というのだ。
高校時代は駿介と仲がよくて、駿介に開発されたのだが、いざ結婚すると
駿介との秘め事が思い出されたようだ。
健太郎や遼太郞も「結婚しない」と一生シングルで生きていくと思う。
彼らは兄弟で助け合っていけると思う。
駿介が「康介はいいよ健太や遼太がいるから、俺はずっと一人かな・・」と
呟いた声が忘れられない。
本当に、だれもが一生悲しい性と対時していかなければならないのだろう
と思った。

夏休みの恒例のキャンプにいった。
次郎の子の正幸も例年来ているのだが、急に背が伸びて大きくなっていた。
浩一は遼太郞と同じ年だが、正幸は3つ下なので、兄弟や健太郎たちからも
可愛がられていた。健太郎が来た頃は、1年生で可愛かったのだ。
兄弟からチビ介なんて言われていたのだが。
正幸もずっと剣道をやっていて、中々の体格なのだ。
健太郎たちは正幸のことを「イケメンくん」と呼ぶほど、可愛い顔をしている。
次郎は「あいつジャニーズに入れようかと思った」なんて言ってたくらいだ。
可愛い顔をしているのに、体格はいいから、凄いアンバランスだった。
遼太郞曰く「正はエロいよ」というのだ。まあ、兄貴たちがすごものばかり
だもの、そうなるだろうと思っていた。
本来、同学年に比べれば、大きいのだ。次郎も俺も背が高い。
次郎の家の子もみな大きい。
正幸は早熟で、3年生には発毛してたし、4年には結構黒々してた。
チンポも兄たちが仕込むから、3,4年には射精していたようだ。
中学入る頃には、ぶらんぶらんさせていたくせに、声変わりがしてなくて
面白かった。彼も羞恥心がない。次郎が話していたが、中学の時の試合で
着替えていても、他の子はこそこそ着替えるのに、正幸だけ堂々と裸に
なっていたらしい。もっとも剣道着の下は、パンツを履かないらしい。
股間も中々立派で、競パンももっこりしていて、健太郎たちにからかわれて
いた。
この年から、建志や剛志も復活した。彼らは地方の私学で体育の教員をして
いるのだが、去年は参加できなかったが、今年はやりくりして来てくれた。
いやあ、彼らも逞しくて若さはいいなあと思った。

夜、次郎に「建志や剛志の裸見てると勃っちゃうよ」なんて言った。
次郎が「康介は健太や遼太が成長しているとき、どう思った?」と聞くのだ。
俺は「ドキドキしたし、あいつらは俺の目の前でもせんずりするし、旅行の時
に犯されたことあるよ」というと「いやぁ、俺も親なのにあいつらの裸やチンコ
みると、勃っちゃんだよ。」と言う。
普通の親ならなんてことはないのだろうが、俺らはダメなのだ。親だから、
なんていう理性は持てないのだ。
次郎が「こどものうちは何とも、思わなかったけど、高校生くらいから成長して
くるとオトコとして見てしまうかもね」と言う。
俺は「お前の子ども達は結婚するかね」と
言うと次郎は「建志にはカムアウトされたよ。浩一も、無理かな」と言って
いたという。「剛志は?」と聞くと、あいつはあんまり話さないからと
言っていた。俺が遼太郞とセックスを何度もしていた話をしたら、驚いていた。
剛志は次郎とは話さないらしいのだ。俺とはよく話すのだが。次郎は意外な
顔をしていた。
次の日、俺が風呂に行くと、丁度、剛志が入ってきた。
風呂に入りながら、昨日の次郎の話しをした。「父さんが剛志とは話しをしない
って悩んでたよ」というと、剛志は意外な顔をしていた。「剛志、お前将来結婚
する気あるの?」と聞くと剛志が「ないと思うよ」と言う。俺が怪訝そうな顔を
してたら「だって、健太も遼太もゲイでしょ。俺もそうだもん」という。
意外だった。「俺は遼太が一番かな。可愛いしね」と言う。「健太は?」と
聞くと「健太は建志が好きなんだよ。建志も健太がいいよな、って言ってた」
という。
部屋に戻って、次郎にその話しをしたら、驚いていた。
「俺のウチには嫁はこないのか」と大笑いをしていた。
「でもさ、俺みたいに誤魔化して結婚するより、自分のセクシャリティと
向き合って、自分らしく生きる方がいいか・・」と言っていた。
俺もそう思った。
次郎が「なあ、康介が年取ったら面倒見てやるよ」何て言う。俺だって
そう思っていた。
俺もじいさんになったとき、健太郎や遼太郞がどんな風になっているか
楽しみだと一人感じていた。
次郎に正幸の話しをした。次郎が「あいつ未だに俺と寝てるんだよ。」と言う。
確かに、正幸の部屋は次郎と一緒だからそうなんだろうと思っていた。
「あいつ俺がいても平気でチンポしごいてるよ」と笑っていう。
遼太郞も同じだよ、と話した。
「康介の家は結構オープンだよな」と言う。俺自身親父が小5で死んでしまった
し、思春期は駿介の家に下宿していたから、父親が思春期の子どもにどう
接するのかが、わからなかった面もある。
次郎が「子ども達が康介の家にいくと、色々面白いってよく話してたよ。
だから、ウチもこそこそしなくなったのかも知れないな」と言う。
健太郎は建志に遼太郞は剛志に憧れていた時期があった。それも彼らの成長
には良かったのかもしれない。
俺みたいに小難しいヤツと長々と付き合う次郎も大したものだと思った。

次郎は俺の体を求めてきた。普段強面の顔が、中学生の時に戻るのだ。
次郎に「お前よくオトコやってたよな。内面はオンナのくせに」と言うと
「そうなんだよな。俺、女房とやるときもいつも、康介を思ってたよ。
お前といつも相性がいいんだろうな」と言う。うれしかった。
俺は次郎の中に入れるのが、一番気持がいい。気持ちが落ち着くのだ。
俺が入れたまま、次郎の固くなったモノは潮を噴くようになっていた。
次郎も絶頂を迎えて、精を吐き出すと次郎のケツは固くしまり、俺も
絶頂を迎え、次郎の中に精を吐き出した。
荒い息をはいて、俺らは沈黙していた。
次郎が「俺ら、本当は夫婦なのかも・・」と俺の胸のなかで咽び泣いた。
俺も、と言おうとしたが声にならなかった。

次の日、建志が会計をしていて俺とお茶を飲んだ。
「建志、お前次郎にカムアウトしたんだって」と聞いた。
建志は明るく頷いた。「健太に聞いたの?」と言うから「いや、次郎から」
と言った。
「父さんにカムアウトしちゃったからな~」と笑って言う。
「俺さ、高校の時に健太とやっちゃって気持ち良かったし、大学入ったら
先輩からやられまくってたら、オトコ好きになったみたい」彼女いなかった
のか聞くと、大学で一度やったけど、勃たなかったと言う。
勤めてからはどうしてたの?と聞くと「こっちに帰って来たときは、健太と
帰れないときは、剛志とやってたよ」と言う。
まあ俺もちょっとびっくりした。そういや、健太が何回か土日で建志のところ
行ってたなと思った。
若いというか、俺らみたいに悩むわけでもないのだ。しょうがないじゃん!
のような気持ちなのだ。自分のセクシャリティをきちんと捉えているんだな
と思った。

俺の周りの子どもが確実に大人になっていくのを感じたキャンプだった。
夏の終わりに引っ越すことになった。
実家の近くにマンションを建てたのだ。といっても、地所は俺の祖父が残して
くれたものに、親父さんが建ててくれたのだ。
まあ、今までのローンも今の家を売ればなくなるし、どうせ健太郎たちも
住み続けるだろうと思って決断をした。
次郎も建志や剛志は今はいないが、戻ってくれば手狭なので、彼も一緒に
引っ越すことになった。(お互い離れるのはイヤだったのだ。。。)
結局、別にいた遼介兄、駿介も来たし、実家にいた虎之助も親父さんに
「結婚しないなら出ろ!」と言われ越すことになった。
実家からは数分だし、俺も昔住んでいた街だったからよかった。
健太郎や遼太郞の部屋も狭かったが、今回は広くなった。
俺の家が一番広くて、みんなが集まれるように、今も掘りごたつにしたり
した。俺は無頓着なのだが、駿介が設計のときに煩くて、ああしろこうしろ
と、一番意見を言っていた。遼介兄も俺と同じで「寝る部屋と台所ありゃ
いいや」なんて調子だった。俺以外は家賃をとることにしていたが、俺は
地所の分払わなくて済んだ。親父さんの計らいでもあったのだが。
親父さんも面白くて、「知らないヤツに貸すな」ということで、病院の医師など
で占めていた。この頃には実家もアパートを壊して、マンションにしていた。
1,2階はワンルームのようにして、母屋に繫げていた。兄たちの子や、田舎の
直の子どもたちが未だに住んでいたのだ。
1室どうしても埋まらなくて、物置にでもしようかと思っていた。結局、小林が
越してくることになった。彼も遼介兄、駿介、虎之助、次郎とも顔見知りだから
なんてことはなかった。この時知ったのだが、彼もこの町に住んでいたという。
俺が大学の時にスイミングでバイトしていたときに、来ていたのだ。俺の
クラスではなかったが、今社長をしている友人のクラスだったというし、俺の
ことをしっていたのだ。ただ、健太郎たちの父とは結びつかなかったらしい。
健太郎や遼太郞は小林が来ることを喜んでいた。
実家も近くなり、彼らも年中行き来が出来るようになり、よかった。

俺の家は週末になると、彼らが集まるのだ。「康介会」と称して。。。
健太郎や遼太郞はおぢさんばかりの時は逃げていた。次郎の家にいったり
していた。
遼介兄、駿介、俺、次郎、虎之助、小林が集まるようになった。
(後に人数が増えるが・・・)俺は支度をしたり大変なのだが、一番リラックス
できる場所だった。遼介兄はきちんとしているので、必ず費用をくれる。
ずーずーしいのは駿介だ。何もしないし、片づけもしない。
まあ、酒やビールは持ってきていたが。
本当は俺は嬉しかった。健介を亡くしてから、孤独に苛まれていた俺を
一番救ってくれたのは、駿介だった。もちろん次郎も遼介兄も助けてくれた。
葬式などで田舎に行くときは「大変だろ」と仕事を休んで来てくれていたのだ。
マンションに一人でいて落ち込んでいたときも、来てくれていた。
健太郎が来て学用品など揃えてくれたのも彼だった。前は駿介は小学校にいた
から何を用意すればよいか知っていたのだ。俺はとんとわからなかったから
本当に助かった。
6年生の時、街で出会い彼の部屋に行ったことで俺の人生は変わっていった。
駿介と同じ中学に入り、結局彼の家に下宿したこと、実は親戚だったことなど
彼との不思議な縁を感じていた。
仕事も不思議にみな同じようなものを選んでいた。俺は遼介兄のように、と
思っていたし、駿介もそうなのだ。虎之助も同じだという。
もっとも、親父さんは医者だが、おばさんはずっと教師をしていたのだ。
その影響力もあったのかも知れない。よくおばさんに「康ちゃんは先生に
向いてるわよ」と言われていた。俺みたいな性格は2年しか持たなかったが
遼介兄の薦めでまた戻れて楽しいなと感じていた。

部屋も広くなり、二人とも喜んでいた。遼太郞も大学まで多少は便利になり
喜んでいた。土曜日は病院の手伝いをしていた。健太郎は相変わらずスイミングの
バイトを続けていた。
越して間もなく、剛志が帰ってきた。ウチにきて泊めてくれ、というのだ。
次郎に言うと「康介話し聞いてやってよ」というから、二人で話しをした。
彼は私学の中学にいたのだが、辞めてきたというのだ。
理由を聞くと、職場内でのいじめなのだ。今ならパワハラというのだろうか。
担任をもったのだが、クラスのこどもがなつくと、周りから色々言われて
いたようなのだ。副校長や校長からも「まあ、できなきゃ東京帰れば」などと
言われたらしい。彼は真面目なので、全て受け止めてしまうのだ。
遼太郞が陰で聞いていて、部屋に来て、「剛志兄ちゃん可哀想だよ、父さん
なんとかしてよ」と泣くのである。
剛志に「もう教師は二度とやるつもりはないのか?」と聞いた。彼は
「立てるならもう一度やりたい」と言った。丁度、高校の常勤講師がいなか
ったので、「10月から学校で常勤講師やれ」といった。次郎は中学校だから
丁度いいだろうと思った。
遼介兄に電話したら、「康介がいいというならいいよ。まして、剛志なら
いい先生になるよ」といってくれた。剛志はその晩は遼太郞の部屋に泊まった。
夜、二人が風呂に入っているときに、次郎の部屋にいった。
色々経緯を話して、学校に常勤で来ることを話した。次郎はぼろぼろ泣いて
いた。「康介、悪いな・・」と泣くのだ。「俺、親失格だよな」とかいうので
俺は「俺だって親なんかやれないよ。次郎にどれだけ助けて貰ったんだよ。
俺らの中で、遠慮は止めようぜ」といった。

俺は家に戻った。まだ遼太郞たちは風呂に入っていた。
今回は3人位入っても、余裕の広さにしてあった。遼太郞も声がデカイので
よく聞こえてきた。
遼太郞「兄ちゃんいなくて、おいら寂しかったよ。健ちゃんもいるけど、
おいら剛志にいちゃん好きだよ」
剛志「ありがと。俺も遼太本当の弟だと思ってるよ」
遼太郞「でも、こっちに来てくれるから、嬉しいな」
剛志「俺が病気になったら、遼太がかかりつけだな」
遼太郞「うん、隅々まで診察するよ」
剛志「遼太、お前またチンコでかくなったんじゃない」
遼太郞「兄ちゃんいるから勃ってきちゃった」
なんて、外まで二人の会話が聞こえてきた。
結局、剛志は一月近く家に居候していた。彼も退職届けを出し、学校を退職
した。職場には次郎が一緒にいった。次郎は腹を立てていて、向こうで相当
怒ったらしい。(あとで聞いたら、剛志はやくざを連れてきたかと思われた
らしい)部屋の片付けには建志も来て、三人でやったのだ。
俺が「剛志とちゃんと話せよ」と言っておいたので、その晩は二人で旅館に
泊まり色々話したそうだ。
特に次郎は俺との出会いや今までのこと、離婚した理由などを話したという。
次の日には、「片付けしなきゃ」と明るい顔で自分の部屋に戻っていった。
遼太郞も彼が帰って来てからは、年中行き来をしていた。
健太郎は「いいなあ」と言っていたが。

リビングも広くなったのだが、二人は自分の部屋で勉強せずに、なぜだが
リビングでよくやっていた。
いつだが、遼太郞が勉強してるなあ、と思っていて、ふとみると寝ていた。
彼も家では、上はTシャツは着るが、下は冬でもない限り、フルチンでいる。
チャイムが鳴っても「はーい」とか出ていくので、誰か来たときは下に何か
履いて出るように厳命したくらいだ。
彼は寝ると、すぐ勃起するのだ。車で出かけて、寝ててもすぐ前が膨らむ。
健太郎が「遼太ってすぐ勃つね」というくらいなのだ。
うとうとしていたのだろうが、遼太郞のモノは真っ直ぐ固く上を向いていた。
確かによくよく見ると、成長していた。長さはそうでもないが、亀頭が膨れ
ていた。小林もデカイが、それに優るくらいだった。
俺は息をのんでしまった。俺も、遼太郞のそそり立つモノを見ていたら
興奮して勃起してしまった。俺は部屋で抜こうとした。
部屋には入ると、遼太郞が入ってきて「父さんやってあげるよ」と言い
下半身を出していた俺のモノを含まれてしまったのだ。
遼太郞の口使いが上手いのだ。俺は次郎とはするが、あんまり舐められた
ことはなかった。ぎょえ~と腰砕けになりそうだった。
「父さん、溜まってるでしょ」というから俺は「うん」と素直に頷いてしま
った。俺はベッドに倒されてしまい、彼に乳首を吸われた。さすがの俺も
喘いでしまった。俺の手を挙げさせ、脇を舐めてくる。俺は脇が弱くて
「あ、ああ・・」と声を出してしまった。
俺を俯せにして、背中も舐めてくる。いつのまに遼太郞こんなテクニック
覚えたんだろう、と想いながらも攻められてしまった。
俺のケツまで舐めてくる。「父さんのケツ、健ちゃんに似てる」とか言いながら
俺の秘門を舐めてくる。遼太郞がしてる、と思うだけでゾクゾクしてしまった。
十分に湿らせてから、「入れるね」と言って、俺の秘門に、固くなったモノを
押し当てた。ぐっぐっと入ってくる。俺は、遼太郞のデカさを改めて感じた。
ゆっくりと押し込んで、根本まで入った。俺はケツに彼の陰毛があたってきた
のでわかった。ゆっくりとピストン運動を始めた。
俺もきゅっと締めると、遼太郞は「あん、あ・・」とよがるのだ。
段々腰使いが激しくなったとき、すっと抜いた。
俺を上向きにして、俺のモノに彼は秘門をあてがった。「父さんの入るかな」
とか言いながら、入れてしまった。
彼の中は熱かった。彼は跨りながら、上下に動く。少し勢いのなくなったモノが
ぶるんぶるんと上下に揺れるのだ。顔を見ると、そこには苦悶するオトコが
いた。彼も締め上げるので、俺は「遼太、いっちゃうよ・・」と言った瞬間
精を吐き出してしまった。同時くらいに彼も「行く・・」と言って、俺の
腹の上に精をぶちまけた。彼のモノは何度も痙攣をしていた。
彼の青臭い精を拭いた。
俺が「遼太の中に精子出しちゃったな」というと、「子ども産まれたりして」
なんて冗談を言う。
遼太が「父さんだからと言わないね。父さんもオトコだし、おいらもそうだし、
オナニーするより気持ちいいもんね」と言う。「そうだね。兄弟も普通しない
けど健太と遼太もするしな」と言うと、遼太郞は笑っていた。
遼太郞が「でも父さんも若いね。次郎おじさんとやってるんでしょ」と聞く。
俺も「たまにね」とあけすけに言った。「遼太みたいに毎日はもうしないよ」
というと「へえ~」と笑っていた。
「遼太、お前はやっぱり男が好きか?」と聞くと「もち、おいら女は嫌だね」
とはっきり言った。「今、好きな人はいる?」と聞くと、「健ちゃんは兄ちゃん
としての部分が強いし、男としては剛志にいちゃんかな」と言う。
俺がなんで、と聞くと「考え方が似ているし、格好いいじゃない。おいらも
ああなりたいなっていつも思うよ」と言う。「剛志とはセックスするんだろ」
と聞くと「健ちゃんもいいけど、剛志兄ちゃんが一番感じるかな。おいらの
弱点を知り尽くしているな、と思う」と言う。
「もし健ちゃんが兄ちゃんでなかったら、付き合ってたかもね」と言う。
「健ちゃんは、おいらのこと全部分かってるしね。顔を見ただけで、思ってること
わかっちゃうみたいだよ。だから、健ちゃんは付き合うとかそういう感じじゃ
ないんだよね。おいら、健ちゃんがいなくて引き取られていたら、もっと
ぐれてたかも知れないな。健ちゃんはたぶん一生越えられない兄貴なんだ
ろうね」と言った。
遼太郞が健太郎のことをどう思ってるか、あまり聞かなかったから、俺は
衝撃的だった。「遼太、今父さんに話したこと、健太に言ってみな」と
言った。「え~恥ずかしいよ」と言うから「いや、健太郎は遼太がどう思って
いるか悩んでいた時あったんだよ。遼太には言わないで、というから黙ってた
けれど、健太は喜ぶと思うよ」と話した。
遼太郞は「わかった」と頷いた。
遼太郞という人間の一面を見られた、一日だった。
引っ越ししてから、風呂が広くなった。
というのも、前からそうなんだが誰かが入っていると、すぐに一緒に入り
たがるのだ。(二人とも)
昔は3人入っても、大丈夫だったが、高校生くらいになると狭くなってきていた。
今回は、湯舟も大きくし、3人位なら余裕になった。
駿介は「康介の家の風呂は合宿所か!」と言われるほどなのだ。
実家の風呂はでかくて、5,6人は入れたので、大人数で入れるのに慣れて
いたのだ。
俺が入っていて、彼らが帰って来たりすると、「入るよ~」と言って入って
くるのだ。健太郎は一緒に入ると、必ず「剃らないと!」と言って陰毛の上部を
必ず剃毛するのだ。彼は年中競パンを履くから、毛が見えないように上だけ
剃るのだ。全体的には年中プールに入っているせいか、薄いというか、金色の
毛をしている。玉袋の後からケツにはあまり生えないのだが、ちょろちょろと
生えてくるのを、俺にケツをつきだして剃らせるのだ。
健太郎は変な所もあるので、遼太郞のも剃ってやっているのだ。
健太郎は陰毛が長いのは嫌いなのか、短めにカットもするのだ。「もさもさ
しているの嫌だ」とか言っているのだが。
健太郎は遼太郞がいると、普通なのだが、俺と二人だと甘ったれなのだ。
風呂でも「父さん洗ってよ」なんていうのだ。俺らは距離感はないなと思う。
次郎を見てると、彼もない方だが、俺らとはちょっと違うのだ。
健太郎も家にいるときは、遼太郞のように、上はタンクトップで、下は履かない。
彼も宅急便が来ても、そのまま出るので、玄関に短パンを置くようにした。
俺はさすがに汗をかくからはいているが、彼らは全然気にしないのだ。
次郎の家はドアを開けると向側なのだが、彼の家に行くときも、外から見える
わけではないから、そのまま行く。正幸なんかはウチで風呂に入ると、全裸のまま
帰っていくときもある。
オートロックになってるし、下は遼介兄たちだから気にすることもないのだ。

職場の帰りに、小林と一緒に帰ってきた。俺や次郎は車通勤なのだ。
彼らは電車通勤なのだ。(俺や次郎は外にいくことが多いので)
小林が、「この前ごちそうさまでした」という。俺が惣菜を作って健太郎に
持たせたのだ。いやいや、と答えた。
小林が「健太、パンツ1枚でくるから、ドキドキしちゃいましたよ」と言うのだ。
パンツ履いている方なんて、まだよくて家じゃ履いてない話しをした。
小林が「健太来たのはいいのですが、彼ボクのこと誘うんですよ」と言う。
話しを聞くと、健太郎が来て「先生、溜まってない?」と聞いてきて、健太郎は
「俺溜まってるよ」と言ってパンツを脱いだそうだ。「先生も見せてよ」
と言ってパンツを降ろされたそうだ。「やっぱ、先生デカイよな」「いや、健太
もデカイよ」と言っていたら健太郎が小林のモノを咥えて来たという。
小林も理性を捨てた、と言っていた。
健太郎に小林はしっかり掘られてしまったのだ。
健太郎も半端じゃありませんでしたよ、と彼は言っていた。
小林が、「小学生の時のイメージが強かったけれど、彼はもう男になって
いたんですね」としみじみ言っていた。

健太郎は大胆になったというか、あけぴっろげな性格になっていた。
根は優しいままだが、一時、学校を辞めたいと言っていた時期に比べると
大きく変化していた。付属の実習などで、少しずつ自信をつけていたのかも
知れない。
俺が洗濯していると、健太郎の下着はパンツというより、サポーターをよく
履いていた。健太郎に聞くと「ああ、普通水着の下に履くモノだけど、薄いし
収まりがいいんだよね」と話していた。大学に行くときは、それなりの格好で
いくが、休みの日にバイト行くときは、短パンで出かけたりしていた。
いつだか、帰りにコンビニに俺が寄ったら、健太郎がいて、白い短パンに
ランニングでいて、かがむとパンツの線がくっきりしているのだ。
本人はなんとも思っていないが、見てる俺がどきどきしてしまったくらいだ。
次郎にその話をしたら「まだ、健太はいいよ。浩一ときたら褌はいてるぜ。」
というのだ。彼の実家は下町で、夏祭りで小さい頃から、褌を履いていた理由
もあるとは思う。(俺も昔履いたが)
六尺というか、黒猫という紐パンのようなものを履くという。
トランクス全盛は我が家にはありえなかった。
遼太郞もビキニやブリーフを履いていた。彼は「トランクスは玉が腿について
嫌だ」と言う。次郎の家の洗濯物を見ても、トランクスは履かないのだと思った。

遼太郞も落ち着いて来ていた。特に、剛志が来たことで、安定してきた。
剛志は静かな男で、余計な事は話さない。いつだか、彼の授業を見てことが
あるが、淡々と落ち着いてやっているのだ。体育会系なのだが、珍しいかも
知れなかった。書類なども几帳面に綺麗な字を書いていた。
遼太郞も昔は字が下手だった。中学くらいで習字を習ったせいもあって、綺麗な
字を書くようになった。
遼太郞は「いや、剛志兄ちゃんが上手いから真似てただけだよ」と言うが
意外な才能だな、と感じた。
学校も年々生徒数も増えて来ていたので、遼介兄が「剛志は来年から常勤
ではなく、正規の職員にと思うけど、康介どう思う?」と聞いた。
彼の授業を見たりしていて、講師の枠以上にやっていることを話した。
「康介が進めるなら決めるわ」と言ってくれた。
次郎が一番はらはらしていたのだ。次郎と同じ体育科ではあるが、次郎は
生徒指導なので科の主任ではなかった。学校ではそんな素振りも見せないが
家で俺の前では「大丈夫だろうかと」泣いたことすらあった。

ある日夕食が終わって、俺は遼介兄の部屋にいった。
といっても、片づけにいくのだ。昔はきちんとしていたのに、忙しいのか
とんと自分のことは構わないのだ。越してからは、俺が片づけにいくのだ。
洗濯したり掃除したりと細々やっているのだ。
遼太郞が剛志を好きなように、俺にっとて遼介兄は大人になっても、
違う感情を持っていた。
そんなかんなしていると、遼介兄が帰ってきた。「康介、いつも悪いな」と
言う。その顔は昔のままだ。
俺が中学生の時に、大学生だったから、すごい大人に見えたし、性格もいい
から俺は恋してた。セックスこそしなかったけれど、尊敬の気持ちはつねに
あった。
兄が「康介も年取ったよな」と言う。俺はぷーと膨れていた。
「冗談、冗談」と俺の股間を触ってくる。「相変わらずデカチンだな」とか
言う。「遼ちゃん、溜まってるんじゃないの?」と言うと「俺もとんと
してないよ」と言うのだ。俺のケツ触ってきて「康介、犯すぞ」というのだ。
俺は嫌でもないから、なすがままにされた。懐かしかった。
俺の感じるところを熟知している。次郎とでは俺はウケなのだが、遼介兄と
では、俺は女になる。「康介は本当は女なんだよな」なんて呟かれると、俺は
ぞくっとしてしまう。遼介兄は強さがある。俺にはない部分で、そこに引かれる
のかもしれない。
俺の秘門を舐め尽くすのだ。遼介兄もデカイ。それをぐっと差し込む。俺も
さすがに声を出してしまう。どうしてか、遼介兄や駿介にやられると、俺は
狂ってしまうのだ。変な声を出すのだ。遼介兄は「そこが康介の嫌らしさ」
というが、自分でもよくわからない。俺よりは年上だが、全然若いのだ。
昔と違うのは、遼介兄熟練の技、になっているのだ。
遼太郞などはまだまだ青い、と思うくらいだ。
俺も恥ずかしいが、ぴゅっぴゅっと先走りもでてしまうし、潮を出してしまう。
俺の中の敏感な部分に遼介兄の先があたるのだ。次郎とのセックスでも感じるが
自分の内部の気持ちよさはない。が、遼介兄とでは強く感じてしまう。
抜き差ししながら、遼介兄は俺のモノを扱く。気持ちよさで歪んでいる顔を
見ていると俺は興奮してしまう。
俺はたまらなくなって、射精をした。いつになく量も多く出てしまった。
俺が射精すると同じに、遼介兄も「イク・・」といって俺の中で精を放出した。
「康介とやるのが一番気持ちいいよ」なんて言う。「康介はタチよりウケの
方が好きなんだろ」と言う、俺は頷いた。「お前のバックは駿介が開発した
んだろ」と言うから恥ずかしくなった。
「だってお前ら中学生の時、いつもやってたの知ってるよ」というのだ。
ぎょえ~って感じだった。
俺が「遼ちゃん、たまにでいいからさ、俺とやってよ」と言うと笑って頷いた。

そんなかんなで、家に帰ってきたら健太郎が泣いていた。
「何があった??」と思った。なんでも、遼太郞と話ししてて、遼太郞が健太郎に
今までの想いを言ったようなのだ。前に俺に話したことを話したようなのだ。
聞いたら健太郎は嬉しくて仕方がなかったようなのだ。
健太郎が「遼太は俺より大変な想いしてたから、一緒に暮らしたいと思ってた。
あいつはすごく可愛いんだよ。俺の言ったことに、怒らないし逆らわないし
あいつ、本当にいいやつだよ。俺、遼太がいなかったら、もっと変になって
たかも」というのだ。お互いに性格も考え方も根本的には違うと思う。
でも、心のどこかで似ている部分もあったと思う。お互いに、親に捨てられ
荒れていたが、二人が一緒になることで、お互いに感じて成長してきたのだろう
と思う。20歳の男がボロボロ泣く姿を見て、心根の優しい健太郎はいくつに
なっても変わっていないな、と感じた夜だった。
ある時帰ると遼太郞が、夕飯を作り洗い物をしていた。
彼は子どもの時から、相当やらされていたので、手際もよく上手なのだ。
健太郎も昔は良くやってくれたが、遼太郞には敵わずあまりやらなくなった。
エプロンをしているのは、いいのだが下は全裸なのだ。
「暑いんだもん」と言っていたが、ぞくっとする。
越してきてから、遼太郞は変わってきていた。
大胆というか、健太郎化してきたのだ。外ではそんなにしゃべらないのだが
家ではよく話すようになっていた。遼介兄も「遼太、ずいぶん変わったな」
と話していた。
遼太郞は前もあったが、居間で誰がいようと、自慰をする癖が出てきていた。
見て貰いたいのか、分からないがよくやっていて、俺も目のやり場に困った
ものだった。
浩一が家に来てたとき話していたが「遼ちゃん、家で剛志兄ちゃんとよく
セックスしてるよ。」というのだ。「だって、声が聞こえるから」と言うのだ。
浩一が「でもね、俺もねたまに、遼ちゃんとするんだよ」というのだ。
まあ、浩一は昔から遼太郞とは仲がいいから、と思っていた。

健太郎があるとき「正幸はかわいいよな」と遼太郞と話していた。
兄弟乱交状態でも、正幸は特別なのだ。
アイドル、というと変だが、正幸は彼らにないものを持っているのかも
知れない。建志ですら「正幸が裸で歩いてると、どきどきしちゃうよな」
なんて言うのだ。
正幸を見てると、日々成長してきているなあと思う。

ある日職場に親父さんが来た。
理事たちが視察にきて、俺が案内役をしていた。
理事たちに「彼は甥っ子なんですよ」と話していた。変だなあと思っていたら
遼介兄に聞くと「康介の父さんは俺の親父の弟じゃないの」というのだ。
俺は親父さんはずっと祖父の弟だと思っていた。が、始めて伯父さんだと
気づいたのだ。長兄は田舎の伯父で直の父になって、次男が駿介の父になる。
俺の親父は5男だという。
親父さんに改めて聞くと、知らなかったのかと笑われてしまった。
遼介兄に「泰介の結婚式の席次表にも。従兄弟って書いてあったぞ」と笑われた。
「康介ってしっかりしてる割に、どっか抜けてるよな」と言われてしまった。
ずっと駿介ははとこかなって思ってたいたら、いとこだったのだ。
健太郎に話したら「だって泰介おじさんのところにいったとき、拓也(泰介兄
の子)とははとこだよって言われたから、父さんと泰介伯父さんはいとこだって
昔に知ってた」と言われた。ちょっと俺はショックだった。
健太郎も昔は俺に似ている、と言われたのだが、大人になってくると健介に
似てきていた。駿介と健太郎が買い物に行ったとき、「親子でしょ」と言われる
位に健太郎は駿介になんとなく似てきていた。
逆に、遼太郞が俺に似ている、と周りによく言われる。
学校の体育祭に遼太郞が浩一と正幸で来たのだが、職員が遼太郞を見て
「俺の子だ」とすぐ分かったらしい。逆に、正幸は次郎の子だと知って、職員は
驚いていたが。
健太郎も健介の甘ったれの所や話し方は似ていると思う。遼介兄も「健太郎は
健介に似てきてるよな」とよく言われた。
遼太郞が俺に似てきて「本当は康介の隠し子じゃないの」「お前の精が混じった」
のではなんてよく言われた。
遼太郞は嬉しいのか、ニコニコ聞いていた。

「康介会」が9月の連休で開かれた。剛志が料理が上手いのだ。大学時代に
居酒屋でバイトするくらいで、手際もよく虎之助と作ってくれ、俺は何も
しないくらいだった。建志が帰ってきていて、会に参加した。
(健太郎と遼太郞は次郎の家に行っていた)
バカ話が続くのだが、建志が「遼介さん、俺も雇ってくれませんか?」という
のだ。彼は地方の私学なのだが、生徒数も少なく、他の教科もやれ、と言われた
り、若い教師がどんどん辞めていくというのだ。
次郎は「え!」という顔をしていた。遼介兄が「再来年には兄弟校できるから
移る可能性もあるけど、いいか」と言って建志の採用が決まった。
俺が「いつからにするか?」と聞いたら、すぐにでも、と言う。
丁度、剛志の抜けた常勤の講師がいなかったから、10月から来ることにした。
建志は中学にした。剛志が高校にいるので、仕方がなかった。
遼介兄が「おい次郎、やりにくいけれど頼むな」と次郎に言っていた。
20代の若手が建志、剛志と入ってきて、なんとなく華やいでいた。
30代は小林と虎之助がいたし、俺ら以上はおぢさんグループになっていた。

健太郎たちは次の日の朝帰ってきた。
健太郎に「建志、10月から父さん達の学校にくるぞ」と言ったら喜んで
いた。二人でにやにやしているのだ。何でも、昨日次郎の家で、正幸とやっちゃった。
と言うのだ。浩一も入っていたという。俺らが宴会している間に、風呂には
入りにきてから、全員全裸で色々話して、正幸の気持を聞いていたそうだ。
家では剛志や浩一が遼太郞とセックスしているのを、見たり聞いたりしていて
興奮してセンズリしていたそうだ。正幸は健太郎が憧れなんだ、という話しも
してから、4人で乱交したという。浩一は健太郎とはなかったので、新鮮だった
というのだ。
二人とも「正幸ってジャニ系なのにチンコでかいんだよな」と感想を話して
いた。3人とも、正幸に入れられたらしいのだ。「でも正幸全然疲れなくて
あいつって精力以上にあるよね」と遼太郞が言っていた。
最後に正幸が「やっぱオナニーより気持ちいいわ」と言って、他の3にんは
ずっこけたと笑いながら話していた。

遼太郞はそのあと病院のバイトに出かけた。健太郎に「健太、建志が帰って
くるのはどうだ?」と聞いた。「超、うれしいな」という。「建志、田舎で
相当大変だったみたいだぞ。お前も教師になったら苦労するかもよ」と言った
ら、膨れていた。
9月の最後の土曜日に、次郎と俺は建志の地方のアパートの引っ越しに
出かけた。建志は健太郎と前の日から片づけに電車で出かけていた。
俺らが到着していたときには、片付いてはいたが、荷物は少なかった。
アパートの周りは、何もないのだ。畑や田んぼでばかりで寂しい所だった。
大勢で暮らしていた彼が、よくもまあこんな所で一人で住んでいたと思った。
仕事が大変な上に、帰って来ても一人では寂しくもなるだろうと思っていた。
健太郎に「お前も一人暮らしするか?」と言うと「俺は嫌だな」と言われて
しまった。
業者が荷物を出し、俺らは帰っていった、建志は自分の車で健太郎と帰って
いった。向こうは剛志と遼太郞が荷物を入れてくれることになっている。
次郎が「俺さ、二人とも修行みたいなつもりで、地方にいくことを進めたけれど
結局、間違ってたのかもな。」と言う。剛志も建志も続かなくて、東京に戻って
きた。そのことを次郎は負い目に感じているようだった。
俺は次郎に「次郎はさ、俺には本音言うけれど、子ども達にちゃんと話さない
だろ。きちんと話した方がいいよ」と言った。「そうだな。俺も康介みたいに
話すことは話していくようにするよ」と言った。
「次郎さ、今日俺の田舎に行かない?」と誘った。「直さんもいるもんな」
と喜んでいた。田舎の家にいく前に、健介たちの墓参りをした。「俺、健介が
死んでからは始めてだったなと言っていた。次郎が「健介は可愛かったよな。
健太見てると、似てきてるな、って思うよ」と話していた。
直の家にいった。彼の長男次男は家にはいないのだ。実家に下宿をしている。
昔と変わらず中学からは東京に出しているのだ。
直も「俺は高校からだったけれど、ついていくの大変だったから、中学から
行かせたよ」と話していた。
3人で近くの温泉宿にいった。俺が「直、貫禄出てきたな」というと「康介
も昔のいい体型が崩れてはきてませんか?」と言う。直が「おまえらはいいよ
なあ、二人好きあってるんだろ」と言う。「俺なんかもうだめよ。かみさんと
はセックスレスで責められるし、かといって解消することも出来ないし、一人
で悶々としてるよ。」と言う。俺が「たまには東京出てきなよ。駿介も直の
ことどうしてるかな?なんて言ってたよ」というと、「そうだよな。田舎に
ばかりいないで、康介の所に泊まればいいのか」と喜んでいた。
俺は、気ままに生きていたけれど、直は閉鎖的な田舎で、息を殺して生きて
きたんだ、と改めて感じた。直も長男に産まれて、家を継がなければいけなかった
から、彼も苦労してきたんだろうと思った。
夜、俺らは3人で交わった。直は、「やっぱりこれが一番気持ちいいよ」と
感激をしていた。俺は直としたことはなかったが、彼もセクシャリティに
悩んでいたんだな、と思った。直のモノは使い込んでいるモノだった。
次郎との3Pはちょいと恥ずかしかったが、直が喜べばと次郎も俺も思って
いたから、楽しんだ。一戦、終わって風呂に入っていると「康介、なんだか
こうしていると下宿していたときのこと思い出すよ」と言っていた。
「奨も航(直の息子)も下宿で楽しんでるよ。直も様子見にきなよ」と言った。
朝、実家まで直を送り、別れた。
次郎が「直さんも結構苦労してるんだな。俺も同じ思いをしてたから身につまされた
よ。と言って泣いていた。次郎が離婚したのは、健太郎が来た頃だったから
正幸も小さかったから、大変だったと思う。浩一は不登校になるし、正幸は
弱くていつも泣いていた。健太郎が一緒によく登校していたのだ。
この頃の次郎は、情緒不安定で精神を病んでいたと思う。が、彼は仕事も
あったし、よくやっていたと思う。
次郎に言うと「いやあ、正直子ども達置いてどこか行ってしまおうなんて
現実逃避したかった時もあるね。康介がいたし、正幸は健太が面倒見てくれていたし
浩一は遼太がいたから、助けられたよ。ただ、剛志は大人しいから大丈夫だと
思っていたけれど、あいつもあいつなりに苦しかったんだろうと、思ったよ」
と言う。俺が「遼太が話してたけど、山村留学行ったときは、寂しくて二人
抱き合って寝てたというよ」というと、「遼太が帰ってきたときに、浩一も
戻せばよかったと未だに反省してる」と話す。俺は「いや、浩一が話してたけど
帰りたい気持はあったけれど、自分なりに強くなって帰るんだ、という気持ちが
強くてかえってよかった、と話していたぞ」と言った。次郎は何も言わず
車窓を見ながら泣いていた。
次郎も強がっているくせに、本当は脆いのだ。俺にはその姿を見せる。
昔からひとつも変わってないな、と思った。
次郎に「帰ったら子ども達一人ひとりに俺に話すように話してみたら」と
言った。「俺は健太や遼太に隠さず話したよ。俺らのように本当の親子で
なくとも、心が通い和えるんだから、次郎だったら大丈夫だよ」と言った。
俺と次郎が強く結ばれた貴重な日になった。

建志も学校にやってきた。同僚からも評判がいいし、生徒からも人気があった。
彼は仕事に対して誠実というか、時間で帰っていいのだが、遅くまで残って
仕事をしていた。遼介兄も「建志はあいつ伸びるな」と誉めていた。
休みの日は、健太郎は建志と遼太郞は剛志と映画を見にいったり、買い物に
いったりするようになっていた。時には浩一や正幸も入れて、6人で遊びに
いくようにもなっていた。
と、次郎と俺がいつも残されて二人で慰めあっていた。

大晦日は次郎一家は実家に帰り、俺も二人と実家に戻った。
子どもたちも大きくなり、大宴会になっていた。地方勤務の兄たちも帰って
くるので、俺も楽しかった。
2日は次郎も帰ってきて、俺の家に集まった。
なんだかこう大人数が集まると、俺も嬉しかった。

正月が過ぎてすぐに、遼太郞の成人式があった。健太郎の時より感慨ひとしお
だった。家に来た頃は成人まで長いな、と思っていた。が、色々あったが
嬉しかった。
成人式には浩一と出かけていった。
健太郎が「次郎おじさんが呼んでる」というので、俺は次郎の家にいった。
次郎が「建志たちが康介と出かけろ、と言うんだよ」と言う。
何か企んでるな、と思いつつ二人で買い物に出かけた。
喫茶店に入って「康介と一緒には出かけるけれど、街中にくるなんて高校生
以来じゃない?」と聞いてきた。確かに、二人だけは少なく、子ども達が
一緒が多かった。「俺、結婚して後悔はしたけれど、子どもが出来たことは
よかったと思うんだ」と言う。「俺だってずっと一人かと思ってたら、健太や
遼太が来たから人生変わったよ」と言った。「そうだよな、高校の時に、康介
とどんな大人になってるかなあ、なんて話してたよな」と言う。
懐かしかった、俺は孤独感に苛まれていたし、先の事なんか大して思って
いなかった。次郎の夢を聞いて、俺もと思い始めたのだった。
感慨にふけていたら、「康介、夕方まで時間あるからさ・・休憩しない」と
いうのだ。俺は、はあ?と思いながらいた。
駅近くのシティホテルにいった。「次郎、やりたいの?」と言うと、頷く。
俺がシャワーを浴びてくると入ってくる。「洗うよ」と言って石鹼を俺の
全身に塗り洗ってくる。俺のモノも丹念に洗う。俺も次郎のモノやケツの
後に手を回して彼の秘門も洗う。次郎は「あっ」と歪んだ顔をする。
中学生の次郎と変わらない。泡を流し、外で体を拭いていると、次郎が
「康介、今日はやっていいか」と聞く。何のことかいな、と思っていると
俺の唇に重ねてくるのだ。そうだ、次郎と何度もやっていたが、俺は彼と
唇を重ねたことはなかった。俺は、あんまり好きではなく、何度も拒否を
していたのだ。が、今日は許した。長い間していた。次郎が俺の耳元で
「康介と一つになれた気がする」と呟いた。俺は駿介に開発されたが、一番
中高時代おれの近くにいつもいたのは次郎だった。
彼が大学のときは何度も会えなかったが、時にはしていた。彼が結婚した
時も「おめでとう」と言いながらも、心の中は寂しかった。
が、離婚して俺のそばに越してからは、昔の思いがふつふつとわき上がって
いた。次郎も俺も「親」には、なったが「男」を忘れられないのだ。
俺や次郎がお互いに不安定な時、お互いに話すだけで安心感があった。
康介が体をぶつけてきた。中1のまだまだ若いときから、何十年と抱いてきた。
肌が合うというか、体だけではなく、心も安定する。
俺は次郎が好きなんだな、と改めて思った。次郎の中に俺が入り、俺は精を
ぶちまける。珍しく、次郎が俺の中に入れてきた。俺は最高に気持がよかった。
次郎も俺の中に精をぶちまけた。
俺が「俺、次郎と結婚してお前の子ども欲しかったな」というと、次郎は
「俺もだよ。中高時代、康介としてもお前はいつも寂しそうで、俺はそれが
たまらなかったし、そこが好きだったのかもね」と言う。
次郎が「建志が健太と剛志は遼太、浩一も遼太としてるのを知ったときに
悩んだけれど、俺らと同じなのかと思ったら、楽になったよ」と言う。
本当の兄弟ではなくとも、俺や次郎のように支え合っていくのも、一つの
生き方なのかも知れないなと思った。

夕方、家に帰った。剛志が一生懸命に料理を作り、建志と健太郎で準備を
して、遼太郞と浩一の成人の祝の準備をしていた。正幸も下働きをしていた。
俺と次郎はその姿を見て、感激した。
俺と次郎も帰りがけに、デパートで買い物をしてきたのだ。
夜になり、二人は帰ってきた。二人とも驚いていた。
建志、健太郎、正幸は彼らにプレゼントをしていた。俺と次郎もあげた。
そういえば、遼太郞がきて健太郎と誕生日を祝ってやったら、喜んだのを
思い出した。健太郎も遼太郞も(同じ誕生日)誕生日をやってもらったことは
なく。ただケーキやケンタッキーを用意しただけなのに、彼らは感激していた
し、俺がプレゼントをあげたら遼太郞は「ホントにいいの、ホントに貰って
いいの」なんて言っていたのだ。
もっとも、二人とも(遼太郞、浩一)は早生まれなので、まだ19歳では
あるが、一つの節目になったと思った。
遼太郞は本当に喜んでいた。
建志、剛志、健太郎はまあよく飲むのだ。次郎も俺も飲むがさほど強くはない
のだが、彼らは若いせいかまあ飲む。遼太郞や浩一もそうなのだ。どこで
覚えたのか知らないが、意外だった。正幸は高校生で「お前はジュース」と
言われ、ちびちび飲んでいた。建志が「遼太が20歳なんて信じられないよ」
と言う。剛志が「浩一もチビ介の弱虫がまあ大人になったもんだよな」と
酔いに任せて、あれやこれや言う。健太郎も正幸に「まー坊はまだまだ子ども
だよな」とからかう。浩一が「でもあそこは立派な大人だけどな」と正幸は
散々言われて、ぷうと膨れていた。
建志が「おじさん、ウチの父さんのことどう思う」と聞いた。俺は「好きだ
ね」と言った。健太郎が「へ~」と言う。建志が「付き合い長いでしょ?」
というから「中1からだしね。まして、中1からやってたから」と俺も過激に
話した。剛志が「え、そうなの」というから「俺はお前たちがいなくとも
じいさんになっても次郎と一緒にセックスしながら、生きていくよ」と言ったら
爆笑だった。次郎も調子に乗ってきて、「正が大学出たら、もう親の役目は
終わり、後は康介と生きていくよ」なんて言うのだ。
正幸が「ねえねえ父さんとおじさんするの?」というから。「当たり前だろ
まあ建志たちみたいに若くはないけど、結構康介はすごいんだぜ」とか次郎は
言うのだ。俺も「次郎は俺とやるときは、人格変わるな」なんて暴露して
やった。建志が「俺は健太が一番好きかな」と言う。次郎が「何で」と聞くと
「う~ん健太はやっぱ可愛いかな。年下だけど俺にないもの持ってるからかな」
と言う。剛志は「俺は遼太かな」「遼太は俺に似ている所もあるし、やっぱ
可愛いかな」と言って、爆笑だった。浩一が「俺も遼太好きだったけど、剛志
に取られたしね」と言う。遼太郞が「でも、浩一は奨(直の子)と好きあって
いるくせに」というのだ。(奨は浩一たちより一つ下)まあ、面白かった。
俺の知らないところも、あったし、次郎も弾けていて楽しかった。
正幸が「おいら、いないよ~」と言うと、建志に「百年早い!」と言われていた。

片づけしていて、剛志が「おじさん、ウチの父さん今日変わったね」というから
俺は「いや次郎にね、子ども達にあけすけに色々話せ!と言っただけだよ」と
言った。剛志が「父さん、俺には遠慮している気がしてたから」と言う。
「それもあるけど、剛志が学校を辞めたときや、復職したときは相当心配して
たよ。次郎は思ってることを、表面に出さない、不器用なんだよ」と言った。
剛志が「よかった。あとさ、俺が遼太好きでもいいの?」と聞く。「俺だって
次郎好きだし、剛志がだれ好きになっても文句なんて言えないよ。遼太がいい
ならいいんじゃないの」と答えた。「遼太も剛志がいたから、病気からも復帰
できたと思ってるし、感謝してるよ」と言った。剛志は「やっぱ、遼太はかわ
いいし、ほっとけないもんね。」と言う。
次郎の家と俺の家が一緒になった日でもあった。

その日の夜に、健太郎と遼太郞が珍しく俺の部屋にきて寝る、と言う。
遼太郞が「3人で寝るなんて、小学生の時みたい」と言う。
健太郎が「父さん、今日の宴会すごかったね」と言う。俺は「健太も遼太も
建志、剛志にあんなに好かれていて、安心したけどね。」遼太郞が「父さんが
次郎おじさんを大切に思ってるんだね」と言う。「まあ、中1からの付き合い
だし、腐れ縁だよ」健太郎が「父さんも男だね」というから「正直言えば
お前たち見てて、むらむらして、抜いたこともあるよ。でも、精神的には解消
されるわけではないから、次郎としてたのかもね」と言うと、二人は神妙な顔
だった。健太郎が「ウチって変わってるかな」と言うから「本来の親子では
俺らはないから、男3人の同居だもん、仕方ないよ」遼太郞が「でもね、おいら
健ちゃんと父さんは血が繋がっててうらやましく思ったけれど、おいらは
父さんや健ちゃんが本当の親や兄貴だと感じるようになったよ」と言う。
健太郎が「うん、俺も。初めは慣れなくて家出したときに、引っぱたかれて
俺は「ああこの人本当に俺のこと心配してるんだ」と思ったよ。遼太郞も
可哀想だったし、でも可愛かったんだよね。急に弟ができて、とまどったけど
遼太がきて俺も我慢することとか一杯わかったしね」と涙ながらに話す。
遼太郞が「父さんも健ちゃんも、他人のおいらになんでこんなに優しいの、と
思ったこともあった。でも、自分は自分らしく生きてこれた気がする」
俺は「ありがとう。俺もずいぶん悩んできたけど、お前たちが本当に大人に
なったなって思った。他は他、ウチはウチらしく行けばいいんじゃないの」
と言いながら、俺も泣いた。

そうなのだ、本当の親子でないし俺はノーマルではない。それが普通の・・・
定義にそってなんか生きて行けるわけがないのだ。
彼らも自分のセクシャリティを自覚し、藻搔いて生きてきたのだ。
俺は二人が愛おしく感じた。
2月になり、彼らも大学の試験も終わりになっていた。
健太郎が自転車に乗っていて、転びまた骨折したのだ。
何を考えながら乗っていたか知らないが、家の前で電柱にぶつかり転倒した
のだ。浩一が丁度、帰ってきて車に乗せて貰い、実家の病院にいった。
洋介兄に「またかよ健太郎」なんて言われたらしいけど、しっかり右足は
ギプスをされてしまった。俺も入試の事務で忙しい時期で、帰りが遅かった
が、病院にいるのを聞いていたので安心はしていた。
「まあ、自宅療養で一ヶ月だな」と言われた。
試験があと2日あるからどうしよう、と真っ青になっていた。俺も忙しい時期で
休めないし、遼太郞も試験はまだ終わらないから、困っていた。
結局、建志は試験中は授業がないので、彼に送迎を頼んだ。車で大学に行って
車いすで試験を受けていた。
家の中ではトイレくらいにはいける。ただ、風呂に入れないからいくら冬でも
困った。それも、建志がギプスにビニールを巻き、風呂に入れていた。
擦れるのか、股がかゆくなるらしく、よく洗っていた。風呂の中から、建志が
「健太、脚開いて」とか指示していた「ばか、何勃起させてるんだよ」とか
まあ賑やかに入っていた。脱衣所に椅子を置いて、建志が甲斐甲斐しくタオルで
拭いてやってるのだ。俺が「健太、お前ギプス外れるまで、オナニー禁止「
と言うと「え~」と言っていた。「建志、やっちゃダメだからな」というと
「はい、了解です。しっかり禁欲させます」と笑っていた。
まあ、授業も終わり、試験だけだったからいいものだが、バイトも1ヶ月
休んだのだ。  
外にも行けず、かなりヒマをしていた。大学の友人も大勢、見舞いに来てくれて
いた。「父さんヒマだよ~」というので「勉強するか本を読め」と言っておいた。
俺は本が好きで、本だけは中学生の時から捨てずに取ってあり、越してきてから
一室が本棚になったのだ。健太郎も遼太郞もゲームをしないのだ。彼らは家に
いたときはさせて貰えなかったので、俺の家にきてもやろうとはしなかった。
小学生の時に「買うか?」と聞いてもいらないというのだ。珍しいのかも。
本は俺の影響なのかよく読んでいる。俺は本屋さんはツケで買うのだが、彼らも
同じように買っていた。高校生くらいになると、ブックオフで買うことも
多かった。テレビも見るが、「うるさいよ」と言ってテレビを消して本を
読むくらいだった。
結局、健太郎はヒマな時は、読書ばかりしていた。
建志が「おじさん、健太郎借りるね」と言い、週末に出かけていった。
なんでも、富士山にいったようだ。健太郎は殆ど車の中だったらしいが。
帰ってきて、健太郎が「俺がトイレに入って脱げないだろうというから
一緒に入ってくれてパンツ降ろして、おケツまで拭いてくれたんだよ」と
言う。「健太のためなら建志はなんでもするんじゃないの」というとニコニコ
していた。
一月して、ギプスを外した。まあ、右足が細くなっていて、歩くのもぎくしゃく
していた。「こりゃあ、トレーニングしないと」と健太郎がいっていた。
脚がかゆくてたまらなかったようだ。建志が来て、結局洗って貰っていた。
その後は、ニヤニヤしながら二人で部屋に消えていった。
部屋の外まで喘ぎ声が聞こえて来ていたから、溜まったもの出していたんだろうと
思っていた。
3月になって、健太郎は出られなかった分、外出ばかりしていた。バイトも
休んでいたから、取り戻すためかよくでかけた。
遼太郞は休みでも出かけないのだ。家の仕事を午前中やり午後は病院のバイト
をしていた。竜之助の診察日には、白衣を着て、見学をしていたようだ。
医療行為は出来ないから、名札に「見習い中」なんてつけていたようだった。
病名が出てくると、調べたりカルテの書き方をみたりと、興味深くやっていた。
これで、時給もらうなんて贅沢だ、と健太郎は言っていたが。。

健太郎が珍しく大学に行っていた。4年生では付属だけでなく、公立か私立の
学校でも実習をするのだが、母校では断れてしまったのだ。浩一も教科で指導
できない、と断れた。
二人してしょげてるから、「ウチの学校でやるか?」と聞いた。教生を引き
受ける話しは出ていて、前期で二人、後期二人になっていて、後期は私大の
学生が来るのだが、前期が決まっていなかったから、二人を引き受けること
にした。健太郎は理科なので、駿介を、浩一は英語だから虎之助を指導教官
にあてた。駿介は高3だったから、4月からは1年だろうし、虎は2年生に
なるからちょうどいいと思った。遼介兄も「お!面白くなりそう!」と喜んで
いた。結局、5月末から6月に来ることになった。
実は、遼介兄から「健太郎を新採用で来年度採用しようかと」と話しが出て
いたのだ。公立を彼はうけるつもりではいたが、中高の理科の採用数は少ない。
講師を探しても、国語、社会は多いが、理科や数学、芸術科目の講師を捜す
のは大変なのだ。健太郎には言えなかったが、実習での様子や態度も見るか
と遼介兄が言っていたので、俺はドキドキした。
健太郎と浩一も「知っている先生が、多いからかえって緊張する」と言っていた。
学校としては、経験を積んだ教師の採用も多かったといっても、中々大変だった
のだ。年齢構成的に新採用を入れても、という経営の方からの話しだった。
結構私学はシビアで、時間講師→常勤講師→教諭(担任なし)→担任→主任と
格差があって、給料も全然違ってくる。ただ、建志や剛志も年度途中だったから
講師をやっていたが、年度が替わると担任を持っていた。経験者との差も
大きいのだ。
健太郎も実習にくることになった。前の週に、説明を行うので学校にきた。
こういうのは俺の役目なのだ。まあ、気にせずやっていたが。
初日は朝早よから起きて支度をしていた。遼太郞が「健ちゃん、頑張ってね」
というと「おう!」なんて気合い入れていた。俺は車だが、彼は早めに電車で
出かけていった。
実習と行っても、俺や次郎が担当するコマもあるのだ。教務や出勤簿のこと
生徒指導は次郎だし、「俺、何話そう」なんて緊張していた。
駿介と虎之助がニヤニヤしながら、会議室に入ってきた。(実習生の居場所)
「健太郎先生、浩一先生よろしく!」と駿介がいうと「こちらこそよろしく
お願いします」虎之助が「ここは同じ姓の先生が多いから、下の名前で呼ぶし
生徒も呼ぶからよろしくね」と言った。次郎一人の時は、良かったのだが
放送で「斉藤先生職員室まで」と言うと3人揃って来ることもあり、中1の
とか次郎先生とかで呼ぶようになっていた。俺も遼介兄、駿介、虎之助は同じ
姓だから周りからは「康介さん」「康介先生」と呼ばれていた。

朝会で、校長が紹介した。
先に、浩一が挨拶した。次は健太郎だ。まあ、でかい声で挨拶していた。
恥ずかしくて見られなかった。虎の介が写真を撮ってくれたが。。
朝学活でクラスで挨拶。1限目は校長講話、2時間目は俺が講義、と中々
忙しいのだ。健太郎は付属の実習で多少は慣れているが、浩一は私学だった
ので始めてなのである。指導教官との打ち合わせや授業の見学もあって
ばたばたしていた。
授業が終わると、俺らは会議があるが、彼らは今日の反省や明日の準備を
しなければならずに、遅くまで残っていた。(俺は先に帰っていたが)
俺の頃は2週間だったのが、3週間やるのだ。小学校よりは短いが、公立は
土曜日がなくなったからかもしれない。
健太郎が帰ってきたのは、10時を過ぎていた。「初日、どうだった?」と
聞くと「教務主任のお話しが一番心に残りました」とかふざける。「アホ」
と俺は言った。「覚えること、やること一杯あって目が回りそうだった」
「弁当上手かっただろ」「うん」「あれは遼太郞が今日は作ってくれたんだよ」
というと「やっぱり・・」と言っていた。給食はないので、弁当を持ってくる
か、弁当やに頼むか、出前を取るのだが、大体は朝に弁当やに頼む人が多いが
教生には、弁当を持ってくることにしてあった。実は朝、遼太郞は剛志の指導
のもと弁当を作っていたのだ。次郎などの分も入れて、6人分も作っていた。
健太郎が「だって、ご飯のところに海苔で『ガンバレ!』なんて浩一にもあって
大笑いしちゃったよ。」と話していた。
次の日からは、自分の分は作って出かけていた。
何日か経って、駿介と放課後話した。「健太どう?」と聞くと、「健太、授業の
進め方とか上手だよ。堂々としてるというか、康介とまるで正反対だわな」と言う
誉められるのは悪くなかった。「生徒も健太郎先生~と俺より人気あるしね」
と言う。たまに、実習日誌も回って来て目を通すのだが、細々と丁寧な字で
書いていた。3週目の金曜日に、彼らは全校の職員が来ての、研究授業をする
のだ。浩一と健太郎は時間をずらして行うのだ。
学年や教科の担当は見に行き、あとから研究会で批評をする。
2週目からは、理科室で駿介とあれやこれやと準備をしていた。浩一も虎之助
と教材研究をしていた。遅くなると、遼介兄が車で、送ってくれたこともあった。
時には、4人で飯を食べながら、色々と話していた。
研究授業を見にいった。緊張はしていたのはすぐにわかった。
が、生徒たちもなんだか必死に協力しているのだ。生徒は「この授業成功しない
と健太郎先生は教師になれない!」と思っていたらしいのだ。
俺も緊張の50分だった。
次の時間、浩一を見にいった。ALTの外国人講師のチャーリーと掛け合いで
授業をしていた。中々発音が綺麗で驚いた。次郎は、隅の方でこっそり見ていた。
建志や剛志も二人の授業を見ていた。

研究会では、まな板の上の鯉状態で色々指摘をされていた。が、それを受け止めて
成長するんだろうと思っていた。
最終日の集会では、二人のお別れ式だった。初めに浩一だったが、泣きながら
話していた。脇にいる健太郎もばべそべそ泣いていた。健太郎の番になったが、
1,2年生の生徒も泣いているのだ。(ウチは男子校)健太郎は泣きすぎて
何を話しているか分からなくなっていた。
その後は担当のクラスでお別れ会をやっているので、見にいった。終わりには
他のクラスの生徒も、健太郎に手紙や花を渡していた。
職員からも、教生がくると、新鮮だなとか生徒もぴりっとしていいな、なんて
評判だった。俺はほっとした。
夏になった。といっても、7月中は授業が補講と称してあるのだ。
行事で潰れた分は、ここで戻すのだ。まあ、冷房もあるから快適だろうが。
一日、授業ばかりでは、生徒もつまらないので、午前・午後に分けて中1~
高2までは、水泳があるのだ。6月から屋外プールを始めても、雨で中々
入れないせいもあるのだ。泳力別に分けても、中等部は泳げない生徒が多い。
水に顔をつけられない生徒すらいるのだ。小林が言ってたけれど、小学校の
少ない教員数で一人ひとり教えてられない、と言うのだ。確かに泳げる生徒は
スイミングに通っているのが多かった。
体育科の教員だけでは足らず、俺も駆り出された。健太郎も実習で、バイトを
辞めていて、ヒマを持てあましていた。7月には事務のバイトに来させていたが
夏休みのプールは、次郎に「やれ!」と言われ手伝いで来ていた。
中学生の生徒見ていると、なんだか可愛い子どもから大人に近づいてきている
生徒までそれぞれだ。中1なんて声変わりもしていないのだから、まるで小学生
と変わらなかった。水着は競パンではないが、ビキニ型なので、股間が目立つ
のだ。春の兆しもない子から、膨らんでいる子まで色々だ。時には「おっ!」
というような子もいるのだ。意外に可愛い顔してるのだが、膨らみは半端じゃ
ないのだ。意外にそういう子ほど、気にはしていなかったりする。
着替えも更衣室では狭いので、プールの手前のオープンスペースで着替える
のだ。俺はよく出欠を取るので、座っていたが、学年が進むほど大胆に着替えて
いるのだ。中等部の生徒は、生えていない子もいるし、生えかけも多い。
が、逆に陰毛もびっしり生えて、剥けチンくんもいる。高等部はさすがに
生えているが、意外に剥けていない生徒が多かった。少し先だけ見える生徒
は結構いたが、ズル剥けは殆ど見なかった。
体育教師はみんな、競パンだ。建志などは「本当は水泳得意じゃないけど」と
言っていた。その分健太郎は、スイミングで教えているので、泳げないクラス
を教えていたりした。生徒も教師たちの競パンの膨らみが気になるようだった。
水泳部の生徒は競パンをはいてはいたが、普通の生徒は気になって仕方がない
ようだった。
俺が指導を終わって、シャワーに入ると健太郎がいた。いつのまにか、真っ黒に
日焼けしている。が、競パンで覆われていた部分だけ、真っ白なのだ。
元々色黒ではないが、年中泳いでいるし、海にいったりとシーズンが終わっても
意外に焼けているのが残っているのだ。
後から見ると、背中も逞しいし、その下のケツはぷりっと膨らんでいる。
が、白さが艶めかしいのだ。太ももは太く脚も長くなっていた。
前は、結構腹筋がある。いつのまにか、乳首が胸の筋肉の上に乗っているのだ。
腋毛は生えてはいたが、薄い。臍の下は、真っ直ぐに陰毛が剃ってあった。
陰毛もびっしり濃く生えていた。脚にも毛は少ないのだ。剃ってはいないのだ
が、無毛に近い。
焼けた素肌に、シャワーの雫が垂れている、健太郎の裸を見て、俺は興奮して
しまった。見慣れているはずなのだが、家ではない場所で改めてみたら、俺は
勃起している自分に気づいた。

教務室(俺の部屋)に次郎がきたので、その話しをしたら、「俺だって建志や
剛志の裸が凄いから勃起しっぱなしだよ」と言う。続けて次郎がこんな話しを
していた。「夕方、生徒も帰ってプールを見に行ったら、脇の体育教官室で
話し声がするというのだ。もっとも、打ち合わせも終わって、教員も帰って
いたのが多いから、誰だろうと思った。声を聞くと建志と健太なんだよ。
彼らは打ち合わせが終わって、泳いでいたようなのだ。二人で、こそこそ
体を合わせてるんだよ。脇の窓が、あいていてまる見えなんだよ。
二人ともギンギンに勃起したものをぶつけ合って、抱き合ってるんだよ。
建志が健太の中に入れて、ばこばこしてたんだだよ。健太は、声を出して
感じているし、建志も歓喜の顔をしてた。俺、二人見てて、勃起しちゃったよ」
というのだ。なんだ、次郎も同じだわ、と思った。
次郎が「康介、やって」というのだ。声を出さない限りは、ばれることはない
のだが、俺は初めてだったが、俺もムラムラしていたのを、押さえきれず
次郎とやってしまった。次郎のモノの先はすでに濡れていた。俺はそれを彼の
秘門に塗りたくってやった。声は出さない分、顔が歪んでいた。俺は次郎の中
に入れた。いつもと違って、健太郎の姿が頭を駆けめぐっていた。まして
次郎もよく日焼けをしていて、ケツだけが白くて、余計に俺は興奮をして
しまった。いつも以上に興奮したのか、俺は次郎の中に、精をぶちまけてしま
った。次郎のモノも先走りがすごくて、クチュクチュしていた。擦ってやると
溜まっていたものが、発射した。いつになく濃い精だった。
二人の一線が終わると、内線がなった。二人でびくっと驚いた。
遼介兄で「次郎いる?」というのだ。俺も「打ち合わせしてました」というと
「職員室に来い」というのだ。
帰るときに、遼介兄に呼び止められた。「康介、校内セックス禁止」と笑って
言う。俺が、ほえ?みたいな顔したら、「次郎が職員室にきたとき、あいつの
短パンに染みがついてた」というのだ。次郎も、短パンに薄いサポーターをしか
履いていなかったから、慌てていたし先っぽからしみ出したのだろう。
兄が「まあ、俺も人のこと言えないけど」と笑っていた。

帰宅して、健太郎が「父さん、今日シャワー室であったとき、怒ってた?」と
聞くのだ。俺は「いや怒ってなんかいないよ」というと「だって、変な顔を
してたから」というのだ。俺も黙っているのも嫌なので、正直に健太郎の体を
見て、興奮した話しをした。健太郎は「へ~そうなんだ」と笑っていた。
健太郎が「俺も父さんの競パン見ていると、ムラムラするよ」と言う。
健太郎に、次郎が見ていた話しもした。「あちゃ~窓締めると暑いから、開けて
たんだよね」と言うから「校内でしてもいいけどばれないように」と言って
おいた。次の日に、職場で建志にも厳命をした。
俺らならいいけど、そうでない先生にばれたら、大変なことなのだ。
若い連中は、むらむらするのだろう。職員の風呂があるのだが、使用中の札を
かけると、誰も来ないのだが、二人で入っていたりする時がある。
俺や遼介兄はわかっていたが、何も言わなかった。

補講も終わり、健太郎はヒマになった。マンションの管理のおじさんが一月
病気で休むことになっていたので、彼にさせることにした。
ゴミ出しをしたり、掃除をしたりするくらいなのだ。それだけでは、いくらにも
ならないよ、と文句をいうので、遼介兄、虎之助、小林の3人の部屋の掃除
洗濯も申しつけた。虎之助はまあまあ片づけているのだが、他の二人が汚い
ので、大変だ、と言っていた。健太郎もやればできるので、掃除や洗濯を
やっていた。格好もタンクトップに短パンなのだ。この短パンは中高時代の
もので白くて薄手なのだ。遼太郞も好きで、年中履いていた。ぼろくなると
わざわざ買いにいくのだ。薄いから下の下着の色が濃いと、すぐわかるのだ。
たまに、下着を履かずに履いているから、チン毛が浮き出ている時がある。

キャンプの前に俺が風呂に入っていると、遼太郞が入ってきた。
ふと見ると、陰毛がないのだ。「どしたの?」と聞くと、「健ちゃんにキャンプ
行くからって剃られた」というのだ。誰が言い出したのか、知らないが。
健太郎が帰ってきて、風呂から上がったのを見ると、つるつるなのだ。
「お前、剃ったの?」と聞くと、建志と講習の始まる前に、短くしたという。
が、短いと競パンの布地から出てきてしまうので、二人して剃ったらしい。
結局、浩一と遼太郞と正幸も強引に剃ったという。
遼太郞も毛がない分、デカく見えるのだ。すぐに、伸びてきてかゆいかゆい、と
言っていた。次郎なんかも太ももや臍の下は剃っているが、全部は剃らないの
だ。何を考えているのやらと思っていた。
行く前の日に、俺が風呂に入っていると、珍しく二人が入ってきた。
パイパンの二人のモノはなんだか、変であった。
が、二人は俺に「父さんも剃りなよ」というのだ。
俺は「いいよ~」と拒んだのだが、無理無理剃られてしまった。
「すげぇ剛毛だよ」「うわ玉袋の後もあるよ」「おケツもきれいにしようね」
なんて散々言われて、さっぱり剃られた。
俺はそんなことしたことないから、ぎょえ~と思った。
「なんか剃るとデカく見えるね」「なんだか、中学生みたい」と二人に
言われてしまった。
俺も、夏だしいいか、と思っていた。
キャンプでは俺らはホントに動くことがなくなるくらい、子ども達がよく
動いていた。昔は俺らもグループに入って、海に入ったりしたが、今は監視
だけで俺と次郎は陸番専門になっていた。何かあったときは、俺らが動くの
だが、そうそう事故も起きず俺らは気抜けするくらいだった。
彼らのおかげで、リーダーも増えていたし、参加の子どもも多かった。
一時はリーダーが少なかったり、参加の子どもも少なくなって、存続の危機
もあったが、彼らのおかげで持ち直していた。
午後には俺は、宿の館長と打ち合わせがあって、宿に戻っていた。
打ち合わせが終わって、部屋に帰っていると、遼太郞が中2の慎治と帰って
きていた。慎治は赤い顔をしていて、暑さにやられたので、遼太郞が介抱して
いたようだ。健太郎も一応医大生なので、応急処置はよくやってくれていた。
俺の部屋の真向かいにいた。彼らは俺が部屋にいることは知らない。
まして、この時間はみな海辺にいるので、誰もないと思ったのだろう。
遼太郞が介抱していると、慎治の股間も触りだしたのだ。慎治は何年も来て
いて、慣れてはいるのだが。遼太郞が積極的にしているのには驚いた。
慎治も遼太郞も競パン1枚の格好なので、勃起しているのはすぐにわかった。
健太郎が脇から、慎治のを擦っていた。遼太郞は彼にまたがり、二人のモノを
揃えて擦っていた。慎治も中2にしては、大きいモノだった。
ほぼ二人とも同時に射精をしていた。その後は何事もなかったように、体を
拭いて、海岸に戻っていった。
俺は二人を見て悶々としていたし、俺も競パンで膨らんでいた。
丁度、次郎が部屋に戻ってきた。「康介、何膨らませてるんだよ」と俺の
股間を握ってきた。遼太郞と慎治の話しをした。
「康介ちゃん、溜まってますね」と次郎は俺の競パンを引き下げた。
「お前、チン毛ないじゃん」と驚いていた。俺は次郎の競パンを下げた。
「お前だってないじゃんよ」と言うと、夕べ建志に剃られたと言う。
いいおっさんが二人で無毛なのもおかしかった。が、勃起しているモノは
いつもより大きく見える。お互いにモノをしゃぶっていた。
次郎が「康介、いつになく先走り多いよ」と言われたが、遼太郞たちのを
見ていて興奮していたのだ。次郎も白い肌に、モノがそそり立っていて、
なんだか淫靡に見えた。俺らは中1の頃には、お互いもう生えていたから
生えていない頃を知らないのだ。
俺は次郎の口の中で、果てた。次郎のモノも俺の口の中で果てた。
いつもとは違う感じだった。
確かに、健太郎も遼太郞も正幸たちの高校生とは一線を引いていた。
建志や剛志もすでに成熟してきていた。毎日見ていると中々気づかないが
他の子と比べると、いかに成長してきているかがわかった。
俺の前では、昔と変わらないが、人前では全然違うのだなって思っていた。
夜に遼太郞が見回りをしていて、俺と会った。
「遼太、お前昼間慎治と何してたの?」と聞くと「父さんいたの?」という
から、館長と話していたんだ、と言った。
「いや、慎治が熱ぽいから、休んでたたんだけど、慎治が俺のを触ってきて
つい大きくなってきて、その気になっちゃたんだ」と言う。「どうだった」
と聞くと、遼太郞は「いや~中2だもん、まだ小さいし、精子もそんなに
出なかったよ」とけろっというのだ。「剛志に怒られるよ」というと
「剛志とはね他の男としてもお互い怒らないようにしてるんだよ。オナニー
する感覚しかないから。浮気なんて考えられないし、おいらは剛志ちゃんも
そう言ってるんだ」と言うのだ。剛志とは心が結びついているんだな、と
思った。彼は健太郎も好きなのだ。が、健太郎に対してと剛志に対しての
感情は違うのだ。
なんだか、遼太郞の意外な一面を知り、俺は複雑な心境だった。

夜中に俺は喉が渇いて、ジュースを買いにロビーにいくと、建志と剛志が
打ち合わせをしていた。「まだ、打ち合わせやってたの」と聞くと、「いや
色々あって」と建志がいう。「次郎なんてぐーすか寝てるよ」と二人共笑った。
俺が「少し話ししようよ」と言って彼らの飲み物をを買いながら、ソファに
座って話し始めた。彼らと毎日職場では一緒だが、じっくり話すこともない。
学校での彼らの話をした。剛志が淡々としているが、遼介兄はきちんと評価を
していること、建志も担任持って色々と校内の仕事をしていることなどを
話した。彼らは真剣に聞いていた。次郎が二人を心配していることや剛志が
辞めたときに悩んでいたことを話した。剛志は泣いていた。それを建志が
なだめていた。いい光景だった。
健太郎や遼太郞が二人を好きで尊敬していることも話した。
建志が「健太郎も明るく振る舞う割に、俺の前では不安なことや心配なことを
ぶちまけては泣いてます」と言うのだ。剛志も「遼太も俺の前では、何でも
話しながら彼も不安定さを俺の前では出します」と言うのだ。
なんだか二人が頼もしく見えた。健太郎や遼太郞から見たら二人は大人の
兄貴たちなんだろうなと思った。
建志が「でも健太郎は変ですよね。」と言う。「彼は普段は男ぽいのに俺の
前では女の子みたいなんです。いつも俺が健太郎に入れちゃうんですけど
その時も「いやいや」と腰を振って凄いんですよ。なんであんなにデカチンなのに
こんなに女みたいになるのかなあって思うんですよ」と言う。「実は、俺が
田舎にいたときも、家に来たんですが夜中中彼は求めてきたんですよ。寝ようよ
と言っても、『やだ』と言って、泣くんですよ」と言う。
剛志も「遼太も似ているけど、俺が責めてはあはあ言っていても、俺に入れて
来るんですよ。遼太は何度出しても、勃起が収まらないんですよ。俺もさすが
に終わりと言っても、彼は刺してくるくらい精力絶倫なんてもんじゃありませんよ」
と言う。「朝起きたら「しようよ」と言って、あいつもう勃起してるんですよ」
と言う。俺は爆笑してしまった。二人とも好き者なんだなと思っていた。
建志がニヤニヤしながら「おじさんと父さんも凄いんですか」と言うから
俺は「殆ど次郎から誘ってくるかな。でも、あいつは中学の時からウケで
俺が入れると、健太みたいにすごく女になるね。」というと、二人は顔を
見合わせて笑っていた。次郎が俺の前では泣いたりすることをいうと意外な
顔をしていた。
建志が健太郎と学校の更衣室でしていたのを、次郎が見ていた話しをしたら
建志は顔を真っ赤にしていた。俺が冗談で「剛志はしないだろ?」というと
下を向くのだ。建志も「誰?だれ?」というと、剛志は「虎先生」というのだ。
俺も虎之助とは話すが、意外に真面目だし、彼の関係は知らなかったのだ。
体育教官室で残っていたら、虎が菓子を持ってきたそうだ。
そしたら、虎之助が「デカイよね」とか言いながら襲ってきたというのだ。
剛志も虎之助を嫌いでもなかったから、なすがままにされたというのだ。
虎之助は真面目だし、あまり変な話しもしないのだが意外に大胆な面もある
のだと思っていた。
3人で色々話しをしていたら、次郎が起きてきて「何、朝っぱらから話して
るんだよ」と言われて、時計を見たら6時で、徹夜で語ってしまった。
次郎は、朝勃ちしたままできたので、二人は大笑いしていた。
部屋に戻ると「次郎、お前さっき朝勃ちしてて、建志たち大笑いしてたぞ」と
言うと「仕方ないだろ」と怒っていた。

健太郎も遼太郞も真っ黒に日焼けしていた。家に帰って風呂から上がってきた
姿はケツは白く、嫌らしささえ感じた。まして、陰毛はなく、中学生のようだが
モノはずろんと垂れ下がっていて、アンバランスな気さえした。
俺も、戻るのに2ヶ月はかかった。まあ、旅行とかなかったのでよかったが。

秋になった。遼太郞は大学は都内に戻っていたので、朝は少し余裕が出てきた。
都外の時h、朝は6時起きして、6時半には出ないと、1限目の授業に間に
あわなかった。もっとも、夜は早く寝ていたし、6時間も寝れば大丈夫な子
なので、寝坊することはなかった。健太郎も夜どんなに遅く寝ても、朝は6時
には目を覚ますのだ。休みの日でも早いのでばたばた煩いのだが。。
健太郎はスイミングから夏休みのスクールで人手不足なので、頼まれていくよう
になっていた。秋も引き続きいくようになっていた。遼太郞は平日は授業で手一杯で
バイトする余裕はなかった。土曜日だけは病院の手伝いで稼いでいた。

健太郎の所に、航少年が来るようになった。彼は田舎の直の子どもである。
兄貴は高1の奨で彼もこちらに下宿をしていた。航は中1で今年出てきたばかり
だった。見た目は純朴な少年だった。眉毛も太く、今風というより昔風の
感じがした。去年、受験の時にきていたのだ。3日しかいなかったが、丁度
健太郎がケガをして家にいたころで、健太郎とは馬があったのか、よく勉強を
みてもらいにきていたのだ。航は理数が弱いのか、よく健太郎が勉強を教えて
いた。健太郎とはメールで連絡を取り合っているのか、彼がいるときに必ず
来ては、勉強を教えていた。受験できたころは、まだ背も小さく可愛い少年
だった。夏休みが過ぎて、背も伸びてきて顔も髭がうっすら生えてきていた。
前は帰っていたが、秋になると勉強の時間も増えてきて、土曜は泊まるように
なった。すごく礼儀正しくて「おじゃまします」と挨拶をするのだ。
制服で来るときも、あるがなんだか幼さも残る感じだった。
泊まるときに、健太郎と一緒に風呂に入っていった。まだ、ブリーフを履いて
いてなんだか昔の健太郎みたいだった。
上がってくると、脚は伸びてきているが、ケツはぷりっとしているが、小さい。
モノも伸び始めた頃なのか、あまり剥けてはいなかった。恥毛も生え始めだった。
俺が「航、チン毛生えてきたか」と聞くと「えーと、まだ10本くらいです」
と自分の毛を見ながら真面目に答えるのだ。
まあ、健太郎が性教育するだろうなあと思っていた。部屋でなく居間で堂々と
「航、俺のチンポどう思う」と聞いている。「すごく大きいし、毛もボーボーで
凄いです」と言う。「航、皮を剥くの知ってるか」と言うと「う~んあんまり」と
航は言う。まあ、二人とも風呂上がりで真っ裸なのだ。
「さっき風呂で剥いて洗っただろ」「うん」「小便するときも剥くんだよ」
「ちょっと剥いてみな」と健太郎が言うと、航は剥いていた。
「健ちゃん、戻らないよ」と航が言う。「いいんだよ、いつもそのままで
いるとずる剥けになるからな」と教えていた。「初めは俺も剥いたときパンツ
で擦れて痛かったけど、慣れちゃうから大丈夫だよ。」航が「健ちゃん、何か
大きくなって来ちゃいました」といって、大きくなったチンポを健太郎に
見せていた。「航は精子もう出たの?」と聞くと航は首を横に振った。
健太郎が「航はチン毛も生えてきたし、玉も大きくなってきてるから、出るよ」
と言っていた。健太郎が「いいか、皮を上下すると伸びるから、この部分(亀頭)
を擦るんだよ」と実演しながら、教えている。「ちょっとぴりぴりします」
「大丈夫だよ、段々気持ちがよくなるから」と言っていた。
航は一生懸命に亀頭を擦っていた。「どう?」と健太郎が聞くと「気持ちいい」
と航は言う。しばらくすると「健ちゃん、おしっこでそうみたい」と言うから
健太郎は「出ないよ。精子出れば大人になるから」と言って見ていた。
航の顔が歪んできた。「健ちゃん出そう」と言う。「そのまま出しな、見てて
やるから」と健太郎が言った途端、ぴゅっと精子が放出された。
量こそ少なかったが、青臭い匂いがしていた。
健太郎が「すごいな、これが精子だよ」というと航は「本当?すごい」と感動
していた。健太郎が精子を拭いてやっていた。航が「健ちゃんもやってるの」
と言う。健太郎は「男は毎日やるよ。俺もやるよ」と言い、擦り始めた。
「航、俺の見る?」と言うと航はこくんと首を縦に振った。
健太郎は既に勃起していたが、亀頭を擦り始めた。航のモノの数倍はある立派な
モノで血管が浮き出ていた。亀頭は赤黒く、使い込んでいる気さえする。
航はピンク色なのだが、彼も小学生は航の様だったのだが、10年で見違える
ほどになっていた。
健太郎のモノを航はじっと見つめていた。健太郎も段々と興奮が高まってきて
いた。「航、俺の出るところ見ろよ」と言って、精を吐き出した。
びゅっとまるで音がしたようだった。何度も痙攣が続き、すごい量の精が
彼の腹の上にぶちまかれた。航は「すごい・・」と言いながら、呆然として
いた。まあ、俺が見ているのはわかっているのに、全然気にしないのだ。
吹き終わると、「じゃあ航寝るか」と言って、自分の部屋に行った。
健太郎に「お前、好きだなあ」というと「まだ中1って可愛いよね。びっくり
したよ。なんだか遼太の昔みたい」とニコニコしながら話しをした。
航も味を締めたのか、毎週我が家に来るようになっていた。
航が家に来るようになっていたのだが。航の様子が変化していたのに気づいた。
なんていうのか、覇気がないのだ。
10月の半ばに、直が上京してきた。突然で驚いた。職場に昼頃に電話があり
「午後会えないか」というのだ。なんだか切羽詰まった声をしていたので、休暇を
取り家に帰った。直は学校に行ってから、来たのだ。
話しを聞くと、航が学校に行っていないというのだ。朝は出る振りをして
街中をふらふらしていたようなのだ。校内でいじめらしきものもあって、航も
登校したくないというのだ。街中をふらふらしていて、警察に補導されたのだ。
学校も補導された、ということで暗に退学を進めてきたらしいのだ。
また、上京して実家に下宿していたのも、寂しかったらしいのだ。
学校は辞めると田舎の中学に戻るしかないのだ。俺だけでは決められないから
遼介兄に電話して、夕方来て貰うことにした。
航も下宿から来ることにした。直は疲れ切っていた。明るい性格なのだが
相当悩んでいて、憔悴しきっていた。
夕方まで、直は風呂に入って休んでもらった。
夕方、遼介兄が来て、航もやってきた。
遼介兄は航を知っているから航に聞いた。「航、中学どうする」と言うから
「辞めたい」と言うのだ。直が「田舎に帰るか」というと「嫌だ」という。
遼介兄が「ならウチの学校の編入試験受けてくるか」と言う。航は「うん」と
頷いた。健太郎が帰ってきて、途中から話しに加わった。
健太郎は航から話しを聞いていたようで、まさかこんなになるとは思わなかった
ようなのだ。結局、学校は転校することにした。途中で編入試験で数人入って
くるので、学期の途中だが受け入れることにした。駿介もやってきた。
駿介は中等部の主任なので、決定権がある。駿介も「本当は学期末に試験を
やるのだが、事情が事情だから今月受けて貰って、11月から転学だな」と
言う。航に「試験が落ちたら、田舎の中学に戻るか、ここの公立にいくしか
ないぞ」と言った。「健太、お前時間あるなら、勉強教えろ」とも言った。
下宿をどうするか、という話しになった。健太郎が「ボクが面倒みますから
一緒に住んでもいいですか」と言う。直が「康介、いいのか」と言うから
俺は「一人増えても全然構わない」と言った。直は泣いていた。
駿介が「直、困ってるときは助けあわないと」と慰めていた。遼介兄から
親父さんに話しをしてくれて、夜の間に、健太郎が航の荷物を下宿から
健太郎の部屋に運びこんでいた。
航も少し笑顔になり、ほっとした。
次の日の夜、俺と健太郎、遼太郞と航で話しをした。
俺は「預かった以上、おじさんは航を息子だと思って接するから」と話した。
遼太郞が「ウチは隠し事とかまったくしないから、健ちゃんでもいいし、おいら
でもいいから、必ず話すんだよ。おいらも航は弟だと思って、行くからね」と
話していた。健太郎も「勉強は俺でも遼太でも教えるから、絶対に中等部合格
しような。それと航は丁寧すぎるから虐められるんだよ。俺らは兄弟なんだから
そういう言葉使いはやめなよ」と言っていた。航も以前の険しさが消えていた。
直は駿介の部屋に泊まっていたのだが、俺はその日に尋ねた。
駿介はまだいなかったが、直とゆっくり話しをした。航は感受性が強い子で
東京に出すのも心配だったという。だが、小学校の時もいじめにあっており
どうしても地元の中学には行きたくなかたっという。
「健太も成長したよな。あいつには世話かけたよな」という。「あいつは
面倒見がいいというか、遼太が来たときもあれやこれや世話をしてたよ。本当の
弟が出来た、と思ってるみたいよ。」直も「安心したよ」と言っていた。
直が「夕べは駿介が抱いてくれたよ。昔と変わらないよ」というのだ。
直を見ていると、親の部分と男の部分で悩んでいた気がする。
直に、航が来たときの話しをした。健太郎が、仕込んでる話しもした。
直が大笑いをしていた。「俺も高校の時、駿介とやりまくっていたもんな。
駿介を見ていると、一人もいいなあと思うよ」という。俺が「でも、駿介は
俺が健太たちいたり、直が子どもいるのを見て、寂しい時もあるようだよ」
と話した。独身でもいても結婚しても、セクシャリティがあると、悩むこと
はあるのだと思った。
次の日に、直は一度戻った。
2週間は、健太郎が一生懸命に勉強を教えていた。
編入試験には航は受かり、中等部に通うことになった。入学前には直も
上京し、制服など揃えていた。直が「いやあ航の顔つき明るくなったよ」と
喜んでいた。ただ、準備の時、直だけしか来ないのが気になっていた。

航も学校を転学してからは、明るくなって家にも慣れてきていた。
性格が変わってきたというか、前とは別人の様だった。健太郎や遼太郞が
遅いときは、俺と二人で夕飯を食ったり、風呂に入ったりしていた。
毛も少しずつ、生えてきていた。チンコも健太郎たちの特訓なのか、剥けて
きていた。が、まだ大きさは可愛いモノであったが。寝るのは健太郎の部屋で
一緒に寝ていた。彼らが帰ってくるまでは、一人で勉強をしていた。
可愛い扶養家族ができて、家も変わっていった。

遼太郞は3年の後半から、実習も入ってきていて、忙しそうだった。
彼は一途に頑張ってしまう性格で、ちょっと心配もしていた。
11月の休みで、俺は遼太郞と一泊で出かけることにした。
遼太郞が「おいらだけでいいのかな」というから「お前。この頃忙しいから
息抜きだよ」と言うと嬉しそうだった。
宿では色々な話しをした。彼とは中々忙しくて、ゆっくり話すヒマもなかったし
航のことでバタバタしていたので、ちょっと遼太郞のことを考える余裕もなかった。
航のことを聞いた「航は可愛いよ。でも、健ちゃんをすごい頼っているなあと
思うよ。昔のおいらみたいな気がするね」と言っていた。「健ちゃんって面倒見が
いいから、適任って感じがする。おいらじゃあそこまで出来ないよ」と言って
いた。遼太郞なりに健太郎の性格を把握してるんだなあと思った。
遼太郞が「でも航ってこのごろ大胆になってきて、おいらの部屋にきて、遼ちゃん
ぼく毛が生えてきたよ、とか皮剥けてきたよ、なんて報告するんだよ。この前
なんかおいらの部屋でしこり始めてさ、おかしくって」と言うのだ。
航から見たら、健太郎も遼太郞もすごい大人に見えているんだろうと思った。
俺も中学生のころ、遼介兄は大学生だったけれど、すごい大人に見えていたっけ
と思い出していた。今はそんなに年の差を感じなくなってきてるが、当時は
ものすごい差を感じていた。
遼太郞が「あんまし健ちゃんとはしなくなったよ。」と言う。遼太郞は「おいらも
平日は忙しいから、自分でやっちゃうくらいで、休みになると剛志が襲ってくる
んだよね。」と言う。遼太郞に「遼太は剛志好きなのか」というと「健ちゃんは
兄ちゃんだけど、剛志は違うんだよね。難しいだけど、剛志の前にいくと
何でも話せちゃうんだよね。時々ね、おいらの顔をじーっと見ている時が、あって
『遼太、今こんなこと考えているだろ』って言われるんだよね。どきっとしちゃう
くらい、おいらのこと分かってくれているみたい」と言うのだ。俺が「そういや
剛志が遼太は精力絶倫だ、とキャンプの時話してたよ」というと「だって~」
と恥ずかしがっていた。「精子出しても、ずっと勃ったままなんだよね。健ちゃんや
浩一とは1回か2回で終わるけど、剛志は魔性があるんだよ。」と言う。
「おいらは変態なのかな」と言うから「遼太が剛志を好きなのはいいと思うよ。
ホントに好きなら興奮もするさ」というと、遼太郞はほっとしていた。
大学は?と聞くと「勉強も実習もすごく大変。でもわからないところあると
病院にいくと色々教えてくれるから、助かってるよ」と言う。健太郎は身近に見ること
が出来ているが、遼太郞は分野が違うのでわからない面もあったが、兄たちが
可愛がってくれるので、俺も助かっていた。たまの旅行はいいもんだなと感じた。
10月には、新年度の採用の内定を出した。もっとも、8月には結果はだして
いたのだが。健太郎は採用されることになった。
公立の方へという辞退もあったりで、5人の採用になった。
健太郎には「卒業出来なかったら、取り消しだぞ」と脅しておいた。

12月になって、田舎の伯父が上京してきた。伯母はすでに亡くなっていた。
伯父は田舎で教師をしており、校長まで勤め上げて退職していた。具合が悪く
実家の病院に来たのだ。
俺は毎日の様に、見舞いにいって洗濯物などをしていた。
伯父が「康介、直のことなんだけど」と言う。「あいつ離婚したんだよ」
というのだ。伯父が言うには、奥さんが結局仕事に出るようになって、家の
こともやらないようになり、男を作って逃げたと言うのだ。
航の転学の時にも、直は一人で来ていたから、心配だった。上の二人(奨と航)
はこちらに来ているが、まだ小学生の二人(颯樹と翼)がいて、仕事をしながら
直は面倒を見ているのだ。航の事で、上京している間は伯父が面倒みていた
のだが、大変だったと思う。
伯父が「康介には悪いが、田舎の家を処分して直たちも東京に住まわせようかと
思う」というのだ。「俺が死んでからだと大変だから、今の内に」と言う。
「直は康介の学校に勤務できないか」と聞く。「直なら大丈夫だよ」と俺は
言った。「こちらに来ることは、和也(親父さん)には言ってあるから」言う。
治療をしていたが、伯父は日増しに悪くなっていった。直も仕事を休職し、子ども
たちは冬休みまで、わずかだったので東京にくることになった。颯樹と翼は
俺の所に、直は駿介の部屋に泊まりながら病院へいっていた。
俺と直とで見舞いにいき、待合いで話した。直が「俺が心配かけたせいで
親父具合わるくなったんだ」と自分を責める。俺は直をひっぱいてやった。
「直がいじいじしてたら、伯父さん余計心配するだろ」と俺は感情的になった。
結局、伯父は10日もせずに、亡くなった。俺も世話になった伯父がなくなり
ショックだった。が、こちらで火葬にし、田舎で葬式をすることになった。
冬休みの初めだったので、俺や兄弟たちも田舎にいった。
うちひしがれている直を、駿介が一番励ましていた。
健太郎たちもきていたのだが、建志が運転手をしてくれて先に帰っていた。
葬式の夜に、遼介兄、駿介、俺と直で話した。
家の処分は決まっていたから、直は12月一杯で公立を辞め、3月までは
色々な手続きや家のことをすることになった。4月からは俺の学校に勤務
することになった。奨や航は東京にいるからいいのだが、颯樹や翼(双子)
は5年生で母校を受験しようと思っていたので、新学期から都内の小学校に
転校することにした。家は俺らのマンションを改築して住むことにした。
親父さんの病院の医師が住んでいた部屋があいていて、そこだけでは狭く
ぶち抜いてリフォームすれば住めないことはないのだ。直も東京との往復が
あるが、航も俺の家にいるので、颯樹と翼も俺の家にくることにした。
一月もすれば、リフォームも終わるだろうということなので、そういう結論に
なった。
俺の家は、広めにしてあったので、客間に3人(航、颯樹、翼)の部屋にした。
遼介兄が、健太郎に世話役をさせる、ということになり、年末年始は彼らの
引っ越しや片付けで健太郎は大あわてだった。颯樹も翼も5年生での転校は
嫌がるかと思っていたが、むしろ喜んでいた。
直も、行ったりきたりの生活で大変そうだった。彼は東京にくると、駿介の
部屋に泊まっていた。駿介は直を叱咤激励してようだった。
始業式には直は颯樹と翼の手続きもあり、学校にいくことになった。
荷物も結構あったので、健太郎が「おれも行くわ」と一緒に行った。
彼らの小学校は、健太郎の出た小学校なので、結構先輩風をふかしていた。
学校に行ったら、なんでも副校長が、健太郎たちの学年の先生で、健太郎に
驚いていたようなのだ。まあ、彼は小学校時代、有名人かつ問題児でしたから
印象強いのだろう。就職は?と聞かれ、「私立の教員になる」と言ったら
「まあ、健太郎くんがね・・」と泣かれたらしいのだ。まあ、健太郎も直より
「颯樹と翼よろしくお願いします」なんて頭を下げたらしくて、頼もしく
なったものだ。健太郎も授業や試験はあったが、バイトはしていなくて、彼らの
面倒をよく見ていた。遼太郞も忙しいので、家事の手伝いをしてくれていた。
彼も細かいのか、颯樹たちの体育着を買いにいったり、ゼッケンを縫うなど
細かいのだ。なんだか、健太郎が来たときの俺をみているようだった。
学校が始まると、下宿にいた奨も暮らすことになった。奨は浩一が好きなのか
よく次郎の家にいっていた。
二人とも、賑やかだった。航は大人しい方なのだが、彼らは子どもらしさがあった。
颯樹と翼は性格は全然違うのだ。颯樹は明るくて何でも話すようなタイプで
翼は慎重派なのだ。颯樹とは話すが、一人だと大人しいのだ。
航も彼らが来てからは、明るくなっていた。健太郎は二人と一緒に風呂に
入るなど色々世話を焼いていた。
航はこの頃から、遼太郞と接近していた。おとなし目の航は、遼太郞の陰の
部分に引かれていったようなのだ。
健太郎も「航は遼太に合うんだよ」と言っていた。
遼太郞が帰ってくるまで、風呂も入らずに帰ってきて二人で入っていた。
寝るのも、4人で狭いせいもあったが、遼太郞と寝ていたのだ。
夜中に遼太郞の部屋を覗くと、二人一緒の布団で寝ていた。
遼太郞に航の事を聞いた。「おいらがね、昔の話しを航にしたら、航ぽろぽろ
泣いていたんだよ。それから、おいらになつくようになったみたい。とね、
航は小学校でも中学でも虐められたのを、泣きながら話すんだよ。昔のおいら
みたいで可哀想でね。。」と言う。
リフォームが中々終わらなかった。一月もあれば、と思っていたが結局2月
まで伸びることになった。相変わらず、直は行ったり来たりの生活だったし
俺の所は賑やかで楽しかった。
2月の初めに、皆で集まった。(康介会)健太郎、遼太郞は他の4人とカラオケ
に出かけた。直も入っての会だった。
直が「みんなには迷惑かけて・・」と泣くのだ。遼介兄が「何言ってるんだよ、
俺ら兄弟みたいなもんだから助け合うの当たり前じゃないか」と言う。
駿介が「そうだよ、直らしくないよ。康介だって子どもたちの面倒みてるじゃ
ないか」と言う。俺も「そうだよ。俺も結構楽しんでるしさ」と言うと
直はボロボロ泣いてた。次郎が「でも、離婚して直さん正解だよ。俺と同じ
だよ。俺は康介に大分助けられたしね」と言う。
駿介が「そうだよなあ、俺がふらふらしてた康介をナンパしたのが良かったよな」
と暴露するのだ。小林や建志・剛志は知らないから、驚いていた。
駿介が「俺が中1の時、康介街で売り専じゃないけど、男探しててさ、俺の
家に連れてきたんだよ。康介なんて6年にしては、毛がボーボー生えてるわ
ちんこもでかくて、俺と結構やりまくってたんだから」と言う。遼介兄が
「そうそう、最初は駿介の友だちかと思ってた。しゃべらないけど、なんか
小学生にはないものあったよな。まあ後で、いとこだってわかってびっくり
したけどね」と言うのだ。俺は赤面して何も言えなかった。次郎も「そうそう
中等部から一緒だけど、始めて見たときはびっくりしましたよ。格好は普通
だけど、眼光するどいし俺からみたら恐かったですよ。その割に早熟だから
俺とも宿泊の時にやられました」と言う。駿介も「そうそう康介って早熟だった
けど、やるときやる、って感じだったよな」と言う。遼介兄が「俺も康介って
可愛いというより、なんだか不思議な魅力あったよな。こいつ、俺の部屋よく
覗いててさ、いつだか誘ってやったけれど、中学生の感じはしなかったよ」
直も「康介が6年の時、来たけど俺なんかやっとこさちん毛生えてさあ、なのに
康介はもう大人でびっくりしたの覚えてる」虎之助も「俺が子どもだったけど
康ちゃんて駿介とは違う大人の雰囲気あったよね」次郎が「そうそうクラスの
やつらも、康介には一目おいていたよな。ただ、宿泊とかですぐ誰かとやっちゃう
んだよね」と言う。俺も「お前だって学校でやってたことあるじゃないかよ」
と反撃したが「あれは康介が誘ったじゃないかよ」と言う。
まあ、俺の暴露話で盛り上がった。直もゲラゲラ笑ってた。
直が「みんな集まるの?」と聞くと駿介が「康介会ならぬ第2職員会議いや裏の
職員会議かもね」と言う。直が「俺も参加できるのか」というと、「この会の決まり
があるぞ」と遼介兄が言う。「それは隠し事をしない、自分の性癖をさらけ出す
ことかな」というと、皆は拍手していた。
男系一族の繫がりでこんな関係ができたのだが、俺にとっては居心地のいい
場所だった。来年になれば、健太郎もこの場に入って来るのだろうと思っていた。

2月になって、直も落ち着きやっと引っ越しができるようになった。
子ども達も新居に越すことになった。
遼太郞が「夕べ、航がここにいたい、と泣いてたんだけど、家族で暮らすのが
一番だし、いつでもここには来られるでしょと宥めたんだよ」という。
直も仕事はなかったので、家の整理をしながら過ごしていた。健太郎がヒマ
な時には、手伝いをさせた。
直一家も3月になると落ち着いてきた。
直が不在の時には、健太郎がご飯を作りにも行っていた。
上旬には、健太郎は大学を卒業した。俺は行こうと思っていたのだが、丁度
仕事も忙しかったし、健太郎も「いいよ~」と照れていたので、行かなかった。
が、遼太郞が「健ちゃんのお祝いしたいね」と話していた。遼太郞は「旅行に
行こうよ」というので、金・土にした。
健太郎が運転をして、学校まで迎えに来て貰い、そのまま出かけた。
遼太郞も久々で嬉しいのか、「健ちゃん、はいお茶」などと、嬉しそうだった。
俺も運転手がいるので、助かったが。
いつもと違って、少し奮発をした。結構、いい宿屋だった。
前のように、部屋に露天があるのだ。俺も彼らも風呂好きなので、いつでも
入れるのが好きだった。
食事も豪勢だった。健太郎が「父さん、無理したね」というから俺は彼を
こづいたが。
乾杯しよう、というと、健太郎が居住まいを正して「父さん、遼太、お陰様で
大学を卒業出来ました。4月からは父さんの学校に勤務します。父さん、僕が
家にきて10年育ててくれてありがとうございました。まだまだ一緒には住む
けれど、自立します」というのだ。俺は、10年かあと感慨深いものだった。
健介が死んで、もおう10年かとも思った。10年はあっというまだった。
俺も30代だったのが、40代になってしまっていた。この前、直の子ども
達が来ていて、健太郎もこんな感じだったと思うと、この10年の成長は早かった
気がする。遼太郞が「ほら、父さんしんみりしてないで、飲もうよ」というのだ。
二人とも成人していたのだ。一緒に酒を飲めるようになるとは、思わなかった。
遼太郞が来た頃、一番大変だったかも知れない。周りに誰もいなかったら、俺は
どうしてだろうと思う。遼介兄に叱咤激励され、駿介や次郎が何だかんだと
助けてもらった。暑い、と二人とも素っ裸で飲んでいる姿を見ていて、なんだか
俺は・・・
飯を食い終わり、仲居さんが食器を下げにきた。(さすがに浴衣をきていた)
健太郎が「みんなで風呂に入ろうと」いい、素っ裸になった。「ねえ見て」と
俺の前に立つ。遼太郞も「おいらも~」と言って、二人で俺の前に立った。
小さかった少年が大人に変化していた。健太郎は年中泳いでいたので、筋肉
隆々になっていた。胸板に乳首が綺麗にそそり立っていた。腹筋も割れていて
軟弱な健太郎はそこにはいなかった。黒々とした剛毛の中から、ずろんとモノが
下がっていた。血管が浮きでていた。皮は黒くなっていた。カリもまた大きく
なったのか、リングを塡めているようだった。亀頭はぷっくり膨れていた。
色も赤黒くなっていた。その後からは、玉袋が垂れ下がっていた。大きさも
鶏卵くらいの玉が二つ垂れていた。遼太郞も、健太郎ほどではないが、体格が
よくなっていた。健太郎に比べると、若干細いが、ケツはむっちりしていた。
陰毛も健太郎のように、剛毛だった。遼太郞もモノは大きかった。彼は太さ
があった。亀頭は健太郎と違って、まだピンク色が残っていた。皮も剥けきって
いて、その部分は黒くなっていた。彼も玉が大きかった。なんだか、俺は
しみじみと彼らの裸体を見てしまった。
俺のモノも屹立していた。健太郎が「俺の体どう」と聞いてくる。
「いやあ、大人になったよ」というのが精一杯だった。遼太郞も「どう?」と聞く。
昔、来た頃には遼太郞の体は、傷や痣だらけだった。綺麗な体になっていて
「綺麗だよ」と遼太郞に言った。
二人が「父さんも見せて」と言う。俺は勃っていたが、立たされてしまった。
健太郎が「興奮した?」と言うのだ。
二人に品定めされてしまった。「ちょっと腹が・・」「玉はでかいよね」
「チンポは使い込んでるよね」などなど言われていた。
健太郎が「この前、直おじさんに死んだ父さんに似てきた、と言われたよ」と言う。
俺も「そうだね」と答えた。健太郎が「遼太は父さんに似てる、ってみんな
言うよね」というから、遼太郞は「そうそうよく言われるよ」と言うのだ。
結局、風呂に入る前に座談会になってしまった。
遼太郞が「さっき綺麗だよって言っていたけれど、何で?」と聞いてきた。
健太郎も俺を見た。健太郎が「だって遼太が来た頃は、お前傷だらけだった
からだよ」と答えた。「おいら小さい頃から殴られたりするのが普通だと
思ってたし、学校だけが息を抜ける場所だった。一番嫌だったのは、アイロンを
押しつけてきたことかな。後ね、俺がチンコ弄ってたら、男に踏みつけられた。
玉が痛くて痛くて、やめて!と言ってもやめてくれなくて、玉が潰れたかと
思ったんだよね。キャンプで父さんや健ちゃんを見てて、すごい羨ましかったよ。
父さん、健ちゃんを怒るときもあったけど、暴力はしなくて言葉で怒ってた
から、健ちゃんが羨ましくてさ。だから、健ちゃんの所に逃げていったのかも
知れないね。この前、航が学校で虐められて話しを聞いてね、おいらも同じ
だったんだよね。体育着も小さくなってきても、買ってくれないし、一番は
パンツがぼろでよく虐められた。4年くらいからは喧嘩してたけれど、家に
来たら、体育着を買って貰ったり、パンツが綺麗で嬉しかった。家に来てから
暴力を振るわれない生活ってすごくいいなあ、って思ってたよ。父さんも健ちゃん
も優しかったしね。。」と話していた。健太郎も「俺は目の前で、父さん殺されて
すごく嫌だった。恐くて恐くて、堪らなかった。父さんが手を繋いで寝てくれ
たりして、良かったよ。5年で転校してきて、俺すこし訛っていたから、バカに
された。チン毛が生えてることもバカにされて喧嘩ばかりしてたよねコバせん
が色々とかばってくれたしね。でも、俺が喧嘩して、父さんが学校に呼ばれて
頭を下げているのをみたら、堪らなくなって、もう悪さは辞めよう、と思った
んだよね。遼太はキャンプの時から、すごい気になっていた。イライラして
いたから、何かあるんだなと思った。でも、悪さしても目がくりくりしてて
可愛くてさ。弟みたいって思ってた。そしたら、家に来ることになって嬉しかった。
でも、体傷だらけだし、洋服やパンツボロボロで、俺よりも酷い、と思ったよ。
可哀想で仕方なかったんだ。でも、遼太が俺が変なこと言っても、怒らないから
相当我慢していると思った。でも、父さんに怒られて、遼太の気持ちもわかって
からは、逆に好きになった。正直言うと、俺の初恋は遼太だった気がするんだ。
父さん、俺、遼太を一生守るから安心して」と言うのだ。
二人とも昔の事を、自分の中できちんと受け止めて生きてきていた。
結局、3人で風呂も入らず朝方まで語り合っていた。
二人の寝顔を見てたら、昔と変わらなかった。
俺はこの二人がとても愛おしかった。

次の日は、どこか見て回るつもりだったが、朝飯を食べて、風呂に入ったら
ぐだぐだで結局3人で部屋でだらだらしていた。昼間は外に飯を食べに行った
が、また部屋で話しをしていた。この頃二人は元気になり、何度も風呂に入って
いた。俺はさすがに眠くて寝ていた。二人で、69をしながら、咥え合って
いた。その姿はオス同士の交尾のようだった。俺もその姿を見ながら勃起して
いた。

3日目は遼太郞が運転をしてくれた。朝飯を食って、すぐにチェックアウト
をして、色々見て回った。帰りに、休憩しようということでカラオケにいった。
そういえば彼らは友人とや若い連中でくるのだが、俺とは始めてだった。
結構、二人とも今風の歌を知っていて、俺はついて行けなかった。
俺なんか、70年代後半か80年代のアイドルしか知らないのだ。
世代のギャップを感じてしまったが、二人の意外な面が見られて楽しかった。
健太郎はノリノリの曲、遼太郞は歌い上げる曲が好きなようだ。遼太郞が歌が
上手いのには意外だった。健太郎も「遼太は歌うまいもんな」という位なのだ。
楽しい旅行になった。

そして、4月になった。健太郎は教師になり、遼太郞は大学4年になった。
4月1日。健太郎は緊張したのか、朝早起きしていた。
遼太郞は「健ちゃん、写真写真」言いながら、スーツ姿を撮っていた。
健太郎は前の日に、床屋に行ってスポーツ刈りにしていた。俺は、少し伸ばせ
といったが、「長いのは嫌だ」と切ってしまった。まるで、体育教師のようだ。
スーツもなんだか、まだしっくり来ないが。。
「先に行くね」と出かけていった。俺は普通通りなので、遼太郞と朝飯を
食べていた。「健ちゃん、ついに社会人だね。スーツ格好いいね。」と遼太郞が
呟いていた。
さすがに、学校に着くと、新任者は緊張していた。直も転入者として他一人と
で7人の職員だった。健太郎は中2の副担任になった。担任は虎之助だ。
直は高1の担任だ。直は慣れている様子だったが、健太郎たちは緊張していた。
職員の前での挨拶もあったが声は大きいが、緊張見え見えだった。
中等部の先生方は実習でも、知っていたので、すんなり入っていたようだった。

4月というのは、年度初めだし、入学生もあったりで忙しいのだ。俺も、7時過ぎに
なることも多かったが、健太郎はもっと遅く、11時頃になったり、終電で帰る
こともあった。新人はみな帰りが遅くて、へとへとになっていた。
俺も夕飯は遼太郞と二人が多くなっていた。遼太郞も健太郎がいないので
寂しそうだった。時折、航がくるので、遼太郞も気が紛れていたのかも知れない。
遼太郞と風呂に入ったとき「健太郎、忙しいから寂しいか?」と言ったら
「うん。でもしょうがないよね。新入社員だしね。剛志も忙しそうだしね。
航と遊んでるから、大丈夫だよ」と笑っていた。夜、寝ようとしていたら
遼太郞が部屋にきて、一緒に寝ていい、と聞く。
寝るときは、俺も遼太郞もパンツを履かずに短パンで寝ている。俺に体を
健太郎も剛志も仕事が忙しくて、遼太郞の相手をしているヒマはなかったのだ。
なんか、一人取り残されたような気がしていたのだろう。航はまだ少年だし、
遼太郞の心を埋めてはくれないのだ。
布団に潜り込んできたので、俺は彼の腹をさすってやった。
「父さん、ごめんね、大人の癖に・・」と言ってきた。俺は黙っていた。
彼は、少年の頃虐待もされてもいたが、一人で取り残されていたことも多い。
学校があるときは、給食もあってよいのだが、休み中は、何も食べられずに
仕方なく自分でご飯を炊いて食べていたのだ。おかずがなく、ケチャップを
かけて食べていたという。米がないときは、スーパーやコンビニで万引きして
いたようなのだ。何度も捕まったが、母親は来ず警察に補導されたこともあった。
家に来て、普通のご飯に彼は驚いていた。休み中は何週間も一人で過ごすこと
もあって。寂しかったようなのだ。
俺も来た頃はよく彼と寝て体をさすったりしていると、安心して眠ったのだ。
20歳を過ぎても、トラウマは中々取れなかったのかも知れない。
腹をさすっていると、短パンの前が膨らんできていた。俺は、モノもさすった。
「昔みたいだね・・・」と言いながら、彼は眠っていった。俺も健太郎も仕事で
忙しいのはわかっているのだが、家に帰っても誰もいなくて寂しいのだ。
俺は彼の幼児から少年時期の過ごし方が異常であって、仕方がないのだろうと
思った。彼の寝顔を見ながら、俺の心は切なくて、はち切れそうだった。
二十歳を過ぎた男が、と思うかも知れないが彼の心はまだ少年のままなのだ。
だから、彼は異常に女性を嫌う傾向もあった。彼の心の闇は深かった。

健太郎は仕事に忙殺されていたが、彼は職場では建志もおり、励まされていた
ようだ。いつだか、職員室で健太郎は、遼介兄に指導のことで厳しく注意を
されていた。健太郎は下を向いたままだった。その後、俺は校内の見回りをしたら
教室で泣いていたようだった。それを、建志が慰めていた。
遼介兄が「康介、見てた?」と聞くから、俺は頷いた。「あいつは伸びると
思うよ。変な癖をつけなきゃいいけどね」と言っていた。遼介兄は厳しいが
感情では怒ったりはしないのは解っている。健太郎だからではなく、他の新人
にも注意をしていた。俺も、健太郎に本気で注意をすることもあった。
彼の性格なのか、生徒に近づき過ぎてしまう傾向があった。いい面でもあるが
誤解もされてしまうのだ。それは、駿介も気づいていた。
会議室で敢えて注意をしたことがあった。俺らの性癖なのか、男性に対して
近づき過ぎてしまう傾向性が強い。が、性の対象ならばいざ知らず、生徒に
なると命取りにもなる。小林も小学校を辞める原因にもなっていた。
健太郎もそういう意識はないのだろうが、戒めたのだ。「わかりました」と
少し落ち込んでいた。小林に頼んで、フォローして貰った。
その日彼は帰って来なかった。メールで「こばせんの所に泊まります」と
来ただけであった。次の日に、空き時間に小林が「先生、ちょっといいですか」
と言ってきたので、教務室で話した。「昨日、健太郎に色々話しました。かなり
お父さんに言われたのを気にしていたようです。僕が小学校を追われるようになった
なった話しをしました。彼は知らなくて、驚いていました。康介先生は健太郎の
ことを心配しているから、厳しいんだよ、と話しました。出来の悪いヤツには
真剣に注意しないよ、と話すと納得していました。新任早々、色々言われて
落ち込んでいたようで、一晩、膝抱え込んでウチで泣いてました」と言っていた。
新人は勢いだけで、仕事を進めてしまうのだ。その情熱はいいのだが、それが
全ていいということではないと思う。その葛藤に健太郎は苦しんでいた。
ちょっとその日は、彼は元気がなかった。
放課後に遼介兄に呼ばれていた。校長室で懇々と話していたようだ。
出てきたときには、健太郎も元気になっていた。
その晩は帰ってきた。俺が風呂に入っていると、彼も入ってきた。
「背中流すよ」と言って洗ってくれた。「父さんゴメンね。こばセンや遼介
先生に言われて、俺が悪かったな、って思った。俺のこと心配してるから
怒った気持ちわかったよ」と言う。俺は「健太が選んだ道だから、つまらない
ことで、辞めるようなことになって欲しくないからね。」と言ったら、「うん
わかってるよ」と笑顔になった。「父さんも新卒の時、無愛想で怒られていた
ばっかりだったよ。」というと「へーそうなんだ」と言っていた。
「健太、遼介兄も駿介も虎も、お前は伸びるよ、って話してた。まっすぐ育って
欲しいから、厳しい面もあるんだよ。その気持ち忘れたらダメだよ。」と話した。
「はい、わかった」としょんぼりしていた。「元気だせ、お前はいつも明るい
所が長所だし、生徒にも好かれてるんだろう」というとにっこりした。
俺は、健太郎の体を洗ってやった。「俺って大人になったつもりだけど、まだまだ
子どもだね」というから「何を言ってるの。ここは充分大人の癖に」とチンコ
を触ったら、大笑いをしていた。俺の股間を見て「父さんも少し年取ったよね」
と言うのだ。「お前だって、家に来た頃はチンコ痛い~なんて泣いてただろう」
と話すと、笑っていた。
寝るときにも部屋に来た。「父さん、話しの続き」なんて言いながらきた。
(遼太郞はもう寝ていた)「遼太、淋しいかな」と言うから「この前泣いて
たよ」というと「俺が忙しいし・・」という。「でも健太のことは解っていたよ。
ただ、遼太は孤独に耐えられないんだよ。自分でも解っているのだが、中々
心が解決しないみたいだね」と話すと、「そうだね。俺よりも遼太は辛かった
のかも知れないね。俺は父さんは優しかったから、まだ良かったかも。暴力も
振るわれたけれど、遼太ほどじゃなかったもんね。」と健太郎は話した。
「いつだかさ、遼太が『玉袋踏まれた時、痛くて未だに忘れられない』って
話していた時あったよ。遼太は、トラウマになってるんじゃないかな。遼太が
来たとき、俺がふざけて叩こうとしたら、体が硬直して、動かなくなっちゃった
事あったよ。前に、公園でレイプされたときも、ガタガタ怖がってた姿を
俺は忘れられなくて」という。俺は「時間はかかるよ。大人になってきているけれど
中々心の傷は治らないんだよ。俺も健太も忙しいけれど、遼太に優しくして
行こうな。遼太も彼なりに苦しんでるんだよ」というと、健太郎は泣いていた。
「遼太が可哀想だよ・・」と言って泣いていた。「健太の仕事での悩みより
遼太のこれからの方が心配なんだよ。健太、二人で支え合わないと」というと
「はい、解った」と唇をきゅっと結んで、頷いた。「俺、結婚しないけど
一生、遼太を守るよ。」「そうだね、建志たちもいるし、相談しながら生きて
いきな」と話した。「父さんも次郎や遼介兄、駿介に助けられて、寂しい時は
抱いてくれたし、厳しくも言われて生きてきたよ。健太も一人じゃないんだから」
と話した。「父さんは強いね」という。「俺も健介と二人で支え合ってきたよ。
健太も遼太と支え合っていかないとね」と話した。「父さんとはよく話したの」
と聞いてきた。「健介は寂しがり屋で、遼太に似てたよ。中学生になっても
俺と二人で抱き合って寝てたこともあったしね。外で辛いことあると、俺と
抱き合いながら泣いてたよ。健太には話さなかったけれど、その頃駿介を俺は
好きだったけれど、健介とも一緒にやってたことあるんだ。でも、二人は
一緒だね。って健介がよく言ってた。俺は父さんに引き取られたけれど、健介
は母さんのところに引き取られてさ、健介まだ小さかったけれど「康ちゃん!」
って泣いてた。親父が死んで、一緒に暮らした時は、小学生だったけれど
喜んでいた。おばあちゃんと母さんが死んだとき、俺は中学生だったから、駿介
の家に下宿したとき、健介は叔父さんの家に引き取られた。でも、虐められて
いてね。健介は何も言わないんだよ。俺の下宿に来たとき「康ちゃんと一緒に暮らし
たいな」と言ってたけれど、辛かったじゃないかな。遼介兄と迎えに行った
時は喜んでいたしね。半年近く、二人一緒の部屋にいたからね。竜之助おじさん
が健介と同じ年だったからこっちにきてから、健介が虐められたりしたときに
守ってくれたんだよ。だから、健介が死んだとき、すごく悲しんでね。
だから、健太郎を見てると、健介を思い出すって言ってた。だから、お前に
優しいんだよ」と話した。「そうだったんだ・・」と健太郎は泣いて聞いて
いた。「そんなに父さんと似てるのかな」というから「小さい頃は、俺に
似てる、てよく言われたけど、高校生くらいからは、健介に似てきたと思ったよ。
まして、お前のデカチンは健介譲りだよ」と言うと笑っていた。
「健介が死ぬときの言葉知ってるか?」と聞いた。「ううん」というから
救急隊の人の話だけど、「健太は・・健太郎は・・・」って言って、息を
引き取ったって聞いたよ。だから、俺はそれを聞いて、健太郎を引き取る決心を
したんだよ。健太が遼太を思う気持ちと同じように、父さんは健介が好きだったし
堪らなかった。でも、仕事で田舎に赴任して、結婚したのは嫌だった。
健太が産まれたとき「康ちゃん、男の子産まれて良かったよ」と健太郎の誕生を
すごく喜んで電話してきたのを覚えてる。俺が遊びにいくと、健太は『おじちゃん』
なんてなついていたんだよ。帰りに、健介が「健太郎は可愛いけど、結婚は・・」と
言いかけた時があったけど、健介は何も話さなかった。たぶん、あの頃には
夫婦の生活が破綻してきたんじゃないかな。健太郎も可愛かったし、今も
同じだよ。まして、健介もお前が気がかりだったと思ってる。だから・・」
と俺は泣いた。健太郎も泣いていた。健介の死は、健太郎にとっても、重い
出来事だったので、この話しは健太郎が、大人になってから、話そうと決めて
いたのだ。健太郎が「父さん、ありがとね。健介父さんは俺のこと、心配しな
がら死んでいったんだね。俺が小さい事で悩んでたら、父さんに怒られちゃうね」
というから「そうだよ、健太のこの姿を健介に見せてやりたかった。どれだけ
嬉しく喜んだと思うよ。でも、俺は健介のようには健太郎に、接していけなかった
かなと悩むときあったよ」というと「何言ってるんだよ。俺は健介父さんも
好きだけど父さんも好きだよ」と泣くのだ。
「実はね、父さんに言わなかったけど、31日の日にね、墓参りしてきたんだ。
明日から就職して、教師になりますって父さんに言ってきたんだ」と言う。
「そっか。健介も喜んだだろうね。健太も教師として、壁にぶつかったり、悩んでも
しっかり、やって行くしかないよ」と言うと、健太郎は俺に抱きつき、唇をつけて
きた。頰には涙の後があり、唇はすこししょっぱかった。
彼は俺の乳首を吸ってきた。それは、まるで赤ん坊が母親の乳房を求めるよう
だった。健太郎のモノは屹立していた。俺が触ると、びくっと体が震えた。
俺は、冷静になりながらも、健太郎の全てが愛おしく感じていた。
健太郎が歓喜に打ち震える姿に、いつしか俺は健介の姿を重ねていた。
俺も健介とは大学を卒業する時までで、地方に赴任してからは、寮生活をして
いたので、彼の変化あまりわからなかった。すぐに、結婚してしまったので
健太郎くらいの時までで、俺は健介の体は見たことがなかった。生きてれば
竜之助と同じだから、40を越えていたのだ、と思っていた。健太郎が、俺の
体をまさぐりながら、ずっと健介のことを考えていた。
健太郎も俺の口の中で、果てていた。その量はいつもより多かったし、なんだか
健太郎の涙の味も含まれているような、気がしていた。
年度が替わった。健太郎も就職して、忙しく動いていた。
が、なにせ新人なので勢いだけでやっているので、よく駿介や遼介兄に指導
されていた。さすがの虎之助にも、注意されていることもあった。
夕方、俺が校内の巡視をしていると、教室に電気が点いていた。
廊下の窓から、ふと見ると健太郎が泣いていた。建志に慰められていたようだ。
4月も終わりの頃、俺も授業を見に行かなければならないので、何度か見ていた。
彼は、性格なのか性癖なのか、生徒に近づきすぎる傾向があった。
男子校だから、いい面でもあるが逆に誤解されてしまうのだ。
彼が空き時間の際に、注意をした。が、彼はわかっておらず「何でですか」と
とぼけてくる。俺も怒り「だったら、授業に出なくてよい!」と言った。
さすがに「すいませんでした」と言ってきたが、「自分で考えないさい」と
躊躇なく言った。
さすがに、これには凹んだのか落ち込んでいた。
小林に、健太郎の話しをして「何か話しておいてよ」と頼んだ。
が、彼はその夜、家には帰って来なかった。
次の日の朝は出勤していたが、俺は声をかけなかった。
小林が来て「昨日、すいません。俺の家にいました。彼にも色々話しておき
ましたが、色々な先生に注意されるから、自分を責めているようですね」と
話していた。「結局、健太、一晩中膝を抱えて泣いてました」と言う。
遼介兄には、事の顚末を話してはいたが、放課後彼を呼び出して話していた。
俺は、先に家に帰っていた。
夜には、帰ってきたが、黙っている。俺は、さっさと風呂に入ってしまった。
健太郎も「入るよ」と入ってきた。俺が体を洗おうとしたら、彼が俺の背中を
洗い始めた。「・・・ごめんなさい」とぽつりと言った。
俺は「健太が憎くいとか嫌いで俺が怒ったことあったか」と聞くと「ありません」
と言う。彼は、泡だらけの背中に、抱きつき泣いていた。
風呂から出て(真っ裸で)俺の部屋で話し始めた。「遼介先生に、今日すごく
怒られました」という。「なんで」と俺は聞いた。「康介や駿介がなぜ健太に
厳しいか、考えたのかと言われました」という。「新人だから」と言ったら
遼介先生が怒りました。お前は何もわかっていないと。見所がないヤツややる気
のないヤツに真剣に怒るか!と言われて、やっと解りました」というのだ。
俺は「俺はお前を見ていて、ヒヤヒヤだよ。可愛いから、ちゃんとやって欲しい
から怒るんだよ。駿介も同じだよ。虎もそう。その気持ちが分からないようなら
仕事を健太は辞めなさい」と厳しく言った。健太郎は「いえ、やめません。
続けます」という。「誰だって、最初から完璧に仕事出来ないって。それを
注意してくれたりする事はあたりまえ。それをどう乗り越えるか、が本当の
男じゃないの?お前のそのデカイモノは飾り?俺は健太にそんな情けないこと
今まで教えて来たっけ」と言うと、「僕は男です、やります」と泣いていた。
「健太、お前は泣き虫だけど、泣くのは俺の前だけにしなさい。学校でまして
教室なんかで泣いていたら、許さない」と言った。
健太郎は一つの壁にぶち当たっていた。彼は藻搔き苦しんでいたのだ。
逃げることは簡単だが、どう立ち向かうかが大切だろうと思っていた。
「健太、ごめんよ。お前は学校では親子だからやりにくいと思うよ。俺も
健太のこと怒るのは本当は嫌だったけどね」というと、健太郎は俺に抱きついて
泣いてきた。ああ、小学生のころと変わらないな、と思った。体は成熟して
いるのに、目の前にいるのは5年生の健太郎と変わらなかった。
学校では、ネクタイを締めて颯爽としているのに、俺の前の健太郎は一糸纏わぬ
姿なのだ。健太郎の体がすごく愛おしかった。

次の日、次郎と一緒に出勤した。昨日の健太郎の話をした。次郎が「俺だって
建志や剛志が一緒だから、やりにくいよ。まして、同じ体育だしね。でも、
家は家、職場は職場と割り切ることにしてるよ」と励ましてくれた。
「実はさ、建志も剛志も健太のこと心配してたんだよ。夕べも家に行って、と
話していたんだが、俺が止めたんだよ。健太には康介がいるから、とね」
彼らも納得してたよ。」と話していた。
話しが逸れるが、次郎が車に乗らない日は、「俺を誘う日」なのだ。
さすがに、家では子ども達がいるので、やりにくいのだ。俺も、次郎とは
適度な処理方法だし、手取り早いと思っていた。まあ、俺も次郎も若くはないが
所詮男なので、時々溜まってしまうというか、無性にやりたくなるのだ。
次郎も同じなのだろう。中1からの腐れ縁なのだ。

5月の連休の初めの頃だった。
昼前に家に珍しく、竜之助が来た。遼太郞が病院に行ったときに、本を忘れて
届けにきたのだ。時々はあうが、彼は仕事も忙しいし、ゆっくり話すのは
年末年始だけだった。お茶を出し、二人で話していた。
(健太郎はその日の夜、康介会だったので、建志らと買い物に行っていた。
遼太郞は浩一らと遊びに出かけていなかった)
子供らもいないし、二人だけで話すのも、久しぶりだった。
彼は、実家にいたが、独身だった。医師になっている兄弟でも、彼だけ独り
だった。遼介兄や駿介は30過ぎて実家を出ていたのだが。
病院の医師でもあったから、実家にいたのだ。
竜之助が「健介、死んで10年になるよね」と言う。「そうだね、健介と
お前と同い年だもんね。竜を見てると、生きてたらこんな年になったのか、と
思うときあるよ」と俺は言った。竜之助は「俺さ、健介死んだとき、俺も
死のうかと思ったんだよ」とショッキングな話しをし始めた。
「康ちゃんに、話さなかったけどさ、健介が医大を出て地方に行ったじゃない。
でも、俺時々健介と会いに行ってたんだ。俺ら、小学校から大学までずっと
一緒だったでしょ、健介も俺と一緒がいいから、て医大に入ったんだよね。
今だから言うけれど、俺は健介好きだったんだよね。健介もそう言ってた。
だから、健介が結婚するとき、俺に泣きながら『ゴメンね』と電話してきてんだ。
でも、結婚生活うまく行かなくて、夜勤の時とかに、夜中俺に電話してきて
泣いてた。健介が『健太郎は可愛いけど、結婚はダメだ』ってね。
結構、健介は自分で自分を責めていたみたいでさ。だから、健介が殺された
って聞いたとき、俺ホント辛くてさ。俺も結婚しようと思ったけれど、健介が
『無理はやめろ』って言ってる気がしてさ。未だに、健介忘れられないんだよ。
健太が大きくなってきて、見ると健介にそっくりでさ。俺、変態かも知れない
けど、健太を見て、何度も自分を穢してた。健太が実家の風呂に入って上がって
来たとき、裸でさ、俺健介がいるのかと思ったよ。」と言うのだ。
真面目な竜之助は、誰にもこのことを話せずに、苦しんできたんだろう。
彼にも何度も結婚の話しがきていたのは知っていた。俺らは、彼はてっきり
ノーマルであって、ただ真面目がゆえにしないのだろうと思っていた。
「康ちゃん、変な話ししてごめんね。変態だと思ってもいいよ」というので
俺は竜之助を抱きしめてやった。彼はびっくりしていた。
「バカだなあ、俺だって結婚しない理由知らないのか。俺はノーマルじゃない
からだよ。」というと、驚いていた。「兄弟でも遼介兄、駿介、虎もそうだよ。
次郎も結婚したけど、結局戻ってきた。次郎の子の建志たちもそう、健太郎も
遼太郞も『結婚できません!』って宣言してるよ」と言ったら「そうだったんだ
俺だけ知らなかった」というのだ。「竜、健介のこと忘れないでいてくれて
ありがとう。嬉しいよ。なんだか、今日は竜の仮面の告白になったけどさ、
俺らのまえでは、全てさらけ出して生きていこうよ」と言った。「うん、ありがとう
なんだか、康ちゃんに話したらすっきりしたよ。」という。「じゃあ、竜お前
健介としかしたことないの?」というと、「うん」と言うのだ。「てことは
お前ここ10年近く、オナニーのみ?」というと、「そりゃ、童貞だもん」と
笑って言っていた。「竜、天然記念物だよ」というと、竜は明るく笑った。
俺は「竜、今晩ヒマ?」と聞くと空いているという。
丁度、みんな集まるから、時間をずらしてくるように言った。「遼ちゃんや
駿ちゃん、俺が来たら驚くかな」と竜之助は言う。「そりゃあ、真面目な
竜がきたら腰抜かすと思うよ。来てよ」と言った。

夕方近くになって、健太郎たちが帰ってきた。「10人分ってすごくない」と
言いながら。剛志がいつも、料理担当なのだ。「しかし、剛志は上手いね」と
いうと「康介先生じゃない、おじさん遼太郞も中々の腕前ですよ」という。
「彼は俺より細かいというか、医者辞めても料理人になれますよ」と話して
いた。刺身や揚げ物もみんな、剛志が作るのだ。建志や健太郎は助手に徹して
いた。5時過ぎに、第2弾の買い物部隊(虎之助と小林)が来た。
彼らは飲み物の調達部隊なのだ。「康ちゃん、みんな同じの飲まないから
買い物大変だったよ」と言っていた。
時間までは、俺も邪魔邪魔と健太郎に言われ、次郎の家に退散していた。
遼太郞がいるかな、と思っていたら次郎が「さっき浩一から、メール来てて
カラオケ行って飯を食ってから風呂に行きま~す、なんて来てたよ」という。
まあ、遼太郞入れて総勢7人も引き連れていて、ご苦労さま、だった。
次郎が「康介会、久しぶりだよな。正月以来か」というので、「2月は入試だし
3,4月は年度末、初めで忙しいんだから、当たり前だろ!」と言うと
「康介ちゃん、怒らないで」なんて茶化していた。「康介、風呂入って行こうよ」
と言う。次郎の家の風呂も、ウチほどではないが、広めなのだ。
おぢさん二人して入って、じゃれ合ってしまったのだが。。。。

6時過ぎに、遼介兄、駿介、直がやってきた。(直の子は遼太郞と一緒)
駿介が「康介、次郎も風呂上がりだろ、二人で入ってたな」とばれてしまった。
健太郎が「父さん、隣に行ってたよ」というので、恥ずかしかった。
用意もできて、宴会が始まった。バカ言いながら、飲むのは楽しい。
剛志の料理も美味しいのだ。駿介が「おい剛志!お前居酒屋できるよ」という
位の腕前なのだ。俺が「後でさ、ちょっとゲスト来るから」と話した。
駿介が「浩一?」と言う。次郎が「いや、浩一は遼太たちと一緒にカラオケ」
と言うと、誰?誰?と聞いてきたが、黙っていた。
7時に、チャイムがなった。俺が「ゲストです!」と竜之助を紹介した。
俺が「え~今日から、竜之助くんも、この会に入会しました」というと
絶叫だった。遼介兄などは「竜、お前この会なんだかわかって来てるんだろうな」
なんていう始末だった。駿介も虎之助も目を丸くしていた。
駿介が「なんだよ、竜俺に早く言えばよかったのに」なんて脹れていたが。
竜之助も俺にした話しをみんなにしていた。俺も調子に乗って「竜、健太の裸
見て興奮したんだよな」というと、真っ赤になっていた。
駿介が「え、何健太の裸見て抜いていたのかよ。竜にもっと仕込んでおけば
よかった」なんて冗談も出ていた。
遼介兄がトイレに立ったとき俺に「康介、ありがとね。これで竜ももっと明るく
なって生きていけるよ」というから「だって、俺ら兄弟じゃないかよ」というと
遼介兄は俺に寄りかかって泣いていた。
遼介兄が泣くのは始めてみた。いつも、強気で頑張っている兄も、本当は
必死だったのかな、と思った。
兄や弟が結婚している中、独りを通すのも大変だったと思って、遼介兄を
見つめていた。
次郎は、他人ではあるが中1から一緒で、兄弟のようだと思っている。
建志や剛志も健太郎たちを弟だと思っているし、隣に住んでいて年中行き来を
しているから、そういう感覚になるのだろう。俺は、孤独感が強い男だったが
段々とその感覚はなくなってきていた。

兄弟の絆が強くなった日でもあった。
連休中に竜之助が家にきた。「この前の会は楽しかったよ」と言っていた。
俺は彼の想いが出せる場が出来てよかった、と感じていた。
竜之助が「お願いあるんだけれど」という。「ここ、空いてる?」というのだ。
丁度、4月一杯で、病院の医師が結婚して、出ていったので、一部屋空いていた。
「おう、○○が出ていった部屋なら空いてるよ」と言うと越してきたい。という
のだ。俺が大賛成だった。ちょっと手直ししていたので、月末になってしまう
ことを伝えた。竜之助は「ほら、ウチの部屋も兄たちの子どもが増えてきててさ、
俺も居づらくてさ、遼ちゃんたちみたいに、独りで暮らしていこうと思って。
康ちゃんのところなら、病院近いし楽だしね。と言っていた。
彼は医師だから、収入も俺らよりもある。が、実家にいて貯めていたんだろうと
思う。まして、贅沢もしないし、遊びもしない彼は独りでつまらなかっただろう
と思っていた。
二人で、部屋を見にいった。2LDKだから、一人では充分すぎる広さだ。
竜之助も「俺じゃ広いくらいだよ」と言っていた。「家財道具を買わなきゃ」
なんて喜んでいた。
家に戻って、俺が「埃まみれになったから、シャワーはいるわ」と言いながら
「竜も一緒に入ろうよ」と誘った。ウチは合宿所なみの広さの風呂なので
とか言いながら誘った。竜之助と一緒の風呂なんて、何十年ぶりだった。
彼が服を脱ぐ。シャツを脱いで、ジーパンを脱ぐと、白いブリーフだった。
「俺さ、トランクス嫌いでさ」と笑っていた。運動して居ない割には、いい
体型だった。背は高いが、ふっくらしている感じなのだ。胸は乳首が大きいのだ。
腹もそんなに出ているわけではなかった。彼も毛深いなのか、無駄毛はなかった。
陰毛が濃いのだ。そこだけは若々しさを感じる。モノが凄かった。太いのだ。
長さはないのだが、すごく重量感を感じた。昔は、小さかったのに、いつの間に
という感じすらした。勿論、ズル剥けだった。経験がないせいか、亀頭はきれい
な色をしていた。皮は黒ずんでいたが、太さではち切れそうだった。
俺がじっと見ていたら、竜之助が「恥ずかしいよ。」と言う。「いやあ、太い
なあと思ってさ」と言ったら、「康ちゃん程の巨根じゃないよ」と笑っていた。
俺はそういっていたが、ドキドキぢていた。太さに参っていた。(アレが勃起
したらどうなるんだよ)と言う、妄想が頭の中をぐるぐる巡っていた。
シャワーを浴びてて、「康ちゃん、勃ってるの」というから「いや、竜の太い
の見てたら興奮しちゃったよ」と言うと、冗談を返してくるかなと思っていたら
竜之助は、俺をじっと見ていた。なんだか、気まずくなったかな、と思った。
二人して上がって、タオルで汗を拭いていた。
脱衣室で鏡を見たら、竜之助が俺を見ていた。股間が大きく脹れていた。
「康ちゃん・・・俺も康ちゃん見てたらなんだか・・・」という。
俺は黙って、彼を引き寄せ俺の部屋に引き込んだ。「竜、いいよな」というと
竜は、こくんと頷いた。俺は跪き、彼のモノを含んだ。口入れると段々固さが
増していた。口からはみ出す程の、太さなのだ。竜も「あ、あ・・」と小さな
喘ぎを漏らしてきた。竜之助を布団に横にした。「気持ちよかったら、声出して
いいよ」と俺は言った。彼の脇から乳首に、俺は舌で舐め回した。乳首に舌が
いくと、彼はびくんと体を震わせた。俺は、構わずに右、左と吸ったり舐めたり
を繰り返していた。舌を臍まで這わせた。隆太郞も感じるのだろう、体を動かし
ながら、喘いでいた。「康ちゃん、気持ちいい・・」と声を漏らしていた。
彼の陰毛は密林の様であった。汗で湿っていた。俺は舌で搔き分け、屹立して
いるモノの根本にたどり着いた。そこだけ、別世界のようであった。彼感じて
いるのだろうが、中学生の様にまだ精を知らない、子どものようだった。
経験もなく、自慰だけでこの年まで、生きてきたんだな、と思うと俺は無性に
興奮をしてしまった。俺が彼のモノに舌を這わせていった。皮は剥けきって
いて、余分なモノはなかった。カリが張っている、というのを始めて見た気が
した。亀頭の下部が反っているのだ。まだ、きれいなピンク色が上気している
ようだった。健介としていた、というが二人とも稚拙なことしかしていなかった
気もした。亀頭の反りを舐めていると、鈴口から先走りが止めどなく出てきて
いた。亀頭を含み、舌を転がしたり、口を上下する度に、竜之助は、声を出し
始めていた。こんな、快感は始めてなのかも知れない。俺は玉袋も舐めた。
彼の玉は重量感があった。一つが鶏卵の大きさなのだ。皮は伸びきり、その
重さが余計に感じられた。玉が、垂れ下がり秘門に届く勢いだった。
脚を上げさせると、彼の秘門は丸見えだった。あまり毛もなく、ピンク色の
襞がひくひくしていた。俺が舌を這わせると「康ちゃん、そんな所はダメだよ・・」
と喘ぎながら言った。俺は、たぶん彼は入れたことはないような気がしていた。
俺は、充分舐めまくると、指をゆっくり入れ始めた。彼は痛がらなかった。
するりと入ってしまった。先は固い気がしたので、俺はゆっくりと指で拡げて
いった。少し空間が出来てきたようだった。俺は「竜、入れるよ」と言って
ゆっくり、差し込んでいった。彼のモノは緊張で少し、縮こまっていた。
差し込み終わって「竜、痛いか?」と聞くと「ううん、大丈夫」と答えた。
俺は少しずつ動きを始めた。竜之助は動きに合わせて喘いでいた。しばらくすると
彼のモノは再び固くなり始めた。俺は、モノを握りながら、動かしていた。
竜之助の顔は苦悶で歪み、いつもの彼ではなかった。なんだか、厭らしさと
エロティックな感じがした。彼が動く度に、締め付けが来る。俺はたまらずに
彼の中で精をぶちまけてしまった。俺は、抜いてから再び彼のモノをしゃぶった。
彼も、登り詰めていたのか、先走りの量が半端ではなかった。段々と固さを
増してきていた。「康ちゃん・・・ダメ・・・ああ、イク・・・」と言って
俺の中に精を吐き出した。喉まで届く、火砕流の様であった。射精は、これでも
かというくらい長く続いた。彼は肩で、大きい息をしていた。
「竜、ごめんな」というと「康ちゃん、ううん、気持ち良かったよ・・何年
ぶりかの感じだった・・」と言っていた。「健介とはここまではしてなかった
から・・。オナニーより気持ちいいね」と頰笑んでいた。「俺でよけりゃ
しようよ。そうそうオナニーより気持ちいい、と思えばいいんだよ」というと
「そうだね、少し積極的にやるかな」と言う。「竜は巨根というか、ぶっとい
からもてるよ」というと、はにかんでいた。
着替えてお茶を二人で飲んで話した。
「竜、お前があんなに太いと思わなかったよ」というと、「中3くらいから
太くなってきててさ、高校の時は、太竜って言われたよ。でも、健介だけは
『いいよなあ』って言ってたけどね」と笑う。「健介とはやってたんだろ?」
と聞くと「いつも俺が健介に入れてた。だから、今日は初めてで、康ちゃんに
処女奪われたよ。健介は俺が入れると、女みたいに身もだえてた。」「そうなん
だ、知らなかった。でもさ、結婚したヤツはタチかなと思うと、ウケなんだね。
次郎も直もウケだよ。次郎なんかあんな顔してて、すごい女だよ」というと
「健介もウケなのに、なんで結婚したか俺わからなかったよ。」「その辺りが
健介の悩みだったんだよ」「俺だって初めは駿介に開発されたの知ってる?」
「そうなの!駿ちゃん結構やるね。まさか、遼ちゃんも?」「そうそう、中学だか
高校で俺、やられたもんね」「へえ~そうだったんだ。俺らが高校の頃は、もう
大学や就職してたから、俺ら構ってもらわなかったもんね」「まあ、そうだね
でも健介も俺に求めることあったよ」「健介は康ちゃん絶対みたいなところ
あったよ。『兄ちゃんは越えられないよ』って大学の頃、よく言ってたよ」
「そうかあ、竜と色々話ししてると、俺が知らない健介のこと解ってくるよ。
たまには話そうよ。」「いいね、今度は康ちゃんのバック狙おうかな」「どうぞ
でも竜の太いのじゃ裂けるかも」「いやあ、健介なんてヒィヒィ言ってたよ」
「竜、もったいなかったね。この年まで、オナニーだけなんてもったいなかった
と思うよ。」「俺も今日、やってそう思ったよ」「この前、駿介が竜のこと
解ってやってなかった、と泣いてたけれど、結構心配してんだよ」「俺、あんまり
自分がどうなんだかわからなかったし、結婚、と言われてもセックスできるか
が心配だったんだよ。臆病なんだよね、俺って」「竜は真面目過ぎだよ。ウチの
健太も遼太も女とやろうとしてダメだった、って言ってたよ」「そうなんだ」
「二人とも開き直ってるていうか、女は苦手みたいだね」「遼太も昔の話し
してたことあるよ。あいつは相当トラウマが酷いんだと俺は思うよ。」
「受験の時も、今も遼太は竜のこと、相当信頼してるよ」「じゃあ、やったら
悪いか」「そんなことはないけどさ・・」「ま、それは冗談だけれど、遼太は
真面目だよ。結構勉強してるから、国試も一回で通ると思うよ。」「竜に、遼太は
任すよ。俺、全然わからないから」「でもさ、遼太このごろ康ちゃんに似てきて
ない」「よく言われるよ。昔は健太は似てる、って言われたけどね」「健太は
健介そっくりだよ。ふと見せる顔とか仕草が健介だなあって思うよ」「へえ
そうなんだ」「時々、また来ていい」「引っ越ししたら、ちょくちょく会えるし
襲ってもいいよ」「次郎さんに怒られない?」「大丈夫、さっきもいったけれど
オナニーするよりいいじゃない、くらいの感覚だからさ」「そっかあ、俺も
康ちゃんと話してて、今までの思いがなんだったのかなって思うよ」「そうそう
竜は少し暗かったよ。健介の話を普通にしようよ。健太郎もさ、この前の会
終わって『もっと話し聞きたいな』って言ってたよ。ウチに来てよ。健太郎の
裸みせてやるからさ。」「ええ~」「あいつ、羞恥心ないし、一緒に風呂入ろう
なんて言えば、喜んで入ってくるから」「そうなんだ、意外だね」「俺に
似たんじゃないの。だって実家だって、みんな恥ずかしいなんてなかったじゃ
ないよ。竜だってチンチンぶらぶらさせてたしね」「確かにそうかも。風呂も
独りで入ることなかったしね。俺、駿ちゃんに皮剥いて貰ったり、オナニー
教わった気がするよ」「だろ、あの環境で兄ちゃんたちや潤之介はよくノーマル
でいられたな、って思うよ」「確かに。俺も知らず知らずに染まったのかな」
「そうそう、俺だって結婚なんて考えなかったから、一生涯独身って思って
たのが、子どもが出来て意外なんだって」「康ちゃん偉いよ。でも、健太も
遼太もいい子に育ったよ。」「ありがとう」と、いつもの竜之助ではないよう
な気がしていた。竜太郞はこの日で、何か吹っ切れたような気もしていた。
2週間後に越してきた。若い連中(建志、剛志、健太郎、遼太郞、浩一)が
引っ越しを手伝ったり、買い物に付き合ったりしていた。
俺も片づけに手伝いにいった。ふっと衣装ダンスの中を見たら、ブリーフが
きちんと収まっていた。彼の生真面目な性格を垣間見たような気がしていた。
遼太郞も喜んで年中竜太郞の部屋に勉強しに行っていた。
6月に入った。
休みの日で珍しく3人とも家にいた。朝、健太郎の様子がおかしかった。
「どうした?」と声をかけると「父さん、さっきメールが来て、誠死んじゃった
よ、と言う。誠は一時期、家に下宿をしていた。その後は学生寮に入っていた。
大学も健太郎と一緒に卒業し、教員になった、と3月にウチに挨拶に来ていた。
「病気だったの?」と聞くと「自殺だって・・」と健太郎は泣いていた。
後から聞いたのだが、公立の小学校に勤務になったのだ。彼も真面目な性格で
一生懸命やっていたのだが、着任してから何か保護者からも言われたり、管理職
からも言われていたらしい。朝は職場へ行っていたのだが、始業時間になっても
現れなかったそうだ。靴は、あるがクラスにはいっていなかった。
管理職が探したところ、学校の一室で首をつって自殺していたという。
健太郎は葬儀にも行った。仲間も相当ショックだったと言っていた。
葬儀から帰ってきた時も、彼は泣いていた。俺は「誠が誰にも相談できなかった
というのが、辛いね。死ぬなら仕事を辞めた方がいい。ただ、健太がメソメソ
していたら、どうする」と言った。厳しいとは思ったが、あえて言った。
健太郎は「そうだね。俺はたくさん相談できる人がいるって幸せかな。」と言う。
「誠だって悔いが残ったと思う。その分健太が生き抜くしかないよ」と言うと
「わかった。もう泣かないよ」と言った。
健太郎もそれからは、弱音を吐かなくなった。

ある日、俺が帰ると遼太郞が帰ってきていた。
ソファに横になって、玉をぼりぼり搔いていた。「どうしたの?」と聞くと
「痒くて・・」と言う。「父さん、ちょっと見て」と言って玉袋を拡げて
見せた。「ここ黒いでしょ」と言う。「ほくろじゃないの」というと
「ううん、昔蹴られて、すごい痣になった跡なんだ」と言う。6年の秋に
前の家にいた頃、チンチン弄っていて、蹴られたとは聞いていたが。。
「本当はね、股間を蹴られて玉が腫れ上がってたの。内出血だと思うけれど
ずっと消えなかった。そのうち、こんなになったんだよね」と言う。
「そっか、父さんお前が来た頃気づいてあげられなくて・・」と言うと「おいら
隠してたからね」と言う。「ごめんね、変な話しして」と言う。
俺は遼太郞の玉袋をそっと手で包んだ。玉も大きかった。「もう、この中で
一杯精子作ってるんだな」と話した。「おいら子ども作らなくてごめんね」と
言う。「なに言ってるの。父さんだって子どもいないじゃない。気にしない」
「そうだね。でももったいないね。」と言うから「なら、一杯出しちゃえば」
と言うと笑っていた。「おいら、玉大きいよね。なんでだろ」と言う。
「医学的に調べたら?」「え~」「昔から興奮して、出してたからかもね。
父さんだって小学生から出してるから、こんなにぶらぶらしてるんじゃない」
「そうなのかもね。健ちゃんもでかいよね。」「小さいよりいいと思うよ」
「おいら研究しようかな」「遼太は何を専攻するの」「悩んでてさ、竜おじさん
は『俺と同じに』って泌尿器進めるけどね」「いいじゃない、遼太チンチン
好きだし」「まあ、それはあるけどね」と笑っていた。
「変な事聞くけど」「何?」「父さんって乳首感じる?」「うん、舐められると
固くなるかな」「何でだろうね」「知らないよ。性感帯なんじゃないの」
「おいらも乳首触ってると、コリコリするよ」「それは気持ちいいからだよ」
「前より乳首大きくなったかも」「お前もセックスばかりしてるからだよ」
「そんなもんかな」「遼太ってセックスすると、女になっちゃうって剛志が
ばらしてたよ」「え~まあ本当かも。おいら変に感じちゃうんだよね」「いいん
じゃないの」「おいらはウケなのかなあ」「充分そう思うよ」「父さんは?」
「う~んどっちも」「そうなの」「昔は駿介とはウケだったけれど、次郎とは
タチだよ」「へ~そうなんだ」「おいら、父さんの入れたことあるけど、入れた
らどうなるかなあ」「・・・・」「う、やってみたい」「今?」「健ちゃん
まだ帰ってこないからさあ」と遼太郞にセックスを求められるなんて。。
が、求めに応じてしまった。俺は遼太郞の乳首を舐めた。確かに、固くなって
くる。同時に股間も硬くなってきていた。彼のモノも大きい。亀頭がデカイ。
先走りが出てきていた。「気持ちいいよ・・」と喘いでいた。
俺も寝かされて舐められてしまった。いつの間にか、上手くなっていた。
俺も何度も、行きそうになってしまった。遼太郞は俺の玉を攻めてくる。
「でかいよなあ」と言いながら舐めてきていた。手は下がり、俺の秘門に
あたった。クチュクチュと音を立てていた。「やらしい音」と彼は呟いた。
指を指してきた。俺は、昔からゆるゆるなので、痛さを感じない。
穴を拡げてきた。遼太郞は、固いモノを押しつけてきた。先が大きいので
中々入りにくい。が、彼が腰を動かすと、ずぶずぶ入って行ってしまった。
「うう、気もちいいよ~」と喘ぎながらいった。俺も、中が充満している感じ
だった。俺もケツをきゅっと締め上げてやった。「あん、感じちゃうよ」と
ひーひー言っていた。遼太郞は段々と絶頂の階段を登り始めていた。腰の動きも
早くなってきた。お互いの太腿がぶつかり合ってばんばんと音を立てていた。
俺も玉袋に遼太郞の陰毛があたってきて、卑猥な気持になる。
ついに遼太郞は「ダメ、でちゃう・・」と言いながら、俺の中で果てた。
彼の勢いを腹の中で感じた。マグマ流の様だった。熱いものだった。
入れたまま、俺は扱いた。俺もすぐに果ててしまった。射精の度に、締まるので
「う、うっ・・」と遼太郞は顔をしかめていた。
「気持よかった。ごめんね中で出しちゃって」「いや、遼太の子ども妊娠したり
して」「いやだなあ。おいらもこの精子から産まれてきた気がする」と言いながら
俺の吐き出した精を拭いてくれた。「親子でやるのって、近親相姦?」「それは
親が無理矢理やるものじゃないの?」「そっか、おいらが誘ったんだっけ」
「そう、お互い納得してるから、いいんじゃないの」「そうだね。おいらも
オナニーするより気持よかったしね。でも、父さんの後って気持ちいいよ」
「そうかな」「また、犯していい?」「どうぞ、お好きに・・」
と、終わった。オナニーより気持ちいいもんね、と言って俺とやってくる。
俺も厭じゃない、世間では考えられない世界が我が家ではある。昔、親父に
『よそはよそ、ウチはウチ』って言われた。我が家もそうなのだ。他の感覚とは
違う。俺らは性的欲求をこそこそやらない、同じ男で隠すものではない、と
彼らも感じている。次郎がよく「康介の家って、ホント康介らしいよな」と言う。
俺は俺だから俺らしく生きていくしかない。遼太郞も遼太郞らしくこそこそ
して生きている気がした。
バカボンのパパではないが『それでいいのだ』という気がした。
夏休みになる前の土曜日に颯樹と翼が来て、健太郎が勉強を教えていた。
彼らは6年生で受験生でもある。初めは俺らの母校にいくつもりだったが
航が中等部に来ているので、彼らも中等部を志望しているのだ。5教科の
試験なのだが、この日は健太郎が理科を教えていた。
休み休みやっていたが、中々真剣にやっていた。
勉強が一応は名目で遊んでいるような気もしていた。この日は直は研修の旅行で
いないので、ウチで預かるのだ。奨と航は遼太郞と一緒に次郎の家にいた。
賑やかなのは嫌いではないから、微笑ましく見ていた。
夕方には次郎の一家も来て、大勢の夕飯だった。久しぶりに剛志と遼太郞が
腕を振るってくれた。準備の時に「運動会にさ、父さんが作ったいなり寿司が
旨かったよな。自分でも作ったけれど、あの味が出なくてさ」なんて言って
いた。俺も一人の時期が長くて、料理は好きだったのでいつも作っていた。
どうも、コンビニなどの弁当が苦手のせいもあったので、飯は炊いて、おかずを
ちょろちょろ作る、のが定番だった。健太郎が来てからも、一人分が二人に
なっても、大したことはなかった。強いて言えば、ハンバーグやカレーなんか
を作っていたかと思う。
わいわいと食べる食事も俺は好きだ。ぽつんと食べる食事よりは楽しかった。
夜になって、何人かに分けて、風呂に入っていたが、まるで修学旅行のような
騒がしさだった。奨は次郎の家に、航は遼太郞と、颯樹・翼は居間で寝た。
夜、健太郎と珍しく酒を飲んでいた。「おつかれさん、大変だったね。」
「まあね、俺も建志や剛志に教わったりしてたしね。懐かしいよ」と言う。
「でも小学生って賑やかだね。俺もそうだった?」と聞くから「今よりは
煩かったよ。健太だけの時はそうでもなかったけれど、遼太がきてからは
お前ら、ギャーギャーしてたね」なんて昔話をしていた。
12時くらいだっただろうか、翼が起きてきて「颯樹が泣いてる」というのだ。
「どうした?」と聞くと「痛いよ痛いよ」というのだ。腹痛かと思ったら
「ちんちん痛い」と泣いているのだ。遼太郞も起きてきて、見てくれた。
「よくはわからないけど、勃起して皮が引っ張られて痛いのかも」と言う。
遼太郞が竜太郞に電話したら、すぐに来てくれた。
「ああ、これは勃起して皮が剥けてはいるけれど、筋の部分がきつくて、
痛みが出てるね。戻らないから痛いんだよ」と言う。皮を戻すと、痛みは
なくなったようだ。竜之助は「今日は直いないよね。帰ったら相談するわ」
と話していた。変に剥いたまま、寝てしまい、勃起したので皮が引っ張られ
痛かったようだ。
その後は何事もなく、颯樹も寝たので、一安心した。時計は2時になって
いた、俺も眠気はどこかへいってしまった。結局、健太郎と竜太郞とで
飲んでいた。竜之助も心配してくれて、結局ウチに泊まった。
健太郎が「俺も痛がったよね」というから、「あの時も竜之助に見てもらった
ら、恥垢で癒着してます、って言われ剥がされたんだよね。」「まあ、思春期に
入る子どもによくありがちなんだよね。特に、勃起して大きくなると痛がるから
ね。健太はあの時剥いたから、今ずる剥けチンになったんだから、おじさんに
感謝するように」と竜之助が笑っていた。「ありがとうございます」と健太郎が
笑っていた。俺が「剥けていない子って多いの」と聞くと竜之助は「本当はさ
小学生くらいで、剥いて洗うこと知ってれば、大丈夫だし、恥垢が溜まっても
剥けるこは剥けるけれど、意外に溜まっていて、癒着していて、痛がって来る
子ども多いね。真性包茎は手術した方がいいけれど、仮性ならほっておいても
いいけどね。」と言う。健太郎が「大学のゼミ旅行でも、普通の時、皮被って
いるやつ多くてさ、俺みたいに剥けてるヤツは少なかったよ」と言う。
「まあ人それぞれだけれど、統計的には早くから剥くくせがある人は、どうも
ズル剥けになるみたいだね。俺もそうだけどさ。俺ら兄弟で、仮性包茎いない
じゃない。アレは小さい頃から、剥いて洗う癖と小便するときには剥け!と
言われてたからだと、思うけどね」健太郎も「俺も父さんに教わったけれど
小中のとき、剥いて小便してたら、珍しがられてさ。中等部のときには、剥いて
するヤツいてさ、親父に言われたって言ってた」と言う。
確かに小学生くらいの時は、包茎だが思春期に入ると、みな剥けてきていた。
次郎も早くから剥けていたし、中学で包茎のやつ見て驚いたものだった。
なんだか、朝までそんな話しをしていた。健太郎が「颯樹が痛いと泣いてたとき
俺は動揺してたけれど、遼太郞は冷静だったね。」竜之助が「あいつ手術を
見せたことあるけれど、動じないね。あいつ以外にいい医師になるよ」と言う。
遼太郞はそうなのか、と思った。確かに、動揺することも多いが、意外に
冷静になるところがあるのかも知れない。意外な面を見た、夜だった。
結局、直によると後日何もしなくて済んだよ。と言っていた。成長期なので
しかたがないのだろうと笑っていた。
余談だがこの頃俺の学校でも、遼介兄が校長になったのだ。副校長は駿介かな
なんて思っていたら、置かないというのだ。結局俺が教務部長、駿介が総務部長
になったのだ。高等部の主任が次郎で、中等部は直になった。結局、4人は
管理職にされたのだ。俺はそれまで穴埋めで何時間か中等部の国語を教えて
いたが、0になった。駿介もそうなのだが、時間講師が足らず4時間だけに
なった。次郎も直も授業は持たないのだ。「寂しいね」と言っていたが、仕方が
なかった。生徒指導主任は虎之助になった。
駿介は進学指導もやらねばいけなくなり、忙しそうだった。結局、副校長を
置かない分俺らの仕事量が増えたのだ。(少し給料はあがったが。。。。)
忙しかったが、チームワークはばっちりなので、楽だった。
夏休みになった。
7月中は健太郎は仕事だったが、遼太郞は休みなので、颯樹や翼が来て、勉強
を教えていた。彼らも塾に行っていない。俺も大学受験は予備校に行ってもと
思うが、中学受験は行かなくとも、教える人が多いので塾には行かなくともと
思っていた。俺も親父と暮らして居るときには、塾は行ったことがなかった。
隣が書道教室で、そこの人が親父が帰ってくるまで、面倒見てくれていて、習字
だけは教えて貰っていた。
彼らもウチに来るのは楽しいのか、毎日来ていた。俺が颯樹に「もうチンコ
大丈夫か?」と聞いたら「うん、剥けちゃったよ」とケロケロ言う。翼が
「俺ら、すこしチン毛生えてきたしね」なんて言っていた。まあ、6年生なんて
こんなもんかね、と思いながら見ていた。
キャンプの説明会があった。昔から来ていた人も、子どもが大きくなってきたりで
ずいぶんメンバーが替わってきた。小学生だった子どもが高校生、大学生になって
も、リーダー参加してきてくれるので、スタッフは充実していた。参加もこの
年は多く、新規参加者は選ばなくなった位だった。
今回から、医師として竜之助も参加してくれることになった。今までは、金を
払って看護士に来て貰っていたが、薄謝で済むので助かった。
指導の責任者に建志がなった。剛志や健太郎が主戦力で助かった。大学生組も
遼太郞や浩一がいるので、万端だった。
正幸も高3になっていたが、参加来てくれた。俺も次郎も年々、実際の指導を
しなくとも済むようになっていた。
説明会の手順も彼らで行ってくれるし、日程なども細かに組んでくれたし
俺らがすることがないくらいだ。
リーダーの指導は健太郎が責任者なのだ。事細かに打ち合わせをしていた。
その中で「いいか、海の時は競パンだからな。」なんて言っていた。
建志は、スタッフのTシャツを作るなど、(俺らも着せられたが)意欲的
だった。建志に「今年はチン毛を剃るのは禁止だからな」と言うと笑っていた。
前の日には、ウチで建志たちは打ち合わせをしていた。夜は風呂で、毛剃りを
していた。まあ、競パンからはみ出さない程度に揃えていたが。
何せ、細いのを履くから、普通だと陰毛ははみ出してしまう。上の部分をカット
していた。腿などのむだ毛も剃っていた。
建志や剛志、健太郎もすでに水泳指導で真っ黒になっているのだ。
俺や次郎もそうだ。この年は結構暑くて、7月の水泳で焼けてしまっていた。
遼太郞や浩一は入っていなかったから、彼らと比べると白く感じていた。
海に行くと、焼けていない遼太郞や浩一は因幡の白ウサギ状態で、真っ赤に
なっていた。夜に正幸と出会った。「正幸、ちょっと話そうよ」とロビーで
話しを始めた。実は彼は、受験なのだが、学校に行かないのだ。次郎も心配
していたのだ。外泊なども多くなって、次郎が言っても聞かないのだ。
「正幸、お前逃げてない?」「なんで?」「高校も行かないし、遊んでるって
次郎から聞いたから。」「う~ん、学校は嫌じゃないんだけど・・」「お前
もやもやしてるんじゃないの」「そうかも」「S駅の繁華街辺りで、浩一が見た
って言っていたけれど・・」「ううん・・」「ずばり聞くけれど、遊んでるよな」
「うん・・男あさりしてた」「やっぱり、遼太郞もそんな時期あったよ」
「え!遼ちゃんが!」「そう、あいつは寂しがりやだからさ。援交までは
行かなかったけれどね。正幸も寂しいんだろう」「そうかも知れない・・。
兄ちゃんたちも忙しいしね。。」「遼太も健太が就職して、寂しいって言ってた」
「そうなんだ」「正幸は将来どうするの?」「やっぱり、父さんみたいに教師かな」
「そっか、正幸はあってるよ。でも、逃げちゃだめだよ。でも、この経験は将来
役に立つよ」「そう?」「だって、生徒がそうなっても、正幸はその気持ち
わかるじゃない」「うん。帰ったらちゃんとやるね」「次郎に話していい」
「うん、いいよ」と正幸の顔が吹っ切れたような感じだった。「何か、あったら
遼太に相談してごらん」「わかった」と言って話しは終わった。
部屋に帰ると、次郎が「正幸と話してたの?」と言う。なんでも見ていたようだ。
「正幸、大丈夫だよ。ちゃんとやるって話してたんだよ。あいつ、寂しかった
んだと思うよ。」「そっか、ついつい大丈夫だろうと思ってた」「ウチの健太
や遼太だって体は大きいけれど、すごい寂しがりやだよ。一緒に風呂に入るとか
飯を食うくらいでもいいから、正幸にとれば大きいことなんだって。次郎は
意外に話さないから、ダメなんだよ」「そうなんだよね。生徒なら話すけれど
息子になるとダメなんだよね」「そうそう、剛志だってそうだったじゃない。」
次郎は泣いていた。俺も同じ気持ちだった。普段は強く見える次郎だって、親なの
だ。彼も彼なりに人知れず、泣いていた。
そんな、次郎を見ているとまるで俺の姿を見ているようだった。
次郎は、俺の背中に抱きついてきた。俺の前だけで、弱さを見せる次郎。
いつもは、突っ張って生きているのに。なんだか、次郎が愛おしかった。
俺は次郎を受け止めて、抱いた。強面の顔が涙で濡れていた。
俺は次郎をまるで赤ん坊のように、愛撫をした。俺も彼の体が欲しかった。
一緒になることで、二人の悲しみが同化するような感じだった。
俺は彼を横にして、乳首を舐めた。彼のは年を増してきて、大きくなっていた。
俺が彼のモノに手をやると、縮んでいた。それが、彼の悲しみを表しているようで
切なかった。俺が口に含むと、固さを増してきた。彼のモノも、使い込んでいる
渋ささえ感じる。俺が含んでいたら、彼のモノは屹立した。
ふと「康介、ゴメン・・・」と弱音を吐く。俺は黙って、愛撫し続けた。
玉袋もだらりとしていて、艶めかしい。玉を持ち上げて、蟻の戸渡を舐める。
彼は一番感じるのだ。「あん・・あ・・」と喘ぎ声を出す。
彼の秘門はピンクの襞がぴくぴくしていた。指を入れると嫌らしい喘ぎ声を出す。
彼を俯せにし、脚を跪くようにした。背中は日焼けで黒いのに、ケツだけ白い。
俺はそのコンストラストに打ち震えてしまった。俺のモノも固くなっていた。
俺は躊躇いもなく、彼の秘門にあてた。ずぶずぶと入り始めた。
彼は女なのだ。「いや、いや・・」と腰を振ってくる。赤ん坊がいやいやを
しているよだ。彼の中の襞は、俺のモノを刺激してくる。一瞬、女とセックス
しているような気すらする。彼の黒くなっている背中に手を置き、腰を動かした。
次郎は身悶えしていた。昔と変わらない。彼はセックスは中学生の時から、変化
はないのだ。次郎を上向きにした。お互いに腰を曲げながら、出し入れした。
彼のモノの先からは、透明な液が出続けている。俺はこれが、女の中に入って
いたと思うと、ジェラシーすら感じていた。俺は手で、次郎を扱いた。
「康介、イッっちゃうよ。出ちゃうよ」と喘ぐ、彼が行きそうになると、彼の
ケツも締まってくる。俺は、彼の中から出し、ヌラヌラした、お互いのモノを
くっつけて扱いた。俺も、もういきそうだった。次郎が「う、康介・・」と言うと
次郎は爆発した。俺も、その勢いで爆発し精を放出した。お互いのモノは二人の
精でぐちゃぐちゃだった。放出した次郎の顔を見つめていた。
次郎も俺を見ていた。「俺ら、まだまだ出るわな」と次郎が笑った。
お互いの精で濡れた陰毛が、光っていた。「俺は、次郎が一番だよ」というと
「俺だって、康介に助けられてばっかりだよ」と俺を小突いてきた。
俺は、中学生の時のような、次郎がそこにいた気がしていた。
次郎が「康介と久しぶりだよだったよ。」「俺とは、ってことは他でもしたんだろ」
というと「まあね、小林を犯しちゃったよ」「俺も一回あるよ。あいつ結構巨根
だろ」「そうそう、俺のケツに入れさせたら、きつかった」「いやあ、俺も
竜とやったら、あいつは太くてさ、びっくりしたよ」「でも、こんな話し出来るの
康介だけだよ」「俺も次郎がだれとしても、焼きもち焼かないね」「俺も」
「だって、結局俺に戻ってくるしね」「そうなんだよね。まあ自分でやるより
いいかあなんて思ってるよ」「そうそう、男の性だね」なんて笑い合っていた。
俺という、人格は次郎がいなければ成立しないような気すらしていた。
次郎と話しをしていた。
「建志や剛志もいい男になったよね」「いやあ、家でもどきりとすることある
よ」「まあ、俺も健太や遼太の体見てると子どもっていうより、男で見てるね」
「そうそう」「颯樹や翼みてると昔が懐かしくってさ」「俺も次郎も中等部入った
ころはもう生えていたしな」「俺、早熟だったしね」「でも、康介ずいぶん
変わったよ。」「次郎のおかげだよ」「よく言うよ。でも、まさか俺康介と
同じ仕事したい、と思ってたけれど夢が叶ったよな。」「次郎が教師になる
というから、俺も教育大にしたんじゃないのさ」「俺は康介ほど成績よく
なかったから離れちゃったけどね」「まあ、隣で一緒に住んでくれたのも
大きかったよ」「そうだね。俺もよかったよ」なんて話していた。
合宿から帰ってきた。
俺と次郎は風呂へ行った。俺は広い風呂が好きなのだ、アカスリが好きなのだ。
次郎も仲間に引き込み、仕事帰りに二人で行ったりするのだ。
さすがに健太郎たちは「恥ずかしい」と言ってやらないが、二人は好きなのだ。
まあ、風呂にいくのも目の保養にもなるせいもあるが。。。
次郎と品評会ならぬ、人を見て批評をしているのだ。
大人になると剥けている人が多いが、サイズは10センチくらいが多い。
結構、おじさんでも仮性もいたりで面白い。
この日も、二人で来ていた。アカスリも終わって、二人で湯舟に入っていた。
建志、剛志、健太郎、遼太郞が入ってきた。彼らは俺らと来ても、アカスリの
時間が長いので、後から来るのだ。4人とも、妙に日焼けしていた。
この4人は羞恥心がないのか、ぶらぶらさせながら歩いていた。
次郎と「やっぱ、こいつらデカイよね」「そうだね、普段の長さがあるよね」
なんて話していた。平気で湯舟の淵に、腰掛けたりと同年代の男にしては堂々
としているのだ。俺と次郎は、茹で蛸のようになってきたので、先に出て食堂
で待っていた。風呂の掃除の叔父さんも顔見知りで「こんちは」なんて言うと
「よくご兄弟でくるんだね」と言われた。俺と次郎はどうも兄弟だと思われて
いたようだ。「似てないのになあ」「俺だって次郎のどこが似てるんだろ」
なんて話しをしていた。3,40分たって、彼らも出てきた。全員、短パン
なのだ。運動部の合宿か!という雰囲気だった。
食事をしながら、健太郎が「知らないおじさんに、高校生?なんて言われた」
遼太郞には「お兄ちゃんでかいね、と言われた」などと言っていた。
彼らは確かに人目につくだろうな、と思っていた。チン毛の生えかけの頃ですら
隠しもしなかったのだ。普通中学生くらいは、こそこそ入るだろうが、彼らは
無縁であった。まあ、俺もそんな性格だったし、男子校のノリなのだろうか。
次郎も隠したりしないし、「かえって、隠すほうがいやらしい」なんていうのだ。
まあ、彼らの裸を見てドキドキしている、御仁もいるのだろうと思っていた。

夏は家でも開放的になっている。前にも書いたが、相変わらず上はタンクトップ
やランニングだが、下は履かないのだ。「暑い」と言って履きたがらない。
まあ俺はさすがにパンツ一枚か、ノーパンで短パンを履いているが。
寝るときもその格好のままだ。子どもの頃は可愛かったが、この頃はちょっと
目のやり場に困るときもある。健太郎は「ああ、学校だとYシャツにズボン
だから、嫌だなあ。水泳の時は、競パン1まいでいいけどね」と言う。
「アホ、授業中短パンじゃしょうがないだろ。」「体育科はいいよなあ」
なんてわけがわからないことを言っていた。そのくせ、ズボンの下には、ビキニ
を履いているのだ。「暑いならトランクスはけば?」「やだよ~、なんだか
落ち着かないし、一番は玉が腿につくのがいやだな」と言う。

俺は午後、出張で出ていた。電車で帰ってきた。集中豪雨のように雨が降って
いた。俺は傘を持っていたので、とぼとぼ歩いていた。びしょ濡れになって
歩いている高校生がいた。Yシャツもびっしょり、ズボンも濡れていた。
と思うと正幸だった。「おい正幸入れよ。折りたたみあるから、ほら」と
傘を貸した。「コンビニかなんかで傘買えばよかったのに」と言うと
「そっか~」と笑っていた。正幸のズボンはピチピチだった。「正幸、ズボン
小さくない?」「これ、遼ちゃんに貰ったんだ。健ちゃんとのだとぶかぶか
なんだもん」と言う。ウチに招き入れて、風呂に入れさせた。正幸も、ブリーフ
だった。全部、洗濯機に入れた。出てきてから、「制服は?」という。「洗って
おいてやるよ」と言った。彼も裸のままいても、恥ずかしがらない。正幸に
「学校でブリーフのやついるの?」「ほとんど、トランクスかなあ」「恥ずかしく
ないの?」「なんで?」というのだ。「もっこりマー坊って言われるけどね」
「へえそうなんだ」彼もずる剥けくんなのだ。結局、遼太郞のタンクトップを
着せた。「パンツは?」と聞くと「面倒臭いからいいよ」と言って、プラプラ
していた。遼太郞も帰ってきた。「なんだ、まー(正幸をこう呼ぶ)来てたんだ」
俺が「ずぶぬれで帰ってきてたところ、丁度会ったんだよ」「ばかだなあ、折りたたみ
は持ってなきゃ」と言う。「うん、そうする」と言っていた。遼太郞が、風呂
入るねというと、「おいらも~」と正幸がまた入っていった。
ホントに高3?って気もするのだが。。
風呂の中から声が聞こえる。「マー、またデカくなったんじゃないの」「う~ん
そうかなあ。」「オナニーばっかしてるんじゃないの」「そんなにしてないよ」
「え~毎日するよ、普通」「じゃあさ、今日遼ちゃんとやろうかな」「いいよ」
「やり~」なんて言っている。明るいというか、これがウチらしいのだろうか。
出てきてから「正幸、次郎に連絡しておきなよ」「うん、メールする」と言い
3人で飯を食った。「遼ちゃん、ちょっと数学教えて」「いいよ」と遼太郞の
部屋に引っ込んでいった。
次郎が来た。「悪いね正幸来てて」「飯食わせたよ」「今は?」「遼太と勉強
してるよ」「あいつは遼太好きだねえ」「性格合うんじゃないの?」「俺ら
みたいになったりして」「遼太も剛志、剛志って尻追っかけてるじゃない」
「そうだね、まあ好かれるのはいいことか」なんて笑っていた。「浩一は?」
「なんだかあれも家庭教師やってるから忙しいみたいよ」「そうなんだ」
「この頃、ちっとも来ないよ」「あいつも採用試験もあって、忙しいみたいよ」
「浩一は小学校で受けたの?」「いや、中学の国語にしたみたいよ」「ウチの
学校の試験は受けたよね」「まあ結果まだ出てないから、どっちがいいか、悩んでたよ」
「次郎も話すようになったんだ」「まあね、康介みたいに風呂一緒に入ったり
すると、浩一もよく話すわ」「だってあの健太だって、まあ喋るよ」「へ~
そんなもんか」「そうそう、親は大変だよ」「おっ次郎も一端のこと言うね」
「まあね」と笑っていた。
次郎はお茶を飲んで帰っていった。
10時近くまで、遼太郞と正幸は勉強していた。
部屋の扉は閉めないので、話し声が聞こえてくる。
「遼ちゃん、医学部って難しい?」「う~ん入ってからも結構大変だよ。何で」
「おいら、初めは教育学部にしようかと、思ってたけれど今理系のクラスだから
受けてみようかなと思って」「医者になりたい?」「うん、先生もいいけど
医者の方が魅力感じる」「国公立?私立?父さんはどっちでもいいっていうけ
ど、センター試験は受けるつもり」「なら、おいらの大学受けてみなよ。正幸
偏差値いいんだからさ」「おいら社会とかは弱くて」「マーは理数強いから
大丈夫だって。そうだ、竜おじさんにも相談してみなよ。竜おじさんは大学にも
いたから、おいらもずいぶん教わったよ」「そうなんだ、じゃあ受けてみる」
「おいらも協力するよ」「でも、遼ちゃんは剛志兄ちゃんが好きなんでしょ
おいらは・・」「そんなことないよ、マーは弟だと思うし、可愛いなあって
思ってるよ」「あのね、おいら遼ちゃん好きだもん。オナニーするときも
遼ちゃん想像してやってるよ」「そうなんだ、嬉しいよ。じゃあ勉強もおいらが
居るときは教えるそのあとしよ」「やった~励みになる」「でも、怠けてたら
やらない」「え~でもがんばろ!」と話していた。
俺は次郎から、正幸が進路決定をしていないことを聞いていた。さすが、遼太郞は
わかっていたんだ、と思った。正幸は浩一と同じ年の遼太郞が好きなのだろう。
遼太郞と波長が合うのだろう。健太郎とは嫌いではないが、そんなに近づかない。
何でも「遼ちゃん、遼ちゃん」なのだ。遼太郞も弟みたいに、可愛がってきた。
遼太郞が来た頃は、2年生くらいだったけれど、くっついていたのだ。
一緒に勉強もしていた。健太郎や浩一とはダメなのだ。彼らが風呂やカラオケ
行こうと言っても、遼太が来ればくるが遼太がいないときは「行かない!」と
来ないのだ。高3にしては、幼いのだ。そこが彼の魅力なのかも知れない。
遼太郞も剛志とはぎくしゃくもしていたのだ。健太郎は職場でも建志と一緒
だが、彼らは時間が合わないのだ。嫌いではないのだろうが、前のように
くっついていなくなっていた。遼太郞もそれを感じていた。浩一の方に心が
移って行ったのかも知れない。建志と健太郎はプライベートでも仕事の話しを
できるが、剛志はそうはいかないのだ。ジレンマもあったのだろう。
「遼ちゃん、もうブリーフっておかしいかな」「そんなことないよ」「そう」
「俺のビキニ何枚かあげるよ」「いいの」「ちょっとエッチぽいかも」
「ほんとだ、もっこり感凄いかも」「でも、ぴったりしていいでしょ」「うん」
「明日から履こう」「いいよ」「でもさ、遼ちゃん大きいよね」「マー違うよ
マーは太いんだって。太いし亀頭もデカイんだって」「そうかなあ」「俺は
マーのうチンコ好きだけどな」「ホント」「うん、だめ?」「そんなことないよ」
と他愛のない話しをしていた。

仕事の帰り、丁度剛志と一緒だった。「剛志、家まで乗れよ」「先生すいません」
と乗ってきた。「そういえばさあ、遼太郎とはどうなの?」「いや、自分が忙しくて
全然なんですよ」「そっか・・」「遼太、何かいってましたか」「正幸が医大
受けるみたいで、このごろ接近しているからさ」「そうですかあ。まーは遼太
好きですからね。」「剛志どうする?」「正直、自分の仕事でいっぱいいっぱい
で遼太との時間がとれないし、建志は健太と接する時間は多いからいいですけど
ね」「遼太もそれはわかっているみたいだけれど、一度話した方が、お互い
すっきりするんじゃないかな」「そうしてみます」「兄弟的な関係は続くけれど
恋人的な関係は難しいかもよ。俺も昔、駿介好きだったけど、あいつ直がきたら
俺とは疎遠になったよ。仲が悪いってわけはなかったしね」「正直いうと
遼太は可愛いです。でも、自分は大学時代結構先輩から、っての多くて年上
好きなんですよ。」「そういうタイプあるって。だれかいいなあと思う人いるの」
「小林さんはいいですね。また、誘ってくるんですよ」「小林いいんじゃないの
虎とさほど変わらないし、剛志から見ても、先輩になるもんな」「それを遼太
は受け止めるよ。あいつは弟みたいな方が好きなような気がする。まあ一度話して
みなよ」「そうします」と剛志が話していた。
剛志だってまだ20代なかばをすぎた青年だ。有り余る精力もあると思う。
彼は真面目が故に、自己表現は旨くない。遼太が正幸を見ている時に、言った
方がお互いすっきりするだろと思っていた。
土曜になって、剛志がきた。健太郎は出かけていなかった。遼太郎はいたので
「ああ、あのことだな」と思っていた。俺は、台所で、彼らは居間で話していた。
「遼太、俺さあ遼太のこと好きだし、弟だと思ってるよ。でもね、俺仕事が
手一杯だし、建志や健太郎は同じ職場だからいいけど、遼太は大学生だし、すれ違い
多いじゃない。今までのような、関係はやめようと思うんだ」「うん、おいらも
そう思う。剛志が忙しいから、寂しかった時に正幸が『遼ちゃん好きだ』って
言われても、剛志のことが気になってた。でも、おいらのこと嫌いになったわけ
でもないし、全然大丈夫だよ」「ホントか、でもたまにはやってもいいからな」
「うん、剛志はおいら尊敬してるし、なんでも話せるから、いい兄ちゃんだと
思ってるからさ」「わかった。ありがとう」「剛志はおいらみたいなのより
年上好きだもんね。」「何だ知ってたの?」「そりゃわかってました」
と話して剛志は帰っていった。
遼太郎に「いいのか、本当に」と聞いた。「うん、剛志が嫌いじゃないし
正幸といる時間の方が長いしね。おいらは兄貴分は剛志や健ちゃんがいるけど
弟って正幸だけじゃない。航とか颯樹たちはまだ中学生や小学生で小さいし
正幸はいいよ。」「寂しくない」「だって別に別れてどこかにいくわけでも
ないし、今まで通り会えるもん、大丈夫。父さん心配してたの」「そりゃあ
遼太のことだから、おいおい泣くかもって思ってた。」「ホントはね正幸を
好きになってるんだよね。小学校の時から一緒だし、剛志は剛志の魅力がある
けれど、正幸は正幸の魅力があってさ、ましておいらと同じ道すすむ!なんて
頑張ってるから、余計にね」と俺の取り越し苦労だったような気がした。
遼太郎もしっかり大人になっていたんだ、と実感したできごとだった。
「遼太、正幸はどう」「結構、成績いいんだよ。おいらより出来るんだよね」
「そっちじゃなくて」「ああ、あいつ結構好き者だよ。お互いに出し入れしてる」
「ウケとかタチとかないの」「まーとはないよ。まーも両方感じるよ~って
いってるからさ。」「可愛い顔してるのに意外だね」「そうそうそこが正幸の
魅力なんだよね」「父さんは?」「父さんはいいよ」「聞かせてよ」「う~ん
次郎とは俺がタチかな。でもウケも嫌じゃない。」「誰とやったの」「秘密」
「誰にもいわないからさ」「初めは駿介、遼介兄、このごろは小林と竜かな」
「え~こばせんとしたの?」「まあ成り行きで一回ね」「へ~父さんもやるね」
「まあね。剛志小林好きみたいだぞ。」「やっぱりね。剛志って大学の時にね
先輩としかやったことなくて、年上好きでこばせんと会うと、赤くなってた
から、もしかして・・と思ってた」なんて言うのだ。まあ遼太郎くんも中々
あけすけに話しが出来てよいのやら、悪いのやらという感じだった。
「俺はね、始めては健ちゃんでしょ、剛志、正幸、航かな」「遼太だって結構
やってるじゃないよ」「健ちゃんの仕込みがよかったからね」「健太郎が建志
と付き合ってるのどう見てる?」「いや、いいと思うよ。健ちゃんって意外に
真面目だし悩みを建志に相談してるの多いもんね。精神的な繫がりが強いよ」
「遼太は?」「相談は剛志かな。でもセックスは別だよ~」「あそう・・」
「だって父さんだって、次郎おじさんと相談する度に、セックスしないでしょ。」
「ま、まあね」「遼介おじさんにだって相談したりしてるじゃない」「おいらも
相談する人=好きな人ではないのが解ってきたわけ」「まあ、遼太郎も男に
なってきたね」「一応21ですから。。」「まだ20だろ」「そっかあ」
「そういえば、竜が誉めてたよ」「なんて?」「いい医者になるって」「へえ」
「竜は真面目で大人しいけれど、しっかり見てるよ」「大学の先生も言ってた」
「そうなの」「彼は研究熱心で優秀でしたって」「だから大学の先生もやって
るんだよ」「そうなんだ」「竜は中高ずっとトップだったよ」「やっぱりね」
「正幸は遼太から見て医者の素質ある?」「性格も明るいし、勉強はねわから
ないと、とことんやるタイプだよ。解らないと悔しいって泣くんだから」
「へ~意外だね」「おいらの前だけだけどね」「遼太もしくしく泣かなくなった
かな?」「おいらは大丈夫だよ。悩む前に人に話せ!と言った父さんの言葉
忘れないようにしてるから」「そんなの言ったっけ?」「え~~」
遼太郎がこんなにも、饒舌に自分の事を話すのは始めてだったような気がする。
彼も少しずつ変化をしていたのだ、と思った。

遼太郎は不思議な魅力があるのかも知れない。健太郎の様に「いくぞー」という
タイプではない、彼の苦労してきた歩みが醸し出す何かが、人を引きつけるの
かも知れない。マイナス面がプラス面になってきているんだと感じた。
浩一もそうだが、正幸や航が遼太郎を慕うのは、彼らも感受性が強い。遼太郎も
同じだ。そこに彼の魅力があり、引きつけられる何かがあるのだろう。
浩一や正幸は不登校、航も不登校やいじめで小さい心を痛めていた。それを
そっと強引ではなく、開き包み込むのが遼太郎なのだ。小6で彼が来て、ばたばた
と健太郎と過ごしてきた。が、彼は彼なりの生き方で、強くなってきて、俺は
嬉しかった。
久しぶりに、浩一がやってきた。一人なので、あれ?という感じはしていたが。
「おじさん話しがある」と言うのだ。「昨日、内定の通知来ました。公立は
2次の発表はまだですけど、内定の学校にいきたいと思います。いいですか?」
と言う。夏に彼も、ウチの学校を受けていた。公立に流れる可能性もあり
9月に内定を出したのだ。俺は知っていたが、来るかどうか悩んでいたので
声はかけなかった。(次郎は知らない)
「浩一が決めたならいいよ。次郎も管理職だし、ただ建志や剛志がいるのも
解って決めたことだから、おじさんは嬉しいけどね」「ありがとうございます」
「次郎に言ったの?」「内定が来たのは話したけれど、どうしようか一晩悩ん
でいたので」「最終決定は遼介校長でしたから、よかったじゃない。健太も
喜ぶよ」「はい」「さっきも言ったけれど、最初は厳しいよ。あの健太郎も
おいおい泣いて、辞めるっていうときもあったんだから」「覚悟してます」
「厳しいこと言われても、それは浩一に伸びて欲しいからという気持ちがある
から厳しく言うんだよ。それだけは覚えておいてね」「はい!」「まあ実習で
来てたし、先生方も喜ぶよ」と話した。
浩一が帰ってしばらくして、案の定次郎がきた。「康介~~」と半泣きだった。
「ああ、さっき浩一が来て、腹決めたって聞いたよ」「浩一までいいのかなあ」
「俺や駿介は浩一の指導力とか持っている力を評価したよ。最終は校長の遼介兄
が決定したんだから。次郎だって管理職なんだから、建志や次郎、浩一をぶつ
からないように配置すると思うよ。まだ、内密だけれど兄弟校の話しも出てるから
別れる可能性もあるしね」「そっかあ、それだけが心配でさ」「まったく、次郎は
変なところおかしいんだよな」「そうかあ」「学校のことはさ、遼介兄が最終
決定してるから、大丈夫と俺はいつも思ってる」「さすが康介だね。駿介さんと
康介はやっぱ違うよ」「何をおっしゃる。次郎だって力あるし、生徒の指導は
すげえなあって思ってるって」「勢いだけだよ」「体育科だってまとまってるし
すごいと思うよ」「そうかあ」「お前の授業見てて、生徒たち楽しそうにやって
るじゃないよ。それが一番」「さすが、康介ちゃん俺のことお見通しだね」
「何年付き合ってるの。お前のチン毛の本数まで解ってるわい!」「いやあ
康介って強いよ。だから俺も好きなんだけどさ」「何、正幸みたいなこと
いってるんだよ」「まじにさ、やっぱ俺と康介って夫婦関係じゃない」「今
さら何言ってるの。次郎が結婚したとき、すげえ嫉妬したね。あれだけは」
「そっかあ、結婚は失敗だったけど、子どもがいることは良かったよ」「そう
そう、俺だって生涯独身だ!って思ってたら、健太だ遼太だって二人の子持ち
になったんだから」「俺も建志がしっかりしてるし、家の事は剛志がやって
くれるし、浩一もこれで就職すれば大分肩の荷が下りるよ。」「正幸は医者
目指すってがんばってるじゃない」「俺は正幸に自分で決めろ!って言ったん
だよね」「そうそう、自分の将来は自分で決めなきゃ。挫折したら手をさしのべるのが
親じゃない?」「そうだね。この前正幸と話してたら、遼太のことばっかり
話すんだよ。」「遼太はもともと一人っ子だし、剛志を捨て正幸に走ったみ
たいよ」「そうなの?」「ウチで剛志と話しててさ。遼太が正幸の魅力について
語ってて楽しかったよ」「遼太は不思議な子だね」「俺もそう思う。ほら浩一の
時もさ、正幸も航のときも、遼太がふっと手をさしのべて復活してるんだよね」
「そうそう、浩一も遼太に助けられた、って今だに言うよ」「彼は生い立ちが
すごいからそこが何かをひきつけるんじゃない?」「剛志も遼太には敵わない
よな」って言ってたよ」「当分は正幸と遼太の蜜月が続くよ」「まあ、ウチの
子どもと康介の子どもは、兄弟なんだろうね」「お前に俺何度種付けしたっけ?
だから、みんなゲイになっちゃったのかもよ。」「それはある。でも、俺も
考えたら中高は康介しか見てなかったしね。たまに、何で結婚したんだろ?
って思うときあるよ」「かもね。自分のこの性癖を打ち消そう、世間並みにって
思うときあるよ」「そうなんだよね。俺も自分の性を認めつつ、でも結婚しない
とみたいな呪縛あったね」「よく次郎が女とセックスできたと思ってさ」
「いや、俺まじで結婚まで童貞だったし、勃たなくてさ。ただ、朝勃ちした
勢いでやったら、4人産まれた。」「そうなんだ。お前何回もやったんだろ?」
「いや、3回しか出来なかった」「百発百中じゃないよ」「そうなんだよ。
まあ、次々妊娠してたから誤魔化してたけどね。正幸が小さい頃は、責められた。
まあ、彼女も割に淡白だったから、よかったけどかなり不満はあったかもね。」
「次郎はどうしてたの」「もっぱら、自慰してたよ。情けないね」「そんな
ことはないよ、次郎だって苦しんだんだから。まして、4人の子育てたよ。
建志が飲み会の時言ってたけどさ、『親父は越せませんよ』って俺は次郎は
忙しい中よくやってたよ」「嬉しいねえ、大分康介に助けて貰ったしね」
「俺だって建志たちに健太や遼太の面倒見て貰ったし、お互い様だよ」
「康介、余計お前のこと好きになっちゃうじゃないよ」「そうそう、結局は
元に戻ってくるんだよ」「まあ中1の時の出会いが強かったな」「そうだね
人間不信の俺が、次郎とだけは気があったしね」「俺も小学校の時に見たこと
のないタイプの人間だったから、私立ってすげえなあって思ったけどね」
「俺もなんで次郎と話すの?って誰かに言われたことあってさ、う~ん何で
か、答えが出なかったの覚えてる」「そうなんだ、初耳」「だってお前の結婚
生活も初耳」「そうだっけ?」「聞いちゃわるいかなあって思ったし、次郎が
言うまでは・・て、思ってたんだけどね」「失礼しました」
腐れ縁の次郎ではあるが、この日は二人とも饒舌に話していた。

それから正幸、航は交互に遼太郎に勉強を教えてもらうという名目でウチに
くるようになった。
航も健太郎よりは遼太郎の方がいいのだ。健太郎はどうしても「先生」の
イメージが強いから、遼太郎の方が気が楽のようだった。
遼太郎が「航も大人になってきたよ」とよく言っていた。
航も背が伸び始めていた。中2というのは成長期なんだろう。
毛もちょろちょろから、しっかり生えてきていた。ちんちんも剥けてきて
いたし、中々の成長をしていた。航に「オナニーしてるか」と聞くと
「遼ちゃんとする方が気持ちいいよ」なんて笑っていうのだ。恐るべし航。
なんて思っていた。航は学校でも様子がわかるが、明るくなっていた。まあ
担任が健太郎くんだったので(2年目に担任になった)安心はしていたが。
よく「理科がわからないんだ」と遼太郎に言っていた。健太郎がいるときに
「健ちゃん、航は理科わかってないよ。ちゃんと教えてるの?」と健太郎が
怒られていた。健太郎が「遼太、厳しいね」なんて言っていたが。
正幸は平日は遼太郎も忙しいので、土日はよく来ていた。「バイトできない
ね」と言うから「いいんじゃないの」と言った。健太郎も給料を貰い始めて
いて、「ウチに食費入れるよ」と数万をおいていた。まあ健太郎名義で貯金
していたが。健太郎に「遼太郎は忙しいし、正幸や航の勉強見てるんだから
兄として小遣いはあげなさい」と言っておいた。
遼太郎が「健ちゃん、毎月3万円もくれるよ。父さんからも小遣い貰って
るのに」と言うから「いいんじゃないの。遼太可愛いからくれるんだよ。
貰っておきな」と言った。そういうところは健太郎は優しいのだ。
俺らが康介会やっているときにも、浩一に使ってよ、と小遣いを渡すのだ。
そういう気遣いは健太郎らしいな、と思っていた。
ボーナスが出たときには、遼太郎を連れて買い物にいって、洋服や靴だパンツを
買っていた。それほど2年目で出ていないのに無理してると思いつつ。
遼太郎は喜んでいた。「健ちゃんに買ってもらってさ」と帰ってきて嬉しそうに
話していた。俺が遼太郎に「何か買ってやるよ」と言うと「父さんはいい」と
拒否されるのだ。「だって学費や定期代払って貰ってるから」と意外にこうい
うところは、節度があるのだ。その分、健太郎に買わせていたのだが。
建志や剛志も同じだ。休みの日に、遼太郎や浩一、正幸を食事に連れ出したり、
遊びにも行っていた。「悪いね」というと「俺たち稼いでますから」と
必ず、言う。職場でも全体で飲むときは学期末や年末、年度末など年に数回
なのだ。管理職は車通勤だから、帰りに飲めない。
若い連中は、金曜の夜など飲み会をやっていたようだ。健太郎が酔って帰って
くるから、わかったが。時には、学年や科で飲み会や食事会をやっていて
健太郎も平日は帰りが遅かった。
俺らも入試前などは遅いが、普段は6時前には帰ってしまう。
まあいつまでも、年寄りがいるとやりにくいだろうという、遼介兄のお達し
もあったのだが。
遼太郎も忙しいようだが、帰りは6時くらいには帰ってくる。早いときは夕飯を
作ってくれる。
この頃は、食べないときは遼太郎にメールする、というのが決まりになっていた。
俺は家で食べることが、多かったが健太郎が遅いから、「ちゃんとメールしてよ」
と怒られていた。
俺らが遅いときは、正幸と遼太郎で食べるときもあった。
浩一はバイトしていて遅かった。
殆ど、二人の食事が多かった。時々、航がきて3人で食べたりもしていた。
時々、二人で堂々とオナニーしているときもあって、驚いたが。
まあ、こそこそしないからいいような、悪いようなきもしていたが。
これで、遼太郎が就職したら、大分変わるだろうなあと思っていた。
9月になってまもなくだった。
その日は、移動教室もあって遼介兄や直は不在で俺も忙しかった。
5時過ぎだった。警察から直宛に電話があった。
「橋本直さんいらっしゃいますか、○○警察の少年課で颯樹くんを保護して
います」とのことだった。
翼が風邪を引いていたので、朝出かけるときに、直は心配していたのだ。
実家に預かって貰っていたし、なぜに颯樹が?と思った。
俺が直の従兄弟にあたること、今日は校外学習で出かけている旨を話した。
すぐに警察に来て欲しいと言われた。駿介におよそのことを話して車を飛ばした。
向こうにつくと警察官からの説明があった。
彼は塾の行く途中、駅のトイレで乱暴された、というのだ。加害者は駅員と
駅前交番の警察官に逮捕されたというのだ。
控え室にいくと、颯樹は茫然自失だった。
俺を見ると泣いて抱きついてきた。警察からは明日にでも保護者と来て欲しい
とのことだった。
車に乗せて家に帰った。丁度、遼太郎も大学から帰ってきていた。
颯樹の姿を見て、ただごとならぬことがあったと察したようだった。
塾の鞄は汚れていたし、Tシャツやハーフパンツはドロドロだったのだ。
9月ともいっても、まだ暑い日だった。彼のTシャツは汗と汚れで汚くなって
いた。遼太郎が「颯樹、風呂入れるか?」と聞いた。颯樹は「うん」と頷いた。
ズボンを脱がすと、ブリーフは汚れていた。血も点いていた。
遼太郎に「おケツ見てあげて」と俺は頼んだ。
二人が風呂に入っている間に、学校の駿介や校外学習先の遼介兄に連絡をした。
遼介兄から「直は今晩中に帰すよ、また連絡して」と言われた。
風呂の中の二人は、いつになく静かだった。
風呂から出てきて、遼太郎が「颯樹の肛門切れてるよ」というので、竜之助に
来て貰った。いわゆる切れ痔になっていて、軟膏を塗ってくれた。
竜之助が「颯樹、うんちするとき痛いかも知れないよ」と話して帰っていった。
俺は、夕飯を出した。航もあまり食欲がないのか、箸をつけなかった。
が、俺は「颯樹、野菜のスープは飲みなさい」と言ったら、飲んだ。少し落ち着いた
のか、ほっとした顔になった。
遼太郎が「颯樹、おいらも高校生のときやられてさ。健ちゃんが見つけてくれたんだ。」
とぼつぼつと航に話しかけていた。
颯樹も、遼太郎に安心したのか話しを始めた。
「今日はね、翼がいないからいつもは自転車だけれど、歩いて行ったの。
雨も降ってきてて、寒くておしっこしたくなって、駅のトイレに入ったら
おじさんが無理矢理個室に押し込まれたの。誰もいなかったし、恐くて声が
出なかった。チンチン揉んできて、「何年だ?」と聞かれて「6年」と言うと
にやにやして気持ち悪かった。ハーパン(ハーフパンツ)を降ろされて、ブリーフ
一枚にされたの。ずっと揉んできてたけれど、恐くて勃たなかった。いきなり
ブリーフ脱がされてね、チンチン口に入れたの。髭がじょりじょりしてて、すごく
嫌だった。おケツも舐めてきて、いきなり、入れてきたの。凄く痛くて、ぎゃー
と言っちゃったの。そしたら、ドアがノックされて「何かありましたか」って
言われたの。おいら恐くて声が出なかったけれど、ドアの上からお巡りさんが
入ってきて、やっと助かったの。初めは交番にいたんだけれど、パトカーで
警察にいったの。父さんは今日泊まりだったし、奨も居ないしどうしようかと
思ってた。康介おじさんきてくれてホットしたんだ」とぽつぽつと話した。
遼太郎は、ずっと泣いていた。「颯樹、よく話したね。恐かっただろ。兄ちゃんと
寝ようか」と聞くと航は「うん」と笑顔で答えた。
まだ、9時前だったが疲れていたのか、遼太郎と手を繋ぎながら寝ていた。
駿介に連絡をした。「康介、明日は休んでもいいからさ」と言ってくれた。
遼介兄にも電話をした。次郎の車で、建志が直の交代で、宿泊している宿に
向かったというのだ。次郎と一緒に、直も帰ってくるという。
航から聞いた話しをした。「颯樹は?」「遼太ともう寝てる」「そっか・・」
と答えていた。
12時近くに、次郎と直は帰ってきた。「康介、悪かったな」と一言いった。
直もぐっすり寝ている、航をみて安心したようだった。俺は二人に飯を食わせた。
直は夕食前に駿介からの電話でばたばたしていたそうだ。次郎も建志を連れ
山梨まで往復したのだ。直が「ホント、次郎、建志にも迷惑かけて・・」と
言う。「直さん、水くさいよ。俺ら仲間じゃないですか」と次郎が言った。
「そうそう、航のことしっかり明日以降のこと考えてやらないと」と俺は言った。
直にも航が話したことを伝えた。次郎は怒っていた。「少年を好きという気持ちも
わかるけれど、見知らぬ少年じゃまずいよな。って俺も中学の時同級生犯した
けどさ。」「いやね、航が寝てから、遼太が起きてきて、寝る前に航がこう
言っていたよ、と話しにきたんだよ」「おいら遼太兄ちゃんとやる方がいい。
恐いのはいやだって言って遼太に抱きついてきたんだって」と俺は話した。
直が「家でも航と颯樹はは遼太兄ちゃんを争っているよ」力なさげに笑みを
見せた。次郎は「俺も明日家にいるから何かあったら電話して」と言って帰った。
俺が「直、疲れただろ、風呂入って寝ようよ」「そうだな」と言って二人で
風呂に入った。「そういやあ、康介が6年の時にもこうやって田舎の風呂に
入ったよな」「そう、俺も悪戯されて、雨の中歩いていたら、直来てくれて
嬉しかったの覚えてるよ」「康介、俺って父親失格だよな」「何いってんの
こんなでかいチンコで4人も作ったくせに」と俺は勤めて明るく言った。
「俺は康介ほど強くないよ」「何言ってるの、俺だって悩んじゃあ、次郎や
遼介兄、駿介に助けられて来たんだよ。次郎だってみんな同じ兄弟だと思ってる
から、さっき怒ってたんだよ」「そっか・・・嬉しいよな」と直は泣いていた。
誰だって生きてりゃ、壁にぶち当たるのだ。それをどう乗り越えて行くかで
真価が問われる気がする。所詮、人間は弱いのだ。助けられながらでなければ
生きていけないと思う。
次の日の朝は、直は疲れていたのかぐっすり寝ていた。横顔を見ていると
彼なりの苦悩がすこしわかるような気がしていた。
遼太郎はせっせと朝飯を作っていた。6時には起きて、直の家に行き奨と航の
朝飯を作ってきていたのだ。
「父さん、おいら今日大学休む」「授業は大丈夫なのか?」「実習はないから
今日は大丈夫」と言った。遼太郎なりの精一杯の愛情なのだ。
「直おじさんも颯樹も起きてこないね」「疲れているんだから寝かせておき
なさい」と俺は遼太郎に言った。
遼太郎は部屋に行った。数分すると颯樹とじゃれているのか、笑い声が聞こえ
てきていた。颯樹が「おはようございます」と起きてきた。「あ!学校に休む
って言ってない」「おじさんが颯樹と翼は風邪で休みますって電話したよ」
「父さんは?」「12時頃帰って来て、まだ寝てるよ」「そうなんだ・・」
「颯樹、父さんすごい心配してたぞ。おじさんと風呂に入って泣いてたよ。
言ったらだめだぞ!」「はい、わかった!」といつもの颯樹らしくなっていた。
遼太郎に「何、騒いでたんだよ」と聞くと、颯樹が「遼太兄ちゃんがおいらの
チンチン触ってくるんだよ」「だって勃ってたからだよ」「うそだー、普通
だったよ」なんて二人で騒いでいたのだ。
直もその騒ぎで、起きてきた。「康介おはよう!」「お!颯樹10時に一緒に
父さんと警察行くからな」「遼太兄ちゃんは?」「行かないよ、でも終わったら
お昼みんなで食べようよ。待ってるからさ。」「はい、わかった!」
直が「康介、朝飯悪いな」「いや遼太が作ったんだよ。奨と航の所の分も
作った見たいよ」「遼太、悪いね~」「いえいえ・・」と遼太郎は照れていた。
遼太郎は直の家に行って、颯樹の着替えも持ってきていた。颯樹に「昨日の
洋服どうする?」と聞いていた。「うううん・・・」としていたので、遼太郎は
「捨てて置くよ」とさらりと言った。

9時半には出かけていった。
俺も休みなので、遼太郎と珍しくのんびりしていた。
遼太郎が「颯樹、恐かっただろうね。おいらは高校生だったけど、颯樹まだ
6年じゃない恐かったと思うよ。可哀想だよ。」「そうだね、遼太も最初
恐くて外にいかなかったしね。颯樹にそういう話ししてあげたら?」
「うん、一人で外出できるかな」「翼と一緒だったら大丈夫だよ」「そっか」
「遼太は颯樹好きか?」「うん、航も颯樹もおいらのこと兄ちゃんって呼ぶ
から、なんだかね。。。」「そっか、弟みたいなもんか」「そうだね」
「健太郎も遼太が来たとき、張り切ってたしね」「そうなの」「あいつも
一人っ子だったから弟が出来て嬉しかったんじゃないの」「かもね、おいらも
健ちゃんのあとばっかくっついていたしね」「航や颯樹は遼太が好きなんだよ」
「そうなんだ」「父さんだって直のこと未だに好きだよ」「そうなの?」
「俺は健介がいたけれど、兄さんに憧れていたね。直や遼介はそんな気持ちが
未だにあるかな」「おいらたちもそうなるかな」「まずは航だろうな。昨日も
直が言ってたけれど、家でも航と颯樹は遼太郎派らしいよ」「へ~そうなんだ」
「俺だって駿介や遼介兄ばっかくっついていたしね。泰介兄や宗介兄もきらい
じゃないけれど、そんなにくっついていなかったよ。」「健介は竜太郞が好き
だったみたいだしね」「そっか、兄弟でも違って来るんだね」「ま、そんな
もんだね」と二人で色々話しをした。
11時半になって、俺らも出かけていった。警察署の近くで暫く待った。
直からメールが来て、迎えにきた。
颯樹はけろっとしていて、後にいた遼太郎の隣に座っていた。
4人で飯を食った。始終、遼太郎と颯樹ははしゃいでいた。
家に帰って来てから、次郎が来ていた。「なんだよ、俺も昼飯食いたかった
よ」とふて腐れていた。すっかり次郎を忘れていたのだ。
まあ、ウチにあるもので食わせたら収まったが。。
直が「颯樹、どうする明日から、遼太も大学あるんだし、学校に行くように
なるよ。お前は?」と聞くと「おいら学校行くよ。翼がいないときはやだ。
夜は遼太兄ちゃんと寝る。塾も辞める。私立は受けるから、そうさせて下さい」
と颯樹は言う。「わかった、遼太に迷惑かけないように」「はい!」と颯樹は
喜んでいた。二人は遼太郎の部屋に行った。
次郎が「直さん、颯樹明るくなったじゃない」「うん、事情聴取もはきはき
答えててさ、刑事さんびっくりしてたよ。事情聴取って、始めから何があって
って聞かれるんだけど、颯樹物怖じしないんだよね。ブリーフを脱がされました。
ちんちんを咥えました、お尻に無理矢理入れて来ましたなんて答えるんだよ。
最後に一人で歩くのは恐いです。トイレにも行けませんとは話してた」
「颯樹、ショックだったけれど色々遼太が智慧つけてたみたいよ」「やっぱり
ね。じゃなきゃあんなに話せないよ」「遼太も越す前に公園で襲われたからさ
色々話したんじゃないかな」「あの時はしばらく家にいたもんな、落ち込んでるよ
って剛志が言ってた」「時間が経てば大丈夫だと思うよ。当分、遼太と同棲
させておきなよ。航がひがむかな?」「康介、悪いね」「また、よろしく!
でいいんだよ」
結局、翼も風邪が長引き(次の日にはウチに来た)週明けまで、二人とも
学校を休んだ。奨や航には直が話しをしていたようだ。
航はちょくちょく来ていたが。

2日後に中等部の校外学習は帰ってきた。
遼介兄に2,3日のあらましは話しておいた。直の代わりに建志も行かされたが
何の事はないような顔をしていた。
土曜日には「直を励ます会」をウチでやることになった。まあ、宿泊のお疲れさん
会も含まれていたが。
颯樹も我が子のように家に居着くなかで、いつもの明るい颯樹に戻っていた。
直も普段通りになっていった。
10月になって、颯樹も学校に普通に行くようになった。金曜、土曜はウチは
さながら寺子屋のようになっていた。遼太郎や浩一、土曜は健太郎も教えて
いたのだ。生徒は直の子の奨、航、颯樹、翼、次郎の子の正幸なのだ。
居間を占領されていた。金曜は遼太郎と浩一で、土日は健太郎意外にも建志や
剛志、小林、虎之助が来ては教えていた。
まあ、ウチに来れば何か食える!という目的もあったようだが。
賑やかな日々が週末には続いていた。

ある日、職員室にいると電話が鳴った。高1のクラスの母親からだった。
担任がセクハラをするというのだ。(ウチは男子校)野本という生徒だった。
担任は剛志なのだ。
母親は授業中に胸や股間を触るとか、放課後に呼び出しをして誘ってくる
というのだ。俺は「担任と生徒から話しを聞きます」と答えた。
次郎に頼んで、野本を呼び出して、二人で話しを聞いた。
建志に何をされたのかを聞くのだ。
俺は嫌だった。彼がそういうことをするとは思えなかったし、何かの誤解だと
思っていた。
生徒は、概ね母親が言ったことと相違はなかった。が、日時になると弱いのだ。
された行為を覚えていても、いつ?どこで?ときくと曖昧になってしまう。
なんだかすっきりしなかった。遼介兄に報告した。
放課後、建志を聴取することにした。次郎はまずいので、遼介兄と俺が入った。
建志は堂々としていた。誤解だと言う。俺らは信じた。遼介兄が「建志、高校生
はお前の趣味じゃないだろ?」と笑っていった。建志は笑って「はい!」と
答えていた。
次の日に、俺は母親に電話をしたが納得していなかった。夕方に、主人と
学校に来るというのだ。遼介兄と俺とで対応することにした。
午後になって、次郎が「康介、野本の家庭調査表みてたんだけどさ、親父が
野本直樹になってるんだよ」というのだ。俺は「直樹?直樹?」と考えていた。
次郎が「あの直樹だよ。住所もそうだよ」俺も思い出した。
中高と一緒だったのだ。ちょっと生意気で、次郎と犯したこともあった。
高校卒業以来会ってはいなかったが。
5じ過ぎにやってきた。校長室で話しをした。俺は名刺を渡した。が、直樹は
わからなかったようだ。が、俺が話しを進めているうちにわかったようだった。
母親はヒステリー気味だった。休み時間に触られたと言っても、建志は体育科
なんで教室授業はあまりないのだ。朝、帰りの学活くらいの時もある。
放課後に呼ばれたと言っていた日は例の颯樹の事件頃で、中等部の宿泊に
行っていた日なのだ。
遼介兄が「ご両親でもう一度お子さんに聞いてみて下さい。建志教諭は間違いを
犯すような教師ではないと校長は思っています。」といい切って話し合いは
終わった。
帰り際に、「康介だよな。」と直樹が聞いてきた。「そう久しぶり、次郎も
この学校にいるよ」「そうなんだ、懐かしいな。」「担任は次郎の長男だよ」
「え!そうなのか・・」「頼むから家で子どもの話よく聞いてあげてくれよ」
「わかった。ウチのが迷惑かけたな」と帰っていった。
帰ってから、直樹の名刺を見ると、一流企業に勤務していた。
次の日の朝、事務室から俺に来客です、と内線が鳴った。
応接間にいくと、直樹と野本がいた。
「昨日あれから二人で話したら、こいつのウソだということがわかった。
どうも、担任の気を引きたくて言ったらしい。申しわけなかったです」と
謝ってきた。野本には「建志先生心配していたから、きちんと謝りなさい」
と言うと「はい、すいませんでした」と言った。彼を教室に戻して、直樹と
話した。「康介や次郎と一緒のころ懐かしいよ」「いやあ俺らの方が直樹に
悪戯してたよな」「ははは・・俺も生意気だったしな」「でも康介や次郎が
先生だなんて昨日は驚いたよ」「風変わりな二人だったしね」「そうそう。
今回しみじみ思ったよ。忙しいで子どもと話してなかったよ。」「いいじゃ
ないの、それに気づけて。次郎なんか心配して昨日眠れなかったみたいだよ。」
「次郎によろしく言っておいてくれよ。今度3人で飲もうよ。」「そうだね」
「ウチの息子よろしく頼みます」「今日のことは校長にも話しておきます。」
と直樹は帰っていった。俺らより小さかったヤツが、いいおじさんになって
いた。
校長に話しをした。昼時間に建志を呼んで話しをしておいた。彼は「よかった
です」と笑っていた。
次郎が「まあよかったよ。確かに俺らの性癖がばれることはきついよな」と
言う。「警察官や教師は特にそうじゃないのかな」「若い連中も気をつけさ
せないとな」「そうだね。校内で『今日野郎よ』なんて誘うのも問題じゃない
のでしょうか?」と俺がふざけていうと「まったく康介ちゃんは・・」と
次郎も笑っていたが、俺らは悲しい性に上着を纏いながら、仕事をしていか
なければならない悲しさを感じていた。
仕事の上で、自分のセクシャリティが暴露しそうになると、焦ってしまうのだ。
建志も辛かっただろうと思う。一生懸命にやっている教師を、一歩間違えば
抹殺してしまう責任の重さに俺は身震いをしたような気がした。
ある土曜日だった。
健太郎は若手同士で一泊の旅行に出かけていた。
航が夜まで居座っていた。航は中2になっていた。去年転校してからは明るく
なってきていた。身長も伸びてきていた。顔は直の昔にそっくりなのだ。
今風ではなく、素朴な凛々しい顔をしている。遼太郎は「航はオンナ受け
する顔だよ」なんて言うが。とにかく、遼太郎の追っかけのようであって
遼太郎の生き写しのようなのだ。健太郎は俺はというが、遼太郎は昔から
「おいらは・・」と言うのだ。航も颯樹も「おいら」と言う。
航も転校してきたときは、成績も普通だったが2年になるころには、伸びて
きていた。直がいうには、家では年中勉強しているらしいのだ。成績が良いと
遼太郎に誉められるのがうれしいからだよ、と直が言っていた。
2年になって、健太郎が担任になって、健太郎がいるときは泊まりはしないのだ。
航は「先生がいると恥ずかしいから」と言っていた。なんだかわかる気もして
いた。この日は健太郎がいない分、熱々だった。彼も声変わりをしてきていて
少年と青年の端境期だった。俺が航に「お前トランクス履かないのか?学校でも
多いだろ」と聞くと「だって遼兄ちゃんも履かないからおいらも履かないよ」
というのだ。俺も学校でプールの着替えなんか見ていると、トランクスやボクサー
ブリーフを履いている子が圧倒的だった。中等部の子ども達はブリーフを少数派
ではあるが履いていたが。直はビキニ一辺倒だし、そんなもんなのかなと思った。
風呂も二人で入っていた。「遼にいちゃんこの辺がかゆいんだ。」「それは
毛が生えてきてるからだよ。」「そうなんだ~おいらも遼兄ちゃんみたいに
ぼーぼーになるのかな?」「なるなるおいらも中3くらいでしっかり生えて
たよ。航、剥けチンになってきたね」「うん、おしっこするときも剥いてるし
パンツ履くときも剥いてるよ」「痛くないか」「もう慣れたよ」なんて他愛の
ない話しをしていた。
夜、部屋からは二人の絡みあっている声が聞こえていた。遼太郎は部屋のドアを
しめないので丸見えなのだ。
「遼兄ちゃん、おいらオナニーするときね、遼ちゃんとか他の人のちんちん
想像してやるんだけど、おかしいのかな?」「そんなことないよ」「そっか
よかった」「おいらね遼兄ちゃんのでかいチンチン入れるのが一番興奮する」
「そうなんだ~。航あエロなんだよ」「え~エロくないよ~」「だってもう
チンチン固くなってるじゃん」「だって・・遼兄ちゃんの裸エロいんだもん」
「アホ!」「キャハハ・・」と言いながら、遼太郎をリードしていた。
遼太郎は航の後に指を這わしていた。「あ、あん、あ・・」と変声期の声で
喘ぐのだ。「遼兄ちゃん入れてよ~」と甘えた声で誘っていた。
遼太郎が彼の秘門にあてがうと、「う、う・」と言いながら、快楽の顔に
なっていた。そこから航は女のように狂いよがり続けていた。
あの顔でこんな声を出すのかと俺は驚いてしまったものだ。
遼太郎が挿入しながら、航のモノを扱いていた。「あんあん・・」と言いながら
航のモノは固く屹立していた。膨張率が高いのか、普段の少年とは違ったモノ
に変化していた。「イク・・」と言って射精をしていた。その量はまだ少なかった
が、確実に大人に近づいていた。
遼太郎は航を本当に可愛がっていた。
勉強だけではなく、髭の剃り方を教えたり、洋服を譲ったり買いに出かけて
いた。それはまるで兄弟というより恋人関係のようでもあった。
航も学校で会うと、ぴょこんと頭を下げ、にこりと笑う少年の姿が見られた。
そんな彼もある事件に巻き込まれていくとはその時は想像すらしなかった。
学校で話題になっていたことがあった。
高等部の生徒によるかつあげなどが表面化してきていた。
なかなか首謀者がわからなかったのだが、中等部の生徒による被害も出始め
だんだんと解明されてきたのだった。
中等部の生徒の中で、売春行為をさせられているのがわかったのだ。
首謀者が実は野本と言って、建志のクラスの生徒だった。名は隼人という。
彼が例の事件以降、非行に走ってしまっていたのだ。
小遣い稼ぎに、中等部の生徒の弱みを握り卑屈にもその生徒に男を紹介して
いたのだ。隼人が中心になり、携帯のサイトに中学生になりすまし、男と
出会いの場を設定し、相手に金を要求しそれを隼人たちが巻き上げていたのだ。
この時は次郎が生徒指導だったので、中心に進めていた。
芋づる式に、脅された中等部の生徒も判明した。健太郎や小林のクラスの生徒も
いたりして大変だった。
その中に航の名前が出てきていた。
首謀者の隼人たちの4人のメンバーは、停学なり退学になった。
隼人も本来無期停学で済ませるつもりだったが、親の直樹から「厳しい処分に
してほしい」とあり、本人の将来も考えて退学になった。
恐喝を受けていた中等部の生徒は10人近くもおり、対応が大変だった。
中2が多かったのだが、彼らは性に対しては無知に近く、まして男性相手に
というのでショックだった生徒も多かった。
大概の生徒はその経験よりも、高等部の生徒に恐喝されたことの恐怖感が
多かったようだ。
学園もその騒動で俺らはくたくたに疲れ果てていた。
航は不登校になってしまっていた。ウチにも健太郎がいるせいか来なくなって
いて、遼太郎が直の家に行っていた。
遼太郎が航を土曜日に連れてきた。
俺は何も言わなかった。実は健太郎と会うのを、嫌がっていたのである。
が、遼太郎も「一度は健ちゃんと航を会わせるよ」と言っていたのだ。
健太郎が帰ってきた。「おう!航来ていたんだ」と平常を装っていた。
航が「帰る!」と言ったが、遼太郎が「航、健ちゃんとしっかり話した方
がいいよ。すごく心配してんだから」というと、航はこくんと頷いた。
居間で健太郎と航で話し合っていた。健太郎が「航、辛いことあったら
逃げずに話しなさい、っていってるだろう。先生に話しにくいなら、遼太
でもいいから話しなさい。でないと、また航は昔のようになってしまうよ。
いいのか」と話していた。続けて健太郎が「俺だって、男しか愛せないんだよ。
だから航の気持ちはわかるよ。航が心配で仕方ないんだよ」と涙ながらに
話していた。健太郎の心も航に届いたのか「わかりました。」と頰笑んで
いた。健太郎が「航は遼太好きなんだろ!航が男らしくしないと遼太も悲しい
と思うよ」と話していた。
健太郎が教師として一生懸命接している姿に俺も驚いたが、航が殻に閉じこもる
こともなくなった瞬間でもあったと思う。
気弱な面を指摘され、航は立ち直っていった。
遼太郎が「話し終わった?」と入ってきた。(本当は聞いていたのだが)
「航、健ちゃんは俺の兄さんだよ。おいらもなんでも健ちゃんに話して
きたし、おいらが辛いときは助けてくれたし、頼りになるんだよ。航が
羨ましいよ」「なんで?」「だって健ちゃんが担任なんてすごいしいいなあ
と思うけど」「遼太もよく言うよ。俺なんかまだまだだよ。ねっ父さん」と
俺に振ってきた。「さあ、どうだろうね」ととぼけてやったが。
遼太郎が「ねえ3人で風呂入ろうよ」と言った。航が「恥ずかしいよ」というと
健太郎が「航、学校では先生だけれど、ウチに帰ってきたら健太郎兄ちゃん
なんだよ」と言って笑っていた。「そっか~」と航も恥じらいもなく、裸になって
いった。昔は健太郎と航も風呂に入ったり、健太郎が田舎に行くと航は小さかった
が、健太郎に懐いていたのだ。しかし、教室での場面を考えると恥ずかしい
気持ちも分かるが。
この日は航も帰っていった。
夜、3人で珍しく話しをした。遼太郎が「健ちゃんもホント先生らしいね」
と言った。健太郎が「そんなことないよ。航は遼太がいたからまだよかったよ」
「ううん、航は本当は健ちゃん好きなんだよ。でも、あいつ恥ずかしがり屋
だから遠慮しちゃうんだよ。」「そうかもね。でも今日は裸の付き合いできて
よかったよ」「航も健ちゃんと仲良くなれてよかった、って言ってたよ」
「健太のクラスは航だけだったんだろ」「うん、虎さんのところが多かった」
「虎之助落ち込んでるんじゃないか?」「いや、直さんが励ましたりしていて
大丈夫だよ」「健太も少し教師の大変さわかった?」「はい」「健ちゃんの
授業見に行こうかな」「アホ!父さんだけでも緊張するんだから」「え~その
割に堂々と前を膨らませてやってるじゃないよ」「え!健ちゃん勃起してるの」
「してないよ~あれは白衣のポケットにタオル入れてただけだよ」と笑って
いっていた。
健太郎は仕事仕事に追われていて、中々ゆっくり話すこともなかった。が、確実に
成長してきているのを嬉しく思っていた。
遼太郎が「健ちゃん、たまにはしようよ」「いいね、俺溜まってるかも」
「何が?」「遼太の好きなモノ」なんてお馬鹿な話しをしながら、珍しく
二人でセックスをしていた。
健太郎もほっとしたのか、朝珍しく起きてはこなかったくらいだった。
遼太郎が「健ちゃん疲れてるんじゃないの」と言った。「遼太も勤めれば
わかるけれど、健太もまだ2年目だし必死なんだよ。意外に真面目だから
一生懸命なんだよ」「へ~父さん健ちゃんに言ってあげればいいのに」
「なんで?」「いやね、昨日健ちゃんが、父さんはどう思ってるんだろうと
ぽつりと言ってたからさ」と言うのだ。俺はウチに帰って来ても、健太郎と
仕事の話しは極力しないようにしていたし、職場でも必要以外は話さない。
健太郎はそれが寂しいのかも知れないとおもった。
航も落ち着いて学校に戻り、元のように明るくなった。
颯樹も事件以来、一人で外出はしていなかったが休みの日には遼太郎と
出かけたり、ウチにきて勉強したりと変化していた。
相手するのはもっぱら遼太郎だった。彼も大学が忙しいのか、平日は帰って
風呂に入って飯を食うと寝てしまう時もあった。
が、本来熟睡すると早起きするタイプなので、早く寝ると朝早くは起きて
いた。早起きしてシャワーに入りながら、センズリしているときもあった。
1ヶ月に一回は俺の寝床に入ってきてもぞもぞしているときもあった。

土曜日だった。その日は学校は休みで俺ものんびりしていた。
遼太郎は休みの航とテーマパークに行く、と言って出かけていた。
健太郎はいないのかなと思っていたら、10時近くに朝勃ちしながら起きて
きた。「健太、チンコ!」と言うと「ああ・・」と言って気にもしないで
「朝飯食べる」といって座ってきた。普段はばたばた出かけていくので
朝は慌ただしい。俺よりは30分は早く出るのだ。
俺はコーヒー飲みながら彼の食事に付き合っていた。
「お前、勃ってたけど溜まってるんじゃないの?」「だって、忙しくてオナニー
すらしてないもん」「建志とは?」「建志も忙しいから同じだよ」「じゃあ
全然してないの?」「この前遼太としたっきり」「あらま」「でもさあ遼太
あいつ変わったよ」「どんな所が?」「前はさ、俺が責めちゃう方だったのに
あいつ俺のことガンガン責め立てるだよ。あいつチンコ太いからさ、俺のケツに
入れるとき痛かったもんね」「へえ~。でも健太は手取り早くできる相手が
いるからいいじゃないよ」「確かにね。あそうそう、建志このまえのことで
落ち込んでたけど、虎さんが励ましてたよ。建志は虎さん好きじゃないのかな」
「健太はなんとも思わない?」「虎さんは知ってるしね。建志も剛志も年上の
先輩好きだから仕方ないよ」「健太寂しいじゃない?」「ううん、そうでも
ないよ。仕事が精一杯だしね」「まあ、俺から見て新人の中では真面目にやって
いる方だと思うよ」「え!珍しい父さんからそんなこと聞くなんて」「まあ、学校
じゃあ照れるし話せないんだよ。次郎だって同じ」「まあ、俺も父さんというより
康介先生と2面で見てるね。」「そうそう俺も健太と健太郎先生で見てるしね」
「でもさ、父さんはこんな仕事してるんだ、とか管理職で大変だなって思うけれど
あんまし顔に出さないんだね」「まあそれが俺のいいところでもあるし悪い所なの
かもね」「父さんも溜まるでしょ」「そりゃ男だし、まあ健太郎みたいにしま
くる時期は過ぎたね。次郎もたまにしかやらないよ」「でもさ次郎先生って
学校の時と父さんの前で話す時って違うよね」「あいつは昔からそうだよ。あれは
見た目と中身が違い過ぎるんだよ」「セックスも?」「そうそう、あいつは
いかつい顔してるけれど、心は女だよ」というと健太郎は大笑いをしていた。
食べ終わると「ねえ、風呂入ろうよ」という。真っ昼間から・・とは思ったが
風呂掃除がてらと思い入った。彼の裸を見るのも久しかった。
あの少年が青年になっていた。「背中あらってやるよ」なんてことを言う。
「昔みたいだね」と健太郎が言う。23歳の青年だが、少年の優しさは残って
いるのだ。「甘えん坊の健太郎のままだよ」と俺が言うと、抱きついてきた。
彼は彼なりに努力しているのは分かっていた。歯がゆい思いもしてきたと思う。
自立してきている青年なのに、どこかに甘えたい本能は残っていたのだろう。
「俺、父さんは越せないよな」なんて言うのだ。「健太は伸びるよ。俺だけじゃなく
遼介兄も駿介も次郎も直もみんな言うよ。厳しいこと言われるのは、みんな
健太が好きなんだよ。俺も虎之助や建志、剛志には厳しいよ。やっぱり好きだから
ね。」「うん・・」と俺の体を抱きしめたままだった。
俺が「ほら洗ってやるよ」といってかがみ込み、脚から洗ってやった。
「昔、家にきたころこうすると健太は喜んだよな」「うん」「まあ、体も
ちんちんも大きくなって嬉しいよ」と言いながら、チンチンや玉袋を洗って
やった。健太郎は黙っていた。上半身や脇の下、背中を洗いケツに行った。
水着の跡が残っていた。彼は1年中焼き色がついたままだった。ケツの割れ目に
手を入れて、洗っていると前が固くなってきていた。「お、こっちは元気じゃ
ないか」なんていいながら、洗い流した。シャワーの雫は、彼の勃起した所から
二手に分かれて流れていた。陰毛も水滴でぐっしょり張り付いていた。
彼をこちらに向かせ、彼のモノを含んだ。「あっ」と小さな声を吐いた。
俺も久しぶりだった。若いオスの匂いがした。口の中でも膨張してきていた。
亀頭も張り、グランスもデカイのだ。このところ健太郎の勃起も見ていなかったし
なんだか俺も興奮していた。先走りが出てきていた。健太郎も俺の頭を押さえて
きた。ふと顔を下から見上げると、気持ちがいいのか目を閉じて快楽に耽って
いた。俺が上下に口を動かした。固さも最高潮になって反ってきていて、何度も
口からはみ出しそうになってしまった。だらりとした玉袋がきゅっと上がって
きていた。「いっちゃう・・」と健太郎が喘ぎながら呟いた。
俺の喉元に溶岩流のような熱さの飛沫がなんども当たってきた。量も濃さも
感じる。俺は吐き出さなかった。健太郎の放出したものがなんだか愛おしくて
飲み干してしまった。若いオスの味がした。「健太すごい量だったよ」「なんで
飲んだの?出せばいいのに」「いやあ、なんだか愛しくなちゃってさ」
「父さんもエロいね」「まあね、健太ほどじゃないけどさ」「もう!」
とまるで一つの作業が終わったという感覚ぐらいでさっぱりしていた。
風呂から出て「俺も自分でしようかなあなんて思ってるといつの間にか
寝ててさ、起きると朝勃ちしてるけど慌てて起きての繰り返しだもんね」
「まあ、新人くんは仕方ないよ」「でも気持ち良かった~ちょっと一杯出て
恥ずかしかったけどね」「まあ、若い証拠だよ」「そういえば遼太は?」
「航と朝早くに出かけたよ」「航も遼太好きだねえ。学校でも話してたよ」
「へえ~健太と話すようになったんだ」「うん、授業中も結構発言するように
なったし、航ずいぶん変わったよ」「遼太がいろいろ仕込んでるよ。髭そったり
ちんちん確認したりいい兄さんだよ」「まあ俺が遼太にしてたしね」「そうそう
遼太が来るまでは甘ったれのやんちゃ坊主が来てからは兄さんらしくなったよ」
「そうだったけ?」「そうだよ。」「でも遼太ってあいつ本当不思議だよね。
キャンプの時もそうだけれど、ワルがいると俺はびしっというけれど、遼太は
違うんだよね。あいつの前にいくとどんなワルも黙っちゃうんだよね。航も
いじめの経験が凄いから遼太に引きつけられるんだと思うんだよね。」
「健太も遼太も感受性が強いんだよ。健太はストレートに心を出すけれど
遼太は逆かも知れない」「なんでだろう」「健太は健介という逃げ道があって
育ったけれど、遼太は孤独だったから、心を出せなかったんだよ。逆にそれが
マイナスにならずにプラスとして人をひきつけるんじゃないかな」「なるほど
さすが、康介先生いいこと言うね」「あほ!二人育ててたらそう思うよ。まあ
健太も大人になったから言うけれど、お前を引き取るとき結構悩んだよ」
「そうなの?」「そりゃあ俺独身だったわけだしさ、遼介兄や駿介に相当相談
したよ。遼介兄が、『健介の代わりだろ』って言われてはっとしたんだよ。
自分と同じ血が流れてると思ったからね。だから、健太が来ても違和感はなかった
ね。まあ男でよかったよ。女の子じゃ無理だったかな」「そうなんだ。遼太は?」
「遼太の時も悩んだよ。ただ、健太が「可哀想だし、弟として・・」って言った
から、健太の気持ち大事にしようって大人たちがそうなったんだよ。本来、俺は
遼太の親戚じゃないけどさ、彼の親戚から鼻つまみになっていたし、俺が健太を
引き取っていたから一緒に住めたんだよ」「そうだったんだ。知らなかったよ」
「まあ大人になってから話せばいいか、と思ってたしね」「お前竜之助の話を
聞いた?」「健介父さんと同級生だったんでしょ」「そう、こっちにきてから
あいつはいじめられてさ、竜がかばってたんだよ。いつしか二人は好きになって
いたみたいだよ。健介が大学出て地方にインターンに行ってからも、竜はたまに
会ってたんだって。だから健介が死んだときはショックで自分のせいだと相当
責めて責めていたんだって。そんなことはないのにね。だからずっと健介を
忘れられないって言ってた。健太見ると健介そっくりになってきた、って喜んで
いたよ。」「そうなんだ。父さんを忘れないで居てくれて嬉しいね」「遼介兄も
駿介も虎も次郎も健介知ってるから、だから健太郎を可愛がるんだよ。だから
健太を心配してるんだよ。遼介兄が、ウチに来たら遠くに行かないからなと
健太が入るときにぽつりと言ったよ。健介が遠くに行かないで、竜之助と同じ
病院に行けば・・という思いもあったのかもね」「知らなかったよ」「みんな
照れくさいから言わないんだよ」「俺、厳しくされてももう凹まないよ」
「そうそう、健介は寂しがりだったけれど根性はあったぞ。その子どもの
健太郎がへこたれてちゃ顔向け出来ないね」「俺、健介と康介の子どもだと
思ってるよ」「そうなんだ」「産みは健介、育ては康介と思って生きてるよ」
「嬉しいね。いや、さっきもお前の精子飲んだときもなんだか複雑だったよ」
「俺も父さんの玉みると、俺もここから産まれたんだって思うときあるよ」
「そっかあ」「俺は二人の父さんがいるんだと思ってる。遼太には言えないけどね。」
「いや、言っても遼太は受け止めるよ。遠慮するとあいつは見抜くよ」
「そうだね。俺も遼太が血が繋がっていない、って思わないんだよね。未だに
健ちゃんなんて読んでくれるしね。俺も弟ですって普通に言うしね。」
「いいんじゃないかな。」「本音いうとさ、俺は父さんは男として好きだね。」
「そうかね」「うん、父さん以上の男はいないよ。俺も自分の中で比較して
いるしね。」「お!嬉しいね。こんな風変わりな男なのにね」「普通の生活
でも、仕事でも追い越せないよ。建志や剛志も次郎先生はすごいよなってよく
言ってるよ」「そっかあ、親父と同じ職場でもいいことあるもんだね」
「そうそう」「駿介はお前に厳しいだろ」「まあね、でも嫌じゃないよ。駿介
先生は的確に言うし、ぐうの音も出ないんだよね。でも、フォローがうまい
かな。ああいう風に自分もなりたいな。次郎先生もさ、おっかないけれど
生徒に人気あるじゃない、叱り方というか接し方はすごいなあと思うよ。」
「へ~そうなんだ。建志たちとも話すの?」「若い先生方ではよく話題に
出るよ」「俺も何言われてるんだか」「う~ん、父さんは、滅多に怒らないけど
授業はすごいよねって言ってた。駿介先生とは正反対の位置にいるんじゃない
のかな」「授業は下手っぴだよ」「でも駿介先生は康介の授業の進め方は
俺も見習うよって言ってたよ」「へ~駿介そんなこと言うんだ。駿介の
実態知ってる俺はちょっとおかしいけどね」「父さんと校長や駿介さんや次郎
さんの繫がりって凄いよなって思うよ。こばせんもそれを言ってた。」「まあ
中学生からの付き合いだしね。俺も教師になるってきめたのは次郎や遼介兄の
影響だしね。」「俺もそうだよ。父さん大学に行ってたし、建志たちも教師に
なる!って決めてたしね、自然にそう思ってたかな。遼介先生の影響も大きい
かな」
なんて健太郎と長々話しをしてしまったのだ。昼も食べずに夕方近くまで
二人で話したのだ。健太郎という少年がウチに来て、10年を越えていた。
あの少年が俺と同じ道を歩き始めていて、俺と同等に話せるようになっていて
感慨深かった。
健太郎の成長を感じた一日でもあった。
秋になった。
颯樹も航も色々あったが、落ち着いて明るい少年に戻っていた。
遼太郎は彼らの面倒をよく見ていた。健太郎は仕事に忙しくて「溜まっちゃうよ」
なんて言いながらも動いていた。
週末のある日、遼太郎の元には颯樹が来ていた。夕飯を食べてから居間で
二人で勉強して風呂に入って、遼太郎の部屋に入っていった。
健太郎が建志と珍しく帰ってきた。俺は定時で帰ってきていたが、彼らは
残って仕事をしていた。
「腹減ったよ~」と言いながら、二人で来たのだ。途中で食べるよりウチに
来れば何かあると思っていたのだろう。週末は遼太郎が炊事をしてくれる。
遅くなるときにはメールを入れないと遼太郎が怒るのだ。
建志が来るのも珍しかった。俺が「建志、落ち着いた?」と聞いた。
「はい、お陰様で・・大分動揺もありましたが、クラスも大丈夫です」と答えた。
「二人で珍しいじゃない?」と俺が言うと、二人でにやにやしていた。
20代の二人は仕事に忙殺されて、性欲のはけ口もなかったのだろうと思った。
ある朝、健太郎の部屋に行くと、彼が自分のチンコを握って寝ていたことが
あった。疲れて自慰もする間に寝てしまったのだろう。朝なのでしっかり勃起は
していたが。
飯を食ってから二人で風呂に入っていった。健太郎は声が大きいのでよく聞こえる。
「健太、家じゃまずかったかなあ」「大丈夫だよ、父さんいちいち言わないし」
「そうだね。健太とこうしているのも久しぶり」「夏休み以来じゃない?」
「かもね、健太はセンズリしてるのかよ」「普段は中々・・」「俺もだよ。
溜まって仕方ないよ」「建志が学校で揉んでくるとすぐ勃っちゃうよ」
「俺ら、可笑しいよな」「そうそう、大学のころが良かったよ」「まあね」
なんて話していた。ウチは各自の部屋(俺も)扉がないのだ。本来つけるつもり
だったが、前のマンションもわざわざ外していたのだ。彼らが閉鎖的になるのを
嫌がったのだ。まあ俺は何をしていてもすぐに分かるのだが。俺も開けっぴろげ
な性格だからたまにセンズリはするが、気にしないのだ。彼も同じだ。
なので彼らが部屋で何をしていても、よく分かってしまうのだ。
健太郎たちは風呂から全裸で上がってきて、キッチンにきて麦茶を飲んでいた。
建志の裸体はさすが体育教師だけあって、引き締まっている。二人とも夏は
水泳指導でほぼ毎日プールにいたせいで、真っ黒に日焼けしている。
ケツの半分の真白さが淫靡に目立つ。建志は太腿が太いのだ。健太郎とよく
似ている。健太郎も水泳のせいか、ケツがデカく腿も太いのだ。その割に二人とも
ウエストは細いのだ。逆三角形の体型、と言うのだろうか。まだ二人は23と
26であり一番成熟していた年だったのだろう。健太郎もモノはでかいが建志も
ふてぶてしい程のモノなのだ。風呂上がりのせいもあって、玉袋もだらりと
垂れ下がっていた。陰毛ギリギリまで日焼けしているが、陰毛の脇だけは白い
のだ。二人とも年中プールに入っているせいか、毛が薄いのだ。建志は腋毛は
もさもさしていてく、薄く見える。健太郎は大学生になって生えてきたせいも
あるが、彼も薄くもさもさしていないのだ。臑毛などは剃っているのかと思う
程薄いのだ。なのに陰毛だけは二人とも、もさもさ生えているのがアンバランス
だった。そんな二人が絡み合うのだ。俺は前から健太郎が建志に対して好意を
持っているのに気づいていたし、建志も健太郎を弟のように接していたので
彼らが体を合わせるのは、なんとも思わなかった。健太郎が腹を俺の方に
突きだし「俺、少し太ったかなあ」なんて言う。「就職してから太ったかも」
というと、ぷうと怒っていた。建志が「健太、一緒にジム行こうよ」と言うのだ。
俺や健太郎が行っていたスイミングがフィットネスも始めたので、社長(俺の
友人)が格安で会員にさせられていたのだ。(もちろん次郎家も)
「そうだよ、健太も建志と休みの日、行って泳いだりすりゃいいじゃない。
どうせ利用料ないんだし」「そっか~夏しか泳がなくなっているのがいけない
んだな」なんて言っていた。結局、仕事帰りや休みの日はせっせと通うように
なっていたのだが。
居間で話しをしていた。しばらくすると部屋に戻っていった。
遼太郎は静かだな、と思うと航としっかり抱き合っていた。航もケツは張って
いるのだ。腿はそうでもないが、彼にきくと少年野球やってたからかなあ、と
言っていたが。夏休みは健太郎たちに水泳仕込まれていたので、体つきもよく
なっていたのだ。といっても、遼太郎とは大違いなのだ。なのに、彼はケツに
入れてと遼太郎にせがんでいるのだ。彼も男に目覚めていたのだろうと思う。
男兄弟で育ち、東京に来ても男世帯の上に男子校なので、女に接することが
ないのである。無類の男好きに変化していたようだった。こちらにきたころは
そうでもなかったが、遼太郎と多く接するようになってから、彼の性は変化
してきていた。この日も健太郎が寝て、勃起したモノを己に突き刺して快楽に
耽っているのだ。前は健太郎がいると遠慮をしていたが、このごろは気にも
しなくなっていた。その分大胆になっていた。中2の少年だとは思えなかった。
チンコも日増しに大きくなっていた。顔と不釣り合い位だった。夏服のころ
彼を見ると、ズボンがこんもりしていたのだ。別に勃起していたわけでも、
ないのだが。自分で腰を振って、感じているのだ。声もハスキーな変声期の
声で悶えているのだ。モノも45度に勃起していた。しっかり皮は剥け、大人
に近づいていた。自分で擦り顔をしかめながら、快楽の淵に立っていた。
俺は健太郎たちですら見たことがないような光景に驚いてしまった。気弱な
航と同一人物とは思えなかった。性の快楽にここまで耽られるものなのか。
彼の中にある性欲に身震いさえ感じた。一生懸命に手を動かし、己を扱いて
いた。「イク・・」と言って、精を遼太郎の腹の上にぶちまけていた。
中2の少年にしては、大量の精を吐き出していた。航のどこにそんなモノが
秘められていたのか、分からないほどの量だった。全て吐き出すと肩で荒い
息を吐いていた。が、彼はまもなく腰を動かし始めたのだ。遼太郎も射精で
締め付けられた上に腰を動かされては、ひとたまりもないのだ。数分続くと
遼太郎も絶頂を迎えてしまっていた。「航、出るよ・・」と呟き、射精を
した。航はそっと抜いた。遼太郎のモノは蒸気が出ているほどヌラヌラしていた。
「おいら遼兄ちゃんの精子また入れちゃった」と、にやりと笑いながら遼太郎に
話しかけていた。俺は航の二面性を見て、変な興奮を覚えていた。

健太郎も建志と交わっていた。彼らはさすがに大人の交わりだった。
じっくり時間をかけて楽しんでいる気すらした。始めに健太郎がタチになって
後半は建志がタチになるという面白い感じだった。彼らの凄いところは、二人とも
舐めくり合うのだ。特に玉袋から後の筋から秘門まで時間をかけ舐め合って
いた。無論その間二人のペニスは怒張しまくっていた。建志も健太郎に責め
られると卑猥な声を出してよがっていた。男臭い建志が女のようになっていたのだ。
まあ、父親の次郎も同じだが。。。健太郎がテクニックというと変だが、建志の
感じるところを知り尽くしているな、と思った。健太郎も建志に攻められると
普段の健太郎ではないのだ。彼も男の世界にしっかりはまっているのだろうと
思っていた。
4人の交わる姿を見ていた俺もムラムラしてきてしまった。次郎にメールし
「家にすぐ来い」としたら、2分できた。タンクトップにビキニを履いて
きた。「康介、どうしたんだよ」「俺ムラムラしてだめだわ」と4人の話しを
した。次郎も建志の交わりを見ていたら、勃起していた。ビキニがはち切れそうに
なっていた。「わかった。」と言って俺の部屋でしっかり交わってしまった。
俺も次郎も昔みたいにそうそうするわけでもなく、性欲の減退は感じていたが
交わると異常に興奮して見境がなくなってしまう。
もっとも、この夜のことは健太郎と建志にしっかり目撃されていたのだが。。

この日の我が家は性の欲望の館になってしまっていた。
次の日、3人で珍しく昼食を食べに出かけた。
彼らが小学生や中学生のときはよく出かけていたが、大学生になってから
旅行くらいでバラバラの生活が多くなっていたのだ。
彼らは注文の時にしっかり酒を頼むのだ。まあ俺も飲むのだが、彼らも成人を
しているから、まあ仕方ないかあと思っていた。
酔いが回ってくると、2人とも饒舌になっていた。
健太郎が「いやあ昨日の父さんの見ちゃったよ」なんて言い始めるのだ。
遼太郎も「うんおいらも見ちゃった」と言うのだ。俺も彼らの行為をしっかり
見ているから仕方がないのだが。。。。
健太郎が「次郎先生ももすごいよね。父さんの意外な面見ちゃったよ」遼太郎も
「そうそうなんか父さんも男だよな~って思ったし」「なんか、父さんと次郎
先生って中学からでしょ、やっぱ好き合っているんだなあって思った」「うん
おいらも父さんも俺らと変わらないよなって思ったよ」なんて言うのだ。
俺も「そりゃあ、次郎と中1からだよ。間は空いてるけれど、30年の付き合い
だしね」と言った。
健太郎が「次郎先生っていつも強面なのに、豹変しちゃうのが凄いよね。建志も
びっくりしてたよ」「そうなんだ」「建志がよく女とセックス出来てたよなって
言ってた」「父さんって可笑しいかね」「いやあそんなことないよ。でもウチって
結構異常だよね。俺は気にならないけれどね。」「おいらも健ちゃんがしたり
父さんがしてても何でもないよ。」「まあ我が家は羞恥心は存在しないよな」
「そうだよ。俺も遼太のセンズリなんて何度見たことか。まあ男だしそんな
もんだろって思ってるし」「おいらも来た頃は恥ずかしかったけれど。父さんも
健ちゃんもまったく隠さないで生活してるから慣れちゃったんだろうね」
「すいませんね。変な親父で」「遼太には悪いけれど、俺健介父さんと康介
父さんの二人の子どもだと思ってるよ」「健ちゃんは今までおいらに遠慮して
言わなかっただろうけれど、おいら解ってたよ。」「そっか。。でも遼太も
康介父さんの子どもだって思ってるだろ」「うん、前に父さんの玉袋見てて
ここから産まれたって思ってたよ」「俺も。でも遼太と血が繋がっていないとは
俺思えなくてさ」「おいらもだよ。健ちゃんは俺の兄貴って思ってるよ」
「前世は繋がって居たんじゃないの?お前たちって1年違いの同じ誕生日だろ。
それってすごい深い縁を感じたね」「そうそう俺も遼太とあって聞いてびっくり
したもんね」「おいらはキャンプの時から、健ちゃん好きだったしね。ああ
こんな人が兄貴だったらなあってまじ思ってたよ」「遼太は悪ガキだったしね」
「健ちゃんもそうだったんでしょ」「なんで知ってるの?」「父さんに聞いた」
「なんだばれてるんだ。俺、田舎にいたから言葉で結構バカにされたしね。」
「そうそう結構訛ってたよ」「まあこばせんには迷惑ばっかかけたっけ」
「遼太は知らないけれど、健太の卒業式は涙の感動モノだったよ」「いや
こばせんから聞いたことあってさ」「そう俺ら卒業させて、遼太の学校に行って
遼太の担任だろ、不思議だよな」「遼太にも言ったけれど、遼太が児相送りに
なりそうだった時、健太郎が泣いて『僕の弟にしますから』って泣いたのが
よかったのかもね」「またあその話しする。」「おいらを拾ってくれてあり
がとうございます。健ちゃんには感謝してます」「あとさ、遼太が来たとき
お前体中傷だらけだし、パンツなんかもぼろぼろで、可哀想だ可哀想だって
健太は泣いてたんだよ」「あ!それは初耳」「だって、ブリーフなんかワカメ
みたいにボロボロだったり、黄ばんでたり俺、始めてみたしさ。俺も虐待されて
たけれど遼太ほどじゃなかったしね」「おいらも林間とか行けなくてさ、6年の
日光行ける!って時は嬉しかった。父さんが色々買ってくれたり、健ちゃんが色々
用意してくれたのはおいら始めてだったから」「遼太は俺が買ってやるって
いうといつも『いいです』なんて遠慮してたよな」「そうそう遼太って変に
気を使いすぎるんだよ。そんなんじゃ医者になれないよ」「うん、わかってる
だって健ちゃんとかおいらに優しいんだもん。」「そりゃあお前が弟だから」
「まあ仲のいい兄弟になってくれて嬉しいよ。まして、3人で酒を飲めるなんて
昔は考えられなかった」「そうなんだ。俺は父さんと同じ仕事できて嬉しいけどね」
「おいらはどうしよう」「遼太本当はさ俺は健太が医者になってくれればって
思ってた。けれど遼太が医者になるって言ってくれたとき嬉しかったよ」
「そうなんだ」「竜之助も喜んでたよ。」「竜先生は凄いよね。おいら一番
尊敬してるかな」「そうそう、竜之助おじさんみたいに遼太も名医にならないと」
「健太も名教師になって欲しいですけど」「わかってるよ~。」
「でもさ、二人とも自立できる仕事選んでくれて、嬉しいよ。まあ、俺が
じいさんになっても安泰だよ」「面倒は二人で見るよ」「あとは直と次郎の
家とは仲良くやっていって欲しいね。俺も遼介兄、駿介、次郎の3人にどれだけ
助けられたか。だから、航や颯樹が苦しんでいるのをほっとけないんだよ」
「そうだね。航も変わったよ。遼太のおかげだよ。颯樹も遼太好きだしね。
ホント遼太って不思議な魅力っていうか、オーラあるよな」「そうかなあ、
普通だけどね」「いや、遼太は苦労してきたからその経験が人を引きつけるんだよ」
「そうそう、俺もいやあ遼太には敵わないなあって思う所あるよ」「おいらも
この前航と話しているの聞いて、ああ健ちゃんってやっぱり先生向いてるんだ
なあって思ったよ」「そうかなあ」「二人とも自分のよいところに気づいて
ないだけだよ」「健太は健太らしいし、遼太は遼太らしいなあって思うよ。違う
二人だからかえっていいんじゃないかな」「かもね。俺、前にも言ったけれど
一番好きっていうか、男として好きなのは父さんかな。」「おいらもそうだよ」
「またまた・・」「ホントマジだってさ。俺は家での父さんと康介先生の両面
見られてるし、わかるよ」「健ちゃんはいいよなあ」「そんなことないけどさ
遼介先生も「康介はしっかりしてる」って言うし、次郎先生も「俺も康介みたい
に沈着冷静にならないと」って言うし、駿介先生は「康介の授業はたいしたもんだ」
って言うしさ、すごいみんなに愛されているっていうか、一目置かれていて
すごいと思うよ」「へ~そうなんだ。おいら始めて聞いたよ」「俺、父さんを
尊敬してるよ。」「おいらもそうだよ。こんなおいらを嫌な顔ひとつしないで
学校に行かせてくれたしね」「俺さあ、小学生の時悪さして、父さん学校に
呼ばれたんだよ。そしたら必死に頭下げてるのを見て「ああ俺この人について
行こう」って思ったよね」「おいらも運動会の時に、健ちゃんと来てくれて
あれ嬉しかったね。あの日のいなり寿司の味、一生忘れないと思うよ」
「遠足とか運動会ってなんだかいなり寿司だったね。なんで・」「う~ん
俺も子どもの時、親父と二人だけで暮らしてたじゃない。必ずいなり寿司だった
からそういうもんだって思ってたよ」「そうなんだ。俺始めて知ったよ。でも
遼太も弁当上手だよな」「健太も昔はよくやってたくせに、遼太に任せた癖に」
「健ちゃんやってたの?」「そうだよ。学校から帰ってくると洗濯物いれたり
掃除してたよ」「だって、遼太の方がなんでも上手だったからさ」
「あのさ、二人に変なこと聞くけどさ、お前たち俺の性癖っていうか男しか愛せない
っていつ解ってた?」「俺はすぐに解ってたよ。っていうか遼介先生と話したり
しているとき、普通と違ってたもん」「おいらもそうだと思うよ」「お前たちも
そうなったけど後悔してない」「俺は女はダメだね。男子校の教員でよかった
しね。」「おいらもキャンプの時から健ちゃんがすごく好きでさ。オナニーも
健ちゃん想像してやってたし。浩一と山村留学いって、寂しくて二人で抱き合って
いて、ああおいらって男すきなんだって自覚したかな」「俺も建志や剛志が
いつも近くにいたし、小学生の時に彼ら中学生だったから、建志とかのチンコ
忘れられなくてね」「ねえ父さんは?」「俺は俺の親父と二人きりだったし
なぜかチンチン舐めてくれていたんだよ。親父はバイセクシャルだったのかも
知れない。死んだお袋がちらりと話していたのを聞いたんだよ。本格的に
覚えたのは駿介の家に下宿してからかな。初めは駿介とやりまくっていたし
学校じゃ次郎とやってたしね」「へ~駿介先生とだったんだ。」「あいつ
巨根で凄いんだよ」「ぎゃはは・・知らなかった~」「学校で言うなよ」
「父さん酔わすと面白いよ」「健ちゃんの方が凄いよ」「まあ3人で昼間から
バカだよな~」「いいんじゃないの。ウチらしくて」「そうそうおいらもそう
思うよ」「でも、夕べは親子3人がやりまくってるし、変な家だよね」「俺は
そう思わないよ」「おいらも」「だって、男3人いりゃ溜まっちゃうし、俺も
父さんや遼太に抜いて貰ってるしね」「そうそう、おいらも健ちゃんとやると
落ち着くね。気を遣わないしね」「まあ、次郎も直も康介らしいよな~って
言われるよ」「だから航や颯樹もウチに来ると、みんな感化されてるよな。
俺は普通だと思うけれどね」「確かに何が正常で異常かなんてわからないよな。
親が子どもとやるなんておかしいだろうね」「だって無理矢理じゃあるまいし
俺なんか父さんとやるのは安心してたよ、昔から。」「おいらも父さん思うよ。
嫌いだったら凄い苦痛だけどおいらは父さんも健ちゃんも好きだから、なんとも
思わないけどね」「俺も遼太や颯樹みたいにレイプって好きじゃないな。お互い
好きならいいとは思うけれど」「おいらも航はまだ中2だから、始め遠慮して
いたけど、航が真っ直ぐな目でおいらを見てると、ああこいつマジにおいらの
こと好きなんだなあって思うよ」「遼太、いいんじゃない。俺は生徒だからって
制約あるけれど遼太はないんだから。俺はせいぜい風呂に一緒に入る位だよ」
「そっか。。健太も遼太もしっかりしてて安心したよ。これ、小林とやった人
手を挙げよ」「俺やった」「おいらもした」「父さんもした」「なんだよ、
みんなやったんじゃないよ」「小林は巨根なもんでつい・・」「そうそうこばせん
ってでかいなあって前から思ってた」「そうそうジャージ履くともっこししてるし
俺は競パン履いてたし、怪しいなあって思ってた」「おいらもそう思ってた」
「俺の時は男子も女子からも好かれたし」「おいらの時もそうだったよ」
などと、3人で本音で話すことができた一日だった。
結局、その日は二人はべろべろになって帰ってきた。俺は全然普通だったが。。。
二人とも家に帰るや否や「暑い暑い」と言いながら服を脱ぎ捨て、全裸で
居間に寝てしまっていた。
俺は複雑だった。彼らも過去をきちんと受け入れる人間に成長していたこと
己の性を受け止めていることがわかったからだ。
俺も本当にこれでいいのだろうかと、何度悩んだことか。遼介兄には「康介
らしく生きればいいんだよ」と言われ、俺なりにやってきた。
俺の性を隠して生きては来られなかった。彼らもそれを受け止めている現実
に驚きながらも嬉しくもあった。
己の性にどれだけ悩み生きてきたか、これは俺だけではないと思う。
竜之助のように、健介という幻を追い求め、苦しんできた現実。
小林や建志のように職場で己の性を突きつけられた現実。
遼太郎や颯樹の様に乱暴された現実。
航が受けた脅しや体を好きな相手ではない者に体を見せた現実。
体験談の域を超えてしまった気もする時があったのは事実だ。
しかし、隠しても仕方がなくこれが俺らの現実だったのだ。
結局、癒されたものは何だったのか、と考えた時に周りに理解をした人間たち
だったのだ。そこから逃げることは一生出来ないのだ。
俺はこの性を十字架の様に感じるときもあるが、俺一人ではないのだ、他にも
悩む人もいるんだと思って生きてきた。
そんなことを彼らが羞恥心もなく、寝ている姿を見て考えていた。
彼らを赤ん坊の時から育てていたわけでもなく、思春期に入る前から同居する
ようになった。俺はどうしたらよいか、わからなかった。次郎や直がどれだけ
助けてくれたかわからない。
俺と健太郎や遼太郎、そして兄弟や次郎は水と魚の様に離れることの出来ない
関係なんだろうと思っていた。
無心に寝ている二人を見ていたら、俺は涙が出てきてしまった。
彼らとの生活は特殊であるし、人様から見たら異常なのかも知れない。
が、俺は俺なのだと思った。
とにかく、彼らとの生活は嘘偽りのない事実として生きていくしかないんだ
と感じていた。
彼らの思いを聞けて、俺は自信を持った。男しか愛せない親子がいたって
いいじゃないか。次郎だってそう言う。「仕方ないよ。康介」と。
次郎はあきらめているのではなく、全てを受け入れようとしているのだ。
二人が自慰やセックスをしているのを見て、俺は興奮してしまうのだ。
普通の親なら、と言われるだろうが、普通って何?と問いたくなる。
健太郎の母親や遼太郎の両親は普通なのか?異性愛者だろうが自分の子どもを
痛めつけるのが普通なのか、と俺は思う。
傷ついた心が俺の家にきて、彼らは普通の生活に戻っていったのは現実だ。
ホモの俺が育てるしかなかったのだ。彼らも同じ道を進んでいる。
が、俺は次郎ではないが、受け入れるしかないと思っていた。
二人を見ながらそんなことを考えていた。

二人はぐっすり寝ているのだが、しっかり勃起している。
遼太郎は昔から寝ると勃起するのだ。健太郎はそうでもないが、酔うとこう
なるのが多い。無邪気にいい若い者が裸体を晒して寝ているのも中々滑稽だ。
俺は彼が包茎の小さいチンコの頃から見ているから、こう勃起しているのを
見ると興奮よりなんだか愛おしいモノに見えてしまうのだ。
健太郎がくしゃみをして起きた。そのけたたましい音で遼太郎も起きた。
「遼太の貰い!」と言い口に含んでいた。俺が「あほ!」と言ったが、遼太郎も
満更ではないのか、目を閉じていた。「健ちゃんのも!」と言って遼太郎が
健太郎のモノを口にしていた。「お前ら、まだ酔ってるんじゃないの?」と
俺の言うことにも耳を貸さずに、咥え合っていった。
健太郎が「だってさっきHな話ししてたから、やばかったよ」というと「おいら
も先っぽ濡れ濡れだったし」と遼太郎も言っていた。「父さんもする?」と
遼太郎が言ってきたが「兄弟でどうぞ」と言って笑ってやった。
遼太郎が興奮してきたのか、「あ~健ちゃん出ちゃうよ」と喘いでいた。
「もうダメだよ~」と言いながら、健太郎の口の中で果てた。遼太郎が健太郎の
勢いのあるモノを含んでいた。「遼太、俺すぐでちゃいそう」なんて言いながら
悶えていた。数分もせずに、「出る~」と言いながら射精をした。
「俺の前でよくやるね」と言うと「なんで別に恥ずかしくないし」「おいらも」
と逆襲されてしまった。
「喉乾いた」と健太郎も遼太郎もそのままの姿でキッチンの椅子に座ってきた。
「お互いに飲んじゃったの?」「うん、別に遼太のだしね。でも遼太って出るとき
溶岩みたいに熱いよ」「え~健ちゃんだって俺の喉に当たってきたよ」「はいはい」
という会話が繰り替えされていた。健太郎の携帯が鳴った。「建志がみんなで
風呂に行かない?」だって、遼太もいこうよ。あっちは4人来るってさ」と
言いながら、二人は出かけていった。
次郎に電話すると「俺、取り残された~」と言っていた。結局、俺の家に来た。
俺が建志に電話して6人で飯を食うように言った。
結局、俺と次郎で細々と飯を食った。
次郎が「子供らいないと結構静かだな」という。「康介も話さないし」なんて
言う。俺がさっきの二人の事を話した。次郎が「ウチも康介化してるよ。平気で
センズリしてるし、あいつらも羞恥心0だね」と笑っていた。次郎にこの前の
絡みを建志が見てた、と言った。「前は俺も気にはしたけれど、近頃全然だよ。
康介と似てきたよ。」「そうかなあ」「いや康介は昔から変わらないよ」
「次郎も変わらないよ」「康介って不思議な存在なんだよ。本心見せるような
見せないような存在だったよ。」「そうだったけ?」「クラスの連中も康介
には一目置いてたしね。康介は早熟だから大人ぽい雰囲気あったしね。」
「次郎もおっさんだったじゃないよ。昔はもうちょっと可愛い顔してたのに
いつしか厳つく強面になったしな」「やっぱ大学じゃない?結構体育会系
ばりばりだったしね。」「そういや健太郎が次郎のこと、誉めてたよ」
「なんて?」「いや恐い割には、生徒との関係が出来ていて俺もああなりたい
なんて言ってたよ」「へ~健太がね。」「建志も次郎を越せないなんて言って
たぞ」「まあ俺も康介もベテランの域に入ってるしな。俺は康介と駿介さんの
コンビは凄いと思うよ。さすが遼介さんの配置と人選は凄いと思ったよ」
「まあ駿介とは、あうんでわかるかな。駿介も俺の癖というか、性格見抜いて
るしね」「そうそう、駿介さんが太陽で康介が月みたいな関係だよ。まして
遼介さんは康介の信頼度すごいもんな」「そうなんだ知らないよ」「いや飲み会
で語ってたよ。駿介は突っ走るけれど、康介がそれをさばくんだよって。遼介
さんもあの人は凄いよ」「俺も遼介兄は尊敬だね。でもあれで意外にさびしんぼ
だよ」「俺もおい!次郎俺と寝るか」なんて誘われるよ」「へ~。意外だわな」
「俺も遼介さんに今の学校に誘われて結構悩んだけど、康介来るからの一言で
決めたんだよ」「ありゃ初耳」「聞かれると恥ずかしいからさ」「おお次郎
ちゃんらしいね」「俺も次郎たちと一緒に仕事するのも楽しいと思ったし」
「俺もただ建志や剛志が入ってくるとは思わなかったよ。」「次郎、4月からは
浩一も入ってくるし」「まあね。もう腹括ってるよ。」「でもみんな次郎の
ようになりたいって言ってたぜ」「そんなもんかね」「俺は別れてから、4人
育ててきて彼らなりに次郎の背中みてるんじゃないの」「いや~康介ちゃんに
言われると照れちゃうよ」「次郎の生徒指導は俺も敬服するよ。」「康介だって
教務すごいじゃないよ。他の教員も康介先生って凄いって言ってるよ。」
「遼介兄の元だからだよ。遼介兄は俺と駿介を旨く使い分けているんじゃない」
「かもね。」「若い連中も虎之助がいい若頭になってるじゃないよ」「そうそう
建志もよく虎先生は凄いよなんて言ってるよ」「なあ次郎さあ」「何、畏まって」
「俺もお前もゲイだよね」「また今更」「まあね」「俺も必死に打ち消そうと
思った時期もあったけれど、康介を見てるとダメだった。結局、俺もセックス
してても、何も感じなかった。セックスの最中、康介のこと考えてたよ」
「そうなんだ」「康介とのこと想像してたら、なんとか勃起が続いたんだよ」
「でもまあ4人も・・」「結局、3回しかしてないんだよ。百発百中だった
わけよ」「でも、4人みんないい子じゃないよ。建志や剛志いなかったら
健太郎も遼太郎もまっすぐいかなかったよ。」「それは浩一だって不登校で
悩んでたけれど、遼太がいたから助かったよ。浩一は未だに遼太には感謝して
るよ」「正幸は医者になるって頑張ってるじゃない」「あれは遼太の影響大
だよ」「遼太は年下から好かれるよ。直の所の航も颯樹も「遼兄ちゃん」って
凄いよ。」「健太はまっすぐ明るいけど、遼太は暗いわけではないけれど
正幸が言うには「不思議な人」って言うんだよ」「確かにね。あいつの生い立ち
もあるとは思うけれど、徹底的に可愛がるし、言葉にない優しさは遼太はある
かも知れない」「正幸もへらへらしてるけれど、兄弟の中で一番難しいよ。
年も離れているせいもあるけれどね」「俺も健太や遼太に、次郎や直の子たち
とは仲良くしていけ、って言ってあるよ」「康介ちゃん、まるで遺言みたいよ」
「まあね、俺どうしても身内が早く死んでるから、俺もいつしかなんて思っちゃう
んだよ」「やめてくれよ、俺康介死んだらどうすりゃいいんだよ」「ごめん。
俺、親が早く死んでるから高校くらいのときはマジに考えていたよ」「まあ
康介もちょい暗いときあったよな」「だからかわからないけれど、人付き合い
下手なんだよ」「そうかなあ、俺とはつるんでたじゃないよ」「次郎は別格だよ」
「そうなんだ」「中高一緒の時は次郎のこと当たり前に思ってたけど、お前が
東京離れるとき泣いちゃってさ、俺は次郎が好きだったんだて思ったんだよ」
「ありがと。」「あとは次郎が結婚したときもちょっと辛かったかな」「そう
なんだ」「なんだか遠くに行っちゃったって感じでさ。普通に友人でどうやって
行けばいいか悩んだよ」「康介、ちっとも言わなかったじゃないよ」「バカ
だなあ、次郎に言ったらお前が苦しむかと思っていたんだよ。まあ、戻って
きてくれて嬉しかったけどね」「俺もセックスレスだし、悩んでたよ。まあ
あいつも出ていったし、丁度良かったんだよ」「でも建志たちは、奥さんの
こと結構嫌いみたいだね。」「まああいつもきつかったしね。」「だから
女嫌いなのかね」「かもね。浩一の不登校もあいつの折檻が原因だよ。」
「え!学校じゃなかったの?」「いや康介にも言えなかったんだよ」「まあ
知らなかったよ」「でもそれに気づいたのは遼太だよ。俺、遼太に「おじさん
浩一可哀想だよ」って言われたことあるんだよ」「俺知らなかった」「それで
離婚決意したところもあったな」「まあ遼太は酷い虐待を10年以上受けてた
し、あいつ涙ながらに話したことあったよ」「そうなんだ」「休みの日が嫌で
仕方なかったって言うんだよ。ほら学校ある日は給食あるだろ。休みは食えないから
相当万引きしたりしてたって言うんだよ。弁当持って行けないから、あいつ
遠足とか運動会って全然参加してないんだよ」「ちらりと聞いていたけど・・」
「あいつが来て、日光行けっていったらすごく喜んだしね。運動会の弁当の
味忘れられないよなんて言うんだよ」「康介、まめにやってたじゃないよ」
「健太郎も「遼太可哀想だよ」なんてよく泣いてたしね」「健太ってあいつ
本当にいいヤツって気がするよ。建志も剛志もよく言うよ」「建志も剛志も
双子なのにまるで違うじゃないよ」「まあね。建志は健太郎タイプだろうな。
剛志は建志の正反対を生きてるね」「確かに。建志は親分肌じゃない。剛志は
長になるより副で正を守るタイプだよ」「そうかもね」「建志と剛志は違う
シュチュエーションで担任やってるなあって思うよ」「俺は体育しかわからないけど
それは感じるね。建志は豪快にやってのけるし、剛志は慎重に緻密だね。同じ
に育ててもこうも違うしね」「まあそんなもんさ。健太と遼太だってすごい差を
感じるよ」「まあ親の思うとおりには行かないね」「さっきなんか、二人で
咥え合ってさ、恥ずかしくないのか?って聞いたら何でよって逆に言われたよ」
「ウチだって建志と剛志でやり合ってるしさ、浩一のとこに奨がくるんだけど
あいつも奨に好かれてるしね。正幸も平気でセンズリこいてるし、ウチも
康介のところと大差ないよ」「健太がさ、次郎先生って父さんとやるとき
凄いんですねなんて言ってたよ」「やばいなあ」「俺だって建志に、康介先生
親父とやるときオスですねなんて言われたよ」「建志も面白いこと言うな」
「まあウチの二人もずっといるだろうし、次郎のところもみんな独身のまま
いくんじゃないの」「もう覚悟してるよ。俺も子ども達も悲しい性だしね」
「俺もそう。健太郎も遼太郎も結婚しません!って宣言してるしね。まあ
二人とも仕事に生きていくんじゃないの」「確かに。建志も剛志も懸命に
やってるしな」「虎中心にやっていくよ」「そうだな、小林もいい戦力だし
あいつら育てていくのが、俺らの仕事かもな。」「おっ次期管理職の発言」
「よくいうよ。俺は無理無理」「いや、遼介兄は考えていると思うね。俺の
堪だけど」「康介がいるなら受けるよ」「よし、遼介兄に言っておこう」
「アホ!」
なんて、次郎と会話が続いたのだった。次郎の意外な一面を見られて、不思議な
気分になっていた。
冬になった。
受験生も受験体制になってきていた。
颯樹と翼が中学受験、正幸が大学受験なのだ。と思っていたら、航の兄の
奨が中3なのだが、高校は行きたくないと言い出したのだ。
元々航と同じ俺の母校に行っていたのだが、航が転学したせいもあり
高校からは俺らの学校にきたいと言い出したのだ。
実は中高一貫校なので、高校からは取らないのだがこの年を最後に高校での
試験だったのだ。新設校で高校生がいなかったからなのだ。
航たちは中学からそのまま行くので、高校から入ってくる生徒はいなくなる。
高校からだとどうしても、一貫にならないのだ。やむなく3年間だけの措置だった。
彼らは塾に行かなかった。結局ウチが塾になって、浩一と遼太郎が先生になった。
遼太郎が理数、浩一は英語だが文系科目を教えることになった。
直と次郎は話し合って彼らに時給を出すことにした。そうした方がお互い
きちんとやるだろうということだった。浩一以外は俺らの学校を受けるので
健太郎や建志たちは教えることを禁止した。
早い時間は颯樹と翼の小学生、次は奨、最後は浩一という具合に浩一と遼太郎
のスケジュールに合わせてやっていた。
浩一も遼太郎もバイトはしていなかったのも幸いした。
金曜や土曜は遅くまでやっていた。
健太郎はうずうずしていたが、理科は遼太郎も得意なので、あきらめていた。
一応、受験まではウチでの泊まりは禁止になっていた。
航は「おいらはいいよね」なんて言っていたが、浩一が遅くまで遼太郎と一緒に
やっていたのであきらめていた。
時々、竜之助がヒマな時には来て、浩一を教えていた時もあった。
浩一の真剣さには目を見張るモノがあった。遼太郎も「浩一凄いよ!」と
言っていたぐらいだ。遼太郎も過去問を持ってきたりと、センター試験以外の
対策もやっていたようだった。

遼太郎が遅くに健太郎と話していた。
「おいら教えるの下手だしなあ」「そんなことないよ、遼太のわかりやすいよ」
「健ちゃんがそう言うなら大丈夫かな」「大丈夫、自信持ってやればいいんだよ」
「でもさ誰も泊まりにこないのもつまんないね」「しょうがないよ、受験まで
は仕方ないよ。溜まったら俺とやろうよ」「そうだね」なんて平気でこんな
会話をしていた。まあ、性欲溢れる年なのに、毎日やっていればこうもなる
だろうと思っていた。浩一も同じようで「遼太、たまには付き合ってよ~」
「何を」「俺、はち切れそうだよ」「いいよ、でも浩一感じやすいしさ」
「それを仕込んだのは遼太だろ」「まあね」なんて言っていた。浩一も遅く
なるとウチで風呂に入って、遼太郎と交わっていたのだ。
この二人も腐れ縁というか、同じ年で中学も一緒だったのだ。遼太郎が先に
帰ってきてしまったが。なのか、遼太郎も「浩一の考えは大体わかるかな」
と言うほど彼らは相性があっていたのだ。大学になってからは、接点が少な
かったが、浩一と出かけたり、浩一がウチにきて遼太郎と延々と話しているとき
もあった。浩一も昔は線が細く、不登校になって遼太郎と山村留学していた
時もあった。遼太郎は先に帰ってきたが、浩一は学年の最後までいたのだ。
そのあたりから大分変わってきていた。高校は遼太郎と一緒だったので、仲が
いいのだろう。次郎も「あいつら俺らみたいだよな」というくらい、まして
兄弟のように仲はよい。
浩一も高校では剣道やっていたので、体格は遼太郎に並んできていた。
建志たちとも正幸とも年が離れているので、同学年の遼太郎と話すのが好き
なようだった。彼も大学になってからは、時々しか来なくなっていたのだが
この頃は教え終わって二人して飯を食って風呂に入っていたので、浩一の
裸もよく見ていた。体型は次郎によく似ていて(昔の)でっちりなのだ。
今風にいえば、ブリケツなのだ。競パンをキャンプで履いていても、ケツが
デカイから谷間が丸見えなのだ。別に鍛えて居たわけでもないのに、胸筋が
発達しているのか、乳首がでかかかった。よく、遼太郎にからかわれていたが。
陰茎もふてぶてしいほど立派だった。次郎の家系はデカイのだろうか。みな
思春期まではそうでもないのだが、急に大きくなり始めるのだ。実習にきて
いたときもズボンの膨らみが気になるほどの大きさなのだ。体系的に余計
目立つのは健太郎と同じだった。
健太郎にも後輩ができてくるのだ。彼も副担任だったのが、担任が夏休みで
体調を崩し、退職をしてしまったのだ。彼は新任だし、と思っていたが遼介兄
が「健太を後任に」ということで、2学期から担任になっていた。航もいたが
彼の事件の時には活躍していたから、まあ大変な1年だったのだ。彼も愚痴も
いわずにやっていた。
浩一も公立に受かりながら、こちらに来ることを決めた。それは健太郎を見て
いたからです、と話していたことがあった。遼太郎が言っていたが、浩一も
父親や兄貴がいる学校でと悩んだようだった。が、遼太郎は「贅沢だ。おいらは
行きたくても行けないんだから」と浩一を一喝したらしいのだ。
俺と健太郎が同じ職場にいて、遼太郎は羨ましかったのだろう。だから、正幸は
教員にならないと決めたとき、自分と同じだといって嬉しかったのかも知れない。
まして、正幸も航のように慕ってくるのが嬉しいのだろう。
冬休みも、俺と次郎が大丈夫かと思うくらい、正幸は勉強していたのだ。
けっして成績が悪いわけでもないのに。正幸を見ていると、遼太郎と一緒に
勉強することが最大の幸せのような感じすらしていた。正幸は国語や社会は
出来ていた。英語は浩一に教わっていたが、やはり理数も悪くはないが、二次
試験もあるので懸命だったのだ。正幸も遼太郎と夜を共にしたかったに違いない。
俺に遼太郎が「正幸も遅いときは風呂くらいはいいよね」と言ってきた。
OKを出すと正幸は嬉しそうだった。風呂で「正幸、勉強しすぎだよ。抜いても
いないだろ」と遼太郎が聞いていた。「ううん、遼ちゃんみたいには出来ていない
し、オナニーも我慢してる。だから夢精しちゃうんだ」「そっかあ、おいらも
正幸合格するまで禁欲しようかな」「え、いいよ遼ちゃんは」「いや正幸に
付き合うよ。正幸もおいらが我慢していると思うなら、頑張れるだろ」「うん
嬉しいよ。絶対、遼ちゃんの大学受かりたいよ。」「正幸はおいらより出来て
いるから大丈夫だよ。竜之助先生も言ってたし」「うん、ホントはね、すごい
不安で眠れない時もあるんだ」「正幸、だめだよ自信持たなくちゃ、じゃなきゃ
おいら教えないよ」「やだよ、遼ちゃんとやらないなんて・・おいらも頑張るよ」
「そうでなきゃ正幸らしくないよ」なんて会話をしていた。
正幸の想いが切なく感じた。遼太郎に対してひたむきな想いなのだ。
それに必死に答えようとしている遼太郎のやさしさも切なかった。
遼太郎に答えようと眠れなくなったり、不安に押し潰れそうになっている
正幸を見ていて、俺はいたたまれなくなっていた。
18歳の少年がここまで考えるのかと思うと胸が熱くなっていた。
正月も次郎家も直家も受験生がいるので、自粛というか質素なものになった。
1月半ばには正幸のセンター試験に始まり、2月初めには颯樹たちの中学受験
2月半ばには奨の高校受験と続くのだ。
考えて見れば、俺らの兄弟も毎年、中学や大学の受験生がわんさといたので
みんなで教え合っていて、誰も塾や予備校にはいかなかったものだった。
多少、時代は変わっていたが昔のようでもあって懐かしかった。
この頃はさすがに健太郎も遼太郎もひっそりしていた。遼太郎も正幸と約束
したからと、まったくせんずりもしなかった。その分夢精をするので、パンツを
履いて寝るようにしていた。朝になると臭うパンツが脱衣所にあったものだった。
俺たちも年明けになると、入試の準備もあって忙しかった。健太郎も多少は
関わっていたので、颯樹たちがいる時間には帰ってこなかったくらい気を
使っていた。それだけ健太郎も始めてだったのか、彼もぴりぴりしていたのだ。
その頃、俺は遼介兄と一緒に教員の確保に走っていた。クラス増ににもなるし
4月から確実に不足してきてしまうのだ。俺も自分の母校にいき、頼むなど
駿介や次郎も駆り出されていた。
そんなとき駿介が過労で倒れてしまった。彼も一人暮らしで結構不摂生が
たったのだ。実家の病院に入院させた。1週間休んだのだ。俺が洗濯をしたり
して世話を焼いた。「悪いな康介」なんて気弱なことを言っていた。「早く
戻ってくれなきゃ今度は俺か遼介兄が倒れちゃうよ」と言ったら笑っていた。
確かに駿介のいない穴を埋めるのは大変だった。授業は健太郎たちが穴埋めを
してくれたが、彼独自の仕事は俺もわからなかったので、次郎にも手伝って
貰っていた。駿介も無理をしてしまうタイプなのだ。俺はよくわかっていたの
で、再三言うが聞かないのだ。まあ昔からそういう所はあったのだが。
1週間で彼も復帰した。遼太郎も心配して、彼の分の弁当も作ってくれたのだ。
駿介も喜んで「さすが遼太はやさしいな」なんて言いながら弁当を食べていた。
遼太郎はまず正幸のセンター試験までは、付き合っていた。彼もセンター試験が
終わるまでは大学も冬休みだったので、昼間も勉強をしていたようだった。
ある時正幸が「遼ちゃん、おいらちんちんはち切れそうだよ」と話していた。
「おいらもそうだよ。我慢しても夢精ばっかしてるよ」「おいらも同じ。でも
もう少し頑張る」なんてまあ聞いてて涙ぐましい日々だった。
健太郎が遼太郎にしてやったことを、遼太郎が正幸にしていた。朝も剛志が
弁当は作るよって言ってくれたが、遼太郎が一生懸命作っていた。朝も帰りも
一緒に行って帰ってきていた。自己採点も二人でやっていた。陰で次郎は気を
揉んでいて「大丈夫かなあ」なんて俺には弱音を吐いていた。
予想よりも出来ていたし、足切りも大丈夫だと言って喜んでいたが、二次試験の
対策も始めていた。
正幸が一段落したら、颯樹たちの番になった。航も家で一人になるから、一緒に
勉強を教えていた。航も3人が勉強しているから、家事を頑張っていた。
彼もマメなのか、遼太郎が教えたのか中々手際よくやっていた。直も「航が
やってくれて助かるよ」と言っていた。
直も親として3人を心配していた。彼もウチには来なかった。遠慮していたのだ。
2月になって、彼らの試験だった。まあ。俺も採点状況を監督していたから
彼らはよく出来ていた。まあ、直はおたおたしていたが。
次の日に合格発表だった。無事に颯樹と翼は合格した。
次は奨だ。この年は最後の高等部の試験で人数を少なくして、倍率が高く
なったのだ。直もまだおたおたしていて、遼介兄に「直、お前家で謹慎してろ」
と冗談で言われるくらいだったのだ。教員も採点をするが、名前を伏せて
やるので、最終まではわからないのだ。俺らはわかってしまうが、点数が
取れていなければ合格は出さないのだ。奨も無事受かっていた。
直には発表までは、颯樹たちと同様に伏せておいた。
彼らも受験が終わりほっとしていた。直もそうだった。直が「ホッとしたけど
4人も私立は大変だよ」なんてぼやいていた。そのうち3人は入学金も
かかるし、大変だろうと思っていた。
が、正幸が終わるまではピリピリモードが続いていた。
俺は毎日遼介兄と駿介の3人で来年度の担任の配置の相談で毎日遅くまで
残っていた。結局、駿介が副校長になることになった。駿介の後任は次郎に
なった。生徒指導の後任は直がなることになった。高等部の主任には虎之助
中等部の主任は小林がなった。建志は高3、剛志は中2、健太郎は中3の担任
になった。浩一は中1の副担任にした。
2月末には次郎の内示があった。「あれ次郎断るかと思ったよ」なんてふざけて
言うと「言ったろ康介と一緒ならって、遼介さんにも言っておいたしね」なんて
言うのだ。「まあ授業持たないから寂しいけどね」という。
遼介兄が言うには、一族で固めたくなかったという。次郎が入ることで、かえって
いいことになる。虎之助や小林も30代での抜擢である。彼らには3月初めに
内示を出した。小林なんてびくびくしていた。部主任も重責ではあるが、彼ら
ならという想いもあった。建志は担任もでもあるが、生徒指導の副にもなった。
おいおい直の後釜にという想いもあった。
色々変化の年になっていった。
やっと正幸の2次試験も終わった。その日は俺も次郎も忙しくて帰りが遅かった。
ちゃっかり二人はウチにいたが。俺が帰った頃には、遼太郎が「ああすっきり」
なんて言いながら出てきた。「あれ?正幸は」と聞くと「帰ったよ」という。
「遼太ずっと二人でやってたんだろ?」「だって2ヶ月してなきゃ狂いそうで
正幸も凄くてさ、二人で盛りあっちゃった」とけろりと言っていた。
「お前出し尽くしたな」「うん、4,5回出しちゃったらちょっとヒリヒリ」
「あたりまえだよ。ちんちんから血が出てくるよ」「へへへ・・」なんて
笑っていた。「お前、航ちゃんも待ってるし忙しいな」「うん、颯樹にも
泊まりに行っていい?」って言われた。「まあ正幸の発表終わってからに
しなよ」「うん。」と少し神妙な顔つきになっていた。

そして、正幸の発表の日になった。勿論遼太郎も一緒に行った。俺らは
仕事だったが、朝から次郎はそわそわしていた。「次郎10痔だろ、まだ
30分もあるだろうが」と言ったが、耳に入ってなかった。
事務室から「次郎先生お電話です」と10時に入った。「だれだろ」なんて
電話に出た。「おうおう。よかったな」なんて言っていた。次郎は携帯を
持ち歩いていたが、電源オフになっていて、学校に電話してきたようだった。
まあ、無事に合格して俺もほっとした。
建志、剛志、健太郎も心配して10時過ぎに受かっていたら、教室の前を
通るということにしてあったのだ。健太郎もきょろきょろしていたが、俺を
みるとにっこりしていた。建志は校庭にいたし、剛志は体育館にいるもんだから
俺は探して大変だったが。
遼太郎からメール来ていて、健ちゃんと早く帰って来いとあった。
剛志と一緒に料理を作ると張り切っていた。
剛志も定時で帰り、用意をしていた。まあ浩一も駆り出されて準備を
していた。俺の車で次郎、建志、健太郎を乗せて帰った。途中、一応プレゼント
を買ったりして帰った。
正幸は満面の喜びだった。遼太郎も嬉しそうだった。
その日は宴会になった。建志たち兄弟も末っ子の正幸の努力を知っていた
から余計に嬉しそうだった。次郎もとんちんかんで「これで浩一は卒業だし
正幸だけ学費がかかるか」なんて言っていた。「アホ国立は私立高校より
安いよ」と俺がいうと「そっか~」なんて言っていた。嬉しかったんだろう
と俺は次郎の横顔をみてふと思った。
正幸の受験も終わり、建志が「康介さん土日で俺ら兄弟と健太兄弟、奨の兄弟
で出かけてもいいですか?」と聞いてきた。総勢10人の男たちで出かけると
いうのだ。「別に建志が責任者ならいいんじゃないの」と答えた。
まあ、受験組も多かったし直も次郎もOKを出した。
3人とも中々家族で旅行も行かないし、気の合う連中で行くのもいいかと
思っていた。
ウチに集まってわいわいと計画を立てていた。さながら、修学旅行の前の
ホームルームのようだ。建志ら成人組から下は小6の颯樹たちまでいるわけだから
まあ賑やかだった。上3人(建志、剛志、健太郎)は保護者的な感じで
中間の浩一と遼太郎の二つのグループになんとなく下が別れる感じだった。
奨や翼は浩一派、正幸と航、颯樹は遼太郎派なのだ。結局、土曜日は休みに
なっているので、金曜の夜からいくことになった。直も次郎も来ていたが
「なんだか俺ら忘れられてるわな」と直が言っていた。直が「いやあ俺が忙しい
分、制服だなんだと浩一と遼太が全部買いそろえてくれて助かったよ」と言う。
俺が「いいんじゃないの。あれで結構楽しんでたよ」と言った。
もっとも、遼太郎は休みだったし、浩一も卒業式終わっていたので、時間の余裕が
あったのだ。ウチにも正幸は年中来ていて、入学の準備を彼もしていた。
そんなかんなで、金曜になり建志たちも早々に仕事を切り上げ、帰っていった。
次郎が「今晩、ヒマだなあ」って言うから「直とウチに来ればいいだろ」と
言うと「お久々に康介の飯食えるか」なんて喜んでいた。
俺は一足先に帰ってきた。キッチンのテーブルの上に、メモがあった。
「父さん行ってきます。留守中よろしくお願いします」健太郎・遼太郎と
あった。筆跡は遼太郎だなって思っていたけれど、彼らしい心配りだった。
結局、直と次郎がやってきて飲み会になった。
まあ、3人でというのも始めてだった。次郎は直の事を「直さん」と呼ぶが
「次郎、直で良いんだよ」と怒られていた。
直が語り始めた。「いやあ俺も怒涛の1年だったよ。親父が死んで、離婚して
東京に来て、こっちで就職してさ。航の転学やら颯樹の事件やらで、ホント
参ったよ。でも康介や次郎のおかげでさ・・」なんて泣くのだ。「何いってんの
俺大したことしてないよ。まあ子ども達がよくやってくれただけさ」「そうですよ
ウチだって浩一あたりがよく心配してましたよ」と次郎も言う。
俺が「直ってあんまりムラムラしないよな。どうしてるの」と俺が聞いた。
直はあまりそういうのを出さないのだ。直が「いやさあ、前は朝もビンビン
だったけどここ1年ご無沙汰よ。ましてこっちに来た頃なんか、せんずりも
しないから恥ずかしいけど夢精なんかしちゃってさ、でも俺も奨とか航が
成長してきていて、どきっとすることはあるね。航なんかあいつ恥ずかしがり屋
だったのが、家じゃちんちんぶらぶらさせてるしさ、颯樹たちも毛が生えてきた
なんて見せるわけよ。田舎にいた頃には考えられない変貌だったよ。奨や翼は
浩ちゃん浩ちゃんだし、航と颯樹は遼ちゃん遼ちゃんだし4人で喧嘩してるし
それが康介と次郎の子どもたちだし、見てて笑っちゃったよ。でもさあ、東京に
来てからあいつらホント明るくなったよ。俺はほっぽっておいたけれど、結構
変わったよ。不思議だね」と言っていた。次郎が「まあ、みんな大家族っていうか
みんな兄弟みたいに思ってるんじゃないですか。俺も康介や駿介さんたちの
大兄弟羨ましかったですしね」「そっかあ、次郎は3人兄弟だしね」「そうそう
俺ももの心ついたら、兄貴たちは大人でしたしね」「まあ康介も昔は可愛くて
さ。俺も兄貴と弟いたけど死んでたし(事故で亡くなっていた)康介や健介は
可愛かったね。可愛いなあって思ってたら、康介6年で見たら急に大人びて
てビックリしたよ。俺なんか中1の後半くらいでやっと毛が生えてきてたのに
康介なんかぼさぼさ生えてるしさ、びっくりしたね」「よく覚えてるね」
「まあ康介たまにしか来なかったしね。でも俺結構康介好きだったしね、東京
へ行ってやる~って思ったね」「高校からこっちだったもんね」「まあ駿介が
同じ年であいつとやりまくってたよ。」「そうそう俺ちょっと嫉妬してたよ」
「そうなんだ、だから康介は俺の方に走ってたな。」「何、次郎ともあったの」
「そうですよ。康介って気むずかしい割にはクラスじゃカリスマみたいな不思議
なヤツで話さないんですよ。けれど、俺とは気があったし、高等部のころ
妙にやりまくってましたね」「よく言うわ。お前だってやりたがってたし」
「まあまああの頃は異常に性欲あるわさ」「正幸が暮れからかな、禁欲してて
遼太もそれに付き合ってるわけよ。なんだか切なかったね」「そうそう洗濯すると
正幸のパンツ精子臭くてさ、夢精はしてたね」「へ~そうなんだ。ウチも
航がよくするね。颯樹たちも近頃してるよ。」「すいません。颯樹は遼太が性教育
してまして」「ウチの浩一も奨や翼に仕込んでますよ」「いいんじゃないの
俺だって駿介に教え込まれたんだしね」「でもよく直結婚したね」「いや田舎
だったしさ、仕方なかったんだよ。だって俺結婚まで童貞だよ。」「俺も
そうでしたよ」「次郎もか、だからセックスが一番きつくてさ、俺は朝勃ちに
任せてやったね。でも、正直いうと3回で4人産まれたよ。」「いやあ俺と
同じですよ。俺も勃たなくて直さんと同じですよ。ウチは始めに双子だし
直さんは最後が双子だし、似てますよね」「そういやあそうだ」「いやあ二人は
しっかり子種残したじゃないちょっと羨ましいよ。」「康介だって健太と遼太
いるじゃないかよ」「まあね」「康介、でも健太も遼太も涙がでるほどいいヤツ
だよ。俺は航や颯樹のことで彼らには感謝してるよ。康介も頑張ったよ」
「いやいやホモの俺が育てられるか、心配だったしね」「遼介に怒られたしな」
「そうそういつも檄飛ばされて」「遼介や駿介が言ってたよ。お前らは子ども
がいていいよなって。駿介なんかああ突っ張って生きてるけれど、結構寂しがり
だろ、俺の前で泣いてたことあるよ」「駿介そうだったんだ」「でも駿介さんと
康介の関係って面白いと思いません」「確かに、俺も入っていけないような
独特の雰囲気あるよ」「そうかなあ」「遼介が言ってたけれど、あいつらは
双子みたいに似ているようで似てないからいいんだよって」「へ~初耳」
「俺らって兄弟男ばっかしで、男子校いって、男世帯でくらしているから
自然にこうなったなあって思うよ。でも、俺もいやいや結婚したけど、子ども
がみんな男ばっかしだしそれも不思議だわ」「俺もそうですよ。まあ今思えば
男ばっかりで育てやすかったですけどね」「だから子ども達も俺らのように
なっていくわけだ」「そうそう、でもいいじゃない。直さんも康介もそれを
受け止めていくしかないっすよ」「次郎ちゃんいいこと言うね」「この前も
正幸も、父さん俺医者になって生きていくけど、結婚無理だからって引頭渡された
よ。」「ウチだって健太も遼太も、二人で行きていくからさなんて言うしね。
直も言われるよ」「かもね、でも俺もこうだったから、無理して結婚なんか
しなくてもいいと思うね」「そうですよね、逆に悲劇ですよ」「俺なんか
良い方か」「そうだよ、康介なんか綺麗でいいよ」「いやさあ俺も未だに
童貞でさあ。」「お前したことあったんじゃないの」「そういう雰囲気には
なったこともあったけれど、無理だった」「建志も剛志もやっぱ勃たなかった
らしくて、俺ら童貞だしってえばっていたよ。まして康介なんて男の経験が
早いし、どれだけやってんだよ。童貞ですなんてかわいくないよ」「次郎の
言うとおり俺らだって、たった3回の仲だしな」「そうそう。セックスなんて
死ぬほどきつかったしかないしね」「俺も次郎も離婚できたけど、できない人
もいると思うよ。だから辛いと思うよ」「そうそう、地獄だよ。おれはセックス
の時、康介思い出してましたよ」「俺も駿介のモノとか考えてやってた」
「いやあ俺も駿介も光栄だよ
「直さんじゃあセックスご無沙汰?」「そうだね
来た頃、駿介とやってだから1年してないよ」「直、ちんこ腐っちゃうよ」
「かもね」「なあ康介今日はさ、子どももいないんだし、3人でしません?」
「いいねえ、俺も直とやりたかったし」「やめろよ~康介と次郎となんて
言うだけで俺勃っちゃうよ」「いや俺、直さんはデカイだろうと品定めして
ましたよ」「直、昔からでかいよな」「よく言うよ康介だって」
「まあまずは体清めてさ。ゆっくりして下さいよ」
と3人で風呂に入った。次郎の体は見慣れているが、直は久々だった。
航に似ているというか、下半身がっちり型なのだ。腹も出てないし、臍から
下のラインが綺麗だった。次郎が「直さん、体綺麗ですね」と誉めていた。
「いやあ次郎もやっぱ体育系だよ。これじゃあジャージもっこりするわな。
康介も昔とあんまり変わらないよ。やっぱお前脚太いのは健太も同じだな」
「仕方ないよ」「そうそう康介って小学生の時、半ズボンしか履かなくてさ
6年でウチ来たときもっこりしてて、俺何度お前想像して抜いたことか」
「やめてくれ~」「へ~康介ちゃんそうだったんだ。初耳」「そうだよ、
小学生の康介しってるの俺だけじゃない」「そうだね。駿介の家行ったのは
6年の後半だったから、駿介も知ってるかもね」「中学は下宿始めてたしね」
「いやあ康介ちゃんの半ズボン見てみたかったね」「よく言うよ。短パンは
知ってるだろ」「まあね。康介ってブリーフはいてたけど、ちょっといつも
きつめでもっこりしてて、結構どきどきしたの覚えてる」「そうだったっけ」
「康介田舎来たときも、キツキツの半ズボン履いてただろ」「うん、結構好き
だったね」「お前背が高いくせに履いてたから目立ってたよ」「そうかあ」
なんて良いながらお互い洗っていた。直のモノも年期が入っていたというか
結構ホレボレするモノだった。俺も次郎も直の眩しい体で、半勃ちしているの
がわかった。直ものんびりしている所もあるから、気づいていなかったが。
いいおっさん3人で絡んでしまった。俺も3人って経験なかったし、興奮した。
俺と次郎は直に奉仕していた。直の体は普通なんだろうが、なんか魅力を感じて
いた。次郎も同じだろうと思っていた。次郎も最初から勃起していたから
すぐにわかる。昔は大きかったが、きれいな色をしていたが、使い込まれて
いるのか、黒光りをしていた。俺たちが責めていくと、直も固くなってきた。
膨張率が大きいのだ。倍にはなったかというくらい、脹れていた。
それは決して年齢を重ねてきたせいもあるだろうが、逆に田舎で縛られてきた
男の悲しい性のようにも見えてきてしまっていた。次郎が快楽にはまり顔を
歪めていた。昔のままだった。そこには苦しんで苦しんできた、直はいなかった。
昔のままの直がそこにはいた。次郎が「直さん、いいっすか」と良いながら
脚を拡げ、ケツが丸見えになった。次郎が玉から後を責めていた。次郎の先から
は先走りが溢れでていた。次郎がそうっと入れ始めた。直は狂わんばかりに
喘いでいた。「康介・・」と言いながら、俺を引き寄せキスをしてきた。
その目には涙が浮かんでいた。直の性が解き離れた気がしていた。次郎が入れ
ている顔にもどきりとした。いつもは女みたいによがる顔でなく、オスの顔
だった。俺は知らない次郎の一面を見て、どきりとした。俺が直のモノを咥えた。
口からはみ出しそうだった。若い健太郎たちとは、全く違う生き物だった。
俺は直の苦労が滲み出ている気がして、愛おしくてたまらなかった。
次郎が直の中で果ててしまった。俺も次郎の精でぬらぬらしている、直の中に
進んだ。次郎とは違う感覚だった。次郎のモノも今にも爆発しそうだった。
俺は突き進むなかで、直と同体になれた気がしていた。次郎が直のモノを咥え
ていたら、「行きそうだよ・・」と直が呟いた。が、次郎はスピードを止め
なかった。「ああ~」と直は精を吐き出した。次郎の顔にもあたる位の勢い
だった。射精とともに、直の後がきゅっと締まり、俺は堪らずに、直の中で
精を吐き出してしまった。俺も次郎も直も体が紅潮していた。
はあはあと3人で荒い息を吐いていた。次郎が「直さん惚れちゃいますよ」
なんて言っていた。「いやあ康介も次郎もすげえ出るよな。俺ってやっぱ
受けなのかも。お前らの勢い腹の中で感じたよ」と笑っていた。
俺が「すっきりした?」と聞くと、「まじ俺狂うかと思ったよ。3人も
いいかも」と言う。次郎が「明日もしましょうよ」とけらけらしていった。
「そうだよ、直時々はさ、俺らでしようよ。そんな若い連中とは違うんだし」
「そうだよな。俺もなんだ格好つけてた気がするよ。」「そうだよ、直は
もう自由にやってよ。直は充分苦しんだんだからさ」「そうですよ、俺も
たいしたことないけれど、康介と同じ気持ちですから」「そっかあそうだよな
したきゃすればいいんだよな」「そうだよ、次郎なんか学校で誘うんだから。」
「そうなのか」「康介ちゃん~」って来るときはまずそうだね。後は朝、車に
乗っていけよ、なんていうときは二人でホテルに連れ込まれる」「だって
康介からくることないから、仕方ないだろ」「まあ康介も次郎といいコンビ
だよ。遼介が康介と次郎を組ませた訳がわかるよ」「いやあ正直言えば、俺より
直さんの方がって思いましたよ」「いや、遼介が言ってたけど、かえって次郎
の方がいいってわかるよ。」「そうですかあ」「まあ次郎ちゃんも腹括って
俺とやるしかないわけよ。ちゃんと仕事したら、やってやるからさ」「おっ
嬉しいね。」「まったく康介と次郎見てると昔のままだよな。康介も次郎の
前だとよく話すよな」「まあ腐れ縁だしね。次郎って俺にないものもってる
のが魅力かもね」「そうかなあ、俺は康介は常に冷静で切れるから、俺みたい
な熱血バカよりいいと思うけどね」「まあ二人合わせて割ればいいのかもな。
でも、康介も昔よりは変わったよ。でも、お前は気づいてないけど、康介の
人のよさがみんなを引きつけている気はするな」「直、鋭いね」「いや俺も
それは思うね。昔から必要以外は話さない割に、人はよく見てるしさ。といって
きついわけでもないし、お前のよさがにじみ出てるというか、不思議なんだよ」
「そうそう、次郎の言うとおり。遼太見てるとお前に似て居るなあって思う。」
「いや俺も遼太とは血が繋がってないのに、康介に考え方とかそっくりだし
あいつも不思議だよ」「そうかなあ」「浩一も正幸も遼太郎はどんなやつ?
と聞くとう~んって言うんだよ。ほら健太は明るいしさけらけらしているけど
でも建志が、いや健太は明るいけれど心は寂しがりだよって言ってことあるし
遼太はいいヤツでの一言には入らないんだよ。俺が康介に引き寄せられるように
剛志や浩一や正幸も遼太に引きつけられている気がするね」「そうそう俺も
昔から康介がすごい好きなのかって言えばそうなのだろうけれど、離れても
なんだか引っかかる存在だったね。それは駿介も言ってた。康介とは衝突
したくても出来ないって言ってた」「そうかな」「俺も駿介に何でって聞いた
けど、何でかなあって言うんだよ。」「確かに駿介さんが康介にガンガン言って
るの見たことないしね」「まあね。俺は逆に駿介の顔みると、ああって思う
からかなあ」「そうそうそれが康介の魅力なんだよ」「遼介さんにも、次郎
康介とどうやるかよく考えろよ、それで大きく変わるぞって言うんだよね。」
「そうそう遼介は康介をよく理解してるよね。康介を中心に駿介と次郎が
いる配置にしたのはさすがだよ」「そうそう。俺もそう思いますね。冗談で
遼介さんに、康介と一緒なら管理職受けますなんて言ってたけれど、しっかり
摑まれていましたね」「康介がいないと駿介も次郎も輝かないんだよ」
「いやあなんかそんなに思ってくれて嬉しいよ。泣けちゃうよ。」「直さん
今度はちょっと康介責めてみません。いつも俺がひーひー言うけれど、俺
康介がひーひー言うの見たことないですよ」「お前はSか」「いや俺も
今日そうだったけど、康介もたがをゆるめるのも必要かもよ。」「そうそう。
子持ち3人会、たまにやりましょうよ」「いいね、俺もなんだかわくわく
してきたよ」「まあ直がいいならいいよ」「たまにはさ、遼介や駿介襲って
みるか」「面白いですね」「虎とか若いのはいいから、おっさんでやるのも
いいかもよ」「まあね若いときはやりまくっていたわけだし、直も駿介の
弱点知ってるしね」「おう、ばっちりよ」「いいなあ、俺は駿介さんとの
絡みないし、なんか想像するとチンコ固くなっちゃうよ」「次郎ってこれ
だもんな。」「次郎はホント学校と普段って全然違うよな。顔に似合わない
んだよ」「これは仕方ないですよ。まあでもこれから直さん見るとき、どきっと
するかもな」「次郎、お前乙女みたいなこというんじゃないよ。」「いや
俺ってどこか女だよなって思うときあるって」「顔と中身がマッチしないのも
すごいけどね」「ホント康介と次郎は漫才コンビだよ。」
と3人の話しは朝まで続いたのだった。(勿論飲んでいたけれど。。。。。)
直の一面が見られた、いい日だった。
休みになったが、俺らは忙しかった。
昼前に駿介が「康介弁当?」と聞いてきた。「駿介の分もあるよ」と言った。
「お前の部屋で食おうよ」と珍しく言ってきた。
部屋に入って、弁当を食い始めると「悪いね、毎日」「いや遼太にお礼言ってよ」
「そうだな」なんて話していた。
「駿介なにかあったの?」と俺は聞いた。何かなけりゃ彼は誘わないのだ。
「いや、仕事の話しじゃないんだけどさ、この前、直から康介や次郎の話し
聞いてさ」と言う。「ああ、子ども達旅行に行ってたんだよ」
「康介さあ、俺どう思う?」「いや俺好きだよ」「本当か?」
「まあ、俺が始めて好きになったのは駿介じゃない。駿介との出会いで俺
人生変わったきがするしさ」と言うと「そっかあ、いやさ俺康介に嫌われて
いるかと思ってさ」「何言ってるの?そんなわけないだろ。逆に俺は駿介は
避けてるのかと思ってたよ」「そんなことはないけどさ」
「駿介、寂しいんだろ」「康介よくわかるなあ」「何年付き合ってるわけ」
「そっかあ」「そうだよ。俺をしっかり開発したのは駿介だろ。俺は嫌で
なかったし、駿介の後を追いたかったんだよ。あのころ俺は寂しかったしね」
「そうだったのか」「そうだよ。駿介の行ってる中学に行きたかったし、大学
も教育学部いったのもそうだよ、俺は駿介をずっと追いかけていたね。。今も
そうだと思う」「嬉しいよ。そんな風に思ってくれてたんだ」「いやあ駿介という
兄貴がいなきゃ俺・・」「わかったよ。悪かったな」「やっぱ、駿介との体験
の印象強くてさ、正直いうと・・」「え!何?」「ふとさ、駿介見てて昔に
戻るときあるよ。まして、駿介、もっこりしてるしさ、何度勃ったことか。」
「なあ、康介、たまには俺と付き合ってくれよ」「いいよ。お安いご用だよ」
「頼むよ」「やめてくれよ、昔みたいに、康介するぞ!って言えよ」「そうだな」
「俺、駿介が俺の中に入ってるとき、ああ気持ちいいというより幸福感を
感じていたね。」「ありがとう、そうなんだ」「駿介いるからここに勤めた
んだよ。なんていうのかなあ、遼介兄、駿介、次郎とみんな俺にとって大事
だよ。役割が違うんだよ」「嬉しいよ」「ちょっと恥ずかしいけど。駿介は
俺の初恋の人なんだからさ、昔みたいにやろうよ」「了解、俺も突っ走る方
だからさ」「だから具合悪くなるんだよ。健太も遼太も駿介のこと好きだよ。
いつでも俺のウチ来てよ。水くさい。」「康介もいいケツしてるしさ、思い出すよ」
「俺は女になっちゃうのは、駿介だけだよ。あのデカチン今も健在なんだろ」
「まあね」「もったいない。少しは使用しなよ。センズリじゃつまらないだろうに」
「まあ俺も年取ったしさ。」「俺の一つ上だろうが」「康介の気持ち聞けて
よかったよ」「そうだよ、駿介は俺にとって大事な人だってことは忘れない
でよ」「わかった」
と、駿介と話しをした。駿介も大学出て教員になって、がむしゃらに生きて
きていた。一緒に仕事をするようになっても、俺以上にパワフルに動いていた。
が、本当は寂しかったのだろう。家に帰っても、誰もいない部屋に帰るのは
辛い。休みの日なんか、話さずに終わってしまうこともある。
ふと、己に手をやって精を出しても、空しさが募るのだ。俺も健太郎が来る迄
はそうだった。忙しい中でも彼らがいることで、慰められた気持ちにどれだけ
なったことか。四十を過ぎて余計寂しさも募ったのかも知れない。
俺は駿介がやはり好きなのだ。次郎とは違う魅力がある。彼に街角で声を
かけられて彼の部屋に行ったことを今でも思い出す。俺が下宿をし始めるとき
喜んでくれたし、学校でも家でもよき兄貴、よき先輩だった。
なんだか、駿介のことを考えると身に詰まされる気がしていた。

金曜の日に駿介を誘った。健太郎は若い連中で飲み会に行っていたし
遼太郎は直の家に行っていたのだ。
「なんで康介は料理上手いのかね」「好きなんだろうね」「今じゃもっぱら
遼太がやってくれるから助かるよ」「健太も遼太もいい大人になったよね」
「いやいや、外面いいけどウチじゃアホたれだよ。」「へ~そんなもんかね」
「そうだよ、学校の健太郎と家ではまったく違うね。まして遼太と未だに
じゃれ合ってるしね。小学生ころとさほど変わらないね」「でも健太も
仕事頑張ってるじゃない」「俺は親の欲目でわからないよ」「いや、
あいつはこの頃へこたれないし、俺もがんがん言っても、はい、はい
って全部受け止めるよ。大したもんだよ」「そうなんだ。一時落ち込んでさ、ただ駿介や
遼介兄はお前にたいしての愛情だって言ったらけろりとしたよ」「俺も叱った後で
悪かったな、なんていうとにっこりして、ありがとうございましたなんて言うしな。
健太は伸びるよ。建志や剛志あたりと張り合う時期がくるね」「そうかあ」「まあ虎も
小林も伸びてるしね」「そうだね。4月からの
新体制、康介頼むな」「はい、副校長に従います」
「アホ!」と駿介と久々に話しを
した気がしていた。
俺らは風呂に入った。「駿介もちっとも太らないね」「康介もさほど変わらな
いよ」
「いやあ高校のころに比べれば、やばいかも」「お互い様だよ」
「洗ってあげるよ」「なんだか康介と入るなんて久々だよ」「懐かしいよ」
背中も脚も昔の駿介だった。くたびれたという感じはなかった。彼のモノを
見ても、感慨深かった。彼は昔から大きく、俺も敵わないのだ。黒ずんでいる
モノを洗っていると、むくむく頭を持ち上げていた。「康介、感じるよ」
と言ったが無視をして洗ってやった。びっしり生えている陰毛もなんだか
いやらしささえ感じた。ケツもぷりっと締まっていた。俺は丹念に洗った。
彼も俺を洗ってくれた。懐かしかった。
風呂から出ると、二人は途端に無口になってしまった。が、駿介のモノは
少し膨らんでいた。俺も何も話したくなかった。
「康介・・」と俺を抱き寄せた。ああ駿介の匂いだと思った。俺は彼に
抱かれるのが無上の喜びだったのだ。淋しい心を埋めてくれた肉体が
目の前にあった。駿介はまるで中学生の時のように、俺の体にむしゃ
振りついてきた。俺は当たり前の感覚になっていた。俺に男の喜びを
感じさせ、染みつかせたのは紛れもなく駿介だった。俺もいつになく、
興奮していた。俺のモノも固く勃起していた。次郎との関係では
味わえないものを感じていた。
そう、俺は彼の前では女になってしまうのだ。唯一、彼に感じて
しまうのだ。他の人に入れられてもあまり感じないのだ。駿介とは相性がいいのか
また、彼以上の快楽を知らなかったのかも知れない。
彼に身を委ねてしまっている俺がそこにいた。
俺の脚を開かせ、チンコから玉袋まで舐めてくる。異常なほど俺は身が悶え
てしまっていた。ふと「昔と変わらないな」と駿介が呟いた。
その声で俺もおかしくなってしまっていた。俺の秘門をこじ開けてきた。
何年ぶりだろうか、駿介の固いモノが入ってくる。俺の中で窒息してしまう
程の大きさなのだ。俺は恥ずかしげもなく、喘ぎ声を出し続けていた。
駿介との一体感12歳で覚えたこの快感に酔いしれていた気がする。
ふと駿介をみると顔を歪めていた。彼も13歳の時の彼だった。
俺は俺は・・と昔にタイムスリップしたような感覚に囚われながら、体の中では
感じていた。彼は腰を動かしながら、俺のモノを扱いてくる。俺は発狂した
男の様に狂った声を出し続けていた。俺も駿介を見ているだけで、我慢ができなく
なっていた。「駿介、イク・・」と声を出しながら、腹の上にぶちまけた。
俺の射精で締め付けられて、駿介も「俺も・・」と言いながら、俺の
中から出し、俺の腹の上にぶちまけた。お互い、興奮しすぎたのだろうか。
異常なまでの量の精子が混ざり合っていた。駿介は俺の脚をもったまま、暫く
動かなかった。俺も腹の上の精子がなんだか愛おしくなってしまった。
駿介が、精をタオルで拭いてくれた。俺の横に寝てきた。「俺、康介が一番
感じるのかも」「俺もダメだわ。狂っちゃうよ」「康介、ヤバイかなって一時
思ったよ」「恥ずかしいよな」「いや、昔のままだよ。康介は」「いやあ
駿介も中1のままだなあって思ってたよ」「康介、たまにやっていいか?」
「いいよ。俺また駿介にはまるかも。いや、また直に取られるな」というと
「康介だって次郎がいるだろう」「でも駿介とは違うんだなあ」「俺も直と
は全然違うよ。なんていうのかなあ、康介の前だと全てさらけ出せる気がするね。
お前って本当不思議だよ」「みんな不思議だって言われるよ」「まあ
そこが康介の良いところなんだよ」「俺もたまに駿介の部屋いくよ。汚いから
家政婦やりに行くよ」「健太も遼太もホントマメだよな。あれは康介の血だな」
「駿介や遼介兄が汚すぎだよ。意外に駿介って抜けてるからさ」
「まあ、面倒みてくれよ。まあ俺は新宿のホコテンでお前を拾ってさ、家に
連れて来たときからの付き合いだもんな。長いよ30年だよ」「そうだね、
あの頃懐かしいよ」「そういや俺のウチにお前の裸の写真あるよ」「え~」
「ホラ親父のポラロイドで撮ったんだよ」「覚えてない」「康介が6年だな。
たぶん」「今度見せてよ」「康介って俺の嫁さんみたいだな」「いいじゃないよ。
心はそう思ってるよ。」「うれしいね」「直がさ、駿介が太陽で
俺が月だって言うんだよ。」「へ~そうなんだ」「まあ俺も駿介見てれば何
考えているかはわかるけどね」「俺も康介はこうだろうなあ、って思うよ」
「いやそれが周りの人間は不思議なんだってさ」「まあ康介とは長いから
阿吽の呼吸ってやつかな」「俺もそう思うけどね。こっちも元気そうだし」
「よく言うよ、康介だってなかなかじゃないかよ」「まあ枯れるまでやり続け
ようよ」「そうだな」
駿介との変な蟠りも溶けて、いい夜だった。やはり駿介は駿介だなと感じた
夜でもあった。
新学期が始まって間もないころだった。この日は直と次郎で帰ってきていた。
7時くらいに直から「航いってる?」と電話が会った。遼太郎もまだだったし
「いや、いないよ」と答えた。
別に塾に行っているわけでもないし、夜遊びするわけでもないのに、帰りが
遅いとは思っていた。
竜之助から電話があった。「直の携帯が話し中なんだけど、航が運び込まれて
いる」というのだ。俺はマンションの階段を駆け下りた。直は色々電話をしていた。
「直、航が病院にいるって電話があった」と言って、二人で病院に向かった。
丁度竜之助がいて、「どうも交通事故みたいだよ」と言う。宗介兄が応急処置を
してくれていた。
学校の帰りに、歩道を渡っていて撥ねられたようなのだ。幸い骨折で済んだ。
が、手術をしなければならない、と言われた。
竜之助の配慮で個室に入れた。レントゲンが終わって、ちらりと見たが
俺たちに手を振っていた。「直、子ども達は飯食わせたの?」と聞くと
「いやまだ」と答えた。遼太郎に電話すると家にいたので、事情を話して
奨たちの飯を作って欲しいことを言った。
学校にも連絡した。駿介がいて、「わかった健太にも伝えておく」と言われた。
俺は昔健太郎も交通事故にあって、入院したことがあった。
それを思い出していた。
やっと病室に移された。宗介兄が言うには、右脚の骨折が複雑骨折なので
手術をすると言う。他は打撲だから、大丈夫だよと頰笑んでいた。
俺は直に「一度帰って入院の支度してくるよ。直の家入るから」と言って
帰ってきた。丁度、遼太郎たちは飯を食っていた。「父さん、航は」と
聞いてきた。脚の骨折の話しをした。遼太郎が「なんで航ばっかり大変な目に
会うんだよ・・」とぼろぼろ泣いているのだ。「遼太、お前が取り乱したら
颯樹たちどうするんだよ。頼むよ」と奨にカギを貸して貰い、直の家にいった。
あらかた用意ができたら、遼太郎がきた。「さっきはごめんなさい。食べるもの
入れておいた」と紙袋を渡した。「明日でも見舞いに行ってやれ」と遼太郎を帰し
俺は病院に戻った。が、遼太郎はまもなく来た。「奨たちが様子見てきてって
言うから・・」「わかった顔見せてやれ」と病室にいった。
「航・・」「遼ちゃん・・」と見つめ合っていた。俺が「航、何か食べられるか」
と聞くと「ちょっとお腹すいた」と言って、遼太郎が持ってきたおかずを食べて
いた。「遼太、悪いね・・」と直が言う。「ううん・・」と遼太郎が言った。
航が「遼ちゃん・・」と呼んでこそこそ話しをしていた。「どうした?」
「航、おしっこしたいんだって」「遼太なら恥ずかしくないだろ」というと
航は頷いた。遼太郎はこの日から毎朝、夕方、夜と航の看病をしていたのだ。
直も2日は休んでいたが、3日目には出てきた。さすがに航も思春期なので
体を拭いて貰うこととおしっこが恥ずかしいのか、遼太郎に全部やって貰って
いた。竜之助たちも「遼太にはいい勉強だよ」と進んでやらせていた。
時には、遼太郎が病室に泊まることもあった。洗濯なども遼太郎がやって
いたのだ。直が「俺も毎日行くけど、全部遼太がやってくれるよ」と言って
いた。健太郎も学校帰りに毎日病室に寄っていた。
ある日、夜健太郎の部屋から泣いている声が聞こえていた。遼太郎がしくしく
泣いているのだ。「遼太、泣くなよ」「だって航が痛々しくて」「お前医者に
なるんだろう。もっと冷静にならないと」「だって・・」「俺だって航は自分の
クラスの生徒だよ。どれだけ心配してるかわかるか!。そんなメソメソしている
遼太は嫌だ!」と怒りながら健太郎も泣いていた。「遼太、泣くのは俺の前
だけにしろ。でないと、航が心配するから、わかったか」「うん、健ちゃん
ごめんな」「うん、いいよ。遼太が一生懸命やっているのは、直先生も感謝
してたよ。」と二人で慰め合っているのだ。
健太郎の気持ち、遼太郎の気持ち、両方の航に対する愛情を感じていた。
健太郎が遼太郎をあんな風に叱咤しているのにも、感動していた。
さすがに航も成長期なのか、治りが早かった。勉強も遼太郎が見たり、健太郎が
どこまで進んだ、と伝えていた。中間テストを受ければ、特に大丈夫なのだ。
テストの時は、直の車で登校し、借りた車いすで教室にいってテストを2日
受けていた。航も段々入院が長引くのがいやだったみたいだ。宗介兄もOKを
出さなかった。遼太郎が「航の体を清拭するときさ、いつもチンチン勃起して
るの。退院まではダメ!と言ってるけど、あいつ夢精ばっかしてるよ」と言う。
「若いんだもんしょうがないよ」と俺が言うと、遼太郎は笑っていた。
「竜先生も言ってたけど、また手術するみたい」「金具入れたんだから仕方
ないよ」
結局航は6月半ばでやっと退院できた。俺は「激しい交わりはだめ」と言って
あったので、遼太郎は航のを扱いて出してあげたようだ。航が「遼ちゃんの
ところ泊まりたい」なんて言ってたが、ギブス外れるまでは禁止にした。
退院してからは登校するようになった。さすがに電車通学はまだできないので
朝は直と一緒に行って、帰りは俺や次郎が早く帰る者の車に乗せて帰った。
学校では、松葉杖で生活していた。おしっこが出来なくて、健太郎が面倒
みていた。ちょっとは抵抗あったようだが、遼太郎の説得により降伏していた。
健太郎が「航、ぎりぎりまで行かないから、行くとすごい出るんだよ。あいつ
結構チンコが大きくなっていて、びっくりしたよ」「航観念してる」「うん
先生ならいいか、って開き直っているよ」「まあ担任も大変だね」「まあね」
と健太郎は笑っていた。
7月にはギブスも取れて、普通の生活になった。まあ、毎週泊まりにきて
遼太郎と絡んでいたが。遼太郎もほっとしていた。
「ねえ父さん、夏のキャンプに航も行きたいって言ってた」「脚は大丈夫なの
かよ」「うん、宗介先生もいいって言ってた」「何、お前聞いたの?」「うん」
と手はずがいいのだ。さすがに水泳部は休むのかと、思っていたが平気で参加
していた。健太郎は「いつものようには泳げないけどね」とは言っていたが。
1学期は航のケガで終わったような気がしていた。
夏休みになった。とはいえいつものように7月は授業やプールがあるのだ。
健太郎や建志たちは一生懸命に教えていた。俺がプールを見ていると、珍しく
遼介兄が来た。「なんだかこう見てると懐かしいよ」「そうだねえ、俺が中学
の時、教えに来てたしね」「ああ、俺も年取るわけだなあ」「健太たちと一緒に
指導すれば?」「康介もやるか」「だって次郎だってやってないのに、先生たち
狂ったんじゃないの?なんて生徒に言われるのが、オチだよ。」「そっか」
俺も毎年学校でしごかれていた。小学校まで大したことなかったのに、中学から
泳げるようになっていた。競パン履いて、真っ黒になっていたのを思い出して
いた。「遼介兄さ、今時競パン履かせる学校も珍しくない?」「確かにね。
でも結構泳ぎやすいしいいと思うけどね。ハーフみたいなのは面白くないし」
「これって誰が決めたんだっけ」「次郎だよ。あいつが強硬に決めたんだよ」
「さすが体育教師だね」「あいつ変な所頑固だからいいんだよ」「かもね」
「なんだか懐かしくなったよ」「俺も水着持ってなくて、遼介兄に貰ったん
だよ」「そうだよ。取ってあるよ。結構きわどくてさ。チンコの所なんか
擦れてるし、結構恥ずかしかったよ」「康介、お前羞恥心なんてあるの?」
「まあないけどさ」「お前、よく俺の部屋覗いてたよな」「まあね。遼介兄の
せんずり結構凄かったしね。あれでホモに走ったんだよ」「嘘つけ、駿介に
仕込まれたくせに」「このごろどうなのよ」「全然だよ」「よく我慢できるね」
「ヒマがないよ」「休みのとき寝過ぎだよ」「康介だけだよ、俺に文句言って
くるのは」「違うよ心配してるんだよ」「そっかあ」「仕事しすぎだよ」
「俺、今度部屋に襲いに行くよ」「いいよ待ってるよ。ばか康介が変なこと
言うと勃起しちゃうだろ」「いやあ遼介兄でかいしいいねえ」「アホ!」
「今度、ちょっと話したいことあるしさ、時間とってよ」「仕事の話し?」
「それもあるかも」「康介まさか辞めたいとか言うなよ」「それはないない」
「遼介兄と駿介と次郎や直と仕事出来て、結構楽しいし幸せだね」「わかった」
とまあよく、校内で話してたもんだと思っていた。

土曜の夜に、ウチへ遼介兄はきた。子ども達はいつもの風呂~食事に出かけて
いなかった。
「康介の飯食うのいいね~」「駿介も同じこと言ってたよ」「独身は仕方ない
んだよ」「康介の家って綺麗だよな」「遼太郎もマメだしさ、俺もやるよ。
って遼介兄の部屋汚すぎるよ。健太も言ってたよ」「まあ性格かなあ」
「よく言うよ。昔は俺らに、部屋が汚い!なんて怒ってたくせに」「まあね」
「康介、話しってなんだよ」「いやゆっくり話すことないからさ」「そういえ
ばそうだな。話せば仕事関係しかないしな」「いや、遼介兄も若くないしさ
心配してるんだよ。」「ありがとうよ」「だって、やっぱ俺からみると遼介は
でかく見えてるんだよ。いつも」「そうなんだ」「うん、教師選んだのも
遼介兄のようになりたかったしね。尊敬というか絶対君主みたいなもんかね」
「なんじゃそりゃ」「一言で言えば、好きなんだろうなあって思ってさ」
「なんだよ、告白か」「言わなきゃわからないでしょうが。駿介は一心同体
的な感覚だし、次郎は親友かな。遼介はあこがれだったよ」「そうかあ」
「好きでなきゃ今の職場に行きますか」「そうだよな」「俺も駿介も目指す
のは遼介という男なんだよ」「そんな大したことないのに」「いや、ウチの
健太も遼太も駿介先生の影響は強いね。健太は遼介先生が目標だし、遼太も
一番担任でよかったって言うしね」「嬉しいよ。俺も健太や遼太は可愛いね。
まして、教え子が同僚になった訳だろ、嬉しかったね」「次郎も昔から遼介
知ってるから、来たんだよ。あいつも遼介は違うよなってよく言うしね。」
「まあな、康介も次郎も中等部から知ってるし、教育実習でも持ったし、確かに
ちょっと違う感覚はあるな」「なんていうかなあ、昔は学校での遼介と家での
遼介って違ってたんだよ」「そうかあ」「ウチに帰ってくると、結構エロく
生きてたじゃない、そのギャップが好きだったな。」「まあ若かったしね」
「駿介もそれを見ているからさ、今の遼介は遼介らしくないって言うんだよ」
「まあな」「学校では仕方ないけれど、家に帰ってきたら昔のように俺らに
甘えてよ。使ってよ。これは俺だけじゃなく、駿介も同じ思いだよ」
「嬉しいよ。康介たちにそんな風に思われてるなんて。」「昔さ、康介やるか」
なんて誘ってくれた時、子どもなりに嬉しかったよ。今もそうあって欲しいね」
「いやあ康介は厳しいな。」「好きだから言うんだよ。健太が建志好きだったり
航が遼太好きだったりするのを見てて、俺は遼介なんだなあって思ったよ。
駿介も遼介は実の兄でも好きなんだよ。でもあいつそれを心に秘めてるんだよ。
俺はまだいいよ。でも駿介見てると切なくてね。普通の兄弟ならいいよ。でも
俺らって、どうしようもない性もってるんだからさ。」「康介、俺泣きそうだよ。
康介や駿介の思いがそんなに強いなんて・・俺、バカだよな。」「そんなこと
ないよ。虎之助だってそうだと思うよ。今のまま、老いていくのは嫌でさ。
駿介も俺と距離置いてた。でも、俺が話して駿介昔みたいに、抱いてくれた。
俺、嬉しかった。泣きそうだったよ。センチメンタルかも知れないけれど
昔の思いは大事にしたくてさ。」「・・・・」
「遼介が円の中心にいてさ、駿介、康介、次郎、直、虎之助、小林、建志
剛志、健太郎がいるんだと思ってる」「うん・・」「泣かないでよ。そんなの
遼介らしくないよ」「ごめん、康介も勇気出して俺にいってくれたのが嬉しい
よ」「そうそう、俺らの頭なんだからさ、校長としてでなくてさ、遼介として
君臨してよ」「わかったよ」「俺さ、竜之助の告白きいて泣いたよ。あいつね
ずっと健介の影を追っててさ、ずっと辛かったみたいなんだよ。」「そうかあ
また話してみるよ」「駿介も直も俺も次郎もさ、ちゃんと遼介守るから。
安心してよ」「おう!わかったよ」「そうそうそれが遼介兄ちゃんだよ」
「そうかあ」「ごめんね。変な話しして」「いや、俺もこの性癖を憎んだ時も
あったし嫌悪感を抱いたときもあった。その反動で仕事ばかりしてきた。
それは駿介もそうだろうな。でも、すっきりしたよ。俺、康介好きだよ。
男として。いいだろ」「・・・」「何だよ康介が泣くことないだろ。滅多に
泣かない康介が、似合わないよ」「ごめん。。なんか嬉しくてさ」
「康介寝るか」「いいよ、いつでも俺駿介も次郎も好きだ。でも遼介兄の
でかい背中も好きだよ」「嬉しいね」「いやさ、健太と遼太見てて、兄弟
なのに、男同士の付き合いもするんだよ。それもごく自然にさ。だから俺も
あいつらに教えられた気がしてさ。」「俺も駿介や康介は兄弟の縛りが強かった
かもな。その前に単なる男なんだよな。」「そうだよ、溜まったらセンズリ
するより体合わせた方が気持ちいいわけじゃない。まあ若い奴らのほうが
俺らよりすんなりやってる気がする」「そうかもな。いつの間にか俺らは
保守的になっていたかもな」「そうかも知れない。昔の方がオープンだったし
大人になって変な気を遣うようになったね」「俺もそうかもね」
「俺だって、校長の膨らみ気になるよ。駿介のデカチン想像して、職員室で
勃起しちゃうよ。」「そうかもなあ」「次郎なんてジャージで前膨らませて
いても全然気づいてなくてさ、駿介と大笑いだよ」「いや、俺康介と駿介は
組ませて正解だよ。次郎もあいつは強力だよ。次郎は枠を与えると伸びる
タイプだよ。管理職になったら全然違うだろ」「そうだね、結構緊張してるよ」
「そうそうそれが次郎らしいね」「次郎が、俺より直さんが・・て言うよ」
「確かに直も力あるけど、まだ子ども小さいだろ、だからさ。」「虎も小林も
張り切ってるしね」「あいつらは康介たちの次世代だよ」「次が建志たちか」
「そうそう、建志、剛志、健太郎だな。健太には内緒だけれど、健太郎は
建志たちを追い抜くかもよ」「そうかなあ」「建志や剛志より健太郎は苦労
している分、伸びしろが大きいんだよ。俺さ、来年は中等部の1年の主任を
健太郎にとも思ってるよ」「大丈夫かなあ」「健太郎を信じて上げなさいって」
「まあ親の欲目があるからね」「健太郎と張り合うのが、浩一だろうね。
あいつは生徒指導も授業も上手いよ。新任の中じゃピカイチだろうね。」
「次郎もドキドキしてるよ」「まあな。真面目に健太郎は変わったよ。駿介にも
あえて厳しくしろ!って言ったんだよ」「それは初耳」「康介に頼みたいのは
虎かな、あいつはイマイチだよ。空回りしてる。それを変えるのは康介しか
いないよ」「了解、話してみるよ」「駿介も怒り役大変だろうな」「大丈夫
それは俺がわかってるつもり、駿介が怒り俺が宥めての構図は出来てるよ」
「康介、お前も管理職上がるかも知れないんだから頼むよ」「どきっ」
「そりゃ年齢的には仕方ないだろ」
と、遼介と話しが出来て嬉しかった。

このあと昔のように、やられてしまった。。。。
次郎と帰って来たいるときに、「なあ康介、駿介さんと何かあったの?」と
聞いてきた。「いや特に」と言うと「いやあなんかこのごろ雰囲気違うから
さ」と言うのである。次郎は大雑把なようで意外に細かい面があって、意外に
気づかれるのだ。俺は駿介とのことを話した。「やっぱりね。康介らしいと
いうか、康介にしか出来ない技だよな」なんて言ってた。
この頃から次郎と「体力向上」と言いながら、帰りによくプールにいくよう
になっていた。「そういや、遼介兄が水泳指導懐かしいよな、ってこの前見て
いたよ」「俺も建志に任せてるのに」「たまに学校でも泳ぐかな」「いいね」
「キャンプ行く前に少し焼かないと、因幡の白ウサギになるしな」「康介が
入るなら、俺も付き合うよ」と言ってくれた。昔は夏プールで焼いて、海に
行っていたので、何でもなかったがここ数年日焼けがきついのだ。
健太郎たちはプールで焼けるし、遼太郎や正幸はプールや海に行くから、キャンプ
までに焼けているのだ。俺らも、午後水泳が終わってから、泳いでいた。
数日は二人だったが、時には駿介や遼介兄も来た。さすがに昔の様にスピード
はないが、結構距離を泳いでいた。8月には結構焼けてきていた。
8月に入って、キャンプの説明会があった。建志が中心に進めていたし、リーダー
たちの仕切りは健太郎が行っていた。航は初参加であった。結局、颯樹も
いくことになった。
行く前に航と颯樹を遼太郎が呼んで、競パンの試着会をしていた。航も中3
で、体が発達してきていた。ケツは相変わらずでかかったが。颯樹も小学生
の時よりは成長しているが、まだ12歳の体つきだった。「おいら結構生えて
きた~」とちょっと変声期の声でえばっていたが、航に「大したことないよ」
なんて言われていた。まあ、まだちょぼちょぼだったが。俺が「颯樹ちょっと
皮剥けてきたな」というと喜んでいた。航はしっかりズル剥けだったが。
3人ともキツキツのを履いていて、航なんか半分ケツが見えていた。学校でも
そういうヤツが多いが、男子校のせいかあまり気にはしないのだ。
航もさすがに白ブリーフからカラーブリーフになっていた。「遼ちゃんに
貰ったよ」と遼太郎のお下がりを履いていた。
この頃は健太郎も遼太郎も、ネット通販で下着を買っていた。俺のも買って
くれていたが。まったくボクサーブリーフにも目をやらずに、結構もっこり
するようなビキニを買っては履いていた。我が家にはトランクスは1枚も
なかった。確かに俺も中学生はブリーフだったし、高校、大学はセミビキニ
をはいていて、大人になってもそのままだった。俺も、トランクスが嫌で
彼らも遺伝したのかもしれない。次郎も、俺と同じで彼もそうなのだ。
そのせいか、建志たちも健太郎と同じだった。遼太郎が大学に入ったころから
3人ともほぼ同じサイズのものをはいたり、着たりしていたので、特に誰の
というのもなく履いていた。この辺は実家の癖のままなのだ。次郎や建志も
ウチに来て風呂に入ると、脱いでいたものを置いていって、ウチの下着を
履いて帰るのだ。いつのまにか、あれ?こんなのあったっけ?なんていうこと
が多かった。航も年中くるから、彼も置いていった。そんなウチなのだ。
風呂もそうだった。この頃から、次郎家も入りに来ていた。前半は俺や次郎
ちょっと遅れて、正幸や遼太郎、遅くなると健太郎や建志、剛志、浩一が
入りにきていた。マンションにしては、広い風呂場で健太郎たち4人で入って
も充分なのだ。次郎が「康介の家の風呂は旅館並み」とよく言っていた。
俺は、ウチにみんなが集まるのが好きだったし、飯もワイワイ食うのが好きだ。
健太郎は遅かったが、時には虎之助や小林も来て、風呂に入り、飯を食って
いた。彼らも休みの前の日には、飲んだりしていたこともあった。まるで
居酒屋の雰囲気さえあった。遼太郎がいると、ささと何か作るし、剛志も
何か作っていた。俺が作るときは直や駿介、遼介兄が来たとき位だった。
直は子ども達のを作っていたが、遅い時は遼太郎が作っていた。
駿介や遼介兄もよくくるようになって、俺も一緒に風呂に入ったり飯を
食ったりしていた。
俺は根っからの寂しがりやだから、人恋しい部分があると思う。安心できる
連中が来てくれていると、ほっとしていた。健太郎も遼太郎も同じだった。
3人で飯を食ったりしていると「寂しいね」なんて感じだった。
下着で思い出したが、建志は前の年から、スタッフTシャツを作っていたが
ハーパンも白で揃えていた。わざわざ薄い生地で、かがむとパンツのライン
や色がはっきりわかるのだ。彼は体育科なので、知り合いのスポーツ店に
頼んだようだった。中高生のスタッフで来る子たちは、健太郎たちのカラー
が好きで集まっているので、みな同じような感覚なのだ。思春期で恥ずかし
がるような子どもは来なかった。説明会の後のスタッフ会でも、「無理せず
揃える」というとみんなが賛同したようだった。結局、競パンもおそろいに
することになっていた。俺と次郎の分もしっかり渡された。
次郎が来て「ちょっと履いてみないか」というので、はくとまあぎりぎりの
今時、こんなの履くやついるか、みたいな競パンだったし、ハーパンもまあ
長くはなく、あぐらでもかけばパンツが見えるようなものだった。
昔は大人の参加も多かったが、年々仕事が忙しい、と理由で俺らくらいに
なっていたし、建志たちがしっかり運営をしていたせいもあり、やりやすく
なっていた。竜之助も昨年に引き続きの参加だった。しっかり、彼の分も
ワンセット作られていたのだが。。。。
実は4~6年生の参加なのだが、リピーターが多くて、新規の子どもが
中々増えないのだ。健太郎の様に毎年参加し高校生、大学になってもくる
子どももいたのだ。まあ、こういう子は、概ねこちら系の色に染まっていた。
建志のファンだったり、健太郎だ遼太郎だというのが多かったのだ。
まあ、スタッフには水泳をやっている子どもも多く、太っているような感じ
はいなく、みんないい体型をしていた。
去年は少年ぽい感じだったのが、次の年には激変してるのだ。毎日、あって
ると感じないが、1年ぶりだと思春期の子ども達は大きく変化していた。
去年は殆ど無毛だった子が、次の年にはぼさぼさだったり、1年で10センチ
も身長が伸びる子、変声期で去年は可愛い声だったのが、次の年には大人の
声になっている、いう具合だった。
俺もあまり年少者に興味があるわけでもないが、競パンの膨らみが小さかった
子どもが、急に膨らんできていればどきりともする。
まして、競パンからはみ出んばかりのモノを見せつけられるわけなのだ。
健太郎も中高の時には、小学生としたりしていたが、さすがに年令もあがって
きていて、そいつらが高校生あたりになって、逆に健太郎たちを誘うのだ。
あまり目立つようなことはしないのだが、少年たちの方が大胆になっていた。
健太郎や浩一は運営もあり忙しいのだ。が、わざと少年たちはトラブルを
起こしたりして、健太郎たちに気を引いて貰いたいようだった。
俺と次郎は同じ部屋、隣が竜之助なのだが今年から遼太郎も勉強のために
同室にしてくれ、と言ってきたのだ。建志は健太郎、剛志、浩一は同室に
なっていた。遼太郎がこうなると黙っていなかったのが、正幸だった。
彼も医大生のプライドなのか、結局、竜之助の部屋にいった。
大学生で康夫というのがいた。彼も毎年きていて、特に遼太郎が好きなのだ。
彼も健太郎みたいな少年だったが、遼太郎に引かれ毎年参加していて、ついに
大学生になっていた。彼も、よくやっていて戦力だった。さしずめ遼太郎の
弟子のようであった。康夫は正幸と同級生なのだ。遼太郎が医大に行ったのを
知ってから、彼も目指したという。まして、遼太郎と同じ大学に入ってくる
くらい遼太郎を慕っていた。正幸とは仲がよく、お互い「ライバルだ」と
敵対はしていたが、普段は仲がよかった。遼太郎も、康夫のいじらしさは
わかっているのか、可愛がっていた。
竜太郞も面倒見がいいので、遼太郎や正幸にも一目置かれている。俺は彼が
医師としてどのくらいの力があるか、わからなかったが、遼太郎は「竜先生は
すごいんだよ」とよく話していた。
康夫も竜之助の部屋に来て、4人で遅くまで話しをしていた。
昔は雨で入れなかった日もあったのだが、ここ数年天気がよくて、毎日海に
入れていた。この年は、俺も次郎もあらかじめ焼いておいたので、竜之助の
お世話にはならなかった。子ども達が入っている間、3人は陸番で、暑いのだ。
子ども達が上がってから、30分だけおっさんタイムだったのだ。。。
次郎も俺も、真っ黒になっていて、次郎が「康介の姿、興奮する」とか言って
いたほど、よく焼けていた。陸番でいる間の3人は葦簀の小屋にいるのだが
3人でエロトークしていた。たまに、足がつったとか、チン食い虫?に刺された
なんて来るがそう大きなこともなかったのでヒマだったのだ。
次郎なんて「やめろよ。興奮するだろ」と言いながら、前をよく膨らませて
いた。竜之助は駿介の下の弟だが、駿介とは2年離れていて、俺は駿介の
一つ下なのだ。竜は俺より1学年下で、俺の弟の健介と同じなのだ。
竜之助の下に潤之介がいる。彼は結婚していて、地方で医者になっていた。
なので、あまり話しに出てこない。その下が虎之助なのだ。
俺が中学生になった時は竜之助はまだ小学生だったのだ。昔は明るくへらへら
していたのだが、いつしか大人しく慎重な男になっていた。俺は駿介よりも
話し安かったのか、仲はよかったのだ。まあ大人になっては話さなかったが
最近はよく話していたし、再び何でも話すようになっていた。まあ、竜之助が
俺にカムアウトしてからだったのだが。次郎も年が近いから、話しやすいと
いうのもあり、3人は仲がよかったのだ。時々は、3人ですることもあった。
次郎も好き者であるので、直とやるとか竜之助との3P?が好きなのだ。
直は一つ上なので、次郎も気を遣うが竜之助は年下のせいか、気を遣わない
分、気楽だったのかも知れない。竜之助もなれてきたというか、俺らには
かなりきわどい事を冗談でいうほどうち解けていた。
竜之助が「遼太や正幸いるのもいいけれど、抜けないし困っちゃうよ」なんて
いうのだ。「康介は次郎と同じ部屋でやりまくれるし、羨ましいよ」なんて
平気で言うのだ。竜之助は我慢していた何年分も爆発している気がしていた。
この頃には、遼介兄が「職場では仕方ないから、先生かさんで呼んでいいが
プライベートではお互い呼び捨てで」とお達しが出ていて、次郎も家では
駿介とか呼ぶようになっていた。さすがに建志たちはそうは行かないから
康介さんとか呼んでいたし、健太郎も次郎さんなんて呼んでいたが。。。。
虎之助は遠慮なのか、俺には康ちゃんと呼んでいた。(昔はこう呼ばれていた)
最後の日は、遼太郞たちには「ちょっと竜之助と大事な話をしたいから」と
次郎にわざわざ言わせて、3人きりになった。
次郎「俺、竜のデカイの好きなんだよ。競パンもヤバイよな」
竜「そうかなあ。康介の方が大きいよ」
俺「いや、お前は太いんだよ。俺もお前を入れると結構きつきつだけど」
次郎「そうそう、康介とはまたひと味違うんだよ。竜のは凄いよ」
竜「やめてくれよ。俺勃起しちゃうよ」
俺「いいねえ、竜も俺らの変態クラブの一員だよ」
次郎「そうそう。って俺も変態か」
俺「充分。学校で前を膨らませているのに気づかないんだよ。俺と駿介で
大笑いしてんだよ」
竜「へえ~。康介は駿介好きだろ。」
次郎「康介、駿介と復活したらしいよ」
俺「次郎、嫉妬しない?
次郎「いやあ、康介と駿介の仲には誰も入り込めないね。独自の世界だよ」
竜「そうそう、俺も子どもの時からそう思ってた」
俺「次郎だって、遼介のこと昔好きだっただろ」
竜「え!それは知らなかった」
次郎「やっぱ、遼介かっこいいし、憧れてたね。水泳の練習の時の競パン。
俺、なんど想像して抜いたことか」
俺「だと思った。お前割に年上好きなところあるよな」
次郎「どきっ!」
俺「建志も剛志もそう。体育会系はみんなそうだよな」
竜「遼太が剛志は嫌いじゃないけれど、仕方ないなんてこぼしてた」
次郎「まあ、先輩後輩の関係が強いせいもあるかも知れないな」
竜「健太はどうなの?」
俺「あいつは多情かも。建志もいいっていうし、遼太もいいっていうしね」
次郎「健太らしいね」
竜「遼太は?」
俺「あいつは年下に好かれるよな。一時、浩一かなあって思ってたけれど
浩一は親友の存在なんだよ。正幸とか航なんか遼太郎一筋だね」
次郎「そうそう、浩一もあれで面倒見いいだろ。奨やら翼は浩一派だね。
正幸がさ、「おいら女だったら遼ちゃんと結婚できたのになあ」なんて真顔で
言うんだよ。びっくりしたね」
竜「俺も正幸の遼太に対する愛情の深さは感じるわ。俺と遼太で話してると
正幸はじっと遼太を見てるんだよ。」
俺「へ~意外だわ。遼太は航とは離れているけれど、正幸の方が年てきに
弟を感じているのかもな」
次郎「まあ、正幸は浩一より感受性強い割に、甘ったれなんだよ。浩一より
遼太の方がより兄貴だと思ってるかもな」
俺「でも、遼太は相当竜のこと慕ってるよ」
次郎「正幸も同じ。家では遼太のことか竜のことしか話さないよ」
竜「そうかあ」
俺「竜は優しいんだよ。医者としても遼太は尊敬してるんだよ。俺が遼介に
抱いている感情に似てるな」
竜「いやあ、光栄だよ」
次郎「お前さ、遼太と正幸とやったって構わないよ」
竜「え~~~」
俺「そうそう、遼太が言ってたけれど、医者としての前に男を意識している
面もあるってさ。お前のでかちんだったりして。」
次郎「そうそう、俺も正幸が遼太や竜を好きでも構わないと思うね」
竜「確かにね。俺も遼太や正幸を見てて、正直男としてどきどきするんだよ。
だけど、それをしたらって思っちゃってさ。」
俺「また、遠慮虫が出てる。竜が遼太を誘っても、遼太は無上の喜びかもよ。」
次郎「そうそう、なんか人間として認めて貰った感じかもよ」
俺「竜さあ、お前も悲しい性もってるんだから、出した方がいいって」
次郎「そうだよ。俺らのほうが臆病になっていてさ、若い連中の方が、ダイレクト
に受け止めている気がするね」
俺「次郎の言うとおり。健太見てて、建志は尊敬する、遼太は弟でも男だし
やる、みたいな所があるよね」
次郎「建志も言うね。どうも虎が好きらしいんだよ。でも、建志は教員として
尊敬してるっていうし、健太郎は弟だっていう。剛志は弟でも健太郎とは
違ってなんて面白いこと言うよ」
竜「そっかあ、俺ちょっと臆病だったかもね」
俺「そうそう、昔はさ俺とセンズリしてたよな、でもいつしか遠慮してる。
遼介にも駿介にも言ったよ。やめようぜ、ってさ」
次郎「そう、だから駿介ががらりと変わったよ。まあ職場では遼介、駿介は
先輩で俺も見るけれど、帰ってきたら兄弟か男としてしか見ないよ」
竜「いいね。俺は康介も次郎も好きだな。康介と次郎って性格全然違う癖に
仲がいいじゃない。康介と駿介もそうなんだよね。俺は羨ましくてさ」
俺「何、言ってるんだよ。俺も次郎も竜のことどれだけ好きか。でなきゃ
遼太をお前に預けないよ」
次郎「そうそう、俺も竜は大事なヤツ。だから正幸を預けた。康介と同じ」
竜「ありがとう。なんだか俺嬉しいよ。」
俺「そうそう、俺らの前では医者とか関係なくてさ、兄弟か男として見てよ」
次郎「俺、竜とは他人だよ。でも、俺は弟はいないから、竜は好きだな。やべ
勃ってきたよ」
俺「俺もなんだか」
竜「康介と次郎に好かれて嬉しいよ。時々は3Pしようよ」
次郎「お!竜ちゃんらしいね。」
と竜之助の殻が弾けた一瞬だった。
俺と竜之助は代わる代わる、次郎をせめてやった。次郎は、完全に女になって
喜んでいた。次郎が始めてか、俺を攻めてきた。すごい変な感情だった。
後々まで「康介ちゃんの顔、よかったよ」なんて言われ続けるのだが。。。。
若いときのように、気さくに付き合い、体を重ねる付き合いもいいかなって
思っていた。次郎が「康介のケツ見てると、白い所と黒いところがかえって
興奮する」って言っていた。俺が次郎に感じたことと同じことを考えていた。
この日は、竜之助と次郎と俺が一つになった気がしていた。

次の日に、遼太郎に「竜せんせいたちとなんだか深刻な話ししてたね」と
言われた。俺は「まあね」としか答えられなかった。「遼太は何してた?」
「正幸と語ってた。正幸が俺に対しての感情を泣きながら話すんだよ。おいら
嬉しくて。おいらも泣いちゃった」「正幸は遼太のこと真剣だよ。きちんと
受け止めないと、正幸可哀想だよ」「はい、わかってる」「航は?」
「正幸とも話した。でも、正幸も航好きなんだよ。」「そうなの?」
「いやね、3人で話したんだよね。航が、僕は一番遼ちゃんが好き、でも
優しいまあちゃん(正幸)も好きだって言うんだよ」「正幸は?」
「俺も遼ちゃんが一番で、航は弟かなって言った」「いいんじゃないかな」
「そうかなあ」「父さんもさ、遼介は兄貴として教師として、駿介は同じ
男として、次郎は親友、竜は弟として好きだもんね」「そっかあ、誰が一番
なんて考えなくていいのか。」「そうだよ、遼太は健太のことどう思うの」
「う・・健ちゃんも好き」「剛志は」「剛志も好き」「じゃあ竜は?」
「竜先生も好き」「ほら、でも竜は尊敬、剛志は相性がいい、健太は兄貴
としてってみんな違うだろ」「うん」「竜にもさ、遼太の気持ち話したら。
遼太、お前竜のこと医者として尊敬してるだけではないだろ」「うっ・・
うん。男としても魅力感じる」「ほらね。俺らはさ、色んな思いがあるけどさ
男としてって見るだろ、遼太の素直な気持ち竜に言えば、抱いてくれるかも」
「え~どきどきしちゃうよ」「ほらほら、それは男として竜をみている証拠
だよ」「そっか~」「浮気とかないんだよ」「父さんも駿介とするけれど
次郎は康介と駿介の間にははいれないよなあって言うしね」「おいらも
剛志も健ちゃんも竜先生も正幸も航もみんな違う感情だけど、好きなんだよね」
「そうそう、それが遼太郎らしくていいと思うよ」「そうだ、父さんも好き
だよ。これは本当。だって父さんのチンコみると勃つしね。これは男として
だった」「いいね。それで行くしかないって」「そうだね」「帰ったら
正幸や航とまた話すよ」「遼太らしい生き方してよ」「はい」
と朝から話してしまっていた。
ああ、遼太郎も俺と同じだって思っていた。彼も、感情と自分の性に立ち向かって
いた気がしていた。

遼太郎と正幸、航の3人が揃って泊まったり、出かけていったりすることが
多くなっていた。航は二人の兄貴に、正幸は、兄貴、弟という風に考えて
いたのだろう。航も彼らと同じく、医師の道を志していくようになっていた。
航は中3であったが、勢いよく勉強をするようになった。自分の進路を確固
たる思いで決めたからだ。その姿は一時の正幸のようであった。
航も正幸のその姿を見ているから、感化されたのであろう。
健太郎が2学期を過ぎていたときに「航の姿を見ていて怖い」と話したこと
があった。15歳の少年が遼太郎や正幸と同じ道に行きたいという選択は
一つの愛情なのだろうと思っていた。それは遼太郎や正幸も感じていたのだ。
航が勉強しているのを必死に二人がサポートしていた。
航の姿を見て、俺は胸が熱かった。
時には、3人で風呂に入り、夜はじゃれる時もあった。俺は何も言わなかった。
というより、彼ら3人の神聖な関係には、俺でも立ち入ることは出来ないと
感じていた。
遼太郎も大学が忙しくなっていた。彼も来年には、国家試験を控えてきて
いたのだ。俺は聞いてもわからないので、全て竜之助に委ねていた。
ある日に「今日はちょっと竜先生の部屋に泊まるからね」と言った日があった。
次の日に遼太郎がしみじみと「竜先生って優しいし、おいら余計に好きに
なったよ」と報告があった。俺は遼太郎を竜之助が愛してくれたんだろうと
思っていた。俺は嬉しかった。「おいらさ、本当はね医者の道辞めて、父さんや
健ちゃんみたいに教師になりたいって思ったんだ。でもね、竜先生に言ったら
引っぱたかれたんだよ。でね、泣きながらね「遼太は医者が天職だよ。なんで
国試(国家試験)くらいでおたおたして辞めてしまうんだって言われてさ。
おいら始めて父さんや健ちゃん以外に、怒られた気がしてさ。嬉しくて。
思わず竜先生に抱きついたら、すごく優しくてさ。抱いて貰ったんだよ。
なんだか、ちょっと父さんに似てたけど、すごく気持ちよくてね。おいらも
「ああ、この人に一生ついていこうと決めたんだ。おかしいかな」「いや
嬉しいよ。俺にとって竜は弟の様に大事なヤツ。彼を遼太が好きになっても
父さんは応援するね。父さんは不甲斐ないから、遼太の進む医学はわからない。
だから、竜に任せてる。あのさ、健介も医者になって竜が好きだったんだよ。
だから、遼太見てると健介見ているようで嬉しいね。」「健ちゃんじゃない
のにね」「お前は俺の息子だよ。俺から6年生の時に産まれたんだよ。兄貴は
健太郎という一家なんだよ。おかしいか?」「ううん、おいらも名前がやっと
替わった時さ、ああこれで父さんは康介、兄貴は健太郎って思ったよ」
「なんだよ、何も言わなかったじゃないか」「ちょっと恥ずかしかったんだよ」
「おいらさ、前にも言ったけど、父さんの裸みて、玉袋見る度に「俺はここ
から産まれた」っていつも思うしね。特に、父さんの精子見ると、変な興奮
しちゃってさ。」「嬉しいね。あの冷静な竜が遼太を叩いたのは、竜も遼太
を愛してるからだと思うよ、でなきゃあいつはそんなことしないさ」
「うん、おいらは暴力、暴行を受けてきたプロだよ。叩き方に愛情があるか
ないかはすぐにわかるよ。竜せんせいの痛みはいい意味で忘れないように
する」「そうだね。健太にも言われただろ、しっかりしろって」「うん」
「後で健太が泣いてたよ。遼太に言いすぎたって。父さんは「いやお前だから
言えるんだよ」って言った。それは健太が遼太を好きで堪らないからだよ。
あの時、そうかそうかとしか健太郎が言わなかったら遼太はどう思った」
「う~ん、健ちゃんらしくないし、白々しいと思う」「だろ、だから健太は
敢えて心を鬼にしていったんだよ。その気持ちを遼太は忘れちゃいけないよ」
「はい、父さんや健ちゃん、竜先生がおいらのこと愛してくれてる気持ちは
忘れないよ」「それでこそ、我が息子遼太郎だよ」「そういえばさあ、竜先生も
遼太は不思議なヤツだなって言うんだよね」「俺も遼介にも駿介、次郎、竜や虎
みんなに「康介は不思議だ」って言われる。遼太もその息子だからあきらめな」
「そっかあ、そうだよね」「そうそう、それが俺と遼太郎の良いところなんだよ」
「それに、性格の所は健太より遼太が俺のDNAを引き次いでいると思うね」
「不思議だよね」「そう、だから余計に不思議になるのかも~」
「まあ遼太、来年の試験頑張りなさい。遼太の頑張りが、正幸、航に受け継がれて
行くんだからさ。」「もう、おいら逃げないよ!」「おっいいねえ」
「たまには正幸と竜先生の家いっていい?」「どうぞ、ただし遼太の勉強も
しっかりやらないなら・・」「やらないなら・・?」「セックス禁止!」
「え~やります。大丈夫です」「まあそれは冗談だけど。後は、竜の部屋の
掃除、洗濯、食事を正幸とやってあげなさい、独身世帯がみんな汚いしさ。」
「はい、それは大丈夫。」「良かったよ、竜をわかってくれて」「竜先生って
巨根だよね。おいらの中に入って・・・」「はいはいわかりました」
「父さんも竜としようかなあ。次郎も呼んで」「え!それって3P]
「そうだよ、いいだろ~」「父さんも意地悪だね」「ちょっと幸せ見たら
嫉妬心がむらむらってでただけ」「うわ!最悪だ~」
と遼太郎の話しがあった。
キャンプ以来、遼太郎が家に居るときには、正幸や航が来ては勉強していた。
遼太郎は年中、竜之助の部屋にいっては相談したり勉強を教えて貰っていた。
遼太郎は学校の話しは滅多にしなかった。が、「いやあ解剖やってさ、凄かった」
だけは言った。人体解剖もしてるのかななんて思っていた。
健太郎は「俺は怖くて出来ないわ」と俺と同じことを言っていた。
健太郎は、一夏で真っ黒になっていた。彼は忙しくなるほど、痩せるのか
ちっとも体重は増えない。俺らの一族の体質なのか、太っている人はいない。
まあ俺や次郎も年令の衰えはあるが、泳いだりすることは元来好きなので
二人で9月までは学校で泳いだり、ジムに行って泳いでいた。
健太郎も少し余裕が出来てきたのか、週末は建志たちとジムには行っていた。
たまには、遼太郎も誘って二人でいくなど、まあ動くのが好きな一家だった。
家には、誰も来ない日がない、というくらい年中人がきていた。
週末は健太郎中心に虎之助、小林、建志、剛志、浩一が来ては、飯を食っては
話しをしていた。俺が居ても気にはならなかったようだ。たまには、次郎の
家に避難していたときもあったが。遼介兄や駿介、竜之助もちょこちょこ来て
は飯を食いに来ていた。直は中々来られないから、子どもも連れて来ていた。
直が「航、勉強ばっかりしてるよ」とこぼしていた。なんで、必死にやって
いるかは直も知っていたので、何も言わなかったようだが。
いつだか、正幸と航が来ていて、風呂上がりを見ていると、まあ3人とも
日焼けしていて、くっきり競パンあとがついていた。俺が「航、おまえ背が
伸びて格好いいよ。毛も生えているし」なんてふざけていうと「でも、おいら
腋毛生えてこないよ」という。「健太も遼太も高校生でも生えなくて、大学生
になってからじゃなかった?」というと正幸が「おいらもさ、やっとだよ。
遅いのかな」俺が「ちん毛はぼさぼさなのにね」と言うと遼太郎が「個人差
だよ。でもみんな腋毛は遅いんじゃないの?」なんて言っていた。
3人見てると、大人、なりかけ、少年後期みたいに見えていた。この頃には
航も変声期が終わってきていたし、大分大人ぽくなっていた。
時には、颯樹が入ったりしていたが、颯樹は中1で、まだまだ少年だった。
航と2年違うが、体を比べても、毛は生えそろっていないわりに、性器は
すこし大きくなってきていて、3人にからかわれていた。颯樹がよく「ああ
おいらも早く大人になりたいよ」とよく言っていた。俺が颯樹に「颯樹は
将来何になるの?」と聞くと、即座に「医者だよ」と言う。ああ、この子も
遼太郎の血筋だなあって思った。
直が「颯樹は医者になるっていうし、奨と翼は浩一の影響なのか、教師って
言うんだよ。俺らの一族って2つの選択肢しかないみたいだよな」って言う。
まあ、確かに会社員とか公務員っていないのだ。俺ら兄弟では、遼介が一番
早く教員になっていたが、その影響が強いのもあった。
身近に、そういう職業を見ていると、感化されやすいのかも知れない。
直と「奨も翼も俺らの後輩になったりして」と俺が言うと「いやあ次郎の
気持ちよくわかるよ」なんて言っていた。
颯樹はよく「2年になったら、健ちゃんが担任だといいなあ」と言っていた。
航が羨ましくて仕方がないようだ。健太郎はあの性格だから、生徒には人気
があるのだ。それは剛志がよく言っていた。剛志が「健太は俺にない面持って
ますよ」とよく言っていた。健太郎と剛志も性格が真反対なのだが、意外に
話しをしたりするのだ。建志、剛志、健太郎、浩一は同距離で仲間を見ている
ような気がしていた。各自の得意分野でフォローしたり、されたりしていた。
珍しく虎之助が一人できた。健太郎がいると思ってきたが、遼太郎と泳ぎに
行っていた。俺が「虎と話したかったよ」というと、ちょっと驚いていたが。
昔は俺とよく遊んだり、話したりしていたのだ。彼は末っ子で甘えん坊で
俺には懐いていたのだ。俺が中1の頃はまだ4年生くらいで、可愛い少年だった。
彼が中学位からよく話すようになっていた。が、健太郎が来た頃は、虎之助も
忙しかったし、話すことはなくなっていた。
俺の家にもよく来ていたが、大勢の中の一人でいるから、個人的には話さない
のだ。
俺「そういえば、虎ってなんで教師になろうと思ったの」
虎「それは康ちゃんの影響だよ。「
俺「え!駿介じゃないの?」
虎「それもあるけれど、俺、康ちゃん好きだったしね」
俺「なんだよ、全然知らなかったよ」
虎「だって、俺の上の竜や潤は医者になるのは知ってたし、その上って言うと
康ちゃんしかいないじゃない。だから、よく相談してたじゃない」
俺「まあね。虎の気持ち聞けて嬉しいよ」
虎「遼介から学校移ってこないか、って言われた時公立辞めるの嫌だったし
一度断ったんだよ。でもさ、康ちゃんが大学辞めてくるっていうから、俺
やっぱり行くって遼介に言ったんだよ」
俺「そうだったのか。いや、遼介からは虎が中々渋っていてさ、とは聞いていた」
虎「だって、「康ちゃんと同じ職場なんて嬉しいじゃないよ。だから決めた」
俺「そっかあ、あのさ遼介は虎のこと相当評価してるぞ」
虎「そうなの?」
俺「虎も若いっていっても、30後半なんだもの。俺らがやってる事をそろそろ
引き継がなきゃ」
虎「できるかなあ」
俺「俺は虎好きだしさ、隠さず言うけど、お前のその気弱さがネックだよ。
健太郎も虎のことは一目置いてるしさ、建志たちをもっと束ねなきゃ」
虎「そうか・・・自信ないよ」
俺「虎、お前俺好きなんだろ。俺の事信じてよ。一緒に頑張ろうよ」
虎「康ちゃんがそういうなら。」
俺「そのかわり、仕事面でびしびし言わせてね。でも、それは虎への愛情
って思ってよ」
虎「うん、でもさ康ちゃん一つ願い聞いてよ」
俺「何?」
虎「たまにでいいから、寝てよ。俺、この頃寂しくてさ。たまらない時あって
さ。昔は康ちゃんにせんずり教えてもらったりしてた時が懐かしくて。」
俺「いや、俺もさ、遼介も駿介も次郎も虎も昔から知っていて、やはり好き
なんだよね。虎は昔のイメージで可愛い少年が抜けなかったよ。
虎「そうなんだ。でももう大人として見てよ。俺もちょっと気合い入れるよ」
俺「俺だけでなく、ああ見えて駿介は虎のことすごく心配してる。駿介も
虎可愛くてしかたないんだよ。」
虎「そうかあ、なんか嬉しいね」
俺「ってことは、虎がこっちの道に入ったのは。俺のせい?」
虎「そうだよ。俺、康ちゃんっていきなり現れた兄貴だったし、まだ俺ガキ
だったけれど、すごい大人に見えたしね。で、康ちゃんは俺に優しかったじゃ
ない。それが一番惹かれてのかも知れない。今だから言うけど、俺さ、中学の
頃よく康ちゃんの部屋覗いてさ、康ちゃんがセンズリしてるの盗み見して
それをおかずにしてたんだよ」
俺「なーんだ。誘えば良かったよ。なんだか、虎は神聖だったから遠慮して
たかもね。」
虎「いつか、康ちゃんに言おう言おうよ思ってたよ。」
俺「嬉しいね。余計虎が好きになったよ」
虎「康ちゃんて、偉いよ。健太と遼太育ててさ。健太もあいついいやつでさ。
俺が何言っても、はいしか言わないし大したもんだよ。あいつ見てると、健介
にそっくりだなあって思う」
俺「そっかあ、虎も健介しってるもんな」
虎「うん、健介も俺に優しかったよね。健介は竜と仲がよかったしね」
俺「そうだね。竜は健介忘れられなかったって言ってた」
虎「俺、まさか竜はノーマルだと思ってて、カムアウトしてちょっと驚いた。
あれも康ちゃんが話したんでしょ」
俺「そうだよ。竜は健介をずっと追いかけていてさ、すごい熱い感情があって
それには入れないけれどね」
虎「そうなんだ、竜は一途に真面目なやつだしね」
俺「そうそう。竜は今までしてなかったの」
虎「俺、年下って苦手でさ。康ちゃんのせいかもね。」
俺「じゃあ次郎とかは」
虎「嫌じゃないよ。駿介、康介、次郎はいいなあ」
俺「じゃあ、お前男としたことないの?」
虎「うっ・・隠してたけれど大人になってはない。」
俺「じゃあ、自慰行為のみ?」
虎「うん、康ちゃん想像して・・」
俺「ばかだなあ、俺なんか年中してるよ。遼介も駿介も直も次郎もするよ。」
虎「そうなの」
俺「俺、完璧なホモだもん。男とするしかないでしょうが」
虎「そうだよね。俺って臆病だったね」
俺「そう!だから虎は気が弱いし、押しも弱いんだよ」
虎「そっかあ、康ちゃんとやりまくろう」
俺「いいよ。大好きな虎だもん、いいよ」
と、俺は虎之助を抱いた。本当に彼は男性経験は高校くらいまでだったようだ。
彼はずっと水泳をやっていたから、遼介に似ている体型だった。
パンツを脱がすと、モノが露わになった。色は年相応だが、使い込んでいない
し、己だけで何年も穢し続けただけのモノだと思うと、俺はいたたまれない
気持ちと愛おしさがあった。朝顔の蕾だった頃から見ていたそれは立派に成長
していた。俺が遼介を見ていたように、虎之助は俺を何年も思い続けてくれて
いた嬉しさもあって、異様に興奮していた。
子どもだった虎が俺とさほど変わらない身長で俺の腕の中にいた。
俺は弟の健介を抱いているような感覚になっていた。健介が寂しくて俺の
布団に潜り込んできて、お互いに体を寄せ合っていたような感覚だった。
虎之助の純粋な気持ちがわかって俺は嬉しかった。彼は俺に遠慮しながらも
見続けていたかと思うと俺は、虎之助の体が堪らなかった。
虎之助は俺の愛撫にまるで処女の様な、喘ぎをしていた。始めて愛されたの
だと俺は実感していた。
その快感で、彼のモノは硬直していた。愛おしさを感じながら、口に俺は
含んだ。すでに先走りが出ていた。彼は咥えられたのも始めてだったのか
赤ん坊がいやいやをしているように、腰を捩って快楽に耽っていた。
俺が口で奉仕していると、「康ちゃん・・」と言いながら、射精をした。
俺は、彼のザーメンを飲み干した。嫌でもなんでもなかった。射精をした
虎之助のモノは硬さが薄らいでいた。俺は、離したくない感覚だった。
彼の立派なモノも使われていなかった。それを征服してしまった俺だった。
虎之助が「康ちゃん、すごくよかった」と言った。「お前、始めてだろ」
「うん」と答えた。「虎の精子飲んじゃったよ」「出してよかったのに」
「いや、好きな虎のだもん飲みたかったんだよ」「康ちゃん、俺余計に
好きになっちゃうよ」「いいよ、仕事は厳しく、セックスは優しくするよ」
「康ちゃん意外に大胆発言するね」「まあね」
と虎之助の垣根を外すことが出来た。
それから竜之助は厳しいこと言っても。彼は全て受けきっていた。勿論
駿介も彼にはきつかったが、虎之助はその愛情がわかっていたから嫌な顔
一つ見せなかった。
ある時遼介が家に来たとき「康介、虎に何かしたな」と聞いてきた。
「まあ、色々仕込んでる」というと「いやあ、虎すごい成長してきてるよ。
さすが康介だな」という、自分が虎のこと頼むなって言ってたのだが。
駿介にも、虎之助の事を話した。駿介が「いや、虎が俺の部屋に来て、いきなり
告白して泣いてたよ。なんだか可愛くてさ。俺、抱いちゃったよ」という。
「でも、虎言ってたよ。康介が好きなんだよって。俺も虎が俺のこと、思って
たなんて思わなかったし」俺が「駿介と虎は実の兄弟だけど、いいんじゃない。
俺も駿介や虎とは実の兄弟って思ってるし」「そうだよな。俺と康介はいとこ
だけど、兄弟だよ。でも、虎は弟と思うけど康介は兄でもないし、弟とも
思わないよな」という。「俺も兄貴なら遼介だしね。誰かが、双子みたいだ
って言ってたけれどそれが一番近いかも知れない」「俺もそうかもな。康介
がいて俺がいるって感覚かな」「そうそう、俺も駿介に拾ってもらったし
まさか一緒に住むとも思ってなかったし、偶然なのか巡り合わせなのか
不思議だよ。駿介に出逢わなきゃ、東京にいなくて、田舎に引っ込んで直と
暮らしてだろうね」「そうかもな。康介が中学受験してなきゃ、俺らの関係
は続かなかったしな」「俺は駿介に対しては、好きという次元は超越してる
ね。」「俺もそうだよ。まあ夫婦みたいなものに近いかもな」「そうそう
駿介ちゃんは昔のままだし、駿介のセックスも好きですし」「アホ!まあ
俺も康介が一番リラックスできるのかな。俺の癒しだよ」「温泉じゃあるまい
し。こうしてバカ言えるのもいいけれど」「お前学校と違いすぎるから、そこ
がいいんだよ」「駿介だってギャップ大きいよ。いつもは口うるさい副校長
がと思うけれど、家じゃ全然違うしさ」「まあ、康介の前くらいはいいだろ」
「そうそう、俺も駿介とは6年生のままの自分でいたいね」「そうだよな
半ズボンはいてた康介のままだよ」「またそれを言う。まあその口の悪さは
昔のままだよ」「当たり前だろ。教師はおしゃべりじゃなきゃ出来ないって」
「まあね」「でも康介みたいな不思議なヤツもいるしな」「不思議くんじゃ
ないってさ。そういやあ遼太もよく不思議くんって言われるね」「康介と
遼太は性格似てるよ。健太郎はそうでもないけれど、遼太の方が康介そっくり
だな」「そうかなあ」「遼介も話してた。遼介は遼太の担任だったし、あいつの
考え方とか行動は康介そのものだよ」って話してた」「ありゃま」「まあ、康介
の子どもなんだからいいじゃないよ。俺は羨ましい」「そんな寂しいこと言わ
ない。ちゃんと俺が駿介見てるから」「嬉しいね。康介ちゃん。まあ頼むよ」
なんて、俺ら兄弟はよく話すようになっていた。それが、一つの絆だったのかも
知れない。
大学の帰りに遼太郎が康夫を連れてきた。
正幸も一緒だった。
飯を食って風呂にも入っていた。康夫も夏の名残が体に残っていた。
「康夫、お前も体大人になったなあ。昔は小さくて毛も生えてなかったのに」
「康介さんやめて下さいよ~」なんて笑っていた。康夫もズル剥けくんだった。
「康夫お前遼太郎好きなのか?」「はい、憧れでもあるし、目標でもあるし
なんでも好きです」という「正幸は?」「あいつも好きです。親友です」と
言う「お前男好きなの?」と聞くと「はい、遼さんが好きですし、気づいたら
遼さん想像してオナニーしてましたから」とけろりと言う。
「俺、正幸が羨ましいです。隣でも一緒に住んでいるようなもんだし、俺も
兄弟になりたいですよ。」と言っていた。正幸が「康夫ね、二言目には遼さん
遼さんなんだよ。おいらも負けちゃうよ」という。「遼太、いいねえお前は
みんなに好かれてて」というと「え~父さんだって兄弟仲いいじゃない。
遼介先生、駿介さん、直さん、次郎さん、虎之助さんみんな康介、康介って
くるじゃない。羨ましいよ」「そうかなあ」「竜先生も、康介はいいやつだよ
って言うしね」「そうですよ。ウチの父さんも、何かあると康介に・・てすぐ
言いますよ。父さんも康介とは義兄弟なんだってえばってますしね」と正幸が
言う。「まあな。俺も次郎の玉もチンコも知り尽くして大きくなってきたし」
「ほら、父さんもそうじゃないよ」「ウチの父さんと同じこと言いますよね。
康介の全て知り尽くしてるし、なんて言うから、羨ましいですよ」と言う。
康夫がそれを聞いていて「いいですよね。遼さんと康介さんって似てますよね。
まして、なんでも言い合っているし、憧れるよなあ」と言うと遼太郎が
「康夫、俺は養子なんだよ、健ちゃんは父さんの甥っ子だけど、おいらは
血は繋がってない子なんだよ」と言う。康夫が「そうなんですか」と驚く。
正幸が「そうだよ。でも健ちゃんも遼ちゃんも絶対本当の兄弟みたいに仲が
いいし、おじさんとも親子だなあって思うよ」遼太郎が「そう、おいらは
父さんの子だって思うしね。俺は、父さんの玉から産まれてきたんだよね」
正幸が「遼ちゃんってこういう所不思議だよね。ま、そこが好きなんだけど」
「よく言うよ、正幸も一族でお前だけ医者目指してさ。次郎おじさん裏切って
さ。」俺が「正幸、次郎はあれで心配性だからね。俺に、正幸大丈夫か・・
って泣きそうになって話すよ。受験の時なんか、職員室であたふたしててさ
駿介に大笑いされていたんだ。遼介には「次郎、落ち着け!」って叱れてたし」
「だから、電話でなかったんだ」「そう、あいつ携帯握りしめてうろうろして
いるくせに、電源入ってないし。そんなヤツなんだよ、次郎って男は」
「ウチの父さんってホント不器用な男だよね。康介おじさんの方がしっかり
してるよね」「いやあ、父さんもけっこう面白いよ。しっかりしているようで
どっか抜けてるし、まあ優しいのは天下一品だけど」「すいませんね。不肖の
父で」「父さんも次郎おじさんを怒ってるけれど、父さんもおじさんに叱られ
てるし、見てるとホント不思議な二人だよね」「仕方ないだろ、次郎とは
長いしさ。」「ウチの父さんがさ、康介は俺の初恋のヤツなんだ、って言って
たけど本当?」「かもね、俺は駿介と会っていたからね。次郎は俺が始めてかも」
「へ~そうなんだ。意外だよね」「父さんって駿介おじさんが初恋?」
「だね、駿介は仲がいいしね。」「そう、父さんも康介と駿介の仲はスゲえ
よなって言ってる」「次郎も正幸と話すんだな」「ここ数年変わったね。前は
話さなかったけれど、この所、建志たちとも兄弟でもよく話すね。遼ちゃんの
所に似てきてるね」「まあね、ウチはおいらも健ちゃんも父さんともよく
話すしね。旅行行くと、朝まで話してるよね。」「まあね、みんなおしゃべり
なんだよ」「ウチの父さんともよく話すよね」「次郎は飽きないね。駿介は
康介と次郎は漫才コンビかっていうくらい飽きずに話せるね。本当は中高
時代俺は無口で変わってたんだけれど、次郎とは話せたんだよ。なんでだか
わからないけれどね。」「父さんも言ってました。」
康夫が「いいですよね。ウチは全然ですよ」遼太郎が「普通はそうだよ。ウチと
か正幸の家は特別だよ。父さん同士も中学校から一緒だし変わってるんだって」
「そうそう、康夫の家は普通だよ。まあおいらたちが珍しいんだって」
と彼らは普通に話していた。遼太郎も正幸もあっけらかんと己をさらけ出して
いた。康夫は少々驚いていたようだったが、余計に遼太郎や正幸を身近に
感じたのかも知れなかった。

9月になって、困った問題が起きてきていた。
それは健太郎だった。彼の母親が数年前に出所していたのは、親父さんの
弁護士から聞いていた。しかし、健太郎は一切面会に行くことも拒絶して
いたし、手紙すら書くこともしていなかった。
が、どこでどう調べたのか、マンションまで来たようなのだ。
あとで遼太郎が帰って来たときに「健太郎?」と言われ「いいえ違います」
と聞かれたと言っていたのだ。健太郎が帰宅したときに、会ってしまったのだ。
健太郎は「俺の両親は死にましたし、会いたくもない、二度と来ないでくれ」
と拒絶はしたようなのだ。が、健太郎は封印していた記憶が蘇ってきてしまった
のだ。俺はその夜に聞いたので、弁護士さんにも電話はしておいた。
健太郎は次の日はぼっとしたまま、出勤をしていった。
が、駿介から「健太の様子おかしいぞ」と言われた。授業中に顔色が真っ青に
なり、生徒が剛志がいたので、呼びに来たという。
彼は、医務室で休んでいた。遼介兄が「康介、健太郎と帰れ」と言われた。
俺は、精神的に参ってしまったのだろうと思っていた。竜之助に電話をした。
泰介兄が精神科の医者で、大学病院に行っていた。連絡を取ってくれた。
泰介兄から電話があって、実家の病院に夕方来いと言われた。
健太郎は弱っていた、夕飯から朝も食わなかったのだ。
俺の車で、少しは寝ていたようだ。
ウチに帰って休ませた。健太郎が「父さん、ごめんよ・・」と言う。「大丈夫だ」
としか俺は言えなかった。結局、横にはなっていたが、眠れなかったようだ。
ふらふらだったが、実家の病院に連れていった。泰介兄が色々と話しをして
くれた。俺に「康介、健太郎ストレス障害だな。ただ、薬飲めば眠れるし
段々落ち着いてくるから、風邪のように治るものだから安心しなよ」と言われた。
家に帰ってきてから、薬を飲ませた。精神安定剤なのか、少し健太郎も落ち
ついてきていた。「健太、何か食うか」と聞くと「あんまり食欲ない」と言う。
が、喉を通るようなものなら、と雑炊を作ってやったら、食べていた。
「健太、仕事すこし休もう。無理しても治らないから。俺も少し休んでいるから」
と言った「うん、俺もこのままじゃいけないとは思うけれど、・・」と話した。
「健太、仕事も忙しかったし、少し休養しろということだよ。クラスはどうにか
なるから安心しろ。薬飲んでいけば、治るって泰介も言ってただろ。」「うん
そうする」といるも気丈夫な健太郎がぐったりしていた。
「少し眠い」と言って、ベッドで寝始めた。
俺は学校に電話をした。遼介に健太郎の事を伝えた。「わかった。健太郎休職扱い
にする。康介も1週間くらいはついててやれよ。クラスは小林が入るし、授業は
駿介が持つっていうから大丈夫だよ。夜、俺だけ顔出すから」と言ってくれた。
健太郎はぐっすり寝ていた。顔を見ていたら、昔のままだった。家に来た頃も
何度も寝てても飛び起きたり、泣いたりと情緒不安定だった。俺と一緒に寝て
いた時期も多かった。夜、睡眠不足で学校に行くから、学校でもイライラして
いたし、健太郎も田舎から出てきて、訛っていてバカにされて、大荒れの時期
もあった。遼太郎が来た頃は大丈夫だったが、半年くらいは落ち着かなかった
のだ。夕方、泰介兄が来てくれた。健太郎は寝ていた。
泰介は「健太郎は感受性が強いし、昔のことがトラウマであったのが、引き
出されてストレスになっていると思うよ。落ち着いてくれば、彼も大人だから
対処して元気になるよ。康介も慌てないようにな。1週間に一度は診療に
来いよ。大学までは遠いから、実家でいいからさ。親父も健太郎のこと心配
してたよ。」「悪いね。泰介で良かったよ。昔を知っているしさ」「そうだな
健太郎も普段は明るいけれど、無理してる部分もあるんだよ。まして、2年目
の気負いもあるだろうし、少しゆっくりすればいいよ。」「学校も遼介が休職
しろっていうから診断書あとで書いてくれる。俺も今週は休んで家にいるから」
「何かあったら、俺の携帯鳴らせよ。康介、お前が潰れるなよ」と言って
帰っていった。遼太郎が帰ってきたので、話した。「おいらどうしよう」と
言うから「遼太、お前当分竜の部屋に泊めて貰え、健太も遼太に会うと返って
張り切るからさ」「そうだね。勉強が忙しいって言っておいて。でも、父さんも
ちゃんとしてよ、そっちも心配」「俺は大丈夫だよ」「様子はメールでもいい
から教えてよ」と言って、身の回りのモノを持って竜之助の部屋にいった。
夜になって、健太郎が起きてきた。「ちょっとすっきりした」「よく寝てたよ」
「遼太は?」「竜の部屋で勉強するんだって」「そうなんだ。俺に気を遣った
のかな」「それもあるけどさ」「父さんは学校いいの?」「遼介が、健太郎は
当分休職って言われた。俺も1週間は休んでいるよ。健太、心配だし」
「俺、大丈夫だよ」「いさせてくれよ。」「うん、わかった」「健太、苦しかったら
苦しい、辛かったら辛いと俺には言え。寂しかったら昔みたいに寝てやるよ」」
「ありがとう。嬉しいよ。なんだか昔のこと思い出して、嫌でさ」「仕方ない
よ、でも治るから安心しなよ。クラスは小林が入るって。授業は駿介がやるって
張り切ってた。」「そっかあ、安心した。ちょっとそれが気になってた」
「昔は暴れて発散してたけれど、今は押さえ込んでしまうから、昔みたいに
俺にうんと甘えろ、なあ健太・」「泣かないでよ、父さんの気持ちわかるよ」
「ごめん、俺は健太可愛いんだよ。お前を苦しめているものが憎い」
「ううん、今は一人じゃないから。父さんいてくれるだけで安心だよ」
「そうかあ、お前が来た頃みたいだな」「そうだね。10年以上前だもんね」
「そうだな。一緒に風呂入ろうというと恥ずかしがってさ。可愛いかったよ」
「ちょっと照れもあったしね。健介父さんも忙しかったしね」「健太も遼太も
傷ついた少年だったんだよ。俺も、いつか健太がこうなるかもって思ってた。
でも、泰介も言ってたけど、健太なら治るよって言ってた。安心してゆっくり
しようよ。俺も付き合うよ」「はい、そうするよ」「少し食べて、薬飲めば
また眠れるから」と言って健太郎は夕飯を食べ、薬を飲んで寝ていった。
俺は何もすることなく、ぼーっとしていた。
遼介が9時過ぎにきた。
「駿介も来たいっていったけれど、俺だけにした。書類は健太郎が調子いい
時に書かせて、次郎でも俺でもにくれればいいや。診断書は泰介に電話したら
出来てるっていうから、後で俺が取ってくるよ。健太郎も心配だけど、康介
お前しかkりしろよ」と言われたら、俺は崩れてしまった。
遼介にしがみついて泣いてしまった。ふっと緊張の糸が切れたのだ。
「康介、大丈夫だよ。俺がついてるよ。駿介も次郎も校長室で話しをしたら
泣いてたよ。嬉しいよな仲間というか兄弟は。駿介が「今回は俺らで康介
守ろうな」ってあいつ泣くんだよ。大丈夫、安心しろ。」と優しくいって
くれた。「康介、健太郎も長くなったら、講師の時間数増やせばいいし
担任も長くなるようなら、浩一なり入れるよ。健太郎に言っておいて。俺も
健太郎が寝てからくるようにするよ。」と言って帰っていった。俺は遼介
の気持ちが嬉しかった。
俺が風呂に入ろうとしていると、玄関先でごそごそ音がしていた。
ドアを開けると次郎だった。「どうしたの?」と聞くと「遼介には行くなって
言われたけれど、康介心配でさ・・」「入れよ。健太郎は寝てるし、遼太は竜の
所で当分厄介になることにした。」「俺の家でもいいよ。使ってくれよ」
「ありがとう。次郎風呂は入らないか?」「いいよ」と二人で入った。
裸になって次郎が「康介、大丈夫か、お前こそしっかりしてくれよ」と言い
ながら、抱きついてきた。俺は、次郎の優しさが嬉しくて、泣いた。
次郎も黙って俺を抱きしめていた。「今日は疲れただろ」と次郎は俺の体を
洗ってくれた。「悪いね」「俺はこの位しかできないよ」「いいや、嬉しいよ」
「そうかあ」「うん、次郎の体は温かいよ、なんだかほっとした」「風呂なら
いつでもくるよ」「そうだね。待ってるよ。」「建志たちも健太に会いたがって
いたけれど、遠慮させるよ」「しばらくはそっとしておくよ。健太が会うって
言ったらきてやってよ」「伝えておくよ」と次郎は帰っていった。
次郎が電話したのか、駿介もきた。「悪いね遅くに」「ううん起きてたしさっき
次郎と風呂に入ったよ」「健太は?」「薬飲んでいびきかいて寝てるよ」
「そっかあ良かったよ」「遼介にはいくな!って言われたけれど、康介に
会いたくなってさ」「いや嬉しいよ。遼介来て、次郎来て、来なかったら
駿介の部屋に押しかけてたよ。」「康介、こっち来いよ」「うん」
「なんかあったら言えよ。今度は俺がお前と健太助けるからな」と抱きしめ
てくれた。駿介は泣いていた。俺も溜まっていた、思いを駿介にぶつけた。
駿介は俺を触りながら「康介は寂しがり屋だよな。昔も康介の触りながら
寝たよな。康介は可愛いよ。俺好きだよ。何でも言えよ。飛んでくるから」
と言っていた。俺は駿介に甘えていた。この男は俺の心を全てわかっていて
俺を受け止めているのだ。まるで、親の愛情にも似ていた。
結局、駿介は泊まってくれた。何もしなかったが、駿介が脇にいるだけで
安心していた俺だった。
駿介は朝早くに帰っていった。
健太郎は6時過ぎには起きてきた。「おうおはよう!元気そうだな。健太
息子も起きてるし」「うん、すごくよく眠れた。ちょっとすっきりした」
「薬のせいだよ。良かったよ」「そうかもね」「そうだ、夕べ遼介がきて
健太の寝顔みて安心してたよ。書類書いておいてくれって」「うん、わかった」
「健太、今月は休めってさ。全治とりあえず1ヶ月だってさ」「そうなの」
「泰介の診断書に書いてあったって、遼介からメール来てた」「学校大丈夫
かなあ」「クラスは小林が代理やるって長引けば浩一にさせようかって言ってた。
授業も駿介がやるっていってたけれど、非常勤がもっとコマ数もてるからって
不足の分駿介が持つってさ。」「駿介さんに悪いなあ」「いや、授業もてる
って喜んでたよ」「そっか~」「ねえ、父さん夕べ誰かと話してた」「ああ
遼介きてから、次郎と風呂入って、駿介も来てあいつ泊まって朝帰っていった」
「朝かあ誰か話してるなあって思ってたよ」「起こしちゃったかな」「ううん」
「健太、飯は?」「すげえ腹減った」「食欲出たら大丈夫だよ」「性欲も?」
「それだけ勃起してたら大丈夫だよ」「今日父さんいるの?」「いるよ」
「襲おうかな」「アホお前休職中なんだからね」「はーい」と明るい顔が
見られた。が、日の中だったり、一日どよーんと落ち込む日もあった。
いわゆる躁鬱状態だったのだ。
2週目には遼太郎も夜は帰ってきて、飯を作っていた。泊まりだけは竜の部屋
にいったり、正幸の部屋に行っていた。が、健太郎は他の人との接触はした
がらなかった。俺も遼介に相談して、思い切って健太郎が落ち着くまでは
休むことにした。遼介も「それがいい、健太郎も安心だよ」って言ってくれた。
俺も健太郎が話してくれば話したが、話したがらないときはほっておくように
していた。機嫌が良いときは俺と話したり、飯を作ったりしていた。が、調子の
悪い日はぼーーとテレビを見たり、ベットから出てこない日もあった。
その間隔は日増しに良くなってはきていた。
3週目には「遼太、いないと寂しいよ」と言い始め、遼太郎も帰ってきた。
遼太郎は健太郎に気を遣っていた。健太郎が「遼太、普通で大丈夫だよ」と
話すと「ほんと?」と聞いた「別に遼太は他人じゃないし」と言っていた。
遼太郎は嬉しくて影で泣いていた。
3週目の週末には、大分元気になってきていて、建志や剛志、浩一も呼んで
飯を食っていた。建志は「健太、大丈夫か?ちゃんと治せよ」と気を遣わずに
話していた。学校での様子を聞いていた。剛志が「航の手紙読んだ?」と
聞いていた。航も健太郎に会いたいのだが、抜け駆けしてはいけないんだ
といって手紙を毎日届けていた。「うん、毎日クラスの様子書いてきてるよ」
剛志が「3Bの生徒もさ、健太郎先生いないとなあって活気がないね。でも
合唱コンクールは優勝するんだって気合い入ってる。放課後も3Bが一番
やってるよ。」「そっかあ、嬉しいね」「俺も浩一先生、弾いて下さい、って
助っ人頼まれて伴奏してるよ」(浩一はピアノ弾ける)「航がさ仕切ってて
「気持ち入れないとダメだろ!って怒ってたよ。でも、優勝して健太郎に伝え
たいって張り切ってる」「そうだよ、俺の2Aもさ、3Bの盛り上がり見てて
力入ってきたよ。でも、3年がどこも打倒3Bって言ってて、3年がもり上がって
いるから、2年、1年に波及してるよ」「毎年そんなに燃えないのにね」
「俺が伴奏で3Bいくとさ、健太のクラスだよな~って気が生徒からするよ。
航も燃えてるけれど、他の生徒も、健太郎に心向いてるな。俺、感動するよ」
「俺もさ、健太見てて、ああ俺もここまで生徒燃えないよなって思うんだよ。
それが俺の足りないところだなって思う」「剛志はやってるじゃないよ」
「健太はね、俺たち以上だよ。な、建志」「そうそう、高等部も中等部の
盛り上がり感じてるからさ、やばい!って思ってるね。まして、来年から
中等部上がりが1年になるから、また雰囲気変わるよ」「そうそう、3Bも
来年も健太郎先生がって言ってるし」「そうだよ、俺の2Aでも、来年は
3年で健太郎先生がいるって人気高いぜ、参っちゃうよ」「俺、大したこと
ないのに」「いやいや、健太がわかってないだけだよ。生徒はしっかり見て
るしね」「そうそう、健太郎イズムが3Bにはあるね」「3年の先生だって
結構健太郎には一目置いてるよな」「そうそう、そのくせ3Bは成績も
学年で一番いいじゃない、だからだよ」「そうかなあ」「ほら、期末でも
航がトップだったし、数学も満点だろ、あいつ凄いよ」「あれは正幸や遼太
が教えてるし」「俺は体育見てるけど、航は運動神経もいいし、ボールゲーム
やってもキャプテンみたいにぐいぐいチーム引っ張るから、オールマイティ
だよ。前とは大違いだよ」「ありがとうございます。」「そうそう航はさ
ミニ健太郎ぽくない?」「そうそう、この前も合唱で叱ってて、健太そっくり」
「やめてくれよ~」「健太は持ち上がりだから、余計そうなんだよ」と
話しはつきなかった。彼らの話を聞いていて、遼介が話していたこと道理で
遼介もよく理解してるなって思った。
話しているときは健太郎も普通だった。段々、彼らしくなってきていた。
俺が帰って来ると、玄関の前に航が手紙を持ってきていた。「おお航毎日
健太楽しみにしてるよ」「先生大丈夫ですか?」「あがれよ、大丈夫だよ」
「いやいいです、健太も航に会いたがってたし、ほら」と無理矢理入れた。
玄関の声が聞こえたのか、健太郎が「おう!航入れ入れ!」と招き入れた。
「先生、元気そうで安心したよ」「浩一や剛志から3Bの話し聞いてるよ。
指揮は航?」「はい、みんなが決めたんだよ」「先生も航にしようと思ってた」
「なんで?」「一番頑張ってるからだよ」「嬉しいな。クラスの奴らがさ
航は健太郎先生と同じマンションだから会わないのかとかうるさくてさ」
「元気だったよって明日伝えてよ」「喜ぶよ、3Bね、先生休み始めてさ
元気なくて、でも、小林先生が泣きながら「お前らこんなことで健太郎が
喜ぶか!何か結果出して見ろ!」って絶叫したんだよ。で、合唱コンで
優勝しようって決めたんだ」「すごいじゃない。まあコバセンは俺の小学校の
担任だったし」「そうなの?」「あれ言わなかったっけ」「言わないよ~」
「じゃ今度話すよ。」「みんなびっくりするよ。だからこばせん泣いてた理由
わかったよ」「航、学校好きか?」「はい、転校してよかった。もう誰もいじ
めないし、楽しい」「そっかあ」「おいらさ、健太郎先生好きだよ。ちょっと
こくっちゃった。」「あれ?遼太は」「遼ちゃんもまーちゃん(正幸)も
好きだけど、先生も好き」「嬉しいよ」「みんなには言えないけれど、おいら
は先生のちんちん見ちゃったし・・ふふ」「そうだよ、裸の付き合いしたもんな
航とは」「そうだよ、先生休んですごいショックだったよ。でも、遼ちゃんがね
航の出来ることやれ!って言われてね、考えたんだ。そしたら、勉強もそうだけ
ど、先生が戻ってきても安心できる3Bにしようと思ってさ、だから合唱コン
も頑張ってる」「航・・」「やだなあ、先生泣かないでよ。おいらも悲しく
なっちゃうよ」「ごめん、うれしくてさ。俺も合唱コンには復帰するよ」
「ホント!みんなに言ってもいい?」「いいよ。遼介さんじゃなく校長先生に
も言うから」「明日のトップニュースだな」「航、辛いことないか?」
「大丈夫。もう昔みたいに弱くないよ。安心して」「そっかあ、クラス大丈夫か」
「うん、おいらが指揮だし、蓮がねピアノ弾くよ」「蓮弾けるの?」「前習って
たし、音楽の先生や浩一先生に教えて貰ってる」「そっか、漣にもガンバレ
って言っておいてよ」「また、蓮燃えちゃうよ」「クラスはおいらと拓実で
仕切ってるから安心して。拓実なんか先生休みますって言われた時、おいおい
泣いてたよ、おいらがさ「様子わかったら教えるから」っていってやっと
泣きやんだよ」「へ~拓実がね~」「拓実も健太郎先生好きなんだよ。3Bは
みんな先生好きなんだって。早く戻ってきてね」「わかった」と言って嬉しそうに
航は帰っていった。まあよく喋るなあって思って聞いていた。
健太郎に「お前嬉しいね」「うん、なんか泣けて来ちゃうよ」「3B担任でき
てよかったな」「航もいい生徒だし俺・・」「泣くな!学校そろそろ戻るか」
「うん、そうする」「来週は休んで、結局10月からだな」「合唱コン間に
あうな」「生徒待ってるしな」「父さん俺休んでいろんなもの見えてきて
かえってよかった気がする。一番は親父とお袋のことやっと整理できた。
お袋も可哀想だなって思うよ。でもさ、俺も教育者だけど、許せないんだ。
でも、仕方がないって思えるようになった。いいかな?それで」「いいよ
健太郎の心だもの、仕方ないさ。俺も彼女を怨んでも健介は戻ってこないさ
俺は残った健太郎だけ見ていくことにしたのさ。」「そうだね、俺は父さんや
遼太がいるんだしね」「健太は大事な仲間というか兄弟もいるだろ。黙ってた
けどさ、次郎が言ってた。建志も剛志も浩一も正幸も健太郎の過去知っているし
可哀想だって毎日泣いていたって、でもこの前来たときはそんなこと微塵も
出さないだろ、そこがいいところだよ」「そっかあ」「それに航や3Bの生徒
待ってるわけだろ。俺は担任してないから健太郎が羨ましいよ。駿介や次郎も
「ああクラス持ちたいよ」ってよく言うよ」「はい、頑張るよ」「健太は頑張り
過ぎ、ダメだなあって思えば叫べば誰か助けてくれるし、苦しいなら苦しいよ
って言えば、誰かが起こしてくれるよ」「そうだね」「いやさ、俺も健太郎が
倒れた日はさすがに参ってさ、遼介や次郎の前で泣いたよ。駿介なんか、泣き
ながら、今度は俺が健太と康介助けるからなんて言ってくれてさ、ありがたいよ」
「俺だと建志たちや遼太になるんだね」「そう、遼太郎はウチでは我慢してて
竜の所で毎日「健ちゃん可哀想だ・・」って泣いてたみたいだよ。」
「嬉しいね」「遼太はさ、健太に助けて貰ったって想いが染みついてるんだよ。
だからさ」「そうかあ」「健太も落ち着いて来ただろ」「うん、夜眠れるって
最高だね」「まあ普段でもぐうすか寝てるけどね」「もう・・。でも当分薬は
飲むのかな。泰介にきいてごらんよ」「そうだね」と健太郎とも休んだ間、よく
話した。俺も健太郎もこの時、げっそり体重が落ちてしまったのだ。。。
健太郎もこの頃から、赤ちゃん返りなのか、昼間遼太郎がいないときは俺に
甘えていた。「父さん風呂入ろうよ」「ねえねえ」と言うのは昔からの口癖
で、健太郎らしいのだ。
健太郎が休み始めて一月経った。
日に日に元に戻っていっていた。俺もその手応えは感じていた。
泰介も復職しても大丈夫だろうということになっていた。
俺が午前中に買い物に行き帰ってくると、健太郎が起き出してきた。
健太郎は真冬はパンツはいて寝るが、普段ははかないで寝るのだ。
この日も、しっかり朝勃ちしながら起きてきた。
「おはようってもう昼近くだよ。ずいぶんゆっくりだね」「うん、一回朝
起きたんだけど、また寝てた」「でも、しっかり勃ってるじゃない」
「うん、ちょっとこのごろムラムラするようになった」「しっかり性欲も
出てきたんだよ」「かもね、だって前はしようとも思わなかった」
「健太郎も心の霧が晴れてきたんだよ」「ねえ、後で風呂入ろうよ」
「誘ってるな。健太溜まってるな」「だって休み始めてから、何もしてない
し、夢精もしなかったしね」「そっかあ」「父さんは?」「うっ・・」
「俺が心配でそれどころでなかったでしょ?」「まあね」「駿介さんとも?」
「話すだけだったね。センズリすればいいのに」「またまた、いいじゃん」
「いいけど。息子とやるのか」「しょうがないじゃん、男なんだしさ」
「まあね。遼太ひがむぞ」「大丈夫だよ。あれは嫉妬しないし、この前も
健ちゃんよくなったらやろうね、なんて言うしさ」「そっかあ」
と健太郎がムラムラしていた。俺と一緒に風呂に入った。
「健太、洗ってやるよ。」「久々だね」「だな。昔は毎日一緒に入ったよな」
「そだね、洗って貰ったし、皮を剥くのも、せんずりも風呂で教えて貰った
んだよね」「そうだね。まだ来た頃、剥けてなかったしな」「父さんがずろ
んと剥けちんでびっくりしたよ。俺も早くなりたいなって思ってたし」
「でも、健太結構早く剥けたよね」「だって、オナニー結構してたしね」
「そっかあ、でも充分でかくなったよ。ここは・・お前勃たすな。洗いにくい
よ」「だって感じるんだもん」「そういやあ、まじまじと見たことなかったけど
お前もよく焼けてるよな」「うん、一年中こんな感じだよ。冬も建志と一緒に
焼いてるしね」「そうなんだ。」「ジムにあるから」「そっかあ」
と、腹は黒く日焼けしていて、腰回りは白くていやらしかった。
ケツの方は、割れ目の上は黒くなっていて、白い部分が少ないくらいだった。
割れ目に手を這わすと、毛も生えていなかった。彼は毛深くないのだが
陰毛だけはびっしりなのだ。昔からプールに入っていたせいなのか、彼の
体は綺麗だった。「健太、お前肌すべすべだな」「生えないね~見て脇も
ぼさぼさにならないんだよ」とみると、高校生の方が生えてるなと思うほど
だった。「でもちん毛は濃いんだよね」「健太やってばかりだからだよ」
「父さんも臑毛とかないじゃない、でもちん毛は濃いじゃない」「う~ん
なんでかな」「泳ぐからかなあ」「それはあるかもね。俺も腋毛生えるの
遅かったし。次郎なんかぼさぼさだったのに俺はつるつるだったしね」
「そうなんだよね。遺伝かな」「かもね。健介も似てた」「へ~」
「健太も大きくなったもんだよ。俺と同じくらいになったもんな」「遼太も
俺も父さんも同じ体型だね」「まあ同じもの食ってるからだよ」「みんな
180もあるしね」「まあな、親父もでかかったしな」「次郎さんも?」
「あいつも前から大きかったよ。俺と変わらない。中学入った頃、俺らだけ
大人ぽかったしね」「直さんも?」「そうそう高校くらいで伸びたよ」
「ってことは航もなるか」「なるだろ、奨が今伸びてきてるしな」
「正幸も昔、小さかったのに急に伸びたしね」「一番大きいのだれだ」
「建志か虎さんじゃない?185あるよ」「そうかあ」と彼の成長を感じて
いた。毎日見ているとわからないが、写真を見ると実感するのだ。
風呂でものぼせるほど、話していた。
俺は彼の若い肉体が羨ましかった。俺もそんな時期はあったのだろうけれど
目の前の健太郎をみてしみじみ思っていた。
暑くて涼んでいる姿を俺は凝視していた。「何、じろじろ見てるの?」
「いや、健太は若いなあって思ってさ」「そうかなあ、そういや俺が小学生
の頃、俺のわきで父さん抜いてたよね」「まだ、30過ぎだったし、若かった
んだよ」「俺、結構知ってたよ」「だって、溜まるししょうがないよ」
「健太見ててドキドキするときもあったしね」「俺も父さんの大人の姿
見てドキドキして、抜いてたよな」「まあ、お互い様か」「うん、やっぱ
俺、始めての男として見てたんだろうな」「悪いなあ、俺で」「いや、俺は
感謝してるよ。教師になって中学生見てて、荒れてるヤツほど寂しいんだろう
とすぐわかるしね。そういう生徒ほど愛情に飢えてるんだよ。俺がいい見本」
「そっかあ、だから健太は好かれるんだな」「航が健太に来年も担任がいいって
言ってたよ」「嬉しいね」「健太郎もいい男になったよ。父さん鼻が高いよ」
「そう?でも俺エロいよ。」「家ではいいんだよ。それを無くすなよ」
「そうだね」と言いながら、健太郎は俺に抱きついてきた。彼のモノは
しっかり勃起していて、俺の股間に当たってきていた。俺は彼に半生を
一緒に過ごしてきたが、後悔はなかった。迷いもなくなっていた。
こうやって抱き合うことが出来る親子がいてもいいんだろうと思っていた。
健太郎と遼太郎も兄弟の関係を抱き合いながら、感じていたのだから。
こうやって、抱き合うことで心の奥深い所で結びついている気がしていた。
彼は激しかった。俺をリードする位だった。俺は健太郎に身を委ねていた。
愛しい男としていて、二人とも興奮していた。23歳の男の精一杯の愛情
を俺は全身で感じていた。彼のモノは俺の中に入ってきていた。
俺は痛さよりも幸福感に浸っていた。彼は俺のモノが丸見えになっていて
彼の手は俺のモノを扱いていた。俺はいつになく、興奮していたし、溜まって
いたから、狂っていた。俺は駿介くらいしか、バックはしないのだが、始めて
駿介以外で感じていたような気がする。俺は間もなく精を吐き出した。
溜まっていたので、勢いもあったが、どろりとしたものが出てきていた。
健太郎は俺が射精の勢いで締まったのが、気持ちよかったのか、抜くヒマも
なく俺の中で射精をした。彼の性はとっても熱く、俺の内壁で感じていた。
彼は、俺の腹の上の精に構わずに、覆い被さってきた。「父さん・・」と
小さな声を消すかのように、俺の唇に重なってきていた。ふと、健太郎の
顔を見ると、涙のあとがあった。俺は、健太郎を余計に愛おしく感じた。
「父さん痛くなかった?」と聞いてきた。「大丈夫」「父さんに入れたの
初めてかな」「どうだっけ?」「父さんはタチなのに、ごめんね」
「まあな、駿介にしかさせないしね」「そうなの。」「うん、でも今日は
狂ったよ」「凄かったね。俺も興奮しちゃった」「健太の精子勢いあったし
熱かった」「溜まってたしね」「いいよ、俺も自分で出すより気持ちよかったし」
「さあ、来週から仕事だな」「父さん、ありがとね。ずっといてくれて。心
強かったよ」「何言ってるの。当たり前だよ、健太郎は可愛いし、俺が愛情
注げる人間なんだよ」「そっかあ。ありがたいです」「学校行ったら、遼介
駿介、次郎、直、虎、小林にちゃんと挨拶しておけよ」「はい、わかった」
と健太郎も色々あったが、一皮剥けて大きく成長した気がしていた。
土曜日に健太郎の復帰を祝って、全員が集まった。
遼介、駿介、竜之助、虎之助、直、奨、航、颯樹、翼、次郎、建志、剛志
浩一、正幸、小林、俺、健太郎、遼太郎と18人と珍しかった。康介会でも
10人位なのに、テーブルを次郎の家から持ってきた位だ。朝から剛志と
遼太郎が買い物に行ったりして、準備をしていた。遼介は珍しく早くきて
「康介、ビール飲もうぜ」なんて始まる前からくだを蒔いていた。
「康介、頑張ったな。健太元気になって」「いや、長く休んで悪かったね」
「いや駿介と次郎が踏ん張っていたよ」「悪いなとは言わないよ。助け合い
だしね」「そうそう、なんか暑くないか」「エアコンきいてるよ」「ええい
今日はパンツ1枚で飲もう」と変なこと言い出した。
料理をしている剛志と遼太郎がビキニにエプロンをしていて、遼介が「エロ
いなあ」なんて喜んでいた。俺も脱がされたが。。。
ばらばらと集まって来ると遼介は「ほら脱げ、脱がなきゃ帰れ」とか白府なの
か酔っているのか、訳がわからなかった。
直と奨たちがきた。奨たちは校長先生がビキニ1枚で驚いていた。
「奨、航、颯樹、翼、いいか今日は先生っていったら罰金とるからな。名前で
呼べ、俺らはおじさんなんだから」と言っていた。航は「遼ちゃんパンツ
貸して」ときわどいのを履いていたりしていた。遼介は「颯樹、翼、チン毛
生えてきたか?隠すなよ隠す方が恥ずかしいからな」なんて変な説教していた。
竜之助や虎之助は健太郎と買い物に行って帰ってきた。
ちょっと異様な場にあせっていた。「健太、よくなってよかったな。」
「すいません、心配かけて」「いや、康介いたからよかっただろ」「はい」
「あとでみんなにあいさつしておけよ」「はい」と健太郎を見ていた目に
俺は遼介の目に光るものを感じていた。
次郎が俺に「遼介さんらしいよな。夕べ、俺に「なあ次郎どうしたら健太と
康介喜ぶかな」なんて相談してきてたんだよ。俺は裸になって踊りますか
なんて言ったんだけどさ。」「次郎の発案か、いいんじゃないの。遼介は
一族の長なんだよ。航たちに校長とか先生って読んだら罰金なんて言ってた」
「ははは、遼介さんらしいな」「まあね」「康介、ごくろうさん。」
「やめろよ、次郎。泣きたくなるだろ」「ごめん。」「いや次郎の気持ちは
わかってる」「そっかあ。」「昨日さ、健太郎とやっちゃったよ」「いいなあ
康介の愛情表現だな」「俺もさ、ウケだってばれてるからさ、建志と剛志に
犯されたよ」「次郎も変わったな」「康介のせいだよ」とこそこそ話してたら
遼介が「康介、次郎!何こそこそ話してるんだよ。俺もいれろ!」なんて
言ってきた。
「おい剛志まだか」「まだですよ。みんな来るの早すぎますよ」「そっかあ。
しかし今日は豪勢だな」「朝早起きして、剛志の運転で遼太と正幸で築地まで
行ったんだよな」「へ~」「遼介さあ、俺と次郎のクラスに慎之助っていたの
覚えてる?」「ああ、かわいい顔してたヤツだろ」「そうそうあいつ築地に
いてさ。会社やってて、安くしてくれたんだよ」「へ~。」「そうなんですよ
あいつ子だくさんでさ、上が6年生で来年受験するって言ってましたよ」
「何、次郎が頼んだのか」「はい、俺や康介がいて、遼介さんが校長でって
言ったら喜んでましたよ」「そっかあ」と喜んでいた。
最後に虎と小林、駿介がきた。「駿介遅いぞ!」「車混んでてさ」と彼らは
飲み物を買ってきていた。
駿介が「何、遼介出来上がってるし、みんな裸なんだよ」「いいんだよ、駿介
もぬげぬげ」なんて言っていた。
遼太郞と剛志も終わった。正幸や航が手伝っていた。
やっと宴が始まった。建志が司会をしていた。
「今日は健太郎の全快祝いです。なぜだかみんな裸ですが、まあ嫌でも
ないし、楽しくやりましょう。まずは健太郎の挨拶です
「色々ご心配をおかけしました。みなさんのおかげで月曜から復帰します。
ありがとうございます」と挨拶していた。
建志が「では、一族の長の遼介さんの挨拶です」「え!俺いいよ」駿介が
「一言言えよ」と言うと「健太郎が元気になって嬉しい。今日、脱がせたのは
まあ俺らの性質はみんなわかってるし、隠しても仕方がないと思って。今日は
校長とか先生は抜きにして、楽しくやろう。準備も虎中心にありがとう。
と、最後に康介、遼太良かったな。以上終わり」と朝礼みたいだったが。
正幸以下未成年はジュースやお茶だったが、なにせ成人者はよく飲むのだ。
料理も凄かった。1週間前から、剛志と遼太郎で相談していた。
みんなの気持ちが嬉しかった。
遼介はいつもの互が外れていた。煩いが一番盛り上げてもいたのだ。
航には「航、いいだろどうだ?」なんて聞いていた。「学校とは違う姿見られて
面白いです」「だろう。航成績頑張ってるじゃないか」「知ってるんですか
俺、校長だよ。まして航は心配なんだよ。航を健太郎のクラスにしたのも
俺だからな」「そうなんですか」「あいつのクラスいいだろ?」「最高です」
「そっかあ良かったよ」颯樹には「颯樹、もう怖くないか?」「はい大丈夫です」
「お前誰が好きなんだ?」「遼ちゃん」「なんでだ」「優しいから。そうだ
いつか健ちゃん担任にしてください。」「人気あるなあ」「航、見てると
楽しそうだし、3B盛り上がっているしね」剛志が「なんだよ。3Bの話題
かあ」と入ってきた。遼介が「剛志も健太に負けないように」「はい、健太
には敵いません」「大丈夫だよ。お前らしくやれ」「はい」と一人ひとりと
話していた。竜之助には「竜、遼太や正幸頼むな」なんて言っていた。
「大丈夫だよ。」「あいつらは俺もわからん。遼太はお前好きだしな」
「知ってるの?」「遼太と正幸はお前の部屋にしょっちゅうきてるしな」
「なんだ知ってるの」「あたりまえだろ。一応兄貴として竜のこと心配なん
だよ」「遼介と話すのもないね」「いやあ、そうだな。お前デカチンくんだな」
「よく言うよ。遼介も若い若い」「そうかあ、たまには俺の所に来いよ」
「遼介と駿介の部屋汚いし」「お前はマメだしな」と話していた。
虎之助には「こら虎、お前溜まってるだろ」なんて話しかけていた。「遼介
酔ってるな」「いいだろ、しかし可愛い虎ちゃんと飲めるなんて嬉しいよ」
「親父じゃあるまいし」「お前康介好きか?」「好きだよ。取るなよ」
「そっかあ、虎は康介かあ。」「そうだよ。昔からね」「そっかあ」「でも
遼介もいい体型してるよな」「そっかあ」なんて喜んでいた。
小林には「おい小林、今回お疲れさん。助かったよ」「いえいえ、健太郎は
教え子ですから」「そっか、俺もお前も健太教えたんだよな」「そうですよ
あいつは小学校の卒業式は感動モノで俺、大泣きしましたしね」「お前
遼太も担任だよな」「異動してすぐに持ちましたからね」「康介も若かった
だろ」「はい、気にはなってましたね。俺が付き合ってるヤツと旅行行ったら
康介さんと健太郎にあって、ばれましたしね」「そうっかあ」「俺は健太郎と
同じ仕事してるのは嬉しいですよ」「だろ、俺も同じだよ」なんて話していた。
直にも絡んで?いた。「直、子ども達落ち着いたな。よかったよ」「はい
おかげさまで。遼太に大分助けられましたよ」「そうだな」「いやさあ俺に
対して文句言うヤツ誰だかわかるか、駿介と康介だよ」「遼介好きなんだよ
あの二人は。」「そうかあ」「俺もあいつらには敵わないね」「なんだろな
あいつらは」なんて言っていた。
俺と駿介にも「これからも頼むな」なんていうのだ。「何弱気いってんだよ」
「そうそう、俺と駿介は口うるさいからな」「康介も俺も兄貴のこと好きなん
だからさ」「ありがとよ」と言って遼介は泣いていた。
健太郎は航や遼太郎と話しをしていた。正幸が「ああ、おいらも飲みたいな」
なんて言うと「今日はダメだよ」なんて言っていた。
健太郎も酔っていた。「遼太、お前航すきか?」と聞いていた。「好きだよ」
と答えていた。航が「遼ちゃんもまーちゃんも好きなんだ」「そうかあ、それが
航のがんばりポイントか」「健ちゃん、航さあ健ちゃんが心配でおいらと
正幸の前で毎日泣いてたんだよ」「遼ちゃんそれは秘密だよ~」「そうそう
おいらと遼ちゃんに、おいら何も出来ないよってね」「そっかあ」「航は
健ちゃんも好きだもんな」「うん」「健ちゃん、航っていいヤツだろ」
「ホント、遼太と正幸のおかげだよ」「でも、航はエッチだよ」「ダメだよ
ばらしちゃ!」「そうなのか」「おいらや正幸の前では、大胆だし結構女ぽい
んだよね」「だって~」「へ~航も目覚めたな」「でもさ、先生じゃなくて
健ちゃんもチンチンでかいよね」「そっかあ」「クラスでもさ、結構話題に
なるよ」結局、その話で盛り上がっていた。駿介が「中学生まではブリーフ
かあ。奨や航は結構すごいの履いてるな」奨が「これ浩ちゃんにもらった」
航が「おいらは遼ちゃんの」「おいおい」と駿介はぶっ飛んでいたが。
結局宴会は3時間は続いていた。
遼介は潰れて、俺の部屋に寝かせた。剛志と遼太郎たちが片付けをしてくれた。
教員連中は、片付けが終わって「カラオケ行くわ」と出かけていった。
竜之助、遼太郎、正幸、航の医者組(医師志望もいれて)竜之助の部屋に
出かけていった。直は颯樹たちと帰っていった。次郎も建志に抱えられ
ながら帰っていった。(飲み過ぎ)
結局、家には俺と駿介が残った。「楽しかったな」「そうだね、健太も
楽しんでたし」「あいつも大丈夫だよ」「そうだね」「康介、おつかれさん」
「いやいや、準備も片づけも何もしなくて済んだよ」「若い連中よくやるよ」
「ちょっと遼介見てくるか」「死んでないよな」なんて言いながら。
遼介は寝ていた。二人で彼を見ていた。「遼介が一番騒いでたな」「奨や
航ぶっとんでたな。」「そうりゃ厳めしい校長が乱れてるんだもんな」
「駿介、遼介膨らんでない?」「本当だ、若い若い」「しかし、パンツ1枚
も面白いな」「そうそう、航なんか平気で見せてるし、颯樹も生えかけみんな
に見られたよな」「あいつらも俺らと同じで恥ずかしさなんてないよな」
「そうそう、実家の流れ受け継いでるよ」「駿介、俺今週さ、健太郎に
やられたよ。」「あいつも性欲でたか」「そうみたい。濃かったよ」
「俺も心配で溜まってるよ」「悪いね」「いや、俺心配性だからさ」
「そうだね。遼介も同じだよ」「俺は遼介心配でさ」「俺も同じだよ」
「しかし、寝顔は昔のままだね」「そういや見てなかったな」「今でも
遼介は格好いいよ。いい年の取り方してるよ」「そうだな。いつも気を遣って
ばかりだしさ」「そうそう、よく人を見てるよな」「俺も兄貴が怖いなあって
思うときあるね」「遼介って昔からこんな感じ?」「中高生の時は、正義感
強くてさ、生徒会長やってたよ」「そうなんだ、康介来たときもう大学いって
たよな」「だね。1,2年だったかな。今の正幸くらいか」「ってことは
颯樹と正幸みたいな感じか」「そうだね。航と遼太郎も同じくらいじゃない」
「それじゃ、子どもと大人だよな」「そうそう」「なあ康介、遼介犯すか」
「いいねえ、こんなパンツ1枚で寝てるし」「駿介久々?」「それこそ高校
位でやったかなあ。」「遼介、結構遠慮してるよね」「そうそう、昔は凄かった
くせにね」「そうそう、俺もやられたしね」「パンツ降ろしてみよ」
と俺と駿介は中学生の様な悪戯心が芽生えていた。「遼介も太らないね」
「そうだね、筋肉は落ちたけど、鍛えた証はあるね」「ほうでかいな」
「少し勃起してるか」「いや、いつもこんな感じだよ」と遼介の下半身は
露わになった。「康介、やるぞ」「おう!」と遼介を責め始めた。
俺は乳首を、駿介はモノを口に含んでいた。俺らも全裸になっていた。
駿介を見ると、遼介のモノはむくむくと頭を擡げてきたいた。
遼介も目を覚ましたようだった。が、俺らは無視をして、遼介を責め続けて
いた。乳首も硬くつんとせり上がってきていた。
遼介も観念したのか、目を閉じて身を委ねていた。が、耐えきれず口からは
喘ぎ声がしていた。駿介が俺をちらと見た。俺と交代した。遼介のモノは
黒々して硬かった。昔のままだった。俺は狂ったように酔いも手伝って
口で乱暴に扱っていた。俺は我慢できずに、遼介に跨った。いつもの俺では
なかった。遼介のモノは俺の中に入った。気持ちがよかった。俺もわざと
締め付けてやった。駿介と交代した。駿介もウケになるのは見たことが
なかった。が、駿介も感じていた。遼介も「あ、ああ・・」とかなりの
喘ぎ声を出していた。俺は、抜き差ししている駿介の乳首を舐めていた。
駿介は昔から、セックスするときに、手を絡めてくる。なぜか不思議だが
俺はそれは好きだった。駿介も下からの突き上げと乳首攻めで快感に耽って
いた。遼介が起き上がった。何も言わないのだ。俺に四つんばいにさせた。
そして、ついてきたのだ。駿介には、後に回れと目で合図して、遼介の穴に
入れさせていた。要するに3人が繋がったのだ。俺は気持ちがよくて、先から
潮を噴いていた。それだけ、気持ちが良すぎた。暫くして、遼介は駿介を責め
始め、俺に入れろ、と合図した。俺は遼介には初めてで、感動しながら入れ始めた。
遼介の中は不思議な空間だった。まるで母親の胎内にいるような気すらしていた。
俺は、堪らなかった。先走り所がぐちゃぐちゃになっていた。結局、駿介を
横にして遼介は駿介のモノを合わせて扱いていた。遼介が先に射精をして
駿介の腹の上に、出した。遼介は勢いがあって、若い健太郎のようだった。
俺と交代して、駿介のモノと合わせた。駿介もぐちゃぐちゃで、行きそうだった。
俺は駿介にあわせた。二人でほぼ同時に射精をした。駿介も勢いよくどろどろ
したものを吐き出した。俺も不甲斐なく精を吐き出してしまった。
駿介の腹の上は、3人の精でまみれていた。
遼介が「お前らに犯されたな」とにやりと笑っていた。俺は遼介を、駿介も
遼介と手を繋いでいた。駿介も満足な顔をしていた。俺が「遼介、若いし」
と言うと「いやあこんなの何十年ぶりだよ」と言う。駿介が「やっぱ遼介
いいな。な康介」「うん、また二人で犯すか」というと遼介は「いいよ。
部屋綺麗にしておくよ」と笑っていた。
いい年のオッサンだったが、まるで中高生のような激しさだった。
それより、3人が昔のように、いやそれ以上に、心が通じ合う機会になった。
結局、だらだらの体で、風呂にゆっくり入った。俺と駿介で、遼介を洗って
やった。駿介も俺も幸福な気持ちだった。
風呂から出てから、麦茶を飲んで涼んでいた。遼介が「俺、駿介と康介に
愛されてるんだって思ったよ。また、俺の右手、左手なんだなとも思ったよ。
お前たちはホント不思議な関係だよな。そういえば、一度だけ高校生の頃
康介が駿介に殴りかかっていたことあったなあ、覚えてるか」「ああ、健介の
こと言われて殴り合いはあれが初めてで最後だったな」「そうそう、俺が
調子にのって康介に言ったら、殴ってきたよな。俺、康介の健介に対する
愛情感じてさ、ふざけても言うべきじゃなかったってずっと後悔してた」
「で、遼介に正座で怒られてさ、懐かしいよ」「そうそう、遼介怖くてさ
あれからまた俺に「康介の気持ち考えろ!」って怒られたし」「そうだった
なあ、喧嘩したりしてお前ら大きくなったんだよな」「俺は兄貴としても
尊敬してたし、男としても好きだったね」「俺も駿介と同じだよ」
「遼介、たまには康介ともやろうよ。なあ康介いいだろ?」「いいよ、今度
次郎も直と5Pするか」「いいかもね」「次郎なんか興奮してまた、前膨らませる
よ」「直も意外に好きもんだからいいかも」「そうだよ、哀愁野郎でいいね」
「なんだよ俺は?」「4人で尽くしてあげるよ」「直や次郎大丈夫か」
「いや、直も次郎も遼介は憧れの人なんだよ」「次郎なんか年上好きだしさ
遼介さんに犯られたい、なんて言ってたことあるよ」「俺ってそんなに魅力
あるのかね」「あるあるカリスマ的な所感じるね」「俺も駿介も俺も遼介兄
が教師だから俺らもなりましたって感じだよね」「そうそう、兄貴は偉大
なんだよ」「虎も俺に・・て言うけれど、虎が中学に入ったころは、もう教師
やってたし、影響力あるよ。健太郎もそう、なんで?と聞いたら遼介先生みたい
になりたいからって言うよな」「だから、みんな学園に集まったんじゃないの」
「まして次郎や駿介いるからっていうから俺大学の研究職捨てたんだからね」
「俺も公立で安泰で、と思ったけれど康介くるんじゃって思って辞めたんだよ」
「だから直も次郎も今日集まった連中みんな、元を正せば遼介に行きつくわけ」
「まあ、遼太、正幸、航は竜之助派で病院継いでいくよ」「竜もいい男になった
な」「遼太なんか来る日も「竜先生」だもんな。正幸との3人で3Pやる
らしいよ」「へ~竜がね」「遼太曰く「竜先生でかくてさ」と言ってた。」
「そうそう、今日もふざけて触ったら凄かったよ。「何駿介そんなことして
たの?」「まあね。太さは竜と小林かな。全体には若者では建志、健太じゃない」
「駿介の分析始まったぞ」「駿介って昔からこうだよな」「いいじゃないよ
好きなんだからさ。」「さっきもパンツの話ししてたね」「不思議だよな。
トランクスとかボクサーブリーフって流行ってるのに、皆無じゃない。なんで
ブリーフやビキニなわけ?」「俺は昔からだしなあ。そういやこの前泰介や
宗介とゴルフに行ったんだよ。あいつらもブリーフだったね。」「はき慣れて
るんじゃないの?実家は誰のなんてなかったしさ」「そうそう、ブリーフなんか
苗字書いてあるのあってさ。」「俺も校外学習の時は履いてた」「そうそう
何でだろ?」「おふくろも面倒臭かったんだよ」「結構俺もビキニとか買って
たしね。ふと見ると駿介や康介履いてたしさ」「遼介に競パンを中1で貰ったら
使い混んでいりから、生地が薄いわスケスケで、でもって小さいからもっこり
だしさ、次郎によく言われたよ」「そうだったっけ」「康介、宮川に悪戯され
たよな」「ああ、あったあった。」「で、遼介が怒ってね」「ああ、あったな
あいつ俺が校長会行ったらいてさ、P学院の副校長だってさ。」「へ~意外だね」
「飲み会あってさ、昔は悪戯して遼介先輩に怒られましたよね」なんて言ってた」
「宮川さんってさ、中1の奴ら狙ってはやってたんだよ。」「でさ、宮川に
あれだけしてたら、お前男好きだろ?って聞いたら、真っ赤になっちゃって
そうです。なんて言うんだよ」「やっぱりね。あの時温厚な泰介が怒ったよ」
「そうそう、やっぱり康介がやられてキレたんだろうな」「でもさ、遼介さ
洋介兄、慶介兄はノーマルでしょ。泰介も宗介、潤之介の4人はノーマル
なのに、なんで遼介はこっち来たの?」「う~ん水泳やってたし、競パン
好きでさ、ちょっとフェチが入ってたな。自覚したのは中等部頃じゃない」
「そうそう、8人兄弟で4人は結婚して、4人は男に走ったし、50%かあ」
「駿介は早いだろ?」「俺は遼介のせいだね。俺が子どもでも大人だし、俺に
皮を剥けだのセンズリ教え込むからさ」「でも潤之介は真っ当にいったね」
「なんでかな、潤あたりから俺はあんまり接点がないんだよ」「逆に俺の
方があるかもね」「昔はさ、潤は明るくてホモかな?なんて思ってた。逆に
竜は大人しいし、虎もね・・とは思わなかったよ」「さっき虎が言ってたよ。
俺は康介好きだってさ。あいつは駿介より康介に惹かれたんだよ」「みたいね」
「竜は健介とつるんでただろ」「うん、健介を一生愛するって殻に閉じこもって
たんだよね」「竜は真面目だから、一途なんだよな」「でも、今弾けてきてる
よな」「そうそう、遼太とか正幸を可愛がるんだよ。尊敬の念が凄いね。」
「チビ組は今後どうなるかね」「奨は教師だろうね。浩一にくっついてるし
航は医者だろ。颯樹は?」「颯樹も医者だと遼太が言ってた」「翼は?」
「彼も教師じゃないかね。浩一が、教育学部はさ、なんて言ってたことある」
「普通の会社員になります、なんてヤツいないのかね。「俺らだって康介も
健介も似てるじゃないよ。そんなもんじゃないの」「確かに兄弟って似ている
ようで似てないしな」「ノーマルもいればホモもいるそんなもんだろ」
「だけど俺の所も、次郎も直も子ども達はみんなこっち走ったね」「時代
だよ。俺らの頃って情報なかったし。携帯もPCもないんだからさ」
「感覚も違うよ。健太とかそうじゃない?」「そう、俺が気にして気にして
ることを、ずばっとやったり受け止めるね。俺は驚くこと多いよ」「俺も
颯樹なんかがすっかりはまってるだろ、いいのかななんて思うけど、颯樹は
けろりとして遼ちゃん好きですからって言うんだよな」「まあ竜みたいな純愛
なんて死語だろうな」「そうかもね、虎も若いと思ってたけれど、もう30後半
じゃない。」「そうだよな。俺なんか駿介より上なんだから、四捨五入したら
50近いんだから、大事にしてよ」「兄貴、でもチンコは若いよな」「そう
俺も驚いたよ。凄い精力だよ」「よく言うわ、でもちょっと疲れたな」
「俺らだって、毎日は出来ないね」「健太郎にさ、父さんはどう処理してるの
なんて聞かれるし参っちゃうよ」「20代の健太じゃわかんないよ」「俺だって
20代のころ、40歳の先輩なんてすごいおじさんに見えたしな」「俺だって
洋介や慶介は離れたしね」「そう洋介と慶介は2つ違いか、でも慶介とは俺は
空いてるしね。俺と、泰介も間があるから、結構ぽつんとしてたよな」
「泰介、宗介、俺、康介は続いてるんだよな」「中学入ったら、兄貴たち
ぞろぞろいたしね。」「で、康介の1年下があいて竜之助、健介で潤之介
虎之助と続くしね。」「そうそう、洋介と虎は二十歳くらい違うよ」「そう
だね」「洋介が虎之助連れてたら「お子さんですか」ってよく言われたんだよ」
「へ~そうなんだ。親父さんもお袋さんも若いよね」「だってあの夫婦、学生
結婚というか、洋介が出来ちゃったわけだろ。親父が21でお袋19位だった
んじゃないの」「へ~初耳」「虎が産まれたころ、まだ親父も40くらいな
わけよ」「そうかあ若いね」「直の親父はうちの親父とも離れててさ、康介
の親父とも離れてる訳よ」「俺さ、ずっと親父さんはおじいさんの弟だと
思っててさ。」「違うよ、昔は子だくさんが普通だったしね」「だから、俺らは
いとこになるわけよ」「康介、知らなかったの?」「そう、親父さんが俺の
ことを「甥っ子です」って言うんでやっとわかった」「俺なんかお前来たとき
には知ってたよ」「直は従兄弟だって知ってたけどね」「俺は直の所も康介の
子ども達も俺の息子みたいなもんなのよ」「でも、遼介は生徒の顔よく覚える
よね」「そうそう、おお○○くんなんてよく声かけてるよな」「アホ、それが
出来なきゃ教師じゃないだろうに」「まあね。」「まあ、さっきも小林が
健太も遼太も教え子ですなんて感動してよ。」「俺、聞いてたよ」「俺も
高校であの二人持ったしね。」「お世話になりました」「でも、遼太の方が
昔の康介だよね」「そうそう、健太郎は明るいくせに、寂しんぼ。遼太は
慎重というか、積極的に関わるわけではないのに、周りに人が集まってくる
よな」「遼太は基本は苦労してる分、やさしさがにじみ出てるよ。健太は
あれは根っからの教師向きだよね。ね遼介」「そう、初めは健太郎は航じゃ
ないクラス持つって言ってたけど、おれが敢えて持たせたけど、あれ正解だろ」
「航も初めは健太郎を意識してたけれど、今は遼太と変わらない意識だね」
「担任を好きになるくらいの魅力があるんだよ。健太郎は」「ありがと
ございます」「剛志もそれに気づいてたよ。」「ああ、話してたね」「剛志は
真面目なんだよ。悪くない。思い切りかもね」「そう、駿介もよく見てるな
剛志は優しさが長所でもあり、短所でもあり」「そうかもね。」
「いや、俺駿介と康介が必死に俺に食らえついていて、感動というか嬉しか
ったね。」「俺は康介とはあるけれど、遼介はなかったから新鮮だったし
変に興奮した。」「俺も遼介とは興奮するね。まして、駿介がひーひー言って
るのは始めてだったし、興奮しました。はい」
「康介、健介死んだの夏だよな。」「そう、夏休みだったよ」
「駿介、墓参り行こうよ」「そうだね。納骨の時以来かな」
「おやじの会で行くか?」「いいね、直と次郎と竜と虎も誘うか」
「健太は?」「あいつ毎年夏には一人で行くんだよ。俺もあいつが学校に
入るとき行ったかな。遼介なんでまた」
「いや、今回の健太郎の発端は健介だろ。なんか、俺あいつ心配してるんじゃ
ないかと思ってさ」「俺もそう思う。直もそうだけど、健介は忘れられない
んだよ。」「健介喜ぶよ。」「健介は30ちょっとで死んだんだもんな」
「俺もショックだったよ」「俺だって同じだよ。中学から大学まで暮らして
たしね」「健介は可愛かったよな」「そう、健太見てると、時々思い出す」
「俺も健太郎さあ、昔は康介に似てたけど、やっぱ段々健介に似てきてる」
「嬉しいね。いつまでも覚えててくれて」「当たり前だろうが、俺は弟と
して見てる」「康介が落ち込んでさ、あの時なんて言えばいいかわからな
かったよ」「駿介には励まして貰ったな」「じゃあ10月の最後は土曜日
休みだから、それで行くか。幹事は駿介やれよ」「了解、遼介さ一泊して
温泉はどう?」「いいねえ。乱交するか」「はいはい」「竜が一番喜ぶよ」
「そうかあ」「竜は大学もずっと一緒だったでしょ。健介が研修医で地方に
行っても時々はあってたらしいんだよ。健介も結婚して相当性に悩んでいて
竜之助とは話してたみたい。だから死んだとき竜はさ・・・」「康介・・」
「竜はさ、自分のせいだって攻め続けて自殺しようと思ったって聞いてさ・・」
「そうかあ、竜も健介死んだ頃、殻に閉じこもってたもんな」「だから自分の
性癖閉じ込めたたんだよね。ずっと自慰しかしなくて、辛かったんだと思う」
「そうかあ、俺、竜と今度じっくり話すよ」「竜は遼介や駿介ともっとフランク
に話したいんだよ。だけど、あいつ臆病だからさ、俺にしか話さないんだよ」
「悪かったな、俺らが気づいてやらなくて」「ううん」「でも、俺も駿介も
こうやってやったり何でも話すようになったのは康介のおかげだよ」「そう
俺も康介・駿介コンビの復活できて嬉しいね」「俺は何もしてないよ」
「俺さあ、前にも行ったけど康介と新宿であって、部屋に連れてきて付き合って
たら、お前が入試にきてて、驚いた。こいつ、真剣なんだって思ったよ」
「だって俺マジに駿介好きだったしね。いや愛してたね」「俺は駿介と康介
見てて、双子かと思ってたね。健太と遼太みたいな感じだったね」
「俺も大人になって色々付き合ったり、セックスしたわ。でも、康介には
敵わないんだよな」「次郎がさ、駿介と康介の間には入っていけないって
言うよ」「俺も直に言われた。」
と結局延々話し続けていた。健太郎が帰ってきたが、3人全裸で話している
のには、入って行けなかったよと言っていた。

10月には、直と次郎の車に分乗して遼介、駿介、竜之助、虎之助、直、
次郎、俺の7人で出かけた。
久々の田舎だった。直も「悪いなあ。俺が東京にきたから墓守できなくて」
と言う。健介の墓参りをした。俺の親父も眠っている。
後で、直の親父さんの墓参りもした。
遼介が「健太来るか?っていったら引いてさ、自分は夏に行きましたから
って断れたよ」「そりゃ、おじさんたちと行くわけないでしょうが」
「そっかあ」と駿介に突っ込まれていた。
旅館は直の知り合いで頼んでくれた。仲居さんが「ご兄弟ですか?」なんて
お茶を運びながら聞いてきた。次郎が「そうなんです」なんて答えていた。
仲居さんがいなくなってから、大爆笑だった。「次郎、お前は違うだろ!」
なんて駿介に怒られていた。
遼介も仲間だけになると、横柄になる。虎が年下なもんで「タバコ買って来い」
とか「ビール持ってこい」と使い走りをしていた。
風呂は部屋の外の庭にあった。眺めもよくて最高だった。(もっとも旅館代も
結構したが。。。。。)
まあ7人で入った。俺らは職員旅行は忙しくてしていなかった。なので、大人数で
入るのも中々だった。遼介が「誰がデカイか」なんて言い出して、品評会を
始めた。「やっぱり直と次郎は童貞じゃないから、中々だな。竜は太いなあ。
意外に虎ちゃんも健闘してるしなあ、駿介は使い込み過ぎだな、康介も中々
立派だ」なんて煩かった。次郎なんか興奮してて、虎に「次郎さん変だ」なんて
言われる始末だった。
食事は旨かった。「直、これ無理しただろ」「いや、遼介が太っ腹ですので」
と遼介が大分無理をしていた。竜が「遼介、一番稼いでいるんだから当然」と
言っていた。まあ、子どももいないし、無礼講だった。
さすがに仲居さん来るから、浴衣はきていたが、またもや遼介のお達しで
下はノーパンだった。
夕食が終わって、布団を敷きに来た。が、まだ飲み続けていた。
遼介が「さあ、全裸で話すぞ」と言って浴衣を脱がされた。次郎は既に興奮
しすぎて、少し勃起していた。駿介に「次郎!お前はすぐ勃起しやがって」
なんて言われた。一人ひとり告白大会になっていた。いつ性の目覚めがあったのか
こちらに入った理由を述べよ、なんて言うのだ。
俺は割にみんなと話していたので、知っていたが、直の告白には驚いた。
「俺は中2の頃さ、大して毛が生えてもいなかったんだけど、康介が6年の
終わりに遊びにきて、ビックリしたんだよね。3,4年の頃から様変わりして
て、まして半ズボンだったんだけど、異様にもっこりしてるし、口髭も濃い
わけ。風呂に入ると毛はぼさぼさで、剥けチンだし、俺それ見て性的興奮
覚えたね。それから康介想像しちゃあ、オナニー三昧よ。で、来たときに
撮った写真がまたすごい膨らみでさ、康介ゴメン!もうエロ本状態だったね。
だから、東京行きたくて、勉強したわ。東京に下宿始めたら、今度は駿介が
俺に教え込むから、もうやみつきだったね。」というのだ。写真の件は知ら
なくて驚いた。
次郎も「俺は兄貴に皮剥きは教えて貰ったんだけど、中学入って康介がいて
変わってるしなにせ俺と康介はでかかったし、成長も早かったから、気が
あったんだよね。ただ、康介の性欲凄くて、宿泊学習いくと、毎日違うやつと
やりまくっていてさ。いやあ、康介は本物だわと思った。俺の処女を奪ったのも
康介なんです。それから間はありますが、ずっと俺は女に徹しています」
なんて言うのだ。俺は真っ赤になって、照れ隠しに酒を飲んでいた。
虎之助は「俺は皮剥きは確か駿介だったかな。でも子どもだったし、よく
わからなかった。康ちゃんが来て、俺に優しいわけ。駿介は自分勝手だから
相手にもしなかったけど、康ちゃん好きでさ。風呂に一緒にわざと入ってた。
そうすると「虎、洗ってやるよ」って言ってさ、洗ってくれるんだよ。まだ
4年位だったけど、チンコ勃っちゃってさ。まして、康ちゃんは毛もぼさぼさ
だし、完全に剥けチンでさ、凄かったんだよね。5年になって、康ちゃんの
部屋の覗きやってた。オナニーやっててさ、俺もビンビンで精子出ちゃって
あれが性的興奮の始めてかな。俺も早く剥けチンになりたくてさ。亀頭ばっか
擦ってた。だからブリーフ履くと痛くてさ。俺始めてやったのは康ちゃんかな。
中2くらいじゃない。康ちゃんは高等部でさ、俺が勉強教えてとか言って
康ちゃんの部屋行って、たしか無理矢理やって貰った。ただ、康ちゃんは
虎は可愛いしさって言ってあんまり相手してくれなくて、それからは健介が
相手してくれて結構やってた。」というのだ。俺は全然覚えていなかった。
風呂にはよく入っていたのだが。健介とというのも初耳だった。
竜之助は「俺は駿介か康ちゃんどっちかだったよね。俺、晩熟だからあんまり
知らなかったけど、6年になって健介きてさ。同じクラスだったし、健介も
田舎から来たばかりで、結構虐められてて、俺がかばうと、竜ちゃんありがとね
とか言われて、嬉しくてさ。竜ちゃん風呂入ろうって入ると、健介もう剥けてて
康ちゃんみたいにでかいわけ。俺どきどきでね。健介も康ちゃんが忙しいと
俺の部屋にきててさ、いつだか「竜ちゃん精子だした?」って聞いて来るわけ
俺は全然知らないし、毛も生えかけだったから、ビックリしたよね。そしたら
健介がこうやると気持ちいいよって勃起させて見せるわけ。俺も勃起してた。
健介は結構射精してたけど、俺は始めてだったから時間もかかったし、あんまし
でなくてさ。でも、健介が最初はそんな感じだよって優しいわけ。あれで俺は
健介に惚れたね。一緒にやるようになったのは中等部に入ってからかな。
俺もそこそこでかくなってきちゃって、健介が、竜ちゃんていうと、入れて
たよね。高等部になってさ、健介が竜ちゃん将来何になる?って聞いてきて
「医者かなあ」っていったら「俺も一緒にやる」って言い始めて、一緒に
猛烈に勉強したね。同じクラスだったし、いつも健介と争ってた。
高等部の3年になって、俺が「健介、どこの大学受ける?」って聞いたら
「俺は竜と同じだよ」って言うんだ。嬉しくてさ。で、一緒に受けたしね。
もし、健介が落ちて、俺が受かったら浪人するって健介に言ったら、あいつ
泣くんだよね。でも、一緒に行けて嬉しかったし、大学でも殆ど一緒だった。
結構あの頃は健介と話したり、セックスもやりまくっていたね。二人でさ
「俺ら性欲の権化だね」って笑ってた。6年の国試もよく勉強してたね。
わからないと泰介に聞いたりしてたしね。一緒に合格したときは嬉しかった。
俺は大学病院に健介も残るって思ってたら、健介地方の病院いっちゃって
あの時はショックだった。でも、1ヶ月に一回は俺が車飛ばして健介の
アパートに行ってた。2年目に健介が「俺、子ども出来たから結婚する」って
言われた時はショックで、家までどうやって帰ってきたか、わからなかった。
でもさ、健介は時々電話してきて「竜、辛いよ」とか「竜にあいたいよ」って
泣いててさ。俺も時々出かけて会ってた。会うといつも泣いててさ。俺は
どうしたらいいかわからなかった。何年か経っても続いてた。しばらく俺も
忙しかったし、健介も研修医終わってもその病院に勤務しちゃって会えなかった。
7月に珍しく電話あってさ「竜に会いたい」って言うんだよね。俺も会いたかった
けど、行けなかった。8月にまた電話あって。たぶん公衆電話だったけど
泣いててさ俺が「お盆過ぎたらいくから」って言ったんだ。そしたら、次の日に
康ちゃんから「健介、死んだよ」って言われてショックだった。俺泣いて泣いて
病院いけなかった。でも、駿介たちと葬式はいった。棺桶の中の健介はさ
いつもと変わらなくて綺麗だった。花を入れるときに、あいつの股間触ったら
膨らんでて、でも冷たくて。俺も死にたくてさ。ホント、自殺しようかと
思ったとき、ふと健介が現れてさ、「竜は死ぬな」って言ってさ。俺は死ね
なかった。俺、1年くらいはせんずりもしたくなくて、おかしくなってた。
ただ、健太郎を見たら健介そっくりでさ、俺はこいつを助けていこうと思った。
でも、俺は誰ともしたくなかったし、健介以上の男いなかったしね。
あの時俺が健介の所に行けば、死ななかったかもって何年も思ってた。
康ちゃんに話して、康ちゃんが泣いてくれてさあれでやっと鎖から抜け出せた
気がした。康ちゃんが抱いてくれて、健介とやってから何年振りかに興奮した。
康ちゃんが、竜らしく生きてよって言われて俺やっと目が覚めた。今は遼太
や正幸が俺みたいのを慕ってくれるのが、生き甲斐かな。遼太郎も大胆でさ
竜先生と寝たいとか言うしね。可愛いヤツだよ。」と話した。もう全員泣いて
泣いて言葉にならなかった。俺も健介の知らない面もあって聞けて嬉しかった。
遼介が「竜、気づいてやれなくて長い間苦しませてごめんな。兄貴なのに
悪かったね」と言う。駿介も「俺も同じだよ。竜、許してくれ」と言った。
竜之助は「なに言ってるの、俺は大丈夫だよ。康ちゃんが相談できるし、一人
で悩まないよ」と言った。
そして夜は更けていった。
駿介になった。
「俺は遼介兄に皮剥きは教えてもらった。俺って早熟だったから4年には毛が
生えてきてたし、ちんちんもいつもムズムズしてた。遼介にセンズリの仕方
教わったし、6年で遼介と一回やった時は射精してたかな。
中等部入っても、センズリはしてたけれど、何か満たされないで悶々としてた。
同級生ともせんずり出し合いはしてたけど、興奮しないんだよね。
1年の冬休みにさ、新宿いったら歩道にすらりとして半ズボンの少年が
いるんだよね。俺、ちょっと見てたら、足太いし、もっこりしててさ。
顔見たら、遊び慣れている感じじゃないし、俺どきりとしたんだよね。
思い切って少年に声かけてさ、俺も緊張してて、俺中2なんていったりして
こいつはって思って部屋に連れてきたわけ。そしたら、彼は真面目に話すん
だよね。○○小学校の6年ですとか、本名も言うしさ。
俺は彼が話し終わってじっと見てたら、すごい引かれるモノ感じてた。
俺が抱き寄せると、しっかり勃起してるんだよね。
ただ、俺を真っ直ぐ見てる視線が真剣で、俺は惚れたね。
彼のモノも6年なんてもんじゃないわけよ。しっかり先走り出てるし
使い込んでる気もしてた。彼のケツも感じてて興奮したよね。
時々、彼も部屋に来てたんだよね。
発表の日に、学校の手伝いで行ったら、その彼がいてさ「受かりました」
っていうのさ。だって、塾も何も行ってないって言ってたし、日曜には
俺の部屋に来ていたしね。俺、彼の姿見て「こいつ俺のことマジなんだ」
って思った。
それが康介なんだよね。
まあ、それからはみんな知ってるよね。康介と勉強したり、テストまで禁欲
ななんて言って終わると、やりまくってたしね。
高等部の頃、二人がぎくしゃくしててさ、次郎が康介のところによく来るよう
になってさ、俺は凄い嫉妬心がむらむらわき上がって、康介にさ嫌みいいながら
迫ったわけ。康介は嫌な顔してんだよね。俺は強烈に腹が立って、「俺が
いなかったら、康介はここにいないんだよな」「健介だって同じだろ」って
言ったら、冷静な康介が俺に殴ってきたんだよな。俺に「部屋から出ていけ」
って言われて「ここは俺の家だ、なんで出て行くんだ」って康介に言ったら
康介が「ふざけんな」ってまた俺に殴りかかってきて、大げんかよ。潤は
遼介を呼びに行って、俺は遼介に張り倒されて怒られ正座せられてさ。
後で遼介に「康介は自分のことならいくらでも我慢するヤツなんだよ。健介
のことで怒ったのわからないのか!って言われて、ああ俺康介に悪いこと
したなあって罪悪感感じてた。大分経ってから、なんで俺康介に酷いこと
いったのかって考えてたら、ああ俺康介好きだから嫉妬してたんだってこと
に気づいてさ。あれ以来喧嘩はしてないかな。
康介が大学に入ってからは、何となく気まずい雰囲気はあったよな。ただ、健介
が死んだときは、さっきも竜が話したけど、康介落ち込んでさ。俺は慰めるしか
出来なくて、俺も苦しくてさ。だから俺は康介の力になろうと思ってさ。
俺もその頃小学校勤務だったから、健太郎の道具なんか買っては康介の家に
行ってた。あれから、康介と話しが出来るようになったかな。
遼介に学園に来ないかって言われたけど、俺公立がよかったし辞めるつもり
全然なくてさ、断ったんだよね。遼介が「康介もくるぞ」って聞いたわけ。
だって大学の研究者やめるし、準教授になってるの棒にふるわけでしょ。
そしたら、堪らなくなってさ、遼介に俺も行くっていったんだよね。
俺が正月倒れたときあったでしょ。あの時も康介がすごい心配してさ、
飯持って来たりしてくれた。嬉しかったね。
結局、未だに俺も康介好きなのよ、はい以上」なんて言うのだ。俺も駿介の
想いを改めて聞いて嬉しかった。
遼介が「みんなこれでわかっただろ。駿介と康介の関係が深いかがわかった
だろ」と言った。虎之助が「俺は駿介には太刀打ち出来ないけどさ、俺は
康ちゃんの思い貫くからね」と言った。次郎も「そうだよなあ、俺が康介を
見ている次元と駿介さんが康介さんを見ている次元は違うから、腹も立たない」
直が「康介ってお前ホントみんなに好かれようと虚勢張ってるわけでないの
に、こうも好かれるって不思議なヤツだよな」と言う。駿介が「そう、康介は
俺の顔見て、駿介こうだろって言ってくるしね。怖いよ」
遼介が「俺を叱るのは、駿介と康介だけだよ。この前、健太郎の快気祝いで
集まってさ、俺寝ちゃっただろ、そしたら駿介と康介に犯されてしまった」
次郎が「いいなあ、俺もいたかったよなあ」「次郎は酔っぱらって帰った
だろ」と駿介に怒られていた。「康介、結構やってるよな」「いや、虎ちゃん
はないよ」「そう俺は康ちゃんにプラトニックなんだよね」「おい次郎、
虎犯していいぞ」なんて駿介が言う。「俺は遼介さん希望!」なんて次郎が
おどける。竜之助が「虎、康ちゃん犯すか?」なんて言うのだ。
結局、そのあと凄いことになってしまっていた。
俺は虎之助と竜之助に代わる代わるやられてしまっていた。
次郎は念願の遼介にやられてひーひー言っていた。直は久しぶりだよななんて
言いながら駿介と絡んでいた。
虎之助は昔のイメージが強かった。可愛い少年が抜けなかったが、こいつ
中々テクニシャンで俺を攻め続けてくるのだ。そのくせ俺が虎の中に入れると
「あんあん」と女みたいな声を出してよがってきていた。
よく、組んずほぐれつというが、7人の大男が組み合わせを変えて朝方まで
やりまくってしまった。。。
俺も年甲斐もなく、何度か射精をしていた。虎が終わると、竜に責め立てられた。
彼は太い竿で俺の中を搔き回していた。俺は触りもせずに、精を出していた。
竜も俺の中で果てていた。
チェックアウトは昼の1時だったのでゆっくり
していた。俺は疲れてはいたが、腹が減って起きてしまった。そのまま寝たの
で、風呂に入っていた。遼介も起きてきて二人で入った。「遼介、昨日面白かった
よ」「康介はもてるよなあ」「そんな事ないって」「まあ俺も康介好きだけど
な」「はい。でも遼介兄が、しっかり君臨してなきゃ嫌だな」「わかったよ」
「遼介、何度出した」「4,5回かなあ、チンコ痛いよ」「俺もだよ」
「康介、飯食いに行くか」「そうだね、他も起きるまでほっとこうよ」
「そうだな」と二人で飯を食いにいった。ふと、気づくと浴衣の下に何も
履いていなかった。遼介を見ると、ぶらぶら見えるのだ。「遼介見えてる」と
言った。飯を食って、ロビーでコーヒーを飲んで、一服していたら、竜と
駿介が起きてきた。「なんだ康介たちいないから、どこにいったかと思った」
と駿介が言っていた。その後、虎も起きてきたが、10時までには、直と
次郎は起きなかった。彼らは運転手だったし、寝せておくことにした。
5人揃って、ラウンジでのんびりしていた。
虎之助が「康ちゃん、今度さあ泊まりにいくよ」「いつでも来ればいいのに」
「竜も時々来るし」「俺や駿介も遼介ももっぱら飯食いに行くんだよな」
「そうそう康介ちゃんの飯上手いよ。俺もさ、遼太や康介に弁当作ってもら
っていたしね」「そう、遼太は料理うまいよなあ、正幸と二人で上手いの
作るから、俺栄養不足にならないわ」「竜はいいよなあ。俺は康ちゃんとこ
行こう」「虎、お前たまには何か持っていけよ。ただは禁止」「そうそう
この駿介だって、水ようかんだとかお菓子持ってくるんだから」「そうなの!」
「まあ気持ちだよ、虎わかった?」「はい~」とふと見ると遼介が寝ていた。
無理矢理起こして、部屋に戻した。駿介が「遼介も年かなあ」「もう50近い
んだからって俺らも40越えたよ」「俺だってもう40かあ」「早いよな」
「俺来た頃、虎は3年位で、少年で可愛くてね。竜之助も潤之介もまだ小学生
だったもんね」「そうそうちん毛も生えてないし、声変わりもしてないし」
「しょうがないじゃないよ」「駿介も康ちゃんも早熟だから小学生で毛がぼさぼさ
してたり、射精までしている小学生なんてあんまりいないって」「まあね」
「俺や虎が普通なの」「次郎もあれは早熟だよ」「中等部の頃は俺と同じ位かな」
「でも駿介兄貴の告白感動したよな、虎もそうだろ」「うん、俺さあ駿介って
ちゃらちゃらしてる感じしてて、嫌いだったんだよね。子どもの頃、でも
教員になってがらりと変わったね」「そう俺も、駿介いやだった。だから
康ちゃんや健介に走った気がする」「駿介、いいねえ皆さんに嫌われてて」
「いいんだよ。俺は康介とセットだし」「そうだよね。建志とか若い連中は
駿介の恐さと優しさは感じてるみたいだよ。」「そっかあ」「康ちゃんは
駿介みたいにべらべら言わないで、こうしたらってさらりと言うけれど
厳しい目だよなって言ってるよ」「そんなもんかね」「次郎ちゃんはああ
見えておっかないけど、優しさっていうかそれがあるから人気高いし」
「駿介、管理職になると下の目が怖いね」「ホント、俺も康介みたいにやろ」
「無理だよ。駿介は康ちゃんにはなれないよ」「ダメか・・」
「康ちゃんは学校と家じゃ全然違うでしょ。健太が言ってた」「よく言うよな
健太も家じゃすごいから、虎見に来いよ」「そうなの」「学校じゃ格好つけて
るけどさ、家じゃ真夏は全裸で寝てて、朝勃ちしたまま起きてきて「おはよう」
なんて言うんだよ」「こりゃいいこと聞いたわ」「遼太はそんなことないだろ」
「あれは健太と正反対。健太がいるときといないときでは、まるで違う。」
「そんなもんかね」「健太もそうだけどね。各自独占欲も強いし基本的には
甘えん坊なんだよ。虎ちゃんみたいに」「え~俺そうかなあ」「お前は
末っ子の感じ丸出しだもんな」「そうそう、俺も子どもの時、竜は我慢しな
ってよく言われたよ」「知らないよ~俺」「まあ、虎はみんなに愛されて
るんだからいいじゃないよ。でも、虎は女になるしさ~」「やめてよ~」
「そうそう、康ちゃんにやられてひーひー言ってるしな」「康ちゃんも
竜が入れてたら、ひーひー言ってたし」「あれは竜が太いし、ぱんぱんに
なるんだよ。駿介より重圧感あるね」「兄貴は長いしね。俺はサツマイモ
なんだよ」「竜やめてよ、俺勃っちゃう」「アホ!昼間から」
「部屋に戻ったら、次郎は勃起してるよ。絶対」「そうそう、次郎はホント
すぐ勃ってるよな」「でも本人気づかずだし」「へえ~」「授業中の
職員室面白いぜ」「そうそう、次郎がぼーっとしてると、前が膨らんでるから」
「あいつ昔からああでさ、授業中もそうだったし。体質ですかね。竜先生」
「わかんないよ~ただ単に次郎さんエロいだけでは」「かもね・・」
と、他の客に構わず話していた。
部屋に11時に戻ると、3人は寝ていた。
案の定、次郎はしっかり勃起していた。4人は結託して、俺が次郎を
駿介と虎之助は遼介を、竜之助は直を攻めた。何せ、無防備のまま丸出し
でねていたのだ。次郎は硬くなっていて、俺が咥えて間もなく異変に気づいて
起きた。俺だとわかると気持ち良さそうにしていた。次郎も何度か射精した
ままなので、ちょっと苦い味がしていた。俺の頭を押さえてよがっていた。
「康介・・」って言いながら、俺の喉まで勢いのある射精をした。
事が終わると「次郎起きろ」と言って起こした。「康介ちゃん気持ちよかった」
なんて言ってるから、頭をはたいてやった。
やっと、3人も起きた。また、遼介と直と次郎で風呂に入っていった。
次郎がまた、前を大きくしていた。「次郎なに大きくしてんだよ」「いや
遼介さんと入ってたらつい・・」なんて言っていた。俺に「康介、飯食ったの」
なんて言うから、「8時に食ったよ」っていったら「俺も起こしてくれれば
いったのに」「次郎いびきかいて寝てたしさ」「そっかあ、康介ちゃんと飯
食いたかったのに」なんて俺と会話している後ろで、虎之助が大笑いをして
いた。俺が「虎、見たろこれが普通の次郎です」「いやあ、普段と違うから
大笑い、建志たちに話そうっと」「こら!虎言うなよ。これは康介バージョン
なんだからな」大体、次郎が俺を「康介ちゃん」と呼ぶときは危ないのだ。
まあ、俺もこんな次郎が憎めないし、好きなのだが。次郎のペースは真面目
なのか、ふざけているのかよくわからないのだ。竜之助や虎之助は「康ちゃん」
と呼ぶが、後は「康介」と呼ぶ。次郎も普段は「康介」だが、二人きりだと
「康介ちゃん」なのだ、俺もなぜだかわからないのだが。。。
昼飯を食って帰路に着いた。途中まで次郎と直が運転していたが、途中で
虎之助と竜之助が替わっていた。
次郎が「そういや、子ども達どうしてるかね」と聞いた。
「遼太と正幸と航と颯樹は直の家で、健太郎と建志、剛志は俺の家で
浩一と奨と翼が次郎の家に分かれて、泊まるって言ってたよ」「飯食ったか
なあ」「夜はみんなで、朝は作ってるんじゃないの」「ホント次郎って心配性
なわりに、聞いてないしなあ」「そうだっけ」「出かけに建志が言ってただろ」
「康介に言ってるのかと思って聞いたなかった」なんていうのだ。
まあ、駿介が大笑いをしていたが。
旅行から3時には帰った。家では遼太組がいた。
「健太たちは?」「買い物に行ったよ」「浩一は?」
「昼はさ、俺らと浩一たちとで、駅前のマックに行って
勉強してると思うよ」「父さん、楽しかった?」「うん、後で話すよ」と
遼太郎は居間に戻って、4人で勉強していた。もっぱら、航と颯樹の勉強を
見ていたのだが。
5時には、航と颯樹に直からカエルメールが来て帰っていった。
同時に正幸も帰っていった。
遼太郎に「昨日は何食べたの?」と聞くと「建志や健ちゃんたちが焼き肉
食べに連れていってくれたんだ」「ただ?」「健ちゃんたちで出してたみたい」
「まあ働いている人に奢って貰いなよ」「でもさ、浩一は出して、おいらは
出さないっておかしいよね」「そんなことないよ。浩一は給料貰ってるけど
遼太はないだろ仕方ないよ。医者になったら出しなさい」「はーい」「朝は?」
「おいらが作ったよ」「健太たちは起きるの遅くて朝マックに行ってた」
「あそう・・」「昼代は遼太出したのか?」「ううん、健ちゃんが5千円
くれたよ」「そう、良い兄貴だね」「悪いかな」「いいんだよ、健太も稼いで
るんだから」「でもおいらに毎月小遣いくれるよ」「だって健太は住居費、食費は
かからないし、定期代は学校で出してるから、いいんだよ」「俺が小遣い
上げないとな」「まあ本代とか学費は仕方ないけれど、おいらもそんなに
使わないし、病院に行けばバイト代くれるし」「足りるのか」「ホントは
健ちゃんが言うなって言われてるけれど、健ちゃん俺の財布にいつもお金
入れてくれてるんだよ」「そっかあ」「父さんに言うなっていうからさ」
「まあ、俺も聞かなかったことにするよ」健太郎は働くようになって、
家に金を入れてきていた。俺は俺の収入でやっていけるから、彼からの分は
健太郎の名義で貯金をしていた。まだ安月給だが、弟に毎月決まった小遣い
を渡し、財布を確認して、少ないと金を入れているのだ。俺には内緒で。
健太郎の優しさが嬉しかった。たまには、外に行くが遼太郎の着るモノは
わざとネット通販で、健太郎のカードで引き落としをしている。
遼太郎の学費は高校の時より安かったし、きつくはなかった。俺は駿介よりも
貰っていたくらいだ。遼介は「康介は扶養がいるんだから」と言う。
次郎も直も独身よりは高いのだ。遼介の思いに感謝していた。
二人が私立に行っていたときは、大変だった。が、健太郎も遼太郎も国立
なので学費も安く済んでいたのだ。
遼太郎と話しをしていた。「昨日は夜、楽しんだか」「うん、4人でウチに
風呂入りに来て、裸で遊んでたよ。」「そっかあ」「でもさ、4人でしんみり
しちゃったんだ」「なんで?」「うん、航がさ、小学校や前の中学でのいじめの
話しし始めてたんだ。あと前に航がさ、脅されておじさんに体売った話しも
してさ。おいらも泣いたけど、正幸も泣いてた」「そっかあ。航は遼太や
正幸に知って欲しくて話したんだよ」「うん、そしたら颯樹もその事件のこと
話し始めてさ。おいらは「やめな」って言ったけれど、「ううん、遼ちゃんや
まーちゃんに知ってて欲しいからって言うんだ。だからおいらたち、颯樹の
話しを真剣に聞いたんだ」「そっかあ、颯樹すっきりしてただろ」「うん
おいらさ、悲しくなっちゃって、泣きそうだったけど頑張って聞いたよ。」
「普通話したくないけれど、好きな人には知って欲しいんだよ」「そうだね
そしたら正幸が遼ちゃんの昔の話しをしてって言うんだよ。正幸は小さかった
から、剛志みたいに知らなくて聞きたかったみたいなんだ。」「遼太、話し
たのか」「うん、小さい頃とか虐待されたこととか、あと高校の時の事件も
話した」「みんなどうだった」「みんな泣いてた。颯樹は「おいらだけじゃ
なくて遼ちゃんもそうだった」って言ってたし、正幸なんか号泣して、大変
だった」「遼太は話してどう思った?」「うん、おいらでも少しは役に立った
かなあって思ってさ。4人の絆、深くなったよ」「そっかあ、いい話し合いに
なったな」「うん」「夜は?」「へへへ・・」「エッチしたな」「うん」
「結構バカなことやってた」「何を?」「初めはおいらと正幸がモデルに
なって「大人の体を見よう」とか言って、航と颯樹が裸のおいらたちの観察。
チン毛とか、チンコや玉もじっくり見てた。」「颯樹なんか興奮してただろ?」
「うん、すげえとか言って見てた。次は中3の少年と言って、3人で航を
観察してた。」「航、恥ずかしがった?」「全然、おけつの穴まで見せてた」
「へ~」「でね、最後は中1の少年の観察。まだチン毛少なくてさ。本当はね
颯樹が「おいらは遅いのかなあ」って悩んでてさ、正幸と航も見せると、違う
でしょ。だから颯樹もいずれはこうなるよって教えたくて。」「颯樹は?」
「早く大人になりたいなあって言ってた」「じゃあ成功か」「かもね。その後
は一人ひとりのチンコの長さ測った」「医学的に?」「ううん、ふざけてた」
「あとは亀頭の周りとか、毛の長さも測った。あとは、普通の時と勃起した
時も測った。そしたらさ、航が一番膨張率が高かった。」「計算したの」
「正幸がしてた」「いいねえ、医大生二人が・・」「初めはおいらも正幸も
バカにしてたのはあるけど、颯樹が自信つけてくれてやってよかったよ」
「遼太がそう言うなら、良いと思うよ」「うん」「で、寝たの?」「ううん」
「まだあるの?」「笑わない?」「笑わないよ」「あのね、みんなでセンズリ
したんだ。で、出た精子の量を取って、重さを量った。」「へえ~。誰が
重かった?」「おいらより正幸の方が多かった。おいらちょっとショック」
「遼太も興奮すれば多かったんじゃないかな」「かもね。後はもう一回風呂
に入りに来た。」「健太たちはいたの?」「裸になって4人で飲んでたよ」
「あらま。食べるのあったのかな」「いや、今回はコンビニで買ってきた
みたいだよ」「あいつらのゴミないけど」「下に捨てにいったかもよ」
「まあいいけどさ」「あとは帰って、4人で抱き合って寝たよ」「楽しかった
だろ?」「4人だけって始めてだったしね。なんか、また4人が仲良くなった
気がする。でも、航も颯樹も性格変わったよね。」「それは遼太と正幸の
影響だよ」「そっかあ、航なんか全然違うね。でさ、健ちゃんのことたくさん
話してた。学校での話しとか航がどんな想いかわかったよ。」「へ~」
「ちょっと、健ちゃんが羨ましかった」「遼太は遼太らしくやればいいんだよ」
「そうだね」「父さんたちでも。ホント遼太郎は良い子だよなって散々言われた。」
「へ~」「昔の康介にそっくりだってさ。」「おいらその言葉聞くの嬉しい」
「内緒だけど、竜がさ、遼太は可愛いって言ってたよ」「ホント」「結構
遼太が積極的だしなんて笑ってた」「嬉しいなあ」「遼太は竜好きか」
「医者としても凄い尊敬してる。俺が色々聞いても、何も見なくてもすらすら
教えてくれるし、臨床が詳しいね。臨床って実際の患者の対応とかのこと。
あとは、とにかく優しいところが好きかな、おいらの話しもうんうんって
聞いてくれるしね。あとは・・チンコも好きかな」「デカイしな」「うん」
「竜が自分でサツマイモなんて言ってた」「がはは・・」「正幸もね、竜先生と
一緒に寝てたよ。」「でも航は勉強はやるけど、大学に入ったらって言ってた」
「竜は遠慮深いから若い航にとまどってるかも知れないよ」「そっかあ、航が
気にしててさ。そういう風に話しておくよ」「父さんはエッチでエロだけど
竜はそうじゃないんだよ」「昔からあんな感じだったの?」「そうだね
健介と勉強ばっかりしてた」「真面目だね」「そうだね。でも自分では、俺は
臆病だって言ってた」「昨日話したの?」「7人で父さんと遼介はしなかった
けど、あとの5人は自分の話してた」「面白いの?」「面白いのもあったし
竜の話しはみんなで泣いた」「どんな話し?」「健介の思いを話してさ、
好きだったんだよ。けれど、研修医で離れてもたまには会ってたんだって。
健介の悩みきいたりしてさ。そしたら、健介死んで竜も自殺しようと思った
んだって。けれど、健介が「竜は死ぬな」って言ったんだって。棺桶の健介
の股間触ったらふっくらしてたけど、冷たくなっててショックだったんだって
仕事もできないくらい落ち込んだし、オナニーも全然しなかったんだって。
それを解禁したのは父さんと話してからなんだよ。今はふっきれたって笑って
いたよ。俺がやることは遼太や正幸を医者にすることだって言ってた」
「・・・・」「遼太泣くな」「だって・・」「竜っていいやつだろ。10年
何もしないで我慢してたんだよ。そこまで健介が好きだったんだろうな。
だから健太見ると似てて、どきっとするってさ」「おいら頑張らないと、竜先生
喜ばないね」「そうだね、遼太が竜を目指しているように、航は遼太を目指して
いるんだよ。遼太、来年の国家試験死ぬ気でやれ、弱音はもう吐くな、遼太が
自分で決めた道進むしかないよ。父さんも竜も全力で応援するからさ」
「・・・・」「また泣き虫!」「だって」「まあ、竜も全力尽くすって、
泰介や宗介もあれで心配してんだよ。健太も遼太も好きな仕事やっていけば
いいんだよ。俺の願い」「はい、頑張るね。おいら泣くのは父さんの前だけに
する。」「そうだ、俺は親いなかったけど、駿介や次郎の前でしか泣かない。」
「遼太、一つだけ言っていいか?」「うん」「お前もこの前の健太郎のような
ことが起きるかも知れない。でも、それを遼太郎は乗り越えられるからな。
一人じゃダメなら俺も健太郎もついているから安心しろ、いいか」「はい」
俺は遼太郎の幼い部分と大人の部分を感じた日だった。
俺はいつか来るかもしれない、不安に心を動かされてもいた。
遼太郎と夕飯を食った。
遼太郎は正幸と本屋に行くねと言って出ていった。
遼太郎とすれ違いに、健太郎が帰ってきた。
夕飯を食って、のんびりしていた。
俺が「健太郎くんお話しがあります」なんて言ったら「はい」と居住まいを
正していた。
「昨日から今日、お疲れ様でした。」というと「いえいえ」とちょっとびびって
いた顔をしていた。
「健介の墓参りに行ってきました。」「はい、楽しかった?」
「その後は盛り上がったしね。と、お礼を言っていい?」
「え!何?」
「遼太は言うな、って言ったけれど、健太お前小遣い上げてるんだって?」
「はい、少しだけどね」
「大丈夫なのか、懐は」
「はい、俺そんなに使うヒマないしね。」
「俺、聞いて嬉しくてさ。大して貰ってないのに、弟に毎月あげてさ、なくなると
そっと財布に入れてやるなんて、中々出来ないよ」
「まだ遼太は稼いでないし、あいつはバイトも中々できないでしょ」
「そうだね。彼も来年というか、年明けの2月は国試だから、応援して
いこうよ」
「大丈夫、って俺も大したことできないけど」
「健太らしく行けばいいんだよ」
「はい。」
「昨日は焼き肉行ったんだって?」
「うん、剛志が作るって言ったけど、たまには外食しよう、ということに
なってね。4人で折半したんだ。」
「遼太たち嬉しかったみたい」
「昼飯も出したんだって」
「ああ、あれは俺から」
「遼太、喜んでたよ。俺出すよ」
「いいよ、父さんは色々かかるしさ。」
「じゃあそうするよ」
「遼太が言ってたけど、4人で裸で飲んでたって聞いたけど」
「ちょっとこの前の飲み会のアップバージョンアップだったんだ」
「盛り上がったか?」
「うん、3人が俺のことをすごく心配してたって言ってくれてさ、嬉しかった」
「そうか、健太にとって有意義だったら良いけど」
「怒られるかと思ったよ」
「怒らないよ。もう健太たち大人だし、ばかはやらないと思ってるしね」
「はい、大丈夫だよ」
「どうせ、俺らのうわさ話でもしてたんだろ」
「げっ、よくわかるね」
「俺らも、健太たちの話し出てたよ」
「やっぱりね。建志たちとも、どうせ俺らの話し出てるよって言ってたんだ」
「遼介はさ、よくなってよかった、って泣いてたよ。誰も、健太の悪いところ
言わなかったよ。みんな誉めるんだよね」
「ちょっと、照れるなあ」
「健太、仕事頑張れよ」
「はい、今ね一番楽しいよ。まだまだ、父さんには追いつけないけどさ」
「そっかあ、俺は目標にしなくていいよ。健太は建志が好きなのか?」
「前はすごくいいなあって思ってた。今はいい先輩かな。」
「なんだ格下げかあ」
「好きなのは・・虎さんかな。先輩なんだけど優しいしね」
「へ~虎は俺のこと好きだ!なんて言ってたよ」
「知ってる、俺きついんだよね」
「何、弱気言ってるの。虎にアタックしてみろ」
「そうだね。変な会話だね」
「かもね」
なんて話していた。健太郎もすっかり落ち着き、仕事に頑張っていた。

遼太郎は前期試験に追われていた。試験も終わりほっとしていた日だった。
俺が、家に帰るとソファで寝ていた。
俺は「珍しいな」と思っていた。
顔を見ると真っ赤だった。「遼太郎、調子悪いのか」
「うん、昨日から熱ぽくて、やっと帰ってきた。」
俺は、熱を測ると39°もあったし、発疹もあったので病院に電話をした。
洋介兄が出てくれて、「連れて来られるか?と聞いたが、無理といったら
暫くして、来てくれることになった。
遼太郎はぐったりしていた。やっとの思いで着替えさせた。
どうも、発疹も出て来たし。はしかだろうと思っていた。
健太郎も5年の春休みくらいになっていたので、なんとなくわかっていた。
俺は子どもの時、はしかも水疱瘡、風疹はかかっていたのだ。
洋介兄が往診してくれた。「やっぱりはしかだな。大学生あたりが多いな」
と言う。「遼太郎は子どもの時、予防接種してないよな」「たぶんね。本人も
聞いたことないしね」「これから熱は出てくるな。康介はやっただろ。」
「小学校はいる前にやった」「なら移らないとは思うけど」「あとで薬持って
くるよ。いや、竜之助まだいるから届けさせるよ」「悪いね」
と診察してくれた。洋介兄とは中々話さないし、診察時間も終わっていたので
お茶を飲んでいた。「康介の家は始めてきたな」「そうだね」「前には
健太郎を見に来てくれたね」「なんだか、あっというまに子どもは大きくなる
な」「そうだね」「遼太郎もよく勉強してるよ」「そう?」「大学でも俺の
後輩いてさ、名前出てたよ」「来年試験だしね」「遼太郎は大丈夫だよ」
「そうかなあ」「康介も親の心配だな」「まあね」「まだ内緒だけど、遼太郎
卒業したら、ウチの病院で研修医やらせようかと思ってさ」「いいのかなあ」
「いやね、親父が強く言うんだよ。ほら、虎之助と健介の時はさ、虎之助は
大学に残して。健介を地方に行かせただろ。そして、健介死んでしまったの
を親父未だに後悔しててさ」「知らなかった」「東京に残しておけば・・」って
俺にはよく言うんだよ」「親父さんに感謝だね」「俺も遼太郎や正幸みたいな
若いのがなっていくのはうれしいしさ。ウチの病院も助かるしさ」「洋介兄は
院長だもんね」「まあな、俺も年とったよ」「俺来た頃はまだ独身だったよ」
「そうだな、俺は結婚遅かったしな。ウチの子らも、康介の学園行かすよ」
「遼介喜ぶよ」「お前たち見てると楽しそうにやってるしさ、安心だよ」
「いや、心にかけてくれて助かるよ」「なあ、もう康介も結婚しないだろ。」
「ごめんね、俺も無理だよ」「やっぱりな。いや俺もうすうすわかってた。
遼介、駿介、竜、虎と4人はしないだろ。だからさ」「そうなんだよね」
「でも、人はそれぞれ違うしさ、俺は気にしないよ。可愛い弟たちだしね」
「いや嬉しいよ。さすが洋介兄は違うな」「健介の話して悪かったな」
「いや、そんなことないよ。この前みんなで墓参り行ってきたよ」
「ああ、竜から聞いたよ。健介も惜しいやつ亡くしたよ。あいつが国試うける
時さ、竜と一生懸命やってたの思い出すよ。遼太郎や正幸は任せな。次郎にも
言っておいてよ」「了解、よろしくお願いします」「康介もかわらないな」
「俺も年とったよ」「お互いさまだよ」と笑って帰っていった。
暫くして、竜之助が薬を届けてくれた。遼太郎は寝ていたが、薬を飲ませて
くれた。「康ちゃん、結構熱出るから冷やして行くしかないからさ。発疹も
出てくるから」「健太郎も小学生でやったしね」「仕事休める?」「うーん
遼介に相談する」「1週間くらいはかかるかな」「そっかあ」「入院するほど
でもないしね。もし、いないときは俺昼休みで来られるし、非番の日は来るよ」
「悪いね」「何言ってるの、可愛い遼太郎だもんね。当たり前だよ」
「後で連絡するよ」「そうだ、洋介何か言ってた。」「研修医の話してた」
「俺が親父に頼んだら、わかっててさ。俺もせめて大学かウチの病院がいい
と思ってる」「ありがとね」「俺、健介の二の舞させたくなくてさ・・」
「洋介兄も言ってた。親父さんも気にしててくれて、ホントありがたいよ」
「そうだね。そうそうこの前の旅行楽しかったよ」「そうかあ、俺も竜の気持ち
聞けて嬉しかったよ」「いやさあ、虎が康ちゃん好きだって聞いて俺ムカムカ
しててさ、なんだと思ったら、康ちゃん取られたくないんだって思ったよ。
康ちゃん激戦区だけど、頑張るよ」「がんばらなくてもいいからさ、こうやって
話したりしようよ。俺だって竜は好きだしさ。正直いうと健介が竜に被さって
見える」「そうかあ、嬉しいね」「でもさ、遼太郎もお前本気だよ。それは
受け止めてやってよ」「そうだね」「医者としても、男としても好きだ!って
俺の前で言ってたよ」「そうかあ、照れるなあ」「一番は優しいからってさ」
「俺は遼太郎が一途だから、それに答えようと思うだけだよ」「遼太郎は
任せるよ。よろしく」「あいよ。でも康ちゃん俺をたまには相手してよ」
「いやあ、竜も大分大胆だね」「俺も変わったんだよ。まあ連絡頂戴よ」と
竜之助は帰っていった。
俺は休みたかったが、外部の会議などが入っていて休めなかったのだ。
遼介に来て貰った。ちょうど健太郎も乗せて帰ってきた。
「遼太郎大丈夫か」「さっき洋介兄が往診してくれたし、薬届けに竜もきて
見ていってくれた。一人置いておけないし、休みどうしようか」「水、金
会議あるしね」「そうだなあ、康介でないとダメだしなあ」「先生、僕休み
下さい」「健太が?」「9月休んでしまったけど、遼太一人じゃ可哀想だし
俺休みます」「そうだな。2日ならなんとかなるか。でも、健太郎に
移らないか?」「大丈夫です。俺ははしかはやりましたから」
「わかった健太、明日中に水、金の準備しておけ。あとで小林帰ってきたら、
自分で言いに行け、いいか?」「はい」と言うことで健太郎が休むことに
なった。
遼介が帰った。
健太郎に「お前授業大丈夫か」「大丈夫とも言えないけれど、遼太郎を
一人にして置けないでしょ」「そうか、わかった。水、金は頼むよ」
健太郎は遼太郎が弱ると、俄然守ろうとする気持ちが強くなる。
普段はなんでもないような顔をしているが、風邪を引いて寝てたりしていると
心配になってしまうのだ。
この後、正幸もダウンしてしまうのだ。大学でも流行っているのか、この年頃
はかかりやすいのかも知れない。
次郎も建志たちと代わる代わる休みを取っていた。
遼太郎も次の日には、体中に発疹が出てきて、熱も上がっていた。
食欲もなく、やっと、缶詰のミカンを食べた位だった。薬も飲ませ冷やして
いた。ふらふらしていて、トイレも俺が短パンやパンツを降ろしてさせて
いた。「ごめんね」なんて弱々しく言う。「いいんだよ」と言いながら
寝かせた。竜之助も朝、昼、夜と見に来てくれていた
今まで、二人とも風邪を引くこともあったが、学校をほとんど休むほどの
ことはなかった。かえって、休み中だったり、土日になるときはあった。
遼太郎もなかなか熱が下がらず、苦しそうだった。
水曜日は、健太郎が休んで俺が出勤した。健太郎は火曜日は遅くまで残って
帰ってきたのは、遅かった。
彼もやれば何でも出来るので、良い機会だと思っていた。
少し熱も下がってきていて、昼には健太郎が作った雑炊を食べたとメールが
来ていた。
遼太郎の着替えもさせて、洗濯もしていてくれた。長い間は部屋にいないように
とは言ってあったので、部屋の片づけや風呂掃除などしていたようだ。
俺が帰って来て健太郎が
「遼太が苦しいのに、健ちゃんごめんね、なんて言われてさ、なんか俺
複雑な気分だったよ」
「遼太は嬉しかったんじゃないかな。あ、小林が電話下さいって言ってたぞ」
「はい、後でするね。」と言っていた。
遼太郎の部屋に行くと、起きていた。
「あ、お帰りなさい。」
「大丈夫か。少し楽になったよ。朝、起きたら健ちゃんいるから驚いた」
「俺が今日休めなくてさ」
「健ちゃん、トイレも大丈夫なのに、来てくれるし、着替えも寝たまま
やってくれたよ」
「遼太の面倒、みたいんだよ。」
「ありがたいね」
と話していた。少し食欲も出てきて、俺は少し安心していた。
俺の場合、実家が病院なのでこういう時助かるのだ。俺らも職場の検診も
やってくれているし、まあ調子の悪い時に来てくれるのもありがたかった。
土曜には熱は下がってきていた。「ヒマだなあ」なんて言う程だった。
昨日金曜には健太郎が、いたのだが遼太郎は風呂にも入っていないし、熱で
汗をかいていて、気持ち悪かったらしい。そうしたら、健太郎がお湯でタオルを
濡らして、全身拭いてくれたそうだ。「俺のちんこも拭いてくれた」と変な感動
をしていた。「髪の毛もさっと拭いてくれて、すっきりしたんだ」と言って
いた。土曜に彼と話していて、自分のことを「俺は・・」と言うようになって
いたのに気づいた。遼太郎に「遼太、自分のこと「俺」って言うんだ」と聞いた。
「うん、健ちゃんもそうだしね」と言っていた。健太郎と2日間何を話したかは
詳しくはわからなかったが、二人の間で何かあったんだろうな、と思っていた。
日曜には解熱もしていたが、何せ1週間寝ていたせいもあって、週半ばまでは
静養しなさい、と洋介兄に言われていた。月曜からは一人でも大丈夫だろうし
昼や夕方は竜之助に頼んでおいた。「火曜の午後から水曜は休みだから、康ちゃん
の家に泊まるよ」と言ってくれた。
日曜には起き出してきていた。と言っても、飯を食べにくる位だった。
「ヒマだし本でも読むしかないよね」なんてつまらなそうだった。
そういえば、彼らはゲームをしないのだ。健太郎も遼太郎も知ってはいたが
小学生の時には買い与えて貰っていなかったせいもあり、家に来ても欲しいと
は言わなかった。次郎も嫌いで、買い与えなかったので、建志たちともしな
かった。健太郎が中学生の時に「友だちの家いってみんなゲームやるけれど
俺一人出来ないんだよね」って言ったことがあった。俺が「買うか?」と聞くと
「ううん、興味ないもん」って言うのだ。まあ、出来なくてもなんてことは
ないと思っていたようだ。ネットや携帯は持っていたが、ゲームはしなかった。
まあ、もっともHなHP等は見ていたのだが。。。
俺も読書家(自分でいうのもおこがましいが)なので、その影響は多々あった。
就職してからは建志たちと書店に行っては、ごっそり本を買い込んできていた。
遼太郎も竜之助に借りたりして本は読んでいた。
といっても、年頃なので二人して、Hな本をこそこそ読んではいた。が、読んで
ベッドや机に置いておくから、俺も気づくわけなのだ。
日曜には遼太郎もやっと普通の食事がとれるようになってきた。
「正幸、大丈夫かな。俺が移したかなあ」なんて言っていた。彼も、一日
遅れくらいでなっていた。次郎も俺と同じように、休んでいた。時には
俺の所に来て、飯を食べたりしていた。「浩一も健太郎と同じころになったのに
なあ。正幸は予防接種してなかったしな」なんて話していたが。
遼太郎も若いせいか、回復は早かった。大学も前期と後期の間だったから
授業を休むこともなく、済んでいた。結局、次の週も家でのんびりしていた。
発疹もそう残るほどでもなく済んだ。竜之助が言うには「比較的軽い方だよ」
だった。次の週末にはやっと風呂に入れた。健太郎が「俺が入るよ」なんて
言って洗ってやっていた。さすがに頭が痒い、と言っていたのだ。まあ二人で
風呂に入って、すっきりとした顔で出てきた。「やっぱ風呂はいると違うね」
なんて言いながら、ぶらぶらさせていた。俺が「ちんちん膨らんだんじゃない}
なんて冗談言うと、「夕べね、健ちゃんが抜いてくれたよ」なんて言う。
俺が{え!」って言うと、「だって俺も溜まってたし・・」なんて言う。
まあ、病気も治ってほっとした気がしていた。正幸も良くなり、次郎共々
胸をなで降ろしていた。俺は洋介兄の所に挨拶にいった。「まあ、若いし
さほど重くはなかったし、よかったよ。遼太郎はあいつ子どもの時、全く
予防接種受けてないんだな」と言う。健太郎は母子手帳があったので、接種が
わかっていたが、遼太郎はわからなかった。
まあ、彼の家の状況では何もしていなかったのだろうとは思っていたのだが。
遼太郎もこの頃は、背も伸びていたし健太郎とさほど変わらない体型だったが
6年生の頃は、虚弱体質というか風邪を引きやすかったし、体重がなかった。
洋介兄は「栄養不足だろうな」と言われた時があった。飯もご飯におかずは
なかったというし、唯一の栄養源は給食だったのだ。俺も、キャンプで見た
時は、肌の色が健康的ではなかったのだ。長期の休みになると、ぐっと体重
が落ちていたのだ。小学校の頃、健康手帳というのがあって、身長や体重を
記録するのだが、身長はそこそこ毎年伸びていたが、体重の浮き沈みが激し
くて、普通なら増加していくのだろうが、増加しては減少しての繰り返し
だった。食事の時、行儀も悪かった。要するにどう食べていけばいいかわか
らなかったのだ。箸ももてなかった。健太郎が教えたり、健太郎の真似を
していくことで覚えていった。前にも書いたが、下着は黄ばんでいるわ
伸びきっているわで彼の持ってきたものは全て捨てたくらいだ。風呂にも
入っていなくて、肌もかさかさで年中痒がっていた。
中2くらいには落ち着いていたし、成長も順調になっていた。
痣や傷も中々消えなかった。彼はあまり気にはしていなかったが、健太郎は
俺以上にひどく心を痛めていた。
健太郎はあまりそういう心配はなかった。健太郎は精神的な動揺が激しかった
が、食事などはそうでもなかった。その分遼太郎があまりに酷くて驚いたのだった。
そういえば、写真も彼らはあまりなかった。健太郎は健介との写真はとって
いたが、彼が中学生になるころに自分で捨ててしまったのだ。彼の机には
小学校6年のクラス写真がいまだに飾ってある。一番大事にしているのだ。
机にはもう1枚ある。それは、健太郎がまだ1歳にもならない頃健介がだっこ
をして、俺も写っているのだ。たぶん、正月に実家に来たときに撮ったもの
だと思う。それも健太郎は大事にしていた。俺の家に来てからのは、整理して
取っておいた。
遼太郎は写真なんてまったくなかった。一番古いのが、6年の時の写真だ。
教室や校庭で遊んでいる写真だ。小林がマメに撮ってくれていたのだ。彼も
小6のクラス写真を健太郎の様に飾っていた。
俺と健太郎と3人で出かけた時の写真を大事にしていた。
俺も写真は少なかった。赤ん坊の時はあったが、途中が少ない。まあ親父も
写真を撮る余裕もなかったのだろうと思う。
駿介の家ではよく撮っていたので、俺の半ズボンもよく撮っていたし、凄いのは
遼介が撮ってくれた、水泳の写真もある。俺や駿介が写っていたが、競パンの
前はやばいくらいに写っていたのだ。。。
次郎が近くに来てからは、子ども達を撮ってくれて、中高生くらいからは
増えていた。遼太郎はそういうものを大切にしていた。
11月になっていた。
遼太郎も正幸もすっかり元気になっていた。あれから誰もはしかにはならずに
済んでいた。
俺が次郎と帰るときに建志が、走ってきた。「これ俺らと健太郎たちからです」
と封筒を渡して戻っていった。
「なんだこれ」なんて次郎は不思議に思っていた。車の中で見ると、旅行の
お知らせだった。彼らが俺ら二人で出かけて来い、と言うのだった。
そういえば、少し前にいついつの土日は用事ある?なんて健太郎が聞いていた
のだ。
ちゃんと電車の切符も入っていた。次郎は運転していたが喜んでいた。
「康介ちゃんと二人での旅行なんてないよな」「そうだね。正幸と遼太郎
が、お世話になりました、なんて書いてあるよ」「へ~。4人で金出したんだろ。」
「好意に甘えるとするか」「次郎、旅行だよ旅行」「え~康介ちゃんと風呂も
入れないの?」「それはよい」「寝るのは」「別々」「え~俺興奮して夢精
するかも」「おっさんがするわけないだろ」「冷たいなあ」なんて言ってた。
「え、何々・・父さんたちが旅行の時は俺ら6人も出かけますだって」
「あいつら自分たちが行きたくて、だしにしたな」「そうかもね。まあいいじゃ
ないよ。俺も次郎ちゃんと二人の旅行は今世で最後かも知れないし」「何
縁起が悪いなあ。次郎と行けて嬉しいって素直に喜べよ」「はいはい、次郎
ちゃんといけて嬉しいよ」「だろ、Hは置いておいても、そんなこと考えた
こともなかったしな」「まあね、親孝行のつもりなんだよ。」「そうだね」
「俺も次郎も年とったんだよ。」「俺は若いつもりだけどね」「お前は
股間だけは中1のままだよ」「やめろよ、運転中なんだから、勃起しちゃうよ」
「はいはい、無事故でよろしく」なんて二人して喜んでいたのだ。

家に帰ると、二人がいた。「あら、健太郎の方が早かったか」「建志から
貰った?」「ああ、ありがとうございます。俺も次郎も喜んでいます」
「そっかあよかった。」「また、金かかるだろ」「いいんだよ。俺らも
行くしね」「そう、正幸と俺が計画たてたり、駅に切符を買いにいったんだ」
「そっかあ。まあこのシーズンで嬉しいよ」「健太たちはどこ行くの?」と
聞くと二人は笑っていた。「同じ所だよ」「なんだそうなんだ」「でも
俺らは車で行くんだ」「俺が正幸乗せて学校行って、健ちゃんたちを乗せる
んだよ」「遼太郎、運転大丈夫かあ」「学校までくらいならね」「あとは
建志たちとで交代していく」「まあその方が安上がりか。でも俺らは電車
だって。次郎さんの車で行くしさ。学校からなら電車も近いしさ」「そうか
楽しみだよ、ってことは全然別行動なのね」「そうだよ。父さんたちはちょっと
頑張っていい部屋なんだよ。俺らは普通なんだよ」「よく考えたね」「俺も
何かしたいなあって思ってて、建志に話したらちょうど同じようなこと考えて
てさ。で、6人で相談したわけ。」「ほら、遼太言えよ」「あ、俺ね今日から
健太って呼ぶから」「いいんじゃないの」「もう子どもじゃないしさ、正幸も
名前で呼ぶことにしてた」「そうだな、健太はどう?」「前はさ、兄ちゃん
とか健ちゃんだったから、遼太から健太って言われるとぞくっとする」
「え!いやなの?」「いや違うよ」「俺はわかるな」「でも竜先生や虎さんは
父さんのこと、康ちゃんっていうよね」「まあ、そうだね」「次郎さんは
康介ちゃんって言うしね」「あいつはふざけてるんだよ。普通は、康介って
言うよ」「うわ、赤くなってるじゃないよ」「はい、親を冷やかさない」
「はい~」「まあ健ちゃんでも健太でも良いんじゃないの」「そうそう、
そう言ったのに、遼太が頑固でさ」「俺もいろいろ考えたの」「おいら、とか
健ちゃんも俺好きだけどね」「父さんはあんまり気にしないよ。俺も駿介は年上
だけど駿介だしね。」「昔から?」「駿ちゃんなんて呼ばなかったよ」
「健介父さんは?」「小さい頃は兄ちゃんだったし、大きくなってからは
康ちゃんかなあ」「誰かいると、康介は?って呼び捨てだった。二人だけだと
康ちゃんだったわ」「ほら遼太もそれでいいのに」「そうだね。そうしよう」
「まあ、お好きなように」と話した。二人の時は、健ちゃんだったが、誰か
いるときは健太が・・なんて使い分けていた。竜之助や虎之助も二人きりだと
「康ちゃん」だが、普通は「康介は?」と話していた。俺は言われればそうかな
て思うほど気には留めなかった。

土曜日は俺の車に次郎を乗せていった。俺の車は置いていくことになっていた。
次郎は朝から浮き浮きしていたが。
遼介に「おい康介、次郎と旅行行くんだろ」と言われた。「ああ、子ども達の
招待だよ。」「俺と駿介にカンパお願いしますって4人で来られたよ」
「悪いねえ、駿介何も言わなかったよ」「いいよ、たまにはあいつらもよく
考えたな。羨ましいよ」「悪いね」「いや、今日は駿介と珍しくさ・・」
「お、黄金コンビだね」「まあね、旅行以来駿介、俺の部屋に時々来るんだよ」
「へ~そうなんだ」「でさ、時々「寂しいよ」なんて抱きついてくるんだよ」
「遼介が頼れるんだよ」「なんだかさあ、駿介も可愛いとこあるんだよ」
「ああ、今頃気づいてるよ」「まあね。」なんて言っていた。
駿介にも「悪いね、カンパ貰って」と言った「遼介だろ話したの」「まあね。
いや嬉しいよ」「こっちこそ」「遼介が惚気てたよ」「なんて?」「駿介
と今日は一緒だって」「遼介、すぐ喋るしなあ」「俺だからだよ。駿介可愛い
よなあなんて言ってるんだよ」「まあね。俺も遼介が一番近いしね」
「まあ俺も何とも思わないよ。」「嫉妬しない?」「遼介だもんな。するわけ
ない」「そっかあ。康介も嫌になったわけじゃないからな」「何慌ててるんだよ
誰もそんなこと思ってないよ」「そっかあ」と俺は駿介と遼介の距離が縮まって
いたのは嬉しかった。
土曜は定時が早いので、早めに出かけた。健太郎が俺の車で駅まで乗せて
くれた。
次郎が「俺らどういう風に見られるかなあ」「兄弟じゃないの?」
「康介が兄貴で俺が弟?」「ばか、逆だよ」「何、電車に乗ってそうそう
興奮気味なわけ」「俺さあ、ここんのところずっと禁欲してたよ」「え!」
「漏れそうだったよ」「はあ、なんでこんなヤツと俺ずっと一緒なんだろ」
「しょうがないだろ。康介は俺の始めてのヤツなんだからさ」なんて電車の
中でそんな話しをしていた。俺もまったく、なんて言ってはいるが嫌では
ないのだ。次郎は嫌みがあるわけでもないし、からかう訳でもなく、いわゆる
天然なのかも知れない。普段は強がっているから、その反動もあって俺の前
だけは、素の自分をだしているんだろうと思っていた。
湯本の駅からはタクシーに乗った。宿に着くと、俺の橋本様と次郎の名前で
ご一行様って書いてあった。「どっちかな」と聞くから「なんで二人でご一行
なんだよ」「そっかあ、水戸黄門も数人で、ご老公ご一行だもんな」とか
とんちんかんなことをロビーで言うもので恥ずかしかった。
(フロントの人が笑っていたし。。。)
健太郎たちの部屋番号を聞いておいた。俺らは、部屋に案内された。
一番上の階で、見晴らしもいいし、室内に露天があった。「おい次郎ここ
高そうだな」「だよな。俺初めてだよ」「俺だって初めてだよ」というくらい
豪華な部屋だった。
俺も次郎も風呂好きなので、さっそく入った。「次郎、なんじゃそのビキニは」
「まあ、いいじゃないの」と気合いを入れていたのだ。俺はもっぱら普通だった
が。
湯舟に入って、寛いでいた。「いやあ気持ちいいわな」「そうだね。疲れが
取れるよ」なんて二人してぼけーとしていた。次郎が「洗ってやるよ」と
俺の体を洗ってくれた。「かあ、いい胸だね」「ケツもいいなあ」「お!
ぼさぼさに生えてますね」「このデカイ玉もいいねえ」といちいち煩いのだ。
俺は黙っていたが。
俺も次郎を洗ってやった、色黒の肌は秋になってもそのままだった。
しっかり夏の跡が残っていた。次郎は下半身がでかいのだ。ウエストは俺と
変わらないが、ケツもしっかりして、太ももが太いのだ。
彼も中年のたるみはないのだ。まあ、俺と泳いでいるせいもあったのだが。
俺が、ケツの谷間に手をさしのべると、足を開き洗いやすくするのだ。これも
昔からだ。俺がヌルヌルの指を差し込んで、次郎の門を洗うのだ。彼は少し
蠢くのだ。モノは上向きになっていた。次郎は感じやすいタイプなのだ。
敏感というか、仕事をしていて、次郎の後に立っていて、俺の股間が彼の
腕に当たったりするだけで、勃起してしまうのだ。
彼は男性経験は俺が圧倒的で、他の男とは少ない。大学時代は先輩に可愛がられ
ていたが、お互いにというのはなかったようだった。
まあ俺も次郎の体は知り尽くしていて、一番彼との交わりが多かった。
なのか、一番楽というか、リラックス出来た。
綺麗に体を流してやった。俺も次郎も短髪なのだが、次郎はよくサングラス
をするので、強面に見えるのだ。普段はしない。顔つきは中等部のころと
さほど変化はないのだ。本当は男前?の顔をしているのだが、本人はよく
わかっていないのだ。後輩からはもてていたが、本人は鈍いのでわかっても
いなかった。


風呂から出てきたが、二人とも上せてしまっていた。
部屋で一服していた。
「しかし、次郎は感じやすい体だよな」「昔からだよ」「お前、授業中よく
勃起したよな」「眠いときやぼーっとしてると、ダメだな」「俺が後に立って
股間が腕にあたるだけで勃起するだろ」「あれは康介だからだよ」「敏感すぎる
んだよ」「そうしつけたのは康介だろ」「え、俺のせいかよ」「少なからず
あるね」「次郎はせんずりするとき、何かおかずにしてるのか」「いや、見ない
よ」「へ~無念無想かあ」「いや、お前だよ」「え?」「康介をそうぞうしてるかな」
「あ、そう・・」「中高のころはお前の競パン姿でやってたし」「初耳」
「康介は?」「俺もあんま見ないなあ。確かに次郎は思い出すな」「ほら」
「お前と一緒になってからは、自慰はあんまりないよ」「俺も、康介との
交わりが中心だよ」「まあ、そこまでむらむらは昔ほどないだろ」「そうだな
ただ、普段ない分むらむらすると激しいな。だから、康介と無性にやりたい
気持ちが強いかもな」「俺もそうかもな。健太や遼太のせんずり見てさ、昔は
抜いてたけれど、この頃は慣れたのか、そこまではしないもんな」「そうだな
ウチもそうだよ」「建志なんかもオープンなの」「そうだな。建志と剛志で
オナニーしてるし正幸も平気だね」「浩一は?」「あいつも人が変わった様に
なったな」「みんな、ウチの風呂に入って、全裸で帰っていくもんな」
「俺の所の風呂入らないよ」「そうなんだ」「康介の所は広いからいいんだよ。
まあ、俺もそうだけどね」「どっちも裸族だよな」「そうそう、正幸はさ遼太
に嫁にやるよ」「遼太も正幸好きだよな」「正幸は真剣だよ。遼太の全てを
自分のものにしようとしてるしな」「あいつが医大の受験の時は、凄かったよ」
「そうだな。あいつほとんど寝ないでやってたよな」「俺も心配したよ」
「若いのに禁欲してただろ」「そうそう、遼太と誓い立ててたよ」「いやあ
正幸は甘ったれなのが、急に変わったよな。あれは遼太のおかげだよ」
「竜が言ってたけど、竜が遼太に勉強教えていると、正幸はじっと遼太を
見ているんだって、あの二人には入れないって言ってたよ」「へーそうなんだ」
「と、次郎、洋介兄が言ってたんだけど、遼太も正幸も研修医は大学が実家の
病院にするからって言われたよ」「俺、てっきり地方に行くかと思ってたよ」
「いや、親父さんも洋介もこっちへ置いておくって言ったんだよ」「親父さんも」
「いやね、健介を地方にいかせたことを未だに後悔してるって言うんだよ」
「そうかあ・・嬉しいな」「そうだな」「健介生きてれば、3人でこうして
いたかもな」「そうだな」「俺は康介には遠慮しないからな」「いいよそれで
それが次郎ちゃんらしくてさ」「出たよ・・」と二人で笑った。
夕食が出てきた。豪勢だった。飲むより食う方が忙しいくらいだった。
「建志たち無理したよなあ」「いいんだよ。稼ぎあるんだし」「そうだよな
建志たちは家に金入れてる」「結構入れてくれる。まあ貯金してるけど」
「健太もそうだよ。遼太に小遣いやるんだよ」「建志たちも正幸にやってるよ」
「遼太も正幸とやっと服を買いにいくようになったな」「あれは建志や健太
が怒ったんだよ」「遼太は康介に遠慮してただろ。建志がふざけんなって怒って
さ、それからだよ」「へー知らなかった」「で、正幸と一緒にいくように
なったわけよ」「ありがたいね」「まあ、健太も入れて同じような格好して
てさ、面白いやつらだよ」「次郎の育て方、よかったんだよ」「よく言うよ」
「建志は親分肌だよな」「そうかもな、6人兄弟なんだろなあ。」「そんな
気がするよ。子どもの時とは変わってきてるよな。」「大人になってきて
大人の付き合いしてるよ」「そのうち、奨や航も入って来るんじゃないの」
「まあ、俺や康介や駿介たちの兄弟関係見て育てばそうなるよ」「そうだな」
と、寝ながら話していた。「康介、少し飲む?」「うーん、次郎と話しして
たいよ」「そうだな。でも、俺ちょっと・・・」「はいはい、布団で話すよ。
夜は長いよ」「俺って寂しがりやだと思う?」「次郎は末っ子だなあって
思うね」「そうかあ」「俺もさ、よくしっかりしてるとか言われるけど実は
違うけどね」「それは昔からそうだよな。康介って異常にやりたがりだけど
本当はぬくもり欲しさだろうなって思ってた」「さすが、次郎ちゃんは見抜く
なあ」「当たり前だろ。駿介ほどはいかないけれど、康介の顔色で大体わかる」
「まあ俺も中学生の頃は人と関わるのが嫌でさ。でも次郎と駿介はしゃべって
たよな」「そうそう、康介は学校じゃむすっとしてるのに、俺とではおしゃべり
だから、変なヤツだなあって思ってた」「次郎は好きだったからだよ」
「うれしいね。康介ちゃん俺のことあんまり誉めないしね」「子どもじゃ
あるまいし・・」「まあ冗談だけどさ」「次郎何話してるだけで、勃起して
るんだよ」「そりゃ、目の前に裸の康介いればねえ・・なあ、康介、俺の体
どう思う?」「体型はいいよな。色も黒いし、お前のデカケツは好きだね」
「へ~そうなんだ。後は?」「う~ん、色黒のちんこかな。だらりとした玉も
いいねえ」「そっかあ、興奮する・・」「次郎の性感帯は乳首と脇の下だろ
意外に耳に息を吹きかけるといいだろ?」「やめろよ、興奮する」「言葉攻め
もいいなあ」「康介は抱き合いが好きだよな。昔は絶対口をつけさせなかったし
俺は康介の腰回りがいいな。そのわりにデカイチンコもいいんだよな。あと
康介のチン毛って嫌らしいよなあ。見てて、興奮する」「そうかなあ、ぼさぼさ
で嫌だけどね」「中学生の時もさ、チン毛だけ黒くて、他はすべすべでさ。
あれに俺ははまったな」「そうだったかな」「いや、この前さ、竜が康介に
入れててさ、俺狂いそうだったよ。」「嫉妬?」「いや、康介の狂う顔って
みたことなかったからさ」「そうだなあ、次郎を攻めちゃうからね」「俺
今日は康介に入れる」「大丈夫かよ」「俺、あれから康介の顔思い出しちゃ
あ、勃起してたよ。」「嫌らしいなあ」「康介、いいだろ俺がお前を見てて
もさ」「それはいいよ。嬉しいよ」「俺はさ、康介の全部知りたいよ。康介
って影の部分があるからさ。俺は知りたいね」「って隠してはいないよ」
「う~ん、違うんだよ」なんて言いながら、次郎は俺に被さってきた。
いつもは俺がリードするのに、この日は違っていた。俺も不思議な感じが
していた。次郎が狂ったオスになっていたのだ。俺は始めて見た。
俺の感じる所を次々に責めてくる。俺はおかしくなりそうだった。
その表情や仕草で次郎は興奮していく様がわかる。
俺のモノを時間をかけてヌラヌラになるほど舐め尽くしていた。
それはモノから玉袋まで行くのだ。次郎の唾液で俺の陰毛は濡れていた。
玉の後に行くと俺は感じたことがないような、気分になっていた。
俺の足を拡げてきた。ふと、次郎の動作が止まった。俺の秘門を見つめて
いたのだ。俺は恥ずかしくて堪らなかった。視姦と言う言葉があるが、まさに
そのものだった。「次郎はこんなやつじゃない」という葛藤が俺を狂わせて
いたのかもしれない。どんなに彼に見られても羞恥心なんて今までなかった。
が、この日は「もうやめてくれ」という気持ちが大きかった。
俺の秘門を指で捏ねくり回し始めた。くちゅくちゅという音が部屋に響いた。
俺を責めている間、次郎は何も言わないのだ。だから、余計に俺は興奮した。
逆に、俺が狂ったように喘ぎ声を出し続けていたのだ。
秘門が開いてきたときに、次郎はあてがってきた。俺に痛みを感じないような
スピードなのだ。次郎のモノは硬くなっていた。
ゆっくりと俺の中に入ってきた。俺の入り口に次郎の陰毛と玉袋が当たる感触
がよかった。俺は駿介などに入れられると、モノは萎んでしまうのだが、この
日は屹立したままだった。俺はいつもと歯車が狂っていたのだろうか。
次郎が中に入ってきてから、モノからは先走りが出続けていた。
俺も何人かに中に入れてきたが、緩いわけでもなく、きついわけでもなく
丁度いいのだが、次郎の先が俺の中に当たってくるのが、わかっていた。
俺は狂わんばかりだった。俺の中に女がいたのだろうか。次郎によって開花
させられてしまったのだろうか、と感じていた。
次郎は俺の中に入って気持ちがいいのだろうか、顔が歪んでいた。いつも俺が
入れて感じている顔とは違っていた。俺の腹の上に汗がしたたり落ちてきていた。
次郎が俺のモノを扱き始めた。中の感覚と外からの刺激で、俺は狂っていた。
体の中で何かが逆噴射している感覚に陥っていた。
俺が出そうになると次郎はスピードを緩め、じらすのだ。俺は下半身の感覚が
おかしくなっていた。
何度かやられていた、俺のモノはぐちゅぐちゅになっていた。次郎はそれを
扱きあげるのだ。俺は頂点に達してしまった。「次郎、イク・・」と言いながら
精を出してしまった。俺もそう飛ばなくなっていたのに、胸まで何回も出して
しまっていた。その放出を見られていて、恥ずかしかった。俺も射精の度に
秘門が締まっていた。それが快感だったのか、俺の中で次郎も果てた。
俺は次郎の放出を感じていた。溶岩の様に沸騰した熱さだった。彼も何度も
放出が続いていたのだ。
俺は射精が終わって、荒い息をはいていた。次郎も汗をしたたらせていた。
俺は、次郎の手をとった。俺の先走りで汚れていたが、手を繋いでいた。
次郎も応じてきていた。何か二人が強く結ばれた気がしていた。
暫し、沈黙が流れ俺らは余韻に浸っていた。
「康介、俺お前が好きになったよ」なんて言ってくる。「俺も」と答えた。
「さて、さっぱりするか」と二人は起き上がった。次郎が「康介、大浴場
に行ってみようか」というので、下は何も履かずにタオルだけ持って出かけた。
なんだか、歩いていると股関節がかくかくしていた。
さすがにピークは過ぎたのか、誰もいなかった。
湯が流れる音だけだった。お互いに洗ってやっていた。湯舟も広くて、外気が
気持ちよかった。次郎が「康介ってあんなに感じるんだな」って言ってきた。
「俺もあんまりない感覚だったよ」「俺、康介のよがっている顔見てたら
余計興奮してさ、堪らなかったよ」「俺も次郎のいつにない姿は興奮したね」
「ちょっとやばかったね」「次郎、何にも言わなくなるからな」「いやあ
興奮と感動すると何も言えないんだよ」「まあ、それもいいかもよ」なんて
話してたら、浴場が賑やかになっていた。「なんだよ、折角康介としっとり
してたのに、煩せえな」と怒っていた。
なんのことはない入ってきたのは、6人だった。まあ、誰もタオルなど持たずに
ぶらぶらと見せつけるように、入ってきた。
剛志が「あれ?父さんたちいるぞ!」と見つかってしまった。
次郎が「お前ら、煩いよ。康介としっとり秋を感じていたのに」なんて言う。
剛志は「まあまあ」なんて湯舟に入ってきた。健太郎も遼太郎もニコニコして
いた。俺が「建志、悪かったな良い部屋だし、料理も良かったよ」「いえいえ」
なんて笑っていた。次郎が「おい建志、お前ら何時に着いたんだ」と聞くと
「俺らも準備万端だったのに、遼太が中々来なくてさ」健太郎が「俺、心配した
よ」と言う。遼太郎が「だって道間違えたんだよ」なんて言っていた。
結局、6時半だったらしく、ついてすぐに夕飯の時間だったようだ。
浩一が「父さんたち、なんかすっきりしてない?」と言う。そうだそうだと
煩かった。次郎が「ご想像にお任せします」なんていうから盛り上がっていた。
しかし、若者6人は壮観である。正幸もしっかり大人の体型になっていたし
俺は驚いていた。健太郎や遼太郎も俺には見せない顔があって、意外だった。
俺らものぼせてきたので「お先に」と先に出てきた。
脱衣場には彼らの脱ぎ捨てられた浴衣があったが、みな同じようなビキニが
上にあった。揃えてきたのかは知らないが、彼らの若さが羨ましかった。
次郎も「あいつら若いよな」と言っていた。「いやあみんな大人になってた
よな」と言うと「健太も遼太もしっかり成熟してるしさ」なんて言っていた。
精力もみなぎる年頃なのだ。しかし、彼らは6人とも明るい。俺らのように
気に病んだり悩むことはない気がしていた。
部屋に戻って、次郎に言うと「そうだよな、若いっていいよな。建志なんか
仕方ないだろって普通だよ。俺見てて、無理はしないんだろうな」「かもね
健太郎も、俺は遼太と生きていくから、ってあっけらかんと言うよ」
「でも、繫がりは強いな。俺が兄貴たちに思う感情とは別次元だしな」
「遼太郎が寝込んだときは健太郎は健太郎がおいおい泣くんだよ」「正幸
が寝込んだときも、あの建志がおたおたしててさ」「そうそう、強いこと
言う割に兄弟に対しては泣いたりするな」「そうそう、健太郎が休んだ時
なんて、建志や剛志が「俺ら何にも助けてやれない」って泣いてたよ」
「あの6人の結びつきかたは凄いと思うよ」「俺もそうだな。諍いを起こさなく
なったな」「ウチもそうだよ。健太郎と遼太郎が喧嘩なんてないな」「昔は
あったけどね。大人になってなくなったよな」「まあ、駿介や俺らみたいな
感覚に近づいたかもな」「そうだな。それはあるかもな
「なあ、次郎俺と
一緒にいたいか」「そりゃそうだよ。どうしたの」「いや、竜の部屋が狭いから
隣の部屋と一続きの工事始めるんだよ」「そうだな。あいつは後から入って
きたしな」「病院の方も親父さんマンション建てたし、医者が入らないから
思い切ってね」「で、俺は?」「ウチも次郎の家と繫げようかと思ってさ」
「お!いいなあ」「次郎の部屋の反対が客間になってるから、そこはぶち抜き
出来るんだよ。玄関回って行き来も面倒だし、俺は次郎と一緒の部屋はどうかな」
「俺はいいよ。康介の部屋は本が多いからな」「いやさ、健太郎も遼太郎と
別々だけど、一緒でいいっていうしさ。ウチはプライバシーなんてのは皆無
だからさ」「俺の所も細切れだから、考えようかな」「6人シャッフルしても
いいかもよ」「それもいいかもな」「俺ら、大勢が一つ屋根の下って憧れが
あってさ」「駿介の家の感覚だろ」「そうそう、遼介と駿介も同じ部屋にして
もいいかなあって思ってさ」「金出すからさ」「悪いね」「だってここも相当
安く買ったしさ、儲けないもんな」「俺もかかってないしさ。リフォームする
か」「そうだな。6人喜ぶよ」「俺は遼介たちも気安く来られるようにしたいな」
「そうだよ。それはいいな」と一晩中その話で次郎と盛り上がった。
が、次郎はまたもや俺に求めては来たのだが。。。
楽しい箱根の夜だった。

次の週末に、全員が集まった。小林も入れて人だった。
俺が発表をした。階同士なら、柱はそのままなら、いかようにもリフォーム
は出来るのだ、と事前に設計士さんに聞いておいたのだ。
みんな驚いていたが、直が「康介、家族をばらしてもいいんじゃないか」と
言ってきた。まあ、マンションが一つの家という感覚なのだ。
まあ、決着がつかないような話し合いだった。
それに加わらない男がいた。小林だった。「小林、どうしたんだよ」と駿介
が気づいた。「俺は一族じゃないから」と言う。次郎が怒った「小林、俺だって
康介たちとは他人だよ、何遠慮してるんだよ!」と凄い剣幕だった。
健太郎が「なんでそんな寂しいこと言うんだよ」と呟いた。遼太郎も「そうだ
よ、俺も健太も好きなのにさ、酷いよ」と二人して泣くのだ。
遼介が「小林、血は関係ないんだよ。お前が遠慮する気持ちもわかるが、
この健太と遼太の気持ちをお前はどうするんだ?」と言った。小林が
「すいません」と言った。航も「俺も先生好きだよ。今までみたいに近くに
いてよ」と言う。駿介が「小林さあ、教え子に泣かれたら、腹決めなきゃな」
と言った。面白かったのが、颯樹だった「俺、双子だから翼といつも一緒だし
翼が嫌いってわけではないけど別々がいいな」と言ったら剛志が「俺も兄貴とは
馬はあうけど、部屋は別々求めます」と言い始めた。遼介が「階ごとに住める
人数は決まってくるから、揉めないように行こうぜ」と行った。
結局、4階の俺らの部屋は次郎の部屋と一緒にすることにはなった。
3階、2階はキッチンと風呂は中心において、振分けのような感じにする。
トイレは2つつける、ことになった。俺や次郎のところは、壁を壊す位に
しないと、工事中避難できないのだ。結局、2階の寮長は小林になり、3階は
竜之助がなった。
2階は建志、健太郎、小林と浩一、奨、翼になった。3階は竜之助、剛志、
遼太郎と正幸、航、颯樹になった。4階は俺、次郎、虎之助に遼介、駿介
直になった。俺の家から工事を始めた。4階は繫げるだけで、さほどかから
なかったが、引っ越しがあるので大変だった。1階は倉庫になっていた部分
があるので、そこに仕舞うことにした。
俺の所や次郎の家は大きく変わることはなかったが、直一家や遼介たちが避難
してきていえ、ぎゅうぎゅうだった。2,3階は大幅な工事で3ヶ月かかり
3学期はずっと工事をしていた。食事は俺の家でしていたのだ。まず、奨たち
高校生、中学生4人が食べると、建志たち6人が食べる。そして竜之助は不規則
だったので、俺ら5人が食べるのだ。最後に遼太郎と正幸になる。
合宿所の様で、楽しかった。次郎の家とは繋がっていたので、わいわいして
いて面白かった。
独身連中は食事がきちんと摂れるようになって「健康的だ」と喜んでいた。
俺の部屋は次郎と一緒になった。客間には直や遼介たちが寝ていた。
一緒に風呂に入ることも多くなり、俺らの絆は強くなっていった。
俺は健太郎と遼太郎も違う部屋になっていくのが寂しかった。
次郎が察して「康介、俺もそうだよ。でもさ自立していったと思えばいいん
だよ。まして遠くにいくわけでもないんだから」と言われ、少しほっとした。
3月末にはやっと工事が終わった。
引っ越しも業者に頼んだりしたので、下から上への大騒動が2日続いた。
遼太郎以下学生が掃除やゴミ出しをして春休みは終わった。俺らも忙しい
なかだったので、結局落ち着いたのは5月になっていた。
直の家財道具は2階、次郎の家は3階と分散していた。

5月の連休からやっと、新生活が始まったのだ。
新しい同居生活が始まった。
色々な取り決めは虎之助がやっていた。
洗濯や掃除も各階ごとにやっていた。親は(俺や次郎、直)は4階にいるのだ
が、各自責任を持ってやっていた。
月~土曜の朝までは朝食と夕食は俺の家で食べていたし、夕食はばらばらだが。
長期休みは未成年者がいるところは、用意をしていた。
具合の悪いときは、俺の家の客間で寝る、など細々決めてくれた。
俺たちは結構楽だった。平日は交代で飯を作っていたし、遅くなっても困る
人間はいないのだ。といっても夜遊びはしなかったが。。。
一番変わったのは電話だった。もっとも各自携帯は持っていたから、家電は
さほど必要なかったが、各部屋にPCと共に引いていた。が、次郎や俺、直
は子ども達がいるので、会社のように各自の部屋に内線を引いていた。
でないと、健太郎にかかってくると大変なので、内線で出られるようにして
おいた。これを喜んでいたのは、颯樹や翼くらいだったが。
休みの日は俺や次郎や直が交代でやっていた。俺らも弁当を持っていくことが
多くなった。竜之助、遼太郎、正幸は外で食べるが、他の15人は弁当だ。
米を買うのもまるで相撲部屋か?と思うほど買っていた。食材もそうだが。
が、所帯が合わさったが、かえって食費は安くなっていた。

俺の家は、健太郎の部屋に虎之助が来た。遼太郎の部屋は物置になっていた。
次郎の家が一番空いていて、結局荷物置き場になっていた。
まず帰ってくると、カギを開ける。(大体颯樹たち)そうすると帰ってきた
者は俺の家にきて、風呂に入っていく。昼間は管理人のおじさんがいるので
荷物などは受け取ってくれていた。彼らは郵便の仕分けや各部屋の洗濯物を
入れるなどしてくれていた。奨、航、颯樹、翼の3人は夕方までが忙しかった。
夕飯は航がご飯を炊いて、遼太郎や正幸からメールで指令がくるので、下拵え
だけはやって終わりだ。後は、遼太郎と正幸が帰ってきて、作っていた。
彼らが遅いときは剛志が早く帰ってきては、作っていた。
大体、6人が食べ始まるころに俺たちが帰ってくる。虎之助は遅組だったので
概ね、5人で食べていた。その後は健太郎や建志たちだった。
竜之助は「いやあ、ここで食うようになって太ったかも」なんて笑っていた。
彼だけは不規則なので、昼間いたりするときもあった。休み中は、遼太郎や正幸
もいたので助かった。
遼介や駿介もはじめは戸惑っていたようだった。が、すぐに慣れていた。
元々、俺も合宿みたいに過ごしていたし、プライバシーなんて殆どない状態
で住んでいたから、その感覚が戻ってきただけだった。
遼介も一時、具合が悪かったが、同居するようになり健康になっていった。
駿介が「一人の時は、朝はコンビニのおにぎりだったし、夜はラーメンとか
コンビニ食だったから、食事が変わったよ」と言っていた。俺は、健太郎が
来る前から。結構自炊をやって弁当は作っていたのだ。健太郎たちが小学校の
時は給食だったが、夏休みなどは弁当を作っていた。彼らが中等部にいくと
毎日作っていた。たまには、マックなども食べたが、あんまり好きではない。
しっかり飯を食わないとという意識が強い。親父と二人の時も、朝は一緒に
食べていたし、休みの時は弁当を食べていたから、その影響かもしれない。
次郎も直も炊事は上手なのだ。感覚は俺に似ていたのだろう。

客間は具合の悪い時意外は使っていなかった。が、駿介は「乱交部屋」と
呼んでいた。俺らも年で、そうそうセックスはしない。が、やはり男なので
溜まってきてしまう時もある。そんな時は、みんなでやっていた。
といっても、次郎は時々求めて来ていたのだが。。。。。
虎之助は俺と話すことも多かったが、部屋で求めてくることもあった。
次郎はそういうやきもちを焼いたりはしないので、好き勝手にしていた。
もっとも、次郎も遼介や駿介の部屋には行っていたが。
Hな親父たちなのだ。直は規制がなくなり、一番激しくなっていた。
駿介と半同棲の様な状態で、駿介は直の部屋で暮らしいた。俺らは家に持ち
帰りの仕事はほとんどなかった。成績前や試験の前後は2階はさながら職員室
のようで、奨と翼は3階に行かされていて、剛志が2階に泊まっていることも
あった。試験前は、奨、航、颯樹、翼は遼太郎や正幸の3階に幽閉されながら
勉強をしていた。そのあと、竜之助の部屋で自分たちの勉強をしていた。
直が「ばらばらになって成績上がったよ」と話していた。親より兄弟の方が
良くなってきて時期だったのだ。
とは言っても何かあるときは、親たちの所へ来ていた。健太郎も遼太郎も
「ちょっと・・」と言っては客間で話しをしていた。遼太郎は疲れてくると
俺に「父さん寝ようよ」と一緒に寝ていたこともあった。航や颯樹も直の
所には来ていた。
俺も遼介や駿介とはよく話しをしていた。職場とは違った顔を出していたし
俺も嬉しかった。
遼介や駿介の部屋は俺や次郎が掃除をしていたので、綺麗になっていた。
洗濯も俺たちでやっていたし、気楽そうに過ごしていた。
竜之助が「いやあ、颯樹や翼は中2だろ。戸惑うけど慣れると面白いな。
あいつら全然恥ずかしがったりしないから、ちんちんぷらぷらさせてるし
おかしくてさ」と話していた。遼太郎に「寂しくないか?」というと
「正幸と一緒に寝るんだ。何もしないときもあるけどそれがいいんだよね。
航も颯樹も寝たがってさ、凄いよ」という。と言いながら剛志にきくと
「なんだかんだ言いながら遼太は俺の所にもきてますよ」と言うのだ。
まあ、青春だなって思うようにしていた。
生活に慣れたころは、夏になっていた。
夏に入る前に意外なことがあった。
例年、プール開きがあるのだがいつもは簡単な式のあと、水泳部が模範を
やって全員で入るのだ。
この年は建志が体育科の主任になっていて、俺らに泳いで欲しいと言うのだ。
遼介、駿介、俺、次郎、直の5人だ。午前中の前半は中等部、後半は高等部
が行う時に、泳いで欲しい、と言うのだ。
生徒も俺らが出てくれば、驚くからと言うのだ。駿介が「俺は良いけど、遼介
倒れないかなあ」と言われ、スイミングに行って泳いでいた。
駿介が「高等部の時の競パンにしよう」と言ってきた。直も俺もどこにやった
か、探した。が、出てきた。家で履いてみたら、なんとか履けた。
当日、更衣室で履いた。次郎は興奮していた。駿介に「次郎、はみ出すなよ」
なんて、言われていた。きつきつで、亀頭がはっきりわかる位なのだ。
生地も薄いし、水から出たらばればれだろうなと思っていた。
遼介が入ってきて「かあ、4人とも壮観だなあ」なんて言っていた。
遼介もぴちぴちだったが。
Tシャツ着て、短パンを履いていった。一応、遼介は話しをするのだ。
話し終わって、着替えた。建志も盛り上げて紹介したので、大騒ぎになった。
50mを初めは平泳ぎ、帰りはクロールなのだ。飛び込みでスタートした。
さほどスピードは出さなかったが、競争になっていた。
結局、俺が一位で次郎が2位、直、駿介、遼介の順だった。そんなに差は
つかなかったのだ。教師たちも生徒も驚いていた。昔取った杵柄だなあと
思っていた。
生徒たちは俺らの競パンに視線釘付けだった。「先生たちすげえよなあ」と
言っていた。(何が凄いのかはわからなかったが。。。。)
後半は、高等部だった。遼介は5位で悔しかったようだ。俺は「無理しない」
と注意をしておいた。
高等部は中等部以上に俺らの登場に盛り上がっていた。健太郎も大笑いを
していた。(彼は高1の担任)俺らが泳ぎ出すと、健太郎のクラスからは
「康介ガンバレ!」コールが起きていた。結局、俺と次郎が1,2位だった。
が、遼介が3位になって、直、駿介だった。
「いやあ、面白かったな」と遼介は喜んでいた。
といっても、俺らはばてばてで昼休みは休憩室でダウンしていた。建志、剛志
がきて「ありがとうございました」と良いながら、マッサージしてくれた。
俺も久々で楽しかった。よくもあ、高等部の時の競パン履いたもんだとも
思ったが、5人とも変わらなかったし、ケツも半ケツで嫌らしかった。
この日は土曜で疲れもあり、早く帰ってきて、5人で風呂に入った。
みな、俺と同じで競パンなど履いてムラムラしていたのか、5人でそのまま
交わっていた。なんだか、高等部の時のように盛り上がっていた。
次の日には、洗濯物に5枚の競パンが並んで干してあった。
健太郎が「昨日、父さん凄かったね~。泳ぎ綺麗だし速かったよ。航なんか
興奮してて前膨らんでてさ「先生、勃っちゃった~」なんて言ってるしさ
中々刺激的だったよ」と言われた。俺は仰け反ってしまったが。
航は高1になっていた。初の中等部からの進学生だったので、クラス換えも
せずそのままだった。担任は替わったりしていたが、健太郎はそのまま上がった。
奨は高3になっていた。
恒例の夏合宿になった。
同居メンバーも行きたがった。が、遼介は忙しいし、駿介は俺と交互に休む
し、直や小林、虎之助は部活動の指導があって休めなかった。今年からは翼が
増えた。奨も行きたがったが、3年なので、自宅に残った。
例のごとく、すっかり運営は建志だったので、俺や次郎は名目上だけになって
いた。遼太郎も行くのを散々悩んでいたが、竜之助に相談していくことにした。
彼は休み中もこの合宿以外、全く出かけずに、籠もっていた。気分転換で
屋上で日焼けを楽しんでいた位だった。(と行っても参考書は読んでいたが)
竜之助もヒマな日は遼太郎と一緒に屋上で焼いていた。
竜之助も泳ぎは得意で、中高時代は中々の成績だったのだ。
勉強もいつもトップで「文武両道」の見本だったのだ。
彼も、仕事の間には泳ぎにはよく行っていた。本人曰く「ストレス解消」と
言っていた。
と言っても、海では救護班なので泳ぐわけにはいかないので、陸番なのだ。
が、この年は交代で焼くことにした。次郎は元々地黒なので焼くと真っ黒に
なる。なので、競パン跡がはっきりするのだ。この年も次郎とはプールで
予備焼けをしておいた。
竜之助も一時は太ったのだ。健介が死んだ頃だった。かなりのストレスで過食
だったのだ。ここ数年は泳ぎに行くようになって、激減して元には戻って
いた。それこそ、服のサイズが2ランクもダウンしたのだった。
夜も3人で話し込むことが多かった。竜之助も不規則勤務なので、中々ゆっくり
した時間が取れないのだ。
もっぱら、遼太郎や正幸の話題だった。彼らは勉強に追われるので、バイトが
出来ないのだ。健太郎とは大違いだった。
竜之助に聞くと「そんなもんだよ」と言う。各学年追われることが多いらしく
時間があれば図書館で勉強するしかないんだと言っていた。
俺も次郎もとんとわからないので、竜之助に任せていた。
竜之助が「国試は大変だよ。範囲も広いしね。ただ、大学入試の倍率よりは
低いけどね。」と言う。確かに、俺も兄たちや健介が受けていたのは見ていた。
緊張と集中できつそうだった。しかし、それだけ厳正なものだろう。
それに、挑戦していく遼太郎が心配だった。次郎が「何年かすれば正幸も
試練だな」と呟いていた。
宗介兄が「遼太郎は大丈夫だよ」と話したことがあった。彼は大学の先生も
兼任しているから内情をよく知っていた。
海での遼太郎はそんな苦労も忘れ、楽しんでいるようだった。これから来る
試験を考えると俺は楽しげな遼太郎とは、正反対に苦しかった。
宿ではケロケロとした感じで、「結構焼けたよ」なんて無邪気に裸体を
見せてきていた。俺は切なく抱きしめてやりたかった。
次郎に「康介、遼太郎のこと心配しすぎだよ」と言われた。彼は意外に俺を
見ていて、顔でわかってしまうのだ。
次郎もそんな俺を見ていて、求めることもなかった合宿だった。

奨も高3で受験モードだった。
彼は健太郎が行っていた、国大を狙っていた。建志が言うには「奨は成績
いいよ」と言っていたのだが。
受験生がいる年は、秋口くらいからどことなくせわしくなる。
この年もそうだった。旅行や出かけることも少なく、彼らのペースに合わせていく感じだった。
奨もいらいらすることが多くなって反抗的だった。直に怒られていたり、浩一にも叱られているときが多かった。
健太郎が泣いている奨を慰めていることも多かった。
航は健太郎のクラスだった。彼はどんどん伸びて来ているようであった。
俺も時々、クラスに行くことがあったが、彼の生徒たちは明るかった。
問題を起こす生徒は皆無だった。体育祭や合唱コンはいつも優勝なのだ。
高2、高3は高等部から入って来た生徒で、高1とまったく違っていた。
建志たちは苦労していた。生徒指導に追われて、虎之助も倒れる寸前だった。
彼はよく俺の所に来ては、弱音を吐き出していた。虎之助も試練の時だった。俺の前で情緒不安定で泣くのだ。が、俺は叱っていた。彼はそんな時
俺の中に飛び込んできていた。俺も、可哀想で抱いていた。
疲れているのに、俺の求めに必死に答えてきていた。そんな、虎之助が
愛おしくて堪らなかった。が、俺の部屋に来た翌日は元気になって、の
繰り返しだった。12月には高等部も落ち着き、虎之助も安堵していた。
建志は高3の担任で、初の卒業生を持つことになっていて、彼も苦労をして
いた。生徒に「体育教師のくせに」と言われても、彼はじっと我慢をして
影でよく泣いていた。駿介や俺が激励をしていた。
年末までは、皆落ち着かない日々が続いていた。
正月も奨は1月にセンター試験、2月に2次試験もある。遼太郎は2月の半ばに試験なのだ。
正月どころでなく、ひっそりと普段の様な生活だった。
遼太郎はこの頃から、部屋から出てこなくなっていた。さすがに正幸も
遼太郎の気迫には驚いていた。俺も、遼太郎が来ない限りは、心配だったが
放っておいた。遼太郎もさすがにぴりぴりしていらいらしていたときもあった。竜之助だけはそんな彼を叱っていた。
泣いたりしていたが、緊張もあったのだろう、健太郎に「健太、俺どうしよう」なんて言っていたのだ。健太郎は「遼太は絶対受かる、気休めじゃない
俺はお前の試験まで禁欲する」と言っていた。遼太郎も健太郎の変な気合い
に笑っていた。俺も「遼太、いらいらするのもわかる。正幸や航には見せるな」とだけ話した。「そうだね、心配かけてごめんね」と言っていた。
奨には浩一や健太郎が教えていた。さすがに建志は担任だから、影で心配
していた。
まもなくセンター試験になった。
浩一は直に「結構良い点取っていますよ」と報告していた。直も気が気で
ならなかったようだ。遼介に「康介と直は当分ダメだな」と言われていた。
そして、2月になった。
遼太郎が試験になった。3日も続くのだ。竜之助は「緊張と集中の体力勝負」と話していた。俺は3日間、弁当を作ってやった。最後の日は、いなり
寿しを作って持たせた。
帰ってきてから、「父さんありがとね。集中できたよ」と笑って弁当箱を
返しにきた。
風呂に入って出てきたら、げっそりと痩せていた。俺は彼の後姿をみて、一人泣いた。
奨の2次試験も終わった。発表までが長いのだ。俺も直もいらいらしていた。

3月になって、奨は合格していた。が、遼太郎は月末近くなので、祝勝の
感じではなかった。直一家だけ、外出して食事をしていたのだった。
俺は発表の日は、出勤だった。遼介に休め、と言われたが、年度末でそれどころではなかったのだ。次郎が落ち着かない気持ちもよくわかった。
10時過ぎに携帯が鳴った。「俺、うかったよ」と一言だけだった。俺は
「よかったな」とだけ言った。教員は皆、出勤していたので報告した。
健太郎は教室にいた。彼にも遼太郎は電話していた。健太郎はおいおい泣いていた。誰もいない教室で、携帯を握りしめて泣いていたのだ。
そんな、教室には春の日差しが差し込んでいた。
夜には、全員で奨と遼太郎の祝勝会をやった。一番喜んでいたのは竜之助
だった。遼太郎と二人で泣いていた。遼太郎の辛さは誰も知っていたので
皆が喜び涙していた。
ふと見ると遼太郎が座にいなかった。客間で健太郎と抱き合いながら泣いて
いた。彼らの姿を見て、俺は堪らなかった。
正幸が険しい顔をしていた。己にも3年後に降りかかってくる試練を感じて
いるようでもあった。航も遼太郎を見て泣いていたが、彼の目は鋭かった。
二人とも遼太郎の苦労して勝ち取った物を、自分に置き換えて考えている様
だった。いずれ正幸と航の強い絆で進んでいくことを感じていた。
宴も楽しかった。俺は安堵感と4月から、研修医として就職して社会に出て
行く遼太郞の将来を考えていた。
次の日から、千変万化する日も感じずにいた俺だった。
遼太郎の試験の翌日だった。
俺は午後から出張があった。朝、次郎に「車で行けば良いのに」と言われたが
職場までは、次郎に乗せて貰っていった。
昼過ぎに出かけていった。会議も5時に終わり、家路についた。
駅に着き、久しぶりの徒歩で帰る時だった。
交差点を渡っているときに左から来た、ワゴン車が俺に当たってきた。
俺は体が浮いたところまでは、覚えているが意識を亡くしていた。
女の人が「きゃー」という悲鳴も覚えているが、そこから先は記憶がない。
(ここからは聞いた話しになる)
交番の警察官が来たが、俺は反応がなかったのだ。たまたま、竜之助が
大学に行き帰って来たところに事故に出くわしたのだ。血を流し倒れて
いたので、手伝おうと近寄ったら、俺だったので驚いたようだった。
警察官に「自分は医師です」と言い、止血してくれていた。警察官に
「自分の兄です。実家が病院なので緊急搬送してください」と言ったそうだ。
救急車もまもまく来て、竜之助は同乗して病院へ行ったのだ。
俺は意識不明になっていた。洋介兄や宗介兄が「康介!」と叫んでも、まった
く反応しなかったと言う。
左足が骨折し、骨が飛び出てしまっていた。左の上腕も骨折していた。
頭を強く打ったらしく、検査や処置している間は全然わからなかった。
遼太郎は病院で、4月からの説明を受けて帰る所に、洋介兄が「遼太、搬送
されるの康介だ」と言われ呆然としたらしい。が、すぐに健太郎に電話を
していたようだ。健太郎から遼介や駿介に伝わったようだった。
結局、俺は出血が多くて意識がなかったようなのだ。
健太郎や遼太郎も俺に輸血するために採血をしてくれたようだった。
それほど、俺は危なかったのだ。洋介兄は「このまま意識が戻らなければ」
と健太郎たちに告げたようだった。遼太郎は、俺の手術に立ち会ったのだ。
宗介兄が「遼太郎、辛いけどお前はもう医者だ、しっかり見ていなさい」と
言われ白衣を着て見ていたのだ。
俺も足以外は大丈夫だった。遼太郎は腹を決めて見ていたのだが、遅れて
きた健太郎はがくがくで顔面蒼白だったようだ。
健太郎が「ボロボロになった、背広に血がどっぷり点いているのを見て、俺
倒れそうだった」と言っていた。
結局、手術が終わって、ICUに入れられた。かなりの重篤だったのだ。
遼介は「まじに康介死ぬかと思ってた」と言っていた。竜之助は遼太郎に
「4月からは仕事をしろ!」と言ったそうなのだ。俺も彼の白衣姿を楽しみ
にしているんだ、と竜之助に言っていたからだ。彼は、医師になった日に
俺の姿を見て、驚いたが決意もしたようだった。
健太郎はずっと付き添っていた。次郎も取り乱して駿介に怒られた様だった。
次の日の午前中まで、意識がなかったが、昼過ぎに俺は目覚めた。
が、意識がごちゃごちゃしていた。ただ、怪我をした箇所が痛かったのは
覚えている。ICUから、3日めに個室に移された。この頃は、意識も
はっきりしてきていた。健太郎がいるのにもわかっていた。
午後に竜之助が来たときはすごい尿意があって、彼にさせてもらった位だった。
とろとろ寝てはいたが、何せ足を固定されていて、動けなかった。
夕方には遼介が来た。「康介、大丈夫か。学校は心配しなくていいからな」と
泣いていた。俺も「健太郎は学校に行くように言ってくれ」と言った。
新学期、休ませたくなかったのだ。完全看護だし、洗濯は近いし、誰かが
やってくれるだろうと思っていた。
足もケガが治ってギブスをすると言うのだ。洋介兄は「康介、入院長引くぞ」
と言われた。俺はショックだったが、健太郎が「いい休養なんだからゆっくり
しなよ」と言ってくれた。後で聞いたが、遼太郎は冷静に受け止めていたが
健太郎が錯乱していたようなのだ。毎晩、泣いては建志に励まされて出勤
してようなのだ。俺の前では、無理に明るく振る舞っていたのだろう。
遼太郎も勤務が始まっていた。俺が「あんまり来るな!」と言っていたのだ。
勤務が終わってからは来ていた。竜之助が指導医だったので、関係ないのに
俺の部屋に遼太郎とくることもあったが。
数日して、便意が襲ってきた。が、しようとすると緊張して出ないのだ。
まして、寝ながらというのは難しいのだ。竜之助に言ったら「俺がやるよ」
と言って、出してくれた。しっかり綺麗に拭いてもくれた。竜之助はトイレに
行くようになるまで、ほぼ毎日、下の世話をしてくれたのだ。
どうも、看護士さんは苦手だった。小便も緊張して出ないし困ったものだった。
が、竜之助は恥ずかしさがないので、やって貰っていた。
半月ほどして、傷も治ってきたので、ギプスをした。腕の方は。手は動いた。
やっと、トイレにも行けるようになった。といっても、起き上がるのはトイレ
だけで、初めのころはふらふらして、健太郎や竜之助に助けて貰っていた。
チンチンが出せずに、彼らに出して貰っていたのだ。
5月になって、やっと安定してきた。が、ヒマで困っていた。
5月になって、駿介がPCを持って来てくれた。「康介、Hサイト見て興奮
するなよ」なんて言っていた。
そんな時、竜之助が来て「ねえ康ちゃんさ、サイトに健太郎や遼太の体験談
を書いたことある?」と聞かれた。
俺は「ああ、前に書いたよ」と言うと、「前にさ、ネットサーフィンしてた
ら、サイトに体験談あって、よく読むようになってね。前に書いてあったの
読んでいたんだよ。そしたら、どうも健太郎や遼太郎のこと、書いてあって
俺らも名前は違うけど、あれ?って思ってさ。康ちゃんに聞こうと思ったら
事故にあったから」と言うのだ。この掲示板を見つけて、竜之助は読んだ
のだ。俺も名前は全て仮名にしてるが、わかる人が読めばわかるのだ。
竜之助が「俺も上手く名前変えたね」と笑っていた。「でも、ある共通点は
俺はわかったけど」と言う。俺も笑ってしまった。「でも、健介や健太郎
たちのこと知らない部分もあって、俺はよかったよ」「そうかあ」「あれって
健太が大学入ったころまででしょ。ヒマなら続き書けばいいのに」と言われ
続きを書き始めたのだ。竜之助に「でも、康ちゃんすごい記憶力だよね。
健太とかは知ってるの?」「前は読んでたよ。」「遼太に話しておこう」と
言っていた。


俺は、自分の体験を書くことで、俺の異質な育ち方や男性との経験を整理して
行きたかっただけだった。ただ、掲示板で色々な方が悩んでいるのもわかったのは
事実だった。体験談にしては、つい長く書いてしまう。俺は「Hだけ」を抜き
出して書くのは嫌だった。そこまで行く過程や思いも書いて置きたかった。

健太郎や遼太郎が存在するのも事実。彼らと俺が養子関係にあるのも事実だ。
ただ、書いている間に仮名が混乱したり、時系列がおかしい所が読み返すと
あったが、それはそのままにしておいた。
個人が特定されないように、時間をずらしたりもした。
細かい部分で、指摘を受けそうだが仕方がなかったのだ。

ただ、書いていて俺自身も、その頃の気持ちに、気づいた所も多くあった。
怒りがこみ上げながら、書いた時もあった。
切なくて切ない思いで、書いたときもあった。
泣きながら書いた時もあった。
思い出しながら書いていて、先が濡れている時もあった。。。。

が、今は書いてよかったなって思っている。
やっと、7月に退院したが、未だ自宅療養中で、朝早くや夜中、昼間に
書いていた。

俺はこれからも、健太郎と遼太郎という青年との生活は続く。
また、家族を入れた18人での生活も続く。
彼らがどのように変化し成長して行くのだろうか。
俺もこの先どうなっていくのだろうか。
不安もあり、楽しみもある。


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