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  • 2014⁄01⁄25(Sat)
  • 03:34

3年1組

まぶしいほどの朝日が差し込む廊下を歩き、時田大輔は少し緊張していた。
大柄であり、坊主頭にはあまり似合わないであろうその背広姿は、周囲の目を引くのに充分だった。
校門から校舎へと歩いている間、ずっと大輔は周囲の生徒たちからの視線を強く感じていた。
大衆から注目されるのは、緊張はしないものの、あまり好きではなかった。
そんな性格なのだが、今日から大輔は一クラスの担任教師になろうとしているのだ。
大輔は足を止め、上を見上げた。
そこには、3年1組と書かれた表札がある。
(ここだ。ここから俺の教員生活が始まるんだ。まずは第一印象を大切にしないとな…)
大輔は思い切って教室の扉を開けて、生徒の視線が注がれる中、教壇の上に立った。
「このクラスの担任となる時田大輔です。卒業までの一年間、よろしく」

時田大輔、26歳。
この春から、ここ青林高校の教師として働くことになった。
身長178cm、体重88kg、頭は6mmの坊主にしている。
高校時代、柔道部に入部した際に坊主にし、周りから「頭の形がいい」とよくいわれてきた。
確かに大輔の頭は綺麗な丸型で、高校、大学生活でも、ずっと坊主で通してきた。
自分でも自負(!)しているが、顔もそこそこ整っている。
大学時代は坊主で無精髭を生やしていたせいか、人から怖がられたこともしばしばあった。
そのせいか、女性とも本格的に「お付き合い」した経験がほとんどない。
大輔本人は温和な性格だと思っているのに、まったく失礼な話である。
清潔感を出そうと無精髭は剃ったものの、坊主頭で背広姿、しかも大柄の体型なので、あまり教師には見られないかもしれない。
その雰囲気からも、どちらかというと、借金取りかその類いの怖い男風だろうか。
しかも背広など、今まであまり着る機会がなかったので、大輔自身まだぎこちない気がしていた。
もちろん柔道の腕も確かであった。
柔道三段の腕を持ち、大学時代では県の大会で二連覇の実績があるのだから。


大輔は今日から教え子となる生徒たちを見渡した。
女子が11人、男子が26人。
女子は全員が髪がショート、男子は全員ガタイがよく、頭もスポーツ刈りか坊主だ。
大輔よりデカイ生徒も何人か目に付いた。
全員スポーツマンらしい、清々しい、いい顔をしている。

この学校は一学年9~10クラス程で、運動科、技術科、就職科、進学科の4進路から成り立っており、入学時、どの科に進むのかを選択する。
運動科はこの1組の一クラスだけで、学業は当然だが、スポーツの方にも、より力を入れている。
もちろんクラスの生徒全員が何らかの運動部に所属していて、他の科のクラスより、普段の体育の授業も多く設けられている。
1年から2年に上がる際に一度、各科ごとにクラス替えが行われるのだが、運動科はこの1組だけなので、卒業までの3年間、クラス替えはしないことになる。
本当は担任教師もかわらないのだが、2年まで担任だった教員が辞職してしまったため、大輔が選ばれたのだ。
それぞれの科目には専属の教師がいるので、大輔の担当する科目は体育だけ。
一学年全クラスの体育を、大輔を含めて3人の教員が担当する。
今日は始業式だから授業はなく、2時間目と3時間目のホームルームで初日は終わりである。

ホームルームの時間、大輔は生徒一人一人に簡単な自己紹介をしてもらった。
生徒たちは同じクラスで3年目ということなので、互いのことは当然ながらよく知っている。

「先生は柔道三段で、県の大会で優勝したこともあると聞いたんですけど」
自己紹介が一通り終わった後、好奇心の目で大輔を見る、一人の生徒がいった。
森浩二、身長168cm、体重70kg程の、小麦色に焼けた肌と坊主が少し伸びた感じの丸顔の男子生徒だ。
「あの、自分も柔道部なんです。先生と組んでみたいと思うんですけど…」
森は少し照れながらいった。
「森は柔道部なのか」
「はい。ホームルームも早く終わったことですし、これからできませんか?」
森が教室の時計を見ながらいった。
その顔は、何かしら期待を込めているようだった。

確かに一通り全員の自己紹介も終わり、連絡事項もながし、時間も40分程残っている。
「俺も先生とやってみたいなー」
「俺も」
森以外にも3、4人の生徒が手を上げた。
彼らも柔道部員なのか、と大輔は手を上げた生徒たちの顔を、軽く頷きながら眺めた。
「よし。じゃあ、先生と組みたい者は柔道着に着替えて来い。見学するものは制服のままでいいぞ」
「おおーーー」
と、生徒たち数人から歓声が上がる。
その他の生徒たちもざわめき始めた。
大輔も実際、残り時間をどうすればよいのか考えていたので、森の提案は丁度良かったと思っていた。
しかし、特に体育の授業でもなければ部活の時間でもないのに、積極的に行動に出る生徒たちを見て、大輔は少しうれしく思った。

足早に着替えを済ませ、大輔と3年1組の生徒たちは、体育館の横にある柔道場に集合した。
柔道着に着替えて来た10人程の生徒たちは、少し興奮しているようにも見えた。
大輔も久しぶりに柔道着に袖を通し、柔道場の空気をその身に感じ、気持ちが高ぶっていた。
「よし、じゃあ、誰から相手をする?」
各自軽く柔軟体操を終わらせてから、大輔がいった。
「はい!」
森が手を上げ、大輔に歩み寄ってきた。
柔道着姿の森は、確かに柔道部員としては小柄とも思えたが、どこか逞しく見えた。
「森、負けんなよ」
「森君、がんばって!」
観衆から森にエールが送られる。
(俺にはひとことも無しかよ)

「はじめ!」
開始と共に、森が気合を込めて、大輔の懐に飛び込んできた。
大輔はとりあえず、森の力を測ってみた。
森の動きは良く、それに力も思ったより強かった。
胴着の胸元の間から見える大胸筋にも、筋肉がついているのが見えた。
森は真剣な表情で迫り、技を仕掛けようと、揺さぶりをかけてくる。
(思ったよりやるな)
大輔は素早く森の奥襟をつかんだ。
「りゃあっー」
大輔は一気に森を背負い投げした。
ドン!!森は畳に叩きつけられたが、上手く受身をとったようである。
「おおおー」
「速えー」
「先生かっこいい!」
観衆から歓声が上がった。

「ありがとうございました」
森が立ち上がり、大輔に一礼する。
なかなか真面目な奴だと思い、大輔もコクリと頷いて応えた。
「さあ、次は誰だ。時間が無いから早く来い」
その時間生徒たちは、柔道をした者、見学した者と皆楽しそうにしていたが、一番楽しかったのは、久しぶりに柔道をした大輔本人だったのかもしれない。
そして大輔は、森浩二を4回も投げ飛ばしてしまった。


「明日からはきちんと授業もあるので、教科書等を忘れないように」
終礼が終わり、生徒たちが帰宅を始めた。
「さようなら」
「初日からお疲れ~」
生徒たちと軽く言葉を交わしながら、大輔は教室を後にした。
(初日としてはクラスの雰囲気もつかめたし、まあまあだったな)
久しぶりに柔道をしたせいか、わずかな時間だったが大輔は結構な汗を掻いてしまった。
柔道後すぐにジャージに着替えたが、下着はかなりの汗を吸ってしまっている。
このままでいるのも気持ちが悪いので、大輔はシャワーを浴びて帰ろうと思い、職員室に一度戻り、タオルを手にシャワー室に向かった。
この学校にはシャワー室がいくつか設備されていて、ちょうど柔道場の脇にもあるのだ。

シャワー室には誰もいなかった。
(ここは柔道部専用のシャワー室のようなものだし、今日は始業式で部活もないからな)
手早く全裸になり、シャワー室に入る。
コックをひねると熱いシャワーが噴き出し、大輔はそれを体いっぱいに受け止めた。
「ふぅーーー、気持ちいいーーー」
大輔は結構シャワーが好きだった。
それに久々に柔道をしたせいか、いつもよりシャワーが心地よく感じた。

しばらくシャワーを浴びていると、ドアが開く音がした。
誰かが入ってきたのかな、と大輔は振り返った。
「あっ、先生」
森浩二が頭を下げながら入って来た。
「おおー、森か。お前も来たのか」
「はい。結構汗かいちゃって…。失礼します」
森は大輔の横一つ間を空けたシャワーの前に立ち、シャワーを浴び始めた。

このシャワー室は、学校創立時に作られた最も古いところの一つで、仕切りのある個室タイプにはなっていない。
壁や床のタイルにも、わずかながらヒビが走っている。
近年、校内の他の場所にいくつか作られたシャワー室は全て個室タイプになっていて、ほとんどの生徒は個室タイプのシャワー室を利用している。
しかし、大輔は逆に個室より、仕切りのないフロアタイプの方が好きであり、家の風呂より銭湯、銭湯より温泉と、広々とした空間が好きだった。
といっても、大輔に露出の気があるわけではない。

「森はいつ頃から柔道を始めたんだ?」
「えっと…中二からです」
森はシャワーを止め、大輔の方を向きながらいった。
「中二か。何かきっかけがあったのか?」
「いえ、特には…。あの、何か本格的にスポーツを始めようと思ってた時に、親戚のおじさんが柔道の先生をしていて、それで進められたんです。勢いですかね」
「そうか」
大輔はシャワーを止め、顔を手で拭っていると、ふと視線を感じた。
顔を横に向けると、森と目が合った。
「おう、どうした?」
「あっ、いえ、先生の体すごい筋肉だな~って…」
森は白い歯を覗かせ、照れくさそうな顔でいった。
素朴な感じがする、童顔のかわいい奴だな、と大輔は思った。
確かに大輔は、大学を卒業してしばらく柔道から離れてはいたが、今でも週3回程ジムでのトレーニングを続けていて、現役時と変わらない体力と筋力を維持していた。

「そういうお前も、結構ついてるじゃないか」
「俺なんかだめっすよ。部の中でも小柄な方だし…」
確かに柔道をするには少し小柄かもしれないが、大輔は森と先程組んでみて、彼はこれからもまだまだ伸びると思っていた。
それと柔道に対する姿勢も気に入っていた。
「心配するな。先生がこれから鍛えてやる。先生も助監督として、柔道部に参加することになったんだ」
「え、そうなんですか?」
森が驚いた顔をする。
「ああ、明日からよろしくな」
「はい…こちらこそよろしくお願いします」
と、森は軽く頭を下げた。
しかし、その目は大輔の顔ではなく、その下半身をじっと見入っていた。

「…先生のって、デカくないっすか」
森の目は大輔の股間をじっと見ていた。
「お前、どこ見てんだよ」
「いや、あんまりデカかったんで…皮だってズル剥けだし」
森が恥ずかしそうに答える。
「お前だって高三なんだから、とっくに剥けてるだろ」
大輔は森の股間を覗き込もうとしたが、森は股間を手で隠し体を捻った。
「はずかしいっすよ」
「高三にもなって何いってんだ」
大輔は森に近づいて股間を見ようとしたが、森はまだ手を退かさないでいた。
「だめですよ、先生」
大輔は右手で森のわき腹をくすぐった。
「あっ」
森は驚いて後ろに後退し、弾みで股間から手が外れた。
現れた森の股間は半勃ちしていて、仮性包茎なのか亀頭が完全に露出しておらず、皮が亀頭を半分程覆っていた。

「お前、半勃ちしてないか?」
「いや…」
森は恥ずかしいのか、それとも緊張しているのか、落ち着きのない感じだった。
しばらく二人で向かい合っていると、少し半勃ち状態の森の股間は、
徐々に頭を持ち上げ、完全に勃起した。
亀頭は完全にはズル剥けにはなってはいないが、長さ15cm、太さは4cm強程の形の良い勃起ちんぽだ。
「何だよお前。まさか先生の裸見て勃っちゃったのか?」
大輔は笑いながらいった。
「いえ、そんなんじゃ…何だか緊張しちゃって」
森は顔を真っ赤にし、再び両手で勃起したちんぽを覆い隠した。
「男同士だろ。それに先生が学生の時なんか、皆で見せ合うなんて当たり前だったけどな」
「…そうなんですか?」
「昔の話だけどな」
大輔は森から離れ、再びシャワーを軽く浴びた。

「じゃ、先生は先に出るからな」
「あっ、はい…」
森はコクンと頷き、まだ恥ずかしいのだろうか、股間を隠していた。
その子供っぽい仕草を見て、大輔は少し笑った。
「気をつけて帰れよ」
大輔はシャワー室から出た。
タオルで体を拭き、ジャージを着て、職員室に戻った。


「先生…」
森浩二は、シャワー室から出る時田大輔の後姿をずっと見詰めていた。
大輔がタオルを片手に持ち、廊下を歩いているのを見かけ、急いで後を追ってきたのだ。
道場脇のシャワー室に入って行く大輔を見て、浩二の胸が高鳴った。
服を脱いでシャワー室内に入る前に、大輔の脱いだパンツの匂いを恐る恐る嗅いで見た。
黒のボクサーブリーフだった。
大輔の汗の匂いと陰部特有の生臭さ、股間の生暖かいぬくもりが一気に体中を駆け巡り、それだけで浩二の股間は勃起し始めていた。

緊張してドアをゆっくりと開けると、丸裸の大輔が気持ちよさそうにシャワーを浴びていた。
大輔の体は上半身下半身ともに充分に引き締まっていて、それでいて多少脂肪もついているのか、少しソフトな感じもする、まさに理想の体つきだった。
全体的に体毛が薄いためか、臍から股間に一直線に走る毛が、特に目立っていた。
期待通りに見れた大輔の股間は、平常時でも浩二の勃起したモノに近い程の長さと太さがあり、亀頭はズル剥けで赤黒く、ずっしりと垂れ下がっているまさに大人の「男」という感じだった。

「せっ、先生…」
浩二は激しくちんぽを扱き始めた。
「うっ…はぁ、はぁ…」
グチュ、グチュ、室内にせんずりの音が響き渡る。
「はぁ、はぁ…先生、先生…」
浩二は目を閉じ、勃起した大輔のちんぽを想像した。
太い血管が浮かび上がる竿、大きな傘を広げる巨大な亀頭、鈴口からあふれ出す大量の我慢汁…浩二のそれを遥かに凌ぐ大輔のデカマラの想像図は、浩二をより一層興奮させるのに充分すぎるほどだった。
「はぁ、はぁ…あっ、イっ、イクっ、イクぅっっっ」
ドピュゥゥゥーーーーーーーーーーーーー!!
浩二が力一杯握る手の中で、亀頭が膨らみ、同時に鈴口がぱっくりと割れ、一気に精液が噴出した。
4発…5発…6発…若さ有り余るちんぽからは底なしの量の精液が迸った。
「うっ、ううっ…はぁっ、はぁっ、はぁっ」
浩二は勃起がおさまらないちんぽから、最後の一滴の精液を絞り出すように、ゆっくりと根元から先まで下から上へとちんぽを揉んだ。
そしてそのまま力尽きたように、その場に仰向けで大の字になって寝そべった。

しばらくして浩二は起き上がり、シャワーでタイルに飛び散った精液を流した。
飛び散った白い精液は、少し生臭い匂いを漂わせていた。
そしてもう一度自分の体を洗い流し、浩二はシャワー室を後にした。
「明日から家庭訪問が始まります。ご両親の方には忘れずに伝えておくように」
4月も後半に入り、これから一週間程かけての、家庭訪問が始まる。
家庭訪問といっても、何も堅苦しい事はしない。
生徒の学校での様子を伝えることと、そして何より担任として、生徒の両親へのあいさつが一番である。
大事な生徒を一年間預かるのだし、その両親にも、担任がどのような人物なのか知ってもらわなければならないのだから。
個人の日常生活や家庭環境を垣間見ることもできるし、生徒のことをよりよく知る機会でもある。
しかし、時田大輔が学生の時は、自分の部屋に担任の先生が来るなんて、なんだか妙な気分がしたものである。


放課後、大輔は柔道場へと向かう廊下の途中、柔道着を着た、まるで熊のような大きな男の背中が目に付いた。
「興板先生」
大輔は柔道着の男に声をかけた。
柔道部の監督を務め、一年生の体育の授業も受け持っている興板博志である。
身長183cm、体重100kgはある、角刈りに髭の生えた、厳つい感じの男だ。
年齢ははっきりとは分からないが、30代半ばぐらいで、まだ独身と聞いている。
もちろん柔道経験者であり、腕部や胴部、大腿部とかなり筋肉が引き締まっていて、ただ立っているだけで威圧感を覚えるような怖い顔をしている。
生徒の間でも厳しいことで知られており、柔道部員の森浩二の話でも、
「興板監督、結構厳しいですよ。先生もいじめられないように、気をつけてくださいね」
と、笑い話もしていた。
もちろん助監督であり、新任教師の大輔にはやさしく接してくれている。

「ああ、時田先生」
興板は振り返ると、ニコリと笑った。
「お疲れさまです」
「いやいや、これからもうひと頑張りありますよ」
大輔は興板と並んで歩き出した。
「興板先生。先日もお伝えしましたけど、明日から家庭訪問が始まりますので、その間は柔道部の方、休ませていただきます」
「ああ、そうでしたね。明日からですか」
「はい。よろしくお願いします」
「そんなかしこまらなくても。時田先生はクラスを受け持つ担任なんですから」
興板は笑いながらいった。
稽古の間は常に厳しい表情をしている興板だが、大輔と話す時はいつも笑顔だった。
それにしても、大柄の男二人こうして並んで歩いていると、それだけで廊下をふさいでしまうような感じがする。
しかも二人とも、ど短髪でゴツイ感じなので、ここが学校の中でなければ、周りからはどう見られるだろう、と大輔は妙なことを考えていた。

柔道場では既に部員たちが稽古を始めていた。
いつも大輔や興板が入る頃には、気合の入った声が道場中に響き渡っている。
部員は男女合わせて30人程で、その内3年1組の生徒が5人いる。
「おはようございます!」
大輔たちの顔を見るなり、部員たちから気合の入った挨拶が飛ぶ。
「よし、受身」
「はい!」
興板の一声で、一斉に受身が開始される。
興板は腕を組み、仁王立ちでその様子を眺めている。
大輔は生徒たちの邪魔にならないように、道場の片隅で柔軟体操を始め、体を慣らす。
こうしていつも部活の時間が始まるのだ。
助監督の大輔の役割は、主に部員たちにマンツーマンで技の基本などを教えることだった。
稽古の流れは興板が決めるので、直接大輔からは部員に指示は出さない。
助監督のポスト自体、今までなかったものらしいのだが、大輔が柔道経験者でもあるということで、校長が新たに加えてくれたのだ。
もちろん、大輔も迷うことなく助監督の話を了承した。

「先生」
基本稽古が一段落し、森浩二が大輔に歩み寄ってきた。
基本的に大輔は部員から声が掛かるまで動かない。
それは興板からの命令であり、部員の自主性を高めるためだというのだ。
いつもながら、大輔の生徒でもある森浩二が真っ先に声を掛けてきた。
「よし、やるか」
「はい、お願いします」
森が大輔に一礼する。
他の者も、部員同士で組み始めた。

大輔が興板の方を見ると、一人の部員が頭を下げていた。
2年生の伊藤洋介だ。
伊藤は2年生の中で一番大柄であり、その実力も、3年生のレギュラーに割って入る程らしい。
身長は大輔と同じぐらいだろうか、体重100kgはあるであろうその巨漢は、柔道をするに恵まれた体といえた。
大輔も伊藤とは何度か組んだことがあるが、力は部の中でもトップクラスと思っていた。
伊藤は、森が大輔とそうするように、いつものように、いの一番で興板と組み始めた。

「もっと踏み込め、遠慮するな」
道場内にひときわ大きい声が響き渡る。
もちろん興板であり、迫力のあるその声は、他の部員も身を引き締めてしまいそうだ。
伊藤は顔を真っ赤にし、汗を噴出して、興板監督の体に飛び込んでいる。
監督を相手にしているためか、その姿はどの部員よりも迫力さを増しているように大輔には見えた。
しかし、それは伊藤に限らず、他の部員たちも興板と稽古をしている間は、同じことがいえた。
迫力のある興板の存在自体が、自然とそういう雰囲気をかもし出しているようだった。


「本日はこれで終了する」
「ありがとうございました!」
部活は17時に終了する。
道場内は汗と熱気で湿度が上がっているのか、少しむんむんしている。
部員たちはそれぞれ道場の奥にある部室で着替え、帰り支度を始めた。
柔道着姿のまま、シャワー室に行く者もいる。
「先生、お疲れ様でした」
「おう」
森はいつも最後に大輔に一言いって、頭を下げてくる。
本当に真面目な奴だ、と大輔は笑顔で応えた。

大輔は早々に道場を出て、職員室の側にあるシャワー室に向かった。
先日知ったことだが、実は職員専用のシャワー室というのがあり、職員はできるだけそこを利用するようにといわれたのだ。
しかし、特に守るようにはいわれてないので、大輔は道場脇のシャワー室も時には利用していた。
逆に柔道部員は道場脇のシャワー室を利用するよう、興板にいわれているのだが、他の個室式のシャワー室に行く部員が半数を占めていた。
特に1年生などは個室の方を利用している。
やはり、恥ずかしいのだろうか。

明日からの家庭訪問の準備をしていた大輔だが、雑用も含めて色々やっているうちに、結局19時を少し過ぎるまで職員室に居座っていた。
「よし、これで準備はOKだな」
一応、明日伺う生徒宅の場所、時間を再確認する。
こんなこと明日やればいいのだが、少し心配性の気もあるのか、これで3度目の確認だった。
「さてと」
職員室にも大輔一人になっていた。
もちろん、職員全員が帰ったというわけではない。
これだけの大きな学校なので、一学年ごとに職員室が分かれている。

「そうだ。道場の鍵」
大輔は机の一番上の引き出しから、柔道場の鍵を出した。
道場には、毎日鍵をかけることになっている。
道場の鍵は大輔と興板の二人が持っていて、部活終了後大輔が鍵を掛け、翌日は朝一番で興板が開けるのが習慣になっていた。
部室(ロッカー室)も道場の奥にあるのだし、盗まれるものは無いとしても、一応の決まりである。
部員たちにも、部室には柔道着以外のものはできるだけ置かないようにいってある。
「…興板先生、掛けてくれたかな」
大輔は明日の準備のために早々と道場を出てきてしまったため、興板に確認するのを忘れてしまった。
興板は1年の職員室なので、部活が終わると会うことはない。
「一応、見てくるか」
大輔は鞄を置き、鍵を持って柔道場に向かった。
鍵は持って帰るわけには行かないので、また戻ってこなければならない。

柔道場の扉の鍵は、やはり掛かっていなかった。
「戻ってきてよかった」
大輔はそっと扉を開け、道場を見渡した。
道場は静まりかえっていて、微かだが、まだ汗の匂いが漂っている気がする。
誰もいない真っ暗闇の道場は、数時間前までの、あの熱気溢れていた道場とは、まるで別空間のようだ。
「ん?」
道場の奥にある部室から、明かりがもれていることに気がついた。
「消し忘れかな?」
大輔は靴を脱ぎ、道場を横切り、部室に向かった。

明かりが点いているのは、男子部員の部屋からだった。
ドアが少し空いている。
おそらくは部員の誰かが消し忘れたのだろう。
ドアノブに手を掛けた時、大輔は中に人の気配を感じた。
(ひょっとして、まだ誰か残っているのかな)
大輔はそっとドアを開け、中を覗き込んだ。

そこには予想もしていなかった光景が目に飛び込んできた。
柔道着を着た大柄な男が、仰向けで大の字になって寝そべっていた。
その柔道着は帯が解け、無造作に上衣がはだけていて、しかも下半身は、下衣が膝下まで下がり、完全に股間を露出していた。
男は息づかいを荒くし、左手で乳首を捏ねまわし、右手はうっそうと茂った陰毛の中から垂直に起立するデカマラを扱いていた。
その大きさはまさにその巨漢にふさわしく、長さは20cmはあるだろうか、その太さも6cmはあると思われた。

男は大輔の気配を感じたのか、急に上半身を起した。
「とっ、時田先生!?」
突然のことでびっくりしたのか、男の体が一瞬宙に跳ね上がったように見えた。
それは男の顔を見た大輔も同じだった。
「興板先生!? えっ、一体何を!?」
大輔は声を詰まらせながらいい、その光景がまだ信じられないのか、何度も瞬きをした。
「いやぁー…まずいところを見られてしまった…」
興板はばつが悪かったように苦笑いをし、左手で股間を隠し、右手で頭をぼりぼりかいだ。
「先生、まさかこんなところで…オ、オナニーをしてたんですか…?」
「いやぁ、あー、その、まぁ、そんなところです…」
「ここは部室ですよ。それに、もし誰かが入ってきたら…」
大輔は部室のドアを閉め、少し声を小さくしていった。

「こんなこと、しょっちゅうやってるんですか?」
「いやぁ、恥ずかしながら…わたしこんな容姿してますし、女性との経験が乏しいもので…風俗やソープにも行きますが、あまり予算の方もかけていられないので…自分で処理をと…」
「しかしここは部室ですよ。まずいですよ」
「わかってますが…わたし、こういう部室にこもる汗の匂いにすごく興奮するんです…学生の時はよく部室で先輩のせんずりに付き合わされたり、後輩には処理させたり、時田先生も同じ体育会出身ですから、同じような経験をしませんでしたか?」
「それは…」
確かに大輔も高校、大学と柔道をしていたせいか、先輩はもちろんだが、同級生、後輩と、何度かそういった行為を経験していた。
しかし、生徒はともかくとして、まさか一教師の、それも興板のオナニーの現場に出くわすとは、大輔は想像もしていなかった。

「わかりました。見なかったことにします。それより誰か来たらまずいんで、早く着替えて下さいませんと…」
「…いやぁ、もうこんなになっちまったんだ。我慢できませんよ…」
興板は右手で顎髭を撫でつけ、苦笑いしながらいった。
「はあ…」
見ると興板の股間は、左手で覆っているとはいえ、そのデカマラは半分以上がはみ出ている。
デカマラは脈打ちしているかのようにビクビクと動いており、そこからは我慢汁がドロドロと滴り出ていた。
「…時田先生、代わりに扱いてもらえませんか」
「え!?」
「ここ最近は自分でしか扱いてないので、誰か他の人にやってもらいたくて…」
興板は物欲しそうな顔で大輔を見つめた。
大輔にとって、それは初めて見る興板の顔であり、部活の時間の、あの気迫こもった柔道着姿で構えている時とは、まるで別人のようだ。
大輔も学生の時、そういった行為を何度も経験をしたことがあるせいか、同性のものをすることに嫌悪感があるわけではない。
大輔は無言で興板に近づき、寄り添うように腰を落し、血管が浮かび上がる、その重量感あふれるデカマラを握った。

「い、いいんですか…?」
興板は、大輔の顔を見ながらいった。
「もうこんなになっちゃってるんじゃ、しょうがないですね…」
大輔は右手を使い、興板のデカマラを扱き始めた。
「うっ、うううううう」
興板は目をぎゅっと閉じ、声をあげ、ゆっくりと仰向けに倒れていった。
そして、空いている両手で、濃く生えた胸毛の中から覗く赤黒い乳首を捏ねまわし始めた。
「うううっっっ、ああああああぁぁぁぁぁ」
興板のデカマラはさらに膨らみ、大きな傘を拡げるその亀頭からは、大量の我慢汁が溢れ出てきた。
「興板先生、すっげーデカイし、硬いっすよ!」
大輔はそのデカマラと快感に顔を歪ます興板のその姿を見て、徐々に興奮してきた。
相手は柔道着姿なので、それが学生時代を思い出させるのか、一層興奮を誘ったのかもしれない。
上衣から大きく覗くむっちりとした胸、それを覆っている剛毛、臍から股間、そして太股にもその剛毛がつながっていて、まるで熊のような体だ。

興板は膝を立て腰を浮かし、左手で自分のケツ穴を弄り始めた。
「ああああああっっっっっ」
「興板先生、ケツも感じるんですか!?」
「はぁ、はぁ、はぁ、感じるぅぅぅぅぅ、すげぇぇぇ感じるぅぅぅぅぅ」
興板は左手の人差し指に唾をつけ、再びケツ穴に当てゆっくりと差し込んでいった。
その指は、2本、3本と増えていく。
それとともに、興板のデカマラからも我慢汁が止め処なく溢れ出し、今にも大爆発を起しそうだった。

「うううううう、いっ、いくっぅぅぅぅぅ、いくっぅぅぅぅぅ」
興板が限界に達したことを感じ、大輔はそのデカマラを握る右手にさらに力を込め、これ以上ないほどに激しく扱いた。
「うあああああぁぁぁぁぁ、出る、出ちまうぅぅぅぅぅ!!!」
ドピュュュュュュュュュュューーーーーーーーーー!!!
デカマラが一瞬ビクンと脈打ち、亀頭が膨らみ、その瞬間に大量の精液が噴き上がった。
それは興板の顔を遥かに超え、窓の近くまで飛んでいった。
2発、3発、と大量の精液が興板の顔、首、胸、と飛んでいく。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ…」
何発噴出したのか、興板の上半身は白い汁が溜まり、剛毛の中でそれは一際目立っていた。
「すごいっすよ、先生」
あれだけの大量の精液を出した後なのに、大輔の手の中のデカマラは衰えることなく、さらに硬さを増しているようだった。

「すごい…気持ち…よかったですよ…時田先生…」
興板は呼吸を荒くし、ゆっくりと上半身を起した。
「そうですか…こんなことしたの、久しぶりだったから…」
「いやいや…何だか、先生には悪いことをさせてしまったようだ…」
興板は悪く思ったのか、少し目を伏せながらいった。
「いえ、そんなこと…ちょっと驚きましたけど…それに興板先生が、と以外でした」
大輔は場の緊張を解こうと、笑いながらいった。
大輔の股間は、いつの間にかに痛いほど勃起していた。
興板はそのことに気づいたのか、じっと大輔の股間を見詰めてる。

「それより早くシャワーを浴びて着替えてください。鍵は俺が掛けときますから」
興板は何かいいたそうだったが、下衣を腰まで戻し、ゆっくり立ち上がった。
まだ射精の快感が抜けていないのか、小股に歩き、部室を出て行った。
大輔は飛び散った精液を、持っていたポケットティッシュで丁寧に拭き取り、電気を消して、部室を出た。
道場を出て鍵を掛ける。
途中シャワー室を覗くと、興板の柔道着が床に脱ぎ捨ててあった。
それを見て、大輔は自分の勃起した股間をズボン越しに強く握り、職員室に戻って行った。


部室の電気が消えると、伊藤洋介は窓から顔を離し、壁に飛び散った自分の精液を靴底で擦った。
「監督…」
まじかで見る興板博志のデカマラ。
そしてそれを他人に扱かれ、いつも以上に快感に歪む興板の顔。
耳を澄ませば外にまで聞こえるその喘ぎ声を思い出し、射精直後だというのに、洋介のちんぽは再び熱くなった。
「うっ、うっっ」
洋介は地面に腰を下ろし、胡坐をかき、再び自分のちんぽを扱き始めた。

第3話 『満員電車』


爽やかな日曜日の午後、森浩二と田中康介は都心に出てきていた。
田中康介は、森浩二と同じ3年1組の男子であり、野球部に所属している。
身長173cm、体重71kg、部活と自主トレで鍛えた体には無駄な脂肪がなく、逞しい筋肉で覆われている。
坊主が似合い、爽やかな容姿とその愛嬌のある性格で、同級生の女子からにも、また、男子生徒からにも人気があった。
小さい頃から野球を始め、1年の時には唯一のレギュラーにまでなったほどである。

クラスの中でも特に仲の良い二人は、こうして月に何度か出かけることがあった。
買い物やカラオケに行ったり、ただぶらぶらして歩くだけの時もある。
月末には必ず二人ともプロテインを買うため、スポーツ店に行くのが習慣になっていた。


夕方、帰る前に何か軽く食べていこうということになり、二人はファーストフードの店に入った。
体育会系でもある二人は、同年代の若者と比べても、食欲旺盛だった。
特に森浩二のほうは柔道部員でもあるためか、体重をもう少し増やしたいと、多少無理をしながら食べる時もある。
間食もよくしていて、食事はいつも満腹感いっぱいになるまで食べていた。

「康介はもう家庭訪問終わった?」
二個目のハンバーガーをかぶりつきながら、浩二がいった。
「ああ。俺は二日目に終わったけど。お前はまだなの?」
「俺は最終日なんだ。俺って寮だから、一番最後にまわしたんじゃないのかな」
浩二は地方から受験してきたため寮生活をしていた。
寮は学校から徒歩15分程離れたところにあり、1年生から3年生まで、男女合わせて40人程が生活している。
建物が古いため、昨年改築したばかりだった。

「でも、寮じゃ家庭訪問の意味ないんじゃない?」
康介が思いついたようにいった。
「そうだよね」
「部屋覗いてさぁ、すぐ終わりそうじゃん」
「ああ、やっぱり先生部屋に来たんだ」
「らしいよ。俺はいなかったんだけど、お袋に訊いたら、部屋覗いたっていってたよ」
康介は空になったコーラの氷を、ストローでかき混ぜながらいった。
まだ食べたりないのか、浩二のフライドポテトにも手を出し始めた。
「寮の部屋って鍵掛けてあるから、俺、いなきゃいけないのかな」
浩二は自分のフライドポテトに手を出す康介には気にしないで、考えながらつぶやいた。
時田大輔が自分の部屋に来る。
大輔と自分の部屋で二人っきりになれることなど、家庭訪問以外には考えられない。

「先生って、何分くらいいたの?」
「15、6分っていってたかな。お袋も最初はびっくりしたって、先生見て」
康介が笑いながらいった。
「あんまり先生って感じには見えないからね」
「でも、話すと全然感じが違うっていってたよ」
「だよね」
浩二も笑った。
浩二は大輔の話をしたり、聞いたりするのが好きだった。
また、他人が大輔に対してどんな印象をもっているのか、気になっていた。


「俺、ちょっと寄るところがあるから」
帰りの駅に向かう途中、浩二がいった。
「そうなんだ」
「ごめん、先に帰っていいや」
月末に二人で都心に出てくると、浩二は必ずといっていいほど帰りがけにどこかに行ってしまう。
最初のうちは康介もついて行くといっていたが、浩二はいつも断っていた。
今では康介もついて行くとも、何の用事なのかも訊かなくなった。
仲が良いといっても、あまりしつこくするわけにもいかない。
「じゃ、俺はここで」
「また明日学校でな」
康介は浩二と別れて、駅構内に入って行った。
日曜日の夕方、平日とまではいかないが、構内はかなり混雑していた。
サラリーマンらしい背広姿の男もちらほら見える。
康介は切符を買って、乗り場に向かった。

乗り場には既に何人もの列ができていた。
康介は最前両に乗ろうと端まで歩いて行ったため、幸いにもまだ列はできていなく、一番前に立つことができた。
これならもしかしたら座れるかも、しかし康介のその願いは電車が来た途端に崩れ去った。
日曜日で、ある程度は空いていると思っていた車内は、既に満員に近い状態だった。
この駅でかなりの人が降りたとしても、とても座れたものではない。
車両のドアが開き、人が降り始める。
康介は脇に寄り、後ろを見ると、いつの間にかに10人近くの人が康介の後ろに並んでいた。

康介は車両に乗り込み、角をキープすることができた。
座ることができなくても、壁にもたれることができるので少しは楽だ。
乗降時にドアが開いても、隅っこなので動かなくてすむ。
康介が乗った後も、人がどっと乗り込んできて、車内はさながらラッシュ状態になった。
身動きもろくにとれない状態だ。
これから30分近くこの状態が続くのかと思うと、康介は少々うんざりした。
電車は駅員の放送が終わり、ゆっくりと動き出した。

窮屈な中じっと立っていると、プロテインしか入っていないリュックですら重く感じる。
車内は湿度が上がり始めたのか少し暑くなってきたようだ。
康介は自転車で通学しており、あまり混んだ電車には乗らないので、毎日ラッシュで通っているサラリーマンは大変だな、と思った。

康介の横にも、サラリーマン風の背広姿の中年男が立っていた。
肩から黒い鞄を提げている。
見た感じ40代後半、もしくは50代はいっているかもしれない。
身長は康介より少し低いが、横幅は倍近く陣取っており、でっぷりと太っている。
頭は禿げ坊主というのか、白髪が混じる、バリカンで刈ったような3mm程の髪の毛が後頭部から下、耳周りにかけて生えている程度である。
顔はころんと丸く、束子のようにザラザラしていそうな無精髭を生やしている。
熊か狸のような男である。
男は疲れているのか、下を向き、目を閉じていた。

微かだが、男から中年男独特の匂いがしてきた。
康介は自分の父親からも、時々同じような匂いがするのを覚えている。
それは大人というか、40代50代以上の中年男が持つ独特の匂いだった。
いつかあるテレビ番組で、その匂いは「父親の仕事を頑張る汗の匂い」といっていたのを思い出した。
とってつけたような話だが、だからといってその匂いを好きになるわけでもない。
康介は横目で男を眺めながら、自分も中年になったらこんな体臭になってしまうのかな、とそんなことを考えていた。
それとこの男のように、暑苦しく、でっぷりと太った体型にはなりたくはない。
太めでも、担任の時田大輔のように、筋肉が引き締まっているガッチリとした体型ならいいが、この男のように、ただの中年太りには決してなりたくないと思った。

康介の視線を感じたのだろうか、男が突然顔を持ち上げ、康介の方を見た。
優しそうな目の、温和そうな顔つきだった。
二人の視線が一瞬合ったが、康介は急いで目をそらした。
男は特に気にする様子もなく、肩が凝っているのか首を廻し、再び顔を下げた。
康介は壁にもたれたままで目を閉じ、ため息をついた。


10分ぐらい経っただろうか、いくつか駅を通過したが、一向に人は減らなかった。
側に立っている若い男が音楽を聴いているのか、イヤホンから漏れる音が、少し耳障りだった。
康介はじっと電車の揺れる振動に身を任せているせいか、少し眠たくなってきて、大きな欠伸をした。
その時、ふと股間の辺りに違和感を感じた。
「うっ」
康介が自分の股間に目をやると、そこには、ごつごつした肉厚の大きな手がうごめいていて、それは隣に立っている中年男から伸びていた。
突然のことで言葉を失った康介は、何度も瞬きをして、頭の中で考えを巡らせた。

(どうしてこのおやじは俺の股間を触っているんだ? …痴漢? でも、俺は女じゃなくて男だぞ)
康介はわけがわからないまま男の顔を見たが、男は顔を伏せたままで、その表情を確認することはできなかった。
男はまるで小動物を可愛がるような手つきで、康介の股間を揉んでいる。
「うっ、あ…」
康介は微かに声を漏らした。
男の手はその声に反応するかのように、徐々に揉む力を強めていった。
(や、やばい…このままじゃ、勃つ…)
若く、精力有り余る康介のモノは、その刺激に逆らうことができずに徐々に硬さを増していった。
(こんな電車の中で、もし周りの人に気づかれたら…)
男は康介の左隣に立っており、右手で康介の股間を揉んでいた。
康介は壁に寄りかかり、両手が空いているため、男の手をつかんで離そうと思えばできるはずだが、動くことができなかった。
極度の緊張と、股間に全神経が集中されているかのように、体のそれ以外の部分が動かない。

そうしている間に、電車が次の駅に着き、康介の立っている側のドアが開いた。
数人の乗客が人の間を掻き分けて降りて行く。
その時、男の体もその乗客の動きに合わせて横に動き、康介の正面に移動した。
(な、なんだよ、このおやじ)
一瞬、康介は男も電車を降りると思ったのだが、男はその太った大きな体で康介の体を覆い隠すように、向かい合って陣取った。
電車は新たな乗客を詰め込み、再び走り出した。

康介の股間から一度離れた男の手が、再び戻ってきた。
(うっ、ま、またか…)
康介の目の前には男の禿げた頭があり、その額にはうっすらと汗が滲み出てきている。
そして、あの中年男独特の匂いが、康介の鼻を刺激した。
男の手が康介のジーパンのファスナーをゆっくりと下ろし始めた。
(げっ!)
そのファスナーの下がる音が康介にも、まるで振動となって聞こえてくるようだった。
男の手がゆっくりとその隙間から進入し、その太い指で、勃起し始めている康介のちんぽの形をなぞった。
(ま、まずい…)
下着越しとはいえ、先ほどより、より強くなった刺激に康介のちんぽは熱くなり、ついに完全に勃起してしまった。
男はさらにパンツの脇から指を侵入させ、康介のちんぽを引っ張り出そうとした。
(まずいって!)
さすがに康介も股間を露出させようとする男の大胆な行動にびっくりし、体を捻ろうとしたが、男はそのでっぷりとした腹で康介の体を押さえつけ、康介の動きを封じた。

「動くな。気持ちよくしてやるから」
と、男がそっと康介の耳元に囁いた。
(あっ!)
ぶるん、と音を立てたかのように、康介のちんぽはファスナーの隙間から飛び出した。
窮屈な中に閉じ込められていた勃起したちんぽは、外に出た瞬間、開放感を味わった。
しかし、満員電車の中で股間を露出している自分に、康介の心臓は今にも破裂しそうだった。
男は続けて玉袋も強引に引っ張り出し、親指で亀頭を擦り、中指と薬指で玉袋をくすぐった。
(あっ、うっ、ううっ…)
康介は見えないところで展開されている男の責めで、徐々に体から力が抜けていくのを感じた。
目をぎゅっと閉じて、快感に耐えている。
(す、すげぇ…)
男は康介のちんぽを強く握り、激しく扱き始めた。
肘を自分の腹にあてているため前腕が揺れないので、周りにも気づかれることはなかった。

「デカイね…濡れてきてるよ」
男は康介の顔を見ながらいった。
康介のちんぽからは、早くも我慢汁が溢れ出てきていた。
男はそれを手のひらにつけ、亀頭を捏ねまわし始めた。
(ああっ、あっ、あっ)
康介は周りに乗客に気づかれないように、必死に声が漏れるのを我慢した。
亀頭を刺激されるごとに康介の体が小刻みに震え、体からは汗が滲み出てきていた。
満員電車という空間からくる緊張感で、余計に体中が熱くなるのを感じる。
「いい…いいよ…」
男はそう囁くと、左手を二人の間に潜らせ、自分のスラックスのファスナーを素早く開け、中から自分のちんぽを引っ張り出した。
そしてそれを康介のちんぽと一緒に右手で握り、扱き始めた。
康介は徐々にエスカレートしていく中年男の行為に唖然としていた。
男のモノも既に勃起しているようであり、その姿形は康介の目からは確認できないが、康介は自分のちんぽから受けるその感触で、男のそれは、康介の倍ほどの太さがあると感じた。

(マ、マジやばいって…)
男は二本の肉棒を弄ぶかのように激しく捏ねまわし続けた。
康介のちんぽも、男の極太のデカマラに負けじとこれ以上にないほどまでに膨れ上がり、そこから溢れ出る我慢汁は、まるでラブオイルのように二本の肉棒に絡み、グチャ、グチャ、と音を立てていた。
(あっ、ああっ、はぁっ、はぁっ…)
康介は押し寄せる快感に耐え、声を押し殺すのに必死だった。
「気持ちいいか?」
男は康介の微かに漏らす喘ぎ声に応えるかのように、両手を使い、康介の亀頭のくびれを擦り、竿、玉袋と全体を愛撫した。
男のデカマラから漏れる我慢汁も加わり、康介の股間周辺は、しみができるほどにぐちょぐちょに濡れていた。


康介は1年生の時、部活の中で、何度か先輩と性行為を交わしたことがあった。
体育会ではよくあること、野球部の伝統だとかで、康介も最初は唖然としていたが、それをすることに徐々に慣れていった。
1年生の中で一番目立った康介は、特に先輩たちからそういった行為を受けさせられていた。
初めてケツに先輩のモノを受けたのも、その年の夏の合宿の時だった。
野球部の全員がそうではなかったが、ふざけた雰囲気の中での行為は、特に辛くもなかった。
部員の中にゲイがいたとは聞いていないし、また知る限りそういった事実もないようだった。
康介自身も自分がゲイだとは思っていない。
2年生、そして3年生となった今でも、部の中でたまにそういう行為があると聞くが、康介自身は自ら進んで同じ男に処理してもらおうとは思わなかった。

中年男のその巧みなテクニックは、先輩から時に受けたそれ以上に、康介のちんぽを刺激し、康介を快楽へと導いて行った。
康介は残る理性を働かせ、この男との行為を気づかれていないか周りを見渡したが、幸いなことに、二人を不審の目で見ている者は誰もいなかった。
もしいたとしても、男の巨漢で覆われている、その内部の様子まで覗くことはできないだろう。
快楽に歪む康介のその顔だけが、二人の淫らな行為を現していた。

男の責めはさらに激しさを増していった。
責めと共に、さらにはその極太のデカマラを擦りつけてくる。
極太のデカマラは康介のそれを飲み込むようにうごめいている。
康介の快感は極限まで達し、膝はガクガクと振るえ、射精感が津波のように押しかけてきた。
「あっ、い、いきそう…」
康介は声を漏らした。
すると男は扱いている手を突然止めて、爆発寸前のちんぽから離した。
康介のちんぽは相手を失ったように、宙をぶらついた。

「あぁぁぁ…」
康介の反応を面白がるかのように、男は軽く笑ったかと思うと、再び康介のちんぽを扱き始めた。
「はぁっ、はぁっ…」
ちんぽに再び熱いものが込み上げてきて、射精感が怒涛のように康介の体全体に湧き上がる。
(だめだ…もう、いく…)
康介がぎゅっと体に力を込めた瞬間、男の手がまた離れ、再び射精を寸止めされてしまった。
(ううっ…)
康介は射精に至れないもやもや感が溜まり、恨めしそうに男の顔を見た。
すると男はニヤッと笑い、背広のポケットから出した紙のようなものを康介の右手に握らせた。
続きがしたかったら電話しろ。
男の顔はそう語っていた。
男は素早く康介の濡れたちんぽと自分の極太マラをしまいこんで、何もなかったかのように後ろを向いた。

電車が駅に止まり、中年男は人を掻き分けて降りて行った。
康介は、半ば放心状態で、男の後ろ姿を眺めていた。
右手には男が渡した名刺が握られており、男の名前と携帯の番号が書かれてあった。
康介は名刺を見ると、それを二つに折り、ズボンのポケットにしまった。
名刺を見たのは一瞬だったが、康介の頭の中には、既に男の名前と番号が記憶されていた。

射精できずにパンツの中で濡れている康介のちんぽは、熱く、その硬さを保ったままだった。

第4話 『家庭訪問1』


今日は本当についていないな、と時田大輔はいまさらながらそう思った。

今朝は車のエンジンの調子が悪く、電車で登校することになった。
大輔の住むマンションから学校までは、車でも電車でも、あまり時間差はないので、時には電車を利用することもある。
しかし今は家庭訪問を行っているので、電車より車での移動の方が遥かに便利だ。
電車の時はラッシュを避けるために、少し早めに家を出るのだが、今朝は直前で車の故障に気づいたために、当然ながらラッシュとぶつかってしまった。
しかも昨晩の暴食(?)が原因か胃の調子が悪く、満員電車の中で胃下りが起きないかと、冷や汗ものだった。
学校に着いてからも、午前中はずっと胃の調子の悪さに悩まされていた。

学校が終わり、生徒の自宅に向かう電車での移動中に、信号機のトラブルが起き、そのためダイヤは大幅に乱れてしまい、次の生徒の自宅に着いたのは、予定より30分以上も過ぎてからだった。
さらには、天気予報では晴れの予報だったはずなのに、昼過ぎから曇り始め、ついには雨までもが降りだしてしまった。


「それでは、これで失礼致します」
大輔は靴を履き、玄関のドアの前で振り返って、ペコリと頭を下げた。
「先生、この後もう一軒まわるんだよね」
竹森久美子がいった。
「うん」
「先生、傘持ってるの?」
「いや、持ってきてないな」
「それなら、傘をお持ちになってください」
久美子の横に立っている母親がいった。
「先生、これ貸してあげる」
そういって久美子は自分の傘だろうか、オレンジ色の淵に白い線が入った傘を差し出した。
「いや、まだ降り始めたばかりで小雨だし、すぐやむかもしれないから」
大輔はそういって、右手を軽く振った。

「遠慮しなくてもいいのに。でも、この傘じゃ、先生には合わないか」
と、久美子は傘を見ながらいった。
確かに大輔のその容姿には、この傘は完全に不似合いであった。
背広姿で坊主頭の厳つい男が、女性物のオレンジ色の傘など差していたら、人の目を引くのは明らかだ。
「すみません。もう少し落ち着いた色の傘があればよかったんですけど…」
母親が申し訳なさそうにいった。
「お父さんの傘なかったっけ」
「この前、電車に置き忘れたって。まだ新しいの買ってないのよ」
「そうなんだ」
久美子と母親は傘立てを覗き込んで、大輔に合う傘がないか探している。

「ほんとに大丈夫なんで…気を遣わないで下さい」
二人の配慮はありがたがったが、大輔は少し居心地が悪くなってきた。
「そうですか」
「ごめんね先生、車だったらよかったんだけど」
久美子と母親も少し申し訳なさそうにいった。
大輔はその容姿のせいか、今まであまり他人から気を遣かわれたことがなかったので、慣れないことをされているように、少し困った気分になった。
しかもこの竹森家では、お茶菓子に虎屋の羊羹まで出してくれたのだ。

「それでは、失礼します」
大輔は軽く頭を下げて外に出た。
「先生、気をつけてね」
久美子が外まで出て来て手を振った。
バレーボール部に所属している竹森久美子は、いつも爽やかな印象を与える。
クラスの女子の中でも特に目立つ存在だった。
それはただ美人というだけではなく、その爽やかで、人懐こい人間性が現れているのだろう。
大輔もそれに応えて笑顔で手を振った。
雨に濡れないためにすぐに走ろうとしたが、傘を断った手前少し格好悪いと思い、竹森久美子の家が見えなくなるまで、ちょっと余裕を見せて歩いた。
そして角を曲がった途端に、大輔は駅まで走り出した。


「ほんと今日はついてないな…」
大輔はため息をついた。
駅を降りる頃には小雨だった雨は既に本降りになっており、大粒の雨は大きな音を立てていた。
とりあえず大輔は近くのコンビニでビニール傘を買った。
駅前からバスで向かおうと思ったが、森浩二の住む寮方面に向かうバスが来るまで、まだ10分以上あり、既にこの時点で予定の30分以上も時間が遅れてしまっているため、大輔はバスを待たず、駅から寮までの路を歩いて向かった。
走ればそんなに時間は掛からないはずである。

ビニール傘が小さいのか、それとも大輔の体が大きいのか、傘は大輔の顔と胴回りを雨から防ぐだけで、腕や下半身は雨で濡れてしまった。
走ったせいだろうか、靴の中もびしょびしょに濡れてしまっている。
寮に着く頃には、大輔の体は胸から下がほぼずぶ濡れの状態で、下着まで水が染み込んでいた。
「参ったな…」
大輔は、今日だけで何度目のため息になるのか、再び大きなため息をついて、寮に入って行った。
入り口に入ると、すぐに管理人室らしき小窓付きの部屋が目に付いた。
「すみません」
大輔は小窓を覗き声をかけたが何も返事はなかった。
「誰もいないのかな…」
ここで突っ立ているわけにはいかないので、大輔は傘立てに傘を置き、ずぶ濡れの靴と靴下も脱ぎ、棚に入っていたスリッパを履き、廊下を進んで行った。

昨年改装したということで、寮の内部は思っていたより綺麗だった。
食堂、浴場と表札が目に付く。
三階建ての寮は二階からが生徒たちの部屋になっているようだ。
歩き回っている間、何人かの生徒たち(と思う)とすれ違った。
大輔に、何か物珍しそうに目を向けたり、びっくりしたように見る生徒も何人かいた。
1、2年生の生徒には、大輔の顔を知らない者がいても当然だろう。
それに突然、坊主頭の厳つい男がずぶ濡れで現れたのでは、驚くのも無理はない。
ひそひそと話す声が聞こえてくるが、大輔は無視した。
(誰かに聞いてみるかな)
大輔は辺りを見渡すと、廊下の向こうから大柄な男子が2人歩いてきた。

「あっ、時田先生だ」
柔道部員の伊藤洋介と、3年生の辻野健だ。
辻野健は1組の生徒ではないが、大輔は体育の授業で何度か彼と顔を合わせていた。
野球部のキャプテンで捕手。
部活で鍛えた逞しい体と黒く焼けた肌、坊主頭で顎に無精髭までうっすらと生えている。
身長は横に並ぶ伊藤と同じぐらいだが、横幅はやや細い、といっても大輔と同じぐらいだろう。
その男臭い厳つい雰囲気は、高校生ではなく大学生にも見える。
大輔は知っている生徒に会って少しホッとした。

「伊藤、お前も寮だったのか。そっちは、えーと、辻野だよな?」
「ちっす」
辻野は軽く頭を下げた。
「先生、どうしたんですかこんな時間に。それにびしょびしょじゃないですか」
伊藤は大輔の体を上から下まで眺めながらいった。
「森の家庭訪問に来たんだ。途中雨にあたっちゃってな」
「大変でしたね…森先輩の部屋は3階ですよ。案内しましょうか」
「うん。頼む」
「わかりました」
伊藤はニコっと笑った。
笑うと目が細くなり、ふっくらと頬が膨らむ。

「じゃあ、俺は先に部屋に行ってるぜ」
「はい。後ですぐに行きます」
「じゃ、先生。お先に」
「おう」
辻野は廊下を歩いて行った。
二人は何か約束をしていたのだろうか、邪魔をしたかな、と大輔は少し悪い気がした。
「行きましょうか、先生」
と、伊藤は大輔を促して歩き出した。

「こんなに遅い時間までやってるんですか?」
伊藤は歩きながら大輔に話しかけた。
大輔が腕時計を見ると、18時を少し過ぎていた。
「いや、途中ちょっと電車が止まって、それで遅れたんだ」
「そうなんですか」
大輔は廊下を歩く伊藤洋介の後ろ姿を見ていた。
学校では柔道着姿の彼しか見たことがないので、私服姿の今は部活の時より少し幼く見えた。
しかし大柄な体格はその迫力さを失っていなく、どことなくガキ大将という感じがした。

「あの一番奥の部屋です」
3階に上がり、少し廊下を歩いたところで伊藤はいった。
「どうもな」
「では、失礼します」
伊藤は頭を下げ、廊下を歩いて行ったが、突然振り返った。
「時田先生はいつから部活に出られるんですか?」
「今日で家庭訪問は終わりだから、明日からだな」
「そうですか。では、明日からまたよろしくお願いします」
「おう」
伊藤は笑顔を覗かせて歩いて行った。


表札には317の下に「森」と書かれてある。
大輔はドアをノックしようとしたが、その前にドアが開いた。

「先生」
森浩二が顔を覗かせた。
伊藤洋介との話し声が聞こえたのだろうか、大輔が来たのが分かっていたようである。
「遅れて悪かったな。今、大丈夫か?」
「はい」
浩二はドアを大きく開けた。
「じゃあ、失礼します」
大輔は部屋に入り、中を見渡した。
広さは6畳程だろうか、正面に窓があり、両脇にはベットと机、真ん中に小さいテーブル、ベットの横にクローゼットが置いてある。
掃除の手も行き届いている、小奇麗な部屋だった。
「きれいにしてるな」
「どうも…」
浩二は照れながらいった。
ジャージのズボンにTシャツと、ラフな格好だった。

「先生、背広すごい濡れてますよ。どうしたんですか?」
「駅から走って来たんだ。傘が小さくて、濡れずに済んだのは顔だけかな」
大輔は丸刈りの頭を撫でながら笑った。
「ハクション!」
と、大きなくしゃみが出る。
「先生、そのままじゃ風邪引きますよ。服、乾かした方がいいんじゃないですか?」
浩二が心配そうにいった。
「いや、大丈夫」
「だめですよ。ハンガーありますから服脱いでください。掛けますから」
浩二はクローゼットからハンガーを取り出した。

「…じゃあ、そうするか」
確かにこのまま濡れた服でいるわけにもいかない。
背広なので乾きにくいだろうし、このままでは本当に風邪を引きかねない。
大輔は上着とYシャツ、スラックスを脱いだ。
ついでに上着のポケットから靴下も取り出す。
元々大輔は体育会出身であるため、他人の前で服を脱ぐことに特に抵抗はなかった。
それも森浩二とは、部活で何度かお互いシャワー室で裸を見せたこともあるので、いまさら恥ずかしいというわけでもない。
大輔は生徒の前で手早く背広を脱ぎ、シャツとパンツだけの姿になった。

浩二は大輔が脱いだ服を丁寧にハンガーにとおし、壁に掛けた。
「先生。パンツも濡れてますけど…」
「え? ああ、これか…」
「よかったら僕のパンツ貸しましょうか? それともタオルを腰に巻くとか…」
「…じゃあ、パンツ借りるか」
「はい」
浩二はクローゼットの下の引き出しから自分のパンツを取り出し、大輔に渡した。
それは大輔がいつも穿いている、同じようなボクサートランクスであった。

大輔は後ろを向いてパンツを下ろした。
浩二は後ろからその様子を見つめていた。
大輔が腰を曲げたときお尻が少し突き出た形になり、一瞬だが大輔のケツの穴が見えた。
その周りには毛が生えており、穴を隠すように茂っている。
(先生のケツ…)
大輔のケツはその厚い筋肉に覆われた体と同じく見事に引き締まっており、表面には毛もない、むっちりとした綺麗なものだった。
大輔が右足を上げた瞬間、股の間から垂れ下がるそれも浩二は見逃さなかった。
大輔のモノは平常時でもデカイため、後ろからでもはっきりと見ることができた。
ズル剥けの重量感あふれるデカマラと、大きな玉袋が垂れ下がっている。
玉袋には後ろから確認するだけでも毛は生えていないようで、まるでつるつるの巾着のようにデカマラとともにぶら下がっていた。
(見えてるよ、先生…すごいデカイ…)
浩二はゴクンと唾を飲み込み、自分の股間が熱くなるのを感じた。

「よし。サンキューな」
パンツを履き替えた大輔は、自分で濡れたパンツをハンガーに引っ掛け、壁に掛けた。
浩二のパンツは大輔より一サイズ小さいものであり、大輔の股間にきついくらいにフィットしているためか、大輔の股間は、まるでこぶし一つが入っているかのように、大きく膨らんでいた。
「ちょっと小さいな」
大輔は両手で股関節を撫でながら笑った。
「そ、そうですね」
浩二も笑ったが、目は大輔の股間に釘付けであり、心臓がものすごい音で振動していた。

「ここで他人が部屋に入ってきたら、変に思われるだろうな」
「あっ、そうですね…一応、鍵掛けときましょうか」
浩二は我に帰ったように、大輔の横をすり抜け、ドアの鍵を掛けた。
そしてエアコンを暖房にセットし、電源を入れた。
少ししてエアコンから暖かい風が吹いてきた。
「寒くないですか?」
「いや、大丈夫」
大輔は浩二から受け取ったタオルで体を拭いている。
その間も浩二は大輔の股間を気づかれないように何度も見ていた。
浩二の股間はそれとともに徐々に膨らんできた。


「森の出身はどこだった?」
大輔はテーブルの前に腰を下ろした。
「香川県です」
浩二もテーブルを挟んで大輔の正面に座った。
股間の変化が大輔に悟られないように、体育座りをする。
「ご両親は香川の方に住んでいるんだ」
「はい。でも、兄は単身で都内の方に住んでるんです」
「兄さんもいるのか」
「はい」
浩二は大輔の顔をまともに見ることができなかった。
チラチラとしか目を合わすことしかできない。
大輔は胡坐で座っている。
浩二からは、テーブルの横からはみ出ている大輔の太い両足が見えていた。

部屋の明かりのせいか、二本の太い足はまぶしく光っているように見えた。
浩二は自分の部屋で大輔と二人っきりのこの状態に緊張していた。
大輔に色々と聞きたいことがあったのだが、緊張のあまり頭に浮かんでこなかった。
そして、大輔と二人きりのこの時間が、ずっと続けばいいな、と思っていた。

「すみません。ちょっとトイレに行ってきます」
しばらく話をしてから浩二が立ち上がった。
「じゃあ、先生もそろそろおいとまするか」
と、大輔も立ち上がる。
「でも、まだ服乾いてないんじゃ…もう少し居ても構いませんけど」
「もう19時になるし、あまり遅くなるわけにもいかないだろ」
「そんなことないですけど…」
そういった浩二は、大輔には、どことなく残念そうにしているように見えた。
浩二は静かにドアを開けて部屋を出て行った。

「服乾いたかな」
大輔はYシャツを手に取った。
背広の上着とスラックスは多少湿っぽかったが、Yシャツとパンツは乾いているようだった。
大輔はYシャツを着て、ハンガーをもとのクローゼットに掛けようとした。
クローゼットを開けて、ふと下を見ると、雑誌が積んであった。
「森はどういう雑誌を読んでいるのかな?」
大輔は雑誌を一冊手に取ってみた。

表紙には、逞しい男の絵が描かれてあった。
「これは…」
大輔はゆっくりページをめくると、いきなり男のグラビア写真が目に飛び込んできた。
男は全裸で、股間はモザイクで隠してある。
ゲイ雑誌だ。
大輔は衝撃を受けた。
しかも、グラビア写真や挿絵を見て、それは全て大輔のように、短髪や坊主頭のガタイのいい男たちを取り扱ったゲイ雑誌だということがわかった。
(森は男が好きなのか、しかも「自分」のような容姿の男を)
大輔の胸は高鳴った。

漫画のページに目が止まる。
それは、主人公は柔道部員だろうか、柔道着姿で先輩たちに無理やり犯されるという内容だった。
漫画とはいえ、その股間や男同士の肉体の絡みが生々しくリアルに描かれてあり、大輔の頭に、学生の時に経験した淫乱な行為の記憶が鮮明に甦った。
そして、先日部室で見た、柔道部の監督である興板博志の淫らな行為も同時に思い出された。
「すげーな…」
大輔の股間は、その小さいきつきつのパンツを突き上げるかのようにそそり勃ち、我慢汁が漏れ出し、生地の表面に小さい粒を作っていた。
ページをめくるたびに、大輔のデカマラは脈を打ち、パンツを突き破る程に膨れ上がった。

その時大輔の耳に、ドアノブが廻る音が聞こえた。

第5話 『家庭訪問2』


後悔というものはすぐに訪れるものである。
結局行動に移れなかった自分に腹が立ち、さらには「時間よ戻れ」と願いたくなるものだ。
雨の余韻が残る空気が澄んだ夜の外を見つめながら、森浩二は後悔に打ちのめされていた。

部屋に戻った浩二はベットに仰向けになり、大きなため息をついた。
数分前まで時田大輔がいた部屋も、まるで別の空間に感じられた。
浩二が席を外し、トイレから戻ってきたときには、大輔は既に着替えを始めていた。
大輔は、まだ少し水で湿っている背広を肩にかけて帰っていった。
大輔が部屋を出るその後姿を見たとき、浩二はその背中に力いっぱい抱きつきたい衝動に襲われたが、もしかしたら大輔に嫌われるかもしれない、との考えが頭をよぎり、浩二は行動に移ることができなかった。

ゲイ雑誌に載っている小説や漫画のような、教師と生徒の関係など現実には起こるはずがない。
部活で大輔に人一倍稽古をつけてもらい、肉体を触れさせ、裸を見せ合っていたとしても、所詮は大輔はノンケであり、自分を生徒としてしか見てはなく「男」としては見てはくれない。

浩二は年下や同年代の男を相手に、性欲は感じるのだが「本当」に好きになることはなかった。
自分より年上で、自分より大きな体で、坊主や短髪で男臭い容姿に憧れていた。
ゲイ雑誌のモデルや、街ですれ違う男の中に、そういった男が何人も存在してはいたが、浩二の日常生活の周囲にはいなかった。
柔道部の監督である興板博志も浩二のタイプに入る男なのだが、浩二はその対象に、興板を重ねたことはなかった。
もちろん同じような容姿の男が生徒や教員の中にも何人か存在したが、どれも浩二の心を捉えるまでには至らなかった。
年下や同級生、年上でも年齢が15歳以上も離れていたせいもあるかもしれない。

しかし、新任教師で現れた時田大輔は、浩二の心を捉えるのに充分すぎるほどの男だった。
まるでゲイ雑誌から出てきたようなその容姿は、一瞬にして浩二を恋する男に変えた。
まんまるとした坊主頭で、見事に出来上がった大きな肉体、その厳つい雰囲気とは対照的に、温和で、少しとぼけた一面も覗かせる大輔の人柄の全てが、浩二を魅了した。
シャワー室で見る大輔の裸を頭に描き、毎晩せんずりもしている。
先生がゲイであってほしい、そして自分を「男」として見てほしい、と浩二はいつも願っていた。
しかし大輔からは、そういった仕草や様子は微塵も垣間見ることすらできなかった。
もちろん浩二も自分がゲイだということを周りには悟られないように、最善の注意を施している。
従ってもし大輔が同じゲイだとしても、浩二にはわからないという可能性もあるのだった。


浩二は床に落ちていたネクタイを拾い上げた。
それは大輔のネクタイだった。
ハンガーから落ちて、大輔も忘れて行ったのだろう。
そういえば、大輔はいつもこのネクタイをしていたな、と浩二は思い出した。
このネクタイが気に入っているのか、それともこのネクタイしか持っていないのか、どちらにしても、これがなければ先生は困るはずだ。
「先生も忘れっぽいな。明日学校に持って行かなきゃ」
浩二はそのネクタイを机の上に置いた。

テーブルに目を移すと、さっきまで大輔が穿いていた浩二のパンツが置いてあった。
きちんと四つ折にたたんである。
浩二はそれを手に取って広げてみた。
「あっ」
浩二は目を見張った。
パンツの中心、丁度股間の上辺りが濡れているのだ。
浩二は恐る恐る、濡れている箇所に鼻を密着させ、匂いを嗅いでみた。
わずかな時間しか穿いていなかったパンツには、それでも大輔の股間の温もりが残っていた。
陰部特有の生臭い香り、そして我慢汁だろうか、生臭く少しすっぱい匂いがした。
(これって、先生の我慢汁…?)
浩二はパンツを裏返しにして再び鼻を擦りつけた。
(やっぱりこれは、先生の我慢汁だ。先走りだ!)
浩二は興奮した。
体の芯が熱くなり、それとともに自分の股間が脈打ち、膨らんでくるのを感じた。
浩二はもちろん大輔が脱いだ後のパンツの匂いを嗅ごうとは思っていたが、まさかそこに、大輔の我慢汁までついていようとは思ってもいなかった。

「先生…」
浩二は目をつぶり、両手で鼻と口にパンツを強く押し付けた。
呼吸とともに、大輔の匂いが体中に入ってくる。
大輔の残り香を嗅覚で感じ、我慢汁で濡れている生地を触覚で感じ、浩二はそのパンツに大輔を感じとっていた。
浩二は無意識に自分の股間を握った。
それは既に熱く、硬く、痛いほどに勃起していた。

しかしその時、部屋のドアを叩く音が浩二を現実に引き戻した。
「森先輩、飯の時間っすよ」
ドアの向こうから伊藤洋介の声が聞こえてきた。
「あ、おうっ、今行く!」
「先行ってますよー」
浩二は股間から手を離し、大きく息を吸った。
部屋は静まりかえっている。
廊下には伊藤洋介がいなくなったこともわかった。
浩二はしばらくの間、大輔の脱いだパンツを見つめながら、その場に立っていた。
すぐに頭を軽く振り、気分をすっきりさせた。
そしてパンツを丁寧にたたみ、クローゼットの下の引き出しにしまおうとした。
その時クローゼットの中に目をやると、中のその微妙な変化に気づいた。

雑誌が一冊、半分に開いたまま伏せてあった。
浩二は不思議に思った。
雑誌は誰にも見られないように、いつもきちんとまとめてクローゼットの中にしまってある。
(今日は読んでいないし、先生が来る前にもちゃんと確認したのに。どうして…)
答えは一つしかなかった。
先生が見たのだ。
おそらくは自分がトイレに行っている間に見たのであろう。
クローゼットには大輔の服を掛けるのに使ったハンガーが掛かっていた。
残りはまだテーブルの上に置いてあり、この一つだけがクローゼットに掛かっていた。

そういえば、浩二はトイレから戻ってから、大輔の様子がどことなく変だと思っていた。
そわそわしているというか、落ち着きがないというか、浩二と目を合わせようともしなかった。
急いで着替えていたようにも見えた。
(先生が見たんだ…勝手にクローゼットを開けて)
しかし浩二は怒るどころか、胸の中に大きな不安が広がるのを感じた。
先生にも、これがゲイ雑誌だとわかっただろう。
しかも一冊ではなく、それを何冊も溜め込んでいるのだ。
以前、股間の見せ合いなんてよくやったこと、と大輔がいっていたのを思い出した。
男同士の行為が存在する体育会の世界、おそらくはそういう行為を経験してきた大輔には、すぐにこれがゲイ雑誌だと、そして浩二がゲイ(かもしれない)だと思ったはずである。

先生が残したパンツの染みも、これで説明がついた。
先生はこの雑誌を見て、感じていたのだ。
生地に大きな染みができるほどの我慢汁を出すほどに。
それでは大輔もゲイなのではないのか、と考えられるかもしれない。
しかし今の浩二は動揺しきっており、そこまで考えを巡らす余裕がなかった。


いつもなら周りと楽しく話をしながら食事をする浩二だが、今日は1人だけ離れたテーブルに座り、深く考え込み、黙々とご飯を口に運んでいた。
そんな浩二の様子を、伊藤洋介をはじめ、彼を知る同級生や後輩たちは気にかけていたが、浩二に声をかける者は誰もいなかった。

「森ってあんなに暗い奴だったか?」
伊藤の向かい側で食事をしている辻野健がいった。
辻野は今年の4月からこの学生寮に入ったので、同級生の浩二のこともあまり知らなかった。
同じ野球部の田中康介が浩二と同じクラスだったこともあり、辻野は田中康介から浩二の話を少しは聞いたこともあったが、浩二本人とは、まだ挨拶程度の会話しか交わしたことがなかった。
1年下の伊藤洋介とは話も合い、すぐに仲良くなったのだが、辻野は浩二に接するタイミングをまだ図れずにいた。

「何かあったんすかね」
伊藤は口に物を詰め込みながら、あまり関心がないように応えた。
「あいつ、家庭訪問だったんだろ? 担任に何か言われたんじゃないのか?」
「時田先生は別に怖いってわけじゃないし、森先輩とは部活で見る限り、すごく仲がいいと思ったんすけどね」
「確かにあの先生、外見の割りに妙に天然っていうか、やんちゃっぽいところがあるよな」
「自分も初めて会ったとき、また興板監督のような怖い顧問が来たのかと思っちゃいましたよ」
伊藤は笑いながらそういうと、茶碗を持ち、ご飯のおかわりをつぎに行った。
「三杯目だぞ」
辻野は伊藤の姿を眺めながら、軽く笑った。
そして立ち上がると、浩二のテーブルに近づいて行った。

「森、一人で食っるのか? 元気ないみたいだけど、どうした?」
「え?」
浩二はポカンとした顔で辻野を見返した。
浩二も辻野に対しては、同級生でありながら、あまり深くは知らなかった。
野球部のキャプテンであることはだけは以前から知っていた。
聞いた話では、辻野の父親が転勤で鹿児島に行くことになり、それに母親も付いて行くことになったらしい。
一人っ子の辻野は学校もあり、ちょうど寮にも空き部屋があったので、卒業までの1年間、この学生寮に入舎することになったのだ。
寮生活に興味があった辻野本人が、母親に鹿児島行きを進めたという話だ。

「いや、ちょっと考え事してた」
「お前の担任、何ていったっけ」
「担任? 時田大輔だけど…」
「時田大輔ねぇ…先生に何かいわれたのか?」
「どうして?」
「いや、お前が落ち込んでいるように見えたからさ」
「なんでもないよ」
浩二は笑って首を振った。

「先輩、これ食っちゃいますよー」
その声に辻野が振り返ると、伊藤が辻野のおかず皿を持ち上げていた。
「何やってんだよ、お前」
辻野は自分のテーブルに戻っていった。
遠くで見ていると、辻野が伊藤の頭を叩くジェスチャーをしていた。
浩二はその様子を見て少し元気が出てきたのか、自分もご飯のおかわりをするために席を立った。


22時30分を過ぎた頃、浩二はお風呂に入っていた。
寮の浴室は男女ともに別れてあり、浴室は8畳ほどの広さで、浴槽は3、4人も入れば一杯になる程度だった。
20時から23時までが入浴時間となっいるのだが、22時を過ぎると、テレビや勉強と、部屋に閉じこもる生徒が多くなるので、この時間に入浴するものはあまりいなかった。
浩二は今晩は一人でお風呂に入りたかったので、この遅い時間に入浴したのだ。

「先生にばれたのかな…」
浩二はお湯に浸かり、目を閉じながら深く考えていた。
これで先生との関係がぎくしゃくしたらどうしよう。
先生も、ゲイの生徒がいたら困るのかな。
浩二は明日、大輔に会うことが憂鬱になってきた。
どんな顔で大輔に会っていいか、わからなくなってきた。

不安になればなるほど、浩二の大輔に対する想いが大きくなってくる。
大輔の顔、体、その中心に垂れ下がる大輔の男が目の前にちらついた。
浩二は無意識のうちに自分の股間を握っていた。
ただ握っているだけの股間が、徐々に硬さを増していく。
浩二は湯船から上がり、湯船を背中に向ける形で浴槽の端に腰を掛け、股間を揉み始めた。
大輔を思い浮かべながら、浩二のちんぽはすぐに勃起した。
亀頭を半分覆う皮をゆっくりとめくり、浩二はちんぽを扱き始めた。

「はぁ、はぁ…」
右手でちんぽを扱き、左手で玉袋をやさしく揉み解す。
目をつぶり、大輔が我慢汁を残したパンツの温もりと、匂いを思い出し、浩二は徐々に興奮していった。
「はぁっ、はぁっ、先生、先生…」
痛いほど硬くなった竿の表面には血管が浮き、亀頭からはドロドロと我慢汁が溢れ出てきた。
「先生っ、先生っ、時田先生っ」
浩二の息遣いは荒く激しくなってきた。
「何やってんだよ、森」
その時、突然浴室の中に声が響いた。
浩二がびっくりして目を開くと、そこにはタオルを片手に持った、全裸の辻野が目を丸くして立っていた。
「辻野!?」
浩二はオナニーに没頭していたためか、浴室の戸が開いた音に気づかなかった。
「お前、風呂場でシコってたのかよ」
辻野は笑いながら浩二を見ていた。
浩二は突然のことで混乱し、勃起を右手で握っている状態で固まってしまっている。

「お前、今、先生っていってなかったか?」
「いっ、いってねーよ」
浩二はようやく勃起した股間を両手で隠した。
「俺は聞こえたけどなー、先生、先生、時田先生っていってただろ」
浩二は黙ってしまった。
顔が赤くなるのを感じる。
全身が焼けるように熱くなったみたいだった。
「お前、担任のこと想って、シコってたのかよ」
浩二は否定しようとしたが、上手い言い訳が出てこなかった。
「お前、担任が好きなんだろ。そうか、さっき元気がなかったのは、担任に告って断られたからだな?」
「そ、そんなわけないだろ」
浩二は辻野から目をそらした。
「じゃあ、何で担任の名前いいながらシコってたんだよ」
そういうと辻野は浩二の前にしゃがみ込み、浩二の両手を払いのけた。
「あっ」
浩二のちんぽは天を突くようにそそり立ち、我慢汁が糸を引き垂れていた。

「すげービンビンじゃねーか。結構デケーな。しかも先走り出てるし」
辻野は浩二のちんぽを握り、ゆっくり上下に動かした。
「うっ、辻野っ、やめろっ」
浩二は辻野の腕をつかんだが力が入らなかった。
「いいじゃんか。俺が手伝ってやるって」
「はっ、放せよ…」
「お前、こういうことされるの初めてか?」
と、辻野は浩二のちんぽを扱きながら聞いてきた。
「ううっ、あ、あたりまえだろっ…」
浩二も辻野の腕を放そうと、努力しながら答える。

「マジかよ。お前、柔道部だろ? 1年の時とかに、こういうことしなかったのかよ」
「す、するわけないだろ…」
「へえー、野球部じゃ、結構やってたぜ。田中から聞いてないのかよ」
「聞いてないよ、そんなこと…」
「そうか…田中には彼女もいるし、最近はあいつ、全然部室でもしなくなったしな。俺は今でも後輩に処理させたりしてるぜ。ケツだってやるしな」
浩二は内心驚いた。
小説や漫画の中だけのことだと思っていた行為を、辻野や田中が1年の時から何度も経験していたのだ。
浩二はもちろん田中康介から、そういった話を聞いたことはなかった。

「お前は初めてなのか。よし、俺が気持ちよくしてやる!」
「いいって、手を離せよ…」
浩二は辻野の腕をつかむ手に力を入れた。
「お前はじっとしてればいいんだって。お前のちんぽを扱いている手を、担任の手だと思って想像しろよ。ほらほら、お前の大好きな時田大輔が、お前のちんぽを扱いているぞ」
「だっ、だから、俺は…」
辻野のその言葉に、浩二はいい返すことができなかった。
「やっぱりそうか」
辻野はニヤっと笑い、浩二のちんぽを口に含んだ。

「うっ、うあっ」
おもわず浩二は声をあげた。
温かかい口の中に包まれた亀頭に、辻野の舌がまとわりつく。
括れ、鈴口と、その舌は生き物のように這いずり回り、浩二は堪らずため息混じりの呻き声をあげた。
「うっ、ううっっ、すっ、すごいぃぃ…」
浩二は目をぎゅっと閉じた。
(す、すごい…こんなに気持ちいのか…)
初めて体験するフェラチオに、浩二の頭は真っ白になった。
「すげー硬てーよ、お前のちんぽ」
辻野の口は、亀頭から竿の根元まで、激しく上下運動が繰り返された。
右手でちんぽの根元をぐっと抑え、さらに左手で垂れ下がる玉袋をやさしく揉み始めた。
浴室にジュルジュルッと厭らしい音が響き渡った。

「だ、だめだ…いっ、いくっ、いくっ」
浩二の全身がびくっと強張った。
その瞬間に亀頭が大きく膨れ上がり、鈴口がぱっくりと割れ、大量の精液が噴出した。
「うあっ!」
辻野は急いで口から浩二のちんぽを吐き出したが、突然だったため、射精の1発目を口で受け止めてしまった。
口の中に生臭い匂いが広がる。
口から吐き出された浩二のちんぽは、なおも射精を繰り返し、辻野の黒く焼けた骨太の上半身に飛び散った。
「す、すげー出るな、森…溜まってたのか?」
辻野のその言葉は浩二の耳には入らなかった。

浩二は初めて他人によってイカされた快楽によって頭が真っ白になり、その瞬間、明日のことも、大輔のことも忘れていた。
●時田大輔
26歳、青林高校の新任教員で3年1組の担任。
坊主頭の大柄な体格で厳つい雰囲気だが、容姿とは対照的に、性格は温和であり、少し心配性。
柔道三段であり、その経験と実績を買われて、柔道部の助監督も務める。

●森浩二
3年1組の男子生徒で柔道部に所属している。
小麦色に焼けた肌と白い歯を覗かせる、坊主頭の童顔の少年。
担任である時田大輔に想いを寄せている。

●興板博志
柔道部の監督で1年生の体育の顧問も務める。
筋肉が引き締まった大柄で毛深い体と、短髪で髭を生やしているその容姿は熊そのもの。
男臭い汗の匂いが好きであり、部室で処理を行っている。

●伊藤洋介
2年生の柔道部員。
巨漢ではあるが、短髪で肉つきのその顔には、今でも幼さを漂わせている。
興板博志のことが好きであり、興板の部室での行為を覗き見している。

●田中康介
3年1組の男子生徒で野球部に所属している。
坊主頭で爽やかな容姿と愛嬌のある性格は、周りから男女ともに人気がある。
森浩二とはクラスでも一番の仲良し。

●中年男
禿げ坊主で無精髭を生やした、でっぷり太った中年のサラリーマン。

●竹森久美子
3年1組の女子生徒でバレーボール部に所属している。
クラスの女子の中でも特に目立つ存在。

●辻野健
3年生の野球部キャプテンでポジションは捕手。
骨太の体格で、坊主頭と薄ら生えた無精髭、その男臭い容姿は大学生にも見られる。
森浩二、伊藤洋介と同じ学生寮に住んでいる。

第6話『男と男、雄と雄1』


朝のショートルームが終わり、職員室に戻ろうとした時田大輔は、森浩二に呼び止められた。
「先生、これ…」
浩二はポケットからネクタイを出した。
それは昨日、森浩二の寮の部屋に忘れていった大輔のネクタイであった。
大輔は帰りの電車に乗る前に、ネクタイがないことに気づいたが、取りには戻らなかった。
すぐに森浩二に会うことに気が引けたのだ。
彼の秘密を覗いてしまったことに、後ろめたさを感じていたからだった。

「やっぱり、森の部屋にあったのか」
大輔はネクタイを受け取った。
すると浩二は何もいわずに、大輔に頭を下げて、教室に戻って行こうとした。
「森」
大輔は自分でも気づかないうちに名前を呼んでいた。
「はい」
浩二は振り返ったが、元気がないのか、そこにはいつもの明るい表情はなかった。
どことなく落ち着きがないというか、不安がっている表情をしているように見えた。
「あ、いや…ありがとな」
大輔はネクタイを持った右手を軽く上げていった。
浩二は少し笑顔を覗かせ、教室に戻って行った。
その笑顔は無理に作っているように、大輔には見えた。

1時間目の授業開始を告げるチャイムが鳴った。
大輔は職員室へは戻らずに、グラウンドを見渡せる場所まで来た。
廊下から差し込む太陽の光が暖かかった。
大輔は廊下の窓から外を眺めた。
二階からなので、グラウンド全体を見渡すことができた。
グラウンドに、ジャージ姿の生徒たちが見える。
そこに、同じジャージ姿の興板博志の姿もあった。
とすると、生徒は1年生だろう。
一際目立つ、熊のような大きな体格の興板は、生徒よりひと回り以上も大きく見えた。

今日は1時間目に大輔が担当をする体育の授業はなかったので、大輔はそのまましばらくグラウンドを眺めることにした。
本当は職員室で書きものをするつもりだったが、そんな気にはなれなかった。
グラウンドを眺めながら、大輔は森浩二のことを考えていた。

もしかしたら森は、自分がクローゼットの中のゲイ雑誌を見てしまったことを知っているのかもしれない、と大輔は思った。
大輔は部屋のドアノブが廻る音を聞いて、急いで雑誌を手放してしまい、きちんと元の位置に戻すことができなかった。
雑誌は開いたままの状態だったのかもしれない。
大輔が帰った後、浩二はクローゼットの中の微妙な変化に気づいたのではないか。
それはつまり、大輔が雑誌を見て浩二がゲイなのだと知ったことを、浩二自身が気づいているということになる。

もちろん大輔は、森浩二がゲイだろうとなかろうと、自分の教え子としての接し方に、何も変わることはないだろうと考えていた。
とはいえ、もし彼がその対象として自分を見ているとしたら話は変わってくる。
なぜなら大輔は、森浩二の気持ちに応えることができないとわかっていたからだ。

今思えば、森浩二は3年1組の生徒の中でも、一番自分と接する時間が多い気がする。
体育の授業や、部活の時間だけを取ってみても、森浩二は積極的に自分に接してきていた。
森の部屋にあったゲイ雑誌は、全て自分のような容姿の男たちを取り扱ったものであり、彼が自分のような容姿をした男を好きだということは見当がついた。
もしかしたら、森は自分を教師としてではなく「男」として見ているのかもしれない。
積極的に自分に接してくるのはそのせいではないのか。

しかしそれは、森浩二にとっては失礼な考え方かもしれなかった。
森浩二は生徒として純粋に、そして真剣に学んでいたのかもしれなかったからだ。
不純な動機で大輔に接していたのかと一方的に考えるのは、森浩二にとっては失礼な話である。
ただ、森が自分に「教師と生徒の関係」以上のものを求めていたとしても、それが不純といい切ることは、大輔にはできなかった。
そして、例え森が自分のような容姿の男が好きだとしても、大輔本人を好きだとは限らない。
それは大輔の思い上がり以外のなにものでもなかった。


昼休み、3年職員室に興板博志が訪れた。
職員室にいる他の教員の間を掻き分けるように、熊のような大きな体が近づいてきた。
「興板先生」
大輔は立ち上がって軽く頭を下げた。
「いやぁー、時田先生」
ジャージ姿の興板は、背広を着ているとき以上に、体育会系独特の男臭さを漂わせている。
でも、それはたぶん自分も同じだろうな、と大輔は思った。
「時田先生、今日からまた部活のほうに出られるんですか?」
「はい、よろしくお願いします」
「いえいえ、こちらこそ」
興板は笑顔を覗かせたが、どことなく緊張しているように見える。
ひょっとすると、あの日のことをまだ気にしているのだろうか。
そういえば、興板と顔を合わせてきちんと会話をするのは、あの行為のあった日以来であった。
職員室が違うので、広い校内の中、実際会う機会が多いわけでもない。
家庭訪問があった期間、何度か廊下ですれ違う際に、挨拶を交わす程度だった。

「時田先生、あの…」
興板は大輔から目をそらし、モゴモゴと口ごもった。
何かをいおうとしているが、言葉が上手く出てこないといった感じだった。
「ひょっとして…あの部室でのことですか? 自分は全然気にしてませんけど…」
「ああ、そ、そうですか」
と、興板の顔が少し赤くなった。
生徒の間では厳しい教師だと噂されているが、巨漢に似合わず、実は照れ屋なのではないか、と大輔は思った。

「それでは、放課後に」
興板はそういうと職員室を出て行った。
大輔は興板の後姿を見送ると、両肩をまわした。
「ちょっと鈍ってるかな」
大輔は家庭訪問の期間は部活にも出ず、ジムに行かず、全然体を動かしていなかったので、体が少し鈍っているのを感じた。
「部活の後、少し残るかな」
大輔は椅子に座ってつぶやいた。


放課後、大輔はいつもより早めに柔道場に入った。
数人の柔道着姿の部員たちが、柔軟体操をしながら話をしていた。
「あっ、時田先生だ」
「おはようございまーす」
大輔を見るなり、元気のいい挨拶が飛ぶ。
「オース」
大輔も慣れてきたせいか、生徒に対し、あまり堅苦しい言葉は使わないようにしていた。
授業中なども、少しオープンな雰囲気で、生徒たちと会話をしている。
他の教員と比べても若く、新任の大輔を知る生徒たちの間では、大輔は良い印象を与えていた。
大輔も部員たちと少し離れた場所で柔軟体操を始めた。
大輔は体格の割りに筋肉がよく伸び、体がとても柔らかかった。
といっても、何年も柔道一筋で鍛えてきたのだから、柔軟なのは当然だろう。
そのため、今まで特に大きな怪我もしたことがなかった。

「先生、今日は早いじゃないですか」
部室のドアから柔道着姿の大柄な部員が出てきた。
大輔のクラス、3年1組の生徒の一人で、柔道部の主将を務める、岩口鉄である。
小学生から柔道を始め、その恵まれた大きな体は、大輔よりやや上回る程であり、分厚い胸板と腹筋、太い大腿部と、この柔道部では、監督である興板博志の次に大柄な体格の持ち主である。
見た目も名前負け(?)しないような、岩のようにゴツく、厳つい顔をしている。
まさしく柔道部の大黒柱であり、将来は期待された逸材なのだが、どうも本人は、最近アメフトの方に興味があるらしく、大学進学後は柔道ではなく、アメフト部に入部したいらしい。
大輔からしてみれば、何とももったいない話だが、本人がそうしたいのならば、仕方ないだろうと思っていた。

「テツ、調子はどうだ?」
大輔は柔軟を続けながら、岩口を見上げた。
岩口はクラスや部活の中でも「テツ」と呼ばれていて、大輔もそう呼んでいた。
岩口本人も「テツ」と呼ばれたいらしい。
「まあまあっすよ。監督にいつも怒鳴られてますよ」
岩口は丸刈りの頭をぼりぼり掻きながら笑った。
「それより先生、あとで俺と組んでくれないっすか?」
岩口は大輔の前に腰を下ろし、柔軟を始めた。
「ん?」
「始業式の日に2回も投げ飛ばされましたからね。そろそろリベンジしないと」
「まだ早いんじゃないか?」
大輔は笑っていった。
「まあ、見ててくださいよ」
と、岩口も笑った。

大輔が岩口の後ろに目をやると、部室から森浩二が出てくるのが見えた。
「森」
大輔が声をかけると、浩二は軽く顔を下げ道場の隅に歩いて行こうとした。
「森もこっち来て一緒にやらないか?」
岩口が浩二に声をかけた。
「いや、いいよ。先生と話してるんだろ?」
浩二はそういって、道場の隅まで行き、一人黙々と柔軟を始めた。

「森のやつ、今日は元気ないっすよね」
「うーん、そうだな」
大輔は浩二を見ながらいった。
おそらく、浩二の様子は大輔の考え通りのことだとは思うが、だからといって、大輔は何もすることができなかった。
浩二から何かいわない限り、大輔は普段通りに浩二と接していくしかなかった。


部活の時間が始まり、基本稽古が一段落した。
「先生、いいっすか?」
岩口が大輔に声をかけた。
「おう」
「あれ、いつもなら森が一番に先生のところに来るのに、今日はどうしたんすかね…」
岩口は浩二のほうを見ながらいった。
浩二は一人だけ、道場の隅で受け身を続けていた。
「先生、背負い投げの受け、お願いします」
「よし」
岩口はその巨漢を生かし、豪快な背負い投げに磨きを懸けていた。
その力も部の中で一番であり、大輔ですら、気を抜くと投げ飛ばされてしまいそうなほどだった。
もちろん本気でやれば、まだまだ大輔の方が技術や力は上だったが、岩口のその若さから繰り出される力は、底知れぬ強さを秘めていた。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ」
岩口の体が大輔の体に飛び込み、額と丸刈りの頭から汗が飛び散る。
「一息つこうか」
「あれ、先生もう参ったっすか?」
岩口は額の汗を手で拭っていった。
「何いってんだ。他の部員もいるんだぞ。テツ一人だけ相手にしてられないだろ」
大輔は岩口相手に、30分近くも稽古に付いていた。
「じゃあ、また後でお願いします。興板監督にいって、リベンジ戦しないと」
「それは今度な。体育の時間でいいだろ?」
「うーん、わかりました…絶対っすよ」
岩口はそういうと道場の隅に歩いて行き、タオルで顔を拭いた。
自身も疲れたのだろうか、そのまま座り込んで大きく息をついている。

大輔も岩口ほどではないが、息が上がっていた。
もともと汗を多くかくタイプなので、柔道着が蒸れて暑かった。
「時田先生、お願いします」
3年生の女子部員が声をかけてきた。
「おう。今、汗拭くから、ちょっと待ってな」
大輔はタオルを取りに行き、顔と坊主頭の汗を拭き取った。
その間にちらりと浩二のほうに目をやった。
浩二は同じ3年生の部員と組んでいる。
浩二は意識をしているのか、それとも無意識なのか、大輔と一度も目を合わせようとしなかった。


「ありがとうごいざいました!」
部活が終わり、部員たちが帰り支度を始めた。
着替えをする者、シャワー室に行く者、道場の空気が一気に和らぐ瞬間だった。
大輔はこの後、少し残って自主トレをしようと思った。
一週間以上トレーニングをしていなかったため、やはり体が少し鈍っているのを感じた。
「興板先生、このあと、少し道場使ってもいいですか?」
「え、いいですが…何かあるんですか?」
「この一週間、全然体を動かさなかったので、ちょっと鈍ってしまって…もう少し動かして帰ろうと思いまして」
「そうですか。わかりました」
興板はそういうと道場を出て行った。
その後姿からは、汗の湯気が沸き昇っているように見える。

「先生、おつかれさまでした」
「さようなら」
部員たちも着替えを終え、順々に帰っていく。
「気をつけて帰れよ」
大輔も一人一人に笑顔で応えた。
手を振ったりもする。
すると、生徒たちに笑われた。

「時田先生」
着替え終わった岩口が近づいてきた。
「どうした?」
「あの、実は、先生に相談したいことがありまして…」
岩口は少しぎこちない感じでいった。
「相談? 何のことでだ?」
「あー…ちょっと、ここじゃ、いえないっていうか。家庭訪問の時に話したかったんですけど、おふくろもいたし…都合がついたらでいいんで、今度聞いてもらえませんか?」
「わかった」
大輔は何の相談か検討がつかなかったが、とにかく担任として、教え子の相談に乗るのは当然だと思った。
しかし、親がいて話せないこととは、一体何のことだろう、と大輔は一瞬考えた。

「それじゃ」
「おう、また明日な」
岩口は鞄を肩に掛けて道場を出て行った。
その巨漢で、その学生鞄が小さく見えるほどだった。
その後すぐに、森浩二と伊藤洋介も着替え終わって部室から出てきた。
「お前たちで最後か?」
「はい」
と、伊藤が答える。

「森、体の調子でも悪いのか?」
大輔は思い切って聞いてみた。
「え? いえ、何ともないですけど…」
浩二は不意を突かれたように、一瞬、目をぱちくりとさせた。
「今日は先生と組まなかったし、どうしたのかなと思ってな」
「ああ…はい、明日から、またお願いします」
「そっか」
大輔は笑顔で答えた。
一瞬、余計なことをいってしまっただろうか、と大輔は思った。
しかし、今までの大輔の考えが、全て見当違いという可能性もあるのだ。
とにかく大輔は、浩二とは普段通りに接していくことを決めた。


部員が全員帰った後、大輔は一人道場に残った。
道場には今だに、汗と熱気が残っているのか、まだ生暖かい空気が漂っている。
大輔は受け身を始めた。
大輔が手を付く度に、大きな音が道場に響く。
受け身をした後、腕立て、腹筋と筋トレも混ぜて体を動かした。

しばらくして大輔は道場の真ん中に大の字で寝そべった。
顔を横に倒すと、部室のドアが目に映った。
その時、ふとあの日の興板の行為が頭を過ぎった。
大輔は目を閉じた。
部活に出たのはあの日以来であり、いつもと変わらない柔道部、森浩二のことは別として、興板も変わらず仁王立ちで激を飛ばしていた。
あれは本当にあったことだろうか、と大輔は今になって思った。
新任して数日での出来事、しかも教師の性処理。
もちろん大学時代の柔道部で、そういった行為を何度も経験してきた大輔にとって、男同士の行為は特に不思議でもなく、ある意味、あってもいいと思っていた。
興板の淫らな姿を目の前にして、大輔の股間は、あの頃のように熱くなっていた。

大輔は、いつの間にかに眠っていることに気づいた。
(やばい、起きないと…)
大輔はぱっと目を開けた。
道場の時計を見ると、10分ほど眠っていたのがわかった。
「起きましたか、時田先生」
大輔が振り返ると、すぐ後ろに柔道着姿の興板博志が胡坐をかいて座っていた。
「あ、あれ、興板先生、どうしたんですか?」
「時田先生の様子を見に来たんですが、眠っていたようなので」
興板は笑っていった。
「すみません、つい、ウトウトしちゃいまして…」
大輔は坊主頭を撫でた。
大輔は、寝ている間は口で呼吸をする習性だったので、いつも口を開けながら寝ている。
その寝顔を人に見られたことが、少し恥ずかしかった。

「…時田先生」
「はい?」
大輔は興板を見た。
興板はどこか落ち着きがなく、ソワソワしているという感じがした。
その時、大輔は興板の体の一部の変化に気づいた。
興板の下衣、ちょうど股間の辺りが大きく膨らんでいたのだった。
それを見て、興板が何をいおうとしているのか、大輔にはわかった気がした。
それと同時に、大輔の股間も徐々に熱く、脈打ち始めていた。
第7話 『男と男、雄と雄2』


「どうしても、あのときのことが…時田先生に扱いてもらったときのことが忘れられなくて…もう一度、時田先生にお願いしたい、と…」
興板博志は顔を赤らめ、言葉をつっかえながらいった。
照れ隠しだろうか、何度も髭をいじっている。
興板の股間は下穿きを突き上げるように盛り上がっていた。
そしてそれを隠そうともせず、目の前の時田大輔に見せ付けているようだった。
「ええ、ああ…しかし、そういわれましても…」
大輔は困ってしまった。
大輔は冷静に自分の今の状況を考えていた。
あの時は勢いに任せて興板の性処理に付き合ってしまったが、教師である自分が、校内でそのような行為をしていいのだろうか。
学生の時は何も考えないで(最初は驚きもしたが)部内での男同士の行為を続けてきたが、今の自分は学生ではなく、教育者であり、しかも興板も同じ教育者の立場にある。
もしこんなことが学校側に知れたら、2人はどうなってしまうのだろうか。

しかし、大輔のその理性も、股間を大きく勃起させている興板を目の前にして、徐々に後退していった。
自分の股間がガチガチに勃起しているのがわかった。
再び男同士の行為を体験したいと、体が訴えているのだろうか。
高校、大学と柔道一本で突っ走ってきた大輔は、男同士の行為を何度も経験してきた。
大学時代は風俗やヘルスにも何度か通ったが、男同士で処理するほうが多かった。
大学卒業から今に至るまでは、男を相手にすることはなく、もっぱら自分の右手だけで、処理を行っていた。
時には風俗にも足を向けたが、金銭の関係上何度も行けるというものでもなかった。
数日前に、部室で興板のオナニーを目撃し、興板に頼まれそのデカマラを扱き、興板の快楽に歪む顔と、その熊のようないやらしい体を見て、大輔の股間は痛いほど勃起した。
そして昨日、森浩二の部屋でゲイ雑誌を見たときも、無意識のうちに我慢汁を溢れ出すほどに股間を勃起させ、大輔の体内に、忘れかけていた男同士の行為の記憶を甦らせたのだった。

大輔は無言で立ち上がり、興板の前に座ると、その股間に手を伸ばした。
「時田先生…」
「やっぱり、デカイっすね。興板先生」
と、大輔は興板の顔を見て、軽く笑った。
興板はゴクリと唾を飲み込み、ゆっくりと立ち上がった。
大輔も立ち膝になる。
大輔の顔の前には、興板の股間が大きくテントを張っている。
大輔は興板の道着の帯を解き、下穿きの紐を解き、ゆっくりとそれを下げた。
その下から灰色のボクサートランクスが現れた。
トランクスの生地には、既に我慢汁で大きな染みができていた。
大輔はトランクスに手をかけ、ゆっくりと下げた。
興板のデカマラはトランクスの上を引っ掛け、最後まで抵抗するかのように生地を抑えている。
大輔はトランクスの上を持ち上げ、そっとデカマラを解放した。

「すげえ…」
大輔はたまらず声を漏らした。
大輔の目の前に現れた興板のデカマラは、今にも臍に付きそうなぐらいにそそり勃ち、亀頭を大量の我慢汁で濡らし、赤黒く光っていた。
竿には血管が浮き立ち、根元からは重量感溢れる二つの巨玉が垂れ下がっており、その周りは濃い剛毛がうっそうと茂っている。
剛毛の中から直立しているそれはグロテスクであり、まさに雄そのものだった。
しかし、興板の下半身からは、不思議に汗と、陰部特有の生臭い匂いがしなかった。
微かに我慢汁の生臭さが匂ってきたが、きつい雄の匂いはしなかった。
興板はシャワーを浴びたらしい。
大輔とこうなることを想定して、多少なりとも気を遣ったのだろうか。
大輔が興板の顔を見上げると、2人の目が合った。
興板は恥ずかしそうに目を閉じ、自分で上衣を脱ぎ捨て、完全な全裸になった。
厚い胸板を覆う剛毛が、腹部、太い大腿部と脹ら脛に全て繋がっており、その姿はまさしく熊のようだった。

大輔は目の前に堂々とそびえ立つデカマラを右手で軽く握った。
「うっ」
興板から微かに声が漏れた。
膨れ上がった亀頭からは、鈴口から透明の液が糸を引き、畳に垂れ落ちている。
大輔はデカマラを根元まで引っ張り括れに残る余分な皮を伸ばすと、亀頭はさらに大きくなった。
後から後から止め処なく我慢汁が溢れ垂れている。
大輔は思い切って興板のデカマラを口に含んだ。
「うおぉぉぉ」
興板は驚きのあまり、おもわず声を漏らした。
下を見ると、まん丸の坊主頭が自分のちんぽを飲み込んでいるように見える。
「とっ、時田、先生…」
大輔は両手で興板のケツを押さえつけ、デカマラを一気に口いっぱいに頬張った。
我慢汁の生臭い味と匂いが大輔の口の中に広がった。

「あ、ああっ、気持ちぃぃぃ…時田先生…」
興板は両手で大輔の坊主頭をつかんだ。
大輔の口がデカマラの根元から亀頭の先端まで唇を細めるように吸い付き、その滑らかに行われる上下運動が繰り返すたびに、興板は呻き声をあげた。
「うっ、ううっっ、ぐうおぉぉぉ…」
興板は、ゆっくりとやさしく大輔の坊主頭を撫で始めた。
大輔は口を上下運動をさせながらも、頭を撫でるその感触に心地よさを感じていた。
そういえば、先輩にもよくこうされたっけ、と大輔は思い出した。
大輔は大学1年の時、3、4年の柔道部の上級生相手に、よく性処理として口奉仕をさせられてきた。
初めは嫌だったが、夏が過ぎ、1年目の冬になる頃にはそれをすることが平気になっていた。
今、大輔の口の中にある興板のそれは、今まで大輔が口に含んだものの中でも一番大きく、大輔の口を突き破るほどに膨れ上がっている。

「時田先生も、脱いでください」
興板が大輔の両肩をつかんだ。
「え、いや、自分は…」
大輔は興板の顔を見上げた。
「立ってください」
興板は大輔の腕を取り、ゆっくりと立たせた。
そして、大輔の柔道着の帯を解き、上衣脱がせる。
その途端に、大輔の上半身から汗の匂いが群がり、周囲に広がった。
「きれいな体ですね」
興板は大輔の両肩に、やさしく手を添えた。
「な、なんか照れますね…」
大輔の顔が赤くなった。
大輔は全体に体毛が薄く、腋毛と脛毛、臍から下へと続く毛しか、ほとんど生えていなかった。
大輔と興板は部活後のシャワー室で同室したことがなく、お互いに裸で向き合うのはこれが初めてだった。
剛毛で覆われたやや色黒の熊のような体と、体毛の少ないつるつるとした体、2人の姿は体格は同じようだが、その見た目はまったく異なっていた。

「きれいな乳首だ」
興板はそういって、大輔の桃色の乳首を舌先を使って舐め始めた。
「だ、だめですよ、先生…自分、汗掻いてて臭いですよ」
大輔はそういったが、興板は大輔のその言葉を無視して、乳首を舐めながら、もう片方の乳首を指で弄り始めた。
「乳首感じませんか?」
興板は大輔の顔を見ていった。
大輔があまり反応を示さなかったので聞いたのだ。
「は、はぁ…あ、あまり…」
「じゃあ、感じるようにしてあげますよ」
と、興板はニヤッと笑い、乳首を舐めながら、手をゆっくりと大輔の体をなぞるように下げていき、大輔の勃起した股間をつかんだ。
「すごい…もうこんなになってる。それにすごくデカイ…」
興板はゆっくりと大輔の股間を揉み始めた。

「興板先生、自分…だめですよ…」
「いいじゃないですか、見てみたいんだよ。時田先生のを」
興板は体を沈め、大輔の下穿きの紐を解き、パンツと一緒に一気にずり下げた。
「あっ」
ぶるんと音を立てたかのように、大輔の股間が飛び出した。
「す、すごい…すげーデカイ!」
大輔のデカマラは、興板のそれに負けないくらいの長さを誇り、太さでは大輔の方がやや優っていた。
ズルムケのエラの張った大きな亀頭は我慢汁でべちゃべちゃに濡れており、太い血管が浮かび上がったガチガチの竿が、逞しい下半身の中心から勇ましく突き出ていた。
そして、汗と陰部の生臭い匂いとが混ざり合い、強烈な雄の匂いを発していた。

「そ、そんなに見ないでくださいよ。恥ずかしいですよ…」
大輔の顔がさらに赤みを増した。
興板は目の前のデカマラをしばらく眺め、それには手を触れず、舌先で玉袋を舐め始めた。
「ううっっ…興板先生…汚いですよ」
興板は玉袋をゆっくりと舐めながら、唾で濡らした左手の指で乳首も揉み始めた。
「うっ、くうぅぅぅ…」
興板の舌先が玉袋を擦るたびに、気持ちよさとくすぐったさで、大輔の体から力が抜けてきた。
自然と膝が緩み、その大股を開く。
すると興板は右手で玉袋の裏をなぞり始めた。
「うううっっ、あああああ…」
乳首と玉袋を同時に刺激され、大輔のデカマラからは我慢汁が止め処なく溢れ出し、糸を引き、畳にポタポタと落ち始めた。
しかし興板は大輔の、その我慢汁を涙のように垂れ流すデカマラには触れようとはしなかった。
焦らすように、乳首と玉袋だけを弄っている。

興板はデカマラの周りに茂る陰毛に鼻を埋め、その強烈な雄の匂いを吸い込んだ。
「ああぁぁぁ、すげー匂いだ…」
興板は大輔の雄の匂いを嗅ぎながら、右手で大輔の玉袋を揉み続けた。
「ううっっ、興板、せ、先生…」
大輔は、ついに我慢できずに声を出した。
「気持ちいいですか、時田先生」
興板は大輔の顔を見上げていった。
「う、ううっっ…そ、その」
大輔は目を細く開き、興板の顔を見下ろした。
「時田先生、すごい我慢汁が出てるぜ」
「は、やく…」
「何ですか?」
「俺の、ちんぽ、しゃぶってください…」
情けないと思うくらいに、大輔は小声でつぶやいた。
「え? 何かいいましたか、時田先生」
興板は大輔の声が聞こえているにも関わらず、さらに焦らし続けた。
「もう少し、大きな声でいってくれないと、わかりませんよ」
「うっ、ううう…」
大輔の体にはモヤモヤ感が溜まってきた。
今、大輔は興板に扱いてほしいと頼もうとしている。
いつの間にかに、頼まれた方が、頼む方に変わっているのだ。
大輔は恥ずかしかったが、ここまで焦らされ、いいかげんにちんぽをしゃぶってほしい、扱いてほしいという気持ちが、抑えられないぐらいに膨れ上がっていた。

「興板先生、俺のちんぽ、しゃぶってほしいっす」
大輔は顔を赤らめ、どうにでもなれ、という心境でいった。
興板は大輔の顔を見上げてニヤッと笑うと、我慢汁でぐちょぐちょに濡れている大輔のデカマラを一気に頬張った。
「あっ、ああああああああああ」
興板は舌を巧に使い、鈴口、括れ、裏筋をゆっくりと何度もなぞった。
続けて竿を喉の奥まで、そのデカマラ全体を飲み込み、激しく上下運動を始めた。
「ううううう、うおぉぉぉぉぉ、おおお…」
大輔は声を押し殺し、押し寄せる快感に必死に耐えた。
「時田先生、気持ちよかったら、我慢しないで、声出してください」
「ぐぅぅぅ、すげぇぇぇ気持ちいいっすよぉぉぉ、興板先生ー…」
興板の巧みな舌責めで、大輔は体から力が抜け、ゆっくりと体を倒していった。
その間も興板は大輔のデカマラからは口を離さず、その舌はさらに動きの激しさを増し、亀頭を集中的に捏ねまわした。

「あああああっっっ、す、すげぇぇぇ」
大輔は大股を大きく開き、大の字に倒れた。
体から汗が徐々に滲み出て、雄臭い臭気を辺りに撒き散らし始めた。
「時田先生の汗の匂い…ああ、いい匂いだ…」
興板は口からデカマラを吐き出し、右手で亀頭の括れをつかみ、親指で亀頭を捏ねまわした。
「うあああああぁぁぁぁぁっっっ」
「すげーいやらしいぜ、時田先生の体」
「そ、そんなに見ないでくださいっ、恥ずかしいっすよぉぉぉ…」
興板は左手で大輔の乳首を指で捻りながら、溢れ出した我慢汁でべちゃべちゃになったそのデカマラを、音が立つほどに激しく扱きだした。
「おおおおおぉぉぉぉぉ」
「時田先生、すげーヨガリ声だな」
「あああああっ、イクぅぅぅ、イキそうっすぅぅぅっっっ」
興板はデカマラを握る手に力を込め、さらに扱くスピードを上げた。
「うっ、うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
大輔は顎を上げ、目をぎゅっと閉じ、体全体に力を込めた。
「で、出る!出るっす!イクっすぅ、イクぅぅぅぅぅっっっ!」
大輔は激しくヨガリながら、大量の精液をぶち撒けた。
鈴口が大きく開き、ドバッドバッと精液が噴き出し、それが大輔の首や胸まで飛んで行き、上半身に大量の白い模様を作った。
「うっ、ううっっ…」
「すごい出ましたね」
「うううぅぅぅ…」
大輔は顔を上げ、まだ興板の手に握られている、白い雄汁にまみれた自分のデカマラを見た。
それは萎えることなく、まだその硬さを充分に維持している。

「すげーちんぽだな、まだガチガチだぜ。よーし、次は俺の番だ。時田先生、俺のケツに入れてくれませんか」
興板は顔を赤らめながらいった。
言葉とは裏腹に、恥ずかしげにいっているその様子が、大輔には少しおかしかった。
「じ、自分が入れるんですか?」
「初めてじゃないんですよね?」
「は、はい…」
「じゃあ、頼みます」
興板はそういうと、四つん這いになり、毛深く、デカイそのケツを大輔に向けた。
両手で尻たぶをつかみ、指先に力を込め、それを左右に割り開く。
すると、剛毛に覆われた谷間に隠れる肛門が剥きだしになった。

「時田先生」
「ウ、ウッス」
自分は先に射精をしてしまったし、この空気の中ではもう後には引けない、と大輔は思い、射精感がまだ抜けきっていないその体をゆっくりと起こし、興板の腰をつかんだ。
「い、いきますよ…」
「おう…」
大輔は興板の腰をつかむ手に力を込め、精液でべたべたに濡れたそのデカマラの亀頭の先端を、ゆっくりとケツの穴に押し当てた。
「うっ、き、きついぃぃぃ…」
興板は目をぎゅっと閉じて、顔を顰めた。
「大丈夫ですか?」
大輔は動きを止めて、興板の顔を覗き込んだ。
「あ、ああ…一気に入れてください」
興板は振り返り、頷いていった。
「ウッス、いきます…」
「おっ、おおおおおおおおおお」
ゆっくりと、大輔のデカマラが興板の中に入ってきた。
大輔の精液で既にべたべたのデカマラは、そのまま流れるように根元まで埋め込まれてしまった。
「ぜ、全部入りましたよ…」
無難なくデカマラが入り込んだのを確認すると、大輔は興板の腰を力強く押えつけ、ゆっくりと腰を前後に動かしだした。

「ぐっ、ぐうおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
「す、すごいっすよ興板先生のケツ、すげー締まるぅぅぅ」
大輔は激しく興板のケツを突き、興板のケツは大輔のデカマラを締め上げる。
「うう…せ、先生…」
大輔は上半身を興板の背中と密着させた。
2人の体からは汗が噴き出し、それが混ざり合うことによって強烈な雄の匂いが湧き上がった。
大輔は腰をゆっくりとまわしながら、両手で興板の硬く大きい乳首を捏ねまわし始めた。
「ああああああああああっっっっっ」
興板は大きなヨガリ声を上げながら、体を捩らせた。
「も、もっと…もっと突いてくれぇぇぇー!」
「ウッス!ぐおぉ、ぐおぉ、うおぉぉぉ」
大輔のデカマラが激しく突き出すたびに、興板の前立腺が刺激され、興板のデカマラからは我慢汁が底なしのようにドロドロと溢れ出した。

「興板先生…」
大輔は右手で興板のデカマラを握り締めて、激しく扱き出した。
「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっ!」
大輔のデカマラの圧迫感をケツの中で感じ、さらには自分のデカマラを激しく扱かれ、興板は爆発寸前だった。
「うううううっっっ、イ、イクぅぅぅぅぅ、イクぞぉぉぉぉぉ」
ドピュュュュュュュュュューーーーーーーーーー!!!
興板は四つん這いのまま体を激しく躍動させながら、大量の精液を噴出させた。
「ううっっっ、や、やばいーーーーー」
それと同時に大輔はあわてて自分のデカマラを興板のケツ穴から抜き取った。
その瞬間に、興板の後を追うように大輔のデカマラからも大量の精液が噴き出した。
「あああああっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ…」
2発目とは思えないほどのその大量の精液は、興板の背中全体に飛び散った。


射精間が遠のき、大輔は強烈な後悔の念に襲われた。
目の前には大きく息をついている興板が、大の字で倒れていた。
大輔の体には自分の精液と汗とがべったりと付着しており、少し気持ちが悪かった。
2人の体からは生臭い雄の匂いが沸き立ち、道場中を漂っているようだった。
「時田、先生…」
興板が上半身を起こした。
「あの…」
重い空気が2人の間に流れた。

「道場中が匂いますね。窓開けましょうか」
大輔はそういうと、ゆっくりと立ち上がり、窓に近づいて行った。
興板が閉めたのだろうか、窓を覆うカーテンはそのままにして、大輔はカーテンの間から手を入れて、窓を開けた。
窓からは、カーテンを揺らしながら涼しい風が入ってきて、大輔は心地よさを感じた。
「久しぶりに、何か学生の頃を思い出したようです」
大輔は、少し照れながらいった。

「自分も承知の上でやったんすから、興板先生、気にしないでくださいね。それに、すごく気持ちよかったですよ」
大輔は笑っていった。
しかし、大輔の中には既に興板との行為の快感は失せ、強い後悔の念だけが残っていた。
第8話 『中年男』


「おつかれーす」
夕暮れのクラウンドに声が響いた。
ユニホームを着た50人程の野球部員たちは、ぞろぞろと部室に戻り、各自帰り支度を始めた。
汗を吸い、土で汚れたユニホームを脱ぐと、部室の中は男の汗臭さが充満した。
「着替えのときは窓を開けろっていってるだろ!」
野球部のキャプテンである辻野健が怒鳴った。
「ウッス!」
窓の近くにいる部員たちが急いで窓を開ける。
部室から汗の匂いが出て行く様子がわかるくらいに、50人を超える野球児たちの練習後の着替えは、鼻をつまむほどに汗臭かった。

「いよいよ明日から連休だな」
辻野の横で着替えている田中康介がいった。
新学期も1ヶ月が過ぎ、5月の連休が明日から始まるのだった。
「連休かぁ、野球部は練習があるから関係ねーよ」
辻野は着替えながら、ため息交じりでいった。
キャプテンであり捕手である辻野の体は、野球部一の大柄であり、筋肉で覆われた骨太の体からは、シャツを脱いだ途端に、強烈な汗の匂いが沸き立った。
「休みの日も部活だと、遊ぶ暇も、彼女作る暇もねーよな」
「キャプテンが何いってんだよ」
康介は着替え終わり、ユニホームをスポーツバックに詰め込んだ。
「持って帰るのか?」
「明日は昼過ぎからだろ? 洗ってくるわ」
康介はもう一度タオルで顔と頭を拭いた。
そのタオルもバックに入れる。

「じゃあ、先に帰るわ」
康介は辻野にいった。
「あれ、今日早いんじゃないの」
部室の鍵を掛けるのはキャプテンである辻野の役目であり、辻野は一番最後に部室を出る。
いつもは康介も辻野に付き合い、一緒に部室を出て帰るのだが、今日は違っていた。
「ちょっと用事があるんだ」
「ふーん。彼女が待ってるのか。シャワー浴びてった方がいいんじゃないか?」
「違うって」
「最近調子はどうなのよ」
「なんだよ、調子って」
「またまたとぼけやがって」
辻野は康介に、彼女との交際のことをよく聞いてくる。
辻野はその厳つい容姿のせいか、今まで女性と交際をした、という経験がなかった。
その反対に康介の方は、爽やかな容姿とその愛嬌のある性格で、周りからも人気があり、2年生の夏から同級生の女生徒と交際を続けていた。

「お前はちゃんと相手がいていいよな。俺になんか誰も寄ってこねーよ。野球部のキャプテンってモテると思ったんだけどなー」
「お前は見た目が怖いし、そのガタイだからな。ウチの担任とそっくり」
「担任て、時田か?」
「そう。もしかしたら、お前の方が怖いかも」
康介は笑っていった。
「時田って独身?」
「さあ。結婚してるって聞いてないけど。確かまだ26だし」
「時田もモテそうにないよな。あれでモテるんだったら、俺だってモテるって」
「ウチの担任は性格がいいからな。新任でまだ1ヶ月だけど、クラスの女子だってみんな気に入っているみたいだし。性格も大事ってことだな」
「なんだよそれ、俺の性格が悪いみてーじゃん」
と、辻野が康介を睨んだ。
「後輩をいじめてるからな」
康介がいたずらっぽく小声でいった。
「いじめてねーよ。それに、彼女がいるやつにいわれたくないはねーよな」
康介は、辻野が今でも時折、後輩に性処理をさせていることを知っていた。

1年生の時、康介も辻野も上級生相手に同じようなことをさせられてきたことだが、康介は今の彼女と付き合いだしてから、後輩を相手にすることはなかった。
彼女に知られたくはなかったし、自分が味わった嫌な経験を、好き好んで後輩にさせようとも思わなかった。
とはいえ、彼女がいるからといっても、処理に不自由しないというわけでもない。
辻野はその辺を誤解しているようだった。

康介はスポーツバックを肩に提げ、部室を出た。
時計を見ると、約束の時間までには、まだ充分に時間があった。
これからすぐ帰って、風呂に入って、飯食って、と考えながら康介は早くも胸が高鳴ってきた。
今日の練習にも身が入らなかった。
以前、電車の中で会った中年の男。
康介はもう一度、あの中年男に会いたいと思っていた。
そして昨日、受け取った名刺に書かれていた番号に、意を決して電話したのだった。


20時、康介は中年男と約束した場所に時間通りに着いた。
そこはあの日、男が先に降りた駅であり、康介の地元の駅から、わずか4つしか離れていない駅だった。
康介は改札口を出て、ホールに建っている柱の一つに寄りかかった。
またあの男と会う、康介は緊張してきた。

あの日満員電車の中で、康介は今までにないほどの快楽を、見ず知らずの男から受けた。
康介の勃起したちんぽを愛撫する男の巧みな責めと、それと同時に康介のそれに密着する、男の極太のデカマラ。
射精を何度も寸止めされ、結局はモヤモヤ感だけが残り、その行為の以降、康介はもう一度あの男から受ける快楽を味わいたいと思っていた。
それは初めてオナニーを憶えた頃のような、日に日に増さっていく性欲だった。
康介は、後輩を相手に処理することをやめてからしばらく経ち、今付き合っている彼女とも、今だにセックスはしていなかった。
この1年近く、いつも自分の右手だけで処理を行っていた。
高校3年生という性欲絶頂の間にある康介の性欲は、中年男から受けた極上の快楽の虜になっていた。
もしまた辻野のように、部活の後輩に同じことをやらせたとしても、おそらくは満足はできないだろうと思っていた。

「こんばんわ」
康介が横を向くと、あの中年男が立っていた。
康介はボーっとしていたらしく、男が近づいてきたことに気がつかなかった。
「あっ、こんばんわ…」
康介はペコリと頭を下げた。
男は電車で会ったときの背広姿ではなかった。
黒いトレーナーに茶色のズボンとラフな格好、と地味で典型的な中年男の格好だった。
「行こうか」
「…はい」
康介は男の後ろに付いて歩き出した。

駅の外には住宅街が広がっていた。
駅の正面にはロータリーがあり、左側に大手スーパーマーケット、反対側にはファーストフード店やコンビニ、飲食店がいくつか並んでいた。
遠くを見渡すと高層マンションが何棟か建っている。
男と康介は、駅から数分歩いた場所にあるマンションに入って行った。
入り口の自動扉には鍵が掛かっていて、セキュリティの整ったマンションらしかった。
白い壁面に、昼間のように明るい照明がフロアを照らしていた。
2人はエレベーターに乗り、最上階の14階まで上がって行った。

「おじゃまします」
康介は緊張しながら男の部屋に上がった。
短い廊下の向こうにはダイニングがあり、脇にはキッチン、右側には寝室がある。
家具の他にもいくつか植物も置かれてあり、一人暮らしには充分過ぎるほどに広く、そして立派な造りであった。
「へぇ…」
康介は棒立ちになったまま部屋の中を見渡していた。
想像していたより、男がずっと良い暮らしをしていることがわかった。
康介がボーっと立っていると、男が突然後ろから抱きしめてきた。
「よく来たね」
男が耳元で囁く。
康介は、何か暖かいものに包まれたような感じがした。
同性に抱きしめられているのに、なぜか嫌な気がしなかった。
男が康介の体を廻し、2人は向かい合わせになった。
改めてまじかで見ると、男は優しい顔つきをしている。
やや垂れ目であり、ほっぺが丸く膨らんで、顎には白い毛の混じる無精髭が生えているが、特に厳つい感じでもなく、可愛らしい熊といった感じだった。
身長はやや康介の方が高かったが、横幅は倍ほどに男の方が優っていた。
2人の視線が合い、康介は恥ずかしくなって下を向いた。
逆に男は優しい目でニコッと笑った。

「キスしていいかい?」
男が囁くように聞いてきた。
「え…あっ、はい…」
「男とは初めて?」
「はい…キスするのは、初めてです…」
「エッチは経験あるんだ?」
「…部活でちょっと」
「野球部か何か?」
「うん、まあ…」
「かわいいね。すごいタイプだよ」
2人は目を閉じると、男の唇が康介の唇に触れた。
康介は今まで同性とキスしたことはなかったが、不思議に不快感はなかった。
男の唇から生暖かい舌がゆっくりと出てきて、康介の唇の間に入った。
康介も恐る恐る舌を出し、2人はゆっくりと舌を絡め合わせた。
今まで異性ともあまりキスの経験がない康介の舌使いに、男は唇を離し、苦笑した。

「ベットに行こうか」
男の言葉に康介は小さく頷き、2人は寝室に入った。
男は康介を再び抱きしめた。
康介はこの上ない緊張感に襲われた。
「緊張してるんですけど…」
康介は顔を引きつるように笑いながらいった。
「大丈夫だよ。君は何もしなくていいから。脱がせてあげる」
男はそういうと、康介の服をゆっくりと脱がし始めた。
康介の服やズボンを丁寧にたたみ、床に置いた。
男は最後に、康介のトランクスをゆっくりと下げた。
既にガチガチに勃起している康介のちんぽが顕になる。
「もうデカくなってるね」
康介は男の目の前で全裸になった自分に恥ずかしくなり、顔が赤くなった。
「おじさんも、脱いでよ…」
康介がそういうと、男は無言で自分の服を脱ぎ始めた。
康介はその様子をじっと眺めていた。
大きく厚い胸板と、それを覆う剛毛。
やや緩みのあるまん丸と出た腹部と、それを支える太い太股にも、剛毛が繋がっている。
男のトランクスは既に極太のデカマラがテントを張っていた。

男は下着姿のままで康介に近づき、康介の体をゆっくりとベットに倒した。
「きれいな体だね」
康介の体は、部活と自主トレで鍛えあげられた引き締まった体であり、体毛は薄く、脛毛が若干生えているだけだった。
「そっ、そうっすか?」
「ここもすごいね」
男は康介の既に固くなっているちんぽに手を添えた。
「あ」
ちんぽに男の手が軽く触れただけで、康介の体がビクッと反応する。
男は康介の桃色の小さい乳首を舐め始めた。
「うっ…」
康介は目をぎゅっと閉じた。
気持ちいいのと、少しくすぐったさを感じた。

「乳首は感じるの?」
「うーん、わからない…ちょっと、くすぐったいかな」
と、康介は素直に答えた。
「すぐに気持ちよくなるよ」
男の熱い舌が硬くなった乳首の先をつついた。
康介は全身の力を抜き、深く息を吸った。
男の舌が乳首から脇に移り、次に脇腹を通り臍に滑り、徐々に康介のモノに近づいていった。
男は右手の人差し指で、康介の玉袋を弄り始めた。
「ううっっ」
康介のちんぽがビクッと反応して、その先から透明の液が小さい粒を造り、垂れ落ち始めた。
「もう出てきてるよ」
男は玉袋を弄りながら、左手で亀頭を半分程覆う皮をゆっくりとめくり、亀頭を完全に露出したその硬い肉棒を、一気に口の中に含んだ。
「ああっ!」
男の舌は亀頭を捏ねまわし、亀頭の括れから裏筋と吸い付くようになぞった。
「くぅぅぅ、うぁぁぁっっっ…」
康介は我慢できずに声を漏らした。

男は右手で康介のちんぽの根元をつかみ、余分な皮を引っ張り、口を上下に動かし始めた。
「すっ、すごい…気持ちいぃぃぃ…」
康介は顔を上げ、股間に目を向けた。
このものすごい快楽がどのように行われているのか確かめようと思った。
康介の目には、白髪混じりの禿げ坊主頭が上下に動いているだけにしか見えなかったが、男の口の中では上下運動とともに、その舌が亀頭を中心に吸い付くようにうごめいているため、二重の快感を康介に与えていた。
「ううっっ…だめだよ…もうっ、いっちゃうっ…」
今まで受けたことのない極上のフェラチオで、康介は早くも射精感に襲われた。
「いいよ、出しちゃいな」
男はそういうと再び康介のちんぽを口に含み、上下運動を続けた。
「ああっ、い、いく、イクぅぅぅぅぅっっっっっ」
男の口の中で康介のちんぽが一瞬固まり、亀頭が大きく膨れ、ドクッ!ドクッ!と大量の精液が鈴口から噴出した。
「おっ、おおおおお」
男は何発も発射されるその大量の精液を喉に押し込み、ゴクンと飲み込んだ。
射精が終わった後もしばらくは康介のちんぽからは口を離さなかった。


「すごい出たね。溜まってたの?」
男は康介のちんぽから口を離した。
「いや、昨日も出したけど…」
「やっぱり、若いんだね。まだガチガチに勃ってるよ。もう一発ぐらいイケそうだね」
「たぶん…」
確かに康介のちんぽは大量の精液を噴射した後も、今だその硬さは失われずにいた。
それに康介は、多い時には一晩で2度3度、射精を続けたこともあった。
「…飲んだんですか?」
「うん。おいしかったよ」
康介は部の後輩に何度かフェラチオをさせたことはあったが、口内射精は初めての経験だった。
口内射精がこれほどまでに気持ちいいものとは思いもしなかった。
「四つん這いになって」
男が康介の胸の上に手を添えていった。
「えっ、あの…バックは無理です…」
康介はいきなりそういわれたので、少し戸惑った。
「大丈夫、入れないよ。見てみたいだけだよ」
優しい男の顔を見ると、康介はそれを断るのは悪い気がして、ゆっくりと起き上がり、四つん這いになった。

「手で開いてみてくれないかな?」
康介の突き出した尻を見つめながら、男がいった。
「はっ、はい」
康介は両肩を布団に付けて上半身を支える姿勢をとり、両手を後ろにまわして尻たぶをつかみ、左右に押し開いた。
康介のきれいな尻の中心、わずかに毛が生える肉色の肛門が顕になった。
「きれいだね」
男はその穴に、そっと舌先を当てた。
「あうっ!」
襞に触れてくる男の舌先の心地よさに、康介は思わず小さく叫んだ。
「ううっっ、す、すげぇぇぇぇぇ」
康介の尻たぶをつかむ両手に力が入る。

「すごい感じるようだね。やられたことがあるのかな?」
男はやさしくそういうと、唾で濡らした右手の人差し指を肛門にゆっくりと差し込んだ。
「ああっっ、だ、だめっす!」
康介の体が小刻みに震えだした。
男は康介の反応を面白がるように、人差し指を遠慮することなく根元まで一気に押し入れた。
「うううぅぅぅぅぅっっっ」
「気持ちいいのかい?」
男は康介の太腿の間で震えている玉袋を、左手でやさしく揉み始めた。
「あっ、ああああああああああ」
康介は激しくヨガリ始める。
続けて男は玉袋の向こうでガチガチに硬くなっている康介のちんぽをつかみ、扱き始めた。
さらには肛門に根元まで入れた人差し指を、ゆっくりと出し入れし始める。

「あああああ、うっ、ううううううううううっっっっっ」
康介は尻たぶから両手を離し、両手を布団に突き立て、ガクガクと震えだした。
「気持ちいいか?」
「う、うん…す、すごく、気持ちいいぃぃぃ」
男はちんぽを扱くスピードを上げ、さらに肛門で出し入れさせている人差し指の動きも加速させた。
「あああああ、イっちゃう!イ、イクっ、イクぅぅぅぅぅっっっっっー!」
四つん這いのまま、康介のちんぽから再び熱い精液が迸った。
二度目の射精にもかかわらず、大量の精液が白いシーツに飛び散った。
「ああぁぁぁ、はぁ、はぁ…」
康介の体から一気に力が抜け、康介はそのままうつ伏せに体を沈めた。


「シーツ汚しちゃって、すみません」
ベットの上で、康介と男は向かい合って座っていた。
康介は一息ついたが、体がぐったりとしていた。
あれほど硬くなっていたちんぽも平常時に戻っていた。
「構わないよ。それにしても、すごいケツ感じてたね」
「部活の先輩に、何度か掘られたことがあって」
康介の赤くなっている顔を見て、男はクスっと笑い、ゆっくりと康介に顔を近づけ、再びキスをした。
熱い舌が絡み合い、キスがこんなにも気持ちいいものなのか、と康介は思った。

「あの、おじさんのも見てみたい」
康介は男の股間に目を向けていった。
その股間は今だにトランクスを持ち上げ、大きなテントを張っている。
「いいよ」
男は座りながら体制を崩し、トランクスを脱ぎ、立ち膝の姿勢をとった。
「すごい…」
康介は思わず声が漏れた。
男のちんぽは、勃起していても半分近く皮が被っているが、その先から覗く、赤黒い亀頭には我慢汁がテカテカと光輝き、竿には太い血管がいくつも浮かび上がっていた。
長さは康介のほうが若干あるが、その太さは康介のモノよりひと回り以上も太く、まさに極太のデカマラだった。
男がその皮を剥くと巨大な亀頭が露出し、そのデカマラは一層とグロテスクさを増した。

「こんなにデカイの初めて見た…」
康介はそっとその極太マラを握った。
自分のちんぽにはない、ずっしりとした重量感を感じる。
「こんなデカイの入らないよ」
康介の言葉に、男は軽く笑った。
「しゃぶってくれるか?」
「…うん」
康介は口を大きく開け、男のデカマラを口に入れた。
少し苦しかったが、何とか根元まで咥えることができた。
口の中一杯に男のデカマラがうごめき、我慢汁と鼻の先に当たる白髪混じりの陰毛から、強烈な雄の臭いと味が康介を襲った。
「無理しなくてもいいぞ」
男はいったが、康介はこの初めてのデカマラを一生懸命しゃぶり続けた。
男は静かに康介の坊主頭に両手を乗せた。

この今の2人の姿が、ビデオで撮られていることに、康介は気づいていなかった。
第9話 『先輩と後輩』


熱いシャワーは汗にまみれた体を一気に洗い流し、爽快感を与えてくれる。
サラリーマンは仕事後の一杯が楽しみだというが、大量の汗を掻き、土と誇りまみれになった練習後の野球児には、熱いシャワーが一番だった。

グラウンド脇にある野球部の部室にはシャワー室が設備されており、一度に8人が使えるシャワーの数と、そして広さがあった。
以前は上級生から使用する決まりがあったのだが、いつの間にかにそれはなくなり、今はユニホームを脱いだ者から早々とシャワー室に入って行く、まさに早いもの勝ち式になっていた。
新入部員の1年生などはまだ恥ずかしさがあるのか、シャワーを浴びないで帰る者や、股間を隠し、カラスの行水の如くさっと浴びて帰る者がほとんどだった。

「お先に失礼します」
軽く頭を下げて部室を出て行く後輩部員たちを横目で見ながら、辻野健は下着一着のまま部室の奥のドアを開けてシャワー室に向かった。
辻野は部室の戸締りをするので、いつも最後のほうにシャワーを使う。
狭い脱衣所で、シャワーを終えた部員たちが濡れた体を拭いていた。
辻野はパンツを脱ぎ、タオルと一緒に棚の中に置いた。
もちろん股間は隠すことはしない。
部員の視線が、自然と野球部一の大柄な辻野の骨太の体に向く。
浅黒く焼けたその体には見事な筋肉が出来上がっており、張り出た尻とパンパンに膨れたその太腿は、捕手のポジションにまさにふさわしかった。

「キャプテン、やっぱデカイっすね」
濡れた体を拭いている部員の一人がいった。
「デカイって、何がだ?」
「いや、体がっすよ」
とぼけたように部員が答える。
「先月から運動体育館にあるジムに行き始めたしな」
「そうなんすか?」
「ああ、1回1時間程度だけどな」
辻野はそういって、シャワー室に入って行った。
もちろん部員がいったデカイというのは、辻野の股間のことである。
小学生からオナニーを覚えた辻野のちんぽはすでに浅黒くなっており、平常時は亀頭に少し皮が被っているが、長く太く重量感があり、ずっしりと垂れ下がっていた。
自分のモノに自身があった辻野は、1年生の時からシャワー室でも隠すことがなかった。
当時1年生の辻野が上級生の何人かに性処理に使われたのには、理由の一つにそれがあった。

「康介、帰りCD買いに行くんだけど、付き合わないか?」
辻野は隣で頭からシャワーを浴びている田中康介に声をかけた。
康介はシャワーから顔を出し、手で顔を拭った。
「悪い、今日も用事があるんだ」
康介は申し訳なさそうにいった。
「彼女じゃないけどな」
さりげなく付け足す。
彼女が原因だと、辻野はふてくされるからである。
「ふーん」
辻野はコックを捻り、シャワーを浴び始めた。

「康介、体の調子でも調子悪いのか?」
「え?」
突然そういわれて、康介はギクっとした。
「いや、なんかいつもより体の切れがないというか…バッティングでも空振りばっかしてたし、守備でもエラーが目に付いたし、どこか体調が悪いと思ってさ」
「ああ…ちょっと疲れてるかもね。明日は練習ないし、ゆっくり休むよ」
「…ならいいけどな」
康介は上手くとぼけたが、事実、康介は昨日今日と練習にまったく身が入っていなかった。
一昨日と昨日、康介はあの中年男の家に行っていたのだ。
一昨日別れ際にまた会いたいと男にいわれ、康介はこの連休中、毎日行くと答えていた。
中年男から受ける快楽に、昨晩康介は3度も射精した。
数時間寝ると高校三年という若さのためか、練習の疲れも、その後の行為の疲れも取れるのだが、練習中はずっと男との行為のことが頭をよぎり、練習に身が入らなかった。
辻野にいわれて、心配している彼に対し少し気が引けたが、康介はこの連休が終われば男とも一線を引き、再び真面目に練習に励めると思っていた。

「じゃ、お先」
康介はシャワーを止めて、濡れた顔を手で拭い、出口に向かった。
「おう」
辻野は振り返って、シャワー室を出て行く康介の後姿を目で追った。
「康介のやつ…」
康介がシャワー室から出て行くと、辻野はため息混じりに呟いた。
辻野は、康介が練習中に何度か股間を勃起させていたのに気がついていた。
康介は周りに気づかれないようにごまかしていたようだが、何度も股間に手をやる康介の不自然な動きを、辻野は練習中ずっと追っていたのだ。
「ったく、連休中はずっとヤってんのかよ…」
おそらく康介は、昨晩も彼女とセックスをしてきたのだろう。
そして練習中はそのことばかりを考えて練習に身が入らなかった、と辻野は考えていた。
まったく羨ましい限りである。
辻野は自分の股間が少しずつ熱くなってくるのを感じ、シャワーの温度を下げ、再び頭から勢いよく浴び始めた。


「キャプテン、お先、失礼します」
他の部員たちもシャワー室を出て行き、辻野一人だけが残った。
辻野は、ほぼ水に近いほどに温度を下げたシャワーをしばらく浴び、頭をすっきりとさせた。
「ふぅ…」
辻野はシャワー室を出た。
パンツを穿き終えて部室に戻ると、それと同時にユニホーム姿の部員が一人、部室に入ってきた。
「大山」
「あっ、キャプテン…おつかれさまです!」
そういってペコリと頭を下げたのは、今年、辻野と同じ捕手のポジションで入部してきた1年生の大山優太だった。
バリカンで刈りたての坊主頭に、日焼けした浅黒い肌、小学生から捕手を続けてきたその体には、すでに筋肉がずっしりと付いていて、下半身も太く、辻野には劣るとはいえそのガタイのよさは、他の新入部員の中でも一際目立った。

「お前、まだユニホームなんか着て、何してたんだ?」
「ちょっと胃の調子が悪くて、トイレに行ってたんです…」
と、大山はお腹の辺りを擦りながらいった。
「30分近くも行ってたのかよ」
辻野は横目で時計を見ながら、少し呆れたようにいった。
他の部員も全員帰ったのか、すでに部室には辻野と大山の2人だけになっていた。
「いや、あちこち鍵が閉まってたんで…結構やばかったです…」
「ふーん」
辻野はタオルで坊主頭を拭きながら呟いた。
休日なので、学校中どこでも鍵が開いているわけでもない。
「で、お前、シャワー浴びてくのか?」
「…皆もう帰ったんすよね。遅くなっちゃったんで、今日はいいっす」
そういいながら、大山はユニホームを脱ぎ始めた。

辻野は大山がズボンを脱ぎ始めたのを見て、部室のドアの鍵を掛けた。
「大山」
「はい?」
大山が手を止め、顔を上げた。
辻野は部室の壁際にある長椅子に腰掛け、股を大きく広げた。
「来いよ」
「…でも、自分汗かいてて臭いっすよ」
と、大山は困ったようにいった。
「溜まってんだ。頼むぜ」
辻野は大山の言葉を無視していった。
「…ウッス」
大山はしぶしぶ答え、ゆっくりと辻野の前に歩み寄り、立ち膝の姿勢をとった。
そして右手で下着越しに辻野の股間を揉み始めた。

「うっ」
大山の太い指がブリーフの生地をなぞるたびに、辻野は声を小さく漏らした。
先ほど水で静めたモノに再び一気に熱い血液が流れ込み、それはブリーフに形をくっきりと浮かび上がらせ、生地の表面に小さい染みを作り始めた。
「いいぞ…」
辻野が腰を浮かし、大山が両手で辻野のブリーフの端をつかんでゆっくりと下げると、ガチガチに勃起したデカマラがゴムに弾かれて勢いよく飛び出した。
「すげぇ…」
大山は目の前に現われたそのグロテスクなほどのデカマラを見て、思わず声を漏らした。
浅黒の肉棒には血管が浮き上がり、ズル剥けの亀頭は我慢汁が全体に付着してテカテカと光っている。
大山は大きく口を開け、ゆっくりとそのデカマラを口いっぱいに含んだ。
そして唾を大量に含んだ舌を使い、亀頭を捏ねまわし始めた。

「うっ、おおおお…」
辻野は声をあげ、大山のザラザラした坊主頭を右手でつかんだ。
大山も両手で辻野の汗ばみ始めた太腿を力強くつかむ。
そして、デカマラの根元から亀頭まで下から上へ、上から下へと上下運動を始めると、ぐちゃぐちゃと部室に淫靡な音が響きわたった。
「おおおおお、気持ちいいぜ…大山、上手くなったな…」
大山の坊主頭をつかむ辻野の右手に力が入る。
「ウ、ウッス」
大山は辻野のデカマラを口に含みながら苦しそうに答えた。

一週間に多い時は3回以上、辻野は大山に処理をさせていた。
彼女もいなく、高三という若さ絶頂の間にいる辻野の性的ポテンシャルは、毎日でも処理をしなければならないほどに高かった。
新年度の練習初日、部活後のシャワー室で大山と2人きりになった時、辻野はいきなりに大山に自分のちんぽをしゃぶらせたのだった。
高校とはいえ体育会での先輩の言葉は絶対だ、と辻野は大山にいい教えた。
そして大山も、緊張しながら辻野のデカマラをしゃぶりつくした。
それ以来、部活後の部室や体育館の裏などで、辻野は大山の口で処理を行っていたのだった。


「大山、立てよ」
「…ウッス」
大山は辻野のデカマラから口を離し、辻野の前に起立をした。
「両腕を頭の後ろで組んで、股を少し開け」
「ウッス」
大山は素直にいわれた通りのポーズをとる。
辻野は大山のスライディングパンツとサポーターをゆっくりと下げ始めた。
「あっ、キャプテン…」
大山はブリーフ一枚の姿になった。
辻野はそのブリーフを一気にずり下げると、とたんに汗と陰部の蒸れた生臭さが混ざった強烈な臭いが沸きあがった。
目の前には大山の包茎ちんぽがだらんと垂れている。
平常時でも存在感のある辻野のモノとは違い、小ぶりで、包皮が亀頭の先まですっぽりと包み込んでいる。
それはまだ大人の男根になりきっていない、少年のような包茎ちんぽだった。

「くせーな…」
辻野は顔をしかめた。
「すみません…」
大山は恥ずかしさのあまりに顔が赤くなっていくのを感じた。
辻野はそっと包皮を指で摘み根元に引っ張ると、包皮の中から肉色の亀頭が姿を現した。
親指で亀頭の表面を軽く撫でると、その刺激になれていない大山の体がビクっと反応する。
「うっ…キ、キャプテン…」
大山のちんぽは辻野の手の中で膨張を始め、瞬く間に硬く反り返った。
肉色の綺麗な亀頭の先に、早くも透明な液が小さい玉を作り出している。

「お前も溜まってんのか?」
「…いえ、昨日帰ってから、オナニーしました」
「何発出した?」
「…2発っす」
「練習後なのに、2発も出したのか」
そういって辻野が大山のちんぽから手を離すと、根元に引き伸ばした皮がゆっくりと戻り、再び亀頭を完全に包み込んだ。
「まだ完全には剥けないみたいだな、この包茎ちんぽは」
「ウ、ウッス…」
大山は顔を真っ赤にしながら答えた。
勃起したとはいえ、大山は辻野の許可なしではその包茎ちんぽを隠すこともできない。
大山は、辻野のそれよりひと回りほど小さい包茎ちんぽを晒している恥辱の中でも、そのちんぽからは我慢汁が止め処なく溢れ出てくる。

「股を開いて腰を落せ」
「ウッス」
大山は中途半端に下がったままの下着を脱ぎ捨て完全な全裸になり、股を大きく開き、膝が90度曲がるまでに腰を深く落とした。
そして再び両手を頭の後ろで組む。
屈辱ともいえる、なんともみっともない格好だった。
辻野は人差し指に唾をつけ大山のケツ穴にそっと当てると、大山の体がビクっと反応した。
「ちゃんと広げてるか?」
「…ウッス、指2本までいきました」
「どれ」
辻野は下からゆっくりと大山のケツ穴に人差し指を差し込んだ。
「うっ、ううぅぅぅ…」
大山がおもわず声を漏らす。
「大山、前よりゆるくなってるぞ」
辻野は指を動かしながらそっといった。
「ううっ、ああっ、あああああ…」
大山は目をぎゅっと閉じた。
辻野の指が上下に動かされるたびに、大山の声が静まり返った部室に響いた。

「いっ、痛いっす、キャプテン…」
ケツ穴から受ける激痛に、大山のちんぽはすでに縮こまってしまっている。
「大山、今指が何本入ってると思う?」
「…にっ、2本っすか?」
「4本入ってるぞ」
「…マジっすか!?」
大山が下を見ると、辻野の両手が自分の股の間に伸びているのが確認できた。
辻野は両手の人差し指と中指の計4本を、大山のケツ穴に入れているのだ。
「つっ、辛いっす、キャプテン…」
大山の両足がガクガク震えだした。
その太い太腿からも、徐々に力が抜け始めてきた。
辻野はその様子を見て、ケツ穴から4本の指をゆっくりと抜いた。
「ううっっ…はぁ…はぁ…」
大山は大きく深呼吸をする。
大山は全身にじっとりと汗を噴き出させていた。

「よし、後ろ向け」
辻野は立ち上がり、膝まで下がっていたブリーフを脱ぎ捨てた。
大山は、全裸になった辻野を目の前に、改めてその逞しい肉体を再確認した。
捕手として憧れるほどの大きな体と、その太い下半身からそびえ勃つ見事なデカマラ。
大山は、これから辻野が行おうとしている行為に想像がついていた。
「キ、キャプテン…」
大山は泣きそうな顔になった。
「キャプテンのそんなデカイちんぽ…入らないっすよ」
目もすでに涙目になっている。
「大丈夫だって、無理はしねーからよ」
「で、でも…」
「この長椅子に手をつけ」
辻野はそういって、大山の背中を軽く押し、椅子の前に立たせる。
大山も、これ以上何をいっても無駄だとわかったのか、おとなしく体を屈め、両手で長椅子の端をつかみ股を大きく広げ、尻を突き出した。
キャプテン自身も1年の時に、上級生から同じことをさせられてきたんだ、と自分にいい聞かせる。
「キャプテン、お願いします!」
と、大山は開き直っていった。

「よーし!いいか、力を抜くんだぞ」
辻野は両手で大山の腰をつかんだ。
ゆっくりと大山のケツ穴にそのデカマラを挿入する。
「ぐっ、ううううっ、ああああぁぁぁぁぁ」
大山がたまらず悲鳴をあげた。
指には比較にならないほどの太さを持った肉棒が、徐々にケツ穴に呑まれて行った。
「おおおっ…根元まで入ったぞ、大山…」
辻野は腰をゆっくりと動かし始めると、ケツの中のデカマラが上下左右と暴れまわる。
「おおおっ、すげえ締まるぜ」
「い、痛いっすっ、キャプテン…」
大山が息を切らしながら、苦しそうに答える。
「がっ、我慢しろっ」
「ううっ…うっ、ウッス…」
大山は歯を噛み締め、その激痛に必死に耐える。

辻野の腰が音を立て、大山のケツを激しく打ち始めた。
「うあっ、うあっ、うううぅぅぅっっっ」
大山は顔を歪めながらも腰が抜けないように、長椅子をつかむ両手に力を入れた。
辻野の右手が大山の腰を廻り、股間に辿り着くと、大山のちんぽがガチガチに勃起していた。
包皮で覆われた亀頭の先からは、我慢汁が止め処なく溢れ出てきている。
「なっ、何だよお前っ…ケツ掘られてちんぽ勃ててるのかよっ」
辻野が腰を振り息を切らしながらいった。
「キャプテン、俺…何だかわかんないっす…痛いけど…き、気持ちよくなってきたっていうか…わけわかんないっす…」
大山も顔を屈めて自分の股間を覗くと、我慢汁を床に垂らしながらガチガチに勃起した自分の包茎ちんぽが見えた。
ケツに男のモノを入れられ苦しいはずなのに、大山のちんぽはずっと勃起している。

「よーし、今日はお前もイカせてやるからな!」
辻野はそういうと、大山の勃起ちんぽをがっちりと握り締め、激しく扱きだした。
「ああああああああああ!」
大山の発する声が明らかに変わり始めた。
それは激痛に耐えるものではなく、快楽に陥った声だった。
「おっ、俺、おかしいっす…キャプテン…の、ちんぽっ、スゲー気持ちよく感じるっす!」
「いいんだぜ大山、イっちまっても!今日はお前のケツの初掘りだからなぁ!」
辻野はさらに激しく腰を動かし、それに比例するように大山のちんぽも激しく扱いた。
「キャプテンっ、俺、だめっすっ…もう、イきそうっすっ…」
「おおっ、俺もイクっ、イクぞぉぉぉ、大山ぁぁぁっっっ!」
「ああっ、イクっ、イクぅぅぅぅぅー!」
ケツの中を辻野のデカマラに突かれ、大山のちんぽは激しく扱かれながら、ドバッドバッと大量の精液を派手に噴き出した。
「俺も、もうっ、我慢できねぇぇぇっっっ!出るっ!おおおおおぉぉぉ!」
ドピュ、ドピュ、ドピュュュュュー!
辻野は大山のケツの奥でデカマラを爆発させた。
「おっ、おおっ、おおおおお…」
辻野のデカマラから大量の雄汁が大山のケツ穴の奥へと激しく注がれる。
辻野は体中から力が抜けたように、大山の体に覆いかぶさった。
大山は辻野の温もりを背中に感じながら、自分のケツの中に注がれる辻野の雄汁を振動として感じていた。


「2年の時にも後輩のケツ掘ったんだが、お前のケツのほうが気持ちよかったぜ」
その後2人でシャワーを浴びながら、辻野はいった。
「ケツの中しっかり洗っとけよ」
「…ウッス」
大山は丁寧にケツの中を洗った。
少し痛みが残っており、大山は顔を歪めた。
「俺、ケツ掘られながらちんぽ勃起させて、おかしいっすよね…」
大山は辻野の方を向いていった。
「大山、お前もしかしたら、ホモのケがあるんじゃないか?」
と、辻野は素っ気なくいった。

「俺の知ってる奴にも男が好きな奴がいるぜ」
「俺、別に男が好きってわけじゃないっすよ、キャプテン」
大山は少しむきになって講義した。
「冗談だって。普通に女が好きでも、ケツが感じる男ってのもいるみたいだしな。先輩の中にもいたな、そういえば」
「キャプテンはどうなんですか?」
大山は調子に乗って突っ込んだ。
「俺は感じねえよ。掘るほうが気持ちいいに決まってるだろ」
「女と男、どっちとヤったほうが気持ちいいっすか?」
「…そりゃあ女の方がいいに決まってるだろ」
辻野は少し顔を赤らめていった。
それは、今だ異性との性行為の経験がない辻野には、検討がつかない質問だった。
第10話 『岩口鉄の相談1』


目覚まし時計が鳴った。
「う~ん…」
時田大輔は布団から頭を出し、ベット脇の棚の上で鳴り響く目覚まし時計にこぶしを振り下ろした。
こぶしは見事に一撃で目覚まし時計に直撃し、そのまま倒れて床に落ちたが、目覚まし時計は未だに自分の役割を果たすかのごとくに鳴り続けている。
「…うるせーなぁ…もう…」
大輔はしぶしぶ布団から起きて、床の上で必死で音を鳴らし続けている目覚まし時計を拾い上げて、ボタンを押して音を止めた。
目覚まし時計を棚の上に戻すと同時に、その大口を開て開けて欠伸をする。
「いっ、いってぇ…」
大輔は突然顔をしかめ、眉間に手のひらを当てた。
二日酔いである。

前日の深夜、大学時代からの友人が大輔の部屋を訪れ、朝方の4時近くまで酒を飲み、友人が帰った後布団に就いた時にはすでに空がうっすらと明るくなり始めていた。
「1ヶ月が過ぎたけど、教員生活っていうのはどんな感じなんだ?」
「生徒たち怖がってないか?」
「相手は高校生なんだから、本気でぶん投げて怪我させんなよ」
「若くて美人な先生とかっている?」
話題はもっぱら大輔に集中し、それとともに、酒もしこたま飲まされた。
酒には強く、滅多に二日酔いにはならない大輔だが、さすがに今朝はやや頭痛がした。

大輔は痛む頭に手を当てながら、冷蔵庫から水のペットボトルを出し、そのままがぶ飲みした。
「ふぅ…」
一息ついて、部屋中を見渡す。
ビールの空き缶や酒の空き瓶、つまみの袋などが部屋中に散乱している。
テレビの前には友人が置いていったアダルトビデオの空き箱が転がっていた。
インターネットで購入したというモザイク無しの無修正のビデオを観て、酔いの勢いもあってか、大輔たちは全員で、ふざけあいながらオナニーをした。
大輔を含む全員が体育会出身であり、男たちは、仲間の前でオナニーをするという行為に恥ずかしさのかけらも持たなかった。
「大輔のやっぱでけーなぁ」
「20cmでその太さだもんな。柔道の腕も部一だったけど、ちんぽのでかさも一番だったよな」
ここでも話題は巨根ともいうべき大輔のデカマラに集中した。
大輔はからかわれながらも、一番最初に大量の精液をティッシュの中にぶちまけた。
大の大人がやることではなかったが、異様な雰囲気の中で盛り上がったオナニー大会は、学生の頃に戻ったような錯覚を大輔たちにもたらした。

丸いごみ箱の中に大量に捨てられたティッシュからは、今も生臭い精液の臭いがしていた。
「くせーなぁ…」
大輔は水をもう一口飲み、時計に目を向けた。
時計の針は10時を指している。
(そうだ、今日は岩口が来るんだった)
大輔は二日酔いから来る頭痛で顔をしかめながら思い出した。
以前大輔は、自分の教え子である岩口鉄から悩み事の相談に乗ってほしい、といわれていた。
一度部活後に時間をとったのだが、学校では話しにくい内容らしく、岩口本人からも、どうしてもこの連休中に聞いてほしいといわれていたので、大輔は今日岩口を自宅に呼んだのだ。
岩口に駅から自宅への道順を簡単に書いたメモを渡し、今日の11時に来るようにいってある。
(あと1時間しかねーな。とりあえず、部屋の中を片付けないとな…いや、その前にシャワーを浴びるか)
大輔は頭をすっきりさせるために、シャワーを浴びに浴室に向かった。

シャワーを浴びて頭と体をすっきりさせ、二日酔いの頭痛薬を飲み、部屋を掃除し終わった頃には時間は11時になろうとしていた。
「このごみ箱も空にしとかねーとな…」
大輔は、未だに生臭い臭気を漂わせているごみ箱の中のティッシュの山をごみ袋に入れた。
臭いが漏れないようにごみ袋の口を硬く締め、玄関の脇に置く。
もちろんアダルトビデオもビデオデッキから取り出し、箱に入れ、目の付かないところにしまった。


時計の針が11時を指すと同時に、玄関のチャイムが鳴った。
「時間通りだな」
大輔が玄関のドアを開けると、岩口鉄が立っていた。
大きなロゴの入った黒いTシャツ、ジーパン、と高校生らしいラフな格好をしている。
「おはようございます、先生」
岩口は元気あふれる声でいった。
それは二日酔い気味の大輔の頭に少し響いた。
「おう、入れよ」
「失礼します」
岩口は軽く頭を下げ、中に入った。

「座ってろよ」
「はい…」
岩口は初めて担任の自宅を訪問したせいか、少し緊張している様子だった。
興味津々に部屋の中をきょろきょろと見渡す。
「きれいにしてるんっすね」
「まあな。自分でいうのもなんだが、結構きれい好きだからな」
これは嘘ではなく、大輔は元々きれい好きだった。
「先生って、本当に見た目とのギャップが激しいっすよね」
「どういう意味だよ」
「いや、だって最初見たときはマジでビビリましたよ」
岩口は大輔をからかうようにいった。
「だって、坊主頭で背広着て、しかもそのゴツイ体でしょ。ヤクザかと思いましたよ」
「ほんとかよ」
「柔道は強いけど特に熱血って感じではないし、少し天然入ってるし、それで今度はきれい好きでしょ。見た感じ想像できないっすよ」
岩口はすぐに緊張が解けたのか、口を滑らすように言葉が出てきた。
学校の中では教師と生徒という形で会話しているが、今は少し軽い雰囲気だった。
大輔も、そのことに特に気にはしなかった。

「今日は無精髭も生えてるし、さらに怖顔ですよ」
「学校がある日は毎朝剃ってるんだけどな」
と、大輔はザラザラした顎に手を当てながらいった。
大輔もTシャツ、短パン、といつも自宅ではラフな格好をしている。
教師とはいえ実際大輔はまだ26歳なのだ。
大輔も岩口も、昔から柔道を続けてきたその体格はほとんど同じであり、2人とも坊主頭で男臭く、並んでみれば兄弟といっても変には思われないだろう。

「コーラでいいか?」
大輔は冷蔵庫からコーラを取り出した。
「あっ、俺ついでに昼飯の弁当と飲み物買ってきたんですよ。先生、昼飯まだでしょ?」
岩口はそういって、コンビニの買い物袋をテーブルの上に置いた。
「弁当買ってきたのか? 先生、昼飯っていうか、朝飯もまだなんだよな」
「じゃあ、すぐ食べましょうよ。俺も朝飯早かったんで腹も空いてるし」
岩口は袋の中から弁当と飲み物を取り出した。
「いくら掛かった?」
大輔は財布を手にして訊いた。
「いいっすよ、これぐらい」
「教師が生徒におごってもらうわけにはいかないだろ」
「たかが弁当っすよ」
「いいから。小遣いから出したんだろ?」
「…はい」
「いくらしたんだ?」
「1900円です」
大輔は財布から1000円札を2枚出して岩口に渡した。
「すいません」
岩口はコクリと頭を下げた。

「じゃあ、食うか」
「はい」
大輔と岩口はテーブルを挟むように胡坐で座り、弁当を食べ始めた。
「で、相談というのは何だ?」
「えっ」
突然そう訊かれて、岩口は顔を上げた。
弁当が喉に詰まりそうになった。
「そのために来たんだろ? 先生の自宅まで来て話さなきゃならない相談って、何のことだ?」
「ああ、はい…」
岩口は一瞬箸を止めた。
「飯食ってから話しますよ。とりあえず、食いましょうよ」
そういって再び箸を動かし始める。
「まあ、いいけどよ」
大輔も再び弁当を食べ始めた。
それから岩口は食事中、一言もしゃべらなかった。


早めの昼食(大輔には朝食も兼ねて)を済ませ、テーブルの上にはお茶のペットボトルだけが残った。
岩口は正座に座りなおして、顔もまた緊張し始めたのか、うつむき加減になった。
目の前のペットボトルに何度も口をつけている。
大輔は岩口から話を切り出すまで黙っていた。
その様子はいつもの岩口らしくない、何かしら大きな悩みごとでもあるのか、と考える。
「…先生」
岩口がその沈黙を破った。
「先生にしか話せないことなんです。恥ずかしいっていうか、笑わないで聞いてください」
緊張しているためか、少しつっかえる。
「ああ、話してみろ」
大輔も頷いてみせる。
「…せっ、セックスのやり方を教えてください」
「セックスのやり方?」
何かの聞き違いでもしたのかと思うように、大輔は愚かしいような表情をした。
もし鏡があれば、自分の顔を見て笑っていたのかもしれない。

「俺、連休明けの週末に彼女と会うんです。そいつは、去年の冬の選抜で俺の試合見てくれたやつで、他の学校のやつなんすけど。俺の中学の時の友達が、今そいつと同じ学校で、それでそいつを俺に紹介したっていうか…付き合いだしてもう半年だし、雰囲気的にも…その、なんていうか…」
岩口は言葉をつっかえながら必死で話している。
「実は俺、周りには中学の時に初体験済ませて、それ以後、何度も経験重ねて…あの…上手いって話しちゃってるんです…たまたまその友達が彼女にそのこといったら、彼女の方も何度か経験あって、好きみたいで、次のデートで初めてすることになったんです…」
大輔はじっと岩口の話に耳を傾けている。
心なしか大輔の目には、岩口のその巨体がいつもより少し小さく映った。
「まさか今さら童貞だなんていえないし、それで彼女に笑われて、周りにもそのこといいふらされたら、と思うと俺…」
そういって、岩口は再び黙ってしまった。

正直驚いた。
大輔が最初に考えたのはそのこと以外になかった。
まさか生徒からセックスのやり方を訊かれるとは予想もしていなかったのである。
大輔はゆっくりと深呼吸をして気持ちを落ち着かせた。
「…それで先生にやり方を教えてほしいっていうのか?」
大輔は静かにそう訊くと、岩口は無言で頷いた。
「でもな、口で説明したって実際にやらないとわからないだろ? そういうことは、その場の雰囲気と流れで、自然と体が動くもんなんだよ」
大輔は岩口を傷つけないようにやさしくいった。
「…初めて同士なら、それでいいかもしれませんけど…向こうは何度も経験あるっていうし、俺は未経験で、しかも周りには上手いって嘘いってるし…」
「それは嘘をついたお前がいけないんだろ。正直に相手にそういえばいいじゃないか」
「それができないからいってるんですよ…」
「でもなぁ…今ここで、その…セックスのやり方をだな、口で説明しても、実際本番ではその通りにはできないぞ」
「…だから、先生に…練習台になってほしい、とお願いしたくて…」
「練習台!?」
大輔は目を大きく開け、再び驚いた。
この生徒は、なんと思い切ったことをいうのだろう。
生徒が教師にセックスの練習台になってほしいなどと、しかも2人は男同士である。

「い、岩口…俺はお前の担任だぞ。しかも男だろうが」
「…わかってます。でも、先生にしか頼めないんです…」
岩口の体がさらに萎縮した。
大輔がどんな反応を示し、何をいうのか全然検討がつかないのだ。
「いいか、テツ。百歩譲ってそうしたとしても、先生は男だぞ。男同士でセックスなんてできるわけないだろうが」
「…でも先生は大学の時に、部内で裸の見せ合いしたとか、全員素っ裸でオナニーのやり合いをしたっていってたじゃないですか」
岩口も食い下がらなかった。
「セックスに近いこともやっていたんですよね?」
「そんなことするわけないだろうが。大体その時は酒も入ってたし、悪ふざけでやってたんだよ。二十歳を過ぎてたしな。大体お前まだ高校生だろ。セックスだの何だのって、まだ早いんだよ」
「早くないっすよ。クラスの連中だって何人か経験してるし…高三なんて遅い方っすよ」
岩口のその言葉に大輔は絶句した。
自分の生徒の中に、すでにその経験者が何人もいるというのだ。
考えてみれば、確かに高校生という若さ絶頂の今は、それとともに性欲も絶頂なのかもしれない。
大輔も数少ない経験の中、高2の時に童貞を捨てている。

「先生にしかこんなこと頼めないんです…どうか、俺を男にしてください!」
岩口は両手で膝をつかみ、顔がテーブルに着くと思えるほどに深々と頭を下げた。
「そういったってな…」
大輔は頭を掻きながら困り果てた表情になった。
できるわけがない。
教師と生徒がセックスするなど考えられなかった。
確かに大輔は、岩口に大学時代の悪ふざけた行為のことを部活の時に軽い感じで話したことがある。
しかし話したのはオナニーをやり合ったということまでで、上級生に奉仕をしたり、ケツを交えたことがあるなどとは話してはいなかった。
「お前はいいのかよ。男の体なんて触りたくはねーだろ」
「俺は平気です…恥掻くより全然マシです」
「でもな、男と女の体は全然違うんだぞ」
「…男だって乳首はあるし、ちんぽは女にはないけど…あ、穴だってあるから…」
「穴って…お前、まさか俺のケツを掘る気かよ!?」
「ちゃんとコンドーム付けますから…」
岩口はポケットからコンドームの入った小さな袋を取り出し、テーブルの上に置いた。
「相手が男でも、1回練習した後のほうが、本番では全然違うと思うんです」
大輔が折れそうだと感じた岩口は、押し切るように力強くいった。

大輔はまったく言葉がなかった。
目の前では、岩口が天をも祈るように、大輔を少し潤んだ瞳で見つめている。


「わかった。テツ、お前の好きにしていい。ただし、このことは…今日のことは、絶対に先生との秘密だからな」
しばらくして、大輔はため息をついていった。
「こんなことが知れたら、先生だって学校には居られなくなるんだからな」
「…はい、俺だって皆に笑われるし…それにホモって思われても嫌だし、絶対に秘密にします」
岩口の顔がぱっと明るくなった。
「頼むぜ、ほんと…」
大輔も祈るような気持ちだった。
目を閉じて、再び深くため息をつく。

「で、まずはどうするんだ?」
大輔はお茶のペットボトルを握り締め、おもいっきりがぶ飲みし、気持ちを落ち着かせていった。
「あっ、はい…どっ、どうしたらいいんですか?」
岩口は今さらながらに顔を真っ赤にしながらいった。
岩口も大輔に劣らない体格と、丸刈りの厳つい顔をしているのだが、今の彼は恥ずかしさで顔を真っ赤にして縮こまっている。
体は大人並だが、やはりそこは高校生、中身はやはりまだ子供っぽいところがあった。
「お前なぁ」
「だって俺、やり方わからないし、先生がやり方教えてくれるんでしょ?」
「…先生の体を女だと思って、触ってみろよ」
「はい」
岩口はコクリと頷いた。

「テーブルはどけたほうがいいな」
大輔はテーブルを部屋の端に移し、部屋の中央に立った。
岩口も立ち上がり、大きく深呼吸をして大輔の前に立つ。
体格はやや岩口のほうが上回っている。
シャツを盛り上げる厚い胸板、袖から伸びる太い腕、そしてなにより厳つい男臭さが岩口には溢れ出ていた。
「よ、よろしくお願いします」
岩口が緊張した顔でいった。
大輔は軽く頷いて、言葉では答えなかった。
岩口の男臭さを肌で感じ、大輔は股間が疼くのを感じた。
最近にも経験した、股間を熱くさせるこの感じ。
しかし10歳近くも年の離れる、しかも自分の生徒を相手に性行為をしてもいいのだろうか。

いや違う、これは自分のためじゃなく、テツのためにやるんだ。
テツにセックスを教えるためにやるんだ。
だから俺は感じないし、ましてやイクなんてことはありえない。
大輔は自分自身にそういい聞かせた。
しかし、その理性がいつまでもつのか、大輔には正直自信がなかった。

第11話 『岩口鉄の相談2』


岩口鉄はゆっくりと気持ちを落ち着かせ、静かに時田大輔を抱きしめた。
抱きしめる力に徐々に力が入る。
「テ、テツ、いてぇよ。女抱きしめるのにそんなに力入れたら、体の骨折れちまうぞ」
大輔は顔を歪ませていった。
岩口は柔道部の主将、身長180cm、体重98kgと体格も大輔より若干大柄であり、その力も大輔に決して引けはとらない。
大輔は岩口に力いっぱいに抱きしめられ、一瞬目がくらくらした。
「柔道やってるわけじゃないんだからな。もっと力を抜いて優しく抱けよ」
「はっ、はい、すみませんっ」
岩口はいわれた通りに体の力を抜いた。
「こ、こんな感じっすか?」
「そ、そうだな…」
体を密着していると、岩口の心臓の鼓動が振動となって大輔に伝わってくる。
(こいつ、すげー緊張してるな。体は大人並なのに、中身はやっぱりまだガキだな)
大きな肉厚の手が大輔の背中をゆっくりと撫でてくる。
そのぎこちない動きを背中で感じ、大輔は少しおかしくなった。
初めてのことで緊張しきっている岩口は、柔道をしている時の逞しい男児とはまったく違った印象を大輔に与えた。

しばらくして緊張が解けてきたのか、岩口は大輔の首筋に唇をつけ、首筋からうなじへとゆっくりと舌を這わせた。
(おっ、おう…)
大輔は一瞬体をビクッとさせた。
濡れた舌はうなじを這いながら徐々に耳に移って行った。
舌先で耳の穴を舐めまわし、続けて耳たぶを軽く噛む。
(くっ、くすぐったい…でも、なんかすげぇーぞ…)
続けて岩口の右手がそっと大輔のシャツの中に進入し、その厚い胸板を鷲づかみにして、それからゆっくりと揉み始めた。
当然ながら女の膨よかな胸とは違い、筋肉で覆われた厚い胸板は揉みやすいわけではない。
なかなか上手くは行かないと思った岩口は揉むのを止め、中心で突起している乳首を親指と人差し指で弄り始めた。

(ちっ、乳首だ)
大輔は元々乳首が感じるタイプではなかったが、興板博志との行為で乳首を責められて以後、そこは性感帯の一つになりつつあった。
(ち、乳首が…気持ちよく感じる…)
岩口は早くも乳首責めにコツをつかんだのか、指先で乳首の周りを円を描くように動かしたり、乳首の突起をころころ転がしたり、力を変えながら摘んだりする。
(ううぅぅ、ふぅっ、ふぅっ…)
大輔は声を漏らすまいと必死で我慢した。
岩口にヨガリ声を聞かれるのには強い抵抗があったからだ。

「先生、気持ちいいですか?」
岩口は大輔の顔を覗き込んだ。
「…す、少しな」
大輔は恥ずかしげに答えた。
「先生、シャツ脱がしますから、ばんざいしてください」
「おう…」
大輔は素直にばんざいをした。
岩口が大輔のシャツをめくり上げ、そのまま脱ぎ取る。
そして左手で大輔の腰をつかみ、右手で左の乳首を弄り、右の乳首を舐め始めた。
(ぐぅっ、うううううぅぅぅぅぅ…)
大輔は目をぎゅっと閉じた。
体もビクッビクッと小刻みに動き始める。
(やばい…マジで乳首感じるようになっちまった…)
徐々に大輔の息づかいが荒くなってきた。

「先生、乳首感じるんすか?」
すかさず岩口が訊いてくる。
「あっ、ああ…少しだけな」
「体ピクピクしてますよ」
「き、気持ちいいからだよ」
「男でも乳首感じるんすね」
「そ、そりゃあ、感じるやつもいるだろうよ」
「女はもっと感じるんすか?」
「…まあ、男よりは感じるだろうな。男の乳首は飾りみたいなものだけど、女の乳首は性感帯の一つだからな」
「先生も乳首は感じる方なんですね」
「お、お前の責め方が上手かったからだよ」
「そうっすか? 夢中で触ってただけっすけど…もっと色々試してみますね」
そういうと岩口は、大輔の乳首から脇下へと舌を滑らせた。
(おっ、おおおおおぉぉぉぉぉ)
岩口の生暖かく厚い舌が大輔の脇下をべろべろと舐めまわし、それがゆっくりと腹部からわき腹へと通過して行った。

(うっ、くぅぅぅ…)
岩口は姿勢を落し、短パンから伸びる大輔の逞しく太い太腿までにも舌を這わせた。
次第に舌の動きが激しくなり、太腿の内側をべろべろと舐めながら、右手を短パンの中に進入させ、パンツをくぐり抜け、大輔のケツを直に鷲づかみにした。
(ば、ばか、パンツの中に手を突っ込むな!)
岩口の肉厚の手は引き締まったケツを優しく撫でながら、股の間に指が潜らせ、ケツ穴と、ぶら下がる玉の裏筋をなぞった。
(かっ、かはぁぁぁぁぁっっっ)
大輔の下半身がピクピクと反応する。
(やばい、このままじゃ勃っちまう…)
太腿を激しく舐めまわされ、ケツ穴を指先で弄られ、大きなうねりが大輔を飲み込んだ。
血が奔騰し、腰で鈍く疼きながら鋭角に立ち上がってくるものを抑え切れなかった。
「テ、テツ…せ、先生、勃っちまうぞ…」
大輔のモノは生徒の目の前で、その巨大さを誇らすように短パンを高々と突き上げた。
既に我慢汁がパンツを浸透させていたが、液は短パンの表面には届くことは無く、それを岩口に悟られることはなかったが、生徒に勃起を見られることが大輔には耐え難い恥だった。

「先生、感じちゃってるんすね」
岩口はそういうと、断りも無く高々とテントを張る短パンとパンツを一気にずり下げた。
「あっ、ば、ばかやろう!」
大輔もそのとっさの行動に短パンを抑えることができなかった。
ばちんっと音を立て臍を打ち、大輔の完全に勃起したちんぽが飛び出した。
大輔のデカマラは既にガチガチに血管を浮かび上がらせ、我慢汁が大きくエラの張った亀頭を赤黒く照らしていた。
「せ、先生の勃起したちんぽ、すげーデカイ!」
岩口は目の前でそそり勃つ大輔の雄に目を大きく見開いた。
「いつもシャワー室で見てデカイと思ったけど、勃起したらこんなにもなるんだ」
岩口は興味津々、まじまじと目の前にそそり勃つデカマラを観察している。
「ズル剥けで、色だって濃いし…これって何センチぐらいあるんですか?」
岩口は大輔の顔を見上げて訊いた。
「し、知らねーよ、計ったことないから…そ、それに、勝手に脱がすなよ」
「い、いいじゃないっすか…どうせ、ケツやるんだから、いずれは脱ぐんだし…」
そういって岩口は再び大輔のデカマラに目を向けた。

「本当にデカイっすね」
「そんなまじまじと見るなよ、恥ずかしいだろうが」
岩口は人差し指で玉袋から竿、亀頭の裏筋へと這うように下からゆっくりと指を動かした。
(ぐぅっ…さ、触るな…)
それだけでパンパンに膨れた亀頭からは新たな透明な液が鈴口から漏れてくる。
「先生、先走りがもうこんなに出てるっすよ」
人差し指が同じ動きを何度も繰り返し、その度に大輔のデカマラはヒクヒクと反応した。
「あ、遊ぶなよ…女には付いてないんだから、い、今触ったってしょうがないだろ…」
大輔は理性を保ちつつ、ヨガリ声を必死で耐えながらいった。
「はい…」
岩口も素直にデカマラを弄るのを止めた。

「…俺も、服脱ぎますね」
岩口は立ち上がり、服を手際よく脱ぎ捨て全裸になった。
大輔同様に体育会の男らしく堂々とした脱ぎっぷりである。
それにいつも部活後のシャワー室でお互いに裸を見せているので、恥ずかしいわけでもない。
大輔は目の前で全裸になった岩口の体を改めて見直した。
厚い胸板と太い腕、筋肉ががっしりと付いている下半身。
若干大輔よりも脂肪が付いているが、その体は柔道部の主将にふさわしい、逞しいものだった。
体毛も大輔よりは若干濃いが、毛深いというほどでもない。
下半身の中心からは、亀頭の先を少し覗かせた皮被りの包茎ちんぽが垂れている。
平常時でも存在感のある大きさだった。

「せ、先生」
「なんだ?」
「ビデオとかないっすか?」
「ビデオ?」
「エロビデオとか見たほうが、感じでるじゃないっすか」
岩口が照れたようにいった。
「…そっか。そうだなぁ」(今頃照れるなよな)
確かに岩口の股間は未だに平常時のままだった。
大輔の勃起ちんぽにもすでに興味はないようであり、その様子からでも、ゲイではないノーマルな男だということがわかる。
「丁度、昨日の晩に友達が置いてったビデオがあるから、それ見せてやるよ」
大輔はそういうと、昨夜見た無修正のビデオテープを棚の引き出しから出し、ビデオデッキにセットした。
その間も大輔の股間は勃起したままだった。
生徒の前で勃起しながら部屋中歩き回って、ばかみたいだな、と大輔は変なことを考えた。
しかも生徒にエロビデオ、しかも無修正の映像を見せてわいせつ行為にならないか、とも考えたが、すでにこの時点でそんなものはとっくに超えているし、これから生徒にケツをも掘られる状況になると思うと、わいせつもなにもあったものではない。
大輔はテレビをオンにしてビデオの再生ボタンを押した。


テレビの画面に、ベットに横たわる女の裸体が映った。
ロングヘアーのやや色白の肌の女だった。
福与かな胸と桃色に染まる乳首がなんともいやらしく、大きな尻と細くスラっとした美脚、無修正のため陰部もはっきりと映し出されている。
「せ、先生…これってモザイク無しじゃないっすか!?」
岩口は驚いた顔で大輔を見ていった。
「ああ、無修正だからな。無修正は初めてか?」
「そ、そりゃ、当たり前っすよ。エロビデオ観るのも3、4回目だし」
岩口は再び画面に目を向けた。
「す、すげーなぁ…」
腰を下ろし胡坐を掻く。
大輔も岩口の斜め後ろに腰を下ろした。
「結構タイプかも…」
岩口はテレビ画面を凝視している。
大輔の位置からは確認できないが、どうやら右手で自分の股間を弄っているようだった。

画面は女の裸体だけを映している。
カメラのアングルがスローに動き、それに合わせて裸体の女もいやらしいポーズをとっている。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
岩口の息が乱れてきた。
右手の動きが上下に変わり、ちんぽを扱いているのがわかる。
(テツのやつ、すげー興奮してるな)
大輔は後ろから岩口の姿を眺めながら苦笑した。
(それにしても、俺のこのちんぽはどうしてくれるんだよ…)
大輔は自分のちんぽを軽く握った。
それはすでに硬さを失い萎え始めてきている。
岩口はビデオに夢中になり、大輔そっちのけで必死でオナニーをしている。

ビデオは次のシーンに移った。
男のモデルが登場した。
自然と男がその大きな体で女の細い体を覆いつくすように抱きしめ、絡みが始まった。
絡みが始まると、テレビからは女の喘ぎ声が流れてきた。
「せ、先生…もう我慢できないっす」
岩口は立ち上がり、体ごと振り返った。
太い下半身の付け根からは、完全に勃起したちんぽが陰毛の茂みから真っ直ぐに突き出ている。
包皮も完全に剥けきり、肉色の亀頭がパンパンに膨れ上がっていた。
長さ、太さとも大輔のそれには及ばないにしろ、充分に巨根の部類に入る見事な一物だった。
「け、結構でけーな…」(あれがこれから俺のケツに入るのかよ…)
大輔は気持ちが落ち着かなくなってきた。
もちろんケツ受けは大学時代に何度も経験しているので初めてではない。
しかし、大学を卒業してからは一度も受けたことがなかったので、広がった穴もすでに戻っているだろう、岩口のデカマラを受けれるか心配になってきたのだ。

岩口は、部屋の隅のテーブルの上に置いてあるコンドームが入った袋を取り、腑を切った。
自分のちんぽにコンドームを付ける。
「一応ラブオイルも買ってきたんすけど」
そういって、脱いだズボンのポケットからオイルを取り出した。
そして大輔の前に歩み寄った。
「先生、本当に、いいんですよね?」
岩口は緊張しながらいった。
「い、いいもなにも、お前の好きにしていいといったはずだぞ…」
大輔も緊張してきた。
岩口に肩をつかまれ、そのまま後ろへゆっくりと倒された。
フローリングの床が少し冷たく感じる。
岩口はそのまま大輔の両膝の裏をつかみ、ゆっくりと持ち上げた。
大輔のケツが持ち上がり、その中心にある肛門が顕になった。
「先生、足押さえてもらってていいっすか?」
「う、うん…」
大輔はいわれた通りに自分の太腿を抱え込んだ。
まるで赤ん坊がオムツを変える時のような屈辱的なポーズである。
しかもケツ穴を晒し、それを自分の生徒に見られている、という恥辱感に大輔は必死で耐えた。

「こんな小さな穴に入りますかね…」
そういいながら岩口は自分のコンドームを被せたちんぽにオイルを塗り、ケツ穴に当てた。
「お、おい、待てよテツ!いきなり入るわけないだろ!女と違って男の穴っていうのは…」
「大丈夫っすよ、ゆっくりと入れますから」
「だ、大丈夫なわけ…あっ、ぐあぁぁぁぁぁっっっ!」
オイルで濡れたデカマラの先端がゆっくりと大輔の中に進入してきた。
亀頭が入り、続いて竿もズボズボと埋まって行く。
「す、すごい先生!ど、どんどん入っていくぅ…」
「テっ、テテっ、テツ…も、もっと、ゆっくり…入れろぉ…」
さすがに大学時代に何度も上級生たちのモノを受け入れてきた大輔のケツ穴も、今はその緩みもなくなっているためか、岩口のデカマラが入っていく度にそれが激痛へと変わり大輔の顔を歪ませた。
「大丈夫っすか先生っ…ぜ、全部入りました!」
「ち、ちょっと、たんま…まだ、動かすなよ…」
岩口も動きを止め、自分と大輔の結合部をまじまじと見た。
「すげぇ…ほんとに男のケツにちんぽが入るんすね…」
それを確かめるように、岩口は指で結合部の円周をなぞったり、軽く押してみた。
(うぁっ、うっ、うううっっっ、余計なこと、す、するな…)
大輔は息を整えて、落ち着こうと努力した。
痛みも徐々に遠のいて行く。

「先生、動かしますよ」
岩口は大輔の落ち着いた様子を確認していった。
「…おう、腰を前に突き出すようにして、ゆっくりと動かすんだ」
「は、はい」
岩口は大輔の言葉通りに腰をゆっくりと前に突き出し、戻し、その動きを繰り返した。
初めはぎこちない動きだったが、徐々に慣れてきて、真っ直ぐに突き出せる動きになった。
「ぐっ、ううう…先生のケツの中、なんか生暖かい…それに、ちんぽがきつく締め上げられて、すごく気持ちいいぃぃぃ…」
ケツを突き上げる動きに徐々に力が加わる。
(あああっ…い、いてーけど、スゲー…ああああああああああっ、んんんんんっっっ)
大輔は声をあげるのを必死で堪えた。
薄目を開けて岩口を見ると、正面にあるテレビ画面を凝視し、息を荒くしている。
画面の中でも結合を遂げたのであろう、パンッ、パンッと腰を弾く音が聞こえてくる。

「どっ、どうっすか、先生…俺の腰の動き」
徐々に力とスピードを加えながら、岩口は訊いた。
「あっ、ああ…ち、ちゃんと振れてるみたいだな…」
この時、大輔はどう答えていいか一瞬考えた。
最初の激痛は早くに快感へと変わっていた。
男がケツを突かれて気持ちいいなどと答えられる訳がない。
しかも相手は自分の生徒であり、これ以上恥を晒すわけにはいかなかった。
「お、俺、すごく気持ちいいっす!せ、先生も気持ちいいっすか!?」
「ば、ばかやろう、き、気持ちいいわけがないだろうが…」
「だって、先生のちんぽ、ガチガチに勃起してますよ!」
大輔は顔を持ち上げて自分の股間を見ると、再びガチガチに勃起したデカマラが目に入った。
岩口が腰を振るたびに大輔のデカマラもぶるんっ、ぶるんっと振れ動く。
「先走りが出まくってべちゃべちゃになってますよっ!す、すげーよ先生のちんぽ!」
(テツのやつ、そんな恥ずかしいこというなよ…)
生徒にケツを掘られながら我慢汁を垂れ流すちんぽをまじまじと見られ、大輔は目を開けることもできなかった。

「先生、今度は四つん這いになってください」
「…あ」
大輔はゆっくりと目を開けた。
「別の体位で試してみたいんす」
「ああ、そうか…」
大輔のケツ穴から岩口のデカマラが抜かれ、大輔の体の力と緊張が抜ける。
そのまま大輔はゆっくりと四つん這いの体勢になった。
すると岩口はすぐに大輔の腰をつかみ、休む間もなくそのデカマラを突っ込んだ。
「ぐわあああぁっ!」
大輔は思わず悲鳴を上げた。
「ば、ばかやろう!さ、最初はゆっくりっていっただろーが…」
「す、すいません…でも、今度はすんなりと入りましたよ」
いい終わると同時に岩口の腰が再び突き出し始めた。
(うっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ)
柔道で鍛えたそのタフな下半身は一向に疲れを見せることなく大輔のケツを突き続ける。
「先生…気持ちいいよぉぉぉ…」
岩口はゆっくりと体を大輔の背中に密着させた。
既に2人とも大量の汗を掻き、強烈な雄の臭いが部屋中に広がり始めた。

「テツ、重いって…女が相手だと潰れちまうぞ…」
「へへ、先生だからやってるんすよ…」
「ば、ばかやろう、気持ち悪いこというなよ…早く、離れろよ」
「は、はい…」
岩口は再び体を起こした。
「この体位も気持ちいいっすね…先生、俺そろそろイキそうっす…」
「イクなら早くイっちまえよ…」
「もう一回横になってください、先生」
「ま、またかよ」
大輔と岩口は結合したまま、ゆっくりと左向きに横になった。
「ばんざいしてください」
大輔はいわれた通りに両腕を挙げてばんざいをした。
その頭上の両腕を岩口が右手で押えつける。
大輔の太腿が岩口の左手で持ち上げられ、陰部丸出しの格好にさせられた。
岩口はデカマラをゆっくりと強く突きながら、大輔の玉袋を揉みだした。
(すげー気持ちいいぞテツ…ああ…扱きてぇ…)
両腕を押えつけられ、自分の体に触れられない大輔は狂いそうだった。
「せ、先生、俺、もうイキそうです…ゴム付けてるから…中でイってもいいっすよね?」
岩口が息を切らしながらいった。
「お、おう…早く、イっちまえよ…」
「せ、先生のも扱いてあげるっすよ」
そういうと岩口は、大輔の股間で揺れているそのデカマラを左手でガシっとつかんだ。
「テ、テツ、やめろ!先生のもんに触るな!」
「だっ、だって、こんなにべちゃべちゃに濡らしてるじゃないですか。先生もイキたいんでしょ!?」
「お、俺はそんなことねーよ…お、お前だけで…」
大輔は体を捩ろうとしたが、動くと同時にデカマラを激しく扱かれ、体から力が抜けた。

「ぐうううぅぅぅ、やっ、やめろって!テ、テツ!」
大輔のケツを突く音とデカマラを扱く卑猥な音が部屋に響き渡った。
「ふぅっ、ふぅっ、ああぁ、うううううぅぅぅぅ」
大輔は自分でも気づかないうちに、淫らな喘ぎ声を漏らしていた。
「せ、先生、気持ちいいっすか!? おもいっきりぶっ放してくださいよ!」
「あああああぁぁぁぁぁ、ぐうぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ…」
大輔の声が徐々に大きくなる。
理性が吹っ飛び、大輔はヨガリ声を部屋中に撒き散らした。
「せ、先生、すげー感じてるんすね!ケ、ケツ穴も、スゲー締まってるっすぅぅぅ!」
岩口はこれでもかというように、腰を力一杯に突き上げ続ける。
「や、やめろぉぉぉ…」
大輔の理性は限界に達していた。
ケツを突き上げる腰の動きと、デカマラを扱く手の動きが激しくなるにつれて、快楽が怒涛の勢いで強烈に襲い掛かってきた。
絶頂はすぐそこまで来ており、すでに大輔のデカマラは爆発寸前だった。
「もっ、もう我慢できねぇぇぇ!あああああっっっ、イ、イクっっっ、で、出るぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
ドバァッ、ドバァッ、ドバァァァァァッッッッッ!!!!!
大輔は絶叫とともに大量の精液を吹き上げた。
それは一メートルほど離れたテレビの画面まで勢いよく飛んで行き、白い模様を描いた。
「おっ、俺も、もう、だめっすっ!イクっ、うっ、うあああああぁぁぁぁぁ」
それと同時に大輔のケツの中でも岩口の精液が勢いよく放たれた。
大輔にも、それはゴム越からでもドクッ!ドクッ!と脈打つように感じられた。
2人は大きく息を切らし、大量の汗でを掻き、雄臭い臭気を発していた。


「シャワーを浴びて、すっきりした方がいいな…」
大輔はテレビの画面に付いた自分の白く濁る精液を拭き取りながらいった。
それは生臭い臭気を立てており、大輔は顔をしかめた。
「ビデオも終わったみたいだな」
ビデオもいつの間にかに終わっていたのか、画面が青い映像だけを流していた。
「で、どうだった…?」
大輔は胡坐でぐったりとしている岩口に目を向けて訊いた。
「は、はい…す、すごい気持ちよかったです…」
「腰もうまく動いていたみたいだし、あとは応用を利かせるといいかもな…」
「応用?」
「…だから、ヤりながら乳首をだな…吸ったり揉んだり…ただ、ちんぽを突き出すだけじゃなくて、中で廻したり…色々あるからな」
「なるほど…」
「あと、性感ポイントは相手にもよるからな。少しずつ探りながら、焦らずにゆっくりとやることだな。それと相手は女なんだから、抱く時は本気で力入れるなよ」
「は、はい…」
と、岩口はコクンと頷いた。

「先生は俺にヤられて…どうでした?」
岩口はそっと訊いた。
「そりゃ、男同士だからな。いいもんじゃねぇだろーが」
「でも、ずっとちんぽ勃ってましたよね?」
「あっ、あれは…前立腺を突かれたから勃ってたんだよ」
「前立腺?」
「保健の教科書にも載ってると思うから、家で調べてみろよ」
「はい…でも、男のケツがこんなに気持ちいいってことは、女の…とは、もっと気持ちいいんですか?」
「ばかやろう、そんなことまで先生に訊くなよ」
「へえー、なんか、また勃ってきちゃいましたよ」
岩口は笑いながらいった。
見ると、岩口のちんぽは再び硬くなり反り返っている。
「若いなぁ」
「いやぁ…」
岩口は両手で股間を隠した。
行為が済んで、恥ずかしさが出てきたのかもしれない。
「先生だってあんなに飛ばしておいて…溜まってたんすか?」
「そ、そんなこと訊くんじゃねーよ」
大輔はとぼけた。
まさか昨晩、友人たちとオナニー大会で盛り上がったとはいえなかった。

「じゃあ、俺シャワー浴びてきます」
岩口は股間を手で隠しながら立ち上がった。
「おう」
大輔は岩口に浴室の場所を教えると、岩口は股間を押さえながらそそくさと浴室に姿を消した。
「はぁー…」
大輔は、岩口のその後ろ姿を見ながら、ボーッとしていた。
新任1ヶ月、生徒からの最初の「相談事」がまさかこんなこととはな、と大輔は深いため息をついた。
森浩二のこともそうだし、岩口鉄も、今の高校生ってのはどうなっているんだか。
担任として生徒を持つってのも大変だな。

しかしこの後、さらに大輔を驚かせる「相談事」を、田中康介が持ってくることになるのだった。


登場人物紹介】

●時田大輔
26歳、青林高校の新任教員で3年1組の担任。
坊主頭の大柄な体格で厳つい雰囲気だが、容姿とは対照的に、性格は温和であり、少し心配性。
柔道三段であり、その経験と実績を買われて、柔道部の助監督も務める。

●森浩二
3年1組の男子生徒で柔道部に所属している。
小麦色に焼けた肌と白い歯を覗かせる、坊主頭の童顔の少年。
担任である時田大輔に想いを寄せている。

●興板博志
柔道部の監督で1年生の体育の顧問も務める。
筋肉が引き締まった大柄で毛深い体と、短髪で髭を生やしているその容姿は熊そのもの。
男臭い汗の匂いが好きであり、部室で処理を行っている。

●伊藤洋介
2年生の柔道部員。
巨漢ではあるが、短髪で肉つきのその顔には、今でも幼さを漂わせている。
興板博志のことが好きであり、興板の部室での行為を覗き見している。

●田中康介
3年1組の男子生徒で野球部に所属している。
坊主頭で爽やかな容姿と愛嬌のある性格は、周りから男女ともに人気がある。
森浩二とはクラスでも一番の仲良し。

●中年男
禿げ坊主で無精髭を生やした、でっぷり太った中年のサラリーマン。

●竹森久美子
3年1組の女子生徒でバレーボール部に所属している。
クラスの女子の中でも特に目立つ存在。

●辻野健
3年生の野球部キャプテンでポジションは捕手。
骨太の体格で、坊主頭と薄ら生えた無精髭、その男臭い容姿は大学生にも見られる。
森浩二、伊藤洋介と同じ学生寮に住んでいる。

●岩口鉄
3年1組の男子生徒で柔道部の主将を務める。
名前負け?しないゴツイ容姿をしており、柔道の実力とその恵まれた体格は部でも一番。
交際相手との初体験を無事に済ませるために、その練習として、時田大輔と実践セックスを行う。

●大山優太
1年生の野球部員。
やんちゃな印象漂う坊主頭の芋顔だが、捕手としての体格の良さは上級生にも引けはとらない。
辻野健の奉仕役を務める。

第12話 『ビデオテープと交換条件1』


6月は衣替えである。
制服も夏服に替わり、通学路には紺色から白へと変化した生徒たちで溢れ、それは見ているだけでも気持ちのいいものだった。
本格的な夏を控え、これからの季節は時田大輔には一年の中でもっとも苦手な季節だった。
汗っかきの大輔にとって夏とは一番嫌な季節である。

「なんで6月なのにこんなに暑いんだよ…」
背広姿の大輔は、歩きながらハンカチで額の汗を拭いた。
「Yシャツ半袖にしてくればよかったな…」
6mmにカットしている坊主頭の頭皮からも、じんわりと汗が滲み出てくる。
最寄駅から学校まで徒歩15分の距離を、大輔は汗を掻きながら歩いていた。
普段は車で通勤している大輔だが、月に何度かは電車を使うこともあった。
大輔は、大勢の生徒たちと混ざり合って歩くこの通学路が好きだった。
生徒たちと並んで歩いていると、自分も学生に戻ったような気がするときがある。
そして、自然と学生時代のことが思い出されるのだった。

大輔が本格的に柔道を始めたのは高校1年の時だった。
元々運動好きだった大輔は自主トレで鍛えていたその大柄な体格を買われて、当時の担任教師に柔道部を進められたのだった。
すぐに大輔も柔道の奥深さと面白さにはまり、毎日部活で汗を流し、みるみる上達していった。
3年目にして初段を獲得し、県の大会の81kg以下級で見事に優勝を成し遂げ、全国大会にも進んだ。
自信を強めた大輔は、そのまま大学でも柔道を続けていくことにしたのだった。

また、大輔は当時の柔道部の顧問に密かな憧れを持っていた。
柔道部監督は、当時の大輔よりひと回りほど大きな体格を誇り、それとともに、柔道着が見事なほどに似合う男だった。
昔から自主トレで鍛えてきたその体に多少なりとも自信があった大輔だが、まだ15歳の目からすれば、自分より遥かに大柄であり筋肉の鎧をまとうその男らしい雰囲気を持つ監督の姿は、同じ男でも心惹かれる存在だった。
大輔の目標は、自然とその監督に向けられていたのだった。

「もっともっと柔道強くなって、将来俺も監督のように柔道部の顧問やりたいです」
「そうか。お前が一人前の柔道教師になったら、OBとしてこの柔道部に呼んでやる!その時はお前がどれだけ強くなったか、生徒たちの前で試合してやる!がっはっはっ」
卒業式の日にこのような会話をしたことを大輔は思い出した。
豪快に笑う監督の顔が今でも鮮明に思い出される。
卒業後、監督とは年賀状のやりとりは続いているが、一度も会ってはいなかった。
大学時代の大会でも、仕事の都合と重なり、一度も試合を観に来てはもらえなかった。
今年から青林高校の新任教師となり柔道部の助監督になったことを葉書で報せたが、未だにその返事は来ていない。
監督もすでに40歳を超えているはずである。
夏休み実家に帰ったときにでも、一度監督に顔出しに行くかな。
と、大輔は思い出しながら考えていた。


「時田先生ー!」
後ろから声を掛けられ、振り返ると岩口鉄が小走りで近寄ってきた。
筋肉の山のようなその巨体は周りの生徒たちより頭1つ飛び出している。
「おはようございます!」
「おはよう」
「今日は電車で来たんですか?」
「ああ、たまにはな」
岩口は大輔の横に並んで、2人は一緒に歩き出した。
「先生、ちょっといいですか」
「うん?」
「田中のことなんですけど」
「田中?」
「あいつ、ここんところ元気がないというか、なんか様子が変なんですよね」
「ああ…」
いわれてみれば、大輔も最近、自分の生徒である田中康介のことが気になっていた。
5月の連休明け過ぎから、どことなく様子がおかしいのである。
連休明けにあった定期の中間テストのせいかとも思っていたが、試験が終わってからも、一向にその様子が変わることはなかった。

「あいつって、森と一番仲がいいじゃないですか。だから森に聞いてみたんですけどね」
「何かいってたのか?」
「いいえ。森もぜんぜん理由がわからないっていってましたよ」
「部活で疲れが溜まってるんじゃないのか?」
「…野球部もたまに休んでるみたいですよ」
「そうなのか」
「俺もこの前田中と話したんですけど、あいつ、やっぱり何か悩んでるみたいなんですよね。俺、先生に相談してみたらって、一応いっておいたんですけど…」
「お前、そんなこといったのか?」
と、大輔は岩口の顔を見ていった。
「だって先生担任だし、俺の相談もばっちり解決してくれたじゃないですか」
岩口はニヤっと笑っていった。
「お、お前の相談事って…」
大輔は反射的に岩口のその視線から目をそらした。

異性との初体験を無事に済ませるために、岩口は大輔にセックスの練習を相談してきたのだ。
岩口は柔道1本で学生生活を過ごしているためか異性との性行為に関しては全くの無知であり、それでいて周囲には経験豊富のテクニシャンと嘘をついていたのだった。
初体験でその嘘がばれて笑いものになりたくない、と岩口は真剣な表情で話してきた。
大輔にとっては、理由はどうあれ教師と生徒がセックスをするなど前代未聞の大問題だったが、岩口の真剣な申し出を断れずに、しぶしぶ教え子との性行為に踏み切ったのだった。
男同士だから同意した、というのが大輔の中には少しあったのかもしれない。
これがもし女生徒からの相談だったら、行為に踏み切ることなど絶対にできなかっただろう。

行為の後、岩口との間で今後の学校生活に支障がないかとも危惧したが、休日明けに登校した時、お互いにまったくそのことには触れずに、その出来事自体がまるで無かったことのように、自然と普段通りに接することができていた。
これもお互いに割り切った気持ちの切り替えができたのだろう、と大輔は思っていた。
今でも大輔は、柔道部の主将を張る岩口が、無事に童貞を捨てたいと、その巨漢を萎縮させて顔を真っ赤にし、頭を下げてきた姿を思い出すと、笑いが込み上げてきてしまうのだった。
しかし同様に、教え子にケツを掘られながらイカされた自分の姿は、岩口の目にはどう映っていたのかと考えると、大輔は羞恥心に耐えなければならなかった。

「先生、顔赤くなってますよ」
岩口が大輔の顔を覗き込んでいった。
(うっ)
大輔は自分の顔が火照っているのを感じた。
「何考えてるんですか?」
「うるせーな、何でもねーよ」
「変な汗掻いてますよ」
「ばかっ、暑いからだよ」
「そうっすかねぇ…」
「先生をからかうなよ。怒るぞ」
大輔は岩口をギロっと睨んだ。
「そんな怒んなくたって…マジで怖いっすよ、先生」
「とにかく、田中も何かあったら自分で先生のところに来るだろうから、お前は余計なことを田中に吹き込むなよ」
「余計なことって?」
と、岩口はとぼける。
「だ、だからなぁ」
大輔は気持ちを落ち着かせようとして、立ち止まった。
すると、後ろを歩いていた女生徒が余所見をしていたために、大輔の大きな背中にぶつかった。
「ご、ごめんなさい。すみません」
振り返った大輔の顔を見て、女生徒は頭を下げて友達と一緒にそのまま駆けて行った。

「…先生、怖がられてますね」
走り去って行く女生徒を眺めながら、岩口がポツリといった。
「俺って、そんなに怖く見えるのか?」
大輔は眉間にシワを寄せて目を細めた。
またかよ、という心境であった。
大輔も自分の容姿を理解しているが、こうも露骨に怖がられては堪ったものではない。
愚かしくも青春学園ドラマの教師として登場するような人気俳優と自分を重ねはしなかったが、新任教師の看板とともに、女生徒たちに注目されるのを少しは期待をしていたのだ。
厳つい感じといっても、顔は自分でもある程度整っていると思っているし、性格も温和なのだ。
同じ厳つさからいえば、岩口鉄や同じ3年生の辻野健のほうが上かもしれない。
坊主頭で柔道体型、背広を着ているということだけで怖がられているようなものである。
生徒たちに人を見る目がないのか、それともただ大輔の勘違いなのか、とつい考えてしまう。
「まあ、見た目がこんな野朗臭いんじゃ、しょうがないか」
と、大輔は半ばあきらめたように呟いた。
「俺も先に行こっと。じゃ、先生、教室で」
大輔から小言を聞かされる前にと、岩口は急いだようにその場を逃げ出した。

「テツのやつ…」
大輔は岩口の巨体が他の生徒たちの間を縫って走って行き、その姿が見えなくなるまで眺めていた。
顔の火照りと汗は暑さのせいだとごまかしたが、大輔は体中が熱くなってくるのを感じていた。
おそらくふざけていったのであろうが、岩口があの日のことを持ち出した瞬間、大輔の頭の中には先日の岩口との行為の記憶がいっぱいに広がった。
(あーっもうっ)
大輔はそれを忘れようと頭を大きく振った。
周りの生徒たちが、その様子をクスクスと笑いながら眺めていた。


金属バットがボールを叩く音、部員の掛け声、グラウンドから響く音を聞きながら、大輔は部活を終え職員室に戻ってきた。
ふと見ると、職員室の前に田中康介が制服姿立っていた。
「先生」
康介はちょこんと頭を下げた。
「田中、野球部はどうしたんだよ」
「あ、あの、先生に話があったんで、今日は休みました」
「先生に話?」
頷いた康介は、やはり元気がないように見える。
岩口がいっていたように、その様子は何かしらの悩みがあるように感じられた。
康介がその悩みを相談に来たことが、大輔には一瞬でわかってしまった。
「とにかく職員室に入れよ」
そういって大輔は職員室のドアを開けた。
「あの、先生…周りに人がいるとちょっと…視聴覚室、使えませんか?」
と、康介は目をきょろきょろさせて周りを気にしながらいった。
「視聴覚室?1組の教室じゃだめなのか?」
「はい。できたら、視聴覚室がいいんですけど…」
なぜ視聴覚室がいいのだろうか、と大輔は不思議に思った。
「わかった。今、鍵取ってくるから待ってろよ。その前に先生着替えてきていいか? 柔道着脱ぎたいからよ」
「は、はい、待ってます」
と、康介は元気のない声でいった。

柔道着から手早く着替え、大輔と康介は視聴覚室に入った。
普段からあまり使用されていない教室は黒いカーテンが掛かっており、多少湿気っぽかった。
黒板の脇に大型のテレビが置いてあり、床も後ろに向かうほど一段一段と高くなっている。
大輔は一番前の列の机を動かし、横の机の正面につけた。
座るとお互いに向かい合う形になる。
「で、先生に何の話なんだ?」
大輔はその小さな椅子に腰掛けた。
康介も無言でゆっくりと机に着く。
その様子は緊張しているようでソワソワしていて不安げだった。
「先生も、最近お前の様子がおかしいと思ってたんだ。体育の授業の時もそうだし、野球部のほうも休みがちらしいじゃないか」
「はぁ…」
康介は下を向いたままだった。
その胸の内を大輔に話そうか話さないか、ここにきて悩んでいるようだった。

「学校のことか家のことで、何か悩みでもあるのか?」
大輔はゆっくりと静かに訊いた。
康介はそれには答えずに、鞄の中から1本のビデオテープを取り出して机の上に置いた。
「ビデオテープ?」
「先生、このビデオテープを見てほしいんですけど…」
「何のビデオだ?」
「あの…え、えっと…見てもらえれば、わ、わかるんで…」
康介は口をもごもごさせて、大輔の質問に上手く答えられないようだった。
「じゃあ、そこのテレビで見させてもらぞ」
と、大輔はビデオテープを手に取って立ち上がり、黒板横のテレビに付属されているビデオデッキにそれを入れて再生ボタンを押した。
テレビの電源を入れると、目の前の大型テレビがビデオの録画内容を映し出した。

大型テレビの画像には、全裸の男2人の映像が映し出された。
(うおっ、な、何だぁ!?)
大輔の表情が凍りつき、目が大きく見開いた。
ビデオの男は2人とも坊主頭で、直立している男の前にもう一人の男が膝を着き、その股間をしゃぶりついている。
続けて口から出したちんぽのその根元をぐっとひっぱり、膨らんだ亀頭の裏筋に舌を這わせている。
モザイク処理されていない、しかも、どうやらそれは盗撮されたらしい映像だった。
大輔は一瞬、興板博志か岩口鉄との行為が盗撮されていた、と考えを走らせたが、それはどうやら違うようであり、直立しているその男の顔をよく見ると、何とそれはすぐ後ろに座っている田中康介の顔だった。
大輔は困惑しながらも画面に釘付けになった。

康介の前で膝を着いている男が立ち上がった。
その男は康介の倍ほどの横幅を有し、でっぷりと太った中年おやじといった印象だった。
年齢は40代後半から50代といったところだろうか、その大きな体で康介の体を覆い、その若々しい体を貪るように舐めまわし始めた。
「あっ、ああああああああああ」
康介がヨガリ声を漏らし、体が小刻みに反応している。
男は康介の首筋から乳首、脇下にその厚い舌を這わせ、その間も右手でしっかりと康介の勃起しているちんぽをつかみ、激しく扱いている。
「うううぅぅぅぅぅ、気持ちいぃぃぃよぉぉぉぉぉ、うっ、うあぁぁぁぁぁっっっ!」
男の手の中で、康介のちんぽから真っ白い精液が勢いよく飛び出した。
2発、3発、4発と大量の精液がボタボタと床に落ちて行く。

大輔は胸が高鳴り、画面から目が離せなくなっていた。
画像が切り替わり、今度はベットの上で康介が四つん這いになり、自分の両手でその引き締まった尻たぶを左右に開き、その穴を男に晒していた。
男は自分の太い指に唾をたっぷりと付け、その穴にゆっくりと挿入し前後に動かし始めた。
「くっ、くぅぅぅぅぅ、ああああああああああ」
康介が大きく悶え始める。
そして数分後に再び画像が切り替わると、今度は康介が男の股間に顔を埋めていた。
康介が顔を離すと、そこには極太ともいえるグロテスクな程の男の勃起したちんぽが出現した。
男が康介の頭をガシっとつかむと、康介は再びその極太マラに喰らい付いた。
テレビの中では康介と中年男との淫らな行為が延々と続いていた。

「先生…」
康介の呼びかけで、大輔は我に帰った。
「お、おう」
大輔はテレビの電源を切り、ビデオデッキからテープを取り出して、元の椅子に腰掛けた。
気づいたときには、机の下では大輔の股間が痛いほどに勃起していた。
それを目の前の康介に気づかれないかと、大輔は落ち着かなかった。
「…何から聞けばいいのか…お前から説明してくれよ」
大輔は未だに頭の中が整理できないでいた。
自分の教え子と見ず知らずの中年男が男同士の行為を行っている。
しかもそれを盗撮という形でビデオに録画しているのだ。
康介はなぜこのビデオを自分に見せたのだろうか、と大輔は不思議だった。
このような淫らな姿を第三者に晒すなど、通常では考えられない。
康介は野球部であり、この行為は体育会特有にある先輩後輩の関係とも一瞬考えたが、相手は大輔の知らない中年男であり、2人の関係が全く想像がつかないでいた。
また大輔は、康介には交際している同級生の女子がいることを知っているので、康介がホモセクシャルだとは当然とながら思えなかった。

「4月に…日曜日に都内に買い物に行って、その帰りの電車の中で痴漢されたんです…」
康介はその重い口を開いた。
顔を真っ赤にし、うつむき加減で言葉を詰まらせながらも一生懸命に説明しようとする。
電車の中で中年男から受けた快楽。
まだ異性との性行為の経験が無く、自慰行為しか知らなかった康介は、中年男から受けた快楽を忘れることができず、再び男に会いに行ったのだった。
相手が男でも、理性は康介を止めることができなかった。
そして連休中は毎日のように男の部屋に行き、行為を続けてきたのだった。
連休が終わり、中間試験やその後に控える野球部の地区予選のための本格的練習のこともあり、康介は気持ちを切り替えて男にもう会わないといったのだが、その時にこのビデオを渡されたのだった。
ビデオには、今までの康介と男との淫らな行為が盗撮として記録されていた。
男は、康介が今後も会いに来なければ、このビデオの映像をネットで流すと脅したのだ。
康介も逆らうことができずに、この1ヶ月、男からの電話で毎晩のように呼び出されていた。
さすがに試験前は会うことを避けられたが、男は今後も康介との行為を続けるというのだ。
これからは野球部である康介には大切な時期であり、中年男との関係を完全に終わらせたいというのだが、男はそれを許さなかった。

「自業自得っていうことはわかってるんです…でも、俺どうしていいのかわからなくて…こんなこと誰にも…先生にしか相談できないんです」
先生にしか相談できない、と岩口鉄と同じことを康介は口にした。
大輔は頭が痛くなった。
確かにこれは問題であろう。
男はビデオを盾にして、康介との関係を続けようとしている。
もしこのビデオの映像がネットで流出すれば大問題だ。
康介の人権が傷つけられ、さらには野球部にも大きな影響があるかもしれない。
かといって、自分に何ができるのであろうか。
この男の部屋に行き、ビデオのマスターテープを取り返しに行くとでもいうのか。

「田中…これ以外にも、何かされたとかあるのか?」
大輔はポツリと訊いた。
「い、いえ、いつもただ俺の体触ったり舐めたり、そんなことだけしかされてないです…」
康介はものすごい不安を感じているのか、今にも泣き出しそうな顔だった。
「難しい問題だな」
大輔はため息交じりで静かにいった。
「とにかく、まずはその男に会う必要があるな」
「会ってくれるんですか? い、一緒に来てくれるんですか?」
康介は顔を上げて大輔を見た。
「会ってみないことには、何も進まないだろう」
「はい…」
「この男とは、次はいつ会うんだ?」
「…明日の夜です」
「よし、明日先生も一緒に行こう」
「はい…で、でも…大丈夫ですか?」
「こうなった以上、先生が男と話をつけるしかないだろ」
康介は無言で頷いた。
今、康介の目には、大輔がこの上なく頼りある存在に映っていたのかもしれない。


「明日、先生車で来るから、部活が終わったら職員室に来いよ」
「はい」
「部活は休むなよ」
「はい」
康介は不安な顔で頷く。
「心配するな。先生が解決してやるから」
と、大輔は康介の肩を横から叩いた。
「は、はい」
康介も少し力を込めて返事をした。
視聴覚室を出て、康介は大輔に頭を下げて帰っていた。

廊下は静まり返り、野球部の練習も終わったのか、グラウンドからは何も聞こえなくなっていた。
担任教師って、こんなに大変な仕事なのか?
それとも俺だけ「特別」な目にあっているのか、と大輔は考えながら廊下の窓から外を眺めた。
外は既に薄暗くなり始めていた。
「シャワー浴びて帰るか」
大輔はそう呟くと、職員専用のシャワー室に向かって歩き出した。
柔道着からすぐに着替えたので、大輔の体は汗臭かった。
それとともに、勃起が治まった股間が蒸れているように感じられて、少し気持ち悪かった。
第13話 『ビデオテープと交換条件2』


ドアが開くと、Tシャツ短パン姿の格好をした中年男が現われた。
男はけげんそうに時田大輔を見詰めていた。
突然目の前に現われた背広を着たゴツイ坊主男。
その容姿にありがちな「危険な男」だと、男は一瞬不安を感じた。
またしても大輔は、相手に誤解を与えたようであった。

「わたくし、康介の担任をしております。時田大輔と申します」
その意外な言葉に、男の顔が一瞬強張った。
大輔の顔から視線をそらすと、その大きな体の後ろに、田中康介の姿を発見した。
男は、康介の担任教師が何のためにここに来たのかがすぐに理解できた。
「康介のことで話があって参りました。お時間よろしいでしょうか」
大輔はゆっくりとした口調でいった。
「…ええ」
と、男はコクリと頷いた。
大輔の厳つい雰囲気にいささか怯みを覚えたようであった。
「どうぞ…」
男はドアを大きく開けた。
「お前は先生の車で待ってろ」
大輔は振り返り、康介に車のキーを渡した。
ここは男と2人きりで話した方がいいだろう、と大輔は考えていた。
康介は無言でそれを受け取ると、静かにその場から立ち去った。
男は康介の後姿を目で追ったが、すぐに大輔のその大きな体に遮られてしまった。


「どうぞ、適当に座ってください」
男はテーブルの横に腰を下ろし胡坐を掻いた。
大輔も男の正面に腰を下ろす。
改めて目の前の中年男を観察する。
ころころとした丸顔、白髪の混じったミリ単位の坊主頭にザラザラとした顎鬚、シャツを盛り上げる腹部と、骨太の両腕両足にはやや濃い体毛が生えており、その容姿は太った熊のように見える。
しかし、両腕両足の筋肉の付き具合を見れば、それはただ太っているだけではないようであり、過去になんらかの運動をしていたような、そんな印象を受けた。

「昨日、あなたが康介に渡したというビデオテープを見せてもらいました」
大輔はゆっくりと口を開いた。
「あなたと康介との間に起きたことは、改めてわたしから何かいうつもりはありません。ただ、今後康介とは二度と会わないでいただきたい」
大輔はストレートに告げた。
遠まわしないいかたをしている暇はなかった。
「康介との関係を続けるために、ビデオの内容をネットで流すと彼を脅したようですが、そんなことをしたら、あなたにも都合がよくないんじゃないですか?」
男は動揺を隠し切れない表情で、じっと大輔の話を聞いていた。
康介が今回のことを第三者に相談するとは、男は思ってもみていなかった。
しかも相談相手が担任教師であり、さらにはこのようなゴツイ坊主男とは。
男は大輔の迫力に圧倒されていた。
「今ここで、盗撮したビデオテープを返していただきたいのですが」
大輔は間を空けずに一気に迫った。

「…わかりました。康介…君とはもう会いません…ですが、ビデオテープは返せません」
男は不服そうに声音を抑えていった。
「なぜ、返していただけないのですか?」
と、大輔はすかさず返した。
「あのビデオはわたしが撮影したものであって、わたしの私物になるものでして…」
「撮影といっても盗撮じゃないですか。盗撮は立派な犯罪ですよ」
「…それはそうですが」
「盗撮した上に、それを使って未成年に性行為を強制する…これが公になれば民事事件に発展して、あなたの社会的地位も失われることになります」
「…ですが、公にすることはあなたにもできないでしょう。そんなことをしたら、当然康介君の名前も出さなければならなくなります。彼にも責任があり、大きな被害が掛かるのではないですか? 現に、最初は彼の方から会いたいといって、ここに来ていましたからね…」
と、男は静かにいった。
おとなしい口をきいているが、目がそれを裏切っていた。

「もう一度いいますが、もう彼とは会いません。それで問題は解決するんじゃないんですか?」
と、男は逃げを打っていることを露わに示していった。
「それだけではだめです。もう会わないと約束されても、ビデオテープはきちんと返していただきます。あなたがそれを持っていては、康介は安心できません。またそれを使って、康介に脅しをかけることも考えられるでしょう?」
大輔はあくまでも追及を弱めなかった。
「では、いい方を変えましょう。康介君とはもう会わない、ということを条件にビデオはわたしが持っています」
男は少しイライラしながらいった。
大輔は男のそのいいぐさに心底呆れ果てた。

「では、どうすればビデオテープを返していただけるんですか?」
と、大輔は答えを期待できない心境で訊いた。
「あなたは教師をなさっているようですが、歳はおいくつですか? ずいぶん若く見えますが」
男は突然話題を変えた。
「…26ですが」
「立派な体型をしていますが、何かスポーツでも?」
「柔道をやっていましたが…」
大輔はけげんそうな顔で男の質問に答えた。
男がなぜそのような質問をするのか不思議に思った。

「わかりました。ビデオは返します。ただし一つ条件があります」
男は少し考えた様子の後にいった。
「条件?」
「あなたの体をわたしの好きにさせる、という条件でビデオテープを返しましょう」
「え…?」
大輔は意表を衝かれ、とっさに言葉が出てこなかった。
男が何をいっているのか一瞬理解できなかった。
「康介君から聞いたとは思いますが、わたしはゲイです。つまり男が好きなんです。そしてわたしは、康介君やあなたのような、若い体育会系の男がタイプなんですよ」
男は先ほどまでの硬い表情ではなくなっていた。
その目は爛々としていて、大輔の体を観察しているように見える。
「あのビデオを観たなら、わたしが何をしたいかわかりますよね。あなたがこの条件を呑んでくださるのなら、ビデオテープは返しましょう」
と、男は淡々としていった。

「どうして、わたしがそんなことをしなければならないんですか」
大輔は固唾を呑んでいった。
「交換条件ですよ」
と、男はさらりといった。
大輔の困った顔を見て、少し余裕が生じてきたようだった。
「条件付きでビデオテープを返すといっているんですよ。何も理不尽ではないでしょう?」
「それは…」
男は立ち上がると、別室からビデオカメラとそれ用の小さなビデオテープを持ってきた。
「これがそうです」
と、テーブルの上にビデオカメラとテープを置いた。
「あなたの返事次第では、ことを公にする必要も無く、全てまるく収まるじゃないですか。あなたにもわたしにも、そして康介君にも良い解決方法だと思いますが」
困惑する大輔に対し、男は素早く体勢を立て直すことができた。
今では完全に男が主導権を握っていた。
既に田中康介よりも、この坊主頭の体育会教師を抱くことに、男は興味を抱き始めていた。
康介と会い続けるのはもう不可能だ、と男は判断した。
それならばビデオテープを利用して、代わりにこの体育会教師を抱くことに、男は考えを変えたのだった。
そして、この条件を相手は断ることができない、と男は確信していた。


「…わかりました」
大輔はしばらく考えた後に、静かにいった。
相手が簡単にビデオテープを返すとは初めから思っていなかったが、まさかこのような条件を出してくるとは考えもしなかった。
本当ならば、無理をしてでも力ずくにでも、男の手からテープを奪い返してやりたかった。
しかし、今の教員としての立場上、大輔にはそうすることができなかった。
しかも自分の生徒が関係しているのであればなおさらのことである。
正直、康介のことを考えると、この問題を公にすることなどできはしなかった。
男のやり方は許せないが、ここはこの条件を呑む以外にはないだろう、と大輔は答えを出した。

「本当にそれで、テープを返していただけるんですね?」
「もちろんです」
と、男はテーブルの上に置いてあったビデオテープを手に取った。
「中身を確認しますか?」
「…はい、一応」
男はビデオカメラにテープをセットして、再生ボタンを押した。
液晶画面を開くと、そこには昨日観たビデオの映像が、そのまま映し出された。
「確認しておきますが、他にダビングはしていませんね?」
「してません」
「本当ですね」
「はい」
男はきっぱりといった。
大輔を見詰めるその表情は、嘘をいっているそれではなかった。
大輔はテープをカメラから抜き取り、背広の内ポケットにしまった。

「では、まずその場に立って服を脱いでください」
と、男は自信に満ちた表情で大輔に命じた。
大輔は無言でゆっくりと立ち上がり、背広を脱ぎ始めた。
体育会系の男らしく躊躇する素振りも無しに堂々と脱いでいく。
スラックス、靴下と脱ぎ、最後に残る下着に大輔が手を掛けると、男が急に立ち上がった。
「パンツはまだ脱がなくていいですよ」
と、男は大輔に近寄りながらいった。
ボクサートランクス一つしか身に着けていない大輔のその巨体を、男はまじまじと見詰めた。
厚い胸板、引き締まった腹部、太い両腕と大腿部、柔道で鍛え上げられたその出来上がった体は、まさに雄そのものだった。
そして、股間部に身に着けられた唯一の下着は、まるでこぶし一つが入っているかのように大きく盛り上がっている。
男は大輔のその姿を見詰めて、ゴクリと唾を飲み込んだ。
「両手を頭の後ろで組んでください」
大輔は男の言葉に従い、両手を後頭部で組む。
男と視線を合わすのに気が引けてしまい、自然と目を横に向けた。

「柔道をしているだけに、さすがに見事な体ですね。それに…」
男は右手で大輔の股間を下着越しに軽くつかんだ。
「まだ勃ってもいないのに、デカイなぁ…」
と、男は大輔のちんぽの大きさを確かめるかのように、その肉厚の手で揉み始めた。
それと同時に、左手で厚い胸板をゆっくりと撫でる。
(うっ)
大輔の体が微かに反応する。
「康介よりいい体だ。発展場にでも行けば、いくらでも相手にされそうだな」
男は冗談でもないように、真剣な表情でいった。
そしてゆっくりと大輔の背後に回り、後ろからやさしく抱きしめた。
男の吐息が大輔の首筋に掛かる。

大輔を強く抱きしめながら、男の手が胸板の中心に突起する両乳首にそっと触れた。
指先で乳首を転がしたり、軽くつねったりする。
(うううっ、そ、そこは…)
男は両手の指先を操りながら、首筋を舐め始めた。
その厚い舌はうねりながら首筋を這い回り、強引に耳の奥にまで進入した。
(ぐっ、うううっっっ)
大輔は体を捩ろうとするが、男はそれを押さえ込み、乳首を摘む指先に力を加えた。
(ふぅっ、ふぅっ、ふぅぁぁぁっっ…)
大輔は徐々に呼吸を荒くさせ、その巨体がビクっビクっと動き始めた。
「乳首が感じるんだな」
男が右手をゆっくりと下半身にもっていくと、既に大輔の股間は下着を大きく盛り上げ、その中心に大きな染みを作っていた。
「乳首だけでもうこんなにガチガチに勃たせやがって…しかもぐちょぐちょに濡れてるじゃねーか。とんだ淫乱教師だな、あんたは」
男の口調は最初のそれと変わっていた。

男は右手を上下に動かしながら、左手は乳首を中心にその厚い胸板をまさぐり始めた。
そのなめらかな動きは、大輔がこれまで経験してきた同性のそれとは明らかに違っていた。
大輔の感じるポイントを探し出し、そこを徹底的にまさぐってくる。
明らかに手馴れているという感じだった。
それはこの男がホモセクシャルであり、男同士の行為に豊富な経験を持っているからでだろう。
(あっ、あああああ、うううううっっっ)
大輔は体を小刻みに微動させながらも、必死にヨガリ声をあげるのを我慢した。
鼻息が荒くなる。
「先生、我慢しないで声出せよ」
男は見透かしたようにいった。
「ここがいいんだろ?」
と、男の太い指が突起している乳首の周りを円を描くようになぞった。
「うっ、や、やめろ…」
「何がやめろだよ。体は正直だぜ、先生。乳首までこんなに勃たせやがって」
男は大輔の耳元で囁いた。
大輔と密着しているうちに、男も徐々に興奮してきたのか息が荒くなってきた。

「先生のちんぽも窮屈そうだな…」
男は大輔の前に廻って腰を落すと、目の前にあるボクサートランクスを一気にずり下げた。
「あっ」
既にガチガチに膨張した大輔のデカマラは威勢よく飛び出し、音を立てて腹を叩いた。
「す、すげぇ…」
男は息を呑みながら、目の前にそそり勃つ大輔のデカマラをまじまじと見詰めた。
濃い陰毛の中からそそり勃つ肉棒は太い血管をくっきりと浮かべ、大きな傘を開くズル剥けの亀頭からは我慢汁が大量に溢れ出し、糸を引いて床に落ちている。
「パンツの中がぐちょぐちょになるまでこんなに我慢汁を垂らしやがって」
男は右手でデカマラの亀頭部をぎゅっとつかむと、ゆっくりと根元まで押し下げた。
(んんんっっっ!)
わずかに括れに残っていた皮が完全に伸びきり、亀頭が一層膨らみを増す。
鈴口からは我慢汁が大きな粒を作って次々と溢れ出てきた。
「どんどん出てくるぜ、先生」
と、男は興奮してきたような口調でいった。
「嫌がってるわりにこんなにガチガチに勃起させやがって、変態教師が」
男はデカマラを強く握り、上下に激しく扱き出した。
(あっ、ああああああああああっっっ)
大輔は目をぎゅっと閉じた。
歯を喰いしばり、ヨガリ声を上げるのを我慢する。

「見れば見るほどいやらしいちんぽだな。それにこのデカさ…握り甲斐があるぜ」
男はしばらく続けた上下運動を止めると、休む間もなく亀頭を手のひらで包み込み、グイグイと捏ねまわし始めた。
「ぐっ、かはぁっ…ああっ!」
大輔は堪らず声を漏らし、とっさに腰を引いた。
今まで感じたことがないほどの強烈な刺激が、亀頭を通じて大輔の体全体に響いた。
「動くなよ先生。柔道教師が亀頭責めも耐えられないのかよ。ほら、腰突き出せよ」
「うっ、ううう…」
大輔は息を吐きながら、腰をゆっくりと突き出した。
ガクガクする下半身にも力を込め、必死に耐える。
亀頭からは我慢汁が止まるところを知らないかのように次々と溢れ出し、男の手の中でぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てる。
大輔の体からも徐々に汗が噴き出し、その雄の臭いが部屋中に広がり始めた。

「気持ちいいか? 先生」
男はゆっくりと亀頭から手を離した。
これ以上ないほどまでに勃起した大輔のデカマラは、それ全体に我慢汁がドロドロと付着し、テカテカといやらしく光っていた。
「このガタイでこのちんぽ、本当に堪らないぜ…」
男は立ち上がって、服を脱ぎ始めた。
Tシャツ、短パンと手早く脱ぎ捨てると、ドラム缶のように太い体が剥き出しになる。
大輔は息を吐きながら、男のその体に目を向けた。
確かに太ってはいるが、全体的に筋肉もある程度付いており、やはり鍛えてある痕跡が見えた。
上半身には濃い体毛が適度に生えており、それがへそから股間部、下半身へと続いている。
そして何よりも大輔の目を引いたのは、その太い太腿の付け根に存在感剥き出しで反り返っている、極太のデカマラだった。
すでに男のモノも完全勃起状態であり、長さは平均並だが、その太さは目を疑うほどだった。
男はグロテスクともとれるその極太マラに手を添え、亀頭の半分以上を覆う包皮をゆっくりと剥くと、その下からは赤黒い巨大な亀頭が姿を現した。
「こっちに来てください」
男は大輔を促して、リビング隣の寝室に入って行った。


「ベットに手を付いて、ケツを突き出してください」
と、男はさらりといった。
大輔はその言葉に絶句し、唖然とした表情で男を見返した。
「まさか、俺のケツを…ほ、掘る気なのか…?」
大輔は息を呑んでいった。
答えがわかっていながらも、訊かざるえなかった。
「あんたの体を好きにしていいって約束だぜ、先生。忘れちゃいないよな?」
「そ、それは…」
「先生、自分の言葉には責任持てよ」
「う…」
大輔は言葉に詰まり、自然と男の股間で怒張するその極太のデカマラに目を向けた。
膨らんだ亀頭からはいつの間にかに大量の我慢汁が溢れ出て、赤黒い亀頭をべっとりと濡らし、それは寝室の薄暗い照明の中でいやらしく光っている。
こんなものが自分のケツに入るわけがない、と大輔は思った。
それはさながら恐怖心となって、大輔を怯えさせた。
しかし、大輔は男のいうことに従わなければならなかった。
大輔は男に気づかれないように静かに深呼吸をして、気持ちを落ち着かせた。

「もう、好きにしろっ」
と、大輔は意を決していった。
男に背を向けてベットに肘を付き、両足を大きく開いてケツを突き出した。
膝をかるく曲げることで、四つん這いに近い状態になる。
男は大輔の背後に立ち、その引き締まったケツを軽く叩いた。
「いいケツですね」
男はしゃがみ込み、大輔の尻たぶを両手で力強くつかみ、左右に開いた。
大輔のケツ穴がぱっくりと男の視界に現われる。
ケツを大きく突き出しているので、ケツ穴はおろか、蟻の門渡りから玉袋の裏までも顕になる。
「すげえいやらしい格好だぜ、先生」
(うっ、ううう…)
無防備な状態で男にケツ穴まで晒しているこの状況に、大輔は羞恥心で頭がいっぱいになった。
「少し慣らさないとな…」
と、男は左手で尻たぶを開きながら、右手の人差し指に唾を付け、肛門に押し当てた。
(あっ、あああああ…)
男の予想に反して、人差し指はズズッと中に入って行く。

「おい先生、あんた、初めてじゃないだろう。これは何度か経験してるって感触だぜ」
と、男はすかさずいった。
人差し指に中指を加え、2本の指でズボズボと連続で出し入れする。
「ふぅっ、ふぅっ、ああ、あああっっっ」
大輔の息が荒くなる。
ヨガリ声を我慢することも、既にできなくなっていた。
「ケツも使えるとは…本当に変態教師だな、お前は」
「ううう…」
「いつ誰に掘られたんだ? 柔道部の先輩とかにか?」
男の問に、大輔は自然と頭を縦に振った。
「俺も柔道やってたんだよ…では、先輩として、後輩のケツを掘らせてもらうか」
男はそういって、ケツ穴から指を抜き取り、大輔の腰を力強くつかんだ。
「だ、だめだ…まだ、早いって…」
大輔は体をビクっとさせていった。
男は大輔のその言葉を無視して、ゆっくりとその極太マラを押し当てた。

「うっ、うがぁぁぁっっっ」
大輔は声を詰まらせた。
ケツ受けは何度も経験があるといっても、これにはさすがに無理があった。
男の極太マラはケツ穴を引き裂くようにして徐々に進入してくる。
「いっ、息を吐いて、力抜けよっ」
「ふぅ、ふぅ、ふぅ…」
大輔は体の力を全て抜き去り、深く呼吸をした。
それに合わせて男の極太マラも大輔の中にゆっくりと入ってくる。
「康介は無理だったが…先生のケツはスゲーぞ。全部入っちまったぜ」
「あっ、ああ、うううっ…」
「うっ、動かすからな」
男は大輔の腰をつかみ直し、ゆっくりと腰を前後に動かし始めた。
「あっ、んんっ、んあっ!」
大輔は思わず叫びに近い声を発した。
男の腰が突き出されるたびに、激痛に近い衝撃が大輔の体を駆け巡った。
「だ、だめだ…ケ、ケツが、壊れちまうぅ…」
「これぐらい我慢しろよ、先生…おうっ、おうっ、おおお…」
男は徐々に腰の動きを早くする。

「うっ、うっ、はぁっ、はぁっ…」
しばらくするうちに、ケツ穴の痛みが徐々に薄れていくのを大輔は感じた。
(な、なんで…こんなに、気持ちよくなって、くるんだ…)
大輔のヨガリ声の変化に気づいた男は腰の動きを止めた。
「馴染んできたようだな、先生…」
と、体を屈め、横から大輔の股間に手を入れた。
大輔のデカマラは今まで以上にさらにガチガチに硬くなっている。
「こんなに硬くしやがって…」
男は大輔のケツ穴からゆっくりと極太マラを引き抜いた。
「あ、あああああっっっ、はぁ、はぁ…」
大輔の体からも緊張感が抜け、一気に力が抜ける。

「本番はこれからだぜ…」
男はベットに上がり、仰向けに寝そべった。
「今度は自分で跨るんだ」
と、男は大輔に騎乗位でのケツ堀りを要求した。
「も、もう…いいだろうが、これ以上やったら…」
「何いってるんだよ先生、最後は感じてたんだろ? 本当はケツが感じるんだろうが」
「そ、そんなこと…」
「俺が満足するまで終わらないんだぜ先生。ほら、跨れよ」
大輔は、もう何をいっても無駄だと悟り、再び体に力を込め、ベットに上がり、男の股座に跨ると、その極太の肉棒をつかんだ。
実際に男のデカマラを握ると、改めてその太さに驚かされる。
これが先ほどまで自分のケツに入っていたのかと思うと、大輔は信じられない気がした。

大輔は男の極太マラを自分のケツ穴に当てがった。
亀頭が穴に当たるのを確認すると、ゆっくりと体を沈める。
「うっ、ぐぅぅぅぅぅっっっ」
大輔は息が詰まった。
一度は馴染んだとはいえ、再び極太マラがケツ穴に進入を開始すると、痛みが込み上げてくる。
大輔は呼吸を繰り返しながら、それでもなんとか男の極太マラを全部入れることができた。
「先生、今度は自分で腰を振れ。両腕はさっきと同じように頭の後ろで組めよ」
と、男は命令した。
「うっ、ううっ、うおおおおおぉぉぉぉぉ」
大輔は苦しいながらも、両腕を頭の後ろで組み、腰を動かし始めた。
「おおっ、おうっ、おおおおおぉぉぉぉぉ」
男も大輔の動きに合わせて、腰を突き上げ始める。
「す、すげぇ!あああああ、もっと、腰を振れ!」
男も呼吸を荒くさせている。
その肉厚の体からも汗が噴き出し、それが一層中年男独特の匂いを強め、大輔の鼻を刺激した。

(すっ、すげぇ…ケツが…どうにかなっちまう…)
大輔のケツはすでにその痛みより快感の方が優ってきていた。
「せっ、先生、感じてるんだろう」
男が大輔の股間部で大きく揺れているデカマラをつかんだ。
「こんなにさせやがって」
と、それを激しく扱きだす。。
「がっ、うううっっっ、ああああああああああ!」
大輔は大きなヨガリ声を上げ、腰を振る動きを止めた。
「おいっ、腰振るのやめるんじゃねー!」
男はデカマラを扱きならが怒鳴った。
「うっ、うううううぅぅぅぅぅ…」
大輔は再び腰を振り始めた。
肉棒を刺激する激しい扱きとケツを突く極太マラで、大輔は理性が崩壊していくのを感じた。
「もう…だ、だめ…で、出るぅぅぅ…」
大輔は射精感が訪れ、下半身に力を込めた。
しかし、その瞬間に男は大輔のデカマラから手を離し、ケツを突くのもピタリと止めた。

「あ…」
大輔は男の不意の行動に戸惑った。
大きく息を吐き、男を見下ろした。
「まだイかせないぜ、先生」
男は軽く笑いながらそういうと、再び大輔のケツを突き上げ始めた。
「うあっ、うううっっっ、ううっ…」
「ああ…気持ちいいぜ、先生のケツは…」
と、我慢汁を垂らし続ける大輔のデカマラを握る。
大輔のデカマラは我慢汁を垂れ流し続け、男の腹の上に大きな染みを作っていた。
男はその我慢汁をすくい上げ、亀頭部から根元まで、オイルのように塗りたくった。
ガチガチの肉棒は全体を我慢汁でべっしょりと濡らし、男の手の中で卑猥な音を立て始めた。
「あああああぁぁぁぁぁっっっっっ」
大輔は腰を振ることも忘れ、大きく喘ぎだした。
「うっ、うっあっあああぁぁぁ…」
出る、そう思った瞬間に、男は再び大輔を刺激するのを止めた。
(うううぅぅぅ…)
大輔は不満な心境で、男を見詰めた。

「先生、イきたいか? だったらそういえよ。イかせてくださいって」
男は大輔を見返していった。
大きく息を吐いているが、まだ余裕の表情をしている。
「ば、ばかやろう、そんなことがいえるか…」
大輔は残る理性を振り絞り、詰まりながらもそう答えた。
「だったら一晩中このままだぜ。俺が満足するまで終わらないっていっただろ。お前がイかなきゃ終わらないんだぞ」
男はそういって、腰を強く突き上げた。
「うあっ、はぁっ、はぁっ!」
腰が突き上げられるたびに、大輔の体が大きく揺れる。
それとともに股間のデカマラも激しく振れ、我慢汁が糸を引いて飛び散っていく。
「どっ、どうするんだよっ、先生っ」
男はデカマラの亀頭部をつかみ、捏ね回し始めた。
「がっ、があぁぁぁっっっ」
大輔は体を大きく捩った。
亀頭責めから逃れようとするが、ケツを突き上げられている状況ではそれは不可能だった。

「も、もう、だめ…い、イかせてくれ…」
大輔は呻きながらいった。
「きっ、聞こえねーぞ、もっと大声でいえよ!柔道部の先輩を相手にしたときみたいに、大声でお願いしろっ!」
「あああ…だっ、だめ…」
大輔は目を閉じ、歯を喰いしばった。
「もっ、もう、限界っすっ…イかせてほしいっす!」
と、大輔は理性を押しのけ、腹の底から声を振り絞って発した。
屈辱感も羞恥心もあったものではなかった。
ただ、溜まりに溜まったものをぶっ放したい一心だった。
「ようし、俺が手マンコ作ってやるから、自分で腰振って動かすんだ」
男はそういうと、デカマラの亀頭部の括れ周辺を、肉厚の手で包み込んだ。
大輔が腰を前後に動かすと、トンネル状の指の中にデカマラが抜き挿しする。

「あっ、あああっっ、ああああああああああ」
大輔は淫らな喘ぎ声を撒き散らし、前後の動きを早めていく。
男は手の握り締め具合や力の入れ加減を変えていき、大輔のデカマラに刺激を与えていく。
極太マラが休むことなくケツを突き上げ、大輔は大量の汗と雄の臭いを撒き散らしながら、激しく腰を動かした。
「もっ、もうだめっ…でっ、出るっ、出ちまうぅぅぅっっっ!」
「おっ、思いっきり、ぶっ、ぶっ放せ!」
「イクっ、イクっ、いっ、イクぅぅぅぅぅ、うっ、うおおおおおぉぉぉぉぉ!」
ドバッ、ドバッ、ドバァァァッッー!!!
男の手マンコからパンパンに膨張した亀頭が頭を出した瞬間にぱっくりと鈴口が割れ、その間から大量の雄汁が噴き上がった。
噴出した雄汁は男の腹や胸、顔にまで勢いよく飛んで行き、男を白い模様で覆った。
「お、俺も、いくぞぉぉぉっっっ、イクっ!イクぅぅぅぅぅっっっ!!」
男の極太マラも大輔の射精を追って、ケツの中で大噴出を起こした。
「だ、だめだ…まだ…ま、まだ、出る…」
ケツ穴の奥で男の射精を感じながら、なおも大輔は雄汁の噴出を続けた。
男も大輔のデカマラをゆっくりと搾り、最後の一滴まで、雄汁を搾り取った。


田中康介は車の窓から外をぼーっと眺めていた。
大輔が男の部屋に入ってから、一時間以上が経っていた。
外もすっかり暗くなっていた。
「先生、大丈夫かな…」
と、康介は何度目かの同じセリフを口にした。

自分は馬鹿なことをした、と康介はこの数日間ずっと考えていた。
まだ異性との経験が無かった康介には、中年男との行為は、まさにこの上ない快楽そのものだった。
しかし行為が済むと、康介はいつの間にかに後悔の念に浸っていた。
きもちはいいのだが、どうしてもその後に来る後悔の念の方が大きかった。
康介はそれに気づいたときに、男との関係を終わらせようと決めた。
簡単に気持ちを切り替えることができた。

1年生の時、上級生に男の味を仕込まれたが、やはり好きにはなれなかった。
2年生になって、辻野健が部の後輩を処理に使っているのを一度目撃したが、自分には同じことをする気は起きなかった。
毎日彼女のことを想いながらオナニーをしていた。
しかし、彼女との仲がなかなか進展しないためか、そのオナニーにも飽きていたのか、あの満員電車での中年男との出会いは、康介を誘惑するのに成功したのだった。

車の窓を叩く音がした。
康介がふっと横を見ると、大輔の顔が覗いていた。
「先生」
康介は急いで助手席から身を乗り出し、運転席の鍵を解除した。
大輔がドアを開け、ゆっくりと座席に座る。
「先生…」
「おう、ちゃんと返してもらったからな」
と、大輔は背広の内ポケットからビデオテープが入った小さな箱を取り出し、康介に渡した。
「お前とはもう会わない、連絡も取らないと、きちんと約束してくれたよ」
「そ、そうなんですか…?」
「ああ。もう、安心していいぞ」
と、大輔はニコっと笑った。
「あ…はい…あ、ありがとうございます、先生」
康介は両手でビデオテープの箱を握り締めて、大輔に深々と頭を下げた。
箱にヒビが入るほどに、康介はその両手に力を込めていた。

「とりあえず、この件はもう忘れろ。もう、こんな馬鹿な真似はするなよ」
大輔はゆっくりと車をスタートさせた。
「それから、そのビデオテープは処分した方がいいな」
「はい…先生…あの人のこと、殴ったりしたんですか?」
と、康介はそっと訊いた。
「殴るわけないだろ。ちゃんと話し合って返してもらったんだよ」
「一時間以上も経って…ちょっと心配になってたんで…」
「そうか。まあ、大人の話し合いは時間がかかるからな。お互い納得するまで話し合って…先生も疲れた…」
大輔はじっと前を見詰めながら淡々といった。

康介は、大輔の様子がおかしいことに気づいていた。
大輔からは、さっきまでにはしなかった、汗の匂いと、何かしら生臭い臭いが漂っていた。
それは、康介が中年男との行為の後に体に染み込んでいた臭いと、同じような気がした。

しかし、康介はそれからは一言も喋らなかった。
大輔の横顔を見て、確かに疲れているように見えたからだ。
中年男との話し合いがどれほど複雑になったのかはわからないが、一つわかることは、先生に苦労をさせてしまった、ということだった。
(先生、ごめんなさい)
康介は心の中でそっと呟いた。
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