- 2015⁄12⁄12(Sat)
- 00:45
M少年調教学園
部屋に戻ると貴之は身体を引きずり、ベッドに崩れるようにうずくまった。もう何日になるんだろうか?頭がはっきりしてないため記憶も定かではない。膝の上に肘をつき、しばらく背中を丸めて頭を抱えていたが、呼吸を落ち着かせると、やがてユニフォームのサカパンの中に手を入れシゴき始めた。貴之は一般生徒のような貞操帯をはめられていない。最初の頃は一般生徒たちから羨ましがられたものだった。しかし貴之自身はというと、貞操帯をはめた生徒たちの方が羨ましかった。理由は今の状況が全てだ。口から淫靡な声が漏れ出ている。不思議なもので、ここに来る前は毎晩のようにオナニーをして、その度ごとに卑猥な声が出ていたのだが、どこかにプライドのようなものがあり人に聞かれたくないという恥ずかしい気持ちがあった。ところが今はそのかけらもない。逆に声を出すことを日々鍛えており、どのように声を出せば人が喜んでくれるのかを、無意識のうちに考えながら聞こえるように、いや聞こえて欲しいかのように喉・舌・口を悶えさせている。そして勃起の度合いから見ると、今にも射精しそうなはずなのに、なぜか先走りより先に進んでいない。頭の中では出る寸前の崖っぷちの瀬戸際まで追いつめているのだ。…しかし最後の一歩が踏み出せなかった。打ち続く苦しみ、さらに快感、一般生徒に理解できない苦悩があった。しばらくすると貴之は射精を諦めたのか、腕の力を抜き、足を延ばして仰向けの格好で天井を見る。ハアハアという荒い呼吸を収めつつ、視線を天井から壁に下げ、壁からもっと近づけ、自分の頭からの至近距離1m以内に焦点を合わせた。自分のチンポはサカパンの下でテントのような盛り上がりを見せている。またチンポを握り二三度シゴき、その手をサカパン・シャツまで滑らせて胸の辺りをさすった。胸の鼓動が手を伝わり再び身体に戻る。呼吸が収まると気だるそうに身体を持ち上げ、勃起した身体のまま部屋にあったタンスの中を物色し始めた。だんだん焦っていくように何かを探すその目は何かに取り憑かれた獣のようだ。ようやく見つかったのか、奥からサカパンとシャツを取り出した。着ているユニフォーム−貴之の高校のサッカー部のユニフォーム−と似たようなデザインだが、細部が異なっており、さらによりイヤらしいツヤの光沢を放っている。汗を吸ってまとわりつくサカパン・シャツを脱ぎ捨てる。覚悟を決めぼんやりと目を半分閉じ、力なく頭を下げその新しいユニフォームを身体にまとい始めた。穿いているときから先ほどと様子が違う。裾が太股を通るとガクッとふるえ、袖が腕をかすめるとブルブルッと痙攣したようだ。そして、そのまま微かにふるえる足を動かし、ベッドに身体を投げ出すと、サカパンの上からシゴき始める。今度は数回シゴくだけで卑猥な声を出し始め、ものの1分もしないうちにザーメンをサカパンの内側に放出した。目を瞑りながら身体を広げ、大の字型に仰向けになり、肩と胸で大きく呼吸をしている。
「あっ、射精した。…構わないんですか?」
「うむ、貴之は一般生徒とは違って特別な訓練を課しており、射精は自由に行ってもいいことになっている。ただし『できれば』、の話だが。」
「『できれば』、ですか…?」
「前の処置坊の手術を見たかね?」
「はい見ました。」
「ならば射精したくてもできないことも聞いているだろう。」
「あっ…そう言えば。」
「睾丸の訓練により、普通のオナニーやセックスによる刺激に鈍くなる。つまり数倍の生成能力により作られた精子が行き場を求めて勃起させるが、普通のオナニーのようにシゴくだけでは射精ができない身体になっているのだ。前立腺の直接刺激で、トコロテンによる射精が最も効率よく刺激される。」
「でも今できましたよ?」
「まだ訓練の途中だからな。すぐに完成させるよりも自分で自覚しながら鍛えていく方が楽しい。貴之はサッカー部員、部活のサカパンで刺激を増幅させる技を教えた。もちろんそんな惨めで恥ずかしいこと、やらないでいられるものならやらないでいたい。」
「しかしそれだと射精できない。」
「うむ、そうやってて回を重ねるごとに自分がより惨めで恥ずべき存在であることを認識していくのだ。さらに刺激に対する慣れも出てくる。それまでのユニフォームでは感じなくなり、今日偶然にも新たな道を踏み始めた生の場面へとなっていくのだ。」
「着替えたユニフォームは特別なんですか?」
「学園が総力を挙げて開発した新科学繊維を用いて、総力を挙げてデザインしたユニフォームの試作品だ。普通にスポーツをするにあたっても高い能力を持ち、もちろん身体に与える刺激、他人が見たときの訴求性なども計算されている。後で制服・ユニフォーム部門の責任者に説明させよう。それより貴之の教官が来たようだ。」
「ほう、今日は射精できたのか。良かったな。」
「……」
「……無言、か…。」
「うるせぇ、とぼけたこと言いやがって…、俺を監視して、見てから来たんだろう。」
部屋に入ってきた教官はまだ20代半ばと思われ、ジャージ姿の下はすらっとしていて無駄のない筋肉を持っているのだろう。喋りながら油断なさそうな動きでベッドの横まで歩き、貴之の顔を静かに見下している。この学園では本来考えられない生徒の反抗にも、まるで動じる素振りを見せない。智也が今まで見てきた教官とは少し異なる雰囲気を持っていた。
「彼は相田譲治教官だ。元公安警察の特殊部隊所属という変わった経歴を持っている。貴之の再教育にあたっては肉体的精神的にも、また技術的にも思想的にも様々な面を徹底的に強化する必要があり、恐らく彼以上の適任者はいないだろう。」
「ああ、なるほど、だから少し変わった動き方をするんですね。」
「本来普通の人間になりきることもできるハズだが、彼によれば身のこなし方を教育するためにわざと隙を作らない素振りをしているそうだ。」
「ふん、反抗意識が今だに抜け切れてないみたいだな。それならお前のオナニーは当分禁止…そろそろまた処置坊で博士に手術して貰う必要もあるか…」
「うっ?そ、それは…それは…」
仰向けに寝て、真上にある教官の顔を見ている貴之の目が引きつった。同様に声にも恐怖が感じられる。
「だったら教官に対する礼儀ってもんがあるだろ?…え?」
引きつる身体を動かしながらベッドからぎこちなく飛び起き、教官の前で直立不動の姿勢をとる。射精したにもかかわらず、相変わらずサカパンのテント上の出っ張りは勢いを保ったままだ。
「い、淫乱で恥知らずな貴之はサカパンでオナニーをしてしまいました!生意気な貴之は相田教官のありがたいお慈悲にもお礼を申し上げることができず、無礼な態度をとってしまいました!罪を償うために相田教官のご指導をお願いします!!」
貴之は腰から前に頭を傾けちょうど教官の股間を凝視しながら大きな声で謝罪する。
「できるんなら最初からすることだ。神聖なサカパンをお前の邪な欲望で穢した罪は大きい…できる限り体内に戻した後、俺に奉仕しろ。」
教官は視線のみを貴之の背番号に向け、静かに冷たく言い放った。
「神聖なサカパンを貴之の邪な欲望で穢れさせた罪としてできる限り体内に戻した後、相田教官に奉仕させていただきます!!」
貴之はサカパンを脱ぎ、膝を地面に付けてテカテカなサカパンの内側についているザーメンを舐めすすって口に戻している。股間の勃起はさらに勢いを増しているようだ。一通り拭いきるとサカパンの内側を教官に向ける。
「ご確認をお願いします!!」
「…よし。」
「ありがとうございます!!」
腕を組みながら見下げていた教官は、サカパンを向けられると一瞥して一言言い放つ。貴之は大声で感謝の意を述べ、サカパンを穿くと、肘を床に付けたまま手も床に付けて教官の方向に進んでいく。すぐそばにいると思われた教官だが、いつの間にかイスに座って腕を組んで足を広げてこちらを見ているではないか。それを確認した貴之はそのままの姿勢で教官の元に進み寄って行った。
「し、失礼させていただきます!!」
頭を教官に向けて下げると、歯を当てないように慎重に唇を使って口で教官のジャージをズリ下ろす。ジャージの下はノーパンのようだ。「変態」、と思うより「ありがたい」、そう思いながら貴之は教官のチンポにしゃぶりつき尺八を始める。いつ聞いても卑猥な音を響かせながら、しばらく後に勃起した教官のチンポは果てを迎えた。もちろん貴之は床や教官の身体や衣類を汚さないように丁寧に吸い込み飲み込む。
「よっぽど睾丸手術はこたえたみたいですね。」
「だが特別生徒として入学してから実はすでに二回処置坊に戻されている。」
「に、二回もですか?」
「うむ、最初の手術後相田教官と初めて会ったとき、健気にも相田教官にケンカを売って見事に叩きのめされた時だ。意識の上では反抗できないことが分かっていても、身体が勝手に動いたと供述している。二回目は絶望的な脱走事件を起こして、当然の結果として捕らえられた時だ。」
「反抗に脱走ですか?!それは凄い。」
「もちろん計画的に行ったものではなく、場当たり的な発想だろうが、どちらにせよ脱走は登校始まって以来の出来事だろう。」
「さすがキャプテン。」
「うむ、だが所詮自分の部活内で率先してイジメをして後輩を慰み物にする程度のキャプテンだ。素質は十分だから再教育をすることによってモノになろう。」
モノになるとはどうなることなのか…。今まで色々な調教を見て何となく想像がつくような、しかし具体的にどうなるのかはまるで分からなかった。またさらに特別生徒は一般生徒と異なり、個別の調教が行われているらしく、詳しいことは話してくれない限り分からないのだ。
「そのうち認識することになる。それまでは無理に知ろうと焦らないことだ。」
心の中を見透かされたような、ナイの言葉だった。
教官を送った後、俺は部屋の机に向かいイスに腰をかけ、両肘を机の上に置き安定させ、両腕で頭を挟んで抱え込む。…特にすることはない。いつものことだ…。いつも…って、一体どれくらいがたったのだろうか?17人が一緒に閉じこめられていたときは、外界と閉ざされていて、正確な時間はよく分からなかった。「処刑」を執行されてからは、太陽が出ているのに眠らされてたり、あるいは夜なのに起きて「拷問」をされたり…。そう、拷問だ。あいつらは「調教」とか「再教育」と言ってるが実質は拷問そのものだ。もうすでに時間という概念がぼんやりとしていてはっきりしない。でもそれでもどうでもいい。俺は、どうせ、もう今までの世界に帰ることはできないのだから…。僅かな可能性を考え、その度に同じ答えが導き出され、諦めのため息をつくのも何度目になるのか。力なく目を開ける。机の上に置いてある鏡に目が止まる。何気なく視線を鏡に映してみる。と、そこにはやせ衰え力なく生気もない俺の顔が映っている。…はずだった。……、…何かが違う。よくよく見ると予想に反して、俺の顔は、無駄なく引き締まった筋肉に、眼光が鋭く輝いていて少し血走った、力のみなぎった顔つきだった。これほど生きている感じがしない生活をしてるのに、どうしてなんだろう?ふと映っている姿の首から下を視線が捕らえる。俺は真新しいユニフォームに身を固めていた。…身体の動悸が激しくなる。理由はこれか。このユニフォームは取り上げられていた本物のユニフォームと同時に教官から渡されたものだ。普通のオナニーで射精ができないことを知った時、教官からユニフォームオナニーという「必殺技」を教わった。インナーを穿かないでユニフォームを生穿きし−俺が監禁されていた時と同じ格好だ−、勃起したチンポをツヤツヤのサカパンでシゴくと、驚くほど刺激が増幅されるのだ。そんな恥ずかしいこと…とためらう俺の心は次第に麻痺していった。もちろんいつでも射精ができるわけではない。午前は一般生徒と同じような「授業」を受け−一般生徒とは異なり射精は自由だったが勃起したチンポを普通にシゴいても射精できなかった−、午後の教官から個人的な指導を受けている際の射精も厳禁というか、許可を得なければならなかった。自由時間のみは射精が無制限に許可されており、一般生徒からは果てしなく羨ましがられたが、勃起して我慢汁があふれているのにシゴいても射精できないというのは、もしかしたら物理的に射精ができない状態よりもつらいかもしれない。いやもしかすると、教官はわざと苦しめるために自由時間を設定し射精を許可してるかもしれないのだ。最初はジャージを生穿きしてオナニーをした。ユニフォームよりも身体を隠すことができるからだ。だんだんジャージでは感じなくなってきて、次が公式戦用のユニフォームだった。刺激に慣れていくせいかだんだん感じなくなっていくのが怖い。でも身体は射精を求めて行動していく…。今着ているユニフォームは、本当は部活公式のものではなく、他人がどこかで勝手に作ったはずのいわばニセモノのユニフォームだ。俺はそれをインナーも穿かず素肌の上に生穿きしている。こんなあられもない姿を、どこかで監視されているはずなのだが、俺はそんなことよりも射精がしたかった。前の俺を知ってる部活関係者が「目を覚ませ!」とばからいにこのユニフォームを剥ごうとすれば、俺は逆にムキになって絶対に脱ぐまいと必死に抵抗するに違いない。こういうのを悪魔に魂を売ったというのだろうか?それくらいこのユニフォームは力を持っていた。具体的にどこというのは分からないけど、このツヤツヤ感、僅かにダボッとした通気性、雄々しさを感じさせるデザイン、生地の内側と肌が擦れる時の鳥肌が立つような感触…、あれこれ考えているとサカパンの中に先ほどの湿り気とは別の新たなシミを作っていた。俺は目を瞑り、片手をシャツの上からメーカーのロゴマーク・学校名のプリント・胸の番号と伝わらせていき、さらにサカパンの方に向かってゆっくりと下ろしていった。大きく暖かい息が口から漏れている…。
「なるほど、睾丸調教されている貴之には射精できるというのは逆に苦痛なんですね?許されていて、さらにやりたくても、できないのだから。」
「そう、貴之は一般生徒のように射精を禁止する必要は全くない。むしろ積極的に公認することで逆に別の苦しみを味わうことになる。そんな時逃げ道を用意しておくことによって、貴之の進路を自在にコントロールできるわけだ。」
「進路をコントロールする…、これが再教育ということですか?」
「近い。人間はすることがなくなり、余計なことを考えなくなると、手持ち無沙汰を解消するために性機能が活発化する。これは娯楽の有無や質量と出生数が反比例することからも窺える。ここを押さえることによって思考そのものをコントロールすることができ…さらに、コントロールされた思考や自己に対して、積極的に正当化する心理が働く。こうしてコントロールされた後の自分を受け入れること、これこそが再教育だ。これは何も当学園オリジナルというわけではない。歴史上『再教育』と呼ばれる活動の裏には、多かれ少なかれこの原理が貫かれている。特にある程度成功したものについては顕著だ。」
「なるほど…。」
曖昧にうなずいたものの、智也には「歴史上の『再教育』」と言われてもピンとこない。
「相田教官の前歴は先ほど話したね?彼は警察のエリートとして固い思想教育を受け、また厳しい訓練に耐え強靱な精神力を持っていた。その思想を元に今度は協力者という名のスパイを養成し、様々な組織に植え込んでいく…。そんな彼が今では我々の強力なスタッフとして自らの使命を果たそうとしている。そういうことだ。」
智也にも何のことかぼんやりながら分かる
「あっ、射精した。…構わないんですか?」
「うむ、貴之は一般生徒とは違って特別な訓練を課しており、射精は自由に行ってもいいことになっている。ただし『できれば』、の話だが。」
「『できれば』、ですか…?」
「前の処置坊の手術を見たかね?」
「はい見ました。」
「ならば射精したくてもできないことも聞いているだろう。」
「あっ…そう言えば。」
「睾丸の訓練により、普通のオナニーやセックスによる刺激に鈍くなる。つまり数倍の生成能力により作られた精子が行き場を求めて勃起させるが、普通のオナニーのようにシゴくだけでは射精ができない身体になっているのだ。前立腺の直接刺激で、トコロテンによる射精が最も効率よく刺激される。」
「でも今できましたよ?」
「まだ訓練の途中だからな。すぐに完成させるよりも自分で自覚しながら鍛えていく方が楽しい。貴之はサッカー部員、部活のサカパンで刺激を増幅させる技を教えた。もちろんそんな惨めで恥ずかしいこと、やらないでいられるものならやらないでいたい。」
「しかしそれだと射精できない。」
「うむ、そうやってて回を重ねるごとに自分がより惨めで恥ずべき存在であることを認識していくのだ。さらに刺激に対する慣れも出てくる。それまでのユニフォームでは感じなくなり、今日偶然にも新たな道を踏み始めた生の場面へとなっていくのだ。」
「着替えたユニフォームは特別なんですか?」
「学園が総力を挙げて開発した新科学繊維を用いて、総力を挙げてデザインしたユニフォームの試作品だ。普通にスポーツをするにあたっても高い能力を持ち、もちろん身体に与える刺激、他人が見たときの訴求性なども計算されている。後で制服・ユニフォーム部門の責任者に説明させよう。それより貴之の教官が来たようだ。」
「ほう、今日は射精できたのか。良かったな。」
「……」
「……無言、か…。」
「うるせぇ、とぼけたこと言いやがって…、俺を監視して、見てから来たんだろう。」
部屋に入ってきた教官はまだ20代半ばと思われ、ジャージ姿の下はすらっとしていて無駄のない筋肉を持っているのだろう。喋りながら油断なさそうな動きでベッドの横まで歩き、貴之の顔を静かに見下している。この学園では本来考えられない生徒の反抗にも、まるで動じる素振りを見せない。智也が今まで見てきた教官とは少し異なる雰囲気を持っていた。
「彼は相田譲治教官だ。元公安警察の特殊部隊所属という変わった経歴を持っている。貴之の再教育にあたっては肉体的精神的にも、また技術的にも思想的にも様々な面を徹底的に強化する必要があり、恐らく彼以上の適任者はいないだろう。」
「ああ、なるほど、だから少し変わった動き方をするんですね。」
「本来普通の人間になりきることもできるハズだが、彼によれば身のこなし方を教育するためにわざと隙を作らない素振りをしているそうだ。」
「ふん、反抗意識が今だに抜け切れてないみたいだな。それならお前のオナニーは当分禁止…そろそろまた処置坊で博士に手術して貰う必要もあるか…」
「うっ?そ、それは…それは…」
仰向けに寝て、真上にある教官の顔を見ている貴之の目が引きつった。同様に声にも恐怖が感じられる。
「だったら教官に対する礼儀ってもんがあるだろ?…え?」
引きつる身体を動かしながらベッドからぎこちなく飛び起き、教官の前で直立不動の姿勢をとる。射精したにもかかわらず、相変わらずサカパンのテント上の出っ張りは勢いを保ったままだ。
「い、淫乱で恥知らずな貴之はサカパンでオナニーをしてしまいました!生意気な貴之は相田教官のありがたいお慈悲にもお礼を申し上げることができず、無礼な態度をとってしまいました!罪を償うために相田教官のご指導をお願いします!!」
貴之は腰から前に頭を傾けちょうど教官の股間を凝視しながら大きな声で謝罪する。
「できるんなら最初からすることだ。神聖なサカパンをお前の邪な欲望で穢した罪は大きい…できる限り体内に戻した後、俺に奉仕しろ。」
教官は視線のみを貴之の背番号に向け、静かに冷たく言い放った。
「神聖なサカパンを貴之の邪な欲望で穢れさせた罪としてできる限り体内に戻した後、相田教官に奉仕させていただきます!!」
貴之はサカパンを脱ぎ、膝を地面に付けてテカテカなサカパンの内側についているザーメンを舐めすすって口に戻している。股間の勃起はさらに勢いを増しているようだ。一通り拭いきるとサカパンの内側を教官に向ける。
「ご確認をお願いします!!」
「…よし。」
「ありがとうございます!!」
腕を組みながら見下げていた教官は、サカパンを向けられると一瞥して一言言い放つ。貴之は大声で感謝の意を述べ、サカパンを穿くと、肘を床に付けたまま手も床に付けて教官の方向に進んでいく。すぐそばにいると思われた教官だが、いつの間にかイスに座って腕を組んで足を広げてこちらを見ているではないか。それを確認した貴之はそのままの姿勢で教官の元に進み寄って行った。
「し、失礼させていただきます!!」
頭を教官に向けて下げると、歯を当てないように慎重に唇を使って口で教官のジャージをズリ下ろす。ジャージの下はノーパンのようだ。「変態」、と思うより「ありがたい」、そう思いながら貴之は教官のチンポにしゃぶりつき尺八を始める。いつ聞いても卑猥な音を響かせながら、しばらく後に勃起した教官のチンポは果てを迎えた。もちろん貴之は床や教官の身体や衣類を汚さないように丁寧に吸い込み飲み込む。
「よっぽど睾丸手術はこたえたみたいですね。」
「だが特別生徒として入学してから実はすでに二回処置坊に戻されている。」
「に、二回もですか?」
「うむ、最初の手術後相田教官と初めて会ったとき、健気にも相田教官にケンカを売って見事に叩きのめされた時だ。意識の上では反抗できないことが分かっていても、身体が勝手に動いたと供述している。二回目は絶望的な脱走事件を起こして、当然の結果として捕らえられた時だ。」
「反抗に脱走ですか?!それは凄い。」
「もちろん計画的に行ったものではなく、場当たり的な発想だろうが、どちらにせよ脱走は登校始まって以来の出来事だろう。」
「さすがキャプテン。」
「うむ、だが所詮自分の部活内で率先してイジメをして後輩を慰み物にする程度のキャプテンだ。素質は十分だから再教育をすることによってモノになろう。」
モノになるとはどうなることなのか…。今まで色々な調教を見て何となく想像がつくような、しかし具体的にどうなるのかはまるで分からなかった。またさらに特別生徒は一般生徒と異なり、個別の調教が行われているらしく、詳しいことは話してくれない限り分からないのだ。
「そのうち認識することになる。それまでは無理に知ろうと焦らないことだ。」
心の中を見透かされたような、ナイの言葉だった。
教官を送った後、俺は部屋の机に向かいイスに腰をかけ、両肘を机の上に置き安定させ、両腕で頭を挟んで抱え込む。…特にすることはない。いつものことだ…。いつも…って、一体どれくらいがたったのだろうか?17人が一緒に閉じこめられていたときは、外界と閉ざされていて、正確な時間はよく分からなかった。「処刑」を執行されてからは、太陽が出ているのに眠らされてたり、あるいは夜なのに起きて「拷問」をされたり…。そう、拷問だ。あいつらは「調教」とか「再教育」と言ってるが実質は拷問そのものだ。もうすでに時間という概念がぼんやりとしていてはっきりしない。でもそれでもどうでもいい。俺は、どうせ、もう今までの世界に帰ることはできないのだから…。僅かな可能性を考え、その度に同じ答えが導き出され、諦めのため息をつくのも何度目になるのか。力なく目を開ける。机の上に置いてある鏡に目が止まる。何気なく視線を鏡に映してみる。と、そこにはやせ衰え力なく生気もない俺の顔が映っている。…はずだった。……、…何かが違う。よくよく見ると予想に反して、俺の顔は、無駄なく引き締まった筋肉に、眼光が鋭く輝いていて少し血走った、力のみなぎった顔つきだった。これほど生きている感じがしない生活をしてるのに、どうしてなんだろう?ふと映っている姿の首から下を視線が捕らえる。俺は真新しいユニフォームに身を固めていた。…身体の動悸が激しくなる。理由はこれか。このユニフォームは取り上げられていた本物のユニフォームと同時に教官から渡されたものだ。普通のオナニーで射精ができないことを知った時、教官からユニフォームオナニーという「必殺技」を教わった。インナーを穿かないでユニフォームを生穿きし−俺が監禁されていた時と同じ格好だ−、勃起したチンポをツヤツヤのサカパンでシゴくと、驚くほど刺激が増幅されるのだ。そんな恥ずかしいこと…とためらう俺の心は次第に麻痺していった。もちろんいつでも射精ができるわけではない。午前は一般生徒と同じような「授業」を受け−一般生徒とは異なり射精は自由だったが勃起したチンポを普通にシゴいても射精できなかった−、午後の教官から個人的な指導を受けている際の射精も厳禁というか、許可を得なければならなかった。自由時間のみは射精が無制限に許可されており、一般生徒からは果てしなく羨ましがられたが、勃起して我慢汁があふれているのにシゴいても射精できないというのは、もしかしたら物理的に射精ができない状態よりもつらいかもしれない。いやもしかすると、教官はわざと苦しめるために自由時間を設定し射精を許可してるかもしれないのだ。最初はジャージを生穿きしてオナニーをした。ユニフォームよりも身体を隠すことができるからだ。だんだんジャージでは感じなくなってきて、次が公式戦用のユニフォームだった。刺激に慣れていくせいかだんだん感じなくなっていくのが怖い。でも身体は射精を求めて行動していく…。今着ているユニフォームは、本当は部活公式のものではなく、他人がどこかで勝手に作ったはずのいわばニセモノのユニフォームだ。俺はそれをインナーも穿かず素肌の上に生穿きしている。こんなあられもない姿を、どこかで監視されているはずなのだが、俺はそんなことよりも射精がしたかった。前の俺を知ってる部活関係者が「目を覚ませ!」とばからいにこのユニフォームを剥ごうとすれば、俺は逆にムキになって絶対に脱ぐまいと必死に抵抗するに違いない。こういうのを悪魔に魂を売ったというのだろうか?それくらいこのユニフォームは力を持っていた。具体的にどこというのは分からないけど、このツヤツヤ感、僅かにダボッとした通気性、雄々しさを感じさせるデザイン、生地の内側と肌が擦れる時の鳥肌が立つような感触…、あれこれ考えているとサカパンの中に先ほどの湿り気とは別の新たなシミを作っていた。俺は目を瞑り、片手をシャツの上からメーカーのロゴマーク・学校名のプリント・胸の番号と伝わらせていき、さらにサカパンの方に向かってゆっくりと下ろしていった。大きく暖かい息が口から漏れている…。
「なるほど、睾丸調教されている貴之には射精できるというのは逆に苦痛なんですね?許されていて、さらにやりたくても、できないのだから。」
「そう、貴之は一般生徒のように射精を禁止する必要は全くない。むしろ積極的に公認することで逆に別の苦しみを味わうことになる。そんな時逃げ道を用意しておくことによって、貴之の進路を自在にコントロールできるわけだ。」
「進路をコントロールする…、これが再教育ということですか?」
「近い。人間はすることがなくなり、余計なことを考えなくなると、手持ち無沙汰を解消するために性機能が活発化する。これは娯楽の有無や質量と出生数が反比例することからも窺える。ここを押さえることによって思考そのものをコントロールすることができ…さらに、コントロールされた思考や自己に対して、積極的に正当化する心理が働く。こうしてコントロールされた後の自分を受け入れること、これこそが再教育だ。これは何も当学園オリジナルというわけではない。歴史上『再教育』と呼ばれる活動の裏には、多かれ少なかれこの原理が貫かれている。特にある程度成功したものについては顕著だ。」
「なるほど…。」
曖昧にうなずいたものの、智也には「歴史上の『再教育』」と言われてもピンとこない。
「相田教官の前歴は先ほど話したね?彼は警察のエリートとして固い思想教育を受け、また厳しい訓練に耐え強靱な精神力を持っていた。その思想を元に今度は協力者という名のスパイを養成し、様々な組織に植え込んでいく…。そんな彼が今では我々の強力なスタッフとして自らの使命を果たそうとしている。そういうことだ。」
智也にも何のことかぼんやりながら分かる
「当学園は以前からスポーツ分野への積極的な進出を計画しており、その第一段としてウェアの開発をしている。」
「スポーツ用品業界への参入ですか?」
「いや、既存のスポーツメーカーのブランドとはあえて競合しない。むしろ表面では既存のブランドの力を利用し、その裏側からジワジワと浸透して勢力を拡大する。だから貴之を初めとする特別生徒たちのユニフォームは、全て既存のメーカーのロゴマークがプリントされているはずだ。」
「あ、なるほど、そういや…。」
「具体的には当学園で開発した素材をスポーツメーカに採用させ、ニューモデルとして既存のモデルを置き換えていく計画となっている。」
「なるほど…、ウェアのメーカを換えるわけでもなく、ノンケの部員は知らず知らずのうちに、この学園と肌で接することになるわけだ…。」
「その通り。学園と教団を受け入れる土壌を早くから作り上げるのが目的だ。」
「素材にはもちろん色々な仕掛けがあるんですよね?」
「もちろん。たとえばサッカーのユニフォームなどは、だいたいシャツとショーツ、ショーツは一般的にはサカパンと言うが、それからソックスにスパイクといったものが目立つ構成要素だ。」
「ええ。」
「しかし今のモデルを考えると、それだけではない、目立たない部分で大きな力を発揮している要素もある。」
「?…そうなのかな?」
「たとえばインナー、あとはシンガードという脛あてやリストバンドなども一般的だ。」
「ああ、そう言うことですか。」
「あまりに一般的すぎて、しかも存在感が薄く、見ている側では普段気付くことも少ない。しかし、現行モデルでは、あるとないでは選手たちの力の発揮ぶりにも大きく響くものなのだ。」
「そうなんですか?」
「シンガードなどはルール上の理由もあるので複雑だが、ではインナーを考えてみよう。もし選手たちがインナーを身につけないで試合をしたら?」
「やっぱ汗が出て大変、なんでしょうね…?」
「そう、単純な所なのだが実際にプレイする選手たちには大きく感じられる。それはフィーリングだけに留まらず、データとして理解できるレベルでだ。汗というのは体温の調節機能を持っており、身体を動かして体温が上がれば上がるほど発汗し水滴が熱を奪って体温を下げるのだが、直ちに蒸発して消え去るわけではない。そのために一時的に汗を蓄えておくインナーがないと、ユニフォームが直に吸い込んで身体にまとわりつき動きを阻害してしまう。また彼らが考える外観上の問題もある。もちろん我々にとってはオイシイシチュエーションなのだが。」
「ええ。」
「そこでインナーを必要としない素材が求められることになる。しかし一口に言っても、たとえば通気性を確保すれば強度が落ちてしまうし、また二重の衣は安定的な体温を維持する機能があり、一重で実現する場合必要とされる厚みとその時の気候の関係などの諸問題に行き当たって開発が難航したのだ。」
「結局できたんですか?」
「素材はほぼ完成した。高校生から大学生レベルの運動量であれば、全体の65パーセントの選手たちはインナーを必要としないで済む。」
「意外と低いんですね。」
「選手といっても各個人の能力や運動量にはかなりの差があるのだよ。全国レベルの実力がある部活もあるし、身体を暖めるだけの部活もあり、さらに部活の中で努力の差が現れる。それに加えて個人の体質や趣向なども加味すると、65パーセントを統一できるというのはほぼ限界に近い。」
「そうなんだ…。」
「もちろんインナーが必要な選手たちのために、インナーの素材も開発している。デザイン上の工夫も併せて、体質は徐々にインナーがなくても問題がないように変化していくだろう。」
「取りこぼしはしない、ってことですね。」
「その通り。学園との接点が100パーセントということに変わりはない。身体を動かしていれば、自然とインナーを着るメリットよりかったるさ、着ないメリットの方に目が向く。」
「サカパンの下のインナーまで穿かないんですか?」
「はっはっは…いいところに気付いた。」
研究者と思しき男は初めて声を出して笑う。それまで事務的に淡々と喋っていた顔もニヤついている。智也としては実はユニフォームの説明などはあまり興味なく、そんなことに時間を割くのは多少退屈だった。担当者の方も実は研究に没頭していれば幸せで、広報活動などは自分の役割ではなく、事務的なこと以上の興味を示さなかったのだが、智也の一言には関心を示したようだ。
「今までの話はシャツの下のインナーのことで、サカパンの下のインナーは少し話が違う。確かにサカパンの下に何も穿かない者や、あるいは部活全体で穿かなくなった例も存在するのだ。そのように設計されているからな。しかし、もし活躍したければ己の欲望に打ち勝つ努力や他人の見た目を意識する余裕を求められる。ノンケの部員にしてみれば、自分のチンポの形が浮き上がっているのを部外者に見られるのは恥ずかしいものだからな。たとえ勃起しても目立たない程度のビキニを着用して落ち着かせるのが現状だ。…ここには色々な秘密もあるのだが。」
「ユニフォーム自身のデザイン上の工夫もあるし、徐々に淫靡な刺激を取り込み荒ぶる空気を身にまとうようになる。」
「その『デザイン』はどうなんですか?」
「デザイン上の研究も怠っていない。彼らが自分たちを卑下しないデザインを開発し、それぞれの効果を調べている。」
「自分を卑下?」
「そう、どんなにきれい事を言っても、高校生や大学生などの中途半端に幼い精神では彼らが思うカッコイイもの・雰囲気に惹かれていくのだ。細かい例だがたとえばユニフォームは、一色の上に校名や背番号を別の色でプリントするだけの二色素材より、その別の色を他に裾や袖などに配した多少複雑な二色素材、さらに別の一色を脇や肩に配色した三色素材の方をよりカッコイイと思う。これは多色素材の方が単色素材よりコストがかさみ、プロの選手などがいち早く着るので、特別な雰囲気と憧れを感じるからだ。」
「制服で学校を選ぶのと似ているかな…。」
「似ているだろう。一般にスポーツ選手たちはユニフォームに憧れる場合、その輝かしい栄光に憧れると言われる。しかし、トップレベルのチーム・選手などは全体の一握りに過ぎず、残りの大多数はどれも似たりよったりだ。彼らにそれまでのユニフォームと同じチームの『今風』のデザインの最新ユニフォームを選ばせれば、大半は『今風』のデザインを選ぶ。もっともトップレベルのチームや選手が率先して流行を牽引して『今』の流れを作っていくのだが。」
「流行、ですか?」
「うむ。首元を考えれば、丸首かVネックか、さらに襟の有無やボタンの有無などは完全に流行であり、その流れを的確に把握して毎年調整すれば、それだけで可能性があってもまだ開花していない有望な選手を引き込める。我々としてはVネックで胸元を覗かせているデザインの方が好ましいが。」
「そうですね。」
「ひと頃はVネックで襟付きが流行っていたようだが、ここ一年で丸首で襟・ボタンなしのデザインに取って変わられてしまったみたいだ。」
「どうするんですか?やっぱまた流れを変えますか?」
「…いや、素肌が露出しないという面では好ましくないが、高校生が制服の下に着るにあたっては実は好都合なのだ。詰め襟にしてもブレザーにしても、襟があるユニフォームをワイシャツの下に着るのは違和感があり、またたとえ襟がなくともVネックだとボタンを二つ以上開けないと着ていることが他人から見えない。他人に見せることによって、また他人を見ることによって、雰囲気は効率的に伝染していくものなのだ。」
「インナーを捨てた選手はユニを制服のインナーとして着る…。よく計算されている。確かに制服の下がユニってのはソソりますね。」
「そう。身体を動かす前は制服の下にユニフォーム。運動をして汗をかけば脱ぎ捨てるも余計なインナーはない。体温も通常より上がっている結果、素肌にガクランやワイシャツを身につけることになるだろう。我々は制服も研究を重ねているから、両方が最適な組み合わせになる素材を開発している。さらに道を踏み外せば汗の染みこんだユニフォームを制服のインナーとして身にまとうこともある。」
「凄い…そこまで計算しているなんて。」
「こんなことは初歩の初歩だ。人間の心の大半は科学で解明でき、環境を整えて時間をかければ誘導して自分の意志として植え込むことができるものだ。さて、そのほかにも全体のダボつきや光沢、サカパンにも同じような綿密な工夫を行っている。中には自分のレベルにあわせて露出度を調節できる仕掛けもさりげなく織り込んでいるので、自分にあったスタイルを作り自分のスタイルを作っていく、現時点で究極のユニフォームを貴之に与えている。」
「まだ何かあるんですか?」
「もちろん。流れゆく流行に終わりはない。それに実際の選手がユニフォームを着込んで身体を動かして、そのデータをフィードバックしなくてはならないし、素材の開発にも終わりはないのだ。」
貴之の再教育2(前)
俺は林間学校という事情で島を離れることができた。早朝みんなが寝ていることを確認し、宿屋を抜け出す。久々に歩く街、何もかも全てが懐かしい。生穿きのジャージ姿だが、ファスナーを首元まで締めているので、道行く人たちから特に怪しまれることはない。余計な所に気を引かないため、俺はトレーニング中のサッカー部員の振りをしてジョギングをしながら街を駆けめぐった。駅に着くと公衆便所に駆け込む。個室で息を整えながら、隙間から小便側を見てじっと様子を窺っている。時間はちょうどいいはず…、程なく、制服姿の高校生が一人公衆便所に入ってきた。近所のH学園T高校の制服だ。他に誰もいない、…好機到来…。俺は音もなくドアを開けて生徒に後ろ側から近づく。気付かれないように間合いを詰めると、一気に飛びかかり羽交い締めにして予め持っていた布を高校生の口に当てる。気付かぬ間に後ろに回られ、しかも小便中で身動きが取りにくい状態だった高校生は、あっけなく口と鼻を押さえられ抵抗できずに睡眠薬を吸い込む。無抵抗になった高校生を個室まで引きずり込み鍵を閉めた。これで誰にも気付かれないだろう。
眠らせた高校生を一応チェックする。身長・体格とも問題ない。その生徒の着ているブレザー・ネクタイ・ワイシャツ・ベルト・ズボン・靴を剥ぎ取る。俺はジャージを脱ぎ、ワイシャツ・ズボン…と身につけていった。数分後、T高校の生徒になりきった俺は、鞄を持ち、外に誰もいないのを確認してから、内側の鍵を閉めたまま扉を乗り越えて何食わぬ顔で便所を出た。そのまま同じ制服を着た集団の中に紛れ込んで流れに従って歩いていく。元の所有者からしみ出た汗をほのかに吸い込んだ制服は、身体に絡みつく生地とともに特別な快感を感じさせる。歩くごとにチンポの部分が徐々に盛り上がっていき、俺はポケットに突っ込んだ手で押さえながら無言で歩く。校門には先公みたいのが立ってて内心ビビッたが問題なく侵入に成功する。いくら先生でも生徒の顔全てを憶えていられるわけではないし、たとえ憶えていても生徒じゃない人間を選ぶことができるわけがない。俺はそのまま校舎に忍び込んだ。
一時間目が始まると、俺は様子を窺ってから隠れていた物陰から出た。こんなところでバックレてるとでも思われたら大変なことになる。素早く歩き出す。場所は校内で隠れてるとき、取り上げた生徒手帳に載っている地図を調べておいたので、校舎の配置はだいたい把握している。本館から少し離れた場所にある部室棟に着くと、中に入ろうとするが電子ロックキーの扉で閉ざされており、天井に監視カメラが設置してあった。俺はそれを確認すると動揺もせずに学生証を取り出し、扉の横に取り付けてあるリーダーに通す。ロックは音を立てて解除された。こういうものは慌てる素振りを見せてはダメなのだ。中を進んでいくとサッカー部の部室にも鍵がかかっている。こちらは普通の鍵のついた扉だろう。俺は用意してあった針金を使ってこじ開けた。こんなもの、訓練している俺にはものの5秒の作業だ。
部室に入る。そこはごく普通のありふれたサッカー部の部室だった。もう少しの辛抱だ…、俺ははやる気持ちを抑えて、明かりを消したまま作業を進める。苦もなくいくつかのロッカーの鍵をこじ開けて、色々物色して一番まともそうなロッカーを決めると、制服を脱ぎ出す。ロッカーの中からユニフォームを取り出し着替え始めた。試合後にそのまましまい込んで洗うのを忘れたユニフォームなのだろうか、汗を吸い込んでいて少し臭っているようだ。…もちろん俺にとっては最高のおかずだけどな。生穿きスタイルで着替えた俺はイスに座り込んだ。いや、足ががくがくと震え力が抜けてイスに崩れ落ちた、という方が正確かもしれない。俺は背もたれに寄りかかりながら、股を広げてすでにテントを張っている股間を左手でシゴき始める。先走りがドクドクと流れ出てローションの必要はない。右手は胸に当て、ユニフォームの上から乳首を揉み出す。すぐに固くなった後、メーカーのロゴマークや学校名のプリントや胸の番号などひとしきりもてあそんだ後、背中に進み背番号を指先で感じながらできる限りなで回す。その間にも股間は絶頂を迎えようとするが、それを無理してこらえて、できるだけ快感が大きくなるように努力する。最後に亀頭を集中的に責め、ドクドクとザーメンを吹き上げた。サカパンの中であるため計測はできないが、まるで火山が噴火するように勢いよく射精できたことであろう。感動して涙をもらす。そう、普通に射精できる感激のむせび泣きだ。俺は忘れかけていた本当の快感の喜びをかみしめつつ、それまでの疲労が蓄積されているなかで注意力が抜けたあまり、徐々に意識が遠のいていった…。
ハッとして目を覚ます。周りを見回す…いつもの見飽きた学園の部屋だ。そう、これは睡眠調教だったのだ!教官から特別な睡眠調教を受けると話は聞いていたが、まさかこんな形で目が覚めるとは…。起きあがって身体を確認していると、教官が入ってきた。
「初めてにしてはまあまあより少し悪いくらいだったな。」
「見てたん…ですね?」
いつの間にか、反抗的な口調は敬語になっていた。
「もちろん。貴之がどんな行動をするか監督する義務があるからな。学園の再教育がどれほど浸透しているか、当学園の生徒であればどう行動すべきか、それを監視して現実の世界での教育効果を高めるのだ。」
「どう行動するって…。」
「俺たちはお前に場所を提供したに過ぎない。お前がもしその気なら、ホテルを抜け出した後逃げることもできたのだ。それをしなかったのは、お前が俺たちの再教育を受け入れている証だ。」
「……。」
否定はできない。俺は無意識のうちに勝手に体を動かしていたはずだ。
「さて、結果は40点というところだな。60点を合格として、あと20点だ。配点は一問5点として、4日間お前の射精を完全に禁止する。」
「な、なん…で?」
「睡眠調教はお前の心が正直に表れるいわばテストだ。お前の本心をテストし、不純な気持ちがあればペナルティーを加えるのは当然。それがイヤなら心を入れ替えて励むことだな。思いっきり射精した夢を見た後だ、全く射精できないのはつらいことだろう。」
「そ、そんな…。」
「別にこれが最後というわけではないんだ。失敗をバネにさらに上を励め。もちろん、合格した場合、点数に応じてボーナスを与える。」
「そんな…、せめて、どこがマイナスだったのか教えてください!」
「貴之の心に聞くことだ。どこが自分に足りないのか…。だいたい短すぎる…っと、これもまた自分で気付くまでは教えられない。これに懲りたなら心を入れ替えて日々の学習に努めることだ。」
教官は貴之のチンポに貞操帯を取り付け部屋を後にした。
「そうか!射精許可があってもできない貴之には、普通に射精できる睡眠調教の方が効果的なんですね!」
「そこが一般生徒と異なるところだ。貴之は射精は自由、それは夢の中でも同じ事。現実で叶わぬ欲求は夢の中で自由存分に叶えさせ、それは結果として現実に跳ね返り、現実での射精願望を高める。射精したければできるように行動するようになり、しかしやり過ぎれば身体は刺激に慣れて感じなくなる、ところが夢の中では自由にでき…。」
「まさにスパイラル。」
「その通り。もちろん時間はいくらでも取り戻せる。時間をかけて調教し、その後時間を戻してやれば、周りの者たちには一晩で人が変わったように映るだろう。」
「貴之はどこまで調教するのですか?」
「どこまでとは?」
「他の部員たちとも扱いが違うようですし。」
「嫌がる理性をコントロールできず命令に従わざるを得ない、これが一般部員レベルだとすれば、部長レベルは、嫌がる理性も自ら選択できるようになるまで、というところか。一般部員レベルはそれはそれで面白いものだが、全員がそれというわけにもいかない。つまり最初に聞いたように、貴之のケースは教官でもなく一般生徒でもない立場のベースモデルだ。」
4日間の射精禁止…、俺は久々に苦痛を味わっていた。本当に久々だった。今までは、曲がりなりにも射精はできたのだ。…身を貶めることによって。「できない」ではなく、「頑張れば『絶対に』できる」のであれば、頑張ってしまうのだ。人間であれば当たり前のことだと思う。射精するが身を貶めることは嫌がる、今思えば驚くほど贅沢な願望だ。一般生徒と比べると破格の特権だったということが次第に分かり始めてきた。もちろんその4日間も休ませてもらえたわけじゃない。特別プログラムの一つは、「勃起した状態での行動能力」の調査だった。射精しないで1日目、2日目…と運動能力を調べられる。もちろん瞬発力や持続力など軒並み低下するが、教官的には不満があるようだ。
特別プログラムの二つ目は得体の知れない、というか恐ろしい発想に基づく実験だった。朝、俺のケツの穴に張り型が挿し込まれる。そして俺は午前中の授業をそのまま受けなければならない。挿し込まれること自身はすでに慣れていたが、それで数時間行動する-イスを立つ座る以外に、もちろん体育の授業もある-というのはもはや拷問ではなく、時間をかけて処刑されているようなものだ。普通に調教に使われる張り型だったら気を失い動けなくなるか、それともそのままショックで死んでしまうかもしれない。しかし俺のケツの穴に挿された張り型は開発中の特殊機能張り型とかで、妙に柔らかく形が自在に変わるとか、細い数本がまとめられタコ足のように動いて中をなで回すとか、小さく完全に中に収まりその後リモートコントロールで発熱したり震えたり…。つまり完全にはとどめを刺さず、動きを極端に鈍らせる代物だった。抜け落ちるときの圧力とか、外からの見栄えなどもチェックされる。完全にカムフラージュできる形、明らかにそれと分かる形-というより出っ張ってて座れない-、ケツをじっと見ていれば分かる形…、それぞれに違う役割があるのだという。その日の成績は研究機関に回され、次の開発や改良の参考とされる。自由に射精ができてしまっては意味がないのだった。それでも研究官はサンプルの回収が完全ではなかったみたいで、今後も違う形、あるいは長さ太さの異なるバリエーションモデルを実験するとのことだった。
4日間の射精禁止期間が過ぎるとようやく射精許可が下りる。俺は相田教官にお礼を宣言し、教官の目の前で射精する。場所はサッカーグラウンド、そして教官がいるだけではない。様々な高さやアングルに固定されたビデオカメラが俺を取り囲み、ユニフォーム姿の俺はまるで監督に見下ろされているような感じで、まず教官のチンポをフェラしてイカせる。もちろん精液は残らず飲み干す。その後教官が俺のユニフォームの上から乳首や背番号などを揉みほぐすと、すでに勃起しているチンポから先走りがドクドクとわき出てサカパンをしめらせる。その後教官は俺のケツの穴に挿し込まれた張り型をサカパンの上から押し込んだり引いたりすると、俺はたまらず声を上げてサカパンの中に果てた。地面に倒れ伏しながら一瞬で果てたことに後悔する。芝や土の臭いが久々に鼻に入ってくる。その瞬間、俺は昔の俺を取り戻したような気がした。サッカーに明け暮れていた日々、試合で勝つ喜び、負ける悔しさ、こんなにも俺は土の臭いから遠ざかっていたのか…。一瞬のうちに走馬燈のように頭を駆けめぐり、ゆっくりと瞬きをした直後、現実に引き戻される。
「どうした?そんなにもお前はグラウンドの芝を待っていた、ってのか?」
相田教官はうつ伏せになっている俺の上に身体を近づけ、俺の太股を広げてサカパンの上から再び張り型を押し込む…また俺はたまらず声を上げる。
「はぁっ…ぁああ…」
「淫乱な声を出しやがって、お前はグラウンドの上で喜んでオナニーする変態のくせに!」
「ああっ…あああ…」
教官が張り型を出し入れするたびに俺は声を漏らしてしまう。首は下から前、前から上を向き歯を食いしばる。太陽はそんな俺を赤々と照らし、声を漏らしたり歯を食いしばるたびに草いきれは鼻から喉に抜けていく。
「てめぇはどこまで変態なんだ!そんなに土の臭いに感じるのかよッ!」
教官は同時に背番号の上から「9」の字をなぞっている。ローションを使っているのか、動きが妙にイヤらしくなめかましい。
「てめぇはサカパンの下に何も穿いてねぇじゃねぇか。おら、センタフォワードの9番!てめぇの本性はもう分かってんだ、言ってみろ!」
こういうとき何て言うべきなのかは教え込まれている。
「俺はセンタフォワードの9番でサカパンの下はノーパンな淫乱野郎です!俺はグラウンドの上で芝の臭いに興奮してオナニーする変態です!」
「声が小さい!もう一度言ってみろ!」
「俺は…」
数え切れないくらい同じ事を大声で言わされる。その内に土の臭いで本当に勃起している。相田教官はしばらく言葉や指で俺を責めた後、その場を立ち去っていったようだった。俺はしばらく荒い呼吸を土に向かってして、その後転がって仰向けになる。次第にじっとりと汗ばみ、それがユニフォームの中で蒸れて何とも言えないイヤらしさを感じる。土の臭いを感じればまた勃起してきた。今回は何度も射精することができた。何かを引き替えたような気がするが、深く考えるのはイヤだ。俺はよろよろと立ち上がる。周りを見回すと、ぐるっと取り囲むようにビデオカメラが設置されている。一部始終はビデオカメラで映されている。この映像はインターネットで配信されるのだろうか?そしてさらに視界を少しだけ遠くして見ると、カメラの外で教官がこちらを見ながらニヤついていた。
「スポーツ用品業界への参入ですか?」
「いや、既存のスポーツメーカーのブランドとはあえて競合しない。むしろ表面では既存のブランドの力を利用し、その裏側からジワジワと浸透して勢力を拡大する。だから貴之を初めとする特別生徒たちのユニフォームは、全て既存のメーカーのロゴマークがプリントされているはずだ。」
「あ、なるほど、そういや…。」
「具体的には当学園で開発した素材をスポーツメーカに採用させ、ニューモデルとして既存のモデルを置き換えていく計画となっている。」
「なるほど…、ウェアのメーカを換えるわけでもなく、ノンケの部員は知らず知らずのうちに、この学園と肌で接することになるわけだ…。」
「その通り。学園と教団を受け入れる土壌を早くから作り上げるのが目的だ。」
「素材にはもちろん色々な仕掛けがあるんですよね?」
「もちろん。たとえばサッカーのユニフォームなどは、だいたいシャツとショーツ、ショーツは一般的にはサカパンと言うが、それからソックスにスパイクといったものが目立つ構成要素だ。」
「ええ。」
「しかし今のモデルを考えると、それだけではない、目立たない部分で大きな力を発揮している要素もある。」
「?…そうなのかな?」
「たとえばインナー、あとはシンガードという脛あてやリストバンドなども一般的だ。」
「ああ、そう言うことですか。」
「あまりに一般的すぎて、しかも存在感が薄く、見ている側では普段気付くことも少ない。しかし、現行モデルでは、あるとないでは選手たちの力の発揮ぶりにも大きく響くものなのだ。」
「そうなんですか?」
「シンガードなどはルール上の理由もあるので複雑だが、ではインナーを考えてみよう。もし選手たちがインナーを身につけないで試合をしたら?」
「やっぱ汗が出て大変、なんでしょうね…?」
「そう、単純な所なのだが実際にプレイする選手たちには大きく感じられる。それはフィーリングだけに留まらず、データとして理解できるレベルでだ。汗というのは体温の調節機能を持っており、身体を動かして体温が上がれば上がるほど発汗し水滴が熱を奪って体温を下げるのだが、直ちに蒸発して消え去るわけではない。そのために一時的に汗を蓄えておくインナーがないと、ユニフォームが直に吸い込んで身体にまとわりつき動きを阻害してしまう。また彼らが考える外観上の問題もある。もちろん我々にとってはオイシイシチュエーションなのだが。」
「ええ。」
「そこでインナーを必要としない素材が求められることになる。しかし一口に言っても、たとえば通気性を確保すれば強度が落ちてしまうし、また二重の衣は安定的な体温を維持する機能があり、一重で実現する場合必要とされる厚みとその時の気候の関係などの諸問題に行き当たって開発が難航したのだ。」
「結局できたんですか?」
「素材はほぼ完成した。高校生から大学生レベルの運動量であれば、全体の65パーセントの選手たちはインナーを必要としないで済む。」
「意外と低いんですね。」
「選手といっても各個人の能力や運動量にはかなりの差があるのだよ。全国レベルの実力がある部活もあるし、身体を暖めるだけの部活もあり、さらに部活の中で努力の差が現れる。それに加えて個人の体質や趣向なども加味すると、65パーセントを統一できるというのはほぼ限界に近い。」
「そうなんだ…。」
「もちろんインナーが必要な選手たちのために、インナーの素材も開発している。デザイン上の工夫も併せて、体質は徐々にインナーがなくても問題がないように変化していくだろう。」
「取りこぼしはしない、ってことですね。」
「その通り。学園との接点が100パーセントということに変わりはない。身体を動かしていれば、自然とインナーを着るメリットよりかったるさ、着ないメリットの方に目が向く。」
「サカパンの下のインナーまで穿かないんですか?」
「はっはっは…いいところに気付いた。」
研究者と思しき男は初めて声を出して笑う。それまで事務的に淡々と喋っていた顔もニヤついている。智也としては実はユニフォームの説明などはあまり興味なく、そんなことに時間を割くのは多少退屈だった。担当者の方も実は研究に没頭していれば幸せで、広報活動などは自分の役割ではなく、事務的なこと以上の興味を示さなかったのだが、智也の一言には関心を示したようだ。
「今までの話はシャツの下のインナーのことで、サカパンの下のインナーは少し話が違う。確かにサカパンの下に何も穿かない者や、あるいは部活全体で穿かなくなった例も存在するのだ。そのように設計されているからな。しかし、もし活躍したければ己の欲望に打ち勝つ努力や他人の見た目を意識する余裕を求められる。ノンケの部員にしてみれば、自分のチンポの形が浮き上がっているのを部外者に見られるのは恥ずかしいものだからな。たとえ勃起しても目立たない程度のビキニを着用して落ち着かせるのが現状だ。…ここには色々な秘密もあるのだが。」
「ユニフォーム自身のデザイン上の工夫もあるし、徐々に淫靡な刺激を取り込み荒ぶる空気を身にまとうようになる。」
「その『デザイン』はどうなんですか?」
「デザイン上の研究も怠っていない。彼らが自分たちを卑下しないデザインを開発し、それぞれの効果を調べている。」
「自分を卑下?」
「そう、どんなにきれい事を言っても、高校生や大学生などの中途半端に幼い精神では彼らが思うカッコイイもの・雰囲気に惹かれていくのだ。細かい例だがたとえばユニフォームは、一色の上に校名や背番号を別の色でプリントするだけの二色素材より、その別の色を他に裾や袖などに配した多少複雑な二色素材、さらに別の一色を脇や肩に配色した三色素材の方をよりカッコイイと思う。これは多色素材の方が単色素材よりコストがかさみ、プロの選手などがいち早く着るので、特別な雰囲気と憧れを感じるからだ。」
「制服で学校を選ぶのと似ているかな…。」
「似ているだろう。一般にスポーツ選手たちはユニフォームに憧れる場合、その輝かしい栄光に憧れると言われる。しかし、トップレベルのチーム・選手などは全体の一握りに過ぎず、残りの大多数はどれも似たりよったりだ。彼らにそれまでのユニフォームと同じチームの『今風』のデザインの最新ユニフォームを選ばせれば、大半は『今風』のデザインを選ぶ。もっともトップレベルのチームや選手が率先して流行を牽引して『今』の流れを作っていくのだが。」
「流行、ですか?」
「うむ。首元を考えれば、丸首かVネックか、さらに襟の有無やボタンの有無などは完全に流行であり、その流れを的確に把握して毎年調整すれば、それだけで可能性があってもまだ開花していない有望な選手を引き込める。我々としてはVネックで胸元を覗かせているデザインの方が好ましいが。」
「そうですね。」
「ひと頃はVネックで襟付きが流行っていたようだが、ここ一年で丸首で襟・ボタンなしのデザインに取って変わられてしまったみたいだ。」
「どうするんですか?やっぱまた流れを変えますか?」
「…いや、素肌が露出しないという面では好ましくないが、高校生が制服の下に着るにあたっては実は好都合なのだ。詰め襟にしてもブレザーにしても、襟があるユニフォームをワイシャツの下に着るのは違和感があり、またたとえ襟がなくともVネックだとボタンを二つ以上開けないと着ていることが他人から見えない。他人に見せることによって、また他人を見ることによって、雰囲気は効率的に伝染していくものなのだ。」
「インナーを捨てた選手はユニを制服のインナーとして着る…。よく計算されている。確かに制服の下がユニってのはソソりますね。」
「そう。身体を動かす前は制服の下にユニフォーム。運動をして汗をかけば脱ぎ捨てるも余計なインナーはない。体温も通常より上がっている結果、素肌にガクランやワイシャツを身につけることになるだろう。我々は制服も研究を重ねているから、両方が最適な組み合わせになる素材を開発している。さらに道を踏み外せば汗の染みこんだユニフォームを制服のインナーとして身にまとうこともある。」
「凄い…そこまで計算しているなんて。」
「こんなことは初歩の初歩だ。人間の心の大半は科学で解明でき、環境を整えて時間をかければ誘導して自分の意志として植え込むことができるものだ。さて、そのほかにも全体のダボつきや光沢、サカパンにも同じような綿密な工夫を行っている。中には自分のレベルにあわせて露出度を調節できる仕掛けもさりげなく織り込んでいるので、自分にあったスタイルを作り自分のスタイルを作っていく、現時点で究極のユニフォームを貴之に与えている。」
「まだ何かあるんですか?」
「もちろん。流れゆく流行に終わりはない。それに実際の選手がユニフォームを着込んで身体を動かして、そのデータをフィードバックしなくてはならないし、素材の開発にも終わりはないのだ。」
貴之の再教育2(前)
俺は林間学校という事情で島を離れることができた。早朝みんなが寝ていることを確認し、宿屋を抜け出す。久々に歩く街、何もかも全てが懐かしい。生穿きのジャージ姿だが、ファスナーを首元まで締めているので、道行く人たちから特に怪しまれることはない。余計な所に気を引かないため、俺はトレーニング中のサッカー部員の振りをしてジョギングをしながら街を駆けめぐった。駅に着くと公衆便所に駆け込む。個室で息を整えながら、隙間から小便側を見てじっと様子を窺っている。時間はちょうどいいはず…、程なく、制服姿の高校生が一人公衆便所に入ってきた。近所のH学園T高校の制服だ。他に誰もいない、…好機到来…。俺は音もなくドアを開けて生徒に後ろ側から近づく。気付かれないように間合いを詰めると、一気に飛びかかり羽交い締めにして予め持っていた布を高校生の口に当てる。気付かぬ間に後ろに回られ、しかも小便中で身動きが取りにくい状態だった高校生は、あっけなく口と鼻を押さえられ抵抗できずに睡眠薬を吸い込む。無抵抗になった高校生を個室まで引きずり込み鍵を閉めた。これで誰にも気付かれないだろう。
眠らせた高校生を一応チェックする。身長・体格とも問題ない。その生徒の着ているブレザー・ネクタイ・ワイシャツ・ベルト・ズボン・靴を剥ぎ取る。俺はジャージを脱ぎ、ワイシャツ・ズボン…と身につけていった。数分後、T高校の生徒になりきった俺は、鞄を持ち、外に誰もいないのを確認してから、内側の鍵を閉めたまま扉を乗り越えて何食わぬ顔で便所を出た。そのまま同じ制服を着た集団の中に紛れ込んで流れに従って歩いていく。元の所有者からしみ出た汗をほのかに吸い込んだ制服は、身体に絡みつく生地とともに特別な快感を感じさせる。歩くごとにチンポの部分が徐々に盛り上がっていき、俺はポケットに突っ込んだ手で押さえながら無言で歩く。校門には先公みたいのが立ってて内心ビビッたが問題なく侵入に成功する。いくら先生でも生徒の顔全てを憶えていられるわけではないし、たとえ憶えていても生徒じゃない人間を選ぶことができるわけがない。俺はそのまま校舎に忍び込んだ。
一時間目が始まると、俺は様子を窺ってから隠れていた物陰から出た。こんなところでバックレてるとでも思われたら大変なことになる。素早く歩き出す。場所は校内で隠れてるとき、取り上げた生徒手帳に載っている地図を調べておいたので、校舎の配置はだいたい把握している。本館から少し離れた場所にある部室棟に着くと、中に入ろうとするが電子ロックキーの扉で閉ざされており、天井に監視カメラが設置してあった。俺はそれを確認すると動揺もせずに学生証を取り出し、扉の横に取り付けてあるリーダーに通す。ロックは音を立てて解除された。こういうものは慌てる素振りを見せてはダメなのだ。中を進んでいくとサッカー部の部室にも鍵がかかっている。こちらは普通の鍵のついた扉だろう。俺は用意してあった針金を使ってこじ開けた。こんなもの、訓練している俺にはものの5秒の作業だ。
部室に入る。そこはごく普通のありふれたサッカー部の部室だった。もう少しの辛抱だ…、俺ははやる気持ちを抑えて、明かりを消したまま作業を進める。苦もなくいくつかのロッカーの鍵をこじ開けて、色々物色して一番まともそうなロッカーを決めると、制服を脱ぎ出す。ロッカーの中からユニフォームを取り出し着替え始めた。試合後にそのまましまい込んで洗うのを忘れたユニフォームなのだろうか、汗を吸い込んでいて少し臭っているようだ。…もちろん俺にとっては最高のおかずだけどな。生穿きスタイルで着替えた俺はイスに座り込んだ。いや、足ががくがくと震え力が抜けてイスに崩れ落ちた、という方が正確かもしれない。俺は背もたれに寄りかかりながら、股を広げてすでにテントを張っている股間を左手でシゴき始める。先走りがドクドクと流れ出てローションの必要はない。右手は胸に当て、ユニフォームの上から乳首を揉み出す。すぐに固くなった後、メーカーのロゴマークや学校名のプリントや胸の番号などひとしきりもてあそんだ後、背中に進み背番号を指先で感じながらできる限りなで回す。その間にも股間は絶頂を迎えようとするが、それを無理してこらえて、できるだけ快感が大きくなるように努力する。最後に亀頭を集中的に責め、ドクドクとザーメンを吹き上げた。サカパンの中であるため計測はできないが、まるで火山が噴火するように勢いよく射精できたことであろう。感動して涙をもらす。そう、普通に射精できる感激のむせび泣きだ。俺は忘れかけていた本当の快感の喜びをかみしめつつ、それまでの疲労が蓄積されているなかで注意力が抜けたあまり、徐々に意識が遠のいていった…。
ハッとして目を覚ます。周りを見回す…いつもの見飽きた学園の部屋だ。そう、これは睡眠調教だったのだ!教官から特別な睡眠調教を受けると話は聞いていたが、まさかこんな形で目が覚めるとは…。起きあがって身体を確認していると、教官が入ってきた。
「初めてにしてはまあまあより少し悪いくらいだったな。」
「見てたん…ですね?」
いつの間にか、反抗的な口調は敬語になっていた。
「もちろん。貴之がどんな行動をするか監督する義務があるからな。学園の再教育がどれほど浸透しているか、当学園の生徒であればどう行動すべきか、それを監視して現実の世界での教育効果を高めるのだ。」
「どう行動するって…。」
「俺たちはお前に場所を提供したに過ぎない。お前がもしその気なら、ホテルを抜け出した後逃げることもできたのだ。それをしなかったのは、お前が俺たちの再教育を受け入れている証だ。」
「……。」
否定はできない。俺は無意識のうちに勝手に体を動かしていたはずだ。
「さて、結果は40点というところだな。60点を合格として、あと20点だ。配点は一問5点として、4日間お前の射精を完全に禁止する。」
「な、なん…で?」
「睡眠調教はお前の心が正直に表れるいわばテストだ。お前の本心をテストし、不純な気持ちがあればペナルティーを加えるのは当然。それがイヤなら心を入れ替えて励むことだな。思いっきり射精した夢を見た後だ、全く射精できないのはつらいことだろう。」
「そ、そんな…。」
「別にこれが最後というわけではないんだ。失敗をバネにさらに上を励め。もちろん、合格した場合、点数に応じてボーナスを与える。」
「そんな…、せめて、どこがマイナスだったのか教えてください!」
「貴之の心に聞くことだ。どこが自分に足りないのか…。だいたい短すぎる…っと、これもまた自分で気付くまでは教えられない。これに懲りたなら心を入れ替えて日々の学習に努めることだ。」
教官は貴之のチンポに貞操帯を取り付け部屋を後にした。
「そうか!射精許可があってもできない貴之には、普通に射精できる睡眠調教の方が効果的なんですね!」
「そこが一般生徒と異なるところだ。貴之は射精は自由、それは夢の中でも同じ事。現実で叶わぬ欲求は夢の中で自由存分に叶えさせ、それは結果として現実に跳ね返り、現実での射精願望を高める。射精したければできるように行動するようになり、しかしやり過ぎれば身体は刺激に慣れて感じなくなる、ところが夢の中では自由にでき…。」
「まさにスパイラル。」
「その通り。もちろん時間はいくらでも取り戻せる。時間をかけて調教し、その後時間を戻してやれば、周りの者たちには一晩で人が変わったように映るだろう。」
「貴之はどこまで調教するのですか?」
「どこまでとは?」
「他の部員たちとも扱いが違うようですし。」
「嫌がる理性をコントロールできず命令に従わざるを得ない、これが一般部員レベルだとすれば、部長レベルは、嫌がる理性も自ら選択できるようになるまで、というところか。一般部員レベルはそれはそれで面白いものだが、全員がそれというわけにもいかない。つまり最初に聞いたように、貴之のケースは教官でもなく一般生徒でもない立場のベースモデルだ。」
4日間の射精禁止…、俺は久々に苦痛を味わっていた。本当に久々だった。今までは、曲がりなりにも射精はできたのだ。…身を貶めることによって。「できない」ではなく、「頑張れば『絶対に』できる」のであれば、頑張ってしまうのだ。人間であれば当たり前のことだと思う。射精するが身を貶めることは嫌がる、今思えば驚くほど贅沢な願望だ。一般生徒と比べると破格の特権だったということが次第に分かり始めてきた。もちろんその4日間も休ませてもらえたわけじゃない。特別プログラムの一つは、「勃起した状態での行動能力」の調査だった。射精しないで1日目、2日目…と運動能力を調べられる。もちろん瞬発力や持続力など軒並み低下するが、教官的には不満があるようだ。
特別プログラムの二つ目は得体の知れない、というか恐ろしい発想に基づく実験だった。朝、俺のケツの穴に張り型が挿し込まれる。そして俺は午前中の授業をそのまま受けなければならない。挿し込まれること自身はすでに慣れていたが、それで数時間行動する-イスを立つ座る以外に、もちろん体育の授業もある-というのはもはや拷問ではなく、時間をかけて処刑されているようなものだ。普通に調教に使われる張り型だったら気を失い動けなくなるか、それともそのままショックで死んでしまうかもしれない。しかし俺のケツの穴に挿された張り型は開発中の特殊機能張り型とかで、妙に柔らかく形が自在に変わるとか、細い数本がまとめられタコ足のように動いて中をなで回すとか、小さく完全に中に収まりその後リモートコントロールで発熱したり震えたり…。つまり完全にはとどめを刺さず、動きを極端に鈍らせる代物だった。抜け落ちるときの圧力とか、外からの見栄えなどもチェックされる。完全にカムフラージュできる形、明らかにそれと分かる形-というより出っ張ってて座れない-、ケツをじっと見ていれば分かる形…、それぞれに違う役割があるのだという。その日の成績は研究機関に回され、次の開発や改良の参考とされる。自由に射精ができてしまっては意味がないのだった。それでも研究官はサンプルの回収が完全ではなかったみたいで、今後も違う形、あるいは長さ太さの異なるバリエーションモデルを実験するとのことだった。
4日間の射精禁止期間が過ぎるとようやく射精許可が下りる。俺は相田教官にお礼を宣言し、教官の目の前で射精する。場所はサッカーグラウンド、そして教官がいるだけではない。様々な高さやアングルに固定されたビデオカメラが俺を取り囲み、ユニフォーム姿の俺はまるで監督に見下ろされているような感じで、まず教官のチンポをフェラしてイカせる。もちろん精液は残らず飲み干す。その後教官が俺のユニフォームの上から乳首や背番号などを揉みほぐすと、すでに勃起しているチンポから先走りがドクドクとわき出てサカパンをしめらせる。その後教官は俺のケツの穴に挿し込まれた張り型をサカパンの上から押し込んだり引いたりすると、俺はたまらず声を上げてサカパンの中に果てた。地面に倒れ伏しながら一瞬で果てたことに後悔する。芝や土の臭いが久々に鼻に入ってくる。その瞬間、俺は昔の俺を取り戻したような気がした。サッカーに明け暮れていた日々、試合で勝つ喜び、負ける悔しさ、こんなにも俺は土の臭いから遠ざかっていたのか…。一瞬のうちに走馬燈のように頭を駆けめぐり、ゆっくりと瞬きをした直後、現実に引き戻される。
「どうした?そんなにもお前はグラウンドの芝を待っていた、ってのか?」
相田教官はうつ伏せになっている俺の上に身体を近づけ、俺の太股を広げてサカパンの上から再び張り型を押し込む…また俺はたまらず声を上げる。
「はぁっ…ぁああ…」
「淫乱な声を出しやがって、お前はグラウンドの上で喜んでオナニーする変態のくせに!」
「ああっ…あああ…」
教官が張り型を出し入れするたびに俺は声を漏らしてしまう。首は下から前、前から上を向き歯を食いしばる。太陽はそんな俺を赤々と照らし、声を漏らしたり歯を食いしばるたびに草いきれは鼻から喉に抜けていく。
「てめぇはどこまで変態なんだ!そんなに土の臭いに感じるのかよッ!」
教官は同時に背番号の上から「9」の字をなぞっている。ローションを使っているのか、動きが妙にイヤらしくなめかましい。
「てめぇはサカパンの下に何も穿いてねぇじゃねぇか。おら、センタフォワードの9番!てめぇの本性はもう分かってんだ、言ってみろ!」
こういうとき何て言うべきなのかは教え込まれている。
「俺はセンタフォワードの9番でサカパンの下はノーパンな淫乱野郎です!俺はグラウンドの上で芝の臭いに興奮してオナニーする変態です!」
「声が小さい!もう一度言ってみろ!」
「俺は…」
数え切れないくらい同じ事を大声で言わされる。その内に土の臭いで本当に勃起している。相田教官はしばらく言葉や指で俺を責めた後、その場を立ち去っていったようだった。俺はしばらく荒い呼吸を土に向かってして、その後転がって仰向けになる。次第にじっとりと汗ばみ、それがユニフォームの中で蒸れて何とも言えないイヤらしさを感じる。土の臭いを感じればまた勃起してきた。今回は何度も射精することができた。何かを引き替えたような気がするが、深く考えるのはイヤだ。俺はよろよろと立ち上がる。周りを見回すと、ぐるっと取り囲むようにビデオカメラが設置されている。一部始終はビデオカメラで映されている。この映像はインターネットで配信されるのだろうか?そしてさらに視界を少しだけ遠くして見ると、カメラの外で教官がこちらを見ながらニヤついていた。
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