- 2013⁄04⁄18(Thu)
- 00:36
エナイエレイター
第1話
『撃滅戦士、駆ける』
静津市の中央に位置する、ビル立ち並ぶビジネス街。
昼の往来は、雑踏ひしめく人、人、人……多くの人間が行き交っていた。
そんな街中のスクランブル交差点に突如爆発が起こる。
幸い、車両用信号が赤になり、歩行者用信号が青になる僅かな時間だった為、
怪我人もなく、事故を起こした車もない。
ただ、人々の注目は一斉に爆心地に向けられた。
「ふはははは!!諸君、元気にしているかな?」
そんな笑い声が煙幕の中から聞こえた。
やがて、煙幕が晴れると、スクランブル交差点の中央には、
十数人の人影があった。
その集団の先頭にいる、緑色の軍帽に緑色の軍服の中年男性は、
指揮棒を高らか挙げ、まるで選手宣誓するように声を上げた。
「只今より、静津市中央街は、我々『コンクエスター』の所有地となる!」
その宣言に、人々がざわめいた。
どよめく人々を尻目に、軍服を着た中年男性は、
背後に佇む黒い全身タイツの部下達に命令を下した。
ただ一言、「やれ」と。
黒い全身タイツの部下達は一斉に、人々に襲いかかる。
「うわーー!!」「きゃーーー!!!」「警察はどうしたぁ!!!!」
平和だった街中に、混沌が生まれる。
しかし、その時だった。
「待て!コンクエスター!!」
逃げ惑う人々の中から3人、
それぞれ赤・青・黄色のスーツと
それに準ずる同色のフルフェイスヘルメットを着用した、
大人よりも小柄な人影が現れた。
派手な色と、全身にフィットしたスーツを着た人影は、
全身タイツのコンクエスター達に鉄拳制裁をかます。
そして、彼らもまた、スクランブル交差点の中央に立ち並んだ。
信号は、すでに変わっていた。
「むむむむ……現れおったな……エナイエレイターども……!」
軍服を着た中年男性は手にした指揮棒をへし折る勢いで握った。
「コンクエスター・地球侵略隊隊長、コマンダー!」
赤いスーツが言う。その声は変声期を向かえていない少年の声だった。
「平和な往来を脅かす、悪しき者よ!」
青いスーツが、コンクエスターに指を指しながら言った。
彼もまた、甲高い少年の声だった。
「それ以上の愚行を続けるなら、僕達が相手です!」
黄色いスーツが続けて言う。
彼もまた、少年とも少女とも捉えられる声だった。
「「「撃滅戦士!エナイエレイター!!!」」」
3人は敵陣の中央で、各々ポーズを取る。
その瞬間、聴衆と化した人々から賞賛の拍手と歓声が送られた。
「おのれ!エナイエレイターどもめ……まぁた我々の邪魔をするつもりか!
やれ!誇り高き、コンクエスターの戦士たちよ!!」
「「「「「「イエスコマンダー!!!」」」」」」
四方八方から、全身タイツのコンクエスターが襲いかかる。
「皆さん下がって!バリアを張ります!」
黄色いエナイエレイター…ディフェンシブレイターは
群衆に呼び掛けると両手を掲げて「はっ!」と短く発声する。
すると、スクランブル交差点の周囲にドーム型の不可視な壁が出来上がった。
交差点外にいる人々が面白がってその壁を叩くが、
コンクリートのように堅いそれはビクともしなかった。
「いくぜ!」と意気込んだ赤いエナイエレイター…オフェンシブレイターは、懐から2本のソードを取り出す。
ソードの各所には、赤いラインがあしらわれている。
同時に、青いエナイエレイター…スナイプレイターも懐から武器を取り出す。
「あまり、暴れすぎるなよ」
と言いながらスナイプレイターが取り出したのは、
そこかしこに青いラインが入った、スコープ付きのライフルだった。
ディフェンシブレイターも攻撃に参加し、
コンクエスターの雑兵はあっという間に全滅した。
「むむむ……いつもながらやりおるわ……
ならば、行け!鉄球兵士ゴンザレス!!!」
コマンダーがそう叫ぶと、彼の前方に位置するアスファルトが裂け、
中から2mを超す大柄の男が現れた。
その名の通り、手には鎖につながれたトゲ付き鉄球、
モーニングスターが装備されている。
「しゃらくせーぜ!おりゃあ!!」
オフェンシブレイターは、2本のソードの柄を合体させながら突っ込む。
振り下ろした初段、鉄球兵士は左腕で刃を受け止める。
目立った外傷は見られない。
「なに!?ぐああああ!!」
鉄球兵士はオフェンシブレイターの細い足を掴むと、力任せにぶん投げる。
そして、追い討ちにと右手のモーニングスターで、オフェンシブレイターを
地面に叩きつけた。
「大丈夫?勇君?」
「勇!あの怪人、見た目以上にタフだ」
ディフェンシブレイターとスナイプレイターが、
オフェンシブレイターに話しかけた。
彼らは、仲間内の事を名前で呼び合う。
また彼らの音声は任意に内部通信と外部発声と分ける事が出来るので、
戦闘中に遠くに居ても会話する事が可能だ。
声を小さくしてヒソヒソ話をしなくても大丈夫である。
「このスーツのお陰で、あんまり痛くなかったぜ!」
彼らの身に着けているスーツは、ある一定以上の衝撃から、ある程度なら
防護してくれるという素材『アブソーブラバー』をふんだんに使った物である。
『ある一定以上の衝撃』とは、
例えるならば金属バットによるフルスイング程の衝撃は完全に防御する程。
『ある程度』とは、ただ単にアブソーブラバーの耐久度を示す。
大体、巡洋艦ミサイル1発分なら耐えられる程だ。
ただ、極端に弱い衝撃の攻撃は耐えられないようになっている。
他にも不安要素はあるが、今回の戦闘ならなんら問題ない。
「翔、蓮。俺に力を貸してくれ。
俺がトップスになってエクスターミネーションで一気に叩く!」
「了解した」
「うん!」
スナイプレイターとディフェンシブレイターは快諾すると、
オフェンシブレイターの背後に並ぶ。
「行くぞ!エクスターミネーション!!」
オフェンシブレイターは、手にしたソードを天高く掲げる。
「「エクスターミネーション!!」」
背後の2人は、同様に掛声を上げ右手を掲げた。
「勇気と希望と愛の!ブレイブブレイバァァァァァァ!!!!」
ソードの柄本からエネルギーの刃が
スクランブル交差点に張られたバリアの天井部まで伸び、
それを敵に目掛けて一気に振り下ろした!
エネルギーの刃は見事に鉄球兵士ゴンザレスを両断。同時に量子化させた。
「クソゥ!!またしてもやられたか!!覚えていろ!!!」
難を逃れたコマンダーは、懐から小さなカプセルのような物を取り出すと、
それを地面にたたきつけた。
同時に爆発が生じ、煙が立ち込める。
煙が晴れるとそこにコマンダーの姿はなかった。
『コンクエスターの反応無くなりました。帰還してください』
エナイエレイターのメンバーにそんな通信が送られる。
ディフェンシブレイターがバリアを解くと、
周囲にいた人々は一斉にエナイエレイターに集まり、
歓声とともに彼らを胴上げした。
程なくして警察が駆けつけ、
そこらで伸びているコンクエスターの雑兵達を連行していった。
エナイエレイターによって、今日も街に平和が訪れる……
日本のどこかにあると言われているコンクエスターの地下秘密基地。
その最奥に広がる玉座の間に、コマンダーはひれ伏していた。
「申し訳ございませぬ……ダークジェネラル閣下……
此度もまた、奴らが現れおりまして……」
「それで……貴様はおめおめと逃げ帰ってきたというのか……コマンダーよ」
玉座に座る全身甲冑の大男……ダークジェネラルは、
ドスの聞いた低い声を響かせる。
「はっ!此度の失敗……必ずや次回の任務にて挽回を――」
「いらぬわ……」
ダークジェネラルは一言、そういった。
「ど、どういう事で……?」
「貴様には……絶望した。我が偉大なる目的に、貴様は必要ない」
「そそそそそんな!!!」
「貴様を地球侵略隊隊長の任から解き、即刻処罰しようぞ……」
「おおおおお言葉ですが……私めがいなくなりましたら、
一体誰が地球侵略を指揮するので……?」
その時、玉座の間に、ハイヒールのコツ、
コツという足音を鳴らして誰かが入ってきた。
コマンダーは、思わず後ろを振り返る。
「これからは、あたしがやるのさ」
「お前は……ミス・エージェント!」
その姿を見たコマンダーは、驚愕の表情を浮かべた。
グラマラスな肢体を包むきわどいボンテージに、
高圧感をより一層引き立てるハイヒール。
手には九つに分かれた鞭『ナインテイル』を持った女性が
凛々しく立っていた。
「どうして……お前は本星にいるのでは……!?」
「我が……呼び寄せた……分かっておるな。
ミス……エージェント。失敗は許されぬ」
「はっ!お任せを」
ミス・エージェントは左手を胸に当て、
ダークジェネラルに対して忠誠を誓う。
「貴様に……何が出来るのだ!?」
コマンダーはミス・エージェントに迫る。
「ふん。簡単な事よ。相手をよく見ればね……ふふふふふ……」
ミス・エージェントは不敵な笑み浮かべた。
『撃滅戦士、駆ける』
静津市の中央に位置する、ビル立ち並ぶビジネス街。
昼の往来は、雑踏ひしめく人、人、人……多くの人間が行き交っていた。
そんな街中のスクランブル交差点に突如爆発が起こる。
幸い、車両用信号が赤になり、歩行者用信号が青になる僅かな時間だった為、
怪我人もなく、事故を起こした車もない。
ただ、人々の注目は一斉に爆心地に向けられた。
「ふはははは!!諸君、元気にしているかな?」
そんな笑い声が煙幕の中から聞こえた。
やがて、煙幕が晴れると、スクランブル交差点の中央には、
十数人の人影があった。
その集団の先頭にいる、緑色の軍帽に緑色の軍服の中年男性は、
指揮棒を高らか挙げ、まるで選手宣誓するように声を上げた。
「只今より、静津市中央街は、我々『コンクエスター』の所有地となる!」
その宣言に、人々がざわめいた。
どよめく人々を尻目に、軍服を着た中年男性は、
背後に佇む黒い全身タイツの部下達に命令を下した。
ただ一言、「やれ」と。
黒い全身タイツの部下達は一斉に、人々に襲いかかる。
「うわーー!!」「きゃーーー!!!」「警察はどうしたぁ!!!!」
平和だった街中に、混沌が生まれる。
しかし、その時だった。
「待て!コンクエスター!!」
逃げ惑う人々の中から3人、
それぞれ赤・青・黄色のスーツと
それに準ずる同色のフルフェイスヘルメットを着用した、
大人よりも小柄な人影が現れた。
派手な色と、全身にフィットしたスーツを着た人影は、
全身タイツのコンクエスター達に鉄拳制裁をかます。
そして、彼らもまた、スクランブル交差点の中央に立ち並んだ。
信号は、すでに変わっていた。
「むむむむ……現れおったな……エナイエレイターども……!」
軍服を着た中年男性は手にした指揮棒をへし折る勢いで握った。
「コンクエスター・地球侵略隊隊長、コマンダー!」
赤いスーツが言う。その声は変声期を向かえていない少年の声だった。
「平和な往来を脅かす、悪しき者よ!」
青いスーツが、コンクエスターに指を指しながら言った。
彼もまた、甲高い少年の声だった。
「それ以上の愚行を続けるなら、僕達が相手です!」
黄色いスーツが続けて言う。
彼もまた、少年とも少女とも捉えられる声だった。
「「「撃滅戦士!エナイエレイター!!!」」」
3人は敵陣の中央で、各々ポーズを取る。
その瞬間、聴衆と化した人々から賞賛の拍手と歓声が送られた。
「おのれ!エナイエレイターどもめ……まぁた我々の邪魔をするつもりか!
やれ!誇り高き、コンクエスターの戦士たちよ!!」
「「「「「「イエスコマンダー!!!」」」」」」
四方八方から、全身タイツのコンクエスターが襲いかかる。
「皆さん下がって!バリアを張ります!」
黄色いエナイエレイター…ディフェンシブレイターは
群衆に呼び掛けると両手を掲げて「はっ!」と短く発声する。
すると、スクランブル交差点の周囲にドーム型の不可視な壁が出来上がった。
交差点外にいる人々が面白がってその壁を叩くが、
コンクリートのように堅いそれはビクともしなかった。
「いくぜ!」と意気込んだ赤いエナイエレイター…オフェンシブレイターは、懐から2本のソードを取り出す。
ソードの各所には、赤いラインがあしらわれている。
同時に、青いエナイエレイター…スナイプレイターも懐から武器を取り出す。
「あまり、暴れすぎるなよ」
と言いながらスナイプレイターが取り出したのは、
そこかしこに青いラインが入った、スコープ付きのライフルだった。
ディフェンシブレイターも攻撃に参加し、
コンクエスターの雑兵はあっという間に全滅した。
「むむむ……いつもながらやりおるわ……
ならば、行け!鉄球兵士ゴンザレス!!!」
コマンダーがそう叫ぶと、彼の前方に位置するアスファルトが裂け、
中から2mを超す大柄の男が現れた。
その名の通り、手には鎖につながれたトゲ付き鉄球、
モーニングスターが装備されている。
「しゃらくせーぜ!おりゃあ!!」
オフェンシブレイターは、2本のソードの柄を合体させながら突っ込む。
振り下ろした初段、鉄球兵士は左腕で刃を受け止める。
目立った外傷は見られない。
「なに!?ぐああああ!!」
鉄球兵士はオフェンシブレイターの細い足を掴むと、力任せにぶん投げる。
そして、追い討ちにと右手のモーニングスターで、オフェンシブレイターを
地面に叩きつけた。
「大丈夫?勇君?」
「勇!あの怪人、見た目以上にタフだ」
ディフェンシブレイターとスナイプレイターが、
オフェンシブレイターに話しかけた。
彼らは、仲間内の事を名前で呼び合う。
また彼らの音声は任意に内部通信と外部発声と分ける事が出来るので、
戦闘中に遠くに居ても会話する事が可能だ。
声を小さくしてヒソヒソ話をしなくても大丈夫である。
「このスーツのお陰で、あんまり痛くなかったぜ!」
彼らの身に着けているスーツは、ある一定以上の衝撃から、ある程度なら
防護してくれるという素材『アブソーブラバー』をふんだんに使った物である。
『ある一定以上の衝撃』とは、
例えるならば金属バットによるフルスイング程の衝撃は完全に防御する程。
『ある程度』とは、ただ単にアブソーブラバーの耐久度を示す。
大体、巡洋艦ミサイル1発分なら耐えられる程だ。
ただ、極端に弱い衝撃の攻撃は耐えられないようになっている。
他にも不安要素はあるが、今回の戦闘ならなんら問題ない。
「翔、蓮。俺に力を貸してくれ。
俺がトップスになってエクスターミネーションで一気に叩く!」
「了解した」
「うん!」
スナイプレイターとディフェンシブレイターは快諾すると、
オフェンシブレイターの背後に並ぶ。
「行くぞ!エクスターミネーション!!」
オフェンシブレイターは、手にしたソードを天高く掲げる。
「「エクスターミネーション!!」」
背後の2人は、同様に掛声を上げ右手を掲げた。
「勇気と希望と愛の!ブレイブブレイバァァァァァァ!!!!」
ソードの柄本からエネルギーの刃が
スクランブル交差点に張られたバリアの天井部まで伸び、
それを敵に目掛けて一気に振り下ろした!
エネルギーの刃は見事に鉄球兵士ゴンザレスを両断。同時に量子化させた。
「クソゥ!!またしてもやられたか!!覚えていろ!!!」
難を逃れたコマンダーは、懐から小さなカプセルのような物を取り出すと、
それを地面にたたきつけた。
同時に爆発が生じ、煙が立ち込める。
煙が晴れるとそこにコマンダーの姿はなかった。
『コンクエスターの反応無くなりました。帰還してください』
エナイエレイターのメンバーにそんな通信が送られる。
ディフェンシブレイターがバリアを解くと、
周囲にいた人々は一斉にエナイエレイターに集まり、
歓声とともに彼らを胴上げした。
程なくして警察が駆けつけ、
そこらで伸びているコンクエスターの雑兵達を連行していった。
エナイエレイターによって、今日も街に平和が訪れる……
日本のどこかにあると言われているコンクエスターの地下秘密基地。
その最奥に広がる玉座の間に、コマンダーはひれ伏していた。
「申し訳ございませぬ……ダークジェネラル閣下……
此度もまた、奴らが現れおりまして……」
「それで……貴様はおめおめと逃げ帰ってきたというのか……コマンダーよ」
玉座に座る全身甲冑の大男……ダークジェネラルは、
ドスの聞いた低い声を響かせる。
「はっ!此度の失敗……必ずや次回の任務にて挽回を――」
「いらぬわ……」
ダークジェネラルは一言、そういった。
「ど、どういう事で……?」
「貴様には……絶望した。我が偉大なる目的に、貴様は必要ない」
「そそそそそんな!!!」
「貴様を地球侵略隊隊長の任から解き、即刻処罰しようぞ……」
「おおおおお言葉ですが……私めがいなくなりましたら、
一体誰が地球侵略を指揮するので……?」
その時、玉座の間に、ハイヒールのコツ、
コツという足音を鳴らして誰かが入ってきた。
コマンダーは、思わず後ろを振り返る。
「これからは、あたしがやるのさ」
「お前は……ミス・エージェント!」
その姿を見たコマンダーは、驚愕の表情を浮かべた。
グラマラスな肢体を包むきわどいボンテージに、
高圧感をより一層引き立てるハイヒール。
手には九つに分かれた鞭『ナインテイル』を持った女性が
凛々しく立っていた。
「どうして……お前は本星にいるのでは……!?」
「我が……呼び寄せた……分かっておるな。
ミス……エージェント。失敗は許されぬ」
「はっ!お任せを」
ミス・エージェントは左手を胸に当て、
ダークジェネラルに対して忠誠を誓う。
「貴様に……何が出来るのだ!?」
コマンダーはミス・エージェントに迫る。
「ふん。簡単な事よ。相手をよく見ればね……ふふふふふ……」
ミス・エージェントは不敵な笑み浮かべた。
第2話
『調教女史、現る 前篇』
閑静な住宅街。間もなく夕方に差し掛かろうかという時間。
丁度この時間は、小学校へ通う生徒達が帰宅する頃合いである。
小学5年生になる日下部 勇(くさかべ ゆう)もまた、
そんな小学生の一人だった。
彼の両隣には、親友である浅井 翔(あざい しょう)、
結城 蓮(ゆうき れん)が共に並んで歩いていた。
勇と翔は同じクラスだが、蓮は学年が1つ下である。
彼らは幼い頃からいつも一緒で、隣に居るのが当たり前であった。
「でね、勇君。ピンチになった時にアンタレスがやってきて、
巨大ロボットを呼んだの」
蓮は、昨晩放映していたアニメの事を話していた。
蓮の出で立ちは首元まで伸びたサラサラした髪に、平均よりも背が小さく、
一見すると少女と見間違えてしまう。服装もスパッツを履く事が多く、
彼を始めてみる人間は、正体を明かされるまで女の子と思い続けるだろう。
「へぇ~で、どうだったんだ?」
勇は少年サッカー団に入っているため、アニメが放映している時間は
学校のグラウンドで練習している真っ最中である。
故に、蓮からどんな内容だったかを聞いているのだ。
若干ツンツンとした髪型に、
サッカー選手のユニフォームをあしらったTシャツ、半ズボン。
彼の場合はどこからどう見ても活発な男子というイメージがある。
しかし、まだ成長しきっていない童顔は、どこか可愛らしさがある。
彼の膝小僧には真新しい絆創膏とまだ赤い切り傷がある。
休み時間でやったサッカーでまた怪我をしたのだろう。
「えっとね……どうなったかな……」
「アンタレスの呼んだロボは苦戦を強いるも、
シリウスが助けにやってきて、敵を撃破。だろ?」
「シリウ……そうそう!翔君も見てたんだ!」
勇からみて、蓮とは逆側に居るのは、知的なイメージを纏った翔だった。
癖っ毛のない髪、大人しそうな顔、しっかりした瞳。
優等生タイプといってもいいだろう。実際、彼は優等生であり、
彼の持つ知識は、11歳ながらも有名大学の首席以上とも言われている。
3人が雑談をしながら家路を歩いていると、ピピーという電子音が聞こえる。
それは、3人が左腕に付けている小さな機械からだった。
『やっほー!みんなー!元気ー!?」
『桃、邪魔よ。静津市青木商店街にコンクエスター出現。』
機械から聞こえたのは、元気のよい少女の声と、澄んだ少女の声だった。
「分かった。行くぞ!みんな!」
「うん!」「了解」
そう、幼き彼らは……
閉ざされた闇に差し込む一条の光、エナイエレイターなのだ。
「さぁ、皆の者よ。壊しつくせ!奪いつくせ!
暴れまくって奴らを誘き出すのよ!」
「「「「「「イエスレディ!!!」」」」」」
商店街に全身タイツ姿の兵が縦横無尽に暴れていた。
それを指揮するのは、出る所は出て、引っ込む所は引っ込む豊潤なボディを、
ギリギリラインを保つボンテージに身を包んだ女性、
レディ・エージェントだ。
「助けてー!ママー!!」「俺っちの大根を返せ!!」
「くそ!警察は何をしている!?」
人々かコンクエスターの兵達に苦しめられる。
「ふふふ……いいわよ……もっともっと暴れるのよ」
「待てぇ!!」
活発そうな少年の掛声と共に、商店街の入り口方面から、
3つの影が疾走してくる。
それぞれ、赤、青、黄色のスーツを着た3人は
暴力を振りかざす兵に暴力で立ち向かう。
「主婦の楽しいひと時を壊す、悪しき者よ!」
スナイプレイターが敵を指さして言った。
「それ以上の横暴を繰り返すというのなら、僕達が相手です!」
デフェンシブレイターが続けて言う。
「「「撃滅戦士エナイエレイター!!!」」」
3人の戦士は思い思いにポーズを決めた。
「エナイエレイターが来てくれた!!」「これでかつる!」
そして人々から歓声が響く。
「来たわね、エナイエレイター。待ってたわよ?」
「お前は……新しい刺客か!」
オフェンシブレイターが叫んだ。その手にはソードが握られている。
「そう。あたしの名はレディ・エージェント。
コンクエスターの邪魔をする貴方達に、お仕置きするお姉さんよ」
レディ・エージェントは、手に持った九つに分かれた鞭、
ナインテイルを地面に叩く。
「蓮、バリアだ!」
「うん!」
オフェンシブレイターに促され、バリアを張るディフェンシブレイター。
商店街に長方形のバリアが張られた。
「行くぞ!エナイエレイターの力を見せてやる!」
3人は散開し、兵を各個撃破していく。
今回の兵の数は、今まで以上に多い。倒しても倒しても次々と現れる。
これも、コンクエスターの未知なる技術によるワープ装置によるものだ。
「そうよ!ほらほら行きなさい!!」
兵がまとめて各エナイエレイターに襲いかかる。
「敵の数が多い……!勇、俺がトップスになって一気に掃討す――」
「そんな時間あるか!!敵のリーダーを一気に叩く!うおおお!!!」
オフェンシブレイターが、2本の剣を合体させ、
レディ・エージェントに斬りかかる。
「待て!勇!!」「勇君!!!」
「うおおおおおおおおお!!!!!」
「……掛ったわね」
一瞬、時が凍ったかの様な感覚が勇を襲う。
レディ・エージェントの前方のアスファルトが地割れを起こし、
中から巨大な芋虫が口を開けて出現する。
大きく開いた口の中に、
オフェンシブレイターは飛び込んだ勢いを殺せずに入っていく。
「う……そ……だろ!!」
オフェンシブレイターは即座にソードを仕舞い、芋虫の口の縁を掴んだ。
だが、芋虫の口は自身の体液によって滑りやすく、その手を放してしまう。
芋虫は口を閉じたが、なんとか咀嚼される事なく、
辛うじて足だけは外に出ている。
オフェンシブレイターが、中で踏ん張っているからだろう。
しかし、オフェンシブレイターが捕らえられたという事実は変わらない。
「ゆ……オフェンシブレイターをどうするつもりだ?」
スナイプレイターは戦いながらレディ・エージェントに問いただす。
「別に何も。ただ、この子がお腹を空かせていたから、『エサ』を与えただけ」
「エサ!?まさか!!」
スナイプレイターはレディ・エージェントの言葉の意味から、
今後始まるであろう惨劇を予測した。
「よくやったわジャイアントワーム!さぁ、その『エサ』は貴方の物よ。
好きにしなさい」
ジャイアントワームは、もごもごと口を動かし始めた。
~ジャイアントワーム内~
「くっそ……ヌルヌルして滑る……これじゃ外に出らヒッ!」
ジャイアントワーム内で脱出に苦戦するオフェンシブレイター…勇に、
何ともいいがたい感触が与えられた。
腹部の辺りで、指のような物が僅かに蠢いたのだった。
「なんだよ……これ……気持ち悪いなぁ……!」
もがく勇の耳に、外の声が聞こえる。
「エサを与えただけ…………そのエサは貴方の物よ。好きに…………」
「エサ?まさか、俺の事!?」
そう気づいた瞬間、ジャイアントワーム全体がグネグネと流動し始めた。
「うわわわ!!中に押し込まれる!!」
踏ん張る力を一層強める勇。
ジャイアントワームの喉?に当たる部分に両手を当て、
つっかえ棒のように腕を突っ張る。だが、その時……
「くひっ!……ちょ……っと……くっ!マジで……?」
勇の周囲に指ほどの太さの触手が無数に現れ、
スーツの上から勇の身体を舐め回す。
「やめっ!くふっ!くすぐっ……たい?……力が……ひゃは!……抜けて……」
耐えがたい刺激に勇は翻弄されながらも抵抗を続けた。
中々咀嚼できない事に憤りを感じたのか、ジャイアントワームの流動が早く、激しくなり、
触手も体液を分泌しつつそれに呼応するようにのた打ち回った。
「お腹は!あっ!……くくくくく……ダメだって!
タンマタンマタンマタンマ!!!!あああああ!!!!」
触手が、ガラ空きの両腋に入り込んだ瞬間、思わず手を引っ込めてしまう。
「きひひひひひひ!!!ワキはああああ!!!ダメぇぇへへへへへ!!!!
ひゃははははははは!!!!!やめ!!やめへええええへへへへ!!!」
腕を下げ、腋をブロックしても、ジャイアントワームの体液の所為で、
いとも簡単に侵入を許してしまう。
『勇!勇!脱出できそうか!?このままじゃ』
翔から通信が入るが、とても答えられそうにない。
「しょおおおおおおおお!!!!???たひゅけぇぇぇぇぇぇへへへへへへへへ!!!!」
「勇!勇!!おい!!!ちっ!」
商店街で戦い続ける2人は、ジャイアントワームから出たオフェンシブレイターの足が、
バタつきだした事に焦りを感じる。
「ほーらほらー、急がないと、大事なお仲間が食べられちゃうぞー」
更に、追い討ちの如くレディ・エージェントが高笑いを交えながら言ってきた。
「翔君!一気にアイツを!」
「駄目だ蓮。さっきみたいに、あいつの足元にまだいるかもしれない。
それよりも、一か八かだが策がある」
「策?」
~ジャイアントワーム内~
「きゃはははははははははは!!!!ダメぇぇぇぇぇ!!!!飲み込まれりゅうううう!!!!」
フィットしたスーツが仇となり、全身を隈なく撫でまわされる。
ヘルメットは急激な体液によって気密性が高まるために、排除した。
最後の抵抗にと、外に出ている足をばたつかせて何とか押しとどまってみるが、
少しずつ、確実に体内へと咀嚼されている。
その時、何者かが踏ん張る足を掴み、
そのままジャイアントワームの口の中に押し込む。
「やめへええええ!ひゃはははははははは!!!落ちる!!!!落ちる!!!!きゃははははははは!!!」
抵抗空しく、ズリュンという咀嚼音と共に、勇はジャイアントワームの胃袋に滑り落ちていった。
第3話
『調教女史、現る 後篇』
決死の抵抗も空しく、
ジャイアントワームの捕食されてしまった勇。
シングルベッド分ほどの広さの体内で、
勇は仰向けになっていた。
「はぁ……はぁ……食われちまった……」
先ほど受けた余韻を、荒い呼吸と共に取り除こうとしていた。
全身はジャイアントワームの体液でベトベトになり、
スーツは体に張り付き、小さな乳首がちょこんと勃起し、
勇が男である為の証も部分も、くっきりと見えていた。
「はぁ……はぁ……どうしよっかな……はぁ……はぁ……」
ジャイアントワームの体内からは、僅かに外の光を感じられた。
恐らく皮膚や胃袋自体が薄いのだろう。
その為に、体内の構造が少しずつ露わに見えてきた。
「はぁ……はぁ……くひっ!?……ふぇ?……」
背中やお尻からムズムズした感覚が漂った。
しかも、スーツを通り越して、肌へ直に響く。
勇は疲労しきった手をそっと背中に回す。そこには地肌が広がっていた。
「うそ!?」
勇が悪夢の寝台を確認しようと腕を支えに起き上がる。
そして、そこに何が居るのかを確認した。
細かな触手に見えるそれは、ひとつひとつが独立した動きをしている。
目を凝らすと、それらは小さくなったジャイアントワーム……
つまり、子どもがいた。
それに気付くと同時に、ジャイアントワームの子が何かを吐き出している。
顔にかかりそうになったそれを右手の甲で受け止めると、
その部分が溶けてなくなる。
「酸……うわ!!」
支えにしていた左手が、ワームの中に埋もれる。
ワームの数は想像以上に多いらしく、
勇の居たところは表面の一角に過ぎなかったようだ。
ズブズブと勇の身体がワームの海に沈んでいく。
先ほどの咀嚼間際の攻防で、力が入らない勇は、
抵抗も出来ずに沈んでいく。
「うわ!くひひひひひ!!!」
まず彼に襲ったのは、腕、背中とお尻、腿の裏側や膝の裏、
脹脛といった背面全体に及ぶくすぐったい感覚。
腋の中にもワームが背伸びをして侵入していく。
「くっく……はははははははは!!!やめ……やめえええええ……!」
背中を仰け反らせ、ワームから距離を保とうとすると、
肩とお尻が埋もれてしまう。
やわらかな双肉を優しく舐めるようにワームが這い、
何匹かが中央の裂け目に侵入する。
「くひゃっ!やだ!そこやだぁぁぁ!」
中心に位置する恥ずかしい穴にワームの先端が触れると、
谷を広げるように展開し、皺の一本一本に多数のワームが這いずり回る。
勇は更にお尻まで仰け反らすが、
仰け反って曲った腹部にベチョッという嫌な感触がした。
先ほどまではもっと高い所に位置していた天井が、徐々に下がってきている。
胃袋自体が収縮を始めているのだ。
子に栄養を与える一方で、親の方も消化の準備を始めているようだ。
胃袋天井に触れたスーツ前部は、酸によって溶かされた。
都合のいい事に、人間は溶かさないらしい。
溶かされる心配がなくなってほっと一安心の勇だが、
すぐに現実に引き戻される。
胃袋自身にはぎっしりと触手繊毛が取り付けられている。
腹部や一番感じやすい部分が、胃袋の繊毛に可愛がられた。
「いやだぁあああははははは!!!そこだめぇぇぇぇ!!!ビクッて!ビクってぇ!!!」
触手の洗礼を受けた前部を引き戻すが、今度はワームの子が待ち構えている。
戻った反動で、身体がより深く潜り込んでしまった。
辛うじて全面は出ている物の、後部はワームによって完全に掌握される。
全身に密着するすべての物体が独自の動きでもって、勇を責めたてた。
「ぐぎゅあはははははははは!!!!足ぃぃぃひひひひひ!!!靴の中にぃぃぃ!!」
酸で解けなかった左腕の機械と両足のブーツ。これが災いし、ブーツの中に無数のワームが入り込んでくる。
ブーツ内で酸を吐き、素足を露出させる。直接受ける刺激から逃れるため、
足を振ってもブーツの中からワームは出てこない。
「でてけぇぇぇへへへへへ!!おねがいいいひひひひゃははははははは!!!ぐぎゃはあははははは!!!」
ブーツの僅かな隙間に入り込み、勇の土踏まずや踵を撫で、
足裏の溝を丁寧になぞり、指と指の間をジグザグに這いまわる。
足の甲も全体に広がるようにワームが伸びていく。
「わきぃぃぃ!!いぎゃはははははははは!!よわいんだっくひゃははは!!!はなせぇぇぇぇぇ!!!!」
両腕は完全に埋もれてしまったが、勇はじたばたもがいた。
まるで底なし沼に落ちるような感覚。
しかし、ワームが束になって両腕に巻きつき、
後ろ手に伸ばす。これにより完全無防備となった、
ツルツルの腋にワームが頭を伸ばす。
「そんなにいいいひひひひひひ!!!!ぐひゃははははははあ!!!!ひぃぃひっひひひひひあああああ!!!」
小指程の大きさしかないワームは束になって、
腋窪に殺到。規則正しく上下左右に動いたり、
一本一本が順番に、腕の付け根から腋の中央にかけて螺旋を描いて進んだり、
ひとつの舌のようになり、文字通り舐め回し、穿り回す。
そのどれもがたまらなくくすぐったく、
勇は拘束されながらも激しくもがいた。
「ぎゃふはははははあ!!!ぶるぶるってぇぇぇぇぇへへへへしないでへぇぇぇぇへへへへ!!!」
勇の両サイドの脇腹には、
他のワームよりも2周り程大きい物が数体食い込んでいた。
食い込むと同時に、微妙なスライドと微振動によって、
マッサージ器のような役割を果たす。
未知なる感覚に、脇腹をツイストさせるが、
ワームはぴったりくっついて離れる気配がない。
「そっちいくなぁぁぁ!!!!おへそおおお!!!!くふははははは!!!こちょこちょいやあああはははは」
サッカーをやっている為、程よく引き締まりつつも、
まだ柔らかさを残す腹部にもワームは勢力をのばしていた。
ワームが合体し、油引きのような形になり、
ゆっくりと蛇行しながら縦横無尽に移動する。
そのすぐ下では、ワームが2本ほど入り込み、
お臍の溝を一つずつなぞりながら、
不定期にお臍の底をくすぐるという奇襲攻撃をしかけていた。
「いぎゃはははははは!そこおお!!!だめぇぇぇ!!!ひひゃはははは!!くふぅあああああひぃぃぃ!!」
ジャイアントワームから伸ばされた3本の長い触手が、
勇の両乳首と小さく自己主張している支柱に向かった。
触手は先端が3つに裂け、口のような形になる。
両乳首にはぺたっと張り付き、内部の糸屑のような繊毛に翻弄される。
小さい突起を上下左右にはじき、
小さな乳輪から乳首にかけて迫るように円を描く。
まだ割礼も終えていない可愛らしい支柱には、竿ごと咥え込み全体を愛撫する。
「くひゃああ!!!おっぱいいいいい!!!!くしゅぐったいいいい!!!」
「ち○こもおおお!!!先っぽがああああああああ!!!」
また同様の触手が2本、勇の精子量産機関を飲み込む。
「そんなとこおおおおお!!!!!こりゅこりゅってぇぇぇぇぇぇ!!!」
袋を丸のみし、優しく噛むように流動する触手。
未知なる感覚に、腰を振るが、凄まじい吸着力が逃走を許さない。
竿の裏側、根元から先端に掛けて一本の触手が巡回する。
皮の上から、出っ張った部分に輪をかけて移動する。
先端を筆のような細かな触手集合体が小刻みにくすぐる。
「やだぁぁぁ!!!おしっこおお!!!でりゅかりゃああ!!!かひゅははははは!!!」
勇がそう叫んでも、ワームや触手は全く手を休めない。
「ぎひゃははははああああ!でる!でるでるでりゅでりゅうううううう!!!!」
自身の意に反して、身体が痙攣を始め、
勇の小さな男の部分は白濁液を噴出した。
「吸うなぁぁぁぁ!!!吸うなぁぁぁぁ!!!!」
排出した精液を咥えていた触手が吸引する。
更に、溢れて竿に垂れ流れる精液にも、ワームが我先にと集まった。
「ああああああ……」
そのあまりの衝撃と全身に及ぶくすぐりに、勇はたまらず脱力し、
弛んだ括約筋によって、黄金水は放水される。
~商店街~
「翔君!」
「ああ。やつが満腹感を感じた今なら!」
コンクエスターの兵との奮戦の最中、ディフェンシブレイターと
スナイプレイターは、ある秘策を考えていた。
商店街には既に、気絶したコンクエスターの兵であふれかえっている。
「念動力……最大!!」
ディフェンシブレイターは、両手を広げ目をつむる。
その一瞬の隙をついて、コンクエスター兵が襲いかかるが、
スナイプレイターのファニングによって一掃される。
「はぁっ!」
ディフェンシブレイターの特殊能力とも言える力。
念動力(サイキックパワー)。
その中の物体に手を触れずに動かすことのできるサイコキネシス。
それが、周囲で伸びているコンクエスターの兵を次々と持ち上げ始める。
「いっけーーー!!!」
兵が矢のように、同一方向に向かって飛んでいく。
その先には、ジャイアントワームがいた。
「そこだ!」
スナイプレイターはジャイアントワームの喉元らしき所に、エネルギー弾を発砲。
見事に直撃し、ジャイアントワームは苦しむように口を開いた。
そこに、幾多の兵が押し込まれていく。
「キーング……キーング……キングッゲェイナー♪」
スナイプレイターは小さく口ずさみながら、
懐からロケット弾を出し、ライフルの先端に着ける。
そしてロケット弾を、
ジャイアントワームの口の中で暴れる兵に向かって撃ち放つ。
ロケット弾の後押しによって、強制的に胃袋に詰められる兵達。
これこそスナイプレイターの作戦であった。
「いったい何を!?」
レディ・エージェントはその奇怪な行動の意味が分からなかったようだ。
「簡単な事さ。満腹という一瞬の隙を突いて、『エサ』を追加で与えてやるのさ。
覚えはないかい?お腹一杯なのにまだ食べ続けようとするとどうなるのか……」
「……まさか!」
レディ・エージェントが気づいた時には、時既に遅かった。
ジャイアントワームはのた打ち回り、飲み込んだ兵を次々と吐き出す。
一人、また一人とまるで産卵するかのように吐き出していく。
そして最後には、スーツを溶かされたオフェンシブレイターがリバースされた。
「やった!」
ディフェンシブレイターが叫ぶ。
「おのれ……」
うろたえるレディ・エージェントは、ジャイアントワームに攻撃を促す。
「そうは……行くかよ!!チェンジオフェンシブレイター!ダブルレイターソード!!」
体液塗れのオフェンシブレイターが即座に立ち上がり、新たなスーツを転送。
2本のソードでジャイアントワームを一刀両断する。
「ちっ!癪な奴ら……覚えておいで!!」
レディ・エージェントはボンテージの胸元からカプセル状の物体を取り出し、地面に投げ捨てた。
爆発と同時に、彼女は姿をくらましたのだった……
「勇、無事か?」
「ああ……なんとか……でも、しばらくは何も食べたくねーよ……」
ガックリするオフェンシブレイターに、他の2人は笑い飛ばした。
こうして、静津市商店街に平和が訪れるのであった。
次回予告
敗北を記したレディ・エージェント。しかし、彼女はこの戦いで、
エナイエレイターの弱点を掴むのだった。
次回『操蟲王、バグパペット』にエクスターミネーション!
撃滅戦士エナイエレイター
第4話「操蟲王、バグパペット 前篇」
静津市のどこかに存在する、エナイエレイターの基地、Eベース。
そこは、10年先の技術が使われている秘密基地そのものだった。
Eベースの作戦司令室に、勇、翔、蓮の3人は召集をかけられていた。
「司令から呼び出しがかかるなんて、珍しいね」
ディフェンシブレイター・蓮がそう言った。
いつもならば2週間に1度、定時の召集がかかり、
現状の報告や今後の方針についての会議が行われる。
しかし、今日はその定時の日では無い。緊急召集だった。
「最近、街で起こっている不可解な事件についてじゃないのか?」
スナイプレイター・翔は、手にした分厚い本を読みながら蓮に答える。
「不可解な事件って、虫が大量に発生してるあれか?」
オフェンシブレイター・勇は頭の後ろで腕を組みながら言った。
数日前から、静津市のオフィス街に大量の蜂が現れた。
蜂は見境なく人々を襲い、オフィス街を混乱させた。
また、その翌日には大量の蝶が出現。
人体に影響はなかったが、そのあまりの量に、
視界不良となり、オフィス街が機能停止しかけた。
この時も、エナイエレイターが出動。
気流を発生させる秘密兵器を用いって、蝶をはるか上空へと
吹き飛ばした。
「ぼく、虫とか苦手だから……やだったなぁ……」
蓮は極度の虫嫌いの為、任務が終わった後は勇の胸で涙を流した。
3人がそんな雑談をしていると、作戦司令室のドアが開く。
「待たせてすまない」
大柄の軍帽を被った男が入ってくる。
その後ろからは、ポニーテールとツインテールの少女2人が付いてきた。
「やっほー!みんなー!」
ツインテールの少女がぴょんぴょんと跳ねる。
「桃、静かに」
ポニーテールの少女が、ツインテールの少女をなだめた。
「諸君らに集まって貰ったのは、先日から続く虫の大量発生について重大な事が判明したためだ」
大柄の男こそ、エナイエレイターを設立し、作戦指揮を行う総司令
大野 郷四朗(おおの ごうしろう)その人であった。
「マザーのふるいに掛けたところ、コンクエスター星の特殊な粒子が
あの虫の体内から検出された。つまり、今回の事件……」
「……奴らが絡んでいるんですね」
「ああ、その通りだ翔君。奴らが何故このような事をしているのか、見当がつかない。
もしかしたら、これは何かの予兆なのかも知れん」
「はぁーあ、奴ら何考えてんだろうな」
勇は両手を後頭部にやり、気の抜けた溜息を吐く。
「これは私自身の個人的な推測だけど……」
ポニーテールの少女、大野 寿(おおの ひさ)は手に持った資料を見て言った。
「あの虫、何かの試験運用じゃないかしら」
「試験運用?」
「要はぁ、虫さん達がちゃんと役割を果たしているかとか、見るためだよね~」
ツインテールの少女 大野 桃は、自慢の髪をいじりながら言った。
ちなみに、2人は双子であり、2人の父親は総司令の郷四朗であるらしい。
「今回の事件、まだ何かありそう」
寿はそう呟く。その言葉に、蓮は慄いた。
「……虫……ううう……」
「蓮、元気出せよ」
「俺達が付いている。心配することはない」
勇と翔、2人が蓮を励ます。しかし、蓮は暗い表情のまま頷くだけであった。
【コンクエスターの反応出現 コンクエスターの反応出現】
作戦司令室に、機械音のような女性の音声が流れる。一同に緊張が走った。
「ふむ。噂をすれば影……か。諸君。順次変身し、テレポーターで発進せよ」
「「「了解」」」
エナイエレイターの3人は、一様に返事をすると、作戦司令室を走り去った。
「さて……最近の事件が絡んでくるか……或いは……」
郷四朗は、そう呟きながら中央の座席に着いた。
2人の少女も、司令室前方のコンソールに座す。
静津市地下街。駅とデパートを直結する形になっており、
昼間から電車を利用する者と買い物に来た者とでごった返す場所。
そこに、ボンテージ姿の女性……レディ・エージェントと
コンクエスターの兵達の姿があった。
兵達は逃げ惑う市民達に悪逆非道の限りを尽くす。
「さぁ、お前達!存分に苦しめておやり!」
「待て!!」
少年の良く通る声が聞こえた。
「賑わいを貶める、悪しき者達よ!」
「非道を続けるなら、僕達が相手です!」
「撃滅戦士……!」「「「エナイエレイター!!!」」」
颯爽と登場する、赤、青、黄色のスーツを着た小さき救世主。
「エナイエレイターだ!」「助かったぁ……」「やっちまえ!エナイエレイター!!」
逃げ惑っていた人々は、エナイエレイターの登場に歓喜した。
「ふふふ……いつもながら、素敵な口上だこと」
レディ・エージェントは、怪しく光る双眸を少年らに向け、
手にした九つの尾を持つ鞭、ナインテイルをしごく。
「お前達、今日こそ積年の恨みを晴らしておやり!」
レディ・エージェントの指示に、コンクエスターの兵達が、一斉に襲い掛かる。
「蓮、バリアだ!」
「うん!皆さん下がって!えい!!」
勇の一言に、蓮が即座に反応する。
地下街の長細い道に、不可視の壁が発生する。
それは、エナイエレイターとコンクエスターの両名の
退路を断つように、それぞれの背後に出来上がった。
「見たところ、雑兵ばかりだが。今回も援軍があるかもしれない。気をつけるんだ」
翔は、レイターライフルを構えつつ、メンバーに伝えた。
「面白いじゃん。全部まとめて片付けてやるぜ!」
2本のレイターソードを装備した勇は、一気呵成に雑兵に向かう。
そして、いつも通りの戦いが始まった。
「民衆の人気を集めるが故、民衆達の注目の的になる。
人間の『興味』という名の欲望は、己の危険を顧みず叶えようとする。
故に……ふふふ……」
「蓮、どうした?動きが鈍いようだが」
戦いの最中、いつもよりも攻撃頻度の少ない蓮を見た翔は、そう投げかけた。
「えっと……バリアをこじ開けようとする人がいるみたいで……
バリアを維持するのに意識が行っちゃって……」
「どいつだ?今なら、全域を見渡せる。狙い撃てるぞ」
「うんと……敵じゃなくて……」
蓮はそっと後ろを向く。
そこには、先ほどまで逃げ惑っていた人々が野次馬と化し、
バリアに張り付くように戦場を眺めていた。
中には、バリアが邪魔だと言い出す者も現れ、頻りにバリアを攻撃する。
「ちっ……勇、早く片付けるぞ!エクスターミネーションを発動する!」
「分かった!破ぁ!」
勇は鍔迫り合っていた敵を弾き飛ばすと、低く遠く跳躍、翔の隣に着地した。
「エクスターミネーション!バスターオブホープ!」
翔はホルスターから様々なパーツを取り出し、レイターライフルに装着する。
勇と蓮の武装も受け取り、巨大なキャノン砲を組み立てた。
キャノン砲の砲身を勇の肩に掛け、翔の肩を蓮が掴み、発射の反動に備える。
「「「「ファイアァァァァァ!!!」」」
3人の掛声が重なったと同時に、翔はトリガーを引く。
キャノン砲からは砲口と同じサイズのビームが放射され、
狭い空間故に逃げ場のないコンクエスターの兵達を薙ぎ払っていく。
そのビームが、レディ・エージェントのいる場所をも照らした。
ビームの奔流が収まると、雑兵は皆突っ伏していた。
しかし……
「レディ・エージェント……!」
ボンテージ姿の女性は、優雅に立ったままだった。
その前方に新たな影があった。
「よくやった。バグパペット」
レディ・エージェントは、影に称賛を与えた。
バグパペット。白いコートと外套、フードを身に着け、
その全貌が明らかになっていない。
「操蟲王、バグパペットよ!やっておしまい!!」
そう促されたバグパペットは、両腕をエナイエレイターに向けた。
袖の中から、無数の黒い霧が飛び出す。
いや、それは霧では無かった。
羽音、不規則だが集団内での規則正しい動きをし、少年達に向かってくるそれは……
「虫……」
勇は、そう呟いた。
第5話『操蟲王 バグパペット 後篇』
バグパペットによって放たれた無数の羽虫は、
エナイエレイターに向かって飛翔する。
3人は散開し、各々の武器で対抗した。
オフェンシブレイター・勇は2本のレイターソードの柄を合体させ、
刃が双方向に伸びたダブルレイターソードによる手数の多さで虫を撃退する。
ディフェンシブレイター・蓮は、己の持つサイキックパワーによって、
自己を防護するバリアを展開。虫がバリアに纏わりついた頃合いを
見計らって、バリア伝いに炎を流し、焼死させる。
スナイプレイター・翔は、遠距離からの確実な狙撃を繰り返す。
だが……
「くそっ!ライフルじゃ捉えきれない」
スナイプレイターに与えられた武装は、彼固有の武装、レイターライフルと
1本のレイターソードである。
レイターライフルは、主に遠距離からの狙撃に使われる。
高威力のピンポイントエネルギー弾と、敵を追尾するホーミングビームの
2種類の打ち分けが可能だが、そのどちらも
『1体の敵を確実に仕留める武装』であり、多数の敵に対しては意味がない。
翔はライフルを仕舞い、すぐさまレイターソードを取り出す。
しかし、それも無駄だった。
近接攻撃に長けた勇でさえ、
レイターソードを2本使う事によりやっとの事で自分を守ることが出来るのに対し、
スナイプレイターは1本だけ。しかも、申し訳程度の剣技しか持ち合わせていない。
適確な攻撃方法が見つからない内に、黒い霧に包まれたように虫が翔を包囲した。
「虫が……くっ!なんだ……体が重い……」
スーツの上から纏わりついた無数の羽虫は数百匹単位で集団を作り始める。
これだけで虫の重さが変わる訳ではない。翔は虫を即座に分析する。
虫一匹一匹に、通常ではありえない重力がかかっている。
「重力変化……」
しかし羽虫は増加した自重で潰される事はない。虫の体は鋼のように硬化し、
動かなくなっていた。
やがて、その異様な重さに耐えきれず、地下街のタイルにうつ伏せに倒れる翔。
バグパペットは突っ伏した翔に狙いを定め、コートの袖の中から新たな虫を放つ。
それは一匹の蜂だった。サイズは蜜蜂と同じで、比較的に小さい種だった。
蜂は、翔に向って飛び、彼の背中に着陸した。
(虫の針で、このスーツが貫通できるものか……!)
翔は心中でそう呟く。しかし、彼の背中からは予想とは裏腹に、
一瞬だけ針の痛みを感じた。
背中に意識を集中すると、地下街を吹き抜ける風の感覚が、
背中の一点に感じられた。
翔が気づかぬ内に先ほど纏わりついた羽虫が、束になってスーツを食い破ったのだ。
「ちっ!……舐めるな……!」
翔は匍匐前進で前に詰め寄ろうとする。だが、両手首に羽虫が纏わり、重力変化を起こす。
それは手枷のように、翔を地面に拘束した。同時に両足首にも同様に虫がまとわりつく。
結果、翔は右腕を大きく前に突き出し、両足をアシンメトリカルにガニ股開きをした状態で
拘束されてしまった。
身動きの取れない状態の翔に対し、バグパペットは一歩前に踏み出て、新たな虫を放つ。
散弾銃のように、無数で多種に渡る虫が、翔の周辺に着地した。
全身がフサフサな毛で覆われた団子虫、ムカデのような多足を持った虫、
アリのような細かな虫、更には蝶のような綺麗な羽を持った虫もいる。
その中でもアリに酷似した虫が、翔の身体をよじ登り始める。
「くっ……!何の真似だ!!」
翔は拘束されつつも、レディ・エージェントに喰ってかかる。
「今に分かるわよ。ふふふ……」
レディ・エージェントが答えた直後、翔の身体に刺激が送られる。
羽虫に開けられた背中部分に虫が集結する。
「ひぁっ!」
翔の身体がビクンと跳ねた。
虫はお構いなしに丸出しの背中の一部分を這いまわる。
そして、小さなアリのような虫が、開いた穴からスーツの内部に侵入し始めた。
背中から各所に、行列を作って渡り歩く。
「くひっ!やめっ!ふぁっ!」
くびれつつも柔らかな腰を通過し3つに分岐、
柔らかな臀部を左右から、そして中央の谷を一直線に進む。
「くひゃっ!そこ……やめ……ろよぉ!」
双山と恥ずかしい菊門に差し掛かり、誰に知られる事もなく赤面する翔。
柔らかな膨らみを進む虫は、両足の付け根から裏腿、膝の裏、脹脛と通り、やがて足に到着する。
「くひひひひ!足ぃ……やめろ……」
ツンツンとつっ突かれる感覚と、優しく引っ掻かれる感覚が絶え間なく続き、広がる。
土踏まずに到達した虫は上下左右に展開。足の甲や踵、更には指の間を這いずり回る。
上半身にも虫の進軍は及ぶ。
脇腹に降りた行列はそこから腋に向かって進む。
「ひぅん!くひひひひいい!!」
指で撫で上げらたような感覚がいつまでも続く。
まだ生えてもいないツルツルの腋に到着すると、虫達はそこに集まる。
「わきぃぃぃぃぃ!!!!くっひゃははははははははははは!!!!」
「そこ!!!だめぇぇぇぇぇぇ!!!!ふひぃひひひひひひひひひぃぃぃぃ!」
翔は身体を左右に捩じって抵抗するが、大きく開かれた上、拘束された腕の所為で、
何ら意味もない行為となった。
「ひぃぃぃ!!はははははははは!!くっくっくはははははははははは!!」
背中を縦横無尽に這いまわりながら、首元にやってきた虫は、首の上から段々と並び、
左右に這いずり回る。一番上の虫が時計回りに回れば、その下の虫は反時計回りに、
更にその下の虫は、時計回りと交互に回転する。
その中の一部の虫は、両耳に到達。深すぎない所まで潜って、小さな足を動かす。
首や耳から走ったくすぐったい刺激に、翔の全身に鳥肌が立った。
「やめろぉぉぉぉ!!!!やめろおおおおおおおおおお!!!!」
双山の谷間を進軍する虫は、菊門の部分で二つに分かれ、再び合流し、門の周囲を刺激しつつ、
蟻の門渡りを通過する。
「くひゃあ!!!」
少年はそのくすぐったいような感覚に思わず腰を高く突き上げ、左右に振った。
うつ伏せの状態から、腰を上げた事により、侵入スペースが確保され、虫は更に進む。
左右の睾丸にそれぞれ分かれ、少年らしい小さな塔に左右から登り始め、螺旋を描きながら頂点を目指す。
「そこはああああ!!!ひゃっ!!くくくく……やめ!!」
下半身に及ぶくすぐったさを凌駕する刺激に、翔は吠えた。
徐々にそびえ立ち、スーツを押し上げる肉棒。
「くひゅ!くひゃあああははははははははは!!!はなれぇぇぇ!!!」
初めて味わう感覚に、翔は無我夢中で抗う。
腰を高らかに上げたかと思えば、地面に身体を叩きつけ、
身体を地面に擦りつけ、一心不乱に身体を捩じる。
小さな虫による強制悶笑と、全身を使った抵抗に、
身体には疲労がたまり、スーツの中は汗でびしょびしょになっていった。
翔の動きが少し鈍ってきた頃、バグパペットはまるで指揮者のように右手をすっと上にあげた。
その瞬間、局部に巻き起こっていた快楽の嵐が、より一層強まる。
螺旋を描いていた虫の動きが速くなったのだ。
まだ剥けきっていない皮の隙間に虫が入り込み、敏感な所を這いずり回る。
「くひひひひひひゃああああ!!!出る!!!!もう出るからぁぁぁぁ!!!!」
翔は、拘束の許せる範囲で高く腰を上げると、大きくビクンッビクンッと震えた。
そして、糸の切れた人形のようにその場に倒れた。
精を解放した翔に、バグパペットが歩み寄る。
翔の背中部分の食い破られたスーツから、侵入した虫が出てきた。
「てめぇ!翔に何をする!!!」
勇が、羽虫を追い払いつつ、バグパペットに叫んだ。
しかし、バグパペットは勇の言葉に意を介さず、その場に立ち膝をつく。
「iernesoniniaduroyinisium 6、7、11……」
右手を翔にかざし、ブツブツと呟くと、翔を固定していた両手足の羽虫が取り払われる。
拘束が解かれると、バグパペットはうつ伏せになった翔の身体をひっくり返す。
翔はまるでフルマラソンを終えた後のように肩で息をしていた。
その瞳には、至近のバグパペットは映らない。
仰向けになった翔に、無数の虫が纏わりつく。
羽虫が、翔の両胸の頂点部、小さな臍、そして弱弱しく縮こまった一番敏感な部分に纏わりつき、
スーツを食い破っていく。
露出したそれらの部分に様々な虫が纏わりついた。
両乳首には団子虫のような虫が一匹ずつ、臍の部分にはムカデのように多くの足を持った虫が一匹、
そして、白濁液でまみれた敏感な部分には数匹の蝶が纏わりついた。
「……くっ!何を……!」
正気を取り戻した翔は、慌てて虫を振りほどこうとするが、身体が全く言う事を聞かない。
「麻酔……だ」
バグパペットは、若い女性の声でそう呟いた。
「小型蟲の中に数匹に……特殊な種を混ぜておいた。
こいつらは……針羽蟲が注入した毒を案内する役割を持っている。
それを……貴様の四肢に配備した」
針羽蟲とは翔の背中を刺した蜂のような虫の事だろう。
その虫の毒が麻酔となり、そしていたるところに広がったのだ。
「小癪なくひゃ!?」
逆に麻酔が効いていないその他の部分は、汗が滴り落ちるだけでたまらないくすぐったさを生み出した。
「我が子の……糧となれ……」
バグパペットはその場から離れると、レディ・エージェントの元に帰って行った。
「さてと、可愛い可愛いショタっ子が虫にいじめられるのは、すっごい楽しみなんだけど。
こっちにも色々とやることがあるの。バイバイ。また逢いましょう」
レディ・エージェントはそう言うと、バグパペットと一緒に何処に消えた。
地下街に残ったのは、エナイエレイターと、野次馬だけであった。
「おい……スナイプレイターを見てみろよ……」
野次馬の一人が、隣にいた友人に話しかけた。その一言がきっかけで、
野次馬が一斉に翔に視線を向けた。
今まで、少人数が翔の痴態を目撃していたが、他のメンバーや敵の存在に
注意を引かれる者が多かったため、あまり注目されることはなかった。
しかし、敵がいない今、更に翔の恥ずかしい所が露出されているこの現状に、
人々の目は一斉に向けられた。
「あれって……蟲姦ってやつ?」「やだー、可愛い!」「マジかよ!まるでエロゲーじゃん!」
「女の子だったら尚の事よかったんだけどな~」「夏はこのネタで決まりね」
「お、俺……結構いけるかも……」
民衆は、その痴態を見て好き勝手に意見する。
どれもが、その殆どが性的な行為である事に注視した目線であった。
「う……うわ……やめろ……動くな……くひゅうううう!!!」
翔に纏わりついた虫達が動き始める。
両乳首にいる団子虫は、小さな突起を横から抱え込む。
その形は、乳首に取り付けられたリングのようだった。
団子虫は、突起を軸に回転を始める。フサフサの毛を生やした団子虫が動くたびに、
乳首に細かな刺激と、薄い乳輪を筆で撫でられるような刺激が走った。
「くひゃあああ!!!胸ぇぇぇぇ!!!くしゅぐったい!!!」
のたうちまわりたくても、四肢が動かない為に、まったく動けない。
それなのに感覚ははっきりと、先ほど以上に感じる。
「とまれぇぇぇぇ!!!きひいいいひひひひひひ!!!ふひゅううははははははあああ!!」
「おっぱい!!へんになるからぁぁぁぁぁははははははは!!」
臍の部分に居たムカデは、長い身体を生かし、身体を巡回し始める。
「くひゃああああああ!!!!動くなぁぁぁぁそこだめそこよわいぃぃぃひひひゃあはははは」
時折、弱点を見つけるとそこを中心に円を描くように回り始める。
「そっちだめぇぇぇ!!あああ!!そこもだめ!!!」
ムカデが這いずり回る度に、翔の身体がピクピクと痙攣する。
そして、身体が慣れてくる前に、ムカデはまた別の場所に移動を始める。
小さなペニスの周りにいた蝶は、まるで花から蜜を吸うように、
先程迸った白濁液を啜っていた。その刺激に翔の肉棒は再び屹立を始める。
「いゃああああ!!!これしゅごいいいいいい!!!!」
僅かに動く腰が上に下に動き、地下街のタイルを叩きつける。
ひっそりと顔を出している亀頭に、蝶の触覚が触れる。そして舐め回すように動き出した。
「先っぽおおおおおお!!!くひぃ!!!くひゃはははははあああ!!」
「おっぱいいいい!!!へんんんんん!!!!くしゅぐったいのにひひひひひひひひ!!!」
乳首に纏わりついた団子虫により、小さな突起をなぶられ、乳輪を撫でまわされる。
「お腹ぁ痛いぃぃぃひひひひっひひ!やめぇへへへへ!!くひゃあははははははは!!!」
身体を闊歩するムカデに、詰られる、弱点を攻め抜かれる。
「先っぽもぉぉぉ!!!タマタマもぉぉぉぉぉ!!!しゅごいいいいひひひぃぃぃ!!」
蝶によって、亀頭や竿、根元、裏筋、更には睾丸にまで撫ぜ回される。
「もう無理ぃぃぃぃ!!!また出る!!!でひゃうううううう!!!くひゃはははは!!」
「翔!!」「翔君!」
無数の羽虫との格闘を終えた勇と蓮が、翔に駆け寄る。
勇は、翔の身体に纏わりついたムカデを取るため、臍部分に開いたスーツの穴に手を入れる。
「くひぃぃぃひゃははははは!!!ゆ、ゆうううう!触るなぁぁぁぁ!!!!くっひゃあはははははは!!!」
その瞬間、翔はより一層大きな声を上げた。
「しょ、翔……」
「勇君……早く退けないと……」
「ああ……こっちからだ!」
ムカデは後回しにし、両乳首にくっついた団子虫を掴む。
団子虫をはがそうとしても、足を踏ん張って乳首からなかなか離れない。
「くそ!!取れろ!!!」
「ひっひっひ!!!引っはうにゃああはははははは!!!」
乳首が引っ張られる感覚に、強い刺激を感じ、翔が叫ぶ。
それと同時に、虫の抵抗を上回って、団子虫を取り外す事に成功した。
可愛くそそり立つ男塔に纏わりつく蝶には、蓮が当たっていた。
だが、彼は大の虫嫌いであり、虫を触る所か、近づく事すら抵抗を覚えている。
しかし、友人の危機を救うために、意を決して除去に取り掛かる。
「えい!えい!えい!!」
手を振って、蝶を追っ払おうとする。
「くひゅ!ふああああ!!!!風ぇぇぇぇやめぇぇぇぇ!!!」
手を振る事により起こる風に、敏感になった翔の物は大きなダメージを受けた。
その刺激に、ピクンピクンと頭を上下する翔の男根。
「えっと……うううう……たぁぁぁ!!!」
蓮は意を決して、蝶を掴んでいく。
だが、蝶は寸前の所で飛び立ち、勢い余った蓮の手は翔の敏感な部分を掴んでしまう。
「くっ!!出るぅぅぅ!!!!」
「うわあ!」
ビュルッビュル!っと白い液体が迸り、蓮のヘルメットに掛った。
飛び去った蝶は、蓮の存在により近づく事が出来ず、中空を立ち往生する。
そこに、蓮のパイロキネシスが炸裂。蝶はあっさりと燃え尽きた。
「あとは……こいつだけか」
残ったムカデを対処するべく、勇はスーツ内を動きまわるムカデを眼で追っていた。
臍に開けられた穴に出てきた所を捕まえようと思っているのだが、
それを察知してか、穴には近づかないムカデ。
「くひゃははははははは!!!ひっひっひぃぃひひひひひひい!!息がぁぁぁははははははぁ!!!」
その間、翔は確実に追い詰められていた。
「ゆ……う…!!!くひゃ……はははははは!!……くひひひひ……!」
段々と笑い声が弱くなっていく。身体がくすぐりになれた訳ではない。
翔の身体が、限界を訪れているのだ。
「翔……ごめん!」
勇は、翔のスーツの中に手を突っ込んだ。
「ふっ!きゃはははははははははは!!!!!!!手ぇぇぇぇぬいてぇぇぇ!!!!」
ムカデを追いかける勇の手と、それから逃げるムカデ。
グローブの滑々した感覚が、より一層くすぐったさを際立たせる。
スーツの中を、ムカデと勇の手がもごもごと動く。
「もうだめぇぇぇぇ!!!もうむりぃぃぃぃぃ!ひゃはははははああああ!!!!」
「獲った!!」
スーツの中からムカデを引き抜く。その衝撃に、ついに限界を迎える。
括約筋が緩み、先程白濁液を放出した男性器から、熱水が放水される。
「レディ・エージェント。そなたを本星から呼び寄せたのは、
憎きエナイエレイターを倒すためである。その目的、分かっておるな」
コンクエスター基地の玉座の間に、レディ・エージェントはいた。
玉座に座るのはコンクエスターを束ねる大首相、ダークジェネラル。
「それは勿論承知の上……しかし、コンクエスター最終目的は、
この星の支配……こちらをご覧ください」
レディ・エージェントは手に持ったリモコンを操作する。
すると、動画配信サイトの画面が中空に映し出された。
そこには、昼間に起こったコンクエスター襲撃の際のエナイエレイターの
活躍が収められていた。画質や画面のブレ方からすると素人が、
何らかの機材で収めた動画をアップしたようだ。
「なんだこれは。無様な負け戦を、態々知らせるつもりか?」
「いいえ。この動画の3分あたりからが、この動画の面白い所ですわ」
タイムバーが3分に達した頃。
そこにはスナイプレイターが、バグパペットに放たれた虫によって、地面に突っ伏した場面だった。
その後、虫によって行われた、スナイプレイターの痴態が延々と流され続けた。
「こちらもご覧ください」
その動画に寄せられたメッセージが、新たに現れた画面に映し出される。
撃滅戦士エナイエレイター
第6話『エナイエレイター 拿捕 前篇』
ネオン輝く夜の静津市中心部。
流れる車のライトを眼下にして、人知れず戦う4つの影。
とあるオフィスビルの屋上には、エナイエレイターの3人と
妖艶なボンテージ服を身にまとったコンクエスター幹部レディ・エージェントが
対峙していた。
「レディ・エージェント!これでお前も終わりだ!」
オフェンシブレイター・日下部勇は手に持った剣をレディ・エージェントに向ける。
「ふふふ……お遊びはここまでよ……!」
剣を向けられても尚、レディー・エージェントに臆した様子は伺えない。
「前回の戦い、良く思い出してごらん!
出でよ!バグパペット!!!」
レディ・エージェントが高らかに宣言すると、ビルの屋上に無数の羽虫が飛来する。
羽虫は人を象ったような集まり方をする。
「ここに……」
羽虫がはじけ飛び、中からローブを纏った怪人、バグパペットが姿を現す。
「あいつは……この前の!」
翔は前回の戦いで、バグパペットが放つ蟲により辱めを受けていた。
醜態を晒された事に、苛立ちを覚え、思わず拳が強張る。
「翔、落ち着け!」
それを見た勇は、翔をなだめる。
「ああ、すまない……クールになる……3人同時の攻撃で一気に仕留めるべきだ」
「うん!3人一緒なら、絶対に負けないよ!」
蓮の励ましと共に、エナイエレイターはバグパペットを睨みつける。
「行くぞ!」
「応ッ」「はい!」
オフェンシブレイターの号令に、スナイプレイター、ディフェンシブレイターが応答する。
3人は散開し、自分のロールをこなす。
オフェンシブレイターは、2本のレイターソードを持ち、
バグパペットに向かう。
ディフェンシブレイターがその後ろから続き、
スナイプレイターは後方からの支援攻撃を行う。
そのフォーメーションは3人がバグパペットに対して一直線に並ぶものだった。
「……!」
バグパペットが虫を繰り出す。
オフェンシブレイターは二刀流の剣を合体、1つになった両刃を扇風機のように回転させ、
虫が散らばる前にはたき落とす。
「蓮!任せた!」
勇はそう叫ぶと、バグパペットを飛び越える。
自分を越えていく敵に注意が向く隙に、ディフェンシブレイターが接近。
「飛んでって!」
両手を重ね、バグパペットに向けて腕を突き出す。
その瞬間、触れてもいないのに不可視の衝撃を受けたバグパペットは、後方に吹っ飛ばされた。
続けてスナイプレイターが、レイターライフルによる追撃を行う。
銃口からビームが2本、3本と発射され、バグパペットを貫く。
更に、上空に身を翻していたオフェンシブレイターが、レイターソードを突きたてて落下、
重力加速度を加えた刺撃をバグパペットに与える。
しかし、レイターソードはガキンという音とともに弾かれる。
「なに!?」
刃を突き立てた箇所には、白い糸が巻かれ、その糸が鎧の役割を果たしていた。
「甘……い!」
バグパペットは馬乗りになったオフェンシブレイターを払いのけ、
自身の身を包むローブを脱ぎ捨てた。
その姿は女性にして蜘蛛。人間の物と同じ四肢の他、
腰から突き出た尻尾と、背中から生えた4本の脚。
「これが……バグパペットの正体……」
勇は呟く。バグパペットの姿は普通の女性が改造された怪人だった。
全身が蜘蛛の体毛で覆われた女性は、4本の足を大きく広げた。
「この娘はね……コンクエスターお抱えの研究施設に所属していた生物研究者だったの。
彼女は虫の専門家だった。ある日、実験中に蜘蛛の毒にやられちゃってね……
コンクエスターの技術によって何とか一命は取り留めたけど、気がついたら人ならざる者に
なってたって訳」
レディ・エージェントが淡々と説明する。
「さて……バグパペット!本日の獲物はあの黄色いのよ!」
「御意……」
レディ・エージェントに指示され、バグパペットは口を大きく開けると、
口の中から白い糸が放たれ、ディフェンシブレイターを絡め取った。
「え!!うわぁ!!」
「蓮!この!」
オフェンシブレイターが糸を断とうと袈裟斬りをかますが、
糸の微妙な伸縮性に弾かれてしまった。
「目標を……確保」
糸を口から切り離し、両手を使って捕らえた獲物を引き寄せた。
「勇くん!翔くん!!」
涙声の蓮が、助けを求める。
「おっと、動かない方がいいよ」
レディ・エージェントは残された正義の味方に忠告する。
「う!うわああああああああ!!!!」
蜘蛛の糸にスマキにされた蓮がいきなり苦しみ始めた。
「一種の電気ショックってやつさね。おや?これだけで気絶しちゃったのかい?」
「蓮!!!」
項垂れた蓮に叫びかける勇。
「人質を取るとは卑怯な!」
翔が、ライフル片手にレディ・エージェントに喰ってかかった。
「心配しなくてもいいわよ。ちょっと借りてくだけだからねぇ……ふふふ」
煙幕弾を投げ捨てたレディ・エージェントは不敵な笑みとともに煙に消える。
「蓮!蓮!!!」
「ふふふふふふふふふふ!!!」
そこに残ったのは、煙幕弾とレディ・エージェントの声。
そして、勇と翔の2人だけだった。
「くっそ!蓮が……蓮が!!!」
勇の悲痛な叫びが、司令室にこだまする。
勇と翔は、一旦E・ベースに帰還し、今回の事を報告していた。
味方が連れ攫われるという前代未聞の不祥事に、司令室にはただならぬ空気が漂っていた。
「奴らの目的が……全く理解できません。奴らは一体……」
「うむ……コンクエスターの行動は確かに不可解極まる……
世界各地に現れ、破壊活動を行ったかと思えば、今度はエナイエレイター自身を狙い始める。
当初、世界征服かと思ったのだが、最近の行動は何を意味するのか……」
翔と総司令・郷四朗は頭を悩ますばかりだった。
「ディフェンシブレイターの反応は?」
「今やってるよぉ!」
「それが……各地を転々としているようで、0.5秒毎にその居場所が変わってしまって……」
「かく乱の為か……」
桃と寿は、司令室のコンソールを操作して捕らえられた蓮の居場所を探していた。
エナイエレイターの持つ腕輪型のインターフェイスにはGPS機能が付いている。
それを追跡すれば、特定は容易に行う事が出来る。
「あ……」
「どうした?」
「蓮ちゃんの反応が……消えちゃったよぅ……」
「そんな!馬鹿な!!!」
地下に潜っても正確に捉えられる特殊なGPS機能が、容易く突破された。
「ディフェンシブレイター……消息……不明……」
「なんという事だ……」
「うん……ここは……真っ暗……?」
目が醒めると、何かに仰向けになって寝かされていた。
(確か……コンクエスターと戦って、怪人に捕まって……それから……)
「勇くん!?翔くん!?」
「おはよう。黄色い坊や。ああ、今はスーツ脱いでるから只の坊やかしら」
女性の声……敵であるレディ・エージェントの声がすぐ近くから聞こえる。
意識が覚醒すると、自分の置かれた状況がなんとなく掴めてくる。
冷たい台の上に寝かされ、手足は大の字に開かれている。
目隠しをされているらしく、目隠しの奥からはほんのり光の刺激が目に入る。
「え?なんで……いや……!」
更に、一糸纏わぬ姿である事に気付くと、何も見えない恐怖と相まって
羞恥心が膨れる。恥ずかしい部分を隠そうと内股をもじもじさせるが、
固く戒める拘束具はビクともしなかった。
「赤い坊やも青い坊やも中々可愛いけど、あなたが一番可愛いわねぇ」
レディ・エージェントの物と思われる手が、蓮の頬をすっと撫でた。
「何より……しっかり顔を見たのは坊やが初めて……こんなに可愛い子が敵なんて、
ちょっと勿体無いわねぇ……ふふふ」
頬を撫でる手が、首を伝って蓮の身体に触れる。
「っひ!な……なんでこんな事……」
「なんでかしらねぇ……ふふふ……」
乳首の周りを指先がクルクルと巡回、それから下を目指し可愛らしいお臍の穴に指を刺す。
「くっく……」
目隠しをされている為に、次の動きが予想できない。
また、他の感覚が敏感になり、ちょっとの刺激で、身体がビクンと震える。
「私はね……知りたいの。坊や達がどうして強いのかを……だからこうして、
坊やを捕まえて、直接聞きたいと思ったのよ」
「……でも……どうして……ひぃ!……ぼく……?」
「それは……まだ坊やに何もしてないから……私個人の趣味よ。ふふふ……」
レディ・エージェントは蓮の身体から手を離す。
「坊やは痛いのと痛くないの、どっちがいい?」
「え?」
突然の質問。
「痛く……ない方……」
保身を優先した為に、何の疑いもなくそう答える蓮。
「そうよねぇ。普通よねぇ……じゃあ、坊やの望み通り痛くない方法でやってあげる」
「え?やるって……何を……」
怯えた様子で、蓮はレディ・エージェントに尋ねる。
「それは……坊や次第かな……今から私の質問に答えて欲しいの。
坊やが答えてくれれば何もしないけど、答えないと、『痛くない方法』を使って聞き出すのよ。
いわゆる、拷問よ。ご・う・も・ん」
「ごうもん……?」
「ええ。そうよ。答えてくれない限り、ずっと続けるからねぇ……ふふふ」
レディ・エージェントは、台に腹ばいになった蓮に近づき、手を伸ばした。
台の上に寝かされ、両手両足を大の字に開かされ、一糸纏わぬ姿の蓮に、レディ・エージェントは言った。
「まず最初の質問。坊やの年を聞きたいなぁ」
「え?年……ですか……えっと……10歳です……」
「そう。10歳。この国でいう所のショウガク4ネンセイという学位かしら」
「えっと……はい……」
上ずった声で答える蓮。不安で堪らないといったその様子に、
レディ・エージェントは心中燃えていた。
「それじゃ、次の質問。坊やの名前聞きたいなぁ」
「えっと……名前……その……」
レディ・エージェントの質問に、蓮は戸惑った。
エナイエレイターの規則の中に、自分が何者か特定されるような事は
極力避ける事とある。年齢くらいならいいと思ったが、
流石に名前を答えるのは不味い。とっさにそう考えた。
「その……言えません……」
「じゃ、しょうがないわね。言いたくなるまでお・し・お・き!」
「え?ええ?うきゃははははははははははは!!!!」
突然、両脇腹をくすぐられた。
「それそれ~コチョコチョコチョコチョ~!」
10本の指が、少年の柔らかな脇腹に喰い込み、小刻みに震える。
「きゃははははははは!!!やめて!やめてええええ!!!!!」
「名前教えてくれるまで辞めないわよ。うふふ……コチョコチョ~」
指を高速で動かし、新たな刺激を送る。
全く予想外の責めに不意を突かれた為に、蓮のリアクションも大きい。
「いやあああああ!!きゃあああははははははははははひひひひひひひひ!!!」
台の上でのたうち回る蓮。体を左右に揺らして逃げようとするが、
逃げれる範囲が狭く、なんの意味もない行動に終わる。
「分かりましたぁぁぁぁぁ!!!いいますからぁぁぁぁ!!!やめてぇぇぇ!!!」
「言うまで辞めないわよ~ほらほら~コチョコチョ~!!」
「きっひゃあははははははははははは!れんんですうううう!!!ゆうきれんん!!!」
すると、くすぐっていた手が止まり、蓮の身体から離れる。
「ユウキレンね。よく言えました」
「はぁ……はぁ……ごうもんて……これのこと……?」
「ええ。そうよ。『痛くない』拷問」
「そんな……」
蓮はくすぐりには弱かった。勇や翔とじゃれ合ってくすぐられた時は、
数秒も我慢できなかったのに、今は四肢が拘束され防御不能の状態に、何も身につけていない。
今後の事を考えると、ぞっとした。
「えっと……痛い方って……どんなことするんですか……」
「うん?くすぐられるのがそんなに嫌だった?まぁ、痛い方はもっと辛いと思うわよ。
鞭で打ったり、身体を殴ったり、口の中に異物を突っ込んだり、
指を折ったり、爪と指の間に竹串いれたり、尿道に指突っ込んだり……
それと、くすぐられるの、どっちがいいかしら?」
話を聞いているだけでぞっとした。
「痛くないのでいいです……」
くすぐりと言ってもただ笑わせられるだけだ。それなら、きっと耐えれる。
(さっきは名前を言っちゃったけど、今度はずっと我慢してればいいんだもん)
心の中でそう決意する蓮。
「それじゃ、次の質問。そうね……坊やって、くすぐられるとどこが一番弱い?」
「え?」
突拍子もない質問。機密事項を聞かれるかと思ったら、自分に関する事である。
だが、その本質は答えても組織に迷惑をかける訳ではないが、答えられない。
答えられたらそこを責められるのは明確である。
しかし、答えないと……
「ほらほら……コチョコチョ……」
目隠しをされても、蠢く指が肌に近付いてくるのが分かる。それだけで身体がヒクついてしまう。
「待って……待って……くっきゃははははははははははははは!!」
レディ・エージェントの指が再び両脇腹を襲った。
「くひひひひひひひひ!!!ひゃははははははははははは!!」
「さぁ、言っちゃいなさい?坊やの弱点はどこ?」
知られてしまうと、そこを責められてしまう恐怖。
言わなければ、このままずっと責められる恐怖。
齢10歳の少年はとっさに回避方法を思いついた。
「足です!!!きゃははははははははひひひいいいいひひひ!!足の裏ぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「あら?早かったわね」
足の裏なら少しでも耐えられると思い、弱点でもない所を叫ぶ。
「ふふん……まぁ坊やがいいならいいけど」
レディ・エージェントは指を離すと、その場から遠ざかる。
近くで、キンという瓶がぶつかる音が聞こえた。
「ひぃぃ!!」
突然、足の裏に起こる刺激。
ヌルヌルした何かが、足の裏に塗りつけられている。
「ひいいひひひひひ!!やめ!!やめてぇぇぇ!!言った!……なんで……なんで!!」
「うふふ……」
ヌルヌルになった両足の裏に、指が高速で駆け回る。
「ひっ!くひゃははははははははははははははは!!!!ひぃぃぃひひひひひひひ!!!!!」
脇腹をくすぐられた時よりも、強い刺激。
蓮はたまらず顔を横に振ったり、身体を台に打ちつけたり、足を左右に動かす。
「ひひゃはははははは!!くしゅぐったいいいいいくひゃははははははははははくしゅぐったいですうううう!!!」
「あら?ホントに足の裏弱いのねぇ~てっきり嘘ついたかと思ったのに」
芝居掛ったような口調で、レディ・エージェントは言った。
「えへへへへへへ!!!なんれぇぇぇぇぇぇ!!!なんれわかったぁぁぁぁぁぁぁぁ?」
「あら?ホントに嘘だったのぉ?」
しまったと、蓮は思った。カマを掛けられたのだ。
実際の所、蓮の嘘はあっさりと見破られていたのだが。
「今塗ったのはね、肌をツルツルにする効果がある塗布薬なの。
コンクエスターの日用品開発部が作ったんだけどね、これを塗ると、
何かが触れるだけでもくすぐったくなっちやう副作用があってお蔵入りになっちゃったの。それを拷問用に使ってるだけよ」
足の裏、側面、指の間。それぞれを違った方法でくすぐってくるレディ・エージェントの指。
「くっひゃはははははははは!!!ぐるじいいいいいい!!!ひゃはははああはははははひいひひひ!!」
「さて坊や、ホントの弱点は何処かな?教えてくれないと、ずっとコチョコチョしちゃうわよ」
「は、はいいいいひひひひひひひ!!!!わきですうううう!!!わきのしたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
蓮が言った途端、くすぐっていた手が止まる。
「じゃあ、ホントにそうか試そうかしら。うふふ……」
「ホントだって!!腋のしたぁぁぁ!!!だからやめてぇ!!!!」
身体を揺らしながら、声を張り上げて必死に訴える蓮。
もしここで、本当の弱点に塗布薬を使われたのなら……という恐怖が少年を突き動かす。
「ふふふ……冗談よ」
「はぁ……はぁ……わき……の……した……わきの……した……」
「でも、今度はそこをくすぐってあげようかしら」
「ひぇ……!そんなの……」
「それがいやなら、分かってるわよね」
レディ・エージェントの言葉が、蓮を追い込んでいく。
「それじゃ気を取り直して。坊や達の組織、エナイエレイターのトップは誰?」
最重要機密に迫りかねない質問だった。
自分の名前は愚か、エナイエレイターを指揮する総司令官が割れてしまうのは、避けなければならない。
「はぁ……はぁ……それは……言えません……」
「でしょうね」
「くっひゃはははははははは!!!!くひいいいいいい!!!うきゃはははははははははは!!!」
冷たい即答と共に、蓮の開かれた両腋に速射砲の如き速さで指が入り込む。
一番の弱点を責められ、蓮の身体は大きく揺れた。
「きひ!!そこだけはぁぁぁぁぁ!!!やめてぇぇぇぇくだしゃはははははは!!!」
「くしゅぐったぁぁぁぁぁぁあああはははははははははは!!!わきはぁぁぁははひいいいいひひひひひ!!!」
「やめてぇぇぇぇぇ!!!やめてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!お願いしますううううう!!!!」
「言ったでしょう。坊や次第だって。言うまで辞めないわよ」
冷淡な言葉を放ちつつ、レディ・エージェントの十指は蠢き続ける。
指先を一点にまとめてこしょこしょしたり、腋を掻くようにくすぐったり、時には舌も入れる。
「ぐひゅひゃははははははははは!!!!あひいいいいいひひひひひひひひひ!!!」
「うぐぐううああああ!!舐めないでぇぇぇぇぇぇぇ!!!にゅるにゅるいやぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「はぁ……はぁ……きゃははははははははいひひひひひひひっひひ!!!」
突然手を離したかと思えば、再びくすぐりだしてくる。
目隠しをされた蓮にとって、対処不能の連続攻撃だった。
「中々しぶといわね……」
レディ・エージェントはそう言うと今度こそ手を離す。
「はぁ……ひっく……もう……やめて……かえして……」
くすぐりから解放された蓮は、
終わらない拷問から解放による安心感と、今後も続く拷問の恐怖感に思わず涙していた。
「ごめんねぇ……ついつい辛い事しちゃって……よしよし」
レディ・エージェントは豊満な両胸を蓮の顔に押し付け、愚図る少年の頭を優しく撫でた。
「ひっく……もう……いや……うわああああああああああん!!!」
蓮が本格的に泣き始める。
「うんうん……よしよし……うふふ……」
なだめるように、包み込むように蓮をあやすレディ・エージェント。
「うううう……ひっく……あ……ああああ……」
レディ・エージェントの抱擁に安心したのか、蓮の括約筋が緩み、
晒された幼い肉棒から、噴水のように熱水が放水される。
「あああ……とま……ひっく……止まって……!」
堰を切った流れはそう簡単には止まらなかった。
「うふふ……イケない子には、おしおきしなきゃね……」
抱擁を解くと、蓮の腰の部分に近寄るレディ・エージェント。
そして……
「ふぇ!?な、なに……!?」
「うふふ……おしおひ……」
レディ・エージェントは、台の上に乗り、放水し終えたばっかりの肉棒を咥え込む。
「やめ……そこ汚い……!」
「うふふ……しょっぱぁい……」
「あう……」
赤面する蓮。しかし、彼の恥ずかしい部分は、確実に変化していく。
「おっきくなっても可愛いわね……ほーら、食べちゃうわよ……」
「ひぃ!もごもご……してる……ぼくのおちんちん……あう!」
次第に渦巻く不思議な感覚。初めての刺激に、蓮は戸惑うばかりであった。
「なに……おちんちん……変……」
「あら?初めてなの?うふふ……初々しくていいわよ……」
「あん……なに……これ……変な感じ……」
「それはね……気持ちいいって事……ほぉら」
レディ・エージェントは皮に隠れた先っぽに舌を這わす。
「ひゃあ!?なに!?そこ……!ピリピリって!やめて!!」
「ふふふふ……おしおきだから、やめないわよ……それに、これだけじゃないわよ」
「ふぇ……?くひっ!きゃはははははははははははは!!!!!!」
レディ・エージェントは、口で蓮の男の子の部分を咥えながら、両手で
蓮の脇腹をくすぐり始めた。
「きひ!!ふぁん!!きゃはははははははははくひゅうう!!!!」
くすぐったい刺激と、先端をいじられる刺激が相まって、妖しい感覚が蓮の頭でスパークする。
「くひゃん!ふきゅふふふひゃはははははははは!!!」
くすぐりと肉棒が可愛がられる不思議な感覚に、蓮の身体に変化が訪れ始めていた。
「ふぁ……さて、と。目隠しを外しなさい」
レディ・エージェントは蓮の脇腹をくすぐりながらそう言った。
「え!?くひゃははははははははははははは!!!!」
この部屋に、自分とレディ・エージェントの他に誰かがいた事に驚きを隠せない蓮。
第3者の手によって目隠しが外される。
「うそ……くひひひひひひひ!!」
部屋にはレディ・エージェントの他に、目元まで隠れるヘルメットを被った女性が5人いた。
「さぁ、レディース達よ!おもらししちゃったこの子に、お仕置きしなさい!」
「「「「「イエス、レディ」」」」」」
レディースと呼ばれた女性たちは、瓶の中のローションを手のひらに出すと、
それを蓮の全身に塗りたくった。
「きひひひひひ!!それって……それってええええ!!!」
「ええ、そうよ。さっき坊やのあんよに塗った塗布薬よ」
「待って!待ってぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
塗布薬が女性のしなやかな指によって塗られる。
大きく開かれた腋の下、脇腹、薄い胸板、腕から手の先、腿から膝の裏、脹脛に至るまで、
そして、レディ・エージェントも咥え込んでいた肉棒にその薬を塗る。
「やだ……やだ……やだあああああああああ!!!」
「うふふ……心逝くまで、楽しんで頂戴……」
レディース達の手が、一斉に動き出す。
「きひひゃはははははあああんん!!くしゅぐったいいいい!!!ひいいいいいやぁぁははははは!!」
上半身に2人ずつ。左右から蓮を責めたてる。
腋を摩り、脇腹を引っ掻き、平べったい胸をもみながら、小さな乳首をくすぐる。
左右で違う箇所、違うやり方で責める為、常に新鮮な刺激が送り込まれる。
「くひゃははははは!!!腋ぃぃぃぃ!!!!あああひゃあああははははははは!!」
「おっぱいくしゅぐりゃないでぇぇぇぇ!!!ひひひひひひひ!!!くひいいいい!!」
片足に1人ずつあたり、集中攻撃を仕掛ける。
爪を立て、腿を通過し、膝の裏をまるで腋をくすぐるかのように細かくくすぐる。
当然、足のにも魔の手が及び、両足をくすぐる。
「ふゅひゃああああ!!!指のあいだぁぁぁぁ!!!コスコスしないでぇぇぇぇぇ!!!」
「真ん中ぁぁぁはははははくしゅぐったいいいいひひひひひふぎゃああははははは」
蓮の足の指がピクピクとくすぐったそうに悶える。
腰付近にいるレディ・エージェントは局部の攻撃に集中した。
最大まで固くなった蓮の小さな肉塔を口に含みながら、
片方の手は睾丸を、もう片方の手は蟻の門渡りと菊門の周辺を責める。
「きゃはははははそこぉぉぉ!!タマタマの下くすぐったいのにいいいい!!!気持ちいひひひひひ!!!」
「おちんちんがぁぁぁぁ!!!舌でコチョコチョされてるうううう!!!」
全身を襲う快楽。その渦に飲み込まれながら、蓮はある異変に気づいた。
レディ・エージェントを含め、全部で6人のはずなのに。くすぐっているのは5人。
だったら、残った1人は何処に居るのだろうか。
「坊やぁ。余裕があったら、右側を見てごらんなさい」
「きひひひひひひひいいいい!!み、みぎ?うっくくくくひいいい!!」
首を右に傾けると、最後の一人が居た。
そのレディースは大きな機械を持っていた。先端に穴があき、レンズがあり中の機械が前後に動いている。
「くひゃああはははは!!撮らないでぇぇぇぇへへへへへへ!!!ひいいいひひひひひ!!!!!」
それは大型のテレビカメラだった。
「きひひゃはあああああははははは!!!はずかしいいかりゃああああああああ!!!」
「何をいまさら。最初から今までずっと撮ってたのよ~坊やがくすぐられる所とか、嘘ついちゃった所とか、
泣いちゃった所とか、おもらししちゃった所とか。ああ、あと編集して名前の所は伏せてあげるわね」
「そんなあああはははははははあ!!くひゃあああはははははははは!!!やめてぇぇぇぇ!!!
なんでも言うからぁぁぁぁぁ!!!やめてぇぇぇぇぇ撮らないでぇぇぇぇ!!!!」
「うーん、可愛い命乞いだこと。でもダメ。これは世の中が望んでいる事。こういう【リクエスト】があるの。
お客のニーズに答える事こそ、サービス業で一番大事なことじゃない?」
「きひゅはははははははは!!!くひゅうううひひひひひひいいいい!!!」
「あら?先っぽが膨らんできたわね……」
「いひひひひひひい!!出るうううう!!!おしっこ出ちゃううう!!!!」
「うふふ。おしっこじゃないから安心して。でも、しっかり撮っちゃうから」
「いやあああはははははあ!!!カメラぁぁぁぁ!!!止めてぇぇぇぇぇぇぇ!!!出るううううう!!!」
蓮は笑いながら、カメラに向かって叫んだ。
「さぁ、出しちゃえ出しちゃえ。レディース、手加減なしで責め立てなさい」
「「「「イエス、レディ」」」」
「くっひゃあああああああああああ!!!!きひひひい!!!もう、我慢できなぁははははひゃははははふひぁあああ」
そして、ついにその時が来る。レディ・エージェントの口の中に熱い白濁液が迸る。
残酷な事に、絶頂を迎えている最中でさえ、レディースの手は止まらなかった。
「あああ……出てるうううう!!!くひゃふうひゃははあああ!!ごめんなさいいいいひひひひひいい!!」
全身が敏感になる媚薬に加え、絶頂直後の責めに、蓮の頭は思考をストップさせる。
口の中に出してしまうという罪悪感がそのまま『悪い事』と認識した思考により、
自分が責められているのにも関わらず、レディ・エージェントに謝ってしまう。
「ふふふ……いいのよ……もっと出しなさい」
レディ・エージェントが口を放しても尚、精液は勢い良く飛び出していた。
「くひゃははははは!!!出てる!!!くひひひひひひ!!!!くひゃああああああああああああ!!!!」
「皆、手を止めなさい」
「「「「はっ」」」」
レディ・エージェントの一言に、レディースは手をスッと引く。
「はひ……はぁ……はぁ……」
蓮は全身汗だくになり、肩で息をしていた。
その呆然しつつも恍惚な表情でさえ、カメラは逃がさなかった。
「ねぇ、坊や。これが世界の望む光景(ヴィジョン)なのよ。
貴方達エナイエレイターは、世界を守る為に戦っている。
でも、世界は貴方達がやられる事を望んでいる。それっておかしいと思わない?」
「はぁ……はぁ……くひっ!……」
全身をくすぐられた余韻が残る中、蓮はぼんやりと首肯した。
「もし、この理不尽な世界が嫌になったら、いつでも受け入れてあげるわよ。
今日みたいに気持ちいい事もいっぱいしてあげるし、坊やもきっと喜ぶわよ」
「そん……な……の……いら……ない……」
途切れ途切れになって言葉を紡ぐ蓮。
「うふふ……子どもって純粋で好きだわ。今日の所は解放してあげる。次に会う時が楽しみね」
そんな言葉を、意識が薄れゆく中で聞いた蓮。
そして少年は、虚ろな瞳を閉じた。
気がついた時は、ベッドの上だった。
勇と翔が、蓮の顔を覗き込んでいる。
「蓮!蓮!!気がついたか!!良かった……」
勇が感極まって、蓮の肩を引き寄せ抱きつく。
「勇、あんまり揺らすな」
翔の一言に、勇ははっとする。
「ああ、悪ぃ悪ぃ」
勇は苦笑いをして、そっと手を離した。
「蓮、大丈夫か?薬物や改造などの痕跡は見当たらなかったが、疲労が目立っていた。それに喉も……」
ベッドを勇の対岸に位置していた翔は、蓮の容態を気にする。
「う……うん……大丈夫……」
「まさか……お前もやられたのか……」
恐る恐るといった感じに、勇は聞いた。
勇は以前に、コンクエスターによってけしかけられたモンスターに辱めを受けている。
翔も同様に、バグパペットによる痴態を、世間に晒されてしまった事がある。
「えっと……うん……結構……」
うつむきながら、そう答えた。その顔はどこか恥ずかしげだった。
「とにかく、今は休むことだ。俺は司令に伝えてくる。勇は蓮を看ていてくれ」
「ああ、分かった」
翔は部屋から出て行った。
「ねぇ……勇くん……」
「ん?どした?」
「勇くんは……この先も戦ってく?」
上目使いに、恐る恐るといった感じで、蓮はそう聞いた。
「ああ。当然じゃんか。悪い奴らを倒す。それがエナイエレイターだぜ!」
得意げに腕を振り上げ、エナイエレイターのリーダーはにこやかに言った。
「そう……だよね……悪い奴らを倒すのが……」
蓮はただ、下をうつむいてそう肯定した。
次回予告
戦いが激化していく中、ディフェンシブレイター・結城 蓮の心に黒き花が芽生える。
心に黒き花が咲く時、エナイエレイターは……
次回『反転の撃滅者 ダークレイター』にエクスターミネーション!!
―【notice】 次回より掲載板が変わる可能性が御座います。
ご了承の上、今後の活躍にご期待下さい―
撃滅戦士エナイエレイター
第8話『反転の撃滅者 ダークレイター 前篇』
太陽が、折り返し地点から落ちてきた頃。
静津市中央のビジネス街は、混沌に満ち溢れていた。
コンクエスターの襲撃、それに伴うエナイエレイターの出動。
人通りの多い街中の戦闘では、自然と人目についてしまう。
戦場と化したのは、ディフェンシブレイターが貼ったバリアの内側のみで、
一般市民に被害は出ていない。
だが、興味本位で戦いを見る聴衆によって、バリアを囲う様に人だかりが出来ていた。
これでは、万が一バリアが破壊されてしまった時、一般市民に被害が広がってしまう。
エナイエレイターの面々、特にバリアを張っている張本人である蓮は、気が気でならなかった。
「ふふふ……ギャラリーも集まった事だし、そろそろ行こうかねぇ」
艶めかしいボンテージに身を包んだ女士官レディ・エージェントは、
中空に手を掲げると、高らかに叫ぶ。
「出でよ!コンクエスターの新たなる僕!アカナメ!イデモチ!ユキオンナ!」
レディ・エージェントの周囲に雷が3つ落ちる。
その落雷と共に3つの影が姿を現す。
1人は今風のおしゃれな服を身にまとった、小学生位の女の子。
フリルのついたスカートが実に可愛らしい。
1人は黒のレザージャケットとタイトスカートを着た20代半ば程の女性。
最後の1人は、白い着物を着た、16、7歳程の少女。
「3人だと……!」
勇が慄く。今まではボスクラスの増援は1人だったのに対し、今回は3人。
「奴らもどうやら本格的に動き出しているようだ……」
「勇くん、翔くん……どうしよう……」
「この星の文化というのは凄いわね。怪人のアイディアが沢山詰まっているんだもの」
レディ・エージェントは高笑いをした後に、得物の鞭・ナインテイルを地面に叩きつけた。
「さぁ、行くのよ!私の可愛い僕達!!」
レディ・エージェントに促されそれぞれの歩調で歩みだす3人の妖怪。
「各個敵に攻撃を仕掛け、有効な手段を見つけるんだ」
チームの頭脳・翔の指示に、メンバーの2人も頷く。
「行くぜ!俺達の力、見せてやるぜ!!!」
「応!」「うん!」
三者三様に飛び、攻撃を仕掛ける。
「女だからって、容赦しないぜ!レイターソード!」
オフェンシブレイター・勇は飛び上り、小学生位の少女に攻撃を仕掛ける。
幹竹割りが、少女の頭を捉えた。
ガィィィンという金属音が響く。
「馬鹿な……!」
そこに手応えは無い。
鉄筋コンクリートを両断する程の威力を持った斬撃は、顔を横にした少女の、歯による真剣白刃取りによって受け止められていた。
妖怪少女は受け止めた剣を吐き出すと、一気に間合いを詰める。
勇の懐に潜り込んだ瞬間、鳩尾に掌を宛がう。
刹那、少女の掌に力が込められると同時に、勇は大きく吹っ飛ばされた。
スナイプレイター・翔は、白い着物を着た少女に狙撃を行う。
レイターライフルが、10m先に居る少女を狙い打つが、
身体に当たる瞬間に、ライフルのビームが屈折してしまう。
「あれは……氷の結晶……」
スコープごしに見る白い少女の周辺には、盾の役割を果たす氷の結晶が取り巻いていた。
白い少女が、手のひらを口の前にやり、息を吹きかける。
どこからともなく氷の粒が無数に生まれ、小石程の霰なって翔を襲った。
「ぐっ……ぐあああああ!!!」
散弾銃の弾の如く、霰が翔の全身に撃ち込まれる。
並大抵の銃でもびくともしないエナイエレイターのスーツに、容易く衝撃を与える。
全身に霰を受けた翔は地面に伏した。
「行きます!!えええいい!!」
ディフェンシブレイター・蓮が巨大な火球を作り出し、レザージャケットに身を包む女性に投げつける。
着弾と同時に爆発を起こす性質を持つ火球・ファイアーボール……パイロキネシスとサイコキネシスを併せ持つ技である。
「あれ……そんな……」
爆発は起きない。火球は着弾を手前にして静止してしまう。敵が火球を受け止めていた。
女性は口の端を釣り上げると、即座に受けとめた火球を投げ返した。
戦闘の行く末を傍観していた市民が、声を上げる。
「おいおい、やられちゃってるじゃん」
それは声援ではなく、
「また負けんのかよ。つまんねぇな~」
「おいおい!このまま負ければ、またあれが見れるかもよ!」
「早く負けろ!!エナイエレイター!」
個人的な感想や、罵倒だった。
「くっ……え?……」
攻撃を受けた反動で、よろめきながら立ち上がった勇は、市民の声に驚きを隠せなかった。
「なんだと……」
それは翔も、
「ふぇ……そんなの……」
蓮も同じであった。
守るはずの市民が、自分達を必要としていない。
齢10歳弱の少年達に、その事実が重く圧し掛かる。
「計画……通り……ふふふ……」
レディ・エージェントはその光景を眺め、一人ほくそ笑んでいた。
「さぁ、僕達よ!憎き我らが仇を蹂躙しなさい!」
レディ・エージェントの号令に、3人の怪人は新たな行動に移った。
倒れるオフェンシブレイターに、少女が接近した。
少女は馬乗りになり、身体を密着させる。
「おい!やめろって!」
整った顔に澄んだ瞳、年頃の少年は思わず鼓動を速めた。
少女を振り払おうとするが、それよりも早く、両肩を少女の手で押さえこまれる。
成人男性の数十倍の身体能力を発揮できるバトルスーツを持ってしても、マウントポジションは振り払えない。
(なんでだ……力が入らない……こいつが馬鹿力なのは分かるけど……いつもよりも調子が出ない……)
一抹の疑問を抱く勇だが、思考はすぐ別の物に置き換えられる。
少女は可愛らしい舌を伸ばすと、勇の首筋に舌を這わせた。
「うひゃあ!?な、何すんだよ!!」
少女は何も答えず、一心不乱に舐める。まるで、猫が毛繕いするかのように、舌が首筋を往復する。
「この!……ひっ!……退けよ……!」
スーツを装着しているのに、舌の感触が直に感じられた。
足をじたばたさせるが、少女は意に反さず自分に与えられた仕事をこなす。
「くひゃあ!!耳ぃ!?」
少女の舌が、首筋を登って、右の耳に到着する。外側を2周程し、穴の中に舌が文字通り『入り込む』。
彼女の舌はスーツを貫通して、肌に作用する。これではバトルスーツがまるで意味をなさない。
舌が、穴の中を出たり入ったりする感触に、勇の身体には鳥肌が立つ。
「ひひぃ!……はぁ……はぁ……やめろ……」
少女の舌が再び動き出す。耳を降り、首を通過し、身体の左側に。
同時に、押さえつけられた左肩を無理やり持ち上げられ、腋が大きく開かれる。
「ま……まさか……」
勇の脳裏に戦慄が走る。
舌は左肩の付け根に到着し、滑り落ちるように腋に入り込んだ。
「くひゃあああああああ!!!!」
ペロペロと舐められる感触。身体の中でも特にくすぐったい部分が、舌で舐められている。
「ひひいいいいいい!!くひいいいいい!!!ひゃあああああ!!!」
上下左右に巡回したり、中心をほじるように一点集中したり、唇を使ってもごもごと責め立てたり、
そのどれもが味わった事のない感覚だった。
「やめええええええ!!やだああああああああ!!!!」
やがて、左の腋が飽きたのか、今度は右側に移り始める舌先。
「そっち……やめて……」
普段は強気の勇が放つ、嘆きの声。
だが、無慈悲にも舌が少年の腋に入り込む。
「ひゃははははああああ!!!ひゅああああああ!!!」
舌が腋を蹂躙するたびに、身体が悶え揺らぐ。
右腋を弄り倒した舌は、勇の胸の中心にやってきた。
舌がすぼまり少し細くなった状態に変形し、首元から臍の下まで一直線に撫でおろされた。
「ひいいいぃぃぃぃぃぃぃ!!!……」
大きく身体を仰け反らせる勇。
自分の身体を見てみると、スーツがなぞられた部分だけ無くなっている。
少女は出来あがったラインに向かって、瞬時に両手を差し込み、スーツを素早く脱がす。
それはまるで、果物の皮を一息に向くかのような、潔さがあった。
ほんのりと桃色に上気した上半身が、太陽の下、慣れ親しんだ街中のど真ん中に晒される。
「おい!赤いのが剥かれたぞ!!」
成人男性の声によって、聴衆の視線は一気に集中した。
上半身を晒す事くらい、別に何ともない。
……筈なのに、今日に至ってはものすごく恥ずかしい。
勇は、馬乗りになっている少女を払おうとするが、再び押さえこまれる。
そして、晒された素肌に、長い舌が這いずり回る。
「くっひゃああああ!!!!ぎゃああははははははははは!!!!」
身体中に舌先が這いずる。
「うひゃははははははは!!!ひいいひひひひひひひひ!!!」
腋の下に、交互に舌が入り込む。
「わきだめぇぇぇぇ!!!くひゃ!くひ!うひゃあああ!!!」
へこんだお臍に舌がねじ込む。
「臍はぁぁぁぁくひひひひひひひっひっひっひ!!!!!」
平べったい両胸に舌が八の字を描いて周回しつつ、
淡い乳首を重点的にくすぐられる。
「胸はぁぁぁぁぁははははは!!なんでそんなとこおおおおお!!!」
上半身を一通りくすぐった所で、舌が下半身に伸びた。
スーツの僅かな隙間を見つけると、そこから舌が一気に侵入。
舌が通る様子が、スーツごしにはっきりと見え、蠢く姿はその筋の人から見れば非常にそそられる光景だ。
舌は留まる事を知らず、伸び続ける。
「くうううひゃうううう!!」
右足に潜り、足の裏辺りで折り返し、股下を通って左足に到達。
同じように足の裏で折り返すと、一旦腰に巻きついたあと、双肉の谷間を通って、勇の小さな塔に巻きつく。
下半身全体が、一本の長い舌によって包囲された。
「まって……動かさないで……お願い……頼むか……らぁ!!!!!!!!」
舌長少女は無慈悲に舌を動かす。
太股や脹脛を通る舌が、足の裏・土踏まずが、
巻きつかれた腰が、小さな菊門が、蟻の門渡りが、ふたつの可愛らしいタマが、小さい棒が、
連動して刺激を送る。
「ひゃあああははははああ!!……うひいいいいいひひひひひひ!!!ふぁ……はははははははは!!
波のように引いては戻り、引いては戻り。下半身を余すところなく、全く同じペース、同じタイミングで責められる。
引く、戻るの動作の中にある微妙な間が、勇に休む暇を僅かに与える事で、
常に慣れる事のない刺激が駆け巡る。
下半身を同時にくすぐられると同時に、勇の肉棒は徐々に膨張していく。
「ひゃあああ……ふひいいいいいい……ふぁぁぁぁぁ……あひぃぃぃぃ……」
笑いの悲鳴は、徐々に嬌声に変わる。
肉棒から来る快楽が、同じタイミングで与えられる各所の刺激と相まって、
頭が、くすぐりと肉棒への愛撫を同じものと認識を始めたのだ。
「ありぇ……くしゅぐったい……くひゃ!……のに……おれ……きもちいい……よぉ……」
目がトロンとしてくる。
「舌がぁ……ぬちょぬちょして……くしゅぐったい……けど……はぁ……ふあああ……」
仕上げとばかりに、舌先が僅かに顔を見せる亀頭に触れ、皮の中を一周した。
「ふっ……ああああああ!!!」
勇の腰が大きく何度か跳ね上がると、力尽きたようにぐったりと動かなくなる。
その瞬間、スーツ内に行き渡った舌が、スーツを内側から破り下半身を外気に晒す。
力無く広げられた足、倒れた肉棒が、聴衆の前に現れる。
だが、それすらも気にならない……いや、気にする事も出来ないほどの快楽を与えられた勇は、
マスクの下で恍惚な表情を浮かべながら呆けている。
その数秒後、舌が勇の首元からマスクの中に侵入した。
「うへぁ……!?」
首に走る快感。舌は螺旋を描きながら、頭部を包んでいく。
「お……おい……」
先程、スーツの下半身に起きたのと同じならば……
勇がそう危惧した瞬間、赤いマスクが破裂したかのように破ける。
「あ……あああ………」
呆然とした勇の素顔が、聴衆の前に晒される。
撃滅戦士エナイエレイター
第9話『反転の撃滅者 ダークレイター 中篇』
全身に氷の弾丸を受け伏した翔は、手をついて立ち上がろうとした。
しかし、何故か足が動かない。
身体を捻り、自分の足元を見てみると、氷で出来た枷が自分の両足を戒めていた。
氷は地面に対して強固に張り付き、ビクともしない。
さしずめ氷の楔といった所だ。
「くそ……!」
レイターライフルを氷の枷に構える。
その時、翔に影が覆った。
影の正体は白い着物を着た少女。
年齢は、見た限りでは翔より年上……13,4歳程度に見える。
「この!……」
着物少女に対して砲身を向け、ライフルのトリガーを引いた。
至近距離からのビームは、少女の身体に到達する直前に反射してあらぬ方へ飛ぶ。
着物少女は毛ほどにも感じないそぶりをしつつ、翔の横に屈み、背後からスーツに手を宛がう。
「な……何をする!?」
うつ伏せのままでは、背後で何をしているのが分からない。
その恐怖に怯えながら、抗う姿勢を露わにする。
着物少女は無言のまま手を添えるだけ。
しばらくして、スーツに異変が生じる。
背中を中心に、身動きが取り辛くなっていく。
同時に、体温が徐々に奪われていく。
「これは……スーツが凍ってるのか……馬鹿な……」
スーツの腕部にその変化が訪れた頃、
翔はその異変に気づいたが、時既に遅かった。
身体を動かそうにも、ギシギシと鳴るだけで、凍ったスーツの所為で動けない。
(このまま凍死させる気か……?)
脳裏にそんな考えも浮かんだが、
今までのコンクエスターの行動を思い出してみると、他に理由がある気がしてならない。
思考を巡らせている内に、着物少女が次の動きに出た。
指先を、凍ったスーツにそっと突き立てる。
その瞬間、凍結したスーツは粉々に崩れた。
一瞬にして、素顔を除くすべての部分を曝け出してしまう翔。
思わぬストリップに聴衆が沸いた。
翔は顔を赤らめるが、羞恥に悶え苦しむよりも優先するべき行動に出た。
スーツから解放され、即時反撃に出ようとする。
しかし、それよりも早く、着物少女は次の行動に出ていた。
「今度は手か……」
翔の両手首には、足と同様の氷の枷が出来上がり、しっかりと地面にくっついていた。
これだけでは終わらない。
翔のすぐ傍に、氷で出来た樹が生えてくる。
まるで生き物のように、樹は枝を伸ばし、両手両足を拘束する氷の枷に結合する。
枷と枝が繋がると、ゆっくりと持ち上げられる。
まるで、クレーン車に吊るされるようにぶら下がる翔。
手足に直に伝わる冷たさ、氷樹から放たれる冷気が身に染みる。
氷樹の枝は更に、両手両足、4つの枷を背中の上で凍結結合させた。
翔は、氷で出来た樹によって宙に吊るされ、
更にその両手両足は背中部分で1点に拘束された状態となった。
「おいし……そう……」
氷樹に吊るされた翔を見て、着物少女は呟いた。
「お、おいし……?何を考えている!うわ!……この……!」
氷樹が成長し、翔を地上から1m程の高さまで持ち上げる。
不自由な手足と地上までの高低差に若干慄く翔だが、
彼女の攻撃がこれで終わらない事は百の承知だった。
「ふふふ……」
着物少女は不敵な笑みを浮かべると、色白の手を着物の裾から出した。
両手の爪を見せるように、手の甲を翔に向ける。
指先に冷気が漂い、指先に氷の爪が形成されていく。
ふと、着物少女は手に付いた水を払うように、翔から見える位置の地面に向かって手を薙いだ。
アスファルトの地面と氷の爪が僅かにすれ違う。
氷の爪に触れた地面に傷痕が5本、くっきりと残った。
「や……やめろ……」
そこにきて、初めて恐怖と言う物を感じた翔。
氷の爪は長く細く、刃物のような刃を持っている。
自分の身を引っ掻く凶器以外の何物でもない。
スーツを失い、文字通り丸裸な上、両手両足が固定されている今、
翔にそれを防ぐ術は無い。
着物少女は、爪のように細く鋭利に見えるそれを、吊るされる翔の身体に向けた。
翔は少しでも痛みに堪えようと、目を瞑り、歯を食いしばる。
しかし、少年を襲ったのは痛みでは無かった。
「ひひゃ!?」
腹部の中心辺りを、細く冷たい何かでなぞられる。
氷の爪は、翔の身体を優しく甚振り出したのだ。
「動かない方がいいわ……」
翔の耳元で、冷たい吐息と共に着物少女が呟いた。
「少し間違うと、簡単に切れちゃうから……くすっ」
その忠告は、翔の身を案じた物ではない。
それを聞いた翔が、どのような反応を示すか、それを楽しむが故の言葉。
「動くと、切れちゃうかも刺さっちゃうかも裂けちゃうかも……ふふ……とっても痛いかも……」
「ひくっ……ん!」
少女はその指を一向にやめない。
吊るされた身体の、腹部を中心に氷の爪を這わせていく。
「くひ……んん……」
「切れちゃう……切れちゃう……頑張って……」
右手が、吊るされた身体の上側……つまり背中部分に移動した。
拘束された手足の僅かな空間に爪を差し込み、背中をなぞる。
「はぁ……くっ……ふっ……」
時々、不意に柔らかい尻肉に向かう。
腹部を責める左手も、ペースが落ちる事無く、あくまで緩やかなスピードで優しく責める。
「はひ……くぅ……」
「ほら……お腹がピクピクしてきた……そんなに動くと、サックリ切れちゃうよ……」
そして、常に言葉で翔を追い詰める。
「ううう……う"う"う"う"……」
一糸纏わぬ姿に、氷樹によって囚われ、氷の爪で身をなじられ、冷たい吐息と言葉で責められ、
翔は異常なまでのプレッシャーを受けていた。
少しでも力を抜けば身体が切り裂かれる恐怖。
氷樹や氷の爪から伝わる冷気が身体を蝕む恐怖。
自分を追い詰める数々の言葉による恐怖。
翔の身体は冷え切り、歯の根が合わない口が、ガチガチと歯を叩いて音を鳴らす。
「あう……あ……」
身体が冷え切り、次に襲い掛ったのは強烈な尿意だった。
縮こまる思いの膀胱が、圧迫し始める。
「ひっ……んんんん!!!」
足に力を入れるが、氷の枷に戒められている以上、動く事はない。
逆に中途半端に開かれている所為で、踏ん張りも効かない。
「んんんんぁ……はぁ……く……」
醜態を晒すまいとするプライドと羞恥心が精神力となり、関を食い止めているような物だった。
「……おしっこしたいのね……」
着物少女が、切羽詰まった様子を見逃す訳も無く、即座に耳打ちしてきた。
「ち、ちが……!」
冷たい左手が、下半身に向かって舵を取る。
「本当……?」
臍を通過し、下腹部へ到達。
だらりと垂れさがる、縮こまったそれに、手を掛ける。
「はぅ!……やめ……ろよぉ……」
「ふふふ……なんで?」
5本の氷の爪先が、絡む。
「あああ……出ちゃうから……おしっこ……だ、だから……触んないで……」
「やっぱり……いいのよ、出しても……」
爪が根元と先端を往復する。
「あ、出る出る出る出る!……漏れちゃう……漏れちゃう!……」
限界を感じた翔は、そう叫んだ。
「あ、でも出ちゃったら、その反動でおちんちんが動いて、爪に食いこんじゃって切れちゃうかも」
「え……」
冷たい宣告に、翔は絶望に染まった。
同時に、小さな蕾から熱水が迸った。
「ぎゃああああああああ!!!!!!!!!」
翔が叫ぶ。
「おしっこおおおお!!止まれぇぇぇぇぇ!!!止まれぇぇぇぇぇ!!!いやぁぁぁぁぁぁ!!!!」
周囲に聞こえるような大声で叫ぶが、意に反して放尿は止まらない。
「切れちゃう!!!ちんちん切れちゃう!!!!!!」
「お、おい!青いのが叫びながらしょんべんしてるぜ!」
「うわ、すっげぇ勢い……でも、何で叫んでるだろうな?」
「切れちゃう~切れちゃうってか?さっきまで責めてた女の子は、もう触ってないのにな」
聴衆が、その様子を事細かに観察していた。
ある物は望遠レンズを搭載したカメラを使い、シャッターを連続して切っている。
しかし、当の翔は自分の声でそれすらも気付かない。
着物少女が手を引っ込めて、翔を眺めていることにも。
「はぁ……はぁ……ちんちん……切れひゃう……」
半ば放心したのように垂れる翔。頬には涙が伝っている。
彼の眼下には、湯気立ち込める水たまりが出来上がっていた。
「くっ!ふふふふふ!!大丈夫……おしっこ出す瞬間に手を引っ込めたから切れてないわよ……」
少女は、翔の取り乱し方が可笑しくてしょうがなかったようだった。
笑いを堪えながら、翔に話しかける。
「気に入ったわ……あなた……もっと酷いことしてあげる……今度はもっと冷たく、激しく……」
翔を吊り下げる氷樹の枝が、大きく持ち上がる。
その隙に、氷樹の下半分が、中身を繰り抜いた長細い直方体に姿を変える。
丁度、人一人が入れるバスタブのような形だった。
そこに翔を丁重に入れ、足を伸ばした状態で座らせる形にすると、
手足の拘束を解いて変形を始める。こちらはシャワーのような形だった。
翔を入れたバスタブは、手足に氷の錠を掛け、バスタブに身体を固定させた。
そこに、シャワーが降りかかる。
「っ冷た……え……」
自身に対しての、急激な低温度の刺激に意識を取り戻す翔。
足が半分浸る程度にバスタブ内が浸水し、頭から水を被った所為で全身水浸しの状態だった。
「冷たっ!……こ、これ冷たい!!冷たいいいい!!」
「冷たいの?なら、あったかくしてあげる……」
着物少女がそう言うと、翔の全身に微振動が広がる。
「なにこれ……うわ……!」
身体に付着した水滴が、振動を始めたのだ。
そればかりか、バスタブに張った水も振動を始めた。
「ひゃひ!……み、みずがぁぁぁ……ふああああ……」
「分子レベルの話しよ。水が凍っている時、分子は動かない。
でも分子の運動量が増えると温度が上がる……」
「馬鹿……な……あぅっ……そ、そんな事でこんな振動が……」
「そんな事が出来るから……私達は怪人なの……」
「く……ひひひひひ……ひゃははははは!!!!」
「一生懸命耐えてた姿も可愛かった……けど、やっぱり笑った方が可愛い……」
「くっ……やめ……くひゃあああはははははははは!!!!」
全身を覆うくすぐったい感覚に反応して、拘束された身体がじたばたと動きまわる。
「くふ!ひゃははは!!うひひひひひひ!!!!はぁぁぁはははははは!!!」
だが、水が降り止む事は無い。徐々にバスタブに水が溜まっていく。
「いひひひひ!!!うひゅうう!!うひいいいいい!!!!」
浸された水をパシャパシャと叩きつけて、くすぐったい刺激に耐える。
「お尻の穴がぁぁぁぁぁぁ!!!ひぃ!ひぃ!ひぃいいいひひひひひひ!!!」
水が菊門に差し掛かった瞬間、腰を浮かせ上下左右に振りたくる。
「ひゃははははああん!!ふはははははあああ!!ふぁんんんん!!ちんちんがプルプルするううう!!!」
やがて、腰全体まで浸水した水。翔の小さなペニスは、まるで誰かに捏ねられるように動く。
「お腹ぁぁぁぁぁ臍の中までぇぇぇぇへへへへへ!!!」
腹部までくると、著しく反応が激しくなる。流石に疲労してきたのか、暴れる事は無くなったが、
閉じる瞳からは涙が流れ、呼吸を荒くし、ただただ笑う事しか出来ない。
「わ、腋ぃぃぃぃ!!!ひひひひひひ!!うひゃあああああはははははは!!」
やがて肩まで水が行き渡ると、再び反応が激しくなる。
だが、もがく姿に力は感じられず、無理矢理身体が動いているような物だった。
「肩まで……しっかりと浸からないと……私が10数えたら出してあげるわよ」
「ひゃはははははは!!!出してぇぇぇぇ!!出してよおおおお!!!」
着物少女はバスタブに腕をついて、腰をかがめると、微笑みながら数を数え出した。
「ふふふ……い~~~~ち……」
その数え方は、1カウントにつき3、4秒はかかるものだった。
「早くうう!!早く数えてぇぇぇぇぇ!!」
全身を襲う刺激に耐える事の出来ない翔は、一刻も早い解放を望み、
バスタブの中でのたうち回りながら懇願する。
「に~~~~~い……さ~~~~~ん……」
「ひゃああ!もうだめぇぇぇぇぇ!!くしゅぐったいのがぁぁぁぁいっぱいでぇぇぇぇへへへへ!!!」
「ご~~~~~お……ろ~~~~~く……」
「ちんちんがぁぁひゃははははははは!!!出ちゃうううう!!またでちゃうからぁぁぁぁ!!!」
「な~~~~~な……は~~~~~ち……」
「もうむりむりむりいいい!!ひゃあはははっはあああああ!!!」
翔は一きり大きく仰け反ると、糸の切れたような人形のように動かなくなった。
バスタブには、ゆらゆらと白くて長細い物が浮いている。
「ふふふ……耐えられなかったのね……」
着物少女が立ち上がると、氷のバスタブは一気に崩壊し、翔を地面に投げ放った。
そして、倒れた少年の青いマスクを、そっと引き剥がす。
そこには眠るように気を失った少年の顔があった。
勇と翔が素顔を晒され、倒れ伏している頃、
蓮は奇妙な捕らえられ方をしていた。
蓮の身体は、おおよそX字を描くように手足を拘束されている。
その拘束されている場所というのが、レザージャケットを着た女性の『身体』なのだ。
更に難解な事に、拘束具などは一切使っていない。
手足が身体に張り付いているのだ。
「今度は、ボウヤの番だからね」
レザージャケットの女性……イデモチは、蓮の耳元でそっと囁いた。
鉄棒拘束拷問編
ピリっとした感覚で、目が覚めた。
意識が覚醒し、辺りを見渡すとそこは、無機質なコンクリートに囲まれた部屋だった。
その部屋の中央には、床から垂直に立った2本の鉄柱の上に、
金属製の棒が掛けられているオブジェ…世間一般で言う所の鉄棒と呼ばれる物が置いてあった。
自分はその鉄棒に両手を拘束され、且一糸纏わぬ姿を晒している。
鉄棒は身の丈よりも少し高く、己の足は床から数センチ上がった所で、空を切っていた。
ふと、自分の右側に見慣れた姿の人影が居た。
「ゆ、勇……!?」
ツンツンとした髪型の少年……それは、エナイエレイターのリーダーこと、
オフェンシブレイター・日下部 勇だった。
普段は活発で、元気一杯の4文字が似合う少年は、
自分と同じように両手を拘束され、顔は俯き、身体は震え、肩で息をしている。
活発少年の足元を見ると、コンクリートの床に水たまりが出来ている。
その光景を眺めるだけで、ここで何が起きたのかが手に取るように分かった。
「おはよう、アザイ・ショウくん!」
前方から、自分の名を呼ぶ声がした。
目線を少し上に上げると、漆黒のボンテージに身を包んだ女性…レディ・エージェントが佇んでいた。
「貴方が起きるまで、ユウくんで遊んでたのよ。
貴方が中々起きないから、ユウくんは延々弄ばれ続けて、最後にはお漏らしまでしちゃったんだから!」
微笑するレディ・エージェント。
スナイプレイター・浅井 翔は、己の不甲斐無さを呪った。
だが、自責の念に苛まれている場合では無い。
「俺達をどうするつもりだ」
翔は今にも食い千切らんばかりの獰猛な視線をレディ・エージェントに叩きつける。
「全く、お決まりのセリフね」
だが、まだ可愛げの残る視線には、それ程の威力は無かったようだ。
レディ・エージェントは翔の注視を意に介さず、つまらなそうに言った。
「処刑よ、処刑。しかも、貴方達の大好きな『こちょこちょ』で処刑してあ・げ・る!」
「なっ……!」
処刑。その2文字を聞いた瞬間、翔は愕然とした。
齢10歳前後の少年に、その言葉はあまりにも重すぎる言葉。
命に代えて、正義を貫く者であっても、命を失う事に関してはまだ抵抗がある。
「でも安心して、私も鬼では無いわ。少しでも生きる時間を増やしてあげる」
レディ・エージェントは翔の傍まで歩み寄り、右手の人差し指をそっと胸の中央に宛がう。
そのまま指は下降、腹部・臍・下腹部を通過し、小さな少年の分身に触れる。
「射精、もしくはお漏らししたら、処刑は一旦ストップしてあげる」
レディ・エージェントのその一言は、まったく理解できなかった。
「その代り、ショウくんの処刑がストップしている間は、ユウくんに処刑対象が移るわ。
そして、ユウくんが射精、或いはお漏らししちゃったら、再びショウくんに対象が戻るの。素敵でしょ?」
「ふざけろ!誰がそんな処刑を…!」
翔は食ってかかった。いつもから冷静な彼が声を荒げる理由は、他ならぬ仲間の命がかかっているからだ。
「フフフ…ユウくんも同じ事を言っていたわ。だけど考えてみて?貴方が死ぬまで我慢すれば、
友達は助かるかもしれないのよ?ユウくんにそう言ったら、真っ先にやってくれだもの。クスクス……でも、結果がこれじゃあね」
そう言って、項垂れる勇を見るレディ・エージェント」
「それに、貴方にはもう、拒否権と言う物が存在しないの」
「そんな処刑、認めなくひぃぃぃぃ!?」
言葉途中で、翔に刺激が襲いかかる。
いつの間にか、翔の背後には腕を4本生やした女性戦闘員が立っていた。
ぐったりとする勇の背後にも、同じタイプの戦闘員が居る。
「処刑開始~」
レディ・エージェントは歌うようにそう言うと、後ろに下がり、部屋に備えつけてあったパイプ椅子に腰を下ろす。
「くひひひひひひひ!!!こんなのおおおおおおおお!!!やめ……ひっくくくくくく!」
戦闘員の4本腕が、大きく開いた両腋と脇腹に狙いを定める。
堪らず、身体を左右に捻るが、戦闘員の腕から逃れる事は叶わない。
「ひゃあああああ!!!くひいいいいいいいいひひひひひひひひひひひぃぃぃきひいいいいい!」
避ける為に、両足をばたつかせたり、背を仰け反らせたりしても、
まるで吸いつくように戦闘員の4本腕が追従する。
「あひゃあああ!!ぐっひゃあああああぎゅひいいいいいひひひひひひ!!!」
女性型の戦闘員の手は細く、責める4個所を細かく、素早く、そして的確に責めて行く。
「坊や~?おちんちんが、ちょっと元気になってきたわよ?クスクスクスクス……」
静観していたレディ・エージェントは嘲るように言い放った。
「くっひゃああははははははははあああ!!そんなのおおおおおおお!!!ウソだぁぁぁぁぁはははははは!!」
翔はそれを否定する。
「嘘じゃないわよ?自分の可愛いおちんちんを見てごらんなさい?」
レディ・エージェントの言った言葉の真偽を確かめるため、
激しくくすぐられながらも、自分の下腹部に目をやった。
自分でも信じられない事に、小さいながらも肉棒が屹立した光景が目に入る。
その瞬間、戦闘員の右脇腹を責めていた手が、翔の可愛らしい肉の芽を包む。
竿を人差し指と親指でつまみ、上下にシゴきじめた。
「きひひ!?ひいいいいいひひひゃあああははははああひいいいいい!!」
突然の行動に、翔は奇声を上げ、より一層身を捩った。
「こんなのおおおおおおおお!!!こちょこちょじゃああああああ!!!もう!もうムリいいいいいい!!!」
「あらあら?出ちゃうの?でも出ちゃうと、ユウ君に処刑対象が移っちゃうわよ?……ウフフフフ……」
レディ・エージェントの不敵な笑みの前で、翔は腰を大きく突き上げる。
「くひひひひひひひひ!!出る!出ちゃうううううううううううう!!!!」
ピュッピュッ!と、白濁液が翔の肉の塔から放たれた。
「あう……はぁ……はぁ……そんな……」
それと同時に翔を責める手が止み、そして、
「っくっひゃあああ!!!ぎひゃあああああああああははははははははあひひひひひひひひひいいいいいい!!!」
勇の背後で待機していた戦闘員が動き出す。
息を整えている最中だった勇にとって、最悪のスタートとなってしまった。
「勇!……くっ……」
「もうちょっと頑張れば、ユウくんも息を整えれたのにねぇ~クスクス……」
翔が自責の念に苛まれても、勇への責めは止まらない。
果ててしまった少年は、唇を噛みしめた。
勇への責めも、翔と同様の両腋、両脇腹へ行われていた。
「ぐひゃははははは!!!ひゃはははははは!!!いぎがああああいぎがああああああああああああ!!!」
肺に残った数少ない酸素が、一気に消費していく。
呼吸困難に陥る勇は、翔以上にがむしゃらに身体を揺さぶった。
「きひゃははははははははははは!!!きひゃあああひゃはははははははははははははははは!!!」
酸素を求める為に、本能が身体を突き動かす。ひたすら、自分を責める手から逃れる為に。
だが、戦闘員の4本の腕は、そんな激しい動きにも的確に追尾してくる。むしろ、動きを先読みしているかのように、
勇の弱点を責め続けていた。
「いぎがぁぁぁぁいぎがぁぁぁぁぁぁ!!!くひいいいいいいいいいひゃあああははははははは……」
消え行く断末魔の後、酸欠による失神を引き起こし、弛んだ膀胱からは尿が垂れ流れる。
「あら?あっけないわね?」
レディ・エージェントはそう呟いた。
そして、勇を責める手は止まり、即座に翔を責め始める戦闘員。
「ゆ、あひ!?くひゃあああはははははひひひひひひひひひひいいいいいいいいい!!!」
「ユウくんの事は心配しなくていいのよ。責める時は軽い電気ショックで起こしてあげるから」
「ふひいいい!!く…っきひゃあははははははははははははははは!!!」
「もちろん、ショウくんが気絶しても、ちゃんと起こしてあげるから、安心してね。アハハハハハハ!!」
レディ・エージェントの高笑いが、癪に障る。小さな身体に残る精神力を総動員させ、翔は耐え忍ぶ。
「くひ!くくくくくく……ぜったい……負ける……ものか……くひん!……ふぁ……」
先程までとは打って変わり、笑声を上げなくなる。
少年の持つ精神力と気合が、身体の限界を超えている結果であった。
「くひゃっ!くくくくくく……こんなもの……くひひひひひひひ……」
小さなおちんちんも、屹立する事無く、4本の腕による責めに耐え抜く翔。
そのままの状態が、5分ほど続いた。
「流石エナイエレイターと言ったところかしら……これじゃあ処刑出来ないわぁ」
残念そうなレディ・エージェントの言葉。
一瞬、翔の顔に希望の光が灯る。
しかし、次の言葉を聞いて、翔は再び絶望に陥れられる。
「拘束を強化して頂戴。そうね、趣向を凝らして『ちんぐり返し』なんてどうかしら。
無論、そっちの伸びてるガキにもね。それから責め手も各1人ずつ増やしなさい。ツールA5の使用も許可」
レディ・エージェントのそう言い放つと、どこからか4本腕の戦闘員が2人現れる。
彼女らは、責められ続ける翔と、気絶している勇の両足を2本の腕て掴むと、
余ったもう2本の腕で、両足を鉄棒にくくりつけた。
「くひゃ!……ううう……」
W字開脚を強いられ、少年の可愛らしい肉棒から、柔らかな睾丸、筋の通った蟻の門渡り、綺麗な肛門が晒される。
普段見られる事の無い菊門を開放され、翔は羞恥に悶える。
追加された2人の戦闘員は、どこからか台車を持ってくると、手の届く位置に配置した後、
少年の前に佇み、膝立ちになって、視線を少年の身体の高さに合わせた。
翔は横目で、台車を覗く。
台車の上には、敷かれた白いクロスの上に、様々な道具が置いてあった。
筆、鳥の羽、毛ばたき、電気按摩、電動歯ブラシ、液体の入ったボトルなどなど、中にはどんな用途に使うのかも分からない物まである。
翔の前に構える戦闘員は、4本の腕に筆、電動歯ブラシを1本ずつ、そして鳥の羽を2本持つと、
責め苦に震える少年の身体に向けた。
「いや……やめ……くひゃあああああああははははははああ!!!」
筆は菊門の皺や表面を、細かく、激しく責めた。
皺の一本一本を数えるように、途中で、穴を掃くように細かくくすぐる。
恥ずかしい気持ちと、くすぐったい気持ちに挟まれ、翔は悶え苦しんだ。
その菊門は責められるたびに、ヒクヒクと小さく開閉を繰り返す。
「ふあああ!あひいいいいひひひいいいいいい!!」
稀に不意打ちで、蟻の門渡りに筆が走ると、翔の身体は大きく揺れ、嬌声も1オクターブ高くなった。
電動歯ブラシは、少年のフニフニとした睾丸と竿を苛め抜いた。
電源を入れていない状態で、睾丸に軽く押し付け、下から上になぞり上げる。
竿を右、左と撫で上げると、瞬く間に充血し、自己主張を始めた。
天に向かって伸びた肉棒の先端に、ブラシをソフトにあてがい、電源を入れる。
「っくひゃあああああ!!!あひいいいいいいいいひいいいひいひひいいいいいい!!!」
まだ衣を脱ぎきれて居ない少年の先端は、至極敏感であり少し力加減を間違えれば痛みさえ感じてしまう。
しかし、戦闘員は痛みと快楽のボーダーラインぎりぎりを責め、常に最高潮の刺激を与える。
「はあああああぁぁぁぁ……はぁぁぁぁ…はくっ!また先っぽ!!やだあああ!!やだあああああああああああ!!!」
睾丸、竿の側面、裏筋、先端と順を追ってローテーションする。それにより、次に責められる部分を覚えてしまい、
絶望と歓喜に待ち焦がれる。
2本の羽は、すらりと伸びた両足の裏側を責めていた。
太股を上下に、かつ緩急をつけて責め立て、
膝の裏を螺旋を描いて、引っ掻き回し、
曲線を描く脹脛を、丹念に撫ぜる。
「あふ!くひいいい!!ふひんん!!ふぁぁぁぁぁ……!」
責め自体は優しい物だったが、ゾクゾクとする感覚が、翔を追い詰める。
繰り広げられる流動により、ビクビクと痙攣する両足。
「くはっ!そこ!や……しつこいいいいいいひひひひひぃぃ!!!」
まるで怯えた小動物のような反応をする両足に対し、
責める戦闘員にも嗜虐心が生まれる。
翔の背後に居る戦闘員も、道具を使っていた。
しかし、こちらはただ1つだけ、ボトルの中の液体のみを使用。
ボトルを翔の身体の上からひっくり返し、液体をぶちまける。
粘性のある液体…詰る所ローションを身体に塗し、
4本の腕を使い、効率よく広げていく。
「くひひひひひひ!!!ぬるぬるがぁぁぁぁぁひひひひひひひ!!!」
剥き出しの腋窩、柔らかながらも引き締まる脇腹、小さな臍。
二の腕から、手指の先。拘束され、上を向く足の裏。背中から、臀部まで。
ローションを塗り広げられるだけでも、かなりのくすぐったさが襲いかかった。
そして、戦闘員の動きが本格的に動き出す。
「っくっひゃああああああああああああああああああああ!!!!」
4本の腕が、不規則に動き、ローションを塗った個所を次々と責め立てる。
ローションにより潤滑し、抵抗・摩擦が少なくなった身体に、20本の腕が躍り出る。
「ひひひひいいいいい!!わきいいいいいいい!!くしゅぐったいいいいいいいひひひあああああ!!」
腋を責める指。人差し指、中指の2本を揃え、スクラッチするかのように責めたかと思えば、
揉みしだくように指が動いたり、五指が独立した動きをして描き回した。
「お腹だえぇぇぇぇぇぇえ!!くひいいいいいいいん!!きゃあああああああああああ!!!」
脇腹を責める指。1本が上下に動き、2本で歩くように、3本で引っ掻き回し、
4本以上で本格的にくすぐる。段階を踏んだ責めに、身体は翻弄されるがままだった。
「足がぁぁぁぁぁはははははあ!!うらはぁぁぁぁきひゃああああああああああ!!!」
足の裏を責める指。土踏まずを引っ掻く五指。足の指の間を往来する、戦闘員の指。
その責めに、足をキュッと縮こませ、耐えようとするが、ローションに塗れた現状では、
意味の無い行動だった。
「ひひゃああああああ!!!きゃはははははははははははは!!!いひひひひひひひいいいい!!!」
「くふっ!んああああ!!やぁ!やぁらあああああ!!!」
「そこいやぁぁぁぁ!!!やめえええええええええええへへへへへへへへへ!!!」
上半身への激しい責めと、下半身への優しい責め、
2つの刺激は甘美な物となり、少年の精神を蝕む。
「あ、あ、あ、あ、あああああ!……出ちゃうううう……くひひひひひひひひひっ!」
翔の肉棒から、熱水が噴き出る。
前を責めていた戦闘員は即座に退避して難を逃れていた。
「ゆう……はぁ……はぁ……んあ……はぁ……」
翔は、放尿の開放感に浸れる訳もなく、後悔の念に押し潰されそうになっていた。
だがそれよりも、疲労が、身体を支配する。酸素が圧倒的に足りない。呼吸も知らず知らずに大きくなっていった。
今の翔に必要な事は、次に訪れる責め苦までに、コンディションを回復させる事だった。
「っつう!ひゃああああああ!!!うぇぇぇぇ!?何?何これええきゃははははははははあ!!!!」
隣では、電気を通されて無理矢理意識を回復させられた勇が、くすぐりに処され始める。
いつの間にか足までもが拘束されている自体が飲み込めず、今だに混乱しているようだった。
「え?何でぇぇぇ!!これえええ!いや、やめろおおおおおおおひゃははははははははは!!!」
勇には、翔とは別の責め方が行われる。
背後にいる戦闘員は、まるで抱きかかえるように2本の腕を絡ませると、
そのまま腋窩と同時に親指で小さい乳首を弾く。
もう2本の腕は、勇の下腹部、足の付け根を閉塞的にくすぐる。
前方にいる戦闘員は、電気按摩を右片手に、柔らかな肉棒に当てつけ、
ローションを付けた左片手の人差し指を、菊門の中へと侵入。
残りの2本は、足の裏を重点的に責め上げた。
「くひ!!!ひゃああああ!!お尻がぁぁぁぁぁぁ気持ち悪いいいいいいいいいひひひひいいい!!!」
菊門の中を責められるその感触は、何ともおぞましいものだった。
こちらの事なぞお構いなく出たり入ったりする細い指は、
まるで強制的に排泄を行わされているような感覚にさえ思えてくる。
「いひひひひひ!!くひいいいいい!!おっぱい!プルプルするなぁぁぁぁ!!!」
腋をくすぐりながら、両乳首を責める指に、勇は悶える。
親指で弾かれる度に、小さな身体がぴくんと震えた。
「ちんちん!!ちんちんきついよおおおおおお!!!!!」
一番ダメージが大きいのは、電気按摩を宛がわれている局部だった。
丸みを帯びた先端を、竿にくっつけ、片方の手で押さえる。
直に振動を感じ、小さな肉棒は快感に震え、激しく流動する。
「あひいいい!!!出るううう!!!出る!!!!ひひひひひひゃああはははははははは!!!」
やがて臨界点が訪れ、快楽が身体を覆い尽くす。
勃起幼棒から、白濁液が飛び出る。
「ひいいいい……はぁ……あぁぁぁぁぁ……」
そしてそれは、新たな悲劇の始まりでもある。
「ちょ……まだ……待っくっひゃああああああ!!!!」
「きゃはっ!ひひゃははははははははああああ!!!くひいいいいいいひひひひひひひ!!!」
先程と同様の責めが、翔に襲いかかる。
「ひひひひひいいいいい!!!!また、またそれぇぇぇぇぇぇ!!!」
「あふ!ひぁ……ああああ……ちんちんくすぐったいいいいいい!!!きゃああああははははははははは!!!!!」
「おしっこおおおおお!!!出ちゃうううううう!!また出ちゃううううううう!!!」
「か、身体にいいひひひひひひ!!ちからはいんないいいいいひゃああははははははあああ!!!」
「おしっこ、我慢できないい!!!なんで……なんでえええええへへへひひゃはははははははははは!!!」
しばらくして、再び翔は尿を放水した。
「フフフ……効いてきたかしら……」
レディ・エージェントは、誰に話しかける訳でもなく、独りごちた。
「利尿剤と、特殊な麻酔のお陰で、お漏らしし放題。
それに加えて強烈な刺激によって、射精も止め処無く行われる……ククククク……」
不敵な笑みを浮かべるレディ・エージェント。
「さぁ、終わらない輪舞の始まりよ……フフフフフフ……」
「きひゃああ!!ひひひひひいひひひひ!!!!!おしっこおおおおおお!!!出ちゃうう!!!」
「ふぁ!んひいいいいいいいい!!!!!出る!出る!!白いのでりゅうううう!!!」
「くしゅぐったいのやらぁぁぁぁ!!もうやめてぇぇぇぇぇ!!!!」
「いぎいいいいいい!!!!あふああひゃああははははははははははああ!!!」
「くひ!くっひいいいい!!!そこおおおおお!!弱いからぁぁぁぁぁぁああははははははは!!」
「おちんちんいや!いやああああ!!!ぷるぷるしながらこちょこちょいやああああああああ!!!」
責められれば即座に反応し、そして対象が交代する。
その間隔が徐々に短くなり、しまいには2人とも責められている状態になってしまう。
既に尿なのか精液なのか区別がつかないほど出しつくし、肉棒は真っ赤に腫れあがっている。
しかし、処刑は止むことは無い。
輪廻の輪は、外れる事は無かった……
エナイエレイターBE外伝
校庭露出公開拷問
月が大地を照らす真夜中。
静津第一小学校の校庭、月下の元に、ひとつの戦いが幕を閉じる。
「フフフフフフ!!ちょろいものね~エナイエレイター!」
ボンテージに身を包んだ女性、レディ・エージェントの高笑いが、深夜の静津市に響き渡る。
寝静まった夜に出撃を余儀なくされ、夢の中から叩き起こされても尚、眠気の覚めない少年達は、
レディ・エージェントに敗北を喫してしまった。
「フフフフフフ……いい気味ねぇ……」
オフェンシブ、ディフェンシブ、スナイプの3人の少年は、
校庭の中央奥にある3本の旗立てに吊るされていた。
地上から1メートル程離れた場所で、両手両足を横に180度広げた体勢での拘束。
ポールに手足を厳重にくくり付けられ、身動きの取れない状態にある。
遠くから見れば、『土』という字が横に3つ並んでいる。
無論、スーツ、ヘルムの両装備は剥ぎ取られ、文字通り一糸纏わぬ姿を月下に晒していた。
「レディ・エージェント!絶対に許さないからな!」
中央にくくりつけられた少年、オフェンシブレイターこと日下部 勇は、果敢に吠える。
しかし、それも月夜の下の負け犬の遠吠えに過ぎなかった。
「フフフ……そんな格好で何言ったって、全然かっこよくないわよぉ?」
レディ・エージェントはボンテージに包まれた豊満な肉体を揺らし、甲高い笑声を上げる。
(「勇…ここは耐えるんだ……今頃、司令が俺達の異変に気づいて増援を……」)
勇の右側で拘束されているスナイプレイター浅井 翔は、隣の味方にそっと耳打ちをする。
「フフフフ、味方の助けを待ってたって無駄よぉ~この敷地内に強力なバリアを張らせて貰ったからねぇ」
レディ・エージェントは、翔の希望をも打ち砕いた。
「まぁ、バリアのエネルギーもバカにならないから、すぐに解いちゃうと思うけど。まぁ、それでも朝までは持つかしら」
「そ、そんなぁ……」
勇の左側から、か弱いボーイソプラノが聞こえた。
ディフェンシブレイター・結城 蓮だ。
「まぁ、逆に言っちゃえば、朝までやりたい放題S・RPGなワケだけど、夜はお肌の敵って言うしね……」
頬に手を当て、溜息混じりに喋るレディ・エージェント。
「だから、ここはロボットにお任せするわね」
ボンテージの魔女がそう言葉を放った瞬間、ポールの上から数体の球体が滑り落ちてくる。
「うわ!?」
「な、なに!?」
「こ、これは……」
三者三様、驚きの言葉を上げる少年達。
ポールから落ちてきた球体は、サッカーボール程の大きさであり、
その本体からは6本の節足が生えていた。
「それじゃ、朝まで頑張ってね~」
「くそ!待て!レディ・エージェント!!」
レディ・エージェントは勇の声に全く耳を貸さず、踵を返して、2,3歩歩いた後、その場から忽然と姿を消した。
校庭に残された3人の少年と、球体兵器。
その恐怖の宴が切って落とされようとしていた。
球体兵器は、少年達の柔肌にマウントすると、己に与えられた『機能』を発動させる。
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ!!!!
「うひゃ!?きひひひひひひひひひひ!!」
「あひぃ!!…な……なにこれ……」
「んくっ!!くくくくくく……こいつ……足が、振動している……」
球体兵器の6本の節足は、細かな振動を起こし、少年の肌を直に責める。
土の字で拘束された身体は、耐性の弱い所から、敏感な所まで全てが曝け出されている。
加えて、防御不可能な状況な為、機械の攻撃はダイレクトに響く結果となった。
「ひゃん!あひ!いひゃははははははははははははははは!!」
一番最初に声を荒げたのは、蓮であった。
彼は3人の中では一番打たれ弱く、体力も少ない。
一見すると、か弱い少女にも伺えてしまうその容姿に似合ったステータスを持っている。
「あひぃん!!ふあ!やらああああははははははははははは!!」
球体兵器が、身体の彼方此方にへばり付く。
二の腕、腋の窪み、薄い両乳首、背中、耳などに足を伸ばし、各個振動を送る。
「ひゃああははははははははははは!!!ふひぃん!!!くしゅぐったいいいいいいい!!」
蓮は身体を揺するが、拘束された四肢はそう簡単には動かず、また球体兵器の吸着力も強いために、
全くと言っていいほど剥がれ落ちない。
「くっ!ひゃああああああああはははははははははは!!!ひいいいひひひひひひひひいいいいいい!!!」
「くひいいいいいひひひひひ!!だめぇぇぇぇぇぇええへへへへえ!!あははははははははははは!!!」
耳と腋、乳首を責めていた足から、筆の毛先のような物が現れ、蓮に新たな刺激を送る。
振動と、柔らかな毛先による2重攻撃に、蓮の声が更に荒くなる。
「はひ!はひいいいいひひひひひひひひひ!!!そこばっかりいいいいい!!!」
耳を責められ、蓮は首を左右に振る。しかし、球体兵器の追従は正確であり、常に弱点を狙い続ける。
それどころか、余った節足に顔を掴まれ、首すらも振れなくなってしまう。
「うひいいいいいいい!!!!ひゃああああああはははははははははは!!!」
「もうやめてぇぇぇぇぇぇぇえ!!!しんひゃううううううう!くひゃはははははははははは!!」
きつく閉じた目からは涙があふれ、強制悶笑させられている一方では恐怖に打ちひしがれている蓮。
「ひんひゃううううう!!ひひゃああはははははははははははあ!!!あああああああ!!!!!」
その恐怖が限界を超えた瞬間、蓮の小さな分身から、熱水がアーチを描いて迸った。
「はひいいいい!!!ひひひひひひひひひ!!!くひゃああああああああああ!!!!」
放尿している間も、機械の責めは無慈悲に行われ、蓮はしばし生き地獄を味わう事となった。
「く……ふひゃん!……はふ……くくくくくく」
翔に対しては、下半身を重点的に責めていた。
180度に開かれた足に、球体兵器がよじ登り、両足全体を徹底的に、ねちねちと責め上げる。
「くはっ……この……やめ……ひいいいいいいいいいいいいい!!!」
太股をしごくように、球体兵器の節足が蠢く。
まるで、マッサージをされているかのような責めは、どこか心地の良いものであった。
「はふううううう……ひゃ!?くひゃん!くひひひひひひひ……はひいいい……」
太股から進んだ膝と膝の裏、そして腿には、節足の先端から生えた繊毛が宛がわれていた。
まるで指を這わされているかのような、微妙なタッチでくすぐられ、翔は思わず甘い声を上げてしまう。
「ひゃん!?そ、そこだむひゃははははははははははははははは!!!」
そして、柔らかな足の裏は、節足の各所から展開した超極細マニュピレーターによって、細かくくすぐられる。
指の間、土踏まず、踵…足全体を容赦なく無差別に引っ掻き回すマニュピレーターに、
翔は激しく身を振って応えた。
足の指がくすぐったそうに脈動し、土踏まずが何度も歪む。
どんなに足首を捻っても、離れる事の無い、イソギンチャクの触手のようなマニュピレーター。
「はひ、はひ!あしばっかりいいいい!!あし!あしいいいひひゃはははははははははははあ!」
足全体がガクガクと震える。
太股や膝を責めていた節足も、その動きを加速させる。
「ぐひいいいいいい!!ひゃああははははははははははは!!くっはああははははははははあははは!!!」
「きひひひひひひひひひ!!!もうやだあああ!やめ!やめええええへへへへへへへへぇぇぇ!!!」
「息がぁぁぁぁ!!いきいいいいいいいい!!あひゃはははははははははは……はぁ……はぁ……」
まるで、翔の言葉に反応したかのように、球体兵器はその動きを緩めた。
「くひぃ!……はぁ……はぁ……ひゃん!………はぁ……はぁ……」
辛うじて酸素を肺に送り込む事が出来るが、責め自体は終わったわけではない。
「はぁ……はぁぁぁぁぁぁぁぁ……ひぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいい……」
だが、愛でるような優しい責めが、翔の精神を徐々に蝕んでいく。
「な……なんで……くすぐ……ったいのに……」
責め自体に対し、一種の心地よさを覚え始めている身体に、翔は戸惑いを隠せなかった。
「あ……あ……やめ……やめ!やぁっ!やぁぁあはははははははははははははは!!!!」
天国から一転、地獄へ。球体兵器は、段階をつけるように責めを激しくする。
「ひいいいいいい!!!くひゃははははははははははははは!!!」
「もうやだぁぁぁぁぁぁ!!!くしゅぐるのやらあああああああああ!!!!」
「きひゃあ!くひいいいいいいいいいいい!!!!とめ……とめてぇぇぇぇ!だれかぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「ふぁ……あああ……ひゃはははははははははあああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!」
翔の口から淡い断末魔が聞こえると同時に、晒された肉棒から熱水が噴き出る。
「出ひゃっらよぅ……くしゅ、ぐられてぇぇぇぇ……もれひゃったぁぁぁぁぁ……」
「きひぃ!くしゅぐられてもれるの……くひゃん!ひゃははははははははははははははは!!!!」
「おしっこおおおお……きもちいいいい……くひひひひぃぃ!!ひいいいいあはははははははははぁ!!!!」
その開放感からか、恍惚な表情と浮かべる。
くすぐられて強制的に笑わせられるのとは違う、どこか幸せに満ちた笑みであった。
「ふぁん!ひいい!!やめろおおおお!!!くっ!このぉ!」
一方その頃、オフェンシブレイター・勇に対しても、球体兵器は攻撃を行っていた。
下腹部に覆いかぶさり、節足を身体に絡めて固定し、勇を責め立てる。
一見すると、球体兵器が張り付いているだけのように見えるが、
球体兵器の底部に隠されたギミックによって、勇は翻弄されていた。
底部にぽっかりと穴があき、その穴の中に勇の幼い肉棒が入り込んでいた。
穴は一度大きく開き、小さな肉柱に合わせて直径をリサイズ、若干の隙間があるくらいまで小さくなる。
そして、球体の内部には、無数の繊毛触手が備えつけられ、勇の分身をこちょこちょと扱く。
「くっ……やめ……」
自分の意思に反して、固さを増す肉棒。
膨張し、面積の広がったものに対し、触手が殺到。
竿に対し螺旋に巻きついて上下したり、先端を愛おしく撫でたり、
皮の中に入り、普段は触れない敏感な部分をくすぐる。
「くひぃ!そんなとこ……!きゃははははははははは!!」
無論、球体兵器の責めは局部だけに至らない。
身体を絡める節足から、無数の触手が生え、勇を苛め抜く。
可愛い曲線を描く臀部をさすり、菊門を広げ、皺の一本一本をなぞりあげ、
180度開脚して、外気に晒される蟻の門渡りを往復し、小さな2つの玉をころころと転がし、
小さなお臍や脇腹をもくすぐり通す。
行動自体はくすぐっているに違いない。しかし、その殆どが幼い身体を火照らせる快楽に変換されている。
「くひひひひひひ……だめ……出る……くっ……はぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
徹底した『快楽くすぐり責め』に、抵抗力の無い少年は、なす術無く果てる。
球体兵器の内部で、脈動する小さな肉棒。白濁液が球体兵器に飲み込まれていく。
「はぁ……はぁ……くひぃっ!?」
だが、無慈悲な機械は決して終わりを告げた訳ではない。
「や……やめ!ちょ!!いやぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
達したばかりの肉棒は、とても敏感であり、その刺激も計り知れない物となる。
球体兵器は休むことなく、一定のペースで肉棒をくすぐり立てる。
「あひ!くっ……ふぁ!や……これ……くすぐったすぎ……!」
「あ……あ……あ、あああああああああ!」
敏感すぎる性器は、快楽を通してくすぐったさまで引き起こした。
それでも、少年の肉棒は再び固さを取り戻し、そして……
「また……出る……出る出る出る出る!!!!!」
あっけなく、2度目の絶頂に陥る。
「もう……やめ……はひぃぃぃぃぃ!!!!」
機械の責めは、勇にはお構いなしに続行される。
「はぁぁぁぁ!!!あひいいいいいいいい!!!やめええええええええ!!!」
「やめろおおおおおおおお!!やめぇぇぇぇ!!!とまれおよおおおおおおお!!!」
「ふひいいいいいいいいい!!いぎいいいいいいいい!!!!!」
腰が前後に揺さぶられる。それは果たして、球体兵器を振り落とすためなのか、
それとも快楽に耐えきれずに身体が動いてしまうのか、勇自身にも理解できないものであった。
しかし、無情にも幼い肉棒は固さを取り戻し始める。
機械内部では、触手が忙しなく動く。
その流動に、身体は歓喜し、そして小さな痙攣を始める。
「な……なんか……出る……なに!?や……出る!出ちゃう!!でちゃああああああああああああ!!!!」
少年に訪れる初めての快楽。
透明な液体が、先端から噴き出る。それは、男性には珍しい、所謂「潮吹き」であった。
「ひぃぃぃ……うぅぅく……やらぁ……もうちんちんいじめないでぇぇぇ……」
スポーツ少年で、活発的で勝気な性格の勇から、懇願の涙が溢れる。
達する事への恐怖と、あまりに強烈な刺激に、少年の心は急激に疲弊していった結果であった。
しかし、一切の『慈悲』を持たない球体兵器は、途切れる事無く、少年を責め上げる。
「ああああ……もう……もういやなのに……くひゃ!ひゃあああああああ!!!!!!」
「うわあああああああああ!!!!あああああああぁぁぁぁあ!!!やあああああああああああああ!!!」
「もういやあああああああああ!!!!やめてええええええええええええぇぇぇぇ!!!!」
「出したくないいいいいいいいい!!!気持ちいのいやらぁぁぁぁっぁぁぁぁぁあああ!!!!」
嘆く勇の声が、深夜の校庭に響き渡る。
朝日が照りつける。
一日が始まる。
静津第一小学校の校庭には、人だかりが出来ていた。
レディ・エージェントの言ったとおり、朝方校庭を包んでいたバリアは解けた。
しかし、解けた時間は、生徒や教師が登校する時間とほぼ同じであった。
ロボットは不眠不休で、3人を責め続け、
また3人も夜を通して責め続けられ、全く睡眠を取っていない。
「あひひひひひ……もう……くしゅぐらないでぇぇぇぇ……」
正義の味方である少年達は、旗立てのポールに拘束されたまま、全裸を公衆に晒したままである。
しかし、彼らにはもはや羞恥に気を回す程の気力は残っていなかった。
「はふぅぅぅ……いぎ!くひひひひひひひひひ!!!あしぃぃぃ……あしがぁぁぁぁぁ……」
スーツは無く、顔を覆うヘルメットも無い。
3人の正体は言うまでもなく判明し、全校に知れ渡った。
だが、それが幸いし、彼らがエナイエレイターであるという事実は、ばれていなかった。
「また……出る……くひっ!」
三者三様、機械による責めを一晩中受けた為に、その顔はすでに崩れていた。
眼は半ば上を向き、口は開き、涎が垂れる。
全身は汗にまみれ、旗立てポールの前方には水たまりが出来ている。
エナイエレイターの司令・大野郷四朗は、直々に現場に赴いて、陣頭指揮を執った。
3人の保護と、その場に居た者の記憶を消し、3人の身体的・社会的保全を図る。
かくして、エナイエレイターの長い夜は幕を閉じた。
その後の3人は、普段の生活に僅かな支障をきたした。
上半身を責め続けられた蓮は、服を着るだけでくすぐったさに襲われる。
また、風呂に入る時も、苦労を強いられた。
下半身を責められた翔も、靴や靴下をはく際に、同様の刺激に襲われた。
彼は一週間、まともに歩くことができず、松葉杖をついて過ごした。
そして、局部を徹底的に責められた勇は、まともに下着を履く事も出来ず、
しばらくの間は、前貼りを貼って過ごしたという。
撃滅戦士エナイエレイターMES
外伝その1『恐怖、改造レジャープール』
謎の組織コンクエスターによって世界に混沌がもたらされている。
コンクエスターを打破する為に立ちあがった組織エナイエレイター。
彼らは日夜、コンクエスターとの戦いを繰り広げ、世界に、そして僕らの住む街に
平穏を取り戻している。
エナイエレイターの基地『E・ベース』の司令室に、けたたましい警報が鳴る。
「司令、静津市の大型室内プールがコンクエスターによって占拠されました」
キーボードを叩きながら、オペレーターの大野 寿(おおの ひさ)は凛とした声で報告した。
「うむ……こんな時に限って……」
総司令・大野 郷四朗(おおの ごうしろう)は指令席に座り、手を組んで渋った顔をする。
「勇達、まだ学校だもんね……」
司令室から見て、寿の反対側でキーボードを叩いていたオペレーター大野 桃(おおの もも)は、
司令が渋った顔をする理由を当てた。
エナイエレイターの3人は普通の小学生である。
地域密着型秘密主義者ヒーローであるエナイエレイターは、
素性を明らかにしてはならないという規則がある。
知られてしまうと、コンクエスターの力によって社会的抹殺をされてしまうかもしれないし、
彼らと関わりのある人間が人質などの危険な目にあう可能性もあるからだ。
その為、エナイエレイターの3名のメンバーは普段とはなるべく変わらない生活を送ってもらっている。
「しかし、彼らが居残り勉強の日を狙ってくるとは……」
「居残りなのは勇だけで、翔と蓮は付き添ってるだけです」
司令室に沈黙が流れる。
「こうなれば、仕方ない……行ってくれるか……寿、桃」
郷四朗は渋々と言った感じで、2人にそう言った。
「了解」
「りょうか~い!」
ポニーテールの寿は静かに、
ツインテールの桃は明るく、2人は返事をした。
かくして、エナイエレイター緊急要員である2人の少女は、戦場となった大型室内プールに向かった。
『静津グランドレジャー』
静津市の誇るレジャー施設の1つ。
1年間休む事無く開き続けている室内温水プール。
プールの種類も、流れるプール、人工浜、ウォータースライダー、お子様も遊べる浅いプールなど、
レジャーの他に、飛び込み専用、シンクロ専用、競泳用、と『競技用のプール』もある。
この『レジャー用』『競技用』は隣り合わせてレイアウトされており、扉1つくぐる事でもう片方に行ける。
施設は海辺に面している為、海水を汲み上げ、それを蒸留してプール用の水として使っているため、年中維持が出来、
更にプールだけではなく、各種ジムやレストランなどの設備も兼ね揃え、ホテルも隣接している。
実に多くの人が、季節を問わずに訪れているこのレジャー施設。
今日もにぎわうその施設が、コンクエスターによって占拠されていた。
「ふははははは!!この静津グランドレジャーは、我等コンクエスターが貰った!」
飛び込み台の上で、男が叫んだ。
コンクエスター技術開発者、マッド教授。彼はそういう名で呼ばれている。
「改造も既に終わったしぃぃぃ、後は奴らを待つだけだぁぁぁぁい!」
白衣にボサボサの白髪だが、顔は若々しい。こめかみ辺りから、黒い髪の毛が見えている所から、
この白髪はカツラだという事が伺える。
マッド教授は飛び込み台の上で荒々しいポーズを取りながら高笑いをしている。
その時、入口の方から、塩素プールをくぐってくる2つの人影が。
「待ぁってぇぇぇぇい!」
少女の甲高い声が聞こえる。
「今日は楽しいプールの日!ガッコで習ったバタフライ、好きなあの子に見せたいな!」
ピンク色のスーツを着た人物が、高らかに叫ぶ。
「そんなワクドキトキメキ日和を邪魔する奴らめ私達が相手だ」
深紅のスーツに身を包んだ人物が、淡々と続ける。
「我ら、撃滅戦士エナイエレイター!!ビシィ!!!」
ピンク色の方は口で効果音を刻みながらポーズを取る。
しかし、深紅の方は突っ立っているだけである。
「ちょっとぉ!打ち合わせ通りにやってよ!」
「無駄。その口上中に敵が襲いかかってくるかもしれない」
「敵は待っててくれるもん!寿の分からずや!!」
ぷーん!と腕を組んでそっぽを向けるピンク色。
「ふむむ……お前達が噂のエナイエレイターだな……だが、データとは違うようだ……」
「お嬢さん達、私の計画を邪魔するというのなら……トウッ!」
綺麗なル○ンダイブでその場所から飛び込み、プールに着水……
顔をプールから半分だけ出して立ち泳ぎをする。
「ぼべばびぼばいばぶぼばべべぼばぶぼ(それなりの対策をさせて貰うよ)?」
その言葉を皮切りに、2人のエナイエレイターを取り囲むようにコンクエスターの雑兵が現れた。
「敵が来るわ。行くわよ、桃」
「おっけー!」
かくしてエナイエレイターとコンクエスターによる戦いの火蓋が切って落とされた。
ピンク色のスーツを着たピンクレイターこと桃は、身の丈程ある両手剣・レイタートゥーハンドソードを軽々と
扱い、敵を蹴散らしていった。
一方、深紅のスーツを身に纏うクリムゾンレイター・寿は、レイターボウガンによるエネルギーの矢を連射。
時に矢を装填したまま敵を斬りつけるという荒業も行い、敵を撃退する。
善戦する2人の前に、マッド教授が挙動不審な動きで立ちはだかった。
「ヘィヘィ!!見たまへ!君たち!」
マッド教授は、自分が飛び込んだプールを指さす。
プールの上から、檻が吊り下げられ、中には水着を着た老若男女様々な人が閉じ込められていた。
「人質を取るなんて卑怯な……」
寿は、思わずうろたえた。
「待ってて、今助けに……!」
「桃、飛び出しちゃダメ!」
桃は即座に檻に向かって飛ぶ。しかし、檻に届く寸前四方からU字型のマジックハンドが伸びた。
良く見ると、檻に備えつけてあったようだ。
U字マジックハンドは、桃の手足を中空で固定する。
「ふぇ!?う、動けないよ!!」
「Ahahahaha!!!一匹ゲッツ!」
マッド教授はガッツポーズをした。
「く!……ピンクレイターと人々を解放しろ!」
寿が、ボウガンを教授に向けた。
しかし、マッド教授は臆する様子もなく、ヘラヘラしている。
「それは無理な話さ~!それよりも、従うべきなのはそっちなんじゃない……?」
マッド教授は、鋭い目つきで寿を睨んだ。その口元は僅かに釣り上がっていた。
「君には今から、被検体としてとある人体実験を行って貰う」
「人体実験ですって……?」
声を凄めて寿は応じた。
「あ~人体に改造を施す訳じゃないない。リアクションを見たいだけ~ほら、あそこ」
2つのプール地帯を区分けするガラスがリフトアップしていく。
マッド教授は、レジャー用プールにあるウォータースライダーを指さした。
複雑に入り組んだその滑り台は、なだらかな部分が多く、長い時間をかけて滑れる事で有名だった。
「あのウォータースライダーには、ボクちゃんが直々に改造を施したんだ~君はあれをやってもらうよ」
「あれって……滑るだけで良いって事?」
「ああ、そうさ。でもね、色々と条件がある」
教授は右手の人さし指を突き立てる。
「そのスーツとヘルメを取って、水着に着替えるんだ。大丈夫。コンクエスターの名に誓って、
身元をばらすような事はしないからさ~」
ふんふんとリズミカルに腰を揺らしながら、マッド教授は言った。
「顔がばれても、私達姉妹は問題ないけどね……」
寿はボソリと独りごちる。
「あ、着て貰うのはこれ。見た目貧相な君の身体には似合わないと思うけどさ~」
マッド教授の左手には、いつの間にかハンガーに掛けられた水着があった。
上下に分かれたビキニタイプで、隠す所が極端に小さい、上下どちらも紐で結えるタイプだ。
「もし、嫌と言ったら?」
「人質はあのままプールにどぼん。水深がちょっと深いから、おぼれちゃうね~そんでもう1つ」
教授は指を鳴らす。
すると、檻の前で中空拘束された桃が、マジックハンドによってどこかへ連れて行かれる。
「こっちのピンクちゃんは、君が実験を終えるまでもっと酷い実験を受けて貰うよ?」
「くっ……」
言う通りにするしかない。寿は教授から水着を引っ手繰った。
10代になりたての身体は、目立つ凹凸も無く、平たく広がっている。
その身体に、水色の極小ビキニを付ける。
ヘルメットも解放し、しなやかなポニーテールと、凛とした気の強そうだが
少女特有の可愛らしい童顔が露わになっていた。
コンクエスターの雑兵に案内され、ウォータースライダーの階段入口まで来た。
そこには、マッド教授の姿もある。
「あ、そうそう。どんな感じに改造してあるか、デモンストレーションしてあげよう」
教授は雑兵を呼ぶと、その雑兵は何処からか、ビキニ水着を着た女性を連れてきた。
まだ若い女性だが、育まれた身体は女性らしさをアピールしていた。
女性は後ろ手に拘束されているが、必死に抵抗していた。
「や、やめなさい!そんなのはいいから、早く!」
「いやいや、人の好意は素直に受け取っとく物だよ?連れてけ~」
雑兵は女性を前に歩かせて階段を昇る。
その間にも、女性は悲鳴を上げて拒否を続けていた。
ウォータースライダーの頂上に到達した雑兵と女性。
女性の拘束を解き、押し込むようにウォータースライダーに入れさせる。
女性はこれから起こる事に恐怖している為、もがき暴れる。
だが、雑兵と言えどコンクエスターの尖兵。力を前にしてあっさりとウォータースライダーに投げ込まれる。
「ひぃぃぃ!!いや!いや!!いやぁぁ!!!」
女性は手足を広げ、入口付近で踏ん張っている。
「いや!いや!!助けて!!!いやぁぁぁ!!!」
涙声になりながら懇願する女性。
その時、ウォータースライダーの天井部分から細いノズルがいくつか伸びてきた。
ノズルは鎌首をもたげ、女性に狙いをつける。そして、一斉に水流を発射した。
「い、いやぁぁ!!」
水流は、女性のお腹やふくよかな胸、腋の下などに入り込む。
その刺激に耐えられなくなり、ついに手足を引っ込めてしまう。
「あ……いやぁぁぁぁぁぁぁ!!」
女性はウォータースライダーの中に飲み込まれていった。
ここまでの様子を、マッド教授がどこから取り出したのか、折りたたみ式ポータブルテレビで見せられていた寿。
「この後は、音声のみでお楽しみ下さい」
マッド教授がそういうと、ウォータースライダーから叫び声が聞こえる。
『きゃははははは!!いやぁぁ!いやぁぁぁははははは!!!』
『細かいのがぁぁぁ!!そこダメぇぇへへへへ!!』
『ひいいいひひひひひ!!!!放してぇぇぇ!!!放してよおおおお!!!』
『くひゃ!いひゃはははははは!!!!』
女性の笑い声のような悲鳴だけが聞こえるだけで、中で何が起こっているのか全く予測できない。
時間を掛けて、ウォータースライダーの出口から女性が出てきた。
何故か、水着は肌蹴ている。白い胸がむき出しになり、片足が水着から抜けている。
「な、何が起こった……」
「ふっふっふ~、見てのお楽しみって奴さぁ。それじゃ、行ってみようか~」
そして、寿もまたウォータースライダーへと連れて行かれる。
プール全体を見渡せるほど高い、ウォータースライダーの入り口。
ウォータースライダーを前にした緊張感と昂揚感は全く湧かない。
単に、寿がドライな性格なだけなのかもしれないが、
人を楽しませるこの遊具は、今現在人を苦しめる機具になっている事は確かだ。
『あ゛あ゛~マイクテスト~僕ちんは優しいから、ゆっくり待っててあげる~
自分のタイミングで飛び込んでちょーだい』
拡声器を使って、下方からマッド教授が話しかけてくる。
『だけど、さっきも言ったとおり実験が終了するまで、
もう片方のお嬢ちゃんには過酷な実験をしてもらうからね~』
競泳用プールの中央に台座が浮上した。
その台座の上に、どこかへ連れて行かれた桃が寝かされた。
仰向けになり、両手両足を広げたX字拘束をされ、身動きが取れない状態にある。
そして、何故かスーツは解除されており、寿とは色違いのビキニ水着を着用されている。
その様子は、室内のオーロラビジョンに鮮明に映し出されている。
「ほぇ?なになに!?これなに!?」
僅かな波に揺れ動く台。桃は自分が拘束されている事に気づいた。
いつの間にか気絶させられて、目覚めたら拘束台座の上。
しかも、面積の少ない水着を着せられている。
「まさか、これって大ピンチ……?」
たじろぐ桃を余所に、プールから触手のような物が浮上する。
「うわわわわ!!な、何これ!?」
細く、蛇のようにくねくねとしたそれは、先端にノズルを付けている。
前後左右からノズル触手が次々と浮上し、桃の元に集まった。
ノズル触手は鎌首をもたげ、先端を桃に向ける。
そして……
「きゃあああああ!!!」
1本の触手が放水を行う。
それを皮切りに、他の触手も一斉に放水を開始。
放水された水は、市販されている水鉄砲のように細く、水圧もそれなりにある。
それらが途切れる事無く、多方面から桃を襲った。
「いやあああはははははははは!!!」
拘束された手足を、自由に動く腰を動かし、その刺激から逃れようとする。
しかし、桃が身体を動かすたびに、触手もまた首を動かして追従する。
「きひひひひひ!!!くすぐったいいい!!!うひゃあああ!!!」
何本かの触手が、移動を開始する。
それぞれ、大きく開いた腋の下、ぽっかりと開いた臍、動かせない足に配置し、
再び放水を始める。
「うっひゃあああははははは!!!ぜ、ぜんぶだめだってばぁぁはははははは!!」
ヂーと水流が放たれる音が肌から聞こえる。
その細い刺激は、桃を休める事無く責め続けた。
「くひゃああははははは!!いやぁぁぁはははああああ!!!腋ぃ!!おろさせてよおお!!」
「足ぃひひひひ!!くひ!いひゃひゃひゃひゃああ!!うぎゅうひゅははははぁ!!」
「おへそおおおお!!いひいいいいいいい!!!」
また、残った数本の触手は上半身を中心に各地を動き回り、
絶え間ない刺激を送り続ける。
「くっひゃあ!!ひゃははははははははあ!!おなかがぁぁぁ!!!よぢ゛れ゛る゛ぅぅぅぅ!!!」
「ふぁっ!ああああ!!くひひひ……ひいい!!!おっぱい弾かないでぇぇぇ!!」
「おまたぁぁぁぁはははは!!お水かけないでぇぇぇぇ!!!」
「桃……!」
『さぁ、お仲間はピンチだよ?早く終わらせる為にも、入っちゃったらどう?』
「くっ……この下衆が!」
ウォータースライダーの高台で、その様子を見ていた寿は、
桃を一刻も早く解放するために、ウォータースライダーに足から飛び込んだ。
(一体、何があるの……?)
ウォータースライダーの中を右へ左へと流されながら周囲を警戒する寿。
今のところはごく普通のウォータースライダーだが……
「ひゃ!」
(な……何……?)
一瞬、身体全体を水鉄砲で撃たれたような、水滴とくすぐったい刺激が襲った。
滑る方の様子を見ると、ウォータースライダーの全面から、シャワーが噴き出しているのが見えた。
あまりの水圧で、シャワーから出る水同士がぶつかり、水が四散して霧状になっている。
すると先程のは挨拶代わりのような物であるのだろう。
先の視界がぼやける中、寿の身体はシャワー地帯に突入した。
(く……来る……)
来るべき刺激に備え、身を強張らせる。
「くっ……うあ……ひゃああああああ!!!!」
足がシャワーに入ったと思ったら、全身が直ちに包まれる。
一応、胸の前で腕をクロスさせているが、それでも十分すぎる威力だった。
「くひゃああああ!!!いひひひひひ!!!!」
足が、腿が、柔らかいお腹が、手が腕が、首元が、顔が……
更に叫んだ時に、水が直接口に入り、喉奥すらも責める。
「ふひゃああああ!うむんんんん!!!……くひいいい!!!」
(早く……終わって……)
先の見えない事で、終わる事のない地獄のように感じる。
やがて、足の方から刺激が消えていく。
「はぁ…はぁ……終わっひゃああ!?」
シャワーが終わると次はブラシのような物で撫でられた。
ウォータースライダーに回転する柔らかな毛先の刷毛や筆の穂先が取り付けてあり、
通過すると同時に身体を撫でていく様だ。
寿の身体がギリギリ届く距離の長さで微調整されているため、全ての仕掛けに触れてしまう。
「ひぃぃひひひひ!!!」
刷毛に当たると長く刺激され、
「ふぁ、ふひ!はぁん!ひゃっ!いや……はぁっ!」
筆に当たると短く断続的に刺激される。
また筆の穂先は水で湿っているため、まるで冷たい舌に身体を舐められるようなそんな感触がする。
「ふぁ……いやぁぁぁぁ!!!こんなの……早く!早く!!!」
一刻も早く抜け出したい寿だが、
彼女は知らない。撫でられるたびに、僅かにスピードが落ちている事に。
刷毛と筆、長く短くのコンビネーションだが、どれもが若干の合間が生じ、断続的な責めとなる。
休みたくとも休めず、息をしようにも着けない。何よりももどかしい責めが彼女にとって辛かった。
(やだ……いっそひと思いに……っえ?私、何を考えて……)
そうこうしている内に、刷毛地帯は通り過ぎる。
精神がすり減った寿に起こる次の仕掛け、それは……
「はぁ……はぁ……ひぃん!」
ヌルヌルしたものに身体を擦り付けられた。
先程と同様、ウォータースライダー自体に仕掛けが施してある。
上半分からミミズを思わせる細長い触手が無数にうねっている。
「く……いや……ひあああああ!!!」
拒否しようにも、スライダーは進んでいく。
「くひゃ!くひひひひひひ!!!いひゃああああはははははは!!!」
数多くの触手に可愛がられ、全身に耐えがたいくすぐったい刺激が送られる。
先程の刷毛責めによって敏感になってしまった身体が余計に作用し、
凄まじい威力を叩きだしていた。
「ひゃ!ヌルヌルがぁ!!ひいいいいひひひひひひひ!!!」
そして、身体に触手が纏わりつく度、滑る速度が明確に落ちて行った。
「いや、早く!早く進んでぇぇぇぇぇぇ!!」
申し訳程度にしか進まなくなってしまった身体を、自分の手でスライダーを押す事で速度増加を図る。
今まで胸元でクロスしていた腕が無防備になると、触手は勿論そこにも侵入。
「きゃあああはははははははは!!!腋はぁぁぁわきはだめぇぇぇぇへへへへへへ!!!」
寿が一番の弱点とする場所を責められた事により、反応が著しく変化する。
触手は水着の中にも侵入。水着の中から貧相な胸を責め、
未成熟で薄い乳首を撫で回す。
「ひゃははははは!!いひひひひひ!!!むねぇぇぇ……離れてぇぇぇ!!!」
手で触手を掴もうにも、表面を覆う粘膜によって手からすり抜けてしまう。
下腹部にも触手は殺到。上から、足の付け根から触手は侵入し、
ツルツルの恥丘や、ふっくらとした臀部にその身を這わす。
「くひゃあ!?ひやああ!!ひいいいひひひゃはははははははは!!!」
対処しきれない数を前に、手足を滅茶苦茶に動かして少しでも侵攻を緩めようとする。
激しく身を捩った上、触手が水着内に入り込んだために、上の水着は肌蹴、
下の水着は膝元まで脱げてしまう。
触手地帯を通り過ぎ、精魂尽きた様相の寿に、
その水着を直す気力はなかった。
だが、水の流れと斜面によって、その身体は勝手に進んでいく。
虚ろな瞳に映る物、それは無数のマニュピレーターだった。
そのうちの何本かが柔らかそうな毛で出来たブラシを持っている。
寿の本能が危険を察知する。
(いや……あんなのでくすぐられたら……)
「くっ!」
両手両足を大きく広げ、パイプ内に接地し身体にブレーキをかける。
こうしている間にも桃は酷い事をされているというのに……
という自責の念が一瞬過ったが、身体はそれに反して力を込め続ける。
しかし……
「うそ……手足が……」
先程のミミズ触手の粘液が手足に付着したままだった。
ヌルヌルした手足では、プラスチック製のパイプに踏ん張ろうとしても、
全く効果は無い。
「いや……いや……いや!!」
無駄と分かっても、寿は抵抗した。身体を反転させうつ伏せにし、滑り下りた道を引き返そうとする。
それを、流れる水流と手足の粘液が妨害する。
「やだ……やぁ……やぁ……いやああああああああああああ!!!!」
悲痛な叫びも虚しく、マニュピレーターが寿の身体に纏わりつく。
手首足首を掴み、その場に固定。
ブラシを持った手が一斉に寿の身体を擦る始める。
「いやあははははははははは!!!!きゃはははははははは!!!!」
洗浄するかのように擦るが、痛みを感じるような強さでは無い。
「放してぇぇぇへへへへへ!!!!くひゃああああ!!!」
お腹を、脇腹を、胸を、腋の下を、下腹部を、二の腕を。
足の裏を、脹脛を、太腿を、お尻を、恥ずかしい膨らみを。
余す所なくくすぐる。
「ひゃはははははは!!!もうだめ!!息がぁ!息がああああ!!!」
「くひゃああ!!ひゃははは!!お腹が痛いぃぃぃぃ!!!」
多くの場所をくすぐられる中、微かに芽生える何かがあった。
「くひいいん!!ふぁ?ひゃあああはははははは!!!」
「胸がぁぁぁピリピリしてるうう!!!ひゃははははははは!!」
「そこ……いやぁぁぁ……いやぁぁぁあ!!くしゅくしゅしないでぇぇぇぇ!!」
大きく口を開き、垂涎する。眼は見開き、涙が流れる。
「ひいいい!もうむりいいい!!!ダメぇぇぇ漏れるぅぅ!!漏れちゃううう!!!」
「ぐひゃあああ!!ひぎ゛い゛い゛い゛!!く゛る゛し゛いいいいい!て゛り゛ゅううううう!!」
身体が大きく揺れた直後、恥ずかしい割れ目から熱水が奔流する。
「ふぁぁぁぁぁあ゛あ゛あ゛!!!て゛て゛りゅうううう!!!て゛ちゃってりゅよおおひゃははははは!!」
寿の身体が大きく仰け反る。
身体に付着した粘液が取れる程に磨かれ、やっとの思いで解放された寿。
放心した状態でスライダーを滑り行く。
やがて、その先に外の光が見えてくる。
(やっと……終わる……)
思わず安堵の息が漏れた。
そして、その身は長い旅路から解放されたように、寿はウォータースライダーから飛び出した。
そこに広がっていたのは、地獄だった。
飛び出した瞬間、ホースのようなマニュピレーターによって中空で肢体を拘束される。
ウォータースライダーの終着点であるプールは、
ミミズ触手やノズルを取り付けた機械触手、ブラシを持ったマニュピレーターなどが無数に待ち構えていた。
「うそ……もう終わった……はず……」
自分を拘束するマニュピレーターが、ゆっくりと降下し、触手のプールへ誘う。
『遠足は、帰るまでが遠足。スライダーは、プールに落ちるまでがスライダー。
心の準備をさせてあげる為に、こうして君を持ち上げたのさ~』
プールサイドに居たマッド教授は、拡声器を持ちながら愉快そうに言った。
心の準備以前に、マニュピレーターは止まる事無くプールに向かう。
「待って……待って……!」
『待って欲しいのかい?でも、ほら、君の仲間はもうヤバイみたいだよ?』
マッド教授はオーロラビジョンを指さす。
そこには、台座の上で悲鳴を上げている桃の姿があった。
目を見開き、口はだらしなく開き、股下には黄色い水たまりができている。
水着は殆ど着ていないのと変わりない状態まで脱がされ、執拗な責めを受けていた。
「いいいいい……あ゛あ゛あ゛……」
ノズル触手による水鉄砲責めを受け続け、桃は意識を手放しかけていた。
どんなに身を捩っても、その攻撃からは逃れられない。
逃れられないと分かっていても、身体は勝手に反応してしまう。
身体が急な運動を強いられ、とてつもない疲労感が襲ってくる。
この3拍子が繰り返し繰り返し訪れる。
それでも、機械触手は桃を責める事に一切の妥協を見せない。
「ひひゃははははは!!!もう……い゛や゛ぁぁぁぁぁぁぁ……」
これほど、『くすぐる』という行為に恐怖したことは無かった。
普段は天真爛漫で無邪気な桃ですら、泣きじゃくる始末。
「く"ひぃぃぃぃぃ!!ひぐ……ひっく……くしゅぐったいのこわい!!!」
笑いながらも、泣哭するその姿は、機械による責めがいかに凄惨なのかを物語っていた。
「くひゃあああん!!!ふぇぇぇぇぇ!!ひさぁぁぁぁ!!たしゅけぇぇぇぇ!!!」
助けを呼ぶ叫び。
寿は、触手渦巻くプールに落とされそうになりつつも、マッド教授に懇願する。
「ねぇ……私はどうなってもいいから……妹だけは……桃だけは助けて!!」
背中に触手が蠢く気配を感じる。徐々にあの恐怖が近づいてくる。
「ううう……泣かせるねぇ……」
マッド教授は白衣から白いハンカチを取り出し、目を拭った。
鼻にハンカチを当て、チーンとした後、マッド教授はケロリと笑顔に戻って言う。
「う~ん、そこまで言うなら、あの台座から解放してあげる事は出来るけど、どうする?」
「何でもいい!助けてあげて!!」
「んふふ……おっけぇい……」
博士は白衣からリモコンを取り出すと、ボタンを2,3個押す程度の操作を行う。
すると、桃を捕らえる台座が、高くせり上がっていった。
その可動に伴い、ノズル触手は責めの手を中断。桃に一時の安息が生まれた。
「ぐひぃ!ぐひぃ……はぁ……はぁ……お、わり……?」
桃はぼんやりとした視界の中周囲を見渡すと、台座の高度が上がっている事に気づいた。
プールの高い天井近くまで台がせり上がると、いきなり斜めに傾いた。
幸い、手足を拘束している為落ちる事は無いが、
自分の足元はウォータースライダーの終着点、今は触手が犇めき合うプールに向いていた。
そしてそのすぐ上に、寿が捕らえられているのを発見する。
「ひ……さ……?」
不安に思う桃を余所に、台座の中から左右に囲いが付いた板が伸び、ウォータースライダーのプールまで伸びる。
その時、手足の拘束具がカチリと音を立てて外れた。
「まさか……」
桃を縛る台座から、こちらに向かって板が伸びる様子を見て、寿は呟いた。
「その、ま・さ・か!あの台座からは解放するけど、今度はこっちに来て貰うよ~ん!」
桃が、板を伝って滑り落ちてくる。
「やめ……」
同時に、寿の手足を拘束する触手が解き放たれる。
寿と桃、2人は禍々しい狂気のプールに、その身を浸ける。
「ひ、ひさぁぁぁぁぁ!!!」
波打つ触手をかき分けるように、桃が手を伸ばす。
「桃……!」
寿も同じ様に、手を差し伸べ、桃を抱すくめる。
無事再会を果たす姉妹。
だが、その場所が触手の渦中という現実は変わらない。
2人の身体が、ズブズブネチャネチャと触手の海に沈んでいく。
「ひさぁ……怖い……!」
「桃……大丈夫……大丈夫……」
2人は身を寄せ合った。互いの肌を感じて、少しでも恐怖から逃れる為に。
宴は始まった。
抱き合う2人の周囲に渦巻くミミズ触手が、体液を擦り付けるように流動する。
「くひっ!」
「きゃあ!」
2人は同時に反応する。抱きしめる腕の力が、より一層強くなる。
触手は、少女2人の背中やお尻、足や爪先を責める。
「くひひひひひ……ひさ……ひさ……!」
「ん!くくくくくく……」
背中を上から下に、下から上になぞる者、
双肉をかき分け、肉谷を滑る者、
内股を撫でる者、足の指の間を駆ける者。
「いやぁ……ゾクゾクって……すりゅ……」
「ふぁぁぁぁぁぁん!!きゅふ!そんな……所まで……」
決して激しくない責め。まるで、互いを強く抱きしめる2人の様子をうかがう様に、
ソフトに責め抜く。
その時、一本の触手が2人の間に入り込んで来る。
下方から侵入した触手は、他の触手と比べ一段と太く、2人の胴回りよりも多少小さい程だ。
また、木の枝のように、その本体から細長い触手が分裂している。
粘液にまみれた寿と桃の身体は、その極太触手易々と侵入を許してしまった。
「いやぁぁぁぁぁ!!!」
「くっ!出て……け……!」
結果、2人は極太触手を抱きかかえるような形となる。
ヌルヌルと生暖かい感触が何とも気色悪い。
だが、2人は手を離す事は無かった。
その意図を感じ取ったのか、触手は新たな動きに出る。
「くひゅ!……いやはははははははは!!!!」
「きゃふ!ひひひひ!……ひゃははははははははは!!」
極太触手は車に付いているワイパーのように左右に揺れ動き、
枝分かれしている細い触手は、それぞれが独自の動きを取り、
姉妹の身体を責める。
細かな触手が、平らなお腹や柔らかい脇腹、腋の下に行き届き、
上下左右と揺れる。
「いひひひひひ!!これぇぇぇくしゅぐったひひひひ!!ひ、ひさぁぁぁぁ!!!」
「いやぁ!いやぁぁぁ!!!もも!ももぉぉくっひゃはははははふひゃあああ!」
互いの存在を確かめる様に、名前を呼び合う姉妹。
「きひひひひひひひ!!!ひいいいん!!あふううう!!!」
「む、胸ぇぇ!くふ!ひゃああああははははあ!!」
極太触手に密着した状態で抱き合う2人は、
その極太触手が動く度に小さな乳首を弾かれる。
淡い刺激が、少しずつ全身に駆け巡った。
「あふうう!!そこはだめぇぇぇぇぇ!!!」
「きゃ!くふん!!あふぁぁぁぁはははははは!!!」
2人の下腹部、プニプニとした局部もまた擦り付けられ、
悩ましい刺激が送り込まれる。
左右に、上下に動く極太触手によって、閉じ切った蜜壺は翻弄される。
未だ味わった事のない感覚が、じわりと広がる。
「っくっひゃはははははははあん!!!きひひひひひひひ!!!」
「あっははははは……ひぃ!ひぃ!ひひゃはははははははぁ!」
身体が感じる未知の感覚に、2人は恐怖を隠せずにいた。
「ひひひひ!!!あぁぁぁ……ああああぁぁぁぁ!!もうむり!もうむりいいい!!!!」
桃が突然、限界を宣言する。
「も、桃!?くひひひひひひ!!ど、どうした……の?」
「漏れちゃう!漏れちゃううううううう!!くひひゃははははは!!あああ……あああああ!!!」
寿は、極太触手を挟んで反対側から、桃の悲鳴と水が勢いよく流れる音を聞いた。
「あああ……いやぁぁぁ……あああ……聞かないで……」
桃の弱弱しい嘆きが聞こえる。
拘束台の上で責められてた時にも、何度か粗相をしたようだったが、その勢いは力強かった。
「くくくくく……だい……じょう……ぶ……も、も……」
寿は、触手を挟みつつも、桃の身体を力一杯抱きしめる。
「くひ!あひぃ!ひさぁ……」
桃もまたそれに答えるように、縋るように腕を回す。
しかし、その繋がりは、触手の次なる行動によって決壊してしまう。
「ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!……はぁ……あぁ……いや……ひさぁぁ!」
「くひひひひひひひ……く……触手が裂けて……桃……手を、離さないで」
2人の間に割って入った極太触手は、先端から真っ二つに分断していく。
それはまるで、2人の仲を引き裂くように、押しのけるように力強く分つ。
「ひさぁぁ!やだぁぁぁ!!」
「桃!くっ……くひゃ!?」
無論、触手の攻撃が止む事は無く、身体の隅々まで丹念に責め立てる。
そして姉妹は再び離れ離れになる。
大した距離では無いが、その手は届かない。近くて遠い距離。
桃は仰向けの状態で触手のプールに浮かばされた。
触手がベッド状となり、身体は半ば沈みかけている。
両手両足は、ベッド状の触手によって大の字に拘束され、
水着はすべて取り払われていた。
「ひゃはははははははは!!!!!あひいいいいいいいい!!!」
桃に襲いかかるミミズ触手。
ベッドの下から、背中を舐め回し、脇腹を襲い、腋の下を蹂躙する。
更に、足の付け根を舐めるように触手が動く。
「ひひひひひひ!!ひゃはははあああん!!ふぎゃははははは!!!そこダメぇぇぇぇ!!」
身体がビクンビクンと跳ね、足がガクンガクンと動き、舌を突きだして笑い狂う桃。
「くしゅぐりいいい!!もういやぁぁぁぁ!!!きゃふひゃふひゃひひゅひゃははあはは!!!!」
耐えがたい刺激に抵抗しようとして腰を上下に動かすと、腰が触手ベッドの中に深く沈む。
「くっ!ぷひゃああああああああ!!!!!」
下腹部が完全に沈んだ瞬間、触手が絡みつき、逃れられなくなる。
その隙に、お尻や菊門、ぷっくりとしたワレメにその身を擦り付ける触手。
「ひいいい!!!放して!!!はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
逃れる為に、膝や足、肩や腹筋に力を入れる。
しかし、それが原因で、今度はそれらの部分がベッドに埋まる。
「あぎゃああああははははははは!!!あひひいいいいいい!!!!」
足の裏を無数の触手に舐められ、平らな腹部や胸を我が物顔で闊歩され、
肩の付け根を丸々飲み込まれる。
「もういやぁぁぁぁぁ!!!おっぱいいいひひひひひ!!!ふうううああああああん!!!
きひひひひひゃははははは!!!アソコはやめてぇぇぇぇへへへへへ!!
やだぁぁぁぁぁ!!なんでぇぇぇぇぇ!!なんでぇぇぇぇへへひゃっふひょひいいいくひゃひゅひひひひいん!!!」
やがて、首から下が徐々にベッドに埋まってくる。
どう足掻いても、責めが激しくなっていくその過程に、桃は混乱した。
「ぐっひゃはあああははははははは!!!い、いきがぁぁぁぁぁぁはははははは!!……はひゅひゃひひひひい!」
一方、寿も同じ様に仰向けになり、触手のベッドに拘束されていた。
水着も剥がされ、両手両足は大の字。
その彼女に襲ったのは、
「くひゃあ!?な、なに!?」
タコの口のような形をしたノズル触手だった。
寿の脇腹や腋窪や臍、足の裏、更には可愛らしい乳首やツルツルのワレメに、
触手の口が密着する。
「くっひゃああああん!!!ひゃああああああははははは!!!」
タコ口触手から、水鉄砲が零距離で放水される。
衰える事のない、100%の威力を持ったその水鉄砲は、肌を押しこむ程の水圧を持ち、
かつとてつもなくくすぐったい。
「ひゃああん!!ふひゃああああああん!!」
だが、くすぐったいだけではない。
(な、なんか……)
先程から少しずつ感じ始めている、おかしな感覚。
それが、ここにきて顕著に現れる。
「ひゃあああんん!!ふぁぁぁぁぁ……ああああん!」
特に、胸の辺りとワレメがジンジンしだす。
だが、まだくすぐったい感覚が上回っているのか、クネクネと身体を捩る。
(なんか……もっと……だめ……くすぐられてるのに……なんで……)
「ふぁぁぁぁぁん!!うぅん!!はぁあああ!!」
タコ口の中で、小さく膨らんだ乳首が揺れる。
ワレメをなぞるように、口が上下し放水をする。
他にも体中をくすぐられているのに、なぜかそこだけに注意が行ってしまう。
「ひひひひひ!!……あぁん!!あああ……ああああ……」
腰が自然と浮き上がり、よりその刺激を求めようとする。
「あっあっ……へ?」
寿は、力の抜けた声を発した。
触手が、自分の身体から去っていくのだ。
(なんで……もっと……もっと……して……!」
知らず知らずの内に、内股をこすり、身体を揺らす。
ワレメからは、触手の粘液にまぎれて、密かに愛液が流れていた。
焦らされた身体に、大きな影が覆った。
プールの中の触手がまとまり、一体の巨大な触手になっていた。
その全長は、水面から出ている所だけでおよそ3m。
その巨大触手が、雪崩れるようになって寿に倒れてくる。
「いや……やめ……来ないでぇぇぇぇぇぇぇ!!」
圧倒的物量の前に恐怖する寿だが、衝撃はほぼ皆無に近かった。
例えるならば、羽毛布団を被せられた程度の衝撃だった。
頭だけを残し、首から下がすっぽりと巨大触手に覆われている。
ベッド状に集まった触手とサンドイッチされるような形。
寿を挟み込むと、巨大触手はすぐさま動き出した。
全身を、特に乳首やワレメと言った敏感な部分は重点的に、様々な触手が入れ替わり立ち替わりに責める。
「ひゃははははん!!ふひひひひひひひ!!!」
舌のような触手が、身体を舐め回し、
「あははははは!!はぁぁぁん!!!ひぃぃぃぃぃ……」
ブラシのような触手が、全身を擦り、
「っはああああああ!!!!ふああああああああ!!!」
ノズル触手が、鋭い水流を送りこむ。
「くひひひひひ!!!……や、やだ!そんな所、広げないでぇ!」
途中、指先のような物が、ワレメに侵入し、そのクレバスを開く。
そして、包皮に隠れつつも、自己主張する陰核に、狙いを澄ました水鉄砲が一閃する。
「っくひゃあああああああああああああ!!!!」
巨大触手の中で、寿の身体が大きく仰け反る。
寿は、触手の責めにより、ついに達したのだった。
絶叫がプールに響き渡る。
「はぁ……んんん……ああああ……」
生まれて初めての絶頂を味わった寿は脱力し、股間からは熱水が垂れ流れる。
「にょほほのほ~!いいデータが取れたし、今後の兵器でいい案も思いついちゃったぁっと」
力尽きた2人の少女を尻目に、プールサイドを陽気にスキップするマッド教授。
「ドクターウェポンに、良い土産も出来たし~
せっかくだから、この2人と、人質全部持って帰っちゃおうかなぁ~うん!それがいい!!」
ポンと手を叩くマッド教授。
「そうとなれば、早速手配を……」
「待て!コンクエスター!!」
飛び込み台の上から、ボーイソプラノの呼び声が聞こえる。
そこには、赤、青、黄色、3つの人影がいた。
「年中無休、和気藹藹、恋い焦がれる彼との楽しい一時を脅かす、悪しき者よ!」
青いスーツの人影が叫び、
「それ以上の愚行を続けるなら、僕達が相手です!」
黄色いスーツの人影がそれに続けた。
「「「我等、撃滅戦士エナイエレイター!!」」」
赤、青、黄色のスーツを着た3人は飛び込み台でスマートな決めポーズを取る。
「ふっふっふっふ~ふがよっつ~……よぉやく現れたな!エナイエレイター!!
しかし、こちらには人質が……あれ?」
人質を閉じ込めてある檻がいつの間にか空になっていた。
「人質は、お前が俺達の仲間を傷つけている間に、逃がしたぜ!」
赤いスーツ、オフェンシブレイターは腕を組んで自慢げに言った。
「ついでに、俺達の仲間も返して貰った」
青いスーツ、スナイプブレイターは、飛び込み台の後ろを指さすと、
昏倒し、レジャー施設のタオルに巻かれた少女2人の姿があった。
「もう、貴方に勝ち目はないです!」
黄色いスーツ、ディフェンシブレイターが豪語した。
「くううう……おにょれ……ふん!」
マッド教授は、その場に白いゴルフボール大の玉を叩きつける。
プールサイドに叩きつけられたボールは、中から白い煙を出し、周囲を撹乱する。
「また会おう、ショタッ子&ロリッ子!今度は、我が城に招待してやろう!!むひゃひゃひゃごふ!げふ!ごほ!」
マッド教授の声がプールにこだまする。
煙が晴れる頃には、プールの触手もマッド教授も姿を消していた。
こうして、レジャー施設『静津グランドプール』は無事、エナイエレイターによって奪還された。
新たに現れた謎の敵、マッド教授。そしてマッド教授の言っていた『城』。
コンクエスターの謎は増えるばかりだが、
負けるな、エナイエレイター!
頑張れ、僕達私達のエナイエレイター!
後日談
その後、静津グランドプールは何事も無かったかのように、営業を再開したが、
マッド教授によって改造されたウォータースライダーは、そのまま残った。
撤去も考えたが、なぜか利用客が増えた為、そのまま放置してあるらしい。
何故増えたのか、それは謎のままである。
『調教女史、現る 前篇』
閑静な住宅街。間もなく夕方に差し掛かろうかという時間。
丁度この時間は、小学校へ通う生徒達が帰宅する頃合いである。
小学5年生になる日下部 勇(くさかべ ゆう)もまた、
そんな小学生の一人だった。
彼の両隣には、親友である浅井 翔(あざい しょう)、
結城 蓮(ゆうき れん)が共に並んで歩いていた。
勇と翔は同じクラスだが、蓮は学年が1つ下である。
彼らは幼い頃からいつも一緒で、隣に居るのが当たり前であった。
「でね、勇君。ピンチになった時にアンタレスがやってきて、
巨大ロボットを呼んだの」
蓮は、昨晩放映していたアニメの事を話していた。
蓮の出で立ちは首元まで伸びたサラサラした髪に、平均よりも背が小さく、
一見すると少女と見間違えてしまう。服装もスパッツを履く事が多く、
彼を始めてみる人間は、正体を明かされるまで女の子と思い続けるだろう。
「へぇ~で、どうだったんだ?」
勇は少年サッカー団に入っているため、アニメが放映している時間は
学校のグラウンドで練習している真っ最中である。
故に、蓮からどんな内容だったかを聞いているのだ。
若干ツンツンとした髪型に、
サッカー選手のユニフォームをあしらったTシャツ、半ズボン。
彼の場合はどこからどう見ても活発な男子というイメージがある。
しかし、まだ成長しきっていない童顔は、どこか可愛らしさがある。
彼の膝小僧には真新しい絆創膏とまだ赤い切り傷がある。
休み時間でやったサッカーでまた怪我をしたのだろう。
「えっとね……どうなったかな……」
「アンタレスの呼んだロボは苦戦を強いるも、
シリウスが助けにやってきて、敵を撃破。だろ?」
「シリウ……そうそう!翔君も見てたんだ!」
勇からみて、蓮とは逆側に居るのは、知的なイメージを纏った翔だった。
癖っ毛のない髪、大人しそうな顔、しっかりした瞳。
優等生タイプといってもいいだろう。実際、彼は優等生であり、
彼の持つ知識は、11歳ながらも有名大学の首席以上とも言われている。
3人が雑談をしながら家路を歩いていると、ピピーという電子音が聞こえる。
それは、3人が左腕に付けている小さな機械からだった。
『やっほー!みんなー!元気ー!?」
『桃、邪魔よ。静津市青木商店街にコンクエスター出現。』
機械から聞こえたのは、元気のよい少女の声と、澄んだ少女の声だった。
「分かった。行くぞ!みんな!」
「うん!」「了解」
そう、幼き彼らは……
閉ざされた闇に差し込む一条の光、エナイエレイターなのだ。
「さぁ、皆の者よ。壊しつくせ!奪いつくせ!
暴れまくって奴らを誘き出すのよ!」
「「「「「「イエスレディ!!!」」」」」」
商店街に全身タイツ姿の兵が縦横無尽に暴れていた。
それを指揮するのは、出る所は出て、引っ込む所は引っ込む豊潤なボディを、
ギリギリラインを保つボンテージに身を包んだ女性、
レディ・エージェントだ。
「助けてー!ママー!!」「俺っちの大根を返せ!!」
「くそ!警察は何をしている!?」
人々かコンクエスターの兵達に苦しめられる。
「ふふふ……いいわよ……もっともっと暴れるのよ」
「待てぇ!!」
活発そうな少年の掛声と共に、商店街の入り口方面から、
3つの影が疾走してくる。
それぞれ、赤、青、黄色のスーツを着た3人は
暴力を振りかざす兵に暴力で立ち向かう。
「主婦の楽しいひと時を壊す、悪しき者よ!」
スナイプレイターが敵を指さして言った。
「それ以上の横暴を繰り返すというのなら、僕達が相手です!」
デフェンシブレイターが続けて言う。
「「「撃滅戦士エナイエレイター!!!」」」
3人の戦士は思い思いにポーズを決めた。
「エナイエレイターが来てくれた!!」「これでかつる!」
そして人々から歓声が響く。
「来たわね、エナイエレイター。待ってたわよ?」
「お前は……新しい刺客か!」
オフェンシブレイターが叫んだ。その手にはソードが握られている。
「そう。あたしの名はレディ・エージェント。
コンクエスターの邪魔をする貴方達に、お仕置きするお姉さんよ」
レディ・エージェントは、手に持った九つに分かれた鞭、
ナインテイルを地面に叩く。
「蓮、バリアだ!」
「うん!」
オフェンシブレイターに促され、バリアを張るディフェンシブレイター。
商店街に長方形のバリアが張られた。
「行くぞ!エナイエレイターの力を見せてやる!」
3人は散開し、兵を各個撃破していく。
今回の兵の数は、今まで以上に多い。倒しても倒しても次々と現れる。
これも、コンクエスターの未知なる技術によるワープ装置によるものだ。
「そうよ!ほらほら行きなさい!!」
兵がまとめて各エナイエレイターに襲いかかる。
「敵の数が多い……!勇、俺がトップスになって一気に掃討す――」
「そんな時間あるか!!敵のリーダーを一気に叩く!うおおお!!!」
オフェンシブレイターが、2本の剣を合体させ、
レディ・エージェントに斬りかかる。
「待て!勇!!」「勇君!!!」
「うおおおおおおおおお!!!!!」
「……掛ったわね」
一瞬、時が凍ったかの様な感覚が勇を襲う。
レディ・エージェントの前方のアスファルトが地割れを起こし、
中から巨大な芋虫が口を開けて出現する。
大きく開いた口の中に、
オフェンシブレイターは飛び込んだ勢いを殺せずに入っていく。
「う……そ……だろ!!」
オフェンシブレイターは即座にソードを仕舞い、芋虫の口の縁を掴んだ。
だが、芋虫の口は自身の体液によって滑りやすく、その手を放してしまう。
芋虫は口を閉じたが、なんとか咀嚼される事なく、
辛うじて足だけは外に出ている。
オフェンシブレイターが、中で踏ん張っているからだろう。
しかし、オフェンシブレイターが捕らえられたという事実は変わらない。
「ゆ……オフェンシブレイターをどうするつもりだ?」
スナイプレイターは戦いながらレディ・エージェントに問いただす。
「別に何も。ただ、この子がお腹を空かせていたから、『エサ』を与えただけ」
「エサ!?まさか!!」
スナイプレイターはレディ・エージェントの言葉の意味から、
今後始まるであろう惨劇を予測した。
「よくやったわジャイアントワーム!さぁ、その『エサ』は貴方の物よ。
好きにしなさい」
ジャイアントワームは、もごもごと口を動かし始めた。
~ジャイアントワーム内~
「くっそ……ヌルヌルして滑る……これじゃ外に出らヒッ!」
ジャイアントワーム内で脱出に苦戦するオフェンシブレイター…勇に、
何ともいいがたい感触が与えられた。
腹部の辺りで、指のような物が僅かに蠢いたのだった。
「なんだよ……これ……気持ち悪いなぁ……!」
もがく勇の耳に、外の声が聞こえる。
「エサを与えただけ…………そのエサは貴方の物よ。好きに…………」
「エサ?まさか、俺の事!?」
そう気づいた瞬間、ジャイアントワーム全体がグネグネと流動し始めた。
「うわわわ!!中に押し込まれる!!」
踏ん張る力を一層強める勇。
ジャイアントワームの喉?に当たる部分に両手を当て、
つっかえ棒のように腕を突っ張る。だが、その時……
「くひっ!……ちょ……っと……くっ!マジで……?」
勇の周囲に指ほどの太さの触手が無数に現れ、
スーツの上から勇の身体を舐め回す。
「やめっ!くふっ!くすぐっ……たい?……力が……ひゃは!……抜けて……」
耐えがたい刺激に勇は翻弄されながらも抵抗を続けた。
中々咀嚼できない事に憤りを感じたのか、ジャイアントワームの流動が早く、激しくなり、
触手も体液を分泌しつつそれに呼応するようにのた打ち回った。
「お腹は!あっ!……くくくくく……ダメだって!
タンマタンマタンマタンマ!!!!あああああ!!!!」
触手が、ガラ空きの両腋に入り込んだ瞬間、思わず手を引っ込めてしまう。
「きひひひひひひ!!!ワキはああああ!!!ダメぇぇへへへへへ!!!!
ひゃははははははは!!!!!やめ!!やめへええええへへへへ!!!」
腕を下げ、腋をブロックしても、ジャイアントワームの体液の所為で、
いとも簡単に侵入を許してしまう。
『勇!勇!脱出できそうか!?このままじゃ』
翔から通信が入るが、とても答えられそうにない。
「しょおおおおおおおお!!!!???たひゅけぇぇぇぇぇぇへへへへへへへへ!!!!」
「勇!勇!!おい!!!ちっ!」
商店街で戦い続ける2人は、ジャイアントワームから出たオフェンシブレイターの足が、
バタつきだした事に焦りを感じる。
「ほーらほらー、急がないと、大事なお仲間が食べられちゃうぞー」
更に、追い討ちの如くレディ・エージェントが高笑いを交えながら言ってきた。
「翔君!一気にアイツを!」
「駄目だ蓮。さっきみたいに、あいつの足元にまだいるかもしれない。
それよりも、一か八かだが策がある」
「策?」
~ジャイアントワーム内~
「きゃはははははははははは!!!!ダメぇぇぇぇぇ!!!!飲み込まれりゅうううう!!!!」
フィットしたスーツが仇となり、全身を隈なく撫でまわされる。
ヘルメットは急激な体液によって気密性が高まるために、排除した。
最後の抵抗にと、外に出ている足をばたつかせて何とか押しとどまってみるが、
少しずつ、確実に体内へと咀嚼されている。
その時、何者かが踏ん張る足を掴み、
そのままジャイアントワームの口の中に押し込む。
「やめへええええ!ひゃはははははははは!!!落ちる!!!!落ちる!!!!きゃははははははは!!!」
抵抗空しく、ズリュンという咀嚼音と共に、勇はジャイアントワームの胃袋に滑り落ちていった。
第3話
『調教女史、現る 後篇』
決死の抵抗も空しく、
ジャイアントワームの捕食されてしまった勇。
シングルベッド分ほどの広さの体内で、
勇は仰向けになっていた。
「はぁ……はぁ……食われちまった……」
先ほど受けた余韻を、荒い呼吸と共に取り除こうとしていた。
全身はジャイアントワームの体液でベトベトになり、
スーツは体に張り付き、小さな乳首がちょこんと勃起し、
勇が男である為の証も部分も、くっきりと見えていた。
「はぁ……はぁ……どうしよっかな……はぁ……はぁ……」
ジャイアントワームの体内からは、僅かに外の光を感じられた。
恐らく皮膚や胃袋自体が薄いのだろう。
その為に、体内の構造が少しずつ露わに見えてきた。
「はぁ……はぁ……くひっ!?……ふぇ?……」
背中やお尻からムズムズした感覚が漂った。
しかも、スーツを通り越して、肌へ直に響く。
勇は疲労しきった手をそっと背中に回す。そこには地肌が広がっていた。
「うそ!?」
勇が悪夢の寝台を確認しようと腕を支えに起き上がる。
そして、そこに何が居るのかを確認した。
細かな触手に見えるそれは、ひとつひとつが独立した動きをしている。
目を凝らすと、それらは小さくなったジャイアントワーム……
つまり、子どもがいた。
それに気付くと同時に、ジャイアントワームの子が何かを吐き出している。
顔にかかりそうになったそれを右手の甲で受け止めると、
その部分が溶けてなくなる。
「酸……うわ!!」
支えにしていた左手が、ワームの中に埋もれる。
ワームの数は想像以上に多いらしく、
勇の居たところは表面の一角に過ぎなかったようだ。
ズブズブと勇の身体がワームの海に沈んでいく。
先ほどの咀嚼間際の攻防で、力が入らない勇は、
抵抗も出来ずに沈んでいく。
「うわ!くひひひひひ!!!」
まず彼に襲ったのは、腕、背中とお尻、腿の裏側や膝の裏、
脹脛といった背面全体に及ぶくすぐったい感覚。
腋の中にもワームが背伸びをして侵入していく。
「くっく……はははははははは!!!やめ……やめえええええ……!」
背中を仰け反らせ、ワームから距離を保とうとすると、
肩とお尻が埋もれてしまう。
やわらかな双肉を優しく舐めるようにワームが這い、
何匹かが中央の裂け目に侵入する。
「くひゃっ!やだ!そこやだぁぁぁ!」
中心に位置する恥ずかしい穴にワームの先端が触れると、
谷を広げるように展開し、皺の一本一本に多数のワームが這いずり回る。
勇は更にお尻まで仰け反らすが、
仰け反って曲った腹部にベチョッという嫌な感触がした。
先ほどまではもっと高い所に位置していた天井が、徐々に下がってきている。
胃袋自体が収縮を始めているのだ。
子に栄養を与える一方で、親の方も消化の準備を始めているようだ。
胃袋天井に触れたスーツ前部は、酸によって溶かされた。
都合のいい事に、人間は溶かさないらしい。
溶かされる心配がなくなってほっと一安心の勇だが、
すぐに現実に引き戻される。
胃袋自身にはぎっしりと触手繊毛が取り付けられている。
腹部や一番感じやすい部分が、胃袋の繊毛に可愛がられた。
「いやだぁあああははははは!!!そこだめぇぇぇぇ!!!ビクッて!ビクってぇ!!!」
触手の洗礼を受けた前部を引き戻すが、今度はワームの子が待ち構えている。
戻った反動で、身体がより深く潜り込んでしまった。
辛うじて全面は出ている物の、後部はワームによって完全に掌握される。
全身に密着するすべての物体が独自の動きでもって、勇を責めたてた。
「ぐぎゅあはははははははは!!!!足ぃぃぃひひひひひ!!!靴の中にぃぃぃ!!」
酸で解けなかった左腕の機械と両足のブーツ。これが災いし、ブーツの中に無数のワームが入り込んでくる。
ブーツ内で酸を吐き、素足を露出させる。直接受ける刺激から逃れるため、
足を振ってもブーツの中からワームは出てこない。
「でてけぇぇぇへへへへへ!!おねがいいいひひひひゃははははははは!!!ぐぎゃはあははははは!!!」
ブーツの僅かな隙間に入り込み、勇の土踏まずや踵を撫で、
足裏の溝を丁寧になぞり、指と指の間をジグザグに這いまわる。
足の甲も全体に広がるようにワームが伸びていく。
「わきぃぃぃ!!いぎゃはははははははは!!よわいんだっくひゃははは!!!はなせぇぇぇぇぇ!!!!」
両腕は完全に埋もれてしまったが、勇はじたばたもがいた。
まるで底なし沼に落ちるような感覚。
しかし、ワームが束になって両腕に巻きつき、
後ろ手に伸ばす。これにより完全無防備となった、
ツルツルの腋にワームが頭を伸ばす。
「そんなにいいいひひひひひひ!!!!ぐひゃははははははあ!!!!ひぃぃひっひひひひひあああああ!!!」
小指程の大きさしかないワームは束になって、
腋窪に殺到。規則正しく上下左右に動いたり、
一本一本が順番に、腕の付け根から腋の中央にかけて螺旋を描いて進んだり、
ひとつの舌のようになり、文字通り舐め回し、穿り回す。
そのどれもがたまらなくくすぐったく、
勇は拘束されながらも激しくもがいた。
「ぎゃふはははははあ!!!ぶるぶるってぇぇぇぇぇへへへへしないでへぇぇぇぇへへへへ!!!」
勇の両サイドの脇腹には、
他のワームよりも2周り程大きい物が数体食い込んでいた。
食い込むと同時に、微妙なスライドと微振動によって、
マッサージ器のような役割を果たす。
未知なる感覚に、脇腹をツイストさせるが、
ワームはぴったりくっついて離れる気配がない。
「そっちいくなぁぁぁ!!!!おへそおおお!!!!くふははははは!!!こちょこちょいやあああはははは」
サッカーをやっている為、程よく引き締まりつつも、
まだ柔らかさを残す腹部にもワームは勢力をのばしていた。
ワームが合体し、油引きのような形になり、
ゆっくりと蛇行しながら縦横無尽に移動する。
そのすぐ下では、ワームが2本ほど入り込み、
お臍の溝を一つずつなぞりながら、
不定期にお臍の底をくすぐるという奇襲攻撃をしかけていた。
「いぎゃはははははは!そこおお!!!だめぇぇぇ!!!ひひゃはははは!!くふぅあああああひぃぃぃ!!」
ジャイアントワームから伸ばされた3本の長い触手が、
勇の両乳首と小さく自己主張している支柱に向かった。
触手は先端が3つに裂け、口のような形になる。
両乳首にはぺたっと張り付き、内部の糸屑のような繊毛に翻弄される。
小さい突起を上下左右にはじき、
小さな乳輪から乳首にかけて迫るように円を描く。
まだ割礼も終えていない可愛らしい支柱には、竿ごと咥え込み全体を愛撫する。
「くひゃああ!!!おっぱいいいいい!!!!くしゅぐったいいいい!!!」
「ち○こもおおお!!!先っぽがああああああああ!!!」
また同様の触手が2本、勇の精子量産機関を飲み込む。
「そんなとこおおおおお!!!!!こりゅこりゅってぇぇぇぇぇぇ!!!」
袋を丸のみし、優しく噛むように流動する触手。
未知なる感覚に、腰を振るが、凄まじい吸着力が逃走を許さない。
竿の裏側、根元から先端に掛けて一本の触手が巡回する。
皮の上から、出っ張った部分に輪をかけて移動する。
先端を筆のような細かな触手集合体が小刻みにくすぐる。
「やだぁぁぁ!!!おしっこおお!!!でりゅかりゃああ!!!かひゅははははは!!!」
勇がそう叫んでも、ワームや触手は全く手を休めない。
「ぎひゃははははああああ!でる!でるでるでりゅでりゅうううううう!!!!」
自身の意に反して、身体が痙攣を始め、
勇の小さな男の部分は白濁液を噴出した。
「吸うなぁぁぁぁ!!!吸うなぁぁぁぁ!!!!」
排出した精液を咥えていた触手が吸引する。
更に、溢れて竿に垂れ流れる精液にも、ワームが我先にと集まった。
「ああああああ……」
そのあまりの衝撃と全身に及ぶくすぐりに、勇はたまらず脱力し、
弛んだ括約筋によって、黄金水は放水される。
~商店街~
「翔君!」
「ああ。やつが満腹感を感じた今なら!」
コンクエスターの兵との奮戦の最中、ディフェンシブレイターと
スナイプレイターは、ある秘策を考えていた。
商店街には既に、気絶したコンクエスターの兵であふれかえっている。
「念動力……最大!!」
ディフェンシブレイターは、両手を広げ目をつむる。
その一瞬の隙をついて、コンクエスター兵が襲いかかるが、
スナイプレイターのファニングによって一掃される。
「はぁっ!」
ディフェンシブレイターの特殊能力とも言える力。
念動力(サイキックパワー)。
その中の物体に手を触れずに動かすことのできるサイコキネシス。
それが、周囲で伸びているコンクエスターの兵を次々と持ち上げ始める。
「いっけーーー!!!」
兵が矢のように、同一方向に向かって飛んでいく。
その先には、ジャイアントワームがいた。
「そこだ!」
スナイプレイターはジャイアントワームの喉元らしき所に、エネルギー弾を発砲。
見事に直撃し、ジャイアントワームは苦しむように口を開いた。
そこに、幾多の兵が押し込まれていく。
「キーング……キーング……キングッゲェイナー♪」
スナイプレイターは小さく口ずさみながら、
懐からロケット弾を出し、ライフルの先端に着ける。
そしてロケット弾を、
ジャイアントワームの口の中で暴れる兵に向かって撃ち放つ。
ロケット弾の後押しによって、強制的に胃袋に詰められる兵達。
これこそスナイプレイターの作戦であった。
「いったい何を!?」
レディ・エージェントはその奇怪な行動の意味が分からなかったようだ。
「簡単な事さ。満腹という一瞬の隙を突いて、『エサ』を追加で与えてやるのさ。
覚えはないかい?お腹一杯なのにまだ食べ続けようとするとどうなるのか……」
「……まさか!」
レディ・エージェントが気づいた時には、時既に遅かった。
ジャイアントワームはのた打ち回り、飲み込んだ兵を次々と吐き出す。
一人、また一人とまるで産卵するかのように吐き出していく。
そして最後には、スーツを溶かされたオフェンシブレイターがリバースされた。
「やった!」
ディフェンシブレイターが叫ぶ。
「おのれ……」
うろたえるレディ・エージェントは、ジャイアントワームに攻撃を促す。
「そうは……行くかよ!!チェンジオフェンシブレイター!ダブルレイターソード!!」
体液塗れのオフェンシブレイターが即座に立ち上がり、新たなスーツを転送。
2本のソードでジャイアントワームを一刀両断する。
「ちっ!癪な奴ら……覚えておいで!!」
レディ・エージェントはボンテージの胸元からカプセル状の物体を取り出し、地面に投げ捨てた。
爆発と同時に、彼女は姿をくらましたのだった……
「勇、無事か?」
「ああ……なんとか……でも、しばらくは何も食べたくねーよ……」
ガックリするオフェンシブレイターに、他の2人は笑い飛ばした。
こうして、静津市商店街に平和が訪れるのであった。
次回予告
敗北を記したレディ・エージェント。しかし、彼女はこの戦いで、
エナイエレイターの弱点を掴むのだった。
次回『操蟲王、バグパペット』にエクスターミネーション!
撃滅戦士エナイエレイター
第4話「操蟲王、バグパペット 前篇」
静津市のどこかに存在する、エナイエレイターの基地、Eベース。
そこは、10年先の技術が使われている秘密基地そのものだった。
Eベースの作戦司令室に、勇、翔、蓮の3人は召集をかけられていた。
「司令から呼び出しがかかるなんて、珍しいね」
ディフェンシブレイター・蓮がそう言った。
いつもならば2週間に1度、定時の召集がかかり、
現状の報告や今後の方針についての会議が行われる。
しかし、今日はその定時の日では無い。緊急召集だった。
「最近、街で起こっている不可解な事件についてじゃないのか?」
スナイプレイター・翔は、手にした分厚い本を読みながら蓮に答える。
「不可解な事件って、虫が大量に発生してるあれか?」
オフェンシブレイター・勇は頭の後ろで腕を組みながら言った。
数日前から、静津市のオフィス街に大量の蜂が現れた。
蜂は見境なく人々を襲い、オフィス街を混乱させた。
また、その翌日には大量の蝶が出現。
人体に影響はなかったが、そのあまりの量に、
視界不良となり、オフィス街が機能停止しかけた。
この時も、エナイエレイターが出動。
気流を発生させる秘密兵器を用いって、蝶をはるか上空へと
吹き飛ばした。
「ぼく、虫とか苦手だから……やだったなぁ……」
蓮は極度の虫嫌いの為、任務が終わった後は勇の胸で涙を流した。
3人がそんな雑談をしていると、作戦司令室のドアが開く。
「待たせてすまない」
大柄の軍帽を被った男が入ってくる。
その後ろからは、ポニーテールとツインテールの少女2人が付いてきた。
「やっほー!みんなー!」
ツインテールの少女がぴょんぴょんと跳ねる。
「桃、静かに」
ポニーテールの少女が、ツインテールの少女をなだめた。
「諸君らに集まって貰ったのは、先日から続く虫の大量発生について重大な事が判明したためだ」
大柄の男こそ、エナイエレイターを設立し、作戦指揮を行う総司令
大野 郷四朗(おおの ごうしろう)その人であった。
「マザーのふるいに掛けたところ、コンクエスター星の特殊な粒子が
あの虫の体内から検出された。つまり、今回の事件……」
「……奴らが絡んでいるんですね」
「ああ、その通りだ翔君。奴らが何故このような事をしているのか、見当がつかない。
もしかしたら、これは何かの予兆なのかも知れん」
「はぁーあ、奴ら何考えてんだろうな」
勇は両手を後頭部にやり、気の抜けた溜息を吐く。
「これは私自身の個人的な推測だけど……」
ポニーテールの少女、大野 寿(おおの ひさ)は手に持った資料を見て言った。
「あの虫、何かの試験運用じゃないかしら」
「試験運用?」
「要はぁ、虫さん達がちゃんと役割を果たしているかとか、見るためだよね~」
ツインテールの少女 大野 桃は、自慢の髪をいじりながら言った。
ちなみに、2人は双子であり、2人の父親は総司令の郷四朗であるらしい。
「今回の事件、まだ何かありそう」
寿はそう呟く。その言葉に、蓮は慄いた。
「……虫……ううう……」
「蓮、元気出せよ」
「俺達が付いている。心配することはない」
勇と翔、2人が蓮を励ます。しかし、蓮は暗い表情のまま頷くだけであった。
【コンクエスターの反応出現 コンクエスターの反応出現】
作戦司令室に、機械音のような女性の音声が流れる。一同に緊張が走った。
「ふむ。噂をすれば影……か。諸君。順次変身し、テレポーターで発進せよ」
「「「了解」」」
エナイエレイターの3人は、一様に返事をすると、作戦司令室を走り去った。
「さて……最近の事件が絡んでくるか……或いは……」
郷四朗は、そう呟きながら中央の座席に着いた。
2人の少女も、司令室前方のコンソールに座す。
静津市地下街。駅とデパートを直結する形になっており、
昼間から電車を利用する者と買い物に来た者とでごった返す場所。
そこに、ボンテージ姿の女性……レディ・エージェントと
コンクエスターの兵達の姿があった。
兵達は逃げ惑う市民達に悪逆非道の限りを尽くす。
「さぁ、お前達!存分に苦しめておやり!」
「待て!!」
少年の良く通る声が聞こえた。
「賑わいを貶める、悪しき者達よ!」
「非道を続けるなら、僕達が相手です!」
「撃滅戦士……!」「「「エナイエレイター!!!」」」
颯爽と登場する、赤、青、黄色のスーツを着た小さき救世主。
「エナイエレイターだ!」「助かったぁ……」「やっちまえ!エナイエレイター!!」
逃げ惑っていた人々は、エナイエレイターの登場に歓喜した。
「ふふふ……いつもながら、素敵な口上だこと」
レディ・エージェントは、怪しく光る双眸を少年らに向け、
手にした九つの尾を持つ鞭、ナインテイルをしごく。
「お前達、今日こそ積年の恨みを晴らしておやり!」
レディ・エージェントの指示に、コンクエスターの兵達が、一斉に襲い掛かる。
「蓮、バリアだ!」
「うん!皆さん下がって!えい!!」
勇の一言に、蓮が即座に反応する。
地下街の長細い道に、不可視の壁が発生する。
それは、エナイエレイターとコンクエスターの両名の
退路を断つように、それぞれの背後に出来上がった。
「見たところ、雑兵ばかりだが。今回も援軍があるかもしれない。気をつけるんだ」
翔は、レイターライフルを構えつつ、メンバーに伝えた。
「面白いじゃん。全部まとめて片付けてやるぜ!」
2本のレイターソードを装備した勇は、一気呵成に雑兵に向かう。
そして、いつも通りの戦いが始まった。
「民衆の人気を集めるが故、民衆達の注目の的になる。
人間の『興味』という名の欲望は、己の危険を顧みず叶えようとする。
故に……ふふふ……」
「蓮、どうした?動きが鈍いようだが」
戦いの最中、いつもよりも攻撃頻度の少ない蓮を見た翔は、そう投げかけた。
「えっと……バリアをこじ開けようとする人がいるみたいで……
バリアを維持するのに意識が行っちゃって……」
「どいつだ?今なら、全域を見渡せる。狙い撃てるぞ」
「うんと……敵じゃなくて……」
蓮はそっと後ろを向く。
そこには、先ほどまで逃げ惑っていた人々が野次馬と化し、
バリアに張り付くように戦場を眺めていた。
中には、バリアが邪魔だと言い出す者も現れ、頻りにバリアを攻撃する。
「ちっ……勇、早く片付けるぞ!エクスターミネーションを発動する!」
「分かった!破ぁ!」
勇は鍔迫り合っていた敵を弾き飛ばすと、低く遠く跳躍、翔の隣に着地した。
「エクスターミネーション!バスターオブホープ!」
翔はホルスターから様々なパーツを取り出し、レイターライフルに装着する。
勇と蓮の武装も受け取り、巨大なキャノン砲を組み立てた。
キャノン砲の砲身を勇の肩に掛け、翔の肩を蓮が掴み、発射の反動に備える。
「「「「ファイアァァァァァ!!!」」」
3人の掛声が重なったと同時に、翔はトリガーを引く。
キャノン砲からは砲口と同じサイズのビームが放射され、
狭い空間故に逃げ場のないコンクエスターの兵達を薙ぎ払っていく。
そのビームが、レディ・エージェントのいる場所をも照らした。
ビームの奔流が収まると、雑兵は皆突っ伏していた。
しかし……
「レディ・エージェント……!」
ボンテージ姿の女性は、優雅に立ったままだった。
その前方に新たな影があった。
「よくやった。バグパペット」
レディ・エージェントは、影に称賛を与えた。
バグパペット。白いコートと外套、フードを身に着け、
その全貌が明らかになっていない。
「操蟲王、バグパペットよ!やっておしまい!!」
そう促されたバグパペットは、両腕をエナイエレイターに向けた。
袖の中から、無数の黒い霧が飛び出す。
いや、それは霧では無かった。
羽音、不規則だが集団内での規則正しい動きをし、少年達に向かってくるそれは……
「虫……」
勇は、そう呟いた。
第5話『操蟲王 バグパペット 後篇』
バグパペットによって放たれた無数の羽虫は、
エナイエレイターに向かって飛翔する。
3人は散開し、各々の武器で対抗した。
オフェンシブレイター・勇は2本のレイターソードの柄を合体させ、
刃が双方向に伸びたダブルレイターソードによる手数の多さで虫を撃退する。
ディフェンシブレイター・蓮は、己の持つサイキックパワーによって、
自己を防護するバリアを展開。虫がバリアに纏わりついた頃合いを
見計らって、バリア伝いに炎を流し、焼死させる。
スナイプレイター・翔は、遠距離からの確実な狙撃を繰り返す。
だが……
「くそっ!ライフルじゃ捉えきれない」
スナイプレイターに与えられた武装は、彼固有の武装、レイターライフルと
1本のレイターソードである。
レイターライフルは、主に遠距離からの狙撃に使われる。
高威力のピンポイントエネルギー弾と、敵を追尾するホーミングビームの
2種類の打ち分けが可能だが、そのどちらも
『1体の敵を確実に仕留める武装』であり、多数の敵に対しては意味がない。
翔はライフルを仕舞い、すぐさまレイターソードを取り出す。
しかし、それも無駄だった。
近接攻撃に長けた勇でさえ、
レイターソードを2本使う事によりやっとの事で自分を守ることが出来るのに対し、
スナイプレイターは1本だけ。しかも、申し訳程度の剣技しか持ち合わせていない。
適確な攻撃方法が見つからない内に、黒い霧に包まれたように虫が翔を包囲した。
「虫が……くっ!なんだ……体が重い……」
スーツの上から纏わりついた無数の羽虫は数百匹単位で集団を作り始める。
これだけで虫の重さが変わる訳ではない。翔は虫を即座に分析する。
虫一匹一匹に、通常ではありえない重力がかかっている。
「重力変化……」
しかし羽虫は増加した自重で潰される事はない。虫の体は鋼のように硬化し、
動かなくなっていた。
やがて、その異様な重さに耐えきれず、地下街のタイルにうつ伏せに倒れる翔。
バグパペットは突っ伏した翔に狙いを定め、コートの袖の中から新たな虫を放つ。
それは一匹の蜂だった。サイズは蜜蜂と同じで、比較的に小さい種だった。
蜂は、翔に向って飛び、彼の背中に着陸した。
(虫の針で、このスーツが貫通できるものか……!)
翔は心中でそう呟く。しかし、彼の背中からは予想とは裏腹に、
一瞬だけ針の痛みを感じた。
背中に意識を集中すると、地下街を吹き抜ける風の感覚が、
背中の一点に感じられた。
翔が気づかぬ内に先ほど纏わりついた羽虫が、束になってスーツを食い破ったのだ。
「ちっ!……舐めるな……!」
翔は匍匐前進で前に詰め寄ろうとする。だが、両手首に羽虫が纏わり、重力変化を起こす。
それは手枷のように、翔を地面に拘束した。同時に両足首にも同様に虫がまとわりつく。
結果、翔は右腕を大きく前に突き出し、両足をアシンメトリカルにガニ股開きをした状態で
拘束されてしまった。
身動きの取れない状態の翔に対し、バグパペットは一歩前に踏み出て、新たな虫を放つ。
散弾銃のように、無数で多種に渡る虫が、翔の周辺に着地した。
全身がフサフサな毛で覆われた団子虫、ムカデのような多足を持った虫、
アリのような細かな虫、更には蝶のような綺麗な羽を持った虫もいる。
その中でもアリに酷似した虫が、翔の身体をよじ登り始める。
「くっ……!何の真似だ!!」
翔は拘束されつつも、レディ・エージェントに喰ってかかる。
「今に分かるわよ。ふふふ……」
レディ・エージェントが答えた直後、翔の身体に刺激が送られる。
羽虫に開けられた背中部分に虫が集結する。
「ひぁっ!」
翔の身体がビクンと跳ねた。
虫はお構いなしに丸出しの背中の一部分を這いまわる。
そして、小さなアリのような虫が、開いた穴からスーツの内部に侵入し始めた。
背中から各所に、行列を作って渡り歩く。
「くひっ!やめっ!ふぁっ!」
くびれつつも柔らかな腰を通過し3つに分岐、
柔らかな臀部を左右から、そして中央の谷を一直線に進む。
「くひゃっ!そこ……やめ……ろよぉ!」
双山と恥ずかしい菊門に差し掛かり、誰に知られる事もなく赤面する翔。
柔らかな膨らみを進む虫は、両足の付け根から裏腿、膝の裏、脹脛と通り、やがて足に到着する。
「くひひひひ!足ぃ……やめろ……」
ツンツンとつっ突かれる感覚と、優しく引っ掻かれる感覚が絶え間なく続き、広がる。
土踏まずに到達した虫は上下左右に展開。足の甲や踵、更には指の間を這いずり回る。
上半身にも虫の進軍は及ぶ。
脇腹に降りた行列はそこから腋に向かって進む。
「ひぅん!くひひひひいい!!」
指で撫で上げらたような感覚がいつまでも続く。
まだ生えてもいないツルツルの腋に到着すると、虫達はそこに集まる。
「わきぃぃぃぃぃ!!!!くっひゃははははははははははは!!!!」
「そこ!!!だめぇぇぇぇぇぇ!!!!ふひぃひひひひひひひひひぃぃぃぃ!」
翔は身体を左右に捩じって抵抗するが、大きく開かれた上、拘束された腕の所為で、
何ら意味もない行為となった。
「ひぃぃぃ!!はははははははは!!くっくっくはははははははははは!!」
背中を縦横無尽に這いまわりながら、首元にやってきた虫は、首の上から段々と並び、
左右に這いずり回る。一番上の虫が時計回りに回れば、その下の虫は反時計回りに、
更にその下の虫は、時計回りと交互に回転する。
その中の一部の虫は、両耳に到達。深すぎない所まで潜って、小さな足を動かす。
首や耳から走ったくすぐったい刺激に、翔の全身に鳥肌が立った。
「やめろぉぉぉぉ!!!!やめろおおおおおおおおおお!!!!」
双山の谷間を進軍する虫は、菊門の部分で二つに分かれ、再び合流し、門の周囲を刺激しつつ、
蟻の門渡りを通過する。
「くひゃあ!!!」
少年はそのくすぐったいような感覚に思わず腰を高く突き上げ、左右に振った。
うつ伏せの状態から、腰を上げた事により、侵入スペースが確保され、虫は更に進む。
左右の睾丸にそれぞれ分かれ、少年らしい小さな塔に左右から登り始め、螺旋を描きながら頂点を目指す。
「そこはああああ!!!ひゃっ!!くくくく……やめ!!」
下半身に及ぶくすぐったさを凌駕する刺激に、翔は吠えた。
徐々にそびえ立ち、スーツを押し上げる肉棒。
「くひゅ!くひゃあああははははははははは!!!はなれぇぇぇ!!!」
初めて味わう感覚に、翔は無我夢中で抗う。
腰を高らかに上げたかと思えば、地面に身体を叩きつけ、
身体を地面に擦りつけ、一心不乱に身体を捩じる。
小さな虫による強制悶笑と、全身を使った抵抗に、
身体には疲労がたまり、スーツの中は汗でびしょびしょになっていった。
翔の動きが少し鈍ってきた頃、バグパペットはまるで指揮者のように右手をすっと上にあげた。
その瞬間、局部に巻き起こっていた快楽の嵐が、より一層強まる。
螺旋を描いていた虫の動きが速くなったのだ。
まだ剥けきっていない皮の隙間に虫が入り込み、敏感な所を這いずり回る。
「くひひひひひひゃああああ!!!出る!!!!もう出るからぁぁぁぁ!!!!」
翔は、拘束の許せる範囲で高く腰を上げると、大きくビクンッビクンッと震えた。
そして、糸の切れた人形のようにその場に倒れた。
精を解放した翔に、バグパペットが歩み寄る。
翔の背中部分の食い破られたスーツから、侵入した虫が出てきた。
「てめぇ!翔に何をする!!!」
勇が、羽虫を追い払いつつ、バグパペットに叫んだ。
しかし、バグパペットは勇の言葉に意を介さず、その場に立ち膝をつく。
「iernesoniniaduroyinisium 6、7、11……」
右手を翔にかざし、ブツブツと呟くと、翔を固定していた両手足の羽虫が取り払われる。
拘束が解かれると、バグパペットはうつ伏せになった翔の身体をひっくり返す。
翔はまるでフルマラソンを終えた後のように肩で息をしていた。
その瞳には、至近のバグパペットは映らない。
仰向けになった翔に、無数の虫が纏わりつく。
羽虫が、翔の両胸の頂点部、小さな臍、そして弱弱しく縮こまった一番敏感な部分に纏わりつき、
スーツを食い破っていく。
露出したそれらの部分に様々な虫が纏わりついた。
両乳首には団子虫のような虫が一匹ずつ、臍の部分にはムカデのように多くの足を持った虫が一匹、
そして、白濁液でまみれた敏感な部分には数匹の蝶が纏わりついた。
「……くっ!何を……!」
正気を取り戻した翔は、慌てて虫を振りほどこうとするが、身体が全く言う事を聞かない。
「麻酔……だ」
バグパペットは、若い女性の声でそう呟いた。
「小型蟲の中に数匹に……特殊な種を混ぜておいた。
こいつらは……針羽蟲が注入した毒を案内する役割を持っている。
それを……貴様の四肢に配備した」
針羽蟲とは翔の背中を刺した蜂のような虫の事だろう。
その虫の毒が麻酔となり、そしていたるところに広がったのだ。
「小癪なくひゃ!?」
逆に麻酔が効いていないその他の部分は、汗が滴り落ちるだけでたまらないくすぐったさを生み出した。
「我が子の……糧となれ……」
バグパペットはその場から離れると、レディ・エージェントの元に帰って行った。
「さてと、可愛い可愛いショタっ子が虫にいじめられるのは、すっごい楽しみなんだけど。
こっちにも色々とやることがあるの。バイバイ。また逢いましょう」
レディ・エージェントはそう言うと、バグパペットと一緒に何処に消えた。
地下街に残ったのは、エナイエレイターと、野次馬だけであった。
「おい……スナイプレイターを見てみろよ……」
野次馬の一人が、隣にいた友人に話しかけた。その一言がきっかけで、
野次馬が一斉に翔に視線を向けた。
今まで、少人数が翔の痴態を目撃していたが、他のメンバーや敵の存在に
注意を引かれる者が多かったため、あまり注目されることはなかった。
しかし、敵がいない今、更に翔の恥ずかしい所が露出されているこの現状に、
人々の目は一斉に向けられた。
「あれって……蟲姦ってやつ?」「やだー、可愛い!」「マジかよ!まるでエロゲーじゃん!」
「女の子だったら尚の事よかったんだけどな~」「夏はこのネタで決まりね」
「お、俺……結構いけるかも……」
民衆は、その痴態を見て好き勝手に意見する。
どれもが、その殆どが性的な行為である事に注視した目線であった。
「う……うわ……やめろ……動くな……くひゅうううう!!!」
翔に纏わりついた虫達が動き始める。
両乳首にいる団子虫は、小さな突起を横から抱え込む。
その形は、乳首に取り付けられたリングのようだった。
団子虫は、突起を軸に回転を始める。フサフサの毛を生やした団子虫が動くたびに、
乳首に細かな刺激と、薄い乳輪を筆で撫でられるような刺激が走った。
「くひゃあああ!!!胸ぇぇぇぇ!!!くしゅぐったい!!!」
のたうちまわりたくても、四肢が動かない為に、まったく動けない。
それなのに感覚ははっきりと、先ほど以上に感じる。
「とまれぇぇぇぇ!!!きひいいいひひひひひひ!!!ふひゅううははははははあああ!!」
「おっぱい!!へんになるからぁぁぁぁぁははははははは!!」
臍の部分に居たムカデは、長い身体を生かし、身体を巡回し始める。
「くひゃああああああ!!!!動くなぁぁぁぁそこだめそこよわいぃぃぃひひひゃあはははは」
時折、弱点を見つけるとそこを中心に円を描くように回り始める。
「そっちだめぇぇぇ!!あああ!!そこもだめ!!!」
ムカデが這いずり回る度に、翔の身体がピクピクと痙攣する。
そして、身体が慣れてくる前に、ムカデはまた別の場所に移動を始める。
小さなペニスの周りにいた蝶は、まるで花から蜜を吸うように、
先程迸った白濁液を啜っていた。その刺激に翔の肉棒は再び屹立を始める。
「いゃああああ!!!これしゅごいいいいいい!!!!」
僅かに動く腰が上に下に動き、地下街のタイルを叩きつける。
ひっそりと顔を出している亀頭に、蝶の触覚が触れる。そして舐め回すように動き出した。
「先っぽおおおおおお!!!くひぃ!!!くひゃはははははあああ!!」
「おっぱいいいい!!!へんんんんん!!!!くしゅぐったいのにひひひひひひひひ!!!」
乳首に纏わりついた団子虫により、小さな突起をなぶられ、乳輪を撫でまわされる。
「お腹ぁ痛いぃぃぃひひひひっひひ!やめぇへへへへ!!くひゃあははははははは!!!」
身体を闊歩するムカデに、詰られる、弱点を攻め抜かれる。
「先っぽもぉぉぉ!!!タマタマもぉぉぉぉぉ!!!しゅごいいいいひひひぃぃぃ!!」
蝶によって、亀頭や竿、根元、裏筋、更には睾丸にまで撫ぜ回される。
「もう無理ぃぃぃぃ!!!また出る!!!でひゃうううううう!!!くひゃはははは!!」
「翔!!」「翔君!」
無数の羽虫との格闘を終えた勇と蓮が、翔に駆け寄る。
勇は、翔の身体に纏わりついたムカデを取るため、臍部分に開いたスーツの穴に手を入れる。
「くひぃぃぃひゃははははは!!!ゆ、ゆうううう!触るなぁぁぁぁ!!!!くっひゃあはははははは!!!」
その瞬間、翔はより一層大きな声を上げた。
「しょ、翔……」
「勇君……早く退けないと……」
「ああ……こっちからだ!」
ムカデは後回しにし、両乳首にくっついた団子虫を掴む。
団子虫をはがそうとしても、足を踏ん張って乳首からなかなか離れない。
「くそ!!取れろ!!!」
「ひっひっひ!!!引っはうにゃああはははははは!!!」
乳首が引っ張られる感覚に、強い刺激を感じ、翔が叫ぶ。
それと同時に、虫の抵抗を上回って、団子虫を取り外す事に成功した。
可愛くそそり立つ男塔に纏わりつく蝶には、蓮が当たっていた。
だが、彼は大の虫嫌いであり、虫を触る所か、近づく事すら抵抗を覚えている。
しかし、友人の危機を救うために、意を決して除去に取り掛かる。
「えい!えい!えい!!」
手を振って、蝶を追っ払おうとする。
「くひゅ!ふああああ!!!!風ぇぇぇぇやめぇぇぇぇ!!!」
手を振る事により起こる風に、敏感になった翔の物は大きなダメージを受けた。
その刺激に、ピクンピクンと頭を上下する翔の男根。
「えっと……うううう……たぁぁぁ!!!」
蓮は意を決して、蝶を掴んでいく。
だが、蝶は寸前の所で飛び立ち、勢い余った蓮の手は翔の敏感な部分を掴んでしまう。
「くっ!!出るぅぅぅ!!!!」
「うわあ!」
ビュルッビュル!っと白い液体が迸り、蓮のヘルメットに掛った。
飛び去った蝶は、蓮の存在により近づく事が出来ず、中空を立ち往生する。
そこに、蓮のパイロキネシスが炸裂。蝶はあっさりと燃え尽きた。
「あとは……こいつだけか」
残ったムカデを対処するべく、勇はスーツ内を動きまわるムカデを眼で追っていた。
臍に開けられた穴に出てきた所を捕まえようと思っているのだが、
それを察知してか、穴には近づかないムカデ。
「くひゃははははははは!!!ひっひっひぃぃひひひひひひい!!息がぁぁぁははははははぁ!!!」
その間、翔は確実に追い詰められていた。
「ゆ……う…!!!くひゃ……はははははは!!……くひひひひ……!」
段々と笑い声が弱くなっていく。身体がくすぐりになれた訳ではない。
翔の身体が、限界を訪れているのだ。
「翔……ごめん!」
勇は、翔のスーツの中に手を突っ込んだ。
「ふっ!きゃはははははははははは!!!!!!!手ぇぇぇぇぬいてぇぇぇ!!!!」
ムカデを追いかける勇の手と、それから逃げるムカデ。
グローブの滑々した感覚が、より一層くすぐったさを際立たせる。
スーツの中を、ムカデと勇の手がもごもごと動く。
「もうだめぇぇぇぇ!!!もうむりぃぃぃぃぃ!ひゃはははははああああ!!!!」
「獲った!!」
スーツの中からムカデを引き抜く。その衝撃に、ついに限界を迎える。
括約筋が緩み、先程白濁液を放出した男性器から、熱水が放水される。
「レディ・エージェント。そなたを本星から呼び寄せたのは、
憎きエナイエレイターを倒すためである。その目的、分かっておるな」
コンクエスター基地の玉座の間に、レディ・エージェントはいた。
玉座に座るのはコンクエスターを束ねる大首相、ダークジェネラル。
「それは勿論承知の上……しかし、コンクエスター最終目的は、
この星の支配……こちらをご覧ください」
レディ・エージェントは手に持ったリモコンを操作する。
すると、動画配信サイトの画面が中空に映し出された。
そこには、昼間に起こったコンクエスター襲撃の際のエナイエレイターの
活躍が収められていた。画質や画面のブレ方からすると素人が、
何らかの機材で収めた動画をアップしたようだ。
「なんだこれは。無様な負け戦を、態々知らせるつもりか?」
「いいえ。この動画の3分あたりからが、この動画の面白い所ですわ」
タイムバーが3分に達した頃。
そこにはスナイプレイターが、バグパペットに放たれた虫によって、地面に突っ伏した場面だった。
その後、虫によって行われた、スナイプレイターの痴態が延々と流され続けた。
「こちらもご覧ください」
その動画に寄せられたメッセージが、新たに現れた画面に映し出される。
撃滅戦士エナイエレイター
第6話『エナイエレイター 拿捕 前篇』
ネオン輝く夜の静津市中心部。
流れる車のライトを眼下にして、人知れず戦う4つの影。
とあるオフィスビルの屋上には、エナイエレイターの3人と
妖艶なボンテージ服を身にまとったコンクエスター幹部レディ・エージェントが
対峙していた。
「レディ・エージェント!これでお前も終わりだ!」
オフェンシブレイター・日下部勇は手に持った剣をレディ・エージェントに向ける。
「ふふふ……お遊びはここまでよ……!」
剣を向けられても尚、レディー・エージェントに臆した様子は伺えない。
「前回の戦い、良く思い出してごらん!
出でよ!バグパペット!!!」
レディ・エージェントが高らかに宣言すると、ビルの屋上に無数の羽虫が飛来する。
羽虫は人を象ったような集まり方をする。
「ここに……」
羽虫がはじけ飛び、中からローブを纏った怪人、バグパペットが姿を現す。
「あいつは……この前の!」
翔は前回の戦いで、バグパペットが放つ蟲により辱めを受けていた。
醜態を晒された事に、苛立ちを覚え、思わず拳が強張る。
「翔、落ち着け!」
それを見た勇は、翔をなだめる。
「ああ、すまない……クールになる……3人同時の攻撃で一気に仕留めるべきだ」
「うん!3人一緒なら、絶対に負けないよ!」
蓮の励ましと共に、エナイエレイターはバグパペットを睨みつける。
「行くぞ!」
「応ッ」「はい!」
オフェンシブレイターの号令に、スナイプレイター、ディフェンシブレイターが応答する。
3人は散開し、自分のロールをこなす。
オフェンシブレイターは、2本のレイターソードを持ち、
バグパペットに向かう。
ディフェンシブレイターがその後ろから続き、
スナイプレイターは後方からの支援攻撃を行う。
そのフォーメーションは3人がバグパペットに対して一直線に並ぶものだった。
「……!」
バグパペットが虫を繰り出す。
オフェンシブレイターは二刀流の剣を合体、1つになった両刃を扇風機のように回転させ、
虫が散らばる前にはたき落とす。
「蓮!任せた!」
勇はそう叫ぶと、バグパペットを飛び越える。
自分を越えていく敵に注意が向く隙に、ディフェンシブレイターが接近。
「飛んでって!」
両手を重ね、バグパペットに向けて腕を突き出す。
その瞬間、触れてもいないのに不可視の衝撃を受けたバグパペットは、後方に吹っ飛ばされた。
続けてスナイプレイターが、レイターライフルによる追撃を行う。
銃口からビームが2本、3本と発射され、バグパペットを貫く。
更に、上空に身を翻していたオフェンシブレイターが、レイターソードを突きたてて落下、
重力加速度を加えた刺撃をバグパペットに与える。
しかし、レイターソードはガキンという音とともに弾かれる。
「なに!?」
刃を突き立てた箇所には、白い糸が巻かれ、その糸が鎧の役割を果たしていた。
「甘……い!」
バグパペットは馬乗りになったオフェンシブレイターを払いのけ、
自身の身を包むローブを脱ぎ捨てた。
その姿は女性にして蜘蛛。人間の物と同じ四肢の他、
腰から突き出た尻尾と、背中から生えた4本の脚。
「これが……バグパペットの正体……」
勇は呟く。バグパペットの姿は普通の女性が改造された怪人だった。
全身が蜘蛛の体毛で覆われた女性は、4本の足を大きく広げた。
「この娘はね……コンクエスターお抱えの研究施設に所属していた生物研究者だったの。
彼女は虫の専門家だった。ある日、実験中に蜘蛛の毒にやられちゃってね……
コンクエスターの技術によって何とか一命は取り留めたけど、気がついたら人ならざる者に
なってたって訳」
レディ・エージェントが淡々と説明する。
「さて……バグパペット!本日の獲物はあの黄色いのよ!」
「御意……」
レディ・エージェントに指示され、バグパペットは口を大きく開けると、
口の中から白い糸が放たれ、ディフェンシブレイターを絡め取った。
「え!!うわぁ!!」
「蓮!この!」
オフェンシブレイターが糸を断とうと袈裟斬りをかますが、
糸の微妙な伸縮性に弾かれてしまった。
「目標を……確保」
糸を口から切り離し、両手を使って捕らえた獲物を引き寄せた。
「勇くん!翔くん!!」
涙声の蓮が、助けを求める。
「おっと、動かない方がいいよ」
レディ・エージェントは残された正義の味方に忠告する。
「う!うわああああああああ!!!!」
蜘蛛の糸にスマキにされた蓮がいきなり苦しみ始めた。
「一種の電気ショックってやつさね。おや?これだけで気絶しちゃったのかい?」
「蓮!!!」
項垂れた蓮に叫びかける勇。
「人質を取るとは卑怯な!」
翔が、ライフル片手にレディ・エージェントに喰ってかかった。
「心配しなくてもいいわよ。ちょっと借りてくだけだからねぇ……ふふふ」
煙幕弾を投げ捨てたレディ・エージェントは不敵な笑みとともに煙に消える。
「蓮!蓮!!!」
「ふふふふふふふふふふ!!!」
そこに残ったのは、煙幕弾とレディ・エージェントの声。
そして、勇と翔の2人だけだった。
「くっそ!蓮が……蓮が!!!」
勇の悲痛な叫びが、司令室にこだまする。
勇と翔は、一旦E・ベースに帰還し、今回の事を報告していた。
味方が連れ攫われるという前代未聞の不祥事に、司令室にはただならぬ空気が漂っていた。
「奴らの目的が……全く理解できません。奴らは一体……」
「うむ……コンクエスターの行動は確かに不可解極まる……
世界各地に現れ、破壊活動を行ったかと思えば、今度はエナイエレイター自身を狙い始める。
当初、世界征服かと思ったのだが、最近の行動は何を意味するのか……」
翔と総司令・郷四朗は頭を悩ますばかりだった。
「ディフェンシブレイターの反応は?」
「今やってるよぉ!」
「それが……各地を転々としているようで、0.5秒毎にその居場所が変わってしまって……」
「かく乱の為か……」
桃と寿は、司令室のコンソールを操作して捕らえられた蓮の居場所を探していた。
エナイエレイターの持つ腕輪型のインターフェイスにはGPS機能が付いている。
それを追跡すれば、特定は容易に行う事が出来る。
「あ……」
「どうした?」
「蓮ちゃんの反応が……消えちゃったよぅ……」
「そんな!馬鹿な!!!」
地下に潜っても正確に捉えられる特殊なGPS機能が、容易く突破された。
「ディフェンシブレイター……消息……不明……」
「なんという事だ……」
「うん……ここは……真っ暗……?」
目が醒めると、何かに仰向けになって寝かされていた。
(確か……コンクエスターと戦って、怪人に捕まって……それから……)
「勇くん!?翔くん!?」
「おはよう。黄色い坊や。ああ、今はスーツ脱いでるから只の坊やかしら」
女性の声……敵であるレディ・エージェントの声がすぐ近くから聞こえる。
意識が覚醒すると、自分の置かれた状況がなんとなく掴めてくる。
冷たい台の上に寝かされ、手足は大の字に開かれている。
目隠しをされているらしく、目隠しの奥からはほんのり光の刺激が目に入る。
「え?なんで……いや……!」
更に、一糸纏わぬ姿である事に気付くと、何も見えない恐怖と相まって
羞恥心が膨れる。恥ずかしい部分を隠そうと内股をもじもじさせるが、
固く戒める拘束具はビクともしなかった。
「赤い坊やも青い坊やも中々可愛いけど、あなたが一番可愛いわねぇ」
レディ・エージェントの物と思われる手が、蓮の頬をすっと撫でた。
「何より……しっかり顔を見たのは坊やが初めて……こんなに可愛い子が敵なんて、
ちょっと勿体無いわねぇ……ふふふ」
頬を撫でる手が、首を伝って蓮の身体に触れる。
「っひ!な……なんでこんな事……」
「なんでかしらねぇ……ふふふ……」
乳首の周りを指先がクルクルと巡回、それから下を目指し可愛らしいお臍の穴に指を刺す。
「くっく……」
目隠しをされている為に、次の動きが予想できない。
また、他の感覚が敏感になり、ちょっとの刺激で、身体がビクンと震える。
「私はね……知りたいの。坊や達がどうして強いのかを……だからこうして、
坊やを捕まえて、直接聞きたいと思ったのよ」
「……でも……どうして……ひぃ!……ぼく……?」
「それは……まだ坊やに何もしてないから……私個人の趣味よ。ふふふ……」
レディ・エージェントは蓮の身体から手を離す。
「坊やは痛いのと痛くないの、どっちがいい?」
「え?」
突然の質問。
「痛く……ない方……」
保身を優先した為に、何の疑いもなくそう答える蓮。
「そうよねぇ。普通よねぇ……じゃあ、坊やの望み通り痛くない方法でやってあげる」
「え?やるって……何を……」
怯えた様子で、蓮はレディ・エージェントに尋ねる。
「それは……坊や次第かな……今から私の質問に答えて欲しいの。
坊やが答えてくれれば何もしないけど、答えないと、『痛くない方法』を使って聞き出すのよ。
いわゆる、拷問よ。ご・う・も・ん」
「ごうもん……?」
「ええ。そうよ。答えてくれない限り、ずっと続けるからねぇ……ふふふ」
レディ・エージェントは、台に腹ばいになった蓮に近づき、手を伸ばした。
台の上に寝かされ、両手両足を大の字に開かされ、一糸纏わぬ姿の蓮に、レディ・エージェントは言った。
「まず最初の質問。坊やの年を聞きたいなぁ」
「え?年……ですか……えっと……10歳です……」
「そう。10歳。この国でいう所のショウガク4ネンセイという学位かしら」
「えっと……はい……」
上ずった声で答える蓮。不安で堪らないといったその様子に、
レディ・エージェントは心中燃えていた。
「それじゃ、次の質問。坊やの名前聞きたいなぁ」
「えっと……名前……その……」
レディ・エージェントの質問に、蓮は戸惑った。
エナイエレイターの規則の中に、自分が何者か特定されるような事は
極力避ける事とある。年齢くらいならいいと思ったが、
流石に名前を答えるのは不味い。とっさにそう考えた。
「その……言えません……」
「じゃ、しょうがないわね。言いたくなるまでお・し・お・き!」
「え?ええ?うきゃははははははははははは!!!!」
突然、両脇腹をくすぐられた。
「それそれ~コチョコチョコチョコチョ~!」
10本の指が、少年の柔らかな脇腹に喰い込み、小刻みに震える。
「きゃははははははは!!!やめて!やめてええええ!!!!!」
「名前教えてくれるまで辞めないわよ。うふふ……コチョコチョ~」
指を高速で動かし、新たな刺激を送る。
全く予想外の責めに不意を突かれた為に、蓮のリアクションも大きい。
「いやあああああ!!きゃあああははははははははははひひひひひひひひ!!!」
台の上でのたうち回る蓮。体を左右に揺らして逃げようとするが、
逃げれる範囲が狭く、なんの意味もない行動に終わる。
「分かりましたぁぁぁぁぁ!!!いいますからぁぁぁぁ!!!やめてぇぇぇ!!!」
「言うまで辞めないわよ~ほらほら~コチョコチョ~!!」
「きっひゃあははははははははははは!れんんですうううう!!!ゆうきれんん!!!」
すると、くすぐっていた手が止まり、蓮の身体から離れる。
「ユウキレンね。よく言えました」
「はぁ……はぁ……ごうもんて……これのこと……?」
「ええ。そうよ。『痛くない』拷問」
「そんな……」
蓮はくすぐりには弱かった。勇や翔とじゃれ合ってくすぐられた時は、
数秒も我慢できなかったのに、今は四肢が拘束され防御不能の状態に、何も身につけていない。
今後の事を考えると、ぞっとした。
「えっと……痛い方って……どんなことするんですか……」
「うん?くすぐられるのがそんなに嫌だった?まぁ、痛い方はもっと辛いと思うわよ。
鞭で打ったり、身体を殴ったり、口の中に異物を突っ込んだり、
指を折ったり、爪と指の間に竹串いれたり、尿道に指突っ込んだり……
それと、くすぐられるの、どっちがいいかしら?」
話を聞いているだけでぞっとした。
「痛くないのでいいです……」
くすぐりと言ってもただ笑わせられるだけだ。それなら、きっと耐えれる。
(さっきは名前を言っちゃったけど、今度はずっと我慢してればいいんだもん)
心の中でそう決意する蓮。
「それじゃ、次の質問。そうね……坊やって、くすぐられるとどこが一番弱い?」
「え?」
突拍子もない質問。機密事項を聞かれるかと思ったら、自分に関する事である。
だが、その本質は答えても組織に迷惑をかける訳ではないが、答えられない。
答えられたらそこを責められるのは明確である。
しかし、答えないと……
「ほらほら……コチョコチョ……」
目隠しをされても、蠢く指が肌に近付いてくるのが分かる。それだけで身体がヒクついてしまう。
「待って……待って……くっきゃははははははははははははは!!」
レディ・エージェントの指が再び両脇腹を襲った。
「くひひひひひひひひ!!!ひゃははははははははははは!!」
「さぁ、言っちゃいなさい?坊やの弱点はどこ?」
知られてしまうと、そこを責められてしまう恐怖。
言わなければ、このままずっと責められる恐怖。
齢10歳の少年はとっさに回避方法を思いついた。
「足です!!!きゃははははははははひひひいいいいひひひ!!足の裏ぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「あら?早かったわね」
足の裏なら少しでも耐えられると思い、弱点でもない所を叫ぶ。
「ふふん……まぁ坊やがいいならいいけど」
レディ・エージェントは指を離すと、その場から遠ざかる。
近くで、キンという瓶がぶつかる音が聞こえた。
「ひぃぃ!!」
突然、足の裏に起こる刺激。
ヌルヌルした何かが、足の裏に塗りつけられている。
「ひいいひひひひひ!!やめ!!やめてぇぇぇ!!言った!……なんで……なんで!!」
「うふふ……」
ヌルヌルになった両足の裏に、指が高速で駆け回る。
「ひっ!くひゃははははははははははははははは!!!!ひぃぃぃひひひひひひひ!!!!!」
脇腹をくすぐられた時よりも、強い刺激。
蓮はたまらず顔を横に振ったり、身体を台に打ちつけたり、足を左右に動かす。
「ひひゃはははははは!!くしゅぐったいいいいいくひゃははははははははははくしゅぐったいですうううう!!!」
「あら?ホントに足の裏弱いのねぇ~てっきり嘘ついたかと思ったのに」
芝居掛ったような口調で、レディ・エージェントは言った。
「えへへへへへへ!!!なんれぇぇぇぇぇぇ!!!なんれわかったぁぁぁぁぁぁぁぁ?」
「あら?ホントに嘘だったのぉ?」
しまったと、蓮は思った。カマを掛けられたのだ。
実際の所、蓮の嘘はあっさりと見破られていたのだが。
「今塗ったのはね、肌をツルツルにする効果がある塗布薬なの。
コンクエスターの日用品開発部が作ったんだけどね、これを塗ると、
何かが触れるだけでもくすぐったくなっちやう副作用があってお蔵入りになっちゃったの。それを拷問用に使ってるだけよ」
足の裏、側面、指の間。それぞれを違った方法でくすぐってくるレディ・エージェントの指。
「くっひゃはははははははは!!!ぐるじいいいいいい!!!ひゃはははああはははははひいひひひ!!」
「さて坊や、ホントの弱点は何処かな?教えてくれないと、ずっとコチョコチョしちゃうわよ」
「は、はいいいいひひひひひひひ!!!!わきですうううう!!!わきのしたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
蓮が言った途端、くすぐっていた手が止まる。
「じゃあ、ホントにそうか試そうかしら。うふふ……」
「ホントだって!!腋のしたぁぁぁ!!!だからやめてぇ!!!!」
身体を揺らしながら、声を張り上げて必死に訴える蓮。
もしここで、本当の弱点に塗布薬を使われたのなら……という恐怖が少年を突き動かす。
「ふふふ……冗談よ」
「はぁ……はぁ……わき……の……した……わきの……した……」
「でも、今度はそこをくすぐってあげようかしら」
「ひぇ……!そんなの……」
「それがいやなら、分かってるわよね」
レディ・エージェントの言葉が、蓮を追い込んでいく。
「それじゃ気を取り直して。坊や達の組織、エナイエレイターのトップは誰?」
最重要機密に迫りかねない質問だった。
自分の名前は愚か、エナイエレイターを指揮する総司令官が割れてしまうのは、避けなければならない。
「はぁ……はぁ……それは……言えません……」
「でしょうね」
「くっひゃはははははははは!!!!くひいいいいいい!!!うきゃはははははははははは!!!」
冷たい即答と共に、蓮の開かれた両腋に速射砲の如き速さで指が入り込む。
一番の弱点を責められ、蓮の身体は大きく揺れた。
「きひ!!そこだけはぁぁぁぁぁ!!!やめてぇぇぇぇくだしゃはははははは!!!」
「くしゅぐったぁぁぁぁぁぁあああはははははははははは!!!わきはぁぁぁははひいいいいひひひひひ!!!」
「やめてぇぇぇぇぇ!!!やめてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!お願いしますううううう!!!!」
「言ったでしょう。坊や次第だって。言うまで辞めないわよ」
冷淡な言葉を放ちつつ、レディ・エージェントの十指は蠢き続ける。
指先を一点にまとめてこしょこしょしたり、腋を掻くようにくすぐったり、時には舌も入れる。
「ぐひゅひゃははははははははは!!!!あひいいいいいひひひひひひひひひ!!!」
「うぐぐううああああ!!舐めないでぇぇぇぇぇぇぇ!!!にゅるにゅるいやぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「はぁ……はぁ……きゃははははははははいひひひひひひひっひひ!!!」
突然手を離したかと思えば、再びくすぐりだしてくる。
目隠しをされた蓮にとって、対処不能の連続攻撃だった。
「中々しぶといわね……」
レディ・エージェントはそう言うと今度こそ手を離す。
「はぁ……ひっく……もう……やめて……かえして……」
くすぐりから解放された蓮は、
終わらない拷問から解放による安心感と、今後も続く拷問の恐怖感に思わず涙していた。
「ごめんねぇ……ついつい辛い事しちゃって……よしよし」
レディ・エージェントは豊満な両胸を蓮の顔に押し付け、愚図る少年の頭を優しく撫でた。
「ひっく……もう……いや……うわああああああああああん!!!」
蓮が本格的に泣き始める。
「うんうん……よしよし……うふふ……」
なだめるように、包み込むように蓮をあやすレディ・エージェント。
「うううう……ひっく……あ……ああああ……」
レディ・エージェントの抱擁に安心したのか、蓮の括約筋が緩み、
晒された幼い肉棒から、噴水のように熱水が放水される。
「あああ……とま……ひっく……止まって……!」
堰を切った流れはそう簡単には止まらなかった。
「うふふ……イケない子には、おしおきしなきゃね……」
抱擁を解くと、蓮の腰の部分に近寄るレディ・エージェント。
そして……
「ふぇ!?な、なに……!?」
「うふふ……おしおひ……」
レディ・エージェントは、台の上に乗り、放水し終えたばっかりの肉棒を咥え込む。
「やめ……そこ汚い……!」
「うふふ……しょっぱぁい……」
「あう……」
赤面する蓮。しかし、彼の恥ずかしい部分は、確実に変化していく。
「おっきくなっても可愛いわね……ほーら、食べちゃうわよ……」
「ひぃ!もごもご……してる……ぼくのおちんちん……あう!」
次第に渦巻く不思議な感覚。初めての刺激に、蓮は戸惑うばかりであった。
「なに……おちんちん……変……」
「あら?初めてなの?うふふ……初々しくていいわよ……」
「あん……なに……これ……変な感じ……」
「それはね……気持ちいいって事……ほぉら」
レディ・エージェントは皮に隠れた先っぽに舌を這わす。
「ひゃあ!?なに!?そこ……!ピリピリって!やめて!!」
「ふふふふ……おしおきだから、やめないわよ……それに、これだけじゃないわよ」
「ふぇ……?くひっ!きゃはははははははははははは!!!!!!」
レディ・エージェントは、口で蓮の男の子の部分を咥えながら、両手で
蓮の脇腹をくすぐり始めた。
「きひ!!ふぁん!!きゃはははははははははくひゅうう!!!!」
くすぐったい刺激と、先端をいじられる刺激が相まって、妖しい感覚が蓮の頭でスパークする。
「くひゃん!ふきゅふふふひゃはははははははは!!!」
くすぐりと肉棒が可愛がられる不思議な感覚に、蓮の身体に変化が訪れ始めていた。
「ふぁ……さて、と。目隠しを外しなさい」
レディ・エージェントは蓮の脇腹をくすぐりながらそう言った。
「え!?くひゃははははははははははははは!!!!」
この部屋に、自分とレディ・エージェントの他に誰かがいた事に驚きを隠せない蓮。
第3者の手によって目隠しが外される。
「うそ……くひひひひひひひ!!」
部屋にはレディ・エージェントの他に、目元まで隠れるヘルメットを被った女性が5人いた。
「さぁ、レディース達よ!おもらししちゃったこの子に、お仕置きしなさい!」
「「「「「イエス、レディ」」」」」」
レディースと呼ばれた女性たちは、瓶の中のローションを手のひらに出すと、
それを蓮の全身に塗りたくった。
「きひひひひひ!!それって……それってええええ!!!」
「ええ、そうよ。さっき坊やのあんよに塗った塗布薬よ」
「待って!待ってぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
塗布薬が女性のしなやかな指によって塗られる。
大きく開かれた腋の下、脇腹、薄い胸板、腕から手の先、腿から膝の裏、脹脛に至るまで、
そして、レディ・エージェントも咥え込んでいた肉棒にその薬を塗る。
「やだ……やだ……やだあああああああああ!!!」
「うふふ……心逝くまで、楽しんで頂戴……」
レディース達の手が、一斉に動き出す。
「きひひゃはははははあああんん!!くしゅぐったいいいい!!!ひいいいいいやぁぁははははは!!」
上半身に2人ずつ。左右から蓮を責めたてる。
腋を摩り、脇腹を引っ掻き、平べったい胸をもみながら、小さな乳首をくすぐる。
左右で違う箇所、違うやり方で責める為、常に新鮮な刺激が送り込まれる。
「くひゃははははは!!!腋ぃぃぃぃ!!!!あああひゃあああははははははは!!」
「おっぱいくしゅぐりゃないでぇぇぇぇ!!!ひひひひひひひ!!!くひいいいい!!」
片足に1人ずつあたり、集中攻撃を仕掛ける。
爪を立て、腿を通過し、膝の裏をまるで腋をくすぐるかのように細かくくすぐる。
当然、足のにも魔の手が及び、両足をくすぐる。
「ふゅひゃああああ!!!指のあいだぁぁぁぁ!!!コスコスしないでぇぇぇぇぇ!!!」
「真ん中ぁぁぁはははははくしゅぐったいいいいひひひひひふぎゃああははははは」
蓮の足の指がピクピクとくすぐったそうに悶える。
腰付近にいるレディ・エージェントは局部の攻撃に集中した。
最大まで固くなった蓮の小さな肉塔を口に含みながら、
片方の手は睾丸を、もう片方の手は蟻の門渡りと菊門の周辺を責める。
「きゃはははははそこぉぉぉ!!タマタマの下くすぐったいのにいいいい!!!気持ちいひひひひひ!!!」
「おちんちんがぁぁぁぁ!!!舌でコチョコチョされてるうううう!!!」
全身を襲う快楽。その渦に飲み込まれながら、蓮はある異変に気づいた。
レディ・エージェントを含め、全部で6人のはずなのに。くすぐっているのは5人。
だったら、残った1人は何処に居るのだろうか。
「坊やぁ。余裕があったら、右側を見てごらんなさい」
「きひひひひひひひいいいい!!み、みぎ?うっくくくくひいいい!!」
首を右に傾けると、最後の一人が居た。
そのレディースは大きな機械を持っていた。先端に穴があき、レンズがあり中の機械が前後に動いている。
「くひゃああはははは!!撮らないでぇぇぇぇへへへへへへ!!!ひいいいひひひひひ!!!!!」
それは大型のテレビカメラだった。
「きひひゃはあああああははははは!!!はずかしいいかりゃああああああああ!!!」
「何をいまさら。最初から今までずっと撮ってたのよ~坊やがくすぐられる所とか、嘘ついちゃった所とか、
泣いちゃった所とか、おもらししちゃった所とか。ああ、あと編集して名前の所は伏せてあげるわね」
「そんなあああはははははははあ!!くひゃあああはははははははは!!!やめてぇぇぇぇ!!!
なんでも言うからぁぁぁぁぁ!!!やめてぇぇぇぇぇ撮らないでぇぇぇぇ!!!!」
「うーん、可愛い命乞いだこと。でもダメ。これは世の中が望んでいる事。こういう【リクエスト】があるの。
お客のニーズに答える事こそ、サービス業で一番大事なことじゃない?」
「きひゅはははははははは!!!くひゅうううひひひひひひいいいい!!!」
「あら?先っぽが膨らんできたわね……」
「いひひひひひひい!!出るうううう!!!おしっこ出ちゃううう!!!!」
「うふふ。おしっこじゃないから安心して。でも、しっかり撮っちゃうから」
「いやあああはははははあ!!!カメラぁぁぁぁ!!!止めてぇぇぇぇぇぇぇ!!!出るううううう!!!」
蓮は笑いながら、カメラに向かって叫んだ。
「さぁ、出しちゃえ出しちゃえ。レディース、手加減なしで責め立てなさい」
「「「「イエス、レディ」」」」
「くっひゃあああああああああああ!!!!きひひひい!!!もう、我慢できなぁははははひゃははははふひぁあああ」
そして、ついにその時が来る。レディ・エージェントの口の中に熱い白濁液が迸る。
残酷な事に、絶頂を迎えている最中でさえ、レディースの手は止まらなかった。
「あああ……出てるうううう!!!くひゃふうひゃははあああ!!ごめんなさいいいいひひひひひいい!!」
全身が敏感になる媚薬に加え、絶頂直後の責めに、蓮の頭は思考をストップさせる。
口の中に出してしまうという罪悪感がそのまま『悪い事』と認識した思考により、
自分が責められているのにも関わらず、レディ・エージェントに謝ってしまう。
「ふふふ……いいのよ……もっと出しなさい」
レディ・エージェントが口を放しても尚、精液は勢い良く飛び出していた。
「くひゃははははは!!!出てる!!!くひひひひひひ!!!!くひゃああああああああああああ!!!!」
「皆、手を止めなさい」
「「「「はっ」」」」
レディ・エージェントの一言に、レディースは手をスッと引く。
「はひ……はぁ……はぁ……」
蓮は全身汗だくになり、肩で息をしていた。
その呆然しつつも恍惚な表情でさえ、カメラは逃がさなかった。
「ねぇ、坊や。これが世界の望む光景(ヴィジョン)なのよ。
貴方達エナイエレイターは、世界を守る為に戦っている。
でも、世界は貴方達がやられる事を望んでいる。それっておかしいと思わない?」
「はぁ……はぁ……くひっ!……」
全身をくすぐられた余韻が残る中、蓮はぼんやりと首肯した。
「もし、この理不尽な世界が嫌になったら、いつでも受け入れてあげるわよ。
今日みたいに気持ちいい事もいっぱいしてあげるし、坊やもきっと喜ぶわよ」
「そん……な……の……いら……ない……」
途切れ途切れになって言葉を紡ぐ蓮。
「うふふ……子どもって純粋で好きだわ。今日の所は解放してあげる。次に会う時が楽しみね」
そんな言葉を、意識が薄れゆく中で聞いた蓮。
そして少年は、虚ろな瞳を閉じた。
気がついた時は、ベッドの上だった。
勇と翔が、蓮の顔を覗き込んでいる。
「蓮!蓮!!気がついたか!!良かった……」
勇が感極まって、蓮の肩を引き寄せ抱きつく。
「勇、あんまり揺らすな」
翔の一言に、勇ははっとする。
「ああ、悪ぃ悪ぃ」
勇は苦笑いをして、そっと手を離した。
「蓮、大丈夫か?薬物や改造などの痕跡は見当たらなかったが、疲労が目立っていた。それに喉も……」
ベッドを勇の対岸に位置していた翔は、蓮の容態を気にする。
「う……うん……大丈夫……」
「まさか……お前もやられたのか……」
恐る恐るといった感じに、勇は聞いた。
勇は以前に、コンクエスターによってけしかけられたモンスターに辱めを受けている。
翔も同様に、バグパペットによる痴態を、世間に晒されてしまった事がある。
「えっと……うん……結構……」
うつむきながら、そう答えた。その顔はどこか恥ずかしげだった。
「とにかく、今は休むことだ。俺は司令に伝えてくる。勇は蓮を看ていてくれ」
「ああ、分かった」
翔は部屋から出て行った。
「ねぇ……勇くん……」
「ん?どした?」
「勇くんは……この先も戦ってく?」
上目使いに、恐る恐るといった感じで、蓮はそう聞いた。
「ああ。当然じゃんか。悪い奴らを倒す。それがエナイエレイターだぜ!」
得意げに腕を振り上げ、エナイエレイターのリーダーはにこやかに言った。
「そう……だよね……悪い奴らを倒すのが……」
蓮はただ、下をうつむいてそう肯定した。
次回予告
戦いが激化していく中、ディフェンシブレイター・結城 蓮の心に黒き花が芽生える。
心に黒き花が咲く時、エナイエレイターは……
次回『反転の撃滅者 ダークレイター』にエクスターミネーション!!
―【notice】 次回より掲載板が変わる可能性が御座います。
ご了承の上、今後の活躍にご期待下さい―
撃滅戦士エナイエレイター
第8話『反転の撃滅者 ダークレイター 前篇』
太陽が、折り返し地点から落ちてきた頃。
静津市中央のビジネス街は、混沌に満ち溢れていた。
コンクエスターの襲撃、それに伴うエナイエレイターの出動。
人通りの多い街中の戦闘では、自然と人目についてしまう。
戦場と化したのは、ディフェンシブレイターが貼ったバリアの内側のみで、
一般市民に被害は出ていない。
だが、興味本位で戦いを見る聴衆によって、バリアを囲う様に人だかりが出来ていた。
これでは、万が一バリアが破壊されてしまった時、一般市民に被害が広がってしまう。
エナイエレイターの面々、特にバリアを張っている張本人である蓮は、気が気でならなかった。
「ふふふ……ギャラリーも集まった事だし、そろそろ行こうかねぇ」
艶めかしいボンテージに身を包んだ女士官レディ・エージェントは、
中空に手を掲げると、高らかに叫ぶ。
「出でよ!コンクエスターの新たなる僕!アカナメ!イデモチ!ユキオンナ!」
レディ・エージェントの周囲に雷が3つ落ちる。
その落雷と共に3つの影が姿を現す。
1人は今風のおしゃれな服を身にまとった、小学生位の女の子。
フリルのついたスカートが実に可愛らしい。
1人は黒のレザージャケットとタイトスカートを着た20代半ば程の女性。
最後の1人は、白い着物を着た、16、7歳程の少女。
「3人だと……!」
勇が慄く。今まではボスクラスの増援は1人だったのに対し、今回は3人。
「奴らもどうやら本格的に動き出しているようだ……」
「勇くん、翔くん……どうしよう……」
「この星の文化というのは凄いわね。怪人のアイディアが沢山詰まっているんだもの」
レディ・エージェントは高笑いをした後に、得物の鞭・ナインテイルを地面に叩きつけた。
「さぁ、行くのよ!私の可愛い僕達!!」
レディ・エージェントに促されそれぞれの歩調で歩みだす3人の妖怪。
「各個敵に攻撃を仕掛け、有効な手段を見つけるんだ」
チームの頭脳・翔の指示に、メンバーの2人も頷く。
「行くぜ!俺達の力、見せてやるぜ!!!」
「応!」「うん!」
三者三様に飛び、攻撃を仕掛ける。
「女だからって、容赦しないぜ!レイターソード!」
オフェンシブレイター・勇は飛び上り、小学生位の少女に攻撃を仕掛ける。
幹竹割りが、少女の頭を捉えた。
ガィィィンという金属音が響く。
「馬鹿な……!」
そこに手応えは無い。
鉄筋コンクリートを両断する程の威力を持った斬撃は、顔を横にした少女の、歯による真剣白刃取りによって受け止められていた。
妖怪少女は受け止めた剣を吐き出すと、一気に間合いを詰める。
勇の懐に潜り込んだ瞬間、鳩尾に掌を宛がう。
刹那、少女の掌に力が込められると同時に、勇は大きく吹っ飛ばされた。
スナイプレイター・翔は、白い着物を着た少女に狙撃を行う。
レイターライフルが、10m先に居る少女を狙い打つが、
身体に当たる瞬間に、ライフルのビームが屈折してしまう。
「あれは……氷の結晶……」
スコープごしに見る白い少女の周辺には、盾の役割を果たす氷の結晶が取り巻いていた。
白い少女が、手のひらを口の前にやり、息を吹きかける。
どこからともなく氷の粒が無数に生まれ、小石程の霰なって翔を襲った。
「ぐっ……ぐあああああ!!!」
散弾銃の弾の如く、霰が翔の全身に撃ち込まれる。
並大抵の銃でもびくともしないエナイエレイターのスーツに、容易く衝撃を与える。
全身に霰を受けた翔は地面に伏した。
「行きます!!えええいい!!」
ディフェンシブレイター・蓮が巨大な火球を作り出し、レザージャケットに身を包む女性に投げつける。
着弾と同時に爆発を起こす性質を持つ火球・ファイアーボール……パイロキネシスとサイコキネシスを併せ持つ技である。
「あれ……そんな……」
爆発は起きない。火球は着弾を手前にして静止してしまう。敵が火球を受け止めていた。
女性は口の端を釣り上げると、即座に受けとめた火球を投げ返した。
戦闘の行く末を傍観していた市民が、声を上げる。
「おいおい、やられちゃってるじゃん」
それは声援ではなく、
「また負けんのかよ。つまんねぇな~」
「おいおい!このまま負ければ、またあれが見れるかもよ!」
「早く負けろ!!エナイエレイター!」
個人的な感想や、罵倒だった。
「くっ……え?……」
攻撃を受けた反動で、よろめきながら立ち上がった勇は、市民の声に驚きを隠せなかった。
「なんだと……」
それは翔も、
「ふぇ……そんなの……」
蓮も同じであった。
守るはずの市民が、自分達を必要としていない。
齢10歳弱の少年達に、その事実が重く圧し掛かる。
「計画……通り……ふふふ……」
レディ・エージェントはその光景を眺め、一人ほくそ笑んでいた。
「さぁ、僕達よ!憎き我らが仇を蹂躙しなさい!」
レディ・エージェントの号令に、3人の怪人は新たな行動に移った。
倒れるオフェンシブレイターに、少女が接近した。
少女は馬乗りになり、身体を密着させる。
「おい!やめろって!」
整った顔に澄んだ瞳、年頃の少年は思わず鼓動を速めた。
少女を振り払おうとするが、それよりも早く、両肩を少女の手で押さえこまれる。
成人男性の数十倍の身体能力を発揮できるバトルスーツを持ってしても、マウントポジションは振り払えない。
(なんでだ……力が入らない……こいつが馬鹿力なのは分かるけど……いつもよりも調子が出ない……)
一抹の疑問を抱く勇だが、思考はすぐ別の物に置き換えられる。
少女は可愛らしい舌を伸ばすと、勇の首筋に舌を這わせた。
「うひゃあ!?な、何すんだよ!!」
少女は何も答えず、一心不乱に舐める。まるで、猫が毛繕いするかのように、舌が首筋を往復する。
「この!……ひっ!……退けよ……!」
スーツを装着しているのに、舌の感触が直に感じられた。
足をじたばたさせるが、少女は意に反さず自分に与えられた仕事をこなす。
「くひゃあ!!耳ぃ!?」
少女の舌が、首筋を登って、右の耳に到着する。外側を2周程し、穴の中に舌が文字通り『入り込む』。
彼女の舌はスーツを貫通して、肌に作用する。これではバトルスーツがまるで意味をなさない。
舌が、穴の中を出たり入ったりする感触に、勇の身体には鳥肌が立つ。
「ひひぃ!……はぁ……はぁ……やめろ……」
少女の舌が再び動き出す。耳を降り、首を通過し、身体の左側に。
同時に、押さえつけられた左肩を無理やり持ち上げられ、腋が大きく開かれる。
「ま……まさか……」
勇の脳裏に戦慄が走る。
舌は左肩の付け根に到着し、滑り落ちるように腋に入り込んだ。
「くひゃあああああああ!!!!」
ペロペロと舐められる感触。身体の中でも特にくすぐったい部分が、舌で舐められている。
「ひひいいいいいい!!くひいいいいい!!!ひゃあああああ!!!」
上下左右に巡回したり、中心をほじるように一点集中したり、唇を使ってもごもごと責め立てたり、
そのどれもが味わった事のない感覚だった。
「やめええええええ!!やだああああああああ!!!!」
やがて、左の腋が飽きたのか、今度は右側に移り始める舌先。
「そっち……やめて……」
普段は強気の勇が放つ、嘆きの声。
だが、無慈悲にも舌が少年の腋に入り込む。
「ひゃははははああああ!!!ひゅああああああ!!!」
舌が腋を蹂躙するたびに、身体が悶え揺らぐ。
右腋を弄り倒した舌は、勇の胸の中心にやってきた。
舌がすぼまり少し細くなった状態に変形し、首元から臍の下まで一直線に撫でおろされた。
「ひいいいぃぃぃぃぃぃぃ!!!……」
大きく身体を仰け反らせる勇。
自分の身体を見てみると、スーツがなぞられた部分だけ無くなっている。
少女は出来あがったラインに向かって、瞬時に両手を差し込み、スーツを素早く脱がす。
それはまるで、果物の皮を一息に向くかのような、潔さがあった。
ほんのりと桃色に上気した上半身が、太陽の下、慣れ親しんだ街中のど真ん中に晒される。
「おい!赤いのが剥かれたぞ!!」
成人男性の声によって、聴衆の視線は一気に集中した。
上半身を晒す事くらい、別に何ともない。
……筈なのに、今日に至ってはものすごく恥ずかしい。
勇は、馬乗りになっている少女を払おうとするが、再び押さえこまれる。
そして、晒された素肌に、長い舌が這いずり回る。
「くっひゃああああ!!!!ぎゃああははははははははは!!!!」
身体中に舌先が這いずる。
「うひゃははははははは!!!ひいいひひひひひひひひ!!!」
腋の下に、交互に舌が入り込む。
「わきだめぇぇぇぇ!!!くひゃ!くひ!うひゃあああ!!!」
へこんだお臍に舌がねじ込む。
「臍はぁぁぁぁくひひひひひひひっひっひっひ!!!!!」
平べったい両胸に舌が八の字を描いて周回しつつ、
淡い乳首を重点的にくすぐられる。
「胸はぁぁぁぁぁははははは!!なんでそんなとこおおおおお!!!」
上半身を一通りくすぐった所で、舌が下半身に伸びた。
スーツの僅かな隙間を見つけると、そこから舌が一気に侵入。
舌が通る様子が、スーツごしにはっきりと見え、蠢く姿はその筋の人から見れば非常にそそられる光景だ。
舌は留まる事を知らず、伸び続ける。
「くうううひゃうううう!!」
右足に潜り、足の裏辺りで折り返し、股下を通って左足に到達。
同じように足の裏で折り返すと、一旦腰に巻きついたあと、双肉の谷間を通って、勇の小さな塔に巻きつく。
下半身全体が、一本の長い舌によって包囲された。
「まって……動かさないで……お願い……頼むか……らぁ!!!!!!!!」
舌長少女は無慈悲に舌を動かす。
太股や脹脛を通る舌が、足の裏・土踏まずが、
巻きつかれた腰が、小さな菊門が、蟻の門渡りが、ふたつの可愛らしいタマが、小さい棒が、
連動して刺激を送る。
「ひゃあああははははああ!!……うひいいいいいひひひひひひ!!!ふぁ……はははははははは!!
波のように引いては戻り、引いては戻り。下半身を余すところなく、全く同じペース、同じタイミングで責められる。
引く、戻るの動作の中にある微妙な間が、勇に休む暇を僅かに与える事で、
常に慣れる事のない刺激が駆け巡る。
下半身を同時にくすぐられると同時に、勇の肉棒は徐々に膨張していく。
「ひゃあああ……ふひいいいいいい……ふぁぁぁぁぁ……あひぃぃぃぃ……」
笑いの悲鳴は、徐々に嬌声に変わる。
肉棒から来る快楽が、同じタイミングで与えられる各所の刺激と相まって、
頭が、くすぐりと肉棒への愛撫を同じものと認識を始めたのだ。
「ありぇ……くしゅぐったい……くひゃ!……のに……おれ……きもちいい……よぉ……」
目がトロンとしてくる。
「舌がぁ……ぬちょぬちょして……くしゅぐったい……けど……はぁ……ふあああ……」
仕上げとばかりに、舌先が僅かに顔を見せる亀頭に触れ、皮の中を一周した。
「ふっ……ああああああ!!!」
勇の腰が大きく何度か跳ね上がると、力尽きたようにぐったりと動かなくなる。
その瞬間、スーツ内に行き渡った舌が、スーツを内側から破り下半身を外気に晒す。
力無く広げられた足、倒れた肉棒が、聴衆の前に現れる。
だが、それすらも気にならない……いや、気にする事も出来ないほどの快楽を与えられた勇は、
マスクの下で恍惚な表情を浮かべながら呆けている。
その数秒後、舌が勇の首元からマスクの中に侵入した。
「うへぁ……!?」
首に走る快感。舌は螺旋を描きながら、頭部を包んでいく。
「お……おい……」
先程、スーツの下半身に起きたのと同じならば……
勇がそう危惧した瞬間、赤いマスクが破裂したかのように破ける。
「あ……あああ………」
呆然とした勇の素顔が、聴衆の前に晒される。
撃滅戦士エナイエレイター
第9話『反転の撃滅者 ダークレイター 中篇』
全身に氷の弾丸を受け伏した翔は、手をついて立ち上がろうとした。
しかし、何故か足が動かない。
身体を捻り、自分の足元を見てみると、氷で出来た枷が自分の両足を戒めていた。
氷は地面に対して強固に張り付き、ビクともしない。
さしずめ氷の楔といった所だ。
「くそ……!」
レイターライフルを氷の枷に構える。
その時、翔に影が覆った。
影の正体は白い着物を着た少女。
年齢は、見た限りでは翔より年上……13,4歳程度に見える。
「この!……」
着物少女に対して砲身を向け、ライフルのトリガーを引いた。
至近距離からのビームは、少女の身体に到達する直前に反射してあらぬ方へ飛ぶ。
着物少女は毛ほどにも感じないそぶりをしつつ、翔の横に屈み、背後からスーツに手を宛がう。
「な……何をする!?」
うつ伏せのままでは、背後で何をしているのが分からない。
その恐怖に怯えながら、抗う姿勢を露わにする。
着物少女は無言のまま手を添えるだけ。
しばらくして、スーツに異変が生じる。
背中を中心に、身動きが取り辛くなっていく。
同時に、体温が徐々に奪われていく。
「これは……スーツが凍ってるのか……馬鹿な……」
スーツの腕部にその変化が訪れた頃、
翔はその異変に気づいたが、時既に遅かった。
身体を動かそうにも、ギシギシと鳴るだけで、凍ったスーツの所為で動けない。
(このまま凍死させる気か……?)
脳裏にそんな考えも浮かんだが、
今までのコンクエスターの行動を思い出してみると、他に理由がある気がしてならない。
思考を巡らせている内に、着物少女が次の動きに出た。
指先を、凍ったスーツにそっと突き立てる。
その瞬間、凍結したスーツは粉々に崩れた。
一瞬にして、素顔を除くすべての部分を曝け出してしまう翔。
思わぬストリップに聴衆が沸いた。
翔は顔を赤らめるが、羞恥に悶え苦しむよりも優先するべき行動に出た。
スーツから解放され、即時反撃に出ようとする。
しかし、それよりも早く、着物少女は次の行動に出ていた。
「今度は手か……」
翔の両手首には、足と同様の氷の枷が出来上がり、しっかりと地面にくっついていた。
これだけでは終わらない。
翔のすぐ傍に、氷で出来た樹が生えてくる。
まるで生き物のように、樹は枝を伸ばし、両手両足を拘束する氷の枷に結合する。
枷と枝が繋がると、ゆっくりと持ち上げられる。
まるで、クレーン車に吊るされるようにぶら下がる翔。
手足に直に伝わる冷たさ、氷樹から放たれる冷気が身に染みる。
氷樹の枝は更に、両手両足、4つの枷を背中の上で凍結結合させた。
翔は、氷で出来た樹によって宙に吊るされ、
更にその両手両足は背中部分で1点に拘束された状態となった。
「おいし……そう……」
氷樹に吊るされた翔を見て、着物少女は呟いた。
「お、おいし……?何を考えている!うわ!……この……!」
氷樹が成長し、翔を地上から1m程の高さまで持ち上げる。
不自由な手足と地上までの高低差に若干慄く翔だが、
彼女の攻撃がこれで終わらない事は百の承知だった。
「ふふふ……」
着物少女は不敵な笑みを浮かべると、色白の手を着物の裾から出した。
両手の爪を見せるように、手の甲を翔に向ける。
指先に冷気が漂い、指先に氷の爪が形成されていく。
ふと、着物少女は手に付いた水を払うように、翔から見える位置の地面に向かって手を薙いだ。
アスファルトの地面と氷の爪が僅かにすれ違う。
氷の爪に触れた地面に傷痕が5本、くっきりと残った。
「や……やめろ……」
そこにきて、初めて恐怖と言う物を感じた翔。
氷の爪は長く細く、刃物のような刃を持っている。
自分の身を引っ掻く凶器以外の何物でもない。
スーツを失い、文字通り丸裸な上、両手両足が固定されている今、
翔にそれを防ぐ術は無い。
着物少女は、爪のように細く鋭利に見えるそれを、吊るされる翔の身体に向けた。
翔は少しでも痛みに堪えようと、目を瞑り、歯を食いしばる。
しかし、少年を襲ったのは痛みでは無かった。
「ひひゃ!?」
腹部の中心辺りを、細く冷たい何かでなぞられる。
氷の爪は、翔の身体を優しく甚振り出したのだ。
「動かない方がいいわ……」
翔の耳元で、冷たい吐息と共に着物少女が呟いた。
「少し間違うと、簡単に切れちゃうから……くすっ」
その忠告は、翔の身を案じた物ではない。
それを聞いた翔が、どのような反応を示すか、それを楽しむが故の言葉。
「動くと、切れちゃうかも刺さっちゃうかも裂けちゃうかも……ふふ……とっても痛いかも……」
「ひくっ……ん!」
少女はその指を一向にやめない。
吊るされた身体の、腹部を中心に氷の爪を這わせていく。
「くひ……んん……」
「切れちゃう……切れちゃう……頑張って……」
右手が、吊るされた身体の上側……つまり背中部分に移動した。
拘束された手足の僅かな空間に爪を差し込み、背中をなぞる。
「はぁ……くっ……ふっ……」
時々、不意に柔らかい尻肉に向かう。
腹部を責める左手も、ペースが落ちる事無く、あくまで緩やかなスピードで優しく責める。
「はひ……くぅ……」
「ほら……お腹がピクピクしてきた……そんなに動くと、サックリ切れちゃうよ……」
そして、常に言葉で翔を追い詰める。
「ううう……う"う"う"う"……」
一糸纏わぬ姿に、氷樹によって囚われ、氷の爪で身をなじられ、冷たい吐息と言葉で責められ、
翔は異常なまでのプレッシャーを受けていた。
少しでも力を抜けば身体が切り裂かれる恐怖。
氷樹や氷の爪から伝わる冷気が身体を蝕む恐怖。
自分を追い詰める数々の言葉による恐怖。
翔の身体は冷え切り、歯の根が合わない口が、ガチガチと歯を叩いて音を鳴らす。
「あう……あ……」
身体が冷え切り、次に襲い掛ったのは強烈な尿意だった。
縮こまる思いの膀胱が、圧迫し始める。
「ひっ……んんんん!!!」
足に力を入れるが、氷の枷に戒められている以上、動く事はない。
逆に中途半端に開かれている所為で、踏ん張りも効かない。
「んんんんぁ……はぁ……く……」
醜態を晒すまいとするプライドと羞恥心が精神力となり、関を食い止めているような物だった。
「……おしっこしたいのね……」
着物少女が、切羽詰まった様子を見逃す訳も無く、即座に耳打ちしてきた。
「ち、ちが……!」
冷たい左手が、下半身に向かって舵を取る。
「本当……?」
臍を通過し、下腹部へ到達。
だらりと垂れさがる、縮こまったそれに、手を掛ける。
「はぅ!……やめ……ろよぉ……」
「ふふふ……なんで?」
5本の氷の爪先が、絡む。
「あああ……出ちゃうから……おしっこ……だ、だから……触んないで……」
「やっぱり……いいのよ、出しても……」
爪が根元と先端を往復する。
「あ、出る出る出る出る!……漏れちゃう……漏れちゃう!……」
限界を感じた翔は、そう叫んだ。
「あ、でも出ちゃったら、その反動でおちんちんが動いて、爪に食いこんじゃって切れちゃうかも」
「え……」
冷たい宣告に、翔は絶望に染まった。
同時に、小さな蕾から熱水が迸った。
「ぎゃああああああああ!!!!!!!!!」
翔が叫ぶ。
「おしっこおおおお!!止まれぇぇぇぇぇ!!!止まれぇぇぇぇぇ!!!いやぁぁぁぁぁぁ!!!!」
周囲に聞こえるような大声で叫ぶが、意に反して放尿は止まらない。
「切れちゃう!!!ちんちん切れちゃう!!!!!!」
「お、おい!青いのが叫びながらしょんべんしてるぜ!」
「うわ、すっげぇ勢い……でも、何で叫んでるだろうな?」
「切れちゃう~切れちゃうってか?さっきまで責めてた女の子は、もう触ってないのにな」
聴衆が、その様子を事細かに観察していた。
ある物は望遠レンズを搭載したカメラを使い、シャッターを連続して切っている。
しかし、当の翔は自分の声でそれすらも気付かない。
着物少女が手を引っ込めて、翔を眺めていることにも。
「はぁ……はぁ……ちんちん……切れひゃう……」
半ば放心したのように垂れる翔。頬には涙が伝っている。
彼の眼下には、湯気立ち込める水たまりが出来上がっていた。
「くっ!ふふふふふ!!大丈夫……おしっこ出す瞬間に手を引っ込めたから切れてないわよ……」
少女は、翔の取り乱し方が可笑しくてしょうがなかったようだった。
笑いを堪えながら、翔に話しかける。
「気に入ったわ……あなた……もっと酷いことしてあげる……今度はもっと冷たく、激しく……」
翔を吊り下げる氷樹の枝が、大きく持ち上がる。
その隙に、氷樹の下半分が、中身を繰り抜いた長細い直方体に姿を変える。
丁度、人一人が入れるバスタブのような形だった。
そこに翔を丁重に入れ、足を伸ばした状態で座らせる形にすると、
手足の拘束を解いて変形を始める。こちらはシャワーのような形だった。
翔を入れたバスタブは、手足に氷の錠を掛け、バスタブに身体を固定させた。
そこに、シャワーが降りかかる。
「っ冷た……え……」
自身に対しての、急激な低温度の刺激に意識を取り戻す翔。
足が半分浸る程度にバスタブ内が浸水し、頭から水を被った所為で全身水浸しの状態だった。
「冷たっ!……こ、これ冷たい!!冷たいいいい!!」
「冷たいの?なら、あったかくしてあげる……」
着物少女がそう言うと、翔の全身に微振動が広がる。
「なにこれ……うわ……!」
身体に付着した水滴が、振動を始めたのだ。
そればかりか、バスタブに張った水も振動を始めた。
「ひゃひ!……み、みずがぁぁぁ……ふああああ……」
「分子レベルの話しよ。水が凍っている時、分子は動かない。
でも分子の運動量が増えると温度が上がる……」
「馬鹿……な……あぅっ……そ、そんな事でこんな振動が……」
「そんな事が出来るから……私達は怪人なの……」
「く……ひひひひひ……ひゃははははは!!!!」
「一生懸命耐えてた姿も可愛かった……けど、やっぱり笑った方が可愛い……」
「くっ……やめ……くひゃあああはははははははは!!!!」
全身を覆うくすぐったい感覚に反応して、拘束された身体がじたばたと動きまわる。
「くふ!ひゃははは!!うひひひひひひ!!!!はぁぁぁはははははは!!!」
だが、水が降り止む事は無い。徐々にバスタブに水が溜まっていく。
「いひひひひ!!!うひゅうう!!うひいいいいい!!!!」
浸された水をパシャパシャと叩きつけて、くすぐったい刺激に耐える。
「お尻の穴がぁぁぁぁぁぁ!!!ひぃ!ひぃ!ひぃいいいひひひひひひ!!!」
水が菊門に差し掛かった瞬間、腰を浮かせ上下左右に振りたくる。
「ひゃははははああん!!ふはははははあああ!!ふぁんんんん!!ちんちんがプルプルするううう!!!」
やがて、腰全体まで浸水した水。翔の小さなペニスは、まるで誰かに捏ねられるように動く。
「お腹ぁぁぁぁぁ臍の中までぇぇぇぇへへへへへ!!!」
腹部までくると、著しく反応が激しくなる。流石に疲労してきたのか、暴れる事は無くなったが、
閉じる瞳からは涙が流れ、呼吸を荒くし、ただただ笑う事しか出来ない。
「わ、腋ぃぃぃぃ!!!ひひひひひひ!!うひゃあああああはははははは!!」
やがて肩まで水が行き渡ると、再び反応が激しくなる。
だが、もがく姿に力は感じられず、無理矢理身体が動いているような物だった。
「肩まで……しっかりと浸からないと……私が10数えたら出してあげるわよ」
「ひゃはははははは!!!出してぇぇぇぇ!!出してよおおおお!!!」
着物少女はバスタブに腕をついて、腰をかがめると、微笑みながら数を数え出した。
「ふふふ……い~~~~ち……」
その数え方は、1カウントにつき3、4秒はかかるものだった。
「早くうう!!早く数えてぇぇぇぇぇ!!」
全身を襲う刺激に耐える事の出来ない翔は、一刻も早い解放を望み、
バスタブの中でのたうち回りながら懇願する。
「に~~~~~い……さ~~~~~ん……」
「ひゃああ!もうだめぇぇぇぇぇ!!くしゅぐったいのがぁぁぁぁいっぱいでぇぇぇぇへへへへ!!!」
「ご~~~~~お……ろ~~~~~く……」
「ちんちんがぁぁひゃははははははは!!!出ちゃうううう!!またでちゃうからぁぁぁぁ!!!」
「な~~~~~な……は~~~~~ち……」
「もうむりむりむりいいい!!ひゃあはははっはあああああ!!!」
翔は一きり大きく仰け反ると、糸の切れたような人形のように動かなくなった。
バスタブには、ゆらゆらと白くて長細い物が浮いている。
「ふふふ……耐えられなかったのね……」
着物少女が立ち上がると、氷のバスタブは一気に崩壊し、翔を地面に投げ放った。
そして、倒れた少年の青いマスクを、そっと引き剥がす。
そこには眠るように気を失った少年の顔があった。
勇と翔が素顔を晒され、倒れ伏している頃、
蓮は奇妙な捕らえられ方をしていた。
蓮の身体は、おおよそX字を描くように手足を拘束されている。
その拘束されている場所というのが、レザージャケットを着た女性の『身体』なのだ。
更に難解な事に、拘束具などは一切使っていない。
手足が身体に張り付いているのだ。
「今度は、ボウヤの番だからね」
レザージャケットの女性……イデモチは、蓮の耳元でそっと囁いた。
鉄棒拘束拷問編
ピリっとした感覚で、目が覚めた。
意識が覚醒し、辺りを見渡すとそこは、無機質なコンクリートに囲まれた部屋だった。
その部屋の中央には、床から垂直に立った2本の鉄柱の上に、
金属製の棒が掛けられているオブジェ…世間一般で言う所の鉄棒と呼ばれる物が置いてあった。
自分はその鉄棒に両手を拘束され、且一糸纏わぬ姿を晒している。
鉄棒は身の丈よりも少し高く、己の足は床から数センチ上がった所で、空を切っていた。
ふと、自分の右側に見慣れた姿の人影が居た。
「ゆ、勇……!?」
ツンツンとした髪型の少年……それは、エナイエレイターのリーダーこと、
オフェンシブレイター・日下部 勇だった。
普段は活発で、元気一杯の4文字が似合う少年は、
自分と同じように両手を拘束され、顔は俯き、身体は震え、肩で息をしている。
活発少年の足元を見ると、コンクリートの床に水たまりが出来ている。
その光景を眺めるだけで、ここで何が起きたのかが手に取るように分かった。
「おはよう、アザイ・ショウくん!」
前方から、自分の名を呼ぶ声がした。
目線を少し上に上げると、漆黒のボンテージに身を包んだ女性…レディ・エージェントが佇んでいた。
「貴方が起きるまで、ユウくんで遊んでたのよ。
貴方が中々起きないから、ユウくんは延々弄ばれ続けて、最後にはお漏らしまでしちゃったんだから!」
微笑するレディ・エージェント。
スナイプレイター・浅井 翔は、己の不甲斐無さを呪った。
だが、自責の念に苛まれている場合では無い。
「俺達をどうするつもりだ」
翔は今にも食い千切らんばかりの獰猛な視線をレディ・エージェントに叩きつける。
「全く、お決まりのセリフね」
だが、まだ可愛げの残る視線には、それ程の威力は無かったようだ。
レディ・エージェントは翔の注視を意に介さず、つまらなそうに言った。
「処刑よ、処刑。しかも、貴方達の大好きな『こちょこちょ』で処刑してあ・げ・る!」
「なっ……!」
処刑。その2文字を聞いた瞬間、翔は愕然とした。
齢10歳前後の少年に、その言葉はあまりにも重すぎる言葉。
命に代えて、正義を貫く者であっても、命を失う事に関してはまだ抵抗がある。
「でも安心して、私も鬼では無いわ。少しでも生きる時間を増やしてあげる」
レディ・エージェントは翔の傍まで歩み寄り、右手の人差し指をそっと胸の中央に宛がう。
そのまま指は下降、腹部・臍・下腹部を通過し、小さな少年の分身に触れる。
「射精、もしくはお漏らししたら、処刑は一旦ストップしてあげる」
レディ・エージェントのその一言は、まったく理解できなかった。
「その代り、ショウくんの処刑がストップしている間は、ユウくんに処刑対象が移るわ。
そして、ユウくんが射精、或いはお漏らししちゃったら、再びショウくんに対象が戻るの。素敵でしょ?」
「ふざけろ!誰がそんな処刑を…!」
翔は食ってかかった。いつもから冷静な彼が声を荒げる理由は、他ならぬ仲間の命がかかっているからだ。
「フフフ…ユウくんも同じ事を言っていたわ。だけど考えてみて?貴方が死ぬまで我慢すれば、
友達は助かるかもしれないのよ?ユウくんにそう言ったら、真っ先にやってくれだもの。クスクス……でも、結果がこれじゃあね」
そう言って、項垂れる勇を見るレディ・エージェント」
「それに、貴方にはもう、拒否権と言う物が存在しないの」
「そんな処刑、認めなくひぃぃぃぃ!?」
言葉途中で、翔に刺激が襲いかかる。
いつの間にか、翔の背後には腕を4本生やした女性戦闘員が立っていた。
ぐったりとする勇の背後にも、同じタイプの戦闘員が居る。
「処刑開始~」
レディ・エージェントは歌うようにそう言うと、後ろに下がり、部屋に備えつけてあったパイプ椅子に腰を下ろす。
「くひひひひひひひ!!!こんなのおおおおおおおお!!!やめ……ひっくくくくくく!」
戦闘員の4本腕が、大きく開いた両腋と脇腹に狙いを定める。
堪らず、身体を左右に捻るが、戦闘員の腕から逃れる事は叶わない。
「ひゃあああああ!!!くひいいいいいいいいひひひひひひひひひひひぃぃぃきひいいいいい!」
避ける為に、両足をばたつかせたり、背を仰け反らせたりしても、
まるで吸いつくように戦闘員の4本腕が追従する。
「あひゃあああ!!ぐっひゃあああああぎゅひいいいいいひひひひひひ!!!」
女性型の戦闘員の手は細く、責める4個所を細かく、素早く、そして的確に責めて行く。
「坊や~?おちんちんが、ちょっと元気になってきたわよ?クスクスクスクス……」
静観していたレディ・エージェントは嘲るように言い放った。
「くっひゃああははははははははあああ!!そんなのおおおおおおお!!!ウソだぁぁぁぁぁはははははは!!」
翔はそれを否定する。
「嘘じゃないわよ?自分の可愛いおちんちんを見てごらんなさい?」
レディ・エージェントの言った言葉の真偽を確かめるため、
激しくくすぐられながらも、自分の下腹部に目をやった。
自分でも信じられない事に、小さいながらも肉棒が屹立した光景が目に入る。
その瞬間、戦闘員の右脇腹を責めていた手が、翔の可愛らしい肉の芽を包む。
竿を人差し指と親指でつまみ、上下にシゴきじめた。
「きひひ!?ひいいいいいひひひゃあああははははああひいいいいい!!」
突然の行動に、翔は奇声を上げ、より一層身を捩った。
「こんなのおおおおおおおお!!!こちょこちょじゃああああああ!!!もう!もうムリいいいいいい!!!」
「あらあら?出ちゃうの?でも出ちゃうと、ユウ君に処刑対象が移っちゃうわよ?……ウフフフフ……」
レディ・エージェントの不敵な笑みの前で、翔は腰を大きく突き上げる。
「くひひひひひひひひ!!出る!出ちゃうううううううううううう!!!!」
ピュッピュッ!と、白濁液が翔の肉の塔から放たれた。
「あう……はぁ……はぁ……そんな……」
それと同時に翔を責める手が止み、そして、
「っくっひゃあああ!!!ぎひゃあああああああああははははははははあひひひひひひひひひいいいいいい!!!」
勇の背後で待機していた戦闘員が動き出す。
息を整えている最中だった勇にとって、最悪のスタートとなってしまった。
「勇!……くっ……」
「もうちょっと頑張れば、ユウくんも息を整えれたのにねぇ~クスクス……」
翔が自責の念に苛まれても、勇への責めは止まらない。
果ててしまった少年は、唇を噛みしめた。
勇への責めも、翔と同様の両腋、両脇腹へ行われていた。
「ぐひゃははははは!!!ひゃはははははは!!!いぎがああああいぎがああああああああああああ!!!」
肺に残った数少ない酸素が、一気に消費していく。
呼吸困難に陥る勇は、翔以上にがむしゃらに身体を揺さぶった。
「きひゃははははははははははは!!!きひゃあああひゃはははははははははははははははは!!!」
酸素を求める為に、本能が身体を突き動かす。ひたすら、自分を責める手から逃れる為に。
だが、戦闘員の4本の腕は、そんな激しい動きにも的確に追尾してくる。むしろ、動きを先読みしているかのように、
勇の弱点を責め続けていた。
「いぎがぁぁぁぁいぎがぁぁぁぁぁぁ!!!くひいいいいいいいいいひゃあああははははははは……」
消え行く断末魔の後、酸欠による失神を引き起こし、弛んだ膀胱からは尿が垂れ流れる。
「あら?あっけないわね?」
レディ・エージェントはそう呟いた。
そして、勇を責める手は止まり、即座に翔を責め始める戦闘員。
「ゆ、あひ!?くひゃあああはははははひひひひひひひひひひいいいいいいいいい!!!」
「ユウくんの事は心配しなくていいのよ。責める時は軽い電気ショックで起こしてあげるから」
「ふひいいい!!く…っきひゃあははははははははははははははは!!!」
「もちろん、ショウくんが気絶しても、ちゃんと起こしてあげるから、安心してね。アハハハハハハ!!」
レディ・エージェントの高笑いが、癪に障る。小さな身体に残る精神力を総動員させ、翔は耐え忍ぶ。
「くひ!くくくくくく……ぜったい……負ける……ものか……くひん!……ふぁ……」
先程までとは打って変わり、笑声を上げなくなる。
少年の持つ精神力と気合が、身体の限界を超えている結果であった。
「くひゃっ!くくくくくく……こんなもの……くひひひひひひひ……」
小さなおちんちんも、屹立する事無く、4本の腕による責めに耐え抜く翔。
そのままの状態が、5分ほど続いた。
「流石エナイエレイターと言ったところかしら……これじゃあ処刑出来ないわぁ」
残念そうなレディ・エージェントの言葉。
一瞬、翔の顔に希望の光が灯る。
しかし、次の言葉を聞いて、翔は再び絶望に陥れられる。
「拘束を強化して頂戴。そうね、趣向を凝らして『ちんぐり返し』なんてどうかしら。
無論、そっちの伸びてるガキにもね。それから責め手も各1人ずつ増やしなさい。ツールA5の使用も許可」
レディ・エージェントのそう言い放つと、どこからか4本腕の戦闘員が2人現れる。
彼女らは、責められ続ける翔と、気絶している勇の両足を2本の腕て掴むと、
余ったもう2本の腕で、両足を鉄棒にくくりつけた。
「くひゃ!……ううう……」
W字開脚を強いられ、少年の可愛らしい肉棒から、柔らかな睾丸、筋の通った蟻の門渡り、綺麗な肛門が晒される。
普段見られる事の無い菊門を開放され、翔は羞恥に悶える。
追加された2人の戦闘員は、どこからか台車を持ってくると、手の届く位置に配置した後、
少年の前に佇み、膝立ちになって、視線を少年の身体の高さに合わせた。
翔は横目で、台車を覗く。
台車の上には、敷かれた白いクロスの上に、様々な道具が置いてあった。
筆、鳥の羽、毛ばたき、電気按摩、電動歯ブラシ、液体の入ったボトルなどなど、中にはどんな用途に使うのかも分からない物まである。
翔の前に構える戦闘員は、4本の腕に筆、電動歯ブラシを1本ずつ、そして鳥の羽を2本持つと、
責め苦に震える少年の身体に向けた。
「いや……やめ……くひゃあああああああははははははああ!!!」
筆は菊門の皺や表面を、細かく、激しく責めた。
皺の一本一本を数えるように、途中で、穴を掃くように細かくくすぐる。
恥ずかしい気持ちと、くすぐったい気持ちに挟まれ、翔は悶え苦しんだ。
その菊門は責められるたびに、ヒクヒクと小さく開閉を繰り返す。
「ふあああ!あひいいいいひひひいいいいいい!!」
稀に不意打ちで、蟻の門渡りに筆が走ると、翔の身体は大きく揺れ、嬌声も1オクターブ高くなった。
電動歯ブラシは、少年のフニフニとした睾丸と竿を苛め抜いた。
電源を入れていない状態で、睾丸に軽く押し付け、下から上になぞり上げる。
竿を右、左と撫で上げると、瞬く間に充血し、自己主張を始めた。
天に向かって伸びた肉棒の先端に、ブラシをソフトにあてがい、電源を入れる。
「っくひゃあああああ!!!あひいいいいいいいいひいいいひいひひいいいいいい!!!」
まだ衣を脱ぎきれて居ない少年の先端は、至極敏感であり少し力加減を間違えれば痛みさえ感じてしまう。
しかし、戦闘員は痛みと快楽のボーダーラインぎりぎりを責め、常に最高潮の刺激を与える。
「はあああああぁぁぁぁ……はぁぁぁぁ…はくっ!また先っぽ!!やだあああ!!やだあああああああああああ!!!」
睾丸、竿の側面、裏筋、先端と順を追ってローテーションする。それにより、次に責められる部分を覚えてしまい、
絶望と歓喜に待ち焦がれる。
2本の羽は、すらりと伸びた両足の裏側を責めていた。
太股を上下に、かつ緩急をつけて責め立て、
膝の裏を螺旋を描いて、引っ掻き回し、
曲線を描く脹脛を、丹念に撫ぜる。
「あふ!くひいいい!!ふひんん!!ふぁぁぁぁぁ……!」
責め自体は優しい物だったが、ゾクゾクとする感覚が、翔を追い詰める。
繰り広げられる流動により、ビクビクと痙攣する両足。
「くはっ!そこ!や……しつこいいいいいいひひひひひぃぃ!!!」
まるで怯えた小動物のような反応をする両足に対し、
責める戦闘員にも嗜虐心が生まれる。
翔の背後に居る戦闘員も、道具を使っていた。
しかし、こちらはただ1つだけ、ボトルの中の液体のみを使用。
ボトルを翔の身体の上からひっくり返し、液体をぶちまける。
粘性のある液体…詰る所ローションを身体に塗し、
4本の腕を使い、効率よく広げていく。
「くひひひひひひ!!!ぬるぬるがぁぁぁぁぁひひひひひひひ!!!」
剥き出しの腋窩、柔らかながらも引き締まる脇腹、小さな臍。
二の腕から、手指の先。拘束され、上を向く足の裏。背中から、臀部まで。
ローションを塗り広げられるだけでも、かなりのくすぐったさが襲いかかった。
そして、戦闘員の動きが本格的に動き出す。
「っくっひゃああああああああああああああああああああ!!!!」
4本の腕が、不規則に動き、ローションを塗った個所を次々と責め立てる。
ローションにより潤滑し、抵抗・摩擦が少なくなった身体に、20本の腕が躍り出る。
「ひひひひいいいいい!!わきいいいいいいい!!くしゅぐったいいいいいいいひひひあああああ!!」
腋を責める指。人差し指、中指の2本を揃え、スクラッチするかのように責めたかと思えば、
揉みしだくように指が動いたり、五指が独立した動きをして描き回した。
「お腹だえぇぇぇぇぇぇえ!!くひいいいいいいいん!!きゃあああああああああああ!!!」
脇腹を責める指。1本が上下に動き、2本で歩くように、3本で引っ掻き回し、
4本以上で本格的にくすぐる。段階を踏んだ責めに、身体は翻弄されるがままだった。
「足がぁぁぁぁぁはははははあ!!うらはぁぁぁぁきひゃああああああああああ!!!」
足の裏を責める指。土踏まずを引っ掻く五指。足の指の間を往来する、戦闘員の指。
その責めに、足をキュッと縮こませ、耐えようとするが、ローションに塗れた現状では、
意味の無い行動だった。
「ひひゃああああああ!!!きゃはははははははははははは!!!いひひひひひひひいいいい!!!」
「くふっ!んああああ!!やぁ!やぁらあああああ!!!」
「そこいやぁぁぁぁ!!!やめえええええええええええへへへへへへへへへ!!!」
上半身への激しい責めと、下半身への優しい責め、
2つの刺激は甘美な物となり、少年の精神を蝕む。
「あ、あ、あ、あ、あああああ!……出ちゃうううう……くひひひひひひひひひっ!」
翔の肉棒から、熱水が噴き出る。
前を責めていた戦闘員は即座に退避して難を逃れていた。
「ゆう……はぁ……はぁ……んあ……はぁ……」
翔は、放尿の開放感に浸れる訳もなく、後悔の念に押し潰されそうになっていた。
だがそれよりも、疲労が、身体を支配する。酸素が圧倒的に足りない。呼吸も知らず知らずに大きくなっていった。
今の翔に必要な事は、次に訪れる責め苦までに、コンディションを回復させる事だった。
「っつう!ひゃああああああ!!!うぇぇぇぇ!?何?何これええきゃははははははははあ!!!!」
隣では、電気を通されて無理矢理意識を回復させられた勇が、くすぐりに処され始める。
いつの間にか足までもが拘束されている自体が飲み込めず、今だに混乱しているようだった。
「え?何でぇぇぇ!!これえええ!いや、やめろおおおおおおおひゃははははははははは!!!」
勇には、翔とは別の責め方が行われる。
背後にいる戦闘員は、まるで抱きかかえるように2本の腕を絡ませると、
そのまま腋窩と同時に親指で小さい乳首を弾く。
もう2本の腕は、勇の下腹部、足の付け根を閉塞的にくすぐる。
前方にいる戦闘員は、電気按摩を右片手に、柔らかな肉棒に当てつけ、
ローションを付けた左片手の人差し指を、菊門の中へと侵入。
残りの2本は、足の裏を重点的に責め上げた。
「くひ!!!ひゃああああ!!お尻がぁぁぁぁぁぁ気持ち悪いいいいいいいいいひひひひいいい!!!」
菊門の中を責められるその感触は、何ともおぞましいものだった。
こちらの事なぞお構いなく出たり入ったりする細い指は、
まるで強制的に排泄を行わされているような感覚にさえ思えてくる。
「いひひひひひ!!くひいいいいい!!おっぱい!プルプルするなぁぁぁぁ!!!」
腋をくすぐりながら、両乳首を責める指に、勇は悶える。
親指で弾かれる度に、小さな身体がぴくんと震えた。
「ちんちん!!ちんちんきついよおおおおおお!!!!!」
一番ダメージが大きいのは、電気按摩を宛がわれている局部だった。
丸みを帯びた先端を、竿にくっつけ、片方の手で押さえる。
直に振動を感じ、小さな肉棒は快感に震え、激しく流動する。
「あひいいい!!!出るううう!!!出る!!!!ひひひひひひゃああはははははははは!!!」
やがて臨界点が訪れ、快楽が身体を覆い尽くす。
勃起幼棒から、白濁液が飛び出る。
「ひいいいい……はぁ……あぁぁぁぁぁ……」
そしてそれは、新たな悲劇の始まりでもある。
「ちょ……まだ……待っくっひゃああああああ!!!!」
「きゃはっ!ひひゃははははははははああああ!!!くひいいいいいいひひひひひひひ!!!」
先程と同様の責めが、翔に襲いかかる。
「ひひひひひいいいいい!!!!また、またそれぇぇぇぇぇぇ!!!」
「あふ!ひぁ……ああああ……ちんちんくすぐったいいいいいい!!!きゃああああははははははははは!!!!!」
「おしっこおおおおお!!!出ちゃうううううう!!また出ちゃううううううう!!!」
「か、身体にいいひひひひひひ!!ちからはいんないいいいいひゃああははははははあああ!!!」
「おしっこ、我慢できないい!!!なんで……なんでえええええへへへひひゃはははははははははは!!!」
しばらくして、再び翔は尿を放水した。
「フフフ……効いてきたかしら……」
レディ・エージェントは、誰に話しかける訳でもなく、独りごちた。
「利尿剤と、特殊な麻酔のお陰で、お漏らしし放題。
それに加えて強烈な刺激によって、射精も止め処無く行われる……ククククク……」
不敵な笑みを浮かべるレディ・エージェント。
「さぁ、終わらない輪舞の始まりよ……フフフフフフ……」
「きひゃああ!!ひひひひひいひひひひ!!!!!おしっこおおおおおお!!!出ちゃうう!!!」
「ふぁ!んひいいいいいいいい!!!!!出る!出る!!白いのでりゅうううう!!!」
「くしゅぐったいのやらぁぁぁぁ!!もうやめてぇぇぇぇぇ!!!!」
「いぎいいいいいい!!!!あふああひゃああははははははははははああ!!!」
「くひ!くっひいいいい!!!そこおおおおお!!弱いからぁぁぁぁぁぁああははははははは!!」
「おちんちんいや!いやああああ!!!ぷるぷるしながらこちょこちょいやああああああああ!!!」
責められれば即座に反応し、そして対象が交代する。
その間隔が徐々に短くなり、しまいには2人とも責められている状態になってしまう。
既に尿なのか精液なのか区別がつかないほど出しつくし、肉棒は真っ赤に腫れあがっている。
しかし、処刑は止むことは無い。
輪廻の輪は、外れる事は無かった……
エナイエレイターBE外伝
校庭露出公開拷問
月が大地を照らす真夜中。
静津第一小学校の校庭、月下の元に、ひとつの戦いが幕を閉じる。
「フフフフフフ!!ちょろいものね~エナイエレイター!」
ボンテージに身を包んだ女性、レディ・エージェントの高笑いが、深夜の静津市に響き渡る。
寝静まった夜に出撃を余儀なくされ、夢の中から叩き起こされても尚、眠気の覚めない少年達は、
レディ・エージェントに敗北を喫してしまった。
「フフフフフフ……いい気味ねぇ……」
オフェンシブ、ディフェンシブ、スナイプの3人の少年は、
校庭の中央奥にある3本の旗立てに吊るされていた。
地上から1メートル程離れた場所で、両手両足を横に180度広げた体勢での拘束。
ポールに手足を厳重にくくり付けられ、身動きの取れない状態にある。
遠くから見れば、『土』という字が横に3つ並んでいる。
無論、スーツ、ヘルムの両装備は剥ぎ取られ、文字通り一糸纏わぬ姿を月下に晒していた。
「レディ・エージェント!絶対に許さないからな!」
中央にくくりつけられた少年、オフェンシブレイターこと日下部 勇は、果敢に吠える。
しかし、それも月夜の下の負け犬の遠吠えに過ぎなかった。
「フフフ……そんな格好で何言ったって、全然かっこよくないわよぉ?」
レディ・エージェントはボンテージに包まれた豊満な肉体を揺らし、甲高い笑声を上げる。
(「勇…ここは耐えるんだ……今頃、司令が俺達の異変に気づいて増援を……」)
勇の右側で拘束されているスナイプレイター浅井 翔は、隣の味方にそっと耳打ちをする。
「フフフフ、味方の助けを待ってたって無駄よぉ~この敷地内に強力なバリアを張らせて貰ったからねぇ」
レディ・エージェントは、翔の希望をも打ち砕いた。
「まぁ、バリアのエネルギーもバカにならないから、すぐに解いちゃうと思うけど。まぁ、それでも朝までは持つかしら」
「そ、そんなぁ……」
勇の左側から、か弱いボーイソプラノが聞こえた。
ディフェンシブレイター・結城 蓮だ。
「まぁ、逆に言っちゃえば、朝までやりたい放題S・RPGなワケだけど、夜はお肌の敵って言うしね……」
頬に手を当て、溜息混じりに喋るレディ・エージェント。
「だから、ここはロボットにお任せするわね」
ボンテージの魔女がそう言葉を放った瞬間、ポールの上から数体の球体が滑り落ちてくる。
「うわ!?」
「な、なに!?」
「こ、これは……」
三者三様、驚きの言葉を上げる少年達。
ポールから落ちてきた球体は、サッカーボール程の大きさであり、
その本体からは6本の節足が生えていた。
「それじゃ、朝まで頑張ってね~」
「くそ!待て!レディ・エージェント!!」
レディ・エージェントは勇の声に全く耳を貸さず、踵を返して、2,3歩歩いた後、その場から忽然と姿を消した。
校庭に残された3人の少年と、球体兵器。
その恐怖の宴が切って落とされようとしていた。
球体兵器は、少年達の柔肌にマウントすると、己に与えられた『機能』を発動させる。
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ!!!!
「うひゃ!?きひひひひひひひひひひ!!」
「あひぃ!!…な……なにこれ……」
「んくっ!!くくくくくく……こいつ……足が、振動している……」
球体兵器の6本の節足は、細かな振動を起こし、少年の肌を直に責める。
土の字で拘束された身体は、耐性の弱い所から、敏感な所まで全てが曝け出されている。
加えて、防御不可能な状況な為、機械の攻撃はダイレクトに響く結果となった。
「ひゃん!あひ!いひゃははははははははははははははは!!」
一番最初に声を荒げたのは、蓮であった。
彼は3人の中では一番打たれ弱く、体力も少ない。
一見すると、か弱い少女にも伺えてしまうその容姿に似合ったステータスを持っている。
「あひぃん!!ふあ!やらああああははははははははははは!!」
球体兵器が、身体の彼方此方にへばり付く。
二の腕、腋の窪み、薄い両乳首、背中、耳などに足を伸ばし、各個振動を送る。
「ひゃああははははははははははは!!!ふひぃん!!!くしゅぐったいいいいいいい!!」
蓮は身体を揺するが、拘束された四肢はそう簡単には動かず、また球体兵器の吸着力も強いために、
全くと言っていいほど剥がれ落ちない。
「くっ!ひゃああああああああはははははははははは!!!ひいいいひひひひひひひひいいいいいい!!!」
「くひいいいいいひひひひひ!!だめぇぇぇぇぇぇええへへへへえ!!あははははははははははは!!!」
耳と腋、乳首を責めていた足から、筆の毛先のような物が現れ、蓮に新たな刺激を送る。
振動と、柔らかな毛先による2重攻撃に、蓮の声が更に荒くなる。
「はひ!はひいいいいひひひひひひひひひ!!!そこばっかりいいいいい!!!」
耳を責められ、蓮は首を左右に振る。しかし、球体兵器の追従は正確であり、常に弱点を狙い続ける。
それどころか、余った節足に顔を掴まれ、首すらも振れなくなってしまう。
「うひいいいいいいい!!!!ひゃああああああはははははははははは!!!」
「もうやめてぇぇぇぇぇぇぇえ!!!しんひゃううううううう!くひゃはははははははははは!!」
きつく閉じた目からは涙があふれ、強制悶笑させられている一方では恐怖に打ちひしがれている蓮。
「ひんひゃううううう!!ひひゃああはははははははははははあ!!!あああああああ!!!!!」
その恐怖が限界を超えた瞬間、蓮の小さな分身から、熱水がアーチを描いて迸った。
「はひいいいい!!!ひひひひひひひひひ!!!くひゃああああああああああ!!!!」
放尿している間も、機械の責めは無慈悲に行われ、蓮はしばし生き地獄を味わう事となった。
「く……ふひゃん!……はふ……くくくくくく」
翔に対しては、下半身を重点的に責めていた。
180度に開かれた足に、球体兵器がよじ登り、両足全体を徹底的に、ねちねちと責め上げる。
「くはっ……この……やめ……ひいいいいいいいいいいいいい!!!」
太股をしごくように、球体兵器の節足が蠢く。
まるで、マッサージをされているかのような責めは、どこか心地の良いものであった。
「はふううううう……ひゃ!?くひゃん!くひひひひひひひ……はひいいい……」
太股から進んだ膝と膝の裏、そして腿には、節足の先端から生えた繊毛が宛がわれていた。
まるで指を這わされているかのような、微妙なタッチでくすぐられ、翔は思わず甘い声を上げてしまう。
「ひゃん!?そ、そこだむひゃははははははははははははははは!!!」
そして、柔らかな足の裏は、節足の各所から展開した超極細マニュピレーターによって、細かくくすぐられる。
指の間、土踏まず、踵…足全体を容赦なく無差別に引っ掻き回すマニュピレーターに、
翔は激しく身を振って応えた。
足の指がくすぐったそうに脈動し、土踏まずが何度も歪む。
どんなに足首を捻っても、離れる事の無い、イソギンチャクの触手のようなマニュピレーター。
「はひ、はひ!あしばっかりいいいい!!あし!あしいいいひひゃはははははははははははあ!」
足全体がガクガクと震える。
太股や膝を責めていた節足も、その動きを加速させる。
「ぐひいいいいいい!!ひゃああははははははははははは!!くっはああははははははははあははは!!!」
「きひひひひひひひひひ!!!もうやだあああ!やめ!やめええええへへへへへへへへぇぇぇ!!!」
「息がぁぁぁぁ!!いきいいいいいいいい!!あひゃはははははははははは……はぁ……はぁ……」
まるで、翔の言葉に反応したかのように、球体兵器はその動きを緩めた。
「くひぃ!……はぁ……はぁ……ひゃん!………はぁ……はぁ……」
辛うじて酸素を肺に送り込む事が出来るが、責め自体は終わったわけではない。
「はぁ……はぁぁぁぁぁぁぁぁ……ひぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいい……」
だが、愛でるような優しい責めが、翔の精神を徐々に蝕んでいく。
「な……なんで……くすぐ……ったいのに……」
責め自体に対し、一種の心地よさを覚え始めている身体に、翔は戸惑いを隠せなかった。
「あ……あ……やめ……やめ!やぁっ!やぁぁあはははははははははははははは!!!!」
天国から一転、地獄へ。球体兵器は、段階をつけるように責めを激しくする。
「ひいいいいいい!!!くひゃははははははははははははは!!!」
「もうやだぁぁぁぁぁぁ!!!くしゅぐるのやらあああああああああ!!!!」
「きひゃあ!くひいいいいいいいいいいい!!!!とめ……とめてぇぇぇぇ!だれかぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「ふぁ……あああ……ひゃはははははははははあああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!」
翔の口から淡い断末魔が聞こえると同時に、晒された肉棒から熱水が噴き出る。
「出ひゃっらよぅ……くしゅ、ぐられてぇぇぇぇ……もれひゃったぁぁぁぁぁ……」
「きひぃ!くしゅぐられてもれるの……くひゃん!ひゃははははははははははははははは!!!!」
「おしっこおおおお……きもちいいいい……くひひひひぃぃ!!ひいいいいあはははははははははぁ!!!!」
その開放感からか、恍惚な表情と浮かべる。
くすぐられて強制的に笑わせられるのとは違う、どこか幸せに満ちた笑みであった。
「ふぁん!ひいい!!やめろおおおお!!!くっ!このぉ!」
一方その頃、オフェンシブレイター・勇に対しても、球体兵器は攻撃を行っていた。
下腹部に覆いかぶさり、節足を身体に絡めて固定し、勇を責め立てる。
一見すると、球体兵器が張り付いているだけのように見えるが、
球体兵器の底部に隠されたギミックによって、勇は翻弄されていた。
底部にぽっかりと穴があき、その穴の中に勇の幼い肉棒が入り込んでいた。
穴は一度大きく開き、小さな肉柱に合わせて直径をリサイズ、若干の隙間があるくらいまで小さくなる。
そして、球体の内部には、無数の繊毛触手が備えつけられ、勇の分身をこちょこちょと扱く。
「くっ……やめ……」
自分の意思に反して、固さを増す肉棒。
膨張し、面積の広がったものに対し、触手が殺到。
竿に対し螺旋に巻きついて上下したり、先端を愛おしく撫でたり、
皮の中に入り、普段は触れない敏感な部分をくすぐる。
「くひぃ!そんなとこ……!きゃははははははははは!!」
無論、球体兵器の責めは局部だけに至らない。
身体を絡める節足から、無数の触手が生え、勇を苛め抜く。
可愛い曲線を描く臀部をさすり、菊門を広げ、皺の一本一本をなぞりあげ、
180度開脚して、外気に晒される蟻の門渡りを往復し、小さな2つの玉をころころと転がし、
小さなお臍や脇腹をもくすぐり通す。
行動自体はくすぐっているに違いない。しかし、その殆どが幼い身体を火照らせる快楽に変換されている。
「くひひひひひひ……だめ……出る……くっ……はぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
徹底した『快楽くすぐり責め』に、抵抗力の無い少年は、なす術無く果てる。
球体兵器の内部で、脈動する小さな肉棒。白濁液が球体兵器に飲み込まれていく。
「はぁ……はぁ……くひぃっ!?」
だが、無慈悲な機械は決して終わりを告げた訳ではない。
「や……やめ!ちょ!!いやぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
達したばかりの肉棒は、とても敏感であり、その刺激も計り知れない物となる。
球体兵器は休むことなく、一定のペースで肉棒をくすぐり立てる。
「あひ!くっ……ふぁ!や……これ……くすぐったすぎ……!」
「あ……あ……あ、あああああああああ!」
敏感すぎる性器は、快楽を通してくすぐったさまで引き起こした。
それでも、少年の肉棒は再び固さを取り戻し、そして……
「また……出る……出る出る出る出る!!!!!」
あっけなく、2度目の絶頂に陥る。
「もう……やめ……はひぃぃぃぃぃ!!!!」
機械の責めは、勇にはお構いなしに続行される。
「はぁぁぁぁ!!!あひいいいいいいいい!!!やめええええええええ!!!」
「やめろおおおおおおおお!!やめぇぇぇぇ!!!とまれおよおおおおおおお!!!」
「ふひいいいいいいいいい!!いぎいいいいいいいい!!!!!」
腰が前後に揺さぶられる。それは果たして、球体兵器を振り落とすためなのか、
それとも快楽に耐えきれずに身体が動いてしまうのか、勇自身にも理解できないものであった。
しかし、無情にも幼い肉棒は固さを取り戻し始める。
機械内部では、触手が忙しなく動く。
その流動に、身体は歓喜し、そして小さな痙攣を始める。
「な……なんか……出る……なに!?や……出る!出ちゃう!!でちゃああああああああああああ!!!!」
少年に訪れる初めての快楽。
透明な液体が、先端から噴き出る。それは、男性には珍しい、所謂「潮吹き」であった。
「ひぃぃぃ……うぅぅく……やらぁ……もうちんちんいじめないでぇぇぇ……」
スポーツ少年で、活発的で勝気な性格の勇から、懇願の涙が溢れる。
達する事への恐怖と、あまりに強烈な刺激に、少年の心は急激に疲弊していった結果であった。
しかし、一切の『慈悲』を持たない球体兵器は、途切れる事無く、少年を責め上げる。
「ああああ……もう……もういやなのに……くひゃ!ひゃあああああああ!!!!!!」
「うわあああああああああ!!!!あああああああぁぁぁぁあ!!!やあああああああああああああ!!!」
「もういやあああああああああ!!!!やめてええええええええええええぇぇぇぇ!!!!」
「出したくないいいいいいいいい!!!気持ちいのいやらぁぁぁぁっぁぁぁぁぁあああ!!!!」
嘆く勇の声が、深夜の校庭に響き渡る。
朝日が照りつける。
一日が始まる。
静津第一小学校の校庭には、人だかりが出来ていた。
レディ・エージェントの言ったとおり、朝方校庭を包んでいたバリアは解けた。
しかし、解けた時間は、生徒や教師が登校する時間とほぼ同じであった。
ロボットは不眠不休で、3人を責め続け、
また3人も夜を通して責め続けられ、全く睡眠を取っていない。
「あひひひひひ……もう……くしゅぐらないでぇぇぇぇ……」
正義の味方である少年達は、旗立てのポールに拘束されたまま、全裸を公衆に晒したままである。
しかし、彼らにはもはや羞恥に気を回す程の気力は残っていなかった。
「はふぅぅぅ……いぎ!くひひひひひひひひひ!!!あしぃぃぃ……あしがぁぁぁぁぁ……」
スーツは無く、顔を覆うヘルメットも無い。
3人の正体は言うまでもなく判明し、全校に知れ渡った。
だが、それが幸いし、彼らがエナイエレイターであるという事実は、ばれていなかった。
「また……出る……くひっ!」
三者三様、機械による責めを一晩中受けた為に、その顔はすでに崩れていた。
眼は半ば上を向き、口は開き、涎が垂れる。
全身は汗にまみれ、旗立てポールの前方には水たまりが出来ている。
エナイエレイターの司令・大野郷四朗は、直々に現場に赴いて、陣頭指揮を執った。
3人の保護と、その場に居た者の記憶を消し、3人の身体的・社会的保全を図る。
かくして、エナイエレイターの長い夜は幕を閉じた。
その後の3人は、普段の生活に僅かな支障をきたした。
上半身を責め続けられた蓮は、服を着るだけでくすぐったさに襲われる。
また、風呂に入る時も、苦労を強いられた。
下半身を責められた翔も、靴や靴下をはく際に、同様の刺激に襲われた。
彼は一週間、まともに歩くことができず、松葉杖をついて過ごした。
そして、局部を徹底的に責められた勇は、まともに下着を履く事も出来ず、
しばらくの間は、前貼りを貼って過ごしたという。
撃滅戦士エナイエレイターMES
外伝その1『恐怖、改造レジャープール』
謎の組織コンクエスターによって世界に混沌がもたらされている。
コンクエスターを打破する為に立ちあがった組織エナイエレイター。
彼らは日夜、コンクエスターとの戦いを繰り広げ、世界に、そして僕らの住む街に
平穏を取り戻している。
エナイエレイターの基地『E・ベース』の司令室に、けたたましい警報が鳴る。
「司令、静津市の大型室内プールがコンクエスターによって占拠されました」
キーボードを叩きながら、オペレーターの大野 寿(おおの ひさ)は凛とした声で報告した。
「うむ……こんな時に限って……」
総司令・大野 郷四朗(おおの ごうしろう)は指令席に座り、手を組んで渋った顔をする。
「勇達、まだ学校だもんね……」
司令室から見て、寿の反対側でキーボードを叩いていたオペレーター大野 桃(おおの もも)は、
司令が渋った顔をする理由を当てた。
エナイエレイターの3人は普通の小学生である。
地域密着型秘密主義者ヒーローであるエナイエレイターは、
素性を明らかにしてはならないという規則がある。
知られてしまうと、コンクエスターの力によって社会的抹殺をされてしまうかもしれないし、
彼らと関わりのある人間が人質などの危険な目にあう可能性もあるからだ。
その為、エナイエレイターの3名のメンバーは普段とはなるべく変わらない生活を送ってもらっている。
「しかし、彼らが居残り勉強の日を狙ってくるとは……」
「居残りなのは勇だけで、翔と蓮は付き添ってるだけです」
司令室に沈黙が流れる。
「こうなれば、仕方ない……行ってくれるか……寿、桃」
郷四朗は渋々と言った感じで、2人にそう言った。
「了解」
「りょうか~い!」
ポニーテールの寿は静かに、
ツインテールの桃は明るく、2人は返事をした。
かくして、エナイエレイター緊急要員である2人の少女は、戦場となった大型室内プールに向かった。
『静津グランドレジャー』
静津市の誇るレジャー施設の1つ。
1年間休む事無く開き続けている室内温水プール。
プールの種類も、流れるプール、人工浜、ウォータースライダー、お子様も遊べる浅いプールなど、
レジャーの他に、飛び込み専用、シンクロ専用、競泳用、と『競技用のプール』もある。
この『レジャー用』『競技用』は隣り合わせてレイアウトされており、扉1つくぐる事でもう片方に行ける。
施設は海辺に面している為、海水を汲み上げ、それを蒸留してプール用の水として使っているため、年中維持が出来、
更にプールだけではなく、各種ジムやレストランなどの設備も兼ね揃え、ホテルも隣接している。
実に多くの人が、季節を問わずに訪れているこのレジャー施設。
今日もにぎわうその施設が、コンクエスターによって占拠されていた。
「ふははははは!!この静津グランドレジャーは、我等コンクエスターが貰った!」
飛び込み台の上で、男が叫んだ。
コンクエスター技術開発者、マッド教授。彼はそういう名で呼ばれている。
「改造も既に終わったしぃぃぃ、後は奴らを待つだけだぁぁぁぁい!」
白衣にボサボサの白髪だが、顔は若々しい。こめかみ辺りから、黒い髪の毛が見えている所から、
この白髪はカツラだという事が伺える。
マッド教授は飛び込み台の上で荒々しいポーズを取りながら高笑いをしている。
その時、入口の方から、塩素プールをくぐってくる2つの人影が。
「待ぁってぇぇぇぇい!」
少女の甲高い声が聞こえる。
「今日は楽しいプールの日!ガッコで習ったバタフライ、好きなあの子に見せたいな!」
ピンク色のスーツを着た人物が、高らかに叫ぶ。
「そんなワクドキトキメキ日和を邪魔する奴らめ私達が相手だ」
深紅のスーツに身を包んだ人物が、淡々と続ける。
「我ら、撃滅戦士エナイエレイター!!ビシィ!!!」
ピンク色の方は口で効果音を刻みながらポーズを取る。
しかし、深紅の方は突っ立っているだけである。
「ちょっとぉ!打ち合わせ通りにやってよ!」
「無駄。その口上中に敵が襲いかかってくるかもしれない」
「敵は待っててくれるもん!寿の分からずや!!」
ぷーん!と腕を組んでそっぽを向けるピンク色。
「ふむむ……お前達が噂のエナイエレイターだな……だが、データとは違うようだ……」
「お嬢さん達、私の計画を邪魔するというのなら……トウッ!」
綺麗なル○ンダイブでその場所から飛び込み、プールに着水……
顔をプールから半分だけ出して立ち泳ぎをする。
「ぼべばびぼばいばぶぼばべべぼばぶぼ(それなりの対策をさせて貰うよ)?」
その言葉を皮切りに、2人のエナイエレイターを取り囲むようにコンクエスターの雑兵が現れた。
「敵が来るわ。行くわよ、桃」
「おっけー!」
かくしてエナイエレイターとコンクエスターによる戦いの火蓋が切って落とされた。
ピンク色のスーツを着たピンクレイターこと桃は、身の丈程ある両手剣・レイタートゥーハンドソードを軽々と
扱い、敵を蹴散らしていった。
一方、深紅のスーツを身に纏うクリムゾンレイター・寿は、レイターボウガンによるエネルギーの矢を連射。
時に矢を装填したまま敵を斬りつけるという荒業も行い、敵を撃退する。
善戦する2人の前に、マッド教授が挙動不審な動きで立ちはだかった。
「ヘィヘィ!!見たまへ!君たち!」
マッド教授は、自分が飛び込んだプールを指さす。
プールの上から、檻が吊り下げられ、中には水着を着た老若男女様々な人が閉じ込められていた。
「人質を取るなんて卑怯な……」
寿は、思わずうろたえた。
「待ってて、今助けに……!」
「桃、飛び出しちゃダメ!」
桃は即座に檻に向かって飛ぶ。しかし、檻に届く寸前四方からU字型のマジックハンドが伸びた。
良く見ると、檻に備えつけてあったようだ。
U字マジックハンドは、桃の手足を中空で固定する。
「ふぇ!?う、動けないよ!!」
「Ahahahaha!!!一匹ゲッツ!」
マッド教授はガッツポーズをした。
「く!……ピンクレイターと人々を解放しろ!」
寿が、ボウガンを教授に向けた。
しかし、マッド教授は臆する様子もなく、ヘラヘラしている。
「それは無理な話さ~!それよりも、従うべきなのはそっちなんじゃない……?」
マッド教授は、鋭い目つきで寿を睨んだ。その口元は僅かに釣り上がっていた。
「君には今から、被検体としてとある人体実験を行って貰う」
「人体実験ですって……?」
声を凄めて寿は応じた。
「あ~人体に改造を施す訳じゃないない。リアクションを見たいだけ~ほら、あそこ」
2つのプール地帯を区分けするガラスがリフトアップしていく。
マッド教授は、レジャー用プールにあるウォータースライダーを指さした。
複雑に入り組んだその滑り台は、なだらかな部分が多く、長い時間をかけて滑れる事で有名だった。
「あのウォータースライダーには、ボクちゃんが直々に改造を施したんだ~君はあれをやってもらうよ」
「あれって……滑るだけで良いって事?」
「ああ、そうさ。でもね、色々と条件がある」
教授は右手の人さし指を突き立てる。
「そのスーツとヘルメを取って、水着に着替えるんだ。大丈夫。コンクエスターの名に誓って、
身元をばらすような事はしないからさ~」
ふんふんとリズミカルに腰を揺らしながら、マッド教授は言った。
「顔がばれても、私達姉妹は問題ないけどね……」
寿はボソリと独りごちる。
「あ、着て貰うのはこれ。見た目貧相な君の身体には似合わないと思うけどさ~」
マッド教授の左手には、いつの間にかハンガーに掛けられた水着があった。
上下に分かれたビキニタイプで、隠す所が極端に小さい、上下どちらも紐で結えるタイプだ。
「もし、嫌と言ったら?」
「人質はあのままプールにどぼん。水深がちょっと深いから、おぼれちゃうね~そんでもう1つ」
教授は指を鳴らす。
すると、檻の前で中空拘束された桃が、マジックハンドによってどこかへ連れて行かれる。
「こっちのピンクちゃんは、君が実験を終えるまでもっと酷い実験を受けて貰うよ?」
「くっ……」
言う通りにするしかない。寿は教授から水着を引っ手繰った。
10代になりたての身体は、目立つ凹凸も無く、平たく広がっている。
その身体に、水色の極小ビキニを付ける。
ヘルメットも解放し、しなやかなポニーテールと、凛とした気の強そうだが
少女特有の可愛らしい童顔が露わになっていた。
コンクエスターの雑兵に案内され、ウォータースライダーの階段入口まで来た。
そこには、マッド教授の姿もある。
「あ、そうそう。どんな感じに改造してあるか、デモンストレーションしてあげよう」
教授は雑兵を呼ぶと、その雑兵は何処からか、ビキニ水着を着た女性を連れてきた。
まだ若い女性だが、育まれた身体は女性らしさをアピールしていた。
女性は後ろ手に拘束されているが、必死に抵抗していた。
「や、やめなさい!そんなのはいいから、早く!」
「いやいや、人の好意は素直に受け取っとく物だよ?連れてけ~」
雑兵は女性を前に歩かせて階段を昇る。
その間にも、女性は悲鳴を上げて拒否を続けていた。
ウォータースライダーの頂上に到達した雑兵と女性。
女性の拘束を解き、押し込むようにウォータースライダーに入れさせる。
女性はこれから起こる事に恐怖している為、もがき暴れる。
だが、雑兵と言えどコンクエスターの尖兵。力を前にしてあっさりとウォータースライダーに投げ込まれる。
「ひぃぃぃ!!いや!いや!!いやぁぁ!!!」
女性は手足を広げ、入口付近で踏ん張っている。
「いや!いや!!助けて!!!いやぁぁぁ!!!」
涙声になりながら懇願する女性。
その時、ウォータースライダーの天井部分から細いノズルがいくつか伸びてきた。
ノズルは鎌首をもたげ、女性に狙いをつける。そして、一斉に水流を発射した。
「い、いやぁぁ!!」
水流は、女性のお腹やふくよかな胸、腋の下などに入り込む。
その刺激に耐えられなくなり、ついに手足を引っ込めてしまう。
「あ……いやぁぁぁぁぁぁぁ!!」
女性はウォータースライダーの中に飲み込まれていった。
ここまでの様子を、マッド教授がどこから取り出したのか、折りたたみ式ポータブルテレビで見せられていた寿。
「この後は、音声のみでお楽しみ下さい」
マッド教授がそういうと、ウォータースライダーから叫び声が聞こえる。
『きゃははははは!!いやぁぁ!いやぁぁぁははははは!!!』
『細かいのがぁぁぁ!!そこダメぇぇへへへへ!!』
『ひいいいひひひひひ!!!!放してぇぇぇ!!!放してよおおおお!!!』
『くひゃ!いひゃはははははは!!!!』
女性の笑い声のような悲鳴だけが聞こえるだけで、中で何が起こっているのか全く予測できない。
時間を掛けて、ウォータースライダーの出口から女性が出てきた。
何故か、水着は肌蹴ている。白い胸がむき出しになり、片足が水着から抜けている。
「な、何が起こった……」
「ふっふっふ~、見てのお楽しみって奴さぁ。それじゃ、行ってみようか~」
そして、寿もまたウォータースライダーへと連れて行かれる。
プール全体を見渡せるほど高い、ウォータースライダーの入り口。
ウォータースライダーを前にした緊張感と昂揚感は全く湧かない。
単に、寿がドライな性格なだけなのかもしれないが、
人を楽しませるこの遊具は、今現在人を苦しめる機具になっている事は確かだ。
『あ゛あ゛~マイクテスト~僕ちんは優しいから、ゆっくり待っててあげる~
自分のタイミングで飛び込んでちょーだい』
拡声器を使って、下方からマッド教授が話しかけてくる。
『だけど、さっきも言ったとおり実験が終了するまで、
もう片方のお嬢ちゃんには過酷な実験をしてもらうからね~』
競泳用プールの中央に台座が浮上した。
その台座の上に、どこかへ連れて行かれた桃が寝かされた。
仰向けになり、両手両足を広げたX字拘束をされ、身動きが取れない状態にある。
そして、何故かスーツは解除されており、寿とは色違いのビキニ水着を着用されている。
その様子は、室内のオーロラビジョンに鮮明に映し出されている。
「ほぇ?なになに!?これなに!?」
僅かな波に揺れ動く台。桃は自分が拘束されている事に気づいた。
いつの間にか気絶させられて、目覚めたら拘束台座の上。
しかも、面積の少ない水着を着せられている。
「まさか、これって大ピンチ……?」
たじろぐ桃を余所に、プールから触手のような物が浮上する。
「うわわわわ!!な、何これ!?」
細く、蛇のようにくねくねとしたそれは、先端にノズルを付けている。
前後左右からノズル触手が次々と浮上し、桃の元に集まった。
ノズル触手は鎌首をもたげ、先端を桃に向ける。
そして……
「きゃあああああ!!!」
1本の触手が放水を行う。
それを皮切りに、他の触手も一斉に放水を開始。
放水された水は、市販されている水鉄砲のように細く、水圧もそれなりにある。
それらが途切れる事無く、多方面から桃を襲った。
「いやあああはははははははは!!!」
拘束された手足を、自由に動く腰を動かし、その刺激から逃れようとする。
しかし、桃が身体を動かすたびに、触手もまた首を動かして追従する。
「きひひひひひ!!!くすぐったいいい!!!うひゃあああ!!!」
何本かの触手が、移動を開始する。
それぞれ、大きく開いた腋の下、ぽっかりと開いた臍、動かせない足に配置し、
再び放水を始める。
「うっひゃあああははははは!!!ぜ、ぜんぶだめだってばぁぁはははははは!!」
ヂーと水流が放たれる音が肌から聞こえる。
その細い刺激は、桃を休める事無く責め続けた。
「くひゃああははははは!!いやぁぁぁはははああああ!!!腋ぃ!!おろさせてよおお!!」
「足ぃひひひひ!!くひ!いひゃひゃひゃひゃああ!!うぎゅうひゅははははぁ!!」
「おへそおおおお!!いひいいいいいいい!!!」
また、残った数本の触手は上半身を中心に各地を動き回り、
絶え間ない刺激を送り続ける。
「くっひゃあ!!ひゃははははははははあ!!おなかがぁぁぁ!!!よぢ゛れ゛る゛ぅぅぅぅ!!!」
「ふぁっ!ああああ!!くひひひ……ひいい!!!おっぱい弾かないでぇぇぇ!!」
「おまたぁぁぁぁはははは!!お水かけないでぇぇぇぇ!!!」
「桃……!」
『さぁ、お仲間はピンチだよ?早く終わらせる為にも、入っちゃったらどう?』
「くっ……この下衆が!」
ウォータースライダーの高台で、その様子を見ていた寿は、
桃を一刻も早く解放するために、ウォータースライダーに足から飛び込んだ。
(一体、何があるの……?)
ウォータースライダーの中を右へ左へと流されながら周囲を警戒する寿。
今のところはごく普通のウォータースライダーだが……
「ひゃ!」
(な……何……?)
一瞬、身体全体を水鉄砲で撃たれたような、水滴とくすぐったい刺激が襲った。
滑る方の様子を見ると、ウォータースライダーの全面から、シャワーが噴き出しているのが見えた。
あまりの水圧で、シャワーから出る水同士がぶつかり、水が四散して霧状になっている。
すると先程のは挨拶代わりのような物であるのだろう。
先の視界がぼやける中、寿の身体はシャワー地帯に突入した。
(く……来る……)
来るべき刺激に備え、身を強張らせる。
「くっ……うあ……ひゃああああああ!!!!」
足がシャワーに入ったと思ったら、全身が直ちに包まれる。
一応、胸の前で腕をクロスさせているが、それでも十分すぎる威力だった。
「くひゃああああ!!!いひひひひひ!!!!」
足が、腿が、柔らかいお腹が、手が腕が、首元が、顔が……
更に叫んだ時に、水が直接口に入り、喉奥すらも責める。
「ふひゃああああ!うむんんんん!!!……くひいいい!!!」
(早く……終わって……)
先の見えない事で、終わる事のない地獄のように感じる。
やがて、足の方から刺激が消えていく。
「はぁ…はぁ……終わっひゃああ!?」
シャワーが終わると次はブラシのような物で撫でられた。
ウォータースライダーに回転する柔らかな毛先の刷毛や筆の穂先が取り付けてあり、
通過すると同時に身体を撫でていく様だ。
寿の身体がギリギリ届く距離の長さで微調整されているため、全ての仕掛けに触れてしまう。
「ひぃぃひひひひ!!!」
刷毛に当たると長く刺激され、
「ふぁ、ふひ!はぁん!ひゃっ!いや……はぁっ!」
筆に当たると短く断続的に刺激される。
また筆の穂先は水で湿っているため、まるで冷たい舌に身体を舐められるようなそんな感触がする。
「ふぁ……いやぁぁぁぁ!!!こんなの……早く!早く!!!」
一刻も早く抜け出したい寿だが、
彼女は知らない。撫でられるたびに、僅かにスピードが落ちている事に。
刷毛と筆、長く短くのコンビネーションだが、どれもが若干の合間が生じ、断続的な責めとなる。
休みたくとも休めず、息をしようにも着けない。何よりももどかしい責めが彼女にとって辛かった。
(やだ……いっそひと思いに……っえ?私、何を考えて……)
そうこうしている内に、刷毛地帯は通り過ぎる。
精神がすり減った寿に起こる次の仕掛け、それは……
「はぁ……はぁ……ひぃん!」
ヌルヌルしたものに身体を擦り付けられた。
先程と同様、ウォータースライダー自体に仕掛けが施してある。
上半分からミミズを思わせる細長い触手が無数にうねっている。
「く……いや……ひあああああ!!!」
拒否しようにも、スライダーは進んでいく。
「くひゃ!くひひひひひひ!!!いひゃああああはははははは!!!」
数多くの触手に可愛がられ、全身に耐えがたいくすぐったい刺激が送られる。
先程の刷毛責めによって敏感になってしまった身体が余計に作用し、
凄まじい威力を叩きだしていた。
「ひゃ!ヌルヌルがぁ!!ひいいいいひひひひひひひ!!!」
そして、身体に触手が纏わりつく度、滑る速度が明確に落ちて行った。
「いや、早く!早く進んでぇぇぇぇぇぇ!!」
申し訳程度にしか進まなくなってしまった身体を、自分の手でスライダーを押す事で速度増加を図る。
今まで胸元でクロスしていた腕が無防備になると、触手は勿論そこにも侵入。
「きゃあああはははははははは!!!腋はぁぁぁわきはだめぇぇぇぇへへへへへへ!!!」
寿が一番の弱点とする場所を責められた事により、反応が著しく変化する。
触手は水着の中にも侵入。水着の中から貧相な胸を責め、
未成熟で薄い乳首を撫で回す。
「ひゃははははは!!いひひひひひ!!!むねぇぇぇ……離れてぇぇぇ!!!」
手で触手を掴もうにも、表面を覆う粘膜によって手からすり抜けてしまう。
下腹部にも触手は殺到。上から、足の付け根から触手は侵入し、
ツルツルの恥丘や、ふっくらとした臀部にその身を這わす。
「くひゃあ!?ひやああ!!ひいいいひひひゃはははははははは!!!」
対処しきれない数を前に、手足を滅茶苦茶に動かして少しでも侵攻を緩めようとする。
激しく身を捩った上、触手が水着内に入り込んだために、上の水着は肌蹴、
下の水着は膝元まで脱げてしまう。
触手地帯を通り過ぎ、精魂尽きた様相の寿に、
その水着を直す気力はなかった。
だが、水の流れと斜面によって、その身体は勝手に進んでいく。
虚ろな瞳に映る物、それは無数のマニュピレーターだった。
そのうちの何本かが柔らかそうな毛で出来たブラシを持っている。
寿の本能が危険を察知する。
(いや……あんなのでくすぐられたら……)
「くっ!」
両手両足を大きく広げ、パイプ内に接地し身体にブレーキをかける。
こうしている間にも桃は酷い事をされているというのに……
という自責の念が一瞬過ったが、身体はそれに反して力を込め続ける。
しかし……
「うそ……手足が……」
先程のミミズ触手の粘液が手足に付着したままだった。
ヌルヌルした手足では、プラスチック製のパイプに踏ん張ろうとしても、
全く効果は無い。
「いや……いや……いや!!」
無駄と分かっても、寿は抵抗した。身体を反転させうつ伏せにし、滑り下りた道を引き返そうとする。
それを、流れる水流と手足の粘液が妨害する。
「やだ……やぁ……やぁ……いやああああああああああああ!!!!」
悲痛な叫びも虚しく、マニュピレーターが寿の身体に纏わりつく。
手首足首を掴み、その場に固定。
ブラシを持った手が一斉に寿の身体を擦る始める。
「いやあははははははははは!!!!きゃはははははははは!!!!」
洗浄するかのように擦るが、痛みを感じるような強さでは無い。
「放してぇぇぇへへへへへ!!!!くひゃああああ!!!」
お腹を、脇腹を、胸を、腋の下を、下腹部を、二の腕を。
足の裏を、脹脛を、太腿を、お尻を、恥ずかしい膨らみを。
余す所なくくすぐる。
「ひゃはははははは!!!もうだめ!!息がぁ!息がああああ!!!」
「くひゃああ!!ひゃははは!!お腹が痛いぃぃぃぃ!!!」
多くの場所をくすぐられる中、微かに芽生える何かがあった。
「くひいいん!!ふぁ?ひゃあああはははははは!!!」
「胸がぁぁぁピリピリしてるうう!!!ひゃははははははは!!」
「そこ……いやぁぁぁ……いやぁぁぁあ!!くしゅくしゅしないでぇぇぇぇ!!」
大きく口を開き、垂涎する。眼は見開き、涙が流れる。
「ひいいい!もうむりいいい!!!ダメぇぇぇ漏れるぅぅ!!漏れちゃううう!!!」
「ぐひゃあああ!!ひぎ゛い゛い゛い゛!!く゛る゛し゛いいいいい!て゛り゛ゅううううう!!」
身体が大きく揺れた直後、恥ずかしい割れ目から熱水が奔流する。
「ふぁぁぁぁぁあ゛あ゛あ゛!!!て゛て゛りゅうううう!!!て゛ちゃってりゅよおおひゃははははは!!」
寿の身体が大きく仰け反る。
身体に付着した粘液が取れる程に磨かれ、やっとの思いで解放された寿。
放心した状態でスライダーを滑り行く。
やがて、その先に外の光が見えてくる。
(やっと……終わる……)
思わず安堵の息が漏れた。
そして、その身は長い旅路から解放されたように、寿はウォータースライダーから飛び出した。
そこに広がっていたのは、地獄だった。
飛び出した瞬間、ホースのようなマニュピレーターによって中空で肢体を拘束される。
ウォータースライダーの終着点であるプールは、
ミミズ触手やノズルを取り付けた機械触手、ブラシを持ったマニュピレーターなどが無数に待ち構えていた。
「うそ……もう終わった……はず……」
自分を拘束するマニュピレーターが、ゆっくりと降下し、触手のプールへ誘う。
『遠足は、帰るまでが遠足。スライダーは、プールに落ちるまでがスライダー。
心の準備をさせてあげる為に、こうして君を持ち上げたのさ~』
プールサイドに居たマッド教授は、拡声器を持ちながら愉快そうに言った。
心の準備以前に、マニュピレーターは止まる事無くプールに向かう。
「待って……待って……!」
『待って欲しいのかい?でも、ほら、君の仲間はもうヤバイみたいだよ?』
マッド教授はオーロラビジョンを指さす。
そこには、台座の上で悲鳴を上げている桃の姿があった。
目を見開き、口はだらしなく開き、股下には黄色い水たまりができている。
水着は殆ど着ていないのと変わりない状態まで脱がされ、執拗な責めを受けていた。
「いいいいい……あ゛あ゛あ゛……」
ノズル触手による水鉄砲責めを受け続け、桃は意識を手放しかけていた。
どんなに身を捩っても、その攻撃からは逃れられない。
逃れられないと分かっていても、身体は勝手に反応してしまう。
身体が急な運動を強いられ、とてつもない疲労感が襲ってくる。
この3拍子が繰り返し繰り返し訪れる。
それでも、機械触手は桃を責める事に一切の妥協を見せない。
「ひひゃははははは!!!もう……い゛や゛ぁぁぁぁぁぁぁ……」
これほど、『くすぐる』という行為に恐怖したことは無かった。
普段は天真爛漫で無邪気な桃ですら、泣きじゃくる始末。
「く"ひぃぃぃぃぃ!!ひぐ……ひっく……くしゅぐったいのこわい!!!」
笑いながらも、泣哭するその姿は、機械による責めがいかに凄惨なのかを物語っていた。
「くひゃあああん!!!ふぇぇぇぇぇ!!ひさぁぁぁぁ!!たしゅけぇぇぇぇ!!!」
助けを呼ぶ叫び。
寿は、触手渦巻くプールに落とされそうになりつつも、マッド教授に懇願する。
「ねぇ……私はどうなってもいいから……妹だけは……桃だけは助けて!!」
背中に触手が蠢く気配を感じる。徐々にあの恐怖が近づいてくる。
「ううう……泣かせるねぇ……」
マッド教授は白衣から白いハンカチを取り出し、目を拭った。
鼻にハンカチを当て、チーンとした後、マッド教授はケロリと笑顔に戻って言う。
「う~ん、そこまで言うなら、あの台座から解放してあげる事は出来るけど、どうする?」
「何でもいい!助けてあげて!!」
「んふふ……おっけぇい……」
博士は白衣からリモコンを取り出すと、ボタンを2,3個押す程度の操作を行う。
すると、桃を捕らえる台座が、高くせり上がっていった。
その可動に伴い、ノズル触手は責めの手を中断。桃に一時の安息が生まれた。
「ぐひぃ!ぐひぃ……はぁ……はぁ……お、わり……?」
桃はぼんやりとした視界の中周囲を見渡すと、台座の高度が上がっている事に気づいた。
プールの高い天井近くまで台がせり上がると、いきなり斜めに傾いた。
幸い、手足を拘束している為落ちる事は無いが、
自分の足元はウォータースライダーの終着点、今は触手が犇めき合うプールに向いていた。
そしてそのすぐ上に、寿が捕らえられているのを発見する。
「ひ……さ……?」
不安に思う桃を余所に、台座の中から左右に囲いが付いた板が伸び、ウォータースライダーのプールまで伸びる。
その時、手足の拘束具がカチリと音を立てて外れた。
「まさか……」
桃を縛る台座から、こちらに向かって板が伸びる様子を見て、寿は呟いた。
「その、ま・さ・か!あの台座からは解放するけど、今度はこっちに来て貰うよ~ん!」
桃が、板を伝って滑り落ちてくる。
「やめ……」
同時に、寿の手足を拘束する触手が解き放たれる。
寿と桃、2人は禍々しい狂気のプールに、その身を浸ける。
「ひ、ひさぁぁぁぁぁ!!!」
波打つ触手をかき分けるように、桃が手を伸ばす。
「桃……!」
寿も同じ様に、手を差し伸べ、桃を抱すくめる。
無事再会を果たす姉妹。
だが、その場所が触手の渦中という現実は変わらない。
2人の身体が、ズブズブネチャネチャと触手の海に沈んでいく。
「ひさぁ……怖い……!」
「桃……大丈夫……大丈夫……」
2人は身を寄せ合った。互いの肌を感じて、少しでも恐怖から逃れる為に。
宴は始まった。
抱き合う2人の周囲に渦巻くミミズ触手が、体液を擦り付けるように流動する。
「くひっ!」
「きゃあ!」
2人は同時に反応する。抱きしめる腕の力が、より一層強くなる。
触手は、少女2人の背中やお尻、足や爪先を責める。
「くひひひひひ……ひさ……ひさ……!」
「ん!くくくくくく……」
背中を上から下に、下から上になぞる者、
双肉をかき分け、肉谷を滑る者、
内股を撫でる者、足の指の間を駆ける者。
「いやぁ……ゾクゾクって……すりゅ……」
「ふぁぁぁぁぁぁん!!きゅふ!そんな……所まで……」
決して激しくない責め。まるで、互いを強く抱きしめる2人の様子をうかがう様に、
ソフトに責め抜く。
その時、一本の触手が2人の間に入り込んで来る。
下方から侵入した触手は、他の触手と比べ一段と太く、2人の胴回りよりも多少小さい程だ。
また、木の枝のように、その本体から細長い触手が分裂している。
粘液にまみれた寿と桃の身体は、その極太触手易々と侵入を許してしまった。
「いやぁぁぁぁぁ!!!」
「くっ!出て……け……!」
結果、2人は極太触手を抱きかかえるような形となる。
ヌルヌルと生暖かい感触が何とも気色悪い。
だが、2人は手を離す事は無かった。
その意図を感じ取ったのか、触手は新たな動きに出る。
「くひゅ!……いやはははははははは!!!!」
「きゃふ!ひひひひ!……ひゃははははははははは!!」
極太触手は車に付いているワイパーのように左右に揺れ動き、
枝分かれしている細い触手は、それぞれが独自の動きを取り、
姉妹の身体を責める。
細かな触手が、平らなお腹や柔らかい脇腹、腋の下に行き届き、
上下左右と揺れる。
「いひひひひひ!!これぇぇぇくしゅぐったひひひひ!!ひ、ひさぁぁぁぁ!!!」
「いやぁ!いやぁぁぁ!!!もも!ももぉぉくっひゃはははははふひゃあああ!」
互いの存在を確かめる様に、名前を呼び合う姉妹。
「きひひひひひひひ!!!ひいいいん!!あふううう!!!」
「む、胸ぇぇ!くふ!ひゃああああははははあ!!」
極太触手に密着した状態で抱き合う2人は、
その極太触手が動く度に小さな乳首を弾かれる。
淡い刺激が、少しずつ全身に駆け巡った。
「あふうう!!そこはだめぇぇぇぇぇ!!!」
「きゃ!くふん!!あふぁぁぁぁはははははは!!!」
2人の下腹部、プニプニとした局部もまた擦り付けられ、
悩ましい刺激が送り込まれる。
左右に、上下に動く極太触手によって、閉じ切った蜜壺は翻弄される。
未だ味わった事のない感覚が、じわりと広がる。
「っくっひゃはははははははあん!!!きひひひひひひひ!!!」
「あっははははは……ひぃ!ひぃ!ひひゃはははははははぁ!」
身体が感じる未知の感覚に、2人は恐怖を隠せずにいた。
「ひひひひ!!!あぁぁぁ……ああああぁぁぁぁ!!もうむり!もうむりいいい!!!!」
桃が突然、限界を宣言する。
「も、桃!?くひひひひひひ!!ど、どうした……の?」
「漏れちゃう!漏れちゃううううううう!!くひひゃははははは!!あああ……あああああ!!!」
寿は、極太触手を挟んで反対側から、桃の悲鳴と水が勢いよく流れる音を聞いた。
「あああ……いやぁぁぁ……あああ……聞かないで……」
桃の弱弱しい嘆きが聞こえる。
拘束台の上で責められてた時にも、何度か粗相をしたようだったが、その勢いは力強かった。
「くくくくく……だい……じょう……ぶ……も、も……」
寿は、触手を挟みつつも、桃の身体を力一杯抱きしめる。
「くひ!あひぃ!ひさぁ……」
桃もまたそれに答えるように、縋るように腕を回す。
しかし、その繋がりは、触手の次なる行動によって決壊してしまう。
「ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!……はぁ……あぁ……いや……ひさぁぁ!」
「くひひひひひひひ……く……触手が裂けて……桃……手を、離さないで」
2人の間に割って入った極太触手は、先端から真っ二つに分断していく。
それはまるで、2人の仲を引き裂くように、押しのけるように力強く分つ。
「ひさぁぁ!やだぁぁぁ!!」
「桃!くっ……くひゃ!?」
無論、触手の攻撃が止む事は無く、身体の隅々まで丹念に責め立てる。
そして姉妹は再び離れ離れになる。
大した距離では無いが、その手は届かない。近くて遠い距離。
桃は仰向けの状態で触手のプールに浮かばされた。
触手がベッド状となり、身体は半ば沈みかけている。
両手両足は、ベッド状の触手によって大の字に拘束され、
水着はすべて取り払われていた。
「ひゃはははははははは!!!!!あひいいいいいいいい!!!」
桃に襲いかかるミミズ触手。
ベッドの下から、背中を舐め回し、脇腹を襲い、腋の下を蹂躙する。
更に、足の付け根を舐めるように触手が動く。
「ひひひひひひ!!ひゃはははあああん!!ふぎゃははははは!!!そこダメぇぇぇぇ!!」
身体がビクンビクンと跳ね、足がガクンガクンと動き、舌を突きだして笑い狂う桃。
「くしゅぐりいいい!!もういやぁぁぁぁ!!!きゃふひゃふひゃひひゅひゃははあはは!!!!」
耐えがたい刺激に抵抗しようとして腰を上下に動かすと、腰が触手ベッドの中に深く沈む。
「くっ!ぷひゃああああああああ!!!!!」
下腹部が完全に沈んだ瞬間、触手が絡みつき、逃れられなくなる。
その隙に、お尻や菊門、ぷっくりとしたワレメにその身を擦り付ける触手。
「ひいいい!!!放して!!!はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
逃れる為に、膝や足、肩や腹筋に力を入れる。
しかし、それが原因で、今度はそれらの部分がベッドに埋まる。
「あぎゃああああははははははは!!!あひひいいいいいい!!!!」
足の裏を無数の触手に舐められ、平らな腹部や胸を我が物顔で闊歩され、
肩の付け根を丸々飲み込まれる。
「もういやぁぁぁぁぁ!!!おっぱいいいひひひひひ!!!ふうううああああああん!!!
きひひひひひゃははははは!!!アソコはやめてぇぇぇぇへへへへへ!!
やだぁぁぁぁぁ!!なんでぇぇぇぇぇ!!なんでぇぇぇぇへへひゃっふひょひいいいくひゃひゅひひひひいん!!!」
やがて、首から下が徐々にベッドに埋まってくる。
どう足掻いても、責めが激しくなっていくその過程に、桃は混乱した。
「ぐっひゃはあああははははははは!!!い、いきがぁぁぁぁぁぁはははははは!!……はひゅひゃひひひひい!」
一方、寿も同じ様に仰向けになり、触手のベッドに拘束されていた。
水着も剥がされ、両手両足は大の字。
その彼女に襲ったのは、
「くひゃあ!?な、なに!?」
タコの口のような形をしたノズル触手だった。
寿の脇腹や腋窪や臍、足の裏、更には可愛らしい乳首やツルツルのワレメに、
触手の口が密着する。
「くっひゃああああん!!!ひゃああああああははははは!!!」
タコ口触手から、水鉄砲が零距離で放水される。
衰える事のない、100%の威力を持ったその水鉄砲は、肌を押しこむ程の水圧を持ち、
かつとてつもなくくすぐったい。
「ひゃああん!!ふひゃああああああん!!」
だが、くすぐったいだけではない。
(な、なんか……)
先程から少しずつ感じ始めている、おかしな感覚。
それが、ここにきて顕著に現れる。
「ひゃあああんん!!ふぁぁぁぁぁ……ああああん!」
特に、胸の辺りとワレメがジンジンしだす。
だが、まだくすぐったい感覚が上回っているのか、クネクネと身体を捩る。
(なんか……もっと……だめ……くすぐられてるのに……なんで……)
「ふぁぁぁぁぁん!!うぅん!!はぁあああ!!」
タコ口の中で、小さく膨らんだ乳首が揺れる。
ワレメをなぞるように、口が上下し放水をする。
他にも体中をくすぐられているのに、なぜかそこだけに注意が行ってしまう。
「ひひひひひ!!……あぁん!!あああ……ああああ……」
腰が自然と浮き上がり、よりその刺激を求めようとする。
「あっあっ……へ?」
寿は、力の抜けた声を発した。
触手が、自分の身体から去っていくのだ。
(なんで……もっと……もっと……して……!」
知らず知らずの内に、内股をこすり、身体を揺らす。
ワレメからは、触手の粘液にまぎれて、密かに愛液が流れていた。
焦らされた身体に、大きな影が覆った。
プールの中の触手がまとまり、一体の巨大な触手になっていた。
その全長は、水面から出ている所だけでおよそ3m。
その巨大触手が、雪崩れるようになって寿に倒れてくる。
「いや……やめ……来ないでぇぇぇぇぇぇぇ!!」
圧倒的物量の前に恐怖する寿だが、衝撃はほぼ皆無に近かった。
例えるならば、羽毛布団を被せられた程度の衝撃だった。
頭だけを残し、首から下がすっぽりと巨大触手に覆われている。
ベッド状に集まった触手とサンドイッチされるような形。
寿を挟み込むと、巨大触手はすぐさま動き出した。
全身を、特に乳首やワレメと言った敏感な部分は重点的に、様々な触手が入れ替わり立ち替わりに責める。
「ひゃははははん!!ふひひひひひひひ!!!」
舌のような触手が、身体を舐め回し、
「あははははは!!はぁぁぁん!!!ひぃぃぃぃぃ……」
ブラシのような触手が、全身を擦り、
「っはああああああ!!!!ふああああああああ!!!」
ノズル触手が、鋭い水流を送りこむ。
「くひひひひひ!!!……や、やだ!そんな所、広げないでぇ!」
途中、指先のような物が、ワレメに侵入し、そのクレバスを開く。
そして、包皮に隠れつつも、自己主張する陰核に、狙いを澄ました水鉄砲が一閃する。
「っくひゃあああああああああああああ!!!!」
巨大触手の中で、寿の身体が大きく仰け反る。
寿は、触手の責めにより、ついに達したのだった。
絶叫がプールに響き渡る。
「はぁ……んんん……ああああ……」
生まれて初めての絶頂を味わった寿は脱力し、股間からは熱水が垂れ流れる。
「にょほほのほ~!いいデータが取れたし、今後の兵器でいい案も思いついちゃったぁっと」
力尽きた2人の少女を尻目に、プールサイドを陽気にスキップするマッド教授。
「ドクターウェポンに、良い土産も出来たし~
せっかくだから、この2人と、人質全部持って帰っちゃおうかなぁ~うん!それがいい!!」
ポンと手を叩くマッド教授。
「そうとなれば、早速手配を……」
「待て!コンクエスター!!」
飛び込み台の上から、ボーイソプラノの呼び声が聞こえる。
そこには、赤、青、黄色、3つの人影がいた。
「年中無休、和気藹藹、恋い焦がれる彼との楽しい一時を脅かす、悪しき者よ!」
青いスーツの人影が叫び、
「それ以上の愚行を続けるなら、僕達が相手です!」
黄色いスーツの人影がそれに続けた。
「「「我等、撃滅戦士エナイエレイター!!」」」
赤、青、黄色のスーツを着た3人は飛び込み台でスマートな決めポーズを取る。
「ふっふっふっふ~ふがよっつ~……よぉやく現れたな!エナイエレイター!!
しかし、こちらには人質が……あれ?」
人質を閉じ込めてある檻がいつの間にか空になっていた。
「人質は、お前が俺達の仲間を傷つけている間に、逃がしたぜ!」
赤いスーツ、オフェンシブレイターは腕を組んで自慢げに言った。
「ついでに、俺達の仲間も返して貰った」
青いスーツ、スナイプブレイターは、飛び込み台の後ろを指さすと、
昏倒し、レジャー施設のタオルに巻かれた少女2人の姿があった。
「もう、貴方に勝ち目はないです!」
黄色いスーツ、ディフェンシブレイターが豪語した。
「くううう……おにょれ……ふん!」
マッド教授は、その場に白いゴルフボール大の玉を叩きつける。
プールサイドに叩きつけられたボールは、中から白い煙を出し、周囲を撹乱する。
「また会おう、ショタッ子&ロリッ子!今度は、我が城に招待してやろう!!むひゃひゃひゃごふ!げふ!ごほ!」
マッド教授の声がプールにこだまする。
煙が晴れる頃には、プールの触手もマッド教授も姿を消していた。
こうして、レジャー施設『静津グランドプール』は無事、エナイエレイターによって奪還された。
新たに現れた謎の敵、マッド教授。そしてマッド教授の言っていた『城』。
コンクエスターの謎は増えるばかりだが、
負けるな、エナイエレイター!
頑張れ、僕達私達のエナイエレイター!
後日談
その後、静津グランドプールは何事も無かったかのように、営業を再開したが、
マッド教授によって改造されたウォータースライダーは、そのまま残った。
撤去も考えたが、なぜか利用客が増えた為、そのまま放置してあるらしい。
何故増えたのか、それは謎のままである。
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