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  • 2013⁄04⁄18(Thu)
  • 00:43

みんなで受けようくすぐり健康診断

俊也、翔太、幸彦の3人はいわゆる幼馴染と言うやつだ。
 ほっそりして優しげな瞳のため、服装次第では女の子のようにも見える俊也。
元気いっぱいのスポーツ少年と言う表現がぴったり合う翔太。背が低くぽっち
ゃりとした俊哉とは別ベクトルでかわいらしい少年と言える幸彦。3人で並ん
で立つと学年が違うようにも見えるがれっきとした同い年で、今年の春に中学
生になったばかりである。
 そしてこの3人は今日そろってくすぐりセンターを訪れていた。中学校に入
ってすぐのくすぐり健康診断の日に欠席したため、後日くすぐりセンターで診
断を受けるよう学校から通達が出ているからだ。
「それじゃ母さん達は待合室で待ってるから。センターの人に迷惑かけちゃダメよ」
「分かってるって」
「お兄ちゃんが恥ずかしいマネしたら由衣奈達までめーわくすんだからねっ」
「しないよっ!」

 妹の由衣奈と一緒に母である伸子に連れられてきた俊也は受付から少し離れ
たところでそんな会話をしている。どうせ健康診断なんてそんなに時間もかか
らないだろう、と考えたこの一家は俊也の診断が終わったら家族で遊びに行く
予定だった。

「あ、俊君も来たんだね」
「あらこんにちわ」

 そんな俊也に声をかけてきたのは先に受付を終わらせた幸彦と、その母親の
千代美だ。ふっくらとした体つきの千代美が幸彦を溺愛しているのは周知の事
実だ。思春期に差し掛かっているにもかかわらず幸彦は母親を邪険に扱ったり
はしないので、この2人はとても仲がいい。

「あっ、見て翔太。2人とももう来てるよ」
「分かったからもういいだろ!?手ぇ離せよ!」
「ダーメ、翔ちゃんはゲームに負けたんだからちゃんと言うとおりにしなきゃ」

 わいわい言いながら入り口から入ってきたのは翔太と高校生になるその姉、
夏姫。そして翔太の家が大学に近いため、昨年から下宿している翔太の従姉であ
る麻衣だ。翔太は右手を夏姫に、左手を麻衣に握られた状態で2人に挟まれ両手
に花状態だったが、微妙な年頃の翔太としてはこんな姿を人に見られるのは羞恥
プレイ以外の何者でもなかった。麻衣は昔から翔太のことがお気に入りだったが、
ここ最近はそれがヒートアップしており抱きつく、ほっぺたにキスする、くすぐ
る、と激しいスキンシップで翔太をドギマギさせ続けていた。そして麻衣に誘われるように最

近は夏姫も翔太にちょっかいを出すことが多くなった。2人のことは
好きだし、いささかきついとは言え可愛がられて悪い気はしていない。ただしそ
れは人前でなければ、という条件がついてのことだ。

「ちきしょー……こんなの学校のやつらに見られたら死ぬ……」
「翔ちゃん、あの子達はいいの?」
「ああ、あの2人は昔っから翔太とつるんでるから別枠なのよ」
「あいつら別に俺のこと笑ったりしないから。あと麻衣姉、ちゃんはやめろよ」

 麻衣の疑問に翔太の交友関係をそれなりに知っている夏姫が答え、翔太はちゃ
んづけをやめるように言う。かれこれ1年以上言っているが、舞が翔太を翔ちゃ
んと呼ぶのをやめる気配は全くない。

「夏姫おねえちゃんこんにちは」
「こんにちは。由衣奈ちゃんも来てたんだ」
「はじめまして。いつも翔ちゃんがお世話になってます」
「いえいえ、うちの幸ちゃんこそ翔太君にはよくしていただいて…」

 何やらなごやかな談笑モードに入りつつある保護者、付き添いの面々をよそに、
翔太は憮然とした様子で俊也と幸彦の方に歩いてきた。

「……さっさと終わらせて帰ろうぜ」
「僕達もう受付終わってるけど」
「3人一緒の方がいいと思って待ってたんだよ」
「あ、わりい。じゃ、ちょっと行ってくる」

 そう言って翔太は学校から渡された書類を持って受付の方に向かった。



    みんなで受けようくすぐり健康診断



 少しして名前を呼ばれた3人は、盛り上がっている女性人に見送られながら奥に
向かった。最初に通されたのは小さなブースがいくつもある部屋だった。まずはこ
こで問診を行うらしく、3人はそれぞれ別々のブースに入るよう促された。

「よろしくお願いします」
「ええ、よろしくね」

 幸彦を担当するのは髪の長い眼鏡の女性だった。

「それじゃあこれからいくつか質問するから、正直に答えてね」
「はい」
「これまでに本格的なくすぐりの経験は?」
「あの、本格的ってどんなのですか?」

 どこかおどおどした様子で幸彦は尋ねる。彼は人見知りする正確なので、初対面
のお姉さんと密室で2人っきりという状況にプレッシャーを感じていた。

「忍耐限度ギリギリのレベルで最低でも1分間以上続けて行うくすぐりよ。経験は
ある?」
「いえ、そんなのありません」

 思い出せるのは女子にちょっとからかわれて脇腹をつつかれる程度で、とても本
格的と呼べるものではなかった。

「それじゃあ、どこをくすぐられるのが弱いかとかも分からないの?」
「ごめんなさい、分かりません…」

 非難されていると思ったのか、幸彦はますます縮こまってしまう。

「あら、怒ってるんじゃないわよ。経験がないんじゃ分からないのも当然なんだし。
そういう初めての子もちゃんと調べてあげるから安心してね」

 幸彦を安心させるためなのか、にこりと笑うカウンセラー。つられて幸彦も少し
顔をほころばせた。

「ありがとうございます。でも調べるってどんなことを?」
「どこをくすぐられるのが弱いか、どんな風にくすぐられるのに弱いか、どのくら
いまでくすぐりに耐えられるか、この3つはとても大事よ。このデータは健康診断
の精度を上げるために役立つし、今後のくすぐり指導のためには必要だからね」
「今後って……ボク、これからもくすぐられるんですか?」
「適度なくすぐり刺激は健康維持に有効なの。けど素人判断でやりすぎたりやり方
が間違ってたりすることもあるから、今どんなくすぐりを受けているのか聞いて正
しいくすぐりの指導をするのがこの問診の一番の目的なの。あなたは未経験だから
今日の検査結果次第だけどね。最後にもう一度ここにくることになると思うから」

 その後は食生活や睡眠時間、排便の頻度など生活習慣についての質問がされ問診
は終了する。少し時間が余ったため、何か質問がないかたずねられた幸彦は、くす
ぐりのデータというのをどうやって取るのか聞いてみた。

「昔はねー、これが大変だったらしいのよ。いろんな場所をいろんな道具でくすぐ
って、それを延々繰り返さないといけなかったから。けど今は機械で脳波とか表面
筋電位とか測りながら一度にやれるから、時間はかからないわよ」
「一度にっていうのは…?」
「様々な方法で同時に別々の場所をくすぐり、その影響を機械で一度に測定できる
の。ちょっときついけど、男の子なんだから大丈夫よね」
「ええ?そんなのって……」
「ふふっ、まあ楽しみにしておいてね」

 一方隣のブースで問診を受けている翔太はどうだったかというと。

「じゃあその麻衣お姉さんが翔太君のことをくすぐるんですね?」
「うん……。俺くすぐったいからイヤだって言ってんのに、麻衣姉いっつも俺のこ
とくすぐってくるんだ。最近は姉ちゃんも一緒になってくすぐってくるしさあ」
「お姉さん達にくすぐられるのは嫌ですか?」
「そりゃイヤだって。今日だってホントは来たくなかったし」
「それはいけませんねぇ」

 そう言うとカウンセラーはテーブルの下から小さなモニターのようなものを取り
出した。

「何ですか、それ?」
「画面をじっと見ていてくださいね」


 翔太が画面を見ているのを確認したうえで、カウンセラーがスイッチを押す。チ
カッと一瞬光が走り、同時に翔太の動きが止まった。

「これから私の言うことをよーく聞いてくださいね」
「はい………」

…………………………………………………………………………

「聞いていますか?」
「え!?あ、あれ?すんません、聞いてなかった」
「くすぐりを受けるのは健康の為に大事だってところまではいいですか?」
「あ……え…っと、うん、大丈夫」
「お姉さん達があなたをくすぐるのはそれだけあなたが大事だってことなんですよ。
これからは嫌がったりせずに、自分をくすぐってくれる人にちゃんと感謝するよう
にしてください」
「わかりました」
「くすぐられてる間はなるべく動かない。もし我慢できそうにないときは体をがっ
ちり固定するようにお願いする。これがくすぐられる側のマナーですよ?」
「うぅ、がんばります…」
「じゃあ次は、どんな風にくすぐられたときが一番きつかったのかを教えてくださ
いね」
「えぇっと、確か麻衣姉にお風呂に入れられたときに……」

 軽い催眠術にかけられ抵抗の意志が薄れた翔太は、問われるがまま自分の恥ずか
しい記憶を話してしまう。

 さらに隣、俊也が入ったブースでは。

「俊也君はくすぐりの経験はある?」
「えっと……それは……」

 頬を紅潮させながら視線をそらして言葉を濁す。この反応は経験があると言って
いるのと同じだった。

「じゃあ質問を変えるわ。くすぐられるの、好き?」
「あぅ、その……普通です……」
「そう、普通なのね……。悪いんだけど、ちょっと両手を上に挙げてくれる?」
「こうですか?」

 俊也が素直に万歳すると、立ち上がったカウンセラーは俊也に近づき腋に手を入
れようとした。

「なっ!?なにを…」
「動かないで」
「すみません、けどっ」
「大丈夫よ、まだくすぐらないから」

 カウンセラーの言葉どおり、彼女の指先は俊也の脇にまだ触れていない。しかし、
敏感な腋からわずか1センチのところに他人の指があるというこの状態、くすぐり
の経験がある俊也からすれば寸止めで弄ばれているような心境だった。

「いい反応ね。あなた今どんな表情してたか分かる?こちょこちょされるのを期待し
てる顔だったわよ」
「ええっうそ!そんなの…」
「本当よ、プロの目はごまかせないわ。あなた本当はくすぐられるのが好きなのね」

 返事をせずうつむく俊也に、カウンセラーは安心させるように語り掛ける。

「大丈夫よ、ここで聞いた話は決して人に漏らしたりしないから。安心して話して
くれる?あなたが普段どんなくすぐりを受けているのか、包み隠さず全部ね…」

…………………………………………………………………………

 顔を赤くした俊也がブースから出ると先に問診の終わった幸彦が待っており、少
し遅れて翔太が出てきた。

「じゃあこっちに来て下さいね」

 係員の案内にしたがって3人が進んだ奥の部屋は更衣室代わりなのか脱衣かごが
たくさん並んでおり、いくつかには先客のものと思われる衣服が入っている。テー
ブルの上にはカバンも2つほど置かれていた。

「ここで服を全部脱いでから奥へ進んでくださいね」

 職員の言葉を聞き流して上着を脱ごうとしていた3人だったが、一瞬遅れて今聞
いた言葉を理解する。

「え?全部!?」

 ぎょっとした表情で幸彦が叫んだ。翔太と俊也も顔を見合わせ、全部脱ぐって聞
き間違いだよな、いや聞き間違いじゃないと思う、と小声で会話する。

「当たり前じゃないですか。裸にならずにどうやって健康診断を受けるつもりだっ
たんですか?」
「いや、その、あたりまえ、なんですか?」
「当たり前のことです。ちゃんと脱いでもらわないと健康診断が出来ませんよ?」
「えぇ~?そんなのって…」

 少しの間しぶった3人だったが、結局職員の指示通りにした。ぶつくさ言いながら
も翔太が服を脱いで裸になったからだ。

 全裸の3人が顔を伏せながら脱衣所奥の廊下に姿を見せる。職員のお姉さんが服
を着ているのに自分達だけ裸なのはひどく恥ずかしかった。リストバンドを用意し
ながら職員は名簿を眺め名前を呼ぶ。

「上永幸彦君」
「は、はい」

 おずおずと前に出る幸彦。

「じゃあ右手を出してくれるかな」
「はい」

 小さなおちんちんを隠していた幸彦の腕が前に出されると、職員は手首にリスト
バンドを巻きつけパチンッと金具で止める。リストバンドは幅10センチほどのプ
ラスチック製で、男の子用ということか色はブルーだ。腕時計で言えば時計がある
部分にバーコードが記されている。

「検査の前にはバーコードを機械にかざしてね。そうすればキミのデータをコンピ
ューターがちゃんと管理してくれるから」
「わかりました」

 なるべく淡々と、職員と目をあわさないようにしながら幸彦は返事をする。見知
らぬお姉さんの前でおちんちんが丸出しのこの状態は、いかに自分と同じ格好の友
人がいるとはいえ恥ずかしくて仕方がなかったのだ。リストバンドをつけられた後
はそそくさと職員から離れてまた股間を押さえる。

「次は……菅間翔太君」
「うーす」

 もう慣れてきて恥ずかしくないのか何も隠さずぺたぺたと歩く翔太。しかし微か
に紅潮した頬やぷるぷると震える肩などをよく観察すれば、やせ我慢しているのが
よくわかる。翔太に付けられたリストバンドはグリーンだ。

「最後は桜丘俊也君ね」
「はい」

俊也のリストバンドはブルーだった。

「それじゃあ最初は1番の部屋に行って、あとは指示に従ってね」
『はーい』

恥ずかしさとくすぐったさに満ちた、3人の長い1日は始まったばかりだ。



  1番  理学的検査

 3人が入り口の上に①とかかれた札がぶら下がった部屋に入ると、比較的広めの
部屋の中に薄いピンク色のナース服を着た係員の女性が2人と、紫色の人型ロボッ
トが5体待っていた。部屋の中にはいくつかの機械とベッドよりは一回り小さい台
が置かれている。この部屋では、指先をはじめ様々な部位に特別なセンサーを備え
た医療用ティックロイドが理学的検査を行う。理学的検査、すなわち顔色や肌の色、
目や口を観察する視診、指先や手のひらのセンサーで触れて調べる触診、聴診器を
当て音で調べる聴診だ。

「そこのセンサーにバーコードをピッてしてくださいね~」

 ほんわかした雰囲気の係員が指差したほうを見ると、1メートル四方の大きな機
械の上に黒い小窓が突き出ている。翔太がそこに手の甲を当てると、ピッという電
子音が聞こえた。

「それじゃあまずあなた……翔太君からね~」

 手元のモニターに表示された名前を見た係員は、翔太を診察台に上がらせた。診
察台の真ん中には足の裏をかたどったマークが記されている。間隔は翔太の肩幅よ
り少し狭いくらいだ。

「うん、台の真ん中のマークに合わせて立って。次はそのまましゃがむ。うんそう、
それじゃあ両手を頭の後ろで組んで、そう、それでいいですよ~。そのまま動かな
いでくださいね~」

 係員の指示通り翔太は両手を頭の後ろにやり、大きく膝を開いた格好で診察台の
上にしゃがみこんでいた。裸になるくらい平気だと思っていた翔太だったが、恥ず
かしい部分を丸出しにしてそれを至近距離から見られるのにはさすがに恥ずかしさ
を感じていた。黙り込んで涼しげな表情を作ろうとしてみても、赤くなった顔を見
れば翔太の内心は一目瞭然である。

 そんな翔太の周りを5体のティックロイドが取り囲み、無機質な瞳でじっと翔太
を見続けていた。機械の視線にさらされた翔太は、肌がちりちりと灼けるような錯
覚に陥っていた。

(なんでだ……?こいつらただの機械なのに、なんか恥ずかしい…)

 姿勢は崩さぬまま、居心地が悪そうにもぞもぞと身動きする翔太に次の指示が飛ぶ。

「口を開けてください。ベロも見せてくださいね」

 言われるままに舌を出す翔太がふと視線を動かすと、椅子に座ってこっちを見てい
た幸彦と視線が合ってしまった。途端に幸彦はぎょっとした表情で顔をそむけ、続い
て俊也も目を伏せる。それを見た翔太は、うすうす感じていた恥ずかしさがぼうっと
燃え上がった気がした。顔が熱い。そんな時であった。

 さわ。

「うひゃあっ!!?」

 ひんやりした感触が胸に触れ、驚いた翔太は思わずびくんと体を震わせ悲鳴を上げ
てしまった。どうにか姿勢を崩さずにいられたのは幸いだろう。

「な、ななんだっ!?」
「聴診ですよ?ちょっと冷たいって言ったじゃないですか」
「え?あ、ああ、ごめんなさい、聞いてなかった」
「じゃあもう一度言いますよ?手のひらのセンサーで体の中の音を聞きますから、動
かないでくださいね~」

 そして翔太に触れてくるティックロイドの手。

「う…うぅ……」

 さっきは1本だけだった手だが、今度は何本もが一遍に翔太の体を撫で回していた。
正面のティックロイドは相変わらず無表情のままお腹を撫で、斜め後ろにいるティッ
クロイドは心音を聞くため胸をさすり、真後ろにいるものは人差し指で背骨を上から
下までなぞっていった。

「ひっ!?ふうぅっくっくくぅ…!」

 胸、お腹、背中が撫で回される感触に思わず変な声が出る。特に背筋をなぞられる
のはきつく、ぞくぞくする感覚に翔太は身を震わせた。

「問題ないですね。それじゃあ触診に入ります。少しくすぐったいですけど、体を動
かさないようにしてくださいね」

 職員がそう言った途端ティックロイド達の動きが変わる。それまで撫でていた手の
ひらではなく、両手の5本の指全てを翔太の肌に添えると勢いよく指を動かし始めた。

「ふひぃっ!ひ…ひぃっひひひひい~~っひゃひゃひゃはははははは!!」

 たまらず翔太は大きな声で笑い出す。翔太を取り囲んだ5体のティックロイドは、
くすぐるためのロボットという本来の機能を思う存分発揮していた。まず翔太の正面
には2体が陣取り、左右から乳首と腋を徹底的に攻撃していた。この2体は翔太が決
して慣れないようにくすぐりの手法や強さに緩急を付けて常に左右で違った刺激を与
えていた。片方が右の乳首を指先で転がすようにいじりながら右の腋をこしょこしょ
とほじくれば、もう片方は左の乳首を繊細なソフトタッチでかわいがりつつ左の腋か
ら脇腹にかけてをそっとなぞる、といった具合である。
 翔太の背後に控えた2体も同様に左右から異なる刺激を与えていた。片方が脇腹を
ぐにぐに揉みながら内股にそっと手を這わしていたかと思えば、もう片方はスピーデ
ィーに動く指先で背中をくすぐっている。そして翔太の真後ろでしゃがみこんだ最後
の1体は翔太のもっとも敏感な部分に手を伸ばしていた。太股の付け根をくりくりと
揉んでみたり、触れるか触れないかというラインで力加減をしながら柔らかいタマを
撫でてみたり、お尻の穴を指先で撫でてみたり。どの刺激も、翔太が今までの人生で
一度も感じたことがないほど強烈にくすぐったく、むずがゆく、ぞくぞくしておかし
くなりそうなものだった。

「ぎゃははははっ!!あはは~っはぁはははぁっ!!やめてっ!くすぐったいぃっ!
くすぐったいいぃぃひひひひぃっ!!おねがいいぃぃぃぃっ!!やめろぉぉっ!!」

 脂汗をにじませ、恥ずかしい姿勢でぶるぶると震えながら悲鳴を上げる翔太。彼が
こんな風に懇願する姿を今まで見たことがなかった俊也と幸彦はかなりショックだっ
た。この3人の中で一番根性があるのは翔太だというのは幸彦も俊也も認めるところ
だ。サッカー部でへとへとになるまで体を動かしても泣き言は決して言わない翔太が
これほどつらそうにするこの検診に自分が耐えられるのか、幸彦は心配になってきた。
 一方くすぐり経験者の俊也は、自分がくすぐられたときをリアルに想像して体をプ
ルプルと震わせつつ内心で安堵していた。翔太があの有様なら、自分が激しく笑い狂
っても恥ずかしくないかもしれない、と。

「ぎゃぁはは~ははははぁぁっ!!くしゅぐったひゃぁははは!!やめてぇぇ!!や
めでぇぇえぇっ!!はひっはははははぁぁはは~~~っはははははぁぁあぁああ!!!」

 どんなに懇願してもティックロイドたちはくすぐりの手を止めてはくれない。何種
類ものくすぐったさが翔太の頭の中に飽和し、「くすぐったい」「このくすぐったさ
から解放されたい」のみに染め上げていく。目じりから涙があふれ視界がぼやけてい
く。そんな翔太を見ていた幸彦は、泣きながら全力で笑うという表情が人間にあった
ことに驚きを隠せないでいた。

「んはぁぁっ!?はひっはっはっはあぁ~はははははっ!!おにぇがいでひゅぅっ!!
もうやめぇっやめっひぇぇ~~!?っひひひひッぐっぐぅぅははははぁ~っはははは
ははあぁ~~っ!!」

 翔太は涎をたらし、首をぶんぶん振りながら言葉にならない叫びをあげる。強いく
すぐりという日常ありえない刺激を受け続けてどういうわけか、翔太のおちんちんに
は血液が集まっていた。ぴんと天を衝くそれを震わせながら、翔太は目の前が暗くな
っていくのを感じていた。

「はい終了」
「あひひひはははぁっ!!ははっははぁはっはぁっ……あはぁっ…あはははぁっ…は
は…はぁっ…」

 そこでいきなり止まるくすぐり。ふらふらになった体をティックロイドに支えられ
ながら翔太は息を整えようとするが、全力疾走の途中で急に止まれないように笑い声
もすぐには止まらない。
 そんな状況下でも翔太は姿勢を崩さなかった。正確には崩せなかったのだ。他の2
人と違って翔太が付けているリストバンドには、微弱な電磁波を発信することによっ
て肉体を一時的に支配する機能が内蔵されている。一方幸彦と俊也が付けているもの
には抵抗の意思を和らげる機能がついていた。つまりこの3人の場合、翔太がまず
(強制的に)お手本を見せ、続く幸彦に「翔太が我慢したんだから自分も我慢しなく
ちゃいけない」と思わせることで円滑にくすぐりを行えるようになっているのだ。ち
なみに肉体操作はかなりさりげなく行われるため、翔太は自分の意思で我慢している
のだと錯覚していた。

「よく頑張りましたね。えらいですよ~」
「はへっ…あへぇっ……えへへぇ……」

 最後までくすぐりに耐えて姿勢を崩さずいることができた。苦しい試練に打ち勝っ
たという誇らしさに、くすぐったさとは異なる笑みが思わずこぼれる。翔太はこの後
のくすぐりにもきっと耐えるだろう。それが自分の意思だと思いながら。

 この後ティックロイドにくすぐられた幸彦だが、当然ながら10秒と我慢できなか
ったためティックロイドに押さえつけられながらのくすぐりとなったのであった。そ
れでも暴れてしまうため、本来1分強ですむくすぐり触診が5分以上かかってしまい
終わったころには幸彦は息も絶え絶えだった。

「はひぃ……はひぃ……」
「幸彦君はもっと我慢できるようにしないとだめですねえ。俊也君はどうしますか。
自力で我慢?それとも最初から拘束します?」

 結局俊也はこのポーズを維持するための簡単な拘束具を使うことを希望した。手枷
足枷を付けられるとき、「慣れてるみたいですねえ」と小声で呟かれた時にはどきり
としたが、翔太も幸彦もそれどころではなかったため幸いにも2人に聞こえることは
なかった。拘束されただけで勃起してしまったことにも気づかれなかったようだ。

「んひゃあぁ~~っ!!ひゃっひゃっひゃひゃひゃはぁぁっ!ひゃめっ、ひゃひぃぃっ!!」

 高めの声でかわいらしい悲鳴を上げながらびくんびくんと体を震わせ、ティックロ
イドの手技に俊也は悶える。恥ずかしさとくすぐったさの中から染み出してくる気持
ちよさ。今自分はどんな顔をしているだろうか、2人にどんな風に見られているのか、
それが心配なのに涎をこぼした幸せそうな笑顔が止まらない。だけど、少し期待して
いることもある。今日のくすぐりが終わって、翔太と幸彦も自分と同じようにくすぐ
りの虜になってしまえば、この後ろめたい恥ずかしさもなくなるかもしれない、と。

 一通りのくすぐりが終わって3人はようやく落ち着くことができた。幸彦も少し疲
れが取れたのか表情に明るさが戻ってきている。俊也はまだ勃起が収まっていなかっ
たが、翔太も幸彦もそれに触れるようなまねはしなかった。

「じゃあ次は4番の部屋に行ってくださいね~」
『ありがとうございましたー』

 一礼して3人は部屋を後にする。



  7番  搾精柱

「翔君すごいよね、あれに1分間耐えるなんてさ。ボクなんて10秒も持たなかった
のに」
「幸彦はムダにくすぐられて損だったよね。ところで翔太、どうやって我慢したの?」
「根性だよ、根性」

 人気のない廊下なのでなんとなくボリュームを下げつつ3人は談笑しながら次の部
屋を目指していると、苦しげな笑い声が3人の耳に入ってきた。

「っふぅっ!ふふぅっっふおおぉっ!」
「ふぁっふぁふぁああ~っはははははははっ!!」

 笑い声は入り口の前に⑦の札がぶら下がった部屋から聞こえてきていた。声から察
するに、男の子が2人くすぐられているのだろう。

「他のお客さんもいたんだね。ボク達だけかと思ってた」
「そりゃいるだろうさ。どんな風にくすぐられてるんだ?」
「よせよ翔太、僕達が行くのは4番の部屋だろ?」
「いーからいーから」

 好奇心を抑える気が全くない翔太がひょいと中を覗くと、そこには平均台のように
床から30センチほどの高さで水平に渡された円柱が5本並べられており、そのうち
2本には男の子がしがみついていた。
 片方は翔太達より少し大きく、もう1人は少し小さい。おそらくは大きい方は中学
2~3年、小さい方は小学4~5年くらいだろうと翔太が考えていたところ、

「そんなところで覗いてないでこっちにいらっしゃい」

という声が中から聞こえてきたのだった。

 俊也と幸彦はちゃんと4番の部屋に行くべきだと思っていたのだが、翔太が誘われ
るまま中に入ってしまったのでやむなく2人も中に入る。2人とも友達1人置いてい
くほど薄情にはなりきれないよい子なのだ。

「次はあなたたち?」

 先ほどの係員に比べ、ややそっけない対応のお姉さんがここの担当のようだ。

「あ、いえ、ボクたちは……その、4番の部屋に行くところだったんですけど」
「道が分からなくなっちゃって」
「そ、そーそー!誰かに聞こうと思ったんだ」

 幸彦と俊也の始めた弁解に翔太も乗っかる。

「あらそう?せっかく3人だからちょうどいいと思ったのに…」
「あのう、ここって何をやるところなんですか?」

 俊也がこの部屋に入ったときから気になっていたことを尋ねる。すでにくすぐられ
ている2人の少年の有様が気になっていたからだ。
 遠目に見るとマジックハンドでくすぐられているだけかと思ったが、近くで見ると
異常さがよくわかる。手と足を使って円柱にがっしりとしがみついたこの2人は、円
柱の下部に備え付けられたベルトで両手両足を3箇所ずつ固定され身動きできないよ
うにされ、さらに腰と背中に回したベルトで決して落ちないように縛られている。目
にはアイマスク、耳にはふかふかのイヤーカバーをつけられ、口には細い棒状の猿轡
が噛まされている。

「ふぅっふぅあっ!あっああっふぅふぁふぁふぁああぁぁ~っ!!」
「ふぁふぇっ!?ふぁふぇっlふふぇぇ~~っふぇふぇふぇえっおぉっ!!」

 身動きの取れない体を、細いワイヤーの先端に丸みを帯びた小さな爪が5本ついた
ミニサイズのマジックハンドがくすぐっている。背中、うなじ、腋、脇腹、太股、足
の裏、お尻とおよそ俊也達が思いつくくすぐったい場所は全部同時にかりかりとこす
られていた。だが一番気になっているのは円柱から伸びた1本の棒、お尻の肉の間の
肛門に深々とささっているバイブレーターだった。

「うん、まあせっかく来たんだし説明してあげる。ここはね、搾精柱の部屋なの」
「作成中?」

 思わず幸彦は使い慣れた漢字に誤変換して聞き返した。

「精を搾る柱、で搾精柱ね。要は思いっきり射精させてあげるための道具よ」
「しゃせいって…」
「うわ、エロいやつ?」

 恥ずかしいのか係員から目を離す俊也と、下ネタもオーケーの翔太の反応は大きく
異なる。

「そうじゃないわよ。採取した精液は検査にまわされるわ。それに溜めすぎるのは体
によくないから、こうやって抜くことにも健康の為に意味があるの」
「へー」
「この子達は検査の結果しっかり搾ってあげた方がいいって出てるから、もうしばら
くはここにいてもらうわ。ほら、柱のあそこを見て」

 退屈していたのか、係員は次から次へと説明しだす。

「柱の真ん中あたりにピンクの穴があるでしょ?あそこにおちんちんを入れるのよ。
そうすれば後は機械が全自動で拘束とくすぐりを実行してくれるの。くすぐられなが
ら射精しまくるのはすごく気持ちがいいわよぉ?あなた達もやってみない?あ、オナ
ホール部分は交換式だから常に清潔よ?」
「いえ、結構ですから!」
「ねえ、行こうよ!」

 妙に鼻息を荒くして迫る係員の様子から、3人並べて柱に縛られる姿をリアルに想
像した幸彦は、彼にしては珍しく強い口調で退室を促した。

「あら、逃げられちゃった」

 しかしあわてて部屋から逃げ出す3人の少年を見送る係員に残念そうな様子は見ら
れなかった。

「まあもう1回来るでしょうしね。そのときはたっぷり搾ってあげる、うふふふ…」

 中学生の健康診断コースには精液検査がきっちり入っている。今くすぐられなくて
も、いずれここの検査を受けなければならないのだ。

「さて、この子達の方は…」

 職員がチェックしたモニターには現在の射精回数と絶頂回数が表示されている。こ
の2人はくすぐりで達せるようになるためのコースを受けており、出るものが出なく
なってからが本番なのだ。射精抜きの絶頂でイキっぱなしになる体を開発するため、
2人の少年は悶え続ける。

「まだまだかかりそうねぇ。もっとイキっぱなしになってもらわないと」

 視界も音も身動きも封じられた中、くすぐったさと快感に溺れる時間は終わらない。
もっとも、こんな体験をする部屋は他にいくらでもあるわけだが。

 一方廊下では。

「……なあ、俺ずっと気になってたんだけどさ。あれ、尻に刺さってたのってなに?
カンチョー?」
「わかんない……」

 結局謎のまま終わったこともいくつかあったのだが、3人はそのことを考えないそう
にしつつ本来の目的地に進むのであった。いずれ自分の体で意味を知ることになるとは
露知らず。
4番  検便

 ほどなくして少年達は4番の札がかかった部屋を見つけた。中にはパソコン
の置かれた机と椅子、それとバーコードリーダーを置かれた台があり、椅子に
は女性スタッフが1人腰掛けている。この小さな部屋の中には他に検査器具ら
しいものはなかったが、奥にもう一つ扉がありおそらくはそこで検査を受ける
のだろうと3人は考えた。パソコンのキーボードを叩いていた女性スタッフは
3人に気がつくと手を止め、簡潔な言葉で問いかける。

「健康診断の子?」
「あ、そうです」
「じゃあ、リストバンドそこにあてて」

 俊也の返答に、またしても簡潔な言葉で指示を出すスタッフ。機嫌が悪いと
いうわけではなさそうなのでこういう性格なのだろう。リストバンドのバーコ
ードを機械にあてると、スタッフの見ているモニターにこれから受ける検査の
詳細が示される。

「ん…なるほど……」

 モニターを見て小声で呟いたスタッフは、3人に向き直ると指示を出した。

「それじゃあ奥に行って。あとは中の人の言うことを聞いてちょうだい」
「…わかりました」

 温かみの感じられない口調に、なんか感じ悪い人だなーと思う3人であった
が口には出さなかった。翔太は露骨に不機嫌そうな顔をしていたが。

 ドアを開けて中に入ると、そこには縦長の通路が広がっていた。通路の左右
にはパーティションで区切られた小さな空間がたくさん並んでおり、それぞれ
のスペースにはつけはずしの簡単なマジックテープ式の拘束帯がいくつかつけ
られたベッドらしきものが置かれている。ベッドの奥の壁には複雑そうな機械
が設置されているのが見えた。

「あ、次の方ですね。こちらへどうぞ」

 俊也たちの来訪に気づいたのか、薄いピンクのナース服を着た女性スタッフ
が通路の奥から歩いてくる。

「すみません、機械の洗浄処理が終わるまであと2~3分かかるんです。少し
待ってもらえますか?」
「ええーっ?なんだよそれ」

不機嫌そうに翔太が口を尖らせるが、

「んひぇ~っへへへへぇっ!?」

いきなりすぐ近くから聞こえてきた女の子の声に、3人はびくりと身を震わせた。

「んほぉっ、ほぉ、おっおおぉ~~!?」

さらに今度は別の女性の声が響く。大人の声だった。

「い、今の声…」
「ここって、男子用じゃないのかよっ」
「今日は男女共用の日ですよ?」
「マジでっ!?」

 スタッフの言葉に幸彦と翔太は狼狽を隠せない。ただでさえこんな恥ずかしい
格好で恥ずかしい目に合わされるというのに、それが見ず知らずの異性の前とも
なればなおさら耐え難いのは当たり前だからだ。
 しかし俊也は別の理由で動揺していた。今の声に聞き覚えがあったからだ。そ
んなはずはない、と思いつつそぉっと声がした場所を覗くと、そこには予想通り
の人物が予想外の姿となって存在した。

「か、母さんっ!?」
「んっくぅ~っ……と、俊也!?だめっこんな格好見な…くひゃぁ!?あひっひ
っひひひゃぁっ!あっあぁ~っ、くすぐったひぃっ!」

さらにその隣のスペースでも、

「はひゃひゃひゃひゃぁぁ!くしゅぐったいぃ~!!苦しいぃ~っ!はひっはひ
ぃっ!!お兄ちゃんたしゅけてぇっ!!」
「由衣奈もっ!?」

 そこでは、俊也の母親である伸子と妹の由衣奈が検査台にうつぶせに固定され
て、俊也達のいる通路に顔を、奥の壁に尻を向け、通路を通る人間に無様な顔を
晒していた。もちろん俊也達と同じく下着一つ身につけていない。2人が使って
いる検査台は隣同士で、その拘束のされ方も同じだ。
 まず、時代劇で見るような半円の穴が3つ開いた板を2枚組み合わせるタイプ
の首枷に、手首と首を固定されているのが目に付く。近所でも評判の美人と、そ
の血を受け継いだ美少女の顔は涙、鼻水、涎にまみれ普段の面影は無いが、家族
である俊也にはすぐに分かった。
 さらに膝を曲げ、尻を突き出すような姿勢を取らされた上で足首と脛を固定さ
れている。俊也の方からははっきり見えないが、お尻にはチューブやコードがつ
ながった機械が取り付けられていた。手段は分からないがしっかり固定されてい
るらしく、伸子がよく熟れた美尻をくねくねと振り乱し、由衣奈がぷりぷりの小
さなお尻をぶるぶると震わせてもいっこうに取れる気配が無かった。
 拘束は首、手首、脛、足首の4箇所だが、そのうえ検査台の土台から伸びてき
た数種類のマジックハンドは無防備に晒された2人の裸身を這い回る。左右の腋
を緩急をつけながらくすぐり耐え難いくすぐったさを送り込んでくるマジックハ
ンド、背中を上から下までくまなくさすり続け、優しい刺激でじれったいむずが
ゆさを生み出す羽箒、半球型の先端を振動させ脇腹の肉を強烈に揉み解す電動マ
ッサージ器。それらは母娘をくすぐったさで絶え間なく責め立てていた。

「あっああぁ~~あっびゃっあぁ、やめ、んほぉっ!」
「おっお兄ひゃぁん!わらひっ、わらひぃっ!ひぃっひひひひぃぃ!!」

 すでに正体をなくすほどくすぐられたのか、伸子と由衣奈はろれつも回らず笑
い声にもさほど力が入っていない。
 しかし、この2人には普段と違う明らかな異常があった、

「俊也の母ちゃんと妹か…?」


 遅れてきた翔太と幸彦はしばしその光景に絶句していたが、その2人が見知っ
た俊也の家族であることにはすぐに気づいた。そしてその異常さにも。

「ねえ、俊君のお母さん達……どうしてあんなにお腹がふくれてるの…?」

 そう、異常なのは2人の腹部だった。由衣奈のお腹は2~3年前の幼児体型だ
った頃を超えるほどぽっこりと膨れ上がっており、伸子にいたっては妊婦さなが
らの体型となっていた。
俊也たち3人が目の前の光景に釘付けになっていると、何かのプロセスが終了し
たのか尻に着けられた装置は外され、入れ替わりに大きな皿のようなものが尻の
下に、小さなコップのようなものが俊也達からは見えない股間部にあてがわれた。
また、引き抜かれた装置には細いノズルのようなものが付いているのが見て取れた。

(え?なんだあれ。あれが母さん達のお尻に入ってたの!?)

 皿が設置された後、にゅりゅ、にゅりゅりゅりゅ、というぬめった音が断続的
に聞こえて来た。その音が伸子と由衣奈の尻の方から聞こえてくるたびに、皿の
中に太くて重みのある薄いブルーに着色された物体がゆっくりと落ちていくのが
分かる。

「だ、だめぇ…俊也、母さん達のこんなところほぉっ!?ほっほほほひひぃぃ
ぃ~~!?もうやめ…くすぐるのやめっへへへへへぇっ!」
「きゃははははははぁっ!!くしぐったひよぉっ!!ひひ、ひぃっはははははぁ!!!」

 伸子の願いむなしくその光景から目が離せなかった俊也達はすぐに気づいてしまった。

(あ、あれ……ウンチしてるんだ…!それも、くすぐられながら…)

 悪臭はしなかった。その代わりに花か果物かよくわからないが、強い芳香剤の
香りがする。ぱたたたたたっという水分を叩きつける音も聞こえてくる。どうや
ら2人ともおしっこまで漏らしているらしい。
 3人の視線に晒されながら、母娘は羞恥とくすぐったさ、排泄の悦びに震えて
いた。息子とその友人にこんな有様を見られているという恥ずかしさと、腸内に
詰め込まれた異物を吐き出す爽快感は伸子の『性』を揺さぶり、由衣奈もその発
育途上の身体と未熟な羞恥心を刺激されくすぐったさ以外の感覚を覚え始めていた。

 3人の少年が無意識のうちに、血流の活発になった陰部を手で隠していると、
それまで俊也達を待たせていたスタッフがようやく声をかけた。

「準備が整ったのでこっちに来てください」

 眼前の光景に見入っていた俊也達は現実に引き戻され、気まずげに視線を交錯
させた後、3人とも無言のままスタッフの先導に従った。

 由衣奈のいた区画から2つ奥に俊也は案内され、その向こうには幸彦、翔太と
続く。言われるまま検査台にあがり、正座のまま体を前に倒したような格好で尻
を突き出す姿勢になる。すぐ近くで辱められている母と妹と同じ格好だ。完全自
動式の検査台は俊也の膝の裏と足首をベルトで固定し、足の動きをがっちり戒める。

(僕も、母さん達みたいに……)

 不安で胸がいっぱいの俊也だが、拘束に抵抗するということはなかった。衝撃
的な光景というのは時として思考や行動を完全に封じてしまうのである。さらに
俊也は言われるまま、3つの窪みがある首枷に上半身をゆだねた。同じように3
つの窪みがある首枷の片割れが上から降りてきて、俊也の首と手首をしっかり固
定した。多少窮屈ではあるが、肌と接する部分には柔軟素材でコーティングがさ
れているため、急に首を動かしても柔らかく受け止められて首を痛めることはな
いだろう。手首は首からかなり離れた位置に拘束され、俊也の肘は丁度90度く
らいの角度を維持している。手首と首が固定されているため、どう頑張っても腋
を閉じるのは不可能なようだった。


「それでは始めますね」

 伸子と由衣奈の笑い声が断続的に聞こえる中、スタッフがコンソールを操作す
ると、俊也の背後で壁が開き、中から様々な器具が顔を出す。何をされるか見え
ないのは不安だったが、もう俊也に出来ることはない。ただ、マシンによる検査
という名の責めに身を委ねるしかなかった。

 この部屋に設置されているくすぐり式全自動検便装置は、腸内の便を清潔に回
収することを目的としている。指定された体勢に被験者が拘束された後は以下の
手順に従って処理が実行される。

①肛門に潤滑剤を塗布する。
②強力なくすぐりを20秒間行いその後中断。全身の筋肉が緩んだ瞬間に肛門内
にノズルを挿入する。
③腸内でゲル化するゼリー浣腸液を注入する。凝固した浣腸液は宿便を取り込む
ことで悪臭の散乱を防ぐ。また浣腸液自身にも芳香剤が含まれているため排便に
よる悪臭が漏れることはない。
④ノズルを外し採便容器を取り付ける。尚、この方式による排便の際には失禁し
てしまう場合がほとんどのため、採尿容器も同時に取り付けられる。
⑤強いくすぐりと急速を交互に繰り返すことによって括約筋の弛緩と緊張を被験
者の意思に関わらず行わせ、排泄させる。通常の浣腸液と異なりゼリー便は排泄
しづらいため、この処置が有効とされている。

 当然ながら俊也もこのプロセスに従った処置が実行された。俊也が尻を向けた
壁が開き、多数のアームが姿を見せる。
 まず最初に、サイズの大きなマジックハンドが左右から手を伸ばし、俊也の尻
をわしづかみにした。

「ひゃっ…!」

 そのまま尻の肉を左右に割り開き、肛門を大きく露出させる。

(うあぁ……お尻の穴が丸出しにされてる……ちんちんも丸見えだし、恥ずかしい…!)

 誰かに見られているわけではないはずなのに、大事な部分をいいようにされて
いることが俊也の羞恥心を刺激した。ちなみに、データ蓄積のため一連の作業は
ばっちり撮影されているのだが今の俊也達は知る由もなかった。
 大きく露出した俊也のアヌスに近づいたノズルから、プシュっと音を立てて薬
液が噴きつけられる。

「冷たっ」

 思わずびくりと体が震えるが、がっしり掴まれた尻は少しも動かない。さらに
2度、3度と噴出音が聞こえてくる。ウォシュレットのようなものだと思い込も
うとしたが、お尻の穴をこうも広げるような恥ずかしい格好でウォシュレットを
使ったことなど当然ない。言い知れぬ恥ずかしさに顔を朱に染める俊也だったが、
すぐに奇妙な感覚に気が付いた。

(お尻が……熱い……?なんか、ムズムズする……)

 噴きつけられたのがアヌスを柔らかく解す為の媚薬だとは知らない俊也は、熱
と共に生じた痒みにも似た疼きに戸惑った。

「はふっ…」

 初めて経験するその感覚をどうにかしようと、俊也は必死で尻にきゅっきゅっと
力を入れたり弱めたりを繰り返す。しかし当然ながらそんなことで疼きが収まった
りはしない。

「はぁっ…う、ううぅっ……」

 お尻の穴がかゆい!どうにかして!1人ならばそんな事を叫んでいたかもしれな
いが、今は隣に友人がいるのだ。荒く息を吐きながら、俊也は声を出すまいと頑張
っていた。そこへ今度は、指1本だけが先端に付いたアームが近づいてくる。

「んひっ…!?」

 1本指アームは俊也の菊門に触れると、皺の1本1本にまで薬をすり込むように
かりかりと引っかき始めた。

「あひゃあっ!?ひゃぁ、う、っくぅぅっ!」

 最初は純粋にびっくりして声が出る。続いて肛門を優しく引っかかれるその気持
ちよさに変な声が出そうになって、俊也は必死で歯を食いしばろうとした。

(ああぁぁぁ、なんだこれ、かゆいとこボリボリ掻いてるみたいで気持ちいいのに
全然物足りないいぃぃ!)

 1本指アームはそのまま俊也のアナルの中心を、固さを確かめるようにとんとん
と軽くつつく。

(か、カンチョーされるの!?)

 緊張に全身が強張る。次の瞬間、俊也を襲ったのはお尻をほじられる感覚ではな
く激しいくすぐったさだった。

わしゃしゃしゃしゃしゃしゃ………

「うっひぃぃっ!?ひっ、ひひひぃぃっなんでぇっ!?あっ、ううぅぅっく、くす
ぐったいいぃぃ!!あは、はぁははははははぁ!!くしゅぐったいいぃぃぃぃ!!」

 刷毛のようなものが太ももの裏側をずりずりと這い回り、太い筆が回転しながら
脇の窪みを掃除する。強力に振動する電マは足の裏をびりびりとしびれさせ、脇腹
はマジックハンドがこしょこしょとくすぐっていた。俊也が耳にしたわしゃわしゃ
という音を立てる筆は、そのまま耳に突っ込まれゆるやかにそこを撫で回していた。

「ああぁーーー!!あっ、ああぁーっ!!くすぐったいのやめてぇっ!やめてっやめ、
っくひゃひゃひゃひゃひゃぁー!!」

 先ほどまで声を押し殺そうとしていたことなどなかったかのように、俊也は大声
を上げてくすぐったさを訴える。しっかり身体を拘束されている以上、くすぐった
さを紛らす手段が他になかったからだ。耳からはぞりぞりという音と自分の叫びし
か聞こえてこず、翔太と幸彦が声を上げているのかどうかは俊也には分からない。

「ひゃっひゃひゃっひゃめてへひぃっ!うひゅひゅひひぃははははは!!あはぁっ
あーっはははははは!!」

 くすぐりはきっかり20秒後に止まった。満足に酸素を補給できなかった肺は
はひはひとおかしな呼吸を繰り返し、ほんの少しだけ落ち着いた俊也が深く息を吸
って、吐き出した瞬間である。

ぐにゅっ。

「ふあぁっ!?」

 細い先端のノズルは、あっけなく俊也の肛門内に潜りこんだ。

「はぁっ…ううぅぅ、お尻ぃ…!」

 薬がよく効いていたのか痛みは感じず、その代わりに背筋がゾワゾワするよう
な気持ちよさが広がっていく。俊也が経験した中で一番近かったのは、蚊にかま
れた箇所をぽりぽり掻いたときの爽快感だろうか。
 さて、腸内に潜入したノズルにはチューブが2本とケーブルが1本つながって
いる。まず1本目のチューブを介して空気が送り込まれ、ノズル先端付近と根元
付近のバルーン部が空気で膨らまされる。これによってノズルの、ちょうど肛門
の内側と外側に膨らみが出来ノズルが抜けなくなってしまった。
 次に電源ケーブルのつながった内臓モーターが起動し、びりびりと振動し始める。

「ひゃぁっ…ん、んううぅぅぅ……!」

 空気注入に関しては何をされたのか全く理解できなかった俊也だが、尻に突っ
込まれたノズルが振動し始めたのはさすがに理解できた。またこの段階になれば
尻を固定しておく必要ももうないため、尻肉をわしづかみにしたマジックハンド
はその力を弱め、軽く揉む様な動きをしながら尻たぶをソフトにくすぐり始めた。

「うっひぃぃぃ……!」

 尻回りを嬲られる汚辱感から、俊也は必死で尻を振ってその感覚から逃れよう
とする。しかし、マジックハンドは尻の動きについて行くことが出来ずくすぐっ
たさから一時的に逃れることは出来るものの、肛門に固定されたノズルはどんな
に尻を振っても外れる事がなく、下半身をしびれさす甘い刺激のため徐々に尻の
動きは鈍っていく。
 そこに、本来の役割を果たすべく2本目のチューブを通じて液体が流れ込んで
いった。腸内で凝固する、ゼリー浣腸液である。

「あ、ううぅーー、っくくぅっ!お尻から入って……は、っくぅー!」

 体温と同程度にほどよく温められた液体がどんどん流れ込んでくる感覚は、恐
怖感と共に奇妙の心地よさも感じる。翔太と幸彦も同様らしく、「んふぅっふあ
ぁぁぁー!」「あぁうっ。うっくぅぅんっ」などとどこか艶のある息を漏らして
いるのが聞こえた。
 だがそれもつかの間。勢いをとめずどんどん流れ込んでくる浣腸液は、俊也の
意識を恐怖心で埋め尽くして行く。同時に、下腹部の圧迫感と息苦しさも増して
いく。尻を高く突き上げたこの姿勢のおかげで浣腸液はどんどん奥に流れ込み、
内臓をどんどん侵略されていくような恐怖心も追加される。

「ふうぅっ……苦、しいぃぃっ……!」

 俊也の頭に浮かぶのは、先ほど目にした腹をぱんぱんに膨らました母と妹の姿
だった。今の自分がどんな姿をしているのかは分からないが、きっと腹を膨らま
せているに違いないと俊也は思う。だがここで、俊也の苦しみを緩和するため再
びマジックハンドたちが活動を開始する。

わしゃしゃしゃしゃしゃしゃ……

「ふひぃーーっ!?ひぃっひぃああぁーー!!今キツ、いのにぃっ…!んひゃぁ
ぁっひゃっひゃひゃあぁぁんっ!!」

 腹を膨らまされる異物感とそれを塗りつぶすくすぐったさに、脂汗を浮かせて
悶える以外の選択肢は俊也には与えられていなかった。


「はぁー、はぁー、はぁー…」

 その後30秒ほどかけてくすぐりと注入が終わった。俊也は荒く呼吸をするの
で精一杯のようだった。ぽっこりと膨れたカエル腹は実際の重さ以上の重量感を
持ち、もう尻を振る元気も俊也にはない。

(うんちしたい……!出したいぃ…出させてよぉ……!)

 便秘の後とも下痢の時とも違う暴力的な排泄欲求に、俊也の意識は既に朦朧と
していた。腸内で浣腸液はゲル化し、圧迫感はますます強くなる。

「はふぅー、ふぅぅー、ふぅぅー…」

 もうこのお腹の中のを出せるんならなんだってやる。そんな事を考えるほど追
い詰められ俊也に、ようやく救いの手が差し伸べられた。
 センターの職員が目の前に現れ、ノズルが外れたら思いっきりいきんでお腹の
中のものを出してください、そう言ったのだ。

(ああぁぁ、出せる、出せるんだ…!)

 前立腺が圧迫され勃起したペニスに採尿器があてがわれ、そして放出を待つア
ヌスの下に採便器が添えられる。さらに、排泄時の肛門の様子を記録するための
カメラも姿を見せ、準備は整う。今、満を持してバルーン部から排気したノズル
が引き抜かれた。

「んくぅっ!」

 人前で排泄する恥ずかしさを気にする余裕はもうなかった。息を吸い込み、下
腹部に力をこめる。ゼリー便は俊也が思っていた以上に出しづらく、ぬりゅ、りゅ
りゅりゅりゅ、と少しずつひりだされるが腹の圧迫感は一向に解消されない。さら
に、最初に吹き付けられた薬液と浣腸液の成分のせいで括約筋の力が弱まっており、
ゼリー便の弾力と相まってちぎれることもない。閉じきらない肛門の異物感に、ア
ナルセックスに通じる奇妙な快楽を感じ始めていた俊也をサポートするために、再
び多数のアームが活動を始めた。

「くふっ、くぅぅっくくくふふふぅぅああぁっはははははははははは!!!!なん
でっ、またくすぐっくひぃひゃはははは~~!!あっああぁぁくすぐったいくすぐ
ったいいぃぃ~~~!!!!」

 電マの振動が脇腹を襲い、刷毛は背中をこしょこしょと撫で回し、右の尻肉をマ
ジックハンドが揉み解しつつ左の尻肉は筆でくすぐられる。さらに足の指の間をブ
ラシが綺麗にし、内股をマジックハンドでさわさわと撫でられる度に俊也の全身は
きゅんきゅんと甘い刺激と共に引き締まるのだった。そしてくすぐられて筋肉が緊
張するたびに、にゅるり、にゅるりとゼリー便が押し出されてくる。それに合わせ
ておしっこもじょろじょろと採尿器の中に溜まっていった。
 20秒ほどくすぐるとアーム類は動きを止め、俊也は少し呼吸を整える余裕を与
えられる。
 しかし―――

「ぐひゃあっ!?なん、で…!?う、ううぅぅぅ…」

 3本指の摘出用アームがゼリー便を掴み、ゆっくりと引き抜き始めたのだ。

「ほわぁっ……はう、く、くくぅぅんん…!」
「………………」
「………うわぁ…」


 そして、涎がこぼれる口を閉じ、歯を食いしばってその感覚に耐えようとしてい
た俊也は気づいてなかった。いつの間にか、2人組みの少女が俊也のいるスペース
を覗き込んでいたことに。

「………………え?」

 激しくくすぐられていた俊也は彼女達が来たことに全く気づいていなかったため、
まるで瞬間移動でもしてきたかのように思えた。
 背丈から見て、俊也よりおそらく年上の少女と年下の少女。全く知らない顔だが、
おそらくは俊也たちとは別口で検査を受けに来たのだろう。顔立ちが似ているため
この2人は姉妹だろうか。などと様々なことがスピーディーに頭の中を駆け巡る。
つるぺたボディに1本筋の割れ目を隠そうともしない幼い少女と、ややふっくらし
た体つきで恥ずかしそうに胸を隠すも股間の柔らかそうな茂みは露な少女。突然の
ことに思考が停止しつつ、俊也はその裸体をじっくり観察してしまった。

(ああそっか。母さんや由衣奈がいたわけだし、ここ女の子も一緒にやっちゃうん
だったなあ。向こうもビックリしたんだろなあ。男がいたわけだし。僕だって母さ
ん達をじっくり見ちゃったわけだし、女の子が僕たちを観察したって別に……観察
……観察されてるっ…!?)

「うわぁ~っ!わっ、わっ、だめ!見ないでぇ!!」
「えっ!?あぁっ、ごめんなさい!」

 ようやく事態を理解して、俊也は恥ずかしさのあまり悲鳴を上げた。年上の少女
は素直に謝り視線をそらす。しかし年下の方の少女は俊也の方をじっと見ると、不
思議そうにたずねてきた。

「ねえお兄ちゃん、これっていったいなにやってるの?」

 見知らぬ異性にこんな姿を見られているだけでも恥ずかしいのに、お尻を突き出
した恥ずかしい格好でお腹いっぱい浣腸されてくすぐられながらウンチしています、
なんて事を言えるはずなかった。

「う、うぅっこれはそのおおぉぉっひひひひぃぃぃぃ~~!?」

 どうにか誤魔化そうと思った俊也だったが、休憩時間が終わったのかくすぐりが
再開されまたしても甲高い悲鳴を上げる羽目になる。

「やめっひゃめてぇっ!?くぅぅっくくくすぐったいいぃぃぃ!!!あぁううぅぅ
ぅ、おねがい見ないでぇぇへへへへへへへあああっははははははははは~~~!!」

 ぶりゅぶりゅと音を立てながらゼリー便が腹の中から押し出されていく。少女達
の登場で一瞬忘れていた腹部の圧迫感が少しずつ解消されていく排泄の喜びと、く
すぐったさと、縁も所縁もない女の子達の前で排泄させられる恥ずかしさが混ざり
あい、俊也の意識は混沌としていく。

「うひゃひゃひゃっひゃっひゃぁぁ!!!恥ずかしいよぉっ!見ちゃだめへぇっ!!
くすぐるのもやめてよぉぉっ!!ふっひぃぃひひひひひひひ!!くすぐったすぎる
ぅぅぅ!!おかしくなりゅよぉぉぉっ!!!」

 くすぐったさと恥ずかしさを快楽と誤認識させられながら、ゼリー便はどんどん
採便容器に溜まっていく。丁度先ほどの俊也達と同じように、少女達はその光景か
ら目を離す事ができなかった。自分達の番が来る、その時まで。


………………………………………………………………………………


「あ……あれ……」

 気がつくと、俊也の拘束は解かれていた。足を縛るベルトも、頑丈な首枷も外さ
れている。尻を突き出した格好は相変わらずだったが。

「検便は終了しましたよ」
「え……あ……?」

 女性スタッフは声をかけるが、俊也の反応は鈍い。全身にまだ熱が残っているよ
うだった。吐きそうなほどのしかかっていた腹部の重みはすっかりなくなっていた
が、肛門には異物感が残っている。それどころか、お尻から腸内にひんやりした空
気が流れ込んでいるように感じられた。

「えと、あの……終わったんですか?」
「はい。お腹の中のうんちはすっかり取り除きました。検査結果は後日お知らせし
ますから」
「あ、はい……」

 ようやく終わったのか、という安堵感に俊也はほっとするが、よく考えれば検査
項目はまだまだあるわけで、それを思うと気が重くなってしまう。強烈な疲労感も
合わさって、俊也は動く気がなくなってしまった。

「立てますか?」

 スタッフはそう言いながら俊也の背後に回る。

「うわ、わわっ!ちょっと待って!」

 丸出しのアヌスを見られるのが恥ずかしいため俊也は必死で起き上がろうとする。
が、身体に力が入らない。

「ちょっと、だめですっ!そんなとこ見ないでよぉっ!」
「うーん、これは本当に立てないみたいですね」

 口だけは多少元気になっているが、恥ずかしくてもお尻を隠せないほど消耗して
しまっているようだ。

「くすぐられながら頑張っていっぱい出したおかげで、お尻の穴が開ききっていま
すよ。穴の中の様子が見えるくらいですからね」
「やめてぇ…、そんなとこ、見ないで…」

 わざわざ解説するスタッフの言葉に途方もない恥ずかしさを俊也は感じてしまう。
しかし、恥ずかしさと同時に胸をきゅんと締め付けるような感覚を味わっているこ
とはまだ自覚していなかった。

「それじゃあサポート呼びますから。そのまま楽にしててくださいね」

 そう言ったスタッフが俊也の側を離れて少しすると、メイド姿のティックロイド
が1体やってきて俊也を持ち上げて背負った。このティックロイドは人間に極めて
近いタイプのため、俊也はお姉さんにおんぶされた小さい子供のような心境で、ひ
どく恥ずかしかった。あと、すべすべした生地のメイド服に股間がこすれるのは気
持ちよかった。
 俊也をおんぶしたティックロイドは、最初に入ってきた入り口とは逆の、部屋の
奥の方に歩いていく。


「あの、どこに行くんですか?」
「次の検査室です。腸内の検査を行います。お連れ様もお待ちです」

 ティックロイドはやや固い口調だが、ちゃんと俊也の言葉に受け答えした。

(最近のロボってほんとすごいよなあ…)

 俊也が技術の進歩に素直に感心していると、前方から女の子のすすり泣くような
声が聞こえてきた。

「この声は……」
「便秘解消に来られた方です」
「便秘解消…?」
「はい。ご覧になればよく分かると思います」

 ティックロイドはそのまま歩を進めると、その光景を俊也によく見せるために問
題の場所で立ち止まった。

「ひん……ひぃっ…ひひ、ひぃん…」
「……はひ……はひ、はひぃ……はひ…」

 そこでは2人の少女が、隣り合ったスペースでくすぐられていた。俊也が使用し
たのとは形が違う、分娩台のように足を乗せる台が備えられた大きな椅子に少女達
は腰掛け、足は台に乗せて大きく開き両手は万歳の格好で縛られている。股間には
何かしらの器具をつけられ陰部は確認できないが、ぺたんこの胸とそこそこの胸は
丸出しだった。白目をむいたままひくひくと痙攣する有様は見られたものではない
が、俊也には見覚えがあった。先ほど俊也の恥ずかしい姿をばっちり確認していた
少女達だった。どれほどの浣腸液を注ぎ込まれたのか、バレーボールでも入ってい
そうなほど膨れ上がったお腹で全身に満遍なくくすぐりが加えられている。くすぐ
られ過ぎて失神したのか、目の前にいる俊也達に気づく様子はない。

「便秘はひどい場合にはああやって徹底的な排泄処理が実行されます。あの方達は
浣腸処理を3回行う予定です」
「3回っ!?」

 1回でも気絶したのにあんなのを3回もされるなんて、ホント気の毒だ、と名前
も知らない少女達に同情しながら、俊也は次の部屋に運ばれていくのだった。
お姉ちゃんとストレッチ


 自室で床に座り、ぴんと伸ばした足を120度ほどに開脚して上体を前に倒す
少年の姿があった。

「ふ……んっ……」

 名前は翔太、中学1年生だ。

「もうちょっとっ……くぅ…!」

 上半身が床に着くまであと少し、という所まで体を倒して翔太は息を吸いなが
ら身を起こした。
 スポーツをやるには身体の柔軟性が大事だと部活で言われて以来、翔太はこう
して家でもストレッチをやることにしている。ストレッチを始めてからしばらく
経ち結構身体が柔らかくなってきているが、それが実際に身体を動かす際に反映
されている実感はない。もっとも、翔太に自覚がないだけで足の振り上げはよく
なっているし、怪我の予防にも役立っているのだが。
 次に、立ち上がった翔太は次に気をつけの姿勢をとり、そこから少しずつ両足
を左右に開いていった。体操選手のように尻が床に着くまで完全開脚出来るのに
あこがれる、と言う程ではないが、毎日のストレッチを始めた以上そこまで出来
るくらいにはなりたいな、というのが翔太の心境だった。そうして翔太が少しず
つ足を開き腰を落としていると、部屋のドアがいきなりがちゃりと開けられる。

「翔ちゃーんお風呂空いたよー」

 春からこの家に下宿している翔太の従妹、麻衣がノックもせずに部屋に入って
きた。髪は適当にくくったポニーテールにし、薄いブルーのショーツとやたら丈
の短いタンクトップだけという思春期の少年にはなかなか刺激的な格好の麻衣は、
風呂上りなのか身体からほこほこと湯気を上げている。ちょうどドアのほうを向
いていた翔太はいやに健康的な色気のあるその身体を直視し、

「なんでまたそんな格好してんだよ麻衣姉!」

 思わず大きな声を出した。
 進学した大学が近かったため、この家に下宿するようになった麻衣のことを翔
太は嫌いではない。好き嫌いで言えば好きの部類だ。もっと小さい頃は無邪気に
「麻衣お姉ちゃん大好き!」と言ってもいた。しかし、微妙なお年頃になった男
の子にとってこの状況は必ずしも歓迎できるわけではない。
 あこがれだったお姉さんが、はちきれそうな、という形容のしっくり来そうな
ド迫力サイズおっぱいを薄布1枚だけで包み(ブラをしていないことは歩く度に
揺れるその動きを見ればすぐに分かった)、通常拝む機会のないパンツ(セクシ
ー系ではないが翔太には十分セクシーすぎた)だけを下半身に身につけた姿で小
さい頃と同じようにベタベタとくっついて来る最近の状況は、有り体に言えば刺
激的過ぎたのだ。
 翔太が何回言っても、麻衣は風呂上りにしばしばこのスタイルでうろつく。ひ
どい時にはパンツ一丁で、胸は首からかけたタオルで隠しているだけのこともあ
った。麻衣の姿をガン見しスキンシップにかこつけてセクハラを堂々と図れるエ
ロ少年であれば大喜びだったかもしれないが、結構うぶなところがある翔太にと
っては恥ずかしくてたまらない状況だった。今も、麻衣からは微妙に視線をそら
している。

「あれ~?翔ちゃんもしかして照れてる?別に気にしなくていいのに」
「気にするよ!こんなところ姉ちゃんに見られたらまたなんていわれるか…」

 翔太の姉、夏姫は高校生1年生だ。今まではそうでもなかったが、麻衣が下宿
するようになってからはにやにやと笑いながら翔太をからかうことが多くなった。
「あんたまた麻衣ちゃんのおっぱいに見てたでしょ」などと言われては翔太がむ
きになって否定するというのは最近ではよく見かける光景だった。実際、口では
否定しつつも麻衣の巨乳が揺れる様を目で追ってしまうことが多いだけに翔太は
余計に恥ずかしいのである。
 その姉も、最近は麻衣の影響か風呂上りに同じような格好でいることが増えた。
本人曰く、「これすごい楽!」とのことである。麻衣ほどではないが夏姫も人並
みにボリュームのある乳や尻をしているため、最近の翔太は悶々としていること
が多い。姉や従姉を『そういう目』で見てしまうことへの自己嫌悪と、『そうい
う光景』を素直に楽しみたいという欲望が幼い少年の中でせめぎあっているのだ。
そんな翔太の内心には構わず、麻衣はにこにこしながら近寄って来た。

「ところでさっきの、ストレッチしてたの?」
「え?そうだけど」

 足を閉じて立ち上がった翔太が相変わらず視線をそらしたまま、だけどときど
きちらちらと麻衣を盗み見しながら返事をすると。

「ストレッチ!そういうことならこの麻衣お姉ちゃんに任せなさい!翔ちゃんが
やわらかーい身体になるよう私が手伝ってあげる!」

 何が琴線を刺激したのか、妙にやる気を出して麻衣がそんな事を言い出したの
であった。


………………………………………………………………………………


 なんのかんのと理由をつけて断ろうとした翔太だったが、結局麻衣に押し切られ
て手伝ってもらうことになっていた。

(ダメだなぁ、俺……)

 ボディソープの香り漂う麻衣に抱きつかれ、柔らかいおっぱいを背中にぐりぐり
押し付けられた翔太には、顔を真っ赤にして了承する以外の選択肢がなかったので
ある。

「で、麻衣姉。それなに?」

 そしてにこにこした麻衣に手を引かれて部屋に連れ込まれた翔太の前に、なにや
ら妙な道具がが引っ張り出された。
 それは一見すると正方形のクッションだった。。しかしその中心部には半球型の
突起を3個持つ硬質のパーツがつけられており、3つの球体は二等辺三角形の配置
で突き出している。さらにクッションの下部から伸びた電源ケーブルがコンセント
に繋げられていた。

「ストレッチマシンよ。とりあえずその上に座ってくれる?」

 妙な機械もあるものだと思いつつ翔太は素直に座った。麻衣姉の部屋、という空
間が彼の冷静な判断力を奪っていたのは否めない。

「あ、その出っ張りの上に乗っかってね」
「これ?」
「うんそれ」

 電気あんまみたいに股間を押される違和感に翔太は思わず顔をしかめる。

「じゃ、始めるから。じっとしててね」

 冷静に考えれば結果が予測できそうなものだったが、相変わらずタンクトップとシ
ョーツだけという麻衣の色香に惑わされっぱなしだった翔太は、このマシンがどう動
くかということについて全く思考せず言われるままじっとしていた。
 そして麻衣が手元のリモコンを操作すると。

ブゥゥゥーーーーーーーーン!

「ひゃわあぁっ!?」

 股間を襲うしびれるようなくすぐったさに翔太は思わず飛び上がった。そのまま四
つんばいになって自分の股の間からクッションを見ると、中心部の半球が電動マッサ
ージ機よろしく鈍い音を立てて振動しているのが見える。

「ダメよ?翔ちゃん。ちゃんと座ってないと」
「ダメって言われたって……こんなの無理だろ!?なんだよこれ!」
「だから言ったでしょ?ストレッチマシンよ。これの上に座ってると股関節が振動で
ほぐされて柔らかい身体になるのよ」
「けどさ……」

 姿勢を変え、クッションから離れた位置に座りこんだ翔太は麻衣を見上げながら続
ける。

「これほとんど電気あんまじゃねえか!」
「ほとんど、じゃなくて電気あんまそのものよ?実際電気で動くし」
「そのものって……」

 少なくとも、翔太はこれまでの人生で『これがほんものの電気あんまだ』などと言
われるような事態に直面したことはない。
 絶句している翔太に麻衣は続ける。

「それにね、電気あんまみたいな振動が間接を柔らかくするっていうのは運動生理学
じゃあ当たり前の話なのよ?日本じゃまだ一般的じゃないけどね」
「……そ、そうなの?」

 真面目な顔をして語る麻衣に、一瞬いたずらされたのかと思った翔太は考えを改める。

(麻衣姉ウソ言ってる感じじゃないし、マジなのか……?)

 翔太の顔から怒りの色が消えるのを確認した麻衣は、その場にしゃがみこんで目線
を近づけると優しい声で囁きかけた。

「夏姫ちゃんも最初は大変だったのよ?顔を真っ赤にしてぷりぷり怒って」
「え?姉ちゃんもこれ使ったの?」
「ええ」

 そこで麻衣はくすりと笑って悪戯っぽい光を目に灯す。

「けど、夏姫ちゃんとおんなじように私が手伝ってあげるから、翔ちゃんもきっと我
慢できるわよ。ね、やってみよ?」
「え、あ、うん…」

 いつのまにか顔の間近まで迫られ、視界が巨乳に埋め尽くされそうになっていた翔
太は、後ずさりしながら了承したのであった。


………………………………………………………………………………


「それで、手伝うってどうすんの?」
「ふふっ、翔ちゃんが大好きなものでサポートしてあげるのよ」

 再度ストレッチマシンの、振動部分の上に座った翔太は怪訝な顔で麻衣を見上げた。
間近に立たれているせいで、おっぱいに邪魔されて麻衣の顔は見えない。

(あ、下乳見えた!)

 余談だが翔太は、エロいことなんて興味ねーよ!というスタンスを持っている。し
かし本人がそう思っているだけで、実際には麻衣の方を盗み見てしまうことはよくあ
るのだ。

「じゃあ足思いっきり開いてね」
「お、おう」

 伸ばした足を100度ほどに開くと、麻衣はその足の間に腰を下ろすと、翔太を挟
むように足を伸ばした。翔太の太ももの上に、麻衣のぷにぷにしたふくらはぎの感触
が乗っかる。

「動かないでね~」

 そのまま前にずりずり進み、翔太との距離がどんどん縮まる。

(うわ、うわー!麻衣姉のおっぱいがどんどんこっち来るよ!)

 何度抱きつかれても慣れない、何度抱きつかれても飽きない魔性の柔らかさがぷる
んぷるんと震えながら、少しずつ近寄る光景から翔太は目を離せない。そうして麻衣
もクッションの隅に乗っかり、翔太の身体とぴったりくっつく位置まで来る。

(わー!うわぁー!)

 背丈の関係上、小柄な翔太の顔の前にはちょうど麻衣の巨乳が来ていた。グレーの
タンクトップはほんの少しだけ湿り気を帯びているように見える。抱きつかれたりし
たことはあるが、真正面から息がかかる距離に麻衣の胸が来たことは今まで一度もな
い。半ばパニックになって手をばたばたさせた翔太だが、麻衣はさらに前進した!

「!!!!!!」

 麻衣は両手を使って翔太の頭をぎゅっと抱え込み、タンクトップからこぼれそうな
巨乳の間に押し込める。いわゆるぱふぱふの体勢に、翔太の全身は硬直してしまう。

(な、なんだこれ!?ほっぺたがすげー熱い!ってゆーかすごく柔らかい!!俺の顔、
麻衣姉のおっぱいに捕まってるよぉっ!!)

 その重み、感触を顔で感じるのははじめてだった。というより、後ろからいきなり
抱きつかれたときに背中で感じた時くらいだ。それが今、顔面全部を包み込んでいる
という衝撃に、それだけでもう翔太はまいっていた。しかし―――

(え?なんだこれ、この、柔らかいの………!?)

 翔太の顔には胸が押し当てられている。翔太の胸から腹にかけては、麻衣のお腹と
触れ合っている。ではその下、短パン越しに翔太の勃起した先端に触れているこの感
触は―――

(ま、まさかこれ麻衣姉の尻!?それとも……前!?)

 軽く浮かせた腰を前に突き出した麻衣は、先っちょに軽くキスをするように自分の
股間を触れさせていた。翔太が腰を動かせばショーツ越しにもっとめり込むかもしれ
ない。布切れ2~3枚を隔てた向こう側、翔太には想像しかできない「女」の部分と
のふれあいに、翔太のペニスはかちかちとなり、それだけで達しそうになっていた。
そして翔太自身も金縛りにあったように固まっていた。 

「あわ、わわわ……麻衣姉ぇ、これって…!」
「その様子だと気に入ってもらえたみたいね。翔ちゃん私のおっぱい好きでしょ?
よく見てるし」

 バレてた!と衝撃を受けたのも一瞬のこと、翔太の意識はすぐに麻衣の身体のやわ
らかい感触で塗りつぶされる。
 おっぱいの隙間から上を見上げた翔太の視線が、見下ろす麻衣のそれと交差する。
せつなそうな翔太の顔を見て、麻衣は満足げに笑った。

「こうやって私が捕まえててあげればストレッチマシンの上から逃げられないでしょ?」

 太ももで翔太の太ももに体重をかけ、さらにしがみつくように翔太の胴を脚で捕ま
える。右手は翔太の首を、左手は背を抱き、翔太は麻衣にがっしり捕まえられ逃げら
れない有様になっていた。逃げようとする気を全く奪ってしまう、パーフェクト・ハ
グ・スタイルの完成である。

「麻衣姉……ダメだってぇ、こんな……」

 ささやかな憧れを抱いていた従妹のお姉さんと、こんなに密着して抱き合うなど妄
想すらしたことがなかった。恥ずかしくて、切なくて、それなのに翔太の腕は自然と麻
衣にしがみつき、その密着を強めようとしている。自分がわからなくて、今の自分の
気持ちが理解できなくて、翔太はぶるぶると震えながら麻衣を求めた。

「そんなに怖がらないで。ね?お姉ちゃんがぎゅーっとしてあげるから怖くないよ」
「う……ん…」

 麻衣はそのまま、翔太が落ち着くまでこの状態で少し待つことにした。深く抱き合
ったまま、何も語らず動かない2人。全身に触れる温かくて柔らかい感触と、優しく
頭をなでる麻衣の手、そして視界を埋め尽くす巨乳の谷間で呼吸することによる汗の
香り。落ち着くというよりもむしろ魅了されきった翔太は、とろんとした瞳で麻衣の
顔を見上げた。

「麻衣姉ぇ……」

 切なそうなその声を聞き、麻衣はいよいよ作業を始めようと決める。

「聞いて翔ちゃん。これから1分間の股関節マッサージを5本やるから、お姉ちゃん
にぎゅってしがみついて我慢してくれる?」
「う…ん、分かった」
「最後まで我慢できたらご褒美を上げるから。それじゃ始めるね」

 言うが早いが、麻衣はリモコンのスイッチを入れた。

ブゥゥーーーーーン

「ううひゃあぁぁぁっひぃぃぃ!?」

 重低音と共に強烈な振動が、翔太の股間に響く。

「ひゃ、ひゃめっ!これ!はう、くぅっくひっひひゃあぁっ!?」

 蟻の門渡りに押し付けられた突起が震え、今まで感じたことのないむずがゆさと
くすぐったさの混ざった痺れが波となって前後に広がる。

(あああぁぁっ!なんだこれっ!遊びでやられた電気あんまと全然違うぅ!び、びり
びり震えてちんこが溶けてるみたいだぁっ!?)

 お尻に到達した刺激を受け反射的に肛門をきゅっきゅっと窄めながら、射精を知っ
てからさほど経過していないペニスはびくんびくんと震え発射体勢を整えて行く。足
をばたつかせるが、太股の上に麻衣の足が乗っているため少し腰が浮くだけで、すぐ
により深く振動部を押し込まれて翔太は尚更悶える羽目となった。

「ふひゃああぁぁぁ~~~!!!麻衣姉っ、これっだめぇっ!だめんなるよぉっ!
おっおおぉっおっひぃぃ~~!?」

 両手で麻衣のタンクトップをくしゃくしゃになるまで握り締めながら、翔太はさわ
やかなボディソープの香りが残る谷間に頭を突っ込んでぐりぐりと押し付ける。機械
で無理矢理射精させられそうになっているこの状況、振動により生じた痺れに満たさ
れ下半身が液化していくような感覚、いやらしい体つきをした女体との濃厚な接触。
過度の刺激で満たされた翔太の思考はあっさりパンクし、最早自分がどうして欲しい
のかさえ分からなくなってしまう。
 混乱の極みに達した翔太に、麻衣は優しい声で指針を示した。

「いいんだよ、我慢しなくて。たっぷり出して、すっきりしよ。ね?」

 そして腕でぎゅっと胸を押し、翔太の顔を柔らかい感触で押しつぶした。

(あ、ああぁ?出して、いいの?すっきり、ううああぁぁ…!!)

 幸福な圧迫感とによる興奮と、止まらない振動快感が頂点に達する。翔太は麻衣の
腕の中で、初めての射精『させられる』悦びに満たされていた。

「ひぃぃ~っひっひひひううぅぅ~~んんん!!!んんううぅぅっぶぶぶぶぶぅぅ!!!
ふぉお~うっううぅぅ~~んん!!!」

びくっびくびくっ!!びゅっびゅっびゅっ!!!

 乳肉の狭間から涎とともに声にならない空気を吐き出し、そしてパンツの中にも濃
厚な精液を吐き出して翔太は果てた。

「ふぉおぅっ!おっんおぉぅっ!?」

 しかし振動はすぐには止まらず、翔太をさらに10秒ほど責めあげてようやくマシ
ンは停止した。ほんの10秒ほどだったが、こういった経験のない翔太は絶頂後の敏
感な身体を何分間も嬲られ続けたように感じ、振動が止まったころには憔悴しきって
いた。くたりと力を抜いて麻衣の体にもたれ、絶頂の余韻で背筋を断続的に震わせな
がらとろけた表情のまま麻衣の胸に顔をうずめていた。

「はふううぅぅ~……」

 脱力したあどけない表情はなんとも可愛らしい、と翔太の頭をなでてやりながら麻
衣は思う。

「お姉ちゃあん……おれ、へんだよぉ…」
「それは変じゃないから、素直にその感覚受け入れてね」
「うん…わかったぁ…」

 そしてとろんとした顔の翔太を胸でたぷたぷ可愛がり、麻衣は甘い声で囁いた。

「翔ちゃん、イッちゃうとちっちゃかった頃の翔ちゃんみたいになっちゃうんだね。
可愛いよ。その調子で残りも頑張ろうね」
「うん……………残り…?」

 ぼーっとしたままの翔太がその意味を理解する間もなく、

ブゥゥゥゥーーーーーーーン!!

「んふぉわぁっ!?」

 再度マシンが振動を始め、どろどろの精液にまみれた股間を揺さぶり始める。

「やだぁっ!?これだめぇっ!麻衣お姉ちゃん、俺ぇっ……んふぃぃぃ~~っ!?」

 口調が若干幼児退行した翔太はぷるぷると震えて甲高い悲鳴を上げるが、もう暴れ
る気力がないのか数秒間背をのけぞらせた後、再び麻衣の胸に顔を埋めてしがみつく
腕に残った力をこめた。

「大丈夫大丈夫。お姉ちゃんが一緒にいてあげるから。お股がとろとろにほぐれるま
で頑張ろうね?うふふ……」
「おあっ!あぁっ!ふぅっふっふぅぅ~~っ!!」

 次の1分間はひどく長い1分間だった。慣れない絶頂で一気に疲労し、さらに敏感
になった股間を電気あんまで揺さぶられ続ける感覚に、下腹部の中身が全て液状化し
てチンポの先から残らず流れ出してしまうのではないかとさえ思った。2セット目が
終わったときには全力疾走し続けた後よりも疲労し、もう翔太には指1本動かす気力
がなかった。

「ひぃっ……ひぃっ………」

 涙、涎、鼻水で麻衣の胸元はぐしょぐしょに汚れている。しがみつく力さえもうな
くなった翔太は、麻衣の身体にもたれながら荒い呼吸を繰り返していた。

「大分余分な力が抜けてきたみたいね。そろそろ上もほぐそうか?」
「はひっ……はひっ……」

 返事をしない翔太に構わず麻衣は翔太のシャツの中に手を入れ、指をすばやく動か
して背筋と脇腹をこちょこちょとこそばし始める。

「ふひぃっ!?」

 視線定まらぬまま翔太は身体を震わせる。しかし翔太にできたのはそこまでで、あ
とは成すがままにくすぐられるしかなかった。

「こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ♪」
「んふぉっ!おふぅ…んっくひっ…!」

 定まらぬ思考の中で悲鳴のような吐息を断続的に漏らす翔太の様子は果たしてくす
ぐったさに笑っていたのか、それとも新しい刺激に悦んでいたのか。
 そして普段の活発な少年の面影をすっかり無くし、ぐしょぐしょに乱れた笑顔で悶
える翔太の股間を3セット目の振動が襲い始めた。

「あおぉぅっ!?ひゃっひゃひゃひゃぁっ!?あっあうううぅぅぶぶぶぶんんっ!」

 軽いくすぐりで嬲られ、振動に犯されながら翔太は本日2度目の射精を迎える。短
パンをぐっしょり粘度の高い白濁で濡らしながら、股間から脳天に突き抜ける快楽に
翔太は痙攣のような震えと共に悦んでいた。
 しかし射精に達しても、マシンの振動と麻衣のくすぐりは止まらない。

「翔ちゃんが私のストレッチ大好きになるように、この感覚を身体の芯まで覚えさせ
てあげるからね♪ ほーらこちょこちょこちょこちょこちょ……」
「ほひぃっ!ひっひぃっひひひぃぃ…!」

 麻衣はぐりぐりと腋の窪みをほじくりながら、こちょこちょという甘い囁きを耳か
ら流し込む。腋を弄くられても反射的に腕を閉じられないほど疲労した翔太は、
『気持ちいい』一色に染められた思考の中、快楽を享受し続けた。

 1分間の振動と1分間の休憩を5セット。この魔性の10分間が終わった後のこと
を翔太はよく覚えていない。ただ、汗とボディソープの混ざった麻衣から漂う香りと、
顔面に残るおっぱいの柔らかさ、腰が抜けるような射精の快感、そしてくすぐられて
悦びを覚える身体になったことは、翔太の心の奥底に刻み込まれていた。
 しかしこれはまだ初日に過ぎない。なにしろ、ストレッチは毎日続けないといけな
いのだから。
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