- 2014⁄01⁄25(Sat)
- 02:49
純太
純太が3年の男たちの異様な目線に気付いたのは、中学に上がり、柔道部に入部して1ヶ月が過ぎた頃だった。
小柄で、見た目には小4と言っても通用しそうな彼だったが、低学年から続ける柔道の腕は
既に部内の大柄な先輩を凌ぐほどで、彼の存在は嫌でも目立った。
元々良くない噂のことを純太もいくつか耳にしてはいたが、全国を視野に入れる彼にとって
部活に入ることは絶対的な条件だった。
「おい、あいつ……」
「今日は……用意……」
時折聞こえる、3年のグループの話し声。その怪しげな視線から、彼らが自分のことを話していることがわかる。
それともただの自意識過剰だろうか? もちろん、彼らの思惑は純太には想像もできない。
部活が終わる。大人と混じってやることもある柔道教室より練習の質が落ちるのは仕方ないが、それでも
みっちりとした練習に筋肉は疲労に悲鳴を上げている。早く着替えて帰りたい。
「おい」
一息ついていた純太に、高山が声をかけた。例の3年のグループの一人だ。
「はい?」
「今日の片付け担当、おまえだろ? ちゃんとマット片付けてから帰れよ」
「……僕一人で、ですか?」
「そういう決まりだからな」
高山の薄ら笑いが、不気味だ。しかし逆らうわけにはいかない。仮にも先輩だし、変に反発して
部活を追い出されるようなことになったらそれこそ最悪だ。
純太が道場の片付けを終える頃には、他の生徒の姿は一人もなくなってしまっていた。
小柄で、見た目には小4と言っても通用しそうな彼だったが、低学年から続ける柔道の腕は
既に部内の大柄な先輩を凌ぐほどで、彼の存在は嫌でも目立った。
元々良くない噂のことを純太もいくつか耳にしてはいたが、全国を視野に入れる彼にとって
部活に入ることは絶対的な条件だった。
「おい、あいつ……」
「今日は……用意……」
時折聞こえる、3年のグループの話し声。その怪しげな視線から、彼らが自分のことを話していることがわかる。
それともただの自意識過剰だろうか? もちろん、彼らの思惑は純太には想像もできない。
部活が終わる。大人と混じってやることもある柔道教室より練習の質が落ちるのは仕方ないが、それでも
みっちりとした練習に筋肉は疲労に悲鳴を上げている。早く着替えて帰りたい。
「おい」
一息ついていた純太に、高山が声をかけた。例の3年のグループの一人だ。
「はい?」
「今日の片付け担当、おまえだろ? ちゃんとマット片付けてから帰れよ」
「……僕一人で、ですか?」
「そういう決まりだからな」
高山の薄ら笑いが、不気味だ。しかし逆らうわけにはいかない。仮にも先輩だし、変に反発して
部活を追い出されるようなことになったらそれこそ最悪だ。
純太が道場の片付けを終える頃には、他の生徒の姿は一人もなくなってしまっていた。
やっと帰れる。そう思いながら更衣室のドアを開けると、純太の予想とは裏腹に
まだ人が残っていた。3人。例の3年のグループのうちの3人だ。高山もそこに含まれている。
「よぉ、ごくろーさん」
高山が言う。意外なことに驚きながらも、純太は軽く頭を下げた。
「どうした? 着替えないの?」
「……いえ」
促されて、純太は自分のロッカーを開ける。しかしそこに入れたはずの制服は跡形もない。
嫌な予感がする。でもどうすればいいのかわからない。何を言うべきなのだろう?
どうすればいい?
「あの……制服」
そう純太が言いかけたのを遮るように、高山ががたんと座っていた椅子を鳴らして立ち上がった。
「返してほしいの?」
純太の目の前に立つ高山の身体は、成長期前の純太に比べるとずっと大きく、威圧感があった。
「どうしてこんなこと……」
「質問してんのはこっちだよ」
杭を打つような低い声に、さすがに純太もたじろいでしまう。
「……返してください」
弱みを見せてはいけない。純太はきっと高山を睨み返し、きっぱりとした声で言った。
しかし高山の表情は少しも揺らがない。後ろの2人も相変わらずにやにやとした笑みを浮かべている。
「返してほしいならさぁ、少し俺たちと遊ぼうぜ」
高山の不気味な表情と声に、純太は少しずつ恐怖を覚え始めていた。
彼を突き飛ばし、出口へと走る。だが純太の力では大柄な高山の体制を崩すことができない。
たちまち純太は高山に右手首を捕まれ、制止される。振りほどけないくらいの力で。
純太は自分の無力を呪った。試合なら、こんな奴投げ飛ばしてやれるのに……!
足掻く間もなく、いつの間にか純太の背後に回っていた3人のうちの1人が彼の口に
ガムテープを巻いた。動転している純太など、彼ら3人にとっては赤子も同然、
高山が純太の帯を手際よくほどき、それを後ろ手に回した彼の両手首に巻き付け、縛る。
純太の動きが拘束されたことを確認すると、高山は彼の身体を突き飛ばす。純太は成す術無く、
肩から地面に倒れた。逃げる間は与えて貰えない。縛られた手首をぐっと引き上げられ、
純太は膝立ちの姿勢を強いられる。
「なぁ、これから何されるか、わかる?」
耳元で、囁くような高山の声。純太の目は恐れで潤んでいる。泣きたくはない。でも、怖い。
指先に何かが当てられる。硬く暖かい感触。それは、高山の怒張したペニスに他ならない。
「今からコイツを、てめぇのケツの穴にぶち込むんだよ」
純太は自分の耳を疑った。何を、どこに入れる?
高山の舌が、純太の耳の穴を舐める。背筋を走る悪寒が恐怖を煽る。
「……ンっ!?」
先ほど純太の口を塞いだほうの男が、彼のペニスを柔らかくさすった。それはどう見ても
愛撫の手つきであったが、怯える純太にとっては、性器を握られているという恐怖感しか
浮かびはしなかった。もう1人は何やら、自分のものらしい鞄を探っている。人一人は入りそうな
大きなボストンバッグ。そこから男が取り出したのは、一台のビデオカメラだった。
「そう縮こまんなよ……ちゃんと気持ちよくしてやるからよぉ。おい三原」
三原と呼ばれた男、ビデオカメラの男が同じ鞄から取り出したものを高山に放る。
透明な液体の入った、プラスチックの瓶。粘性を持った液体が、瓶の中で踊る。
「脱がすぜ」
帯が外されて緩んだズボンを、高山が膝まで降ろす。露わにされた純太の性器は
恐怖に小さくなっている。
「へっ、可愛いチンポだな」
「毛も生えてねぇのかよ」
性器を見られていることと、高山らの容赦ない恥虐の言葉に、純太は思わず赤くなる。
ふいに、高山が背中にやった手を押し、純太を床に這い蹲らせる。両足でふくらはぎを押さえ込まれ、
手首を握る腕が強く引かれることで、尻を突き上げた体制にされる。
あまりの羞恥に、いよいよ純太は涙を流す。
「これからが本番だぜぇ。まだ泣くのは早ぇんじゃねぇか?」
純太の恐怖を煽るような高山の言葉に、他の2人がくっくと声を出して笑う。
先ほどの液体が純太の臀部の谷間に垂らされる。その冷たさに身体が反応し、
純太は小さく跳ねた。それが高山の被虐心をさらに高揚させる。
これからコイツの表情は羞恥に歪み、痛みに歪み、そして避けられぬ快感に
三度歪むことになるだろう。それを想像するだけで、身体が疼く。
高山の中指が液体の筋を辿り、やがて肛門にまでたどり着く。その指が十分に濡れている
ことを確認すると、ゆっくりとその穴に差し込み始める。
「ンうーっ、ふうっ!」
突然の異物感に、身体が大きく拒否反応を起こし跳ね上がる。痛みはさほど無いが、
ただ、気持ち悪い。身体を揺するが、高山の力は強く、足はびくとも動かない。
「動くなよ、このままぶち込むぞ」
先ほどの高山の言葉を思い出し、その未知の恐怖に、再び身体が凍り付く。
「じっとしてりゃあちゃんと馴らしてやるよ。せっかくのおもちゃを壊すのはもったいないからな」
高山の指が純太の尻の中で、うねうねと動く。まるで何かを探るように、回転させ、
引き抜き、また奥まで差し込まれる。純太はその感触にどうにかなってしまいそうだった。
「使えそうか?」三原が高山に言う。
「あぁ、いい感じだ。そんなに汚れてないしな」
「案外初めてじゃなかったりしてな」
三原が言い、他の2人が笑う。それらの声が、純太にはどこか遠くから響いてくるように
感じられた。視界は滲んで、もはや何も見えない。はっきりしているのはふくらはぎの痛みと
尻の中で暴れる高山の指の感触だけだ。
「うぅ…うんっ」
前置き無く指が増やされ、尻の穴の圧迫感が高まる。
「きっついなぁ。コレ入るかな?」
「ねじ込んじまえよ」
「そうだな。さぁ、お待ちかねの本番タイムだぜ」
尻の指が引き抜かれ、言葉に言い表せない感覚が肛門から背中を駆け上がる。
抜かれてみると不思議なことに、本来あるべきものが無くなったような
空虚感がそこに残った。だが高山らは、純太に考えさせる暇も与えない。
肛門の入り口に暖かいものが当てられる。見なくてもわかる、それは高山のペニスだった。
高山のペニスはこれ以上大きくなれないほどに膨れ上がり、先端からは止めどない
先走りが溢れている。純太は最後の抵抗で身体を揺するが、それはもはや何の意味も成さない。
「ほら、入っていくぞ入っていくぞ」
ずる、ずるとその先端が純太の肛門を押し広げる。
「ンーーーーーっ!!」
「亀の頭が入りましたー」
「今チンポがおまえのケツん中に入ってるんだぜ。どんな気持ち?」
「うぅ……ふン……」
指とは違う、弾力のある感触。だが半ば無理矢理押し広げられた小さな肛門は
これまでに味わったことの無いような種類の痛みに悲鳴を上げている。
「きっつ。おい、少しは力抜けよ、痛ぇだろーが」
高山が言う。だが純太には自身の力をコントロールする余裕などもはや残っていない。
ただ塞がれた口で呻き、首を振るだけで精一杯だ。
「しょうがねぇな、オラっ」
尻にペニスが刺さったまま、高山は純太の身体を引き上げ、再び膝立ちにさせる。
「深道、フェラしてやれよ」
深道と呼ばれた男は、待ちかねたようにニヤリと口端を歪ませ、早速とばかりに
純太の露出したペニスをくわえ込んだ。ぬるりとした舌が幼い性器を執拗に攻める。
「おし、緩んだぜ。ケツとチンポ、両方で感じてみろよ。ぶっ飛ぶぜ」
再び進入を開始した高山のペニス。今度はさっきよりはすんなりと尻の奥へ
ねじ込まれていく。その痛みも先ほどよりマシにはなっていたが、
どうしようもない異物感と、身体の内側をまさぐられるような気持ち悪さは
どうあっても耐えがたい。悪寒と快感が同時にこみ上げる。
「ふっふぁ、むぅっんっ」
「ほーら、根本まで入ったぜ。どうだよ、感想は。おっと、喋れないんだったな」
そう言って、高山は純太の口のガムテープを乱暴にはがした。
「デカい声出すなよ。まぁ誰も来ないと思うけどな。ほら、目開けて前見てみろよ」
言われたとおり、目を開くと、そこには純太に向けられたカメラの黒いレンズがある。
三原は微妙に角度を変えながら、純太を舐めるように撮っている。
「どうする?このビデオばらまいたら、おもしれーだろうなぁ。今度の合宿で上映会でもやるか?」
嫌だ、怖い。せり上がってくる吐き気と戦いながら、純太はぎゅっと目を閉じる。
「で、どうなんだよ、感想は」
「……もうやめて……」
「聞かれたことにだけ答えてろよっと」
「いあああっ痛いぃ!」
一度引き抜かれ、一気に奥まで突かれる。激しい痛みが純太を再び襲う。
「ちゃんと言えよ、尻の穴にチンポ詰め込まれて気持ちいいですって。もっと突いて
下さいって言えよ」
「う…あ…」
「言えよ、オラァ」
またずるずると引き抜かれる。次に来る痛みを想像して、その恐怖に純太は屈する。
「お……お尻の穴に……」
「聞こえねぇよ」
「うっ……お、お尻の穴にっ、チン……チンポ突っ込まれて、気持ちいいです!」
「おお、そうか、じゃあもっと突いてやるよっ」
「ひっあぅっ、うあああああ!!」
抜かれ、突かれ、そのたびに入り口の部分が擦れる。その痺れるような痛み、
そして、内奥を突かれる鈍い痛み。時折やってくる、得体の知れない悪寒。
声が思わず漏れてしまう。それはなにも痛みからくるものだけではない。
頭の芯が溶解し、形を崩していくのが純太自身にもわかる。
耳元の高山の荒い息。深道がペニスを吸う水っぽい音。
それらが徐々に遠ざかり、消える直前に混じり合う。混沌。
「ふぅっ……う、く……」
自分はこのまま死んでしまうのだろうか? そんな考えが頭をよぎり、
そして、消えた。後には真っ白な空白だけが残った。
「ああん……ああああああ!!」
びくん、びくんと二度、身体が脈打ち、精液が深道の口内に発射される。
深道はそれを一滴も逃さず飲み込む。粘つくような、独特の喉越しが彼を高揚させ、
その顔に恍惚を浮かび上がらせる。惜しむように最後の一滴まで舐めとり、
舌に残った幾らかの白濁液を、口づけでそれを純太の体内に還す。
「ケツ掘られるのが気持ちよすぎて、ビュービューイッちまったか? 大した変態だぜ」
「うあっあっあぅ」
それでも尚、高山の腰の動きは止まらない。フィニッシュへ向け、一層加速する。
「ほらっ俺も行くぜ。どこに出してほしいか言って見ろ! お口で味わうか、
ケツの中ザーメンでいっぱいにしてほしいか、言えよ!」
「はぁっあっ、お尻っ、お尻の中にっ」
「物覚えが悪ぃな、ちゃんとお願いするんだよ」
「いあっ!あっ、おっ、お尻の中に、出して……っ、ください!」
「いいぜぇ、たっぷりぶっ放してやるよ!」
一際ピストンが速まる。と、次の瞬間に、高山は純太の中で果てた。
純太の声にならない、喘ぎとも悲鳴ともとれるような声を最後に、更衣室は一瞬の
静寂に包まれた。内側の、生暖かな感触、それ自体が意志を持った生き物のように
形を変える高山のペニス。ゆっくりそれが引き抜かれると、
緩んだ肛門からどろりと精液がこぼれた。純太は自分の身体を支えることもできず、
高山が手首を握る手を離すと、そのままそこにへたりこんだ。
「次が控えてるぜ。休んでる暇なんかねぇよ」ぐっと髪を掴んで、顔を上げさせる。
場所を交代するように、今度は深道が後ろに回った。「てめぇのケツで汚れたんだ、
ちゃんとキレイにしろよ。さっきやってもらったみたいにな」
涙と鼻水、涎に混じる自らの精液。ぐしゃぐしゃの顔で、少年は縋るように
高山のペニスを舐める。何度もえづきながら、何度も、何度も。
静寂。夕闇が更衣室に陰を落とす。
純太は疲れ果て、擦り切れた絨毯の上に身を横たえている。
腹の上に、ポラロイドで撮られた、自らの汚れた姿の写真。
部屋の隅に投げ置かれた制服。
何もかもが別の世界からやってきたものに思える。
目覚めているのか、眠っているのかわからない暗闇の中で、
純太はこみ上げる快感に恐れを抱き、その恐れが快感をフラッシュバックさせる。
それ以外には何もない。ただ空虚なだけだ。
何度も絶頂を経験した幼いペニスは、それでもまだ固く脈打ち、
次の刺激を待ち望んでいる。純太はそれに右手を添え、愛撫する。
それはあっという間に果て、純太の腹に力無く精液を巻き散らす。
その後で、涙が流れた。涸れるほど泣いても、涙は止まらなかった。
小さな嗚咽が漏れる度に、闇は深くなっていった。
やがて、夜がやってきた。
まだ人が残っていた。3人。例の3年のグループのうちの3人だ。高山もそこに含まれている。
「よぉ、ごくろーさん」
高山が言う。意外なことに驚きながらも、純太は軽く頭を下げた。
「どうした? 着替えないの?」
「……いえ」
促されて、純太は自分のロッカーを開ける。しかしそこに入れたはずの制服は跡形もない。
嫌な予感がする。でもどうすればいいのかわからない。何を言うべきなのだろう?
どうすればいい?
「あの……制服」
そう純太が言いかけたのを遮るように、高山ががたんと座っていた椅子を鳴らして立ち上がった。
「返してほしいの?」
純太の目の前に立つ高山の身体は、成長期前の純太に比べるとずっと大きく、威圧感があった。
「どうしてこんなこと……」
「質問してんのはこっちだよ」
杭を打つような低い声に、さすがに純太もたじろいでしまう。
「……返してください」
弱みを見せてはいけない。純太はきっと高山を睨み返し、きっぱりとした声で言った。
しかし高山の表情は少しも揺らがない。後ろの2人も相変わらずにやにやとした笑みを浮かべている。
「返してほしいならさぁ、少し俺たちと遊ぼうぜ」
高山の不気味な表情と声に、純太は少しずつ恐怖を覚え始めていた。
彼を突き飛ばし、出口へと走る。だが純太の力では大柄な高山の体制を崩すことができない。
たちまち純太は高山に右手首を捕まれ、制止される。振りほどけないくらいの力で。
純太は自分の無力を呪った。試合なら、こんな奴投げ飛ばしてやれるのに……!
足掻く間もなく、いつの間にか純太の背後に回っていた3人のうちの1人が彼の口に
ガムテープを巻いた。動転している純太など、彼ら3人にとっては赤子も同然、
高山が純太の帯を手際よくほどき、それを後ろ手に回した彼の両手首に巻き付け、縛る。
純太の動きが拘束されたことを確認すると、高山は彼の身体を突き飛ばす。純太は成す術無く、
肩から地面に倒れた。逃げる間は与えて貰えない。縛られた手首をぐっと引き上げられ、
純太は膝立ちの姿勢を強いられる。
「なぁ、これから何されるか、わかる?」
耳元で、囁くような高山の声。純太の目は恐れで潤んでいる。泣きたくはない。でも、怖い。
指先に何かが当てられる。硬く暖かい感触。それは、高山の怒張したペニスに他ならない。
「今からコイツを、てめぇのケツの穴にぶち込むんだよ」
純太は自分の耳を疑った。何を、どこに入れる?
高山の舌が、純太の耳の穴を舐める。背筋を走る悪寒が恐怖を煽る。
「……ンっ!?」
先ほど純太の口を塞いだほうの男が、彼のペニスを柔らかくさすった。それはどう見ても
愛撫の手つきであったが、怯える純太にとっては、性器を握られているという恐怖感しか
浮かびはしなかった。もう1人は何やら、自分のものらしい鞄を探っている。人一人は入りそうな
大きなボストンバッグ。そこから男が取り出したのは、一台のビデオカメラだった。
「そう縮こまんなよ……ちゃんと気持ちよくしてやるからよぉ。おい三原」
三原と呼ばれた男、ビデオカメラの男が同じ鞄から取り出したものを高山に放る。
透明な液体の入った、プラスチックの瓶。粘性を持った液体が、瓶の中で踊る。
「脱がすぜ」
帯が外されて緩んだズボンを、高山が膝まで降ろす。露わにされた純太の性器は
恐怖に小さくなっている。
「へっ、可愛いチンポだな」
「毛も生えてねぇのかよ」
性器を見られていることと、高山らの容赦ない恥虐の言葉に、純太は思わず赤くなる。
ふいに、高山が背中にやった手を押し、純太を床に這い蹲らせる。両足でふくらはぎを押さえ込まれ、
手首を握る腕が強く引かれることで、尻を突き上げた体制にされる。
あまりの羞恥に、いよいよ純太は涙を流す。
「これからが本番だぜぇ。まだ泣くのは早ぇんじゃねぇか?」
純太の恐怖を煽るような高山の言葉に、他の2人がくっくと声を出して笑う。
先ほどの液体が純太の臀部の谷間に垂らされる。その冷たさに身体が反応し、
純太は小さく跳ねた。それが高山の被虐心をさらに高揚させる。
これからコイツの表情は羞恥に歪み、痛みに歪み、そして避けられぬ快感に
三度歪むことになるだろう。それを想像するだけで、身体が疼く。
高山の中指が液体の筋を辿り、やがて肛門にまでたどり着く。その指が十分に濡れている
ことを確認すると、ゆっくりとその穴に差し込み始める。
「ンうーっ、ふうっ!」
突然の異物感に、身体が大きく拒否反応を起こし跳ね上がる。痛みはさほど無いが、
ただ、気持ち悪い。身体を揺するが、高山の力は強く、足はびくとも動かない。
「動くなよ、このままぶち込むぞ」
先ほどの高山の言葉を思い出し、その未知の恐怖に、再び身体が凍り付く。
「じっとしてりゃあちゃんと馴らしてやるよ。せっかくのおもちゃを壊すのはもったいないからな」
高山の指が純太の尻の中で、うねうねと動く。まるで何かを探るように、回転させ、
引き抜き、また奥まで差し込まれる。純太はその感触にどうにかなってしまいそうだった。
「使えそうか?」三原が高山に言う。
「あぁ、いい感じだ。そんなに汚れてないしな」
「案外初めてじゃなかったりしてな」
三原が言い、他の2人が笑う。それらの声が、純太にはどこか遠くから響いてくるように
感じられた。視界は滲んで、もはや何も見えない。はっきりしているのはふくらはぎの痛みと
尻の中で暴れる高山の指の感触だけだ。
「うぅ…うんっ」
前置き無く指が増やされ、尻の穴の圧迫感が高まる。
「きっついなぁ。コレ入るかな?」
「ねじ込んじまえよ」
「そうだな。さぁ、お待ちかねの本番タイムだぜ」
尻の指が引き抜かれ、言葉に言い表せない感覚が肛門から背中を駆け上がる。
抜かれてみると不思議なことに、本来あるべきものが無くなったような
空虚感がそこに残った。だが高山らは、純太に考えさせる暇も与えない。
肛門の入り口に暖かいものが当てられる。見なくてもわかる、それは高山のペニスだった。
高山のペニスはこれ以上大きくなれないほどに膨れ上がり、先端からは止めどない
先走りが溢れている。純太は最後の抵抗で身体を揺するが、それはもはや何の意味も成さない。
「ほら、入っていくぞ入っていくぞ」
ずる、ずるとその先端が純太の肛門を押し広げる。
「ンーーーーーっ!!」
「亀の頭が入りましたー」
「今チンポがおまえのケツん中に入ってるんだぜ。どんな気持ち?」
「うぅ……ふン……」
指とは違う、弾力のある感触。だが半ば無理矢理押し広げられた小さな肛門は
これまでに味わったことの無いような種類の痛みに悲鳴を上げている。
「きっつ。おい、少しは力抜けよ、痛ぇだろーが」
高山が言う。だが純太には自身の力をコントロールする余裕などもはや残っていない。
ただ塞がれた口で呻き、首を振るだけで精一杯だ。
「しょうがねぇな、オラっ」
尻にペニスが刺さったまま、高山は純太の身体を引き上げ、再び膝立ちにさせる。
「深道、フェラしてやれよ」
深道と呼ばれた男は、待ちかねたようにニヤリと口端を歪ませ、早速とばかりに
純太の露出したペニスをくわえ込んだ。ぬるりとした舌が幼い性器を執拗に攻める。
「おし、緩んだぜ。ケツとチンポ、両方で感じてみろよ。ぶっ飛ぶぜ」
再び進入を開始した高山のペニス。今度はさっきよりはすんなりと尻の奥へ
ねじ込まれていく。その痛みも先ほどよりマシにはなっていたが、
どうしようもない異物感と、身体の内側をまさぐられるような気持ち悪さは
どうあっても耐えがたい。悪寒と快感が同時にこみ上げる。
「ふっふぁ、むぅっんっ」
「ほーら、根本まで入ったぜ。どうだよ、感想は。おっと、喋れないんだったな」
そう言って、高山は純太の口のガムテープを乱暴にはがした。
「デカい声出すなよ。まぁ誰も来ないと思うけどな。ほら、目開けて前見てみろよ」
言われたとおり、目を開くと、そこには純太に向けられたカメラの黒いレンズがある。
三原は微妙に角度を変えながら、純太を舐めるように撮っている。
「どうする?このビデオばらまいたら、おもしれーだろうなぁ。今度の合宿で上映会でもやるか?」
嫌だ、怖い。せり上がってくる吐き気と戦いながら、純太はぎゅっと目を閉じる。
「で、どうなんだよ、感想は」
「……もうやめて……」
「聞かれたことにだけ答えてろよっと」
「いあああっ痛いぃ!」
一度引き抜かれ、一気に奥まで突かれる。激しい痛みが純太を再び襲う。
「ちゃんと言えよ、尻の穴にチンポ詰め込まれて気持ちいいですって。もっと突いて
下さいって言えよ」
「う…あ…」
「言えよ、オラァ」
またずるずると引き抜かれる。次に来る痛みを想像して、その恐怖に純太は屈する。
「お……お尻の穴に……」
「聞こえねぇよ」
「うっ……お、お尻の穴にっ、チン……チンポ突っ込まれて、気持ちいいです!」
「おお、そうか、じゃあもっと突いてやるよっ」
「ひっあぅっ、うあああああ!!」
抜かれ、突かれ、そのたびに入り口の部分が擦れる。その痺れるような痛み、
そして、内奥を突かれる鈍い痛み。時折やってくる、得体の知れない悪寒。
声が思わず漏れてしまう。それはなにも痛みからくるものだけではない。
頭の芯が溶解し、形を崩していくのが純太自身にもわかる。
耳元の高山の荒い息。深道がペニスを吸う水っぽい音。
それらが徐々に遠ざかり、消える直前に混じり合う。混沌。
「ふぅっ……う、く……」
自分はこのまま死んでしまうのだろうか? そんな考えが頭をよぎり、
そして、消えた。後には真っ白な空白だけが残った。
「ああん……ああああああ!!」
びくん、びくんと二度、身体が脈打ち、精液が深道の口内に発射される。
深道はそれを一滴も逃さず飲み込む。粘つくような、独特の喉越しが彼を高揚させ、
その顔に恍惚を浮かび上がらせる。惜しむように最後の一滴まで舐めとり、
舌に残った幾らかの白濁液を、口づけでそれを純太の体内に還す。
「ケツ掘られるのが気持ちよすぎて、ビュービューイッちまったか? 大した変態だぜ」
「うあっあっあぅ」
それでも尚、高山の腰の動きは止まらない。フィニッシュへ向け、一層加速する。
「ほらっ俺も行くぜ。どこに出してほしいか言って見ろ! お口で味わうか、
ケツの中ザーメンでいっぱいにしてほしいか、言えよ!」
「はぁっあっ、お尻っ、お尻の中にっ」
「物覚えが悪ぃな、ちゃんとお願いするんだよ」
「いあっ!あっ、おっ、お尻の中に、出して……っ、ください!」
「いいぜぇ、たっぷりぶっ放してやるよ!」
一際ピストンが速まる。と、次の瞬間に、高山は純太の中で果てた。
純太の声にならない、喘ぎとも悲鳴ともとれるような声を最後に、更衣室は一瞬の
静寂に包まれた。内側の、生暖かな感触、それ自体が意志を持った生き物のように
形を変える高山のペニス。ゆっくりそれが引き抜かれると、
緩んだ肛門からどろりと精液がこぼれた。純太は自分の身体を支えることもできず、
高山が手首を握る手を離すと、そのままそこにへたりこんだ。
「次が控えてるぜ。休んでる暇なんかねぇよ」ぐっと髪を掴んで、顔を上げさせる。
場所を交代するように、今度は深道が後ろに回った。「てめぇのケツで汚れたんだ、
ちゃんとキレイにしろよ。さっきやってもらったみたいにな」
涙と鼻水、涎に混じる自らの精液。ぐしゃぐしゃの顔で、少年は縋るように
高山のペニスを舐める。何度もえづきながら、何度も、何度も。
静寂。夕闇が更衣室に陰を落とす。
純太は疲れ果て、擦り切れた絨毯の上に身を横たえている。
腹の上に、ポラロイドで撮られた、自らの汚れた姿の写真。
部屋の隅に投げ置かれた制服。
何もかもが別の世界からやってきたものに思える。
目覚めているのか、眠っているのかわからない暗闇の中で、
純太はこみ上げる快感に恐れを抱き、その恐れが快感をフラッシュバックさせる。
それ以外には何もない。ただ空虚なだけだ。
何度も絶頂を経験した幼いペニスは、それでもまだ固く脈打ち、
次の刺激を待ち望んでいる。純太はそれに右手を添え、愛撫する。
それはあっという間に果て、純太の腹に力無く精液を巻き散らす。
その後で、涙が流れた。涸れるほど泣いても、涙は止まらなかった。
小さな嗚咽が漏れる度に、闇は深くなっていった。
やがて、夜がやってきた。
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