- 2013⁄05⁄16(Thu)
- 13:13
暑いな
「暑いな…」
俺はそう呟いて車の冷房の温度を下げた。正直今年の夏の暑さは以上だと思う。
後ろのアイツもそれを身を持って実感しているだろう。
「そろそろ2時間か」
人気のない道を走りながら、トランクに目やる。奴の小さめの体躯でもそこはキツイだろう。
こんな暑さであんな狭い空間に、押し込められたらサウナその物だ。オマケに縛られて猿轡もされてる。
この車は通気性がかなり良いので、他の車に比べたら多少は楽かも知れない。
でもそれは気絶等の、逃げ場なのない苦しみが続くという事でもある。
拷問に近い、いやまるっきり拷問そのものだろうな。それが目的でトランクに入れているんだから。
「まったく…ついてなかったよな『お互い』」
俺のボス―――某大物政治家の金銭スキャルンダル。
それがまさか腕利きの記者でも検察でもなく、あんな12だか13だかのガキに押さえられてしまうなんて。
取引の決定的現場、それを偶然発見した奴がそれを撮影した。ボスの顔がテレビ等で、知られていたのが災いしたんだ。
もしあのままガキを逃がしてしまっていたら、今頃ワイドショーはそれで持ちきりだろう。
人違いで逃げることは出来るかもしれない。しかし次の総選挙では確実に大敗し、それでボスの政治生命はお終いだ。
「そういうもんだよな国民って」
しかし俺達にもまだ悪運は尽きてなかった。写真を撮られたことに気付いた俺は、ガキを捕まえることに成功した。
1時間ほどの追いかけっこの末、ようやく捕まえた少年。
そいつは取り押さえられると、怯えもせず真っ直ぐな目で堂々と、「自首してください」と言い放ちやがった。
「バカ正直すぎる…惚れ惚れするぐらいにな」
だが俺達「汚い大人」には、奴のそんな高潔な思いなんざなんの意味もない。
後はそのまま付き合いのある連中に始末でもさせれば、少年行方不明事件の出来上がり……の筈だった。
しかし厄介な事に奴は写真カメラを持ってはいなかったのだ。聞けば逃げる途中でどこぞに隠したと言う。
奴を消してしまってもカメラを押さえない限り、常に危険は付きまとう。そんな事はゴメンだ。
俺はそう呟いて車の冷房の温度を下げた。正直今年の夏の暑さは以上だと思う。
後ろのアイツもそれを身を持って実感しているだろう。
「そろそろ2時間か」
人気のない道を走りながら、トランクに目やる。奴の小さめの体躯でもそこはキツイだろう。
こんな暑さであんな狭い空間に、押し込められたらサウナその物だ。オマケに縛られて猿轡もされてる。
この車は通気性がかなり良いので、他の車に比べたら多少は楽かも知れない。
でもそれは気絶等の、逃げ場なのない苦しみが続くという事でもある。
拷問に近い、いやまるっきり拷問そのものだろうな。それが目的でトランクに入れているんだから。
「まったく…ついてなかったよな『お互い』」
俺のボス―――某大物政治家の金銭スキャルンダル。
それがまさか腕利きの記者でも検察でもなく、あんな12だか13だかのガキに押さえられてしまうなんて。
取引の決定的現場、それを偶然発見した奴がそれを撮影した。ボスの顔がテレビ等で、知られていたのが災いしたんだ。
もしあのままガキを逃がしてしまっていたら、今頃ワイドショーはそれで持ちきりだろう。
人違いで逃げることは出来るかもしれない。しかし次の総選挙では確実に大敗し、それでボスの政治生命はお終いだ。
「そういうもんだよな国民って」
しかし俺達にもまだ悪運は尽きてなかった。写真を撮られたことに気付いた俺は、ガキを捕まえることに成功した。
1時間ほどの追いかけっこの末、ようやく捕まえた少年。
そいつは取り押さえられると、怯えもせず真っ直ぐな目で堂々と、「自首してください」と言い放ちやがった。
「バカ正直すぎる…惚れ惚れするぐらいにな」
だが俺達「汚い大人」には、奴のそんな高潔な思いなんざなんの意味もない。
後はそのまま付き合いのある連中に始末でもさせれば、少年行方不明事件の出来上がり……の筈だった。
しかし厄介な事に奴は写真カメラを持ってはいなかったのだ。聞けば逃げる途中でどこぞに隠したと言う。
奴を消してしまってもカメラを押さえない限り、常に危険は付きまとう。そんな事はゴメンだ。
「……水を飲ませてやるか。脱水症状で死なれてもかなわん」
俺は山道の脇に車を止め、自販機で買ったペットボトルを持ってトランクを開けた。
「むっ……むううんっ!」
トランクを開けると同時に、少年の汗の匂いとくぐもった声がやって来る。
梱包用のロープで後ろ手に縛り上げられ、足も足首と膝で括られ大変窮屈そうだ。
口と鼻の周りには、逆三角形に折られたハンカチが巻き付き、猿轡の役割を果たしている。
そんな状態で2時間。顔も体も予想通り汗だくだ。
「あーあ、人のハンカチ汗まみれにしやがって」
そう言ってハンカチに覆われた、少年の鼻を指で弾く。
嵌めた直後は水色だったハンカチは、少年の汗で濃い藍色に染まりつつある。
窒息しないよう細心の注意は払っているが、こんな物に覆われてさぞ不快で息苦しい事だろう。
「ううっ…うくっ…!」
送られる抗議の視線。ま、結構な屈辱だろうな。
「猿轡だけ外してやるけど、大声出すなよ。どうせこんな山の中じゃ無駄だし」
水を持った手とは逆の手で、ナイフを出して警告すると、コクンと少年は首を縦に折った。
「よしよし…」
後頭部に手を回し結び目を解きハンカチを外し、そのままその下のガムテープも口の中に詰め込んだハンドタオルも出してやる。
「ぷぅ…はぁ…」
閉塞から開放された少年は、むさぼるように新鮮な空気を吸い込む。
落ち着いて見ていなかったので気付かなかったが、よくよく見ればなかなか整った顔だ。
女顔だが切れ上がった目が凛々しさを感じさせる。このまま成長すれば、さぞ美男子になる事だろう。
「楽しかったか?縛られて猿轡されて、トランクに閉じ込められるなんて、中々出来ない体験だぞ」
俺の皮肉めいた言葉に少年はプイっと横を向いて答えた。
そんな事が今のコイツに出来る精一杯の抵抗だと思うと、いじましくて可愛いもんだ。
「ほら、飲めよ」
「あ……んんっ」
差し出されたペッドボトルに、一瞬躊躇してしゃぶりつく。コイツにとってはかなりの甘露に違いない。
ゴクゴクと音を鳴らして飲み、ペットボトルの中の液体はどんどん無くなっていく。
「おっと…これまでだ」
「あっ……!」
一心不乱に飲むこいつの不意を付いて、口からペットボトルを引き剥がす。
当然のことだが、屈して白状するまでは必要最低限以上の水は与えない。
「まだ飲み足りないって顔だな?」
「ううっ…」
少年は名残惜しそうな、恨みがましいような顔で俺を睨む。
なかなか嗜虐心をそそられる表情だ。
「カメラの場所を言え。そしたら幾らでも水飲ませてやるし、家に帰してやる」
無論帰らしてやるつもりはない。コイツには顔を見られている。
俺とボスは表上は無関係という事になっているが、誘拐事件で捕まってやる訳にはいかない。
「どうだ?」
だがコイツにとって、この言葉は救いだろう。今なら疑いもなく飛びつくかもしれない。
「うっ……」
俺の言葉に少年は少しの間考えるような顔をしていたが、やがて俺をはっきりと見据えて口を開いた。
「そんなの信用できない…それに、僕は…負けない……あなたたちなんかに…!」
こっちを睨む強い眼差し。そこからは強烈な正義感と俺への怒りが伝ってくる。
中々骨のあるガキだ。しかしそれ故に、苦しむことになるなんて皮肉だな。
「へぇ……それならまだ猿轡を楽しんでもらうか」
そう呆れた表情で言って、ハンドタオルを少年の口元へやる。
「んんんっ…!」
歯を食い縛って耐えているが、そんな微笑ましい抵抗は織り込み済みだ。
「んあっ…!?」
小ぶりだが形の良い鼻を摘んでやる。さて、いつまで頑張ってられるかな?
「うっ…うっ…」
顔を真っ赤にして我慢していたが、遂に我慢できなくなったのか口が僅かに開く。
その隙は見逃さない。手に持ったハンドタオルを口内に思い切り押し込む。
「んんあああっ!!」
必死の叫び。だが当然助けはやってこない。俺は吐き出す間も与えず、手早くガムテープを貼り付け詮をした。
そしてトドメのばかりにさっきのハンカチを、巻きつけ首の後ろで頬がくびれるほどきつく結びつける。
「んんっ、むうあっ、んっ!」
顔を真赤にしたまま何やら言っているが、もちろん理解は出来ない。
「良く似合ってるぜ。捕らわれのお姫様」
少しずれたハンカチをしっかり鼻に被せてやる。自分の匂いをじっくり楽しむといい。
湿めりけのある布が鼻にかかった不快感で、わずかに少年の顔が歪み小さく唸る。
……ヤバイなこのまま自宅に、連れ帰りたいなんて思っちまった。
「それと、これは俺からのプレゼントだ。風邪を引くといけないからな」
後部座席から、毛布を引っ張り出して少年にかける。我ながらなんて優しいんだ。
「うんんっ、ぐうあっ!」
「そんなに喜ぶなよ。次はもっといい返事聞かせくれ」
なおも抗議の声を上げる少年を無視して、俺はトランクを閉めた。
閉めても微かに声と、もがく少年の動きが分かる。哀れなものだな。
「さて、まだまだ暑くなるなこりゃ」
運転席に戻り、キーを捻りエンジンをかける。冷房が充満し体の汗が引いていく。
全く同じ車内とはいえエライ違いだと思う。おそらく俺が同じ事をされたら、耐える自信はまるでない。
今頃奴は今まで以上の暑さを感じ、自分の無鉄砲な正義感を悔いているだろうか?
それとも、より俺達への怒りを燃やしているかもしれない。纏わり付く猿轡と格闘しながら。
「次開けた時もあんな目が出来るかな?」
俺は笑いながらそう言って、車を走らせ始めた。
「首輪を付けた勇者」
地球ではない異世界。
その世界には二つの異なった知的生命体がいた。
人間と魔族。そう呼ばれた二つの種族はすこぶる仲が悪い。
もともとの生活様式も文化も違う。それでいて能力には開きがある。
魔力も身体能力でも適わぬ魔族。そんな彼らが人間を支配する当然だった。
長い長い隷属と支配の歴史。それは永遠に続くかと思われた。
そう、ある一人の少年が現われるまでは。
少年―――名前はさほど有名ではない。
大陸の外れ・ロガーソンの平凡な村で生まれた少年。
普通ならば少年は平凡な村で、平凡に生きて平凡に死んだだろう。
だが、彼には常人とは大きく違う点が一つだけあった。
彼の両親である。母親は人間だが、父親は魔族だったのだ。
この世界で異種婚は、人間からも魔族からもタブーとされている。
半人半魔の子はどちらも凌駕する力を持ち、災いをもたらすと言い伝えられているからだ。
本来なら忌み子である彼……だが彼を時代が求めた。
折りしもその時代は人間が魔族に対し、大規模な反抗・独立抗争を行っていた。
そんな動乱の時に、圧倒的な魔力と身体能力を持つ彼は持てはやされた。
人間軍の象徴とされて、出自は隠されたまま数々の戦場で多大な戦果をあげた少年。
そしていつしか休戦条約が結ばれる頃には、誰ともなく彼を『勇者』と呼ぶようになっていた。
ぬちゃ…ぐちゃ……ぬぷっ…。
魔王城の地下。日のあたらない、禄に整備もされていない不衛生な場所。
そんな場所をこの城の主である俺は、従者も連れずただ歩いている。
今ここに囚人は奴一人しかいない。この微かな水音も奴が発しているものに違いない。
そう思いながらある牢の前で足を止める。頑丈な鉄格子の中には全裸の少年が一人いる。
その可愛い性器には魔力で動く筒が嵌められ、少年を頂点へ達し続けさせ収まりきれぬ精液が溢れている。
体は正座したままの姿勢で後ろ手に縛りあげられ、黒い布で目隠しと猿轡もしている。
ここからでは見えぬが、後ろの穴には特大の張り子が入っている。
「おや魔王様、今日はお早い御出ましで」
牢に入った俺に挨拶する中年の男、魔法絵師ガレル。
こいつの魔力を込めた絵は、まるで現実をそのまま切り取ったようで斥候などの役に立つ。
勇者を捕らえてから、ずっとガレルにその痴態を描かせている。
「貴様こそ早いではないか」
「それはもう…絵師としてこんな魅力的な被写体は中々いませんからな」
俺と話しつつも、ガレルの筆は止まらない。
感心半分呆れ半分で、俺は勇者へと顔を向けた。
「お早う勇者殿…と言ってもとうに昼夜の感覚など無いだろうがね」
「ううっ…」
俺の声に反応して身を捩るが、殆ど動いてはいない。
こいつの本当の力なら、こんな縛めなど物の数ではない筈だ。
だが逃れることは適わない。勇者の首に嵌められた分厚い皮の首輪。
この首輪は嵌められたものの魔力と体力を奪い、その力を何十分の一にまで下げる。
おまけに外す為の呪法は俺と魔族の一部の者しか知らない。
おそらく今のこいつは、同い年の人間の子供と大差がない事であろう。
「休戦が決まって…ちょうど100日。平和とは素晴らしいな勇者殿」
「むむむっ…!」
皮肉に首を上下させる勇者。
なにせ休戦条約は、こいつの身柄を引き渡すことが条件だったんだからな。
「聞くところによると、自らその申し出を呑んだらしいな」
指でそそり立ったペニスを、すっと撫で筒を外した。
黒い筒からは、どろりとした白い液体がこぼれ床に水溜りを作った。
「はしたないものだな勇者殿。まさかこうされたくて、承諾したのか?」
あれだけ人間のために働いた上に、あっさりとその身を敵に投げ出す。
半人半魔の子だ。人間どもにそんなに良い扱いを、受けいたわけでもないだろう。
一体どんな心を持っているのか。それがどうしても引っかかる。
「俺だけが喋るのは間抜けだな。相手をしてくれ」
後頭部に手を伸ばし目隠しと猿轡を外す。露になる髪と同じ澄んだ黒い瞳。
100日前と…いや、戦争中と何も変わっていない。
「そろそろ人間どもに、憎しみが湧いてきただろう?君を散々利用して切り捨てたんだ」
ぶんぶんと首を振る勇者。何度問い掛けてもこうだ。
「言葉を言え…せっかく猿轡も外してやったのに」
唾液と汗が、染み込んだ布を後ろに放り捨てる。ガレルがこそこそと拾っているが気にしない。
この100日間、決して楽ではなかった筈だ。男の相手などした事のない菊座に、ねじ込まれた男根。
俺は抱いていないが上の口にも、かなりの量の精液が注がれた。下級魔族の連中にも、こいつを何度も犯させた。
そんな毎日で誇りも、人格すらも破壊されておかしくないのだが、結局発狂も堕落しなかった。
何もかも受け入れたかのように、相変わらず憎しみも悔恨も怒りもない、湖面のような静かな眼差しを俺に向ける。
「…僕の体一つで平和になる……何の不満も無いよ」
ようやく口を開いた言葉に俺は閉口した。
人間軍の首脳陣や俺への恨み言。そんな事を期待していたのだが。
「まるで人間どもの、神話に出てくる聖人だな。英雄が敵に嬲られ飽きたら殺される…そんな結末をお望みか?」
指を小ぶりな胸の突起に這わせる。毎日のように揉まれたここは、それだけで快感を与えるようだ。
「んんっ……か、構わない…それで平和になって、人間と魔族が仲良くなるなら…」
身体に走る快感に、下唇を噛み締めて堪えながらそうハッキリと答える。
仲良くだと?そうか、それがこいつを支えているものか。
「呆れた理想論だな。そんな事が出来ると思っているのか?」
「出来る…信じてる!」
静かだった眼差しに力がこもる。どうやら本気のようだ。
こんな状況で、突拍子も無い理想を吐く半人半魔の子供。馬鹿にして笑い飛ばす事は容易い。
だが出来ない。もしそんな事をすれば、自分をとても小さく感じるだろう。
「ほう…………ガレル、気合を入れて描けよ。これから勇者と魔王のまぐわいを始める」
「は……ええ!?」
驚きの声を上げるガレル。無理も無い、自分の性交を魔法絵師に書かせるなど狂気の沙汰だ。
しかも相手は男で、散々戦場で合間見え命のやり取りをした相手と。
「な、何ゆえ…?」
「さあな、ただ無性にそうしたくなった……文句はないな?勇者殿」
勇者も驚いた顔をしていたが、俺の言葉を理解したのか黙ったまま頷いた。
「そうか…なら、覚悟しろよ」
「あ…んっ…」
顎を引き寄せ、唇を奪う。精液の味と匂いがしないでもないが、気にならない。
そのまま身体を預けて倒れこみ、勇者の胸の突起へと手を伸ばす。
「んんっ……!」
触れられただけで体を震わせる勇者。長い間の快楽責めに慣らされた体には、それだけで十分な刺激のようだ。
「んぅ…ぷぅぅ……ここを弄られるのが好きか?」
口の周りの唾液を舌で舐め取りながら声をかける。当然指は勇者の乳首をこねくり回しながら。
「ん、っ…やっ…ちがう……」
「違うのか?そんなに嬉しそうに身をくねらせて」
「あんうううっ!!」
指と指とで、乳首を思い切り摘み上げた。
立ちっぱなしの性器がしゃくり上げ、勇者の高い声が天井に抜ける。
「ふっ…本番と行くか」
「あ……くっ……ううっ……」
残った片手で服をはだけ、既に屹立しているものを勇者の入り口にあてがう。
ずっと張り子に責められていたそこは柔らく、そして濡れそぼっていた。
「あ、あ、あ……うぅあーーーっっ!!」
「五月蝿い。初めてでもあるまいし、また猿轡をされたいのか?」
とはいえ気持ちもわかる。いままで受け入れてきた連中や張り子とは、俺のものはまるで大きさが違う。
想像もしたくないが、かなりの痛みを伴っているのだろう。
しかし手心も加減もする気はない。このまま腰を動かし、蹂躙を続ける。
「うあ……、あ、あ、あっ……えぐっ…」
衝撃と痛みを和らげようと勇者が体を弓なりにそらす。
顔を見ると黒い瞳からは、粒となった涙がポトリポトリと赤みを帯びた頬に落ちる。
「……ふふっ、初めて泣いたのを見たな…」
止まらぬ涙を舌で掬う。ほのかな塩気が、口中に一瞬だけ広がりすぐに消えた。
その間も俺の腰は休まず律動を続け、お互いの肉のぶつかる音とガレルの筆を走らす音だけが聞こえた。
「うっ……うあっ………くぅ…んんっ…」
そうしていると、勇者の表情が変わってきたことに気付いた。
痛みと苦しみに耐えている顔から、『快』を感じ始めている顔に。
後宮の女連中がベッドの上で見せるものに近い。
「ほら、いいのか勇者殿?男のモノで、肛門を貫かれるのが」
「ち…が……あ……んあっああっ…あ……」
反論しかけた勇者の唇。だがそれはすぐに、喘ぎを漏らす事に仕事を変えた。
間違いない、感じている。その証拠にこいつの粗末な肉棒は、透明な液体にまみれている。
「ならこれでどうだ?」
体勢を起こし、腰使いを変える。角度をつけ前立腺を引っかくような動きに変えた。
「う…うあぁぁぁぁっ!!くっぁぁっ、ダメぇぇぇぇ!」
切なげ表情のまま、目を見開き一層高くなった勇者の声が響く。
いくら凌辱されてきたとはいえ、敵の首魁に犯されながら感じている。
ありとあらゆる負の感情、そしてそれすら押しのける強烈な快感に焼かれているのだ。
「良いぞその顔、後宮の女どもに勝るとも劣らん!」
はじめは半分戯れだったが、俺自身も既に燃え上がってしまっているのは確かだ。
「……あぁぁ…ぁぁ…!」
ビクンと勇者が弾ける様に動いた。幼茎からは精液が溢れ、股間を伝っていた。
舐めようなどとは思わんが、なぜか愛おしく見えるのは錯覚だろうか。
「良く出したな…俺も解放しよう……!」
最後の一押しのように、思い切り腰を打ち付け、それに合わせるかのように肉棒が膨張した。
だが膨張はすぐに収まり、収縮して溜まりに溜まったものを吐き出した。
目に見えずとも十分にわかる、自身の精の中に浸る奇妙な感覚。
「…ぁ……ん…」
勇者の中から、肉の杭を引き抜く。栓を抜かれた肉壺からは白い液体がどんどんこぼれる。
「くふあぁぁぁ…んんっ……」
最後の塊を吐き出して、勇者が息を吐いた。縛られ首輪を嵌められた少年の痴態。
それを俺はしばらくじっと見ていた。
「…よろしかったのですか、勇者を解放して?」
大公の不安げな顔。奴の実力を知っていればそれも当然か。
「大丈夫だ。奴の首にはあの首輪を嵌めている」
首輪は俺しか外せない。開放したところでただの人間とかわりが無い。
俺に服属して、忠誠を誓うのなら別だが。そんな事は無いだろう。
「それよりも、軍の再編を急がせろ!人間どもに目に物をみせてやる」
「は…はいっ!」
頭をたれて、大公が下がる。休戦条約など守る気はない。
「さて…どうする勇者よ?人魔の殺し合いがまた始まるぞ」
誰ともなく呟く。力を封じ込まれ、自らが犯される様子描いた絵を大陸中にばら撒かれる。
そんな状態で奴の言葉に耳を貸すものなど、人間軍にいるとも思わん。
「抗ってみろ………そしてまた俺の前で、青臭い理想を吐いて見せろ」
もし万が一それでも俺の前に立ちふさがるのなら、喜んで貴様に討たれる事としよう。
その上で、共存できる世界でもなんでも目指すがいい。
そんな事を考えながら笑う。首輪を付けた勇者が、再び現われることを願って。
俺は山道の脇に車を止め、自販機で買ったペットボトルを持ってトランクを開けた。
「むっ……むううんっ!」
トランクを開けると同時に、少年の汗の匂いとくぐもった声がやって来る。
梱包用のロープで後ろ手に縛り上げられ、足も足首と膝で括られ大変窮屈そうだ。
口と鼻の周りには、逆三角形に折られたハンカチが巻き付き、猿轡の役割を果たしている。
そんな状態で2時間。顔も体も予想通り汗だくだ。
「あーあ、人のハンカチ汗まみれにしやがって」
そう言ってハンカチに覆われた、少年の鼻を指で弾く。
嵌めた直後は水色だったハンカチは、少年の汗で濃い藍色に染まりつつある。
窒息しないよう細心の注意は払っているが、こんな物に覆われてさぞ不快で息苦しい事だろう。
「ううっ…うくっ…!」
送られる抗議の視線。ま、結構な屈辱だろうな。
「猿轡だけ外してやるけど、大声出すなよ。どうせこんな山の中じゃ無駄だし」
水を持った手とは逆の手で、ナイフを出して警告すると、コクンと少年は首を縦に折った。
「よしよし…」
後頭部に手を回し結び目を解きハンカチを外し、そのままその下のガムテープも口の中に詰め込んだハンドタオルも出してやる。
「ぷぅ…はぁ…」
閉塞から開放された少年は、むさぼるように新鮮な空気を吸い込む。
落ち着いて見ていなかったので気付かなかったが、よくよく見ればなかなか整った顔だ。
女顔だが切れ上がった目が凛々しさを感じさせる。このまま成長すれば、さぞ美男子になる事だろう。
「楽しかったか?縛られて猿轡されて、トランクに閉じ込められるなんて、中々出来ない体験だぞ」
俺の皮肉めいた言葉に少年はプイっと横を向いて答えた。
そんな事が今のコイツに出来る精一杯の抵抗だと思うと、いじましくて可愛いもんだ。
「ほら、飲めよ」
「あ……んんっ」
差し出されたペッドボトルに、一瞬躊躇してしゃぶりつく。コイツにとってはかなりの甘露に違いない。
ゴクゴクと音を鳴らして飲み、ペットボトルの中の液体はどんどん無くなっていく。
「おっと…これまでだ」
「あっ……!」
一心不乱に飲むこいつの不意を付いて、口からペットボトルを引き剥がす。
当然のことだが、屈して白状するまでは必要最低限以上の水は与えない。
「まだ飲み足りないって顔だな?」
「ううっ…」
少年は名残惜しそうな、恨みがましいような顔で俺を睨む。
なかなか嗜虐心をそそられる表情だ。
「カメラの場所を言え。そしたら幾らでも水飲ませてやるし、家に帰してやる」
無論帰らしてやるつもりはない。コイツには顔を見られている。
俺とボスは表上は無関係という事になっているが、誘拐事件で捕まってやる訳にはいかない。
「どうだ?」
だがコイツにとって、この言葉は救いだろう。今なら疑いもなく飛びつくかもしれない。
「うっ……」
俺の言葉に少年は少しの間考えるような顔をしていたが、やがて俺をはっきりと見据えて口を開いた。
「そんなの信用できない…それに、僕は…負けない……あなたたちなんかに…!」
こっちを睨む強い眼差し。そこからは強烈な正義感と俺への怒りが伝ってくる。
中々骨のあるガキだ。しかしそれ故に、苦しむことになるなんて皮肉だな。
「へぇ……それならまだ猿轡を楽しんでもらうか」
そう呆れた表情で言って、ハンドタオルを少年の口元へやる。
「んんんっ…!」
歯を食い縛って耐えているが、そんな微笑ましい抵抗は織り込み済みだ。
「んあっ…!?」
小ぶりだが形の良い鼻を摘んでやる。さて、いつまで頑張ってられるかな?
「うっ…うっ…」
顔を真っ赤にして我慢していたが、遂に我慢できなくなったのか口が僅かに開く。
その隙は見逃さない。手に持ったハンドタオルを口内に思い切り押し込む。
「んんあああっ!!」
必死の叫び。だが当然助けはやってこない。俺は吐き出す間も与えず、手早くガムテープを貼り付け詮をした。
そしてトドメのばかりにさっきのハンカチを、巻きつけ首の後ろで頬がくびれるほどきつく結びつける。
「んんっ、むうあっ、んっ!」
顔を真赤にしたまま何やら言っているが、もちろん理解は出来ない。
「良く似合ってるぜ。捕らわれのお姫様」
少しずれたハンカチをしっかり鼻に被せてやる。自分の匂いをじっくり楽しむといい。
湿めりけのある布が鼻にかかった不快感で、わずかに少年の顔が歪み小さく唸る。
……ヤバイなこのまま自宅に、連れ帰りたいなんて思っちまった。
「それと、これは俺からのプレゼントだ。風邪を引くといけないからな」
後部座席から、毛布を引っ張り出して少年にかける。我ながらなんて優しいんだ。
「うんんっ、ぐうあっ!」
「そんなに喜ぶなよ。次はもっといい返事聞かせくれ」
なおも抗議の声を上げる少年を無視して、俺はトランクを閉めた。
閉めても微かに声と、もがく少年の動きが分かる。哀れなものだな。
「さて、まだまだ暑くなるなこりゃ」
運転席に戻り、キーを捻りエンジンをかける。冷房が充満し体の汗が引いていく。
全く同じ車内とはいえエライ違いだと思う。おそらく俺が同じ事をされたら、耐える自信はまるでない。
今頃奴は今まで以上の暑さを感じ、自分の無鉄砲な正義感を悔いているだろうか?
それとも、より俺達への怒りを燃やしているかもしれない。纏わり付く猿轡と格闘しながら。
「次開けた時もあんな目が出来るかな?」
俺は笑いながらそう言って、車を走らせ始めた。
「首輪を付けた勇者」
地球ではない異世界。
その世界には二つの異なった知的生命体がいた。
人間と魔族。そう呼ばれた二つの種族はすこぶる仲が悪い。
もともとの生活様式も文化も違う。それでいて能力には開きがある。
魔力も身体能力でも適わぬ魔族。そんな彼らが人間を支配する当然だった。
長い長い隷属と支配の歴史。それは永遠に続くかと思われた。
そう、ある一人の少年が現われるまでは。
少年―――名前はさほど有名ではない。
大陸の外れ・ロガーソンの平凡な村で生まれた少年。
普通ならば少年は平凡な村で、平凡に生きて平凡に死んだだろう。
だが、彼には常人とは大きく違う点が一つだけあった。
彼の両親である。母親は人間だが、父親は魔族だったのだ。
この世界で異種婚は、人間からも魔族からもタブーとされている。
半人半魔の子はどちらも凌駕する力を持ち、災いをもたらすと言い伝えられているからだ。
本来なら忌み子である彼……だが彼を時代が求めた。
折りしもその時代は人間が魔族に対し、大規模な反抗・独立抗争を行っていた。
そんな動乱の時に、圧倒的な魔力と身体能力を持つ彼は持てはやされた。
人間軍の象徴とされて、出自は隠されたまま数々の戦場で多大な戦果をあげた少年。
そしていつしか休戦条約が結ばれる頃には、誰ともなく彼を『勇者』と呼ぶようになっていた。
ぬちゃ…ぐちゃ……ぬぷっ…。
魔王城の地下。日のあたらない、禄に整備もされていない不衛生な場所。
そんな場所をこの城の主である俺は、従者も連れずただ歩いている。
今ここに囚人は奴一人しかいない。この微かな水音も奴が発しているものに違いない。
そう思いながらある牢の前で足を止める。頑丈な鉄格子の中には全裸の少年が一人いる。
その可愛い性器には魔力で動く筒が嵌められ、少年を頂点へ達し続けさせ収まりきれぬ精液が溢れている。
体は正座したままの姿勢で後ろ手に縛りあげられ、黒い布で目隠しと猿轡もしている。
ここからでは見えぬが、後ろの穴には特大の張り子が入っている。
「おや魔王様、今日はお早い御出ましで」
牢に入った俺に挨拶する中年の男、魔法絵師ガレル。
こいつの魔力を込めた絵は、まるで現実をそのまま切り取ったようで斥候などの役に立つ。
勇者を捕らえてから、ずっとガレルにその痴態を描かせている。
「貴様こそ早いではないか」
「それはもう…絵師としてこんな魅力的な被写体は中々いませんからな」
俺と話しつつも、ガレルの筆は止まらない。
感心半分呆れ半分で、俺は勇者へと顔を向けた。
「お早う勇者殿…と言ってもとうに昼夜の感覚など無いだろうがね」
「ううっ…」
俺の声に反応して身を捩るが、殆ど動いてはいない。
こいつの本当の力なら、こんな縛めなど物の数ではない筈だ。
だが逃れることは適わない。勇者の首に嵌められた分厚い皮の首輪。
この首輪は嵌められたものの魔力と体力を奪い、その力を何十分の一にまで下げる。
おまけに外す為の呪法は俺と魔族の一部の者しか知らない。
おそらく今のこいつは、同い年の人間の子供と大差がない事であろう。
「休戦が決まって…ちょうど100日。平和とは素晴らしいな勇者殿」
「むむむっ…!」
皮肉に首を上下させる勇者。
なにせ休戦条約は、こいつの身柄を引き渡すことが条件だったんだからな。
「聞くところによると、自らその申し出を呑んだらしいな」
指でそそり立ったペニスを、すっと撫で筒を外した。
黒い筒からは、どろりとした白い液体がこぼれ床に水溜りを作った。
「はしたないものだな勇者殿。まさかこうされたくて、承諾したのか?」
あれだけ人間のために働いた上に、あっさりとその身を敵に投げ出す。
半人半魔の子だ。人間どもにそんなに良い扱いを、受けいたわけでもないだろう。
一体どんな心を持っているのか。それがどうしても引っかかる。
「俺だけが喋るのは間抜けだな。相手をしてくれ」
後頭部に手を伸ばし目隠しと猿轡を外す。露になる髪と同じ澄んだ黒い瞳。
100日前と…いや、戦争中と何も変わっていない。
「そろそろ人間どもに、憎しみが湧いてきただろう?君を散々利用して切り捨てたんだ」
ぶんぶんと首を振る勇者。何度問い掛けてもこうだ。
「言葉を言え…せっかく猿轡も外してやったのに」
唾液と汗が、染み込んだ布を後ろに放り捨てる。ガレルがこそこそと拾っているが気にしない。
この100日間、決して楽ではなかった筈だ。男の相手などした事のない菊座に、ねじ込まれた男根。
俺は抱いていないが上の口にも、かなりの量の精液が注がれた。下級魔族の連中にも、こいつを何度も犯させた。
そんな毎日で誇りも、人格すらも破壊されておかしくないのだが、結局発狂も堕落しなかった。
何もかも受け入れたかのように、相変わらず憎しみも悔恨も怒りもない、湖面のような静かな眼差しを俺に向ける。
「…僕の体一つで平和になる……何の不満も無いよ」
ようやく口を開いた言葉に俺は閉口した。
人間軍の首脳陣や俺への恨み言。そんな事を期待していたのだが。
「まるで人間どもの、神話に出てくる聖人だな。英雄が敵に嬲られ飽きたら殺される…そんな結末をお望みか?」
指を小ぶりな胸の突起に這わせる。毎日のように揉まれたここは、それだけで快感を与えるようだ。
「んんっ……か、構わない…それで平和になって、人間と魔族が仲良くなるなら…」
身体に走る快感に、下唇を噛み締めて堪えながらそうハッキリと答える。
仲良くだと?そうか、それがこいつを支えているものか。
「呆れた理想論だな。そんな事が出来ると思っているのか?」
「出来る…信じてる!」
静かだった眼差しに力がこもる。どうやら本気のようだ。
こんな状況で、突拍子も無い理想を吐く半人半魔の子供。馬鹿にして笑い飛ばす事は容易い。
だが出来ない。もしそんな事をすれば、自分をとても小さく感じるだろう。
「ほう…………ガレル、気合を入れて描けよ。これから勇者と魔王のまぐわいを始める」
「は……ええ!?」
驚きの声を上げるガレル。無理も無い、自分の性交を魔法絵師に書かせるなど狂気の沙汰だ。
しかも相手は男で、散々戦場で合間見え命のやり取りをした相手と。
「な、何ゆえ…?」
「さあな、ただ無性にそうしたくなった……文句はないな?勇者殿」
勇者も驚いた顔をしていたが、俺の言葉を理解したのか黙ったまま頷いた。
「そうか…なら、覚悟しろよ」
「あ…んっ…」
顎を引き寄せ、唇を奪う。精液の味と匂いがしないでもないが、気にならない。
そのまま身体を預けて倒れこみ、勇者の胸の突起へと手を伸ばす。
「んんっ……!」
触れられただけで体を震わせる勇者。長い間の快楽責めに慣らされた体には、それだけで十分な刺激のようだ。
「んぅ…ぷぅぅ……ここを弄られるのが好きか?」
口の周りの唾液を舌で舐め取りながら声をかける。当然指は勇者の乳首をこねくり回しながら。
「ん、っ…やっ…ちがう……」
「違うのか?そんなに嬉しそうに身をくねらせて」
「あんうううっ!!」
指と指とで、乳首を思い切り摘み上げた。
立ちっぱなしの性器がしゃくり上げ、勇者の高い声が天井に抜ける。
「ふっ…本番と行くか」
「あ……くっ……ううっ……」
残った片手で服をはだけ、既に屹立しているものを勇者の入り口にあてがう。
ずっと張り子に責められていたそこは柔らく、そして濡れそぼっていた。
「あ、あ、あ……うぅあーーーっっ!!」
「五月蝿い。初めてでもあるまいし、また猿轡をされたいのか?」
とはいえ気持ちもわかる。いままで受け入れてきた連中や張り子とは、俺のものはまるで大きさが違う。
想像もしたくないが、かなりの痛みを伴っているのだろう。
しかし手心も加減もする気はない。このまま腰を動かし、蹂躙を続ける。
「うあ……、あ、あ、あっ……えぐっ…」
衝撃と痛みを和らげようと勇者が体を弓なりにそらす。
顔を見ると黒い瞳からは、粒となった涙がポトリポトリと赤みを帯びた頬に落ちる。
「……ふふっ、初めて泣いたのを見たな…」
止まらぬ涙を舌で掬う。ほのかな塩気が、口中に一瞬だけ広がりすぐに消えた。
その間も俺の腰は休まず律動を続け、お互いの肉のぶつかる音とガレルの筆を走らす音だけが聞こえた。
「うっ……うあっ………くぅ…んんっ…」
そうしていると、勇者の表情が変わってきたことに気付いた。
痛みと苦しみに耐えている顔から、『快』を感じ始めている顔に。
後宮の女連中がベッドの上で見せるものに近い。
「ほら、いいのか勇者殿?男のモノで、肛門を貫かれるのが」
「ち…が……あ……んあっああっ…あ……」
反論しかけた勇者の唇。だがそれはすぐに、喘ぎを漏らす事に仕事を変えた。
間違いない、感じている。その証拠にこいつの粗末な肉棒は、透明な液体にまみれている。
「ならこれでどうだ?」
体勢を起こし、腰使いを変える。角度をつけ前立腺を引っかくような動きに変えた。
「う…うあぁぁぁぁっ!!くっぁぁっ、ダメぇぇぇぇ!」
切なげ表情のまま、目を見開き一層高くなった勇者の声が響く。
いくら凌辱されてきたとはいえ、敵の首魁に犯されながら感じている。
ありとあらゆる負の感情、そしてそれすら押しのける強烈な快感に焼かれているのだ。
「良いぞその顔、後宮の女どもに勝るとも劣らん!」
はじめは半分戯れだったが、俺自身も既に燃え上がってしまっているのは確かだ。
「……あぁぁ…ぁぁ…!」
ビクンと勇者が弾ける様に動いた。幼茎からは精液が溢れ、股間を伝っていた。
舐めようなどとは思わんが、なぜか愛おしく見えるのは錯覚だろうか。
「良く出したな…俺も解放しよう……!」
最後の一押しのように、思い切り腰を打ち付け、それに合わせるかのように肉棒が膨張した。
だが膨張はすぐに収まり、収縮して溜まりに溜まったものを吐き出した。
目に見えずとも十分にわかる、自身の精の中に浸る奇妙な感覚。
「…ぁ……ん…」
勇者の中から、肉の杭を引き抜く。栓を抜かれた肉壺からは白い液体がどんどんこぼれる。
「くふあぁぁぁ…んんっ……」
最後の塊を吐き出して、勇者が息を吐いた。縛られ首輪を嵌められた少年の痴態。
それを俺はしばらくじっと見ていた。
「…よろしかったのですか、勇者を解放して?」
大公の不安げな顔。奴の実力を知っていればそれも当然か。
「大丈夫だ。奴の首にはあの首輪を嵌めている」
首輪は俺しか外せない。開放したところでただの人間とかわりが無い。
俺に服属して、忠誠を誓うのなら別だが。そんな事は無いだろう。
「それよりも、軍の再編を急がせろ!人間どもに目に物をみせてやる」
「は…はいっ!」
頭をたれて、大公が下がる。休戦条約など守る気はない。
「さて…どうする勇者よ?人魔の殺し合いがまた始まるぞ」
誰ともなく呟く。力を封じ込まれ、自らが犯される様子描いた絵を大陸中にばら撒かれる。
そんな状態で奴の言葉に耳を貸すものなど、人間軍にいるとも思わん。
「抗ってみろ………そしてまた俺の前で、青臭い理想を吐いて見せろ」
もし万が一それでも俺の前に立ちふさがるのなら、喜んで貴様に討たれる事としよう。
その上で、共存できる世界でもなんでも目指すがいい。
そんな事を考えながら笑う。首輪を付けた勇者が、再び現われることを願って。
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