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  • 2010⁄08⁄31(Tue)
  • 00:15

時は明治 かしす

時は明治。
江戸から東京に改称されたこの街の、とある裏通りにその遊廓はあった。
遊廓、といっても、見かけは吉原辺りに軒を列ねている手合いの店と変わらないが、
中で待っているのは、遊女ではなく若い男たち、つまりは衆道遊廓ということで、
その筋の好事家にはつとに名が通っていた。
キリスト教のせいで、大平洋戦争後は禁忌視されていた男色であるが、まだこの時代は
しごく一般的な風潮であったことから、お上も然したる咎はかけず、この裏通りで
ひっそりと営業をしている。
菜種梅雨も過ぎた黄昏時。
暖簾を潜ったのは喧嘩屋の力丸。今年で17になろうという、この界隈じゃちょっとした
顔だ。
家は江戸の昔から大きな商いをしているが、詳しい話は別の機会に譲ろう。
まあ、読んで分かる通り、飲む、打つ、買うと三拍子揃った放蕩息子ということだが、
そこいらの軟弱なだけの若旦那衆とは一線を画す腕っぷしだ。顔だちも、とてもでは
ないが、大商人の息子というよりは、田舎百姓か人足といった風情だ。身なりは
気にしない。
つつっと力丸は薄暗い玄関に踏み込む。と、言っても力丸は別に、春を求めに来たのではない。
最近、聞くところによると、この遊廓、何でもべらぼうに喧嘩の強い野郎がいるらしい、
ということを耳にした力丸は、喧嘩屋として黙っている訳にはいかないらしく、いつも立ち寄る
吉原をしり目に裏通りに向かった。
春を求める遊廓で、どうしてまた御法度のはずの喧嘩が関係あるか、という話だが、
世の中には物好きな連中もいるもので、痛めつけられて喜ぶ男どものための
趣向をこらした廓があって、それが大評判ということである。分かりやすきく言えば、今日で
いう挌闘イメクラといったところか。
番頭にその旨を伝えると、手加減は一切必要無いという説明があったので、
それならと早速その部屋に通して貰った。
襖を開けると、何のことはない、そこは普通の廓で、布団の上に座っていたのは、歳の頃は
14,5といったところの小娘だった。
おい話が違うぜ、例の滅法喧嘩の強い野郎っていうのに逢いに来たんだと
ばかりに番頭を呼んで文句の一つでも言ってやろうと振り返ったところを

「お客さん、こんにちわ!僕を指名してくれてありがとう!」
と、少女は微笑んだ。
・・・・僕?確かに着ているなりは男物だが、どう見たって小娘だ。
「俺は喧嘩をしに来たんだ、今日は春を買いに来た訳じゃねえ!!」
まあ、喧嘩屋ではあるが、あっちの方も大好きなのはこの色街でも評判の力丸だ。
「ならここでいいんだよ・・・・」
「何!」
言うが早いか、その小娘はいそいそと着物を脱いで褌一丁になった。
確かに手足は町娘のように細かったが、あるはずの胸はぺったりと平らで、
こうなっては男と信じない訳にはいかない。
「おっ・・・お前ぇ、本当に野郎なのかよ!?」
にっこりと笑うと
「純と言います、よろしく」
とおじぎした。
「本当にお前が噂の?馬鹿言うなよ・・・」
「みんな最初はそう言うけど・・・最後は医者に担ぎこまれますよ・・・」
「フン、面白い事言うじゃねえか・・・そんなら始めてやろうか!!」
俺が両手で拳を作ると
「まあまあ、そう急かないでくださいな・・・ささ、奥へ・・・」
と、廓の更に奥にある襖を開けた。
「お客さん、拳闘って知ってる?」
拳闘?確か、黒船と一緒に入ってきた拳法で、両方の拳だけで相手を倒すってやつだったか。
そう力丸は思い出した。
「ああ、大体はな・・・」
「それなら話が早いや・・・」
純はそう言うと、褌をするすると脱ぐと、布団の上に放りなげて、トランクスに着替えた。
「これ、とらんくすっていうんですよ・・・・」
そう言うと、力丸の着物も脱がせにかかった。
「うわあ・・・お客さん、いい体してるじゃないですか・・・・」
「ふふん、まあな・・・」
「この太い腕・・・・これならさしもの大男も軽くのっくあうとできそうだ・・・」
「何でぃ、そののっくあうとってのは?」
「拳闘の言葉で、10のうちに起き上がらせずに相手を負かすことですよ・・・
もっとも、うちの拳闘は『ちょっと違い』ますけどね・・・ふふふ・・・」
それから、褌まで脱がせようとするから
「おっと、俺はいい。とらんくすとか言う奴は、ポコチンが引き締まらなくて力が
出そうにねえからな・・・・」

「なるほど、それでもいいでしょう・・・・」
それから純は、客の前で闘(や)るかどうするかと聞いてきた。客の前なら、郭の金
どころか、フアイトマネーも出るという。
目立ちたがり屋の力丸がそれに応じないはずもない。

地下の公設リングに通された力丸。部屋の大きさ自体は割と小さく、今でいうなら
小学校の教室程度の広さでしかなく、観客も20人程度だった。
しかし、この御時世だというのに、どういうわけだか贅沢品の電球がいくつも
ぶら下げられていて、辺りは真昼の表通りよりも明るい。
それが力丸にとっては非日常的すぎて、無気味な緊張感すら覚えさせていた。
「さあ、今宵も腕に覚えのある挑戦者がお出ましでございます・・・・・
今日の相手は、深川の喧嘩屋こと西野ぉ・・・・・力丸!!」
歓声に応えながら、荒縄で作ったロープをくぐる。
「それを迎え撃ちますは、当遊廓の稼ぎ頭・・・・・矢島純!!」
ガウンを脱ぎ捨てた純の体は、抜けるように白く、胸さえあればどこかの町娘
そのものだった。
が、それでも腹筋と二の腕が鍛えられた跡があるのを見逃す力丸ではなかった。
少しは楽しめそうだな、と力丸は思った。
観客たちの賭け金が胴元の番頭に集まると、いよいよ試合開始だ。
慣れないボクシンググローブやリングシューズ、それにトランクスというスタイル
はそれだけで、力丸を緊張させた。
しかし、それでもさすがに喧嘩屋、その緊張感を、敵を前にした闘争心が徐々に
侵食していく。
試合開始のゴングが鳴った。
待ってましたといつものように襲い掛かる力丸だったが、ボクサーに対してその姿勢は無謀すぎた。
じりじりと間合いを取る純。積極的な打ち合いは極力避けて、軽いフットワーク
で決してリーチの届く範囲には入らない。
そういった闘いを経験したことのない力丸としては、初めての挌闘スタイルに
戸惑いといら立ちを感じ始めていた。
それを見透かすように微笑する純。
それがひどく、力丸の癪に触る。
まるで幽霊を相手にしているような感触だった。
力丸がパンチをくり出す、そのヒットするかしないかというぎりぎりのところで
純の体がふっと透ける、そういう表現がぴったりで、気がつくとリーチが届かない
ところだったり、死角だったり。

「ほらほら、こっちこっち!!」
こんなからかわれ方をされたのでは、力丸も否応無しに頭に血が昇ろうというものだ。
「うおおおおおおお!!!!!」
しかし、スピードは完全に純の方が上だった。それは実際闘っている力丸でなくても
分かることだ。
「オラオラ、ちゃんと見て殴れよ、相撲取り!」
観客から野次が飛ぶ。
プロレスラー体型の力丸を揶揄するには辛辣すぎる。
これがまた、たまらなく力丸の脳を煮えたぎらせる。
純の表情が、してやったり、という調子でほころぶ。
じわじわと、力丸はいつにも増して冷静な思考ができなくなっていった。
もはや、純の掌の上で踊らされる孫悟空にすぎない、と観客の誰もが思いはじめる。
一撃だ、一撃でも当てれば俺の勝ちだ、そう思えば思うほど、力丸の動きは大味に
なってしまう。

しまいには振り上げた拳を斜に下ろしてみたり、フックが曲がらなかったり。
肩で息をするようになって、やっとゴングが鳴った。
コーナーに戻った力丸を待っていたのはセコンドたちだったが、どう見ても
歳の頃は12,3といったところの子供ばかりだ。
甲斐甲斐しく汗を拭いたり、トランクスを煽ぐ・・・・・のかと思うと、一人が
煽ぐはずのトランクスを下ろすと、前触れもな銜えはじめた。
「!!」
意外な展開に驚く力丸だったが、純を見ると、同じようにあちらでも
竿を銜えさせている。
「ふふふっ・・・・・これも試合のうちですよ・・・・・これで漏らして精を
失えば、すぐさま試合に響いてきますからねえ・・・・・・・」
しかし、年端もいかない割には毎晩無数の男を相手にしているプロだけあって、
少年たちのテクニックは下手な女郎のそれどころではなかった。
「おおっ・・・・・うっ・・・・おおっ・・・・・・」
ここでイッてなるものか、と力丸は必死に喘ぎ声をかみ殺す。
歳の頃で言うなら、まだ尻も青いような子供相手に、よもや
色街でならした自分がイカされるなんて、と思う。しかし、どこでどうやって
身につけたのか、彼等は力丸のエクスタシーポイントを確実に探り当てていく。
思わず漏らしそうになったところで、インターバルが終了した。
これが拳闘というものか、随分とじれったいなと力丸は思った。
普段ならここまでもどかしい喧嘩内容になれば、我慢ができないところであろうが、
不思議と純を前にしては感じられなかった。
とにかく倒す。
それが力丸の頭の中の大部分を占めはじめたのだ。
純の動きは第2ラウンドになっても全く衰えることはない。まるで踊るかのように
軽やかにステップを踏みながら、時折力丸をジャブで牽制していく。
「くそっ・・・・」
途中から、それが体格差のある純の策であることは分かりだしてきたが、そんな
ことが分かったところで、パンチが当たる訳ではない。

それよりも、純の呼吸が全く乱れていないことが、力丸の自尊心を刺激した。
裏通りの喧嘩ならまだしも、一人でも観客がいる場においては、自分の並外れた
腕力で相手を完膚なきまでたたき潰してこそだと考えている力丸にとって、
不様に翻弄される姿は屈辱以外の何者でもなかった。
キュッキュッとリングシューズの音が空しく響き、力丸の体からは絶え間なく
大豆粒ぐらいの汗が飛び散る。
ビシッ!!
初めて純が攻撃に転じた。
ついに来た、と力丸は少し嬉しくなったが、その拳の破壊力が、相手の体格に比べて
妙に強いことに驚いた。
ガードした腕に受けたパンチは、そんなに腰が入ってなさそうに見えて、一歩後退
させてしまう程度の威力だったのである。
隙をついてボディーに二発!!
「ぐはあっ!?」
錯覚じゃない、と力丸は感じた。
純の口元が怪しく緩む。
あの野郎、グローブの下に鉛の棒でも握ってやがるのか、と力丸は疑ったが、
直にそれが、大量の発汗と、これまでに空振りをしたパンチによる体力消費
であることに気付いた。
しまった、と力丸が気が付いた時にはもう遅く、体力が半分以上失われた
体を容赦なく純が攻めていた。
まるで人格が変わってしまったかのように獰猛さを見せる純。
ストロー級の体格なので、決してガッツンガッツンといったパンチではないが、
ぐんぐん攻め挙げていく。
初めて体験する防戦に、力丸は面喰らった。
「この!!」
またしてもパンチが流れる。
ブン、と空気を切る。
ガードが空いたところを横っ面に数発。
「うあっ!?」
そしてテンプルにズシン、と重たいのがきたかと思うと、力丸の膝が
ガクン、と折れた。
上体をマットに突っ伏し、荒い息のまま、ニュートラルコーナーに待機している
純を認める。
「ダウン!!」
レフェリーの番頭の声が響く。
「1,2,3・・・・・・」
「オイ、もう終わりかこらあ!!」
口々に野次が飛びはじめる。
純がそれに無言ながら、両手を挙げて勝利をアピールしはじめる。
じりじりと羞恥心で心臓が焦げる。
立たなければ、と思い膝を押さえるも、またしても力が抜け、ベタッと
マットに転がった。
「4,5,6,7!!」
無情にもカウントが進む。
まずい、このままでは・・・・・・・。
「8,9・・・・」
もうだめだ、と力丸は思った。
「10!!」
くそっ・・・俺はこんなひょろひょろの野郎にのされたっていうのか・・・・。
あまりのショックに、力丸はそれが現実に自分の身に起こっていることとはすぐに
認識することすらできなかった。
「さあて・・・・普通の拳闘ならこれでお客さんの負けだ・・・けど、言ったはず・・・
ここの拳闘は違うってね・・・・」
「!?」
純は力丸の体をリングシューズで転がすと、トランクスの膨らみを確かめるように
ゆっくりと揉んでゆく。
当然、力丸のものが反応しないはずはない。
充血して堅くなった海綿体を探り当てると
「ほーら、ノックアウトされたっていうのに、こんなに堅くなっちゃって・・・」
「う・・・・」
面白いように手玉にとられるのがたまらなく屈辱だった。
というか、明治のこの世はまだキリスト教の影響も薄く、男色などタブーでも何でも
なかったとはいえ、やはり無類の女好きの力丸にとって、同じ男に対して、しかも
自分の自慢の腕力をねじ伏せるという屈辱を与えたような相手に勃起させられるという
のがたまらない恥辱だったのだ。
「しかし、こっちが元気ということは、まだやれるっていうことでしょう・・・」
純は、どうだこの助平野郎とばかりに侮蔑の視線を力丸に注ぐ。
目はまだ反抗的な意志を見せていたが、もはやこの時点で完全に勝負は
ついている。
「うぐぐ

「まあ、とは言ってもすぐに試合再開というのも無理・・・・1分だけ、インターバル
をあげますよ・・・」
そう言いながら、純は自分のコーナーに戻る。
その間、力丸はよろよろと自分のコーナーに戻ると、一升瓶の水をセコンド係の少年から
ひったくると、ぐびぐびと飲んだ。
その間も、彼等は力丸の応急処置やら、『下の世話』をし始める。
「さあ、もうそろそろ回復した頃でしょう?」
ゴングが鳴って、第3ラウンドに突入した。
相変わらず防戦、というよりも、もうひたすらサンドバッグに徹することを
強いられる力丸。
もはや、闘っているという感覚は残されていなかった。
観客達の失笑や野次に、力丸はいちいち睨み付けることもできずにいた。
もう、なりふりなど構うことなど力丸には許されていないのだ。
「オラオラ、足を使ってでも逃げんかい!!」
「何やってるんだこのでくの坊が!!」
その間にも純のしなやかな腕が力丸を容赦なく責めていく。
走り込んでよく鍛えた下半身に、鞭のようにしなる背筋。それらが一つに
なったとき、それは凶悪なまでの速度になって相手に襲い掛かるのだ。
見えない拳が力丸のプロレスラーのような体を青あざだらけにしていく。
胸に2発、ワンツー!
咳き込むように頬が膨らんだところでみぞおちにマシンガンジャブ!!
「ぐっ・・・・・はぁぁああ」
弛んだ顔のまん中にある鼻に強烈な一撃!!
鼻血がマットに飛び散ると、嬉々として純はこめかみに重い右フック。
そこでまた、力丸の視界がパァッと真っ白になった。
バランスを崩したところで顎にガツンと深いアッパーカット。

倒れるさま、少年レフェリーのカウントが入る。
「10!!ノックアウト!」
KO宣言が出されるとすぐにわらわらと細身の少年たちがリングに上がり、
念入りに力丸のものを刺激し勃起させるまでのドクターチェックをすると、レフェリー
にまだ試合続行可能であることを告げ、試合再開となる。
勃起してはサンドバッグ。そしてドクターチェックやインターバルの『手当て』の
度に射精をくり返す力丸。
やめろ、もう勃たないでくれ・・・・・・・。

そう思いながらも、一晩に女郎を3回も失神させては交代させるほどの精力は
無情にも力丸をリングから下ろさせることはなかった。
そして7R。
純の右フックをテンプルに喰らった力丸は、ズドンと大きな音を立てて
リングに崩れ落ちた。
大の字になったまま、呼吸のたび力丸の胸が何度も大きく上下する。
ジワリ、とトランクスの股間の部分が濡れはじめた。
不覚にも、力丸は恐怖のあまり、少女のようにしか見えない純の前で・・・・・・。
「あああ・・・・・・」
もはや、これぐらいのことでは動じないぐらいに羞恥心は麻痺してしまっていた。
こうなってはさすがに試合続行はできないとばかりにゴングが乱打された。
「試合終了!勝者、純!!!」
「あ・・・・・うっ・・・・・・」
その宣告に、あの根っからの喧嘩屋のはずの力丸が安堵感すら感じてしまっていたのだ。
そのことが力丸自身にもショックだった。
もはや、文字どおり足腰の立たない体に純の手が伸びる。小便でぐっしょりと濡れた
トランクスをゆっくりとおろすと、わくわくした様子で
「ふふふ・・・なかなかカリ首太いなあ・・・・・!!!」
純の舌先が力丸の肉塊の先端をちろちろとくすぐる。
「あうっ!!」
年端のいかない下っ端たちではどうにもならなかった力丸のものが、また嘘のように堅くなる。
「ふふっ、男の誇りは失っても、性欲だけはいっちょまえに残ってるなんて・・・・・
どうしようもねえ淫乱野郎だな・・・・・」
くすくすと純は笑って力丸のものをしごく。
「ああっ・・・・・やっ・・・・・やめろ・・・・・」
「何だよ、反抗するんならもっと殴ってやろうか?こちとら、まだたっぷり
スタミナはあるんでね!!」
スパンスパン、と純はグローブを叩き合わせる。
それだけでもはや、力丸の反抗心を押さえ付けるには十分だった。
「さあて・・・・・その前に、敗北宣言ってやつをして貰おうか」
更に純は力丸に要求する。
「あっ・・・・・・う・・・・・?」
「ここにいる旦那衆さんに、手前ぇがこの僕に負けたって大きな声で宣言するんだよ!」
「そっ・・・・・そんな・・・・・・」
その僅かな躊躇に、純の脇腹キックが飛ぶ。
「げふうっ!!」

「内臓ブチまけるか?それともそのバカヅラ、潰してやろうか?どっちがいいんだこのデブ!!」
「あっ・・・・・・おおっ・・・・俺の・・・・・負けだ・・・・・・」
「ああん!?聞こえねえんだよっ!!そんなんじゃあ旦那衆の耳に届かねえだろう!!」
グニュッ、とリングシューズが股間を踏み締める。
「おっ・・・・おお・・・・俺の負けだぁ!!降参、降参するよぉ!!」
腹の底から精一杯の声を出すと、どっと場内が失笑の渦になる。
「ようし、上出来だ。御褒美をやるよ・・・・・知ってるか?きつい運動の
あとは、塩気のものと水が一番いいんだとよ!!」
純はぷらん、と自分のシンボルを力丸の顔に向けた。
「そっ・・・・そんなまさか・・・・・やめろ・・・・・」
ジョオオオオオオオオ。
そんな力丸の哀願も空しく、口に目掛けて純の小便が注ぎ込まれる。
「わっ・・・ぷっ!!」
吐き出しても吐き出してもひっかけられるうち、力丸はそれを飲むことを
余儀無くされた。
「ふふふっ・・・・こんなブクブクの腹でボクシングなんて・・・なぁ!!」
すっかり膨らんだ腹をズン、と踏み締められて、またしても力丸はのたうち回る。
「あっはっはっはっ!!いい気味だよ、この豚野郎がぁ!!!」
そう言いながら、今度はトランクスを足首まで引き降ろすと、
「今度はケツの穴だ!!」
とばかりに一気に純のものをズドン!
「げはっ!!!」
さっきまでのと全く違う感触だった。
明らかに相手を楽しませることを考えていない腰の動き。
力丸に比べるすべもないようなサイズのモノがぐいぐいと力丸に侵入していく。
「いっ・・・・・てえええええええ!!!!!」
力丸の『処女』が奪われた瞬間だった。
メリメリと無遠慮に、泥鰌のようなペニスが力丸に何度も激痛を与えていく。
決して大きい方ではない純の持ち物だが、男に尻穴を犯されたことなど一度もなかった
力丸にとって、それは未曾有の苦痛だった。
パァン、パァンと汗で濁りながらも高い衝撃音が響く。
「はあっ・・・・・」
どう聞いても、とても男のものとは思えない声だが、そんな野郎に犯されているのかと
思うと・・・・・・。
両手は空いていたが、決して力丸のものはしごかない。

それを見ながら、ニヤニヤして右手を褌の中に持っていく観衆を数人認めると、
「さあ、旦那さん方も、存分に楽しんでくださいな・・・・」
純が手招きすると、我も我もとリング上に観衆が上がり、力丸を弄ぶ。
「くおっ!!はあっ!!!」
数え切れない程の肉棒を次々とねじ込まれては、精液を注がれ、力丸の下半身は
見ず知らずの好事家たちによってヌルヌルにされていった。
意識が薄れゆく度に、純のリングシューズが背中にめり込む。
「こいつっ!!!気絶したら締まりが悪くなるだろう!!」
「ああっ・・・くはあっ・・・・・」
もう、気絶してでもいいから、取り敢えずこの苦痛から逃れたい・・・・・
いや、苦痛なのか、と力丸は自問自答した。
喧嘩をすれば、一撃で足下に沈めることができるような好色親父どもにいいように玩具
にされながら、力丸は自分の中に沸き起こりだした、不可思議な感触に襲われた。
ズブズブと泥沼に沈んでいくように、力丸の中で、屈辱がじわじわと快感に変わってくるのを
感じていた。
そんな、この俺が尻穴責めで気持ちがいいだなんて・・・・・。
「うおっ・・・・おおおおおおおおおおっ!!!!!!!」
ドピュッ!!!!
最後の客が力丸にありったけ吐き出して、力丸は風船がしなびていくかのように、くたっと
マットに横たわった。
「あっ・・・・ああっ・・・・・・・」
それでも、悲しいことに力丸のものは萎えない。
「全く・・・・・・お前、相当の好き者のようだな・・・・こうなったら、親方を
相手にして貰うしかないな・・・・・・」
親方・・・・・・・?
純が奥に向かって声をかけると、身の丈180cmを超えるような大男が、のっしのっしと
体を揺らしながらリングに向かってやってくるのがわかった。
「純、どうした、手前一人じゃ片付けられなかったのか?」
無精髭を生やしてまるで野武士のような風貌の男がどうやら、その親方らしい。
「ふふっ・・・・親方、見てよ。なかなかいい男っぷりだろう?丁度親方好みだろうと
思ってね・・・・・・」
うつ伏せになっていた力丸をリングシューズで仰向けにすると、親方の大熊はにやりと
笑い、着物をバッと脱ぎ捨てた。

六尺褌の下から、なすびのようなものがいきり立っているのが力丸にも良く分かった。
「ほほう、確かにコイツは上玉じゃねえか、活きも随分と良さそうだぜ・・・・・・」
ざんばら髪の大熊は、舌なめずりをすると、褌をシュルシュルと解いた。
「で・・・・・・でけえ!!!!」
太さこそ、力丸と互角だったものの、大熊の両足の間にぶら下がっていたのは、まるで
山芋のような大きさなんじゃないかと見まがう程の迫力を持っていた。
勿論、ここまでのお宝は力丸も見たことがない。
「ふふふ・・・・・・しゃぶれ!!」
もはや、逆らうという選択肢は力丸には思い付くはずもなく、力丸は無言で
それをしゃぶり続けた。
「おっ・・・・コイツ、歯ぁ立てんな!!」
「んっ・・・・・んんっ・・・・・!!!!」
「下手な野郎だな、コイツは・・・・・・・」
「贅沢言っても始まらないよ親方・・・・・・こんな親方好みの野郎、そうそういないだろう?」
「ハハッ、違ぇねえや・・・・・・・」
飢えた赤子が乳房に吸い付くように力丸は必死に大熊を頬張る。
「よし、もういいぞ・・・・・・次はケツだ!!!」
大熊が力丸の尻を広げると、ドロリと大量のザーメンが流れ落ちる。
「ほお・・・・・こっりゃあ随分沢山貰ったんだな、ええっ?」
大熊は、セコンドの少年たちにそれを拭き取らせると
「俺の味は二度と忘れられないぜ・・・・・」
と、先端からゆっくりと挿入した。
「つっ・・・・・・・!!!!!うああああああああああ!!!!!!」
ズブリ!!
力丸の体の芯が貫かれ、力丸はぴぃんと弓なりに沿った。
肉づきの良い胸を大熊に両手で支えられながら、乳首をコリコリといじられる。
先程までの、ただ性欲処理だけのための観客たちとは違い、明らかに力丸の射精
を狙った行為が読み取れた。
「おおう・・・・・うおおお!!!!!」
「ふふっ・・・・・ケツもいい頃合に柔らかくなってきてやがるな、ええっ!?」
あまりの巨根はまさに尺八でも突っ込まれているんじゃないかというぐらいで、
その勢いはまさに骨盤をも砕かんとするようなものだった。加えて、今まで何千人もの
若い男をものにして身につけたのか、魔性のテクニックがそれに加わり、力丸は
あまりのエクスタシーに、よだれを垂らしてよがり狂う。

顎鬚のジョリジョリした感覚が力丸の胸を何度も擦り、むせ返るような男の体臭が
全身を包んだ。ペチャペチャといやらしい音を立てて、力丸の乳首が弄ばれていく。
終わることのない色地獄の中、力丸はじわじわと自我が崩れ去っていくのを感じていた。
まるで、砂浜に作った城が波にさらわれて形を失っていくように、性感の激しい波は
やがて力丸を一人の肉奴隷へと変えていった。
ビー玉のような汗をまき散らしながら、密着した力丸と大熊の体は紅蓮の愛欲炎の
中でパチパチと焦がされていく。
あまりの劫火に、汗は瞬時に霧となり、体内の水分は口から蒸気となって天井へと
吹き上がっていく。
水面に落ちた油が描くような虹色の無重力空間に放り投げられた二人の
魂は、ねじれあい、もつれあいながら、頭上に輝く真っ白な光目指して
一直線を描いた。
無数の肉紐が、同じように大熊の分身を締める。一時も止まることなく、それぞれがまるで
別個の生き物のように、しかし確実に唯一の意志で統率されたかのように・・・・・・。
「むんっ!!!」
「うおっ・・・・・あっ!!!」
大熊の噴水のような精液まの勢いにはたまらず力丸もあがくように両手で空を掴み
続けたが、それが全くの無駄な行為であるかどうかなど、もう判断もつかなかった。
「ふぅ・・・・・どうだ?」
白目を剥いて大熊の足下に転がる力丸。
もはや、滴り落ちる精液が顔にポタポタと落ちているのも分からない様子だった。
「親方、こいつもう、返事もできないようだよ?ふふっ」
純が小悪魔的な笑いを浮かべて言った。
「全くこいつは上玉だぜ、とりあえず手当てしてからお前の部屋の布団で寝かせておけ!!」
大熊はにやりと笑うと、ドロリとだらしなく射精した力丸の柔らかい肉棒を軽く
口に含んでから、純と少年たちに力丸を運ばせた。
それから、喧嘩屋力丸の名を聞く者はいなかったが、その代わり、とっぷりと帳の降りた
月夜の晩には、この男衆宿にちょくちょく顔を出す力丸の姿が目撃されたという。
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