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  • 2014⁄05⁄07(Wed)
  • 02:48

催眠ゼミ中学講座


九月に入ったのにあっついなー。
おれは学校から帰ると真っ先に冷蔵庫に飛びつき、ごくごくとカルピスを飲み干した。
手洗ったのー?とリビングから声がした。母さんだ。さらに声が続く。
今日は家庭教師の先生が見えるんでしょ?ちゃんと準備しときなさい、だって。
そうだ、いよいよ今日なんだ。緊張するなあ。
いったいどんな先生が来るんだろう。
今のところ分かっているのは、男性と言うことだけだ。
おれは適当な返事をして二階に上がった。


着替えを済ませるとパソコンの電源を入れ、普段見ているサイトを一巡した。
そして今日の予習もしておこうと思い立ち、ゼミのページにログインした。
おれは家庭教師以外にも、通信教育のゼミをやっている。
ほら、なんとか先生が採点してくれるってやつ。
最近のはパソコン上で問題も解けるんだぜ。

しばらく基礎問題を解いていると、階下でチャイムの音がした。
時計を見ると午後5時少し前。たぶん家庭教師の先生だ。

とんとんとん、と階段を下りていくと、玄関で母さんと話している色の黒い男が眼に入った。
へえ、結構かっこいいじゃん。
大学生くらいかな。坊主頭で、肌は日に焼けてまっ黒だ。
体つきはすらっとしてるけど、ちゃんと筋肉がついてるっぽい。スジ筋、ってやつかな?
コバルトブルーのポロシャツが良く似合っている。
その先生?らしき男がおれの方を見てくしゃっと笑った。ちょっとどきっとした。
少しあがっちゃったけど、お互いに自己紹介をして一緒に二階へ上がった。
先生ってどんな人なんだろ…興味が湧いたおれは、いくつか質問してみた。

「先生ってずいぶんまっ黒ですね。野球とかしてるんですか」

「ああ…坊主頭だから、よく言われんだよなー。けど、俺がしてるのは水球。
タクヤ君は何かスポーツしてる?部活は?」

「去年まで陸上してたんですけど、いろいろ勉強が忙しくなっちゃって。あ、それから大学って――」

…ふうん、うちの沿線沿いにある体育大の二年生で、サークルは水球か。
それって、プールでやるバスケみたいな奴だっけ?
こんなカッコいい先生がしてるんだったら、ちょっと興味があるなあ。

先生をおれの部屋に案内し、ドアを閉めた。
するとそれまで多弁だった先生が、急に黙ってしまった。
おれはそれに構わず、スリープ中のパソコンにパスワードをいれて復帰した。
先生は抑揚のない声で、教材を確認してください、と言っている。
いまやるよ、パソコンに顔を向けたままそう答えた。
おれがやっている通信教育、その名は――――催眠ゼミ中学講座。

この家庭教師は、そのゼミから送られてきた今月の『教材』だ。
ただ『教材』は催眠をかけられている一般人なので、自分が教材だなんて自覚は一切ないのだけど。

画面上の『今月の教材セット』の欄を確認した。
――――男性一名(『家庭教師』役)、催眠基礎ペンライトver.4.01、ローション80ml。
お、新しい催眠道具だ。

おれは先生の鞄をまさぐり、ゼミのロゴが入っているナイロン製の袋を取り出した。
中にはローションと、小さな金属の筒が入っている。
取り出してみるとそれは片手に収まるようなサイズで、ぴかぴかと銀色をしていた。
滑らかだし、あまりライトっぽくない形だ。
よく見ると、スイッチと思われる突起の反対側に小さな窓がある。ライトと言うからには、ここが光るのだろうか。
…これってたぶん、縦にして使うんじゃないかなあ。
前に見たSF映画で、こういうライトで記憶を消す奴があったっけ。

こんなふうにして、催眠道具はゼミから渡される。
そしてカリキュラムが進むにしたがって、次第に性能の高いものが支給されるようになるのだ。
まあそれだけ、課題もややこしくなっていくのだけど。

先生がおもむろに口を開いた。

「…教材の説明を開始します。なお、説明の終了後一分ほどで催眠状態から覚醒します。
生徒の方はそれまでに授業準備を整えてください」

おっと、いけない。
おれはパソコンのディスプレイを消すと、袋からローションを抜き取った。
そして今まで使っていた催眠道具を首から外し、机の引き出しにしまった。
こちらはスタンダードな振り子タイプだ。

先生によると、今月の提出課題は「あなたの考える『変態家庭教師』」らしい。
今まではほぼ同年齢の奴が『教材』だったし、具体的にどんな性癖を植えつけるのか指示されてきた。
今回は年齢が離れているし、課題もずいぶんアバウトだ。
ゼミを始めて4ヶ月目、そろそろ実践編に入ってきたということかな?

おれは先生の説明を聞きながら数学の問題集を広げ、その覚醒を待った。

「…あれ?ああ、ぼーっとしてたみたいだ。それじゃ、授業はじめようか」

先生は何事もなかったかのように笑った。

「そうそう、そこは三平方の定理を使って…」

「あ、わかった。……先生教え方上手いなあ。もう家庭教師やって長いんですか?」

「いやあ、タクヤ君が頭いいんだよ。……実は今日が初めての授業でさ、結構俺も緊張してたんだ。
でも、初めての生徒がタクヤ君でよかったよ」

まずは普通に授業を受け、その人となりを観察した。
さすがゼミの『教材』だけあって体つきだけじゃなく、人当たりもいい。
家庭教師としての初授業って事は、『教材』になって初めて送られたのがおれってことか。
おれも今月の『教材』が、先生でよかったですよ。

…それじゃ、そろそろホントの勉強始めましょうか。

「せんせ、これなーんだ?」

「…ん?なん 」

銀色の筒を先生に向けてカチッ、とスイッチを押した。
するとピカピカッと光が明滅し、先生の眼つきがうつろになっていった。
…これを三回繰り返すんだっけ。今までの振り子タイプよりずいぶんお手軽だ。

「先生?」

「…ああ」

「先生、今日は暑いですし、下半身裸になった方がいいんじゃないですか」

「…そうだな」

先生はそう言って、ぼんやりしたようすでズボンを脱ぎだした。
浅黒く日焼けして引き締まった両足と共に、もっこりしたボクサーブリーフが現れる。
それが脱ぎ捨てられると、ぶるんと茶色いチンポが剥き出しになった。
そんなに大きいわけじゃないけど、体つきと比べても遜色ない感じだ。
でも、ちょっと短いかな?その分太さがあるから、迫力あるように見えるのか。

とりあえず催眠は成功だ。
あとはテキストで習ったとおりに、下準備を整えよう。確か最初にすべきことは…
おれは何度も読み返してすっかり暗記したテキストを、念のため頭の中で反復した。

"1-2奴隷をつかまえたら"
"みなさんは奴隷をつかまえたら、すぐにでも遊びたいでしょう"
"ですが、まずはこれからの調教をスムーズにするため、補助用の催眠をかけなければなりません。"

"忘れずにかけなければならないのは、「記憶消去」の催眠です。"
"催眠中の記憶が残っていると、奴隷が反撃を企てることがあります。"
"一気に服従させるのでない限り、必ずこの催眠はかけなければなりません。"

「先生はいま、とてもふわふわしてますよね」

「…ああ」

「先生はこのふわふわが気持ちよすぎて、この状態になっている間のことを一切覚えていません」

「…覚えて…ない」

「そうです。この状態で見たり聞いたりしたことは自覚できないけど――」

とりあえず、これからの調教をスムーズにするための催眠をいくつか掛けていく。
この辺はこの三ヶ月でさんざん練習したので、慣れたものだ。
催眠中の記憶消去、命令は意識できないけど無意識では覚えていて従ってしまう、などなど。
あと、キーワードを設定して催眠導入するのは…別にいいか。
道具もランクアップして、すぐに催眠に入れるし。
仕上げはこれだ。

「先生は、おれの言葉に不思議な説得力を感じてしまうんです。
それがどんなに変なお願いでも、先生は結局説得されて、おれの言うとおりにしちゃうんです」

「説得…言うとおり」

それぞれの催眠を先生に復唱させ、念入りに掛けなおした。
このあたりはこれからの催眠の土台となる、大事な部分だ。
念には念をいれるくらいでちょうどいい。

「おれが手を叩くと、どうなりますか」

「…目が醒める。今起きたことは覚えていない…けど、無意識では覚えていて、従う。あと――」

問題なさそうだったので、おれは先生に服を着せた。
そして、パン!と大きく手を叩いた。

「え?あれ?」

「先生?ここも終わりましたよ?」

「あ、ああ…待ってろ、今採点するから。次の練習問題解いててくれ。…やけに時間の進みが速いなあ」

「そうですか?これくらい普通ですよ」

「…そっか。それもそうだな。」

おれは再び模範的な生徒に戻り、問題集を解き始めた。
先生は首をひねっていたが、おれの言葉に「説得」されて採点を始めた。
催眠は順調に機能している。
ふふ。でもまあ、あと1,2ページくらいは先生のやり方に任せますよ。
そのあとは、おれのやり方で「授業」を進めさせてくださいね。

「…よし、数学はこれくらいでいいだろう。あとは英語だっけ?」

授業時間のうち、半分が終わった。
もう半分は英語を希望してたけれど。ふふ、やっぱあれにしよっかなあ。

「先生、保健体育で分からないところがあって」

おれは真面目な顔を作って、先生にリクエストした。内心は、もうにやにや笑いたくてしょうがないのだけど。
先生はちょっと驚いた表情だ。そりゃそうだろう。保健体育なんて家庭教師をつけてやる教科じゃない。
当然先生もそう言って来たので、その反論を制しながらおれが続けた。

「いやでも、保健体育も立派な教科の一つじゃないですか。
受験で使わないからっておろそかにするのは、なんだかいやです。」

「…そう…か。…そうだよな。確かにその通りだ。タクヤ君はずいぶん真面目なんだなあ。
それで、わからないのはどの辺?」

催眠のせいで、おれの言葉に言い知れぬ説得力を感じてしまっている先生は、
あっさりと保健体育という提案を受け入れた。
さて、どこまで追加の催眠なしでやれるかな。

「えーと、ここです。『男と女の体のしくみ』。
その…僕、まだこのセイシっていうの、出たことなくて。…本当に出るんですか?」

しおらしい顔で先生の様子を窺った。
ふふん、そんなのはぜんぜん嘘。本当は一日二回はオナってるんだけど、そんなこと先生は知らない。

「えーっと…どう説明したらいいかな。うん、精子は男の子が成長してくると、出るようになるよ。
個人差があるから、タクヤ君は――」

「じゃあ、見せてください」

「えっ?」

「先生がここで精子出してみて下さい。だって、自分の眼で見ないと、ちょっと信じられないじゃないですか」

「いや、でも…」

「ほら、百聞は一見に如かずって言うじゃないですか。
実技のほうの体育だってそうでしょ?
口で説明されるより、お手本見せてもらったほうがずっと分かりやすいし」

「そう…かな」

「そうですよ」

「…ああ、わかった。けど、お父さんやお母さんには内緒だぞ?変に思われちゃうからな」

「やった!もちろんです」

やった、こんな簡単に堕ちちゃうんだ。
まあ、もうちょっとは真面目な家庭教師でいさせてあげよう。
内側まで変態になるのはもう少し後ですからね、先生。


         ※


「…ほら、だんだん大きくなってきただろ……これが、勃起だ」

「先生のおちんちんすごいですねー、僕のとぜんぜん違うや」

二人でベットに腰掛けると、「保健体育」の授業が始まった。
どう考えてもオナニーの実演なんてやりすぎなんだけど、
先生は根が真面目みたいで、真剣な眼つきで自分のをシコシコ扱いてる。
表情と行動のギャップがなんだかおかしい。
でもどうせなら…真面目ではいられないくらい、もっと気持ちよくなってもらおう。

「これだけ大きいと、とっても気持ちいいんでしょうね。
あと、見られながらすると、快感が段違いだっていうし」

「…!!あ、あぁ…」

おれの言葉にまた「説得」されてしまったのか、先生のチンポがびくっと震えた。
その様子は、さっき見せてもらった時とぜんぜん違う。
赤黒い亀頭がぐっと勃ちあがり、裏側の太い血管がよく見える。
相変わらず太短い感じだけど、勃起したらもうこれで十分だと思う。
だいぶ迫力あるもん。

だんだん先生の表情が怪しくなってきた。
いろいろ言葉で煽ったせいか、発情したような表情になっている。
眼つきがとろんとしてきてるし、口元もだらしなく開いてる。
さっきまでの精悍そうな顔つきは見る影もない。
おれがそのやらしい表情に見入っていると、先生が息も絶え絶えに口を開いた。

「ほら、そろそろ…んっ…いくぞ。あぁ……ぅっ…!!」

どぴゅぴゅ、と先生の肉棒から白濁した液体が飛び出し、フローリングの床を汚した。
おっと、椅子まで飛んでるよ。
先生の方は放心したような表情で、ベットに倒れこんでしまった。
そのままひくひくと体を震わせている。

「…ど、どうだ。ちゃんと…出た……だろ?」

「ええ、ちゃんと出ましたね。先生、どうもありがとうございます!!」

時計を見ると、まだ終了時間には間がある。

「先生、もっと射精するところ見たいです。さっきの、一瞬で終わっちゃったし…」

だから、授業終わるまでオナニーを続けてください。
おれがそう言うと、先生は困ったような顔をしたが、すぐにまたチンポを扱き始めてくれた。
その精悍な顔が再びとろけていく。
…やっぱり真面目だなあ、先生は。
次の授業も一緒にがんばりましょうね、先生。
翌日、おれは学校の帰りに図書館に立ち寄った。
先生が来るのは週二回なので、月末までに催眠をかける機会はあと七回ある。
余裕はあるけれど、なるべく早めに今後の計画を立てておきたかった。

歴史や社会の棚をざっと見ていくと…あった、『変態大全』。
いろんな時代の、いろんな国の、いろんな人の変態性癖を網羅した本だ。
前から気になっていて、たまにぱらぱらと手にとって見ることがあった。
この中から、先生にぴったりな性癖をチョイスしよう。
…でも、ちょっと借りるのが恥ずかしいな。

少しだけ迷ったけど、やっぱり借りたいと思って棚から取り出した。
いくつか他の本も選んでカウンターに行き、どきどきしながら受付のお姉さんに渡した。
特に何の反応もなく、貸し出しの手続きが済んでいく。
ほっとして図書館から出たところで、おい、カシムラ、と声をかけられた。
げげ、同じクラスの猪狩だ。脳みそまで筋肉みたいなやつで、図書館なんて来るタイプじゃないのに。
のしのしとがに股でおれのほうに近づいてきた。

「なあ、お前って図書館よく来んのか」

「え…うん、たまに」

「なら、ちょっと付き合えよ。おれ借り方わかんねえしさ」

「いや、このあと急ぐから」

「いいじゃん、ちょっとなんだし。あ…それ借りた奴?お前ってどんなん読んでんの?」

手に持っていた紙袋を覗かれそうになったので、袋の口を掴んで歩き出した。無視無視。
猪狩は、なんだよ、見せらんないものなのか?とにやにやしながら後をついて来る。
うっとおしいなあ、もう。

そのまま角を曲がり、図書館脇の行き止まりに追い詰められた…いや、追い詰めたのはこっちか。
おれは誰もいないことを確認すると、ライトを取り出し、近づいてくる猪狩に向けてスイッチを押した。

…うーん、どうしよう。
猪狩は体格もよくて、体だけなら好みなんだけどなあ…
コイツの性格知ってると、どうしても奴隷にする気は起きないんだよな。
そこでふと思い出した。
そうだ、ゼミに紹介しちゃおう。

ゼミには友人を紹介する制度がある。
紹介された人はゼミの支部(?)かどこかに連れて行かれ、
体格から人格まで矯正され『教材』として出荷されるのだ。
こいつの意地の悪さも、もう少しましになるだろう。

携帯からゼミにログインし、『お友達の紹介』を選んだ。
猪狩の個人情報を聞き出して入力すると、ある住所が画面に現れた。
何駅か離れているけど、そう遠い距離じゃない。
ここに行かせればいいのか。

「猪狩、お前は図書館で誰にも会わなかった」

「…会わなかった」

「だから眼が醒めたら、おれと会ったことも思い出せない。
けどこの住所のことだけは覚えていて、お前はこれからそこに向かう。
そこに行くのはおまえ自身の意思だ。いいな」

後処理を終えて、すっきりとした気分でおれは図書館を後にした。
後ろを振り返ると、猪狩が駅の方向に歩いていくのが見えた。
さっそく、先ほどの住所に向かうのだろう。

そのまままっすぐ家に帰り、ベットでごろ寝しながら『変態大全』を読み始めた。
知名度の高い性癖から、あまり知られていない性癖まで、いろいろなものが載っている。
おれは夢中でページをめくった。

「へー、宗教的なものに興奮する人もいるんだ。一体どんな感じなんだろ?
え?数字とかもありなの?…あ、こっちは知ってる。ネクロフィリアだ」

どうせなら、家庭教師ならではといった性癖を植え付けたいけれど。
…うーん、ぱっと思いつかないな。人に教えるのが快感になっちゃうとか?
でも特殊な性癖にこだわらないで、普通に保健体育専門のエロ家庭教師ってのも捨てがたいし…。
それとも、シンプルにショタコンにしちゃう?
あとは……無自覚にオナニーしちゃう、ナチュラルな変態ってのもいいよなあ。

次の授業はあさってだ。それまでに決めよう。
「じゃ、始めるぞ。ちゃんと復習したか?」

土曜日、先生は時間通りに家にやって来た。
やっぱ、日焼けした男っていいよなぁ……先生の浅黒い肌を見てると、つくづく思う。
今日着ている紫色のTシャツも、色黒な肌によく似合ってるし。
…よし。今日も真面目に「勉強」しよう。

「先生、これ」

ん?と不思議そうな顔をした先生の前に、催眠ライトを突き出した。
ぴかぴかしたライターのようなそれを先生が見たのを確認し、スイッチをいれる。
三回ほど続けると、先生の眼はまたうつろな感じになってしまった。
そのままゆっくりと体を押して、ベットに座らせた。

「先生、おれが出した宿題をやりましたか?」

「…ああ」

「あ、今みたいに頭がぼうっとしてるときは、敬語使ってください」

「……はい。ちゃんとやりました」

先生はそう言って、Tシャツをめくった。
きれいに割れた褐色の腹筋と、堅そうな胸板がさらけ出された。
おれが乳首を指先で転がすと、先生の口から溜め息のような音が漏れた。
よし、ちゃんと乳首も開発してきたみたいだ。
体の開発ぐあいも『ゼミ』の採点対象なので、あまり気が抜けない。
あとで尻も開発させないと。

「えーと、じゃあ…」

机の上にあった数学の問題集を開いて、先生に見せながら暗示を続けた。
いよいよ変態家庭教師スタートだ。

「先生は、数学好きですか?教えてるぐらいだし、ひょっとして得意教科?」

「…はい。数学は昔から得意です」

「数学の問題って、ちゃんと解けると気持ちいいですよね」

「…はい」

「セックスも、気持ちいいですよね」

「…はい」

「だから、数学の問題を解くのと、セックスするのってすごく似たものなんです。
だって、どっちも気持ちいいでしょ?」

「………はい」

変態家庭教師といっても、さまざまな形がある。
今回挑戦してみたのは、数学フェチの家庭教師だ。
『変態大全』に載っていた数字フェチからヒントを得たんだけど…いったいどうなっちゃうんだろ?
これから先生がどうなるのか、催眠をかけているおれにも分からない。
数学の問題解くだけで、射精したりしちゃうんだろうか。

「先生は、数学の問題を解くと気持ちいいと感じます。
その気持ちよさは、セックスの気持ちよさと同じなんです。そうですよね?」

「……はい。…気持ちいいです」

「だから、数学の問題集は、先生にとってエロ本と同じ…いや、セックスの相手も同然なんです。
ほら、見てるだけで興奮してくるでしょ?」

そう言うと、先生の鼻の穴がむふっと膨らんだ。
まあ、これくらいでいいだろう。ちょっと様子が見たいし。
かなり実験的な催眠なので、何回も先生に復唱させて、たっぷりと掛けなおした。
さあ、いったいどうなる?暗示を終わりにして、先生を覚醒させた。

「先生、どうしたんですか?ぼうっとしちゃって」

「…あ、ああ。悪いな。それじゃ、始めるか……なっ…!?」

さっそく効果あったみたいだ。
数学の問題集を見た先生の顔が、ぎょっと固まった。
そのまま飛びつくような勢いで問題集を閉じ、鞄に放り込んだ。

「先生、なん 」

「ごめん!タクヤ君、変なもの見せちゃって!!本当にごめん!!」

おれが聞くよりも先に、先生が顔を真っ赤にして謝ってきた。
うーん、うっかりエロ本を出しちゃった?みたいな感覚なのかな。
あ、セックスの相手なんだから、ラブドールとか全裸の恋人を見られたようなものか。

「い、いまちゃんとしたの出すから」

先生はおれの返事も待たず、ごそごそと鞄を漁っている。
だが、一向に何も出さない。そりゃそうだろう。あれはれっきとした問題集そのものなのだ。
やがてあきらめたのか顔をあげたけど、相当恥ずかしかったみたいだ。
浅黒い顔が一目で分かるほど赤くなっている。
先生は脂汗を浮かべ、気まずそうに眼をそらしながら話しかけてきた。

「その…数学の問題集、忘れてきちゃったみたいなんだ。
だから、タクヤ君の学校で使ってる奴で…授業進めてもいいかな」

「いいですよ。ほら、これです」

学校指定のカバンからそれを取り出し、ぱらっと机に広げた途端、先生が叫び声を上げた。

「な、何考えてんだ!そんなの広げて!!」

「やだなあ、先生。これ、数学の問題集ですよ。ほら、よく見てください」

先生は顔を背けていたが、おずおずと問題集を覗き込んだ。
…そうだ。そういえば、前回の授業でおれの言葉に「説得力」を持たせたんだった。
うっかり「べつにエロくないですよ」とか言わないようにしよう。
せっかくの催眠が台無しになっちゃう。

ごくっ、と先生が生唾を飲む音が聞こえた。

「ああ…確かに。数学の問題集……だな」

先生は荒い息を吐きながら、ちらちらと問題集を見ては視線を外すのを繰り返した。
問題集に発情してる先生が面白くて、おれは笑いたいのを我慢しながら催促した。

「ほら、数学の授業やりましょ?」

「な、なあタクヤ君。この問題集、本当に学校で使ってるのか?なんだか…その…」

ちょっと変じゃないか?と先生はか細い声で続けた。

「そうなんですか?僕にはよく分からないです」

どうとでも取れる返答をして、「説得力」が催眠の邪魔にならないようにした。
…ていうかこれ、意外と使いづらいな。
一気に調教するならいいんだけど…他の催眠と組み合わせるのは、少し考えた方がいいのかも。
まあ練習なんだし、今日はこのまま続けてもいっか。
どのみち、先生の理性にトドメを刺すときには、これ使うんだし。

ごぼっ…ここ、いったいどこだ?

おれが眼を覚ますと、ふわっと体が浮かんでいた。
何も服を着ていない。
全裸だ。

中学生になってから急に男っぽくなってきた体が、皮が剥けたばかりのチンポが、
そろそろ見慣れてきた陰毛が、下から照らされる弱い明かりに浮かび上がっていた。
すこしぼやけて見える。どうやら水の中らしい。

手を伸ばすと、透明な壁があった。
そのままなぞろうとしたら、いくつもコードがおれの体についているのが分かった。
邪魔だったけど、不思議と外そうという気持ちにはならなかった。
絡まないようにしながら、透明な壁をなぞった。
ここはドーム状になった、球の中みたいだ。

頭がはっきりしてくると、水の中なのに息ができることに今さら気づいた。
なんなんだ、ここは。
球の外は暗かったが、よく見るとぼんやりと光るものがたくさんあった。
球だ。右にも球。左にも球。前にも球。斜め右にも球。斜め左にも球。その隣にも球。ずっと球………。
底から照らされる光で、なんとなく姿が見える。
完全な球じゃなくて、卵形をした楕円みたいだ。
少し斜めになって、壁際にずらっと並んでいる。
それらは青いぼんやりとした輝きを放っていて、まるでSF映画みたいだ。

よく見えないけど、他の球にも誰か入っている。影がでかいし、みんな男のような気がする。
ふと、前にも同じ景色を見たような気がした。
あれはどこだったっけ。

わけも分からずこんなところに閉じ込められて、普段のおれなら暴れていたはずだ。
けど今は、不思議な安心感があった。
ここにいたい。ずっといたい…。

とても気分がいい。
おれが体を丸めてぼうっとしていると、かつん、かつん、と右の方から音がしてきた。
白衣を着た男が二人。
顔はよく見えないけれど、くぐもった声が聴こえてきた。
若い声と、少ししゃがれた声だ。

「P-16の…猪狩翔太ですね。あ、聞き取りの結果はこちらです。
個人情報には眼を通していただけました?」

「ああ、済ませたよ。柔道経験があるんだったね。素体として優秀じゃないか。
では、引継ぎを始めようか」

「ええ、よろしくお願いします。
基本的な人格補完は既に済ませました。彼の心理分析はこちらです。
不安と自己承認欲求からくる攻撃性がみられたので、利他的な行動で自信と満足感を得られるように――――」

おれのことを話している、ということはわかったけど、
何を言っているのかさっぱりわからない。
まあいっか。きもちよくて、もうどうでもいい…。

「――現在は自宅から通院の形で、遺伝子治療を進行中です。使用した体型モデルは8番。
毎度のことですが、本部から不足気味とのことでしたので。
人種が日本人である以上、そこはしょうがないんですけどね」

「まあ顔の彫りも深いから、筋肉含有量の多い体型も確かに似合うか。
個人的には、むっちりした柔道体型も捨てがたいのだがなあ」

「同感です。あ、P-21は体型13番ですので、あとでご覧になります?
先月まですらっとしたスイマー体型だったのが、もう脂の乗った柔道体型になってますよ」

若い方の声が笑った。
体型?筋肉ガンユーリョウ?不思議に思って自分の体を見た。
眼が慣れてくると、鈍くなった頭に衝撃が走った。

…これは、おれの体じゃない。
小学生のころから柔道を習っていたおれは、筋肉の上に脂肪が乗った、むっちりした体つきだったはずだ。
それがいまは、脂肪が減って筋肉が存在を主張し始めていた。
腹筋が割れ始め、大胸筋も厚く、堅くなり始めている。
驚いて胸を触っていると、堅い胸板の上にざらっとした感触があった。
…胸毛まで生え始めている!

「どうした」

「錯乱しているようですね。治療中は催眠に揺らぎが生まれますので。
…処置を開始します」

白衣を着た男がおれの球に近づいてきた。
球の前に立って、パネルのようなものをいじっている。
不安を感じて暴れ出すと、突然おれのチンポがむくっ、と勃ちあがった。
うわ…こんなのおれのチンポじゃない。
亀頭の色は薄いピンク色のままなのに、それ以外はまったく面影がなかった。
中学生とは思えないほど太くて、巨きいものがおれの股間でそそり立っていた。

…ああっ、体が変だ。
いつもオナってるときと同じような快感が、急に込み上げてきた。
逞しくなった足が、がくがくと震えた。
駄目だ、イっちまう!
おれは水中でびくん!と体を震わせた。チンポから白いものがどぴゅっと出て、水の中に散った。
びくん、びくん!うわ、イったのにとまんねえよ…!!それからおれは何度もイき続けた。
何度射精したのか分からない。何も考えられなくなったころ、頭の中で声がした。

…そうだ、これは別に変じゃない。
このあいだから、急に体型が変わりだしたけど、別におかしくないんだ。
成長期なんだし。きっとそうだ…。
おれに掛けられていた催眠が機能し、不安をぬるりと拭い去った。

ここ最近毎日のように、部活をサボってここにきていることも。
何度も球の中で目覚め、同じことを繰り返してきたことも、おれはすっかり忘れていた。
一瞬だけそれに気づくと、そのままゆっくりと眠りに落ちていった。
深く、深く………。

             ※

「んあ?…あれ?」

また眠ってしまったようだ。
おれはんん!と大きく伸びをすると、ベンチから立ち上がった。

ここは、おれの家から少し離れたところにある体育大だ。
電車で数駅離れているけど、最近なんだか気になって、放課後よくここに来ていた。
筋肉質な青年たちに混じって、制服を着た中学生や高校生が前を通り過ぎていく。
付属する男子中学・高校が敷地内にあるらしい。
…高校はここの付属にしようかな。柔道強いって言うし。

後ろを振り返ると、白くて大きな建物が目に入った。
メディカルなんとかセンターといって、リハビリ専門の施設らしい。
あまり病人には見えない、若い男たちが出入りしていた。

ずっとここにいてもしかたない。
家に帰ろうと思って、バス停のほうに歩き出した。

だから、おれには見えなかった。
そのメディカルセンターからぼんやりした様子の男が出てきて、
さっきのおれと同じベンチに座ったことに。
急に眠ったかと思うと起き上がり、きょろきょろと辺りを見回したことに…。

風が吹いて、おれのシャツが少しめくれた。
その腹筋には、濃い溝が刻まれつつあった。

翌週の水曜日。
おれは放課後が楽しみで、そわそわしながら授業を受けた。

今日は家庭教師がある日だ。
先週とうとう先生を数学フェチにしたものの、
その日のうちに仕上げるのはやめにした。
あまり一度に催眠を掛けすぎると、先生の精神がぷっつんしてしまうかもしれない。
前に一度、教材の中身を壊しちゃって、ゼミから注意を受けたことがあったし。
あの高校生どうしてるかな…まだ、自分が犬だと思い込んだままなのだろうか。

とりあえず先生の様子をみて、
数学フェチが問題なく定着しているようなら、今日で仕上げるつもりだった。
家で出来る自己暗示の方法を教えて、
家庭教師がない日も催眠が強くなるようにしてあるし。
仕上げが出来たら、月末まで先生と色んなことをして楽しもう。

そんなことを考えているうちに、放課後のチャイムがなった。
友達との挨拶もそこそこに、おれはすぐに帰りのしたくをして教室を出た。
すると階段で大きな背中を追いこした。猪狩だ。
今日も部活をせずに、ゼミの所に行くらしい。

確か、ゼミに猪狩を紹介したのが先週の木曜。今日で六日経った計算になる。
猪狩は間違ってもクラスの人気者ではないので、
あまり気づいている人はいないけど、少しキャラが変わってきたような…。
ただ、どこがどう変わってきているのかと言われても、まだおれにもよく分からない。
まあ先生を『提出』する頃には、猪狩も教材として完成しているだろう。
そうなれば、中身も外見もわかりやすく変わっているはずだ。

下駄箱で靴に履き替え、おれは家へとダッシュした。


           ※


「その…さ。今日は英語だけやらない?」

「駄目ですよ、先生。数学と英語を教えて欲しくて、家庭教師を頼んだんですから」

「じゃ、じゃあこないだみたいに保健体育…」

「それじゃー今日も数学から始めましょっか!」

おれがそう言うと、先生は諦めたように数学の問題集を取り出した。
しかし、先生ももうすっかり変態になってきてるな。
数学よりオナニーの実演をやりたがるなんて。

「今日学校でやった証明問題が、よくわからなかったんですけど。あ、この辺です。
これって使う定理をどうやって見分けて――」

「…」

「先生?」

「あ、ああ」

先生は上の空だ。
先週もそうだったけど、今週も相変わらず授業になっていない。
数学の問題集を熱っぽい眼で見つめたかと思うと、慌てて顔をそらしたり。
でもしばらくすると、ちらちら盗み見を始めて、やがてまじまじと凝視して…を繰り返していた。
そんな状態で、おれの質問に答えられるはずもなかった。

「ごめんな、集中できてないよな」

先生はしゅんとしてうつむいてしまった。
かわいそうな先生。変態になったのを認めたくなくて、苦しんでいる。
いま、楽にしてあげますからね。

「じゃあ、先生にとっておきの集中法を教えてあげますよ」

「集中法?」

「認めちゃえばいいんです」

「…集中できてない、ってことをか?」

違いますよ。おれは笑いを噛み殺しながら続けた。

「――自分が変態だ、ってことをです」

「――な!?」

「だって中学生の前でオナニーして、興奮しちゃう変態でしょ?先生は」

「あ、あれはタクヤ君が…!」

「普通、いくら生徒に頼まれたからって、オナニーの実演なんてしませんよ。
それをしたのは、先生が男好きの変態だからです」

「そ、そんなこと――」

先生は眼を泳がせて、唇を噛みながら震えた。
その表情は、どこか自信なさげだ。

「ていうか、水球部も男目当てで入ったんですよね?
半裸の男が絡み合う、先生好みのいやらしい競技だし」

「ちっ、違う。違う違う!」

先生は慌てて首を横に振った。
必死すぎて逆に怪しいですよ、先生。
おれの言葉の「説得力」が、まだ残っていた理性を犯していく。
自分は変態なのだと、先生は自分で自分を堕としていくのだ。

「あと数学の問題集も、やらしい眼で見てますよね。数学フェチ?って奴?
まさか、僕が気づかないって思ってました?こんなに勃ってるのに」

「ひっ!」

先生の股間をぐっと掴むと、既にがちがちだった。
それをぐにぐにと揉んでやると、先生は身をよじっておれから離れた。
浅黒い顔が紅く上気して、肩で息をしている。
あとは、畳み掛けるだけだ。

「ああ、先生が数学フェチなのも、男好きである証拠ですよ。
例えば……男の脳は数学的な考え方に強いっていうし、数学って男性的な教科なんです。
先生は無意識にそれを感じ取って、数学の問題に男の色気を感じちゃっているんです」

むちゃくちゃな理屈だけど、先生はそれを拒絶することができない。
毎回の授業に加えて家で行わせている自己暗示が、今までの催眠をかなり強化しているはずだ。
おれの言葉から感じる「説得力」が、本人の気持ちさえも裏返し、変態にしてしまうだろう。
違う、自分は変態じゃないという自信が持てなくなり、
ひょっとして俺は変態じゃないか?と思い込むようになるのだ。

先生はもう限界みたいだ。
情けなくしゃくりあげながら、床に座り込んだ。

「うあっ、ああっ…俺は、俺は……!」

「ほら、先生の大好きな数学ですよ」

ばさっ、と問題集を床に落とした。
先生の眼がそれを追い、問題集を捉えると、体がぎちっと緊張で固まったように見えた。

「先生は、その問題集をおかずにしてオナニーしたい」

断定すると、日に焼けた先生の腕がびくっと動いた。

「問題集でオナニーを始めたら、もうイクまで止められない。
イっちゃったら、先生は自分が変態であることを受け入れます」

「頼む。もう、何も…」

先生は涙目でおれを見上げた。
言葉の「説得力」に気づいたみたいだけど、いまさら遅い。

「もうムラムラしちゃって、我慢できないんじゃないですか?」

「んあ゛あ゛あ゛ぁぁ!」

先生はいやいやと首を振ったが、両手がずるずると下着ごとズボンをずり下げていった。
完全に勃起したチンポが、ぶるんと現れた。

先生の精悍な顔は、理性と性欲の板ばさみになり、苦痛で歪んでいる。
右手でチンポを掴もうとしては、迷ったように戻る。視線は問題集をちらちらと窺っていた。

「くう、うううぅううぅ」

「せんせ」

おれは優しく語りかけた。

「見られながらするオナニーって、快感が段違いなんですよね?」

その言葉を合図に、先生ががっとチンポを掴んだ。
うおおぉぉ!と雄たけびを上げながら、問題集を手繰り寄せ、ページを次々にめくる。
バラバラと勢いよくページをめくりながら、血走った眼で問題を舐めるように視姦する。
目的のページを開くとごろんと仰向けになり、左手で問題集を掲げながら、右手でチンポを扱きあげ始めた。

「んっ、んっ、あっ、あっ、ああっ、きもちぃ!すげぇ!!
ああっ…駄目だ!こんなの、駄目なのにっ……くぉおお!止まんねぇよぉ!!
見ないで……見ないでくれぇ!!!」

もう先生は止まらない。止められない。
まだ羞恥心は残っているみたいだけど、
もう完全に発情した顔になって、自分から腰を動かしている。
口でいくら言っても、全然嫌がっている風には見えないんだよね。

整った眉は悩ましげに歪み、目尻はだらしなくさがり、
今までおれに問題の解き方を教えてくれていた口は、喘ぎ声を出すためだけに使われていた。

「んーっ、んーっ、あっ、あっ、うああぁぁ、もうイク、イクイク!うおっ、うおおおぉおぉぉ!!!!」

しばらく眺めていると先生の体がピン!と弓なりに仰け反り、肉棒から白濁した液体を撒き散らした。
ぱたたた、とフローリングの床にそれがふりそそいで、白い斑点を作った。
先生の体から力が抜けて横たわると、ばさっ、と手から問題集が滑り堕ち、顔を覆い隠した。

うん。調教完了。
そのまま先生はしばらく動かなかったけど、
やがて「うう…」と呻き声を上げて、問題集にゆっくりと触れた。
その手がそっと問題集をどけると、いつもの先生の顔が現れた。
日に焼けた精悍な顔。整えられた眉毛。
ちょっと困ったように下がった目尻は、人懐っこそうな印象を与えている。
はーっ、はーっ、と荒い息を整える度に、鍛えられた大胸筋が大きく上下した。

先生はぼんやりとしていたけど、ふと手に持っていた問題集を見た途端、
その浅黒い顔が再び紅くなり始めた。

「せんせ、気分はどうですか?」

「あぁ…タクヤくん」

おれの方を見た先生の顔が、とろりと蕩けた。

「……最高だよぉ」

よだれを垂らしそうな顔で問題集を抱きしめ、頬ずりをした。
問題集に流し目を送りながら、ときどき唇で表紙にちゅっ、とキスをしていた。

「俺、こんな変態だったんだ…もっと早く気づいてたら…」

溜め息を吐きながらずるずると問題集を股間へと移動させ、ぬるぬるした肉棒をページで挟みこんだ。

「ほら、コイツ、こんなすべすべして…。いやらしい奴だ。ほんとに…うぁぁ」

少しの間ぐりぐりと股間を問題集に押し付けながらオナニー(先生にとってはセックス?)に耽っていた。
やがておもむろに時計を確認すると、ふらっと上半身を起こした。

「んふ…時間使っちゃったし、さっそく数学ヤろっか」

変態になっても真面目だなあ。先生は。
おれが返事をするとそのまま立ち上がり、精液で粘ついた問題集を机の上に広げた。
いよいよ、変態家庭教師の授業が始まる。
   

        ※


「そう…そこ。やさしくほぐしてあげて…。
あ、イイ。上手だよ…」

「…あの、先生。今って、式のカッコを外したんですよね?」

「そうだぞぅ。カッコのある式は…フウゥ…尻の穴をやさしくほぐすように…
展開させないと…んふっ…」

とうとう数学フェチの変態家庭教師として覚醒してしまった先生。
どうやら、おれとは全く違う世界に行ってしまったらしい。
変態になった直後、授業を再開しようとしたときも、いきなり先生に叱られてしまった。

「こらこら、タクヤ君……駄目じゃないか。数学をヤるときは服を脱がなきゃ」

今は、先生もおれも全裸で数学の授業をしている。
前に掛けた「数学とセックスは似たようなもの」という催眠を先生なりに解釈した結果、
「数学をやるときは全裸」が基本的な授業姿勢になったらしい。
おれが問題を解いているのを横目で見ながら、自分のチンポをしこしこ扱いている。

ふうん、カッコを外すのって、尻穴をほぐすような感覚なんだ。
他の感想も聞いてみたいな。ちょっとやらせてみるか。

「せんせーい。わからなかったら呼ぶんで、先生も数学やってたらどうですか?
学校で使ってる問題集、貸しますよ?」

「!!か、貸してくれ…うひっ…タクヤ君と一緒の……問題集なんてっ…うあぁ!俺変態だあ!!」

また変な想像してるな…うーん、同じ問題集を共有するって、穴兄弟?みたいな感覚なのかな?
ちょっとついていけないです、先生。

問題を解きながら、先生の様子を観察した。
先生はベットに寝そべり、今も夢中で問題を解いている。
シャーペンを走らせるたびに、その引き締まった腰をぐっとベットに沈み込ませ、
うおっ、おおぅ、と低い声を漏らしている。
ほんとにヤってるみたいだ。
いま何解いてるのかな…と覗きに行こうとして、ふと思い出した。
そうだ。そういえば一度、やらせてみたいことがあったんだった。

「あのー、先生。今日って水着持ってます?持ってるなら、それ履いてやったらどうですかね」

「うおお…それいいな。ちょっと待ってろよ」

先生は問題集にぶちゅっとキスをすると、勃起したチンポをぶるんぶるん揺らしながら、
自分の鞄を漁り始めた。やがて目的のものを見つけ、ゆっくりと逞しい足を差し込んでいった。

へえ、水球の水着って競パンぽい感じなんだ。
でも色がちょっとカラフルかな。
先生は水着の前をギンギンに膨らませながら、今度は白い帽子をかぶろうとしていた。
こっちはおれの知ってる水泳キャップとちょっと違う。キャップっていうより頭巾ぽい。
紐がついててあごの下で結ぶようになってるし、耳のところにもカバーみたいなのがついてる。
声が聞こえやすいように、圧迫しないようにしてるのかな。
それと「7」って番号がはいってる。それが先生の背番号(?)か。

先生は完全に水球部員の格好になると、股間を揉みながら下卑た笑みを浮かべた。

「うおっ。すげ…俺、こんなもっこりさせて…ああ、やばい。変態すぎる…うあぁ…」

その後は先生と場所を交換して、数学の授業を続けた。
だって、あのままやらせたら絶対ベット汚されるし。
先生はおれの答えを採点することも忘れ、水球部員の姿で一生懸命に問題を解き続けている。
先生によると、むしろ大事なのは答え合わせなのだという。
問題に正解することは男を攻め立て、征服して自分のものにするのと同じなのだけど、
不正解だと立場が逆転し、一方的に嬲られ、屈辱の中でイかされてしまうのだとか。

今やっているのは…図形の証明問題だ。
自分で解いた問題の採点に移っている。
先生はにやにやしながら丸付けをしていたけど、とある問題でぴたりと手が止まった。

「ああっ。俺…そんな。待って、待ってくれ!!」

後ろから覗き込むと、答えが違っていた。
中学レベルとはいえ、あんなに興奮しながら解いたらそりゃ間違えますよ。さっきも計算ミスしてましたよね。
どっちかというと間違えたときの反応のほうが面白いので、おれは静かに成り行きを見守った。
先生は赤ペンで正答を書き写しながら、悶え始めた。

"△QBAと△PACにおいて――"


「うあっ、ああっ!!お、俺、真面目に水球やってるように、見えっけどっ!!」


"∠BQA=∠APC=90°(仮定)……①"
"AB=CA(仮定)……………②"


「い、今も!仲間のこと考えながら…うおっ!…数学の問題解いてるしっ!!」


"∠QBA=∠PAC…………………③"


「問題解いてんのに、チンポぎんぎんだからっ!!」


"①~③より、直角三角形の斜辺と他の一鋭角がそれぞれ等しいので、"
"△QBA≡△PAC"
"合同な図形の性質より、QA=PC、QB=PA。また、QP=QA+PAなので、QP=QB+PCとなる。"
"(証明終わり)"


「俺は男目当てで水球部に入った、変態野郎ですっ!!うひああぁぁぁぁぁああああ!!!!!!」


先生の体が激しく跳ね上がり、急に腰がガクガク動いたかと思うと、どさっと机に突っ伏した。
部屋に漂っている栗の花の匂いが、いっそう濃くなった。
また答え合わせ中にイっちゃいましたね。先生。
ビクン、ビクンと体はまだ痙攣してて、すさまじい快感だったことが分かる。
さっきから水着にあった染みがより大きくなり、粘っこい水溜りが椅子の上にできていた。

うわー、証明問題間違えるとこうなるんだ。
とうとう、自分が変態だって証明しちゃいましたね。さすがおれの自慢の先生ですよ。
これなら、90は余裕かな。
あ、数学のテストじゃなくて、ゼミの成績のほうね。
さて、あとは月末まで先生で遊ぶぞう!

あれ…なんでここに来たんだっけ。
部活を終えて家に帰ろうとしたら、なんとなく足が向いていた。
ここは、同級生のカシムラの家だ。
特に親しいわけでもないのに、なんで――
そう思っているうちにごつい指が自然に動き、インターフォンを押した。
するとまるで俺が来ると分かっていたかのように、すぐドアが開いた。
普段着に着替えたカシムラが、ぱっと明るい表情になって俺を出迎えた。

「あ、いらっしゃい。ちょっとあがってきなよ」

釈然としなかったが、俺は誘いを受けるのが自然な気がして玄関に足を踏み入れた。
…あれ?気がつくとカシムラの姿が消えていた。
きょろきょろしていると、階段のほうで手招きをしていた。
おっかしいなあ。なんだか一瞬、意識が飛んだような…。

部屋に通されると、飲み物を持ってくるよ、と言ってカシムラは部屋を出て行った。
あぐらをかいて待っているうちに、何だか妙な気分になってきた。

…抜きたい。
やけにムラムラして、体が火照る。
熱っぽさを感じて学ランを脱ぐと、むわっとした男臭さが制服のポロシャツから漂った。
ここひと月でずいぶん雄雄しくなった体を包み、部活後の汗を吸ったシャツ。
今はやけにその臭いが気になった。
クンクンと鼻を鳴らし、脇の臭いを確かめる。
なんだ…臭ぇのにもっと嗅ぎたくなってくる。それに…。

俺は股間に軽く触れた。
勃ち始めたイチモツの輪郭が、黒いズボンに浮き上がってしまっていた。
こちらも随分成長したため、勃起すると前がかなりきつい。
こりこりと雁首のくびれを撫でているうちに、もうどうにも我慢できなくなった。
駄目だ…ズリてえ。今すぐに、ここで。

もどかしさに駆られ、留め金を外し、下着ごとズボンを下げた。
ズル剥けの巨根がぶるんと現れ、俺は思わず溜め息を吐いた。
先月から急に大きくなり始めた、自慢のイチモツだ。
ズル向けな分、ピンク色の亀頭がやたら目立ってしまっている。

毛深くなった指でチンポをゆっくりと扱きつつ、
俺は自分の脇の臭いをおかずにオナり始めた。
なんでだか分からない。だが今は、無性に男臭い臭いが恋しかった。
今日一日のザーメンを溜め込んだチンポは直ぐに真っ赤に勃起し、
俺の毛むくじゃらな両足がもどかしげに動いた。
ああ…もっと、男臭さが欲しい。

俺は鞄から自分の柔道着を取り出すと、顔に押し付けた。
部活でかいた汗が全て染み込んだ柔道着からは、ツンと酸っぱい汗の臭いがした。
かまわずに深呼吸する。
いい…すげぇいい。でも、もっと欲しい。
自分のだけじゃなくて、他人の臭いがする物も…。

そう考えただけでぞくぞくと背筋に快感が走り、俺はきょろきょろと部屋を見回した。
きちんとハンガーに掛けられた制服、綺麗に整えられたベットと枕。
ハッ、ハッ、ハッ、と肩で息をしながら、俺はその臭いを一つ一つ嗅いでいった。
毛むくじゃらな尻と勃起したチンポが剥きだしだったが、それを気にする余裕はなかった。

…駄目だ。カシムラは体臭が臭うほうじゃないのか、あまり臭いがない。
いや、俺が臭すぎるのか。
でも、何かないのか。男臭い何かが――。
そう考えた俺の視界に、机の脇にあったゴミ箱が入り込んだ。

中を覗くと、菓子の袋と、丸めたティッシュがいくつか入っている。
俺は期待に震えながら、その内の一つを手に取った。
鼻に近づけると、むっと青臭く栗の花に似た臭いがした。

ああ、やっぱコレは誰でも臭えよなあ…。
いい、いいぞ…うお、うおおぉ。
やべえ、手が止まんね…。うおっ、うおっ。

俺がその男臭い塊を鼻に押し付け、深く息を吸いながらチンポを扱いていると、
不意にドアが閉まる音がした。
ぎくりとして振り向く。
そこでは飲み物と菓子をトレーに載せたカシムラが、無表情でこちらを見下ろしていた。
俺はようやくそこで、自分がとんでもないことをしているのに気がついた。

「ち、違うんだ。俺は…ただ…!」

慌てて否定したが、先走りを流すチンポが雄弁に俺の本心を語ってしまっていた。
俺がとっさに両手でチンポを覆い隠すと、
さっきまでおかずにしていた使用済みティッシュが、コロコロと床に転がった。

カシムラは冷ややかにこちらを見ているだけで、何も喋らない。
冷や汗をかきながら謝り続けると、急に奴はにっこりと笑った。

「いや、別に気にしてないよ。ちょっとびっくりしただけ。
誰だって、急に出したくなるときあるじゃん」

カシムラはそう言いながら、小さなテーブルの上にトレーを置いた。
良かった。コイツ真面目そうなのに、こういうノリも大丈夫なんだ。
そう思った矢先だった。
カシムラの口元が一瞬吊りあがったように見えて、俺の胸に不安がよぎった。

「…そうだよ、全然余裕だし。
この前来てた家庭教師なんか、問題集解きながらオナってたんだよ」

「…え?」

なんだ、何の話だ。
カシムラは床にちらばった汗まみれの柔道着を拾いながら、続けた。

「だから大丈夫だよ、猪狩が見せたがりの変態でも」

「ちが…!」

「抜きたくなったんならさ、トイレ借りてこっそり抜けばいいじゃん。
…それしなかったのは、見つかりたかったからなんだよね?」

そう…いえば。
なぜかさっきは、そんな考えがちっとも浮かばなかった。
俺の湿った柔道着を抱えたまま、カシムラが近づいてきた。
今度はさっき落としたティッシュをかがんで拾った。

「これって、もう使った奴だよね?
自分の?それともおれの?…ふうん。臭い嗅ぎながらやってたんだ。
まあ猪狩は男の汗とか、精液の臭いが大好きだもんね」

やめてくれ…それ以上言われたら、俺………。
カシムラは俺の耳に顔を近づけて囁いた。

「今も見せたくて仕方ないんだろ。この変態」

「ん、ぁひ…」

カシムラは俺の巨根に手を伸ばし、チンポの皮をゆっくりと上下させた。
こんな状況にも関わらず、俺のチンポは勃起したままだ。
いや、もうさっきよりもさらに大きく、痛いくらいに勃ちあがっていた。
それは、俺が…。

「見せてよ。猪狩のオナってるとこ」

カシムラは俺に柔道着をばさっと渡し、椅子に腰掛けた。
その表情は自信に満ちている。
俺がオナニーをするに違いない、と確信している眼だ。

混乱した頭で必死に否定しようとしたけど、どうも駄目だ。
俺は見せたがりの変態だ、という気がだんだん強くなってきた。

「とっととしろよ、この変態」

ふっと急に楽になった。
ぞんざいな口調で言われても、全く気にならない。
だって、本当のことだから。
…そうだ。俺、変態なんだった。

言われるままに太い足をズボンから抜いた。
そして汗臭いポロシャツを脱ぎ捨てると、
渦を巻くように生えた胸毛が、汗で胸板に張り付いているのが見えた。

全裸になると、俺はカシムラの前に立ち上がった。
じろじろと舐めるような視線が気持ちいい。
けどまだ恥ずかしくて腰をもじもじしていると、カシムラがさらに煽った。

「もうさあ、素直に変態だって認めちゃえば?
男らしく見せ付けちゃいなよ。きっと気持ちいいよ」

その言葉に覚悟を決めて仁王立ちをした。
ぐっと腰を前に突き出し、ギンギンに勃起したイチモツを見せ付ける。
俺の太いチンポがピクピクしてる…。
ああぁ。もっと、見てくれ。俺の恥ずかしいところ……。
俺がゆっくりとチンポを掴んだところで、カシムラが口を開いた。

「あ、そーだ。柔道着着てオナってよ。できるよね?
友達の家に遊びに来て、勝手にオナニー始めちゃう変態柔道部員さん?」

俺はもう何も言えなかった。
…嬉しい。俺の変態さを暴いて、もっと見せろと言ってくれている友達がいる。
コイツに、全てをさらけ出したい。

汗でじっとりと湿った下穿きに足を通し、上も羽織った。
帯をぴしりと締めると、俺はいつもの柔道部員の姿になった。
ただいつもと違うのは、下着を何も履かず、
勃起したチンポが下穿きにぐっと押し付けられ、色も形も浮かび上がっていることだ。
汗か先走りかわからない染みが広がり、ピンク色の亀頭まではっきりと分かる。
うあぁぁ、もうたまんねえよ…俺、こんな変態だったんだ…!

「みみみ、見てくれ!俺のっ、変態オナニーをぉ!!」

下穿きをズリ降ろし、勃起したチンポを勢いよく扱き始めた。
今までで一番気持ちいい。
恥ずかしい声が聴かれるたびに、
腰をもどかしげにくねらせるたびに、
ズル剥けのチンポが見られるたびに、
俺の厚い胸は恥ずかしさと快感でいっぱいになっていった。

いつの間にか、俺のオナニーを見ながらカシムラも自分のチンポを扱いている。
俺、おかずにされてんだ……うひっ、うへへ…。
もっと見てくれ…変態な俺見て、ザーメンぶっ放してくれよぉ…ひひっ。

もうイきそうだ、というときに、柔道着の中で射精するようにリクエストされた。
俺は返事もままならないまま下穿きを上げ、雄たけびを上げながらチンポを激しくシェイクした。
脳天を快感がつきぬけ、股間に染みが広がる。
すぐに白くて粘っこい液体が盛り上がって溢れ、ぴゅぴゅっ、と飛んだ。

どさっと、床に座り込んだ俺の顔に、上からびゅびゅっと青臭い汁が飛んできた。
見上げると、カシムラも脱力してチンポからドクドクと白い雄汁を垂らしていた。
俺は顔に飛んできたそれを舐めとると、カシムラに笑いかけた。
カシムラも俺の顔を見て笑った。

        ※

「お邪魔しましたァ!」

「はい、さようなら。猪狩くん、暗いから気をつけてね」

そろそろ夕飯時なので、俺は帰ることにした。
汗と精液が染み込んだ雄臭い柔道着は鞄に仕舞われ、何事もなかったかのようだ。
俺は学ランに着替え、鞄を肩にかけた。

玄関ではカシムラの母ちゃんが俺を見送ってくれた。
その横ではカシムラがにやにやと下卑た笑顔を浮かべている。
俺はカシムラに頷くと背中を向け、暗くなった道に一歩踏み出した。

股間にそっと手を伸ばした。
ノーパンになるのは今日が初めてだが、なかなかいいかも知れない。
ズル剥けのチンポが直接ズボンの生地に擦れて気持ちいいし、
変態柔道部員としていい鍛錬になるだろう。
俺はゆっくりと股間を揉み始めた。

「またおいで」

ドアが閉まる前にカシムラの声がしたが、俺は股間を揉むのに夢中だった。
完全にドアが閉まると、玄関から俺を照らしていた光が消えた。
宵闇に染まる住宅街に一人取り残され、俺は股間を弄りながら暗い夜道を歩き始めた。

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