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  • 2014⁄04⁄02(Wed)
  • 00:02

ダッチワイフでオナ射君


 麗らかな日差しの差す住宅街の一角。
 有象無象の中の一つ、二階建ての一戸建て。
 上階の一室に、一人の少年がいた。
 
 シューッ、シュゥーッ、スゥー…
 風船に空気を入れるような、少し篭った音。
 ベッドの上で全裸を曝す少年が、透明ビニール製の注入口を銜えて空気を入れていた。
 注入口の先にあるのは、一昔前の女子学生が着るような体操着とブルマ。
 正確に言えば、体操着に包まれた『何か』だった。
 体操着の腕に当たる部分からは、透明ビニール製の腕のような物が出ているが、それは肘までで、そこから先は存在しない。
 下のブルマの方も、同じように膝までの透明な足が突き出ていた。
 フゥー…フーッ、フーゥー……
 空気を入れる度に、体操服とブルマが盛り上がり、透明な半分手足も膨らんでいく。
 中身が満タンになってきたのか、息を吹き込むのにも一苦労するようになってきた頃。
 プッ…スゥー……ッ
 注入口から口を離し、素早く蓋となる突起を穴にねじ込んだ。
 できあがったのは、透明ビニール製の少女の身体。ただし頭は無く、手足も途中までだが。

(できた…っ…)
 息を思い切り吐き出したせいか、上げた顔は少し赤らんでいる。
 それでも、一仕事やり終えたような達成感を感じつつ、しばし自らの作品を眺めた。
 これは俗に言うダッチワイフや空気嫁と言われている、女性の身体を模した性玩人形だ。
 中でもこれはラブボディリサと言う、同系統の商品の中でも人気の高い物だ。
(……何か、ここまで来ちゃったかって感じだな……)
 体操着姿の空気嫁を目にして、改めて自分のしている事の恥ずかしさがぶり返してくる。
 だがそれも僅かの間だけで、後は初めての体験への好奇と興奮に圧倒されてしまう。
 興奮…ダッチワイフを前にして、少年は紛れも無く興奮していた。

(実物で見ても、スタイルいいな…)
 足りないパーツは多いものの、身体のラインやバランスは、スタイル抜群の女性そのもの。
 過剰な程の腰のくびれに、流れるような背中のマーメイドラインがお尻へと至る。
 ダッチワイフと言われて思い浮かぶような、扁平な体とは一線を画した魅惑のボディ。
 そんな素晴らしいスタイルの、だが紛れもない作り物の胸へ、少年の手が伸びていく。
 フニッ…
 だが指先を迎えたのは、風船の空虚な手ごたえではなく、中身の詰まった肉の感触。
 実は胸の部分は少し改造していて、本来なら風船胸が付いている部分を切り取り、
 別途購入したシリコン胸パーツを接着装備していた。
 年頃の男子がセックスやオナニーにかける情熱は、生半可なものではなかった。
 
 通販でダッチワイフと一緒に買った体操服の上を、少年の指先が動き出す。
 まずは摩るように、その乳肉の表面に掌を這わせる。
(柔らかいし、それに何と言うか……いいかも)
 コンニャクを少しソフトにした様な、プリプリとした弾力と柔らかさを掌に感じる。
 女性の胸を触る…それが例え擬似的な相手だとしても、女を知らない彼には予想以上の効果があった。
 ムクムクッ…
 持ち主の興奮をいち早く感じ取り、股間の若茎が大きくなり始める。
 空気人形の様にグングン膨らみ、僅か数秒で上向く程にまで高まる少年器官。
 もう、我慢できない…膨張を始めた欲望の中心に促されるままに、『彼女』を抱き寄せた。
 軽い手ごたえの身体に肌を合わせると、とりあえず背中に腕を回して抱きしめてみる。
(抱き心地は悪くないけど、やっぱり軽いな)
 中身が空気の為、見た目よりもフワフワしていて、腕の中の感触も風船そのもの。
 グラマラスな体つきでも、その大きさは実際の身長で考えれば、かなり小柄な部類だろう。
(けど、これぐらいの大きさがあれば十分かな…)
 手足のビニールが素肌に当たるのが少々難点だが、人口乳房が自分の胸に圧し付けられ、
 柔軟にひしゃげる感触は気持ちよかった。
 そして何より只のオナニーにはない、抱きしめる相手がいることが、少年に普段とは異なる興奮をもたらしていた。

「んっ…」
 膨らみ続ける牡幹がブルマに当たり、勃起を布地の上からグイグイと押し付ける。
 圧迫感に抵抗するように膨張は続き、硬さを増した肉棒はより多くの性感を汲み出した。
「あっ…んっ…」
 遂には腰を前後に動かし、張り詰めた空気の圧力で快感を貪り始める。
 興奮のスパイラル効果でほぼ完全勃起の先端は、既に包皮を押し退けている。
 ブルマの少し硬質だが、サラサラしたきめ細かい布地が、敏感な亀頭表皮を責め磨き、
 少しだけ辛さの混じった官能パルス信号を、全身に巡らせていった。
(エッチ人形相手なのに、いつもより……興奮しちゃってる…っ…)
 剥き出しの肉棒を空気人形のブルマに擦りつけ、気持ちよくなると言う変態的な行為…
 トク、トクッ…
 黒い生地へ我慢汁の航跡を残し、これは僕の物だと言わんばかりに臭い付けしていく。
 その昂ぶりの度合いは、人形の背中を引っ切り無しに撫でる手を見れば明らかだった。

 息を荒げつつ腰を振る少年。その両手が胸に移り、上着を押し上げる膨らみに掌を添える。
 衣服を挟んでも分かる女性の象徴。冷たい体温と人工物然とした触り心地も、興奮した彼にはあまり気にならなかった。
(本物よりも硬めなのかな。動画じゃタユンタユンしてるし…)
 評論家よろしく冷静に分析をするが、それは自分の破廉恥過ぎる行為を誤魔化す為のもの。
 異物のように屹立した若茎が、少年の本心を何より雄弁に語っていた。
 
 しばらくは弾力に富む胸部を優しく撫でていたが、その浅ましい行為が更なる欲望を催させたのか、指を交互に蠢かせ始める。
 胸の大きさはCカップぐらいで、少年の掌にもすっぽり納まる丁度良い大きさ。
 作り物なだけあって、お椀型の滑らかなラインは美乳と呼ぶに相応しい形だ。
「…ん……はぁ、っ……」
 徐々に興奮で息を火照らせながら、『彼女』の乳房を愛撫する少年。
 指を押し返す弾力が牡の本能を昂ぶらせ、ダッチワイフの胸を揉むと言う浅ましさも、
 何かいけない遊びをしているような興奮を生み出すだけだった。
 
 既に股間の高まりは最大限に大きくなり、ビクンビクンと肉の身をひくつかせている。
 早くエッチなミルクを吐き出したいよぉ…流れ続ける透明の肉汁は、種付け射精の欲望を訴えているようだ。
(そろそろ入れちゃおう)
 胸から手を離し、空気人形をベッドの上に横たえると、ブルマの股間部を横へずらす。
 そこには、女性器に酷似したピンク色の突起とヒダ、そして指先程の小さな穴が見えた。
 少年のお気に入りであり、彼のオナホ童貞を奪った相手、東京名器だった。
(ローションは…っと、あった)
 傍らに置いておいたローションボトルを手に取ると、牡幹の表面へ垂らしていく。
 予めローションボトルを湯煎して温めておいたので、少し生温かい。
 そのまま潤滑液の乗った肉棒を、オナホを装着した股間へ寄せて擦り付けた。
「ん、うっ…」
 陰唇を模したシリコンの凹凸で、張り詰めた牡の表面に滑りを広げていく。
 全体の三分の二を塗り終え、テラテラと濡れ光る肉棒は、まるで卑猥な触手生物のようだ。
 準備を整えると、正常位の体勢で牡幹を摘み、作り物の淫穴へと勃起をあてがう。
 初めてのダッチワイフ相手の性交。やる事の見た目はセックスに近いが内実は全く異なる、
 性欲を満たす為だけの浅ましい行為…
 挿入を前に、またも背徳感のようなやましさが、少年の心に滲み出てくる。
(これも、初体験にカウントされるのかな)
 頭の中で軽口を叩いて、後ろめたさから来るモヤモヤした感情を誤魔化しながら、腰を少しだけ押し込んだ。
 クプッ…
 潜り込んだ肉の穂先に感じる、お馴染みの柔らかい感触とローションの滑り。
 オナホも装着する前に湯で温めておいたので、人肌とまではいかないが少し暖かい。
(………)
 恥ずかしさと興奮、そして人形相手の性交と言う、背徳感が綯い交ぜになった少年の心。
 複雑な心境を抱えた彼の背中を、欲望が一押しして腰を進めさせた。

 グププッ…
 肉棒の侵入により、オナホの中の空気が押し出されて間抜けな音を立てる。
「んっ…っ……んんぅ…」
 何度経験しても飽きる事の無い、細かい肉ヒダの数々が、牡幹の侵入を歓迎した。
(思ったより、締めつけがきついな)
 空気でパンパンに膨れ上がったビニールの圧力が、オナホごと中の勃起を締め付ける。
 狭い膣内に肉棒を押し込み、尿道口や過敏な亀頭表面を普段より強めにねぶられながら、肉棒を根元まで埋め込んだ。
(あったかいのって、意外と…ううん、予想以上にいい感じ…っ)
 何時もよりきつい締まりと共に、少し温めの暖かさで少年自身を包み込む淫穴。
 擬似性器の仄かな温もりは、少しだけのリアリティと、より多くの興奮をもたらした。
「んっ…っ」
 迷いの残滓も、入れただけでジワジワと忍び寄る性感が、頭の中から押し流してしまう。
 そのまま心地よい愉悦に促され、両手で細腰を持つと、ゆっくりとピストンを始めた。
 
 ジュプ……グプゥ……
 控えめの抽挿をダッチワイフの股間へ打ち込むと、蛇腹状のヒダが肉棒を擦り上げる。
 牡幹を抜き差しする度に糸引くような粘質音を立てて、行為の淫靡さを音でも伝えてきた。
「っ…んっ、あっ…ん…!」
 日頃の腰振りオナニーの成果か、童貞にしては巧みな腰使いでビニール製の女体を貫きながら、
 今度は人形の腰を持つ手を胸に移し、人口乳房を揉み始める。
(オッパイ揉みながら腰振ると…余計に興奮しちゃう…っ…)
 先程から何度も指を這わしているが、未だに少年を魅了し続ける柔らかい弾力。
 乳肉の触り心地は手を通して脳に伝わり、少年の興奮に燃料を継ぎ足した。
 
 プジュッ…ジュッ…グポッ…
 徐々に腰の動きを早め、偽物の女陰をカリで穿るように、肉棒を出し入れする。
(いつもより、すごく…すごく興奮しちゃってる…っ…!)
 彼自身、ここまで自分がダッチワイフ相手に昂ぶるとは思ってもいなかった。
 作り物相手の擬似セックスをするという、常人なら一歩引いて冷めてしまう行為…
 ただのオナニーよりも感じる背徳感は、しかし被虐嗜好を持つ少年にはプラスに働いた。
(セックスモドキで興奮してる…オチンチン気持ちよくなってる…っ…!)
 擬似性交で牡幹を激しくいきり立たせる自分。そんな浅ましい自分が恥ずかしくて情けなくて…そして、興奮してしまう。
「んあっ…っ……くっ、ん…っ…!」
 いつになく激しい腰使いと嬌声を上げる少年に、もはや躊躇いはなかった。

 腰と手はそのままに、今度は人形に倒れ掛かって身体を密着させると、顔を乳房に移す。
 そこには、乳首に似せて作られた突起が息づいていた。
「あむっ、んっ、はっ…ふむ…っ」
 口を開くと躊躇なく体操着越しの蕾に吸い付き、乳房よりも少し硬めの肉感を楽しむ。
 さらに口で咥え、歯を軽く立てて甘噛みするなど、知る限りの口唇愛撫の手管を繰り出す。
 もちろん乳首だけでなく、双丘を揉みしだき、腰を振りたくることも忘れなかった。

 暫くおしゃぶりを楽しんだ後、今度は腰振りを止めて、ダッチワイフをひっくり返した。
 人形の手足は斜め正面方向に伸びていて、うつ伏せにすれば四つん這いにできる。
 正常位の次はバックで…どうやら人形相手に、とことん楽しむつもりらしい。
 後ろから胸に手を伸ばし、シリコン乳を揉み始めると同時に突き込みを再開した。
 ポフ、ポフッパフッ、パムッ…
 空気の詰まったブルマ尻へ、股間を勢いよく打ち込む度に、肉とビニール風船がぶつかり合う鈍い音を部屋中に響かせた。
「…ぅうぅっ!んっ、あうっ、んんっ!」
 本能のままにヘコヘコと腰を振る、犬の交尾のような突き込みに合わせて、
 太腿の筋肉がキュっと締まり、肉付きの薄いお尻にえくぼができる。
 牡ミルクを溜め込んでブラブラと垂れ下がる玉袋は、オナホの入り口を叩いてペチペチと音を立て、
 こそばゆい心地よさを生みだす。
 だが懸命に肉悦を貪る少年の顔は、猛々しい獣の体位とは裏腹に、懸命に込み上げる快感に耐えているような切なげな表情で、
 どこか倒錯的な色気を見せていた。
(さっきよりも、表側に、んっ、グリグリくる…っ…)
 オナホを入れる穴の形が上下で違うのか、正常位の時とは違った締め付けが少年を襲う。
 そんな快楽ポイントの変わった膣内へ、夢中で腰を送って更なる快美感を紡ぎ出した。

 
「あっ、うくぅっ…!っ、いいっ…!」
 いい、気持ちいい…つい言葉にしてしまった自分の感情。
 少年が行為の最中に卑猥な言葉を吐き散らすきっかけは、感じる喜悦を言葉にして、そのまま口走ってしまう場合がほとんど。
「うっ、ん…っ…気持ち…いい…っ!」
 いつもオナニーをする前は、恥ずかしい事は言わないと心に誓うが、大抵は迂闊な一言を合図に綻びを見せてしまう。
「あっ、んうぅっ…いっ、いいっ!ヌコヌコ、いぃ!」
 そして今日も、些細な一言が彼の自制心を打ち砕く、最初の一歩となった。

 一度火がついた少年の痴態は、すぐさま大きく燃え上がった。
「エッチ人形に、いっ…っ!イカされるっ、んっ、絞られっ、るぅっ…!」
 牡としての敗北を口にしながら、だが股間は萎えるどころか、より硬く大きくなっていく。
 恥ずかしいおねだりを、情けない痴態を、浅ましい自分の欲望を、声高に叫ぶ少年。
 だがそれらは全て、自分の被虐心を楽しませる為のもの。
「あくっ、中出しっ、なかだっ、っ、しぃっ…!エッチ人形、はっ、孕ませちゃうぅっ!」
 バフッ、バフッボフボスッ…
 今は体位をバックから背面座位に変更し、足の上に乗せた人形を突き上げている。
 だが反応がある筈もなく、部屋を満たすのはローションの粘質音と少年自身の喘ぎ声だけ。
「はぁっ、んっ!ダメっ、偽マンコ、気持ち、んぅ!…っ、気持ち、いいぃっ!」
 しかし相手が無反応なダッチワイフであることすら、被虐的ポジティブシンキングの前には興奮の材料でしかなかった。
 
  ── 物言わぬ相手のオッパイを揉み弄り、濡れたオマンコにオチンチンを突き入れ…
  ── 必死に愛撫の手を虚しく繰り出すけど、当然相手は無反応で…
  ── 人形相手に自分だけ気持ちよくなって、人としての尊厳を込めた精液を吹き出す…

「くぁっ、あっ!僕だけっ、オチンチン、あぅっ!気持ちよくっ、な、あっ!」
 今は胸と股間だけでなく、後ろから首筋に唇を這わし、キスの雨を降らす。
 後は、全面降伏の白旗ならぬ白濁を撃ち出すだけ…だがそれも間近のようだ。
 ビニールの身体に口付けながら、荒い息と共に、途切れ途切れの痴語を忙しなく吐き出す。
 全身を汗だくにして、それでもこの変態行為を夢中になって続けた。
「あふ、っ…!んくっ、あっ…っ、いぅっ!」
 人形の偽りの女性器は、少年の高まりを苦もなく迎え入れ、本物より露骨な快楽を与える。
 全体を心地よく締め付け、細かい肉の凹凸が肉棒を刺激して、牡の絶頂を促した。
『早くオチンチン汁ピュッピュして…あなたの孕ませ汁で、私に種付けして…』
 火照りで倒れそうなほどの興奮のせいか、無機物の『彼女』が与えてくれる快感の中に有り得ない意志を錯覚し、
 結果的にそれが絶頂へのスイッチとなった。

 腰のあたりの熱が一点に集まるような感覚。射精の前準備の始まりだった。
(来た、昇って来たぁ…っ!)
 最後の訪れに抵抗を諦め、両手でダッチワイフを強く抱きしめると、止めの抽挿を始める。
 ギシギシィ…ギッギシッ…
 短く早いテンポに変わったピストン運動に、ベッドが非難の声を上げるがお構いなしだ。
「あっ、んぁっ!っ、イクっ、イグうっ…中出しぃ!イグうっ!」
 男を悦ばせることに特化した淫穴が、その役目通りに少年の若茎を魅了する。
 そして、オナホのヒダ責めに屈した牡幹の付け根から、熱いモノが駆け上って来た。
 グゥッ…
 射精直前の膨張。更に硬くなりながら脈打つ勃起を、短い高速ピストンでさらに苛め抜く。
「くっ、んんっ…!オチンチンから、あぁっ!エッチなミルク、絞ってぇ…っ!!」
 オチンチンイカせて、中出しさせて…少年の恥ずかしい懇願と同時に『彼女』の身体を強く抱きしめ、最後の一突きを打ち込んだ。
 ブビュルルウゥッ!!
 少年の待ち望んだ、絶頂射精が始まった。
「イ、グ…うぅ!!」
 尿道を貫いて出口へ向かって殺到する、こってりとした感触のザーメン。
 牡の愉悦を込めた白濁が、次々と鈴口から迸り、作り物の子宮を勢いよく叩く。
 あっという間に少年のミルクが膣内を満たすと、それ以上は圧力のせいで出しにくくなるが、
 それでも逞しい脈動を続ける牡幹は、屈する事無く精液を吐き出していった。
「んあ、あっ…!ん、くっ、うぅ…っ!」
 肉棒を奥まで押し込みながら、身体をブルブル震わせ、身に受けた愉悦を全身で表現する。
 ビニールの女体に必死でしがみつき、破廉恥なよがり声を上げる姿は淫らでもあり、どこかいじらしくもあった

「ぐぅっ!…はぁ…っ…!んふぁ…あぁ…っ!」
 ダッチワイフの偽マンコに屈服し、長くも空しい生殖行為を続ける少年。
 しかし、彼の望み通りにオチンチンを快楽に浸すオナホは、ただ牡汁を受け止めるだけ。
 相手が作り物とは知らずに卵子を探す精子たちは、今頃さぞ混乱していることだろう。
 ブビュ…
 やがて若茎を咥え込む肉唇の端から、ローションの混ざった白濁粘液が溢れ出す。
 続々と中出しされる新たな精液に押し出され、マーブル模様のザーメンが逆流を起こして、
 肉棒の根元や牡のミルク袋を粘液まみれにする。
 
 フゥーッ…フゥーッ…
 激しい鼻息が人形の首筋に当たり、旗のはためく様な音を立てる。
 股間の牡幹も、とうに十回を越えた脈動を繰り返す度に縮まり、硬さを失っていく。
 そして、初めての擬似セックスに精根尽き果てた少年が、ダッチワイフに後ろから圧し掛かるようにベッドへと倒れ込み、
 激しい行為の終了を見た。
 『二人』の激しい行為が終わってから、暫く経っての事。
 体操服の背中に身体を預けながら、少年の手が、後戯よろしく優しく胸を揉んでいる。
(これは……やばい…)
 短時間ながらも激しい全身運動に、疲れ果てた少年。
(…はまっちゃいそう……)
 自分の手で快感を紡ぐ自慰とも、多分セックスとも違う、どこか後ろめたさを含んだ熱狂。
 準備の煩雑さや、万が一見つかった時の事を考えると、手軽にできないのが欠点だが。
(それでも…)
 たった一回の経験だが分かる。これは少年にとって『ヤバイ部類』のものだと。
(はまる人のこと、今なら理解できるよ…)
 頭の一部が、自分の心理を冷静に分析する一方で、別の部分はこれからの事を考えていた。
(体操服以外にも、違う服があったら…もっと興奮できるのかな)
(空気じゃなくて、綿を詰めると良いって書いてあったけど、隠せなくなるしなぁ)
(…ペ、ペニスバンドとか着けたら……でも太いのは痛いし、細めじゃないと…)
 ダッチワイフ拡張計画を、自分の貧弱な予算であれこれ考えていると…
 ムクゥッ…
 パワーアップした空気嫁との営みを想像したのか、半勃ち状態で挿入したままのペニスに、再び力が篭り始める。

(またおっきくなっちゃった……)
 使用後のオナホは、そのまま使うとザーメンの臭いや汚れが半端ではない。
 かき混ぜられた精液が漏れ出して、臭気を撒き散らしてしまう事も少なくない。
(でも…)
 自ら吐き出した欲望の証に浸された少年器官…妖しい興奮が彼を苛む。
 逡巡を見せる思考を前に、しかし先に決断を下したのは、二本の手だった。
 ダッチワイフをひっくり返すと、正面から向き合う形になった彼女の背中に手を回す。
 後のことなんて構うもんか…遂に正常位で第2ラウンドを開始する少年。
「ん…っ、ぅあぁ…っ…」
 再び始まった擬似性行為に、牡の本能は昂ぶり、肉棒もどんどん膨らんでいく。
 グチュ、グプッ…
 精液の攪拌される卑猥な音と、鼻につく濃い精液臭を、部屋中に撒き散らしていった。

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