- 2010⁄08⁄25(Wed)
- 23:47
ボージャック
ミシミシ・・・・・・。拳が小僧の腹にめり込んで見えなくなっている。
「ぐふっ!!う・・・・・・あ・・・・・・」
小僧が目の前で腹を押さえてうずくまっている。やわいな。この程度がこの星の最強か。そんな実力でこの俺に挑んで来たんだ。じっくり可愛がってやるしかないな。
「どうした小僧。まだまだお楽しみはこれからだ」
まだうずくまって呻いている小僧の腹を蹴り上げる。
「くぁ!!」
悲鳴すらまともに上げられずに空気が漏れている。そーら次だ!!小僧を先回りして背中に踵を落とす。
ドッゴォ!!
・・・・・・死んではないな。まだまだ苦しんでもらうぞ。小僧の近くに降り立つ。
「か・・・・・・かは・・・・・・」
「ほぅ。タフさだけはなかなかだな。だがその分苦しむことになるがな」
「は、ぁ・・・・・・な・・・・・・に?そうは・・・・・・いくか・・・・・・」
相当苦しそうだ。目からは光が消えうせそうだった。だが小僧がよろよろと立ち上がった。クックック・・・・・・楽しませてくれる。
「おとうさんが・・・死んでしまったのは・・・僕のせいだ・・・・・・!!だから僕が・・・地球を守らないと・・・いけないんだ・・・・・・!!」
目に涙を浮かべて小さな体がつっこんで来る。顔に、胸に、腹に、小さな拳が俺の体に次々にたたき込まれる。だが小僧,お前程度の力じゃ撫でられてるぐらいにしか感じないぞ?
ガシッ!!小僧の首を掴み力を込める。
「どうした小僧?早く何とかしないと死んじまうぞ?地球を守るんじゃなかったのか?」
「か・・・・・・かひゅ・・・・・・」
小僧の体から力が抜けていくのが分かる。コイツもここまでか。だが,完全に消え失せたと思っていた小僧の目の光が急に増した。体に力が戻っていく。
これは面白くなりそうだ・・・・・・。手を小僧の首から離した。
「はぁぁぁぁぁあああああ!!!!」
小僧に体に変化が起きた。目,髪が金色に逆立っている。そして何より戦闘力がケタ違いに跳ね上がっている。
「お前だけは・・・・・・絶対に許さない」
ヒュン!!
早い!!猛スピードで小僧が突っ込んで来る。
・・・・・・だが。
「俺の胸に飛び込んで来るとはな。余程苦しみたいのか。まぁ任せておけ」
がっしりと両腕で小僧を抱き締めていた。まだ力は込めていないが小僧はこれからどうなるかが少し分かっているようだな。さて,ショーの始まりだ・・・・・・。
「は、離せ!!」
小僧が腕の中でもがく。
「そーら。段々強くなっていくぜ?」
まだ少し強く抱いている程度の強さしか力を込めていない。
だが小僧の焦りはさらに増しているようだ。
「はぁぁぁあああ!!!」
全力で抜け出そうと必死だ。
「おいおい……少し落ち着け」
強くするのを止めて小僧を落ち着かせようと話しかける。
そして耳元まで顔を近付け囁く様に語りかけてやる。
「俺は長い間界王に封印されていた。だが今ここにいて貴様と話している。
なぜだか分かるか?」
「そ……そんなこと知ってる訳ないだろ……」
ニヤリと思わず笑みが漏れてしまった。続けて囁く。
「お前とお前の親父のおかげだ。
界王を派手にぶっ殺してくれたからな」
「え……?」
最後の囁きを告げる。
「コイツはほんの礼だ」
グッ!!
「うわぁぁぁあああ!!!!!」
両腕に力を込めて小僧の小さすぎる体を締め上げる。
強く締め上げられ小僧の足が仰け反っている。
「クックック……。気持ちいいか?
なかなかいい声じゃねぇか。
そらっ!!」
さらに強く締め上げる。
グッググ……
「ごぼっ!!……う……ぁぁあはぁぁ……」
小僧は口から血を溢れさせ、さらに足を仰け反らせる。
「おとう……さん……く……ぁぁあ」
「うわあああぁぁ……ぁぁ……」
小僧の悲鳴が響きわたる。俺ほどになれば小僧の限界くらいすぐに分かる。その限界寸前まで締め上げてやる。
「ぅぁぁ……は……ぁぁあああ……」
「どうだ小僧、気持ちいいだろ?お前には感謝してるんだぜ?」
グググッ……。小僧の全身の骨が悲鳴を上げているのが直に感じる。それにしても細い体だ。まだ俺の腕の方が太いぜ。
俺があとほんの少し力を込めれば小僧の骨は砕ける。だが……
「じっくり締め上げてやるぜ……」
「かはっ……んぁぁあ…」
金色の髪は黒に変わり、悲鳴が小さくなった。
これ以上締めれば気絶するな。
腕に込めていた力を抜いてやる。仰け反っていた足はぶらりと垂れ下がる。小僧の顔がぐったりと俺の胸にもたれ掛かった。
「はぁ…はぁ…こふっ……ぅ…ぅう…はぁ…」
「どうした?もう限界か?地球を守るんじゃないのか?」
挑発するように小僧の体を揺さぶる。
「はぁ…はぁ……僕…が…まも……」
「ああ?聞こえないぞ」
ニヤリと笑みを浮かべながら、一瞬だけ強く締め上げる。
「ごふぁ……はぁ……はぁ…」
それに合わせるように一瞬だけ反り返り、またぐったりともたれ掛かってくる。
「そら、もう一度聞いてやるよ」
「…僕が…地球を…みん…なを…くっ……まも…るん…だ…」
息も絶え絶えに小僧は呟く様に言った。
「ほう、まだ諦めていなかったのか。だが小僧、お前はまだ俺の腕の中にいるぜ?」
その言葉に小僧は反応したのか、腕の中で微かに力を込め始めた。
「くっ……う…ん…」
「お?逃げようとしてるのか?なら……チャンスをやろう。
これから2分間力を抜いたままにしてやる。精一杯逃げてみろ」
ドカッと地面に座りあぐらをかいて座る。
その上にもたれ掛かっている小僧が必死に抜け出そうとする。
だが限界近くまで締め上げてやったので全く力を入れていない俺を振り解くのも辛い様だ。
「……んっ……く…そ…」
だがそれでも少しずつ体との隙間を作っていく。
「おぉ強ぇ強ぇ。そら、後少しだぞ」
「うぅ……んぁぁ……」
そして遂に……完全に腕をはずした。
「やっ……た…!!」
……だが。
ググッグググッ!!メキメキ……
「!?う……あぁあああ!!」
「クックック……惜しかったな小僧!!
後少しだったんだが、なぁ!!」
ググッ……!!ボギッ!!
「うわぁぁぁあああ!!……ゴボッ……」
「どうした、血何か吐いて?
ん?おぉ悪い悪い。左腕の骨折っちまったか」
苦しそうなうめき声のせいでついついやりすぎたな。
「……ぁ…ぁぁ…はぁぁ…」
「ぁぁ…あぁぁあぁ…!」
「そろそろお別れの時間だ、あの世に送ってやろう。
なに、礼はいらないぞ。…ぬぅん!!」
少し強めに力を込める。だが小僧にとっては想像を絶する圧力がかかっているようだ。
「うわああああああ…!!
くっ…もう……やめ…て…ごぼっ!!」
ついにこの小僧も俺に命乞いするようになったか…。
「いい心掛けだな小僧。力にあまりにも差があり逃げも出来ないこの状況で助かる為には俺に頼むしかないからなぁ」
だが……お前の苦しむ姿がもっと見たい。その理由を越える物はないだろうな。
「だが小僧、お前は俺の腕の中で絞め殺される。それはもう変わらないことだ」
「…あ、ぁああ、ああぁああ…!!
…助けて…お…とう…さん…!!
うわぁっ…!!あっあん…」
「そぉら!!真っ二つになってしまうぞ?」
そろそろ楽にしてやろうと思っていたそのとき、何か別の気が急に現れた。
そしてそいつの拳が俺の顔に迫る。
「オメェだけは絶対に許さねえ!!」
仕方なく締め上げを中断し、片腕で小僧を抱き上げ、余った片手で男の拳を受け止めた。
「誰だお前?俺が楽しんでいるのを邪魔するとはいい度胸だな」
男は受け止められた拳を引っ込めた。
「オラは孫悟空だ!!」
それを聞いてか、小僧は安心して俺に抱かれているようだった。
俺も見くびられた物だ…。邪魔された礼はたっぷりしてやるよ。
「悟飯を返せ!」
「たすけ…て…おとう…さん…」
「感動の再会ならあの世でたっぷりやらせてやる。まずはお前に借りを返さないとな」
小僧は怒りで強くなるらしいからな。
それごと捻り潰して絶望を味あわせてやろう。
「オラは負けねぇ!悟飯、すぐ助けてやるからな!」
「そんなに返して欲しければ返してやろう」
小僧を高く放り投げてやった。
「悟飯!」
悟空は投げられた小僧を見た。
「スキだらけだぞ?」
その隙に一瞬で近づき腹を拳で突き上げる。
そして浮かび上がった悟空の体を蹴り飛ばした。
「かはっ…!つ、強すぎる…」
小僧は俺の肩の上に落ちてきた。
「大切ならちゃんと受け取れ。
そら小僧、目の前で親父が冷たくなるのをゆっくりと楽しめ」
小僧を肩に担いだまま悟空へゆっくりと近づいていく。
「悟…飯…」
たった二発で悟空はもはや虫の息だった。
「お前にも小僧と同じ苦しみを味あわせてやろう」
悟空の頭を掴み無理矢理立たせ、がっしりと胴を抱き締める。
「お…とう…さん…
逃げて…」
苦しみを分かっている小僧は親父に逃げるように言っている。
だが、一瞬だ。
「じゃあな、一足先にあの世で待ってな。そぉぉおおらあぁぁああ!」
ボギッ!ボキバキベキッ!
「おとう…さん?」
「脆いな。小僧、親父は先に待ってるぞ。そろそろあの世へ行くか?」
冷たくなった悟空を地面に落とし、小僧の頭をくしゃっと撫でる。
「お父さんを…お父さんをよくも!」
あれだけ痛めつけた小僧がまた金色の気を纏って立ち上がった。
いや、今度はもっと強いな。
「絶対に許さない…はぁぁあああ!!」
ドンッ!!小僧からものすごい気が放出された。
「ほう、なかなかの強さだな」
片手を前に突き出し気を受け止める。
「消えろぉぉぉおおお!!」
さらに威力が増した。が、俺も調度同じ強さの気を放出した。
ドーーーーン!!
「はぁ、はぁ、はぁ……そ、そんな…」
「惜しかったな、小僧」
全力で放った攻撃を簡単に相殺されてしまったことに絶望の表情を浮かべる小僧。
「……ごめんなさい、お父さん。僕は勝てないよ…」
つかつかとこっちに歩いてくる小僧。目には涙を浮かべていた。
そして自ら俺の胸へしがみついて来た。
「いい心がけだ小僧。自分で締め上げられに来るとはな」
ゆっくりと、だががっしりと小僧を抱き上げる。
「たっぷり楽しませてもらった礼だ。じっくり締め上げてやる。フンッ!」
ググッ!
「あ、あっ、あん、ぁぁああああ!!」
「いいぞ、この技は。お前の苦しむ姿を直に感じられる」
そのとき目の前に二人の少年が現れた。
「今日は邪魔が多いな。小僧、少し眠っていろ」
グッググググ……!
少し強めに締め上げてやった。
「…ん…あ……」
強く締め上げられた小僧はすぐに気を失った。
「ね、ねぇトランクスくん、ここってどこなの?」
「バカ悟天なに言ってんだよ。ドラゴンボールで昔に行きたいって言ったのはお前だろ」
何だコイツらは。
「おい、ガキども。ここでなにをしている」
少し脅しをかけるように気を強める。
「あ、あ……」
「ご、悟天!逃げるぞ!」
片方が手を引っ張り逃げていく。
だが……
「いい動きだ。ほめてやる」
一瞬で先回りし、トランクスの腹を軽く殴った。
「カ…ハ……」
耐えきれずに崩れ落ち、気絶した。
「ト、トランクスくん!?」
「お前にも褒美だ」
ゴシャッ!
頭を掴んで地面にたたきつけた。
「これ以上邪魔が入るとめんどくさいな。そろそろ終わらせてやるか」
ガキども二人を残し、小僧の元へと歩く。
そして未だ気絶している小僧を持ち上げると、またガキどもの所へ戻ってきた。
「面倒だ。全員仲良くあの世へ送ってやろう」
小僧達三人を次々と抱き上げ三人まとめて包み込んでやった。
「いい声聞かせてくれよ…」
ググググッギギッ!!
『うわぁぁぁあああ!!』
三人の悲鳴が一斉に響き始める。
「ん?小僧、少し声が小さいんじゃないか?」
小僧だけ少し強く締め上げた。
「っあ!!あ…はっ…あああ…!!」
「やれば出来るじゃないか。そら、もっと強くしてやる」
グギギッ!!メ…リ……!!
「あっ…!!あ…ぁぁあああ!!」
「ごぼっ!!…うぁ…ぁ…」
「んぁ……ぁ……」
様々な悲鳴が俺を楽しませてくれる。
小僧たちの骨の軋みが伝わってくる。
ほんの少し力を込めてやるだけで小僧たちは苦しげに喘ぎ呻く。
「クックック……どうだ?為す術もなく弄ばれている気分は。
今度はもう少し強くいくぞ」
グギッ…ミシミシ…メ…リ…!
「ゴフッ…!…ぁ…ぁぁ…」
「…ん…ぁ……」
「…ぁ…は……んぁ…」
「なんだぁ?もう声も出ないのか?」
小僧たちの目の光はもはや消えたようだ。
どんどんと俺の腕と胸の距離は狭くなっていく。
「そろそろ終わりだ。さーて、誰が最初に死ぬんだ?」
グッ…ギギッ…ギッ…
「……ぅ…ぁ…」
少し力を込めると遂に青髪の小僧がだらりとうなだれた。
「お、まだ二人も残ってるのか?そらっ!」
…ミシミシ…メキ…
「……あっ…くっ…」
そして黒髪の小僧の息も止まった。
「よく頑張ったな、小僧。楽しかったぞ。じゃあな」
ググッ…グググッ…グッ…ギッ…!
「……ぁ、あ…ぁぁああ!…お…とう…さん…!」
がっくりと小僧の体がもたれ掛かってきた。
ガラにもなく興奮しちまった。
小僧達を抱きながらそう思った。
「コイツらは包容奴隷として生き返らせてやるか」
ドサッ…
小僧達を無造作に地面に落とす。
「小僧、殺戮ショーの始まりだぞ?」
あの世で楽しむんだな!
「ぐふっ!!う・・・・・・あ・・・・・・」
小僧が目の前で腹を押さえてうずくまっている。やわいな。この程度がこの星の最強か。そんな実力でこの俺に挑んで来たんだ。じっくり可愛がってやるしかないな。
「どうした小僧。まだまだお楽しみはこれからだ」
まだうずくまって呻いている小僧の腹を蹴り上げる。
「くぁ!!」
悲鳴すらまともに上げられずに空気が漏れている。そーら次だ!!小僧を先回りして背中に踵を落とす。
ドッゴォ!!
・・・・・・死んではないな。まだまだ苦しんでもらうぞ。小僧の近くに降り立つ。
「か・・・・・・かは・・・・・・」
「ほぅ。タフさだけはなかなかだな。だがその分苦しむことになるがな」
「は、ぁ・・・・・・な・・・・・・に?そうは・・・・・・いくか・・・・・・」
相当苦しそうだ。目からは光が消えうせそうだった。だが小僧がよろよろと立ち上がった。クックック・・・・・・楽しませてくれる。
「おとうさんが・・・死んでしまったのは・・・僕のせいだ・・・・・・!!だから僕が・・・地球を守らないと・・・いけないんだ・・・・・・!!」
目に涙を浮かべて小さな体がつっこんで来る。顔に、胸に、腹に、小さな拳が俺の体に次々にたたき込まれる。だが小僧,お前程度の力じゃ撫でられてるぐらいにしか感じないぞ?
ガシッ!!小僧の首を掴み力を込める。
「どうした小僧?早く何とかしないと死んじまうぞ?地球を守るんじゃなかったのか?」
「か・・・・・・かひゅ・・・・・・」
小僧の体から力が抜けていくのが分かる。コイツもここまでか。だが,完全に消え失せたと思っていた小僧の目の光が急に増した。体に力が戻っていく。
これは面白くなりそうだ・・・・・・。手を小僧の首から離した。
「はぁぁぁぁぁあああああ!!!!」
小僧に体に変化が起きた。目,髪が金色に逆立っている。そして何より戦闘力がケタ違いに跳ね上がっている。
「お前だけは・・・・・・絶対に許さない」
ヒュン!!
早い!!猛スピードで小僧が突っ込んで来る。
・・・・・・だが。
「俺の胸に飛び込んで来るとはな。余程苦しみたいのか。まぁ任せておけ」
がっしりと両腕で小僧を抱き締めていた。まだ力は込めていないが小僧はこれからどうなるかが少し分かっているようだな。さて,ショーの始まりだ・・・・・・。
「は、離せ!!」
小僧が腕の中でもがく。
「そーら。段々強くなっていくぜ?」
まだ少し強く抱いている程度の強さしか力を込めていない。
だが小僧の焦りはさらに増しているようだ。
「はぁぁぁあああ!!!」
全力で抜け出そうと必死だ。
「おいおい……少し落ち着け」
強くするのを止めて小僧を落ち着かせようと話しかける。
そして耳元まで顔を近付け囁く様に語りかけてやる。
「俺は長い間界王に封印されていた。だが今ここにいて貴様と話している。
なぜだか分かるか?」
「そ……そんなこと知ってる訳ないだろ……」
ニヤリと思わず笑みが漏れてしまった。続けて囁く。
「お前とお前の親父のおかげだ。
界王を派手にぶっ殺してくれたからな」
「え……?」
最後の囁きを告げる。
「コイツはほんの礼だ」
グッ!!
「うわぁぁぁあああ!!!!!」
両腕に力を込めて小僧の小さすぎる体を締め上げる。
強く締め上げられ小僧の足が仰け反っている。
「クックック……。気持ちいいか?
なかなかいい声じゃねぇか。
そらっ!!」
さらに強く締め上げる。
グッググ……
「ごぼっ!!……う……ぁぁあはぁぁ……」
小僧は口から血を溢れさせ、さらに足を仰け反らせる。
「おとう……さん……く……ぁぁあ」
「うわあああぁぁ……ぁぁ……」
小僧の悲鳴が響きわたる。俺ほどになれば小僧の限界くらいすぐに分かる。その限界寸前まで締め上げてやる。
「ぅぁぁ……は……ぁぁあああ……」
「どうだ小僧、気持ちいいだろ?お前には感謝してるんだぜ?」
グググッ……。小僧の全身の骨が悲鳴を上げているのが直に感じる。それにしても細い体だ。まだ俺の腕の方が太いぜ。
俺があとほんの少し力を込めれば小僧の骨は砕ける。だが……
「じっくり締め上げてやるぜ……」
「かはっ……んぁぁあ…」
金色の髪は黒に変わり、悲鳴が小さくなった。
これ以上締めれば気絶するな。
腕に込めていた力を抜いてやる。仰け反っていた足はぶらりと垂れ下がる。小僧の顔がぐったりと俺の胸にもたれ掛かった。
「はぁ…はぁ…こふっ……ぅ…ぅう…はぁ…」
「どうした?もう限界か?地球を守るんじゃないのか?」
挑発するように小僧の体を揺さぶる。
「はぁ…はぁ……僕…が…まも……」
「ああ?聞こえないぞ」
ニヤリと笑みを浮かべながら、一瞬だけ強く締め上げる。
「ごふぁ……はぁ……はぁ…」
それに合わせるように一瞬だけ反り返り、またぐったりともたれ掛かってくる。
「そら、もう一度聞いてやるよ」
「…僕が…地球を…みん…なを…くっ……まも…るん…だ…」
息も絶え絶えに小僧は呟く様に言った。
「ほう、まだ諦めていなかったのか。だが小僧、お前はまだ俺の腕の中にいるぜ?」
その言葉に小僧は反応したのか、腕の中で微かに力を込め始めた。
「くっ……う…ん…」
「お?逃げようとしてるのか?なら……チャンスをやろう。
これから2分間力を抜いたままにしてやる。精一杯逃げてみろ」
ドカッと地面に座りあぐらをかいて座る。
その上にもたれ掛かっている小僧が必死に抜け出そうとする。
だが限界近くまで締め上げてやったので全く力を入れていない俺を振り解くのも辛い様だ。
「……んっ……く…そ…」
だがそれでも少しずつ体との隙間を作っていく。
「おぉ強ぇ強ぇ。そら、後少しだぞ」
「うぅ……んぁぁ……」
そして遂に……完全に腕をはずした。
「やっ……た…!!」
……だが。
ググッグググッ!!メキメキ……
「!?う……あぁあああ!!」
「クックック……惜しかったな小僧!!
後少しだったんだが、なぁ!!」
ググッ……!!ボギッ!!
「うわぁぁぁあああ!!……ゴボッ……」
「どうした、血何か吐いて?
ん?おぉ悪い悪い。左腕の骨折っちまったか」
苦しそうなうめき声のせいでついついやりすぎたな。
「……ぁ…ぁぁ…はぁぁ…」
「ぁぁ…あぁぁあぁ…!」
「そろそろお別れの時間だ、あの世に送ってやろう。
なに、礼はいらないぞ。…ぬぅん!!」
少し強めに力を込める。だが小僧にとっては想像を絶する圧力がかかっているようだ。
「うわああああああ…!!
くっ…もう……やめ…て…ごぼっ!!」
ついにこの小僧も俺に命乞いするようになったか…。
「いい心掛けだな小僧。力にあまりにも差があり逃げも出来ないこの状況で助かる為には俺に頼むしかないからなぁ」
だが……お前の苦しむ姿がもっと見たい。その理由を越える物はないだろうな。
「だが小僧、お前は俺の腕の中で絞め殺される。それはもう変わらないことだ」
「…あ、ぁああ、ああぁああ…!!
…助けて…お…とう…さん…!!
うわぁっ…!!あっあん…」
「そぉら!!真っ二つになってしまうぞ?」
そろそろ楽にしてやろうと思っていたそのとき、何か別の気が急に現れた。
そしてそいつの拳が俺の顔に迫る。
「オメェだけは絶対に許さねえ!!」
仕方なく締め上げを中断し、片腕で小僧を抱き上げ、余った片手で男の拳を受け止めた。
「誰だお前?俺が楽しんでいるのを邪魔するとはいい度胸だな」
男は受け止められた拳を引っ込めた。
「オラは孫悟空だ!!」
それを聞いてか、小僧は安心して俺に抱かれているようだった。
俺も見くびられた物だ…。邪魔された礼はたっぷりしてやるよ。
「悟飯を返せ!」
「たすけ…て…おとう…さん…」
「感動の再会ならあの世でたっぷりやらせてやる。まずはお前に借りを返さないとな」
小僧は怒りで強くなるらしいからな。
それごと捻り潰して絶望を味あわせてやろう。
「オラは負けねぇ!悟飯、すぐ助けてやるからな!」
「そんなに返して欲しければ返してやろう」
小僧を高く放り投げてやった。
「悟飯!」
悟空は投げられた小僧を見た。
「スキだらけだぞ?」
その隙に一瞬で近づき腹を拳で突き上げる。
そして浮かび上がった悟空の体を蹴り飛ばした。
「かはっ…!つ、強すぎる…」
小僧は俺の肩の上に落ちてきた。
「大切ならちゃんと受け取れ。
そら小僧、目の前で親父が冷たくなるのをゆっくりと楽しめ」
小僧を肩に担いだまま悟空へゆっくりと近づいていく。
「悟…飯…」
たった二発で悟空はもはや虫の息だった。
「お前にも小僧と同じ苦しみを味あわせてやろう」
悟空の頭を掴み無理矢理立たせ、がっしりと胴を抱き締める。
「お…とう…さん…
逃げて…」
苦しみを分かっている小僧は親父に逃げるように言っている。
だが、一瞬だ。
「じゃあな、一足先にあの世で待ってな。そぉぉおおらあぁぁああ!」
ボギッ!ボキバキベキッ!
「おとう…さん?」
「脆いな。小僧、親父は先に待ってるぞ。そろそろあの世へ行くか?」
冷たくなった悟空を地面に落とし、小僧の頭をくしゃっと撫でる。
「お父さんを…お父さんをよくも!」
あれだけ痛めつけた小僧がまた金色の気を纏って立ち上がった。
いや、今度はもっと強いな。
「絶対に許さない…はぁぁあああ!!」
ドンッ!!小僧からものすごい気が放出された。
「ほう、なかなかの強さだな」
片手を前に突き出し気を受け止める。
「消えろぉぉぉおおお!!」
さらに威力が増した。が、俺も調度同じ強さの気を放出した。
ドーーーーン!!
「はぁ、はぁ、はぁ……そ、そんな…」
「惜しかったな、小僧」
全力で放った攻撃を簡単に相殺されてしまったことに絶望の表情を浮かべる小僧。
「……ごめんなさい、お父さん。僕は勝てないよ…」
つかつかとこっちに歩いてくる小僧。目には涙を浮かべていた。
そして自ら俺の胸へしがみついて来た。
「いい心がけだ小僧。自分で締め上げられに来るとはな」
ゆっくりと、だががっしりと小僧を抱き上げる。
「たっぷり楽しませてもらった礼だ。じっくり締め上げてやる。フンッ!」
ググッ!
「あ、あっ、あん、ぁぁああああ!!」
「いいぞ、この技は。お前の苦しむ姿を直に感じられる」
そのとき目の前に二人の少年が現れた。
「今日は邪魔が多いな。小僧、少し眠っていろ」
グッググググ……!
少し強めに締め上げてやった。
「…ん…あ……」
強く締め上げられた小僧はすぐに気を失った。
「ね、ねぇトランクスくん、ここってどこなの?」
「バカ悟天なに言ってんだよ。ドラゴンボールで昔に行きたいって言ったのはお前だろ」
何だコイツらは。
「おい、ガキども。ここでなにをしている」
少し脅しをかけるように気を強める。
「あ、あ……」
「ご、悟天!逃げるぞ!」
片方が手を引っ張り逃げていく。
だが……
「いい動きだ。ほめてやる」
一瞬で先回りし、トランクスの腹を軽く殴った。
「カ…ハ……」
耐えきれずに崩れ落ち、気絶した。
「ト、トランクスくん!?」
「お前にも褒美だ」
ゴシャッ!
頭を掴んで地面にたたきつけた。
「これ以上邪魔が入るとめんどくさいな。そろそろ終わらせてやるか」
ガキども二人を残し、小僧の元へと歩く。
そして未だ気絶している小僧を持ち上げると、またガキどもの所へ戻ってきた。
「面倒だ。全員仲良くあの世へ送ってやろう」
小僧達三人を次々と抱き上げ三人まとめて包み込んでやった。
「いい声聞かせてくれよ…」
ググググッギギッ!!
『うわぁぁぁあああ!!』
三人の悲鳴が一斉に響き始める。
「ん?小僧、少し声が小さいんじゃないか?」
小僧だけ少し強く締め上げた。
「っあ!!あ…はっ…あああ…!!」
「やれば出来るじゃないか。そら、もっと強くしてやる」
グギギッ!!メ…リ……!!
「あっ…!!あ…ぁぁあああ!!」
「ごぼっ!!…うぁ…ぁ…」
「んぁ……ぁ……」
様々な悲鳴が俺を楽しませてくれる。
小僧たちの骨の軋みが伝わってくる。
ほんの少し力を込めてやるだけで小僧たちは苦しげに喘ぎ呻く。
「クックック……どうだ?為す術もなく弄ばれている気分は。
今度はもう少し強くいくぞ」
グギッ…ミシミシ…メ…リ…!
「ゴフッ…!…ぁ…ぁぁ…」
「…ん…ぁ……」
「…ぁ…は……んぁ…」
「なんだぁ?もう声も出ないのか?」
小僧たちの目の光はもはや消えたようだ。
どんどんと俺の腕と胸の距離は狭くなっていく。
「そろそろ終わりだ。さーて、誰が最初に死ぬんだ?」
グッ…ギギッ…ギッ…
「……ぅ…ぁ…」
少し力を込めると遂に青髪の小僧がだらりとうなだれた。
「お、まだ二人も残ってるのか?そらっ!」
…ミシミシ…メキ…
「……あっ…くっ…」
そして黒髪の小僧の息も止まった。
「よく頑張ったな、小僧。楽しかったぞ。じゃあな」
ググッ…グググッ…グッ…ギッ…!
「……ぁ、あ…ぁぁああ!…お…とう…さん…!」
がっくりと小僧の体がもたれ掛かってきた。
ガラにもなく興奮しちまった。
小僧達を抱きながらそう思った。
「コイツらは包容奴隷として生き返らせてやるか」
ドサッ…
小僧達を無造作に地面に落とす。
「小僧、殺戮ショーの始まりだぞ?」
あの世で楽しむんだな!
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