- 2015⁄12⁄12(Sat)
- 00:30
夏の日、監房
「うあぁっ…!」
ついに捕まった。僕は全力疾走中に後からシャツをつかまれて倒れ込んだ。もう逃げられない。
その瞬間、僕の心を支配したのは、恐怖と絶望と羞恥心、そして後悔。
「約束は守ってもらうからな!」
僕の視界のなかで、陽に灼けた男の子が僕を見下ろしてそういった。ヒロ。僕のクラスメートで小学6年生。
普段は学校の野球部で活躍している。すこし癖のある髪を短めに刈ったヒロが口元を歪ませている。
こういうヒロの表情をなんて言うんだろう。シギャクテキ?
いつもなら整った感じのする彼のほっそりとしたあごも、今の僕にはひどく攻撃的に見える。
「………」
むしあつい夏の公園のグラウンドに座り込んで、僕はなにも言えなかった。
あまりにも高まった緊張のせいかなのかぼやけてしまった視界に、今度は二人の人影が入り込んできた。
二人もやっぱり僕のクラスメートだ。その片方は不満そうな表情を、もう片方は期待に満ちた表情を僕に向けている。
それぞれが、僕が途中で逃げ出したことへの怒りと、これから起こることへの好奇心の現れなんだと僕は思った。
三対一。これで僕が逃げ出すチャンスは完全に失われた。これから僕の身に起こることを想像して、僕は心の底から後悔した。
もし全力疾走でなんとかヒロから逃げ切れていれば。もしこの賭けに負けていなかったら。
いや、野球部のヒロの足に僕が勝てるわけは最初からなかったし、このカケだって勝てる保証はなかったんだ。
僕がそもそもこんなゲームに参加していなければこんな恥ずかしい目に遭うことは…
ぐらり。両うでを痛いぐらいにつかまれてひっぱられ、僕ははっとした。
心の中に今までに感じたことのないほどの苦い感情が広がった。僕がどんなに後悔しても目の前の現実ってものは変わらないんだ。
両脇のクラスメートが僕を立ち上がらせ、「目的」の方向へ向けた。公園のすみにあるコンクリート造りでタイルばりの四角い建物が見える。
公園におとずれた人が用を足す為だけにあるそれは、今日、僕の為の監房に、なる。
きっかけは些細なできごとだった。僕ら四人は近所の公園に集まっていた。
「ここの遊具でいつものように鬼ごっこ。ただし…」
普通の遊びに飽きたヒロたちが、賭けを思いついたんだ。
「…一番最後に鬼だった人は、トイレでシコってもらいまーす!」
公園の時計でながい針が0分の所に来るまで鬼ごっこをして、最後まで鬼だった子がトイレで…
…他の三人が見ている前でマスターベーションをする。そういうことらしい。
本気なの…?と思ったけど、本気らしい。ヒロが、異存はないね?と一応確認を取る。
僕は…正直あまり乗り気じゃない。もちろん僕はマスターベーションというものを、したことはある。
初めてそれを知ったのは、合宿で一緒になった中学生から話を聞いた時だった。
できない。他の人にそんなところを見せるなんて。一人でもあんなに悪いことをしたような気分になるのに…
でも…今ヒロ達に僕が反対したら?クラスメートの反論が思い浮かぶ。
「それじゃあ、俺ら3人だけで遊ぶから、お前は好きにすれば?」「みんなの前でしたくないんだったら、鬼にならなければいいんだよ。」
何故か、あんなに嫌悪感があった僕の心が、賭けに参加する方に急激に傾き始めていた。
大丈夫。実際にしなきゃいけないのは四人にひとり。僕は鬼ごっこには自信があるし、それこそ本当に鬼にさえならなければ全く問題無い。
その時は、勝手に三人でトイレにでも何にでも入ってればいいんだ。それに…ちょっとだけエッチなことにも興味があるし、その時はその時だし…
「それで、お前もやるんだな?」
聞かれた。
「あ…、うん。僕、やる。」
答えた。
ついに捕まった。僕は全力疾走中に後からシャツをつかまれて倒れ込んだ。もう逃げられない。
その瞬間、僕の心を支配したのは、恐怖と絶望と羞恥心、そして後悔。
「約束は守ってもらうからな!」
僕の視界のなかで、陽に灼けた男の子が僕を見下ろしてそういった。ヒロ。僕のクラスメートで小学6年生。
普段は学校の野球部で活躍している。すこし癖のある髪を短めに刈ったヒロが口元を歪ませている。
こういうヒロの表情をなんて言うんだろう。シギャクテキ?
いつもなら整った感じのする彼のほっそりとしたあごも、今の僕にはひどく攻撃的に見える。
「………」
むしあつい夏の公園のグラウンドに座り込んで、僕はなにも言えなかった。
あまりにも高まった緊張のせいかなのかぼやけてしまった視界に、今度は二人の人影が入り込んできた。
二人もやっぱり僕のクラスメートだ。その片方は不満そうな表情を、もう片方は期待に満ちた表情を僕に向けている。
それぞれが、僕が途中で逃げ出したことへの怒りと、これから起こることへの好奇心の現れなんだと僕は思った。
三対一。これで僕が逃げ出すチャンスは完全に失われた。これから僕の身に起こることを想像して、僕は心の底から後悔した。
もし全力疾走でなんとかヒロから逃げ切れていれば。もしこの賭けに負けていなかったら。
いや、野球部のヒロの足に僕が勝てるわけは最初からなかったし、このカケだって勝てる保証はなかったんだ。
僕がそもそもこんなゲームに参加していなければこんな恥ずかしい目に遭うことは…
ぐらり。両うでを痛いぐらいにつかまれてひっぱられ、僕ははっとした。
心の中に今までに感じたことのないほどの苦い感情が広がった。僕がどんなに後悔しても目の前の現実ってものは変わらないんだ。
両脇のクラスメートが僕を立ち上がらせ、「目的」の方向へ向けた。公園のすみにあるコンクリート造りでタイルばりの四角い建物が見える。
公園におとずれた人が用を足す為だけにあるそれは、今日、僕の為の監房に、なる。
きっかけは些細なできごとだった。僕ら四人は近所の公園に集まっていた。
「ここの遊具でいつものように鬼ごっこ。ただし…」
普通の遊びに飽きたヒロたちが、賭けを思いついたんだ。
「…一番最後に鬼だった人は、トイレでシコってもらいまーす!」
公園の時計でながい針が0分の所に来るまで鬼ごっこをして、最後まで鬼だった子がトイレで…
…他の三人が見ている前でマスターベーションをする。そういうことらしい。
本気なの…?と思ったけど、本気らしい。ヒロが、異存はないね?と一応確認を取る。
僕は…正直あまり乗り気じゃない。もちろん僕はマスターベーションというものを、したことはある。
初めてそれを知ったのは、合宿で一緒になった中学生から話を聞いた時だった。
できない。他の人にそんなところを見せるなんて。一人でもあんなに悪いことをしたような気分になるのに…
でも…今ヒロ達に僕が反対したら?クラスメートの反論が思い浮かぶ。
「それじゃあ、俺ら3人だけで遊ぶから、お前は好きにすれば?」「みんなの前でしたくないんだったら、鬼にならなければいいんだよ。」
何故か、あんなに嫌悪感があった僕の心が、賭けに参加する方に急激に傾き始めていた。
大丈夫。実際にしなきゃいけないのは四人にひとり。僕は鬼ごっこには自信があるし、それこそ本当に鬼にさえならなければ全く問題無い。
その時は、勝手に三人でトイレにでも何にでも入ってればいいんだ。それに…ちょっとだけエッチなことにも興味があるし、その時はその時だし…
「それで、お前もやるんだな?」
聞かれた。
「あ…、うん。僕、やる。」
答えた。
…甘かった。残り5分を切って、そう簡単に自分が鬼になってくれるヤツなんているわけがなかった。
非情な時計は容赦なく時を刻み、すぐに時間は来た。
そして、左右と後を同級生に囲まれて身動きの取れない今に至る。だけど…ただそれだけならよかった。
僕が往生際悪く逃げ回ったあげく無様にも捕まってしまったせいで、僕の罰ゲームは二人に抑えつけられた状態でヒロに手でおちんちんをいじられるというものにまで重くなっていた。
もうトイレが目の前にある。右に手洗い場が見える。その先には右に小便器が三つ。その先が、僕ら…というか僕のクラスメート達が目指す個室だ。
数分後のその中の光景を想像して、僕はただ現実を再確認する。
ああ…僕もうダメかも…
「っ…くぅぅ…」
僕の先の部分を半分ほど隠していた皮をヒロが慎重な手つきで剥く。
緊張と恐怖のあまり縮んでしまっていた僕のおちんちんは、その刺激だけで高ぶりを見せる。
ヒロが僕のものを握って、前後に動かす。状況と裏腹なその優しく甘い刺激に、僕は我慢できずに吐息をあげた。
「ふふ…もうこんなになっちゃった。」
三人の視線が僕の股間に集中するのがわかる。完全に上を向きそそり立った僕のおちんちんがぴくん、ぴくんと動いている。
ヒロはそんな僕の先っぽを指でつまんで引き寄せ…手を離した。ぺちん。すっかり固くなった僕のおちんちんがお腹にあたって音を立てる。
もう一度。ぺちん。
「完全勃起だね。みんなに見られて興奮しちゃったかな?」
ヒロがくすくす笑っている。他の二人はなぜか黙ったままだ。首を回して彼らを見ると、二人とも慌ててそっぽを向いてしまった。顔が赤い。
薄暗くて狭いトイレの中でさっきから太股に当たる感触がなんなのか、いまさら考える余地もなかった。
今となっては恥ずかしさに顔を赤らめていないのはヒロ一人。他はみんな冷静さを失っている。いや、正気じゃないと言う意味では、ヒロも似たようなものだ。
それに、僕ももう…
「ひあぁあっ…んっ」
今までとは比べ物にならない鋭い感覚が、僕の体のなかを走る。皮をむかれた僕の先端を、指先で擦られる。
今まで一人でするときにもまだ刺激したことのないそこを、同級生に蹂躙される。
半ば痛いようなあまりにも強い刺激に、膝が立たなくなりそうな感覚を覚え声をあげてしまう。
「やっ…あああぁぁっ!」
体中を走り頭の中で飛び跳ねる電流が僕が思考するのを阻む。
なん…僕こんな…に…ってるの僕…悪……とを……らヒロ…怒っ…る…………嬉し…これは…実………?
自分の頭の中で必死にもがいている僕を、ヒロは両手を使って責め立て絶頂へと導いていく。
右手で僕のシャフトを握りピストン運動をさせ、左手は僕の先っぽにあてがったままだ。
ヒロの右手が動くたびに、僕の先っぽと左手が触れ、電流のような感覚が流れる。痺れるような感覚の中で僕の腰に不意にもやっとした感覚が一瞬浮かび上がった。
そしてその感覚はすぐに実際の世界に形をなしてほとばしる。ひときわ眩しい電流をともなって、僕は射精した。
「はぁ…はぁ…」
目の前が真っ白になる強烈な感覚から解放された僕は荒い息をついた。なにも考えられなかった。
自分の今の感情がどんなものなのかさえも、ここ十数分の間に起きたことが強烈すぎて整理がつかない。
「もうイっちゃった…にしても、すごい量だな」
声に気づいて薄目を開け前を見ると、驚いたような顔をしたヒロが自分の手を見ている。
ヒロの両手は僕の精液で完全にベタベタになっている上に、顔にまで白っぽいものが飛び散った跡がある。
ヒロはひとしきり自分の手を眺めた後、僕の左足の横のトイレットペーパーに手を伸ばした。僕はこの悪夢の終わりを予感してほっと息を着いた。
とにかく、これで僕は解放される。すぐにでも家に帰ってシャワーを浴びて、ひどく疲れたこの体をベッドに横たえよう。
だが、次のヒロの一言で僕の安堵は一瞬で凍り付く。
「じゃあ二回戦ね。」
僕は再び自分の甘さを痛いほど思い知らされた。「一回だけ」とは言っていなかった。
僕はまだこの快感と嫌悪感の混じった混沌とした感覚から抜け出すことを許してもらえないんだ。
しかも、ヒロはなにやら引っ張り出したトイレットペーパーを個室の床に敷き詰めている。
そしてそこに膝立ちになったヒロは、両手で僕の太股を掴み…「まだこれだけじゃ許さないからな。」
口開け、おもむろに顔を僕のものに近づけた。
僕は、未知と嫌悪感の化身が僕自身を飲み込もうと口を開けているのを目撃した。
「えぐっ…えぐっ…うぅ……」
僕は、公園からの帰り道を嗚咽を漏らしながら歩いていた。ひどい目にあった。のけ者にされたくない思いで賭けに参加して、あげくの果てに友達に追いかけ回されて…
…なんで、あんなのに参加してしまったんだろう。参加するか念を押されたとき、断ることはできなかったろんだうか。
もしかすると僕の意見を聞き入れて別の遊びをしていてくれたかもしれない。いや、そもそもあんなの「遊び」なんて呼ぶには非常識すぎる。
そうこう考えているうちに、家に着き、結論の出るはずもない後悔に終止符をうつ。
今日の恐怖感と嫌悪感は、もうすっかり体に染み付いてしまったような気がする。お風呂にでも入ろう。
今日のことの手前、自分の体はできれば見たくはなかったけれど、肌も服もじっとり湿ってしまっている。
反抗的に体にまとわりつく服を脱ぎ捨てて、できるだけ鏡に映った自分を見ないように空の浴槽に体を横たえる。
蛇口をひねり、息をつく。さっきまで泣いていたせいで、まだ胸がつっかえた感じがする。
天井を見上げる。蛇口からドドド、と音を立ててほとばしる水がお湯に変わったのを感じる。足が暖かい。
少しずつ体を包み込む暖かさは、僕をフワフワとした感覚にさせる。気分が落ち着いて来た。
今日起こったことは、僕の歴史として消えることは決してない。
だけど、暖かいお湯の中に疲れた体を横たえていると、そんなこともなんだか些細なことに思えてきた。
ああ、こうしているととても心地よい。そして、僕の意識はゆっくりと、ゆっくりと眠りの中に落ち込んでゆく…
そして、時は流れる。
成長した僕は、高校卒業を目の前にした一週間の一時的な休暇を、部屋で過ごしていた。高校入学時に買ってもらったパソコンに向かってキーボードを叩く。
画面に表示されているのは、無数の人々の匿名の書き込み。いわゆる、電子掲示板というやつである。僕は先日見つけた、幼い少年を好む人のためのスレッドに書込みをしていた。
非情な時計は容赦なく時を刻み、すぐに時間は来た。
そして、左右と後を同級生に囲まれて身動きの取れない今に至る。だけど…ただそれだけならよかった。
僕が往生際悪く逃げ回ったあげく無様にも捕まってしまったせいで、僕の罰ゲームは二人に抑えつけられた状態でヒロに手でおちんちんをいじられるというものにまで重くなっていた。
もうトイレが目の前にある。右に手洗い場が見える。その先には右に小便器が三つ。その先が、僕ら…というか僕のクラスメート達が目指す個室だ。
数分後のその中の光景を想像して、僕はただ現実を再確認する。
ああ…僕もうダメかも…
「っ…くぅぅ…」
僕の先の部分を半分ほど隠していた皮をヒロが慎重な手つきで剥く。
緊張と恐怖のあまり縮んでしまっていた僕のおちんちんは、その刺激だけで高ぶりを見せる。
ヒロが僕のものを握って、前後に動かす。状況と裏腹なその優しく甘い刺激に、僕は我慢できずに吐息をあげた。
「ふふ…もうこんなになっちゃった。」
三人の視線が僕の股間に集中するのがわかる。完全に上を向きそそり立った僕のおちんちんがぴくん、ぴくんと動いている。
ヒロはそんな僕の先っぽを指でつまんで引き寄せ…手を離した。ぺちん。すっかり固くなった僕のおちんちんがお腹にあたって音を立てる。
もう一度。ぺちん。
「完全勃起だね。みんなに見られて興奮しちゃったかな?」
ヒロがくすくす笑っている。他の二人はなぜか黙ったままだ。首を回して彼らを見ると、二人とも慌ててそっぽを向いてしまった。顔が赤い。
薄暗くて狭いトイレの中でさっきから太股に当たる感触がなんなのか、いまさら考える余地もなかった。
今となっては恥ずかしさに顔を赤らめていないのはヒロ一人。他はみんな冷静さを失っている。いや、正気じゃないと言う意味では、ヒロも似たようなものだ。
それに、僕ももう…
「ひあぁあっ…んっ」
今までとは比べ物にならない鋭い感覚が、僕の体のなかを走る。皮をむかれた僕の先端を、指先で擦られる。
今まで一人でするときにもまだ刺激したことのないそこを、同級生に蹂躙される。
半ば痛いようなあまりにも強い刺激に、膝が立たなくなりそうな感覚を覚え声をあげてしまう。
「やっ…あああぁぁっ!」
体中を走り頭の中で飛び跳ねる電流が僕が思考するのを阻む。
なん…僕こんな…に…ってるの僕…悪……とを……らヒロ…怒っ…る…………嬉し…これは…実………?
自分の頭の中で必死にもがいている僕を、ヒロは両手を使って責め立て絶頂へと導いていく。
右手で僕のシャフトを握りピストン運動をさせ、左手は僕の先っぽにあてがったままだ。
ヒロの右手が動くたびに、僕の先っぽと左手が触れ、電流のような感覚が流れる。痺れるような感覚の中で僕の腰に不意にもやっとした感覚が一瞬浮かび上がった。
そしてその感覚はすぐに実際の世界に形をなしてほとばしる。ひときわ眩しい電流をともなって、僕は射精した。
「はぁ…はぁ…」
目の前が真っ白になる強烈な感覚から解放された僕は荒い息をついた。なにも考えられなかった。
自分の今の感情がどんなものなのかさえも、ここ十数分の間に起きたことが強烈すぎて整理がつかない。
「もうイっちゃった…にしても、すごい量だな」
声に気づいて薄目を開け前を見ると、驚いたような顔をしたヒロが自分の手を見ている。
ヒロの両手は僕の精液で完全にベタベタになっている上に、顔にまで白っぽいものが飛び散った跡がある。
ヒロはひとしきり自分の手を眺めた後、僕の左足の横のトイレットペーパーに手を伸ばした。僕はこの悪夢の終わりを予感してほっと息を着いた。
とにかく、これで僕は解放される。すぐにでも家に帰ってシャワーを浴びて、ひどく疲れたこの体をベッドに横たえよう。
だが、次のヒロの一言で僕の安堵は一瞬で凍り付く。
「じゃあ二回戦ね。」
僕は再び自分の甘さを痛いほど思い知らされた。「一回だけ」とは言っていなかった。
僕はまだこの快感と嫌悪感の混じった混沌とした感覚から抜け出すことを許してもらえないんだ。
しかも、ヒロはなにやら引っ張り出したトイレットペーパーを個室の床に敷き詰めている。
そしてそこに膝立ちになったヒロは、両手で僕の太股を掴み…「まだこれだけじゃ許さないからな。」
口開け、おもむろに顔を僕のものに近づけた。
僕は、未知と嫌悪感の化身が僕自身を飲み込もうと口を開けているのを目撃した。
「えぐっ…えぐっ…うぅ……」
僕は、公園からの帰り道を嗚咽を漏らしながら歩いていた。ひどい目にあった。のけ者にされたくない思いで賭けに参加して、あげくの果てに友達に追いかけ回されて…
…なんで、あんなのに参加してしまったんだろう。参加するか念を押されたとき、断ることはできなかったろんだうか。
もしかすると僕の意見を聞き入れて別の遊びをしていてくれたかもしれない。いや、そもそもあんなの「遊び」なんて呼ぶには非常識すぎる。
そうこう考えているうちに、家に着き、結論の出るはずもない後悔に終止符をうつ。
今日の恐怖感と嫌悪感は、もうすっかり体に染み付いてしまったような気がする。お風呂にでも入ろう。
今日のことの手前、自分の体はできれば見たくはなかったけれど、肌も服もじっとり湿ってしまっている。
反抗的に体にまとわりつく服を脱ぎ捨てて、できるだけ鏡に映った自分を見ないように空の浴槽に体を横たえる。
蛇口をひねり、息をつく。さっきまで泣いていたせいで、まだ胸がつっかえた感じがする。
天井を見上げる。蛇口からドドド、と音を立ててほとばしる水がお湯に変わったのを感じる。足が暖かい。
少しずつ体を包み込む暖かさは、僕をフワフワとした感覚にさせる。気分が落ち着いて来た。
今日起こったことは、僕の歴史として消えることは決してない。
だけど、暖かいお湯の中に疲れた体を横たえていると、そんなこともなんだか些細なことに思えてきた。
ああ、こうしているととても心地よい。そして、僕の意識はゆっくりと、ゆっくりと眠りの中に落ち込んでゆく…
そして、時は流れる。
成長した僕は、高校卒業を目の前にした一週間の一時的な休暇を、部屋で過ごしていた。高校入学時に買ってもらったパソコンに向かってキーボードを叩く。
画面に表示されているのは、無数の人々の匿名の書き込み。いわゆる、電子掲示板というやつである。僕は先日見つけた、幼い少年を好む人のためのスレッドに書込みをしていた。
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