- 2011⁄07⁄19(Tue)
- 15:46
水泳の授業
子供達の歓声がこだましている。
酷暑が続いた今年の夏もようやく終わりを迎えようという9月初旬、潤一の通う学校でも、今年最後の水泳の授業が行われていた。最終日ということで、先生が授業時間の多くを自由時間に割いてくれたので、25メートルプールの中は、はしゃぎまわる少年少女達でごった返している。
潤一もその輪の中に加わりながら、お尻に張り付いた水着のずれをそっと直していた。嫌いな水泳の授業もこれが最後だという安堵感に包まれながら。
と言っても、別に潤一は泳ぎが苦手だというわけではなく、どちらかと言えば得意な方だった。いまだに25メートルを泳げない生徒も何人かいたが、潤一にとってはその位は朝飯前なのだから。
では、何故かと言うと・・・
「吉岡、楽しんでっか?」
「わあっ!」
突然、股間に痺れるような衝撃が走った。背後から誰かが潤一の股間を触ってきたのだ。遠慮なく揉み込んでくるその手を慌てて振り払いながら、背後を振り向く。
「相変わらずでけーな」
「や、やめろよ!」
「へへっ」
いつもからかい半分に触ってくるクラスメイトだった。その少年は笑いながら、水中へと潜って逃げてしまった。
「はあ・・・」
ため息をつきながら、潤一はまた誰かがいたずらをしてこないか周囲に目を光らせた。
潤一は、背の低さでは常にクラスのTOP3に入る小柄な身体でありながら、その小さな体躯からは想像もできない巨根の持ち主だった。身体の成長を鈍化させる代わりに、
その分の成長がペニスに回ってしまったのではないかと思うくらいだ。小学5年生辺りから、周りと比べて大きいということを自覚し始めていた潤一だったが、
それは小学6年生になって覚えたオナニーが日課のようになり始めてからというもの、より顕著になって表れた。成長期真っ只中の少年のペニスは、
ぐんぐんと発育を遂げて、今や勃起時には18センチに達するほどになってしまったのだ。これが原因かもしれないと一時期オナニーを禁欲した時もあったが、
それは1週間も持たず、逆に反動でオナニーをやりまくる結果になってしまったので、仕方なくあきらめた。それが原因かどうか定かではないが、潤一のペニスは、今後もさらに成長を遂げそうな気配である。
「・・・・・・」
何となく疲れた潤一は、プールの壁面に寄りかかってはしゃぎまわる同級生達を眺めた。
俺、何でこんなに大きいんだろ・・・
憂鬱になりながら、視線を下に向ける。波立つ水中でも、スクール水着の前がくっきりと浮かび上がるほどのその存在。同級生の男子生徒はもちろんのこと、指導の男性教諭と比べても、
明らかに潤一の方が大きかった。からかわれたり、先ほどのように触られたり、女子生徒の好奇の目にさらされたりと、潤一が水泳の授業を嫌う理由はここにあったのだ。
「ふー・・・」
1人たそがれていると、
「何やってんだよ」
友達の泰斗が話しかけてきた。
「いや、別に・・・」
適当にごまかすと、
「また、おちんちん、触られてたんだよね」
別方向から光太郎が近寄ってきた。2人とも、クラスの中では最も仲が良い。
「まー、吉岡はでけーからな。無理もないけどな」
そう言って、泰斗はにやにやしながら潤一の股間に視線を走らせた。全く、人の気も知らないで・・・
「ね、それより、流れるプール始まってるみたいだから、一緒に泳ごうよ」
光太郎はそんなことよりも、今のこの時間をいかに楽しむかの方が気になっているようだ。
「おっけー」
潤一もそんな沈んだ気持ちを洗い流すかのように、はしゃぐ子供達の輪の中に飛び込んだ。
無事水泳の授業も終わり、脱力のような幾分の疲れをシャワーで洗い流した潤一は、更衣室へと入っていった。水着の前の膨らみが、水に濡れて肌に張り付くことで、より一層際立っていることに気を揉みながら。
けれども、バスタオルで身体の水気を拭き取り、いざ着替えようという段階になって、潤一は妙なことに気づいた。
「あれ、おかしいな・・・」
あろうことかパンツが見当たらなかったのだ。当たり前だが、水着に着替える前は潤一自らが着用していたわけで、それは確かに水着入れの中に入れておいたのだが・・・胸の奥底で不安が広がっていく。
すると、すぐ近くにいた泰斗が声をかけてきた。
「潤一、何か先生が捜してたぞ」
「え? 鈴木先生?」
潤一のクラスの担任の先生だ。
「ああ。急ぎみたいだったからさ、すぐ行った方がいいぜ」
「あ、ああ・・・」
それよりもパンツのことが気になって仕方がない潤一だったが、仕方なく更衣室を後にした。
まだ、プールにいるのかな・・・
戻ってみると、プールサイドで片付けをしている先生の姿が見えた。小走りに駆け寄っていく。
「先生」
「お、どうした?」
潤一の姿を見て先生が立ち上がる。競泳水着越しに見えるその膨らみが目の前に飛び込んできて、それと相対した潤一は何となく気まずい気持ちになった。自分の方が明らかに大きいからだ。
いや、今はそんなことを気にしてる場合じゃないって・・・
「いえ、先生が捜してるって聞いたので」
「え? いや、俺は別に捜してないけどな・・・」
「え?」
その言葉を聞いて、潤一はしまったと思った。おそらく泰斗にはめられたのだ。
「あいつ・・・」
口を尖らせて呟く潤一だったが、
「まあ、ちょうどいい。吉岡も手伝ってくれ」
「え?」
「ほら、これだよ。先生1人じゃ大変だからな」
そう言って、足元に散らばった大量のビーチ板を指差した。
「はあ・・・」
それを聞いて、がっくりとうなだれる潤一だった。
片づけを終えて更衣室に戻ると、泰斗と光太郎以外の生徒は着替えを終えて、出ていってしまったようだ。その2人は、潤一が入ってくるのを見て、にんまりと笑った。
「おい! 先生が呼んでるなんて嘘じゃないか!」
「あれ、そうだったか? おかしいなあ・・・」
首をかしげ、しらばっくれる泰斗。
こいつは・・・
「それより、早く着替えちゃえよ。みんな帰っちゃったぜ?」
「あ、ああ・・・」
そうは言ってもなあ・・・
パンツが見当たらないので着替えることができないわけで。
ところが、もう一度水着入れの中を覗いてみると、あろうことか一番上に、今日穿いていたトランクスが置いてあったのだ。
「あれ?」
「どうかしたのか?」
「いや・・・パンツが見つからなかったんだけど・・・」
「ここにあるじゃん」
「そうなんだけど・・・」
おかしいなあ・・・
と、ここにきて、潤一の頭にとある疑惑が浮かんだ。あれだけ探してなかったパンツがひょっこり出てきたこと。泰斗の嘘。そして、にやにやと笑っている2人を見ていれば・・・
「・・・お前が隠したのか?」
「え?」
「あれだけ探してなかったんだぞ? いきなり出てくるなんておかしいじゃんか!」
「俺じゃないって」
「嘘つくなよ!」
「吉岡」
すると、泰斗は至って真面目な顔つきになった。
「俺が嘘をついてるって言うのか?」
「え・・・」
今までとは打って変わって、悲壮なほどの真剣な表情に潤一もたじろいだ。隣の光太郎も悲しそうに下を向いた。
「吉岡のこと、友達だと思ってたのに・・・」
「あ、いや・・・」
何だかおかしなことになってしまった。でも、確かに、証拠もないのに人を疑うのはまずかったかもしれない。今一つ腑に落ちないような気もするが、2人の様子を見て、潤一はそう思い直した。
「ご、ごめん。つい、カッとなっちゃって・・・」
潤一が謝ると、
「・・・俺、すげー傷ついた」
「だ、だから、悪かったって・・・」
「こういう場合は、お仕置きが必要だよな」
「うん、そうだね」
何故か2人で、勝手に納得している。それよりも、先ほどまでのしおらしい様子はどこへやら、いやに楽しそうだ。
「お、おい・・・」
すると、光太郎が更衣室の物置に何故か置いてあった縄跳びを持ち出してきて、
「じゃ、吉岡くん、手を後ろにして」
「え、え?」
言われるがまま、後ろ手にすると、光太郎は縄跳びでぐるぐると巻いて縛り上げてしまった。きつく締め上げられて、手首が痛い。
「これでよしと」
「な、なあ・・・これがお仕置きか?」
「何言ってんだよ。本番はこれからだろ?」
そう言った泰斗の目に、何やら不気味な光が宿った。そして、その視線が自らの股間に走ったことに、潤一は寒気にも似た嫌な感覚を覚えた。
「・・・・・・」
じりじりとにじり寄ってくる泰斗。後ずさりしようとした潤一だったが、既に後ろには幸太郎がいたことを、その瞬間は忘れてしまっていた。そして、その存在に気づくや否や、予想もしなかった感覚が潤一の全身を駆け抜けた。
「あっ・・・!」
股間に走る衝撃。後ろから光太郎がその有り余る存在を揉みしだいてきたのだ。
「うわー、やっぱりおっきい・・・」
「や、やめろって・・・」
身体をよじって抵抗する潤一だったが、後ろ手に縛られている状態では、大したこともできない。光太郎の小さな手で、持て余すほどの存在をいじくられる感覚は、潤一にとって新鮮なものだった。体感したことのない感触に負けそうになる──
「吉岡のでかいけどさ。俺達まだ見たことなかったじゃん。だから、ちょっと見たいなー・・・ってな」
「うん」
2人の言葉に愕然とする。俺のちんこを見て何が面白いんだ? 俺達は友達じゃなかったのか?
「じょ、冗談だよな?」
顔を引きつらせる潤一に、泰斗はにやにやとしながら首を振るだけ。
「と、友達だろ?」
「親交を深めるためにも、必要なんだよ、これは」
嘘つけーーーーーーー!!!
潤一の悲鳴にも似た願いは2人には届かないまま、その行為は徐々にエスカレートし始めていった。
「おっぱい、いじると気持ちいいらしいよ」
股間を揉むのをやめ、前に回ってきた光太郎は、アイスクリームを舐めるように潤一の胸の小さな突起を舌先で愛撫し始めた。
「あっ・・・ば、ばか・・・」
途端にスッと冷えるような感触と、痺れるような快感が身体の中に流れ込んでくる。
「へー、どれどれ」
すると、泰斗も加わって、潤一は両の乳首を2人の少年にいじられることになった。
「や、やめ・・・」
光太郎が攻める左側からは、優しく繊細な軽いタッチが、泰斗が攻める右側からは、逆に荒々しい乱暴なまでの力強さが伝わってきていた。相反する2つの感覚が、潤一の官能を呼び覚まし、股間へと向かって怒濤のような快感が流れ込んでいく。
「よひおかくん、きもひいい?」
舐めながら光太郎が訊いてくる。
「もういい加減に・・・」
まずいと潤一は思った。胸をいじられ、既に股間がじわじわと大きくなり始めているのがわかる。おっぱいをいじられてペニスを大きくしてしまうという事実にあせりつつ、そして、友達の前で勃起してしまう自分が、潤一は純粋に嫌だった。
「何言ってんだよ、これからだってのに──」
「あーーーっ!!」
光太郎が大きな声を上げた。
「何だよ」
「ほら、見てよ。吉岡くんのおちんちん、大きくなってる」
「おっ、本当だ」
ばれた──潤一の中に絶望のような感覚が芽生える。と言っても、一目見れば、その股間が異様に盛り上がっているのは明らかなのだが。
「あ、あぁっ・・・」
「すっごい・・・」
光太郎がその勃起を水着の上から触ってきた。優しく愛おしむように2度、3度──
「な、なあ、俺にも触らせろよ」
「う、あっ・・・」
すると、今度は脳天に響くくらいの強い衝撃が潤一を襲った。
「うわ、すげーや・・・」
「や、やめ・・・」
腰を引き、その刺激から逃れようとするも、泰斗がそんな抵抗で止めてくれるわけもなく、さらにこねるようにして激しく揉み込んでいく。感じたことのない刺激に、潤一のペニスもぐんぐんとその容積を増し、完全に勃起してしまった。狭い水着の中で、痛みと快感が同居してあせる潤一に襲い掛かる。
「マジででかいな・・・」
触るのをやめ、泰斗はくっきりと浮かび上がったその形状をまじまじと見つめた。
「うん・・・もうはみ出そうだね」
「よし・・・じゃ、脱がすか」
そう言って、泰斗は潤一の水着に手をかけた。
「そ、それはまずいだろ・・・?」
潤一はとっさに後ずさりした。が、すぐに棚にぶつかってしまって、もうこれ以上、動くことはできない。
「今さら恥ずかしがるなよ。ほら、光太郎も」
「うん!」
「や、やめ──」
腰を後ろに引いてあがく潤一だが、そんな抵抗もむなしく、あっという間にその巨根を覆い隠していた小さな水着は足元へとずり下ろされた。代わりに露になったのは、やはり、小学生のモノとは思えない、天を向いてそそり立つ怒張したペニスだった。
「げっ・・・」
「すごーい・・・」
2人とも絶句する。
見事なまでに上反りになった竿。その長さと太さ。太さのためか、カリ部分はそれほど目立たないものの、亀頭も大きく、赤に近いピンク色に染まっている。それでいて陰毛は全く生えていない。
潤一は屈辱感で一杯になった。けれども、もうどうすることもできない。手首に食い込む縄跳びの感触が、際立って肌に痛かった。
「これが“ぼっき”ってやつだね」
「だな」
「これでおちんちんをしごくと“しゃせー”するのかな?」
「やってみようぜ」
「・・・・・・?」
どうやら、2人はまだ勃起や射精といったものは、知識でしか知らないらしい。何も知らない2人の実験台にされるのかと思うと、潤一の中に言い知れぬ不安がよぎった。
泰斗が潤一のペニスを握る。
「んっ・・・」
途端にペニスがとろけるような感覚が潤一を襲った。
「うわー・・・すげー固い・・・」
「本当?」
「ああ、それに熱いな・・・」
「へー、何かすごいね」
感心した様子で、光太郎は潤一のペニスをよく観察できるようにと、潤一のすぐ傍にしゃがみこんだ。光太郎の目と鼻の先に潤一の巨根がそそり立っている──その事実に、潤一はビクンとさらにペニスを固くさせた。
「しごけばいいんだっけ?」
「うん。しごくと気持ちいいらしいよ」
「よっし」
潤一の肉棒を握ったまま、テンポよく泰斗が上下にしごき立てる。途端に全身を駆け抜ける衝動──とろけるような快感は、ペニスが溶けて消えてしまうような強烈な圧迫感を伴って潤一を攻め立てた。
「う、ああぁっ・・・」
容赦ない泰斗の手の動き。泰斗の手のひらの皮膚の感触や温かさが、直にペニスから伝わってくる。
「吉岡くん、気持ちいいの?」
「ち、違う・・・う、は・・・」
気持ちがいいどころか、その感覚に意識が奪われそうになるのを、潤一は必死に耐えていた。でも、そんなことは言えないし、認めたくなかった。
「ちんこ、すげー、ガチガチだ・・・」
「うん・・・あ、何か出てきてるよ」
「本当だ。何かぬるぬるする・・・」
我慢汁が溢れ出していたのだ。大きいだけあって、その量もハンパではなかった。あっという間にペニス全体を濡らして、それはクチュクチュと淫靡な音を発するまでになった。
「せーえき・・・じゃないよね?」
「ああ・・・わかんねーけど・・・なあ、吉岡、これってせーえきなのか?」
見上げてくる泰斗に、
「ち、違う・・・」
あ、しまった──
潤一は後悔した。ここで精液だと言ってしまえば、この卑猥な行為も終わりを迎えたかもしれないのに・・・
「違うのか・・・」
「多分、もっと白くてたくさん出るはずだよ」
「へー・・・」
泰斗の手の動きが速まった。
「あっ・・・くっ・・・」
我慢汁がペニス全体をまぶして、突き抜けるような快感は、潤一を限界へと導いていく。腰が抜けるような感覚におののきながら、それでも、射精がすぐそこまで迫っているのを潤一は歯を食いしばって堪えた。
「吉岡くん、出ちゃいそう?」
そんな潤一を見て、光太郎は楽しそうだ。
「う、あ、あ・・・」
もはや、潤一にはそれに答える余裕すらなかった。ただ、泰斗がもたらしてくる感触に集中し、それに負けないように意識を張り詰めること以外、今の潤一にできることはなかったのだ。
だが──
「はぁっ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・」
潤一の喘ぎ声が大きくなる。ペニスが、全身が、脳内までもが熱くなり、意識が薄れそうになった。泰斗の手の中で、真っ赤に充血したペニスがより一層たくましくなり、さらに固さを増した。
「あ、また固くなった・・・」
「出ちゃうのかな?」
「吉岡、出るのか?」
自らを励ますように、潤一は首を振った。
「でも、出ちゃいそうだよね」
「ああ、とにかくすげーよ」
吐息がかかりそうなほどの近さで、光太郎が、泰斗が、自分のペニスを凝視している。そんな状況で、友達の目の前で、射精しようとしている、精液を撒き散らそうとしている自分がいる。
──嫌だ、嫌だ、嫌だ・・・
ガチガチと歯を鳴らし、懸命の形相になって射精を堪える。けれども、知ってか知らずか、泰斗の手さばきは抜群で、もう潤一にそれに抗うだけの力は残っていなかった。
「あー、あー・・・」
熱い塊が奥底から湧き上がる。活火山が爆発寸前の鳴動を見せるように、潤一の全身が顫動した。それは尿道を駆け上がり、鈴口へと向かっていく。
「!」
その脈動に驚いたのか、泰斗が手を離した。
「あー・・・イ、イクッ・・・! イクッ・・・!!」
ほとんど垂直に構えるペニスから、我慢汁とは比べ物にならない量の塊が、目に見えないくらいの速さで飛び出した。さらに止まることを知らず、次から次へとドロリとした粘着質の塊が宙を舞って、目の前の床へと落下していく。乱雑に宙を踊る白濁液を、泰斗と光太郎に見つめられながらの気が遠くなるような射精 ──潤一は数え切れないほどの脈動と共に、その巨根をぶるぶると揺らしながら、大量の精液を放出し、撒き散らしていった。
「はー・・・はー・・・」
一気に襲ってくる脱力感。
「・・・す、すげー・・・」
「・・・う、うん・・・」
初めて見る射精シーンは、2人にとってあまりに強烈な印象を残した。そして、そのあまりの過激さへの反動のためか、微妙な虚無感がその場を包み始めた。ずっと楽しみにしていた遠足が終わりを迎え、帰りのバスの中で感じるような薄寂しさ。
「あ、えっと、ごめんね」
光太郎が慌てたように、潤一の手首を縛っていた縄跳びをほどいた。
「じゃ、じゃあな」
「う、うん」
何故か2人とも急によそよそしい感じになって、潤一の元を離れてしまった。
「お、おい・・・」
誰もいない更衣室で、まだ半勃ちのペニスをぶらさげながら、潤一は唖然とした。目の前に飛び散る白濁の湖に、どっと倦怠感が襲う。
「あれだけやっといて、それはないよなあ・・・」
ため息をつきながら、とりあえず裸の身に衣服をつけていく。仲の良かった友達に、勃起したペニスを見られ、射精までさせられてしまったことに、潤一は大きな不安を感じた。いや、2人がただいつものように、つまらない冗談を言った時のように笑ってくれていれば、悩むこともなかったのだろうが。
「・・・・・・」
去り際の、目をそらしたまま、自分達は関係ないんだと主張するかのような2人の面持ちが脳裏に浮かぶ。潤一は陰鬱な気分を拭えないまま、その巨根に似合わない小さな身体で、しばし思い悩むのだった。
酷暑が続いた今年の夏もようやく終わりを迎えようという9月初旬、潤一の通う学校でも、今年最後の水泳の授業が行われていた。最終日ということで、先生が授業時間の多くを自由時間に割いてくれたので、25メートルプールの中は、はしゃぎまわる少年少女達でごった返している。
潤一もその輪の中に加わりながら、お尻に張り付いた水着のずれをそっと直していた。嫌いな水泳の授業もこれが最後だという安堵感に包まれながら。
と言っても、別に潤一は泳ぎが苦手だというわけではなく、どちらかと言えば得意な方だった。いまだに25メートルを泳げない生徒も何人かいたが、潤一にとってはその位は朝飯前なのだから。
では、何故かと言うと・・・
「吉岡、楽しんでっか?」
「わあっ!」
突然、股間に痺れるような衝撃が走った。背後から誰かが潤一の股間を触ってきたのだ。遠慮なく揉み込んでくるその手を慌てて振り払いながら、背後を振り向く。
「相変わらずでけーな」
「や、やめろよ!」
「へへっ」
いつもからかい半分に触ってくるクラスメイトだった。その少年は笑いながら、水中へと潜って逃げてしまった。
「はあ・・・」
ため息をつきながら、潤一はまた誰かがいたずらをしてこないか周囲に目を光らせた。
潤一は、背の低さでは常にクラスのTOP3に入る小柄な身体でありながら、その小さな体躯からは想像もできない巨根の持ち主だった。身体の成長を鈍化させる代わりに、
その分の成長がペニスに回ってしまったのではないかと思うくらいだ。小学5年生辺りから、周りと比べて大きいということを自覚し始めていた潤一だったが、
それは小学6年生になって覚えたオナニーが日課のようになり始めてからというもの、より顕著になって表れた。成長期真っ只中の少年のペニスは、
ぐんぐんと発育を遂げて、今や勃起時には18センチに達するほどになってしまったのだ。これが原因かもしれないと一時期オナニーを禁欲した時もあったが、
それは1週間も持たず、逆に反動でオナニーをやりまくる結果になってしまったので、仕方なくあきらめた。それが原因かどうか定かではないが、潤一のペニスは、今後もさらに成長を遂げそうな気配である。
「・・・・・・」
何となく疲れた潤一は、プールの壁面に寄りかかってはしゃぎまわる同級生達を眺めた。
俺、何でこんなに大きいんだろ・・・
憂鬱になりながら、視線を下に向ける。波立つ水中でも、スクール水着の前がくっきりと浮かび上がるほどのその存在。同級生の男子生徒はもちろんのこと、指導の男性教諭と比べても、
明らかに潤一の方が大きかった。からかわれたり、先ほどのように触られたり、女子生徒の好奇の目にさらされたりと、潤一が水泳の授業を嫌う理由はここにあったのだ。
「ふー・・・」
1人たそがれていると、
「何やってんだよ」
友達の泰斗が話しかけてきた。
「いや、別に・・・」
適当にごまかすと、
「また、おちんちん、触られてたんだよね」
別方向から光太郎が近寄ってきた。2人とも、クラスの中では最も仲が良い。
「まー、吉岡はでけーからな。無理もないけどな」
そう言って、泰斗はにやにやしながら潤一の股間に視線を走らせた。全く、人の気も知らないで・・・
「ね、それより、流れるプール始まってるみたいだから、一緒に泳ごうよ」
光太郎はそんなことよりも、今のこの時間をいかに楽しむかの方が気になっているようだ。
「おっけー」
潤一もそんな沈んだ気持ちを洗い流すかのように、はしゃぐ子供達の輪の中に飛び込んだ。
無事水泳の授業も終わり、脱力のような幾分の疲れをシャワーで洗い流した潤一は、更衣室へと入っていった。水着の前の膨らみが、水に濡れて肌に張り付くことで、より一層際立っていることに気を揉みながら。
けれども、バスタオルで身体の水気を拭き取り、いざ着替えようという段階になって、潤一は妙なことに気づいた。
「あれ、おかしいな・・・」
あろうことかパンツが見当たらなかったのだ。当たり前だが、水着に着替える前は潤一自らが着用していたわけで、それは確かに水着入れの中に入れておいたのだが・・・胸の奥底で不安が広がっていく。
すると、すぐ近くにいた泰斗が声をかけてきた。
「潤一、何か先生が捜してたぞ」
「え? 鈴木先生?」
潤一のクラスの担任の先生だ。
「ああ。急ぎみたいだったからさ、すぐ行った方がいいぜ」
「あ、ああ・・・」
それよりもパンツのことが気になって仕方がない潤一だったが、仕方なく更衣室を後にした。
まだ、プールにいるのかな・・・
戻ってみると、プールサイドで片付けをしている先生の姿が見えた。小走りに駆け寄っていく。
「先生」
「お、どうした?」
潤一の姿を見て先生が立ち上がる。競泳水着越しに見えるその膨らみが目の前に飛び込んできて、それと相対した潤一は何となく気まずい気持ちになった。自分の方が明らかに大きいからだ。
いや、今はそんなことを気にしてる場合じゃないって・・・
「いえ、先生が捜してるって聞いたので」
「え? いや、俺は別に捜してないけどな・・・」
「え?」
その言葉を聞いて、潤一はしまったと思った。おそらく泰斗にはめられたのだ。
「あいつ・・・」
口を尖らせて呟く潤一だったが、
「まあ、ちょうどいい。吉岡も手伝ってくれ」
「え?」
「ほら、これだよ。先生1人じゃ大変だからな」
そう言って、足元に散らばった大量のビーチ板を指差した。
「はあ・・・」
それを聞いて、がっくりとうなだれる潤一だった。
片づけを終えて更衣室に戻ると、泰斗と光太郎以外の生徒は着替えを終えて、出ていってしまったようだ。その2人は、潤一が入ってくるのを見て、にんまりと笑った。
「おい! 先生が呼んでるなんて嘘じゃないか!」
「あれ、そうだったか? おかしいなあ・・・」
首をかしげ、しらばっくれる泰斗。
こいつは・・・
「それより、早く着替えちゃえよ。みんな帰っちゃったぜ?」
「あ、ああ・・・」
そうは言ってもなあ・・・
パンツが見当たらないので着替えることができないわけで。
ところが、もう一度水着入れの中を覗いてみると、あろうことか一番上に、今日穿いていたトランクスが置いてあったのだ。
「あれ?」
「どうかしたのか?」
「いや・・・パンツが見つからなかったんだけど・・・」
「ここにあるじゃん」
「そうなんだけど・・・」
おかしいなあ・・・
と、ここにきて、潤一の頭にとある疑惑が浮かんだ。あれだけ探してなかったパンツがひょっこり出てきたこと。泰斗の嘘。そして、にやにやと笑っている2人を見ていれば・・・
「・・・お前が隠したのか?」
「え?」
「あれだけ探してなかったんだぞ? いきなり出てくるなんておかしいじゃんか!」
「俺じゃないって」
「嘘つくなよ!」
「吉岡」
すると、泰斗は至って真面目な顔つきになった。
「俺が嘘をついてるって言うのか?」
「え・・・」
今までとは打って変わって、悲壮なほどの真剣な表情に潤一もたじろいだ。隣の光太郎も悲しそうに下を向いた。
「吉岡のこと、友達だと思ってたのに・・・」
「あ、いや・・・」
何だかおかしなことになってしまった。でも、確かに、証拠もないのに人を疑うのはまずかったかもしれない。今一つ腑に落ちないような気もするが、2人の様子を見て、潤一はそう思い直した。
「ご、ごめん。つい、カッとなっちゃって・・・」
潤一が謝ると、
「・・・俺、すげー傷ついた」
「だ、だから、悪かったって・・・」
「こういう場合は、お仕置きが必要だよな」
「うん、そうだね」
何故か2人で、勝手に納得している。それよりも、先ほどまでのしおらしい様子はどこへやら、いやに楽しそうだ。
「お、おい・・・」
すると、光太郎が更衣室の物置に何故か置いてあった縄跳びを持ち出してきて、
「じゃ、吉岡くん、手を後ろにして」
「え、え?」
言われるがまま、後ろ手にすると、光太郎は縄跳びでぐるぐると巻いて縛り上げてしまった。きつく締め上げられて、手首が痛い。
「これでよしと」
「な、なあ・・・これがお仕置きか?」
「何言ってんだよ。本番はこれからだろ?」
そう言った泰斗の目に、何やら不気味な光が宿った。そして、その視線が自らの股間に走ったことに、潤一は寒気にも似た嫌な感覚を覚えた。
「・・・・・・」
じりじりとにじり寄ってくる泰斗。後ずさりしようとした潤一だったが、既に後ろには幸太郎がいたことを、その瞬間は忘れてしまっていた。そして、その存在に気づくや否や、予想もしなかった感覚が潤一の全身を駆け抜けた。
「あっ・・・!」
股間に走る衝撃。後ろから光太郎がその有り余る存在を揉みしだいてきたのだ。
「うわー、やっぱりおっきい・・・」
「や、やめろって・・・」
身体をよじって抵抗する潤一だったが、後ろ手に縛られている状態では、大したこともできない。光太郎の小さな手で、持て余すほどの存在をいじくられる感覚は、潤一にとって新鮮なものだった。体感したことのない感触に負けそうになる──
「吉岡のでかいけどさ。俺達まだ見たことなかったじゃん。だから、ちょっと見たいなー・・・ってな」
「うん」
2人の言葉に愕然とする。俺のちんこを見て何が面白いんだ? 俺達は友達じゃなかったのか?
「じょ、冗談だよな?」
顔を引きつらせる潤一に、泰斗はにやにやとしながら首を振るだけ。
「と、友達だろ?」
「親交を深めるためにも、必要なんだよ、これは」
嘘つけーーーーーーー!!!
潤一の悲鳴にも似た願いは2人には届かないまま、その行為は徐々にエスカレートし始めていった。
「おっぱい、いじると気持ちいいらしいよ」
股間を揉むのをやめ、前に回ってきた光太郎は、アイスクリームを舐めるように潤一の胸の小さな突起を舌先で愛撫し始めた。
「あっ・・・ば、ばか・・・」
途端にスッと冷えるような感触と、痺れるような快感が身体の中に流れ込んでくる。
「へー、どれどれ」
すると、泰斗も加わって、潤一は両の乳首を2人の少年にいじられることになった。
「や、やめ・・・」
光太郎が攻める左側からは、優しく繊細な軽いタッチが、泰斗が攻める右側からは、逆に荒々しい乱暴なまでの力強さが伝わってきていた。相反する2つの感覚が、潤一の官能を呼び覚まし、股間へと向かって怒濤のような快感が流れ込んでいく。
「よひおかくん、きもひいい?」
舐めながら光太郎が訊いてくる。
「もういい加減に・・・」
まずいと潤一は思った。胸をいじられ、既に股間がじわじわと大きくなり始めているのがわかる。おっぱいをいじられてペニスを大きくしてしまうという事実にあせりつつ、そして、友達の前で勃起してしまう自分が、潤一は純粋に嫌だった。
「何言ってんだよ、これからだってのに──」
「あーーーっ!!」
光太郎が大きな声を上げた。
「何だよ」
「ほら、見てよ。吉岡くんのおちんちん、大きくなってる」
「おっ、本当だ」
ばれた──潤一の中に絶望のような感覚が芽生える。と言っても、一目見れば、その股間が異様に盛り上がっているのは明らかなのだが。
「あ、あぁっ・・・」
「すっごい・・・」
光太郎がその勃起を水着の上から触ってきた。優しく愛おしむように2度、3度──
「な、なあ、俺にも触らせろよ」
「う、あっ・・・」
すると、今度は脳天に響くくらいの強い衝撃が潤一を襲った。
「うわ、すげーや・・・」
「や、やめ・・・」
腰を引き、その刺激から逃れようとするも、泰斗がそんな抵抗で止めてくれるわけもなく、さらにこねるようにして激しく揉み込んでいく。感じたことのない刺激に、潤一のペニスもぐんぐんとその容積を増し、完全に勃起してしまった。狭い水着の中で、痛みと快感が同居してあせる潤一に襲い掛かる。
「マジででかいな・・・」
触るのをやめ、泰斗はくっきりと浮かび上がったその形状をまじまじと見つめた。
「うん・・・もうはみ出そうだね」
「よし・・・じゃ、脱がすか」
そう言って、泰斗は潤一の水着に手をかけた。
「そ、それはまずいだろ・・・?」
潤一はとっさに後ずさりした。が、すぐに棚にぶつかってしまって、もうこれ以上、動くことはできない。
「今さら恥ずかしがるなよ。ほら、光太郎も」
「うん!」
「や、やめ──」
腰を後ろに引いてあがく潤一だが、そんな抵抗もむなしく、あっという間にその巨根を覆い隠していた小さな水着は足元へとずり下ろされた。代わりに露になったのは、やはり、小学生のモノとは思えない、天を向いてそそり立つ怒張したペニスだった。
「げっ・・・」
「すごーい・・・」
2人とも絶句する。
見事なまでに上反りになった竿。その長さと太さ。太さのためか、カリ部分はそれほど目立たないものの、亀頭も大きく、赤に近いピンク色に染まっている。それでいて陰毛は全く生えていない。
潤一は屈辱感で一杯になった。けれども、もうどうすることもできない。手首に食い込む縄跳びの感触が、際立って肌に痛かった。
「これが“ぼっき”ってやつだね」
「だな」
「これでおちんちんをしごくと“しゃせー”するのかな?」
「やってみようぜ」
「・・・・・・?」
どうやら、2人はまだ勃起や射精といったものは、知識でしか知らないらしい。何も知らない2人の実験台にされるのかと思うと、潤一の中に言い知れぬ不安がよぎった。
泰斗が潤一のペニスを握る。
「んっ・・・」
途端にペニスがとろけるような感覚が潤一を襲った。
「うわー・・・すげー固い・・・」
「本当?」
「ああ、それに熱いな・・・」
「へー、何かすごいね」
感心した様子で、光太郎は潤一のペニスをよく観察できるようにと、潤一のすぐ傍にしゃがみこんだ。光太郎の目と鼻の先に潤一の巨根がそそり立っている──その事実に、潤一はビクンとさらにペニスを固くさせた。
「しごけばいいんだっけ?」
「うん。しごくと気持ちいいらしいよ」
「よっし」
潤一の肉棒を握ったまま、テンポよく泰斗が上下にしごき立てる。途端に全身を駆け抜ける衝動──とろけるような快感は、ペニスが溶けて消えてしまうような強烈な圧迫感を伴って潤一を攻め立てた。
「う、ああぁっ・・・」
容赦ない泰斗の手の動き。泰斗の手のひらの皮膚の感触や温かさが、直にペニスから伝わってくる。
「吉岡くん、気持ちいいの?」
「ち、違う・・・う、は・・・」
気持ちがいいどころか、その感覚に意識が奪われそうになるのを、潤一は必死に耐えていた。でも、そんなことは言えないし、認めたくなかった。
「ちんこ、すげー、ガチガチだ・・・」
「うん・・・あ、何か出てきてるよ」
「本当だ。何かぬるぬるする・・・」
我慢汁が溢れ出していたのだ。大きいだけあって、その量もハンパではなかった。あっという間にペニス全体を濡らして、それはクチュクチュと淫靡な音を発するまでになった。
「せーえき・・・じゃないよね?」
「ああ・・・わかんねーけど・・・なあ、吉岡、これってせーえきなのか?」
見上げてくる泰斗に、
「ち、違う・・・」
あ、しまった──
潤一は後悔した。ここで精液だと言ってしまえば、この卑猥な行為も終わりを迎えたかもしれないのに・・・
「違うのか・・・」
「多分、もっと白くてたくさん出るはずだよ」
「へー・・・」
泰斗の手の動きが速まった。
「あっ・・・くっ・・・」
我慢汁がペニス全体をまぶして、突き抜けるような快感は、潤一を限界へと導いていく。腰が抜けるような感覚におののきながら、それでも、射精がすぐそこまで迫っているのを潤一は歯を食いしばって堪えた。
「吉岡くん、出ちゃいそう?」
そんな潤一を見て、光太郎は楽しそうだ。
「う、あ、あ・・・」
もはや、潤一にはそれに答える余裕すらなかった。ただ、泰斗がもたらしてくる感触に集中し、それに負けないように意識を張り詰めること以外、今の潤一にできることはなかったのだ。
だが──
「はぁっ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・」
潤一の喘ぎ声が大きくなる。ペニスが、全身が、脳内までもが熱くなり、意識が薄れそうになった。泰斗の手の中で、真っ赤に充血したペニスがより一層たくましくなり、さらに固さを増した。
「あ、また固くなった・・・」
「出ちゃうのかな?」
「吉岡、出るのか?」
自らを励ますように、潤一は首を振った。
「でも、出ちゃいそうだよね」
「ああ、とにかくすげーよ」
吐息がかかりそうなほどの近さで、光太郎が、泰斗が、自分のペニスを凝視している。そんな状況で、友達の目の前で、射精しようとしている、精液を撒き散らそうとしている自分がいる。
──嫌だ、嫌だ、嫌だ・・・
ガチガチと歯を鳴らし、懸命の形相になって射精を堪える。けれども、知ってか知らずか、泰斗の手さばきは抜群で、もう潤一にそれに抗うだけの力は残っていなかった。
「あー、あー・・・」
熱い塊が奥底から湧き上がる。活火山が爆発寸前の鳴動を見せるように、潤一の全身が顫動した。それは尿道を駆け上がり、鈴口へと向かっていく。
「!」
その脈動に驚いたのか、泰斗が手を離した。
「あー・・・イ、イクッ・・・! イクッ・・・!!」
ほとんど垂直に構えるペニスから、我慢汁とは比べ物にならない量の塊が、目に見えないくらいの速さで飛び出した。さらに止まることを知らず、次から次へとドロリとした粘着質の塊が宙を舞って、目の前の床へと落下していく。乱雑に宙を踊る白濁液を、泰斗と光太郎に見つめられながらの気が遠くなるような射精 ──潤一は数え切れないほどの脈動と共に、その巨根をぶるぶると揺らしながら、大量の精液を放出し、撒き散らしていった。
「はー・・・はー・・・」
一気に襲ってくる脱力感。
「・・・す、すげー・・・」
「・・・う、うん・・・」
初めて見る射精シーンは、2人にとってあまりに強烈な印象を残した。そして、そのあまりの過激さへの反動のためか、微妙な虚無感がその場を包み始めた。ずっと楽しみにしていた遠足が終わりを迎え、帰りのバスの中で感じるような薄寂しさ。
「あ、えっと、ごめんね」
光太郎が慌てたように、潤一の手首を縛っていた縄跳びをほどいた。
「じゃ、じゃあな」
「う、うん」
何故か2人とも急によそよそしい感じになって、潤一の元を離れてしまった。
「お、おい・・・」
誰もいない更衣室で、まだ半勃ちのペニスをぶらさげながら、潤一は唖然とした。目の前に飛び散る白濁の湖に、どっと倦怠感が襲う。
「あれだけやっといて、それはないよなあ・・・」
ため息をつきながら、とりあえず裸の身に衣服をつけていく。仲の良かった友達に、勃起したペニスを見られ、射精までさせられてしまったことに、潤一は大きな不安を感じた。いや、2人がただいつものように、つまらない冗談を言った時のように笑ってくれていれば、悩むこともなかったのだろうが。
「・・・・・・」
去り際の、目をそらしたまま、自分達は関係ないんだと主張するかのような2人の面持ちが脳裏に浮かぶ。潤一は陰鬱な気分を拭えないまま、その巨根に似合わない小さな身体で、しばし思い悩むのだった。
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