- 2011⁄02⁄05(Sat)
- 23:31
昭和初期 こうた
(時代は昭和初期。旅をしながら生きる『正嗣』と、宿屋で働く『静雄』の話。静雄は純すぎて、惚れた女の子に金を騙し取られ文無しになり、激しく落ち込む。その話を聞いた正嗣は静雄を励まそうと彼の部屋に・・・)
憂いを湛えた静雄の背中に、私は思いがけず、酷く欲情したように思いました。細いが肉つきが良く、真っ白できっと絹の様に滑らかな肌、そこに背骨が少し浮き出ている、その女でも男でもないようなのがちょっと丸まって目の前に座っているのです。更に静雄の話を聞いた後では、その背中に哀愁を感じずにはいられませんでした。つまり、激しい哀れみを抱いたのです。そのせいか、私は更にぞくりとしました。
私は音も無く静雄に近づき、名を呼びました。
「静雄」
彼は横目で私を見て、またすぐに顔を戻しました。その仕草が何ともいじらしく、私はもう我慢がなりませんでした。私の性器は、恥ずかしながら既に脈打ち、固くなりつつありました。
私は後ろから静雄に抱きつきました。
「…正嗣さん?」
静雄は微かにそう言って、背筋を伸ばしました。しかし私はもう止まる事など出来ませんでした。静雄のその柔らかな背中に頬を寄せ、唇を落とし、熱くなった舌で舐めました。すると静雄は嫌がって、力一杯私の手を剥がそうとしました。しかし私も後には引けません、私もまた力一杯抱き締めました。
「正嗣さん、冗談は止めてください!」
「冗談じゃない」
私は本気で言いました。その時私の性器が静雄の背中に当たりました。静雄はかなり驚いたようで、急に力が失せていました。
「正嗣さん…!?」
「静雄、私はお前が…」
私は静雄をしっかり抱き締めると、夢中で静雄の首筋を舐めました。静雄は嫌がり、再び手に力を込めました。
「止めっ…ください…正嗣さんっ!!」
静雄より腕力のあった私は、離すまいとして更に強く抱き締めました。
「何でだっ正嗣さんっ!!あなたはこんな趣味などっ…!!」
「無い、しかしお前は…もうどうにも…ならん…」
私は唇を耳に移しました。フウと息を漏らすと、静雄の体がぴくりと反応して固くなり、顔を逆へ背けました。私はその耳を追う振りをして、静雄を押し倒しました。静雄は逃げようともがきましたが、私の手が静雄の手を、私の足が静雄の足を封じたので、それもままならず体はぴったりと密着しました。
私は静雄の耳を舐めました。静雄はここが弱いのか、時折かすれ声を出して体を固くしていました。その我慢している顔といったら、私の性欲を煽るのには充分過ぎる程でした。私は片手を静雄の性器へ伸ばし、着物の上から既に少し固まっていたそれを揉んでやりました。
「っ…!?」
静雄はそれを阻むように私の手を掴みましたが、先程のような力ではないのです。私はその意思とは裏腹に、静雄の性器が段々固まっていくのを感じました。私は獣のように息荒く、彼の尻に腰を擦り付けました。
「ァ……正嗣さっ、止め…くだ…」
私は彼の着物の割れ目から手を侵入させ、直に性器を愛撫しました。既に我慢汁が垂れていました。
「あっアウッ、ああっ」
耳と性器とを同時に弄られて、静雄は見事に脱力し、時折ぴくっと体を撥ねさせながら私の手中に落ちていました。
「アアアッ!!」
短い叫びと共に静雄は果てました。私の手にその汁が掛かり、べたべたになりました。彼の顔は紅潮し、体中のどこにも力が入っていないようでした。私は体を転がして正常位になり、静雄の唇を貪りました。彼はそこでささやかな抵坑をしました。私の舌を噛んだのです。
「っ!」
すぐさま離れて彼を見ると、その侮蔑を含んだ目には涙が浮かんでおり、いつもの人なつっこい笑顔は紅く歪んでいました。
「………」
彼は物を言いませんでしたが、普段気丈で涙とは無縁な彼だけに、それが彼の思いを主張しているようでした。しかし私はその訴えにうろたえるどころか、逆に怒りさえ覚え、彼をどこまでも犯したい衝動に駆られました。私は彼の乳首を吸い、まだべとべとしていた左手で彼の肛門をまさぐりました。
「ひっ…あぁっ…ぁ!」
彼は乳首にも敏感な反応を示しました。私の左手は穴を探り当て、中指の先を少し入れてみました。
「あっ!?」
彼の口から戸惑いの声が漏れました。私は男色でないけれども、彼等はここでもって繋がり合うとどこかで聞いていましたから、女の性器のようなものだろう、と思っていました。ではまず解すかと思い、乳首から口を離し、彼の肛門に向き合い、中指を徐々に挿入していきました。静雄の体は、嫌がるどころか自ら両足を開いて指を迎え入れているようでした。私はこの時、あぁ静雄は感じているんだ、と確信しました。
「あっああーっあっアアッ!?」
静雄は異物が入り込んでくる奇妙な感覚に背を反して耐えていました。やがて中指は根元まで突き刺り、私は恐る恐る、女の時のように指を動かしました。
「あっんっ、ひ、やぁ」
指の動きに合わせて静雄の体がうねり、何かある固い所に指が触れた時、彼の体が今までに無くびくりと撥ねました。声も自然と出るようで、抑え気味だった喘ぎ声は一気に音量を増しました。
「アッあ゛ーっあ゛あ゛っひやぁぁぁっ!!」
そこを刺激していると彼の性器が勢い良く再起しました。しかし彼の物よりも私の方がもう限界であったので、私は早く入れたい、出したいと焦り、指を増やし、彼の肛門を拡げるように素早く愛撫しました。その間にも私の性器は汁を垂らし、今にも果てんばかりでした。段々慣れてきたのか、少し声を小さくしたので、私は三本の指を引き抜き、彼の両足を肩に乗せ、性器を宛がいました。そしてゆっくりと挿入していきました。
「かっ、アア、」
彼はいきなりの太い物に悶絶し、背をあらん限りに反らしました。手足は強張り、肛門にもかなり力が入ったので、私の性器は真ん中位で留められ、ぎちぎちと締めつけられました。
「アッ、静雄、力を抜け」
「そ…な…無理……ァッ…」
静雄は歯をくいしばり、力を抜きそうになかったので、私は性器を少し扱きました。
「ふっああっ」
静雄は急に弄られたのでぴくりと体を撥ねさせました。そして一瞬肛門が緩んだ隙に、私は性器を一気に突っ込みました。
「あ゛あ゛っ…………!!!」
静雄は目を白黒させて痛みを耐えているようでした。根元までずっぷりと入れ込まれた性器は肉の壁に包まれ、更にそれに締め付けられて、快感以外の言い表し様がない程でした。私は無意識のうちに動いていました。
「アア、静雄、良いぞ、良い」
「あっあああっ、ひんっ」
ぱんぱんと腰を打ちつける音と、静雄と私の我慢汁によってぐちゃぐちゃ鳴る音が部屋に響きました。私は長らく溜めていた精子を、動いて二分と経たないうちに放出してしまいました。
「ゥウッ!!!」
「あ…あぁあ…あ…ぁ…」
静雄は腹の中に流れ込む精液に不快感を表していました。少しして、静雄の性器は扱いてもいないのにとろとろと精子を出し始めました。
私はまだ入れたままだったので、体を折り曲げて、彼の勢いの無い精液をぢゅるぢゅると吸いました。
「あはっ…くあ、正嗣さんっ…ああぁっ…」
尿道から吸い出される感覚を、顔こそ歪んでいるものの、静雄は間違いなく楽しんでいました。彼の精液は若さ故か濃く、私の喉にツンと刺激を与えました。
私は再び動き始めました。
「え…正嗣さ…?」
静雄はまだやるのかと言いたそうでしたが、私は彼の体はまだ求めていると分かっていました。私は意地悪を思いつき、静雄を抱き起こして私に馬乗りした状態にさせました。
「動け」
これはいつも女にやらせている行為でした。私は両手を後ろについて、静雄を見つめました。
「む、無理です……」
「俺をいかせてみろ」
私は腰を少し振って挑発しました。静雄は恐る恐る、静かに動き始めました。
「ん、く…」
その遅さが逆にねっとりとして余計にいやらしく、すぐに性器は固くなってしまいました。しかしどうにも我慢がならず、私はまた体勢を変え、今度は静雄に後ろから被さる形を取りました。そして四ん這いになった彼へ、勢いよく腰を突き進めました。
「っあ…ひぃっ…まさ、ぐ、さっ…!」
「ああ、静雄…静雄っ…!」
私は恐ろしく貪欲でした。ぐちゅぐちゅと音を立てながら静雄を突き上げ、同時に彼の性器を扱きました。しばらく、そのいやらしい音と二人の喘ぎだけが響いていました。
「うああっ!!」
「ひぅっ!!」
私と静雄は同時に果てました。私は息を切らし、ようやく性器を引き抜きました。すると静雄の腹へ放たれた私の精液が、肛門からとろとろ流出しました。私はぼんやりとそれを見て、何かとてもいけないことをしたような、強い自責の念に駆られました。静雄は私から離れて、尻の下に着物を敷いて座りました。二人ともしばらくぼうっとし、何も言いませんでした。
「…静雄」
私は静かに切り出しました。静雄はゆっくりこちらを向き、また顔を戻しました。そして彼の方から心情を述べました。
「正嗣さん、ずっとそんな風な目で俺を見ていたんですか」
「違う、始めはお前を励まそうと思ってここへ来たんだ。しかし事もあろうに俺はお前を………自分が何故そんな事をしたのか…すまなかった…」
私は恥ずかしさ故、静雄を見ることが出来ませんでした。しかし静雄の方は意外に落ち着いていました。
「過ぎてしまったことは…もう仕方ないじゃないですか。俺だって……不思議だけど、俺は次第に嫌ではなくなっていて…犯されているというのに………。…正嗣さん、忘れませんか、今晩の事は」
私は静雄を見ました。始めよりも更に悲壮感が増し、苦しみにも似た思いを抱えているように見えました。
『ああ、俺のせいだ。俺が静雄を更に不幸にしてしまった。俺は明日ここを出よう。元の通り流れ者になろう』
「正嗣さん」
静雄はいきなりこちらを向きました。そして思いもよらぬ言葉が発せられたのです。
「どうか、ここにいてください」
「…!?」
「恥ずかしながら俺は……正嗣さんに抱かれて幸福を感じていました…癒されたのです、その体に…。始めは嫌でした、しかし進むにつれ…俺は…あなたをもっと求めていました。正嗣さん、俺は……あなたが好きです…」
私は意外な展開に動転しました。まさか彼の思いがこうなっていたとはつゆしらず、私は酷くためらいました。すると静雄は尻からこぼれるのも気にせず、バッと私に抱き着きました。
「流れないでください…また俺を…不幸者にしないでください……」
私は遠慮がちに彼の肩を抱きました。
憂いを湛えた静雄の背中に、私は思いがけず、酷く欲情したように思いました。細いが肉つきが良く、真っ白できっと絹の様に滑らかな肌、そこに背骨が少し浮き出ている、その女でも男でもないようなのがちょっと丸まって目の前に座っているのです。更に静雄の話を聞いた後では、その背中に哀愁を感じずにはいられませんでした。つまり、激しい哀れみを抱いたのです。そのせいか、私は更にぞくりとしました。
私は音も無く静雄に近づき、名を呼びました。
「静雄」
彼は横目で私を見て、またすぐに顔を戻しました。その仕草が何ともいじらしく、私はもう我慢がなりませんでした。私の性器は、恥ずかしながら既に脈打ち、固くなりつつありました。
私は後ろから静雄に抱きつきました。
「…正嗣さん?」
静雄は微かにそう言って、背筋を伸ばしました。しかし私はもう止まる事など出来ませんでした。静雄のその柔らかな背中に頬を寄せ、唇を落とし、熱くなった舌で舐めました。すると静雄は嫌がって、力一杯私の手を剥がそうとしました。しかし私も後には引けません、私もまた力一杯抱き締めました。
「正嗣さん、冗談は止めてください!」
「冗談じゃない」
私は本気で言いました。その時私の性器が静雄の背中に当たりました。静雄はかなり驚いたようで、急に力が失せていました。
「正嗣さん…!?」
「静雄、私はお前が…」
私は静雄をしっかり抱き締めると、夢中で静雄の首筋を舐めました。静雄は嫌がり、再び手に力を込めました。
「止めっ…ください…正嗣さんっ!!」
静雄より腕力のあった私は、離すまいとして更に強く抱き締めました。
「何でだっ正嗣さんっ!!あなたはこんな趣味などっ…!!」
「無い、しかしお前は…もうどうにも…ならん…」
私は唇を耳に移しました。フウと息を漏らすと、静雄の体がぴくりと反応して固くなり、顔を逆へ背けました。私はその耳を追う振りをして、静雄を押し倒しました。静雄は逃げようともがきましたが、私の手が静雄の手を、私の足が静雄の足を封じたので、それもままならず体はぴったりと密着しました。
私は静雄の耳を舐めました。静雄はここが弱いのか、時折かすれ声を出して体を固くしていました。その我慢している顔といったら、私の性欲を煽るのには充分過ぎる程でした。私は片手を静雄の性器へ伸ばし、着物の上から既に少し固まっていたそれを揉んでやりました。
「っ…!?」
静雄はそれを阻むように私の手を掴みましたが、先程のような力ではないのです。私はその意思とは裏腹に、静雄の性器が段々固まっていくのを感じました。私は獣のように息荒く、彼の尻に腰を擦り付けました。
「ァ……正嗣さっ、止め…くだ…」
私は彼の着物の割れ目から手を侵入させ、直に性器を愛撫しました。既に我慢汁が垂れていました。
「あっアウッ、ああっ」
耳と性器とを同時に弄られて、静雄は見事に脱力し、時折ぴくっと体を撥ねさせながら私の手中に落ちていました。
「アアアッ!!」
短い叫びと共に静雄は果てました。私の手にその汁が掛かり、べたべたになりました。彼の顔は紅潮し、体中のどこにも力が入っていないようでした。私は体を転がして正常位になり、静雄の唇を貪りました。彼はそこでささやかな抵坑をしました。私の舌を噛んだのです。
「っ!」
すぐさま離れて彼を見ると、その侮蔑を含んだ目には涙が浮かんでおり、いつもの人なつっこい笑顔は紅く歪んでいました。
「………」
彼は物を言いませんでしたが、普段気丈で涙とは無縁な彼だけに、それが彼の思いを主張しているようでした。しかし私はその訴えにうろたえるどころか、逆に怒りさえ覚え、彼をどこまでも犯したい衝動に駆られました。私は彼の乳首を吸い、まだべとべとしていた左手で彼の肛門をまさぐりました。
「ひっ…あぁっ…ぁ!」
彼は乳首にも敏感な反応を示しました。私の左手は穴を探り当て、中指の先を少し入れてみました。
「あっ!?」
彼の口から戸惑いの声が漏れました。私は男色でないけれども、彼等はここでもって繋がり合うとどこかで聞いていましたから、女の性器のようなものだろう、と思っていました。ではまず解すかと思い、乳首から口を離し、彼の肛門に向き合い、中指を徐々に挿入していきました。静雄の体は、嫌がるどころか自ら両足を開いて指を迎え入れているようでした。私はこの時、あぁ静雄は感じているんだ、と確信しました。
「あっああーっあっアアッ!?」
静雄は異物が入り込んでくる奇妙な感覚に背を反して耐えていました。やがて中指は根元まで突き刺り、私は恐る恐る、女の時のように指を動かしました。
「あっんっ、ひ、やぁ」
指の動きに合わせて静雄の体がうねり、何かある固い所に指が触れた時、彼の体が今までに無くびくりと撥ねました。声も自然と出るようで、抑え気味だった喘ぎ声は一気に音量を増しました。
「アッあ゛ーっあ゛あ゛っひやぁぁぁっ!!」
そこを刺激していると彼の性器が勢い良く再起しました。しかし彼の物よりも私の方がもう限界であったので、私は早く入れたい、出したいと焦り、指を増やし、彼の肛門を拡げるように素早く愛撫しました。その間にも私の性器は汁を垂らし、今にも果てんばかりでした。段々慣れてきたのか、少し声を小さくしたので、私は三本の指を引き抜き、彼の両足を肩に乗せ、性器を宛がいました。そしてゆっくりと挿入していきました。
「かっ、アア、」
彼はいきなりの太い物に悶絶し、背をあらん限りに反らしました。手足は強張り、肛門にもかなり力が入ったので、私の性器は真ん中位で留められ、ぎちぎちと締めつけられました。
「アッ、静雄、力を抜け」
「そ…な…無理……ァッ…」
静雄は歯をくいしばり、力を抜きそうになかったので、私は性器を少し扱きました。
「ふっああっ」
静雄は急に弄られたのでぴくりと体を撥ねさせました。そして一瞬肛門が緩んだ隙に、私は性器を一気に突っ込みました。
「あ゛あ゛っ…………!!!」
静雄は目を白黒させて痛みを耐えているようでした。根元までずっぷりと入れ込まれた性器は肉の壁に包まれ、更にそれに締め付けられて、快感以外の言い表し様がない程でした。私は無意識のうちに動いていました。
「アア、静雄、良いぞ、良い」
「あっあああっ、ひんっ」
ぱんぱんと腰を打ちつける音と、静雄と私の我慢汁によってぐちゃぐちゃ鳴る音が部屋に響きました。私は長らく溜めていた精子を、動いて二分と経たないうちに放出してしまいました。
「ゥウッ!!!」
「あ…あぁあ…あ…ぁ…」
静雄は腹の中に流れ込む精液に不快感を表していました。少しして、静雄の性器は扱いてもいないのにとろとろと精子を出し始めました。
私はまだ入れたままだったので、体を折り曲げて、彼の勢いの無い精液をぢゅるぢゅると吸いました。
「あはっ…くあ、正嗣さんっ…ああぁっ…」
尿道から吸い出される感覚を、顔こそ歪んでいるものの、静雄は間違いなく楽しんでいました。彼の精液は若さ故か濃く、私の喉にツンと刺激を与えました。
私は再び動き始めました。
「え…正嗣さ…?」
静雄はまだやるのかと言いたそうでしたが、私は彼の体はまだ求めていると分かっていました。私は意地悪を思いつき、静雄を抱き起こして私に馬乗りした状態にさせました。
「動け」
これはいつも女にやらせている行為でした。私は両手を後ろについて、静雄を見つめました。
「む、無理です……」
「俺をいかせてみろ」
私は腰を少し振って挑発しました。静雄は恐る恐る、静かに動き始めました。
「ん、く…」
その遅さが逆にねっとりとして余計にいやらしく、すぐに性器は固くなってしまいました。しかしどうにも我慢がならず、私はまた体勢を変え、今度は静雄に後ろから被さる形を取りました。そして四ん這いになった彼へ、勢いよく腰を突き進めました。
「っあ…ひぃっ…まさ、ぐ、さっ…!」
「ああ、静雄…静雄っ…!」
私は恐ろしく貪欲でした。ぐちゅぐちゅと音を立てながら静雄を突き上げ、同時に彼の性器を扱きました。しばらく、そのいやらしい音と二人の喘ぎだけが響いていました。
「うああっ!!」
「ひぅっ!!」
私と静雄は同時に果てました。私は息を切らし、ようやく性器を引き抜きました。すると静雄の腹へ放たれた私の精液が、肛門からとろとろ流出しました。私はぼんやりとそれを見て、何かとてもいけないことをしたような、強い自責の念に駆られました。静雄は私から離れて、尻の下に着物を敷いて座りました。二人ともしばらくぼうっとし、何も言いませんでした。
「…静雄」
私は静かに切り出しました。静雄はゆっくりこちらを向き、また顔を戻しました。そして彼の方から心情を述べました。
「正嗣さん、ずっとそんな風な目で俺を見ていたんですか」
「違う、始めはお前を励まそうと思ってここへ来たんだ。しかし事もあろうに俺はお前を………自分が何故そんな事をしたのか…すまなかった…」
私は恥ずかしさ故、静雄を見ることが出来ませんでした。しかし静雄の方は意外に落ち着いていました。
「過ぎてしまったことは…もう仕方ないじゃないですか。俺だって……不思議だけど、俺は次第に嫌ではなくなっていて…犯されているというのに………。…正嗣さん、忘れませんか、今晩の事は」
私は静雄を見ました。始めよりも更に悲壮感が増し、苦しみにも似た思いを抱えているように見えました。
『ああ、俺のせいだ。俺が静雄を更に不幸にしてしまった。俺は明日ここを出よう。元の通り流れ者になろう』
「正嗣さん」
静雄はいきなりこちらを向きました。そして思いもよらぬ言葉が発せられたのです。
「どうか、ここにいてください」
「…!?」
「恥ずかしながら俺は……正嗣さんに抱かれて幸福を感じていました…癒されたのです、その体に…。始めは嫌でした、しかし進むにつれ…俺は…あなたをもっと求めていました。正嗣さん、俺は……あなたが好きです…」
私は意外な展開に動転しました。まさか彼の思いがこうなっていたとはつゆしらず、私は酷くためらいました。すると静雄は尻からこぼれるのも気にせず、バッと私に抱き着きました。
「流れないでください…また俺を…不幸者にしないでください……」
私は遠慮がちに彼の肩を抱きました。
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