- 2012⁄05⁄05(Sat)
- 18:28
初体験 Cake
これは俺が中2だった頃の危険なタブーな、でもほろ苦くて胸キュンな思い出。俺が少しずつ自分が男が好きだと気が付き始めていたそんな時の話。中学に入学して間もなく俺は先生と出会った。先生は3組と4組の体育担当で俺は1組だったので先生はもちろんのこと俺も最初は先生の名前も知らなかった。がっしりした体つき、色黒の肌、しゃがれた男らしい声、元阪神の片岡に似たハンサムな顔。俺は単純に先生に一目惚れした。先生を見てるだけで胸がきゅ~っと締め付けられるような痛さを感じた。それでも学校につけばすぐに先生の姿を探して見つめ、先生に会わない日は1日中切ない気分で過ごした。一ヵ月に一度あった席替えでは前でも後ろでもとにかく校庭に面した窓際を死守し、先生の声が聞こえる方に授業そっちのけで目を向けた。俺はこんな気持ちでおってええんか?と大きな罪悪感に苛まれながらも、押さえきれない衝動はそのうち俺に裸の先生を想像させ、取り分けトレパンの下にある先生の大人のちんこを空想させるようになった。夜夢の中で先生は洋服を脱ぎながら俺に近寄ってきて舌を絡ませた熱いキスを何度もしてきた。何度となく見るこの夢の翌日には更に先生を身近に感じ、更に興奮するようになっていた。そんなある日俺はトイレに入って行く先生に出くわした。軽い身震いを覚えながらも迷わずトイレに直行した俺は迷わず先生の隣で用を足すふりをしていた。こんな絶好のチャンスない、憧れの先生の夢にまで見たちんこが見れる…とそっと先生の手元をのぞこうとするものの緊張のあまり首が動かずじっと自分のちんこの先を見つめることしかできない始末。「お前具合悪いんか?」突然声をかけられびっくりした俺が、上ずった声で「い、いえ大丈夫ですよ~」と気の抜けた返事をすると先生は「そっか、あまり無理すんなよ」とぽんっと俺の肩を叩き、手を洗ってからトイレを出ていった。先生の後ろ姿をただ呆然としながら見送ったあとやっとの思いで洗面所にたどり着き鏡を見るとびっくりするほど紅潮して汗まみれの自分の顔がそこに映った。何秒かして、「先生、生チン触った手で俺の肩に触れた…」という現実を突如として思い出し、その現実が奇妙なほど急速に俺の頭を冷静にした。俺は急いで肩口を引っ張って先生が叩いた(と思われる)場所に無我夢中で吸い付いた。なんでそんなことしたのかは分からないけど、とにかくそれほど先生が好きだったんだろう。こうして俺の最初の先生との大接近と試みは幕を閉じた。先生との二度目の大接近はその3ヵ月ほど後になる。その日俺は中学に入って一番仲が良かった友達と放課後居残りし習いたてのアルトリコーダーを練習するでもなく吹いて楽しんでいた。「まだ残ってのんか、はよ帰れよ!」と声をかけられて、ビクッとなりながら振り返ると白のランニングシャツにトレパン姿の先生がそこに立っていた。
先生は野球部の顧問で練習の終わりついでに、教室の戸締まりに回っていたようだ。俺はあまりの緊張と先生のランニングから出た肩筋に見とれすぎて身動きができない軽いショック状態に陥っていたが、そんな事露知らずの友達は手早くリコーダーを分解し袋にしまいながら「すみませんっ!すぐ帰ります。」と身支度を整え俺が用意するのを待っていた。俺はハッと我に返り、「すみませんっ!」といいながらアルトリコーダーを分解しようとしたその時、先生が、「リコーダーか~それむずかしいんか~」みたいなことを言いながら俺を溶かすような笑顔を浮かべて近寄ってきた。俺は逃げたい衝動に駆られながらも先生の俺だけに向けられた笑顔に見とれ身動きが取れない。「あわわ…」と言葉にならない言葉を発しながら、目の前まで来た先生にやっとの思いで「俺も習い始めたとこやから…」と状態とは裏腹に的確な回答をしていた。「そうなんや。上手く聞こえたけどな。先生やったことないわ。吹いてみていい?」と先生が言った。俺は思わぬ展開に動転し、「ひぇ~、どうぞ~」みたいな突拍子もない返事をしたもんだから先生は更に男前の笑顔を浮かべていた。その時友達が「先生、俺はこれから塾なんで帰ります!Oちゃんじゃあね!」と面倒な先生との時間を俺に押しつけて裏切り逃亡をした。それを聞いた先生が「あ、すまん、お前も帰らなやんな!」とリコーダーを返そうとしたので、「僕は大丈夫ですよ、どうぞどうぞ」とクラスに一人はいるお調子者男子のようなジェスチャーと共に先生にリコーダーを勧めたら、先生は「では、せっかくなんで。ドってどうやるん?」とやる気満々で聞いてきた。「全部の穴をふさいで息を吹いて下さい」というとレともミともつかない音が二人きりの教室に響いた。そう俺は憧れの先生と二人きり。ひょっとすると校舎3階全体で二人きりかも。その事実は俺の興奮を最高潮まで高め、失神するような軽いめまいを感じていた。「小指が…」と右の小指を指差すと、「ん?」とゆう表情を先生が浮かべたので、「小指が二つの穴を閉じられてないんだと思います。」と俺がいうと、「分からん、やってみて」とリコーダーを戻された。俺はリコーダーを受け取り脈拍250ぐらいに高まっている心臓の音を聞かれないかと心配しながら先生が2秒前までくわえていた吹き口に唇をつけた。そして「ド~~~」と力なく震える息遣いで音を出した。その頼りない音を聞いた先生は、「うまいもんやな~、ありがとう。ほな、先生他の教室閉めて戻って来るからそれまでに帰れよ~」と優しく俺の頭をぽんっと叩くと教室から出ていった。その後どのようにして家に帰ったかは全く覚えていないが、汚いいやらしい話何度も何度もリコーダーを舐めていたんじゃないかなと思う。俺にとっては大事件だったし、その後何ヵ月間は先生との間接キスを思い出し興奮していた。先生との距離は少し縮まり、すれ違うと「リコーダーうまなったか?」などと声をかけてくれるようになった。声をかけてもらうと嬉しくて嬉しくてそれだけでその1日が輝いた。そんな先生との距離が中2になると急接近し、その後ぶつかるなんて、中1の俺は予想だにしていなかった。
中2になった。クラス替え発表掲示板の前でぼんやりしていると友達が近寄ってきて「一緒で良かったな!担任誰か知ってる?体育教師らしいで!どれかはわからんけど」と言った。えっ!もしかしたら先生かも!と淡い期待を持ちつつ全校集会に参加すると、残念。女子担当の女体育教師が俺の担任だった。俺が落胆していると、「どないしたん?S(先生のこと)じゃなくて良かったやん」。実は先生は体育教師の中で一番怖いと生徒内ではあまり人気が無かったのだ。俺は「そうやんな、はは」と力なく笑うしかなかった。教室に戻りホームルームが始まった。まず最初に教科時間割と担当教師の載った用紙が配られ、みんなそわそわしながら用紙を眺めていた。みんなとそわそわの内容が違う俺は恐る恐る上から「保健体育」を探した。「あった…男子保健体育…S!」俺は自然と飛び上がりそうになる自分を必死に抑え無上の喜びを噛み締めた。2年初めての体育の授業の日が来た。この日をどれだけ待ちわびたことか。先生は最初に出席をとり、初めて俺の名前を読んだ。俺は喉がカラカラになりながら小声で返事をした。内心は名前を呼ばれただけなのに喜びで心臓が張り裂けそうだった。
保健体育の授業は俺の想像以上に集中できなかった。中1では席替え時に窓際を狙ったが中2になり、俺の狙いは一番前列となった。といっても身長が低めだった俺はほぼ無競争で前列中央を毎回確保し、友達から変人扱いされていた。体育でなく保健の授業の時は大好きな先生を真下から見上げ毎回ボーっと空想に走っていた。一度、先生が話の最中に俺の机の端に腰かけて俺の肩に腕を置きながら数分間授業していた時には、幸せ過ぎて鼻血が出そうになった。あの時の先生の男臭い香りは今でも俺の男に求める匂いになっている。授業のあとの俺の決まった行動は先生の後を見つからないように追うこと。ひょっとすると先生がトイレに入らないかなと思っていたからだ。2年になって2ヵ月くらいたった頃だろうか。ついにその時が来た。先生が職員室の方向に向かう後ろを追い掛けていると職員室に一番近いトイレに入ったのだ。俺は迷わずその後に続き、あの時のリベンジをすべく先生の隣に立った。ドキドキは最高潮で口から心臓が飛び出そうだったが、俺は意を決して先生の手元に横目をやった。そこにあった。俺の夢に何度も登場していた先生のちんこが。全体の大きさは驚くほど俺の想像に近かったが、カリの大きさは想像より少し大きく、色は少し黒目だった。目が釘付けになり放せなかった。数秒が何時間にも感じられた。すると意識のずっと外で「そう言えばお前と隣でしょんべんすんの二回目やな。」という声が聞こえた。俺はハッとして顔を上げると先生と目が合った。とっさに自分のちんこに目を戻し、やっとの思いで「そうでしたっけ」と答えた。先生は何食わぬ様子でちんこをふり、しまうと俺の後ろを通り過ぎて洗面所で手を洗いながらクスッと笑った。そして、「このトイレ、教員用やで。早よ教室戻りや。授業はじまんで」と言い残してトイレから出ていった。あわてて外に出てトイレのドアを見ると、そこには「教員・来客専用 生徒使用不可」と書いてあった。
その後は先生の後ろを追い掛ける毎回行事を続ける勇気がなく、新たな収穫もないまま、ただただ先生のトレパンの下を自分だけ知っている幸せに浸っていた。しかし中2になって3ヶ月が過ぎると俺がこれまでは完全に忘れていた夏の一大事がある季節が訪れた。水泳の授業だ。妄想癖のある俺はその文字を思い浮かべるだけで、先生の水着姿、それも小学生の水泳の授業の時に当時の担任が付けていた競泳用水着を着た先生が容易に想像できた。しかも今の俺はその下の先生のものさえ知っている。妄想と言うにはあまりにもリアルな先生の姿が気が付けば俺の頭の中に常に浮かんでいた。そしてついに待ちに待ったその日がやってきた。中学には小学校と違い男女別れた更衣室があり、もうこの頃になると大体の男子に「毛」が生えており、中1の時とは違い今度は生えていない奴らが冷やかされたり恒例のチンコ見せ大会でみんな大盛り上がりだった。俺もみんなに漏れずその大会に参加し、はしゃいだふりをしていたが心は別の所にあった。はっきり言って友達のチンコなどどうだって良かった。みんなでひとしきりはしゃいでいると突然入り口がバンッと開いた。「こるぁ~チャイムはとっくになっとんねん!いらんことしてんと早よ出てこんかい!」という怒鳴り声が更衣室中に響き、ドアの所に怖い顔をした先生が立っていた。みんな一様にびびりながら「はい~」と急いで水着をはきタオルを持ってプールに飛び出した。俺もびびっていたがみんなとは違う気持ちを抱いていた。「落胆」だ。なんと先生は俺の想像していた競泳用水着ではなく短パンともとれるトランクス型の水着をはいていたのである。その時のおれのがっかりは言葉に表せない。なんだかどうでも良くなっていた。しかしプール前に整列し、先生が前に立つとそんな気持ちもぶっ飛んだ。さっきまで着ていたタンクトップを脱いだ先生の大人の胸筋は俺が夢で見ていたそれよりも更にたくましく、乳首はもっと黒くいやらしかった。想像以上の先生の体に俺は反応しそうになる下半身を必死で抑えるために先生から目を逸らし別のことを考えようとした。これが妄想通りの競泳用水着だったらどんなことになっていたか…と思うと俺の下半身は少し寒くなった。何日だか何週間か過ぎ、下半身との格闘には何回かの授業でようやく慣れ、興奮をコントロールできるようになってきたある授業で、俺は先生と四回目の急接近をすることになる。
前日は大雨だった。夕方を過ぎても夜になっても雨が止まない。明日がプールの授業という日は、雨でプールが中止になりませんように!と神様にお願いしながら眠りにつくのが決まりごとのようになっていた。翌日も雨は降り続いていた。3時間目のプールまでに止むだろうか。祈るような気持ちのまま1時間目を終えると2時間目前の休み時間に「今日のプールは決行」と日直が先生から聞いてきた。みんなから「え~っ、着替えんの面倒くさい」とか「髪型が崩れる」などの不満の声が上がっていたので、俺もとりあえずブーブー文句をいうフリをしていたが内心はウキウキだった。プールの授業が始まった。準備体操が終わると先生が「最初にこの屋根の水を落とそう」と準備体操をした場所にかけられた屋根がビニールシートのひさしを指差した。確かに昨日の雨が屋根にたまりべろーんとビニールが垂れ下がっていた。みんな各々にほうきを持って下から突いたりして水を落としていて、先生はみんなが届かない場所をジャンプしながら手で突いていた。俺は届きもしないのにわざと先生に近いところでジャンプしながら、よろけて先生に助け起こしてもらう空想をして楽しんでいた。するといきなり先生が「突き抜けっ!」と声を出すと同時に後ろから俺を持ち上げジャンプさせてから下に降ろした。びっくりと恥ずかしさのあまりよろめいた俺は本当に先生の方に体が流れて、その拍子に肘が先生の柔らかい部分に触れた。その感触が何のものかがはっきり分かっていた俺は更に動転し、「すみませんっ、すみません!」と謝った。先生は「えっ?何が?」というような表情を浮かべて、「あ、おう。」と言った。俺は自意識過剰な自分に恥ずかしくなりその場を咄嗟に離れた。
ドキドキが止まらない俺を放って、何事もなかったかのように授業はそのまま進行し、俺が待ちわびた、「洗濯機」の時間が来た。逆サイドで授業をしていた女子もあわせてみんなでプールに入り、縁に沿って同方向に回る。先生の笛の合図でみんなが流れに逆らって逆回転し、その抵抗と戯れるというゲームだ。小学校でも行われるこのゲームの時ばかりは先生も大いにはしゃぐので、ふざけて暴れる先生の背中に飛び乗ったりして、ある意味合法的に素肌に触れることができた。俺はいつも積極的に先生の近くではしゃいでいた。しかしその日ばかりは違った。さっき感じたあの感触の記憶が俺の欲望を刺激し、悪魔を呼び覚ました。悪魔は、「さっきのに気が付いていなかったんだ、もう一度触れてこい」と俺の耳元で囁いた。あいにくこの衝動を止めてくれる天使はおらず、俺ははしゃぐふりをしながら先生が前のめりになりながら他の生徒を引っ張っているその前にポジショニングし、いつでも俺の手が自然と先生の股間に「ぶつかる」態勢をとった。そしてまずは手の甲をそっと股間につけた。確かに俺の手が先生のチンコに触れている…。俺は何食わぬ顔をしながらもその状況に耐えられぬ程の興奮を覚えていた。もう自分の下半身なんて気にしていられなかった。また、同時に自分の大胆さにいささか呆れ驚いていた。先生を見つけるだけで、先生に声をかけられただけで幸せだったあの頃の俺はもうそこには存在しなかった。先生にもっと近付きたかった。先生をもっと欲しかった。先生に俺がそこにいることをもっと知って欲しかった。引き続き悪魔は俺に「気が付いてへんで、手の甲を返せ」と命令した。俺はそれに素直に従い、手のひらで先生のものに触れた。さっきよりはるかに正確に先生のチンコの重みが感じられた。悪魔は続ける、「掴め」。俺は手のひらに少し力を込めた…「もっと」…「もっと」。もう俺はまわりの喧騒さえ気にならなくなっていた。ただただ先生のそれを独占することに必死だった。その時「ピーっ!」と大きな笛の音にはっとした。そして俺の手首を先生の手が掴んでいることに気が付いた。まわりのみんなは笛の音に従って逆回転を始めていた。そこには確かに先生と俺だけの数秒間の静寂があった。先生は本当に優しい目をしながら、そっと手を離し、俺の頭を二回軽く叩いた。そしてみんなと同じ方向に向きを変え、進んでいった。俺は友達に後ろから押されるまで、呆然と立ち尽くし、奇妙な幸福感に満たされていた。「先生の目はなんであんなに優しかったんだろう…」。答えを見つけられないまま一歩ずつみんなと同方向に進み出した。
それからというもの、あの時の先生の表情の意味も、あの時の自分の直感的な気持ちの意味も分からないまま、ただひたすら先生を避け、授業などでそれが無理な時には出来る限り目を背けていた。どういう表情で先生と顔を合わせ、先生のどんな反応を自分が期待しているのかさえ分からなかった。ただ何となく切なくて、先生を直視できない現実を思うと涙が出そうになった。「こんなことならあんなことしなければ良かったんだ」と自分の中の悪魔を呪い後悔した。先生はというとそれこそ文字通り何もなかったかのように俺の前に現れた。「先生はどうして何も言ってくれないんだろう?」と、腹を立てていながら、内心少しホッともしていた。しかしただ毎日をそうやって生きることで先生への気持ちはより一層募る一方。実生活とは裏腹に夢や妄想の中では以前にも増して先生がどんどん近い存在になって行った。そんなこんなで1学期が過ぎていき、夏休み前の最終日になった。友達と帰宅しようと下駄箱に差し掛かった時、例のリコーダーを教室に置き忘れて来たことに気が付き、友達に先に行くよう告げて教室に戻った。急いでリコーダーを掴み、階段を降りるため角を曲がろうとしたその時、どんと何かにぶつかり受けとめられた。先生だった。一瞬何が起こったか分からず身動きが取れないで先生の胸に顔を埋める状態になった。次の瞬間事態を把握した俺は慌てて後退りし、しどろもどろに「あわわ…すみませんっ」と謝った。先生はクスッといつもの笑顔で俺を見つめてきた。数秒が過ぎた時、俺は自分が泣いていることに気が付いた。先生は慌てて、「どうした?どっかうったんか?」と言った。俺だって何が何だか分からない。ただ気が付くと「先生は俺のことなんも分かってくれへんねん!」と言い放ち先生の横を通り過ぎると全力で階段を掛け降りた。後ろから先生の「ちょっ、おい!」という声が聞こえていた。もう本当に何も分からなくなっていた。何で泣いてるのか。何であんなこと言ったのか。自分はなんなのか。先生にどうして欲しいのか。ただ分かっていたのは先生の笑顔が今の自分にはまぶし過ぎることと、先生が本当に好きなこと。
そのまま夏休みに入った。部活はお遊び程度のバレー部だったのでお盆休み以外の週に一度だけは学校に行く機会があった。それ以外はほとんど塾通いで来たる高校受験に向けて毎日が勉強の日々。ただ何かにつけてあの一件が頭の中を占拠し、先生に会いたい気持ちはどんどん膨らんだ。会って何ができる訳でもないし、先生にとってはほんの些細なことで俺のことなんか何も覚えていないかも知れないけど、とにかく会いたかった。部活に行くときには体育館への道すがら野球部の練習監督をする先生を遠目で見るたびに胸が苦しかった。そんな俺にはもう一つ処理しきれていない悩みがあった。先生のことを本気で好きになっているピュアな気持ちとは裏腹に先生は完全に俺の性の対象だった。あの時あんな気持ちを先生に吐露しながらも、あの時嗅いだ先生の胸の辺りの香りを思い出しながら毎日オナニーした。男への恋心、性的興奮への何となくの罪悪感、またその対象が男であることにこの時期は大いに悩みそのこと自体で不安定だったと思う。そんなある日、ついにその日が来た。いつもは練習日が重なると午前中にバレー部が午後にバスケ部が体育館を使うことになっていたが、その日はバスケ部が合宿で不在だったことと、顧問の都合で午後からバレー部の練習が行われた。練習終了後片付けが終わり、みんなで校門に向かっていると、遠くに先生の姿が見えてはっとした。先生はグランドとプールの真ん中にある建物に入って行くところだった。俺は友達に「あっ、忘れもんした!先帰っといて~」と来た道を戻るふりをし、友達が校門を出るのを確認して一目散にその建物に向かって走った。その建物にはプール用の更衣室と生徒はほとんど使わないシャワー室があるのだ。建物に近づくと前に押して開閉する擦りガラスが手前に開いていてそこから丁度その瞬間にシャワーをひねる音と水が勢い良く飛び出す音が漏れてきた。その窓の下でドキドキしながらじっとしていると、先生の咳払いが聞こえ、石鹸の匂いがしてきた。俺の興奮は一気に高まった。壁向こうには丸裸の先生がいる…俺の思考はもはやショートし、体は俺のものではなくなった。「だめ~っだめ~!」と頭は叫んでいるのに体は建物のドアノブを回していた。性欲が淡い恋心を完全に支配した瞬間だった。
建物に入ると中は薄暗く右手にある男女更衣室は戸がしまって暗かった。左手のシャワー室の扉の擦りガラスから光が漏れていた。俺は驚くほど素早く、冷静にそのドアノブを静かに回した。ドアが開き普段生徒は入ることのないシャワー室に足を踏み入れた。奥から聞こえるシャワーの音が更に大きくなった。水に潜った時のような頭に響く心臓音を聞きながら、脱衣場に続く短い廊下を俺は迷わず進み、ついに少しシャワーの湿気でモワッとする室内に入った。シャワーのドアは開けっ放しだった。右手に先生が脱いだ服を確認し、俺はシャワーのドアに物音を立てないように近づき中をそおっと覗いた。最初は極度の緊張のためか湿気のせいか数秒間はどこに先生がいるのか分からなかった。そのうち目がなれそれほど遠くない正面で先生がこちらに背を向けて体を洗っていることが分かった。俺の目は先生の引き締まったお尻に釘付けになった。考えてみると今までの俺の妄想は前からのビジュアルばかりで後ろは無かった。長年のスポーツ歴を語る背中の筋肉と少し脂肪の乗った腰、そこからきれいな曲線で出っ張ったお尻。その全てが大人の男の色気を醸し出していた。じーっとその後ろ姿とそこを流れ落ちる水に見とれながら本気でその水になりたいと思った。と、その時突然先生が背中にシャワーを当てるため向きを変え体の正面をこちらに向けた。俺は驚いて声を出しそうになりながら半ば乗り出していた体を瞬時に引っ込めた。少し呼吸を整えてからそおっと顔をドア枠から出し、中を覗くと先生はシャワーの水を頭からかけており顔を下に向けていた。トイレで横から見たチンコ、プールの授業で何度も見た胸筋、すべて見たことがあったが、そのコンビネーションに俺は圧倒された。好みとか、エロさとかを越えて、とにかく駆け寄って舐め回したいと思った。頭には血が上り、朦朧となりながら俺はあとずさった。緊張感に耐えられなくなったのだ。とりあえずドアから離れ一息付くと少し落ち着いて、全てから解放されたような錯覚を覚えていた。冷静になった俺は先生のシャワーがあともう少しかかるだろうと判断し、音を出さないようにそろりと先生の脱いだ服が置いてある場所に近寄った。最初にタンクトップを取り鼻に付けて大きく息を吸った。かなり汗臭い香りだったが、俺にとっては極上のフェロモンでしかなかった。そして次に先生の下着に手を伸ばした。先生のトランクスの背中下の少し汗で湿った部分に鼻をつけそれから唇をつけた。そこからお尻の部分へと唇を滑らせた。その時点で俺の興奮は絶頂を越えていた。そのままトランクスの前の部分をめくり、先生の生のものが触れていたまさにその部分に鼻をつけた。少しだけ小便の香りがした。股の部分は少し汗の香りがした。今度は舌を這わせた。もう興奮ではち切れそうだった。「あ~びっくりした。お前何やってんねん、こんなとこで?」俺はびく~んっと振り返り、持っていたトランクスを咄嗟に後ろに隠した。興奮しすぎてシャワーが止まったことに気が付かなかったのだ。口を開いても何も声が出ない状態。先生は下半身を隠すこともなく頭を拭きながらこちらに向かってきた。表情は怒っているようには見えない。ただ困ったような、そんな表情。見ようによっては少しほほえんでいるようにも見えた。しかし今の俺にはどちらにしても大ピンチであることには変わりない…
依然として声を出せないでいる俺を直視しながら先生はタオルを腰に回した。先生の一つ一つの行動がワンシーンの区切りのように思え、そのたびに幾分気が楽になるように感じもしたがそれは明らかに幻想。先生は無言で俺の至近距離にまで近づいた。俺は興奮と緊張と恐怖で卒倒しそうだった。次の瞬間先生は俺の予想をはるかに越えた行動にでた。左手で俺の両頬を下手から掴み、俺の口がタコ口のようになった。更に右手で俺の硬くなったチンコを強く握った。先生の熱い吐息が俺の顔にかかっている。俺の目からは涙がこぼれ落ちていた。単に恐怖からではなかった気がする。もっと複雑な初めて体験する混乱が俺の頭をぐちゃぐちゃにしていた。先生は無表情で「怖いか?」と言った。俺はただただ涙を流し続けた。無言の俺に向かって先生は「怖いんか?」とさっきより強い口調で、左手に力をこめ、俺の顔面をゆすった。俺はほぼ無感覚のまま、「はい」と答えた。はいなのかそれともいいえなのか、全く分からなかった。ただこの状況がこの後どうなるかの不安と先生と二人きりで大接近している得体の知れない幸福観という二つの相反する感情で体も心も完全に麻痺していた。
先生はパッと手を離した。俺はもはや自分を支えることも出来ず、先生の服が乗っている棚にへなへなともたれかかった。その拍子に後ろ手に隠していた先生のパンツがはらはらと俺の手から落ちた。先生は無言でそれを拾い上げた。そして「覗くんはあかん。下着盗むんもあかんぞ。」と言いニコッと笑った。俺はとにかく何に対しての意味もわからず、ただ一度は止まった涙がまた流れ始めたのを感じていた。それから先生は「こんなことをしてたらお前はこれから色んな怖い目に遭うで。お前は何がしたいねん。」と物凄く優しい口調で言った。俺はその優しさにもう耐えきれなくなっていた。自分が優しい言葉をかけてもらえるような立場でないことは理解していた。しかし自分の行動のどこのどの部分から叱られるべきなのか、そこが分からなかった。先生がそんな俺に向ける次の言葉を慎重に探している時、自分自身びっくりする行動を俺は起こしていた。無意識に俺は先生に飛びつき、首に腕を回して先生の唇に自分の唇を合わせた。と言うより吸い付いた。泣きながら力を込めて何度も何度も先生を吸い上げた。先生は全く抵抗をしなかった。無抵抗で俺の攻撃にじっと耐えているようだった。泣いていることもありよだれがだらだら流れ落ちていた。何秒間そうしていただろう。ようやく唇を離し、先生の体から降りると、俺は興奮と後悔でもうどうしていいか分からず下を向き肩で息をした。先生は「気は済んだか?」と言った。
気が済んだもくそもない。俺は完全に一線を越え、戻れないところまで来たんだ。さっきまでは自分にはよく分からない感情を先生にぶつけることに必死だったが、先生から叱られることもなくむしろ優しくされると今度は耐えきれないような罪悪感ガンガンと頭を揺すった。ひたすら下を向き黙っている俺に先生は「お前は先生が好きなんか?」と聞いてきた。頭痛の頭の中で先生の声が鐘の音のように響いていた。どうしてこんな単純な問題に答えられないんだろう。答えは決まっているのに、こんな状況で明らかなのに、何故か俺は「いえ…」、と答えていた。「そっか…単に大人に興味あっただけなんかな?思春期の混乱なんかな?先生も分からんけど、きっとお前なんてもっと分かんなくなってるんやろうな…今」。先生の言っていることはある意味イエスで、ある意味ノーだった。先生は好き、それは明らか。でもこの自分の衝動には確かにとても戸惑っていた。そんな俺の気持ちを知ってか知らずか先生は続けた。「とにかくお前が今日やったことは全部あかん。ほんまにいつか痛い目に遭うで。ほんまにな。でも先生はお前に好いてもらってんのやったらその気持ちはうれしいわ~」腰にまいていたタオルを外し、もはや俺の目を全く気にしないでパンツを履いた。そして俺に向かってニコッととろけそうな大人の笑顔をした。俺はどうやってこの状況を抜け出したらいいんだろう。完全に先生の笑顔にロックオンされていた。
先生の笑顔が、声が、体が全て俺の感覚に入ってきてボーッとしてしまっていた。外はだいぶ暗くなっていた。何も言えずに黙っている俺に先生は、「お前裸で泳いだ事あるか?」と聞いてきた。突然でドキッとしたのとあまりに突飛な質問だったのとで俺の緊張は超特急で高まった。「いえ」と普通過ぎる答えをやっとの思いで絞りだした。「そっか~。でっかい風呂で泳ぐのとおんなじやと思ってるやろ~。」先生はまるで子供が面白いいたずらを思いついた時のようにニコニコ笑いながら続けた。「ちゃうねんな~この蒸し暑い中、野外で水に裸で飛び込む解放感!いいで~」俺は何と言っていいかも分からず、「はあ…」と言うと、先生は「分かったか?脱げ!」と言った。俺は一瞬なんと言われたかも分からず「へぇ?」と聞き返すと、「先生とお前、裸で泳ぐの!早よ脱げ!」俺は、緊張のあまりうつむいていた。先生と裸で水に入るなんて考えただけでぞくぞくする。それでもそんな妄想もその場の緊張に吹き飛ばされた。黙りこくる俺に先生は「なんや、恥ずかしいんか?」と聞いてきた。俺はやっとの思いでうなずいた。「シャワーに忍び込んで先生覗いてんぞ!恥ずかしいことあるか!」すごい命令口調の中に不思議な暖かさを感じていた。それでも動けない俺に先生は近づき、俺のシャツのボタンを外した。間を入れずベルトを外し、ジッパーを下ろすとズボンが地面に落ちた。極限の緊張にも関わらず俺の股間はパンパンになっていた。先生は迷わず俺のパンツを下ろすと「お、ええもん持ってんな!」と指先でつついた。立ち上がり、まだ黙ってうつむいている俺に先生は優しく「先生と泳ぐのいやか?」と言った。俺は自分でもびっくりするほど強く首を横にふった。先生は「よっしゃ!」と大きく頷くと一度履いた自分のパンツを脱いだ。俺が先生のチンコに見とれるまもなく、先生は俺を肩に担ぎ上げ勢いよく走りだした。俺のドキドキは頂点に登り切っていた。肌が触れ合う先生にもきっと伝わっていたはずだ。外気は生暖かく、じめじめしていた。今後数分のことを思うと不安でしかたなかったが、先生と裸でいることのとてつもない興奮と感じたことのない幸福感に俺は身を預けることにした。
先生に担がれてあっという間にプールにたどり着いた。先生がプールの鍵閉め係だったからだろう、鍵は空いていてそのままプールサイドに出た。俺を担いで来たからか先生はだいぶ汗ばんでいて、俺はそのべっとりとした感触を楽しんでいた。そんな気持ちの余裕に自分自身驚いてしまうが、ここまで来るとその時の俺は先生と俺の間に密接な関係が生まれつつあることを感じていた。恋人同士のようなその感覚に酔いしれ、先生を独占していることがただただ嬉しかった。そんな平和な気持ちでいると、不意に「ほれ!」という先生の声が聞こえた。かと思うと、俺はプールに放り込まれた。突然のことで水の中でアップアップする俺を見て先生はクスクス笑いながら後に続いてプールに飛び込んできた。すでに気持ちが落ち着いていた俺は大きな声で「先生ひどいやんか~」と笑いながら言うと先生は急に黙って人差し指を俺の唇に当てて「シーッ」と言った。そして「誰か来て先生とお前の大切な個人授業台無しにされてまうからな」とささやいた。その時初めて辺りが真っ暗でとても静かなことに気が付いた。「先生が俺との時間を大切にしてくれてる…」そのことに俺はとてつもない幸せを感じていた。それで十分だった俺が「先生、大丈夫なんですか?」と言い終わらないうちに、気がつくと先生が俺の背後にいた。びっくりするのもつかの間、先生は俺を後ろから抱きしめプールの端まで連れていった。先生が背中をプールサイドにつける状態で俺を更にぎゅっと抱き締めた。俺は興奮と緊張ではちきれそうだった。俺の背中には先生の柔らかいチンコが密着し、チン毛が肌を刺激してその感覚に真実味を加えた。先生は黙って俺を抱き締め続けた。俺は先生が何をしているのか、この状況が何なのか、訳が分からなくなっていたが、震える手をそっと後ろ手に回し先生のモノに触れた。先生は抵抗しない。俺はもっと掴んだ。先生がまだ抵抗しないので俺は本能的に振り返り先生にキスしようとした。唇が一瞬ぶつかると先生は俺の顔を掴み、目を合わせこう言った。「お前はほんまは先生が好きなんか?」
あまりに真剣な先生の眼差しに少し怯え、さっきまでの幸福感が消え、緊張のあまりまた声が出せなくなった。「頭まとまらへんやろ?今はわからへんでもこれから色々分かってきて不安になったり、傷ついたりするかもしれへん。」先生が俺が男に興味があることを言っていることは分かった。「先生んこと好きかはわからんけど、これが俺の出来る限界や。先生は女が好きやし、それ以前にお前の先生やからな。分かるよな?」俺は大声を上げて泣きたくなる時の喉つかえたような痛みを感じながら、必死に涙をこらえた。何で涙がでるんやろ?世界に一人だけでも自分が何たるかに理解を示してくれる人がいたからか?それともさっきまで抱いていた、先生が俺を好きかもしれないという切ない幻想がはかなく破れ去ったからか?その時の俺には見当もつかなかった。今でもわからない。きっと両方だ。先生は続けた。「でも分かって欲しくてさ。お前、先生に泣きながら何にも分かってへんって言ったやろ?そうかもしれんけど、でもな、お前はお前やで。誰が好きでも嫌いでも今後どんなことが起きても、お前のこと分かってくれる人は絶対におるからさ。」もはや涙は止まらなかった。先生は泣きじゃくる俺をぎゅっと抱き締めてから、頭をポンッと叩いた。そして「寝そべってみよう!」と言うとプールサイドに登り仰向けに大の字で寝転んだ。俺も先生の後に従って横に並んだ。地面はひんやりとして何となく俺の体を吸い取っていくように思えた。「お前がどうかわからへんから、こんな話してええかわからんけど、実は先生の兄貴は男が好きやってんな。」俺の反応を気にするように俺に向き直りながら先生は続けた。「おとんとな、おかんがそれを気にしてもうてな。兄貴は自由奔放なフリして苦しんでた。先生は、何であれ兄貴大好きやったからさ。兄貴の気持ち痛いくらい分かった。でも本当のとこ一番自分を受け止められてへんかったんは、兄貴本人でな。大学の時死んでもた。自分を分かって欲しいのと自分は理解されるはずないっていう被害妄想に押し潰されたんやと思う。だから先生悔しかってん。俺は兄貴のこと大好きやったからさ。何で分かってくれへんかったんってさ」先生の目からも涙があふれ出ていた。「お前には分かって欲しかった。もしもこれから辛いことがあっても、お前に味方は必ずいるって気付いてほしい。」俺は耐え切れず声を出して泣いていた。理不尽で辛い現実を叩きつけてきた先生への言われのない腹立たしさと、率直な先生の愛情を受けとめられない未熟さに俺は耐え切れず泣いた。でもやっぱり先生がもっと大好きになっていくのを感じていた。先生はそんな俺を静かに見守ってくれていた。ひとしきり泣いて落ち着いた俺に「暗くなったな、ごめんな、遅くまで。早よ帰り」と優しく言った。俺は何と言っていいかも分からず、無言で立ち上がり出口へ向かった。背中に先生の優しい視線を感じた。俺は意を決して先生に駆け寄り、ジャンプしてキスした。そして出口まで走ってから振り返り、「あかんかも知れへんけど、先生のこと大好きやから!」と叫んだ。そしてお辞儀した。これが俺の最初で最後の失恋後告白体験。その後どのように帰宅したかは全く覚えていない。
中2になった。クラス替え発表掲示板の前でぼんやりしていると友達が近寄ってきて「一緒で良かったな!担任誰か知ってる?体育教師らしいで!どれかはわからんけど」と言った。えっ!もしかしたら先生かも!と淡い期待を持ちつつ全校集会に参加すると、残念。女子担当の女体育教師が俺の担任だった。俺が落胆していると、「どないしたん?S(先生のこと)じゃなくて良かったやん」。実は先生は体育教師の中で一番怖いと生徒内ではあまり人気が無かったのだ。俺は「そうやんな、はは」と力なく笑うしかなかった。教室に戻りホームルームが始まった。まず最初に教科時間割と担当教師の載った用紙が配られ、みんなそわそわしながら用紙を眺めていた。みんなとそわそわの内容が違う俺は恐る恐る上から「保健体育」を探した。「あった…男子保健体育…S!」俺は自然と飛び上がりそうになる自分を必死に抑え無上の喜びを噛み締めた。2年初めての体育の授業の日が来た。この日をどれだけ待ちわびたことか。先生は最初に出席をとり、初めて俺の名前を読んだ。俺は喉がカラカラになりながら小声で返事をした。内心は名前を呼ばれただけなのに喜びで心臓が張り裂けそうだった。
保健体育の授業は俺の想像以上に集中できなかった。中1では席替え時に窓際を狙ったが中2になり、俺の狙いは一番前列となった。といっても身長が低めだった俺はほぼ無競争で前列中央を毎回確保し、友達から変人扱いされていた。体育でなく保健の授業の時は大好きな先生を真下から見上げ毎回ボーっと空想に走っていた。一度、先生が話の最中に俺の机の端に腰かけて俺の肩に腕を置きながら数分間授業していた時には、幸せ過ぎて鼻血が出そうになった。あの時の先生の男臭い香りは今でも俺の男に求める匂いになっている。授業のあとの俺の決まった行動は先生の後を見つからないように追うこと。ひょっとすると先生がトイレに入らないかなと思っていたからだ。2年になって2ヵ月くらいたった頃だろうか。ついにその時が来た。先生が職員室の方向に向かう後ろを追い掛けていると職員室に一番近いトイレに入ったのだ。俺は迷わずその後に続き、あの時のリベンジをすべく先生の隣に立った。ドキドキは最高潮で口から心臓が飛び出そうだったが、俺は意を決して先生の手元に横目をやった。そこにあった。俺の夢に何度も登場していた先生のちんこが。全体の大きさは驚くほど俺の想像に近かったが、カリの大きさは想像より少し大きく、色は少し黒目だった。目が釘付けになり放せなかった。数秒が何時間にも感じられた。すると意識のずっと外で「そう言えばお前と隣でしょんべんすんの二回目やな。」という声が聞こえた。俺はハッとして顔を上げると先生と目が合った。とっさに自分のちんこに目を戻し、やっとの思いで「そうでしたっけ」と答えた。先生は何食わぬ様子でちんこをふり、しまうと俺の後ろを通り過ぎて洗面所で手を洗いながらクスッと笑った。そして、「このトイレ、教員用やで。早よ教室戻りや。授業はじまんで」と言い残してトイレから出ていった。あわてて外に出てトイレのドアを見ると、そこには「教員・来客専用 生徒使用不可」と書いてあった。
その後は先生の後ろを追い掛ける毎回行事を続ける勇気がなく、新たな収穫もないまま、ただただ先生のトレパンの下を自分だけ知っている幸せに浸っていた。しかし中2になって3ヶ月が過ぎると俺がこれまでは完全に忘れていた夏の一大事がある季節が訪れた。水泳の授業だ。妄想癖のある俺はその文字を思い浮かべるだけで、先生の水着姿、それも小学生の水泳の授業の時に当時の担任が付けていた競泳用水着を着た先生が容易に想像できた。しかも今の俺はその下の先生のものさえ知っている。妄想と言うにはあまりにもリアルな先生の姿が気が付けば俺の頭の中に常に浮かんでいた。そしてついに待ちに待ったその日がやってきた。中学には小学校と違い男女別れた更衣室があり、もうこの頃になると大体の男子に「毛」が生えており、中1の時とは違い今度は生えていない奴らが冷やかされたり恒例のチンコ見せ大会でみんな大盛り上がりだった。俺もみんなに漏れずその大会に参加し、はしゃいだふりをしていたが心は別の所にあった。はっきり言って友達のチンコなどどうだって良かった。みんなでひとしきりはしゃいでいると突然入り口がバンッと開いた。「こるぁ~チャイムはとっくになっとんねん!いらんことしてんと早よ出てこんかい!」という怒鳴り声が更衣室中に響き、ドアの所に怖い顔をした先生が立っていた。みんな一様にびびりながら「はい~」と急いで水着をはきタオルを持ってプールに飛び出した。俺もびびっていたがみんなとは違う気持ちを抱いていた。「落胆」だ。なんと先生は俺の想像していた競泳用水着ではなく短パンともとれるトランクス型の水着をはいていたのである。その時のおれのがっかりは言葉に表せない。なんだかどうでも良くなっていた。しかしプール前に整列し、先生が前に立つとそんな気持ちもぶっ飛んだ。さっきまで着ていたタンクトップを脱いだ先生の大人の胸筋は俺が夢で見ていたそれよりも更にたくましく、乳首はもっと黒くいやらしかった。想像以上の先生の体に俺は反応しそうになる下半身を必死で抑えるために先生から目を逸らし別のことを考えようとした。これが妄想通りの競泳用水着だったらどんなことになっていたか…と思うと俺の下半身は少し寒くなった。何日だか何週間か過ぎ、下半身との格闘には何回かの授業でようやく慣れ、興奮をコントロールできるようになってきたある授業で、俺は先生と四回目の急接近をすることになる。
前日は大雨だった。夕方を過ぎても夜になっても雨が止まない。明日がプールの授業という日は、雨でプールが中止になりませんように!と神様にお願いしながら眠りにつくのが決まりごとのようになっていた。翌日も雨は降り続いていた。3時間目のプールまでに止むだろうか。祈るような気持ちのまま1時間目を終えると2時間目前の休み時間に「今日のプールは決行」と日直が先生から聞いてきた。みんなから「え~っ、着替えんの面倒くさい」とか「髪型が崩れる」などの不満の声が上がっていたので、俺もとりあえずブーブー文句をいうフリをしていたが内心はウキウキだった。プールの授業が始まった。準備体操が終わると先生が「最初にこの屋根の水を落とそう」と準備体操をした場所にかけられた屋根がビニールシートのひさしを指差した。確かに昨日の雨が屋根にたまりべろーんとビニールが垂れ下がっていた。みんな各々にほうきを持って下から突いたりして水を落としていて、先生はみんなが届かない場所をジャンプしながら手で突いていた。俺は届きもしないのにわざと先生に近いところでジャンプしながら、よろけて先生に助け起こしてもらう空想をして楽しんでいた。するといきなり先生が「突き抜けっ!」と声を出すと同時に後ろから俺を持ち上げジャンプさせてから下に降ろした。びっくりと恥ずかしさのあまりよろめいた俺は本当に先生の方に体が流れて、その拍子に肘が先生の柔らかい部分に触れた。その感触が何のものかがはっきり分かっていた俺は更に動転し、「すみませんっ、すみません!」と謝った。先生は「えっ?何が?」というような表情を浮かべて、「あ、おう。」と言った。俺は自意識過剰な自分に恥ずかしくなりその場を咄嗟に離れた。
ドキドキが止まらない俺を放って、何事もなかったかのように授業はそのまま進行し、俺が待ちわびた、「洗濯機」の時間が来た。逆サイドで授業をしていた女子もあわせてみんなでプールに入り、縁に沿って同方向に回る。先生の笛の合図でみんなが流れに逆らって逆回転し、その抵抗と戯れるというゲームだ。小学校でも行われるこのゲームの時ばかりは先生も大いにはしゃぐので、ふざけて暴れる先生の背中に飛び乗ったりして、ある意味合法的に素肌に触れることができた。俺はいつも積極的に先生の近くではしゃいでいた。しかしその日ばかりは違った。さっき感じたあの感触の記憶が俺の欲望を刺激し、悪魔を呼び覚ました。悪魔は、「さっきのに気が付いていなかったんだ、もう一度触れてこい」と俺の耳元で囁いた。あいにくこの衝動を止めてくれる天使はおらず、俺ははしゃぐふりをしながら先生が前のめりになりながら他の生徒を引っ張っているその前にポジショニングし、いつでも俺の手が自然と先生の股間に「ぶつかる」態勢をとった。そしてまずは手の甲をそっと股間につけた。確かに俺の手が先生のチンコに触れている…。俺は何食わぬ顔をしながらもその状況に耐えられぬ程の興奮を覚えていた。もう自分の下半身なんて気にしていられなかった。また、同時に自分の大胆さにいささか呆れ驚いていた。先生を見つけるだけで、先生に声をかけられただけで幸せだったあの頃の俺はもうそこには存在しなかった。先生にもっと近付きたかった。先生をもっと欲しかった。先生に俺がそこにいることをもっと知って欲しかった。引き続き悪魔は俺に「気が付いてへんで、手の甲を返せ」と命令した。俺はそれに素直に従い、手のひらで先生のものに触れた。さっきよりはるかに正確に先生のチンコの重みが感じられた。悪魔は続ける、「掴め」。俺は手のひらに少し力を込めた…「もっと」…「もっと」。もう俺はまわりの喧騒さえ気にならなくなっていた。ただただ先生のそれを独占することに必死だった。その時「ピーっ!」と大きな笛の音にはっとした。そして俺の手首を先生の手が掴んでいることに気が付いた。まわりのみんなは笛の音に従って逆回転を始めていた。そこには確かに先生と俺だけの数秒間の静寂があった。先生は本当に優しい目をしながら、そっと手を離し、俺の頭を二回軽く叩いた。そしてみんなと同じ方向に向きを変え、進んでいった。俺は友達に後ろから押されるまで、呆然と立ち尽くし、奇妙な幸福感に満たされていた。「先生の目はなんであんなに優しかったんだろう…」。答えを見つけられないまま一歩ずつみんなと同方向に進み出した。
それからというもの、あの時の先生の表情の意味も、あの時の自分の直感的な気持ちの意味も分からないまま、ただひたすら先生を避け、授業などでそれが無理な時には出来る限り目を背けていた。どういう表情で先生と顔を合わせ、先生のどんな反応を自分が期待しているのかさえ分からなかった。ただ何となく切なくて、先生を直視できない現実を思うと涙が出そうになった。「こんなことならあんなことしなければ良かったんだ」と自分の中の悪魔を呪い後悔した。先生はというとそれこそ文字通り何もなかったかのように俺の前に現れた。「先生はどうして何も言ってくれないんだろう?」と、腹を立てていながら、内心少しホッともしていた。しかしただ毎日をそうやって生きることで先生への気持ちはより一層募る一方。実生活とは裏腹に夢や妄想の中では以前にも増して先生がどんどん近い存在になって行った。そんなこんなで1学期が過ぎていき、夏休み前の最終日になった。友達と帰宅しようと下駄箱に差し掛かった時、例のリコーダーを教室に置き忘れて来たことに気が付き、友達に先に行くよう告げて教室に戻った。急いでリコーダーを掴み、階段を降りるため角を曲がろうとしたその時、どんと何かにぶつかり受けとめられた。先生だった。一瞬何が起こったか分からず身動きが取れないで先生の胸に顔を埋める状態になった。次の瞬間事態を把握した俺は慌てて後退りし、しどろもどろに「あわわ…すみませんっ」と謝った。先生はクスッといつもの笑顔で俺を見つめてきた。数秒が過ぎた時、俺は自分が泣いていることに気が付いた。先生は慌てて、「どうした?どっかうったんか?」と言った。俺だって何が何だか分からない。ただ気が付くと「先生は俺のことなんも分かってくれへんねん!」と言い放ち先生の横を通り過ぎると全力で階段を掛け降りた。後ろから先生の「ちょっ、おい!」という声が聞こえていた。もう本当に何も分からなくなっていた。何で泣いてるのか。何であんなこと言ったのか。自分はなんなのか。先生にどうして欲しいのか。ただ分かっていたのは先生の笑顔が今の自分にはまぶし過ぎることと、先生が本当に好きなこと。
そのまま夏休みに入った。部活はお遊び程度のバレー部だったのでお盆休み以外の週に一度だけは学校に行く機会があった。それ以外はほとんど塾通いで来たる高校受験に向けて毎日が勉強の日々。ただ何かにつけてあの一件が頭の中を占拠し、先生に会いたい気持ちはどんどん膨らんだ。会って何ができる訳でもないし、先生にとってはほんの些細なことで俺のことなんか何も覚えていないかも知れないけど、とにかく会いたかった。部活に行くときには体育館への道すがら野球部の練習監督をする先生を遠目で見るたびに胸が苦しかった。そんな俺にはもう一つ処理しきれていない悩みがあった。先生のことを本気で好きになっているピュアな気持ちとは裏腹に先生は完全に俺の性の対象だった。あの時あんな気持ちを先生に吐露しながらも、あの時嗅いだ先生の胸の辺りの香りを思い出しながら毎日オナニーした。男への恋心、性的興奮への何となくの罪悪感、またその対象が男であることにこの時期は大いに悩みそのこと自体で不安定だったと思う。そんなある日、ついにその日が来た。いつもは練習日が重なると午前中にバレー部が午後にバスケ部が体育館を使うことになっていたが、その日はバスケ部が合宿で不在だったことと、顧問の都合で午後からバレー部の練習が行われた。練習終了後片付けが終わり、みんなで校門に向かっていると、遠くに先生の姿が見えてはっとした。先生はグランドとプールの真ん中にある建物に入って行くところだった。俺は友達に「あっ、忘れもんした!先帰っといて~」と来た道を戻るふりをし、友達が校門を出るのを確認して一目散にその建物に向かって走った。その建物にはプール用の更衣室と生徒はほとんど使わないシャワー室があるのだ。建物に近づくと前に押して開閉する擦りガラスが手前に開いていてそこから丁度その瞬間にシャワーをひねる音と水が勢い良く飛び出す音が漏れてきた。その窓の下でドキドキしながらじっとしていると、先生の咳払いが聞こえ、石鹸の匂いがしてきた。俺の興奮は一気に高まった。壁向こうには丸裸の先生がいる…俺の思考はもはやショートし、体は俺のものではなくなった。「だめ~っだめ~!」と頭は叫んでいるのに体は建物のドアノブを回していた。性欲が淡い恋心を完全に支配した瞬間だった。
建物に入ると中は薄暗く右手にある男女更衣室は戸がしまって暗かった。左手のシャワー室の扉の擦りガラスから光が漏れていた。俺は驚くほど素早く、冷静にそのドアノブを静かに回した。ドアが開き普段生徒は入ることのないシャワー室に足を踏み入れた。奥から聞こえるシャワーの音が更に大きくなった。水に潜った時のような頭に響く心臓音を聞きながら、脱衣場に続く短い廊下を俺は迷わず進み、ついに少しシャワーの湿気でモワッとする室内に入った。シャワーのドアは開けっ放しだった。右手に先生が脱いだ服を確認し、俺はシャワーのドアに物音を立てないように近づき中をそおっと覗いた。最初は極度の緊張のためか湿気のせいか数秒間はどこに先生がいるのか分からなかった。そのうち目がなれそれほど遠くない正面で先生がこちらに背を向けて体を洗っていることが分かった。俺の目は先生の引き締まったお尻に釘付けになった。考えてみると今までの俺の妄想は前からのビジュアルばかりで後ろは無かった。長年のスポーツ歴を語る背中の筋肉と少し脂肪の乗った腰、そこからきれいな曲線で出っ張ったお尻。その全てが大人の男の色気を醸し出していた。じーっとその後ろ姿とそこを流れ落ちる水に見とれながら本気でその水になりたいと思った。と、その時突然先生が背中にシャワーを当てるため向きを変え体の正面をこちらに向けた。俺は驚いて声を出しそうになりながら半ば乗り出していた体を瞬時に引っ込めた。少し呼吸を整えてからそおっと顔をドア枠から出し、中を覗くと先生はシャワーの水を頭からかけており顔を下に向けていた。トイレで横から見たチンコ、プールの授業で何度も見た胸筋、すべて見たことがあったが、そのコンビネーションに俺は圧倒された。好みとか、エロさとかを越えて、とにかく駆け寄って舐め回したいと思った。頭には血が上り、朦朧となりながら俺はあとずさった。緊張感に耐えられなくなったのだ。とりあえずドアから離れ一息付くと少し落ち着いて、全てから解放されたような錯覚を覚えていた。冷静になった俺は先生のシャワーがあともう少しかかるだろうと判断し、音を出さないようにそろりと先生の脱いだ服が置いてある場所に近寄った。最初にタンクトップを取り鼻に付けて大きく息を吸った。かなり汗臭い香りだったが、俺にとっては極上のフェロモンでしかなかった。そして次に先生の下着に手を伸ばした。先生のトランクスの背中下の少し汗で湿った部分に鼻をつけそれから唇をつけた。そこからお尻の部分へと唇を滑らせた。その時点で俺の興奮は絶頂を越えていた。そのままトランクスの前の部分をめくり、先生の生のものが触れていたまさにその部分に鼻をつけた。少しだけ小便の香りがした。股の部分は少し汗の香りがした。今度は舌を這わせた。もう興奮ではち切れそうだった。「あ~びっくりした。お前何やってんねん、こんなとこで?」俺はびく~んっと振り返り、持っていたトランクスを咄嗟に後ろに隠した。興奮しすぎてシャワーが止まったことに気が付かなかったのだ。口を開いても何も声が出ない状態。先生は下半身を隠すこともなく頭を拭きながらこちらに向かってきた。表情は怒っているようには見えない。ただ困ったような、そんな表情。見ようによっては少しほほえんでいるようにも見えた。しかし今の俺にはどちらにしても大ピンチであることには変わりない…
依然として声を出せないでいる俺を直視しながら先生はタオルを腰に回した。先生の一つ一つの行動がワンシーンの区切りのように思え、そのたびに幾分気が楽になるように感じもしたがそれは明らかに幻想。先生は無言で俺の至近距離にまで近づいた。俺は興奮と緊張と恐怖で卒倒しそうだった。次の瞬間先生は俺の予想をはるかに越えた行動にでた。左手で俺の両頬を下手から掴み、俺の口がタコ口のようになった。更に右手で俺の硬くなったチンコを強く握った。先生の熱い吐息が俺の顔にかかっている。俺の目からは涙がこぼれ落ちていた。単に恐怖からではなかった気がする。もっと複雑な初めて体験する混乱が俺の頭をぐちゃぐちゃにしていた。先生は無表情で「怖いか?」と言った。俺はただただ涙を流し続けた。無言の俺に向かって先生は「怖いんか?」とさっきより強い口調で、左手に力をこめ、俺の顔面をゆすった。俺はほぼ無感覚のまま、「はい」と答えた。はいなのかそれともいいえなのか、全く分からなかった。ただこの状況がこの後どうなるかの不安と先生と二人きりで大接近している得体の知れない幸福観という二つの相反する感情で体も心も完全に麻痺していた。
先生はパッと手を離した。俺はもはや自分を支えることも出来ず、先生の服が乗っている棚にへなへなともたれかかった。その拍子に後ろ手に隠していた先生のパンツがはらはらと俺の手から落ちた。先生は無言でそれを拾い上げた。そして「覗くんはあかん。下着盗むんもあかんぞ。」と言いニコッと笑った。俺はとにかく何に対しての意味もわからず、ただ一度は止まった涙がまた流れ始めたのを感じていた。それから先生は「こんなことをしてたらお前はこれから色んな怖い目に遭うで。お前は何がしたいねん。」と物凄く優しい口調で言った。俺はその優しさにもう耐えきれなくなっていた。自分が優しい言葉をかけてもらえるような立場でないことは理解していた。しかし自分の行動のどこのどの部分から叱られるべきなのか、そこが分からなかった。先生がそんな俺に向ける次の言葉を慎重に探している時、自分自身びっくりする行動を俺は起こしていた。無意識に俺は先生に飛びつき、首に腕を回して先生の唇に自分の唇を合わせた。と言うより吸い付いた。泣きながら力を込めて何度も何度も先生を吸い上げた。先生は全く抵抗をしなかった。無抵抗で俺の攻撃にじっと耐えているようだった。泣いていることもありよだれがだらだら流れ落ちていた。何秒間そうしていただろう。ようやく唇を離し、先生の体から降りると、俺は興奮と後悔でもうどうしていいか分からず下を向き肩で息をした。先生は「気は済んだか?」と言った。
気が済んだもくそもない。俺は完全に一線を越え、戻れないところまで来たんだ。さっきまでは自分にはよく分からない感情を先生にぶつけることに必死だったが、先生から叱られることもなくむしろ優しくされると今度は耐えきれないような罪悪感ガンガンと頭を揺すった。ひたすら下を向き黙っている俺に先生は「お前は先生が好きなんか?」と聞いてきた。頭痛の頭の中で先生の声が鐘の音のように響いていた。どうしてこんな単純な問題に答えられないんだろう。答えは決まっているのに、こんな状況で明らかなのに、何故か俺は「いえ…」、と答えていた。「そっか…単に大人に興味あっただけなんかな?思春期の混乱なんかな?先生も分からんけど、きっとお前なんてもっと分かんなくなってるんやろうな…今」。先生の言っていることはある意味イエスで、ある意味ノーだった。先生は好き、それは明らか。でもこの自分の衝動には確かにとても戸惑っていた。そんな俺の気持ちを知ってか知らずか先生は続けた。「とにかくお前が今日やったことは全部あかん。ほんまにいつか痛い目に遭うで。ほんまにな。でも先生はお前に好いてもらってんのやったらその気持ちはうれしいわ~」腰にまいていたタオルを外し、もはや俺の目を全く気にしないでパンツを履いた。そして俺に向かってニコッととろけそうな大人の笑顔をした。俺はどうやってこの状況を抜け出したらいいんだろう。完全に先生の笑顔にロックオンされていた。
先生の笑顔が、声が、体が全て俺の感覚に入ってきてボーッとしてしまっていた。外はだいぶ暗くなっていた。何も言えずに黙っている俺に先生は、「お前裸で泳いだ事あるか?」と聞いてきた。突然でドキッとしたのとあまりに突飛な質問だったのとで俺の緊張は超特急で高まった。「いえ」と普通過ぎる答えをやっとの思いで絞りだした。「そっか~。でっかい風呂で泳ぐのとおんなじやと思ってるやろ~。」先生はまるで子供が面白いいたずらを思いついた時のようにニコニコ笑いながら続けた。「ちゃうねんな~この蒸し暑い中、野外で水に裸で飛び込む解放感!いいで~」俺は何と言っていいかも分からず、「はあ…」と言うと、先生は「分かったか?脱げ!」と言った。俺は一瞬なんと言われたかも分からず「へぇ?」と聞き返すと、「先生とお前、裸で泳ぐの!早よ脱げ!」俺は、緊張のあまりうつむいていた。先生と裸で水に入るなんて考えただけでぞくぞくする。それでもそんな妄想もその場の緊張に吹き飛ばされた。黙りこくる俺に先生は「なんや、恥ずかしいんか?」と聞いてきた。俺はやっとの思いでうなずいた。「シャワーに忍び込んで先生覗いてんぞ!恥ずかしいことあるか!」すごい命令口調の中に不思議な暖かさを感じていた。それでも動けない俺に先生は近づき、俺のシャツのボタンを外した。間を入れずベルトを外し、ジッパーを下ろすとズボンが地面に落ちた。極限の緊張にも関わらず俺の股間はパンパンになっていた。先生は迷わず俺のパンツを下ろすと「お、ええもん持ってんな!」と指先でつついた。立ち上がり、まだ黙ってうつむいている俺に先生は優しく「先生と泳ぐのいやか?」と言った。俺は自分でもびっくりするほど強く首を横にふった。先生は「よっしゃ!」と大きく頷くと一度履いた自分のパンツを脱いだ。俺が先生のチンコに見とれるまもなく、先生は俺を肩に担ぎ上げ勢いよく走りだした。俺のドキドキは頂点に登り切っていた。肌が触れ合う先生にもきっと伝わっていたはずだ。外気は生暖かく、じめじめしていた。今後数分のことを思うと不安でしかたなかったが、先生と裸でいることのとてつもない興奮と感じたことのない幸福感に俺は身を預けることにした。
先生に担がれてあっという間にプールにたどり着いた。先生がプールの鍵閉め係だったからだろう、鍵は空いていてそのままプールサイドに出た。俺を担いで来たからか先生はだいぶ汗ばんでいて、俺はそのべっとりとした感触を楽しんでいた。そんな気持ちの余裕に自分自身驚いてしまうが、ここまで来るとその時の俺は先生と俺の間に密接な関係が生まれつつあることを感じていた。恋人同士のようなその感覚に酔いしれ、先生を独占していることがただただ嬉しかった。そんな平和な気持ちでいると、不意に「ほれ!」という先生の声が聞こえた。かと思うと、俺はプールに放り込まれた。突然のことで水の中でアップアップする俺を見て先生はクスクス笑いながら後に続いてプールに飛び込んできた。すでに気持ちが落ち着いていた俺は大きな声で「先生ひどいやんか~」と笑いながら言うと先生は急に黙って人差し指を俺の唇に当てて「シーッ」と言った。そして「誰か来て先生とお前の大切な個人授業台無しにされてまうからな」とささやいた。その時初めて辺りが真っ暗でとても静かなことに気が付いた。「先生が俺との時間を大切にしてくれてる…」そのことに俺はとてつもない幸せを感じていた。それで十分だった俺が「先生、大丈夫なんですか?」と言い終わらないうちに、気がつくと先生が俺の背後にいた。びっくりするのもつかの間、先生は俺を後ろから抱きしめプールの端まで連れていった。先生が背中をプールサイドにつける状態で俺を更にぎゅっと抱き締めた。俺は興奮と緊張ではちきれそうだった。俺の背中には先生の柔らかいチンコが密着し、チン毛が肌を刺激してその感覚に真実味を加えた。先生は黙って俺を抱き締め続けた。俺は先生が何をしているのか、この状況が何なのか、訳が分からなくなっていたが、震える手をそっと後ろ手に回し先生のモノに触れた。先生は抵抗しない。俺はもっと掴んだ。先生がまだ抵抗しないので俺は本能的に振り返り先生にキスしようとした。唇が一瞬ぶつかると先生は俺の顔を掴み、目を合わせこう言った。「お前はほんまは先生が好きなんか?」
あまりに真剣な先生の眼差しに少し怯え、さっきまでの幸福感が消え、緊張のあまりまた声が出せなくなった。「頭まとまらへんやろ?今はわからへんでもこれから色々分かってきて不安になったり、傷ついたりするかもしれへん。」先生が俺が男に興味があることを言っていることは分かった。「先生んこと好きかはわからんけど、これが俺の出来る限界や。先生は女が好きやし、それ以前にお前の先生やからな。分かるよな?」俺は大声を上げて泣きたくなる時の喉つかえたような痛みを感じながら、必死に涙をこらえた。何で涙がでるんやろ?世界に一人だけでも自分が何たるかに理解を示してくれる人がいたからか?それともさっきまで抱いていた、先生が俺を好きかもしれないという切ない幻想がはかなく破れ去ったからか?その時の俺には見当もつかなかった。今でもわからない。きっと両方だ。先生は続けた。「でも分かって欲しくてさ。お前、先生に泣きながら何にも分かってへんって言ったやろ?そうかもしれんけど、でもな、お前はお前やで。誰が好きでも嫌いでも今後どんなことが起きても、お前のこと分かってくれる人は絶対におるからさ。」もはや涙は止まらなかった。先生は泣きじゃくる俺をぎゅっと抱き締めてから、頭をポンッと叩いた。そして「寝そべってみよう!」と言うとプールサイドに登り仰向けに大の字で寝転んだ。俺も先生の後に従って横に並んだ。地面はひんやりとして何となく俺の体を吸い取っていくように思えた。「お前がどうかわからへんから、こんな話してええかわからんけど、実は先生の兄貴は男が好きやってんな。」俺の反応を気にするように俺に向き直りながら先生は続けた。「おとんとな、おかんがそれを気にしてもうてな。兄貴は自由奔放なフリして苦しんでた。先生は、何であれ兄貴大好きやったからさ。兄貴の気持ち痛いくらい分かった。でも本当のとこ一番自分を受け止められてへんかったんは、兄貴本人でな。大学の時死んでもた。自分を分かって欲しいのと自分は理解されるはずないっていう被害妄想に押し潰されたんやと思う。だから先生悔しかってん。俺は兄貴のこと大好きやったからさ。何で分かってくれへんかったんってさ」先生の目からも涙があふれ出ていた。「お前には分かって欲しかった。もしもこれから辛いことがあっても、お前に味方は必ずいるって気付いてほしい。」俺は耐え切れず声を出して泣いていた。理不尽で辛い現実を叩きつけてきた先生への言われのない腹立たしさと、率直な先生の愛情を受けとめられない未熟さに俺は耐え切れず泣いた。でもやっぱり先生がもっと大好きになっていくのを感じていた。先生はそんな俺を静かに見守ってくれていた。ひとしきり泣いて落ち着いた俺に「暗くなったな、ごめんな、遅くまで。早よ帰り」と優しく言った。俺は何と言っていいかも分からず、無言で立ち上がり出口へ向かった。背中に先生の優しい視線を感じた。俺は意を決して先生に駆け寄り、ジャンプしてキスした。そして出口まで走ってから振り返り、「あかんかも知れへんけど、先生のこと大好きやから!」と叫んだ。そしてお辞儀した。これが俺の最初で最後の失恋後告白体験。その後どのように帰宅したかは全く覚えていない。
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