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  • 2015⁄10⁄17(Sat)
  • 22:44

俺の雅史

俺の名前は藤田浩之。『ToHeart』っていうゲームの主人公をやっているんだけど、今となってはもう懐かしのというか、時代遅れのゲームになっちまったかな。

まあ、それはともかく。そのゲームで色々な女の子と色々な事をさせてもらった俺だけど、ファンの間で密かに噂になっていたのが、いわゆる「雅史END」というやつだな。

俺の幼なじみの親友、佐藤雅史が最後に意味深な言葉で俺を見てニコッと笑う、雅史ホモ説がまことしなやかに囁かれるのも分からないでもないエンディングだけど、本当はバッドENDなのにおかしな話だな。

とはいえ、ただの美少女から魔法使い、果てはロボットに至るまで、誰とも分け隔てなく仲良くなってきた俺だ。実のところ雅史なら恋愛対象として悪い相手じゃないと、俺も密かに思ってたんだ。


本編では語られることはなかったけど、実は熱烈なスカトロマニアというのが俺の本性なんだ。もちろんスカトロと言ったらウンコのことだよな。オシッコなんて所詮子供の遊びじゃないか。

だから俺は女の子を好きになるとき、ただ可愛いというだけじゃ駄目なんだよな。変わった語尾とか、ツンデレとか、そんな表面的な薄っぺらい萌えはどうでもいいんだ。どんなウンコをするかが重要なんだよ。

この子はどんなウンコをするのか。そのウンコが似合っているか、そしてそのウンコを食べたくなるかどうかで決まる。その意味で言えば、雅史も下手な美少女に負けないぐらい、魅力的なウンコを妄想させてくれる男だよな。

なんたって男のウンコなんて、普通だったら絶対見たくないだろうに。でも、雅史のは違う。俺を含めたそこら辺の野郎とは違う、男なのにウンコを見てみたくなる可愛さがあるんだよ。まあ、確かに顔は可愛いけどさ。

実際、俺は中学の時に雅史のウンコを覗いてしまった事がある。あれは二人でゲーセンに行った時だったかな。

遊んでいる途中で雅史がトイレに行くといって抜け出して、俺もすぐ後にゲームが終わったから、ついでに用を足してくるかとトイレに行ったら、そこに雅史の姿がなかった。

トイレに入って行った雅史の姿が見えないということは、アレしかないよな。そう、雅史は個室の中に入ってウンコをしていたとしか考えられないだろ。実際に個室のドアは一つ閉まっていたしな。

男子が友達にウンコをした事を知られるのは、その後の人生に影響を及ぼすぐらいの死活問題だ。それなのに、いくら俺と雅史が幼なじみとはいえ、ちょっと無謀すぎやしないかと思ったけど、きっと雅史は俺がゲームに夢中になってると考えて、しばらくトイレに籠もっていても大丈夫とでも思ったんだろうか。

自分が知っている人間がウンコをしている現場を押さえてしまった。しかも親友の雅史の。ウンコをするなんてイメージのなさそうな雅史のウンコ現場を。俺は何故か雅史のウンコへの興味を抑えることができなくなっていた。


なるべく音を立てないようにコッソリと隣の個室に入って、下に開いている壁の隙間から雅史がいる個室の中を覗き込んだ俺は、そこから見えた光景に思わず目を見張ってしまった。

まるで少女のように綺麗な肌をした尻と、こんな風になるのかと驚かされるぐらいに伸びきった肛門。そしてそこからぶら下がった太いウンコ。普段おっとりしてて、まだガキっぽい面もある雅史なのに、ウンコだけは男らしく野太いというのが不思議と印象に残る。

俺が覗いたときには既にウンコを出し切る瞬間だったらしく、すぐにプツッという小さな音をさせてウンコが肛門から落下すると、今度はボコッという音を立てた。ウンコが便器の底に落ちた音だろう。

「ふーっ…」

太いウンコを肛門から吐き出して、雅史がスッキリしたような溜息をついた。そりゃあ、あれだけのウンコをすればスッキリするだろうな。…だけど、もうちょっと雅史のウンコを見ていたかったよな、惜しかったぜ。

「ふんっ…、んんんっ…!」

もうちょっと早く覗いていたら。と俺が後悔していると、縮んでいた雅史の肛門が再び膨らんで、雅史の力み声が聞こえてくる。まだ出るのか。俺は雅史に感謝しながら今度はもっと良くウンコを観察しようと目を凝らした。


その後、雅史は俺が覗いていることに最後まで気付かないまま2本のウンコを肛門から吐き出した。俺がチラッと見た最初のウンコも含めると、合計3本ものウンコをしたことになるのか。

驚くのは、それが3本とも結構太くて長かったことだ。いくら育ち盛りでもそんなにウンコが出るものなのじゃあないと思ったけど、雅史は毎日部活を頑張っているみたいだから、俺よりも良く食べるせいなのかもしれないな。

ほんのりと漂ってくるウンコの臭いもまったく気にならないぐらい、俺は雅史のウンコ姿に見とれてしまっていたが、雅史が紙を取り出して後始末し始めた今、こうしちゃいられない。先に外に出て、雅史に覗いていたことがバレないようにしないとな。

…しかしまてよ。このままトイレから出て、まったく気付かなかったフリをするのも面白くない。今さっきトイレに来た事にして、個室から出てくる雅史と鉢合わせっていうのも面白いかもしれないな。

個室から出て来た雅史と目があって、雅史がどんな反応をするか見物だな。もっとも俺は、雅史のウンコから肛門まで全部見てしまったんだから今さらなんだが、それだけはさすがに言えないよな。

水を流す音だ、そろそろだな。俺は手を洗っている仕草をしながらドアが開く音に耳を傾け、雅史が出て来た瞬間に、今気が付いた様子で振り向いて雅史と目を合わせた。

「…あ、浩之。…ゴメンね、待たせちゃったかな?」

「お、おう。さっきまでゲームやってたから、別に気にしてないぜ」

もうちょっと驚くとか、慌てふためくとか、俺はからかい甲斐のある反応を期待していたのに、雅史の奴、案外普通だったな。多少は困ったような顔をしていたと思うけど、普通に俺の隣に来て手を洗っているしな。

(いいのか雅史?俺、本当は雅史のウンコ見ちゃったんだぜ?)

俺が心の中で叫んでも、雅史はいつも通りで落ち着いている。もしかしたら照れ隠しなのかとも思ったが、それを確かめる手段は俺には思いつかなかった。


雅史の本心は分からなくても、とりあえず俺の心の中に雅史の尻と肛門、そして野太いウンコの映像は強烈に焼き付き、今でも雅史のウンコ姿が俺のオカズのローテーションに時々入っているというわけだ。

そういうわけで、次からは俺が本編ではとても入れられないような雅史ENDを語ってみることにするか。まあ、そんな趣味の奴がいたらよろしくな。
高校生活も二年目を迎え、ちょうど今が一番気楽でいい時期だ。高校の勉強にも慣れたし、上級生相手に緊張することもそれほど無い。卒業後の進路も、もう一年あると思えば気楽に考えられるものだ。

おまけに俺は雅史と違ってクラブにも所属してないから、放課後なんかは好き放題遊び放題というわけだ。その分志保とのゲーセンでの勝負で無駄に散在してしまったりもするが、まあ必要経費って奴かな。

そして今日は土曜日だ。午後を丸々遊びに利用できるという点では有り難くもあるが、かえって暇を持てあましたりするのが難だ。そういう意味では誰と一緒に帰るかが、重要なポイントだな。

「あ、浩之。今帰るところかな?」

何も考えずに下駄箱の所に向かうと、そこには雅史がいた。俺と違って雅史はこんな日もサッカー部で汗をかかなきゃいけないんだから、大変だよな。

でも、なんで制服なんだ?いつもだったらすぐに昼飯を食べてユニフォームに着替えて、グランドに向かってると思ったんだが…?

「今日は顧問の先生の都合で休みなんだ。だから僕も、もう帰るところだよ」

なるほどな。じゃあ、今日は雅史と一緒に野郎二人で寂しく下校することにするか。ついでにヤックで何か食っていこうぜ。野郎二人でも空しくなんかないぞ、俺は。

「え?男二人でヤックって、何かいけなかったのかな…?」

おいおい、ノリだよ、ノリ。俺は別に何とも思っちゃいないけど、あえて自虐的に話して場を盛り上げようとしてるんじゃないか。本当は雅史と一緒なら寂しいどころか、周りの女達に俺達の熱々カップルぶりを見せつけてやりたいぐらいなんだぜ。

「えーっと、…それも場を盛り上げるための言葉なんだよね」

どことなく困ったような笑い顔で答える雅史を見ていたら、一人で盛り上がっている俺が凄い恥ずかしく思えて、自己嫌悪してしまいそうだ。冗談でもそこまで言うなんて、俺が変に雅史を意識しているみたいじゃないか。

とりあえず商店街のヤックに来てみたが、店内は俺達と同じ学校帰りの女子が多すぎて、ろくに座れる席もなさそうだ。買わないで帰るのもシャクなので、ひとまずテイクアウトにして、どこで食うかは歩きながら決めることにしよう。


ポテトをつまみ食いしながらその辺をブラブラすると、俺はちょうど帰り道の側にある公園を思い出した。それなりに広い割りに静かで、たまに子供が遊んでいる程度の公園なら、ベンチに座ってのんびりハンバーガーを食べるにはちょうど良いだろう。

「え…?公園って、帰り道沿いにある公園のこと?」

その公園だと俺が答えると、雅史はちょっと嫌そうな顔をしたけど、せっかくのハンバーガーが冷めたら美味しくないだろと、俺が雅史の意見も聞かずにさっさと公園に向けて歩き出したら、雅史も仕方なく付いてきた。こういうときは半ば強引に決めてしまうのが一番さ。


公園の広場は小学生ぐらいのガキがたむろしているだけで、その騒ぎ声が響く程度の静かなものだ。ベンチもほとんど空いているので余裕で腰掛けながらハンバーガーを頬張る俺にひきかえ、雅史は妙にガキ達の方を気にしながら落ち着かない様子だ。

何を気にしているのか俺が聞こうとしたら、後ろからバタバタとした足音が近づいてきたので俺と雅史が振り向くと、3人のガキが俺達の方に小走りで駆け寄ってきていた。

俺は別にそのガキ達を見ても何とも思わなかったが、雅史は何故かぎょっとした顔をすると、慌てて正面を向いてガキ達から目を逸らした。

「あれー?お兄さん、またウンコしに来たのー?ねー、何しに来たのー?何で来たのー?」

明らかに背を向けている雅史に対して浴びせかけられるガキ達の言葉に、俺は最初何が何だか理解できなかったが、今どきの小学生らしい、いかにも生意気そうなガキ達の嫌味たっぷりな態度で、雅史への悪意だけはハッキリと分かる。

「このお兄さんさー、この間ここのトイレでウンコしてたんだぜー。すっげーいっぱい出してさー、すっげー臭かったんだぜー」

ひとまずガキ達に何をやってるんだと聞いて騒ぐのを止めさせると、3人組のリーダーっぽい奴が得意げに説明を始めるが、要約すると最近雅史がこの公園のトイレでウンコをしたらしく、それをこのガキが覗いて現場を押さえたということで、雅史の弱味を握ったとでも思っているらしい。

「ほら、お兄さん。トイレ空いてるよー。早くウンコしてくればー?」

雅史を取り囲んでイジメのように酷い言葉を浴びせかけるガキ達の姿に、ようやく俺は雅史に悪いことをしてしまったのに気が付いた。雅史は本当はこの公園に近づきたくなかったのに、俺が無理矢理連れてきてしまったから、こんな目に会ってしまったんだ。

本当は今すぐここから立ち去ってしまいたいに違いない。だけど俺がいるから遠慮して、ここを離れることが出来ずに黙ってガキ達の悪口に耐えているんだろう。俯いたまま背中を震わせてジッと堪えている雅史の姿に、俺は申し訳なくていたたまれない気持ちになった。


俺は食っていたハンバーガーのセットを急いで袋に詰め込むと、ガキ達を追い払いながら雅史を連れて公園を出た。帰り道を付いてこられるとまずそうなので、わざと違う方向の道をしばらく歩いてからガキ達がいないことを確認して、遠回りで帰宅することにした。

念のためにいったん俺の家に上げて、しばらく時間をおいてから雅史を帰らせることに決めて、とりあえずは一段落した。帰り道の途中、何度も鼻をすすっていた雅史がきっと泣いていたのかと思うと、俺はただゴメンと謝ることしかできなかったが、こうして安全な場所で二人っきりになった今、俺は改めて雅史に今日のことを謝罪した。

「いいんだよ、浩之。浩之は何も悪くないんだから」

少しは落ち着いたのか、雅史は精神的に疲れているはずなのに笑顔を作ってくれたことで、逆に俺の方が慰められた気分だ。

持ち帰った食いかけのハンバーガーもすっかり冷めてしまったし、これを食べると雅史がさっきのことを思い出してしまうんじゃないかと思った俺は、食えなかったら俺が片付けてやるよと言ったけど、雅史は自分で食べると答えた。

冷めたハンバーガーとポテトをボソボソ食べている雅史を見ていると、俺の方がさっきのことを思い出して辛くなってくる。これじゃあせっかくのヤックも美味くないよな…。

「どうしたの、浩之?『俺達は熱々カップルだ』とか、さっき言ってなかったっけ。それじゃあ全然熱々に見えないよ」

…そ、そうだよな!ハハハッ!雅史と一緒なら冷めたポテトも熱々のつもりで食べられるぜ!…結局、俺が雅史を励ますどころか、雅史に励まされる事になってしまったよ。


ハンバーガーも食べ終え、雅史がそろそろ帰ろうとしたとき、俺はお節介だとは思いつつも家まで送ろうかと聞いてみたが、さすがに雅史もそこまでされるのは恥ずかしいんだろうな。

「うーん…本当にいいの?じゃあ、浩之に送ってもらおうかな」

雅史の意外な返事に、逆に俺が戸惑ったけど、それはそれで嬉しい。俺が雅史にしたことを思えば、それぐらいしないと気が済まないから。喜んで家まで送らせてもらうぜ。
帰り道、雅史ももう大丈夫そうだし、俺も安心して家まで送ることが出来そうだ。

今日の下校が俺と雅史の二人きりで、本当に良かったかもしれないな。あかりや志保が一緒だったりすると、いくら二人が気を遣ってくれたとしても、女の目の前で小学生にからかわれたなんて、雅史だって辛いだろうからな。

これは俺達だけの秘密。いや、もう忘れてしまうぐらいがいいんだ。俺が覚えないことで、雅史の嫌な記憶も消えてくれれば幸いだしな。

「ねえ、浩之。…あのさ、さっきの事なんだけど…。あの子達の言ったことは、恥ずかしいけど本当なんだ」

俺があの事を忘れようと決意した時、何故か雅史の方からあの事の核心を切り出してくる。俺に話しても雅史自身が嫌なことを思い出すだけなのに、どうしてとも思ったが俺は止めろとは言えずに、雅史の話を聞くしかなかった。

雅史は強がっているわけじゃない。きっと俺にガキ達との因縁を話すことによって、雅史なりに気持ちの整理が付けられるのかもしれない。だとしたら俺は雅史の話を聞かなくちゃいけない。親友の雅史が酷い目に遭ったことを聞くのが辛くても。


「部活が終わって帰っている途中、どうしてもトイレが我慢できなくなって、あの公園にトイレがあるのを思い出して、そこに入っていったんだ」

雅史は男には珍しく、どちらかというと便秘気味のようだ。昔、俺が覗いた時のウンコの量がそれを物語っているだろう。溜め込まなければ長くて太いウンコを3本も出せたりはしないさ。

だからいざウンコがしたくなった時は、溜め込んだ凄い量のウンコが重みで余計に下がってくるわけだから、便意も強い。

サッカー部の練習でお腹を空かせているから、食事も顔の割によく食べるし、消化も良さそうだから、女に比べれば軽い便秘でも、一度にウンコを溜め込む量が多ければ、急に来た便意を我慢するのも大変なんだろうな。

部活も終わりに近づいた頃から便意は強くなっていたのに、仲間の前からトイレに抜け出す口実がどうしても出来なくて、仕方なくそのまま帰宅している途中でようやく一人になった時には、便意ももう限界まで来ていた。

内側からウンコに圧迫される肛門が音を上げ、既に口を開きかけているぐらい切羽詰まっている雅史は、とにかく今すぐスッキリしてしまいたくてしょうがなかった。そこでこの先にある、小さな頃俺とよく遊んでいた公園に気が付いて、早足で歩き出した。

公園にたどり着いた雅史は、もうトイレしか目に入らずに真っ直ぐ公園の中を突き進んでいたせいで、そこで遊んでいた悪ガキ達に目を付けられたのにも気付かず、個室に入ってからも周囲の様子に気を配ることを怠ってしまった。

「なあ、もしかして今の人ウンコじゃねえか?」

公園に来るなり一目散にトイレに向かう学ラン姿の雅史は、ウンコがイジメのネタとしてもっとも利用される小学生の、悪ガキ達の心をくすぐりすぎた。悪ガキ達は当たり前のように雅史の後を追ってトイレに入り、ドアが閉まっている個室の前に忍び寄る。

「覗いちゃおう」「覗け覗け」悪ガキ達は人の弱味を暴くのが楽しくてたまらないという、無邪気なのに悪魔のような笑顔でヒソヒソと煽り合うと、何のためらいもなくしゃがみ、ドアの下の隙間から個室の中を覗き見る。

慌てている雅史は、ドアの向こうから聞こえる微かな声にも気付かずに、悪ガキ達の目の前に無防備な尻をさらけ出し、怒濤のような勢いで肛門から吐き出される見事な三本糞を披露してしまった。

「あぁぁぁ……っ、はぁぁぁ……」

溜め込んだ三本糞を一気に吐き出し、あっという間に尻の中が空っぽになった雅史は、その開放感で頭の中まで空っぽになったかのように色っぽい声で溜め息を吐き、放心状態になっていた。

無事にウンコを吐き出し終えたことでさらに気が弛んだ雅史は、立ち上がって肛門をのんびり拭いている最中もウンコをそのままにしていたので、ウンコの臭いは全て個室の外にも漂って、悪ガキ達に更なるイジメのネタを与えてしまう。

雅史のウンコの臭さに、悪ガキ達もたまらず覗くのを止めて個室から離れるが、トイレから出ようとはしない。

これが普通の男だったら、悪ガキ達はバレないようにトイレから逃げ出し、遠くからコソコソ笑って終わりにするところだが、雅史の顔が可愛くて優しそうなのが災いして、悪ガキ達にナメられてしまったのだろう。悪ガキ達は雅史を待ち伏せ、からかおうとするつもりだ。


雅史がスッキリして個室から出ると、目の前に3人の小学生が道を塞ぐように立っているのに驚き、ウンコをした現場を押さえられたことで動揺するが、相手は小学生だ。きっと面白半分だろうと出来る限り平静を装うとした。

「き、君たち、どうしたんだい?ちょっとどいてくれないかな」

動揺を隠そうとしているのが見え見えな雅史の言葉に、悪ガキ達は一斉に吹き出し、雅史の言葉をからかうように真似てニヤニヤと笑う。雅史が「向こうに行きたいんだ」と何度頼んでも、まったく効果はなかった。

「ねー、お兄さんトイレで何やってたのー?ねー!ねー!何してたのー?」

3人の悪ガキに代わる代わる絡まれ、雅史は正直に答えないと、どいてくれそうにないと観念して、正直に自分がウンコをしたことを認めた。

「ぼ…僕は、ウンチをしていたんだよ。これでいいよね?だから早くどいてくれないかな」

雅史が顔を赤くしながら答えても、それは悪ガキをさらに調子付かせるだけだった。雅史の「ウンチをしていたんだよ」発言を馬鹿にするように真似をし、悪ガキは自分達だけでいつまでも爆笑している。

「お兄さんはウンコをしてスッキリしましたか?」
「お兄さんのウンコはどうしてあんなに臭いんですか?」
「今の気持ちはどうですか?泣きたいですか?」

3人の悪ガキ達の意地悪な質問によるイジメを立て続けに繰り返され、心の優しい雅史は小学生を相手に反撃することも出来ず、顔を俯けて屈辱で体を震えさせながら耐え続けていたが、今にも泣き出しそうな寸前になって初めて雅史が怒った。

「…どいて。…どいてよっ!」

雅史に両手で押し飛ばされた悪ガキがひるんだ隙に、雅史はそれ以上反撃することなく走ってトイレから逃げ出した。公園が見えなくなるまで走り続けた雅史がようやく立ち止まると、ボロボロと溢れてくる涙を何度も拭っていた。


雅史がどんな酷い目にあったのか、俺にも良く分かった。子供だということを良いことに、周りの人間を辱めても何とも思わない悪ガキ達がつくづく憎らしくなってくる。

「浩之を僕の騒ぎに巻き込んじゃったんだし、黙っているわけにはいかないよ。みっともないけど、正直に言わないと浩之を余計に心配させちゃうかもしれないから」

あんな目に遭ってもまだ俺に気を遣ってくれる雅史が、俺には凄く立派に見えた。自分がどんなに辛くてもグッと堪え、他人を気遣うことの出来る雅史の優しさは、決して弱さなんかじゃない。悪ガキに殴って反撃をする野蛮な強さより、ずっと心が強いんだよ。

そうだ、しばらくはあの悪ガキと会わないように、公園を避けて遠回りして帰れば良いんだよ。俺も付き合うぜ、これからは毎日一緒に帰ろう。もしアイツらと会っても、俺がアイツらを殴ってでも雅史を守ってやるよ

俺の提案に、雅史は「そうだね」と言って頷く。「でも、殴るのは駄目だよ」と窘められたが、なに、俺はそれぐらいの気持ちで雅史を守ってやるという思いが伝わればいいさ。

「今日は送ってくれてありがとう、浩之。浩之がずっと側にいてくれて、凄く嬉しかったよ」

雅史を家まで送った時の帰り際、雅史の感謝の言葉と、あまりにも純粋すぎる笑顔に、俺の胸の高鳴りがいつまでも止まらなかった。
ある日の休日、俺と雅史は電車で郊外に出かけることにした。目的は駅から結構歩いた所にある、ホームセンター内のペットショップだ。

雅史が飼っているハムスターのために、餌やら何やらを買い出しに行くので付き合ってくれって言うから、面倒だけど、どうせ暇だからたまには遠出してみることにした。

ただ地元にもペットショップはあるのに、どうして電車まで使って離れた店に行くのか疑問だったけど、やはり大型店にあるようなペットショップじゃないと、品揃えが悪いらしい。

「小さな店は、もう犬や猫しか取り扱わないからね。大きな店じゃないと、ハムスターの新しい小屋やトイレを揃えるのも大変なんだよ」

ふーん。ま、ペットを飼うのは面倒な俺には良く分からないことだ。たまに人のペットを可愛がる程度が一番だな。見るだけなら、あかりっていう犬と、雅史っていうハムスターがいつも近くにいるし。

買い物をするついでに、店のケージの中で群がって寝ているハムスターを眺めている雅史の顔は、高校生の野郎とはとても思えない可愛さで、ハムスターよりも俺は雅史を眺めていたいぐらいだぜ。


買い出しも終え、ホームセンター内にある軽食店で昼飯も済ませたところで俺たちは帰ることにしたけど、帰りは荷物があるので駅までの道のりがやけに遠く感じる。

こういう日に限って天気が良く、日差しも強いのでなおさら嵩張る荷物が恨めしいが、タクシーを使うのも癪だし、駅まで頑張って歩くしかないか。

「ねえ、浩之。ちょっとあの公園で休んでいかない?」

駅まで後半分ぐらいの距離に来たとき、小さな公園が目に入った雅史が俺を呼び止め、休憩を促す。

荷物が嵩張るといっても駅まで歩けない距離じゃないし、こんなちっぽけな公園で休むより、もうちょっと歩いて駅まで行ってから休もうぜ。

「…ごめんね。実はちょっと、トイレが我慢できなくて…」

何だ、トイレに行きたかったのか。じゃあしょうがないな。この公園には粗末だけど一応トイレはあるみたいだし、俺が荷物を見てるから行ってこいよ。

雅史をトイレに行かせて、俺はいったん荷物を置いて待つことにしたけど、何故か雅史はすぐに戻ってきた。いくらなんでも早すぎるだろうと思ったら、雅史は妙に困った顔をしている。

「どうしよう、浩之。トイレに紙が無いんだ…」

紙が無いぐらい、別に困ることも…って、雅史のやつ、我慢できないってウンコのことだったのか。さっき昼飯を食べたことで、溜まっていたウンコが押し出されてきたってことか。


こんなちっぽけな公園のトイレなんて、誰も使わないんだろう。近所の子供だったら自分の家に帰れば済むし、使う人がいないから紙の補充も忘れられているんだろう。

小便器と男女共同の個室が一個だけの、狭いトイレの中を一応探してみたけれど、紙は見当たらない。地元の人間は使わないかもしれないけど、他所から来た人間が急に催して使わざるを得ないことだってあるんだから、ちゃんとしてくれないと。

こんなトイレでウンコをしようって言うぐらいだから、雅史ももう限界に来てるんだろう。今さらホームセンターまで戻るのも、駅まで歩くというのも辛いかもしれない。俺は、便意を堪えながらジッと立っている雅史に、ある提案をすることに決めた。

よし、雅史。雅史はとりあえずここで用を済ませちゃえよ。その間に俺がダッシュで紙を買ってきてやる。それで何とかなるだろ。

「でも悪いよ。浩之にそんな面倒をさせて」

なに言ってんだ。これぐらいどうってことないぜ。それより雅史も、もう我慢できないんだろ?早くスッキリしちまえよ。

「う、うん。…ごめんね、浩之」

おう、気にすんなよ。…と公園を出たものの、さすがに二人分の荷物を持って歩くのはしんどかった。とはいえ雅史がウンコをしてスッキリさえすれば、尻を拭くのはもう緊急事態というわけでもないんだから、ちょっと時間が掛かっても大丈夫だよな。

そう思って結局歩き始めた俺の甘い考えが、再び雅史をピンチに陥らせることになっていたとは、俺はこの時点でまったく気付いていなかった。


俺が紙を買いにホームセンターに戻っている間に、雅史は公園のトイレでいつものように見事な三本糞を立て続けに肛門から吐き出すと、スッキリした顔で一息ついていた。

一息ついたら、後は俺が買ってくる紙を待つだけだが、雅史は変なところまで律儀というか真面目というか、しゃがんでウンコをした体勢のまま、ウンコも流さずに俺の帰りを待っているようだ。

尻を拭けないからズボンを穿けないのは仕方がないとしても、ずっとしゃがんでいることはないだろうし、ウンコだって流しても構わないだろう。どんなに個室の中にウンコの臭いが充満しても、順序をきちんと守る癖が染み付いちゃってるんだろうな。

しゃがんで小さくなった体勢のまま、ジッと俺の帰りを待ち続ける雅史は、トイレの外から砂利を踏む足音が近づいてくるのを聞いて、俺が帰ってきたのだと思ってホッとしていた。

「あー、もう俺なんかスゲーメンドクセーなー」
「あー、ホントホントー。やたらタリーよなー」

しかし、トイレの中に入ってきたのは明らかに俺とは違う、馬鹿丸出しの声で喋っている3人の男だった。

(あれ…?浩之じゃないんだ)

トイレに来たのが俺じゃないことに焦った雅史は、男に騒がれないようにやり過ごそうと、出来るだけ音を立てずに息を潜めていたが、どんなに雅史が大人しくしていても、三本糞から大量に沸き上がる臭いを大人しくさせることは出来なかった。

「うわ!何かスゲー臭くねー?マジウンコの臭いだよこれー」
「ホントだ、くせー!ぜってー誰かウンコしてるよー!」

おそらく地元の不良達なんだろうか、雅史は自分のウンコの臭いに注目されたことに気が付き、不安と緊張で背中にジットリと嫌な汗をかきはじめる。急いでウンコを流してしまおうかとも思ったが、ここで水を流せば動揺を知られて不良達がさらにつけ上がると思うと、動くに動けない。

不良達が飽きるままで動かず、ジッと堪えてやり過ごす。悔しくても雅史はとにかく俺が来るまで耐え抜こうと決め、少なくとも個室の中にいれば身の安全は確保できると考えていた。

しかし、不良というものはとかくガキだ。ガキだから他人のウンコに興味を持ち、それをからかわずにはいられない。

「おい、下から覗いてやろーぜ!」
「ギャハハハッ!覗け覗けー!」

悪意に満ちた、不良達の下品な声と笑いに雅史はビクッと体を震わせ、背後にあるドアの下の隙間を確認する。隙間はかなり広く、容易に雅史の尻を覗けることだろう。

ここで立ち上がれば、最悪の事態は防げたかもしれない。しかしずっとしゃがんだままの雅史は、極度の緊張で咄嗟に立ち上がることが出来なかった。
逃げ場のないトイレの個室の中で、不良達に包囲された雅史。身を守ってくれるのは粗末なドア一枚だけという状況で、雅史は恐怖と緊張で怯え、体をガタガタと震えさせている。

俺はこの時、まだホームセンターで紙を買って公園に向かっている最中で、雅史のピンチにまったく気付いていない。馬鹿な俺が公園にたどり着くまで、雅史を守るものはそのドア一枚しかない。

雅史がドアを開けない限り、少なくとも個室の中に進入されるという恐れはないはずだが、ドアの下の隙間はあまりにも広く、下から覗こうとする不良達の視線を防ぐことは出来ない。

不良の一人が床に顔を付けてドアの下を覗いた瞬間、雅史の尻と肛門は容赦なくその視線に晒されてしまう。

「おーっ!ケツが丸見えだぜーっ!」

普段は男の尻なんて見たくもないクセに、不良達は人を馬鹿にするためなら何でも出来るらしい。頭に来るぐらい楽しそうに叫んでやがる。

「マジかよー。どれどれ…あーっ!ホントだーっ!結構きれいなケツじゃん!てゆーか、ケツの穴も見えてるって」
「うわっ、きったねー。ケツの穴茶色く汚れてんじゃん。ウンコべっとりー」
「ギャッハハハハハッ!」

こいつら、こんな事をして何が楽しいんだ!雅史の尻や肛門を見て辱めただけじゃなく、わざと雅史に自分がどんな目に合っているのか聞こえるように、大声で叫んでは醜い顔で笑いやがって!

代わる代わるドアの下から覗いては大声で辱める不良達の蛮行に、雅史はもう頭が真っ白になって、いったいどうしたら良いのか考えることも出来ずに、不良達に尻と肛門を丸出しにしたまま、天敵に追い詰められた小動物のように、ただ震えているだけだった。

「………」

不良達の罵声が響く中、雅史は両手を合わせて、まるで神に祈るかのように何かをボソボソと呟いていた。

「助けて…。助けて…浩之…、浩之…!」

不良達が聞き取れないぐらいか細い声で、しかし強い願いを込めた雅史の呟きは、俺に助けを求める祈りだった。その時、雅史の祈りが通じてようやく公園にたどり着いた俺は、トイレが騒ぎになっているのに気が付き、慌てて駆けつけたんだ。

「おいおい、何をやってるんだよ、お前ら」

俺も最初は友好的に事を収めるつもりだったけど、さすが不良達は声からして馬鹿だけあって、自分達のお遊びを邪魔されたというだけで不機嫌になって、初対面の俺に突っ掛かってきやがった。

まあ不良が三人で俺が一人という状況で、気が強くなっているんだろう。ヘラヘラした顔をしながらも、その態度は明らかに喧嘩腰だ。しかし俺を舐めるなよ。何度もクリアを繰り返し、葵ちゃんや綾香の相手を延々と務めてきた俺はもう、そこらの不良の喧嘩とは違う技を身に付けているんだぜ!


勝負はあっという間だった。正当防衛かつ先手必勝で、まず不良を挑発して先に攻撃させておいてから、それを受け流しての反撃を一発叩き込んでやるだけで、不良達は呆気なく逃げていった。

これでもう不良がここに来ることはないだろうけど、俺達も早く退散した方が良いだろう。ひとまず雅史の無事を確認しないと。…おい、雅史、大丈夫か?あいつらは俺が追い返してやったから、もう安心だぜ。

俺が話し掛けても、中に雅史がいるはずなのに返事が返ってこない。きっと相当恐い思いをしただろうから、まだ話すことが出来る状況じゃないのかもしれない。

俺のせいで恐い思いをさせちまってゴメンな。もう大丈夫だから、早く帰ろうぜ。そうだ、紙も買ってきたぞ。ホラ、下から入れるからな。

俺がドアの下からポケットティッシュを入れてしばらく待っていると、個室の中から雅史が紙で肛門を拭く音が聞こえてきた。それを何度か繰り返した後、立ち上がってズボンを上げる音とチャックを上げる音が聞こえた後に、トイレの水が流れ、そしてドアが開く。

「…ゴメンね、浩之。ケガとかしなかった?」

俺の安易な判断のせいで雅史の方がずっと辛い思いをしていたはずなのに、雅史はまず俺を心配してくれるのが心苦しいけど、とりあえず雅史が無事で何よりだ。

「あれ…?浩之、僕、臭くないかな?何だか服に臭いが染み付いちゃったのかも」

自分のウンコの臭いを気にして、照れ臭そうな表情を見せる雅史。どことなく落ち込んでいたようにも見えたけど、必死に元気を出そうとしているのかもしれない。俺も申し訳ない顔をしてたら悪いかもな。

…よし。なーに、大丈夫だよ、雅史。そんなに気になるんなら、俺が雅史に染み付いた臭いを全部吸い込んでやってもいいんだぜ。

「や、やだっ。恥ずかしいよ浩之」

俺が雅史の体の臭いを大袈裟に吸い込むフリをすると、雅史は恥ずかしがって体を反らしながらも、また少し表情が明るくなっていた。

こんな冗談でも雅史が明るくなれば俺は満足だけど、雅史のウンコの臭いなら、いくらでも嗅いだっていいと思っているのは本気だ。

雅史にバレないようにゆっくりと鼻で息を吸い込むと、確かに感じることのできるウンコの臭いをしっかり記憶に焼き付けながら、俺達は一緒に駅に向かって歩き出した。


帰りの電車の中で、雅史は俺の家に寄ってもいいかと聞いてくる。もちろん断る理由はないけど、ハムスターの荷物は先に持って帰らなくていいのか、ちょっと気になる。

まあ、急いで帰らないとハムスターが死ぬわけでもないだろうし、それはいいか。俺も今日は色々あったから、もうちょっと雅史の側に居てあげたいし、ちょうどいいかもしれないな。

そうこうして、ようやく俺の家に帰ってきた。ずっと持ちっぱなしだった荷物からようやく解放されて、随分と身軽になったような気がするぞ。

「ごめんね、浩之。急に浩之の家に行きたいなんて言って」

気にすんなよ。一人暮らしも同然の俺の家で、気兼ねすることなんかないぜ。いつでも遠慮なくお邪魔してくれ。…え?雅史、どうしたんだ、おい。

「ごめんね…。家だと、みんなに心配されちゃうから…思いっきり…泣けなくて…」

雅史の目は完全に潤み、既に涙が溢れ出していた。今にもクシャクシャになりそうな顔で俺を見つめる雅史は、まるで泣き虫の子供のようだ。

何が起きたのか俺にはすぐ理解できなかったけど、雅史がもうすぐ泣き出すことだけは分かった。それも激しく、大きな声を上げて。俺は咄嗟に雅史に近づき、泣き出そうとする雅史を受け止めようとした。

「浩之…浩之ぃ……うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!ううっ!ううぅっ!わああぁぁぁぁっっ!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

雅史とは子供の頃からの長い付き合いだけど、俺はこんなに泣いた雅史を見たことがない。雅史は、まるで子供に返ってしまったかのように大声を上げて泣きじゃくり続けていた。
玄関で俺に抱きついたまま、雅史はいつまでも泣き続けている。不良達に囲まれたことが相当恐かったのだろうか、ここに来るまでずっと堪えていたものが一気に爆発したかのように、雅史はわんわんと大声を上げて泣いている。

俺は雅史が何をされたか、詳しいことまでは分からないから、どうしてここまで泣くのかなかなか理解できずにいたけど、とにかく雅史は何か相当辛いことがあって泣いているというのは分かる。だから俺は雅史が泣き止むまで、何も言わずにずっと雅史を抱きしめ続けてやった。

「…うぅ、うううぅぅ…!浩之ぃ…、僕…僕ぅぅ…!」

しばらく雅史を抱きしめているうちに、雅史も少しずつ落ち着いてきていた。辛いなら、以前悪ガキ達にからかわれた時の方がよっぽど精神的に応えたはず。それなのに、それ以上の大泣きをするなんて、いったい不良達に何をされたんだ…?

泣きながらも、俺に何かを言いたそうな雅史の声に、俺はひとまず雅史の背中をポンポンと叩いてなだめながら、雅史がもう少し落ち着くのを待つ。

「よしよし、好きなだけ泣いていいぞ、雅史。俺がずっと受け止めてやる。泣いてスッキリしたら、俺の部屋に行こうぜ。良かったら何があったのか、俺に聞かせてくれよ」

俺の言葉に、雅史は俺に抱きついたまま黙って頷いた。まだ涙は止まらないけど、俺の言葉を理解できるぐらい落ち着いてきたようだ。俺がそっと雅史を抱きしめる手を離すと雅史も俺から手を離し、手で涙を拭いながら俺の後に付いてきた。


俺の部屋のベッドに、俺と雅史が並んで腰をかける。もうだいぶ落ち着いたはずなのに、まだ雅史は時折鼻をすすりながら涙を流している。どうした、雅史?俺で良かったら何でも話してくれよ。

って、俺が言える柄でもないか…。今日のことは、俺のせいで雅史を困らせちまったんだからな。でもさ、だからこそ俺に出来ることなら何でも雅史にしてやりたいんだ。雅史の気が済むまで俺を罵ったっていいんだ。

「浩之の…せいじゃないよ…。駄目なんだ…もう。僕…全部見られちゃった…。お尻も…お尻の穴も…みんな見られちゃったんだ…!」

見られたって…そうか!アイツら、雅史のトイレを覗きやがったんだな。くそっ!なんて事をしやがったんだ。よし、俺が今度、何としてもアイツらを探してぶちのめしてやる。

「駄目だよ…浩之にそんな危険なこと、させられない…。それに、浩之があの人達を倒してくれても、もう僕のお尻の穴は見られちゃったんだ…」

そうか…。確かに俺がアイツらをぶちのめしても、雅史の肛門を見た記憶が消えるわけじゃない。雅史は、一生アイツらと再び会うことを恐れながら生きていかなければいけないんだ…。

「僕…悔しいんだ…。あんな人達に…!あんな奴らに、お尻の穴を見られてしまったなんて…!恥ずかしくて…僕…もう…!」

その時のことを思い出してしまったのか、雅史はまた目から涙を溢れさせて嗚咽している。”奴ら”なんて言葉を使ってしまうぐらい、悔しかったんだろう。

肛門を見られたのは確かに凄く恥ずかしいことだ。でも、雅史は男なんだ。相手がいくら悪い奴でも、女がアソコを見られるのに比べたら…と考えたとき、俺はあることを思った。

俺は軽く考えていても、雅史にとって、自分の肛門を見られるということは、純情な少女が自分のアソコを見られるという行為に匹敵する事だったんじゃないだろうか。

純情な少女が、自分のアソコを男に見られたらどう思うか。しかも、好きでもない男に。醜い心を持った男に。…絶望するに決まっている。愛する人のために守り通すと誓ったものを無理矢理覗かれるなんて、もうレイプと同じじゃないか。

少女が男にレイプされて、自分は傷物になってしまった、自分は汚れた女になってしまったとショックを受ける。愛する人から逃げてしまうぐらい。…きっと雅史も、それと同じぐらいのショックを受けていたんだ。

雅史が最後に言った言葉、「恥ずかしくて…僕…もう…」の後、きっと雅史は少女が「お嫁に行けない」と言うのと同じ気持ちを伝えたかったんだ。

男が「お嫁に行けない」だなんて笑い事じゃない。雅史がそれだけ強いショックを受けていたって言うのに、俺は何で気が付いてやれなかったんだ!雅史の心はそれだけ純粋なのに、それなのに、あんな奴らに辱められてしまったんだぞ!


俺は雅史が好きだ。親友という関係を超えて大好きだ。雅史に性欲を感じてしまうぐらい愛している。俺が昔、覗き見てしまった雅史の肛門、雅史のウンコ。俺は今でもそれを思い出してオナニーしている。

俺だけの雅史。俺は雅史を独り占めにしたいと心の底で思っていた。

雅史は可愛いし人が良いから、他の奴らにも人気があるのは仕方がないとしても、あのスベスベしてそうな尻、いやらしい形の肛門、そこから出てくるウンコ…。雅史の尻だけは誰にも渡したくなかった。雅史の尻は、俺だけのモノにしたかったんだ。

それなのにあんな不良達に辱められて…まてよ、そういえば雅史は以前に小学生の悪ガキ達にも肛門とウンコを見られていたじゃないか。

雅史の肛門とウンコが既に6人の男に陵辱されてしまったという事実に、俺は愕然とした。雅史のことを愛している俺でさえ、雅史の肛門を一度見ただけで我慢しているっていうのに、奴らは何の遠慮もなく雅史の肛門を覗きやがった。それも、雅史を辱める目的のために!

俺は雅史の方を向き、雅史を思いきり抱きしめた。雅史の貞操を守れなかったことが悔しくてしょうがない気持ちと、雅史の肛門が、視線でとはいえ汚されてしまったことを後悔する気持ちがいっぱいになって、もう雅史を抱きしめずにはいられなかった。

「…浩之…?」

雅史…悔しいのは俺も一緒だ。雅史の悔しさに比べたら、ちっぽけなものかもしれないけど…俺も凄く悔しいんだ。雅史の肛門が、雅史のことを好きでもない奴らに見られちまっただなんて…!

「浩之…それって、どういうこと…?」

雅史…好きだ、大好きだ!俺は…雅史を愛しているんだ!だから…俺の物になってくれ、雅史!もう嫌だ、これ以上他の奴らに雅史の肛門を見られるのは嫌なんだ!

雅史がアイツらにされたことを忘れるぐらい、俺が雅史の肛門を見てやる。雅史のことを愛している俺が、誰よりも雅史の肛門を見続ければ、もう誰に見られたって気にならないだろ?

アイツらに肛門を汚された記憶を、俺の愛で全部塗りつぶしてやる。俺なら、アイツらがやった以上のことを、やることが出来る。雅史を笑うためじゃない、雅史が好きだからやるんだ。だから…雅史、俺の物になってくれ!

俺のありったけの思いをぶちまけての告白。どう思われたっていい、フラれたっていい。もう、この思いを伝えずにはいられなかったんだ。

俺の告白を聞いて、ほんの少しの時間、雅史は沈黙していた。その沈黙が俺には凄く恐く感じられ、雅史を抱きしめる手が震えるぐらいだったが、やがて雅史は俺に抱きしめられたまま、小さく口を開いた。

「浩之……。本当に僕で、いいの…?」
雅史は俺を認めてくれた。男なのに雅史のことを愛してしまった俺を。

「浩之…、僕も…浩之のこと、ずっと好きだった…。こんな事、絶対浩之には言えないって思ってたけど…。嬉しい…嬉しいよ…!浩之……大好き…!」

ああ、俺も大好きだ。何度でも言う、俺は雅史のことが大好きだ。雅史の涙は嬉し涙に変わっていた。俺が雅史のことを好きだったように、雅史も俺を好きでいてくれたなんて、俺はなんて幸運なんだ。

雅史のことを愛しているとまで言った俺を避けることなく、抱きしめられたまま、俺の腕の中で体を預けている雅史は、まるで俺に甘えてくれているかのようにも見える。きっと俺と同じように、このままずっと抱き合ってても良いぐらいの気持ちなんだろう。

俺はそれが嬉しくて、しばらくの間ずっと雅史を抱きしめ続けていたが、雅史と心が通じ合ったことで、今度は体で通じ合いたいという欲求がむらむらと沸き上がってくる。

雅史を、雅史の尻を、俺の物にする。それはすなわち、俺達が一つになるということだ。俺達は、これからセックスをする。そう決意した途端に俺は極度の緊張で体が震え出し、胸が激しく高鳴るのが雅史に聞こえてしまうのではないかというぐらいドキドキしている。

ま…雅史…!いいのか…本当に。俺の物に、なってくれるのか…?

「…うん。いいよ、浩之…」

雅史を抱きしめる手をゆるめると、俺はゆっくりと体を離し、雅史の手を掴む。そして雅史の手を、ズボンの中で既に膨張しきっていた俺の股間に触れさせた。

「あっ…」

これが俺の雅史への気持ちなんだ。俺はこんな男なんだぜ。雅史と、雅史の肛門のことを思ってオナニーしているような奴なんだ。…それでも、いいか?

「…いいよ。僕…浩之の物になりたい…。僕のお尻を、浩之の物にして…」


俺は雅史をベッドの上に仰向けに寝かせると、今にも爆発しそうな心を静めるために大きく深呼吸をして、丁寧に雅史のズボンを脱がしていく。これで後は雅史が穿いているトランクスのパンツを脱がせてしまえば、雅史のチンチンは丸見えになってしまうってわけか。

雅史も俺の物になりたいだなんて大胆なことを言ったけど、本当は俺と同じように、物凄くドキドキしているはずだ。俺のする事に身を任せながら、目を閉じている雅史の顔は、どことなく緊張で引きつっている。

そして俺が雅史のトランクスをゆっくりと脱がし始めると、雅史の顔はさらに引きつって、まるで歯を食いしばっているみたいに苦しそうな表情になる。

ガキの頃から、プールでの着替えや修学旅行での入浴時間とか、着替える雅史の股間を覗き見たり、俺の股間を見せつけてやったりする機会が何度かあったけど、これはあの時のようなおふざけとは全然違う。

別に恥ずかしがり屋というわけではないけど、人にチンチンを見られても平気という性格でもない雅史には、そりゃあこんな形で俺にチンチンを見られて緊張しないわけがない。

トランクスを脱がし終え、雅史の股間が完全に露わになると、雅史の呼吸もすっかり荒くなっていた。俺の視線が雅史のチンチンに集中しているのは、目を閉じている雅史にも分かるだろう。しかし雅史は股間を隠そうとはせずに、黙って俺を待っている。

雅史のチンチンはまだ小さいままだ。しかし雅史の場合、顔が可愛らしいからチンチンまで可愛らしく見えてくるんだから不思議だよな。チン毛ももう男らしく立派に生えそろっているけど、雅史のは草原のような爽やかさを感じてしまうぐらいだ。

その雅史の草原のようなチン毛の上を、俺がさらさらと指で撫でていると、雅史の口から恥ずかしそうに吐息が漏れてくる。くすぐったいのか、感じているのか、男なのにとても色っぽい吐息だ。

チン毛と言えば、俺がまだ生えてない頃に、雅史がもう生えているかどうか凄く気になってしつこく聞いてみたら、もう何本か生えてるって聞いた時に凄くショックを受けたっていう思い出もあったな。

雅史って意外と男らしいんだよ。運動は得意だし、体も華奢っていう訳じゃない。友情に厚い男気もある。それなのに全てが可愛く思えてしまうのが、罪作りな顔だよな。

俺と雅史はいわゆるホモなんだろうけどさ、いかにもホモって感じの男臭い野郎は俺は嫌いだ。だからといって雅史が女の代わりというわけでもない。雅史は男だ。でも、男なのに凄い可愛いんだよ。


雅史の股間の草原をしばらく撫で回した後、俺はその手で雅史のチンチンに触れると、雅史の体がピクリと反応した。俺が雅史のチンチンの感触を楽しむように手で弄くると、その度に雅史が吐息を漏らす。

俺も自分のを毎日さわっているから、チンチン自体の感触は別に珍しくもない。しかしそれが他人の、しかも雅史のチンチンなら話は別だ。俺がさわって雅史がどう感じているのだろうかと思うと、色々弄ってみたくなる。

雅史…俺ばっかり雅史のを見てるのも何だからさ、良かったら俺のを見てくれないか?俺の、雅史への気持ちをその目で確かめてほしいんだ。

俺の言葉に雅史はゆっくりと目を開け、俺の顔を見る。そして俺が雅史と見つめ合いながら空いている手でズボンのチャックを下ろし、完全に固くなった肉棒をゴソゴソと出してそこから露出させると、雅史の視線がゆっくりと俺の股間へと移動する。

「浩之の…凄いんだね…」

どうだ?俺もちょっとは自信あるんだけどさ、凄いのは俺だけの力じゃない。雅史の事を思うから、こんなに凄くなれるんだ。雅史がいるから、俺のはこんなになるんだ。

「…触っても、いいかな…?」

もちろんいいぜ。遠慮なく触ってくれ。雅史の手で、俺の雅史への気持ちを感じてくれ。雅史が触りやすいように俺が体を近付けると、雅史の手が恐る恐る俺の股間に伸びてきて、そして肉棒に触れた。

「人のを触るなんて、初めてだよ…。何だかドキドキする」

始めは手の平でちょこんと触れる程度だったのが、次第に俺の肉棒全体を撫で回すように手が動き、やがて亀頭の辺りを刺激し始めてくると、俺の体に気持ち良い感覚が走り出す。

「ど、どう?浩之。気持ちいいかな…?」

え?そ、そりゃあ気持ちがいいけどさ、なにも雅史がそんな事してくれなくてもいいんだぜ。俺が雅史を気持ち良くしてあげたいんだからさ。

「…僕だって、浩之に気持ち良くなってほしいんだ。僕に出来る事なら、何でも浩之にしてあげたい…」

気が付けば俺の手の中で、雅史のチンチンがムクムクと膨らみ始め、あっという間に俺のと同じように逞しい肉棒へと変化していた。俺は雅史が積極的に性的な行為をしてくれる事に戸惑いを感じたが、雅史が俺を気持ち良くしてくれるという思いと、俺の肉棒を刺激する雅史の手の気持ち良さを無にする事は出来ない。

そうか…。よし、じゃあ二人でお互いのモノをシゴき合ってみようぜ。俺が雅史にシゴいてもらう代わりに、俺も雅史のをシゴいてやるよ。二人で一緒にイッてみるか。

「うん。僕頑張るよ、浩之」
「あぁ…浩之…、浩之…」

俺の手が雅史の肉棒をシゴき、雅史の手が俺の肉棒をシゴく。自分の感じる部分は自分が一番良く知っていると思っていたけど、雅史の手でシゴかれるのがこんなにも気持ち良いだなんて、思いもよらなかったぜ。

雅史の柔らかい手の平の感触が、俺の肉棒を優しく包み込みながらも、しっかりと力強くシゴき、亀頭の一番感じる部分を集中的に擦ってくる。雅史がこんなにテクニシャンだなんて知らなかった。

俺はてっきり、雅史はまだオナニーすら知らないかもしれないと想像していただけに、予想もしてなかったこの快感はヤバい。気を抜くとあっという間に…というか、本当に今すぐイッてしまいそうだ…。

このまま俺だけがイッてしまうなんて、恥ずかしいじゃないか。俺も早く雅史をイカせてやらないと…。ちょっと強引だが、もっと強くシゴいてみるか。

「…あっ!浩之、そ、そこっ、駄目…!」

こ、ここか…雅史の感じるポイントは。雅史の感じてる顔、いいぜ…。俺の手の動きに合わせてリズミカルに喘ぐ雅史の顔が、本当に色っぽく感じてきやがった。

確かにこれは駄目だ、気持ち良すぎる。雅史が俺の目の前で喘いでいるというだけで興奮するのに、雅史に肉棒をシゴかれて今にもイキそうな快感の中でそれを眺めるのは、本当に脳が蕩けそうになるぐらいだ。

雅史、気持ちが良いだろ。恥ずかしがらずにイッていいんだぜ。快感でちょっとおかしくなりそうな俺は、まるで雅史を責めるのを楽しんでいるかのように強く、雅史の肉棒をシゴき続ける。

「うっあ!あはぁ!ああぅぅん!んんっ、ん、ん、ん…んくぅ!」

雅史の感じる部分をより強く、より重点的に、より早くシゴき、雅史をの口からいやらしい声を無理矢理引き出し、その声に俺は酔う。俺が雅史に肉棒をシゴかれて普段よりも感じたように、雅史も俺に容赦なく肉棒をシゴかれて感じまくっているに違いない。

自分で触れば無意識に刺激を加減してしまうものだが、俺の手ではそれが出来ない。だから雅史もいつもよりずっと刺激を強く感じるだろうし、それを堪えるのだって難しいはずだ。

「ああっ!あ!あっ!あっ!あ…!んんー…っ!」

ベッドに寝ている雅史の体が大きく仰け反り、腰も全ての力がそこに集中しているかのように引き締まる。俺が相手とはいえ、さすがに人前で射精するのは恥ずかしいんだろう。雅史が必死に射精を堪えているのが良く分かるけど、そう我慢できるもんじゃない。

「んんんー……っはあぁん! はあぁ…、あぁ…、あぁ…」

仰け反った体勢のままの雅史の肉棒から、噴水のように勢い良く精子が飛び出す。始めは小便のように大量に噴き出して雅史の胸にまで飛び、その後は断続的に少量の精子が噴き出してあちこちに飛び散り、雅史の腹一面に白い水溜まりを作る。

射精をして放心状態の雅史は、俺の肉棒をシゴく手の動きも止まってしまうが、俺はどうしても雅史の手でイキたい。雅史がイク顔を眺めながら、俺も雅史の手でイキたいんだ。

俺は雅史の肉棒から手を離し、今度は雅史の手を取って俺の肉棒を再び握らせ、上下にシゴいていく。手を動かしているのは俺でも、俺のチンチンを握っているのは雅史の手だ。これなら俺は雅史の手の感触でイク事になるはずだ。

く…!雅史、俺もイクぞ…っおぉ!うっ!くぅぅぅぅ…!

俺は雅史の腹の上にたっぷりと精子をぶちまけた。雅史の手でイクという行為の気持ち良さは半端じゃなくて、かなり勢い良く飛んだはずだ。飛び散った雅史の精子と俺の精子が卑猥に混ざり合い、どれがどっちの精子だったか、もうまったく分からないぐらいだ。


「ごめんね、浩之。最後の方は僕、先にイッちゃって何もできなかった…」

気にすることなんかないぜ。俺は確かに雅史の手の感触で射精したんだ。凄く気持ち良かったぜ、雅史。こんな感触は初めてだよ。

「うん、僕もだよ、浩之。あまりにも気持ちが良すぎて、僕、変な声出しちゃったかな…?」

変だなんて事はないだろ。俺は雅史が、普段の雅史からは想像もつかない声で感じてくれたことが凄く嬉しかったさ。それだけ雅史が俺に全てをさらけ出してくれてるって事なんだからな。

今の雅史の喘ぎ声を聞いたのも、感じている顔を見たのも俺だけってことか。俺だけが知っている雅史の本当の姿…いい声だったぜ、雅史。

「やだ、浩之…。恥ずかしいよ…」

雅史を見つめながらの俺の台詞に、雅史は恥ずかしそうに横を向いて視線を逸らすけど、それが決して嫌がっているわけではないということは俺にも分かる。雅史だって、いつも以上に感じている自分に驚いているんだろう。

「…あんな声出すなんて、浩之の前だけだからね。誰かに話したら嫌だよ」

話せるかよ、こんなこと。さ、とりあえず雅史のお腹を綺麗にしないとな。…俺はまだイケるけど、雅史も大丈夫だよな?俺はまだ雅史の尻も見せてもらってないんだぜ。それを見るまでは何回でもイケそうな気分だしな。

「分かってるよ、浩之。僕だって、さっきからずっと浩之にお尻を見られることばかり考えて、ずっと緊張してるんだから」

俺もだよ、ははは…。ただ雅史の肛門を「見る」というだけでこんなに緊張してたら、我ながら先が思いやられるぜ。だってその先には、まだ…

「ねえ、浩之。…先に聞いておきたいんだけど、僕、シャワーとか浴びないでいいのかな?だって僕、今日…大きいのしたばかりだし…」

そういうことか、それなら何も心配は要らないさ。雅史は何もしなくていいんだ。俺が見たいのは、雅史の生の肛門だ。そのままの雅史の、そのままの肛門。自然のままの雅史の肛門を見たいんだ。

そりゃあ雅史が恥ずかしい気持ちは分かるさ。それに、もし汚れてたり臭かったりして俺に嫌われるとか思っているんなら、それは俺を信じてくれとしか言いようがない。

俺は雅史の全てを受け止める自信がある。肛門だってそうさ。綺麗に洗った肛門を見たって、それは本当の雅史の肛門じゃないと俺は思っているからな。

他の人間には見せられない状態の雅史の肛門を、俺は見たいんだ。俺だけの物にしたいんだ。…俺を信じてくれ、雅史。

「…うん。信じるよ、浩之のこと。…僕のお尻、本当に浩之の物にしてくれるんだね。それなら僕は、浩之の望む通りにするよ」

雅史は俺の気持ちを理解し、恥ずかしさを堪えて汚く臭い肛門を俺に捧げる決意をしてくれた。…じゃあ雅史、むこうを向いて四つん這いになってくれるか。
ベッドの上で雅史を四つん這いにさせ、良く見えるように尻を突き上げてもらうと、俺はその真後ろに膝をついてしゃがみ、俺が何度も妄想していた雅史の肛門をついに拝ませてもらった。

トイレでしゃがむ雅史を後ろから覗いた時の肛門も、興奮したと言えばしたが、俺と雅史の尻の間に何一つ隔てる物のない状況で、こんなにも近くから、雅史の意思を確認した上で肛門を見ることが、こんなにも興奮することだとは思わなかった。

男らしく引き締まっていながらも、女のような丸みも残す雅史の尻。その中央でヒクヒクと息づく肛門は、汚れさえも俺を魅了するようにいやらしく見える気がする。…俺はとうとう見ちまったんだな、雅史の肛門を。本当に丸見えだぜ、雅史。

「い…いいよ、言わなくて。…恥ずかしいから」

でもさ、そう言われると言いたくなるってのは、あるじゃないか。だって、嬉しいんだよ俺は。夢にまで見た雅史の肛門をさ、雅史のお墨付きで見られるんだぜ。俺は今日見た雅史の肛門のことは一生忘れないよ。これから雅史と会う度に、この肛門のことを思い出すんだろうな。

「もう…浩之ったら」

つい調子に乗ってしまう俺の言葉に、雅史は困ったような照れ臭そうな声を出す。恥ずかしそうに腰をくねらせるのが、また可愛いというか、色っぽいというか。まるで「もっと見て」って俺を誘ってるみたいだぜ。


それにしても、こうやって尻を突き上げる格好の雅史の肛門を、上から見下ろしながらジッと見つめていると、俺は妙な感覚が湧き起こってくる。

いま俺が見下ろしている雅史の尻は、無理矢理や偶然で見たわけじゃない。雅史が俺のために望んで差し出してくれた尻なんだ。雅史が自分のもっとも恥ずかしい部分の、肛門を見られることを承知で。

果実のような尻の、中央に隠された雅史の肛門。これを雅史が望んで他人に見せるなんて事は絶対にあるわけがない。糞ガキや不良がいくら雅史の肛門を見てしまっても、それは所詮ただの覗き見だ。

俺はこんな近くで雅史の肛門を見てるんだ。俺と雅史がお互いに愛し合った状態で。アイツらにはそれが出来ない。そう思うと俺は、心の中で勝ち誇らずにはいられない。俺は、誰にも真似できない状況で、雅史が誰にも見せない物を見てしまったんだ。

それにどうだ、雅史の可愛い尻を見下ろす快感といったら。おまけに肛門まで丸見えなんだぜ。雅史の肛門を見たことで、まるで雅史の全てを知ってしまったような気分だよ。

いや、気分だけじゃない。だって雅史は肛門という秘密の部分を、尻を差し出すという形で俺に委ねたんだ。雅史は俺に自分の肛門を預けたからには、肛門に何をされても良いという覚悟を決めているはず。

それでも四つん這いの体勢では、雅史は自分の尻に何をされるのかを確認することが出来ないのだから、怖さを感じることもあるだろう。それに比べて俺は、雅史の反応が手にとるように良く分かる。雅史の顔は見えなくても、雅史の肛門を見れば反応が一目瞭然だからだ。

これが、雅史の肛門を「俺の物」にするという感覚なのか…。雅史の尻を征服し、支配したかのようなゾクゾクする感覚。雅史の尻は、雅史の肛門は、俺だけの物だ!もう誰にも渡さない、誰にも見せない。俺が誰よりも雅史の尻を愛しているんだ!


雅史の尻が俺の物になった今、俺はもう雅史の肛門を自由にできるんだ。だからこうやって雅史の尻に顔を近づけて、肛門をさらに間近で凝視する事だって出来る。

それに、顔を近づけるだけでプンプン匂ってくる、雅史の肛門の臭いを思う存分吸い込む事だって出来るんだ。雅史の肛門の臭いは、たまらなく臭い。それなのに俺の興奮をさらに高める香りだ。

これは紛れもなくウンコの臭いだ。紙で拭いたぐらいでは絶対に落ちない肛門の臭い。それは分かっているのに、どうしてだ。どうして雅史の肛門の臭いというだけで、俺は「甘酸っぱい」臭いだと思ってしまうんだ。

ズボンとパンツの中で蒸れた汗の臭いが混ざり合ってるせいなのか。それで発酵したような甘酸っぱい臭いになるのかもしれない。股間が蒸れた時の臭いって、臭いのに妙にハマる臭いだったりするからな。それが雅史のならなおさらだ。

チン毛はしっかり生えている雅史だけど、肛門の周りは産毛の一本すら生えていない。蒸れたからなのか、さっきウンコをしたばかりだからなのか、ヒクヒクと反応する肛門の肉は実に柔らかそうな質感で、その動きが良く分かる。

雅史の呼吸に合わせて開いたり閉じたりする、肛門の動きを眺めながら、俺は鼻息が雅史にも聞こえるぐらいに大きく深呼吸を繰り返して、肛門の臭いを何度も嗅ぐ。

「んん…、ふぅ…、あはぁ…」

俺に肛門の臭いを嗅がれている事を、俺の鼻息で雅史も理解しているだろう。俺が臭いを嗅げば嗅ぐほど、次第に雅史の呼吸が荒くなり、肛門の動きも激しくなっていく。

俺に臭いを嗅がれる緊張で、雅史の肛門がギュッと閉まり、そして開く。その動きを見ているだけで俺は興奮し、さらに肛門の臭いを嗅ぎたくなる。そして雅史の肛門も、さらに激しく動く。

ふと肛門の下に目をやると、可愛くぶら下がっている雅史の丸っこい陰嚢がビクビクと反応している。いや、陰嚢だけじゃなかった。雅史の肉棒も肛門の動きに合わせて何度も元気良く跳ね上がり、亀頭の先で自分のヘソを何度も叩いている。

雅史の肛門の臭いも良いけど、俺もちょっと雅史を焦らしすぎていたのかもしれないな。雅史もどんなに恥ずかしがっていても、やっぱり興奮してるんだ。だから体はこんなに反応してるんじゃないのか。


雅史、ありがとう、俺に肛門の臭いを嗅がせてくれて。恥ずかしかっただろ?大丈夫、凄い良い臭いだったぜ。いつまでも嗅いでいたいところだけど、今度は俺が雅史を気持ち良くしてやるからな。

「…? ん!?んああっ!あはぁっ!ふんん…、ひ…浩之…!」

雅史の尻を両手で掴み、顔を尻に触れるぐらいに近付けると、俺は舌を伸ばして雅史の肛門を舐め始めた。肛門に舌が触れる初めての感触に、雅史は敏感に反応し、面白いぐらいに感じている声を上げながら、快感を我慢できずに激しく腰をくねらせる。

激しく腰をくねらせ、左右に揺れる雅史の尻を押さえつけるのに俺はちょっと苦労した。しかしこの雅史の反応がたまらなくて、俺は執拗なまでに雅史の肛門へ舌を這わせていく。
舌の先で皺を一つ一つ丁寧に舐め上げ、雅史の肛門の隅々まで俺の唾液を行き渡らせたところで、いったん舌を休めて雅史の尻から少し顔を離す。

俺の唾液でネットリと濡れた雅史の肛門が、いやらしく輝いて香ばしい臭いと共に俺を魅了する。雅史は肛門を舐められた快感を堪えるのに必死で、呼吸を荒くしながら尻を震わせている。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ…。んふぅ…はあぁぁ…」

雅史、今日は辛い思いをさせてゴメンな。でも、俺がその辛い思い出を全部綺麗に消してやるよ。だから今、こうやって雅史の肛門を舐めているんだ。雅史の肛門に突き刺さったアイツらの下品な視線を、俺が全部舐め取って綺麗にしてやるよ。

「あっ!あはぁっ!…い、いやっ!浩之…!はあぁっ!っあ!あっ!ああぁんっ!」

今度は舌全体を使って、雅史の肛門だけではなく、その周辺、尻の谷間全体も広範囲に舐め回す。俺は雅史の耳に聞こえるように、出来る限り音を立てることを意識しながら肛門に舌を這わせていく。

雅史が快感を堪えきれずにどんどん喘ぎ声が大きく、色っぽくなっていくにつれて雅史の肛門も弛み、開きっぱなしになって中のピンク色の粘膜が露出していく。

そこを俺がさらに舐め上げ、舌を尖らせながら肛門の奥をほじくるように進入させていくと、雅史の喘ぎ声は半ば女の悲鳴のように聞こえるぐらい激しくなっていく。

「あはあぁぁっ!駄目ぇぇっ!ひぃっ!いっ、いやっ!いやあぁぁ!いっ、あっ!あうぅぅぅん!」

絶叫と共に、雅史の体が激しく震え出す。イクというのは違うか。飛ぶと言った方が良いかもしれない。今これ以上雅史に快感を与えるのは良くないだろうと判断した俺は、また雅史が落ち着くまで待つことにした。ちょっと休むか…。


「はぁ…、はぁ…。ごめんね…浩之。…気持ちが良すぎておかしくなりそうで、恐くなっちゃって」

よほど刺激が強すぎたのか、雅史は俺が肛門を舐めるのを止めた直後は、あまりにも震えが凄くて、本当にやりすぎたかもしれないと心配になってしまうぐらいだったけど、それでも少し待てば会話が出来るぐらいに落ち着いてきたのでホッとしたよ。ひとまず安心だな。

なあ、雅史。雅史の肛門、随分綺麗になったぜ。もうあの不良や糞ガキどもの目に汚された跡なんか、どこにも残ってないさ。肛門ってのは、確かに汚くて臭い部分だけど、どんなに汚れていても、こうやって綺麗に出来るんだぜ。

「どんなに…汚れても?」

俺には雅史がいるように、雅史には俺がいる。雅史の肛門がどんなに汚れたって、俺がいつでも綺麗にしてやるさ。それにな、肛門ってのは綺麗だから良いってもんじゃないんだぜ。肛門は汚れた方が味があるんだ。

第一、綺麗な肛門なんて誰の肛門だか区別がつかないじゃないか。雅史が毎日ウンコをしたり、部活で蒸れて汗ばんだりしているからこそ、「雅史の肛門」って味になるんだ。どんな汚れも雅史の味、そして香りだ。

アイツらに汚されたことも含めて、雅史の肛門は、俺の愛してる雅史の肛門なんだよ。雅史は傷物なんかじゃない。だから俺と二人で、嫌な思い出も乗り越えていこうぜ。

「うん…。ねえ、浩之。…僕達、ずっと友達だよね…?いつまでも一緒にいて、いいんだよね…?」

ああ、俺達はずっと一緒だ。友達としてじゃない、恋人としてな。俺はもう雅史と、ただの友達関係で満足するつもりはないぜ。雅史の事を、もっともっと良く知りたい。そのためには、これからもずっと雅史と一緒にいなくちゃいけないからな。

「あはは…。やだなあ…僕、今日は泣いてばかりだよ…。でも、こんな嬉し涙なら、ずっと流していたいな…」

ただ一緒にいるだけじゃ駄目なんだ。雅史を俺の物にしたい。恋人として、雅史の体…雅史の肛門に、俺の証を刻み込みたい。雅史の中に、俺の雅史を愛する気持ちを染み込ませたいんだ。…分かるよな?雅史?

「分かるよ…多分」

だから…雅史の肛門に、俺のを入れさせてくれ…。


俺達は、再びベッドの上で心を一つにして、セックスを行おうという体勢に入っていく。雅史が四つん這いになって俺に尻を差し出し、俺はその尻と肛門を見つめながら、すっかり縮んだチンチンを再びシゴき、逞しくそそり立つ肉棒へと磨き上げていく。

「僕達、ついにここまで来ちゃったんだね…」

ああ、そうだな。俺も人のことは言えないけど、雅史は心の準備はいいか?

「多分大丈夫だとは思うけど…、でも、僕はいったいどうすればいいのかな?どうしたら、浩之が入れやすくなるんだろう?」

そ、それは…。体の力を抜くと良いとか何とか聞いたことはあるな。…いや、俺が入れやすいかどうかよりも、雅史が苦しくないかどうかが心配なんだぞ。一応俺も雅史の肛門をたっぷりと舐めてほぐしたつもりだけどさ。

AVとかだと、こういう時にローションのような小道具を使ったりするんだよな。といっても、今そんな物はうちには無いしなあ。ちくしょう、ただでさえ緊張してるのに、何だか不安になってくるじゃないか。

「浩之の…オチンチンも唾とかで濡らしておけば入りやすくなるかな…」

それはそうだけど、自分のチンチンにいちいち唾を垂らすなんてのは、何か嫌なものがあるな。雅史がフェラチオでもしてくれたら…ははっ、なんてな。俺も凄いことを考えてしまったものだ。

雅史が俺のチンチンをフェラしてくれたら、それはもう可愛くてたまらないだろうし、俺のチンチンが雅史の唾液でたっぷりと濡れるかと思うと、雅史の肛門に入れる前にイッてしまいかねないぜ。でも、まさか雅史がフェラチオなんてするわけが…。

「僕がするよ。僕が、浩之のオチンチンを濡らしてあげる」

えっ!?ま、雅史、本気なのか!?いや、それ以前に雅史がフェラチオを知ってるなんて…。

雅史は四つん這いを止めると、体ごとくるりと俺の方を向き、勃起しきった俺の肉棒をしばらく見つめた後、恐る恐る手で触れてきた。

「やっぱり凄いね、浩之のオチンチン。咥えるのも大変そう…でも、やらないと。いいよね、浩之」

お、おう。そりゃあ雅史がしてくれるのは嬉しいけどさ…。でも、いったい雅史はいつフェラチオなんて覚えたのか、凄い気にな…おおおぉぅっ!

「あむ…っ。ん…んんっ、んっん、んっ、んぶっ、ぶっう」

これはヤバい。半端じゃなくヤバいぞ、これは。雅史は俺の肉棒を咥えながら、何か凄い技を駆使しているわけでもなければ、高速で頭をピストンさせているわけでもない。ただ単にゆっくりと頭を上下させているだけなのに、雅史の口の中は無茶苦茶気持ちがいい。

雅史の温かく柔らかい口の中の粘膜、吸い付くように絡みついてくる舌。そしてたっぷりと溜まった唾液。三つの温もりと感触が俺の肉棒を異常なまでに刺激し、一生懸命さが伝わってくる雅史の頭の動きに、俺の肉棒はあっという間に頂点に達する寸前にまでなっていた。
これはまずいぞ…。なんて気持ちが良すぎるんだ、雅史のフェラは。

AV女優のような、魅せるための技自慢的なフェラじゃない。雅史が俺のために一生懸命チンチンを舐めてくれる。それだけでこんなにも気持ちが良くなるものなんだ。

俺も洗ってない雅史の肛門をたっぷりと舐めておいて何だが、雅史に俺の洗ってないチンチンを舐めさせるのは、何だか恥ずかしい気さえしてくる。

酸っぱい臭いがしてたらどうしようとか、雅史が我慢してるんじゃないかとか、気になってしょうがない。俺に肛門を舐められる雅史も、こんな事を思ってたんだろうな。俺はスカトロマニアだから雅史の肛門の臭いも味も好きだけど、雅史がチンチンの臭いを好きだなんて趣味を持っているとはとても思えない。

でも、俺の股でチンチンをしゃぶっている雅史は、我慢している素振り一つ見せずに、何のためらいもなく頭を前後させて、俺の陰毛に顔が埋もれてしまうぐらいチンチンを根元まで咥えこんでくれている。

しかし、もうどうでも良いじゃないか。雅史は俺のためにそこまでしてくれるんだ。ここで俺が余計なことばかり考えて、気持ち良くなることを忘れてどうする。今は気持ち良ければそれでいいんだ。

俺は余計な考えを捨て、雅史が俺にフェラチオをしてくれているという事実から目を背けるのを止めた。俺達は今、セックスをしてるんだ。だから俺は獣になってしまえばいい。動物のように目の前の快楽に没頭し、快楽に溺れてしまえばいいんだ。


俺の肉棒をぎこちなく咥えながら、顔を丁寧に前後させる雅史。口の中にたっぷりと溜まった唾液が口元からダラダラと溢れ出し、俺の股間を濡らしていく。

雅史の口の中に唾液が溜まれば溜まるほど、俺の肉棒をしゃぶる音は大きく卑猥になって、股間だけじゃなく、耳からも俺を心地良く刺激してくれる。そして、俺の股間に顔をうずめながら、見よう見まねで肉棒をしゃぶる雅史の頭を見下ろすのもまた、心地良い刺激だ。

無心に頭と口を動かす雅史を見下ろしていると、俺は今の気持ち良さではだんだん物足りなくなってくる。より強い刺激、より激しい動きを俺の体と心が求めてしまう。

たとえば、ここで俺が雅史の頭を両手で鷲づかみにして、無理矢理高速でフェラをさせてみたり、俺が腰をピストンさせたりしたらどんなに気持ちが良いだろうか。

俺の股間を雅史の顔面に叩きつけるぐらいの勢いで前後に腰を振り、雅史の意思を無視して何度も激しいピストン運動を繰り返したあげく、そのまま雅史の口の中にたっぷりと射精したら、そりゃあ気持ちが良いだろうな。

雅史の口の中で、俺の肉棒を無理矢理に大暴れさせてみたいという欲求を、俺はだんだん抑えられなくなっていく。

雅史の可愛さは俺を惹きつけて止まない魅力でもあるが、時として俺を狂わせるような気がする。可愛いが故にからかいたくなったり、困らせてみたくなったりしてしまうんだ。

また雅史も人が良い奴だから、俺が何をしても嫌がるわけでもないし、ちょっと困った顔をして笑ってばかりいるから、俺もつい調子に乗ってしまう。それでも雅史は最後まで俺を笑って許してくれていた。だから、今回だってきっと許してくれるよな。

俺は欲望の赴くままにそっと手を伸ばして雅史の頭を掴もうとするが、その直前になって、もう一度俺は思い直す。

…本当にそれでいいのか、俺は?「獣になる」とは誓ったが、可愛い雅史に無理矢理そんなことをしたら、俺はただの鬼畜だ。俺は「雅史を俺の物にする」とは言っても、それ以前に雅史を愛しているんだ。愛している人間にそんなことをする奴はいないだろ。

おい、藤田浩之!初心を忘れるなよ。俺は雅史の尻の中に射精をしたいんじゃなかったのか。それも、愛のある射精を。俺がやりたいのは、雅史に乱暴をしての射精じゃない。雅史の肛門と心に染み込み、いつまでも記憶に残る射精なんだ。

「…浩之?」

頭を掴もうとする俺の手の動きに気付いた雅史が、いったんフェラチオを止めて俺を見上げてくる。俺が鬼畜な事を考えていた事なんて思いもよらない顔で、俺の手が何をしようとしているのか気にしている雅史に、俺は苦笑いをしながらそっと雅史の頭に手を触れた。

もういいぜ、雅史。これぐらいで充分だ。…それじゃあ、もう一度四つん這いになってくれよ。

うんと頷い、体を起こした雅史が、再び俺に尻を突き出して肛門を預ける体勢に移る。今度こそ俺の肉棒が雅史の肛門の中に入るのだと思うと、俺も雅史も緊張がますます高まっていくけど、不思議な事に、緊張とは裏腹に俺達の肉棒は余計硬くなっているような気がする。


いいか雅史?出来るだけ体の力を抜いてくれよ。雅史の肛門を傷つけたくはないからな。雅史は「浩之のためなら我慢するから、気にしないで」なんて言っても、雅史の肛門に血が滲むなんてのは避けたい気分だ。

処女とセックスをして、血が滲むのとは違うからな。雅史の肛門はウンコで汚れているのが一番だし、他の物が付着するのはたとえ血でも嫌なものだ。

俺はやるだけの事はやった。後は雅史の肛門がどれだけ俺の肉棒を受け入れることが出来るかに掛かっている。しかし雅史は体の力を抜こうとして、かえって力が入ってしまうのか、肛門が開いたと思ったら、すぐにギュッと閉じてしまう動きを繰り返している。

雅史の体に力が入ってしまうのは困りものだが、雅史の肛門が開いたり閉じたりする動きがとてもいやらしいのだから、もっと困る。雅史の心と体の準備が整うまでじっと待っていてあげたかったけど、何だかムラムラして我慢が出来なくなってきたぞ。

俺は雅史の肛門の緊張がほぐれるのを手伝ってやるという気持ちで、亀頭の先端を雅史の肛門にあてがい、雅史に刺激を促す。亀頭と肛門という敏感な部分同士が触れあうことで、快感によって雅史の体の力も抜けるかもしれないからな。
俺の唾液で濡れた雅史の肛門と、雅史の唾液で濡れた俺の肉棒が触れ合い、交わろうとしている。

お互いにたっぷりと濡らしたおかげで、雅史の肛門の感触は結構ヌルヌルしていて、亀頭ぐらいなら案外簡単に入っていけるんじゃないかという気がした俺は、さっそく挿入を試みる。…いくぞ、雅史。
雅史の尻を鷲掴みにして押さえ、動かないようにしてから、俺は腰をゆっくりと前に動かしていく。大きく開いていた雅史の肛門の中へ、めり込むようにして亀頭が入っていくと、ここで初めて肛門の抵抗を受ける。

俺が舌でほぐしたことで、亀頭が全て入るぐらいまでは肛門を弛めることが出来たけど、肛門の奥、直腸の中はさすがに俺の肉棒をすぐには受け入れてくれない。

雅史がウンコをした直後ならともかく、もうだいぶ時間が経っているのだから、すっかり中も締まっているだろうし、ウンコが空っぽになった分、余計に隙間が無いのはしょうがないか。

雅史、ここから先はちょっと無理して突っ込まなくちゃいけないだろうから、苦しいだろうけど耐えてくれよ。さっきも言った通り、体の力を抜くんだ。一度入っちまえば、きっと楽になるからな。


雅史の直腸の、より奥へと肉棒を挿入していくために、俺はただ腰を前に出すだけではなく、同時に鷲掴みにした雅史の尻を手前に引き寄せることで、より強い力で直腸の締まりをこじ開けていく。

「あぁ…っあ!んくっ…!くっ…くふぅ…!」

ゆっくりと、本当にゆっくりと、雅史の肛門の中に俺の肉棒が入っていく。どんなに腰に力を入れても一気には入っていかないので、少し前進しては休み、また力を入れて少しだけ前進というのを繰り返し、焦れったくなる。

しかし俺が力を入れる度に、雅史が直腸をこじ開けられる苦しさで呻くのを聞くと、俺はどうしても手加減をしてしまう。時間をかければ、結局雅史が長時間苦しみ続けなくてはいけないのに。

ただ、その一方で俺は雅史の肛門の奥深くをじっくりとこじ開けていくことに快感を感じつつあるのも事実だ。

雅史の肛門と直腸の抵抗を少しずつこじ開け、じわじわと肉棒が挿入されていく快感。どんなに抵抗しても、いずれは俺の肉棒が全部入ってしまうという征服感は、肛門じゃなければ味わえない快感だ。抵抗は強すぎても弱すぎてもいけない。

そして雅史の苦しみの中に微かな快感が入り交じったような呻き声も、俺を心配させると同時に、もっとその声を聞きたいという欲情を起こさせる。

入ってきてはいけない異物に直腸をこじ開けられる違和感と苦しみを、拒否するどころか雅史は俺のために我慢し、むしろ肉棒という異物を進んで受け入れようとしている。

雅史は本当に自分の尻を俺の物として差し出してくれているんだ。雅史の呻き声を聞く度に、俺はその事を実感して興奮する。雅史を愛しているのと同じぐらい、雅史の尻を征服し、支配してしまいたいと思ってしまうんだ。

四つん這いで尻を突き出した雅史の肛門を、後ろから肉棒で貫く。文字通り獣の交尾のようなこの体勢は、ただ俺を欲情させるだけではなく、雅史を支配したいという征服欲までも駆り立てようとしていた。

雅史は俺の物だ…。

「んぐぅぅ…!あはぁっ!あっ、あぁぁ…」

いつの間にか、俺は本能のままの言葉を呟いていた。そして今までよりも強く、より強引に、雅史の肛門の奥へと肉棒を突き刺していく。俺の肉棒が完全に雅史の肛門を貫くまで、俺はもう一切雅史に手加減をしなかった。


とうとう俺の肉棒が、全て雅史の肛門の奥に挿入された。俺の肉棒に無理矢理こじ開けられた雅史の肛門が、元に戻ろうと必死の形相で俺の肉棒を締めつけてくるが、それはむしろ俺の肉棒に快感という刺激を与えているに過ぎない。

あれほど俺の肉棒の挿入に抵抗した直腸も、一度貫かれたことで完全に肉棒を受け入れたのか、今は柔らかい粘膜が吸い付くように俺の肉棒を包み込み、同じく快感という刺激を与えてくれている。

だが、俺はその快感と挿入の達成感に甘んじることなく、更なる快感を求めて腰を振り始める。それもまた、俺の本能というやつだろう。考えるよりも先に、俺の腰が動いていた。

「うあぁぁっ!ひっ、浩之っ!お尻っ、く…苦しい…あぁっ!あっ!ああぁっ!」

腰を振るのを何度も繰り返している内に、あれほど挿入に手こずった雅史の肛門の中は、今や俺の肉棒が我が物顔で出入りできるぐらい、完全に開ききっていた。

俺がどんなに腰を引いても、雅史の直腸と肛門は締まる力を失ってしまったかのようにのんびりと口を開けたまま、俺の肉棒が再び奥に挿入されるのを待っている。おかげで俺は思う存分腰を振ることができて、その速度もますます加速していく。

「ひあぁっ!くうぅぅっ!ぼ…僕っ、もう…!」

直腸を縦横無尽に動き回る、俺の肉棒に為す術がない雅史の呻き声。俺の肉棒にどんなに深く尻を貫かれても、雅史はそれを堪え、受け入れてくれる…。異物に尻を内側から圧迫されることがどんなに苦しくても、雅史は大人しく尻を差し出し続けてくれる…。

これが、雅史の尻を支配するということなんだ。雅史の尻を俺の物にするということなんだ。そう思うと、俺の中で熱い気持ちが沸々と湧き起こってくる。この思いを叫ばずにはいられない俺の本能が!

雅史…、俺の雅史…。雅史!雅史!雅史ぃっ!うおぉぉぉぉぉっ!雅史!雅史!雅史!雅史!雅史!雅史ぃぃぃっ!

俺は何度も雅史の名を叫びながら、猛烈な勢いで更に腰を振り出した。肉棒が肛門からすっぽ抜けるぐらいの勢いで腰を引き、雅史を突き飛ばすぐらいの勢いで引いた腰を雅史の尻に叩きつける。

肛門に何度も太い杭を打ち込まれているかのような感覚に、雅史の呻き声もますます激しくなる。しかし、俺の肉棒が高速で前後することによって、肛門と直腸のヒダを激しく擦られる刺激が、呻き声と共に喘ぎ声をも大きくさせていた。

「んはぁぁっ!はぁぅんっ!あぁっ!あ!あっ!あああぁぁぁんっ!」

雅史!雅史!雅史ぃっ!くうぅぅぅ…!イ、イクぞっ、雅史っ!…雅史は俺の物だ!雅史の尻は俺の物だぁぁぁぁっ!雅史ぃぃぃぃぃぃぃっ!!

「浩之っ!あぁっ!僕、もうっ、駄目…駄目ぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

限界を迎えた俺の肉棒を、同じく限界を迎えた雅史の肛門が強烈に締めつける。俺の射精が始まり、雅史の直腸の中に深々と突き刺さった肉棒の先端から、大量の精子が一気に噴き出した。
今日二回目の射精だというのに、俺の肉棒から噴出する精子の量は、それにも増して凄まじかった。

雅史の尻の中で絶頂を迎えたという俺の興奮が、射精の勢いを良くしただけじゃない。俺の射精に合わせるかのように、肉棒の根元を強烈に締めつける雅史の肛門が、俺の射精をより激しくさせている。

「ふあぁぁぁ…!お…お尻に…お尻にぃぃぃ…!」

俺が貫いた直腸の、更にその奥に次々と叩きつけられる熱い精子の感触を、尻の中で感じるという未体験の感覚に、雅史は体を震えさせながら射精とは別の意味で、絶頂に達しようとしていた。

さんざん俺の肉棒に尻の中をほじくり返され、もう雅史は肛門と直腸が本当に自分の物ではなくなってしまったような感覚になっていただろう。

自分の意思が届いているかどうかも分からず、内側から俺の肉棒に圧迫される苦痛だけを雅史は感じ続け、その苦痛も、苦しみの中に快感が秘かに混じる異常な感覚で、頭がおかしくなりそうだったに違いない。

そこに俺が射精をして、雅史の直腸の奥に精子を叩きつけているんだ。大量に噴き出す熱い精子の感触、そしてそれが俺の精子だという事実で、雅史はついにイッてしまった。

だから、雅史の肛門が今なお強烈に俺の肉棒を締めつけているのも、きっと雅史自身は何も分かってないはずだ。雅史の絶頂の反応とも言える、肛門の強烈な締まりは、雅史の絶頂が続く限り、俺の肉棒を挟んだまま離してはくれなさそうだ。

『もっと…もっと僕のお尻に射精してよ、浩之』

そんな雅史の声が、俺には聞こえてくるような気がする。雅史の肛門は、俺の肉棒から精子を空になるまで搾り取っているかのように、いつまでも締めつけてくる。

俺の射精はまだ続いている。いや、雅史の肛門に続けさせられているのかもしれない。だが、それでも別に構わない。雅史の尻の中にこんなにも射精できるのは、俺にとっても嬉しいからだ。

雅史の絶頂が果てるまで、俺は雅史の尻を貫いたまま、精子が溢れ出ささないように肉棒で栓をしているとでも思えばいい。俺の精子が雅史の尻に吸収されればと願いながら。


雅史の絶頂が過ぎ去ると、俺の肉棒を締めつける肛門の力も弱まり、それと同時に俺の肉棒も萎え始めてきた。名残惜しいけど、俺は雅史の肛門からゆっくりと肉棒を引き抜く。

せっかく雅史と一つになれたのに、こうやって離れてしまうのは何だか寂しい。でも、たとえ肉体は離れてしまっても、もう俺達の心はずっと一つに繋がったままなんだ。

それに、俺は雅史の尻の中に、ちゃんと俺の魂を残していっている。俺が雅史を愛している証であり、雅史と俺が一つになった証でもある、俺の精子を。

いつもはただ捨てているのも同然だった精子が、なんだか愛おしく思えてくるなんて初めての気持ちだ。雅史もきっと、愛おしく思ってくれるかな。

その雅史は、もうセックスも終わったっていうのに、まだ尻を突き出したまま、しきりに開きっぱなしの肛門を気にして何度もギュッと閉じている。ぽっかりと口を開けたまま、精子が溢れ出してくる肛門を無理に閉めようとするものだから、上手く動かせずに余計に精子がドロッと溢れてきているじゃないか。

「せっかく浩之が僕の中に出してくれたのに、全部出ちゃうなんて…嫌だから…。浩之の精子を…少しでも僕のお尻で吸収したいんだ…」

雅史…!お前って奴は、なんて可愛い奴なんだ!ここまで俺の精子を愛おしく思ってくれていたなんて、俺の予想をはるかに上回っているじゃないか。嬉しすぎるよ、嬉しくてもう俺は雅史の尻に思わず頬ずりしちゃうぜ。

「ああっ、浩之、お尻揺らしたらこぼれちゃうよ」


結局、雅史が頑張って肛門を締めてくれても精子は結構溢れてしまったけど、それでもまだ半分ぐらいは雅史の尻の中に残っているはずだ。吸収は無理でも、少しでも長い時間、雅史の中に残ることが出来れば俺は満足だ。

ベッドの上で、二人で横になって余韻を楽しんでいる時も、まだ雅史は出来る限り肛門を締めてくれているようだけど、やっぱり違和感がして凄く気になるようだ。なんだろう、下痢をしたときにネバっとした水っぽいウンコが漏れそうな感じ、って言うのか?

「もう、そんな下品なこと言わないでよ。浩之の精子なんだよ」

はは、悪い悪い。また悪い癖が出ちまったな。可愛い雅史をからかいたくなる俺の癖が。…それにしても、今日は結構俺も驚かされたよな。まさか雅史がフェラチオなんて知っていたなんてな。

おかしいとか、そういうつもりじゃないけど、俺はてっきり雅史はセックスどころかオナニーすら知らないんじゃないかなんて、ずっと思ってたんだぜ。それがなあ。

「…僕だって、Hな本ぐらい買ってたんだよ、浩之」

…んなっ!?そ、それは本当か、雅史!?そ、想像できないぜ…!雅史がいったいどんな顔して本屋でエロ本を買っているっていうんだ…。そ、そりゃあ雅史も立派な高校生だ、おかしくはない…おかしくはないけどさ…。

「最初は僕も、浩之みたいに女の人の体に興味を持ったところから始まったんだけど、だんだん変わってきたんだ。本の中に出ている女の人みたいにされてみたいって…」

女の人みたいに…って、まさか女になりたいって事か!?

「そうじゃない。その…女の人みたいに男の人に触られたり、えっと…オチンチン…入れられてみたいって…思うようになったんだ。それで…、その…僕の想像の中で、僕にHな事をしてくれるのが、いつも…浩之…だったんだ」

雅史は思わぬ告白の最後に、ごめんねと言って謝ったけど、全然謝る必要なんてない。雅史の想像の中にも俺がいたなんて、嬉しい事じゃないか。

そうか…。じゃあ俺達はひょっとしたら、もっと以前からお互いに好き合っていたのかもしれないのか。雅史がHな本でオナニーをするときに俺を想像したように、俺も雅史のウンコ姿を思い出してオナニーしていたんだからな。

俺がその事を雅史に話すと、雅史はキョトンとした顔ですぐに理解できなかったようだけど、ようやく頭の中で話を整理すると急に恥ずかしくなったのか、両手で顔を覆ってしばらく何も言えなかった。

やっぱり、俺にウンコしている所を覗かれていたなんて、不良達のことを思い出してショックだったかもしれない。顔から両手を離した雅史の目は、またしても涙で潤んでいた。

俺は喋ったことを後悔しながら、必死に言い訳をしようとしたけど、雅史は目が潤んではいても、不思議と恨みや悲しみが混じった表情には感じなかった。そして、俺の言い訳も聞こえてないような感じで大きく溜息をつくと、俺の方を向いて微笑んだ。

「なんだ…。じゃあ、僕のお尻を初めて見たのは、浩之だったんだね…。そっか、あの子達が初めてじゃなかったんだ…。僕のお尻は、ずっと前から浩之の物になっていたんだね…。良かった…」

雅史のウンコ姿を覗いた小学生の悪ガキ、そして不良達。雅史はそいつらに尻と肛門を見られたショックはもちろん、秘かに思っていた俺に初めての肛門を捧げる前に、アイツらに二重に汚されてしまったショックの方が大きかったら、あんなにも傷ついたのか。

俺がもっと早く雅史の思いに気が付き、俺の本心にも気が付いていれば、雅史はあんな悲劇を味わわなかったかもしれない。でも、あの悲劇が俺達をこうやって結びつけてくれたのかと思うと、単純に悲劇だったとも言い切れない。

「それなら僕は、あの子達に感謝しなくちゃいけないのかもしれないね。あの事がなければ、僕は一生浩之とはただの友達のままだったかもしれないんだから」

あんな奴らに感謝までしなくても良いけどな。結果として、俺達は一つになることが出来た。雅史の初めても汚されてない状態でな。まあ、ドラマチックなシーンの一つだったということかな。

今は何もかも忘れ、二人が一つになった夜を一緒に…しまった!明日は学校じゃないか!雅史に朝帰りをさせたり学校をサボらせたりするわけにはいかないし…。いま何時だ?まだこの時間なら、すぐ帰らなくても良いよな。

雅史、悪いけどもうしばらく俺と一緒にいてくれ。もう少し、もっと…ずっと、雅史と抱き合っていたい。裸のまま、二人でずっと抱き合っていたいんだ。



その後、俺達は普通の学校生活を送っている。もちろん、愛し合ったことを忘れたわけじゃない。二人きりの時は、それを意識した距離にいる。

ほとんど一人暮らしも同然のような俺の環境。雅史と寝ようと思えばいつでも寝られるし、やろうと思えばいつでもセックスできる。

でも、俺も雅史もセックスのために恋人になったわけじゃないんだ。体の繋がりが心の繋がりを超えるのはいけないと思っているから、セックスを意識することはあっても、お互いに自然とそれを我慢している。

何より、俺達はまだ学生だからな。あの初めての夜は特別な日だ。真面目ぶってる訳じゃないけど、俺はセックスに溺れた恋愛はしたくないし、セックスが日常のようになってしまったら、雅史に申し訳がないからな。雅史もそう思っているはずだ。

たとえば俺と雅史の誕生日とか、そういう特別な日の、二人だけの特別な関係を確認する行為として、セックスを大事に扱えればいいよな。だから、本当に普段の俺と雅史は昔と何も変わっちゃいないんだぜ。

あかりとも志保とも、相変わらず馬鹿言って遊んでいるさ。みんな大切な仲間だ。限りある高校生活、セックスよりも楽しまなくちゃいけないことは山ほどあるんだぜ。卒業したら、いずれ雅史以外とはみんな離ればなれになってしまうんだから…。

「浩之、浩之ー」

お、何だ雅史か。俺は柄にもなく考え事に没頭していて気付かなかったぜ。授業中あんまりにも暇だったものだからとはいえ、授業が終わったことにも気が付かないのは我ながら素晴らしい集中力だな。で、なんだ雅史?俺に何か用か。

「あのさ、ちょっとトイレに行きたいんだけど。…大きい方なんだけど、いいかな?」

おいおい、耳打ちまでして何を言うのかと思ったら、ガキじゃないんだからトイレ行くのにいちいち俺に言わなくたって良いんだぜ。

「うん。でも…僕のお尻はもう浩之の物なんだから、使うときには浩之に断った方が良いのかな、って思って」

は…ははっ。こいつは雅史に一本取られたぜ。しょうがない奴だなあ、俺が付き合ってやるから、さっさとトイレに行こうぜ。なあに、持ち主として当然の義務ってもんだよな。

俺と雅史の関係がまったく変わってない、というわけでもないか。普通の友達のさらに上を行く友達って所かな。しかし、これは雅史の尻を俺の物にしたというより、俺が雅史の尻の物になってたりしてな。
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